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JP5682575B2 - 縮合複素環化合物及び組成物 - Google Patents
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JP5682575B2 - 縮合複素環化合物及び組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、酸化的、熱的あるいは光誘発性崩壊を受けやすいポリマー等の有機材料に対し、高い加工安定性や耐熱性、長寿命を付与することが可能な新規縮合複素環化合物、ならびに、有機材料及び前記縮合複素環化合物を含有する組成物に関する。
ポリマー等の有機材料はそのままでは熱等により酸化劣化を受けやすいため、それらの耐熱性を向上させるために、種々の老化防止剤を添加することで目的に応じた耐熱性を得ている。かかる老化防止剤としては、例えば、特許文献1〜3に記載されたジフェニルアミン系の老化防止剤が広く知られている。
ところで、近年においては、ポリマー等の有機材料はより過酷な高温下で使用されることが増えてきている。例えば、自動車のエンジン周りに用いられるゴム材料は、自動車エンジンの高出力化や低公害エンジンの登場等により、エンジンルーム内の温度は上昇する傾向にある。そのため、その周辺で使用されるゴム材料には、より優れた耐熱性が求められている。
そこで、その目的を達成する一つの方策として、従来のジフェニルアミン系老化防止剤より優れた効果を有する、新しい老化防止剤の開発が要望されている。
特開平9−53070号公報 特開平10−298551号公報 特開平11−21411号公報
本発明は、上記した実情に鑑みてなされたものであり、酸化的、熱的あるいは光誘発性崩壊を受けやすい有機材料に対し優れた老化防止作用を有し、しかも合成が容易な新規縮合複素環化合物、ならびに、有機材料及び前記縮合複素環化合物を含有する組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、極めて優れた熱安定性等をポリマー等の有機材料に付与することが可能となる、新規な縮合複素環化合物を見出した。
かくして本発明の第1によれば、下記(1)〜()の縮合複素環化合物が提供される。
(1)下記式(I)で示される縮合複素環化合物。
Figure 0005682575
〔式中、Yは−S(=O)−、又は−SO−を表す。
−Z −R 及び−Z −R はそれぞれ独立して、α−メチルベンジル基、α,α−ジメチルベンジル基、フェニルスルホニル基、または4−メチルフェニルスルホニル基を表す
及びX水素原子を表す。
n及びmはそれぞれ独立して、0〜2の整数を表し、n及びmのいずれか一方は0でない
(2)前記式(I)で示される縮合複素環化合物が、下記式(II)、下記式(III)、下記式(VI)、または下記式(VII)で表されるものである(1)に記載の縮合複素環化合物。
Figure 0005682575
〔式中、−Z −R 及び−Z −R はそれぞれ独立して、α−メチルベンジル基、α,α−ジメチルベンジル基、フェニルスルホニル基、または4−メチルフェニルスルホニル基を表す。〕
(3)前記式(I)で示される縮合複素環化合物が、下記式(X)、下記式(XI)、または下記式(XII)で表されるものである(2)に記載の縮合複素環化合物。
Figure 0005682575
(4)老化防止剤である、前記(1)〜(3)のいずれかに記載の縮合複素環化合物。
本発明の第2によれば、下記(5)〜()の組成物が提供される。
(5)合成ポリマーと、前記(1)〜(4)のいずれかに記載の縮合複素環化合物からなる老化防止剤とを含有する合成ポリマー組成物。
(6)合成ゴムと、前記(1)〜(4)のいずれかに記載の縮合複素環化合物からなる老化防止剤とを含有する合成ゴム組成物。
(7)前記合成ゴムがアクリルゴム又は水素化ニトリルゴムである(6)に記載の合成ゴム組成物。
)前記合成ゴムがアクリルゴムである(6)に記載の合成ゴム組成物。
本発明によれば、酸化的、熱的あるいは光誘発性崩壊を受けやすいポリマー等の有機材料に対し、高い加工安定性や耐熱性、長寿命を付与することが可能な新規縮合複素環化合物、ならびに、有機材料及び前記縮合複素環化合物を含有する組成物が提供される。
以下、本発明を、1)縮合複素環化合物、及び、2)有機材料及び前記縮合複素環化合物を含有する組成物、に項分けして詳細に説明する。
1)縮合複素環化合物
本発明の第1は、前記式(I)で示される縮合複素環化合物である。
式(I)中、Yは化学的な単結合、−S(=O)−、又は−SO−を表し、−S(=O)−、及び−SO−が好ましく、−SO−がより好ましい。
式(I)中、R及びRはそれぞれ独立して、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の有機基を表す。
及びRを構成する炭素数1〜30の有機基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基等の炭素数1〜30のアルキル基;シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等の炭素数3〜30のシクロアルキル基;フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、アントラニル基等の炭素数6〜30のアリール基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基等の炭素数1〜30のアルコキシ基;等が挙げられる。
また、上述したR及びRを構成する有機基は、置換基を有していてもよく、該置換基の位置としては、任意の位置とすることができる。
前記有機基の置換基としては、該有機基がアルキル基である場合には、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基;ニトロ基;シアノ基;フェニル基、4−メチルフェニル基、2−クロロフェニル基等の、置換基を有していてもよいフェニル基;等が挙げられる。
前記有機基がシクロアルキル基及びアリール基である場合には、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基;ニトロ基;シアノ基;メチル基、エチル基、t−ブチル基等の炭素数1〜10のアルキル基;等が挙げられる。
また、前記有機基がアルコキシ基の場合には、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;ニトロ基;シアノ基;等が挙げられる。
なお、本発明において、R及びRを構成する有機基が、置換基を有する場合、有機基の炭素数には、該置換基の炭素数を含まないものとする。すなわち、R及びRを構成する有機基は、置換基に含有される炭素原子を除いた炭素原子の数が、1〜30の範囲にあればよい。たとえば、R及びRを構成する有機基が、メトキシエチル基である場合には、該有機基の炭素数は2となる。すなわち、この場合においては、メトキシ基は置換基であるため、該有機基の炭素数は、置換基であるメトキシ基の炭素数を除いたものとなる。
本発明においては、R及びRとしてはそれぞれ独立して、置換基を有していてもよい直鎖若しくは分岐の炭素数1〜20のアルキル基、及び、置換基を有していてもよいフェニル基並びに置換基を有していてもよいナフチル基が好ましく、置換基を有していてもよい直鎖若しくは分岐の炭素数2〜8のアルキル基及び置換基を有していてもよいフェニル基がより好ましい。
