発明の背景
心周期
「心周期」という用語は、ある1つの心拍の開始から次の心拍の開始までに発生する冠動脈の血流または血圧に関連する、すべての機械的な事象について言及するために使用される。血圧は、心周期の全体において上昇・下降する。心周期の頻度が心拍数である。心臓のそれぞれ単一の「拍動」には、次の5つの主な段階がある:(1)半月弁が閉じ、房室(Av)弁が開き、および心臓全体が弛緩する「拡張後期」、(2)左および右の心房の心筋が収縮しつつあり、AV弁が開き、および血液が心房から心室へ流れる「心房性収縮期」、(3)心室が収縮を開始し、AVおよび半月弁が閉じ、および容積の変化のない「等容性心室収縮期」、(4)心室は空であるが、なおも収縮中で半月弁が開いている)「心室駆出期」、および(5)圧力が減少し、血液は心室に流入せず、心室は収縮を停止し、弛緩を開始し、さらに大動脈の血流がそれらを押して閉じさせているために半月弁が閉じている「等容性心室弛緩期」。心周期は、洞房結節および房室結節内部にある特化された心臓細胞によって生成される一連の電気的刺激により調整される。
冠動脈の血流
冠状動脈を通る血液の流れは脈動しており、特有の相動性の収縮期および拡張期の流れ成分を持つ。収縮期の流れは、心周期の収縮またはポンピング段階に関連するが、急速で、短く、逆行性の反応を持つ。拡張期の流れは、心周期の弛緩または充填段階に関連するが、心筋の収縮後の弛緩段階中に発生し、収縮期レベルを超える急激な上昇と、大動脈の拡張期圧のそれと対応した緩やかな下降がある。壁内冠血液量は、各心拍中に変化し、筋肉の収縮によりもたらされる容積変化に心筋が対応する。冠状静脈の流れは、冠状動脈の流れとは位相が異なり、主に収縮期に発生し、拡張期にはほぼ存在しない。
各心拍について、血圧は収縮期圧と拡張期圧との間で変化する。「収縮期圧」という用語は、心周期の終わり付近で心室の収縮中に発生する動脈内のピーク圧力を意味する。「拡張期圧」という用語は、心周期の始まり付近で心室が血液で満たされるときに発生する動脈内の最低圧力を意味する。
冠血流は、相動性であるばかりでなく、血管のタイプや心筋内の位置によっても変化する。冠状細動脈は、統合的な方法で「連続して」動作する、特殊な調節要素をその長さに沿って持つものとみられる。複数の機能的「弁」の系統により、冠循環の緻密な制御がなされる。最も小さな細動脈は、代謝性負荷がかかる間に拡張し、結果的に微小血管の抵抗が減少し心筋灌流が増大する。血管の狭窄または狭小化により、狭窄の形態学的特徴に直接的に関連する血流の抵抗が生成される。狭窄での膨張圧力の低下により上流の細動脈圧が低下するとき、わずかに大きめの上流の細動脈の筋原性の拡張が起こり、抵抗のさらなる減少を生じる。最も大きな細動脈での流れの増加は、ずれ応力を増大させ、流れを介した拡張を誘発し、このネットワークの抵抗をさらに低下させる。
心臓の動脈と静脈の拍動流特性は、心筋内のコンプライアンスに依存する。「コンプライアンス」という用語は、膨張または圧縮の力を取り去ったときに、その原型の寸法への萎縮に抵抗する中空器官の傾向の程度を意味する。コンプライアンスが高いほど、材料の弾性がより高い。コンプライアンスは、下記の公式を使用して計算され、ここでΔVは容積の変化量で、ΔΡは圧力の変化量である:
C=ΔV/ΔP
心臓のリザーバーとしての能力は、細動脈から冠血管への流入の抵抗により制御される。出口抵抗は、壁内の心静脈に関連する。心筋内の毛細管の抵抗は、動脈および静脈の両方の反応に影響するが、主に出口抵抗に呼応して作用する。
合計冠血管抵抗の凡そ75%は、動脈システムで発生し、これはコンダクタンス(Rl)、前細動脈(R2)および細動脈および心筋内の毛細管血管(R3)を含む。ヒトにおける正常な心外膜の冠状動脈は、一般的に直径が0.3〜5 mmで、感知できるほどの抵抗を血流に提供しない。通常は、大きな心外膜の血管抵抗(Rl)は、アテローム硬化型の閉塞が管腔を損なうまでは、とるにたりないものである。前毛細血管細動脈(R2)(100〜500 μmのサイズ)は、心外膜と心筋の毛細血管を接続する抵抗性の血管であり、冠血流の主な制御の役目をする。それらは、合計冠血管抵抗の凡そ25%〜35%を占める。遠位の前毛細血管細動脈血管(直径が100 μm未満)は、冠血流の代謝性調整の主要部位であるが、冠血管の流れ抵抗の40〜50%を担う。1平方ミリメートル当たり約4000本の毛細血管の密集したネットワークにより、それぞれの筋細胞は、確実に毛細血管に隣接するようになっている。前毛細血管括約筋が心筋のニーズに応じて流れを調節するため、毛細血管は一様な開存性(開いており、自由な通過の余裕があるという意味)がない。
左心室肥大、心筋虚血、または糖尿病といったいくつかの状態によって、微小循環抵抗(R3)が損なわれることがあり、酸素の需要量が増加した時の冠血流の最大絶対増加が鈍くなる。
虚血
心臓内の酸素貯蔵は不十分であるために、心筋は好気性代謝にほぼ完全に依存する。心筋の酸素供給は、心筋の酸素(エネルギー)の需要に反応して増減する。「自己調節」という用語は、変化する駆動力に対して心筋の灌流を一定レベルに維持する能力を意味する。自己調節により、広範囲の平均大動脈圧力にわたって冠状の灌流が比較的一定のレベルに維持される。大動脈圧がその上限または加減を超えると、冠血流は、比例して急激に減少または増加する。
心臓は、潅流不足を防ぐために、十分な量の酸素供給を受ける必要がある。狭窄の遠位での灌流圧力の低下が、抵抗血管の自己調節的な拡張により補償されないとき、虚血(血液供給および酸素の不足を意味する)が発生する。一般に供給が最も少ない領域は最も遠い位置であるため、虚血は一般に血液供給から最も遠い領域に現れる。
冠動脈の完全またはほぼ完全な閉塞の後、側副(心外膜の動脈を相互接続する血管のチャネルを意味する)によって、心筋の灌流が起こる。側副チャネルは、急性的に形成されることも、または冠動脈疾患発生の前に未発達の状態で前から存在することもある。既存の側副は、直径が20 μm〜200 μmの範囲の薄壁構造で、異なる種で可変の密度を持つ。既存の側副は、それらが接続されている動脈間での流れを駆動する圧力勾配が存在しないため、通常は閉じており、機能していない。冠血管閉塞の後、遠位圧力が急激に低下し、既存の側副が事実上瞬間的に開く。
「心筋虚血」という用語は、心筋細胞への血液供給および酸素の減少を意味する。心筋虚血の発生は、(1)心筋の酸素需要の増加、および(2)心筋の灌流および酸素送達の減少の2つのメカニズムによるものであるとされてきた(Willerson, J.T. et al., J. Am. Coll. Cardiol. 8(1): 245−50(1986))。心筋虚血がまず一般に現れ、心内膜下領域でより広範囲にわたるが、これはより深いこれらの心筋層は、血液供給から最も離れた位置にあり、より大きな酸素のニーズがあるためである。
一過性虚血、冬眠心筋、および心筋梗塞は、臨床的に異なる状態である。
一過性虚血
「一過性虚血」という用語は、本書で使用するとき、血栓またはプラーク破裂はないが、血液供給が満たされていない、安静時または運動時の冠動脈の可逆的(筋細胞が発作後も生き残ることを意味する)な狭小化を意味する。心臓の酸素需要量が増加する度に、酸素の需要と供給の間の不均衡ができる。一過性虚血により、心室の弛緩障害および拡張機能障害、収縮機能の障害、およびST部分の変化を伴う心電図異常につながる代謝性および生化学的な変化に始まり、その後、左心室の同期障害を伴う拡張終期圧の増加、運動低下、失動、および運動異常が起こり、最後に苦痛を伴う狭心症の症状といった、段階的な一連の事象が引き起こされる。虚血性の筋細胞は、冠血管の流れが停止してから数秒以内に生理学的および代謝性の変化を経験して、T波と、時にはST部分の異常(ただし、血清酵素量の上昇はない)を引き起こすが、虚血に起因する細胞死はない。Kloner, R.A. and Jennings, RB, Circulation 104: 2981−89(2001)。いったん血流が回復すると、筋細胞の収縮性機能は完全に回復する。
狭心症(胸痛)は、一過性虚血の症状であり得るが、概して、一過性虚血は、被験者の79%において無症状(関連する症状、例えば胸痛なしに、少なくとも1 mmのST部分の低下が存在することを意味する)。多くの安定狭心症患者で、例えば、心拍数、血圧、または収縮状態の結果的な増加を伴う身体的労作または情動、またはその任意の組み合わせにより、心筋の酸素需要が増加し、狭くて細くなった(狭窄した)冠状動脈を通しての酸素送達において適切な送達がなされない。1つ以上の抗狭心症薬で治療を受けた安定狭心症患者の40%以上が、無症状の虚血を頻繁に発症し、冠血管の事象および心臓死のリスクが高いことが予測されることが示されている。Deedwania, PC, Carbajal, EV, Arch. Intern. Med. 150: 2373−2382(1991)。
慢性心筋虚血
「慢性心筋虚血(CMI)」という用語は、本書で使用するとき、冠血管の狭窄化による長期におよぶ亜急性または慢性の心筋虚血状態を意味するが、ここで、減少した灌流に合わせて心筋が「冬眠」(心筋が下方制御またはその収縮性を低減し、それゆえその心筋の酸素の需要を減少させることを意味する)し、それによって、細胞生存度が保存され、また心筋の壊死が防止される。この冬眠心筋は、適切な血液供給の回復にともない正常またはほぼ正常の機能に戻る能力がある。ただし、いったん冠血流が正常またはほぼ正常に回復し、虚血が解消しても、冬眠した心筋はまだ収縮しない。虚血の解消後の心臓機能の回復を遅くするこの流れ−機能のミスマッチは、スタニングと呼ばれてきた。機能が回復する時間の長さは、数日から数か月の範囲でかなり異なり、最初の虚血性発作の持続時間、最初の発作時の虚血の重症度、および動脈流の回復の妥当性などを含む多数のパラメータに依存する。多数の試験によって、冬眠心筋における炎症の証拠が提供されてきた。Heusch, G. et al., Am. J. Physiol. Heart Circ. Physiol. 288: 984−99(2005)。冬眠心筋のブタモデルで実施された試験では、平均安静時左前下行冠動脈(LAD)冠血流が24時間から4週間の間、ベースラインの約60%に減少したが、全ての実験用ブタでアポトーシスの心筋が狭窄のLADにより供給された冬眠領域で検出され、これは、冬眠心筋でアポトーシスによって漸進的に進行中の筋細胞死を阻止するのに機能的下方制御は十分ではない可能性があることを示唆している。Chen, C, et al., J. Am. Coll. Cardiol. 30: 1407−12(1997)。
急性心筋梗塞(AMI)
別のタイプの発作がAMI中には起こる。AMIは、虚血性梗塞につながる冠血管の管腔の突然の変化であり、つまり、それが心筋が死ぬまで継続されることを意味する。肉眼検査では、心筋梗塞は、心筋の壊死が心室壁の厚み全体またはほぼ全体に関与する貫壁性梗塞と、心筋の壊死が心内膜下、壁内心筋、または両方に関与し、心室壁を貫いて心外膜にまでは至らない心内膜下(非貫壁性)梗塞の2つの主要タイプに分けることができる。プラーク破裂の結果としての管腔内での血栓形成のために、ST部分の上昇を伴う血管の完全な閉塞がしばしば起こる。長期にわたる虚血性発作は、アポトーシス性および壊死性心筋細胞細胞死につながる。Kajstura, J., et al., Lab Invest. 74: 86−107(1996)を参照。壊死によって、筋細胞膜および細胞内高分子の完全性が損なわれ、心臓特異的なトロポニンなどの血清心臓マーカーおよび血清クレアチンキナーゼ(CK)などの酵素が放出される。さらに、筋肉にいたる全厚の損傷があるために、患者には心電図(ECG)の変化がある場合がある。ST上昇型心筋梗塞(STEMI)は、非ST上昇型心筋梗塞よりも大きな傷害である。心筋梗塞を極めてよく示す2つの特徴であるECGのST部分の上昇およびQ波は、発表の心筋梗塞事例のうち約半分でみられるのみである。
AMIは、アメリカ合衆国だけでも年間110万件の報告事例があり、未だによく見られる(Antman, E. M., Braunwald, E., Acute Myocardial Infarction, in Principles of Internal Medicine, 15th Ed., Braunwald, E. et al., Eds., New York: McGraw−Hill(2001))。前臨床および臨床的データは、心筋梗塞の後、心筋細胞の急激な損失およびそれに伴う梗塞周囲境界領域の低灌流により、段階的な一連の事象が起こり、心臓機能の即時的な低下を生じ、長期的持続の可能性があることを示している。心筋細胞の喪失の程度は、冠動脈閉塞の持続時間、既存の側副冠循環および心臓の微小血管系の状態に依存する。Paul et al., Am. Heart J. 131: 710−15(1996);Pfeffer, M. A., Braunwald、E., Circulation 81 : 1161−72(1990);Sheilban, I. e. al., J. Am. Coll. Cardiol. 38: 464− 71(2001);Braunwald E., Bristow, M. R., Circulation 102: IV−14−23(2000);Rich et al., Am. J. Med. 92:7−13(1992);Ren et al., J. Histochem. Cytochem. 49: 71−79(2002);Hirai, T. et al., Circulation 79: 791−96(1989);Ejiri, M. et al., J. Cardiology 20: 31−37(1990)。心筋細胞は事実上、再生の能力を持っていないため、心筋梗塞は、収縮性−筋肉細胞の損失および非機能的な繊維性の瘢痕との置換による永久的な心臓機能障害につながる。Frangogiannis, N. G., et al., Cardiovascular Res. 53(1): 31−47(2002)。さらに、生存心筋の代償的な肥大が、微小血管の機能不全につながり、これが梗塞周囲境界領域での心筋冬眠および肥大筋細胞のアポトーシスを起こすことによって、さらなる心臓機能の崩壊をもたらす。
心筋梗塞の生存者では、残留した心臓機能は、心室の再形成(傷害後の心臓のサイズ、形状、および機能の変化を意味し、典型的には機能の進行的な低下)の程度によって影響を受ける。心室トポグラフィー(心室の形状、配置、または形態を意味する)の変化が、心筋梗塞後の梗塞および健常心臓組織の両方で発生する。Pfeffer, M. A., Braunwald, E., Circulation 81 : 1161−72(1990)。心室拡張(心室の伸展、拡大または拡張を意味する)により、全体的な心臓機能の減少がもたらされ、梗塞のサイズ、梗塞の治癒および心室壁応力により影響を受ける。急速な再灌流(血流の回復を意味する)により、血栓溶解薬、および機械的な介入(限定はされないが、ステントの配置と併せて、前負荷治療の賢明な使用および適切な負荷後の管理により心室壁応力を減少させることなどを含む)を使用して、梗塞のサイズを制限することにより、再形成を最小限に抑えるための最近の努力が功を奏してきた。同文献。これらの介入にもかかわらず、相当な割合の患者が、心筋梗塞後に臨床的に関連があり、長期的な心臓機能障害を経験している。Sheiban, I. et al., J. Am. Coll. Cardiol. 38: 464−71(2001)。梗塞に関連した動脈循環の血管再生および心室壁応力を最小減に抑える適切な医療管理にもかかわらず、これらの患者の相当な割合が、心室再形成、永久的な心臓機能障害を経験し、その結果として、死亡を含む有害な心臓事象を経験する生涯リスクが高まったままとなる。Paul et al., Am. Heart J. 131 : 710−15(1996);Pfeffer, M. A., Braunwald, E., Circulation 81 : 1161−72(1990)。
細胞レベルでは、心筋梗塞の直後、一過性全身性(全般性)心臓機能障害が一様に発生する。短時間の(すなわち、3分〜5分持続)冠動脈閉塞の場合、エネルギー代謝が損なわれ、直後の再灌流にもかかわらず最長48時間のあいだ持続しうる明白な心筋機能障害につながる。このいわゆる「気絶心筋現象」は、再灌流に続いて、またはその後で発生し、活性酸素種の結果であると考えられている。このプロセスは一過性であり、また炎症反応とは関連していない。Frangogiannis, N. G., et al., Cardiovascular Res. 53(1): 31−47(2002)。血管再生が成功した後、スタニングからのかなりの回復が3日〜4日以内に発生するが、完全な回復はさらに長い時間がかかりうる。Boli, R., Prog. Cardiovascular Disease 40(6): 477−515(1998);Sakata, K. et al., Ann. Nucleic Med. 8: 153−57(1994);Wollert, K. C. et al., Lancet 364: 141−48(2004)。
より著しい持続時間、すなわち5分を超えて持続する冠動脈閉塞は、心筋虚血(すなわち心臓筋肉槐への血流が不十分)につながり、再灌流の直後に始まる著しい炎症反応との関連性があり、最高数週間持続することがある。Frangogiannis, N. G., et al., Cardiovascular Res. 53(1): 31−47(2002);Frangogiannis, N. G. et al., Circulation 98: 687−798(1998)。
再灌流の後の炎症性過程は複雑である。まず、心筋の損傷をもたらすが、後に治癒および瘢痕形成につながる。この複雑なプロセスは2段階で発生するようである。第1のいわゆる「hot」段階(最初の5日以内)において、活性酸素種(虚血性心筋組織内)および補体活性化により、白血球に対する走化性の信号が生成され(走化性は、環境条件に対する運動性細胞、生物体または部分の有方向動作で、誘引性があるとみなされる環境条件に向かい、および/または忌避する環境から遠ざかる)、またサイトカインのカスケードが開始される。Lefer, D. J., Granger, D. N., Am. J. Med. 4:315−23(2000);Frangogiannis, N. G., et al., Circulation 7:699−710(1998)。マスト細胞脱顆粒、腫瘍壊死因子α(TNFα)放出、およびインターロイキン−6(IL−6)、細胞接着分子1(「ICAM−1」またはCD−54、一般に内皮細胞および免疫系細胞上で発現される受容体)、セレクチン(L、EおよびP)およびインテグリン(CD11a、CD11bおよびCD18)の発現の増加は、全て虚血性心筋における好中球蓄積および脱顆粒をもたらすようである。Frangogiannis, N. G. et al., Circulation 7: 699−710(1998), Kurrelmeyer, K. M, et al., Proc. Natl Acad. Sci USA. 10: 5456−61(2000);Lasky, L. A., Science 258: 964−69(1992);Ma, X. L., et al., Circulation 88(2): 649−58(1993);Simpson, P. J. et al., J. Clin. Invest. 2: 624−29(1998)。好中球は、心筋細胞へのリガンド特異的な接着の後での微小血管閉塞および好中球呼吸バースト経路の活性化により心筋細胞損傷および死に著しく寄与する。Entman, M. L., et al., J. Clin. Invest. 4: 1335−45(1992)。「hot」段階の間、インターフェロンγ−誘導性タンパク質(IP 10)を含む血管新生抑制物質の放出により血管新生は阻害される。Frangogiannis, N. G., et al., FASEB J. 15: 1428−30(2001)。
第2の段階において、心臓の修復プロセスが開始し(およそ第6日〜およそ第14日)、これがやがて瘢痕形成(およそ第14日〜およそ第21日)およびその後の心室再形成(およそ第21日〜およそ第90日)につながる。再灌流の後まもなく、単球が梗塞した心筋に浸潤する。補体(C5a)、形質転換増殖因子B1(「TGF−B1」)および単球走化性タンパク質1(「MCP−1」)によって誘引され、単球は、死組織を除去し、細胞外基質代謝を調節し、線維芽細胞増殖を誘発することにより治癒過程を開始するマクロファージに分化する。Birdshall, H. H., et al., Circulation 3: 684−92(1997)。浸潤性リンパ球によるインターロイキン10(IL−10)の分泌によっても、炎症性サイトカインを下方制御し、組織の再造形に影響を及ぼすことにより、治癒が促進される。Frangogiannis, N. G. et al., J. Immunol. 5:2798−2808(2000)。マスト細胞も、線維性瘢痕組織の生成に関与することにより、心筋修復の後の段階に関与しているとみられる。幹細胞因子(SCF)は、マスト細胞の強力な誘引物質である。SCF mRNAは、心筋梗塞のイヌモデルにおける虚血性心筋セグメントで上方制御されることがしめされており、よって虚血性心筋部位でのマスト細胞蓄積に寄与する可能性がある。Franigogiannis, N. G. et al., Circulation 98: 687−798(1998)。マスト細胞生成物(TGF−B、基礎的線維芽細胞増殖因子(bFGF)、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)およびゼラチナーゼAおよびBを含む)は、線維芽細胞増殖を誘発し、細胞外基質代謝に影響を及ぼし、血管新生を誘発する。Fang, K. C, et al., J. Immunol. 162: 5528−35(1999);Takeshi, S., et al., Cardiology 93: 168−74(2000)。
心筋梗塞に続き、血管新生は、炎症性過程の「hot」段階が静まった後(およそ第5日)、VEGFのレベルの増加と同時発生的に(およそ第7日でVEGFピークとなり、およそ第14日〜およそ第21日で徐々にベースラインに戻る)発生する。治癒過程のこの段階中、内皮前駆細胞(EPC)が動員され、梗塞部位に補充される。Shinitani, S., et al., Circulation 103: 2776−79(2001)。理論によって制限されるものではないが、CD34+細胞によって発現されるCXCR−4ケモカイン受容体に対するリガンドであるケモカイン間質細胞由来の因子−1(SDF−1)も、虚血性損傷領域への細胞のホーミングに役割を果たすことが示唆されている。Ceredini, D. J., et al., Nature Medicine 10: 858−63(2004);Askari, A., et al., Lancet 362: 697−703(2003);Yamaguchi, J. et al., Circulation 107: 1322−34(2003)。SDF−1は造血において役割を果たし、造血性前駆体の遊走、ホーミングおよび生存に関与し、また一方でSDF−1は、虚血性部位へのEPC補充を増大することにより、生体内での虚血性の新血管新生に関係するとされているが(Yamaguchi et al., Circulation 107: 1322−1328(2003)、血管新生におけるSDF−lの役割は定かではない。SDF−1の関与を示唆する証拠がある。例えば、SDF−1遺伝子発現は、組織における酸素の欠乏である低酸素症中に、低酸素症誘発性因子−1により上方制御される。その上、CD34+細胞は、梗塞した心筋を含むSDF−1の豊富な虚血領域にホーミングする能力がある。Askari et al., Lancet 362: 697−703(2003)。さらに、事実上全てのCD34+ CXCR−4+細胞は、VEGF−2を同時発現し、よってVEGFおよびSDF−1に応答して遊走する。Peichev M., et al., 血液 95: 952−58(2000)。CD34+CXCR−4+VEGF−1細胞は、いったん補充されると、血管新生に寄与する能力がある。Yamaguchi, J. et al., Circulation 107: 1322−34(2003)。
梗塞周囲境界領域
冠動脈閉塞により生成された機能障害性の心筋領域は、梗塞領域を超えて拡張し、隣接した正常に見える組織の可変境界が含まれる。(Hu, Q., et al., Am. J. Physiol. 心臓 Circ. Physiol. 291 : H648−657(2006))。この虚血性ではあるが、生存可能な梗塞周囲領域の組織が進行性壊死の中心領域を周囲の正常な心筋から分離する。梗塞周囲領域は、酵素学的パラメータの梗塞サイズとは相関性がなく、また小規模の梗塞ではかなり大きくなる。Stork, A., et al., European Radiol. 16(10): 2350−57(2006).
境界領域での血管の浮腫および圧縮による虚血は、AMIの後の転帰にとって非常に重要な可能性がある。例えば、AMIの後、一過性虚血は境界領域で発生し、梗塞に関連する動脈を開く経皮的な冠血管介入が、梗塞周囲境界領域の健康状態に悪影響を及ぼしうることが知られている。梗塞の境界部で通常は灌流される心筋の領域と混じり合った虚血組織の半島部分の混合の結果、中程度の平均血流が存在しうることが示唆されてきた。(Hu, Q., et al., Am. J. Physiol. Heart Circ. Physiol. 291 : H648−657(2006))。ところが、イヌにおける混じりあった冠状微小血管の境界は、幅が3 mmを超えることはなく、梗塞周囲の機能障害性の心筋が比較的広い領域であることを説明できない。Murdock, RH, Jr., et al., Cir. Res. 52: 451−59(1983);Buda, AJ, et al., J. Am. Coll. Cardiol. 8: 150−58(1986)。時間経過に伴うこの梗塞周囲の心筋の進行性機能障害が、AMIの後の代償性再形成から進行性心不全への移行に寄与することもある。
心不全
心不全は、心臓の構造および/または機能の異常に続発する、血液を充填または駆出する左心室の能力が損なわれる複雑な臨床症候群である。Hunt, S. J. Am. Coll. Cardiol. 46: el−e82(2005)を参照。これは心筋が弱くなり、血液を効率よくポンピングできない進行性の状態である。患者は、心駆出率(「EF」)の低下を伴う心不全(「収縮不全」という)を持つ患者、または正常EFの心不全またはEFが維持された心不全(「拡張不全」という)を持つ患者に分類することができる。患者は、左心室(LV)収縮および弛緩の著しい異常を持っていたり、また無症状であることもあり、この場合「無症候性心不全」を持つという。慢性心不全を持つ患者が悪化したとき、患者は、「非代償性心不全」をもつといい、また、症状が急激に起こる場合、「急性非代償性心不全」を持つという。
心不全の存在を判断するために使用される各種の診断基準を以下の表に示す(V. L. Roger, Intl. J. Environ. Res. Public Health 7(4): 1807−30(2010))。
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心不全の予後は不良で、報告された生存予想は、5年で50%、および10年で10%であり、左心室機能障害が突然死のリスクの増加に関連している。同文献。
今日までに、血管の機能不全の、特に心筋梗塞後の血管機能不全の長期的な有害事象を予防するための理想的な治療は存在しない。大きな血管の血管再生(ステント配置の成功を意味する)は、代償性心筋肥大によってもたらされる需要の増加に対処するには不十分である。その結果として、大血管の血管再生、心室壁応力の適切な医療管理、および潜在的に自然で準最適なCD34+細胞を媒介とした血管新生にもかかわらず、梗塞の延長および線維性置換が一般的に起こる(心筋梗塞の根底にある原因に関連した理論の一つは、これらの細胞を動員する能力は、生物学的に限界があるかもしれないというものである)。
梗塞後に心筋への損傷を制限し、心室の再形成を制限または阻止する内皮細胞および心筋前駆細胞の能力の評価についての強い関心が起こっている。かなりの前臨床データおよび一部の臨床データでは、血管新生、心臓の筋形成の制限(主に融合により)、および心筋梗塞領域での筋肉保存に寄与するための、各種の細胞前駆物質(特に造血細胞)を使用した細胞治療の安全性および可能性が示されている。例えば、Jackson, et al., J. Clin. Invest. 107: 1395−1402(2001);Edelberg, J. M, et al., Cir. Res. 90: e89−e93(2002);Schichinger, V. et al., New Engl. J. Med. 355(12): 1210−21(2006)(骨髄由来の前駆細胞を使用);Assmus, B. et al., New Engl. J. Med. 355(12)1222−32(2006)(骨髄由来の前駆細胞を使用)、ただしLunde, . et al., New Eng. J. Med. 355(12): 1199−209(2006)(骨髄由来の前駆細胞を使用)を参照。
骨髄は、様々な前駆物質および成熟細胞タイプで構成されるが、これには造血細胞(成熟血球の前駆物質)や間質細胞(非常に多様な結合組織細胞の前駆物質)が含まれ、そのどちらもその他の細胞タイプへの分化の能力があるようである。Wang, J. S. et al., J. Thorac. Cardiovasc. Surg. 122: 699−705(2001);Tomita, S. et al., Circulation 100(Suppl. II): 247−256(1999);Saito, T. et al., Tissue Eng. 1 : 327− 43(1995)。未変性の(すなわち、分画されていない)骨髄または血液由来の細胞が、さまざまな臨床試験で使用されてきたが、例えば、Hamano, K. et al., Japan Cir. J. 65: 845−47(2001);Strauer, B. E., et al., Circulation 106: 1913−18(2002);Assmus, et al., Circulation 106: 3009−3017(2002);Dobert, N. et al., Eur. J. Nuel. Med. Mol. Imaging, 8: 1 146−51(2004);Wollert, . C. et al., Lancet 364: 141 −48(2004)である。骨髄の単核分画には、間質細胞、造血性前駆物質、および内皮前駆物質が含まれているため、観察された効果がある場合に、これに対するこれら集団のそれぞれの相対的な貢献度は、不明のままである。
CD34は、ヒトの骨髄、血液および胎児肝臓に由来する造血幹細胞および前駆細胞に選択的に発現する造血幹細胞抗原である。Yin et al., 血液 90: 5002−5012(1997);Miaglia, S. et al., 血液 90: 5013−21(1997)。CD34を発現する細胞は、CD34+と呼ばれる。間質細胞は、CD34を発現せず、したがってCD34−と呼ばれる。ヒト血液から単離したCD34+細胞は、生体内で心筋細胞、内皮細胞、および平滑筋細胞に分化するる能力を持つ可能性がある。Yeh, et al., Circulation 108: 2070−73(2003)を参照。CD34+細胞は、およそ1%の骨髄由来の有核細胞を代表し、CD34抗原も未成熟の内皮細胞前駆物質により発現される。(成熟内皮細胞はCD34を発現しない)。Peichev, M. et al., 血液 95: 952−58(2000)。生体外では、成人骨髄に由来するCD34+細胞が、大多数の顆粒球/マクロファージ前駆細胞(CFU−GM)、一部の混合コロニー形成単位(CFU−Mix)および小集団の原始的な赤血球前駆細胞(バースト形成単位、赤血球またはBFU−E)を発生させる。Yeh, et al., Circulation 108: 2070−73(2003)。CD34+細胞はまた、低い頻度ではあるが、新しい心筋に分化する可能性、またはそれに寄与する可能性を持ちうる。
高純度に精製され、生存可能なCD34+細胞の集団を骨髄単核細胞から単離するための免疫磁気ビーズ分離を使用した技法が開発されている。米国特許第5,536,475号、第5,035,994号、第5,130,144号、第4,965,205号を参照のこと。これら各内容を参照することにより本書に組み込む。2回の臨床試験により、心筋梗塞後の骨髄由来のCD34+細胞の臨床応用が裏付けられている。C. Stamm, et al., Lancet 361 : 45−46(2003);Herenstein, B. et al., 血液 Supplement, Abs. 2696(2004)を参照。
動物モデル
末梢動脈疾患(PAD)は、末梢血管疾患(PVD)とも呼ばれ、マウスの大腿動脈を結紮して末梢動脈疾患を模倣する、虚血の後肢モデルによってモデル化されている。PADは、一般に脚に供給する動脈に影響し、腕や脚の大きな動脈の閉塞によってもたらされる全ての疾患が含まれるが、狭窄、塞栓形成または血栓形成につながる炎症性過程であるアテローム性動脈硬化症に起因しうる。動脈の狭窄または閉塞による血流の制限があると、患者にとって歩行時の筋痛の訴え(間欠性跛行)につながることがよくある。それ以上の血流の減少があると、安静時の虚血性疼痛の原因となる。この状態は、慢性四肢虚血と呼ばれ、安静時に酸素の需要が維持できないことを意味する。この後、腫瘍形成および壊疽が、血液供給から最も離れた足指で併発することがあり、治療しないと罹患手足の喪失を招くこともある。
四肢虚血の治療は、側副の成長および血液供給の補充というゴールを持つ。骨髄由来のCD34+単核細胞は、こうした後肢虚血モデルで試験されてきたが、後肢虚血モデルは、心臓で起こっていることをモデル化したものではない。AMI後の好ましい治療は、逆再形成および不全につながる回復中の細胞死を阻止しするか、、または死につつある細胞を心筋細胞で置換する。
最も近い動物モデル、ブタモデルは、ヒト疾患のモデルとしてはよくない。それは、(i)全ての実験は一般に非アテローム硬化型の動物で実施される、(ii)動物は血管形成術で治療されない、(iii)正常なブタは血管の塞栓形成を起こさない、(iv)ブタの循環はヒトとは全く同じとはいえない、および(iv)梗塞周囲境界領域が同じでない可能性がある、といった理由からである。
最近、CD34+細胞をG−CSFで動員し、5日後にアフェレーシス除去した後、Nogaマッピングに基づき心臓の虚血性の領域に注入したとき、狭心症の症状がわずかに改善されたことが報告された。[Northwestern University(2009, April 1)。「成人幹細胞注射は、重症狭心症患者において疼痛を低減し歩行を改善する可能性がある」ScienceDaily. Retrieved October 21, 2010, http://www.sciencedaily.com−/releases/2009/03/090330091706.htm] 本発明の発明者によって実施された第I相試験のデータにより、CXCR−4を発現しCXCR−4媒介走化活性を持つ少なくとも0.5×106個の強力なCD34+細胞の亜集団(n=9)を含む、少なくとも10×106個の単離した自家CD34+造血幹細胞で治療した被験者が、5百万個の細胞(n=6)を受けた被験者および対照群(n=15)と比較して、SPECTトータル重症度スコアにより測定して(−256対+13、p=0.01)、6か月の時点で安静時の灌流レートの著しい改善を経験したという証拠が提供された。米国特許出願第61/169,850号および第61/119,552号、参照することにより本書に組み込む。
説明した発明は、血管の機能不全、特に、AMI後に心筋梗塞領域を拡張させ、心不全に進行する血管機能不全の長期的な有害事象を予防する治療である。CD34+細胞用に濃縮され、CXCR−4を発現しおよびCXCR−4媒介走化活性を持つ強力なCD34+細胞の亜集団をさらに含む、自己単核細胞の非拡大隔離集団の強力な用量の投与を、AMIの発生後、早期または遅い時期に行なうと、結果的に、早期死亡、心筋梗塞の再発、うっ血性心不全、重症の不整脈および急性冠動脈症候群の発症、ならびにうっ血性心不全、重症の不整脈および急性冠動脈症候群の悪化を含むがこれに限定されない主な有害心臓事象の低減につながり得ることが提案されている。
発明の要約
説明した発明は、血管の機能不全に起因する進行性心筋傷害の有害事象を治療する進歩的な組成物および方法を提供する。一部の実施態様によれば、血管の機能不全は、基礎疾患によりもたらされる急性心筋梗塞のあと早期に発生する。一部の実施態様によれば、血管の機能不全は、基礎疾患によりもたらされる急性心筋梗塞のあと遅発的に発生する。
一つの様相によれば、説明した発明は、血管の機能不全による進行性心筋傷害の治療方法を提供するが、その方法は以下のステップを含む:(a)CD34+細胞を含み、さらにCXCR−4媒介走化活性を有する強力なCD34+/CXCR−4+細胞の亜集団を含む、自己単核細胞の無菌非拡大隔離集団を、滅菌状態の被験者から取得するステップ、(b)CXCR−4媒介走化活性を持つ強力なCD34+/CXCR−4+細胞の亜集団をさらに含むCD34+細胞を、CD34+細胞を含む自己単核細胞の無菌非拡大隔離集団から無菌濃縮するステップで、ここでCXCR−4媒介走化活性を有する強力なCD34+/CXCR−4+細胞の亜集団をさらに含む濃縮されたCD34+細胞は、走化性造血幹細胞生成物である、(c)被験者の生存期間の複数注入日にカテーテルを通して無菌医薬組成物を非経口的に投与するステップであって、その無菌医薬組成物は以下を含む:(i)治療有効量の無菌の走化性造血幹細胞生成物であって、ここでその治療有効量の走化性造血幹細胞生成物は、少なくとも10×106個のCD34+細胞を含み、これがさらにCXCR−4を発現しCXCR−4媒介走化活性を持つ少なくとも0.5×106個の強力なCD34+細胞の亜集団を含む、および(ii)安定化量の血清であって、ここでその安定化量の血清は20%(v/v)よりも大きく、またここで走化性造血幹細胞生成物はさらに、カテーテルを通過した後に生体外で試験したときに少なくとも24時間は以下の性質を持つものとして特徴付けられる:(1)走化性造血幹細胞生成物のCXCR−4媒介活性を保持する、(2)細胞のうち少なくとも70%がCD34+細胞である、(3)少なくとも70%が生存可能である、および(4)造血コロニーを生体外で形成しうる、(d)被験者の生存期間の複数注入日に走化性造血幹細胞生成物を任意に投与する、および(e)進行性血管機能不全の少なくとも1つの有害事象を治療する。
一つの実施態様によれば、ステップ(a)はさらに、CD34+細胞を含み、それがさらにCXCR−4媒介走化活性を持つ強力なCD34+/CXCR−4+細胞の亜集団を含む自己単核細胞の非拡大隔離集団の、少なくとも1つのアリコットを−86℃で冷凍し、その少なくとも1つのアリコットを液体窒素フリーザーの気相で冷凍保存することを含む。
別の実施態様によれば、ステップ(a)は、(i)CD34+細胞を含み、これがさらにCXCR−4媒介走化活性を持つ強力なCD34+/CXCR−4+細胞の亜集団を含む、冷凍した自己単核細胞の無菌非拡大隔離集団の少なくとも1つのアリコットを解凍するステップと、(ii)CD34+細胞用であり、これがさらにCXCR−4媒介走化活性を持つ強力なCD34+/CXCR−4+細胞の亜集団を含む、その自己単核細胞の無菌非拡大隔離集団を濃縮するステップであって、ここで、CD34+細胞用に濃縮され、さらにCXCR−4媒介走化活性を持つ強力なCD34+/CXCR−4+細胞の亜集団を含む、その自己単核細胞の無菌非拡大隔離集団が無菌の走化性造血幹細胞生成物を解凍したものであるステップと、(iii)第2の注入日に治療的有効量の解凍した無菌の走化性造血幹細胞生成物を被験者に投与するステップをさらに含み、その生成物が(a)少なくとも10×106個のCD34+細胞で、さらにCXCR−4を発現しCXCR−4媒介走化活性を持つ少なくとも0.5×106個の強力なCD34+細胞の亜集団と、(b)安定化量の血清とを含むが、ここでその安定化量の血清は20%(v/v)よりも大きく、解凍した無菌の走化性造血幹細胞生成物がさらに、CD34+細胞を含み、これがさらにCXCR−4を媒介とした走化活性を持つ強力なCD34+/CXCR−4+細胞の亜集団を含む自己単核細胞の非拡大隔離集団の解凍後少なくとも24時間のあいだは、カテーテルを通過した後に生体外で試験したとき、(1)CXCR−4媒介走化活性を持つ強力なCD34+/CXCR−4+細胞の亜集団のCXCR−4媒介活性を維持する、(2)細胞のうち少なくとも70%がCD34+細胞である、(3)少なくとも70%が生存可能である、および(4)造血コロニーを生体外で形成しうるといった性質を持つものとして特徴付けられる。
