JP5707342B2 - インプリント用回転式モールド及びその製造方法 - Google Patents
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Description
ただし、平坦化剤収容用開放孔とは、平坦化剤と平坦化剤収容用開放孔の入り口とが接触した後、少なくとも平坦化剤の液溜を解消するまでは開放系となっている孔のことである。
本発明の第二の態様は、第一の態様に記載の発明において、前記平坦化剤収容用開放孔を形成した後、前記モールド外周面の一部ならびに前記第1および第2液溜解消部の一部と液状の平坦化剤とを、前記回転軸方向に対して平行に接触させた状態で前記モールドを回転して、前記モールド外周面に前記平坦化剤を塗布する平坦化剤塗布工程と、前記塗布工程開始後、モールド外周面外側部分の液溜を前記平坦化剤収容用開放孔に収容する平坦化剤収容工程と、前記塗布工程および平坦化剤収容工程後、微細パターンを前記モールド外周面に形成する工程と、を含むことを特徴とする。
本発明の第三の態様は、第一または第二の態様に記載の発明において、第1および第2液溜解消部のうちの少なくとも一つが、回転式モールドと一体形成されていることを特徴とする。
本発明の第四の態様は、第一ないし第三のいずれかの態様に記載の発明において、前記第1および第2液溜解消部の外径とモールド外径との差は、0より大きく0.6mm以下であることを特徴とする。
本発明の第五の態様は、第一、第二または第四の態様に記載の発明において、前記回転式モールドは円筒形または円柱形であり、前記第1および第2液溜解消部はリング形状部材であり、前記平坦化剤塗布工程において、平坦化剤液面から0.2mm以上0.5mm以下の浸漬深さで、前記モールド外周面の一部と前記第1および第2液溜解消部の一部とを平坦化剤に接触させることを特徴とする。
本発明の第六の態様は、第一ないし第五のいずれかの態様に記載の発明において、前記平坦化剤収容用開放孔は溝であり、前記溝における、前記第1液溜解消部と前記モールド第1端面との間、および、前記第2液溜解消部と前記モールド第2端面との間の距離は0より大きく0.5mm以下であり、前記溝の深さは半径方向において1.7mm以上かつ前記モールド外周面から前記回転軸までの距離以下であることを特徴とする。
本発明の第七の態様は、インプリントに用いられる回転式モールドであって、前記回転式モールドは、モールド第1および第2端面と、インプリント用パターンを有するモールド外周面と、を有し、回転式モールドを回転させる回転軸の方向において、モールド中央部からモールド端面へ向かう方向を外側方向、モールド端面からモールド中央部へ向かう方向を内側方向とすると、前記モールド第1端面の外側方向に第1液溜解消部が設けられ、前記モールド第2端面の外側方向に第2液溜解消部が設けられ、前記第1および第2液溜解消部は、回転式モールド外径よりも小さな外径を有し、前記第1液溜解消部と前記モールド第1端面との間、および、前記第2液溜解消部と前記モールド第2端面との間に塗布剤収容用開放孔が形成されたことを特徴とするインプリント用回転式モールドである。
本発明の第八の態様は、第七の態様に記載の発明において、前記回転式モールドは円筒形または円柱形であり、前記第1および第2液溜解消部のうちの少なくとも一つは前記回転式モールドと一体形成され、前記第1および第2液溜解消部の外径とモールド外径との差は、0より大きく0.6mm以下であり、前記塗布剤収容用開放孔は溝であり、前記溝における、前記第1液溜解消部と前記モールド第1端面との間、および、前記第2液溜解消部と前記モールド第2端面との間の距離は0より大きく0.5mm以下であり、前記溝の深さは半径方向において1.7mm以上かつ、前記モールド外周面から前記回転軸までの距離以下であることを特徴とする。
以下、本発明を実施するための形態を、図1に基づき説明する。
図1は、本実施形態におけるインプリント用の回転式モールド1の製造工程を概略的に示す図である。図1(a)は回転式モールド基材2を示し、図1(b)はモールド基材2に対して液溜解消部4を設けた様子を示し、図1(c)はモールド基材2に平坦化剤61を塗布した様子を示す。さらに、図1(d)は、液滴解消部4が着脱自在であるときには液滴解消部4を外した上で、その平坦化剤61の上に、密着層7、微細パターン形成用層8、レジスト層9をこの順に積層した様子を示し、図1(e)はこのレジスト層9に対して微細パターンを描画・現像した様子を示す。そして図1(f)は微細パターン形成用層8に対してエッチングを行った様子を示し、図1(g)はエッチング後に洗浄を行い、回転式モールド1を完成させた様子を示す図である。