このようなR及びRを構成する有機基の好ましい具体例としては、α−メチルベンジル基、α,α−ジメチルベンジル基、t−ブチル基、フェニル基、又は4−メチルフェニル基などが挙げられ、これらのなかでも、α,α−ジメチルベンジル基、又は4−メチルフェニル基が特に好ましい。なお、これらは、それぞれ独立したものとすることができる。
式(I)中、Z及びZはそれぞれ独立して、化学的な単結合又は−SO−であり、化学的な単結合が好ましい。
式(I)中、X及びXはそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基、シアノ基、ニトロ基、−OR、−O−C(=O)−R、−C(=O)−OR、−O−C(=O)−OR、−NR(R)、−NR−C(=O)−R、−C(=O)−NR(R)、又は、−O−C(=O)−NR(R)を表す。
、Xを構成するハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。
置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基の炭素数1〜10のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基等が挙げられる。
炭素数1〜10のアルキル基の置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、t−ブトキシ基等のアルコキシ基;ニトロ基;シアノ基等が挙げられる。
、R及びRはそれぞれ独立して、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜20の有機基を表し、R、R及びRのすべてが水素原子であることが好ましい。
前記R、R及びRを構成する置換基を有していてもよい炭素数1〜20の有機基の炭素数1〜20の有機基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基等の炭素数1〜20のアルキル基;シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等の炭素数3〜20のシクロアルキル基;フェニル基、ナフチル基、アントラニル基等の炭素数6〜20のアリール基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基等の炭素数1〜20のアルコキシ基;等が挙げられる。
前記R、R及びRを構成する有機基の置換基としては、上述したR及びRを構成する有機基の置換基として列記したものと同様のものが挙げられる。
これらの中でも、X、Xとしては、入手容易性等の観点から、ともに水素原子であることが好ましい。
式(I)中、n及びmはそれぞれ独立して、0〜2の整数を表し、n及びmのいずれか一方は0でない。n及びmはそれぞれ独立して、0又は1である(n及びmのいずれか一方は0でない)ことが好ましく、n及びmが1であることが更に好ましい。
また、n及び/又はmが2のとき、2個のR同士及び2個のR同士は、互いに同一であっても、異なっていてもよい。
本発明の縮合複素環化合物としては、下記式(II)〜(IX)で表される化合物のいずれかであることが好ましい。
Figure 0005682575
(上記式中、R、R、Z及びZは前記式(I)と同じ意味を表す。)
上記式(II)〜(IX)で表される化合物のなかでも、上記式(II)、(VI)、(VII)で表される化合物がより好ましく、上記式(VI)、(VII)で表される化合物がさらに好ましく、上記式(VI)で表される化合物が特に好ましい。
また、上記式(II)〜(IX)中、−Z−R、−Z−Rがそれぞれ独立して、α−メチルベンジル基、α,α−ジメチルベンジル基、t−ブチル基、フェニルスルホニル基、又は4−メチルフェニルスルホニル基である化合物が更に好ましく、α,α−ジメチルベンジル基である化合物が特に好ましい。
(式(I)で表される縮合複素環化合物の製造方法)
式(I)で表される化合物のうち、Yが−SO−である化合物は、公知のフェノチアジン系化合物の製造方法を適用することによって、前記式(I)中、YがSである化合物を得、次いで、得られた化合物を酸化することにより製造することができる。
また、式(I)で表される化合物のうち、Yが単結合である化合物は、公知のカルバゾール系化合物の製造方法を適用することによって、製造することができる。
更に、式(I)で表される化合物は、下記式(2)で表される化合物〔フェノチアジン(Y=S)及びカルバゾール(Y=化学的な単結合)〕を出発原料として、公知の反応方法により、式(2)における芳香環の、1位、3位、6位及び/又は8位に、置換基(−Z−R、−Z−R)を導入すること、及びY=Sの場合には、Yを−SO−にするために酸化すること、により得ることができる。なお、式(2)で表される化合物は無置換のものであるが、芳香環の任意の位置に置換基(X1a、X2a)を有する化合物を出発原料として用いることもできる。ここで、X1a、X2aは、上述したX、Xを構成する各原子、置換基であって、水素原子以外のものをそれぞれ表す。
Figure 0005682575
(上記式(2)中、Yは、S又は化学的な単結合である。)
式(2)における芳香環の、1位、3位、6位及び/又は8位に、1又は2以上の置換基(−Z−R、−Z−R)を導入する反応方法としては、例えば、式(2)における芳香環の、1位、3位、6位及び/又は8位の炭素原子に、炭素−炭素結合を生成させる反応(この反応方法を、「反応方法α」とする。)、式(2)における芳香環の、1位、3位、6位及び/又は8位の炭素原子に、炭素−SO結合を生成させる反応(この反応方法を、「反応方法β」とする。)、式(2)における芳香環の、1位、3位、6位及び/又は8位の炭素原子に、炭素−硫黄結合を生成させる反応(この反応方法を、「反応方法γ」とする。)が挙げられる。
以下、式(I)で表される化合物の製造方法について、前記式(2)で表される化合物を出発原料として用い、上述した反応方法α、反応方法β、及び反応方法γの各方法を用いる場合を例にして更に詳細に説明する。
〔A.反応方法αを用いる製造方法(1)〕
反応方法αを用いる製造方法(1)の反応式を下記に示す。なお、下記反応式においては、式(I)で表される化合物のうち、Yが化学的な単結合又は−SO−であり、n又はmが0であり、−Z−R又は−Z−Rが、式:−C(CH)(r)−Ar(式中、rは水素原子又はアルキル基を表し、Arは置換基を有していてもよいフェニル基を表す。)で示される基である場合を例示している。
Figure 0005682575
そして、上記反応式にしたがい、上記式(I)で表される化合物のうち、Yが化学的な単結合である化合物は、上記式(2)で表される化合物(Y=化学的な単結合であるカルバゾール)を出発原料に用いて、酸触媒の存在下、上記式(4)で表されるスチレン化合物を反応させることにより、上記式(3a)及び/又は(3b)に示す化合物として、得ることができる。
また、上記反応式にしたがい、上記式(I)で表される化合物のうち、Yが−SO−である化合物は、上記式(2)で表される化合物(Y=Sであるフェノチアジン)を出発原料に用いて、酸触媒の存在下、上記式(4)で表されるスチレン化合物を反応させ、反応により得られた化合物(上記式(3a)及び/又は(3b)に示す化合物)を、酸化することにより、上記式(Ia)及び/又は(Ib)に示す化合物として、得ることができる。