別の実施態様によれば、濃縮のステップ(ii)は、CD34+細胞を含む自己単核細胞の無菌非拡大隔離集団を被験者から取得してから、少なくとも1日〜少なくとも40年後に実施する。
別の実施態様によれば、無菌の走化性造血幹細胞生成物は、解凍ステップ(i)の約48時間〜約72時間以内にカテーテルを通して被験者に非経口的に投与する。
別の実施態様によれば、CD34+細胞を含み、さらにCXCR−4媒介走化活性を持つCD34+/CXCR−4+細胞の亜集団を含む自己単核細胞の非拡大隔離集団は、急性心筋梗塞後の早期に取得される。
別の実施態様によれば、CD34+細胞を含み、さらにCXCR−4媒介走化活性を持つCD34+/CXCR−4+細胞の亜集団を含む自己単核細胞の非拡大隔離集団は、梗塞部位での炎症性サイトカインのカスケード生成のピーク後に取得される。
別の実施態様によれば、CD34+細胞を含み、さらにCXCR−4媒介走化活性を持つCD34+/CXCR−4+細胞の亜集団を含む自己単核細胞の非拡大隔離集団は、急性心筋梗塞後の遅い時期に取得される。
別の実施態様によれば、CD34+細胞を含み、さらにCXCR−4媒介走化活性を持つCD34+/CXCR−4+細胞の亜集団を含む自己単核細胞の非拡大隔離集団は、急性心筋梗塞の発生から少なくとも15日〜少なくとも40年に取得される。
別の実施態様によれば、解凍した無菌の走化性造血幹細胞生成物はさらに、カテーテルを通過した後に生体外で試験したとき、自己単核細胞の非拡大隔離集団の解凍後少なくとも48時間は、以下の性質を持つものとして特徴付けられる:(i)造血コロニーを形成できる、および(ii)CXCR−4媒介走化活性を持つ強力なCD34+/CXCR−4+細胞の亜集団のCXCR−4媒介活性の少なくとも2%を保持する。
別の実施態様によれば、解凍した無菌の走化性造血幹細胞生成物はさらに、カテーテルを通過した後に生体外で試験したとき、自己単核細胞の非拡大隔離集団の解凍後少なくとも72時間のあいだは、(i)造血コロニーを形成できる、および(ii)CXCR−4媒介走化活性を持つ強力なCD34+/CXCR−4+細胞の亜集団のCXCR−4媒介活性の少なくとも2%を保持するといった性質を持つものとして特徴付けられる。
別の実施態様によれば、血管の機能不全が虚血である。別の実施態様によれば、虚血は心筋虚血である。別の実施態様によれば、虚血は一過性虚血である。別の実施態様によれば、虚血は慢性心筋虚血である。別の実施態様によれば、血管の機能不全は、基礎疾患によりもたらされる急性心筋梗塞後の血管の機能不全である。別の実施態様によれば、虚血は梗塞周囲境界領域虚血である。
別の実施態様によれば、初回注入日は第1の時点と第2の時点で定義される特定の時間間隔を含み、ここで、第1の時点は、梗塞部位での炎症性サイトカインのカスケード生成のピーク後であり、および第2の時点は、梗塞部位での心筋の瘢痕形成前である。別の実施態様によれば、初回注入日の第1の時点は、梗塞後少なくとも約5日である。別の実施態様によれば、初回注入日の第1の時点は、梗塞後約5日および第2の時点は、梗塞後約14日である。
別の実施態様によれば、本方法は対照群と比較して梗塞周囲境界領域における心筋細胞細胞死を治療する。別の実施態様によれば、本方法は対照群と比較して梗塞周囲境界領域における低灌流を治療する。別の実施態様によれば、本方法は対照群と比較して梗塞周囲境界領域における冬眠心筋を治療する。別の実施態様によれば、本方法は対照群と比較して梗塞領域を減少させる。別の実施態様によれば、本方法は対照群と比較して梗塞質量を減小させる。
別の実施態様によれば、進行性心筋傷害は、急性心筋梗塞後の心筋機能の進行性の低下である。
別の実施態様によれば、ステップ(e)は、早期死亡、心筋梗塞の再発、うっ血性心不全の発症、重症の不整脈の発症、急性冠動脈症候群の発症、うっ血性心不全の悪化、重症の不整脈の悪化、および急性冠動脈症候群の悪化から選択した急性心筋梗塞のうち少なくとも1つの有害事象の治療を含む。
別の実施態様によれば、進行性心筋傷害は心不全である。
別の実施態様によれば、カテーテルは流量調整カテーテルである。
別の実施態様によれば、カテーテルはバルーン膨張カテーテルである。
別の実施態様によれば、カテーテルは少なくとも約0.36 mmの内径を持つ。
別の実施態様によれば、ステップ(c)の投与はカテーテルを通して心筋内になされる。別の実施態様によれば、ステップ(c)の投与は、カテーテルを通して血管内になされる。
別の実施態様によれば、医薬組成物にはさらに、少なくとも1つの適合性のある活性薬剤が含まれる。別の実施態様によれば、活性薬剤は、アンジオテンシン変換酵素阻害剤、β−遮断薬、利尿薬、抗不整脈薬、造血幹細胞動員薬、チロシンキナーゼ受容体作動薬、抗狭心症薬、血管作用薬、抗凝血剤、線維素溶解薬、および高コレステロール血症薬から構成される群から選択される。
別の実施態様によれば、チロシンキナーゼ受容体作動薬は、ヒトニューレグリン1である。
別の様相によれば、説明した発明は、血管再生された被験者における血管の機能不全による進行性心筋傷害を治療する療法を提供するが、これが(a)被験者の生存期間の複数注入日にカテーテルを通して、無菌の走化性造血幹細胞生成物を含む無菌医薬組成物を非経口的に投与することであって、ここで無菌の走化性造血幹細胞生成物は、(i)CD34+細胞用に濃縮され、さらにCXCR−4媒介走化活性を持つ強力なCD34+/CXCR−4+細胞の亜集団を含む自己単核細胞の非拡大隔離集団以下を含み、ここで治療有効量の走化性造血幹細胞生成物は、少なくとも10×106個のCD34+細胞で、さらにCXCR−4を発現しCXCR−4媒介走化活性を持つ少なくとも0.5×106個の強力なCD34+細胞の亜集団、および(ii)安定化量の血清とを含み、ここでその安定化量の血清は20%(v/v)よりも大きく、また走化性造血幹細胞生成物はさらに、カテーテルを通過した後に生体外で試験したとき、走化性造血幹細胞生成物の取得後少なくとも24時間のあいだは、(1)CXCR−4媒介走化活性を持つ強力なCD34+/CXCR−4+細胞の亜集団のCXCR−4媒介活性を保持する、(2)細胞のうち少なくとも70%がCD34+細胞である、(3)少なくとも70%が生存可能である、および(4)造血コロニーを生体外で形成しうるといった性質を持つものとして特徴付けらることと、および(b)進行性血管機能不全の少なくとも1つの有害事象を治療することを含む。
一つの実施態様によれば、血管の機能不全は、虚血である。別の実施態様によれば、虚血は心筋虚血である。別の実施態様によれば、虚血は一過性虚血である。別の実施態様によれば、虚血は慢性心筋虚血である。別の実施態様によれば、血管の機能不全は、基礎疾患によりもたらされる急性心筋梗塞後の血管の機能不全である。
別の実施態様によれば、CD34+細胞を含み、さらにCXCR−4媒介走化活性を持つCD34+/CXCR−4+細胞の亜集団を含む自己単核細胞の非拡大隔離集団は、急性心筋梗塞の発生後早期に取得される。
別の実施態様によれば、CD34+細胞を含み、さらにCXCR−4媒介走化活性を持つCD34+/CXCR−4+細胞の亜集団を含む自己単核細胞の非拡大隔離集団は、梗塞部位での炎症性サイトカインのカスケード生成のピーク後に取得される。
別の実施態様によれば、CD34+細胞を含み、さらにCXCR−4媒介走化活性を持つCD34+/CXCR−4+細胞の亜集団を含む自己単核細胞の非拡大隔離集団は、急性心筋梗塞の発生後遅い時期に取得される。
別の実施態様によれば、CD34+細胞を含み、さらにCXCR−4媒介走化活性を持つCD34+/CXCR−4+細胞の亜集団を含む自己単核細胞の非拡大隔離集団は、急性心筋梗塞の発生から少なくとも15日〜少なくとも40年後に取得される。
別の実施態様によれば、初回注入日は第1の時点と第2の時点で定義される特定の時間間隔を含み、ここで、第1の時点は、梗塞部位での炎症性サイトカインのカスケード生成のピーク後であり、および第2の時点は、梗塞部位での心筋の瘢痕形成前である。
別の実施態様によれば、初回注入日の第1の時点は、梗塞後少なくとも約5日である。別の実施態様によれば、初回注入日の第1の時点は、梗塞後約5日および第2の時点は、梗塞後約14日である。別の実施態様によれば、初回注入日は、急性心筋梗塞の発生後少なくとも5日である。別の実施態様によれば、第2の注入日は、急性心筋梗塞の発生後少なくとも30日である。
別の実施態様によれば、虚血は梗塞周囲境界領域虚血である。別の実施態様によれば、ステップ(b)は対照群と比較した梗塞周囲境界領域における心筋細胞細胞死の治療を含む。別の実施態様によれば、ステップ(b)は対照群と比較した梗塞周囲境界領域における低灌流の治療を含む。
別の実施態様によれば、ステップ(b)は対照群と比較した梗塞周囲境界領域における冬眠心筋の治療を含む。別の実施態様によれば、ステップ(b)は対照群と比較した梗塞領域の減少を含む。別の実施態様によれば、ステップ(b)は対照群と比較した梗塞質量の減小を含む。
別の実施態様によれば、ステップ(b)は、早期死亡、心筋梗塞の再発、うっ血性心不全の発症、重症の不整脈の発症、急性冠動脈症候群の発症、うっ血性心不全の悪化、重症の不整脈の悪化、および急性冠動脈症候群の悪化から選択される急性心筋梗塞の少なくとも1つの有害事象の治療を含む。
別の実施態様によれば、進行性心筋傷害は、急性心筋梗塞後の心筋機能の進行性の低下である。別の実施態様によれば、進行性心筋傷害は心不全である。
別の実施態様によれば、カテーテルは流量調整カテーテルである。別の実施態様によれば、カテーテルはバルーン膨張カテーテルである。別の実施態様によれば、カテーテルは少なくとも約0.36 mmの内径を持つ。
別の実施態様によれば、組成物はカテーテルを通して心筋に投与される。別の実施態様によれば、組成物はカテーテルを通して血管内に投与される。
別の実施態様によれば、医薬組成物にはさらに、少なくとも1つの適合性のある活性薬剤が含まれる。別の実施態様によれば、活性薬剤は、アンジオテンシン変換酵素阻害剤、β−遮断薬、利尿薬、抗不整脈薬、造血幹細胞動員薬、チロシンキナーゼ受容体作動薬、抗狭心症薬、血管作用薬、抗凝血剤、繊維素溶解薬、および高コレステロール血症薬から構成される群から選択される。
別の実施態様によれば、チロシンキナーゼ受容体作動薬は、ヒトニューレグリン1である。
本発明の走化性造血細胞生成物の72時間の時点での機能的生存度が、48時間の時点でのそれと同等であることを示す。
本発明のCD34+細胞を含む製剤化走化性造血幹細胞生成物の遊走効率を示す。
ヒト血清内に形成されたCD34+細胞の安定性の向上を示す。
詳細な説明
本発明は、基礎疾患によりもたらされる急性心筋梗塞の後、早期または遅い時期に発生する血管の機能不全を含むがこれに限定されない血管の機能不全の早期または遅発の有害事象を防止する組成物および方法を説明する。
用語
「投与する」という用語およびその様々な文法的形態は、本書で使用するとき、与えるまたは適用するという意味である。「投与」という用語は、本書で使用するとき、生体内投与、ならびに生体外での組織への直接的な投与が含まれる。一般に組成物は、非経口的または局所的のいずれかで従来的な無毒の医薬品として容認できる担体、アジュバント、および媒体を要望に応じて含む投薬単位製剤で全身的に投与することも、または注射、埋め込み、移植、局所的貼付、または非経口的などの手段で局所的に投与することもできる。細胞の投与の手段には、注入が含まれうるが、これに限定されない。
本書で使用するとき、「アリコット」という用語は、全体量の一部分を意味する。
本書で使用するとき、「血管新生」という用語は、血管の生成および成長のプロセスを意味する。
「アポトーシス」または「プログラム細胞死」という用語は、生物体に損傷を与えることなく、小疱形成、細胞膜の変化(膜の非対称性およびアタッチメントの損失など)、細胞収縮、核の断片化、クロマチン凝縮、および染色体DNA断片化を含む様々な形態学的変化につながる一連の生化学的事象を含む、生物学的恒常性に寄与する高度に調節された能動的プロセスを意味する。
「c−kit」という用語は、幹細胞因子(ある種の細胞を成長させる物質)に結合する一部の細胞の表面上のタンパク質を意味する。この受容体の別の形態は、一部の種類の癌と関係する可能性がある。
「心臓バイオマーカー」という用語は、心臓の機能、損傷または不良に関連した、診断および予後の目的で使用される酵素、タンパク質およびホルモンを意味する。バイオマーカーが異なれば、身体内でのその上昇、ピークおよび下降のレベルの時期は異なり、心臓発作の進行を追跡するためだけではなく、開始された時期の予測および再発の監視にも使用できる。一部の検査は、心臓に特異的で、他の検査は骨格筋の損傷によっても上昇する。現行の心臓バイオマーカーには、CK(クレアチンホスホキナーゼまたはクレアチンキナーゼ)およびCK−MB(クレアチンキナーゼ−ミオグロビンレベル(骨格筋と心筋の区別を助ける))、トロポニン(トロポニンIまたはTの血液レベルは、心臓発作の後、1〜2週間高い状態を維持する。トロポニンは一般にその他の筋肉への損傷には影響を受けない)、ミオグロビン(筋肉、特に心筋が傷害を受けたかどうかを判断する)、およびBNP(脳 ナトリウム利尿ペプチド)またはNT−proBNP(N−末端プロホルモン脳ナトリウム利尿ペプチド)(心不全および心不全の重症度の等級の診断を助ける)などが含まれるが、これに限定されない。
「心臓カテーテル法」という用語は、カテーテルを動脈を通過して心臓、および冠動脈に通す処置を意味する。このステップによって、冠状動脈と、心臓の主要なポンプ作用の室である左心室の血管造影(すなわち、X線画像)が作成され、これを肺動脈内の圧力の測定、および心臓機能の監視に使用しうる。
「CD34+細胞」という用語は、本書で使用するとき、造血幹細胞抗原(少なくともCXCR−4を発現するものの亜集団)について「陽性」であり、すなわちそれを「発現」し、かつ傷害の領域を遊走しうる、ヒト骨髄に由来する造血幹細胞および前駆細胞を意味する。CD34+細胞用に濃縮した説明した発明の走化性造血幹細胞生成物は、VEGF−2を同時発現しない(<1%)。
「CD38」という用語は、マクロファージ、樹状細胞、および活性化されたB細胞およびNK細胞上に存在するタンパク質マーカーを意味し、リンパ球と内皮細胞との間の付着を媒介しうる。
「CD45」および「白血球共通抗原」という用語は、赤血球および血小板を除く造血細胞内に位置するタンパク質チロシンホスファターゼ(PTP)を意味する。
「CD59」という用語は、ヒト細胞を補体媒介溶解から保護する、グリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)結合膜糖タンパク質を意味する。
「CXCR−4」という用語は、本書で使用するとき、G−タンパク質結合ケモカイン受容体を意味する。
「サイトカイン」という用語は、本書で使用するとき、他の細胞に様々な効果を持つ細胞により分泌される可溶性の小さなタンパク質物質を意味する。サイトカインは、成長、発育、創傷治癒、および免疫応答を含む数多くの重要な生理的機能を媒介する。これらは、細胞膜内に位置するその細胞特異的な受容体に結合することにより作用し、これにより、明瞭な信号伝達カスケードが細胞内で開始されるようになり、これが最終的に標的細胞内での生化学的および表現型の変化につながる。一般に、サイトカインは局所的に作用する。これらには、タイプIサイトカイン(数多くのインターロイキンのほか、いくつかの造血性成長因子も含む)、タイプIIサイトカイン(インターフェロンおよびインターロイキン−10を含む)、腫瘍壊死因子(「TNF」)に関連した分子(TNFαおよびリンホトキシンを含む)、免疫グロブリン・スーパーファミリー(インターロイキン1(「IL−1」)を含む)、および多様な免疫機能および炎症性の機能において重大な役割を演ずる分子ファミリーであるケモカイン類が含まれる。細胞の状態に応じて、同一のサイトカインが一つの細胞に対して異なる効果を持つことがある。サイトカインは、他のサイトカインの発現を調整し、およびそのカスケードを引き起こすことがよくある。
「コロニー刺激因子」という用語は、白血球の生成の制御を担うサイトカインを意味する。コロニー刺激因子のタイプには、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、マクロファージコロニー刺激因子(マクロファージ−コロニー刺激因子(M−CSF))、および顆粒球・マクロファージ・コロニー刺激因子(GM−CSF)が含まれる。
「造血幹細胞」という用語は、それ自体が再生し、様々な特化された細胞に分化し、骨髄から出て血液循環に動員されることができ、またプログラム細胞死(アポトーシス)を受けることができる血液または骨髄から単離した細胞を意味する。説明した発明の一部の実施態様において、ヒト被験者に由来する造血幹細胞は、少なくとも1つのタイプの細胞表面マーカーを発現するが、これには、CD34、CD38、HLA−DR、c−kit、CD59、Sca−1、Thy−1、および/またはCXCR−4、またはその組み合わせが含まれるが、これに限定されない。
「HLA−DR」は、抗原提示細胞、B細胞、単球、マクロファージ、および活性T細胞など、複数の細胞タイプ上に存在するクラスIIのヒト組織適合性抗原を意味する。
「インターロイキン」という用語は、本書で使用するとき、その他の白血球との通信手段として白血球により分泌されるサイトカインを意味する。
「VEGF−1」または「血管内皮細胞増殖因子−1」という用語は、本書で増殖、遊走、侵入、生存、および透過性などの内皮細胞の多数の機能を媒介するサイトカインを意味するために互換的に使用される。VEGFは、血管新生にとって重要であると考えられている。
「ケモカイン」という用語は、本書で使用するとき、白血球に信号を送り特定の方向に移動させる走化性サイトカインのクラスを意味する。「走化性」または「走化性の」という用語は、誘引性があるとみなされる環境条件に向かい、および/または忌避する環境から遠ざかる、運動性の細胞または部分の化学的濃度勾配に沿った有方向動作を意味する。
「完全血液算定」(CBC)は、各血球タイプの量および質についての詳細な情報を提供してくれる臨床検査を意味する。これには通常、3種の主な血球(赤血球、白血球、および血小板)の測定と、ヘモグロビンおよびヘマトクリットの測定が含まれる。「ヘモグロビン」(HGB)は、ヘモグロビンの血液1デシリットル当たりのグラム数(g/dL)を意味する。健常な成人ヒト被験者での正常ヘモグロビンレベルは、男性では約14 g/dL〜約18 g/dLで、および女性では約12 g/dL〜約16 g/dLである。概して、ヘモグロビンは一般に、ヘマトクリットの約1/3であるべきである。「赤血球数」(RBC)は、ある量の血液中の赤血球の総数を意味する。ヒト被験者での正常範囲は、男性では約450万細胞/ mm3〜約600万細胞/mm3で、および女性では約400万細胞/mm3〜約550万細胞/ mm3である。「白血球数」(WBC)は、白血球の総数またはある量の血液中の白血球数を意味する。ヒト被験者における正常範囲は、約4.3×103細胞/mm3〜約10.8×103 細胞/ mm3である。「ヘマトクリット」(HCT)は、合計血液量中のパーセント数で表した赤血球の比率を意味する。ヒト被験者の正常なヘマトクリットは、男性では約40%〜約55%で、および女性では約35%〜約45%である。
「疾患」または「障害」という用語は、本書で使用するとき、健康が損なわれることまたは異常な機能の状態を意味する。「症候群」という用語は、本書で使用するとき、ある疾患または状態を示す症状のパターンを意味する。「状態」という用語は、本書で使用するとき、様々な健康状態を意味し、これには何らかの根本的機序または障害、傷害、および健康な組織および器官の促進に起因する障害または疾患を含むことが意図される。
本書で使用するとき、「早期」という用語は、ある期間または一連の事象の開始時、またはその開始時、もしくはその付近で発生することを意味する。本書で使用するとき、「遅い時期」という用語は、進行した期間または一連の事象の段階であるか、その時点での発生を意味する。
本書で使用するとき、「濃縮」または「精製」という用語は、開始製剤において一つのタイプの細胞の分画を他のタイプの分画に比べて増加させることを意味する。細胞は、発現された、または発現されていない各種の何らかのマーカーを使用して、ある一定の細胞上に、適切な分離技法と組み合わせて濃縮しうる。適切な分離技法には、免疫磁気ビーズ分離、アフィニティークロマトグラフィー、密度勾配遠心分離、およびフローサイトメトリーが含まれるが、これに限定されない。
本書で使用するとき、「非拡大」という用語は、生体外の培養によって細胞数が増加または増幅されていないことを意味する。
本書で使用するとき、「炎症」という用語は、解毒および修復に関与する細胞が、損なわれた部位に炎症性メディエータにより動員される、感染および傷害に対する反応を意味する。炎症はしばしば、炎症の部位での白血球、特に好中球(多形核細胞)の強力な浸潤により特徴付けられる。これらの細胞は、血管壁、または損傷していない組織内で有毒物質を放出することによって組織損傷を促進する。
薬剤の開始にかかわらず、急性炎症に伴う生理的変化には、以下の4つの主な特徴が含まれる:(1)血流の正味増加をもたらす血管拡張は、急性組織傷害に対する最も早い身体的反応のひとつである、(2)炎症性の刺激に反応して、細静脈の内側をおおう内皮細胞が収縮し、細胞内の接合部が拡張してギャップが生じ、血管浸透性の増大につながり、血漿のタンパク質および血球が血管から漏れるようになる、(3)炎症はしばしば、炎症の部位での白血球、特に好中球(多形核細胞)の強力な浸潤により特徴付けられ、これらの細胞は、血管壁、または損傷していない組織内で有毒物質を放出することにより組織損傷を促進する、および(4)発熱が、特定の刺激に反応して白血球から放出される発熱物質によって生じる。
炎症性過程において、炎症反応の可溶性炎症性メディエータは、身体的苦痛を生じている薬剤を封じ込め除去しようとして、細胞構成成分と共に全身的に作用する。「炎症性の」または「免疫炎症性の」という用語は本書でメディエータに関して使用するとき、炎症性過程の分子メディエータを意味する。これらの可溶性で拡散性の分子は、組織損傷および感染の部位、およびより離れた部位の両方で、局所的に作用する。炎症性メディエータには、炎症性過程により活性化されるものと、一方で急性の炎症に反応して合成される、および/または細胞供給源から放出されるか、またはその他の可溶性炎症性メディエータによるものとがある。炎症反応の炎症性メディエータの例には、血漿プロテアーゼ、補体、キニン、凝固および繊維素溶解性タンパク質、リピドメディエータ、プロスタグランジン、ロイコトリエン、血小板活性化因子(PAF)、ペプチドおよびアミン(ヒスタミン、セロトニン、およびニューロペプチドを含むが、これに限定されない)、炎症誘発性サイトカイン(インターロイキン−1、インターロイキン−4、インターロイキン−6、インターロイキン−S、腫瘍壊死因子(TNF)、インターフェロン−γ、およびインターロイキン12を含むが、これに限定されない)があるが、これに限定されない。
「in−date」という用語は、濃縮された強力なCD34+細胞集団を含む製剤を滅菌状態で被験者から取得することを完了した時点と、製剤から強力なCD34+細胞を無菌状態で精製開始する時点との間の時間間隔を意味する。「out−date」という用語は、濃縮された強力なCD34+細胞集団を含む製剤を滅菌状態で被験者から取得することを完了した時点と、走化性造血細胞生成物を含む剤形化した医薬組成物を被験者に注入する時点との間の時間間隔を意味する。
「注入する」または「注入」という用語は、本書で使用するとき、治療の目的で血液以外の流体をヒトを含めた被験者の血管内に導入することを意味する。
説明した発明の自家血清を含まない「輸液」には、リン酸緩衝食塩水(PBS)に25 USP単位/mlのヘパリンおよび1%ヒト血清アルブミン(HSA)を補充したものが含まれる。一部の実施態様では、輸液には血清が補充される。一部の実施態様では、血清は自家性である。
「傷害」という用語は、薬剤または力(物理的または化学的のどちらもありうる)に起因して、被験者の身体の構造または機能にもたらされる損傷または害を意味する。「血管の傷害」という用語は、脈管構造(すなわち、血管網であり、血管あるいは、限定はされないものの、血液またはリンパ液などの流体を運ぶ管のネットワークを意味する)に対する傷害を意味する。「心筋傷害」という用語は、心臓の心筋への傷害を意味する。
「マクロファージ」という用語は、本書で使用するとき、骨髄内の単球幹細胞から生じる単核の活発な食作用性の細胞を意味する。これらの細胞は、身体内に広範囲に分布し、形態および運動性が異なる。食作用活性は、一般にある種の免疫グロブリンおよび補体系の成分を含む血清認識因子によって媒介されるが、非特異的でもあり得る。マクロファージはまた、抗体の産出および細胞を媒介とした免疫応答の両方に関与し、特にリンパ球への抗原の提示に関与する。これらは、様々な免疫調節性分子を分泌する。
「細菌」または「微生物」という用語は、本書では、小さくて肉眼でははっきりと見ることができない生物体を意味するために互換的に使用され、これには微視的なバクテリア、菌類、藻類、原生動物、およびウイルスが含まれるが、これに限定されない。
「調節する」は、本書で使用するとき、一定の基準や比率に調節、変更、適合または調整することを意味する。
「心筋梗塞」という用語は、心筋の死または永久的な損傷を意味する。ほとんどの心臓発作は、心筋への血液および酸素の流れを中断させる冠状動脈の閉塞に起因し、その領域の心臓細胞の死につながる。損傷を受けた心筋は、その収縮能力を失い、残りの心筋が弱い領域を補償するようになる。説明した発明には、説明した発明に従って、心臓の拍動中にそのサイズ、形状、および機能を確認し、心臓のリズムの変化を検出し、および損傷した組織や遮断された動脈の検出や評価をする検査を使用することにより、治療に対する被験者の適合性を評価することに関連したステップが含まれる。こうした検査の例には、心電図検査、心エコー図法、冠状血管造影法、および放射性心室造影が含まれるが、これに限定されない。心臓バイオマーカーも、説明した発明に従った、治療に対する被験者の適合性を評価するために使用される。
「壊死」という用語は、感染、毒素またはトラウマなどの外的な要因により誘発された、細胞および生きた組織の早期死亡を意味する。壊死組織は、アポトーシスの組織のそれとは異なる化学反応を受ける。壊死は一般に、細胞腫脹、クロマチン消化、原形質膜および細胞小器官膜の分裂により開始される。リソソーム膜の損傷は、リソソーム酵素の放出を引き起こし、細胞のその他の部分を破壊する。遅発的な壊死は、広範囲にわたるDNA加水分解、小胞体の空胞化、細胞小器官の機能停止および細胞の溶解により特徴付けられる。原形質膜破裂後の細胞内含有物の放出が、壊死における炎症の原因である。放出されたリソソーム酵素は、さらなる細胞死の連鎖反応を引き起こしうる。十分な量の連続した組織の壊死は、組織の死または壊疽を招きうる。
「灌流」という用語は、本書で使用するとき、生物学的組織の毛細血管床への動脈血液の栄養分送達プロセスを意味する。灌流(「F」)は、式F=((PA−Pv)/R)を使用して計算でき、ここでPAは平均動脈圧、Pvは平均静脈圧、およびRは血管抵抗である。組織灌流は、例えば、限定はされないが、磁気共鳴像(MRI)法により生体内で測定できる。こうした技法には、造影剤の注入の使用および動脈スピン標識法(ASL)(ここで、動脈血液がその目的の組織に入るまえに磁気的にタグ付けされ、標識の量が測定され、対照群の記録と比較される)が含まれる。
「持続性」という用語は、本書で使用するとき、全く止むことがないか、またはいつまでも連続することを意味する。
本書で使用するとき、「強力な」または「効力」という用語は、説明した発明の走化性造血幹細胞生成物の必要な生物活性、すなわち、説明した発明の強力な細胞が、生存可能であり、媒介による移動能があり、成長できる、すなわち、生体外CFU分析において造血コロニーの形成が可能であることを意味する。
「前駆細胞」(始原細胞)という用語は、本書で使用するとき、培養皿内で骨髄細胞の懸濁液を成長因子を加えて成長させることにより単離しうる、骨髄内の未成熟細胞を意味する。前駆細胞(始原細胞)が前駆細胞に成熟し、それが血球に成熟する。前駆細胞は、コロニー形成単位(CFU)またはコロニー形成細胞(CFC)と呼ばれる。前駆細胞の特定の系列は、限定はされないが、CFU−E(赤血球)、CFU−GM(顆粒球/マクロファージ)、およびCFU−GEMM(多能性造血性前駆体)など、接尾辞で表示される。
「進行性」という用語は、本書で使用するとき、程度が徐々に進むことを意味する。
「修復」は本書で使用するとき、名詞としては、機能を回復するなんらかの修正、強化、修繕、救済、補填、健常化、再生、修理、補修、またはそれに類するものを意味する。動詞として使用するとき、機能を修正、強化、修繕、救済、補填、健常化、再生、修理、補修、またはそれ以外の方法で回復することを意味する。一部の実施態様では「修復」には、完全な修復および部分的な修復が含まれる。
「逆」という用語は、本書で使用するとき、反対に変化すること、または性質または効果が逆方向に変わることを意味する。
「Sca−1」または「幹細胞抗原−1」は、間葉幹細胞の自己再生能力に影響を及ぼすシグナル経路内の表面タンパク質成分を意味する。
「幹細胞」という用語は、複数の別個の細胞表現型への最終分化を受けることができる娘細胞を生成しうる、自己再生の能力を備えた高い増殖の潜在性を持つ未分化細胞を意味する。
「ステント」は、動脈を開くのを助けるために使用される小管を意味するために使用される。ステントは、畳んで直径を小さくし、バルーンカテーテルに被せ、鼠径部の動脈(大腿動脈)または腕部の動脈(上腕動脈)に挿入し、動脈の狭まって遮断された部分まで通す。適切な位置に達したとき、バルーンをわずかに膨張させて、プラークがあれば邪魔にならないよう押して、動脈を拡張させる(バルーン血管形成術)。バルーンが膨張すると、ステントが展開され、所定位置に固定され、動脈を開いたままに保持する足場を形成する。ステントは、動脈内に永久的に留まる。ある一定の被験者では、ステントにより、バルーン血管形成術またはカテーテルを使用するその他の処置の後に発生する狭窄化が低減される。ステントはまた、正常な血流の回復や、バルーンカテーテルによって裂けたり傷つけられた動脈を開いたままにするのにも役立ちうる。再閉鎖(再狭窄)が、ステント処置の問題となることがある。薬物溶出ステントは、徐放性の薬物を被覆したステントである。これらの薬物は、血管の再狭窄の防止に役立ちうる。
「被験者」および「患者」という用語は、本書で互換的に使用され、ヒトを含めた哺乳類の動物種を含む。
「Thy−1」は、細胞内で、T細胞の分化、増殖、およびアポトーシスにおいて接着および信号伝達の機能をすると仮定される、げっ歯類およびヒトの免疫細胞およびニューロンに発現されたIgスーパーファミリー細胞表面糖タンパク質Thy−1を意味する。
本書で使用するとき、「治療する」または「治療」という用語は、抑止、実質的な抑制、状態の進行の緩徐化または反転、状態の臨床的または審美的症状の実質的な改善、状態の臨床的または審美的症状の出現の実質的な防止、および有害または不快な刺激からの保護を含めて、互換的に使用される。治療はさらに、下記のうち1つ以上を達成することを意味する:(a)障害の重症度の軽減、(b)治療対象の障害の特徴である症状の発症の制限、(c)治療対象の障害の特徴である症状の悪化の制限、(d)その障害を以前に持っていた患者における障害の再発の制限、および(e)その障害について無症候であった患者における症状の再発の制限。
「血管の機能不全」という用語は、不十分な血流を意味する。
説明した発明は、早期または遅い時期に発生する血管の機能不全に起因する進行性心筋傷害を治療または防止する進行性心筋傷害を予防する医薬組成物および方法を提供する。「製剤」および「組成物」という用語は、本書で全ての活性および不活性の成分を含む説明した発明の生成物を意味するために互換的に使用される。「活性の」という用語は、意図した療法効果を担う説明した発明の組成物の成分、構成要素または成分を意味する。「医薬製剤」または「医薬組成物」という用語は、本書で使用するとき、標的の状態または疾患を防止し、強度を低減し、治癒またはそれ以外の方法で治療するために採用される製剤または組成物を意味する。
説明した発明の一つの様相において、説明した発明は造血幹細胞は遊走しうる、つまり、ある1つの場所、位置または領域から別の場所、位置または領域へ移動できることを意味する。一つの実施態様において、造血幹細胞の遊走はCXCR−4走化性により駆動される。
組成物
説明した発明の進行性心筋傷害を予防する医薬品組成物は、走化性造血幹細胞生成物を含み、その走化性造血幹細胞生成物は、CD34+細胞用に濃縮され、これがさらに走化活性を持つ強力なCD34+CXCR−4+細胞の亜集団を含む、自己単核細胞の非拡大隔離集団を含む。一部の実施態様では、この走化活性は、SDF−1および/またはCXCR−4により媒介される。一部の実施態様によれば、走化性造血幹細胞生成物は、被験者から採取した骨髄、臍帯血液、末梢血、動員した末梢血、臍帯、または脂肪組織からCD34+造血幹細胞を単離または精製することにより調製される。一部の実施態様によれば、走化性造血幹細胞生成物は、動員された末梢血からCD34+造血幹細胞を単離または精製することにより調製される。造血性成長因子を用いた治療は、CD34+細胞の存在により測定するか、またはコロニー生成試験法でCFUとして測定した場合に、末梢血中の造血性前駆細胞数を著しく上昇させることが示されている。こうした動員された末梢血造血幹細胞(HSC)は、移植、免疫療法、および心血管再生医療用に使用されてきた。例えば、コロニー刺激因子は、造血幹細胞動員に使用する薬剤である。コロニー刺激因子の例としては、G−CSF、GM−CSF、および医薬品として容認できるその類似体および誘導体などがあるが、これに限定されない。例えば、組換え技術により生成されるG−CSF類似体であるフィルグラスチムは、NeupogenR(Amgen);ReligrastR(Reliance Life Sciences)、NugrafR(Zenotech Laboratories、Ltd.)、およびNeukineR(Intas Biopharmaceuticals)のブランド名で市販されている。
一部の実施態様によれば、CD34+細胞を含み、これがさらにCXCR−4媒介走化活性を持つ強力なCD34+/CXCR−4+細胞の亜集団を含む自己単核細胞の非拡大隔離集団は、被験者から任意の時点で取得できる。一部の実施態様によれば、自己単核細胞の非拡大隔離集団は、AMIの後の早期に取得される。こうした一部の実施態様によれば、自己単核細胞の非拡大隔離集団は、AMIの発生から4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、11日、12日、13日、14日またはそれ以降に取得される。一部の実施態様によれば、CD34+細胞を含み、これがさらにCXCR−4媒介走化活性を持つ強力なCD34+/CXCR−4+細胞の亜集団を含む自己単核細胞の非拡大隔離集団は、AMIの発生後の遅い時期に取得される。こうした一部の実施態様によれば、自己単核細胞の非拡大隔離集団は、AMIから少なくとも15日、少なくとも16日、少なくとも17日、少なくとも18日、少なくとも19日、少なくとも20日、少なくとも21日、少なくとも22日、少なくとも23日、少なくとも24日、少なくとも25日、少なくとも26日、少なくとも27日、少なくとも28日、少なくとも29日、少なくとも30日、少なくとも60日、少なくとも90日、少なくとも120日、少なくとも150日、少なくとも180日、またはそれ以降に取得される。一部の実施態様によれば、CD34+細胞を含み、これがさらにCXCR−4媒介走化活性を持つ強力なCD34+/CXCR−4+細胞の亜集団を含む自己単核細胞の非拡大隔離集団は、AMIの発生から少なくとも1か月、少なくとも2か月、少なくとも3か月、少なくとも4か月、少なくとも5か月、少なくとも6か月、少なくとも7か月、少なくとも8か月、少なくとも9か月、少なくとも10か月、少なくとも11か月、少なくとも12か月、少なくとも16か月、少なくとも24か月、少なくとも30か月、少なくとも36か月、少なくとも42か月、少なくとも48か月、少なくとも54か月、少なくとも60か月、少なくとも66か月、少なくとも72か月、少なくとも78か月、少なくとも84か月、少なくとも90か月、少なくとも96か月、少なくとも102か月、少なくとも108か月、少なくとも114か月、少なくとも120か月、少なくとも126か月、少なくとも132か月、少なくとも138か月、少なくとも144か月、少なくとも150か月、少なくとも156か月、少なくとも162か月、少なくとも168か月、少なくとも174か月、少なくとも180か月、少なくとも186か月、少なくとも192か月、少なくとも198か月、少なくとも204か月、少なくとも210か月、少なくとも216か月、少なくとも222か月、少なくとも228か月、少なくとも234か月、少なくとも240か月またはそれ以降に取得される。こうした一部の実施態様によれば、CD34+細胞を含み、これがさらにCXCR−4媒介走化活性を持つ強力なCD34+/CXCR−4+細胞の亜集団を含む自己単核細胞の非拡大隔離集団は、AMIの発生から少なくとも3年、4年、5年、6年、7年、8年、9年、10年、11年、12年、13年、14年、15年、16年、17年、18年、19年、20年、21年、22年、23年、24年、25年、26年、27年、28年、29年、30年、31年、32年、33年、34年、35年、36年、37年、38年、39年、40年またはそれ以降に取得される。一部の実施態様によれば、CD34+細胞を含み、これがさらにCXCR−4媒介走化活性を持つ強力なCD34+/CXCR−4+細胞の亜集団を含む自己単核細胞の非拡大隔離集団は、いったん取得されると、−86oCで冷凍され、後で使用するための複数のアリコットとして液体窒素フリーザーの気相内に冷凍保存される。
説明した発明によれば、CD34+細胞用に濃縮した自己単核細胞の非拡大隔離集団には、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団がさらに含まれるが、その中の強力な細胞の少なくとも70%はCD34+細胞である。一部の実施態様では、CD34+細胞用に濃縮した自己単核細胞の非拡大隔離集団には、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団がさらに含まれるが、その中の細胞の少なくとも75%はCD34+細胞である。一部の実施態様では、CD34+細胞用に濃縮した自己単核細胞の非拡大隔離集団には、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団がさらに含まれるが、その中の強力な細胞の少なくとも80%はCD34+細胞である。一部の実施態様では、CD34+細胞用に濃縮した自己単核細胞の非拡大隔離集団には、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団がさらに含まれるが、その中の強力な細胞の少なくとも85%はCD34+細胞である。一部の実施態様では、CD34+細胞用に濃縮した自己単核細胞の非拡大隔離集団には、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団がさらに含まれるが、その中の強力な細胞の少なくとも90%はCD34+細胞である。一部の実施態様では、CD34+細胞用に濃縮した自己単核細胞の非拡大隔離集団には、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団がさらに含まれるが、その中の強力な細胞の少なくとも95%はCD34+細胞である。
