JP5692988B2 - 音響波測定装置 - Google Patents
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Description
PATとは、被検体内部の光学特性値に関連した情報を可視化する技術である(特許文献1を参照)。すなわち、光源からパルス光を被検体に照射すると、被検体内で、光のエネルギーを吸収した生体組織から光音響信号(音響波とも呼ばれ、典型的には超音波)が発生し、伝播、拡散する。この音響波の時間による変化を、被検体を取り囲む複数の個所で検出し、得られた信号を数学的に解析処理する。これにより、被検体内の光照射によって生じた初期圧力発生分布や、光エネルギー吸収密度分布などの光学特性値を得ることができる。
例えば、血液中の酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンの吸収スペクトルは、波長約800nmを境に吸収量の大小が変化する。そこで、この800nm付近の波長領域の光を照射して計測することにより、血液の酸素飽和度を求めることができる。その結果、例えば新生血管の増殖を伴う悪性腫瘍場所の特定が可能になる。ただし、比較的生体表面付近の生体組織の光学特性値分布を求める場合は、より広い範囲の、例えば400nmから1600nmの波長領域を使用することも可能である。あるいは被検体が生体でない場合には、上記の波長領域に限定されることなく適用可能である。
さらに、QスイッチYAGレーザーの第二次高調波(波長532nm)などを励起源として様々な波長のレーザー光を発生するOPO(Optical Parametric Oscillator)やチ
タンサファイヤ(TiS)レーザーも用いられる。これにより、光音響効果における光吸収係数の波長依存性を実験的に求めることができる。これを生体へと応用すれば、例えば血液中の酸素飽和度を求めることができる。つまり、ヘモグロビンと酸素の結びつき方によって光吸収量の波長依存性が異なることがよく知られており、これを用いて動脈と静脈の違いや、腫瘍に伴う新生血管などを画像化することができる。
一つ目は製造上の問題である。PATを生体へと適用する場合、高いSN比を得るには短いパルス幅と高出力の両方を満たす必要があるために、上述のとおりQスイッチYAG
レーザーなどの固体レーザーが広く用いられる。すると、レーザーを発振させるために極めて精密な部材のアライメントが必要であるとともに、光学系の振動による特性変動を抑制するために、光学定盤や、強固な筐体が必要となる。これにより装置の小型化や軽量化が困難となる。また装置コスト増大の原因となる。
本発明はまた、以下の構成を採用する。すなわち、複数の波長領域において波長成分を有する光を照射する光源と、前記光源から被検体への光路に配置され、前記複数の波長領域のうち、それぞれ特定の波長領域の光を透過する複数の光学フィルタと、被検体に光が照射されたときに発生する音響波を検出する検出器と、前記複数の光学フィルタの組合せを変えることで、被検体に照射する光に含まれる波長成分の組み合わせが互いに異なる複数の光照射条件を生成する制御部と、前記複数の光照射条件のそれぞれで検出した音響波の圧力と、前記複数の光照射条件のそれぞれの波長領域ごとの照射光の強度とに基づいて、それぞれの波長領域の光に対する被検体の光吸収係数を取得する信号処理部と、を備え、前記複数の光学フィルタはマトリクス状に配置されており、前記光源から前記複数の光学フィルタへの光路に配置され、前記光源からの光を前記複数の光学フィルタまで透過させるか否かを光学フィルタごとに決定することにより、前記複数の光学フィルタにより光が透過するか否かを個別に切り替えられる光シャッタをさらに備えているものであって、前記複数の光学フィルタのそれぞれは、前記光源の波長ピークのいずれかに対応し、該波長ピークを含む波長領域の光を透過させることを特徴とする音響波測定装置である。