この反応に用いる式(4)で表される化合物としては、スチレン;4−メチルスチレン、α−メチルスチレン、4,α−ジメチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、p−t−ブチルスチレン等のアルキル化スチレン;2−クロロスチレン、2,4−ジクロロスチレン等のハロゲン化スチレン;等が挙げられる。
式(4)で表される化合物の使用量は、式(2)で表される化合物1モルあたり、0.5〜1.5モルである。
用いる酸触媒としては、メタンスルホン酸、フェニルスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等のスルホン酸類;塩酸、硫酸等の無機酸;等が挙げられる。酸触媒は、通常、反応開始時に仕込んでおくが、反応の途中で追加することもできる。
酸触媒の使用量は、式(2)で表される化合物1モルあたり、通常、0.005〜0.5モルであり、好ましくは0.01〜0.3モルであり、更に好ましくは0.02〜0.1モルである。
この反応は、適当な溶媒中で行うことができる。用いる溶媒としては、反応に不活性なものであれば特に制限されないが、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;n−ペンタン、n−ヘキサン、n−オクタン、シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒;1,2−ジクロロエタン、モノクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;等が挙げられる。これらの溶媒は1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
溶媒の使用量は、反応規模等にも依存するが、式(2)で表される化合物1gあたり、1ml〜100mlである。
また、上記式(2)で表される化合物において、Y=Sである場合における、酸化に用いる酸化剤としては、特に制限されず、酢酸−過酸化水素、m−クロロ過安息香酸等の有機過酸化物が挙げられる。
酸化剤の使用量は、式(3a)又は(3b)で表される化合物1モルあたり、2〜5モルである。
なお、Yが−SO−である化合物を合成する場合には、酸化剤を、式(3a)又は(3b)で表される化合物1モルあたり、0.5〜1.5モル用いればよい。
このような酸化反応は、適当な溶媒中で行うことができる。用いる溶媒としては、反応に不活性なものであれば特に制限されないが、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;n−ペンタン、n−ヘキサン、n−オクタン、シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、モノクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;酢酸;等が挙げられる。これらの溶媒は1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
溶媒の使用量は、反応規模等にも依存するが、式(3a)、(3b)で表される化合物1gあたり、1ml〜100mlである。
また、この反応は、式(3a)及び/又は式(3b)で表される化合物を含む反応液に、所定量の酢酸及び過酸化水素を添加して、連続的に実施することもできる。
〔B.反応方法αを用いる製造方法(2)〕
反応方法αを用いる製造方法(2)の反応式を下記に示す。なお、下記反応式においては、式(I)で表される化合物のうち、Yが化学的な単結合又は−SO−であり、n=m=1であり、−Z−R及び−Z−Rが式:−C(CH)(r)−Ar(式中、rは水素原子又はアルキル基を表し、Arは置換基を有していてもよいフェニル基を表す。)で示される基である場合を例示している。
Figure 0005682575
そして、上記反応式にしたがい、上記式(I)で表される化合物のうち、Yが化学的な単結合である化合物は、上記式(2)で表される化合物(Y=化学的な単結合であるカルバゾール)を出発原料に用いて、酸触媒の存在下、上記式(4)で表されるスチレン化合物を反応させることにより、上記式(3c)及び/又は(3d)に示す化合物として、得ることができる。
また、上記反応式にしたがい、上記式(I)で表される化合物のうち、Yが−SO−である化合物は、上記式(2)で表される化合物(Y=Sであるフェノチアジン)を出発原料に用いて、酸触媒の存在下、上記式(4)で表されるスチレン化合物を反応させ、反応により得られた化合物(上記式(3c)及び/又は(3d)に示す化合物)を、酸化することにより、上記式(Ic)及び/又は(Id)に示す化合物として、得ることができる。
なお、上記反応においては、上記式(4)で表される化合物、酸触媒、溶媒、及び酸化剤としては、上述した反応方法αを用いる製造方法(1)と同様のものを用いることができる。また、これらの使用量については、上記式(4)で表される化合物の使用量を、上記式(2)で表される化合物1モルに対し、2〜3モルとし、酸化剤の使用量を上記式(3c)又は(3d)に示す化合物1モルに対して、2〜10モルとする以外は、上述した反応方法αを用いる製造方法(1)と同様とすることができる。
〔C.反応方法βを用いる製造方法〕
反応方法βを用いる製造方法の反応式を下記に示す。なお、下記反応式においては、式(I)で表される化合物のうち、Yが化学的な単結合又は−SO−であり、n又はmが0であり、−Z−R又はZ−Rが式:−SO−Ar(式中、Arは置換基を有していてもよいフェニル基を表す。)で示される基である場合を例示している。
Figure 0005682575
そして、上記反応式にしたがい、上記式(I)で表される化合物のうち、Yが化学的な単結合である化合物は、上記式(2)で表される化合物(Y=化学的な単結合であるカルバゾール)を出発原料に用いて、塩化第2鉄などのルイス酸及び酢酸カリウムなどの酢酸塩の存在下、上記式(5)で表されるスルフィン酸塩(Mはナトリウムなどのアルカリ金属を表す。)を反応させることにより、上記式(3e)及び/又は(3f)に示す化合物として、得ることができる。
また、上記反応式にしたがい、上記式(I)で表される化合物のうち、Yが−SO−である化合物は、上記式(2)で表される化合物(Y=Sであるフェノチアジン)を出発原料に用いて、塩化第2鉄などのルイス酸及び酢酸カリウムなどの酢酸塩の存在下、上記式(5)で表されるスルフィン酸塩を反応させ、反応により得られた化合物(上記式(3e)及び/又は(3f)に示す化合物)を、酸化することにより、上記式(Ie)及び/又は(If)に示す化合物として、得ることができる。
この反応に用いる式(5)で表されるスルフィン酸塩としては、フェニルスルフィン酸ナトリウム、フェニルスルフィン酸カリウム、p−トルエンスルフィン酸ナトリウム、p−トルエンスルフィン酸カリウム等が挙げられる。
式(5)で表されるスルフィン酸塩の使用量は、式(2)で表される化合物1モルあたり、0.5〜1.5モルである。
ルイス酸の使用量は、式(2)で表される化合物1モルあたり、通常5〜10モルであり、酢酸塩の使用量は、式(2)で表される化合物1モルあたり、通常1〜3モルである。