別の実施態様によれば、CD34+細胞用に濃縮した自己単核細胞の非拡大隔離集団には、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団がさらに含まれるが、その少なくとも約70%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも約24時間は生存可能である。別の実施態様によれば、CD34+細胞用に濃縮した自己単核細胞の非拡大隔離集団には、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団がさらに含まれるが、その少なくとも約75%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも約24時間は生存可能である。別の実施態様によれば、CD34+細胞用に濃縮した自己単核細胞の非拡大隔離集団には、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団がさらに含まれるが、その少なくとも約80%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも24時間は生存可能である。別の実施態様によれば、CD34+細胞用に濃縮した自己単核細胞の非拡大隔離集団には、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団がさらに含まれるが、その少なくとも約85%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも24時間は生存可能である。一部の実施態様では、CD34+細胞用に濃縮した自己単核細胞の非拡大隔離集団には、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団がさらに含まれるが、その少なくとも約90%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも24時間は生存可能である。一部の実施態様では、CD34+細胞用に濃縮した自己単核細胞の非拡大隔離集団には、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団がさらに含まれるが、その少なくとも約95%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも約24時間は生存可能である。
別の実施態様によれば、CD34+細胞用に濃縮した自己単核細胞の非拡大隔離集団には、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団がさらに含まれるが、その少なくとも約70%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも約48時間は生存可能である。別の実施態様によれば、CD34+細胞用に濃縮した自己単核細胞の非拡大隔離集団には、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団がさらに含まれるが、その少なくとも約75%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも約48時間は生存可能である。別の実施態様によれば、CD34+細胞用に濃縮した自己単核細胞の非拡大隔離集団には、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団がさらに含まれるが、その少なくとも約80%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも48時間は生存可能である。別の実施態様によれば、CD34+細胞用に濃縮した自己単核細胞の非拡大隔離集団には、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団がさらに含まれるが、その少なくとも約85%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも48時間は生存可能である。一部の実施態様では、CD34+細胞用に濃縮した自己単核細胞の非拡大隔離集団には、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団がさらに含まれるが、その少なくとも約90%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも48時間は生存可能である。一部の実施態様では、CD34+細胞用に濃縮した自己単核細胞の非拡大隔離集団には、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団がさらに含まれるが、その少なくとも約95%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも約48時間は生存可能である。
別の実施態様によれば、CD34+細胞用に濃縮した自己単核細胞の非拡大隔離集団には、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団がさらに含まれるが、その少なくとも約70%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも約72時間は生存可能である。別の実施態様によれば、CD34+細胞用に濃縮した自己単核細胞の非拡大隔離集団には、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団がさらに含まれるが、その少なくとも約75%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも約72時間は生存可能である。別の実施態様によれば、CD34+細胞用に濃縮した自己単核細胞の非拡大隔離集団には、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団さらにが含まれるが、その少なくとも約80%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも72時間は生存可能である。別の実施態様によれば、CD34+細胞用に濃縮した自己単核細胞の非拡大隔離集団には、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団がさらに含まれるが、その少なくとも約85%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも72時間は生存可能である。一部の実施態様では、CD34+細胞用に濃縮した自己単核細胞の非拡大隔離集団には、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団がさらに含まれるが、その少なくとも約90%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも72時間は生存可能である。一部の実施態様では、CD34+細胞用に濃縮した自己単核細胞の非拡大隔離集団には、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団がさらに含まれるが、その少なくとも約95%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも約72時間は生存可能である。
別の実施態様によれば、CD34+細胞用に濃縮した自己単核細胞の非拡大隔離集団には、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団がさらに含まれるが、これは走化性造血幹細胞生成物を被験者から取得した後少なくとも約24時間は生体外造血コロニーを形成しうる。別の実施態様によれば、CD34+細胞用に濃縮した自己単核細胞の非拡大隔離集団には、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団がさらに含まれるが、これは走化性造血幹細胞生成物を被験者から取得した後少なくとも約48時間は生体外造血コロニーを形成しうる。別の実施態様によれば、CD34+細胞用に濃縮した自己単核細胞の非拡大隔離集団には、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団がさらに含まれるが、これは走化性造血幹細胞生成物を被験者から取得した後少なくとも約72時間は生体外造血コロニーを形成しうる。
別の実施態様によれば、進行性心筋傷害を予防する組成物はさらに、被験者から取得した少なくとも約1000万個の単離したCD34+細胞を含むが、これにはCXCR−4を発現しCXCR−4媒介走化活性を有する強力なCD34+細胞亜集団がさらに含まれる。別の実施態様によれば、進行性心筋傷害を予防する組成物はさらに、被験者から取得した少なくとも約1100万個の単離したCD34+細胞を含むが、これにはCXCR−4を発現しCXCR−4媒介走化活性を有する強力なCD34+細胞亜集団がさらに含まれる。別の実施態様によれば、進行性心筋傷害を予防する組成物はさらに、被験者から取得した少なくとも約1200万個の単離したCD34+細胞を含むが、これにばCXCR−4を発現し、CXCR−4媒介走化活性を持つ強力なCD34+細胞の亜集団がさらに含まれる。別の実施態様によれば、進行性心筋傷害を予防する組成物はさらに、被験者から取得した少なくとも約1300万個の単離したCD34+細胞を含むが、これにはCXCR−4を発現しCXCR−4媒介走化活性を有する強力なCD34+細胞亜集団がさらに含まれる。別の実施態様によれば、進行性心筋傷害を予防する組成物はさらに、被験者から取得した少なくとも約1400万個の単離したCD34+細胞を含むが、これにはCXCR−4を発現しCXCR−4媒介走化活性を有する強力なCD34+細胞亜集団がさらに含まれる。別の実施態様によれば、進行性心筋傷害を予防する組成物はさらに、被験者から取得した少なくとも約1500万個の単離したCD34+細胞を含むが、これにはCXCR−4を発現しCXCR−4媒介走化活性を有する強力なCD34+細胞亜集団がさらに含まれる。別の実施態様によれば、進行性心筋傷害を予防する組成物はさらに、被験者から取得した少なくとも約2000万個の単離したCD34+細胞を含むが、これにはCXCR−4を発現しCXCR−4媒介走化活性を有する強力なCD34+細胞亜集団がさらに含まれる。別の実施態様によれば、進行性心筋傷害を予防する組成物はさらに、被験者から取得した少なくとも約3000万個の単離したCD34+細胞を含むが、これにはCXCR−4を発現しCXCR−4媒介走化活性を有する強力なCD34+細胞亜集団がさらに含まれる。別の実施態様によれば、進行性心筋傷害を予防する組成物はさらに、被験者から取得した少なくとも約4000万個の単離したCD34+細胞を含むが、これにはCXCR−4を発現しCXCR−4媒介走化活性を有する強力なCD34+細胞亜集団がさらに含まれる。別の実施態様によれば、進行性心筋傷害を予防する組成物はさらに、被験者から取得した少なくとも少なくとも約5000万個の単離したCD34+細胞を含むが、これにはCXCR−4を発現しCXCR−4媒介走化活性を有する強力なCD34+細胞亜集団がさらに含まれる。別の実施態様によれば、進行性心筋傷害を予防する組成物はさらに、被験者から取得した少なくとも約6000万個の単離したCD34+細胞を含むが、これにはCXCR−4を発現しCXCR−4媒介走化活性を有する強力なCD34+細胞亜集団がさらに含まれる。別の実施態様によれば、進行性心筋傷害を予防する組成物はさらに、被験者から取得した少なくとも約7000万個の単離したCD34+細胞を含むが、これにはCXCR−4を発現しCXCR−4媒介走化活性を有する強力なCD34+細胞亜集団がさらに含まれる。別の実施態様によれば、進行性心筋傷害を予防する組成物はさらに、被験者から取得した少なくとも約8000万個の単離したCD34+細胞を含むが、これにはCXCR−4を発現しCXCR−4媒介走化活性を有する強力なCD34+細胞亜集団がさらに含まれる。別の実施態様によれば、進行性心筋傷害を予防する組成物はさらに、被験者から取得した少なくとも約9000万個の単離したCD34+細胞を含むが、これにはCXCR−4を発現しCXCR−4媒介走化活性を有する強力なCD34+細胞亜集団がさらに含まれる。別の実施態様によれば、進行性心筋傷害を予防する組成物はさらに、被験者から取得した少なくとも約1億個の単離したCD34+細胞を含むが、これにはCXCR−4を発現しCXCR−4媒介走化活性を有する強力なCD34+細胞亜集団がさらに含まれる。
本発明で使用するために、CD34+細胞は、当業者に知られている任意の技法によって濃縮/選択しうる。例えば、一部の実施態様では、CD34+細胞を含む自己単核細胞の隔離集団は、CD34細胞抗原およびCXCR−4細胞抗原を発現する細胞用に、蛍光性活性化細胞分類(FACS)によって濃縮される。一部の実施態様では、CD34+細胞を含む自己単核細胞の隔離集団は、陽性または陰性の免疫分離法により濃縮/選択される。一部の実施態様では、CD34+細胞を含む自己単核細胞の隔離集団からの造血幹細胞の分離および/または精製は、サイズおよび細胞密度、代謝性染料の流出、または細胞毒性薬剤の抵抗に基づく細胞分画法に基づく。一つの実施態様において、例えば、CD34+細胞を含む自己単核細胞の隔離集団は、単クローン抗CD34抗体および免疫磁気分離法を使用してCD34+細胞用に濃縮/選択される。
単離したCD34+細胞は、当業者に知られた技法で同定、定量化および特性付けしうる。例えば、一部の実施態様では、CD34+細胞を含む自己単核細胞の隔離集団中、および走化性造血幹細胞生成物中のCD34+細胞の割合は、FACS分析により決定できる。別の実施態様によれば、CD34タンパク質発現は、ウエスタンブロットにより定量化される。「ウエスタンブロット」という用語は、複合混合物中のタンパク質を同定する方法を意味し、タンパク質が、ゲル媒体中で電気泳動的に分離され、ゲルからタンパク質結合シートまたは膜に移されるが、そのシートまたは膜には、目標のタンパク質に結合し、その位置をつきとめ、可視化を可能にする特定の抗体にさらされた分離したタンパク質が含まれる。例えば、単クローンの抗CD34抗体を、膜に原位置で付着したCD34タンパク質の検出に使用することができる。
別の実施態様によれば、単離したCD34+細胞内でのCD34 mRNAおよびDNAの発現を定量化することもできる。「ノーザンブロット」という用語は、本書で使用するとき、標本からのRNAをゲル上で電気泳動法によりその構成要素部分に分離し、mRNAが電気泳動的位置に固定されるように、特異的に改質した紙サポートに移する技法を意味する。CD34関連の配列は、レポーター分子、例えば、限定はされないものの、放射性標識を備えたプローブを使用して同定される。別の実施態様によれば、CD34および/またはCXCR−4発現のレベルは、定量的または半定量的PCRまたはリアルタイムPCR(「RT−PCR」)法により決定される。「PCR」という略語は、ポリメラーゼ連鎖反応を意味するが、これは、DNAの量を増幅し、それによってDNAの分離、クローン化および配列を容易にする技法である。例えば、米国特許第5,656,493号、第5,333,675号、第5,234,824号、および第5,187,083号を参照のこと。このそれぞれを参照することにより本書に組み込む。リアルタイムPCRは、DNA数量化および増幅を同時に行い、それによってDNAがポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により特異的に増幅され、各回の増幅の後、DNAが定量化される方法である。
別の実施態様によれば、説明した発明の走化性造血幹細胞生成物の単離したCD34+造血幹細胞は、CXCR−4を発現し、CXCR−4媒介走化活性を持つCD34+細胞の亜集団を含む。別の実施態様によれば、説明した発明の造血幹細胞生成物は、CXCR−4を発現し、CXCR−4媒介走化活性を持つ少なくとも0.5×106個のCD34+細胞の亜集団が存在するような、最少数の単離したCD34+造血幹細胞を含む。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約2%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも24時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約3%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも24時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約4%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも24時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約5%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも24時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約6%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも24時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約7%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも24時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約8%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも24時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約9%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも24時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約10%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも24時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約11%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも24時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約12%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも24時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約13%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも24時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約14%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも24時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約15%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも24時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約16%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも24時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約17%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも24時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約18%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも24時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約19%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも24時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約20%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも24時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約21%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも24時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約22%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも24時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約23%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも24時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約24%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも24時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約25%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも24時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約26%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも24時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約27%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも24時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約28%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも24時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約29%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも24時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約30%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも24時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約31%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも24時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約32%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも24時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約33%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも24時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約34%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも24時間は保持される。
別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約2%は、濃縮されたCD34+細胞の集団の取得後、少なくとも48時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約3%は、濃縮されたCD34+細胞の集団の取得後、少なくとも48時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約4%は、濃縮されたCD34+細胞の集団の取得後、少なくとも48時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約5%は、濃縮されたCD34+細胞の集団の取得後、少なくとも48時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約6%は、濃縮されたCD34+細胞の集団の取得後、少なくとも48時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約7%は、濃縮されたCD34+細胞の集団の取得後、少なくとも48時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約8%は、濃縮されたCD34+細胞の集団の取得後、少なくとも48時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約9%は、濃縮されたCD34+細胞の集団の取得後、少なくとも48時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約10%は、濃縮されたCD34+細胞の集団の取得後、少なくとも48時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約11%は、濃縮されたCD34+細胞の集団の取得後、少なくとも48時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約12%は、濃縮されたCD34+細胞の集団の取得後、少なくとも48時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約13%は、濃縮されたCD34+細胞の集団の取得後、少なくとも48時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約14%は、濃縮されたCD34+細胞の集団の取得後、少なくとも48時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約15%は、濃縮されたCD34+細胞の集団の取得後、少なくとも48時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約16%は、濃縮されたCD34+細胞の集団の取得後、少なくとも48時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約17%は、濃縮されたCD34+細胞の集団の取得後、少なくとも48時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約18%は、濃縮されたCD34+細胞の集団の取得後、少なくとも48時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約19%は、濃縮されたCD34+細胞の集団の取得後、少なくとも48時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約20%は、濃縮されたCD34+細胞の集団の取得後、少なくとも48時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約21%は、濃縮されたCD34+細胞の集団の取得後、少なくとも48時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約22%は、濃縮されたCD34+細胞の集団の取得後、少なくとも48時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約23%は、濃縮されたCD34+細胞の集団の取得後、少なくとも48時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約24%は、濃縮されたCD34+細胞の集団の取得後、少なくとも48時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約25%は、濃縮されたCD34+細胞の集団の取得後、少なくとも48時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約26%は、濃縮されたCD34+細胞の集団の取得後、少なくとも48時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約27%は、濃縮されたCD34+細胞の集団の取得後、少なくとも48時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約28%は、濃縮されたCD34+細胞の集団の取得後、少なくとも48時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約29%は、濃縮されたCD34+細胞の集団の取得後、少なくとも48時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約30%は、濃縮されたCD34+細胞の集団の取得後、少なくとも48時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約31%は、濃縮されたCD34+細胞の集団の取得後、少なくとも48時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約32%は、濃縮されたCD34+細胞の集団の取得後、少なくとも48時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約33%は、濃縮されたCD34+細胞の集団の取得後、少なくとも48時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約34%は、濃縮されたCD34+細胞の集団の取得後、少なくとも48時間は保持される。
別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約2%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも72時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約3%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも72時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約4%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも72時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約5%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも72時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約6%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも72時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約7%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも72時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約8%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも72時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約9%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも72時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約10%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも72時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約11%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも72時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約12%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも72時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約13%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも72時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約14%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも72時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約15%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも72時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約16%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも72時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約17%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも72時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約18%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも72時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約19%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも72時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約20%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも72時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約21%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも72時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約22%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも72時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約23%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも72時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約24%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも72時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約25%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも72時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約26%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも72時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約27%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも72時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約28%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも72時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約29%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも72時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約30%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも72時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約31%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも72時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約32%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも72時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約33%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも72時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも約34%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも72時間は保持される。
別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも平均して約17%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも24時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも平均して約17%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後少なくとも48時間は保持される。別の実施態様によれば、CXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む単離したCD34+細胞のCXCR−4媒介走化活性の少なくとも平均して約17%は、走化性造血幹細胞生成物の取得後、少なくとも72時間は保持される。別の実施態様によれば、走化性造血細胞生成物内のCXCR−4を発現し走化活性を有する強力なCD34+細胞の亜集団を含む、単離したCD34+細胞は、CXCR−4媒介走化活性の少なくとも約2%を走化性造血幹細胞生成物の取得後少なくとも72時間保持する。
