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JP5735533B2 - 結合剤を含まない、炭化水素主成分を有するグラファイトにおける電極のための電極ペースト - Google Patents
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JP5735533B2 - 結合剤を含まない、炭化水素主成分を有するグラファイトにおける電極のための電極ペースト - Google Patents

結合剤を含まない、炭化水素主成分を有するグラファイトにおける電極のための電極ペースト Download PDF

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Description

発明の詳細な説明
[概要]
本発明の目的は、いわゆるゼーデルベルグプロセスを通して、自己焼成するタイプの電極を構築するための使用に好適な電極ペーストの提供である。その電極ペーストによって、埋没アーク炉における合金鉄を生産するプロセスの使用に好適な特性を実証する。
より具体的には、本発明の目的は、指令94/69/CE、2006年1月23日の指令2006/8/CEおよびその後に改定された規定に従って、R45としての分類に含まれず、かつ生産工程での使用中にPAHs(多環式芳香族炭化水素)の排出が大変低いことを証明することが可能である、上述にて定義されたペーストの提供である。
鉄合金を生産するプロセスは、石炭またはその誘導体を用いることによる、1つまたは複数の無機物の化学的還元、典型的に酸化物の形態を含む、電気冶金による生産の原理に基づく。そのため、還元能を有して機能する。上記プロセスにおいて、アーク抵抗を有する還元型の電気炉が用いられる。上記アーク抵抗を有する還元型の電気炉は、溶解熱を供給するための電気エネルギーの使用を必要とし、そして電気エネルギーが、この生産プロセスの代わりとなり得ないゆえに、「不可欠な電気の使用」として考えられる。より具体的には、合金鉄(例えば、フェロシリコン、フェロマンガンおよびクロム鉄)の生産における使用とは、生産段階において、炉の無機の充填物(charge)に埋め込まれた電極を有する、サブマージアーク(アーク炉におけるプロセス)を有する抵抗炉の作製である。このプロセスにおいて、鉄、シリコンおよびマンガンの無機物は、還元され、適切な合金に分離される。
これらプロセスにて用いられる、ゼーデルベルグ電極として知られている上記電極は得られ、好ましい状況では、粉末状の炭質の主成分(例えば、結合する物質(結合剤)(一般的にピッチまたはタール)を用いることによって共に混合された、か焼されたまたは電気的にか焼された無煙炭)を有する自己焼成電極ペーストから得られる。一度調製された上記ペーストは、炉の中で生じる電気材料の変換中に、適切な抵抗とともに容器に挿入され、無機物を主成分とした充填物を有する炉に満たした後に、上記容器が、充填物の表面に近接して置かれ(lowered)、次いで、電気アークの形態に電気を付与する:電気アークより引き出された熱によって生じた高温(一般的に1000℃〜2000℃の間)の結果、充填物は溶解され、電極ペーストは容器内で硬化される。
これら電極ペーストのために用いられるピッチまたはタールは、ピッチおよびタールが多数の芳香環によって形成され、また他と関連して濃縮されるため、ヒトの健康に有害である、多環式芳香族炭化水素(PAH)の高い含有量を有する:実際、雇用者にとって義務的である、産業衛生および健康管理の分野における法規定は、発癌性(R45)として分類される上記ピッチ(またはタール)が、百分率にて0.005重量%よりも高いベンゾ[a]−ピレンを含むべきであり(Einecs no. 200−028−5)、上記物質に社員が長期間さらされることを避けるように、必然的に全てが安全である手段が取り入れられなければならない、特定の場合を規定する。
さらに、職場の安全性に関連する特定の第II項、233〜245条において、政令81/08は、会社にR45として分類された物質の代替品を見つけるように強いる、あるいは、市場にて利用できる代替品がない場合、職場にて労働者を保護するための多数の行動(例えば、大気汚染管理および健康管理において、発癌性物質または突然変異誘発物質の排出をなくすために、露出の危険性を評価すること、発癌性物質または突然変異誘発物質を測定すること、プロセスを計画する、作成するおよび監視すること)を取り入れるように強いる。
したがって、法的必要条件を満たすために、明らかにさらなる金融費用を有するこれらの物質を用いる工場を管理するという大きな複雑性を伴った多くの行動が必要とされる。
ゼーデルベルグプロセスにおける使用に好適であり、R45ラベリングがない、電気ペーストが、市場にて利用することができないことはまた強調されるべきである。これは、合金鉄を主成分とする材料の生産プロセスにて、必然的にさらなる損害を伴う。
さらに、埋没アーク炉における高温によって、合金鉄を生産するサイクルの排出の観点から、公知の電極ペーストの使用が不利であるため、上記PAHsが、ピッチまたはタールの構成要素である炭化水素よりも軽くなり、それらは揮発する。実際、合金鉄の生産中にて、ペーストの燃焼中に放出される、PAHs(例えば、ベンゾ(a)ピラン、クリセン、ジベンゾアントラセン)の外部環境および職場環境への一定の排出がある。このように職員は、仕事に関連する重大な疾病が起こる高い危険性にさらされている。