この反応は、適当な溶媒中で行うことができる。用いる溶媒としては、反応に不活性なものであれば特に制限されないが、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール系溶媒が挙げられる。
用いる溶媒は1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
溶媒の使用量は、反応規模等にも依存するが、式(2)で表される化合物1gあたり、1ml〜100mlである。
なお、上記式(2)で表される化合物において、Y=Sである場合における、酸化反応は、上述した反応方法αを用いる製造方法(1)と同様にして行なうことができる。
〔D.反応方法γを用いる製造方法〕
反応方法γを用いる製造方法の反応式を下記に示す。なお、下記反応式においては、式(I)で表される化合物のうち、Yが化学的な単結合であり、n=m=1であり、−Z−R又は−Z−Rが、式:−SO−R(Rは炭素数1〜30の有機基を表す。)で示される基である場合を例示している。
Figure 0005682575
そして、上記反応式にしたがい、上記式(2a)で表される化合物(カルバゾール)を出発原料に用いて、過ヨウ素酸塩及び触媒量の硫酸の存在下に、ヨウ素を反応させることにより、上記式(6)で表されるジヨード体を得た後、得られたジヨード体に、塩基及び触媒量のパラジウム(II)錯体の存在下、式:R−SH(式中、Rは炭素数1〜30の有機基を表す。)で表されるメルカプタンを反応させることにより、上記式(7)で表される化合物を得て、次いで、得られた化合物を酸化することにより、上記式(Ig)で表される化合物として、得ることができる。
式(6)で表されるジヨード体を得る反応に用いる過ヨウ素酸塩としては、過ヨウ素酸ナトリウム、過ヨウ素酸カリウム等が挙げられる。
過ヨウ素酸塩の使用量は、式(2a)で表される化合物1モルあたり、0.1モル〜1モルである。
ヨウ素の使用量は、式(2a)で表される化合物1モルあたり、1モル〜3モルである。
式(6)で表されるジヨード体を得る反応は、適当な溶媒中で行うことができる。用いる溶媒としては、反応に不活性なものであれば特に制限されないが、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール系溶媒が挙げられる。
用いる溶媒は1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
溶媒の使用量は、反応規模等にも依存するが、式(2a)で表される化合物1gあたり、1ml〜100mlである。
式(7)で表される化合物を得る反応に用いるメルカプタンとしては、チオフェノール、p−トルエンチオール、ベンジルメルカプタン、α−メチルベンジルメルカプタン、α,α−ジメチルメルカプタン、t−ブチルメルカプタン等が挙げられる。
メルカプタンの使用量は、式(6)で表される化合物1モルあたり、1モル〜3モルである。
式(7)で表される化合物を得る反応に用いる塩基としては、ナトリウムt−ブトキシド、カリウムt−ブトキシド等の金属アルコキシド;DBU(1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン)、DABCO(1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン)等の有機塩基;等が挙げられる。
塩基の使用量は、式(6)で表される化合物1モルあたり、通常1モル〜10モルである。
式(7)で表される化合物を得る反応に用いるパラジウム(II)錯体としては、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物等が挙げられる。
式(7)で表される化合物を得る反応は、適当な溶媒中で行うことができる。用いる溶媒としては、反応に不活性なものであれば特に制限されないが、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;n−ペンタン、n−ヘキサン、n−オクタン、シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、モノクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;等が挙げられる。これらの溶媒は1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
溶媒の使用量は、反応規模等にも依存するが、式(6)で表される化合物1gあたり、1ml〜100mlである。
式(7)で表される化合物の酸化反応に用いる酸化剤としては、特に制限されず、酢酸−過酸化水素、m−クロロ過安息香酸等の有機過酸化物が挙げられる。
酸化剤の使用量は、式(7)で表される化合物1モルあたり、2〜10モルである。
また、このような酸化反応を行う適当な溶媒としては、上述した反応方法αを用いる製造方法(1)の酸化反応で使用したものと同様の溶媒を使用することができる。
また、この反応は、式(7)で表される化合物を含む反応液に、所定量の酢酸及び過酸化水素を添加して、連続的に実施することもできる。
上記反応方法α、反応方法β、及び反応方法γにおける、いずれの反応も0℃から用いる溶媒の沸点までの温度範囲で円滑に進行する。反応時間は、通常数分から数時間である。
また、上記反応方法α、反応方法β、及び反応方法γのいずれの反応においても、反応終了後は、有機合成化学における通常の後処理操作を行い、所望により、カラムクロマトグラフィー、再結晶法、蒸留法等の公知の分離・精製手段を施すことにより、目的物を単離することができる。
目的物の構造は、NMRスペクトル、IRスペクトル、マススペクトル等の測定、元素分析等により、同定することができる。
以上のようにして得られる縮合複素環化合物は、酸化的、熱的あるいは光誘発性崩壊を受けやすいポリマー等の有機材料に高い加工安定性や耐熱性,長寿命を付与することができる。
本発明の縮合複素環化合物が有機材料の老化防止性能に優れることは、例えば、次のようにして確認することができる。
すなわち、本発明の縮合複素環化合物、アクリル系エラストマー、カーボンブラック及びステアリン酸を所定量混練し、架橋剤及び架橋促進剤の所定量をさらに添加して混練してゴム組成物を得、得られたゴム組成物をシート状に成形及び架橋する。次いで、得られたシートを試験片とし、この試験片を190℃の環境下で504時間放置する熱劣化試験の前後で、JIS K6301に従い、伸びを測定する。そして、以下の計算式に従い、伸びの変化率を計算した結果の変化率が、通常−90〜−60(%)であり、かつ、従来の老化防止剤を用いる場合に比してゼロに近い値となっていることにより、本発明の縮合複素環化合物が優れた安定化作用(老化防止性能)を有していることがわかる。
変化率(%)=[(試験後の伸び(%))−(試験前の伸び(%))]/(試験前の伸び(%))×100
本発明の縮合複素環化合物は、老化防止剤として作用する。
具体的には、本発明の縮合複素環化合物は、酸化的、熱的又は光誘起性崩壊に対し、有機材料を安定化する機能を有する。特に、本発明の縮合複素環化合物は、高温下で使用される有機材料の自然酸化及び熱による劣化を抑制して、有機材料の耐熱性や加工安定性を向上させ、長寿命化を図ることができる。