別の実施態様によれば、発明の医薬組成物はさらに、進行性心筋傷害を予防する組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも10%の濃度の血清を含む。別の実施態様によれば、発明の医薬組成物はさらに、進行性心筋傷害を予防する組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも11%の濃度の血清を含む。別の実施態様によれば、発明の医薬組成物はさらに、進行性心筋傷害を予防する組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも12%の濃度の血清を含む。別の実施態様によれば、発明の医薬組成物はさらに、進行性心筋傷害を予防する組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも13%の濃度の血清を含む。別の実施態様によれば、発明の医薬組成物はさらに、進行性心筋傷害を予防する組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも14%の濃度の血清を含む。別の実施態様によれば、発明の医薬組成物はさらに、進行性心筋傷害を予防する組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも15%の濃度の血清を含む。別の実施態様によれば、発明の医薬組成物はさらに、進行性心筋傷害を予防する組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも16%の濃度の血清を含む。別の実施態様によれば、発明の医薬組成物はさらに、進行性心筋傷害を予防する組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも17%の濃度の血清を含む。別の実施態様によれば、発明の医薬組成物はさらに、進行性心筋傷害を予防する組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも18%の濃度の血清を含む。別の実施態様によれば、発明の医薬組成物はさらに、進行性心筋傷害を予防する組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも19%の濃度の血清を含む。別の実施態様によれば、発明の医薬組成物はさらに、進行性心筋傷害を予防する組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも20%の濃度の血清を含む。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約21%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約22%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約23%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約24%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約25%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約26%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約27%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約28%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約29%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約30%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約31%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約32%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約33%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約34%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約35%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約36%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約37%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約38%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約39%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約40%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約41%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約42%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約43%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約44%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約45%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約46%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約47%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約48%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約49%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約50%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約51%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約52%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約53%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約54%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約55%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約56%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約57%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約58%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約59%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約60%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約61%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約62%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約63%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約64%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約65%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約66%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約67%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約68%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約69%である。別の実施態様によれば、組成物中に存在する最小血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、少なくとも約70%である。
別の実施態様によれば、血清は自家性である。別の実施態様によれば、血清は合成的または組換え体の血清である。
別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約70%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約69%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約68%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約67%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約66%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約65%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約64%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約63%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約62%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約61%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約60%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約59%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約58%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約57%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約56%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約55%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約54%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約53%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約52%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約51%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約50%である。
別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約49%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約48%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約47%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約46%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約45%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約44%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約43%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約42%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約41%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約40%である。
別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約39%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約38%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約37%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約36%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約35%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約34%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約33%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約32%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約31%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約30%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約29%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約28%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約27%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約26%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約25%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約24%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約23%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約22%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約21%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約20%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約15%である。別の実施態様によれば、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する組成物中に存在する最大血清濃度は、組成物の最終容積100cc当たりのml数で表して、約10%である。
一部の実施態様では、進行性心筋傷害を予防する組成物は、溶剤を含むがこれに限定されない賦形剤、担体または媒体を用いて製剤化しうる。「賦形剤」、「担体」、または「媒体」という用語は、本書で使用するとき、本書に記載した走化性造血幹細胞生成物の製剤および投与に適した担体材料を意味する。本書で有用な担体および媒体には、無毒性でその他の成分と相互作用を起こさない当技術分野で知られた任意の材料が含まれる。本書で使用するとき、「医薬品として容認できる担体」という語句は、説明した発明の組成物の製剤および投与に使用可能な、実質的に無毒の任意の担体で、説明した発明の走化性造血幹細胞生成物の安定性および生物利用可能性が保たれるものを意味する。
医薬品として容認できる担体は、治療対象の哺乳動物への投与に適したものとするために、十分に高い純度と、十分に低い毒性のものである必要がある。活性薬剤の安定性および生物学的利用能が維持されるべきである。医薬品として容認できる担体は、液体もしくは固体であることがあり、所定の組成物の活性薬剤およびその他の成分と混合したときに希望の量、粘度などを得るために計画投与方法を考慮して選択される。例えば、医薬品として容認できる担体は、、限定はされないものの、結合剤(例えば、アルファ化コーンスターチ、ポリビニルピロリドンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース、など)、賦形剤(例えば、ラクトースおよびその他の糖類、微結晶性セルロース、ペクチン、ゼラチン、硫酸カルシウム、エチルセルロース、ポリアクリレート、リン酸水素カルシウム、など)、潤滑剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルク、シリカ、コロイド状 二酸化ケイ素、ステアリン酸、ステアリン酸金属、硬化植物油、コーンスターチ、ポリエチレングリコール、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、など)、崩壊剤(例えば、デンプン、グリコール酸デンプンナトリウム、など)、または湿潤剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、など)であり得る。説明した発明の組成物のためのその他の適切な医薬品として容認できる担体には、水、食塩水、アルコール類、ポリエチレングリコール、ゼラチン、アミロース、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ケイ酸、粘性パラフィン、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドンおよびこれに類するものが含まれるが、これに限定されない。こうした担体溶液には、緩衝液、希釈剤およびその他の適切な添加物も含まれうる。「緩衝液」という用語は、本書で使用するとき、その化学的組成によってpHを著しく変化させることなしに酸または塩基を中和する溶液または液体を意味する。説明した発明で想定される緩衝液の例には、ダルベッコ・リン酸緩衝食塩水(PBS)、リンゲル液、水中5%ブドウ糖(D5W)、および生理食塩水(0.9% NaCl)があるが、これらに限定されない。一部の実施態様では、輸液は被験者の組織に対して等張である。一部の実施態様では、輸液は被験者の組織に対して高張である。非経口投与のための説明した発明の組成物には、無菌水溶液、一般的な溶剤(アルコールなど)中の非水溶液、または液体オイルベース中の溶液などの医薬品として容認できる担体が含まれうる。
一部の実施態様では、進行性心筋傷害を予防する説明した発明の組成物の担体には、持続放出性または遅延放出性の担体など放出調節薬が含まれうる。こうした実施態様において、担体は、より効率的な投与を提供するために有効な持続性または遅延放出が可能な任意の材料とすることができ、それにより例えば、組成物の投薬の頻度の減少および/または用量の減少、取扱いやすさの向上、ならびに治療、予防または促進の対象である疾患、障害、状態、症候群、およびこれに類するものに対する効果の延長または遅延につながる。こうした担体の非限定的な例には、天然および合成のポリマーのリポソーム、マイクロスポンジ、細粒、またはマイクロカプセルおよびこれに類するものが含まれる。リポソームは、コレステロール、ステアリルアミンまたはホスファチジルコリンなどの様々なリン脂質から形成しうる。
進行性心筋傷害を予防する説明した発明の組成物は、無菌注射水溶液または油性懸濁液の形態で非経口的に投与しうる。「非経口的な」または「非経口的に」という用語は、本書で使用するとき、注射による身体内への導入(すなわち、注射による投与)を意味するが、これには、注入法が含まるが、これに限定されない。一部の実施態様では、走化性造血幹細胞生成物を含む進行性心筋傷害を予防する説明した発明の組成物は、流体組成物(すなわち、流れが可能な組成物)の送達に適合させたバルーンカテーテルにより、被験者の選択された解剖学的構造に送達される。
無菌の進行性心筋傷害を予防する説明した発明の組成物は、無毒性の非経口的に許容可能な希釈剤または溶剤中の無菌の溶液または懸濁液であり得る。溶液は、一般に2種類以上の物質の均質な混合物であり、また必ずしもそうではないが高い頻度で液体である。溶液において、溶質(つまり溶解した物質)の分子は、溶剤の分子中で均一に分布している。懸濁液は、微細に分割した種を別の種と混合した分散系(混合物)であり、前者が非常に微細に分割・混合されているため、すぐには沈殿しない。日常生活において、最も一般的な懸濁液は、液体の水中の固体のものである。採用しうる許容可能な媒体および溶剤には、水、リンゲル液、および等張性塩化ナトリウム(生理食塩水)溶液がある。一部の実施態様では、高張性の溶液を採用しうる。さらに、従来的に無菌の不揮発油が溶剤または懸濁剤として採用される。非経口的な用途では、適切な媒体は、溶液(例えば、油性溶液または水溶液)のほか、懸濁液、乳濁液、または移植片から構成される。水溶性懸濁液には、懸濁液の粘性を増大させる物質を含めることができ、これには例えば、ナトリウム カルボキシメチルセルロース、ソルビトールおよび/またはデキストランなどが含まれる。
進行性心筋傷害を予防する追加的な説明した発明の組成物は、当技術分野で既知の技術を使用して、簡単に調製しうるが、これにはRemington's Pharmaceutical Sciences、18版または19版(Mack Publishing Company of Easton、Pa.発行)に記載のあるものが含まれ、参照することにより本書に組み込む。
本書で使用するとき、「治療的に有効な」、「心筋傷害防止量」、「血管機能不全修復量」、「有害事象防止量」、「有害事象逆転量」、または「医薬品として有効な量」という用語は、被験者へのその投与後に治療効果または有益な効果につながる発明の組成物の量を意味する。血管の機能不全を修復する、心筋傷害を修復する、治療上の、有害事象を逆転する、または製薬上の効果は、疾患または障害の治癒、最小化、防止または改善であるか、またはその他の何らかの血管の機能不全を修復する、心筋傷害を修復する、有害事象を逆転する、または製薬上の有益な効果を持ちうる。物質の濃度は、その血管の機能不全を修復する、心筋傷害を修復する、有害事象を逆転する、治療上、または製薬上の効果を発揮するが、範囲内および医師の正しい判断内で著しい副作用を回避するために十分に低くなるよう選択される。組成物の有効量は、治療対象の生物学的被験者の年齢および身体的状態、状態の重症度、治療の持続時間、併用する治療の性質、注入のタイミング、採用する特定の化合物、組成物またはその他の有効成分、利用される特定の担体、およびこれに類似した要因に応じて変化しうる。
熟練した当業者は、所定の効果の強度を誘発する投薬単位(使用の単位を意味する)での用量を決定することにより、発明の組成物の医薬品として有効な量を決定しうるが、これは本書でこれ以降「単位用量」と呼ぶ。「用量−強度の関係」という用語は、個別の受容体における効果の強度と用量の関連の仕方を意味する。一般に指定される効果の強度は、最大強度の50%である。対応する用量は、50%有効用量または個別ED50と呼ばれる。「個別」という用語の使用により、本書で使用される効果の強度に基づくED50が集団の反応データの頻度から決定される平均有効用量(略語ED50ともいう)から区別される。「効力」という用語は、本書で使用するとき、説明した発明の組成物の希望の反応を達成する性質を意味し、また「最大効力」という用語は、達成可能な最大効果を意味する。特定の障害または状態の治療に有効となる、説明した発明の医薬組成物中の走化性造血幹細胞生成物の量は、障害または状態の性質により異なり、また標準的臨床技法により決定しうる。(例えば、GoodmanおよびGilman's THE 薬理学的 BASIS OF 治療薬、Joel G. Harman、Lee E. Limbird、Eds.;McGraw Hill、New York、2001 ;THE 医師'S DESK REFERENCE、Medical Economics Company、Inc.、Oradell、N. J.、1995、および薬物 FACTSおよびCOMPARISONS、FACTSおよびCOMPARISONS、INC.、St. Louis、Mo.、1993を参照)これらはそれぞれを参照することにより組み込む。説明した発明の製剤に使用される正確な用量も、投与経路および疾患または障害の重症度に依存し、また開業医の判断およびそれぞれの被験者の状況に応じて決定されるべきである。
別の実施態様によれば、説明した発明による医薬組成物は、医師の裁量による非経口投与での投薬単位につき、CXCR−4を発現し、CXCR−4媒介走化活性を持つ少なくとも0.5×106個のCD34+細胞の亜集団を持つ最少数のCD34+造血幹細胞を含む。別の実施態様によれば、被験者は、CXCR−4を発現し、CXCR−4媒介走化活性を持つ少なくとも0.5×106個のCD34+細胞の亜集団を持つ最小数のCD34+造血幹細胞を含む、説明した発明による医薬組成物の複数投与からの利益を受けうることが想定される。
説明した発明の別の様相において、説明した発明の進行性心筋傷害を予防する医薬組成物は、説明した発明の無菌の走化性造血幹細胞生成物により供給されるものに加えて、別の製薬上の効果を持つ進行性心筋傷害を予防する組成物を供給することに目的をおいた1つ以上の適合性のある活性成分をさらに含みうる。「適合性のある」とは本書で使用するとき、こうした組成物の活性成分が、各活性成分または通常の使用条件での組成物の効力を実質的に低下させる相互作用がないような方法で、互いに混合できることを意味する。一部の実施態様では、併用療法は、それを必要とする被験者に、説明した発明の無菌の走化性造血幹細胞生成物を、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤、β−遮断薬、利尿薬、抗不整脈薬、造血幹細胞動員薬、チロシンキナーゼ受容体作動薬、抗狭心症薬、血管作用薬または変力薬、抗凝血剤、繊維素溶解薬、および高コレステロール血症薬で構成される群から選択した薬剤と混合したものを含む、進行性心筋傷害を予防する医薬組成物を投与することを含む。一部の実施態様によれば、チロシンキナーゼ受容体作動薬は、ニューレグリン1である。一部の実施態様によれば、ニューレグリン1は、組み換え型タンパク質である。一部の実施態様によれば、造血幹細胞動員薬はコロニー刺激因子である。こうした一部の実施態様によれば、造血幹細胞動員薬は、G−CSF、GM−CSF、または医薬品として容認できるその類似体または誘導体を含む。一部の実施態様によれば、造血幹細胞動員薬は、コロニー刺激因子の組換え類似体または誘導体である。一部の実施態様によれば、造血幹細胞動員薬はフィルグラスチムである。
一部の実施態様では、説明した発明の組成物はさらに、約0.5%〜約5%のアルブミンを含む。一部の実施態様では、最小アルブミン量は、組成物の容積100cc当たりのml数で表して、約0.5%である。一部の実施態様では、最小アルブミン量は、組成物の容積100cc当たりのml数で表して、約0.75%である。一部の実施態様では、最小アルブミン量は、組成物の容積100cc当たりのml数で表して、約1.0%である。一部の実施態様では、最小アルブミン量は、組成物の容積100cc当たりのml数で表して、約1.25%である。一部の実施態様では、最小アルブミン量は、組成物の容積100cc当たりのml数で表して、約1.5%である。一部の実施態様では、最小アルブミン量は、組成物の容積100cc当たりのml数で表して、約1.75%である。一部の実施態様では、最小アルブミン量は、組成物の容積100cc当たりのml数で表して、約2.0%である。一部の実施態様では、最小アルブミン量は、組成物の容積100cc当たりのml数で表して、約2.5%である。一部の実施態様では、最小アルブミン量は、組成物の容積100cc当たりのml数で表して、約2.75%である。一部の実施態様では、最小アルブミン量は、組成物の容積100cc当たりのml数で表して、約3.0%である。一部の実施態様では、最小アルブミン量は、組成物の容積100cc当たりのml数で表して、約3.5%である。一部の実施態様では、最小アルブミン量は、組成物の容積100cc当たりのml数で表して、約4.0%である。一部の実施態様では、最小アルブミン量は、組成物の容積100cc当たりのml数で表して、約4.5%である。一部の実施態様では、最小アルブミン量は、組成物の容積100cc当たりのml数で表して、約5.0%である。
一部の実施態様では、説明した発明の組成物中の最大アルブミン量は、組成物の容積100cc当たりのml数で表して、約5.0%である。一部の実施態様では、説明した発明の組成物中の最大アルブミン量は、組成物の容積100cc当たりのml数で表して、約4.75%である。一部の実施態様では、説明した発明の組成物中の最大アルブミン量は、組成物の容積100cc当たりのml数で表して、約4.5%である。一部の実施態様では、説明した発明の組成物中の最大アルブミン量は、組成物の容積100cc当たりのml数で表して、約4.0%である。一部の実施態様では、説明した発明の組成物中の最大アルブミン量は、組成物の容積100cc当たりのml数で表して、約4.25%である。一部の実施態様では、説明した発明の組成物中の最大アルブミン量は、組成物の容積100cc当たりのml数で表して、約4.0%である。一部の実施態様では、説明した発明の組成物中の最大アルブミン量は、組成物の容積100cc当たりのml数で表して、約3.75%である。一部の実施態様では、説明した発明の組成物中の最大アルブミン量は、組成物の容積100cc当たりのml数で表して、約3.5%である。一部の実施態様では、説明した発明の組成物中の最大アルブミン量は、組成物の容積100cc当たりのml数で表して、約3.25%である。一部の実施態様では、説明した発明の組成物中の最大アルブミン量は、組成物の容積100cc当たりのml数で表して、約3.0%である。一部の実施態様では、説明した発明の組成物中の最大アルブミン量は、組成物の容積100cc当たりのml数で表して、約2.75%である。一部の実施態様では、説明した発明の組成物中の最大アルブミン量は、組成物の容積100cc当たりのml数で表して、約2.0%である。一部の実施態様では、説明した発明の組成物中の最大アルブミン量は、組成物の容積100cc当たりのml数で表して、約1.75%である。一部の実施態様では、説明した発明の組成物中の最大アルブミン量は、組成物の容積100cc当たりのml数で表して、約1.5%である。一部の実施態様では、説明した発明の組成物中の最大アルブミン量は、組成物の容積100cc当たりのml数で表して、約1.25%である。一部の実施態様では、説明した発明の組成物中の最大アルブミン量は、組成物の容積100cc当たりのml数で表して、約1%である。一部の実施態様では、アルブミンは、ヒトアルブミンである。一部の実施態様において、アルブミンは、ヒト組換えアルブミンである。
説明した発明の方法
別の様相において、説明した発明は、それを必要とする被験者を治療するための、無菌の走化性造血幹細胞生成物を含む、進行性心筋傷害を予防する医薬組成物を調製する方法を提供する。この方法は以下のステップを含む。
(1)CD34+細胞を含み、さらにCXCR−4媒介の走化活性を有する強力なCD34+/CXCR−4+細胞の亜集団を含む、自己単核細胞の無菌非拡大隔離集団を、滅菌状態の被験者から走化性細胞取得プロセスによって取得するステップ、
(2)ステップ(1)の自己単核細胞の非拡大隔離集団の少なくとも1つのアリコットを−86oCで任意に冷凍し、液体窒素フリーザーの気相に少なくとも1つのアリコットを冷凍保存し、必要時にステップ(2)の少なくとも1つのアリコット解凍するステップ、
(3)CD34+細胞用に濃縮した自己単核細胞の非拡大隔離集団を含み、これがさらにCXCR−4を発現しCXCR−4媒介走化活性を持つ強力なCD34+細胞の亜集団を含む、走化性造血幹細胞生成物を得るために、CD34+細胞を含む(1)または(2)の自己単核細胞の無菌非拡大隔離集団からCD34+細胞を無菌状態で精製するステップ、
(4)無菌の走化性造血幹細胞生成物を無菌状態で製剤化し、無菌の医薬組成物を形成するステップ、
(5)医薬組成物の無菌性を確認するステップ、
(6)被験者への注入が適格であるとき、無菌の医薬組成物をリリースするステップ、
(7)治療有効量の医薬組成物を走化性造血幹細胞生成物の送達器具に充填するステップ、および
(8)任意に、無菌の走化性造血幹細胞生成物を含む治療有効量の無菌の医薬組成物を含む送達器具を、被験者への注入のために心臓カテーテル施設に移動するステップ。
一部の実施態様によれば、自己単核細胞の非拡大隔離集団は、被験者から任意の時点で取得できる。一部の実施態様によれば、自己単核細胞の非拡大隔離集団は、AMIの後の早い時期に取得される。こうした一部の実施態様によれば、自己単核細胞の非拡大隔離集団は、AMIの発生から5日、6日、7日、8日、9日、10日、11日、12日、13日、14日またはそれ以降に取得される。一部の実施態様によれば、自己単核細胞の非拡大隔離集団は、AMIの発生後の遅い時期に取得される。こうした一部の実施態様によれば、自己単核細胞の非拡大隔離集団は、AMIの発生から少なくとも15日、少なくとも16日、少なくとも17日、少なくとも18日、少なくとも19日、少なくとも20日、少なくとも21日、少なくとも22日、少なくとも23日、少なくとも24日、少なくとも25日、少なくとも26日、少なくとも27日、少なくとも28日、少なくとも29日、少なくとも30日、少なくとも60日、少なくとも90日、少なくとも120日、少なくとも150日、少なくとも180日またはそれ以降に取得される。一部の実施態様によれば、自己単核細胞の非拡大隔離集団は、AMIの発生から少なくとも1か月、少なくとも2か月、少なくとも3か月、少なくとも4か月、少なくとも5か月、少なくとも6か月、少なくとも7か月、少なくとも8か月、少なくとも9か月、少なくとも10か月、少なくとも11か月、少なくとも12か月、少なくとも16か月、少なくとも24か月、少なくとも30か月、少なくとも36か月、少なくとも42か月、少なくとも48か月、少なくとも54か月、少なくとも60か月、少なくとも66か月、少なくとも72か月、少なくとも78か月、少なくとも84か月、少なくとも90か月、少なくとも96か月、少なくとも102か月、少なくとも108か月、少なくとも114か月、少なくとも120か月、少なくとも126か月、少なくとも132か月、少なくとも138か月、少なくとも144か月、少なくとも150か月、少なくとも156か月、少なくとも162か月、少なくとも168か月、少なくとも174か月、少なくとも180か月、少なくとも186か月、少なくとも192か月、少なくとも198か月、少なくとも204か月、少なくとも210か月、少なくとも216か月、少なくとも222か月、少なくとも228か月、少なくとも234か月、少なくとも240か月またはそれ以降に取得される。一部の実施態様によれば、自己単核細胞の非拡大隔離集団は、AMIの発生から少なくとも3年、4年、5年、6年、7年、8年、9年、10年、11年、12年、13年、14年、15年、16年、17年、18年、19年、20年、21年、22年、23年、24年、25年、26年、27年、28年、29年、30年、31年、32年、33年、34年、35年、36年、37年、38年、39年、40年またはそれ以降に取得される。
一つの実施態様によれば、ステップ(3)は、取得ステップ(1)が完了してから約12時間〜約24時間以内に開始される。一部の実施態様によれば、リリースステップ(6)は、取得ステップ(1)が完了してから約48時間〜約72時間以内に無菌の製剤化細胞生成物が被験者に注入される場合にのみ進められる。別の実施態様によれば、ステップ(3)は、取得ステップ(1)が完了してから約12時間〜約24時間以内に開始され、かつリリースステップ(6)は、取得ステップ(1)が完了してから約48時間〜約72時間以内に無菌の製剤化細胞生成物が被験者に注入される場合にのみ進められる。
一部の実施態様によれば、リリースステップ(6)は、オプションのステップ(2)の少なくとも1つの冷凍したアリコットを解凍してから約48時間〜約72時間以内に無菌の製剤化細胞生成物が被験者に注入される場合にのみ進められる。別の実施態様によれば、ステップ(3)は、オプションのステップ(2)の少なくとも1つの冷凍したアリコットを解凍してから約12時間〜約24時間以内に開始され、かつリリースステップ(6)は、オプションのステップ(2)の少なくとも1つの冷凍したアリコットを解凍してから約48時間〜約72時間以内に無菌の製剤化細胞生成物が被験者に注入される場合にのみ進められる。
一部の実施態様によれば、ステップ(2)の冷凍したアリコットは、自己単核細胞の非拡大隔離集団をステップ(1)で被験者から取得した日から少なくとも10日、少なくとも11日、少なくとも12日、少なくとも13日、少なくとも14日、少なくとも15日、少なくとも16日、少なくとも17日、少なくとも18日、少なくとも19日、少なくとも20日、少なくとも21日、少なくとも22日、少なくとも23日、少なくとも24日、少なくとも25日、少なくとも26日、少なくとも27日、少なくとも28日、少なくとも29日、少なくとも30日、少なくとも60日、少なくとも90日、少なくとも120日、少なくとも150日、または 少なくとも180日後に解凍される。一部の実施態様によれば、ステップ(4)の冷凍したアリコットは、自己単核細胞の非拡大隔離集団をステップ(1)で被験者から取得した日から少なくとも1か月、少なくとも2か月、少なくとも3か月、少なくとも4か月、少なくとも5か月、少なくとも6か月、少なくとも7か月、少なくとも8か月、少なくとも9か月、少なくとも10か月、少なくとも11か月、少なくとも12か月、少なくとも16か月、少なくとも24か月、少なくとも30か月、少なくとも36か月、少なくとも42か月、少なくとも48か月、少なくとも54か月、少なくとも60か月、少なくとも66か月、少なくとも72か月、少なくとも78か月、少なくとも84か月、少なくとも90か月、少なくとも96か月、少なくとも102か月、少なくとも108か月、少なくとも114か月、少なくとも120か月、少なくとも126か月、少なくとも132か月、少なくとも138か月、少なくとも144か月、少なくとも150か月、少なくとも156か月、少なくとも162か月、少なくとも168か月、少なくとも174か月、少なくとも180か月、少なくとも186か月、少なくとも192か月、少なくとも198か月、少なくとも204か月、少なくとも210か月、少なくとも216か月、少なくとも222か月、少なくとも228か月、少なくとも234か月または少なくとも240か月後に解凍される。一部の実施態様によれば、ステップ(2)の冷凍したアリコットは、自己単核細胞の非拡大隔離集団をステップ(1)で被験者から取得した日から少なくとも3年、4年、5年、6年、7年、8年、9年、10年、11年、12年、13年、14年、15年、16年、17年、18年、19年、20年、21年、22年、23年、24年、25年、26年、27年、28年、29年、30年、31年、32年、33年、34年、35年、36年、37年、38年、39年、40年またはそれ以降に解凍される。
こうした実施態様によれば、冷凍したアリコットから生成された走化性造血幹細胞生成物は、カテーテルを通過した後に生体外で試験したとき、解凍後少なくとも24時間のあいだは、(1)CXCR−4媒介走化活性を持つ強力なCD34+/CXCR−4+細胞の亜集団のCXCR−4媒介活性のうち少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、または 100%を保持する、(2)細胞のうち少なくとも70%がCD34+細胞である、(3)少なくとも70%が生存可能である、および(4)造血コロニーを生体外で形成しうる、といった性質を持つものとしてさらに特徴付けられる。
別の実施態様によれば、ステップ(5)、すなわち医薬組成物の無菌性を評価するステップは、さらに、(i)強力なCD34+/CXCR−4+細胞を含む無菌の走化性造血幹細胞生成物を遠心分離して、細胞ペレットおよび上澄液を形成し、その細胞ペレットが強力なCD34+/CXCR−4+細胞を含むステップ、(ii)細胞ペレットを乱すことなく上澄み液を無菌状態で除去するステップ、および(iii)微生物によって汚染されていないかどうかを分析し、それによって細胞ペレットの無菌性を判断するステップを含む。
一つの実施態様によれば、ステップ(1)において、走化性細胞取得プロセスは、強力なCD34+/CXCR−4+細胞を含む自己単核細胞の非拡大隔離集団を滅菌状態で被験者の骨髄から取得するために使用されるミニ骨髄採取法である。骨髄採取法について、方法のステップ(1)は、(i)被験者から骨髄を採取する前に、採取用注射器にヘパリンを事前充填するステップ、(ii)採取用注射器およびミニ骨髄採取法を使用して、被験者の左後部腸骨陵および右後部腸骨陵から骨髄を吸引し、採取した骨髄を成型するステップ、および(iii)採取した骨髄を収集用バッグに注入するステップをさらに含む。一つの実施態様において、ステップ(i)の採取用注射器およびステップ(iii)の収集用バッグは、0.9%正常生理食塩水を含む防腐剤無添加のヘパリン添加溶液を含む。ヘパリン添加生理食塩水中のヘパリンの最終濃度は、1 ml当たり約20単位〜1 ml当たり約25単位である。