本発明はまた、以下の構成を採用する。すなわち、複数の波長領域において波長成分を有する光を照射する光源と、前記光源から被検体への光路に配置され、前記複数の波長領域のうち、それぞれ特定の波長領域の光を透過する複数の光学フィルタと、被検体に光が照射されたときに発生する音響波を検出する検出器と、前記光学フィルタの組合せを変えることで、被検体に照射する光に含まれる波長成分の組み合わせが互いに異なる複数の光照射条件を生成する制御部と、前記複数の光照射条件のそれぞれで検出した音響波の圧力と、前記複数の光照射条件のそれぞれの波長領域ごとの照射光の強度とに基づいて、それぞれの波長領域の光に対する被検体の光吸収係数を取得する信号処理部と、を備え、前記複数の光学フィルタはマトリクス状に配置されており、前記光源から前記複数の光学フィルタへの光路に配置され、前記光源からの光を前記複数の光学フィルタまで反射して到達させるか否かを光学フィルタごとに決定することにより、前記複数の光学フィルタにより光が透過するか否かを個別に切り替えられる反射型デバイスをさらに備えているものであって、前記複数の光学フィルタのそれぞれは、前記光源の波長ピークのいずれかに対応し、該波長ピークを含む波長領域の光を透過させることを特徴とする音響波測定装置である。
本発明の実施例では、複数の波長領域において波長成分を有する光を照射したときに得られる音響波より、波長依存性を求めている。そこで、まず前提として、単一波長のレーザーを用いて音響波を計測し、光吸収係数を計算する方法について述べる。
光の照射により発生する初期音圧P0は、式(1)で表せることが分かっている。
P0=Γ×μa(λ)×Φ(λ) ・・・(1)
ここで、Γはグリューナイゼン係数であり、吸収体の物質により定まる係数であって光への波長依存性は持たない。μa(λ)は波長λの光に対する吸収体の光吸収係数、Φ(λ)は波長λの光の入射量である。
したがって、光源がQスイッチYAGレーザー(波長λ=1064nm)の場合、吸収体の波長1064nmにおける光吸収係数が、式(2)により求められる。
μa(1064nm)=P0/Γ×Φ(1064nm) ・・・(2)
例えば、用いる波長領域を4つ(λ1、λ2、λ3、λ4)とし、それぞれの波長の光を吸収体が吸収した際に発生する音響波の音圧を(P1、P2、P3、P4)とすると、それぞれ式(3)〜式(6)で求められる。
P1=Γ×μa(λ1)×φ(λ1) ・・・(3)
P2=Γ×μa(λ2)×φ(λ2) ・・・(4)
P3=Γ×μa(λ3)×φ(λ3) ・・・(5)
P4=Γ×μa(λ4)×φ(λ4) ・・・(6)
これらの式を解いて各波長における光吸収係数μaを求めることにより、光吸収係数の波長依存性を求めることができる。
上記の式(3)〜式(6)を行列で表すと式(7)となる。したがって、光吸収係数の
波長依存性を求めるということは、式(8)の逆行列計算を行うことに帰結する。
本発明の波長依存計算方法は、単一波長の場合の考え方を応用して、多数の輝線スペクトル(波長ピーク)を有する光源、連続スペクトルを有する光源についても、PATによって光吸収係数を求め、その波長依存性を明らかにすることを可能としている。
ここでは4種類の光照射条件(Φ1、Φ2、Φ3、Φ4)によって、それぞれ音圧(P1、P2、P3、P4)が発生するものとする。それぞれの光照射条件においては、4本の輝線スペクトル(λ1、λ2、λ3、λ4)を有する光が照射される。
このときの音圧を、行列を用いて表すと次のようになる。
ないように光照射の強度Φを波長ごとに設定することによって、逆行列演算により光吸収係数の波長依存性を求めることが可能となる。
このとき得られる光吸収係数は、下式のようになる。
の方法が好適に用いられる。
一つ目は、放射スペクトル特性の異なる複数の光源を4種類用意し、1回ずつ照射する光源を切り替える方式である。
二つ目は、一つの光源の前に特定の波長を通すもしくは遮断する光学フィルタを設けて、その光学フィルタの種類を切り替えることによって4種類のスペクトルを作り出す方式である。この光学フィルタとして、特定の波長のみを遮断し他の波長の光は透過するという特性を有するノッチフィルタを好適に用いることができる。具体的には、ノッチフィルタを複数用意し、光源から被検体までの光路上に配置する。そして光照射中に適宜機械的に抜き差しすることにより、様々なフィルタの組合せが実現でき、光のスペクトルを調整することが可能となる。