したがって、上記ペーストの使用が、開閉するおよび半分閉じた抵抗アークを有する電気炉における合金鉄の生産において一般的な方法であるが、権力機関(例えば、ISPESL)によるセクター(sectorial)研究から得られた兆候は、上述した問題を解決するために、既焼成電極を使用することを示す。しかし、それらの使用が必要とするプロセスの管理という増加した、複雑性および高い費用の両方によって、既焼成電極は、合金鉄の生産において一般的に用いられていない。さらに、いずれの場合においても、排出の問題を生産連鎖の上流部門に移して、既焼成電極の製造は、ピッチおよび/またはタールの使用を必要とする。
上述したPAHの排出の問題を解決策として、PAHの排出を低減するための排気ガス(fumes)を後処理するプロセス、およびより少ない量のPAHsを含んでいる電極のためのペーストが、当技術分野にて提案されている。
例えば、特許出願EP1120453にて、物理学的な経路または生物学的な経路による他の後処理のプロセスの代わりに、アルミナまたはシリカ上に維持された特有のNi−Mo触媒を用いた排気ガスの後処理というプロセスを使用している炉による生産活動における、PAHsを軽減する記述が与えられている。しかし、排気ガスを後処理するプロセスの使用は、上記後処理ユニットの追加に続けて存在している工場を拡大することを必然的に伴う:これは、工場の増加、および工場を管理する複雑性の結果として生じる増加が原因の運営費用の増加を表す。さらに、排気ガスを後処理するプロセスは、克服されるための、電極ペーストのR45の分類の問題を考慮していない。
特許出願EP1130077A2にて、ピッチまたはタールと粗砕、脱水素化および重合の反応とを組み合わせた対象に関連する、石炭から得られる従来のものと比較して低いPAHの含有量を有する炭化水素の結合剤を調製するためのプロセスが開示され、ピッチにおけるPAHsの含有率を95%まで低減するため、6mg/mよりも低いPAHの排出が得られた。しかし、この解決策は、ピッチを前処理するための工場の複雑性の観点から、費用がかかりそして実行不可能である。さらに、主成分の電極ペーストのR45の分類を避ける方法が開示されていない。実際、PAHsの含有率が、用いられるピッチまたはタールにおけるPAHsの濃度およびペースト中のピッチの量に依存するため、ペーストにおけるPAHsを95%まで低減することは、上記分類を避ける方法によって見越されることとしてPAHsの含有率を0.1%以下にすることを保証しない。
特許出願CN101289751は、放出されるPAHsにおける考慮すべき低減を達成するために、最大数量が5%のピッチおよび他のさらなる結合剤(例えば、シリコン結合剤および炭化ホウ素ならびにフェノール樹脂)を含んでいる電極ペーストの使用を開示する。この電極ペーストは、PAHsの排出が低減しているが、最大5%のピッチの存在が、ペーストが上記分類を避けるための方法によると必要とされる、0.005%以下の量にて、PAHs、特にベンゾ(a)ピレンを含むことを保証していないため、R45の分類を避け得ていない:ベンゾ(a)ピレンまたは他のPAHsの濃度が、わずかに0.005%よりも高い場合、ペーストをR45として分類されることは必須であろう。さらに、百分率にて見越されるシリコン結合剤および/または炭化ホウ素の使用が、上記電極ペーストのひどく高い費用を必然的に伴う一方、フェノール樹脂の使用は、PAHの排出における低減を可能にするが、有害なホルムアルデヒドの排出を必然的に伴う。
特許US6,235,184および特許出願US2002/0014404において、石油コークスから生じる既焼成アノードを生産するため、およびアルミニウムを生産するための電極の残留物を製造するためのプロセスが開示されており、このプロセスでは、ピッチの代わりに、固体の形態において、ショ糖の糖液または様々な精糖が用いられる:このプロセスが、同じ混合物を用いているゼーデルベルグ電極の製造までも広げられ得るとしても、しかしながら、この組成物によって得られるゼーデルベルグ電極の物理学的な特性に関して、データの項目は与えられていない。さらに、特許出願WO03/029496およびWO2007/018880にて述べられているように、電極ペーストの調製において、糖類を使用することは、低密度、高い多孔率、高い収縮および質の悪い機械的性質を有する、多孔性であり、そしてもろい電極を形成する原因となる。
出願人にて行われる試験は、ゼーデルベルグ電極の生産において、類似した組成を使用することが、ピッチを含んでいる市販の電極よりも低い性能を有する材料を生み出すことをまた示している。参考文献は、この出願に付随する比較例を構成するべきである。
特許出願WO03/029496およびWO2007/018880は、石油コークスに基づく石炭の製品の生産、および固体の発泡体を形成する傾向の低減を有する生産の断片において、含浸剤および/または結合剤として、特定の試薬(例えば、リン酸塩および/またはトルエンスルホネート)といった添加物を有する糖類の使用を開示する。それにもかかわらず、上記出願においてもまた、この製法によって得られるゼーデルベルグ電極の物理学的な特性に関して、データの項目がない。さらに、上記出願において、参考文献はそのペーストのR45のラベリングを避けた方法として行われていない。