任意に、本方法の一つの実施態様によれば、採取した骨髄は、骨髄を採取した施設とは異なる処理施設に移動される。一つの実施態様によれば、採取した骨髄を処理施設に移動する方法は、(a)収集用バッグに採取した骨髄を入れる、(b)収集用バッグを二次バッグに入れる、(c)収集用バッグを入れた二次バッグを、冷凍したウェットアイスおよび少なくとも1枚のバブルラップを含む内部区画を備えた発送用容器内に入れる、(d)温度タグモニターを発送用容器の内部区画に取り付ける、(e)発送用容器を封じる、および(f)発送用容器を処理施設に発送する、といったステップを含む。
別の様相において、説明した発明は、早期または遅い時期に発生する血管の機能不全に起因する進行性心筋傷害の治療または予防のための方法を提供する。この方法は、(a)被験者が説明した発明の医薬組成物での治療に適格であるかどうかを評価する、(b)走化性造血幹細胞生成物を含む医薬組成物を調製する、(c)医薬組成物を走化性造血幹細胞生成物の送達器具に充填する、(d)治療有効量の医薬組成物を被験者に送達する、および(e)被験者の心臓機能を監視する、といったステップを含む。一つの実施態様によれば、ステップ(d)で、治療有効量の医薬組成物を、被験者の血管内に(血管の内側の意味)送達する。別の実施態様によれば、早期または遅い時期に起こる血管の機能不全は、虚血である。こうした一部の実施態様によれば、虚血は心筋虚血である。こうした一部の実施態様によれば、虚血は一過性心筋虚血である。こうした一部の実施態様によれば、虚血は慢性心筋虚血である。こうした一部の実施態様によれば、虚血は梗塞周囲境界領域虚血である。一つの実施態様によれば、早期または遅い時期に起こる血管の機能不全は、基礎疾患によりもたらされる急性心筋梗塞後の血管の機能不全である。こうした一部の実施態様によれば、進行性心筋傷害は心不全である。
説明した発明の一つの実施態様によれば、それを必要とする被験者は、血管再生された心筋梗塞患者である。「血管再生された」という用語は、本実施態様で使用するとき、ステント配置の成功を意味する。臨床評価、例えば、非臨床検査を使用した冠血管機能不全、心臓カテーテル法、炎症性サイトカインの測定、および心臓生物マーカーの測定を使用して、医薬組成物を説明した発明の方法に従って投与する適切な時期を決定することができる。一部の実施態様によれば、炎症性サイトカインのカスケード生成のピークの検出により、投与を特定の被験者にとって最も重要な治療ウィンドウに対して調整することができるようになる。一部の実施態様によれば、炎症性サイトカインのカスケード生成のピークは、血漿および/または尿中の適切なサイトカインレベルを測定することにより決定される。その他の実施態様によれば、適切なサイトカインのレベルは、例えば、サンドイッチ酵素免疫測定法、酵素結合免疫吸着検査法(ELISA)または多重ビーズキットにより、免疫化学的に測定される。
一部の実施態様によれば、組成物は、初回注入日に投与される。一つの実施態様によれば、初回注入日は、炎症性サイトカインのカスケード生成のピーク後の時点である。一部の実施態様によれば、組成物が血管再生された心筋梗塞患者に投与される初回注入日は、梗塞後約5日〜約14日である。一部の実施態様では、組成物を血管再生された心筋梗塞患者に投与する最小初回注入日は、梗塞後約5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14日である。一部の実施態様によれば、組成物を血管再生された心筋梗塞患者に投与する最大初回注入日は、梗塞後約14、12、11、10、9、8、7、6、または5日である。
一部の実施態様によれば、組成物は複数回投与されたり、または治療する医師の判断で必要に応じて投与されたりする。こうした一つの実施態様によれば、組成物は初回注入日、および任意に第2の注入日、第3の注入日、第4の注入日、第5の注入日、第6の注入日、第7の注入日、第8の注入日、第9の注入日、第10の注入日などに投与される。
一部の実施態様によれば、心筋梗塞後の早期または遅い時期に発生する基礎疾患に起因した血管の機能不全を患う血管再生された被験者に組成物を投与する初回注入日は、第1の時点と第2の時点で定義される特定の時間間隔を含むが、ここで第1の時点は、梗塞部位での炎症性サイトカインのカスケード生成のピーク後であり、および第2の時点は、梗塞領域での心筋瘢痕形成前である。
一部の実施態様によれば、初回注入日は、AMIの発生から少なくとも約1日、少なくとも約2日、少なくとも約3日、少なくとも約4日、少なくとも約5日、少なくとも約6日、少なくとも約7日、少なくとも約8日、少なくとも約9日、少なくとも約10日、少なくとも約11日、少なくとも約12日、少なくとも約13日、少なくとも約14日、少なくとも約15日、少なくとも約16日、少なくとも約17日、少なくとも約18日、少なくとも約19日、少なくとも約20日、少なくとも約21日、少なくとも約22日、少なくとも約23日、少なくとも約24日、少なくとも約25日、少なくとも約26日、少なくとも約27日、少なくとも約28日、少なくとも約29日、少なくとも約30日またはそれ以降である。一部の実施態様によれば、第2の注入日は、AMIの発生から少なくとも約1か月、少なくとも約2か月、少なくとも約3か月、少なくとも約4か月、少なくとも約5か月、少なくとも約6か月、少なくとも約7か月、少なくとも約8か月、少なくとも約9か月、少なくとも約10か月、少なくとも約11か月、少なくとも約12か月、少なくとも約13か月、少なくとも約14か月、少なくとも約15か月、少なくとも約16か月、少なくとも約17か月、少なくとも約18か月、少なくとも約19か月、少なくとも約20か月、少なくとも約21か月、少なくとも約22か月、少なくとも約23か月、少なくとも約24か月、少なくとも約30か月、少なくとも約36か月、少なくとも約42か月、少なくとも約48か月、少なくとも約54か月、少なくとも約60か月、少なくとも約66か月、少なくとも約72か月、少なくとも約78か月、少なくとも約84か月、少なくとも約90か月、少なくとも約96か月、少なくとも約102か月、少なくとも約108か月、少なくとも約114か月、少なくとも約120か月、少なくとも約126か月、少なくとも約132か月、少なくとも約138か月、少なくとも約144か月、少なくとも約150か月、少なくとも約156か月、少なくとも約162か月、少なくとも約168か月、少なくとも約174か月、少なくとも約180か月、少なくとも約186か月、少なくとも約192か月、少なくとも約198か月、少なくとも約204か月、少なくとも約210か月、少なくとも約216か月、少なくとも約222か月、少なくとも約228か月、少なくとも約234か月、少なくとも約240か月またはそれ以降である。一部の実施態様によれば、初回注入日は、AMIの発生から少なくとも3年、4年、5年、6年、7年、8年、9年、10年、11年、12年、13年、14年、15年、16年、17年、18年、19年、20年、21年、22年、23年、24年、25年、26年、27年、28年、29年、30年、31年、32年、33年、34年、35年、36年、37年、38年、39年、40年またはそれ以降である。
一部の実施態様によれば、第3の注入日は、AMIの発生から少なくとも約1日、少なくとも約2日、少なくとも約3日、少なくとも約4日、少なくとも約5日、少なくとも約6日、少なくとも約7日、少なくとも約8日、少なくとも約9日、少なくとも約10日、少なくとも約11日、少なくとも約12日、少なくとも約13日、少なくとも約14日、少なくとも約15日、少なくとも約16日、少なくとも約17日、少なくとも約18日、少なくとも約19日、少なくとも約20日、少なくとも約21日、少なくとも約22日、少なくとも約23日、少なくとも約24日、少なくとも約25日、少なくとも約26日、少なくとも約27日、少なくとも約28日、少なくとも約29日、少なくとも約30日またはそれ以降である。一部の実施態様によれば、第3の注入日は、AMIの発生から少なくとも約1か月、少なくとも約2か月、少なくとも約3か月、少なくとも約4か月、少なくとも約5か月、少なくとも約6か月、少なくとも約7か月、少なくとも約8か月、少なくとも約9か月、少なくとも約10か月、少なくとも約11か月、少なくとも約12か月、少なくとも約13か月、少なくとも約14か月、少なくとも約15か月、少なくとも約16か月、少なくとも約17か月、少なくとも約18か月、少なくとも約19か月、少なくとも約20か月、少なくとも約21か月、少なくとも約22か月、少なくとも約23か月、少なくとも約24か月、少なくとも約30か月、少なくとも約36か月、少なくとも約42か月、少なくとも約48か月、少なくとも約54か月、少なくとも約60か月、少なくとも約66か月、少なくとも約72か月、少なくとも約78か月、少なくとも約84か月、少なくとも約90か月、少なくとも約96か月、少なくとも約102か月、少なくとも約108か月、少なくとも約114か月、少なくとも約120か月、少なくとも約126か月、少なくとも約132か月、少なくとも約138か月、少なくとも約144か月、少なくとも約150か月、少なくとも約156か月、少なくとも約162か月、少なくとも約168か月、少なくとも約174か月、少なくとも約180か月、少なくとも約186か月、少なくとも約192か月、少なくとも約198か月、少なくとも約204か月、少なくとも約210か月、少なくとも約216か月、少なくとも約222か月、少なくとも約228か月、少なくとも約234か月、少なくとも約240か月後である。こうした一部の実施態様によれば、第3の注入日は、AMIの発生から少なくとも3年、4年、5年、6年、7年、8年、9年、10年、11年、12年、13年、14年、15年、16年、17年、18年、19年、20年、21年、22年、23年、24年、25年、26年、27年、28年、29年、30年、31年、32年、33年、34年、35年、36年、37年、38年、39年、40年またはそれ以降である。
一部の実施態様によれば、第4の注入日は、AMIの発生から少なくとも約1日、少なくとも約2日、少なくとも約3日、少なくとも約4日、少なくとも約5日、少なくとも約6日、少なくとも約7日、少なくとも約8日、少なくとも約9日、少なくとも約10日、少なくとも約11日、少なくとも約12日、少なくとも約13日、少なくとも約14日、少なくとも約15日、少なくとも約16日、少なくとも約17日、少なくとも約18日、少なくとも約19日、少なくとも約20日、少なくとも約21日、少なくとも約22日、少なくとも約23日、少なくとも約24日、少なくとも約25日、少なくとも約26日、少なくとも約27日、少なくとも約28日、少なくとも約29日、少なくとも約30日またはそれ以降である。一部の実施態様によれば、第4の注入日は、AMIの発生から少なくとも約1か月、少なくとも約2か月、少なくとも約3か月、少なくとも約4か月、少なくとも約5か月、少なくとも約6か月、少なくとも約7か月、少なくとも約8か月、少なくとも約9か月、少なくとも約10か月、少なくとも約11か月、少なくとも約12か月、少なくとも約13か月、少なくとも約14か月、少なくとも約15か月、少なくとも約16か月、少なくとも約17か月、少なくとも約18か月、少なくとも約19か月、少なくとも約20か月、少なくとも約21か月、少なくとも約22か月、少なくとも約23か月、少なくとも約24か月、少なくとも約30か月、少なくとも約36か月、少なくとも約42か月、少なくとも約48か月、少なくとも約54か月、少なくとも約60か月、少なくとも約66か月、少なくとも約72か月、少なくとも約78か月、少なくとも約84か月、少なくとも約90か月、少なくとも約96か月、少なくとも約102か月、少なくとも約108か月、少なくとも約114か月、少なくとも約120か月、少なくとも約126か月、少なくとも約132か月、少なくとも約138か月、少なくとも約144か月、少なくとも約150か月、少なくとも約156か月、少なくとも約162か月、少なくとも約168か月、少なくとも約174か月、少なくとも約180か月、少なくとも約186か月、少なくとも約192か月、少なくとも約198か月、少なくとも約204か月、少なくとも約210か月、少なくとも約216か月、少なくとも約222か月、少なくとも約228か月、少なくとも約234か月、少なくとも約240か月またはそれ以降である。こうした一部の実施態様によれば、第3の注入日は、AMIの発生から少なくとも3年、4年、5年、6年、7年、8年、9年、10年、11年、12年、13年、14年、15年、16年、17年、18年、19年、20年、21年、22年、23年、24年、25年、26年、27年、28年、29年、30年、31年、32年、33年、34年、35年、36年、37年、38年、39年、40年またはそれ以降である。
一部の実施態様によれば、第5の注入日は、AMIの発生から少なくとも約1日、少なくとも約2日、少なくとも約3日、少なくとも約4日、少なくとも約5日、少なくとも約6日、少なくとも約7日、少なくとも約8日、少なくとも約9日、少なくとも約10日、少なくとも約11日、少なくとも約12日、少なくとも約13日、少なくとも約14日、少なくとも約15日、少なくとも約16日、少なくとも約17日、少なくとも約18日、少なくとも約19日、少なくとも約20日、少なくとも約21日、少なくとも約22日、少なくとも約23日、少なくとも約24日、少なくとも約25日、少なくとも約26日、少なくとも約27日、少なくとも約28日、少なくとも約29日、少なくとも約30日またはそれ以降である。一部の実施態様によれば、第5の注入日は、AMIの発生から少なくとも約1か月、少なくとも約2か月、少なくとも約3か月、少なくとも約4か月、少なくとも約5か月、少なくとも約6か月、少なくとも約7か月、少なくとも約8か月、少なくとも約9か月、少なくとも約10か月、少なくとも約11か月、少なくとも約12か月、少なくとも約13か月、少なくとも約14か月、少なくとも約15か月、少なくとも約16か月、少なくとも約17か月、少なくとも約18か月、少なくとも約19か月、少なくとも約20か月、少なくとも約21か月、少なくとも約22か月、少なくとも約23か月、少なくとも約24か月、少なくとも約30か月、少なくとも約36か月、少なくとも約42か月、少なくとも約48か月、少なくとも約54か月、少なくとも約60か月、少なくとも約66か月、少なくとも約72か月、少なくとも約78か月、少なくとも約84か月、少なくとも約90か月、少なくとも約96か月、少なくとも約102か月、少なくとも約108か月、少なくとも約114か月、少なくとも約120か月、少なくとも約126か月、少なくとも約132か月、少なくとも約138か月、少なくとも約144か月、少なくとも約150か月、少なくとも約156か月、少なくとも約162か月、少なくとも約168か月、少なくとも約174か月、少なくとも約180か月、少なくとも約186か月、少なくとも約192か月、少なくとも約198か月、少なくとも約204か月、少なくとも約210か月、少なくとも約216か月、少なくとも約222か月、少なくとも約228か月、少なくとも約234か月、少なくとも約240か月またはそれ以降である。一部の実施態様によれば、初回注入日は、AMIの発生から少なくとも3年、4年、5年、6年、7年、8年、9年、10年、11年、12年、13年、14年、15年、16年、17年、18年、19年、20年、21年、22年、23年、24年、25年、26年、27年、28年、29年、30年、31年、32年、33年、34年、35年、36年、37年、38年、39年、40年またはそれ以降である。
一部の実施態様によれば、第6の注入日は、AMIの発生から少なくとも約1日、少なくとも約2日、少なくとも約3日、少なくとも約4日、少なくとも約5日、少なくとも約6日、少なくとも約7日、少なくとも約8日、少なくとも約9日、少なくとも約10日、少なくとも約11日、少なくとも約12日、少なくとも約13日、少なくとも約14日、少なくとも約15日、少なくとも約16日、少なくとも約17日、少なくとも約18日、少なくとも約19日、少なくとも約20日、少なくとも約21日、少なくとも約22日、少なくとも約23日、少なくとも約24日、少なくとも約25日、少なくとも約26日、少なくとも約27日、少なくとも約28日、少なくとも約29日、少なくとも約30日またはそれ以降である。一部の実施態様によれば、第6の注入日は、AMIの発生から少なくとも約1か月、少なくとも約2か月、少なくとも約3か月、少なくとも約4か月、少なくとも約5か月、少なくとも約6か月、少なくとも約7か月、少なくとも約8か月、少なくとも約9か月、少なくとも約10か月、少なくとも約11か月、少なくとも約12か月、少なくとも約13か月、少なくとも約14か月、少なくとも約15か月、少なくとも約16か月、少なくとも約17か月、少なくとも約18か月、少なくとも約19か月、少なくとも約20か月、少なくとも約21か月、少なくとも約22か月、少なくとも約23か月、少なくとも約24か月、少なくとも約30か月、少なくとも約36か月、少なくとも約42か月、少なくとも約48か月、少なくとも約54か月、少なくとも約60か月、少なくとも約66か月、少なくとも約72か月、少なくとも約78か月、少なくとも約84か月、少なくとも約90か月、少なくとも約96か月、少なくとも約102か月、少なくとも約108か月、少なくとも約114か月、少なくとも約120か月、少なくとも約126か月、少なくとも約132か月、少なくとも約138か月、少なくとも約144か月、少なくとも約150か月、少なくとも約156か月、少なくとも約162か月、少なくとも約168か月、少なくとも約174か月、少なくとも約180か月、少なくとも約186か月、少なくとも約192か月、少なくとも約198か月、少なくとも約204か月、少なくとも約210か月、少なくとも約216か月、少なくとも約222か月、少なくとも約228か月、少なくとも約234か月、少なくとも約240か月またはそれ以降である。こうした一部の実施態様によれば、第3の注入日は、AMIの発生から少なくとも3年、4年、5年、6年、7年、8年、9年、10年、11年、12年、13年、14年、15年、16年、17年、18年、19年、20年、21年、22年、23年 24年、25年、26年、27年、28年、29年、30年、31年、32年、33年、34年、35年、36年、37年、38年、39年、40年またはそれ以降である。
こうした一部の実施態様によれば、第7の注入日は、AMIの発生から少なくとも約1日、少なくとも約2日、少なくとも約3日、少なくとも約4日、少なくとも約5日、少なくとも約6日、少なくとも約7日、少なくとも約8日、少なくとも約9日、少なくとも約10日、少なくとも約11日、少なくとも約12日、少なくとも約13日、少なくとも約14日、少なくとも約15日、少なくとも約16日、少なくとも約17日、少なくとも約18日、少なくとも約19日、少なくとも約20日、少なくとも約21日、少なくとも約22日、少なくとも約23日、少なくとも約24日、少なくとも約25日、少なくとも約26日、少なくとも約27日、少なくとも約28日、少なくとも約29日、少なくとも約30日またはそれ以降である。一部の実施態様によれば、第7の注入日は、AMIの発生から少なくとも約1か月、少なくとも約2か月、少なくとも約3か月、少なくとも約4か月、少なくとも約5か月、少なくとも約6か月、少なくとも約7か月、少なくとも約8か月、少なくとも約9か月、少なくとも約10か月、少なくとも約11か月、少なくとも約12か月、少なくとも約13か月、少なくとも約14か月、少なくとも約15か月、少なくとも約16か月、少なくとも約17か月、少なくとも約18か月、少なくとも約19か月、少なくとも約20か月、少なくとも約21か月、少なくとも約22か月、少なくとも約23か月、少なくとも約24か月、少なくとも約30か月、少なくとも約36か月、少なくとも約42か月、少なくとも約48か月、少なくとも約54か月、少なくとも約60か月、少なくとも約66か月、少なくとも約72か月、少なくとも約78か月、少なくとも約84か月、少なくとも約90か月、少なくとも約96か月、少なくとも約102か月、少なくとも約108か月、少なくとも約114か月、少なくとも約120か月、少なくとも約126か月、少なくとも約132か月、少なくとも約138か月、少なくとも約144か月、少なくとも約150か月、少なくとも約156か月、少なくとも約162か月、少なくとも約168か月、少なくとも約174か月、少なくとも約180か月、少なくとも約186か月、少なくとも約192か月、少なくとも約198か月、少なくとも約204か月、少なくとも約210か月、少なくとも約216か月、少なくとも約222か月、少なくとも約228か月、少なくとも約234か月、少なくとも約240か月またはそれ以降である。こうした一部の実施態様によれば、第3の注入日は、AMIの発生から少なくとも3年、4年、5年、6年、7年、8年、9年、10年、11年、12年、13年、14年、15年、16年、17年、18年、19年、20年、21年、22年、23年、24年、25年、26年、27年、28年、29年、30年、31年、32年、33年、34年、35年、36年、37年、38年、39年、40年またはそれ以降である。
こうした一部の実施態様によれば、第8の注入日は、AMIの発生から少なくとも約1日、少なくとも約2日、少なくとも約3日、少なくとも約4日、少なくとも約5日、少なくとも約6日、少なくとも約7日、少なくとも約8日、少なくとも約9日、少なくとも約10日、少なくとも約11日、少なくとも約12日、少なくとも約13日、少なくとも約14日、少なくとも約15日、少なくとも約16日、少なくとも約17日、少なくとも約18日、少なくとも約19日、少なくとも約20日、少なくとも約21日、少なくとも約22日、少なくとも約23日、少なくとも約24日、少なくとも約25日、少なくとも約26日、少なくとも約27日、少なくとも約28日、少なくとも約29日、少なくとも約30日またはそれ以降である。一部の実施態様によれば、第8の注入日は、AMIの発生から少なくとも約1か月、少なくとも約2か月、少なくとも約3か月、少なくとも約4か月、少なくとも約5か月、少なくとも約6か月、少なくとも約7か月、少なくとも約8か月、少なくとも約9か月、少なくとも約10か月、少なくとも約11か月、少なくとも約12か月、少なくとも約13か月、少なくとも約14か月、少なくとも約15か月、少なくとも約16か月、少なくとも約17か月、少なくとも約18か月、少なくとも約19か月、少なくとも約20か月、少なくとも約21か月、少なくとも約22か月、少なくとも約23か月、少なくとも約24か月、少なくとも約30か月、少なくとも約36か月、少なくとも約42か月、少なくとも約48か月、少なくとも約54か月、少なくとも約60か月、少なくとも約66か月、少なくとも約72か月、少なくとも約78か月、少なくとも約84か月、少なくとも約90か月、少なくとも約96か月、少なくとも約102か月、少なくとも約108か月、少なくとも約114か月、少なくとも約120か月、少なくとも約126か月、少なくとも約132か月、少なくとも約138か月、少なくとも約144か月、少なくとも約150か月、少なくとも約156か月、少なくとも約162か月、少なくとも約168か月、少なくとも約174か月、少なくとも約180か月、少なくとも約186か月、少なくとも約192か月、少なくとも約198か月、少なくとも約204か月、少なくとも約210か月、少なくとも約216か月、少なくとも約222か月、少なくとも約228か月、少なくとも約234か月、少なくとも約240か月またはそれ以降である。こうした一部の実施態様によれば、第3の注入日は、AMIの発生から少なくとも3年、4年、5年、6年、7年、8年、9年、10年、11年、12年、13年、14年、15年、16年、17年、18年、19年、20年、21年、22年、23年、24年、25年、26年、27年、28年、29年、30年、31年、32年、33年、34年、35年、36年、37年、38年、39年、40年またはそれ以降である。
こうした一部の実施態様によれば、第9の注入日は、AMIの発生から少なくとも約1日、少なくとも約2日、少なくとも約3日、少なくとも約4日、少なくとも約5日、少なくとも約6日、少なくとも約7日、少なくとも約8日、少なくとも約9日、少なくとも約10日、少なくとも約11日、少なくとも約12日、少なくとも約13日、少なくとも約14日、少なくとも約15日、少なくとも約16日、少なくとも約17日、少なくとも約18日、少なくとも約19日、少なくとも約20日、少なくとも約21日、少なくとも約22日、少なくとも約23日、少なくとも約24日、少なくとも約25日、少なくとも約26日、少なくとも約27日、少なくとも約28日、少なくとも約29日、少なくとも約30日またはそれ以降である。一部の実施態様によれば、第9の注入日は、AMIの発生から少なくとも約1か月、少なくとも約2か月、少なくとも約3か月、少なくとも約4か月、少なくとも約5か月、少なくとも約6か月、少なくとも約7か月、少なくとも約8か月、少なくとも約9か月、少なくとも約10か月、少なくとも約11か月、少なくとも約12か月、少なくとも約13か月、少なくとも約14か月、少なくとも約15か月、少なくとも約16か月、少なくとも約17か月、少なくとも約18か月、少なくとも約19か月、少なくとも約20か月、少なくとも約21か月、少なくとも約22か月、少なくとも約23か月、少なくとも約24か月、少なくとも約30か月、少なくとも約36か月、少なくとも約42か月、少なくとも約48か月、少なくとも約54か月、少なくとも約60か月、少なくとも約66か月、少なくとも約72か月、少なくとも約78か月、少なくとも約84か月、少なくとも約90か月、少なくとも約96か月、少なくとも約102か月、少なくとも約108か月、少なくとも約114か月、少なくとも約120か月、少なくとも約126か月、少なくとも約132か月、少なくとも約138か月、少なくとも約144か月、少なくとも約150か月、少なくとも約156か月、少なくとも約162か月、少なくとも約168か月、少なくとも約174か月、少なくとも約180か月、少なくとも約186か月、少なくとも約192か月、少なくとも約198か月、少なくとも約204か月、少なくとも約210か月、少なくとも約216か月、少なくとも約222か月、少なくとも約228か月、少なくとも約234か月、少なくとも約240か月またはそれ以降である。こうした一部の実施態様によれば、第3の注入日は、AMIの発生から少なくとも3年、4年、5年、6年、7年、8年、9年、10年、11年、12年、13年、14年、15年、16年、17年、18年、19年、20年、21年、22年、23年、24年、25年、26年、27年、28年、29年、30年、31年、32年、33年、34年、35年、36年、37年、38年、39年、40年またはそれ以降である。
こうした一部の実施態様によれば、第10の注入日は、AMIの発生から少なくとも約1日、少なくとも約2日、少なくとも約3日、少なくとも約4日、少なくとも約5日、少なくとも約6日、少なくとも約7日、少なくとも約8日、少なくとも約9日、少なくとも約10日、少なくとも約11日、少なくとも約12日、少なくとも約13日、少なくとも約14日、少なくとも約15日、少なくとも約16日、少なくとも約17日、少なくとも約18日、少なくとも約19日、少なくとも約20日、少なくとも約21日、少なくとも約22日、少なくとも約23日、少なくとも約24日、少なくとも約25日、少なくとも約26日、少なくとも約27日、少なくとも約28日、少なくとも約29日、少なくとも約30日またはそれ以降である。一部の実施態様によれば、第10の注入日は、AMIの発生から少なくとも約1か月、少なくとも約2か月、少なくとも約3か月、少なくとも約4か月、少なくとも約5か月、少なくとも約6か月、少なくとも約7か月、少なくとも約8か月、少なくとも約9か月、少なくとも約10か月、少なくとも約11か月、少なくとも約12か月、少なくとも約13か月、少なくとも約14か月、少なくとも約15か月、少なくとも約16か月、少なくとも約17か月、少なくとも約18か月、少なくとも約19か月、少なくとも約20か月、少なくとも約21か月、少なくとも約22か月、少なくとも約23か月、少なくとも約24か月、少なくとも約30か月、少なくとも約36か月、少なくとも約42か月、少なくとも約48か月、少なくとも約54か月、少なくとも約60か月、少なくとも約66か月、少なくとも約72か月、少なくとも約78か月、少なくとも約84か月、少なくとも約90か月、少なくとも約96か月、少なくとも約102か月、少なくとも約108か月、少なくとも約114か月、少なくとも約120か月、少なくとも約126か月、少なくとも約132か月、少なくとも約138か月、少なくとも約144か月、少なくとも約150か月、少なくとも約156か月、少なくとも約162か月、少なくとも約168か月、少なくとも約174か月、少なくとも約180か月、少なくとも約186か月、少なくとも約192か月、少なくとも約198か月、少なくとも約204か月、少なくとも約210か月、少なくとも約216か月、少なくとも約222か月、少なくとも約228か月、少なくとも約234か月、少なくとも約240か月またはそれ以降である。こうした一部の実施態様によれば、第3の注入日は、AMIの発生から少なくとも3年、4年、5年、6年、7年、8年、9年、10年、11年、12年、13年、14年、15年、16年、17年、18年、19年、20年、21年、22年、23年、24年、25年、26年、27年、28年、29年、30年、31年、32年、33年、34年、35年、36年、37年、38年、39年、40年またはそれ以降などである。
一部の実施態様によれば、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9および/または第10の注入日に投与される組成物の走化性造血幹細胞生成物は、冷凍し解凍したCD34+細胞を含む自己単核細胞の非拡大隔離集団のアリコットから調製する。
一部の実施態様によれば、説明した発明の医薬組成物をそれを必要とする被験者に送達するために使用される走化性造血幹細胞生成物の送達器具は、注入用注射器、フラッシング用注射器、四方活栓、およびバルーンカテーテルを備える。一つの実施態様において、血管内送達は、(a)走化性造血幹細胞生成物を含む医薬組成物を含む無菌の四方活栓に取り付けられた注入装置、(b)無菌の四方活栓に取り付けられ、フラッシング溶液を含むフラッシング装置、および(c)送達器具に無菌の四方活栓によって取り付けられたカテーテルを備える。一つの実施態様によれば、注入装置は適切な任意の材料で製造された注射器である。適切な四方活栓の本体およびハンドルは、同一または異なる材料で製造しうる。適切な四方活栓の例には、ポリカーボネート本体/ポリカーボネートのハンドルを持つ活栓、ポリエチレン本体/ポリエチレンのハンドルを持つ活栓、ポリカーボネート本体/ポリエチレンのハンドルを持つ活栓、または使い捨て活栓があるが、これに限定されない。一部の実施態様によれば、装置はさらに送達溶液に作用する圧力を調節するために活栓に取り付けられる。一部の実施態様によれば、統合型のフラッシュ装置または注射器が活栓に取り付けられる。一つの実施態様によれば、カテーテルは、バルーンカテーテルである。「バルーンカテーテル」という用語は、膨張可能な「バルーン」をその先端に持ち、身体内の狭い開口部または経路を広げるためにカテーテル処置中に使用される一種の「軟質の」薄い柔軟な管を意味する。収縮させたバルーンカテーテルを配置し、膨張させて、必要なステップを実施し、除去するために再び収縮させる。
強力なCD34+/CXCR−4+細胞を含む説明した発明の走化性造血幹細胞生成物の生存度および潜在的効力は、カテーテルを通過する際にその効力を維持する細胞に依存する。説明した発明の方法で使用されるカテーテルは、少なくとも0.36 mmの内径を持つ。少なくとも0.36 mmの内径を持つ任意のタイプのカテーテルが、説明した発明の医薬組成物の送達に有効でありうる。
例えば、冠動脈脈管構造を通過する血液のドレナージの速度を遅くする流量調整カテーテルにより、細胞が血管壁を通過し組織に移動する時間ができる。
一部の実施態様では、カテーテルは、バルーンカテーテルである。例えば、限定はされないものの、以下のCordis、Boston Scientific、MedtronicおよびGuidantから入手可能な約0.36 mmの内径を持つバルーン膨張カテーテルの有効性が確認されている(表1を参照)。
表1. IRAを通した選択したCD34+細胞の注入に有効性が確認されたバルーンカテーテル
さらに、カテーテルは、バルーンを血管壁に対して膨張させて、バルーンの反対側の血行動態の送達部位を、バルーンの遠位に位置しうるポートから隔離するために、バルーンに隣接した流体送達ポートを持つものとして説明されている。さらに、バルーンカテーテルの近位に配置された側面ポート内に管腔の終端を持つバルーンカテーテルが開示されており、これらのバルーンカテーテルは一般に「バルーン/送達」カテーテルということができるが、特定の言及で異なる説明を使用することがある。例えば、米国特許第5,415,636号(Forman)を参照。これは参照することにより本書に組み込む。
一部の実施態様によれば、早期または遅い時期に発生する血管の機能不全による進行性心筋傷害の治療方法または予防は、初回注入日に進行性心筋傷害を予防する医薬組成物をバルーンカテーテル法により動脈に投与することが含まれる。一部の実施態様では、血管形成術の後、送達バルーンカテーテルを大腿動脈から挿入して、左前下行冠動脈などの希望の冠動脈に通す。一部の病状では、治療を容易にするためにバルーンカテーテルおよび点滴カテーテルの両方を必要とすることもある。
一部の実施態様によれば、細胞を心筋に直接注入するためにカテーテルが使用される。
治療計画
別の様相によれば、説明した発明は、早期または遅い時期に発生する血管の機能不全による進行性心筋傷害を治療する療法を提供するが、これは以下を含む:
(a)初回注入日に、第一の無菌の医薬組成物を非経口的にカテーテルを通して、被験者に第一の投与をすることで、(a)の第1の無菌の医薬組成物は、(i)治療有効量の第一の無菌の走化性造血幹細胞生成物であって、ここで第一の走化性造血幹細胞生成物は、CD34+細胞用に濃縮され、さらにCXCR−4媒介走化活性を持つ強力なCD34+/CXCR−4+細胞の亜集団を含む自己単核細胞の非拡大隔離集団を含み、またその治療的有効量の第一の走化性造血幹細胞生成物は、CXCR−4を発現し、CXCR−4媒介走化活性を持つ少なくとも0.5×106個の強力なCD34+細胞を含む少なくとも10×106個のCD34+細胞を含むものと、(ii)安定化量の血清であって、ここでその安定化量の血清は20%(v/v)よりも大きく、また走化性造血幹細胞生成物はさらに、カテーテルを通過した後で生体外で試験したとき、走化性造血幹細胞生成物の取得後少なくとも24時間のあいだは、(1)CXCR−4媒介走化活性を持つ強力なCD34+/CXCR−4+細胞の亜集団のCXCR−4媒介活性が保持される、(2)細胞のうち少なくとも70%がCD34+細胞である、(3)少なくとも70%が生存可能である、および(4)造血コロニーを生体外で形成しうる、といった性質を持つものとして特徴付けられるものとを含む。
(b)第二に、第2の注入日に、治療量の第2の走化性造血幹細胞生成物を含む第2の無菌の医薬組成物を投与することで、ここで治療有効量の第2の走化性造血幹細胞生成物は、少なくとも10×106個のCD34+細胞を含み、これがCXCR−4を発現しCXCR−4媒介走化活性を持つ少なくとも0.5×106個の強力なCD34+細胞の亜集団をさらに含むもの、(ii)安定化量の血清であって、ここでその安定化量の血清は20%(v/v)よりも大きく、またその第2の走化性造血幹細胞生成物はさらに、カテーテルを通過した後で生体外で試験したとき、少なくとも24時間は:(1)CXCR−4媒介走化活性を持つ強力なCD34+/CXCR−4+細胞の亜集団のCXCR−4媒介活性が保持される、(2)細胞のうち少なくとも70%がCD34+細胞である、(3)少なくとも70%が生存可能である、および(4)造血コロニーを生体外で形成しうるといった性質を持つものとして特徴付けられる。また
(c)第三に、オプションとして、第3の注入日に、少なくとも10×106個の単離したCD34+細胞を含み、これがCXCR−4を発現しCXCR−4媒介走化活性を持つ少なくとも0.5×106個の強力なCD34+細胞の亜集団をさらに含む、第3の走化性造血幹細胞生成物を含む無菌の医薬組成物を投与することで、(ii)安定化量の血清であって、ここでその安定化量の血清は20%(v/v)よりも大きく、また第3の走化性造血幹細胞生成物はさらに、カテーテルを通過した後で生体外で試験したとき、少なくとも24時間は、療法によって心臓機能の少なくとも1つの測定値を向上させるように(1)CXCR−4媒介走化活性を持つ強力なCD34+/CXCR−4+細胞の亜集団のCXCR−4媒介活性が保持される、(2)細胞のうち少なくとも70%がCD34+細胞である、(3)少なくとも70%が生存可能である、および(4)造血コロニーを生体外で形成しうる、といった性質を持つものとして特徴付けられる。
一部の実施態様によれば、CD34+細胞を含み、滅菌状態で被験者から取得したCXCR−4媒介走化活性を持つ強力なCD34+/CXCR−4+細胞の亜集団をさらに含む自己単核細胞の無菌非拡大隔離集団のうち少なくとも1つのアリコットを−86 oCで冷凍し、少なくとも1つのアリコットを、液体窒素フリーザーの気相内で必要となるまで冷凍保存する。その時点で、CD34+細胞を含み、これがさらにCXCR−4媒介走化活性を持つ強力なCD34+/CXCR−4+ 細胞の亜集団を含む、冷凍した自己単核細胞の非拡大隔離集団の少なくとも1つのアリコットを解凍し、CD34+細胞用に濃縮するが、これはさらにCXCR−4媒介走化活性を持つ強力なCD34+/CXCR−4+細胞の亜集団を含む。CD34+細胞用に濃縮され、さらにCXCR−4媒介走化活性を持つ強力なCD34+/CXCR−4+細胞を含む亜集団を含む、この冷凍し解凍した自己単核細胞の非拡大隔離集団は、解凍した無菌の走化性造血幹細胞生成物を構成する。
一部の実施態様によれば、解凍した無菌の走化性造血幹細胞生成物は、療法のステップ(b)、ステップ(c)またはステップ(b)およびステップ(e)で使用することができる。
「療法」という用語は、本書で使用するとき、早期または遅い時期に発生する血管の機能不全による進行性心筋傷害に罹患した被験者の健康を維持または回復する治療の過程または計画を意味する。
療法の一つの実施態様によれば、解凍した無菌の走化性造血幹細胞生成物は、カテーテルを通過させ生体外で試験したとき、(i)造血コロニーを形成することができ、および(ii)CXCR−4媒介走化活性を持つ強力なCD34+/CXCR−4+細胞の亜集団のCXCR−4媒介活性のうち少なくとも2%が、CD34+細胞を含み、さらにCXCR−4媒介走化活性を持つ強力なCD34+/CXCR−4+細胞の亜集団を含む冷凍保存した自己単核細胞の非拡大隔離集団の解凍後少なくとも48時間のあいだ保持される。別の実施態様によれば、解凍した走化性造血幹細胞生成物は、カテーテルを通過させ生体外で試験したとき、(i)造血性コロニーを形成することができ、および(ii)CXCR−4媒介走化活性を持つ強力なCD34+/CXCR−4+細胞の亜集団のCXCR−4媒介活性の少なくとも2%が、CD34+細胞を含みさらにCXGR−4媒介走化活性を持つ強力なCD34/CXCR−4+細胞の亜集団を含む自己単核細胞の非拡大隔離集団の解凍後少なくとも72時間は保持される。