以上の形態を有するインプリント用の回転式モールド1を形成するために、本実施形態に係るモールド製造方法においてはまず、例えば図2に示すように、2つのモールド端面21,22(以降、2つのモールド端面をまとめたものを代表してモールド端面21ともいう)、モールド外周面20、物質的には形成されていない回転軸3を有する円筒形モールド基材2を用意する。
そこで本実施形態においては、図3に示されるように、平坦化剤61を基材表面に塗布する前に、モールド基材2に平坦化剤収容用開放孔5を設ける工程を行う。なお、図3において(a)はモールド基材2および液溜解消部41と平坦化剤61とを×点にて接触させた際の図であり、(b)は(a)からさらにモールド基材2を回転させた際の図であり、(c)は(b)からさらにモールド基材2を回転させた際の図である。また、(a−1)(b−1)(c−1)はモールド基材2の、回転軸方向に垂直な断面図のうち、平坦化剤と接触している部分の概略断面図であり、(a−2)(b−2)(c−2)はモールド基材2の回転軸方向断面図である。
また前記液溜解消部4は、前記モールド基材2とは別に用意した部材であってもよいし、モールド基材2および/または回転軸3に対して一体に設けられていてもよい(図5(a))。別に用意した部材の方が、他の回転式モールドに使用できる点、前記開放孔5の大きさを調節できる点、前記開放孔5に収容した平坦化剤を洗浄により除去しやすいという点では好ましい。一方、液溜解消部4の部材をわざわざ準備しなくとも済むという点では、一体に設けられていた方が好ましい。なお、第1液溜解消部をモールド基材2と別体、第2液溜解消部をモールド基材2と一体として設けてもよい。本実施形態においては、前記第1および第2液溜解消部41,42両方がモールド基材2とは別に用意した部材である場合について説明する。
なお、上記では複数のリング形状部材4によって溝5を形成しているが、径が異なる部分を有する単一のリング形状部材4をモールド端面21に密着固定させても構わない。
さらに、液滴解消部4の外周から見たときの前記溝5の深さは1.7mm以上かつ前記レジスト層9外周面から前記回転軸3までの距離未満、さらに実績として好ましいのは1.7mm以上1.9mm以下である。
本実施形態においては、前記平坦化剤収容用開放孔5を形成した後、図1(b)や図2,図3に示すように、前記モールド外周面20の一部ならびに前記第1および第2液溜解消部41,42の一部に前記平坦化剤60を塗布する。以下、この工程について詳述する。
このときの回転速度および回転数は、平坦化剤61をモールド基材2に十分塗布することができ、また、開放孔5が毛細管現象を発揮できる程度に、平坦化剤61によって充填されつつ平坦化剤61の収容を行うことができるように設定する。
そして前記塗布工程開始後、上述のように、モールド外周面外側部分の液溜62を前記平坦化剤収容用開放孔5に収容する(図3(c−1)(c−2))。繰り返しになるが、このように開放孔5を設けることにより、モールド端面21の外周部分に平坦化剤61が付着して遠心力、重力、基材の表面エネルギーさらには平坦化剤61の表面張力によりモールド外周面外側部分に液溜62が形成されたとしても、この開放孔5が毛細管としての役割を果たし、開放孔5内に余分な液溜62を収容することができる。
本実施形態においては、上述のように塗布された平坦化剤61の上に、密着層7、微細パターン形成用層8、レジスト層9をこの順に積層する(図1(d))。その後、レジスト層9に対して電子ビーム露光を行い、エッチング処理を行う(図1(e)(f))。これにより、モールド基材2上にある微細パターン形成用層8に対して微細パターンを形成する(図1(g))。
さらには、オートフォーカスの制御性を高めるため、CrO層の代わりにアモルファスカーボン層を設けてもよい。アモルファスカーボン層だと、酸化クロム層ほど高い透明性を有さないが故に、レジスト層9への微細パターンの描画の際に、モールド基材2に焦点が合ってしまうということを防止することができる。
このエッチング加工により、図1(f)に示すように、所望の微細パターンを有するレジスト層9付きモールド基材2が得られる。
さらには、成形性や耐破損性を考慮して、先端部を平坦にしたり、丸みをつけたりしてもよい。さらに、この微細突起は一方向に対して連続的な微細突起を作製してもよい。