なお、用いる光学フィルタとしては、異なる波長領域に波長遮断特性を有するノッチフィルタのみの組合せでもよいし、ノッチフィルタとバンドパスフィルタなど異なる光学的性質を有するフィルタを組合せてもよい。あるいは、液晶の複屈折性を利用し、透過光の波長依存性を電気的に変調することによって被検体に照射する光のスペクトルを制御することもできる。
三つ目は、一般的な液晶ディスプレイに用いられるようなマイクロカラーフィルタを用いる方式である。つまり、特性の異なる光学フィルタを並置配列し、その個々のフィルタに対応する位置に液晶デバイスのような光学的オンオフスイッチを積層しておくことによって、被検体に照射する光のスペクトルを制御することが可能となる。この際に、光学フィルタの並置配列ピッチが粗すぎると、測定対象に対して等しい条件で光照射できなくなるため、被検体の種類によっては高精細に配置した方が好ましい。あるいは、マイクロカラーフィルタからの射出後に拡散板を配置して光を均一化させることが好ましい。
上記例のほかにも、光学フィルタの配置は固定した上で、そのフィルタを通過する光を光シャッタによってオンオフ制御することによって生体に照射される光スペクトルを制御する方式も考えられる。その例として、光路そのものをミラーなどで変化させ通過するフィルタを選択できるようにする方式があげられる。
なお上述の例では4本の輝線スペクトル(波長ピーク)を有する光源について述べたが、連続スペクトル光源を用いる場合にも同様の考え方で求めることができる。つまり、連続スペクトルの場合、注目する3つの波長およびそれ以外の波長という4種類の波長帯とそれぞれの光強度が既知であれば、次式(11)のように光吸収係数を求めることができる。
また、被検体に照射する光源として、必要に応じてレーザーとレーザー以外の光源とを組み合わせて用いることも可能である。この場合、レーザー使用に伴う安全性の確保は必
要となるものの、測定に必要な波長数が減ると考えられる。その結果として例えば波長可変レーザーを用いる必要がなくなるとすれば、レーザー装置の使用に伴うコストを一部削減するという効果が得られる。
図1に、本実施例で用いる音響波測定装置の構成を示す。装置は、光源11、光学部品14、検出器17、電子制御システム18、信号処理部19、画像表示部20、制御部30を備えている。
光源11は、光12を被検体13に照射する。図で示してはいないが、光12は、光ファイバなどの光導波路などを用いて伝搬させることも可能である。光ファイバを用いる場合は、それぞれの光源に対して光ファイバを用意して被検体の表面に光を導くことも可能であるし、複数の光源からの光を一本の光ファイバに導いて、生体に照射しても良い。
なお、このとき光源に用いるキセノン管として、音響波を効果的に出力するために、発光時間が短いものが好ましい。発光時間を短くするためには、ガラス管径を細くしたり、電極距離を小さくしたりする構造がよいことが知られている。こうした短い発光時間のキセノン管として、例えば、ノビテック社製のNANOLITEフラッシュランプなどを用いることができる。この製品では、発光時間が120ns、発光エネルギーが150mJの光を発することができる。
なお、キセノンフラッシュランプに限らず、ハロゲンランプや白熱電球など連続スペクトルを有する光源なども適用可能であり、あらゆる光源を用いることができる。ただし、短いパルス幅を実現できる光源であることが好ましい。
なお被検体が生体の場合には、上記MPEの観点から生体に照射可能な光強度にするために、光学部品14として光を所定の面積に広げるためのレンズが用いられる。また、レーザー光が被検体に照射する領域を移動可能とすることで、広い面積を計測できるような光学系を採用してもよい。また、光を被検体に照射する領域と、検出器とを同期して移動させてもよい。光を被検体に照射する領域を移動させる方法としては、上記可動式ミラー等を用いて移動させてもよいが、光源自体を機械的に移動させてもよい。このように、光学部品を適切に用いることで、光線の進行方向、照射部位、照射する広さなどを制御できる。