本発明の縮合複素環化合物を有機材料の安定化剤として使用する場合、本発明の縮合複素環化合物の配合量は、有機材料100gに対して、0.5〜100ミリモル、好ましくは1〜50ミリモル、特に好ましくは1〜30ミリモルである。本発明の縮合複素環化合物の配合量が、0.5ミリモルより少ないと安定化剤としての効果が奏されず、100ミリモルより多いと、安定化剤としての効果の向上はみられず、他方、ブリードアウトや成形品の変色が生じる可能性があり好ましくない。
また、本発明の縮合複素環化合物は単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。さらに、発明の効果を損なわない範囲で、従来から用いられている安定化剤と組み合わせて用いることができる。
2)有機材料及び前記縮合複素環化合物を含有する組成物
本発明の第2は、成分(a)の有機材料と成分(b)の本発明の縮合複素環化合物とを含有する組成物である。
本発明に用いる成分(a)の有機材料は、特に限定されず、天然有機材料であっても合成有機材料であってもよい。なかでも、成分(a)の有機材料としては、本発明の縮合複素環化合物の添加効果が大きいことから、合成ゴム、ポリオレフィン、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド等の、耐熱性が求められる用途に使用される合成ポリマーが好ましく、合成ゴムがより好ましい。
本発明の組成物を構成することができる合成ゴムは、特に限定されないが、例えば、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(ニトリルゴム)、スチレン−ブタジエン−イソプレン共重合ゴム、ブタジエン−イソプレン共重合ゴム、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合ゴムなどの共役ジエン単位が含まれるゴム;アクリルゴム;ヒドリンゴム、エチレンプロピレンゴム;などが挙げられる。これらの合成ゴムは、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシシリル基、アミノ基及びエポキシ基などを有していてもよい。また、これらのゴムは水素化されていてもよく、例えば、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム水素添加物(水素化ニトリルゴム)が挙げられる。これらの合成ゴムは、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、特に、高い耐熱性が求められるアクリルゴムまたは水素化ニトリルゴムに適用することが耐熱性の改善効果の観点から好ましく、アクリルゴムに適用することがより好ましい。
(アクリルゴム)
本発明で用いることのできるアクリルゴムは、(メタ)アクリル酸エステル単量体単位50〜100重量%及び架橋性単量体単位10〜0重量%、及び必要に応じこれらの単量体単位を形成する単量体と共重合可能なその他の単量体の単位50〜0重量%を有するゴムであり、アクリルゴムを構成する各単量体単位の割合を調節することにより、ゴム物性を調整することができる。尚、本発明では、「(メタ)アクリル」は、アクリル及び/又はメタアクリルのことを示す。
アクリルゴムは、耐油性、特に高温下での耐油性に優れ、かつ、耐熱性が良好なゴムとして知られ、自動車用のホース、オイルシール、Oリングや装置・機械内蔵コンベアベルト等として需要が増大しているものである。
アクリルゴムの主成分である(メタ)アクリル酸エステル単量体単位を形成する(メタ)アクリル酸エステル単量体は、特に限定されないが、例えば、好ましいものとしては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体、及び(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル単量体などを挙げることができる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体としては、特に限定されないが、炭素数1〜8のアルカノールと(メタ)アクリル酸とのエステルが好ましく、具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルなどが挙げられる。これらの中でも(メタ)アクリル酸エチル及び(メタ)アクリル酸n−ブチルが好ましく、アクリル酸エチル及びアクリル酸n−ブチルがより好ましい。これらは1種単独で、または2種以上を併せて使用することができる。
(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル単量体としては、特に限定されないが、炭素数2〜8のアルコキシアルキルアルコールと(メタ)アクリル酸とのエステルが好ましく、具体的には、(メタ)アクリル酸メトキシメチル、(メタ)アクリル酸エトキシメチル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−プロポキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸3−メトキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−メトキシブチルなどが挙げられる。これらの中でも(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル及び(メタ)アクリル酸2−メトキシエチルが好ましく、アクリル酸2−エトキシエチル及びアクリル酸2−メトキシエチルが特に好ましい。これらは1種単独で、または2種以上を併せて使用することができる。
アクリルゴム中の(メタ)アクリル酸エステル単量体単位の含有量は、50〜100重量%、好ましくは60〜99.5重量%、より好ましくは70〜99.5重量%である。(メタ)アクリル酸エステル単量体単位の含有量が少なすぎると、得られるゴム架橋物の耐候性、耐熱性及び耐油性が低下するおそれがある。
(メタ)アクリル酸エステル単量体単位の内訳は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体単位30〜100重量%及び(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル単量体単位70〜0重量%であることが好ましい。
架橋性単量体単位を形成する架橋性単量体としては、特に限定されないが、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸単量体;ハロゲン原子またはエポキシ基を有する単量体;ジエン単量体;などが挙げられる。
これら架橋性単量体は、1種単独で、または2種以上を併せて使用することができる。アクリルゴム中における、架橋性単量体単位の含有量は、0〜10重量%、好ましくは0.5〜7重量%、より好ましくは0.5〜5重量%である。架橋性単量体単位の含有量が多すぎると、得られるゴム架橋物の伸びが低下したり、圧縮永久歪率が増大したりする可能性がある。
上記各単量体と共重合可能なその他の単量体としては、特に限定されないが、例えば、芳香族ビニル単量体、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体、アクリロイルオキシ基を2個以上有する単量体、オレフィン系単量体、およびビニルエーテル化合物などが挙げられる。