モールド端面直近に微小な開放孔を設けておく。そうすることにより、平坦化剤の液溜がモールド外周面外側部分に発生したとしても、液溜直近に位置するこの隙間が毛細管の役割を果たし、余分な液溜を隙間内に引き込むことができる。これにより、余分な液溜による盛り上がりの発生を防止でき、モールド外周面外側部分における盛り上がりが解消される。その結果、良好な平行度を有するインプリント用回転式モールドを製造することができる。
本実施形態においては、実施の形態1のレジスト層9の利用により回転式モールド1を作製する方法とは別に、アモルファスカーボン層に対する直接描画により回転式モールド1を作製する方法について述べる。この方法においては、被転写材に最終的に微細パターン(例えば凸部)を設け、かつ回転式モールド1に対しては凹部を設けるために、レーザー描画装置や電子ビーム描画装置などで所定の微細パターンを描画する。
さらに、レーザーを照射した際にアモルファスカーボン層表面に付着する石英のカケラを除去するために洗浄を行うのが好ましい。
次に実施例を示し、本発明について具体的に説明する。
ステンレス製の円筒形の中空モールド基材2(SUS304、直径100mmすなわち半径50mm、そのうち中空部分の直径84mm、モールド端面間距離300mm)を用意した。
次に、液溜解消部4としてステンレス製(SUS304)のリング形状部材4を用意した。この時、リング形状部材4の形状は、モールド端面21と接する溝5用の小径部分(リング形状部材におけるモールド内側方向側の端面から、モールド外側方向に向けて距離0.2mmの部分)の半径を48mm、それ以外の大径部分の半径を49.8mmであった。モールド基材2およびリング形状部材4全体として、回転軸方向の長さは360mmであった。
そして、モールド第1および第2端面21,22の外側方向にこのリング形状部材4を各々設けた。その結果、平坦化剤収容用孔としての溝5が、0.2mmの幅かつ1.8mmの深さ(リング形状部材の大径部分外周から見た深さ)で形成された。
その後、モールド基材2と平坦化剤60とを引き離し、モールド基材2を回転させながら乾燥させた。
上記工程の間、モールド基材2上の平坦化剤61が乾燥するまで、モールド外周面外側部分の液溜62を前記溝5に収容し続けることになる。
比較例として、図7に示されるような、リング形状部材4を設けなかった場合の回転式モールド11を作製した。リング形状部材4を設けなかったこと以外は、実施例と同じ条件で回転式モールド11を作製した。
本実施例及び比較例にて製造した回転式モールドにおけるモールド外周面外側部分の盛り上がりについて測定した。その結果を図6に示す。図6(a)は本実施例、図6(b)は比較例の回転式モールド11における、回転式モールド外周面からの盛り上がりの距離を示している。なお、測定位置の角度は、回転軸垂直方向のモールド断面における水平線・垂直線方向部分を示している。
図6を見ると、比較例においては10μm以上の盛り上がり(フリンジ高さ)が発生していた一方、本実施例においてはモールド外周面外側部分には盛り上がりはほとんど発生しておらず、良好な平行度が得られた。これは、液溜解消部4により、平坦化剤6の液溜62が開放孔5に収容されたためである。その結果、モールド外周面外側部分に盛り上がりが発生しなかったものと思われる。
2 モールド基材
20 モールド外周面
21 モールド第1端面
22 モールド第2端面
3 回転軸
3a 回転装置
4 液溜解消部(リング形状部材)
4a 小径のリング形状部材
4b 大径のリング形状部材
41 第1液溜解消部
42 第2液溜解消部
5 平坦化剤収容用開放孔(溝)
60 平坦化剤
61 モールド基材に塗布された平坦化剤
62 平坦化剤の液溜
7 密着層
8 微細パターン形成用層
9 レジスト層
11 回転式モールド
12 モールド基材
120 モールド外周面
121 モールド第1端面
13 回転軸
160 平坦化剤
161 モールド基材に塗布された平坦化剤
162 平坦化剤の液溜
107 ローラー
Claims (8)
- インプリントに用いられる回転式モールドの製造方法において、
前記回転式モールドは、モールド第1および第2端面と、インプリント用パターンを有するモールド外周面と、を有し、
回転式モールドを回転させる回転軸の方向において、モールド中央部からモールド端面へ向かう方向を外側方向、モールド端面からモールド中央部へ向かう方向を内側方向とすると、前記モールド第1端面の外側方向に第1液溜解消部を設け、前記モールド第2端面の外側方向に第2液溜解消部を設け、前記第1液溜解消部と前記モールド第1端面との間、および、前記第2液溜解消部と前記モールド第2端面との間に平坦化剤収容用開放孔を形成する工程と、