あるものとする。
照射された光12が被検体内を伝播し吸収体15に到達すると、光エネルギーの一部を吸収した吸収体から音響波16が発生する。
検出器17は、発生した音響波16を検知し、電気信号に変換する。ここで用いられる検出素子としては、圧電現象を用いたトランスデューサー、光の共振を用いたトランスデューサー、容量の変化を用いたトランスデューサーなど、音響波を検知できるものであれば、どのような機器でもよい。なお、音響波測定装置における検出器は、検出素子が2次元状に配置されたものが好ましい。このような2次元状に配列された検出素子を用いることで、同時に複数の場所で音響波を検出することができ、検出時間を短縮できる。さらに、被検体の振動などの影響を低減できる。また、検出器17と被検体との間には、音響波の反射を抑えるために、ジェルや水などの音響インピーダンスマッチング剤を使うことが望ましい。
なお、本実施例では複数の波長の光を用いるため、それぞれの波長に関して、上記のシステムにより被検体内の光吸収係数分布を算出する。そして、それらの値と生体組織を構成する物質(グルコース、コラーゲン、酸化ヘモグロビン、還元ヘモグロビンなど)固有の波長依存性とを比較することによって、生体を構成する物質の濃度分布を画像化することができる。
ノッチフィルタ25〜28の特性を、それぞれ図4(a)〜(d)に示す。それぞれ、特定の波長領域の波長成分のみを遮断する特性を有している。図2と比較すると、それぞれが遮光する波長領域は輝線スペクトル(波長ピーク)と概ね対応している。これ以降、ノッチフィルタ25〜28をそれぞれ、N1、N2、N3、N4とも呼ぶ。測定時には、このN1〜N4を光路上から出し入れすることによって被検体に照射するスペクトルを制御する。光路上にノッチフィルタがあるか無いかの条件を、次の表のように設定する。
本実施例では、照射光のスペクトルを制御する方法として、マイクロカラーフィルタ方式を用いる場合について述べる。図5に、バンドパスフィルタB1〜B4を細かく並置配列してマイクロカラーフィルタを構成した様子を示す。ここで、B1〜B4はそれぞれ、キセノンフラッシュランプの波長ピークλ1〜λ4を含む波長領域の光のみを透過するバンドパスフィルタである。また、図6に、図5のマイクロカラーフィルタを光学系に適用した様子を示す。図6において、光源部分は上記実施例と同様であり、光シャッタ91とマイクロカラーフィルタ92を備える点が異なる。
マイクロカラーフィルタ91の画素ピッチは、図5のように敷き詰めたバンドパスフィルタのピッチと同一とする。そして、制御部の決定に従って、それぞれのバンドパスフィルタを個別かつ独立にオンオフ制御することができるようにする。こうすることで、照射光のスペクトルを制御し、表2に示したような光照射条件を実現することが可能となる。
光シャッタ91としては、マトリクス状の透過型液晶パネルを用いることができる。高いコントラストが得られる点でアクティブマトリクスの液晶パネルを用いることが好ましいが、開口率の点からは単純マトリクス状の方が有利であり、使用する用途に応じて使い分ければ良い。
なお、使用する光学フィルタはバンドパスフィルタに限られることはない。各種の光照射条件を満たすように波長領域ごとの遮断および透過を制御できるものであれば、任意の光学フィルタやそれらの組合せを用いることができる。また、光照射条件は表2に示したものに限らず、行列式を作成して逆行列を演算できるものであれば構わない。
本実施例では、照射光のスペクトルを制御する方法として、反射型のデバイスを用いる場合について述べる。図7に、本実施例での光学系の構成を示す。光源部分およびマイクロカラーフィルタ102の構成は上記実施例と同様である。
反射型デバイス101は、光源からの光を反射し、マイクロカラーフィルタに導く。このとき、バンドパスフィルタの画素ピッチに合わせて、光を反射するか否かを制御することができる。これにより、照射光のスペクトルを制御することが可能になる。