これら共重合可能なその他の単量体は、1種単独で、または2種以上を併せて使用することができる。アクリルゴム中における、その他の単量体の単位の含有量は、0〜50重量%、好ましくは0〜39.5重量%、より好ましくは0〜29.5重量%である。
本発明で用いることのできるアクリルゴムは、上記単量体を重合することにより得ることができる。重合反応の形態としては、乳化重合法、懸濁重合法、塊状重合法及び溶液重合法のいずれも用いることができるが、重合反応の制御の容易性等から、従来公知のアクリルゴムの製造法として一般的に用いられている常圧下での乳化重合法によるのが好ましい。
乳化重合は、回分式、半回分式、連続式のいずれでもよい。重合は通常0〜70℃、好ましくは5〜50℃の温度範囲で行われる。
このようにして製造される、本発明で用いるアクリルゴムのムーニー粘度〔ML1+4、100℃〕(ポリマームーニー)は、好ましくは10〜80、より好ましくは20〜70、特に好ましくは25〜60である。
(水素化ニトリルゴム)
本発明で用いることのできる水素化ニトリルゴムは、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位、及び共役ジエン単量体単位、並びに、必要に応じて加えられる前記単量体単位を形成する単量体と共重合可能なその他の単量体に由来する単量体単位を有するニトリルゴムを水素化(水素添加反応)したものである。水素化ニトリルゴムは、共役ジエン単量体単位が有する炭素−炭素不飽和結合の少なくとも一部を水素化したものであることから、耐熱性、耐サワーガソリン性、耐オゾン性に優れるゴムとして知られ、シール・ホース・パッキンを始めとする用途において高温での高機能性材料であることが知られている。
α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位を形成するα,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体としては、特に限定されないが、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリルなどが挙げられ、中でも、アクリロニトリルが好ましい。これらは1種を単独で用いてもよいが、複数種を併用してもよい。水素化ニトリルゴム中のα,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位の含有量は、好ましくは10〜60重量%、より好ましくは12〜55重量%、さらに好ましくは15〜50重量%である。α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位の含有量によって、耐油性、耐寒性、耐熱性、耐サワーガソリン性及び耐オゾン性等の性質が異なり、用途によって幅広く選択することが可能になる。
共役ジエン単量体単位を形成する共役ジエン単量体としては、特に限定されないが、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエンなどが挙げられ、1,3−ブタジエンが好ましい。水酸化ニトリルゴム中の共役ジエン単量体単位の含有量は、好ましくは40〜90重量%、より好ましくは45〜88重量%、さらに好ましくは50〜85重量%である。
また、前記したその他の単量体としては、特に限定されないが、共役ジエン単量体以外のジエン単量体、α−オレフィン、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸エステル類、芳香族ビニル系単量体、フッ素含有ビニル系単量体、α,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸、α,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸、α,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸の無水物、共重合性の老化防止剤などが例示される。これらの共重合可能なその他の単量体は、複数種類を併用してもよい。
上記ニトリルゴムの製造方法は特に限定されない。一般的には、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体、共役ジエン単量体及び必要に応じて加えられるこれらと共重合可能なその他の単量体を共重合する方法が簡便で好ましい。重合法としては、公知の乳化重合法、懸濁重合法、塊状重合法及び溶液重合法のいずれをも用いることができるが、重合反応の制御が容易なことから乳化重合法が好ましい。
製造されたニトリルゴムを水素化して水素化ニトリルゴムとすることによって、耐熱性、耐サワーガソリン性及び耐オゾン性が更に向上する。水素化(水素添加反応)を行う方法は特に限定されず、公知の方法を採用すればよい。
水素化ニトリルゴムのヨウ素価(JIS K6235に準じて測定)も特に限定されず、水素添加反応を行う場合は、好ましくは120以下、より好ましくは60以下、さらに好ましくは30以下である。ヨウ素価が高すぎると、耐熱性が悪くなる。
水素化ニトリルゴムのムーニー粘度〔ML1+4(100℃)〕(ポリマームーニー)は、好ましくは15〜200、より好ましくは30〜150、特に好ましくは45〜120である。水素化ニトリルゴムのムーニー粘度が低すぎるとゴム架橋物の機械的特性が低下するおそれがあり、逆に、ムーニー粘度が高すぎると加工性が低下する可能性がある。
本発明の組成物は、前記成分(a)及び成分(b)に加えて、更に他の添加剤を含有していてもよい。
他の添加剤としては、合成高分子材料を用いる分野において通常使用される添加剤が挙げられる。例えば、カーボンブラック、シリカ等の補強性充填剤;炭酸カルシウム、クレー等の非補強性充填材;光安定剤;スコーチ防止剤;可塑剤;加工助剤;滑剤;粘着剤;潤滑剤;難燃剤;防黴剤;帯電防止剤;着色剤;シランカップリング剤;架橋剤;架橋促進剤;架橋遅延剤;等が挙げられる。
これらの添加剤の配合量は、本発明の目的や効果を阻害しない範囲であれば特に限定されず、配合目的に応じた量を適宜配合することができる。
本発明の組成物は、成分(a)、成分(b)及び所望により他の添加剤の所定量をバンバリーミキサーやニーダー等で混合・混練し、次いで、混練ロールを用いて、さらに混練することにより調製することができる。
各成分の配合順序は特に限定されないが、熱で反応や分解しにくい成分を充分に混合した後、熱で反応や分解しやすい成分である架橋剤等を、反応や分解が起こらない温度で短時間に混合することが好ましい。
本発明の組成物によれば、酸化的、熱的あるいは光誘発性崩壊を受けやすいポリマー等の有機材料に高い加工安定性や耐熱性、長寿命を付与することできる。
以下に、実施例、製造例及び比較例を挙げて、本発明についてより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)化合物1の合成
以下の方法に従い、下記式(X)に示す化合物1を合成した。
Figure 0005682575
すなわち、まず、温度計を備えた3つ口反応器に窒素気流中、フェノチアジン50.0g(250.92mmol)を加えて、トルエン200mlに溶解させた。次いで、この溶液にα−メチルスチレン59.31g(501.83mmol)とp−トルエンスルホン酸1水和物1.19g(6.27mmol)を加えて80℃にて1時間反応させた。その後、反応液を室温に戻して酢酸48ml、30%過酸化水素水85.34g(752.7mmol)を加えて、さらに80℃にて2時間反応させた。反応液を室温に戻した後、メタノール630mlに投入した。析出した結晶をろ過し、320mlのメタノールでリンスすることで、白色結晶の化合物1を85.7g、収率73%で得た。構造はH−NMRで同定した。