別の実施態様によれば、(a)の初回注入日は、AMIの発生から少なくとも約1日、少なくとも約2日、少なくとも約3日、少なくとも約4日、少なくとも約5日、少なくとも約6日、少なくとも約7日、少なくとも約8日、少なくとも約9日、少なくとも約10日、少なくとも約11日、少なくとも約12日、少なくとも約13日、少なくとも約14日、少なくとも約15日、少なくとも約16日、少なくとも約17日、少なくとも約18日、少なくとも約19日、少なくとも約20日、少なくとも約21日、少なくとも約22日、少なくとも約23日、少なくとも約24日、少なくとも約25日、少なくとも約26日、少なくとも約27日、少なくとも約28日、少なくとも約29日、少なくとも約30日またはそれ以降である。一部の実施態様によれば、(a)の初回注入日は、AMIの発生から少なくとも約1か月、少なくとも約2か月、少なくとも約3か月、少なくとも約4か月、少なくとも約5か月、少なくとも約6か月、少なくとも約7か月、少なくとも約8か月、少なくとも約9か月、少なくとも約10か月、少なくとも約11か月、少なくとも約12か月、少なくとも約.13か月、少なくとも約14か月、少なくとも約15か月、少なくとも約16か月、少なくとも約17か月、少なくとも約18か月、少なくとも約19'か月、少なくとも約20か月、少なくとも約21か月、少なくとも約22か月、少なくとも約23か月、少なくとも約24か月、少なくとも約30か月、少なくとも約36か月、少なくとも約42か月、少なくとも約48か月、少なくとも約54か月、少なくとも約60か月、少なくとも約66か月、少なくとも約72か月、少なくとも約78か月、少なくとも約84か月,、少なくとも約90か月、少なくとも約96か月、少なくとも約102か月、少なくとも約108か月、少なくとも約114か月、少なくとも約120か月、少なくとも約126か月、少なくとも約132か月、少なくとも約138か月、少なくとも約144か月、少なくとも約150か月、少なくとも約156か月、少なくとも約162か月、少なくとも約168か月、少なくとも約174か月、少なくとも約180か月、少なくとも約186か月、少なくとも約192か月、少なくとも約198か月、少なくとも約204か月、少なくとも約210か月、216か月、少なくとも約222か月、少なくとも約228か月、少なくとも約234か月、少なくとも約240か月またはそれ以降である。一部の実施態様によれば、初回注入日は、AMIの発生から少なくとも3年、4年、5年、6年、7年、8年、9年、10年、11年、12年、13年、14年、15年、16年、17年、18年、19年、20年、21年、22年、23年、24年、25年、26年、27年、28年、29年、30年、31年、32年、33年、34年、35年、36年、37年、38年、39年、40年またはそれ以降である。
別の実施態様によれば、(b)の第2の注入日は、AMIの発生から少なくとも約1日、少なくとも約2日、少なくとも約3日、少なくとも約4日、少なくとも約5日、少なくとも約6日、少なくとも約7日、少なくとも約8日、少なくとも約9日、少なくとも約10日、少なくとも約11日、少なくとも約12日、少なくとも約13日、少なくとも約14日、少なくとも約15日、少なくとも約16日、少なくとも約17日、少なくとも約18日、少なくとも約19日、少なくとも約20日、少なくとも約21日、少なくとも約22日、少なくとも約23日、少なくとも約24日、少なくとも約25日、少なくとも約26日、少なくとも約27日、少なくとも約28日、少なくとも約29日、少なくとも約30日またはそれ以降である。一部の実施態様によれば、(c)の第3の注入日は、AMIの発生から少なくとも約1か月、少なくとも約2か月、少なくとも約3か月、少なくとも約4か月、少なくとも約5か月、少なくとも約6か月、少なくとも約7か月、少なくとも約8か月、少なくとも約9か月、少なくとも約10か月、少なくとも約11か月、少なくとも約12か月、少なくとも約13か月、少なくとも約14か月、少なくとも約15.か月、少なくとも約16か月、少なくとも約17か月、少なくとも18か月、少なくとも約19か月、少なくとも20か月、少なくとも約21か月、少なくとも約22か月、少なくとも23か月、少なくとも約24か月、少なくとも約30か月、少なくとも約36か月、少なくとも約42か月、少なくとも約48か月、少なくとも約54か月、少なくとも約60か月、少なくとも66か月、少なくとも約72か月、少なくとも約78か月、少なくとも約84か月、少なくとも約90か月、少なくとも約96か月、少なくとも約102か月、少なくとも約108か月、少なくとも約114か月、少なくとも約120か月、少なくとも約126か月、少なくとも約132か月、少なくとも約138か月、少なくとも約144か月、少なくとも約150か月、少なくとも156か月、少なくとも約162か月、少なくとも約168か月、少なくとも約174か月、少なくとも約180か月、少なくとも約186か月、少なくとも約192か月、少なくとも約198か月、少なくとも約204か月、少なくとも約210か月、少なくとも216か月、少なくとも約222か月、少なくとも約228か月、少なくとも約234か月、少なくとも約240か月またはそれ以降である。一部の実施態様によれば、初回注入日は、AMIの発生から少なくとも3.年、4年、5年、6年、7年、8年、9年、10年、11年、12年、13年、14年、15年、16年、17年、18年、19年、20年、21年、22年、23年、24年、25年、26年、27年、28年、29年、30年、31年、32年、33年、34年、35年、36年、37年、38年、39年、40年またはそれ以降である。
別の実施態様によれば、(c)の第3の注入日は、AMIの発生から少なくとも約1日、少なくとも約2日、少なくとも約3日、少なくとも約4日、少なくとも約5日、少なくとも約6日、少なくとも約7日、少なくとも約8日、少なくとも約9日、少なくとも約10日、少なくとも約11日、少なくとも約12日、少なくとも約13日、少なくとも約14日、少なくとも約15日、少なくとも約16日、少なくとも約17日、少なくとも約18日、少なくとも約1日、少なくとも約20日、少なくとも約21日、少なくとも約22日、少なくとも約23日、少なくとも約24日、少なくとも約25日、少なくとも約26日、少なくとも約27日、少なくとも約28日、少なくとも約29日、または 少なくとも約30日である。一部の実施態様によれば、(c)の第3の注入日は、AMIの発生から少なくとも約1か月、少なくとも約2か月、少なくとも約3か月、少なくとも約4か月、少なくとも約5か月、少なくとも約6か月、少なくとも約7か月、少なくとも約8か月、少なくとも約9か月、少なくとも約10か月、少なくとも約11か月、少なくとも約12か月、少なくとも約13か月、少なくとも約14か月、少なくとも約15か月、少なくとも約16か月、少なくとも約17か月、少なくとも約18か月、少なくとも約19か月、少なくとも約20か月、少なくとも約21か月、少なくとも約22か月、少なくとも約23か月、少なくとも約24か月、少なくとも約30か月、少なくとも約36か月、少なくとも約42か月、少なくとも約48か月、少なくとも約54か月、少なくとも約60か月、少なくとも約66か月、少なくとも約72か月、少なくとも約78か月、少なくとも約84か月、少なくとも約90か月、少なくとも約96か月、少なくとも約102か月、少なくとも約108か月、少なくとも約114か月、少なくとも約120か月、少なくとも約126か月、少なくとも約132か月、少なくとも約138か月、少なくとも約144か月、少なくとも約150か月、少なくとも約156か月、少なくとも約162か月、少なくとも約168か月、少なくとも約174か月,、少なくとも約180か月、少なくとも約186か月、少なくとも約192か月、少なくとも約198か月、少なくとも約204か月、少なくとも約210か月、少なくとも約216か月、少なくとも約222か月、少なくとも約228か月、少なくとも約234か月、少なくとも約240か月またはそれ以降である。一部の実施態様によれば、初回注入日は、AMIの発生から少なくとも3年、4年、5年、6年、7年、8年、9年、10年、11年、12年、13年、14年、15年、16年、17年、18年、19年、20年、21年、22年、23年、24年、25年、26年、27年、28年、29年、30年、31年、32年、33年、34年、35年、36年、37年、38年、39年、40年またはそれ以降である。
別の実施態様によれば、早期または遅い時期に起こる血管の機能不全は、虚血である。別の実施態様によれば、虚血は心筋虚血である。別の実施態様によれば、虚血は一過性虚血である。別の実施態様によれば、虚血は慢性心筋虚血である。別の実施態様によれば、虚血は梗塞周囲境界領域虚血である。別の実施態様によれば、カテーテルは流量調整カテーテルである。別の実施態様によれば、カテーテルはバルーン膨張カテーテルである。別の実施態様によれば、カテーテルは少なくとも約0.36 mmの内径を持つ。別の実施態様によれば、組成物はカテーテルを通して心筋に投与される。別の実施態様によれば、組成物はカテーテルを通して血管内に投与される。別の実施態様によれば、医薬組成物には、少なくとも1つの適合性のある活性薬剤が含まれる。別の実施態様によれば、活性薬剤は、アンジオテンシン変換酵素阻害剤、β−遮断薬、利尿薬、抗不整脈薬、造血幹細胞動員薬、チロシンキナーゼ受容体作動薬、抗狭心症薬、血管作用薬、抗凝血剤、繊維素溶解薬、および高コレステロール血症薬から構成される群から選択される。別の実施態様によれば、チロシンキナーゼ受容体作動薬は、ヒトニューレグリン1である。一部の実施態様によれば、造血幹細胞動員薬はコロニー刺激因子である。こうした一部の実施態様によれば、造血幹細胞動員薬は、G−CSF、GM−CSF、または医薬品として容認できるその類似体または誘導体を含む。一部の実施態様によれば、造血幹細胞動員薬は、コロニー刺激因子の組換え類似体または誘導体である。一部の実施態様によれば、薬剤を動員する造血幹細胞はフィルグラスチムである。
別の実施態様によれば、早期または遅発的に発生する血管の機能不全は、基礎疾患によりもたらされる急性心筋梗塞後の血管の機能不全である。こうした一部の実施態様によれば、初回注入日は、第1の時点と第2の時点で定義される特定の時間間隔を含み、ここで第1の時点は、梗塞部位での炎症性サイトカインのカスケード生成のピーク後であり、および第2の時点は、梗塞部位での心筋瘢痕形成前である。別の実施態様によれば、ステップ(a)で、初回注入日の第1の時点は、梗塞後少なくとも約5日である。別の実施態様によれば、ステップ(a)で、初回注入日の第1の時点は、梗塞後約5日および第2の時点は、梗塞後約14日である。別の実施態様によれば、療法は、対照群と比較して梗塞周囲境界領域での心筋細胞細胞死を治療する。別の実施態様によれば、療法は、対照群と比較して梗塞周囲の境界領域での低灌流を治療する。別の実施態様によれば、療法は、対照群と比較して梗塞周囲境界領域における冬眠心筋を治療する。別の実施態様によれば、療法は、対照群と比較して梗塞領域を減少させる。別の実施態様によれば、療法は、対照群と比較して梗塞質量を減少させる。別の実施態様によれば、進行性心筋傷害は、急性の心筋梗塞後の心筋機能の進行的な低下である。別の実施態様によれば、進行性心筋傷害は心不全である。
値の範囲が提供されている場合、介在するそれぞれの値は、下限の単位の10分の1までで、別途文脈上明確に指示のない限り、その範囲の上限および下限の間と、その記載した範囲におけるその他の任意の記載した値、または介在する値が、発明の範囲に含まれると理解される。より小さな範囲に独立的に含まれうる、これらのより小さな範囲の上限および下限も、本発明の範囲に含まれるが、記載された範囲に何か特定的に除外された限度があればそれに従う。記載された範囲に一方または両方の限度が含まれる場合、これらの含まれている限度のうち一方/両方を除いた範囲も、本発明に含まれる。
別途定義しない限り、本書で使用した全ての技術用語および学術用語は、この発明が属する当業者により一般的に理解されるものと同一の意味を持つ。本書に記載したものと類似または同等の任意の方法および材料を、説明した発明の実施または試験に使用することもできるが、ここで望ましい方法および材料について説明する。本書で言及した全ての刊行物は、その刊行物が引用されているものと関連した方法および/または材料について開示・説明するために、参照することにより本書に組み込む。。
本書および添付した請求の範囲で使用するとき、単数形「a」、「an」、および「the」には、文脈上そうでないことが明確に指示されていない限り、複数の対象物が含まれる。本書で使用されている全ての技術用語および学術用語は同一の意味を持つ。
本書で考察した刊行物は、本出願の出願日に先行する開示についてのみ提供されている。本書にあるいかなる内容も、説明した発明が、先行する発明を理由として、そうした刊行物に先行する資格がないと認めるものであると解釈されるべきではない。さらに、提供された刊行日は、実際の刊行日と異なることがあり、独立的に確認する必要がある場合がある。
例
以下の例は、当業者に説明した発明の製造や使用の方法についての完全なる開示および描写を提供するために提示するものであって、発明者がその発明とみなす範囲を制限することを意図せず、また下記の実験が実施した全てまたは唯一の実験であることを示すことを意図していない。使用した数値(例えば、量、温度、など)に関しての精度を確保する努力をしているが、一部の実験エラーおよび偏差が考慮されるべきである。別途表示しない限り、割合を表す単位(parts)は重量部、分子量は重量平均分子量、温度は摂氏で、および圧力は大気圧またはほぼ大気圧でのものである。
第I相臨床試験
例1.適格な被験者の選定
心筋梗塞を示す症状および臨床所見を提示している被験者/患者は、施設ガイドラインに従い救急診断および臨床管理を受ける。貫壁性(壁を貫くという意味)心筋梗塞が確認された場合、第一の症状の時間と、ステント配置が成功した時間を記録する。血管移植された被験者は、施設ガイドラインに従い心室壁応力を低減するための適切な医療管理を受ける。「血管移植された」という用語は、本実施態様で使用するとき、ステントの配置に成功したことを意味する。
薬物溶出ステント(例えば、パクリタキセルまたはシロリムス)を含む、あらゆるタイプのステントの、梗塞に関連した動脈(「IRA」)の血管再生での使用が許容される。バルーンカテーテルを採用して細胞生成物を注入する以前の試験では、ステントの配置に関する基準血管直径についての限度は報告されていない。本試験は、細胞生成物をIRA循環に分配するように設計されており、また非常に細い血管への損傷の潜在性を制限するために、説明した発明では、説明した発明の走化性造血幹細胞生成物の注入前に、ステントを配置することを要求している。
ステント関連の薬物効果は、主にステントが血管壁と接触する部位で発生する。バルーン膨張の後、細胞注入時にステント全体での血流が制限されるため、走化性造血幹細胞生成物内のCD34+細胞に対する著しい薬物媒介有害効果は予想されない。さらに、先行する臨床試験では、薬物溶出ステント配置から96時間後までに、パクリタクセルまたはシロリムスのいずれかの全血レベルが、検出限度を下回るものであったことが示されている。したがって、CXCR−4を発現し、CXCR−4媒介走化活性を持つ注入CD34+細胞が移動することを目的とした心筋部位の組織レベルは、わずかであると予測される。Sousa, J. et al., Circulation 107: 2274−79、2383−89(2003)を参照。
血管再生中、被験者の心臓機能および灌流が標準的方法により評価される。関連する心臓機能の測定方法には、全体的および局所的な心駆出率、心室容積、安静時およびストレス時の灌流、セグメントの壁運動き、および、心筋梗塞後の梗塞サイズなどの評価が含まれる。
「拡張期」という用語は、心臓窩洞の正常な収縮期後の拡張を意味し、その期間に血液が充填される。「収縮期」という用語は、心臓、特に心室の収縮を意味し、これにより、血液が大動脈および肺動脈を通過して駆動され、それぞれ全身および肺循環を移動する。
「駆出率」(「BP」)という用語は、収縮時に心室から排出される血液の割合を意味する。より具体的には、一回の拍動で排出される拡張終期容積の分画であり、すなわち、心拍出量(SV)を拡張終期容積(EDV)で割ったものである。収縮の直前の心室内部の血液の容積は拡張終期容積として知られ、また収縮の終了時に心室から出る血液の容積は収縮終期容積として知られている。拡張終期容積と収縮終期容積の差が心拍出量で、これは各拍動で排出される血液の容積であり、健常な70kg(154 lb)の男性で、SVはおよそ70 mlで左心室EDVは120 mlであり、駆出率70/120、または0.58(58%)が求まる。EFが55〜60%の範囲であれば正常であるとみなされる。右心室(「RVEF」)の駆出率は通常は、わずかの差で左心室の駆出率(「LVEF」)と等しい。
心臓機能のその他の測定には、心拍出量指数および周辺の線維縮小速度の評価が含まれる。Strauer, et al., Circulation 106: 1913−18(2002)。拍出量(SV)は、左心室が一回の拍動で排出する血液の量で、拍動1回あたりミリリットル(ml/beat)で測定する。SVは、患者の体の大きさに対して指数化することができ、SVを体表面積(BSA)で割って、一回拍出係数(SI)が得られる。
梗塞した心筋の修復の評価には、タリウムシンチグラフィーを使用した梗塞周囲部分の灌流の評価も含まれてきた。同文献。「灌流」という用語は、生物学的組織の毛細血管床への動脈血液の栄養分送達プロセスを意味する。灌流(「F」)は、式F=(Pa−Pv)/Rを使用して計算でき、ここでPaは平均動脈圧、Pvは平均静脈圧、およびRは血管抵抗である。
磁気共鳴影像法(MRI)は、この状況で心臓機能および生存度(梗塞のサイズ)を評価するための有用なツールである。Yin. A, et al., Blood 90: 5002−5012(1997)を参照。
ステント配置に成功した翌日に、被験者は治験の適格性について評価を受け、ふさわしい場合は、治験に参加するためのインフォームドコンセントが提示される。ステント配置の成功の前3日間以上、症状が現れていない被験者は、退院前に、治験の適格性について評価を受ける。適格性判定基準(下記参照)を満たすことが判明した被験者には、参加のためのインフォームドコンセントが提示される。
同意した被験者は、ステント配置後96時間以降に治験参加SPECTを受ける。被験者は、LVEFが心エコー図で50%以下であり、セグメントの心室壁異常がIRAで観察された場合、治験への参加に適格となる。適格な被験者は、直ちに心臓機能および灌流のベースライン評価を完了することができる。
特に、ベースライン心臓機能には以下が含まれる:
心臓の灌流
灌流は、安静時および静脈内アデノシン後にテクネチウム(Te−99m)Sestamibi放射性核種スキャンを使用して評価する。画像の数量化にはEmory Cardiac Toolboxを使用する。評価では、17セグメントモデルを使用する。中核審査ラボは、解釈者が治験コホートを区別できない状態で、灌流研究を評価する。灌流の改善が半定量的な用語(yes/no)で表現される。灌流の改善がみられた患者の割合を、用量コホート間で比較する。
MRI
局所的および全体的な壁運動、梗塞サイズ、および左心室(「LV」)容積を、MRIを使用して測定する。被験者は、スキャン中にガドリニウム造影を受ける。MRIスキャンには、息こらえ法が使用される。全体的および局所的なLV機能を取得するための定常歳差撮像およびガドリニウム撮像を実施する。AHA/ AVV 17セグメントモデルを使用して、左心室の収縮終期および拡張終期の容積、LVEF、LV拡張終期の寸法、梗塞領域の収縮期および拡張期の壁厚、および梗塞サイズを、、<25%、26%−〜50%、51%〜75%および>76%として報告される梗塞の経壁の範囲と共に報告する。中核審査ラボは、解釈者が研究コホートを区別できない状態で、MRIを評価する。
この治験で選択されるには、被験者は、以下の臨床判定基準の全てを満たす必要がある(「組み入れ基準」):
・年齢: 18〜75歳、
・ACC/ARA判定基準を満たす急性ST上昇心筋梗塞であり、入院3日以内に胸痛の症状がある。判定基準には、(四肢誘導でST上昇> 1 mmまたは2つ以上の胸部誘導で2 mm、およびトロポニン、クレアチンキナーゼMB(CPK MB)またはその両方のレベル上昇)、ニューヨーク心臓協会(NYHA)心不全クラスがI、IIまたはIIIが含まれる
・経皮的な冠血管介入(PCI)に適格である
・MRIに適格である
・単光子放射型コンピュータ断層撮影法(SPECT)撮像に適格である
・被験者は、書面によるインフォームドコンセントを提出することができ、要求される全ての研究経過観察評価に参加する意思がなくてはならない
・被験者は、骨髄採集の前日にヘモグロビン含量(Hgb)> 10 グラム/dL、白血球数(WBC)> 3500 細胞/mm3、血小板数 >100,000 細胞/mm3および国際標準比(INR、血液凝固試験)< 2.0であること
・被験者は、骨髄採集から7日以内に血清クレアチニン<2.5、総ビリルビン<2.0であること
・疾患が複数の血管に存在するとき、IRAおよび標的の病変がはっきりと識別可能であること
・再灌流および冠内ステント配置に成功し、心筋梗塞の血栓溶解(TIMI)が2または3の流れで、血管再生後のIRAで狭窄が< 20%である
・被験者は、意識下鎮静、ミニ骨髄採取、および走化性造血幹細胞生成物の注入のための第2のカテーテル法を受けることに適格であるとみなされること
・使用するステントのタイプおよび挿入された日時が記録されなければならない
・薬物溶出ステントは、パクリタキセルまたはシロリムスのタイプに限定されるべきである
・組み入れられる被験者は、少なくとも1年間の生存が期待され、血管再生後に複数の血管疾患を持たないか、または治験への参加6か月以内に介入の必要が予想されないこと。
以下の判定基準のいずれか一つを満たす被験者は、治験への資格がなく、治験から除外される(「除外基準」):
・経皮的介入、意識下鎮静、MRI、SPECT撮像またはミニ骨髄採取の候補ではない被験者
・血管再生の4日以上前に発生した、硝酸塩によって軽減されない持続性の胸部苦痛の病歴がある
・梗塞関連の冠動脈の再灌流またはステント配置に失敗した被験者
・心原性ショック(血管収縮性または大動脈内の対抗脈動で収縮期圧<80)が示された被験者
・血管再生後に標的病変の側枝が>2 mmであり、入口狭窄が>50%直径の狭窄である被験者
・アスピリン、クロピドグレルまたはチクロピジンを服用できない被験者
・ワルファリンを服用している被験者は、INRが2以下であること。INRという用語は、INR国際標準比を意味し、世界保健機構(WHO)および国際血栓症止血学会委員会によって、血液凝固試験の結果を報告するために作成されたシステムである
・重篤な大動脈狭窄のある被験者
・重篤な免疫不全状態を持つ被験者(例えば、エイズ)
・積極的な医療管理を要する肝硬変を持つ被験者
・積極的治療を要する悪性腫瘍を持つ被験者(基底細胞皮膚がんを除く)
・確認された活動性のアルコールおよび/またはその他の薬物乱用のある被験者
・妊娠の可能性のある女性、ただしミニ骨髄採取の7日以内に妊娠試験が陰性である場合は除く
・治験参加時点でSPECTによる駆出率が50%を超える被験者(ステント配置後96〜144時間)
・指標処置後の抗血小板治療が3か月以内に予定されている被験者
・今後6か月間にその後の介入の計画を必要とする、血管再生の後に複数血管疾患のある被験者
・進行中の治験に参加中の被験者
・抗生物質の全身投与を必要とする活動性の細菌感染を持つ被験者
心臓機能および心臓の灌流のベースライン評価が、予定されたミニ骨髄採取および走化性造血幹細胞生成物の注入の1日前に入手される(下記参照)。ミニ骨髄採取(「MMH」)は、心臓機能および心臓の灌流ベースライン評価の翌日に実施される。
例2.心臓カテーテル法
無菌準備およびドレーピング
被験者は、治験責任医師がインフォームドコンセントを入手した後、心臓カテーテル検査室に移される。被験者は、心臓カテーテル検査室で、無菌準備およびドレーピングを受ける。
心臓カテーテル法
血管アクセスは、標準技法により右または左の鼠径部を使用して得られる。外筒が大腿動脈内または右または左の上腕動脈内に配置される。右および左両方の冠動脈の標準ビューを取得することで冠状動脈像の検査が実施される。それまでにステントを入れた梗塞関連の動脈を識別するために、複数のビューが取得される。全ての被験者は、通常の診療に従い、カテーテル処置時に標準的な薬物を投与される。
例3.CD34+細胞用にその後濃縮される走化性造血幹細胞生成物を取得するための取得プロセス
強力なCD34+細胞を含む走化性造血幹細胞生成物を取得するために適切な取得プロセスは、説明した発明の範囲内であると企図されるが、以下の例は、本書でミニ骨髄採取法と称したこうした1つのプロセスを説明する。
採取用注射器の準備
骨髄採取の前に、約2 mlの防腐剤無添加のヘパリン添加生理食塩水(100単位/ml〜約125単位/ml、APP カタログ番号42592Bまたは同等物)を充填した40個の10cc注射器を、滅菌状態で準備する。ヘパリンは、それぞれのバッグから10 cc〜12.5 ccの生理食塩水を除去した後、無菌ポートを介して無菌の0.9%正常生理食塩水(「正常生理食塩水」、Hospira カタログ番号7983−09または同等物)の2個の100 mlバッグそれぞれに注入され、最終ヘパリン濃度約100単位/ml(U/ml)〜約125単位/ml(U/ml)となるが、2 mlの防腐剤無添加のヘパリン溶液(約100 U/ml〜約125 U/ml)を滅菌状態で40個の10 cc注射器それぞれに充填し、その後、キャップをして無菌バッグに入れて、採取実施施設に運ぶ。
被験者は、書面によるインフォームドコンセントを入手した後で、例1で詳述したとおり、骨髄採取の準備を行う。意識下鎮静が、施設の標準的処置およびガイドラインを用いて提供される。骨髄採取は、滅菌状態で実施される。「滅菌状態」という用語は、本書で使用するとき、適切な洗浄および無菌のマスクと手袋を採取担当医および助手が着用するこを含む。採取ステップは、手術室外で以下のとおり実施できる:無菌準備およびドレーピングの後、それぞれの腸骨陵を、各陵について最低10 mlを使用して、1%リドカイン溶液で麻酔すべきである。麻酔部位は、直径が10 cmを下回らない円状の領域とすべきである。採取用針を腸骨陵を穿刺するまで挿入する。キャップおよび探り針を除去し、2 mlの骨髄を2 mlのヘパリン溶液を含む10 ml採取用注射器に採取する。次に、注射器を除去し、無菌フィールドに置く。探り針を再び挿入した後、採取用針をわずかに進めてから90o回転させる。その後、探り針を除去し、追加2 mlの骨髄を無菌フィールドから取り出した採取用注射器に吸い込む。最終的なヘパリン濃度約20 U/ml〜約25 U/mLのヘパリン添加骨髄の合計が10 mlとなるように、採取用注射器に8 mlの骨髄が含まれるまで、このステップをさらに2回繰り返す。最終的に、満杯になった採取用注射器は、採取助手に手わたされ、振とうしてから下記に記載したとおり無菌の収集用バッグに注入される。採取担当医師は次に、ヘパリン溶液で事前にフラッシングしたもう一方の採取用針を手に取り、このプロセスを繰り返す。
満杯の採取用注射器を以下のとおり無菌の収集用バッグに注入する。採取助手が、満杯の採取用注射器を手渡され、それをバッグに取り付けられた無菌のアダプターを通して500 ml収集用バッグに空ける。次に、採取用針を、フラッシング用注射器内のヘパリン溶液でフラッシングをし、無菌フィールドに戻す。
採取プロセスを、1つの腸骨陵で約19個の注射器が収集されて、収集用バッグに空けるられるまで繰り返す。さらに約19個の注射器が充填されるまで、もう一方の腸骨陵に同一のプロセスを繰り返す。両方の腸骨陵からの合計38個の8 ml吸引(理想的には各腸骨陵から19個)により、ヘパリン濃度約20 U/ml〜約25 U/mlの最終容積380 ml中に302 mlの骨髄が採取されることになる。
収集用バッグは、連結管を3回結んで、結び目の遠位をクランプで止めて密封する。バッグには、適切に「ヒト骨髄収集物」のラベルが付けられ、収集した最終容積を含めた採取処置の結果、および処置に関連した任意の合併症がメイヨ臨床リスクスコア(MCRS)事例報告用紙に記録される。作成されたラベルを骨髄バッグに付ける。次に、バッグを処理施設に輸送される無菌の輸送用バッグにいれる。
例4.輸送用の骨髄性生物の製剤
一つの実施態様において、採取した骨髄は、処理施設に以下のとおり輸送される。治験実施施設で骨髄製剤の発送の準備ができた時、24時間前の通知が処理施設に行なわれる。処理検査室は、処理検査室への即日配達のための集配について、できるだけ早い時間に発送の段取りをする。骨髄を収集した直後、骨髄生成物は、供給された発送用容器に入れられる。発送用容器には、下部の2個の小ブロックの冷凍したウェットアイスと、ウェットアイスの上の1枚のバブルラップが含まれる。骨髄生成物を二次バッグに入れ、およびその二次バッグをバブルラップの上に置く。温度タグモニター(内部温度を監視するために使用するセンサー)を、バッグの内側に取り付ける。発送用容器を密封する前に生成物の上にもう一層のバブルラップを配置する。
例5.採取した骨髄生成物からのCD34+細胞の選択
CD34+細胞は、採取した骨髄生成物から単離される。一つの実施態様において、CD34+細胞は、Isolex 300i磁気細胞選択システム(Baxter Healthcare Corp. カタログ番号4R9734)の抗CD単クローン抗体(Mab)、DynabeadsR M−450ヒツジ抗マウスIgG、およびPR34+(TΜ)幹細胞解除剤成分を使用して単離されるが、これは米国特許第5,536,475号、第5,035,994号、第5,130,144号、第4,965,204号、第5,968,753号、第6,017,719号、第6,251,295号、第5,980,887号、第6,676,937号、米国公開出願第2003/0232050号、およびIsolex 300i 添付文書に記載のあるとおりで、これらのそれぞれを参照することにより本書に組み込む。このオペレーティングシステムは、説明した発明に従った骨髄からのCD34細胞の単離用に適合されている。
処理する検査室に到着したら、採取した骨髄生成物(収集用バッグ内)を直ちに点検し、漏れがないかバッグをチェックする。収集物は、自由に流動し、明らかな凝集があるべきでなく、また溶血しているべきではない。バッグの完全性が何らかのかたちで損なわれている場合には、収集物は使用されない。
骨髄生成物は、点検から約12時間〜約24時間以内に処理されるべきである。300 mlまたは400 ml移送パック容器を入手し、血漿移送セットを、容器のサンプリングポートに取り付ける。骨髄生成物は、収集用バッグから移送パック容器に移される。プールした骨髄採集生成物は、容器を20回さかさまにして完全に混合させる。
プールした骨髄採集生成物は次に、分析用に標本をとる。一つの実施態様において、合計容積2.0 mlの生成物を取り出し、以下のとおり等分する:血液分析装置を使用して完全血液算定(CBC)の複製実行用に0.3 mlを使用する、グラム染色(グラム染色キット、VWR、カタログ番号BB23140I)によるグラム陽性およびグラム陰性のバクテリアの検出用に、0.2 mlを75×100 mmガラス管に分配し、無菌性チェックとして、好気性バクテリア増殖試験法用に0.6 mlをTryptic Soy Broth(TSB)(VWR、カタログ番号 29446−184)ビンに分配し、嫌気性バクテリア増殖試験法用に0.6mlを流体チオグリコール酸培地(FTM)(VWR カタログ番号29446−138)ビンに分配し、およびCD34+細胞計数および細胞生存度用に0.3 mlをフロー分析で使用する。
収集物の重量を電子スケールで測り、収集用バッグの適切な風袋重量を記録する。骨髄生成物の容積と生成物の重量の関係は、次のとおり表現できる。
容積(ml)=[生成物の重量(g)−バッグ風袋重量(g)]÷1.06(g/ml)(式1)
骨髄生成物中の総有核細胞(TNC)数は、以下の関係に従いCBCから得られた白血球(WBC)数を使用して計算される:
TNC=WBC/ μl×1000×生成物の容積(ml)(式2)
骨髄生成物中のCD34+細胞数、以下の関係から計算される:
骨髄生成物中の合計CD34+細胞=CD34+細胞数/ μl×1,000×生成物の容積(ml)(式3)
骨髄採集生成物の赤血球(RBC)の容積は、以下の関係から計算される:
RBCの容積(ml)=生成物の容積(ml)×ヘマトクリット(%)/100(式4)
採取したものに20 mlを超えるRBCが含まれている場合、赤血球枯渇が必要である。RBCは、遠心分離により枯渇させる。RBCからバフィーコートを分離するために遠心分離(1000×gで20分、周囲温度)を実施する。「バフィーコート」という用語は、白血球のほとんどを含む血液試料の薄い灰色がかった白い分画を意味する。遠心分離の直後、60 ml 注射器を遠心分離用バッグの底部に連結して、RBCを除去する。固まったRBCを全て採取するには、複数の注射器が必要なこともある。次に、RBC枯渇骨髄性生物を洗浄して脂肪含有物を除去する。
1 ml注射器を使用して、0.3 mlのRBC枯渇骨髄細胞生成物を生成物用バッグに取り付けた移動セットを通して取り出し、CBCを実施する。RBC枯渇骨髄生成物のTNCは、以下の関係から求められる:
RBC枯渇生成物の合計TNC=RBC枯渇生成物のWBC/ μl×1000×180 ml(式5)
RBC枯渇生成物のTNC回収率は、元の生成物数の少なくとも80%である必要があるが、これは次の関係から計算される:
TNC回収率=RBC枯渇生成物TNC÷未処理生成物のTNC×100%(式 6)
合計RBC容積は、上記のとおり計算され、RBC枯渇生成物中のRBC容積は、20 ml未満であるべきである。
説明した発明による一つの実施態様において、Isolex 300iシステムを使用して、RBC容積が< 20 mlのRBC枯渇生成物または骨髄生成物を以下の処理ステップに従い処理する:
(i) 骨髄を自動的に洗浄して血小板を除去する
(ii) CD34陽性(CD34+)細胞をIsolex 300i CD34単クローン抗体(Mab)と共に培養して、選択用に特異的に標識化する
(iii) 細胞懸濁液を緩衝液で洗浄して未結合の試薬を除去する
(iv) 感作CD34+細胞(CD34 Mabで標識化されたCD34+細胞を意味する)をDynabeads M−450ヒツジ抗マウスIgGで捕獲する
(v) 選択カラムを使用して、捕獲したCD34+細胞を持つ磁気標識化Dynabeadsを、望ましくない細胞から分離し、これを選択カラムを通して洗浄し、陰性分画用バッグに収集する、および
(vi) PR34+幹細胞解除剤剤は、カラムからCD34+細胞を放出し、CD34+細胞が最終生成物用バッグに収集される。システムは、数回の洗浄ステップを実施し、ほとんどの液体を緩衝液廃棄用バッグに廃棄する。
Isolex(R)選択したCD34+分画を以下のとおり分析して、WBCおよびCD34+細胞収量を決定する。CD34陽性分画の容積は、細胞を最終生成物用バッグに混合して決定するが、バッグを手で穏やかに揉んで均一な細胞の分布を確保する。輸送セットを、最終生成物用バッグのサンプリングポートに挿入し、60 ml注射器を取り付ける。合計容積を測定するために、細胞懸濁液を、注射器内に吸い込む(一度に最大50ml)。
3 mlまたは5 mlの注射器を使用して、品質管理試験用に最終生成物用バッグから輸送セットを通して2.0 mlの試料を取り出す。試料の分割容積およびそれらの試料に対して実施した分析は、前述のとおりで、すなわち、CBC: 0.3 ml、グラム染色:0.3 ml、CD34+細胞計数および細胞生存度: 0.2 mlである。
CD34陽性分画の合計TNCは、次の関係から計算される:
陽性分画の合計TNC=陽性分画のWBC/μl×1000×陽性分画の容積(式7)
陽性分画のTNC回復は、元の生成物数の5%未満である必要があるが、これは以下の関係から計算される:
TNC 回収率 = 陽性分画の合計TNC÷未処理生成物の合計TNC×100%(式8)
陽性分画中の生存可能なCD34+細胞の総数は、以下の関係から決定される:
陽性分画中の合計CD34+細胞=最終生成物のCD34+細胞数/μl×1,000×最終生成物容積(ml)(式9)
陽性分画のCD34+細胞回収率は、以下の関係から計算する:
CD34+細胞回収率=陽性分画の合計CD34+細胞÷未処理生成物の合計CD34+細胞×100%(式10)。
例6。輸液用の選択CD34+細胞の調製
走化性造血幹細胞生成物の試料を、WBC数、(CD34+細胞計数および生存度用)、グラム染色、および無菌性について分析するために取り出す。
CD34+細胞を、抗CD34および抗CP45抗体を用いた二重標識化によりCD34brightおよびCD45dim蛍光性を備えたフローサイトメトリック分析によって特徴付けする(Beckman Coulter、PN IM3630)。CD34+細胞およびCD45+細胞の生存度は、挿入DNA染料7−アミノアクチノマイシンD(7AAD)を取り込む、死につつある細胞を除去することにより決定される。Brocklebank AM, Sparrow RL Cytometry. 2001;46:254−261(2001);Barnett D, et al. Br. J Haematol. 106:1059−1062(1999);Sutherland, et al., J Hematotherapy 5:213−226(1996)、および米国特許番号第4,520,110号、第4,859,582号、第5,055,556号、欧州特許番号第76.695号、カナダ特許番号第1479,942号(PE、APC)、米国特許番号第4,876,190(PerCP)、米国特許番号第5,268,486号、第5,486,616号、第5,569,587号、第5,569,766号、第5,627,027号(Cy)、米国特許番号第4,714,680号、第4,965,204号、第5,035,994号(CD34)、米国特許番号第5,776,709号(溶解/未洗浄法)、米国特許番号第5,723,218号および第5,187,288号(TruCOUNT管)を参照し、それぞれの内容を参照することによりその全体を本書に組み込む。
CD34+細胞計数および生存度の分析を実施するために、任意のフローサイトメーターまたは同等な装置を使用できる。一つの実施態様において、処理検査室では、BD FACSCalibur(TM)フローサイトメーターを採用し、また器具のセットアップおよびモニタリングにBD FACSComp(TM)ソフトウェアを使用する。取得および分析用にテンプレートおよび凡例ラベルのパネルが予め備え付けられている。使用する前に、試薬、すなわちCP45FITC/CD34PE、ステムカウントフルオロスフェア、濃縮塩化アンモニウム溶血剤、および7AAD生存度染料を周囲温度にする。器具がCD34+細胞の分析用にセットアップされていることを確認するために、CD34+細胞対照群を陽性対照として分析し、結果を製造元の既定のCD34パーセント範囲と比較する。
未処理の骨髄生成物およびIsolex処理済み走化性造血幹細胞生成物は、数多くの異なる手順で実施分析することもできる。一つの実施態様または例において、試料を受け取った直後に、試料のWBC数が1 ml当たり2×107個を上回る場合、試料をシース流体で希釈して、WBCが1 ml当たり細胞数約2×107 個になるようにする。希釈した生成物100 μlを2本の1×100 mm試験管に分割する。マイクロピペットを使用して、20 μlのCD45FITC/CD34 PEおよび7−AAD生存度染料試薬を、それぞれの試験管に加え、試料を穏やかにボルテックスする。試験管をアルミニウム箔で覆い、周囲温度で15〜20分放置し、3.5 mlの1×溶血剤をそれぞれの試験管に加えて、穏やかにボルテックスしRBCを溶解させる。試験管を周囲温度で10分間保温し、遮光する。データ取得を実施するまで、試料を遮光し、約2oC〜約8oC(すなわち、氷浴)で保存する。データ取得は、溶解緩衝液を加えてから1時間以内に実施する必要がある。データ取得の前に、ステムカウントフルオロスフェアを転倒回転(10回)により再懸濁させる。各試験管に100 μlのフルオロスフェアを加え、気泡が発生しないように配慮しながら、穏やかにボルテックスする。生成物中のCD34+細胞の絶対数は、次の関係から計算される:
生成物の1 μl当たりの生存可能なCD34+細胞数=LCP34×FAC(式11)
ここで、LCD34は、生存CD34+/全CD45+の事象の平均数であり、「FAC」は、フルオロスフェア評価に用いた濃度であり、Fは、計数された蛍光スフェア・シングレットの平均数である。
要求される投薬に対して必要なCD34+細胞数を得るために、CD34+陽性分画の量を計算する。必要な陽性分画容積(ml)は、次のとおり定義される:
要求されるCD34+細胞用量÷(陽性分画中の1 μl当たりの合計CD34+細胞×1,000)(式12)
適切な数の細胞を50 ml円錐管に分配し、500×gで10分間遠心分離する。上澄液を30 ml血清学用ピペットを使用して除去し、廃棄物として廃棄するが、細胞ペレットがこのプロセス中に管の底部に分散しないよう配慮する。輸液(20 ml)をCD34+細胞陽性分画管に加え、10 ml血清学用ピペットを使用して、ピペット操作を繰り返して細胞を分散させる。再懸濁した細胞を、500 gで10分間遠心分離機にかける。30 ml血清学用ピペットを使用して(細胞ペレットを妨害することなく)上澄液/輸液を「陽性分画上澄液」のラベルを付けた50 ml円錐管に移す。上澄液の入った管をボルテックスして、溶液を均質化する。10 ml血清学用ピペットを使用して、10 mlの均質化した上澄液をCD34+細胞陽性分画管に戻す。上澄液の管内の残りの10 mlの懸濁液を、無菌性試験用に使用する(それぞれ5 mlをTSB(Trypticase Soy Broth)ビンおよびFTM(流体チオグリコレート)ビンに入れる)。10 ml注射器(注入用注射器)に取り付けられた平滑断端の針を通して数回ゆっくりと取り出し吸引して、CD34+細胞陽性分画中の細胞を再懸濁する。細胞懸濁液を注射器に吸い込み、気泡があれば再吸引除去し、平滑断端の針を外す。注入用注射器を、四方活栓の注射ポートに取り付ける。