反射型デバイスとしては、実施例2と同様に液晶パネルを用いることもできるが、反射率の観点からは偏光板を用いない方式が好ましい。そのためデジタルミラーデバイス(DMD)などを用いることが好ましい。DMD表面には多数の微小鏡面(マイクロミラー)がマトリクス状に配列されており、それぞれ個別かつ独立にオンオフ制御することができる。そして、制御部の決定に従って照射スペクトルを制御し、表2のような光照射条件を実現することができる。
なお、使用する光学フィルタはバンドパスフィルタに限られることはない。各種の光照射条件を満たすように波長領域ごとの遮断および透過を制御できるものであれば、任意の光学フィルタやそれらの組合せを用いることができる。また、光照射条件は表2に示したものに限らず、行列式を作成して逆行列を演算できるものであれば構わない。
本実施例では、液晶パネルそのものを波長可変フィルタとして用いる方法を説明する。図8に、本実施例での光学系の構成を示す。光源部分は上記実施例と同様の構成である。波長可変フィルタ111は、2枚の偏光板をクロスニコルとし、それらの偏光板の間に、透明電極付きの液晶セルを配設したものである。このときの透過率Tは次式のようになる。
することによって所定の範囲内で変化させることができる。dは液晶セルの厚み、λは波長である。この式からわかるとおり、透過率は波長に依存していると共に、その透過率は、印加電圧を変化させることによって変化させることが可能である。したがって、電圧印加条件を変化させて透過率を制御することによって、上記実施例と同様に照射光のスペクトルを制御することが可能となる。
本実施例においては、上記実施例で説明した装置構成に加え、波長755nmのレーザー光を発生させることができるアレクサンドライトレーザーを組み合わせたシステム構成を採用する。ここで、実施例1におけるλ4の波長帯には常にノッチフィルタをかけている。このとき、表3のような各波長における光強度で、光照射を行う条件を4種類設定する。
本実施例では、レーザーを使用するために安全上の設備は必要となるが、波長可変レーザーを用いないため相対的に安価な装置が実現できる。
また、ハンドヘルド型の装置構成を採用することも容易となる。ハンドヘルド型とは、一般的な超音波エコー診断装置を扱うがごとく、術者が自由に超音波プローブを診断対象にあてがい、生体内部の様子を検知する方式のことである。もしレーザーを用いて行う場合には、光音響用のハンドヘルド型プローブの先端からレーザー光を照射することが必要となるが、その強力なレーザー光が直接あるいは間接的に目に入らないよう厳重な管理が必要である。一方、本発明の実施例1〜4ではレーザーを用いることがないため、直接あるいは間接光が目に入ったとしても、多少の眩しさは感じるものの網膜に与える損傷の危険はほとんどない。そのため、安全性の高いハンドヘルド型装置を実現することができる。また本発明の実施例1〜4ではレーザーを用いないため、従来の超音波診断装置と同様に、妊娠中の胎児を観測しても、胎児の目に対する障害を与えるおそれがない。
そして、音響波を信号処理することにより画像再構成を行い、組織物性を把握できる。このとき生体内部の様子だけでなく、生体表面の特性を簡便に把握することも可能である。例えば真皮層にあるコラーゲンの比率、局所的な体脂肪率などを、本発明による安全で簡便な装置によって、レーザー管理をすることなく測定することができる。さらに、この発明は、上述のような音響波測定装置の制御方法としても実現することができる。
その他、生体を対象とするだけでなく、ガス検知、異物検知、表面診断等の物質計測装置としても、レーザーを使用するよりも簡便に実現することが可能となる。
Claims (9)
- 複数の波長領域において波長成分を有する光を照射する光源と、
前記光源から被検体への光路に配置され、前記複数の波長領域のうち、それぞれ特定の波長領域の光を遮断する複数の光学フィルタと、
被検体に光が照射されたときに発生する音響波を検出する検出器と、
前記複数の光学フィルタの組合せを変えることで、被検体に照射する光に含まれる波長成分の組み合わせが互いに異なる複数の光照射条件を生成する制御部と、
前記複数の光照射条件のそれぞれで検出した音響波の圧力と、前記複数の光照射条件のそれぞれの波長領域ごとの照射光の強度とに基づいて、それぞれの波長領域の光に対する被検体の光吸収係数を取得する信号処理部と、