前記モールド外周面に前記平坦化剤を塗布する際に、モールド外周面外側部分の液溜を前記平坦化剤収容用開放孔に収容する工程と、
前記モールド外周面において乾燥させた平坦化剤の上に、微細パターン形成用層、レジスト層を順に積層し、前記レジスト層に対して露光・現像を行い、エッチング処理を行い、前記微細パターン形成用層に対して微細パターンを形成する工程と、
を含み、
前記第1および第2液溜解消部は、回転式モールド外径よりも小さな外径を有することを特徴とするインプリント用回転式モールドの製造方法。
ただし、平坦化剤収容用開放孔とは、平坦化剤と平坦化剤収容用開放孔の入り口とが接触した後、少なくとも平坦化剤の液溜を解消するまでは開放系となっている孔のことである。 - 前記平坦化剤収容用開放孔を形成した後、前記モールド外周面の一部ならびに前記第1および第2液溜解消部の一部と液状の平坦化剤とを、前記回転軸方向に対して平行に接触させた状態で前記回転式モールドを回転して、前記モールド外周面に前記平坦化剤を塗布する平坦化剤塗布工程と、
前記塗布工程開始後、モールド外周面外側部分の液溜を前記平坦化剤収容用開放孔に収容する平坦化剤収容工程と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載のインプリント用回転式モールドの製造方法。 - 前記第1および第2液溜解消部のうちの少なくとも一つが、回転式モールドと一体形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のインプリント用回転式モールドの製造方法。
- 前記第1および第2液溜解消部の外径とモールド外径との差は、0より大きく0.6mm以下であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のインプリント用回転式モールドの製造方法。
- 前記回転式モールドは円筒形または円柱形であり、
前記第1および第2液溜解消部はリング形状部材であり、
前記平坦化剤塗布工程において、平坦化剤液面から0.2mm以上0.5mm以下の浸漬深さで、前記モールド外周面の一部と前記第1および第2液溜解消部の一部とを平坦化剤に接触させることを特徴とする請求項2または4に記載のインプリント用回転式モールドの製造方法。 - 前記平坦化剤収容用開放孔は溝であり、前記溝における、前記第1液溜解消部と前記モールド第1端面との間、および、前記第2液溜解消部と前記モールド第2端面との間の距離は0より大きく0.5mm以下であり、前記溝の深さは半径方向において1.7mm以上かつ前記モールド外周面から前記回転軸までの距離以下であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のインプリント用回転式モールドの製造方法。
- インプリントに用いられる回転式モールドであって、前記回転式モールドは、
モールド第1および第2端面と、
インプリント用パターンを有するモールド外周面と、
を有し、
回転式モールドを回転させる回転軸の方向において、モールド中央部からモールド端面へ向かう方向を外側方向、モールド端面からモールド中央部へ向かう方向を内側方向とすると、前記モールド第1端面の外側方向に第1液溜解消部が設けられ、前記モールド第2端面の外側方向に第2液溜解消部が設けられ、
前記第1および第2液溜解消部は、回転式モールド外径よりも小さな外径を有し、
前記第1液溜解消部と前記モールド第1端面との間、および、前記第2液溜解消部と前記モールド第2端面との間に塗布剤収容用開放孔が形成されたことを特徴とするインプリント用回転式モールド。
ただし、平坦化剤収容用開放孔とは、平坦化剤と平坦化剤収容用開放孔の入り口とが接触した後、少なくとも平坦化剤の液溜を解消するまでは開放系となっている孔のことである。 - 前記回転式モールドは円筒形または円柱形であり、
前記第1および第2液溜解消部のうちの少なくとも一つは前記回転式モールドと一体形成され、
前記第1および第2液溜解消部の外径とモールド外径との差は、0より大きく0.6mm以下であり、
前記塗布剤収容用開放孔は溝であり、
前記溝における、前記第1液溜解消部と前記モールド第1端面との間、および、前記第2液溜解消部と前記モールド第2端面との間の距離は0より大きく0.5mm以下であり、
前記溝の深さは半径方向において1.7mm以上かつ、前記モールド外周面から前記回転軸までの距離以下であることを特徴とする請求項7に記載のインプリント用回転式モールド。
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