H−NMR(500MHz、DMSO−d6、TMS、δppm):1.67(s,12H),7.15−7.32(m,12H),7.43(dd,2H,J=9.0, 2.0Hz),7.68(d,2H,J=1.5Hz),10.84(s,1H)。
(実施例2)化合物2の合成
以下の方法に従い、下記式(XI)に示す化合物2を合成した。
Figure 0005682575
すなわち、まず、温度計を備えた3つ口反応器に窒素気流中、フェノチアジン 30.0g(150.55mmol)を加え、トルエン175mlに溶解させた。次いで、この溶液にα−メチルスチレン35.58g(301.10mmol)とp−トルエンスルホン酸1水和物0.72g(3.76mmol)を加えて80℃にて1時間反応させた。反応液を室温に戻した後、酢酸60mlを加え、30%過酸化水素水17.07g(150.55mmol)を30分かけてゆっくりと滴下し、さらに室温で2時間反応させた。その後、反応液にメタノール760mlを加え、析出した結晶をろ過し、380mlのメタノールでリンスすることで、白色結晶の化合物2を55.5g、収率82%で得た。構造はH−NMRで同定した。
H−NMR(500MHz、DMSO−d6、TMS、δppm):δ 1.68(s, 6H),1.70(s, 6 H),7.15−7.32(m, 12 H), 7.38(dd, 2 H, J = 9.0, 2.0 Hz), 7.70(d, 2 H, J = 1.5 Hz), 10.85(s, 1 H)。
(実施例3)化合物3の合成
以下の方法に従い、下記式(XII)に示す化合物3を合成した。なお、化合物3を合成する際には、まず、下記式(XIII)で示される中間体Aを得て、得られた中間体Aを酸化することにより合成した。
Figure 0005682575
Figure 0005682575
まず、次の方法により、中間体Aを製造した。すなわち、2つ口反応器に、フェノチアジン13.34g(66.94mmol)、p−トルエンスルフィン酸ナトリウム13.12g(73.63mmol)を加えて、メタノール500mlに溶解させた。この溶液に、酢酸カリウム13.14g(133.9mmol)、及び三塩化鉄86.87g(538.6mmol)を加えて、全容を還流条件下で3時間反応させた。その後、反応液をエバポレーターで50ml程度まで濃縮した後、0.2N塩酸水溶液300ml、飽和食塩水500mlを加え、酢酸エチル800mlで抽出した。抽出した有機相をさらに0.1N水酸化ナトリウム水溶液200mlで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、ロータリーエバポレーターで濃縮した。濃縮物をテトラヒドロフラン(THF)に溶解させ、メタノールを加えて再沈殿を行うことで、白色結晶の中間体Aを12.07g(収率51%)得た。得られた中間体Aの構造はH−NMRで同定した。
H−NMR(500MHz、DMSO−d6、TMS、δppm):2.36(s,3H),6.66(d,1H,J=7.5 Hz),6.72(d,1H,J=8.5Hz),6.80(t,1H,J=7.5Hz),6.90(d,1H,J=7.5 Hz),7.00(t,1H,J=7.5Hz),7.37(d,1H,J=1.5 Hz), 7.39(d,2H,J=8.0 Hz),7.48(dd,1H,J=8.5,1.5 Hz),7.77(d,2H,J=8.0 Hz),9.17(s,1H)。
次いで、得られた中間体Aを用いて、次の方法に従い、化合物3を得た。すなわち、まず、2つ口反応器に、上記にて得られた中間体A11.0g(31.12mmol)を加えて、THF800mlに溶解させた。次いで、この溶液に、酢酸600ml、及び30%過酸化水素水21.17g(186.7mmol)を加え、全容を80℃にて2時間反応させた。反応液を室温に戻した後、蒸留水4リットル中に投入した。析出した結晶をろ過した。得られた結晶をTHFに溶解させ、n−ヘキサンを加えることにより再沈殿させて、白色結晶の化合物3を11.05g、収率93%で得た。得られた化合物2の構造はH−NMRで同定した。
H−NMR(500MHz、DMSO−d6、TMS、δppm):δ 2.37(s,3H),7.36(t,1H,J =7.5Hz),7.41(d,1H,J=8.5Hz),7.44(d,2H,J=8.0Hz),7.51(d,1 H,J=9.0Hz),7.73(t,1H,J=8.0Hz),7.84(d,2H,J=8.0Hz), 7.99(d,1H,J=8.0Hz),8.12(dd,1H,J=9.0,1.5Hz),8.34(d,1H,J=1.5 Hz),11.53(s,1H)。
(実施例4)化合物4の合成
以下の方法に従い、下記式(XIV)に示す化合物4を合成した。なお、化合物4を合成する際には、まず、下記式(XV)で示される中間体Bを得て、次いで、得られた中間体Bから、下記式(XVI)で示される中間体Cを得て、最後に、得られた中間体Cを酸化することにより合成した。
Figure 0005682575
Figure 0005682575
Figure 0005682575
まず、次の方法により中間体Bを製造した。すなわち、2つ口反応器に、カルバゾール25.0g(149.5mmol)、ヨウ素30.36g(239.2mmol)をエタノール600mlに溶解させた。次いで、この溶液に、過よう素酸ナトリウム12.8g(59.80mmol)を加え、さらに、濃硫酸1gをゆっくりと滴下した後、全容を65℃で3時間反応させた。その後、反応液を室温に戻し、ロータリーエバポレーターで150ml程度まで濃縮した後、濃縮液に蒸留水500ml、及び飽和食塩水300mlを加え、クロロホルム1000mlで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで濃縮した後、濃縮物にn−ヘキサンを加えて再結晶することで、中間体Bを34.4g、収率55%で得た。得られた中間体Bの構造はH−NMRで同定した。
H−NMR(500MHz、DMSO−d6、TMS、δppm):7.35(d,2H,J=8.5Hz),7.66(dd,2H,J=8.5,1.5Hz),8.57(d,2H,J=1.5Hz),11.54(s,1H)。
次いで、得られた中間体Bを用いて、次の方法に従い、中間体Cを得た。すなわち、まず、2つ口反応器に、窒素気流中、上記にて得られた中間体B15.0g(35.80mmol)、及び、p−トルエンチオール9.34g(75.18mmol)を加え、トルエン350mlに溶解させた。次いで、この溶液に、ナトリウム tert−ブトキシド17.20g(179.0mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物0.73g(0.895mmol)を加え、全容を80℃にて4時間反応させた。その後、反応液を室温に戻して、蒸留水1000ml、及び飽和食塩水500mlを加え、酢酸エチル500mlで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ロータリーエバポレーターで濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:テトラヒドロフラン =3:1(体積比))により精製することで、中間体Cを9.14g、収率62%で得た。得られた中間体Cの構造はH−NMRで同定した。