を備え、
前記制御部は、前記複数の光学フィルタを個別に光路上に出し入れすることにより、前記光学フィルタが光を遮断するか否かを切り替えるものであって、
前記複数の光学フィルタのそれぞれは、前記光源の波長ピークのいずれかに対応し、該波長ピークを含む波長領域の光を遮断する
ことを特徴とする音響波測定装置。 - 前記複数の光学フィルタは複数のノッチフィルタである
ことを特徴とする請求項1に記載の音響波測定装置。 - 複数の波長領域において波長成分を有する光を照射する光源と、
前記光源から被検体への光路に配置され、前記複数の波長領域のうち、それぞれ特定の波長領域の光を透過する複数の光学フィルタと、
被検体に光が照射されたときに発生する音響波を検出する検出器と、
前記複数の光学フィルタの組合せを変えることで、被検体に照射する光に含まれる波長成分の組み合わせが互いに異なる複数の光照射条件を生成する制御部と、
前記複数の光照射条件のそれぞれで検出した音響波の圧力と、前記複数の光照射条件のそれぞれの波長領域ごとの照射光の強度とに基づいて、それぞれの波長領域の光に対する被検体の光吸収係数を取得する信号処理部と、
を備え、
前記複数の光学フィルタはマトリクス状に配置されており、
前記光源から前記複数の光学フィルタへの光路に配置され、前記光源からの光を前記複数の光学フィルタまで透過させるか否かを光学フィルタごとに決定することにより、前記複数の光学フィルタにより光が透過するか否かを個別に切り替えられる光シャッタをさらに備えているものであって、
前記複数の光学フィルタのそれぞれは、前記光源の波長ピークのいずれかに対応し、該波長ピークを含む波長領域の光を透過させる
ことを特徴とする音響波測定装置。 - 複数の波長領域において波長成分を有する光を照射する光源と、
前記光源から被検体への光路に配置され、前記複数の波長領域のうち、それぞれ特定の波長領域の光を透過する複数の光学フィルタと、
被検体に光が照射されたときに発生する音響波を検出する検出器と、
前記光学フィルタの組合せを変えることで、被検体に照射する光に含まれる波長成分の組み合わせが互いに異なる複数の光照射条件を生成する制御部と、
前記複数の光照射条件のそれぞれで検出した音響波の圧力と、前記複数の光照射条件のそれぞれの波長領域ごとの照射光の強度とに基づいて、それぞれの波長領域の光に対する被検体の光吸収係数を取得する信号処理部と、
を備え、
前記複数の光学フィルタはマトリクス状に配置されており、
前記光源から前記複数の光学フィルタへの光路に配置され、前記光源からの光を前記複数の光学フィルタまで反射して到達させるか否かを光学フィルタごとに決定することにより、前記複数の光学フィルタにより光が透過するか否かを個別に切り替えられる反射型デバイスをさらに備えているものであって、
前記複数の光学フィルタのそれぞれは、前記光源の波長ピークのいずれかに対応し、該波長ピークを含む波長領域の光を透過させる
ことを特徴とする音響波測定装置。 - 前記反射型デバイスはデジタルミラーデバイスである
ことを特徴とする請求項4に記載の音響波測定装置。 - 前記光源はキセノンフラッシュランプである
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の音響波測定装置。 - 前記検出器は複数の検出素子を2次元状に配列したものである
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の音響波測定装置。 - 前記信号処理部は、前記検出器による検出結果に基づいて音響波の発生位置を特定するとともに、取得した光吸収係数から前記発生位置にある物質の物性に関する画像を取得し、該画像を画像表示部に表示する
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の音響波測定装置。 - 前記画像表示部をさらに有する
ことを特徴とする請求項8に記載の音響波測定装置。
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