説明した発明の走化性造血幹細胞生成物は、以下の判定基準が満たされた場合にのみ、注入用にリリースされる:
・CD34 +細胞の純度が少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%または95%
・選択した陽性分画のグラム染色の結果が陰性
・内毒素レベル:約0.5内毒素単位/ml未満
・走化性造血幹細胞生成物の生存可能なCD34+細胞収量が治療コホートに従って要求される用量を満たす
・CD34+細胞が、7−AADにより少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%または95%生存可能
・「陽性分画上澄液」のUSP無菌性の結果が陰性(14日後)、および
・骨髄CD34+細胞の選択が骨髄採取の完了から約12時間〜約24時間以内に開始された。
グラム染色および内毒素を含む、幹細胞生成物についての無菌性の評価は、注入用生成物のリリース前に実施される。USP無菌性(細菌性および真菌)の培養を実施し、結果を治験責任医師に報告する。USP無菌性の結果が陽性の場合は、被験者および待機中の担当医師に、分かる場合には生物体の名称および感度と共に直ちに通知し、また、適切な抗菌治療および治療の転帰を文書化したものが、治験実施施設および治験依頼者により記録される。
これらのリリース判定基準を満足した後、走化性造血幹細胞生成物は、注入用にリリースされて、カテーテル施設への輸送のために包装される。試料も生体外試験用に送付される。
一部の実施態様によれば、CD34+細胞選択が骨髄採取の完了から12時間〜約24時間以内に開始された場合にのみ、また骨髄採取の完了から約48時間〜約72時間以内に注入される場合にのみ、生成物はリリースされる。
一部の実施態様によれば、CD34+細胞を含み、これがさらにCXCR−4媒介走化活性を持つ強力なCD34+/CXCR−4+細胞を含む、自己単核細胞の非拡大隔離集団が、アリコットに分割され、これが−86oCで冷凍され、その後の投与用に液体窒素フリーザーの気相中に冷凍保存される。これらそれぞれのアリコットは、以下のとおり、解凍した走化性造血幹細胞生成物を準備するために使用できる。自己単核細胞の冷凍した非拡大隔離集団は、予定された投与の前、十分間に合うように解凍されるが、解凍した走化性造血幹細胞生成物を得るために、CD34+細胞を含み、これがさらにCXCR−4媒介走化活性を持つ強力なCD34+/CXCR−4+細胞の亜集団を含む、自己単核細胞の無菌非拡大隔離集団が、さらにCXCR−4媒介走化活性を持つ強力なCD34+/CXCR−4+細胞の亜集団を含むCD34+細胞用に濃縮される。この解凍した走化性造血幹細胞生成物の試料を取り出し、WBC数、フローサイトメトリー(CD34+細胞計数および生存度用)、グラム染色、および無菌性について分析する。解凍した走化性造血幹細胞生成物は、無菌のCD34+細胞を含む自己単核細胞の非拡大単離した母集団の冷凍アリコットの解凍から約48時間〜約72時間以内に注入のためにリリースされる。
例7.CD34+細胞を含む走化性造血幹細胞生成物の製剤
走化性造血幹細胞生成物は、10 mlの生理食塩水(0.9% 塩化ナトリウム、注射用、USP、Hospira、カタログ番号7983−09)に1% HSA(ヒト アルブミンUSP、Alpha、カタログ番号521303)(「輸液」)および20%を超える自家血清を補充して製剤化される。さらに、生成物の処理時に使用して使い残された走化性造血幹細胞生成物中には何らかの微量の材料(量は不定)が存在しうる。これらの材料には、ダルベッコ・リン酸緩衝液添加した食塩水−Ca++、Mg++未含有(D−PBS)(Baxter、カタログ番号 EDR 9865)、クエン酸ナトリウム(Baxter/Fenwal カタログ番号4B7867)、ヘタスターチ(Abbott Laboratories、カタログ番号0074−7248−03)、IVIg(GammagardR Immune Globulin Intervenous、Baxter. カタログ番号060384)ならびにIsolexR 300i幹細胞試薬キット(Baxter、カタログ番号4R9734)中の抗CD34単クローン抗体、幹細胞解除剤およびヒツジ抗マウス磁性ビーズを含む試薬などがある。
例8.走化性造血幹細胞生成物のカテーテル施設への輸送
当初の計画に従い、リリース判定基準を満たす走化性造血幹細胞生成物を、制御された無菌環境内(例えば、少なくとも、クラス100,000の細胞処理施設、クラス10,000が望ましいが、必須ではない)内にある、クラス100生物学的安全キャビネット内の無菌10 cc注射器に充填した。走化性造血幹細胞生成物を、HSAを補充した10 ml PBS中に懸濁させ、リリース判定基準に従って、容器にラベル付けした。当初の計画では、各コホートがそれぞれ5名の被験者で構成される4つの用量コホートが要求された。第1は、約5×106個のCD34+細胞、第2は約10×106個のCD34+細胞、第3は約20×106個のCD34+細胞、および第4は約30×106個のCD34+細胞を投与される予定であった。用量のより多い用量コホートに属し、割り当てられたコホート用量を満たすためにはCD34+細胞数が不適切である被験者は、可能な限り大きなCD34+細胞用量の前のコホートに加えられることになっていた。充填した注入用注射器を、漏れを防ぐためにキャップされ安全ガードが取り付けられたフラッシング用注射器と共に、四方活栓に取り付けた。送達器具を二重滅菌バッグ内に密封し、心臓カテーテル施設への輸送のために安全な輸送用ボックス内に入れた。走化性造血幹細胞生成物のリリースおよびコホートの割り当ての後、走化性造血幹細胞生成物を、梗塞関連動脈直接注入(「血管内投与」)用にカテーテル施設に発送した。
例9.走化性造血幹細胞生成物の冠血管内注入
走化性造血幹細胞生成物が注入のためにリリース(上記参照)されたという細胞処理施設からの通知が行なわれると、被験者/患者が、走化性造血幹細胞生成物の到着と同じ時刻にカテーテル施設に到着するよう予定が組まれた。
心臓酵素(脳ナトリウム利尿ペプチド(BNP)、トロポニンおよびCPK MB)、完全血液算定、完全化学反応検査(腎臓および肝臓の機能検査)およびEKGを走化性造血幹細胞生成物注入の直前に実施した。ニューヨーク心臓協会(NYHA)機能分類システムによる心不全の段階の臨床評価を記録した。
注入用走化性造血幹細胞生成物および最終的品質保証リリース(ファックスによる)を受け取り次第、被験者1は、上述のとおり心臓カテーテル法を受けた。冠動脈造影法を実施して、梗塞関連動脈の開存性(開いていること、閉塞のないことを意味する)および心筋梗塞(TIMI)血管造影の流れ中の血栓溶解について評価した。ワイヤ付きバルーンカテーテルを梗塞関連動脈のステント配置したセグメントに配置した。走化性造血幹細胞生成物の注入に適合性を持ち内径が少なくとも約0.36 mmである任意の適切なバルーン膨張カテーテルを使用できる。配置した後、バルーン・ワイヤーを除去した。輸送用ケースから走化性造血幹細胞生成物送達器具を取り出した。
送達器具は、無菌バッグ内にあり、注入用注射器(走化性造血幹細胞生成物を含む)およびフラッシング用注射器に取り付けられた安全ブロックを備えるものであった。器具は、注入用注射器(10 mlの走化性造血幹細胞生成物を含む)およびフラッシング用注射器(6 mlのフラッシング溶液を含む)から構成されるものであったが、その両方とも無菌の四方活栓に取り付けられていた。送達器具全体を穏やかに振とうして輸液中にCD34+細胞を再懸濁させた。フラッシング用注射器を使用して、器具内の全ての気泡を除去し(空気塞栓を阻止するため)、次に活栓を介して送達器具をバルーン膨張カテーテルに取り付けた。
走化性造血幹細胞生成物の被験者への注入による送達は、以下のとおり進めた。まず、フラッシング用注射器(6 ml 溶液)とバルーンカテーテルの中央管腔の間の活栓を開いた状態で、(ガードを外した後)1 mlのフラッシング溶液をカテーテルの中央管腔内に15秒間注入した。第二に、冠動脈内皮への損傷を避けるためにステント内で2気圧でバルーンを膨張させてから、(ガードを外した後)膨張させたバルーンの遠位に走化性造血幹細胞生成物の注入ができるように活栓弁を調節した。バルーンが膨張した状態で、約30秒〜約45秒間(時間を計って文書化)かけて注入用注射器から約3 cc〜約4 ccを手動で注入した。CD34+細胞を接着させ、逆流を防止するために、合計で約2分〜約3分(注入の時間も含む)のあいだバルーンは膨張させたままにした。注入と注入の間では、血流の復元(再灌流)が起こるようにするため、バルーンは3分間のあいだ収縮させたままにした。注入用注射器を空にするには、3回の注入が必要なことが予想される。第三に、走化性造血幹細胞生成物の注入が完了し、バルーンを収縮させてから、フラッシング用注射器から注入用注射器を充填できるように活栓弁を調節した。最後に、バルーンが膨張した状態で(約2分〜約3分)、残留したCD34+細胞を注射器およびカテーテルからIRA循環内に遊離させるために、注入用注射器内にある4 mlのフラッシング溶液を約30秒〜約45秒間をかけて注入した。その後、カテーテルを除去した。
注入に関連した虚血(不適切な血流)の評価を、走化性造血幹細胞生成物の注入後、24時間以内に実施した。約12時間および約24時間の時点でEKGを、および約24時間のあいだ約8時間おきに心臓酵素(BNP、トロポニンおよびCPK MB)の分析化学を取得した。走化性造血幹細胞生成物の注入直後に、不整脈の評価(24時間Holterモニター)を実施した。
全ての被験者に、デジタル温度計と、走化性造血幹細胞生成物の注入後30日間にわたり1日2度温度を記録する記録帳を提供した。記録した温度が100.5oFを上回った場合、ただちに治験実施施設に通知するよう被験者に指示した。日常的臨床基準に従い、適切な培養および放射線評価による迅速な経過観察を実施した。細菌感染があった場合は文書化し、IRBおよびFDAに報告した。
安全性評価のための追加的な経過観察のための来院には、生成物の投与後、1週目および2週目の来院が含まれた。来院時の評価には、総合的な病歴および身体検査、EKG、完全血液算定、完全化学反応検査(腎臓および肝臓の機能検査)、および血清心臓マーカー(BNP、トロポニンおよびCPK MB)の測定が含まれた。NYHA機能クラスの臨床評価を1週目および2週目に記録した。走化性造血幹細胞生成物の注入後4週目に、EKGおよび心臓酵素(BNP、トロポニンおよびCPK MB)を取得した。24 Holterモニターを使用して、不整脈について評価した。NYHA機能クラスの臨床評価を記録した。症状限定Bruceプロトコルを使用したトレッドミル運動試験も同様に実施した。
走化性造血幹細胞生成物の初回注入後、約3か月および約6か月の時点で、24時間Halterモニターを実施した。NYHA機能クラスの臨床評価を記録した。走化性造血幹細胞生成物の注入後、約6か月の時点で、Bruceプロトコルを使用した症候限界性トレッドミル運動試験を記録した。
走化性造血幹細胞生成物の注入後、約12か月の時点での安全性評価には、総合的病歴および身体検査、EKG、完全血液算定、完全化学反応検査(腎臓および肝臓の機能検査)、および血清心臓マーカー(BNP、トロポニンおよびCPK MB)の測定が含まれる。24時間Holterモニターを実施する。NYHA機能クラスの臨床評価が記録される。
統計分析
それぞれの被験者が自分自身の対照としての役割を果たす一対デザインが、一部の実施態様で使用された。被験者ごとに、治療の前と後との間の差異を、4つの心臓機能数値(すなわち、心筋の収縮性、収縮終期容積、拡張終期容積、および灌流)のそれぞれについて分析した。投薬レベルの増加の有意性を評価するために、直線回帰分析を使用した。帰無仮説は、回帰直線の勾配(投薬レベルが独立変数としての役目を果たし、「後」から「前」を差し引いた差が従属変数としての役目をする)がゼロに等しいというものである。偽帰無仮説を棄却する検出力は、用量と心臓機能の改善との間の高い相関である0.5について、0.05 αレベルの有意性で0.68である。用量レベルの増大の医学的有意性を評価するために、回帰直線の勾配についての95%の信頼区間を使用した。回帰直線の勾配がゼロと有意な差異がないが、回帰直線の切片がゼロと異なる場合には、全ての治療群を合わせて、全体的な治療有効性を評価するために対応のあるt検定を実施する。帰無仮説では、差の平均がゼロに等しい。またWilcoxon符号付順位検定も、治療有効性を決定するための追加的な検定として実施した。観察が正規分布をしていない場合、この検定は、(偽帰無仮説の棄却において)t−検定よりも強力である。αレベルが0.05で、また治療が中程度の大きさの効果(肉眼で認められるほどに大きな効果)を持つ場合、偽帰無仮説を棄却するt検定の検出力は0.79である。治療効果の大きさの医学的有意性を、差の平均についての95%信頼区間(差の真の平均は、検定試料の95%のこの区間内にある)を計算することで判断した。
灌流の改善を評価するために、用量レベルを独立変数、および灌流の変化(1=yes、0=no)を従属変数として、ロジスティック回帰を使用した。指標群の役割をする5.0×106個の細胞で4つの用量レベルのオッズ比を別個に計算した。
CD34+細胞投薬の灌流に対する有意性を評価するために、二項検定を使用した。ベースライン灌流スキャンで灌流の不具合があった場合にその自然発生的な改善はないことが期待された。したがって、6か月の時点で評価して、ベースラインと比較したとき、灌流の不具合に何らかの臨床的に有意な改善があれば、治療効果とみなした。
適格性は満たしたが、CD34+細胞を受けていない並行群(未治療、対照群)を、治療群と同様に評価し、心臓機能/灌流の有意な改善について評価した。各治験実施施設では、処置群と無処置対照群を交互に発生させた。各施設で初めの(治療群または未治療群)被験者の順を決めるためにコイン投げを使用した。治療群と未治療群との間の転帰の比較を作成した。中核ラボには、治療または未治療に関しては分からないようにした。
臨床転帰と、細胞含量(CD34+)、および/または生体外コロニー増殖(CFU−GM、CFU−GEMM、BFU−E)、CXCR−4移動性、およびCXCR−4−表面抗原発現との間に相関があるかどうかを判断するために、評価を実施した。
当初計画したとおり、合計20名の被験者が説明した発明の走化性造血細胞生成物を投与された。4つの用量コホート(約5×106、約10×106、約20×106および約30×106個のCD34+細胞)を用意した。任意の被験者で走化性造血幹細胞生成物の含量が、その割り当てられたコホートで不十分な場合、その被験者をできる限り大きな用量の前のコホートに割り当てなおした。注入に5×106個未満のCD34+細胞しか利用できない被験者は、治験から外し、反復カテーテル法を受けず、20名の被験者の治験群の一部としては数えなかった。さらに、説明した発明の走化性造血細胞生成物が、リリース判定基準を満たさなかった場合、被験者は、細胞生成物を投与されず、治験候補者としては数えられず、次の被験者と交替させた。任意のコホート用量群において、ある被験者が、(おそらく)細胞生成物の注入の結果によるとみなされる急性(注入直後から約7日後を意味する)の予期しない毒性を経験した場合、用量の段階的増量は中止され、3名の被験者がその用量レベルに追加された。それ以外の予期しない毒性が観察されなかった場合には、用量の段階的増量を再開したが、被験者数が合計20名を超えることはなかった。その用量レベルで別の毒性が発生した場合には、その後の全ての被験者を次に低い用量レベルに加えた。
前の用量コホートの全ての被験者が生成物の投与から2週間後の経過観察評価を完了するまでは、より高い用量コホートのどの被験者にも、説明した発明の走化性造血幹細胞生成物を投与しなかった。
例10.予備研究の実験結果
以下のゴールを達成するために、予備的な一連の前臨床試験を実施した:
(1) ミニ骨髄収穫(MMH)のための製造工程を最適化する
(2) インバウンドMMH生成物およびアウトバウンド造血性細胞生成物の安定性を評価する
(3) 内径許容度およびカテーテルの安全性を評価する
(4) 治験での使用が意図された細胞生成物のカテーテルとの適合性を評価する、および
(5) 安定性試験で最終的造血性細胞生成物を表すために、最終的造血性細胞生成物の上澄液を使用することの適合性の評価。
研究1: ミニ骨髄採取(MMH)のための製造工程の最適化
代表的な骨髄生成物からの生存可能なCD34 細胞収量に対する主な製造変数の効果を評価した。合計6名の45歳以上(45〜57歳の範囲に基づく)および3名の30歳未満(21〜28歳の範囲に基づく)のボランティアのドナーが、平均45 ml(31 ml〜54 mlの範囲に基づく)の骨髄を寄付することに同意し、その処置について書面によるインフォームドコンセントを提出した。採用した骨髄吸引の技法は、臨床規模MMH(上記の例3を参照)に対して実施されるものと同一であった。表2に示すとおり、ボランティアドナーから収集したミニ骨髄収穫(「MMH」)由来の有核細胞(NC)およびCD34+細胞の細胞数は、年齢に関連しているようである。
表2: MMHの有核細胞収量に対するドナー年齢の効果。
高齢のドナー(N=6)からの骨髄生成物の平均細胞数は、28.4×106(15.8×106〜49.5×106の範囲に基づく)個の有核細胞/ml [「NC/ml」]で、7−AAD色素排除試験とフローサイトメトリーにより判断したとき、平均生存度が90.42%(80.95%〜98.21%の範囲に基づく)で、またCD34+含量は3.06×105/ml(1.27×105/ml〜5.58×105/mlの範囲に基づく)であった。若年の被験者グループ(N=3)では、骨髄吸引から収集された平均細胞数は、46.2×106個のNC/ml(39.9×106 NC/ml〜50.6×106 NC/mlの範囲に基づく)で、平均7−AAD生存度が93.5%(87.17%〜96.90%の範囲に基づく)、また合計CDW含量が8.5×105/ml(5.99×105 CD34+細胞/ml〜11.60×105 CD34+細胞/mlの範囲に基づく)であった。
赤血球枯渇およびCD34選択
表3:高齢の年齢群(4557)ドナー由来MMHのRBC枯渇後のCD34+細胞回収率
表3に示すとおり、高齢のドナーから収集したMMH由来の骨髄生成物の赤血球枯渇のあと、初期MMHからのCD34細胞の平均79.83%(65.68%〜92.36%の範囲に基づく)が回収された。初期CD34細胞純度(1.58%、1.09〜1.99%の範囲に基づく)と、赤血球枯渇(1.57%、1.33〜1. 84%の範囲に基づく)後の純度との間には有意な差異はなかった。走化性を定量化する分析法は、当技術で周知であり、様々な技法を使用して、様々な細胞タイプの走化能が評価される。さらに、細胞移動分析法が利用できる。
CXCR−4を媒介としたCD34+細胞の生体外での遊走活性の決定に使用した分析法は、Jo他(J. Clin. Invest. 105: 101−11(2000))に記載のある分析法を基に適合させたものであるが、これはCD34+細胞の膜貫通遊走に依存する。トランスウェルポリスチレンプレート(6.5 mm 直径、5 um孔径、Costar)の上部チャンバーから下部チャンバーへのCD34+細胞の膜貫通遊走は、下部チャンバー内に配置されたSDF−1によって誘発される。その時点で下部チャンバー内にある移動した生存可能なCD34+細胞の数は、CD34/CD45抗体および7−AADを使用したフローサイトメトリー分析により決定される。対照のCD34+細胞の自然発生的遊走は、下部チャンバー内でSDF−1なしで実施する。
(i)CXCR−4を発現し、(ii)CXCR−4を媒介とした走化活性を持つ、強力な細胞の亜集団は、VEGFR−2を非常に低いレベル(平均 0.84%、範囲0〜2.39%)で発現した。強力なCD34+細胞の亜集団は、CXCR−4を同時発現する一方(CXCR−4同時発現、平均60.63%、中央値52%、CD34+細胞の範囲31〜98%、SDF−1勾配で移動できる)、2.5%未満のCD34+細胞しかVEGFR−2を同時発現しないため、機能的には、これらの細胞はVEGFR−2−であり、すなわち、VEGFR−2は、細胞を梗塞周囲領域内に駆動させるものではない。
表4:高齢群(年齢45〜年齢57)ドナーからのMMHのIsolex処理直後の、CD34+の細胞回収率、純度、CXCR−4遊走活性、生存度および造血性CFU増殖
表4に示すとおり、免疫磁気Dynabeads(R)および抗CD34 mAbを含むIsolex システムを使用したCD34 選択の後、平均32.11%(15.31 %〜43.60%の範囲に基づく)のCD34細胞が除去され、平均純度が73.32%(71.66%〜73.64%の範囲に基づく)で、平均生存度が97.27%(93.80%〜98.49%の範囲に基づく)であった。さらに、これらのCD34+細胞では、選択の直後に平均17.26%(2.60%〜22.10%の範囲に基づく)のCXCR−4遊走能を示し、また、MeihoCult培地中で造血コロニー(21.89コロニー/100 CD34+細胞播種(17.0 コロニー/100 CD34+細胞播種〜27.5コロニー/100 CD34+細胞播種の範囲に基づく)を生成する能力があった。
研究2:インバウンド ミニ骨髄採取生成物およびアウトバウンド造血性細胞生成物の安定性の評価
説明した発明の走化性造血幹細胞生成物のインバウンド MMHおよびアウトバウンドの安定性を評価するために、健常なボランティアを用いた一連の実験を実施した。インバウンドおよびアウトバウンド生成物機能的生存度の評価を、細胞生存度(7−AAD)、SDF−1 /CXCR−4媒介CD34+細胞移動、およびメチルセルロース中で造血コロニーを形成する能力(CFU コロニー形成能力)により評価した。
発送および物流管理の目的で、また臨床予定との調整のために、生成物の安定性を評価するために、MMH生成物を、表示どおり4oC〜8oCで保存した。発送および物流管理の目的でアウトバウンド生成物の安定性を評価するために、MMHの後に濃縮された単離CD34+細胞を含む走化性造血幹細胞生成物を、表示どおりに4oC〜8oCで保存した。
予備試験において、細胞は、直ちに処理したか、または処理の前に4〜8oCで12時間維持し、注入に適した細胞生成物の製造に対する発送および物流管理の所要時間の影響を評価した。処理前の保管期間(インバウンド生成物の期限切れ)にもかかわらず、結果には有意な変化がなかった(データ非表示)。
別の一連の実験において、細胞は約4oC〜約8oCで再評価の前12時間および約24時間保存し、MMH後それぞれ約36時間および約48時間の時点で注入する生成物を模倣した。
表5.MMHのIsolex処理後13〜13.5時間のCD34+細胞の生存度、増殖およびCXCR−4遊走活性
図5に示すとおり、走化性造血幹細胞生成物の単離したCD34+細胞は、平均生存度97.24%(96.90%〜97.59%の範囲に基づく)および平均CXCR−4媒介遊走能7.60%(7.50%〜7.70%の範囲に基づく)を持っていた。表6に示すとおり、平均26.3時間(26.0 時間〜26.5 時間の範囲に基づく)の保管後、これらの細胞は、平均生存度96.81%(96.39%〜97.22%の範囲に基づく)および平均CXCR−4媒介遊走能4.75%(4.50%〜5.00%の範囲に基づく)を持っていた。さらに、細胞はなおも生成する生体外で造血コロニーを生成する能力を維持していた。
表6.MMHのIsolex処理後26.0〜26.5時間のCD34+細胞の生存度、増殖およびCXCR−4遊走活性
こうして、CD34+細胞選択から平均13.3時間(13.0〜13.5時間の範囲に基づく)(MMH後26.0〜26.5時間を表す)後に、CD34+細胞は、平均生存度97.24%(96.90%〜97.59%の範囲に基づく)を持ち、平均CXCR−4媒介遊走能は7.60%(7.50%〜7.70%の範囲に基づく)であった。MMH後、平均26.3時間(26.0〜26.5時間の範囲に基づく)で、細胞の平均生存度は96.81%(96.39%〜97.2%の範囲に基づく)であり、平均CXCR−4媒介遊走能4.75%(4.50%〜5.00%の範囲に基づく)を維持した。
この生成物を含む説明した発明の組成物の製剤化は、MMH収集から平均8時間(8.63±1.80、N= 4)後に起こり、注入はMMHの24時間以内に起こった。
表7.MMH後の時間の関数としてのCD34+細胞生存度: 12時間インデートおよび48時間アウトデート(全ての時点はMMHの完了から測定)
続く実験で、4個のMMH生成物(A〜D)を収集し、CD34+細胞をIsolex処置により単離する前に平均12.8時間(12.5〜13.0時間の範囲に基づく)のあいだ4oCで保存した。この群は、「12時間インデート」群(生成物が約12時間のインデート時間内に製剤化されたことを意味する)を表すが、これを機能的生存度アウトデートについてMMH採取後「24時間」(22. 9時間±1.63、Ν= 4)、「33時間」(33.38±1.11、N= 2)、および「48時間」(48.33±0.82、N=4)で評価した。表7−9に要約したデータは、MMHの後、濃縮されたCD34+細胞を含む走化性造血幹細胞生成物が、(1)高い生存度(> 90.0%の平均生存度、表7)、(2)そのSDF−l/ CXCR−4媒介遊走能の76.85%(±21.66)(表8)、および(3)その生体外で造血コロニーを形成する能力(表9)をそれぞれ維持することを示すものである。
表8は、MMH後の時間: 12時間インデートおよび48時間アウトデート(全ての時点はMMH完了から測定)の関数としてのSDF−1 /CXCR−4媒介CD34+細胞移動(遊走CD34+細胞の%)を示す。CD34+細胞の遊走能に対するMMH後の時間の影響を判断する目的では、時点「X」を基準点とみなした。それはこれが細胞を最終的な製剤形態で被験者に戻すことを合理的に期待しうるMMHの後の最も早い時点を表すと判断されたためである。以下の時点(Y=33時間、Z=48 時間)での残存遊走活性は、24時間(X)時点の後に残存する遊走能の%値として計算した。
表8:MMH後の時間の関数としてのSDF−l/ CXCR−4媒介CD34+ CXCR−4+細胞移動(移動CD34+細胞%値): 12時間インデートおよび48時間アウトデート(全ての時点はMMHの完了から測定)
*=(Y÷X)×100% @=(Z÷X)×100%
表9は、MMH後の時間、12時間インデートおよび48時間アウトデート(全ての時点はMMH完了から測定)の関数としての、播種生存CD34+細胞100個当たりのコロニー形成単位(CFU)数を示す。
CD34+細胞を含む説明した発明の走化性造血幹細胞生成物について、インデートおよびアウトデートの両方の安定性パラメータを、それぞれ12時間(インデート)および48時間(アウトデート)(12/48)から、それぞれ24時間(インデート)および72時間(アウトデート)(24/72)に延長するために、CD34細胞をMMH採取の約12時間後(12時間インデート)および約MMH採取の24時間(24時間インデート)後に精製し、MMHから検査/予測される注入の時点までの合計時間である約48時間および約72時間の時点(それぞれ48時間アウトデートおよび72時間アウトデート)で機能的生存度を分析した。特に、説明した発明の2つのMMH/走化性造血幹細胞生成物機能的生存度特性を48時間および72時間の時点で評価した。結果得られたデータをさらに前の12/48 時点(表7〜9)で導き出された同一の指標と比較した。
表10〜12は、33時間(32.5±0.71、N=2に基づく)、48時間(49時間での1データ点に基づく)、および72時間(72.5h±0.71、N=2に基づく)で、説明した発明の走化性造血幹細胞生成物の単離したCD34細胞は、(1)90%を上回る生存度(表10)、(2)そのSDF−1/VEGF/CXCR−4媒介遊走能の102.19±32.69%(表11)、および(3)その生体外で造血コロニーを生成する能力(表12)を維持したことを示す。
表10:MMH後の時間の関数としてのCD34+細胞生存度: 24時間インデートおよび72時間アウトデート(全ての時点はMMHの完了から測定)
表11: SDF−1/CXCR−4媒介CD34+細胞移動(MMH後の時間の関数としての移動CD34+細胞の母集団%): 24時間インデートおよび72時間アウトデート(全ての時点はMMHの完了から測定)
表11の残存比率%値は、上記表8にあるとおり決定された。
表12:MMH後の関数としてのプレートにとった生存可能なCD34+細胞100個当たりのCFU数: 24時間インデートおよび72時間アウトデート(全ての時点は、MMHの完了から測定)
説明した発明の単離したCD34+細胞を含む走化性造血幹細胞生成物(「臨床生成物」)の機能的生存度パラメータの、MMH後8時間(8.6h±1.80、N=4)、12時間(12,87h±1.92、N=4)、32時間(33.5 h の1時点)、48時間(47.50h±2.5、N=2)、および72時間(71.5h±0.50、N=2)でのさらなる評価により、72時間後、生成物は24時間の時点と同等なその(1)生存度(表13)、(2)SDF−1/CXCR−4媒介遊走能(表14)および(3)生体外で造血コロニーを形成する能力(表15)を保持することが示された。
表13: 臨床生成物の実績:MMH後の時間の関数としてのCB34+細胞生存度
表14: 臨床生成物の実績: SDF−1/ CXCR−4媒介CD34+細胞の移動(MMH後の時間を関数としての移動CD34+細胞の%値)
*=(Y÷X)x100%
全ての残存比率は、上記表8にあるとおり計算した。
表15: 臨床生成物の実績:MMH後の時間を関数とした、播種生存CD34+細胞100個当たりのCFU数
これらのデータをもとに、説明した発明のCD34+細胞臨床生成物についてインデートを24時間(12時間から)、またアウトデートを72時間(48時間から)に延長することが正当化される。
図1は、72時間の時点で、説明した発明の走化性造血細胞生成物の機能的生存度が、48時間の時点で評価された同じ指標と同等であることを示す。
試験3:カテーテルの安全性
強力なCD34+細胞を含む説明した発明の走化性造血幹細胞生成物の生存度および潜在的効力は、カテーテルを通過する際にその効力を維持する細胞に依存する。説明した発明の方法で使用するカテーテルは、少なくとも0.36 mmの内径を持つ。少なくとも0.36 mmの内径を持つ任意のタイプのカテーテルが、説明した発明の医薬組成物を送達するのに有効であると考えられる。
一つの実施態様において、カテーテルは、バルーンカテーテルである。高い細胞濃度および反復的な注入が、細胞の生存度、細胞の回収率またはカテーテルの完全性に悪影響を及ぼさないかどうかを判断するために、バルーンカテーテル安全性試験を実施した。分析を実施するための適切な数の細胞を獲得するために、非動員の末梢血前駆体を使用した。カテーテルを選択したCD34+細胞を含む説明した発明の細胞生成物の注入についてIRAで評価した。CXCR−4分析法で試験した内径0.36 mmのカテーテルのどれも、CD34+選択細胞の生存度、培養の増殖、または移動性に対して有害な影響のあるものはなかった。
表16.カテーテルによる注入前および後のCD34+細胞の生存度
表16に示すとおり、試験した全てのカテーテルで、平均CD34+細胞生存度は、カテーテルを通した後で70%以上であった。
CD34+細胞生成物の注入が、使用するカテーテルの安全性に問題をもたらさないこと、またかなりの割合の細胞生成物がカテーテルの内部壁に付着しないことを示すために、カテーテルで、臨床的に使用するよりもかなり高めの細胞濃度を持つCD34+細胞生成物の反復的な注入を行ってみた。4つのブランドのカテーテル(Sprinter、Voyager、MaverickおよびRaptor)を、各タイプ5つのカテーテルを使用して評価した。分析を実施するための適切な数の細胞を取得するために、非動員のアフェレーシス生成物を使用した。この治験での治療用量で計画されているよりも3倍以上の細胞濃度、すなわち、10 mlの輸液中にCD34+細胞を含む160×106個の有核細胞を各カテーテルを通して2回通過させた。カテーテルを通した後での平均CD34+細胞回収率は、100.59%(76.99%〜228.70%の範囲に基づく)であった。
20個全てのカテーテルを、有核細胞を用いた2回の灌流後、メチレンブルー染料漏れ試験を使用して完全性についてテストした。漏れの証拠はなく、接点およびカテーテル先端を調べたところ正常であった。
表17aおよび17 bに示すとおり、カテーテルによる灌流の細胞に対する効果は、試験したこれらのカテーテルの中ではカテーテルの型式および製造元には依存しないようであり、処理の前、および/またはCD34+細胞選択後かつ灌流の前のいずれにおいても、細胞を保存した時間の長さには依存せず、結果的に、最終平均回収率がCD34+細胞のうち96.0%(範囲80.8%〜102.2%)(表17b)およびカテーテルを通過させて灌流したCD45+細胞のうち86.36%を含む最終製剤形態となった。さらに、細胞の平均生存度は、96.5%(範囲92.5%〜98.6%、N=16)であり、細胞は、CXCR−4遊走能(データ非表示)およびメチルセルロース中で造血コロニーを形成する能力(平均25.8 CFU/播種した細胞100個の(範囲21.0%〜30.5%))の両方が維持された。
総合的に、これらの実験は、CD34+細胞を含む走化性造血幹細胞生成物を内径が少なくとも約0.36 mmの心臓のカテーテルを通して、連続的に通過させても、カテーテルの完全性またはCD34+細胞の効力、すなわち、CD34+細胞生存度、CFU コロニー増殖、またはCD34+ CXCR+を媒介とする遊走能/移動性に悪影響は及ぼさないことを示すものである。
試験4:細胞生成物のカテーテルとの適合性
CD34+細胞を含む走化性造血幹細胞生成物と、本試験で細胞生成物の送達に使用されうる各カテーテルとの適合性をさらに試験するために、各カテーテルタイプを複数回通過させた後で細胞生成物を試験して、治療プロトコル中に期待されるものより大きな極端なストレス条件の影響を評価した。
MMH採取後48時間に、個別のドナーから入手した約5.73×106個〜約21.10×106個の範囲のCD34+細胞(すなわち、用量コホートの投与量を反映)を含む走化性造血幹細胞生成物を、同じブランドの3個のカテーテル(各ドナーについて1タイプのカテーテル(Sprinter、VoyagerまたはMaverick))を通して連続的に注入し、細胞生成物をCD34+細胞回収率、コロニー生成 および生存度について評価した。
表18:カテーテルを通した連続的な注入後のCB34+細胞の回収率および無菌性
表18に示すとおり、生存可能なコロニー形成細胞を、試験した3つのカテーテル全てについての全ての実験で回収した(細胞回収率99%、99%および106%)。
表19に示すとおり、第3のカテーテルを通過させた後のCD34+細胞の平均生存度は、94.000%(93.55%〜94.40%の範囲に基づく)であったが、注入前の細胞生成物では96.01%(94.18%〜97.93%の範囲に基づく)であった。
表19.カテーテルを通した連続的な注入後のCD34+細胞の生存度
表20に示すとおり、第3のカテーテルを通過させた後でのCD34+細胞に由来するコロニー形成単位(CFU)増殖は、注入生成物(すなわち、CD34+細胞を含む、注入した走化性造血幹細胞生成物)の95.27%(43.47%〜163.64%の範囲に基づく)であった。
表20.カテーテルを通した連続的な注入後のCB34+細胞のCFU増殖
CD34+細胞の移動性および培地での増殖能力に対するカテーテル灌流の効果を判断するために、一連の実験を実施したが、ここで健常なドナーから入手したMMH細胞を、Isolex処理を開始する前に4oCで12または24時間保存した。次にIsolex処理前に約12時間保存した単離CD34+細胞生成物を4oCで処理の終了から約36時間が経過するまで、合計でMMH後約48時間のあいだ保存した。その時点で、内径0.36 mmの心臓バルーンカテーテルを通した灌流の前後でのSDF−1/CXCR−4移動性およびCFU増殖について評価した。同様に、細胞 をIsolex処理前24時間保存した後、4oCでIsolex処理の終了から48時間が経過するまで、合計で72時間のあいだ保存してから、評価した。
表21.12インバウンド / 48 アウトバウンドおよびMMHから48時間インバウンド / 72時間アウトバウンド: SDF−1/CXCR−4移動性(移動したCD34+細胞の集団%)およびカテーテル灌流前(「PRE」)およびカテーテル灌流後(「POST」)のCFU(播種生存CD34+ 100個当たり)
表21の結果は、CD34+ CXCR−4媒介細胞移動性も、培地内で増殖する細胞の能力も、試験したどの時点でも、少なくとも0.36 mmの内径を持つカテーテルを通した灌流による悪影響はないことを示すものである。
血清の安定化効果
以下のデータは、選択したCD34+細胞の遊走能に対する血清の安定化効果の重要性を確認するものである。
表22に示すとおり、走化性造血幹細胞生成物を含む組成物を血清なしで製剤化したとき、CXCR−4遊走活性は、カテーテル注入前試料を含め、試験した全ての試料で観察されなかった。
表22.カテーテルを通した血清なしでの連続的注入の後のCD34+細胞の走化性
図2および図3は、Isolex選択したCD34+細胞は、ヒト血清の存在下で製剤化したとき、その遊走能をより長く保持することを、さらに描写するものである。Isolex処理の後、選択したCD34+細胞を含む骨髄由来の造血幹細胞生成物を、(1)1%ヒト血清アルブミン、25U/mlのヘパリンナトリウムおよび各種濃度(約0%、約10%、約20%、または約70%)の自家血清を含む、リン酸緩衝食塩水(ダルベッコ・リン酸緩衝食塩水、Ca++、Mg++未含有(Baxterカタログ番号 KDR9865)(「PBS」)か、または(2)1% ヒト血清アルブミン、25U/mlのヘパリンナトリウムおよび(約0%または約10%の)自家血清を含む正常生理食塩水(0.9%)のいずれかの中で製剤化した。SDF−1/CXCR−4媒介CD34+細胞の遊走能を、最終生成物保管(2oC〜8oCで)中、および細胞をカテーテルを通して、治験実施計画書で予想されるものと同一の速度および持続時間で通過させた後の異なる時点で評価した。これらの製剤のどれも、カテーテルを通過させた後のCD34+細胞生存度またはCD34+細胞の回収率に影響を与えなかった。
選択したCD34+細胞を含む走化性造血細胞生成物が、(i)PBS−血清中または生理食塩水−血清中のいずれで製剤化されたか、かつ(ii)カテーテルを直ちに通過させたか、または長期安定性試験の約4oC〜約8oCでの保管期間の後でカテーテルを通過させたか、のいずれであるかにかかわらず、平均96.6%の生存度(範囲92.5%〜98.6%)および平均11.4%のCXCR−4媒介遊走能(範囲2.4%〜30.6%)が維持され、これは、採取から移動性分析までの最長48時間の合計時間を表す。
図2パネル(a)に示すとおり、約25時間の時点でPBSのみで製剤化した細胞は、約10%のCXCR−4遊走能を維持し、これが約48時間の時点でほぼ0に減少した。パネル(b)に示すとおり、生理食塩水のみで製剤化した細胞は、あるとしてもその遊走能のわずかだけが維持された。パネル(c)および(d)に示すとおり、少なくとも約10%の血清を含むPBSで製剤化した細胞は、その遊走能の約10〜15%を最長約55時間のあいだ保持し(c)、一方、生理食塩水および少なくとも約10%血清で製剤化した細胞は、その遊走能の約20%を最長約50時間のあいだ保持した。パネル(e)および(f)に示すとおり、PBSにさらに高い血清濃度を補充したものの中では、細胞はより長い持続時間、高い遊走能力を保持した。
図3に示すとおり、選択したCD34+細胞を含む説明した発明の生成物は、10%血清中で製剤化したとき、採取後それぞれ約24、約32、約48および約56時間後にそのCD34+CXCR−4媒介遊走能の14.25%、<1%、6%、および5.8%を保持した。図3は、さらに選択したCD34+細胞を含む説明した発明の生成物は、20%血清中で製剤化したとき、採取後それぞれ約24、約32、約48および約56時間後にそのCD34+−CXCR−4媒介遊走能の18.25%、10.25%、17%および11%を保持したことを示す。したがって、「安定化量」という用語は本書で使用するとき、選択したCD34+細胞を含む説明した発明の生成物の製剤形態に含まれるとき、これらの細胞がCXCR−4媒介走化活性および造血性コロニー形成能力を保持することを可能にする血清の量を意味する。