H−NMR(500MHz、CDCl3、TMS、δppm):2.29(s,6H),7.05(d,4H,J=8.0Hz),7.15(d,4H,J=8.0Hz), 7.37(d,2H,J=8.5 Hz),7.51(dd,2H,J=8.5,1.5 Hz),8.12(d,2H,J=1.5 Hz),8.18(s,1H)。
次いで、得られた中間体Cを用いて、次の方法に従い、化合物4を得た。すなわち、まず、2つ口反応器に、上記にて得られた中間体C8.00g(19.44mmol)を加えて、THF160mlに溶解させた。この溶液に、酢酸240ml及び30%過酸化水素水13.22g(116.6mmol)を加え、全容を80℃にて10時間反応させた。反応液を室温に戻した後、蒸留水1.5リットル中に投入した。析出した結晶をろ過し、THFに溶解させ、メタノールを加えて再沈殿を行うことで、白色結晶の化合物4を8.04g、収率87%で得た。得られた化合物4の構造はH−NMRで同定した。
H−NMR(500MHz、DMSO−d6、TMS、δppm): 2.34(s,6H),7.40(d,4H,J=8.0Hz),7.71(d,2H,J=8.5Hz),7.89(d,4H,J=8.0Hz),7.99(dd,2H,J=8.5,1.5Hz),9.11(d,2H,J=1.5Hz),12.33(s,1 H)。
(製造例1)化合物5の合成
以下の方法に従い、下記式(XVII)に示す化合物5を合成した。
Figure 0005682575
すなわち、まず、2つ口反応器に、フェノチアジン20.0g(100.4mmol)を加えて、酢酸200mlに溶解させた。次いで、この溶液に、30%過酸化水素水34.13g(301.1mmol)を加え、全容を80℃にて2時間反応させた。その後、反応液を室温に戻して蒸留水100mlを加え、さらに1時間攪拌した。析出した結晶をろ過し、乾燥させることで、橙色結晶の化合物5を20.5g、収率88%で得た。得られた化合物5の構造はH−NMRで同定した。
H−NMR(500MHz、DMSO−d6、TMS、δppm):7.25(t,2H,J=8.0Hz),7.35(d,2H,J=8.0 Hz),7.66(t,2H,J=8.0Hz),7.93(d,2H,J=8.0 Hz),10.94(s,1H)。
(実施例5〜10)ゴム組成物の調製
実施例1〜4で製造した化合物1〜4(老化防止剤)を下記表1に記載した量用い、アクリル系エラストマー(日本ゼオン社製、Nipol AR22)100g、カーボンブラック(東海カーボン社製、シーストSO)60g、ステアリン酸2gと共に、バンバリーミキサーを用いて50℃で混練した後、得られた混練物に、所定量の架橋剤及び架橋促進剤を添加し、オープンロールで混練して、実施例5〜10のゴム組成物を調製した。
なお、架橋剤として、ヘキサメチレンジアミンカーバメート(デュポンダウエラストマージャパン社製、Diak No.1)(以下、「架橋剤A」という。)を使用した。
また、架橋促進剤として、1,3−ジ−o−トリルグアニジン(大内新興化学工業社製、ノクセラーDT)(以下、「架橋促進剤A」という。)を使用した。
Figure 0005682575
(比較例1〜10)ゴム組成物の調製
下記表2に示す老化防止剤を下記表3に記載した量用い、アクリル系エラストマー(日本ゼオン社製、Nipol AR22)100g、カーボンブラック(東海カーボン社製、シーストSO)60g、及びステアリン酸2gと共に、バンバリーミキサーを用いて50℃で混練した後、得られた混練物に、所定量の架橋剤A及び架橋促進剤Aを添加し、オープンロールで混練して、比較例1〜10のゴム組成物を調製した。
Figure 0005682575
Figure 0005682575
実施例5〜10、比較例1〜10で得られたゴム組成物のそれぞれを、170℃、20分間のプレスによって成形、架橋した後、15cm×15cm×2mmのシートを作製した。更に、このシートを170℃にて4時間加熱して二次架橋させた。このシートを試験片として用いた。
<耐熱性の評価試験>
実施例5〜10、比較例1〜10で作製した試験片のそれぞれを、190℃の環境下で504時間放置する熱劣化試験の前後で、JIS K6301に従い伸びを測定し、以下の計算式に従い、その変化率を計算した。変化率はゼロに近いほど耐熱性が高いと判断され、好ましい結果となる。
変化率(%)=[(試験後の伸び(%))−(試験前の伸び(%))]/(試験前の伸び(%))]×100
耐熱性評価の結果を表4にまとめた。なお、表4中には、熱劣化試験前の破断伸び(%)、及び熱劣化試験前後での破断伸びの変化率(%)を、それぞれ示した。
Figure 0005682575
表4より、実施例1〜4の化合物1〜4(本発明の縮合複素環化合物)を含有する実施例5〜10のゴム組成物は熱劣化試験前後における伸び変化率が、−78%〜−62%であって、老化防止剤を含有しないゴム組成物(比較例1)、従来の老化防止剤を含有するゴム組成物(比較例2〜10)に比してゼロに近い値となっていた。
よって、実施例1〜4の化合物1〜4(本発明の縮合複素環化合物)は、従来の老化防止剤と比して、アクリル系エラストマーに対し優れた安定化作用(老化防止性能)を有していることがわかる。

Claims (8)

  1. 下記式(I)で示される縮合複素環化合物。
    Figure 0005682575
    〔式中、Yは−S(=O)−、又は−SO−を表す。
    −Z −R 及び−Z −R はそれぞれ独立して、α−メチルベンジル基、α,α−ジメチルベンジル基、フェニルスルホニル基、または4−メチルフェニルスルホニル基を表す
    及びX水素原子を表す。
    n及びmはそれぞれ独立して、0〜2の整数を表し、n及びmのいずれか一方は0でない
  2. 前記式(I)で示される縮合複素環化合物が、下記式(II)、下記式(III)、下記式(VI)、または下記式(VII)で表されるものである請求項1に記載の縮合複素環化合物。
    Figure 0005682575
    〔式中、−Z −R 及び−Z −R はそれぞれ独立して、α−メチルベンジル基、α,α−ジメチルベンジル基、フェニルスルホニル基、または4−メチルフェニルスルホニル基を表す。〕
  3. 前記式(I)で示される縮合複素環化合物が、下記式(X)、下記式(XI)、または下記式(XII)で表されるものである請求項2に記載の縮合複素環化合物。
    Figure 0005682575
  4. 老化防止剤である、請求項1〜3のいずれかに記載の縮合複素環化合物。
  5. 合成ポリマーと、請求項1〜4のいずれかに記載の縮合複素環化合物からなる老化防止剤とを含有する合成ポリマー組成物。
  6. 合成ゴムと、請求項1〜4のいずれかに記載の縮合複素環化合物からなる老化防止剤とを含有する合成ゴム組成物。
  7. 前記合成ゴムがアクリルゴム又は水素化ニトリルゴムである請求項に記載の合成ゴム組成物。
  8. 前記合成ゴムがアクリルゴムである請求項に記載の合成ゴム組成物。
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