表23に示すとおり、健常なボランティア、および自家血清を加えた患者から入手したCD34+ CXCR−4+細胞は、72時間のあいだその移動性が維持された。CD34+細胞を、ミニ骨髄採取処置により、例3に記載したとおり、同一の条件下で、健常なボランティア、および患者の骨髄から単離し、例4および例5に記載したとおり走化性造血幹細胞生成物を生成した。次にその生成物を>20%自家血清とともに、またはそれなしで製剤化し、24、48および72時間の時点で試験した。列2に示すとおり、健常なボランティアから入手したCD34+ CXCR−4+細胞のCXCR−4細胞の移動性は、血清なしで製剤化したとき、48時間後に72%減小した。列3に示すとおり、健常なボランティアから入手したCD34+ CXCR−4+細胞のCXCR−4 細胞の移動性は、血清と共に製剤化したとき、平均CD34+CXCR−4+細胞運動性の変化を示さなかったが、これは、血清によりSDF−1 /CXCR−4 移動性が安定化されたことを意味する。列4は、患者から入手したCD34+ CXCR−4+細胞は、健常なボランティアからの細胞よりも低い運動性を示したが、CD34+ CXCR−4+細胞の運動性は72時間のあいだ維持されたことを示す。
表23.時間経過に伴う平均CD34+細胞の移動性および変化%。
* 骨髄吸引からの時間
† CD34+細胞をPBSでのみ懸濁
†† 試験した人数
§ CD34+細胞をPGSおよび自家血清で懸濁
|下のチャンバーに移動したCD34+細胞%
# 未実施
** 各実験の変化%の合計/実験数
試験5.最終生成物無菌性試験
300 mlのMMHから取得されるCD34+細胞の収量は限定的であることから、最終細胞生成物の無菌性は、細胞生成物を注入用に保存するために、最終生成物製剤からとった上澄液を使用して評価する。上澄液試料を、細胞生成物を注入に使用する注射器に装填するのと同じ方法で注射器に充填する(上記参照)。
こうした試料が最終細胞生成物製剤を代表することを示すため、最終生成物を遠心分離にかける前に、輸液中の選択CD34+細胞に、C. sporogenes (13 CFU/ml)、P. aeruginosa(2 CFU/ml), S. aureus(18 CFU/ml)、A. niger(17 CFU/ml)、C. albicans(3 CFU/ml)およびB、subtilis(17 CFU/ml)を植菌した(表24を参照)。遠心分離にかけた後、細胞ペレットおよび非細胞上澄液分画の両方の無菌性を、USP好気性および嫌気性試験を用いて評価した。
表24:無菌性試験に使用したバクテリアおよび菌類。Microbiological Environmentsにより調製された各原料微生物バイアルには、1 ml当たり400個の微生物が含まれるが、各種から得られたCFUの数は異なる。
表25に示すとおり、試験した全ての試料からの細胞ペレット分画および懸濁液分画の両方が、植菌微生物の増殖を示した一方、未植菌の対照群は増殖を示さなかった。さらに、試験した全ての微生物に対する細胞ペレット分画と懸濁液分画の試験との間で成長率の明らかな差は観察されなかった。処理手続の各ステップの前と、カテーテルを通した最後の灌流の後でとった試料を試験したところ、微生物汚染について全て陰性であった。
表25:特定種の微生物を植菌した有核細胞(NC)試料の14日無菌性試験(21 ml NC試料中微生物数400)。
a 流体チオグリコール酸培地
bトリプチックソイブロス
前臨床試験のまとめ
総合的に、これらの前臨床データは、記載した製造および試験の手順が、バルーンカテーテルを通した流体注入の日常的な使用に伴うもの以外には、被験者に対してその他の安全性の懸念をもたらさないように、発送およびカテーテルを通した灌流に耐える適切な安定性を持つ適切な数の生存可能な細胞を生成する能力を持つことを示すものである。
例11.単一注入日での予備的第I相効力データ
以下の予備的な第I相効力データは、約10×106個の単離したCD34+細胞内に、即時の細胞死、および心室再形成にともなう後の変化に影響する、パラクリン効果をもたらすために十分な数の、CXCR−4を発現しCXCR−4媒介走化活性を持つ強力なCD34+細胞があることを示す。
例1の開示に従い、合計31名の被験者が同意し、適格であり、治験に登録した。第I相試験に登録した31名の患者は、長期間の低灌流(血液供給の遮断を意味する)によって特徴付けられるST上昇心筋梗塞(STEMI)から5日後に、自家幹細胞採取投与群または対照群に無作為に割り当てられた。登録した31名の被験者のうち、16名が治療群で15名が対照群である。各実施施設での第1の被験者は、治療群または対照群のいずれかに無作為化され、その後の患者は、治療群または対照群に交互に登録された。被験者が治療群に割り当てられた場合、全ての組み入れ/除外基準を引き続き満たしている限り、治療段階に進んだ。対照群に割り当てられた被験者は、経過観察段階に進んだ。ベースラインの人口統計または臨床上のどの特性でも群間には有意な差異はなかった。登録した患者は、年齢34歳〜71歳、87%が男性、77%が白人、61%がNYHAクラスIIまたはIIIおよび49%がNYHAクラスIで、74%が左前下行冠動脈の梗塞を経験し、55%が薬物溶出ステントを受けている。
ステント配置から5〜8日後以内にCD34+細胞を、例3に記載したとおり、ミニ骨髄採取処置により骨髄から単離した。採取した骨髄を次に、例4に記載したとおり、cGMP細胞処理施設に送付し、例5に記載したとおり単離した。
当初の計画どおり、また例8に記載したとおり、治験には4つの用量コホート(5百万、1000万、1500万および2000万個のCD34+細胞)を設ける予定であった。ところが、CD34+選択後の15百万個を超える細胞は、確実に取得できなかった。よって、15×106のコホート3の終了時に登録が打ち切られ、これが評価された最大の細胞用量となった。
細胞生成物のリリースおよびコホート割り当ての後、CD34+細胞生成物を、梗塞関連動脈への直接注入用にカテーテル施設に送付した。治療注入はステント交換後6〜9日(およびミニ骨髄採取から48時間以内)に行った。被験者は、CD34+細胞生成物が施設に到着し、注入についての最終通知を受け取った後で初めてカテーテル検査室に移された。
用量コホートは、コホート1および2の5名の被験者、コホート3の6名の被験者および15名の対照被験者から構成される。コホート1については、発明の走化性造血幹細胞生成物は、CXCR−4を発現し、CXCR−4を媒介とした走化活性を持つ少なくとも0.5×106個の強力なCD34+細胞の亜集団を含む、5×106個の単離したCD34+造血幹細胞を含む[「5M」と表示]。コホート2については、発明の走化性造血幹細胞生成物は、CXCR−4を発現し、CXCR−4を媒介とした走化活性を持つ少なくとも0.5×106個の強力なCD34+細胞の亜集団を含む10×106個の単離したCD34+造血幹細胞を含む[「10M」と表示]。コホート3については、発明の走化性造血幹細胞生成物は、CXCR−4を発現し、CXCR−4を媒介とした走化活性を持つ少なくとも0.5×106個の強力なCD34+細胞の亜集団を含む15×106個の単離したCD34+造血幹細胞を含む[「15M」と表示]。対照被験者(すなわち、CD34+細胞注入を受けない被験者)は、6か月経過観察時に心臓機能(駆出率、収縮終期容積および拡張終期容積)または梗塞領域の灌流に有意な改善があることは予想されなかった。
説明した発明の無菌の医薬組成物を、コホート1、2、および3の各被験者に、STEMIの7日〜11日後に、梗塞に関連した動脈にカテーテルを通して注入することにより非経口的に送達した。無菌の医薬組成物は、(a)治療有効量の無菌の走化性造血幹細胞生成物であって、その走化性造血幹細胞生成物が走化活性を持つ強力な細胞の亜集団を含む単離CD34+細胞の濃縮集団を含み、カテーテルを通過させたときに強度を維持するものと、(b)安定化量の血清とを含む。
心臓機能の経過観察を、注入後3か月および6か月の時点で実施した。心臓の梗塞領域の灌流を注入後の6か月の時点で評価した。灌流および機能の両方の経過観察のための試験を、各被験者の治験治療ステータスをわからないようにして中核ラボ施設で評価した。これらの結果のベースライン指標との比較を実施した。長期的な経過観察のための来院は、12か月の時点で実施し、電話による被験者との面談を2年目から5年目まで毎年1回行う。2年目の経過観察のための通話を完了した被験者については、重篤有害事象は報告されておらず、よってこの時点では、長期的安全性事象は検出されていない。
心臓の性能測定値である安静時合計重症度スコア(RTSS)、梗塞パーセント(「%梗塞」)、収縮終期容積(ESV)および駆出率(「EF」)を、治療後3か月および治療後6か月の時点で評価し、対照群と比較して、対照群と比較した組成物の効力を評価した。予備的な結果を表26. SPECT スキャンに示す。本書で使用するとき、単光子放射型コンピュータ断層撮影法(SPECT)スキャンは、一種の放射性映像試験であり、放射性物質および特殊カメラを使用して心臓の三次元映像を生成し、心臓への血流を表示するものを意味する。一般に、安静時合計重症度スコア(RTSS)は、SPECTスキャンで取り込まれなかった色素の量に基づくスコアである。安静時合計重症度スコアからのデータは、心臓の灌流、すなわち、微小血管レベルでの血流、および筋肉機能を表し、簡単に言うと、SPECTスキャンで使用されるテクネチウム色素が心筋によって取り込まれる。心筋が健康であり、色素を取り込むと、白く見える。心筋が健康ではないと、色素の取り込みが減小するか、または全く起こらなくなり、筋肉が灰色から黒に見える。
梗塞パーセント(MRI)。心臓発作の規模は、患者がどの程度うまくそのトラウマから回復するかの判断に重要である。心臓左心室の30パーセントを超える部位に損傷を受けた患者が、1年以内に死亡する可能性は、損傷のより少ない患者にくらべると2倍あり、より大規模な梗塞では、より積極的な療法が要求されることがよくある。コンピュータを利用した方法によって、損傷組織と損傷していない組織からのMRI信号強度を比較することにより、損傷組織の量を計算する。損傷を受けた心組織は、筋肉構造が崩壊しているため未損傷の組織よりも濃く、またMRIでは、異なる密度の組織間の区別が可能である。「梗塞パーセント(%)」という用語は、本書で使用するとき、心臓の残りの部分と比較した梗塞領域を意味する。この試験の目的で、20%を超える梗塞%は重大であるとみなされる。
予備的な結果を表26および27に示す。統計的有意性を評価するために、対照群および5 M群についてのデータをプールし、10 M群および15 M群のデータをプールした(プールした各群でN=7)。これらのプールした群についての予備的な結果を表27に示す。SPECTデータのみが統計的有意性に至っており、その他の測定値は参加した患者数が少ないために統計的な有意性には至らなかったことに留意すべきである。
表27.治療群別にみたSPECT安静時再潅流重症度スコアの単純変化 − 6ヶ月完了者
注 1:p値は、対応のある差異のt検定から予測した値。95%信頼区間は、t−分布より。
安静時合計重症度スコアについて、表27は、5M群および対象群をプールした群で、6か月後の安静時合計重症度スコアの変化が+12.6を示しており、これらの患者で梗塞領域が拡大したことを示す。安静時合計重症度スコアデータはさらに、10Mおよび15M群の患者は、より大きな梗塞リスク領域を持っていたことを示す。10Mおよび15M群では、梗塞サイズが31.4%低下し、p は <0.01である。このデータによれば、CXCR−4を発現し、CXCR−4媒介走化活性を持つ少なくとも0.5×106個の強力なCD34+細胞の亜集団を含む、少なくとも10×106個の単離したCD34+造血幹細胞の注入は、梗塞領域の灌流の統計的に有意な改善につながる。
未治療対照被験者のRTSSデータは、血管新生または細胞死予防のいずれも示していない。被験者が治療効果のある量に満たない細胞の用量での治療を受けたとき(すなわち、CXCR−4を発現し、CXCR−4媒介走化活性を持つ少なくとも0.5×106個の強力なCD34+細胞の亜集団を含む5×106個のCD34+細胞)、RTSSデータは、血管新生または細胞死の予防のどちらも示さず、RTSSの改善は、CXCR−4を発現し、CXCR−4媒介走化活性を持つ少なくとも0.5×106個の強力なCD34+細胞の亜集団を含む10×106個以上のCD34+細胞で治療を受けた被験者のみで見られた。したがって、この用量は、治療有効最小用量である。
例12.被験者への走化性造血幹細胞生成物の複数回投与
梗塞周囲の虚血性境界領域での血液供給は非常に少なく、境界領域の心筋細胞を危険にさらしている。境界領域での支持細胞による走化性造血幹細胞生成物の複数回の注入により、梗塞周囲の心筋の生存度の保存/回復が可能である。
説明した発明のこの様相によれば、組成物の第1のアリコットを初回注入日に投与し、組成物の第2のアリコットを第2の注入日に投与し、組成物の第3のアリコットを第3の注入日に投与し、以下同様に続く。注入日の予定は、所定の患者について治療担当医が医学的判断により決定する。
一つの実施態様によれば、初回注入日は、AMIの発生から少なくとも約1日、少なくとも約2日、少なくとも約3日、少なくとも約4日、少なくとも約5日、少なくとも約6日、少なくとも約7日、少なくとも約8日、少なくとも約9日、少なくとも約10日、少なくとも約11日、少なくとも約12日、少なくとも約約13日、少なくとも約14日、少なくとも約15日、少なくとも約16日、少なくとも約17日、少なくとも約18日、少なくとも約19日、少なくとも約20日、少なくとも約21日、少なくとも約22日、少なくとも約23日、少なくとも約24日、少なくとも約25日、少なくとも約26日、少なくとも約27日、少なくとも約28日、少なくとも約29日、少なくとも約30日またはそれ以降である。別の実施態様によれば、初回注入日は、AMIの発生から少なくとも約1か月、少なくとも約2か月、少なくとも約3か月、少なくとも約4か月、少なくとも約5か月、少なくとも約6か月、少なくとも約7か月、少なくとも約8か月、少なくとも約9か月、少なくとも約10か月、少なくとも約11か月、少なくとも約12か月、少なくとも約13か月、少なくとも約14か月、少なくとも約15か月、少なくとも約16か月、少なくとも約17か月、少なくとも約18か月、少なくとも約19か月、少なくとも約20か月、少なくとも約21か月、少なくとも約22か月、少なくとも約23か月、少なくとも約24か月、少なくとも約30か月、少なくとも約36か月、少なくとも約42か月、少なくとも約48か月、少なくとも約54か月、少なくとも約60か月、少なくとも約66か月、少なくとも約72か月、少なくとも約78か月、少なくとも約84か月、少なくとも約90か月、少なくとも約96か月、少なくとも約102か月、少なくとも約108か月、少なくとも約114か月、少なくとも約120か月、少なくとも約126か月、少なくとも約132か月、少なくとも約138か月、少なくとも約144か月、少なくとも約150か月、少なくとも約156か月、少なくとも約162か月、少なくとも約168か月、少なくとも約174か月、少なくとも約180か月、少なくとも約186か月、少なくとも約192か月、少なくとも約198か月、少なくとも約204か月、少なくとも約210か月、少なくとも約216か月、少なくとも約222か月、少なくとも約228か月、少なくとも約234か月、少なくとも約240か月またはそれ以降である。一部の実施態様によれば、初回注入日は、AMIの発生から少なくとも3年、4年、5年、6年、7年、8年、9年、10年、11年、12年、13年、14年、15年、16年、17年、18年、19年、20年、21年、22年、23年、24年、25年、26年、27年、28年、29年、30年、31年、32年、33年、34年、35年、36年、37年、38年、39年、40年またはそれ以降である。
別の実施態様によれば、第2の注入日は、AMIの発生から少なくとも約1日、少なくとも約2日、少なくとも約3日、少なくとも約4日、少なくとも約5日、少なくとも約6日、少なくとも約7日、少なくとも約8日、少なくとも約9日、少なくとも約10日、少なくとも約11日、少なくとも約12日、少なくとも約13日、少なくとも約14日、少なくとも約15日、少なくとも約16日、少なくとも約17日、少なくとも約18日、少なくとも約19日、少なくとも約20日、少なくとも約21日、少なくとも約22日、少なくとも約23日、少なくとも約24日、少なくとも約25日、少なくとも約26日、少なくとも約27日、少なくとも約28日、少なくとも約29日、少なくとも約30日またはそれ以降である。別の実施態様によれば、第2の注入日は、AMIの発生から少なくとも約1か月、少なくとも約2か月 少なくとも約3か月、少なくとも約4か月、少なくとも約5か月、少なくとも約6か月、少なくとも約7か月、少なくとも約8か月、少なくとも約9か月、少なくとも約10か月、少なくとも約11か月、少なくとも約12か月、少なくとも約13か月、少なくとも約14か月、少なくとも約15か月、少なくとも約16か月、少なくとも約17か月、少なくとも約18か月、少なくとも約19か月、少なくとも約20か月、少なくとも約21か月、少なくとも約22か月、少なくとも約23か月、少なくとも約24か月、少なくとも約30か月、少なくとも約36か月、少なくとも約42か月、少なくとも約48か月、少なくとも約54か月、少なくとも約60か月、少なくとも約66か月、少なくとも約72か月、少なくとも約78か月、少なくとも約84か月、少なくとも約90か月、少なくとも約96か月、少なくとも約102か月、少なくとも約108か月、少なくとも約114か月、少なくとも約120か月、少なくとも約126か月、少なくとも約132か月、少なくとも約138か月、少なくとも約144か月、少なくとも約150か月、少なくとも約156か月、少なくとも約162か月,、少なくとも約168か月、少なくとも約174か月、少なくとも約180か月、少なくとも約1 86か月、少なくとも約192か月、少なくとも約198か月、少なくとも約204か月、少なくとも約210か月、少なくとも約216か月、少なくとも約222か月、少なくとも約228か月、少なくとも約234か月、少なくとも約240か月、またはそれ以降である。一部の実施態様によれば、第2の注入日は、AMIの発生から少なくとも3年、4年、5年、6年、7年、8年、9年、10年、11年、12年、13年、14年、15年、16年、17年、18年、19年、20年、21年、22年、23年、24年、25年、26年、27年、28年、29年、30年、31年、32年、33年、34年、35年、36年、37年、38年、39年、40年またはそれ以降である。
別の実施態様によれば、第3の注入日は、AMIの発生から少なくとも約1日、少なくとも約2日、少なくとも約3日、少なくとも約4日、少なくとも約5日、少なくとも約6日、少なくとも約7日、少なくとも約8日、少なくとも約9日、少なくとも約10日、少なくとも約11日、少なくとも約12日、少なくとも約13日、少なくとも約14日、少なくとも約15日、少なくとも約16日、少なくとも約17日、少なくとも約18日、少なくとも約19日、少なくとも約20日、少なくとも約21日、少なくとも約22日、少なくとも約23日、少なくとも約24日、少なくとも約25日、少なくとも約26日、少なくとも約27日、少なくとも約28日、少なくとも約29日、少なくとも約30日またはそれ以降である。別の実施態様によれば、第3の注入日は、AMIの発生から少なくとも約1か月、少なくとも約2か月、少なくとも約3か月、少なくとも約4か月、少なくとも約5か月、少なくとも約6か月、少なくとも約7か月、少なくとも約8か月、少なくとも約9か月、少なくとも約10か月、少なくとも約11か月、少なくとも約12か月、少なくとも約13か月、少なくとも約14か月、少なくとも約15か月、少なくとも約16か月、少なくとも約17か月、少なくとも約18か月、少なくとも約19か月、少なくとも約20か月、少なくとも約21か月、少なくとも約22か月、少なくとも約23か月、少なくとも約24か月、少なくとも約30か月、少なくとも約36か月、少なくとも約42か月、少なくとも約48か月、少なくとも約54か月、少なくとも約60か月、少なくとも約66か月、少なくとも約72か月、少なくとも約78か月、少なくとも約84か月、少なくとも約90か月、少なくとも約96か月、少なくとも約102か月、少なくとも約108か月、少なくとも約114か月、少なくとも約120か月、少なくとも約126か月、少なくとも約132か月、少なくとも約138か月、少なくとも約144か月、少なくとも約150か月、少なくとも約156か月、少なくとも約162か月、少なくとも約168か月、少なくとも約174か月、少なくとも約180か月、少なくとも約186か月、少なくとも約192か月、少なくとも約198か月、少なくとも約204か月、少なくとも約210か月、少なくとも約216か月、少なくとも約222か月、少なくとも約228か月、少なくとも約234か月、少なくとも約240か月またはそれ以降である。一部の実施態様によれば、初回注入日は、AMIの発生から少なくとも約3年、4年、5年、6年、7年、8年、9年、10年、11年、12年、13年、14年、15年、16年、17年、18年、19年、20年、21年、22年、23年、24年、25年、26年、27年、28年、29年、30年、31年、32年、33年、34年、35年、36年、37年、38年、39年、40年またはそれ以降である。
心筋梗塞を示唆する症状および臨床所見を呈し、治験への組み入れ基準を満たす適格な被験者患者は、例1に記載したとおり選択され、例2に記載したとおりカテーテル法を受ける。一部の実施態様では、強力なCD34+細胞を含む自己単核細胞の非拡大隔離集団は、例3に記載したとおり被験者/患者から取得し、また、一部の実施態様では、採取した骨髄は、例4に記載したとおりに処理施設に輸送される。CD34+細胞は、例5に記載したとおり、採取した骨髄生成物から選択される。
RBC容積が< 20 mlであるRBC枯渇生成物または骨髄生成物を以下の処理ステップに従って処理するためにIsolex 300i システムを使用する。
(i)骨髄を洗浄し、自動的に血小板を除去する
(ii)Isolex 300i CD34単クローン抗体(Mab)を用いた培養により選択するために、CD34陽性(CD34+)細胞を特異的に標識化する
(iii)細胞懸濁液を緩衝液で洗浄することにより未結合の試薬を除去する
(iv)感作したCD34+細胞(CD34 Mabで標識化したCD34+細胞を意味する)を、Dynabeads M−450 ヒツジ抗マウス IgGで捕獲する
(v)選択カラムを使用して、捕獲したCD34+細胞を持つ磁気標識化Dynabeadsを望ましくない細胞から分離し、これを、選択カラムを通して洗浄し、陰性分画バッグに収集する、および
(vi)PR34+幹細胞解除剤がCD34+細胞をカラムから放出させ、CD34+細胞が最終生成物用バッグ内に収集される。システムは、数回の洗浄ステップを実施して、ほとんどの液体を緩衝液廃棄用バッグに廃棄する。
次に、Isolex(R)が選択したCD34+分画の試験をして、例6に記載したとおりWBCおよびCD34+細胞収量を決定する。少なくとも10×106個のCD34+細胞を含む走化性造血幹細胞生成物の第1のアリコットを例7に記載したとおりに製剤化し、カテーテル施設に、例8に記載したとおりに輸送し、初回注入日に、例9に記載したとおりに患者に注入する。CD34+細胞を含み、これがさらにCXCR−4媒介走化活性を持つCD34+/CXCR−4+細胞の亜集団/母集団を持つ自己単核細胞の非拡大隔離集団の複数のアリコットを−86oCで冷凍し、その後の投与のために液体窒素フリーザーの気相で冷凍保存する(下記の「冷凍保存試験」を参照)。
冷凍保存試験
この試験は、冷凍保存したMMHのCD34+細胞を効果的に濃縮するための走化性造血幹細胞生成物製造プロセスのIsolexベース部分の能力を評価するために実施した。実施計画書は、冷凍保存したMMHの濃縮物に由来するCD34+細胞の収量、生存度、機能性および安定性を評価するためにデザインされたものである。試験は、IsolexベースのCD34選択の前にRBC低減MMHを冷凍保存することの走化性造血幹細胞生成物に対する効果を評価し説明するようデザインされている。
以下の実験条件を適用した:
(1)実験設計の要件を満たす適切な細胞収量を提供するために、3個それぞれの複製について2回のMMHを行い、MMHとRBC枯渇処置の開始との間隔は24時間。
(2)試験対照: 新たに調製した走化性造血幹細胞生成物で、MMH後48時間および72時間でのカテーテルを通した走化性造血幹細胞生成物の灌流の後で、生成物の全面的な特性評価を行なう。
(3)実験:冷凍保存したMMHに由来する走化性造血幹細胞生成物で、MMH後48時間および72時間から、冷凍保存したMMHが保管されていた時間(>24時間として定義)を差し引いた時点での、カテーテルを通した走化性造血幹細胞生成物の灌流の後で、生成物の全面的な特性評価を行なう。
試験デザイン
意図した実験を実施するための十分なCD34+細胞を得るために、2名のドナーを必要とする。80 ml以上のMMHと≧30 mlの末梢血を各ドナーから収集する。
インバウンド保管: 試料は、RBC低減処置を開始する前に2〜8oCで24時間保存する。
RBC低減の後、両方のドナーからのMMHをプールしたあと、2つの等しい分画に分ける。一方の分画を新鮮(未冷凍)生成物対照として使用し、また他方の分画を冷凍保存試験に使用する。
冷凍保存試験用に、RBC低減MMHを−86oCの冷凍庫内で冷凍した後、ヘタスターチ原液(0.9%塩化ナトリウム中6%ヘタスターチ、製造元 Hospira)を含む凍結保護物質を使用して、液体窒素冷凍庫(LNF)の気相(−150oC以下)内で冷凍保存する。
対照(未冷凍)および冷凍保存した(解凍後の)試料 の両方を、本質的に上記の例5に記載したとおりにIsolex処理する。2本の10 ml注射器に入れた試料を、選択したCD34+細胞から準備する。製品の全面的な特性評価を、以下の時点で実施する:(i)MMHから48時間後のカテーテルを通した生成物の灌流後、および(ii)MMHから72時間後のカテーテルを通した生成物の灌流後。冷凍保存した試料について、「収集から72時間」という用語は、例えば、収集から試験をする時間までの時間を意味するが、RBC枯渇骨髄の冷凍および冷凍保存で経過した時間は除外される。
造血幹細胞生成物のCD34+細胞の品質の主要な決定要因には、(i)CD34+細胞計数および7−AAD 生存度、(ii)SDF−l/CXCR−4媒介CD34+細胞遊走活性、(iii)CD34+細胞上でのCXCR−4細胞表面抗原の発現、および(iv)造血性前駆細胞コロニー(CFU)の増殖が含まれる。この実験が3回繰り返される。
結果の要約
試験を上記の方法に従い実施した。使用した方法論および材料からの全ての逸脱については、下記に示した関連する結果セクションに詳細がある。
表28に、この試験で使用した骨髄の提供者に関する関連情報をまとめる。
表28:冷凍保存試験のための骨髄提供者の年齢および性別。
表29に、試料の量、RBC含量および2〜8oCの冷蔵庫内で24時間保管した後で前処理したMMH中の細胞の収量、生存度および純度をまとめる。
表29: 2〜8oCで24時間保管後 ― 量、細胞収量およびMMHの品質。
# 血液分析装置で決定
* 試料のCD45−FITC/CD34−PE抗体および7−AAD染色のフローサイトメトリー分析で決定
〜 試料のCD34−FITCおよびCXCR−4−PE抗体染色のフローサイトメトリー分析で決定
それぞれの実験において、各対のドナーからのMMHをRBC低減の後でプールした。
表30は、RBC低減の後でプールしたMMHのRBC含量、生存度および細胞の回収率を示す:
表30: RBC低減後 − RBC含量および細胞の品質
# 前処理済みの試料と比較
RBC低減の後、プールしたそれぞれのMMH試料を2つの等しい分画に分けた。一方を新鮮(未冷凍)対照として使用し、他方を冷凍保存試験用に使用した。
冷凍保存用に、等しい容積の冷却した冷凍保護物質を混合したMMHを、2つの250 ml Cryocyte容器に均等に注ぎ、実施計画書に従い、機械的冷凍庫(−86oC)内で冷凍したあと、LNFの気相内で冷凍保存した。表31は、解凍後および洗浄したMMHから得られたデータを示す:
表31: 解凍後、洗浄したMMH − 細胞の品質および細胞の回収率
キー:
# 冷凍保存前のRBC低減MMHと比較。
* PBS作用液は、PBS中に1% HSAおよび0.41%クエン酸ナトリウム(w/v)を含む(Ca
++およびMg
++ 未含有)。実施計画書の指示に従い、この溶液での細胞の洗浄を実施した。
〜 この洗浄液は、PBS中に2%デキストラン40、1% HSAおよび0.4% Naクエン酸塩を含む(Ca++およびM++未含有)。解凍した試料をこの溶液200 mlで増量させた後、それぞれをこの溶液200 mlで2回洗浄した。遠心分離を600 gにセットして20oCで10分間かけた。Isolex処理用に洗浄した細胞をPBS作用液150 mlで再懸濁した。
@ この溶液は、生理食塩水中に8.3%デキストラン40および4.2% HASを含む。洗浄手順は本質的に2%デキストラン40 洗浄液用に記載したとおりである。
表32は、Isolex処理の後で未冷凍および冷凍保存したMMHから調製したCD34+細胞の品質および走化性造血幹細胞生成物の回収率についてまとめたものである。
表32: Isolex後 − 細胞の品質および細胞の回収率
# 未冷凍試料用のRBC低減試料および冷凍した試料についての解凍後および洗浄済みの試料と比較。
それぞれのプールしたRBC低減MMHの一対をIsolex処理した後、同数のCD34+細胞を持つ2つの走化性造血幹細胞生成物(「AMR−001」)試料を10 ml注射器中にそれぞれ準備した。両方のAMR−001試料を、安定性試験用に2〜8oCで保存した。MMHから48および72時間の時点で(冷凍保存したMMH試料については、冷凍保存した時間は含まれない)、準備したAMR−001をバルーン膨張カテーテルを通して臨床AMR−001用と同様な方法で灌流した。全面的なCD34+細胞の特性評価を、灌流したAMR−001試料について実施したが、その結果を表33、34、35、および36に示す。表37に使用したバルーン膨張カテーテルを示す。
表33:カテーテルによる注入後 − CD34+細胞純度、生存度および回収率
# 灌流前の調製済みAMR−001と比較
表34:カテーテルによる注入後 −CXCR−4を発現するCD34+細胞(合計CD34+細胞の%)
表35:カテーテルによる注入後 − 遊走性CD34+細胞(生存可能な合計CD34+細胞の%)
* 複製数3の標準偏差における生存可能な合計CD34+細胞の遊走性CD34+のSDF−1誘発性移動%
# 自然移動(SDF−1の添加なし)
表36:カテーテルによる注入後 − 培養生存CD34+細胞100個当たりのCFU数
表37: 使用したバルーン膨張カテーテル
* 2回目に使用する前に、カテーテルおよび中央管腔は、まず洗浄してから、70%イソプロピルアルコール、次に無菌のPBSで、順にフラッシングをした。次に、中央管腔は、内部の残留液を除去するために、空気を注入した。洗浄手順は、バイオセーフティーキャビネット内で実施した。
考察
この試験の目的は、冷凍保存したMMHから製造したAMR−001の品質を評価することであった。
未冷凍MMH(対照試料)から製造したAMR−001のIsolex後のCD34+細胞回収率は、平均34.6±4.35%(範囲30.3%〜39%)で、これは、臨床用途でのAMR−001の製造に許容可能な範囲内であった。上記に提示したデータは、工程中試験用に取り出した細胞については考慮していない推定値であり、そのため、実際のCD34+細胞回収率は提示した値よりもわずかに高くなることに留意すべきである。
カテーテル後のCD34+細胞回収率は、MMH後48時間で100.52±4.39%(95.65%〜104.17%)、およびMMH後72時間で94.50±6.67%(89.20%〜101.99%)であった。MMH後48時間で監視したものと比較して、CD34+細胞のMMH後72時間での生存度(表33)、CXCR−4発現(表34)、遊走活性(表35)およびCFU増殖(表36)における実質的な低下は、みられなかった。
冷凍保存試験用に、RBC低減MMH試料を、移植用骨髄の冷凍保存のためのPCX実施計画書に従い冷凍保存したが、ここで、MMH試料に最終濃度が5% DMSO、2.5% MSAおよび2.1% ヘタスターチ (原液の6% ヘタスターチ(Hospira)から)の同容積の凍結保護物質を混合したものを、−86oCで冷凍した後、LNFの気相で冷凍保存した。
冷凍保存して解凍した後、Isolex選択CD34+細胞培地中での安定性、生存度、移動性および増殖が維持される。こうして、冷凍・解凍した細胞は臨床用途のための判定基準を満足する。
一部の実施態様では、CD34+細胞を含み、これがさらにCXCR−4媒介走化活性を持つ強力なCD34+/CXCR−4+細胞の亜集団を含む、自己単核細胞の無菌非拡大隔離集団の、冷凍し解凍したアリコットから調製した走化性造血幹細胞生成物が、注入に使用される。この走化性造血幹細胞生成物の試料を、WBC数、フローサイトメトリー(CD34+細胞計数および生存度用)、グラム染色、および無菌性について分析するために取り出した。走化性造血幹細胞生成物は、以下の判定基準を満たす場合にのみ、自己単核細胞の無菌非拡大隔離集団を解凍してから約48時間〜約72以内に注入用にリリースされる:
・CD34+細胞の純度が少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%または95%である
・選択した陽性分画についてグラム染色の結果が陰性である
・内毒素レベルが約0.5内毒素単位/ml未満である
・「走化性造血幹細胞生成物」の生存可能なCD34+細胞の収量が治療コホートにより要求される用量を満たす
・CD34+細胞が7−AADにより少なくとも約70%、75%、80%、85%、90%または95%生存可能である。
・「陽性分画上澄液」のUSP無菌性の結果が陰性(14日後)である
グラム染色および内毒素を含む幹細胞生成物に対する無菌性評価を、注入のための生成物リリース前に実施する。USP無菌性(細菌性および真菌)培養を実施し、結果を治験責任医師に報告する。USP無菌性結果が陽性であった場合、被験者および待機中の担当医に、分かる場合には生物体の名称および感度と共に「直ちに」通知がなされ、適切な抗菌治療および治療転帰を文書化したものが、治験実施施設および治験依頼者により記録される。
冷凍し解凍した自家単核細胞から調製した走化性造血幹細胞生成物は、例7に記載したとおりに製剤化され、例8に記載したとおりにカテーテル施設に輸送され、例9に記載したとおりに患者に注入される。
説明した発明による急性心筋梗塞の発生後、早期または遅い時期に、CXCR−4媒介走化活性を持つ強力な用量のCD34+/CXCR−4+細胞を投与することで、結果的に、早期死亡、心筋梗塞の再発、うっ血性心不全、重症の不整脈および急性冠症候群の発生、およびうっ血性心不全、重症の不整脈、および急性冠症候群の悪化を含むが、これに限定されない持続性/慢性および進行性の有害な心臓事象の低減につながることが提案される。
例13.走化性造血幹細胞生成物およびニューレグリン1の同時投与
ニューレグリン1(NRG1)は、上皮細胞増殖因子受容体ファミリーの受容体チロシンキナーゼに対する作動薬であって、ErbB1、2、3、および4で構成される。(Fuller, SJ, et al., J. Mol. Cell Cariol. 44: 831−54(2008)。NRG1のErb4への結合により、そのキナーゼ活性が増大して、erbB2とのヘテロ二量体化またはErhB4とのホモ二量体化、および細胞内信号伝達経路の刺激につながる。同文献。NFRG1受容体サブユニットErbB2およびErbB4は、分化した心筋細胞にも発現する。同文献。最近になって、マウスにおいて、NRG1により、分化した心筋細胞が増殖性休止の状態を保つよう誘発することで、生体内での分化型単核性心筋細胞の増殖が誘発されることが示された。Bersell, et al (Bersell, K. et al., Cell 138: 257−70(2009)。未分化型の幹細胞および前駆細胞は、この増殖には寄与しなかった(同文献)。生後2ヶ月のマウスの左前下行冠動脈(LAD)を永久的に結紮し、NRG1を1週間後に毎日、12週にわたり投与したマウスモデルを使用した、12週間にわたるNRG1の投与により、駆出率で判断した心筋機能の持続的な改善、梗塞瘢痕サイズの縮小、および心筋細胞肥大の減弱がもたらされたことが示された(同文献)。
急性心筋梗塞に続き、虚血の帰結としての壊死性の細胞死に加えて、進行中のアポトーシスの細胞死および心筋細胞冬眠は総合的に、時間経過と共に悪化し、最終的に重大な有害心臓事象を起こす心臓機能の減衰をもたらす。いったん失われると、心筋細胞は、大幅に再生して心臓機能を回復することができない。心筋細胞の炭素14年代測定では、心筋の再生能力は年間1%未満であることが示されている(Bergman O. Science. 2009;324:98−101)。説明した発明は、灌流の増強とアポトーシスの予防による、AMI後の心筋細胞の喪失の予防を実証するものである。さらなる心臓機能の修復には、心筋細胞の再生能力の著しい増大が必要である。心筋細胞の再生には、適切な灌流が必要で、そうでなければ冬眠およびアポトーシスを含む虚血の転帰に苦しむことになる。
説明した発明を心筋細胞の自然再生能力の著しい増大と組み合わせることができれば、AMI後の心臓機能の回復や重症の有害心臓事象の予防に相乗効果を持つことが提起されている。したがって、説明した発明の走化性造血幹細胞生成物と、ニューレグリン1との同時投与は、灌流の増加によってAMI後の心臓機能を回復する治療能力として提案されており、これはアポトーシスの心筋細胞細胞死を予防し、心筋細胞を冬眠から救出し、また喪失した心筋細胞を置き換える新しい心筋細胞の生成に必要な下部構造を提供する。
ヒト組換えニューレグリン1は、商業的供給元から入手できる(Cell Sciences、Novus Biologicals、R & D Systems、Raybiotech, Inc.、Shenandoah Biotechnology、Spring Bioscience)。
用量を増加させたニューレグリン1を、説明した発明の走化性造血幹細胞生成物と混合して、カテーテルを通過させた後、最長72時間の保管後に生成物の生存度、無菌性、純度および効力(つまり生存度、遊走能およびCPU増殖)について生体外で試験するが。効力、純度および生存度が維持された場合、CXCR−4を発現し、CXCR−4を媒介とした走化活性を持つ強力なCD34+細胞の亜集団を含む、精製した無菌のヒト由来のCD34+細胞を、冠動脈を結紮し解放(誘発AMIモデル)した後で、Nod SICDマウスの尾静脈を経由して注入する、前臨床実験が提案される。心臓の灌流、心筋機能、組織病理学、アポトーシス、および瘢痕化に対するこの治療の効果を、注入後に評価し、対照群(すなわち、細胞の投与を受けていないNod SICDマウス)と比較する。先行する試験で、治療群動物での灌流、ヒト血管新生、アポトーシスの予防、および心臓機能の保全についての改善が、対照群動物との比較で示されている。次に、増加用量のニューレグリン1を、CXCR−4を発現し、説明した発明のCXCR−4媒介走化活性を持つ強力なCD34+細胞の亜集団を含む、精製した無菌のヒト由来CD34+細胞に加え、その結果を、対照動物と、またCXCR−4を発現し、説明した発明のCXCR−4媒介走化活性を持つ強力なCD34+細胞の亜集団を含む、精製した無菌のヒト由来CD34+細胞のみで治療をうけた動物と比較する。
前臨床モデルで、CXCR−4を発現し、CXCR−4媒介走化活性を持つ説明した発明の強力なCD34+細胞の亜集団を含む精製済み無菌のヒト由来のCD34+細胞をニューレグリン1と組み合わせたとき、相乗的な有効な影響の可能性が示された場合、用量段階的拡大の安全性および効力について、持続性の患者およびAMI患者での治験が提案される。この治験のために、患者は、CXCR−4を発現し、発明のCXCR−4媒介走化活性を持つ強力なCD34+細胞の亜集団を含む精製した無菌のヒト由来のCD34+細胞を、ニューレグリン1と共に、またそれなしで投与される。ニューレグリン1は、(i)平均治療用量(MTD)と、(ii)灌流、および心臓機能が、CXCR−4を発現し、説明した発明のCXCR−4媒介走化活性を持つ強力なCD34+細胞の亜集団を含む精製した無菌のヒト由来のCD34+細胞とニューレグリン1との併用によって、CXCR−4を発現し、発明のCXCR−4を媒介とした走化活性を持つ強力なCD34+細胞の亜集団を含む精製した無菌のヒト由来のCD34+細胞単独での場合と比較して向上するかどうかを判断するために、用量を漸増して投与される。
説明した発明は、その特定の実施態様を参照しながら説明してきたが、当業者には、発明の真の精神や範囲を逸脱することなく、様々な変更を加えうること、また同等物を置き換えうることが理解されるべきである。さらに、特定の状況、材料、物質組成、プロセス、プロセスのステップまたはステップに適合させるために、説明した発明の目的、精神および範囲に対して数多くの変更をおこなうことができる。こうした全ての変更は、本書に添付した請求の範囲内にあることが意図される。