本発明の目的は、少なくとも部分的に、上述した公知のペーストの不利益および困難を克服し得、そして慣習的なアーク炉における放出の法によって定められたよりもはるかに低い量のPAHsを放出し得、したがって、上記PAHsを低減するために、排気ガスを後処理する工場の使用を必要としない、金属、さらに具体的には合金鉄を電熱的に生産するための電極のためのペーストを見出すことである。
さらなる目的は、R45として分類される慣習的なペーストと比較して経済的に不利益でなく、そしてプロセスおよび工場を大幅に変更することなく、ゼーデルベルグ電極を用いる工場にて採用され得る、そのようなペーストを供給することである。
別の目的は、発癌性でなくかつR45として分類されない、そのようなペーストを供給することである。
さらにもう1つの目的は、鉄合金を生産するためのゼーデルベルグ電極における公知のペーストを用いて得られる電極に関して、好ましくは類似の、より好ましくは改善された、優れた電気的/熱的な伝導性および機械的特性を有する電極を供給することが可能である上記にて示されたペーストを供給することである。この目的は、独立請求項にて示されている特性にて特徴付けられている電極ペーストによって達成される。
さらに本発明の有益な特性は、従属請求項の目的を形成する。
本発明の目的である電極ペーストは、合金、より具体的には合金鉄を電気的に生産するための自己焼成電極を得るのに好適であり、細かい粉末状のグラファイトおよび/または細かい無煙炭(本明細書中では以下、上記粉末は、「細かい」としてみなされる。)ならびに、上記炭水化物(例えば、水および/または適切な分子量を有する化学式HO(CHCHO)Hのポリエチレングリコール(PEG))、ならびに可塑化特性および/または流動化特性もまた有する上記構成要素のための、溶媒ならびに/あるいは分散剤と混合された少なくとも1つの糖質の混合物(A)を含む。
頭文字PEGとは、20,000g/mol以下の分子量を有するエチレンオキシドのオリゴマーおよびポリマーと一致していることが意図されている。
本明細書中における「細かいグラファイト」とは、少なくとも95%、好ましくは少なくとも約97%のグラファイトの粒子の大きさまたは平均的な大きさが、0.2mm以下、好ましくは0.1mm以下である粒径を有するグラファイトと一致していることが意図されている。
本明細書中における、用語「細かいグラファイト」とは、一般的に0.025mmまたはそれ以下(25ミクロン)の種類の大きさおよび0.010mmまたはそれ以下の種類の大きさをそれぞれ有する粒子を示す、非常に細かいグラファイトおよび微粉化されたグラファイト(極めて細かい)もまた含むことが意図されている。
本明細書中における、「細かい無煙炭」とは、上述した「細かいグラファイト」と同等の粒径を有する95%の最小限の炭素の含有率を有しており、対象が加熱された場合に発癌性と考えられる物質を含まない、または放出しない、か焼されたおよび/または電気的にか焼された無煙炭を研磨することによって生じる粉末と一致していることが意図されている。
上記混合物(A)において、上述した細かい物質の濃度は、混合物の合計重量に関して、重量にて60%〜30%含まれる;糖質の濃度は、30%〜50%含まれる;水またはPEGの濃度は、5%〜20%含まれる。
実際には、上記混合物(A)は、粉末状の炭質(B)の粒子のための結合剤として作用する。
好ましくは、混合物(A)において、細かい物質は、微粉化されており、用いられる分散剤/溶媒は、(重量平均分子量が1000〜4000の間を含む。)PEGである。
変形の段階中にて強い熱応力に抵抗する状況に特に好適であるものを作製する、材料(より高い圧縮破断係数)において、さらなる改善の原因となる場合、上記PEG、より具体的にはPEG1500−4000は、特に好まれている。参考文献は、例を作成するべきである。
溶媒/分散剤の代わりとして、ペーストのためのPEGと同等の可塑化特性および/または流動化特性を有する、別の溶媒/分散剤が用いられ得る。例えば、芳香環がなく、熱分解プロセス中にR45に分類される物質を放出しない、そして120℃以下に流動点を有する熱可塑性ポリマーである。
本発明の電極ペーストは、上記混合物(A)と均質に混合された粉末状の炭質(B)によって形成される粗野な層をさらに含む。
上記炭質(B)の粉末の粒子は、少なくとも95%、好ましくは約97%において、0.2mmより大きな、好ましくは0.5mm〜20mmの間、さらに好ましくは0.5mm〜1mmの間である平均的な大きさまたは大きさを有する。
「粗野な」炭質として、本明細書中にて20mmより大きく、100mmまでの大きさを有する粒子である材料が同定され得る。
上記炭質(B)は、基本的に炭素により構成されており、金属性の材料ではない;さらに上記材料は、金属および/または金属酸化物が存在する場合、量の面にて、ペースト(A)+(B)の合計重量における、重量にて10%よりも一般的に低くなるので、好ましくは、金属および/または金属酸化物を本質的に含まない。実際、電気輸送の現象だけでなく、ペーストの消耗を増加する炭素還元反応の原因であるべきでは好ましくはないペースト(A)+(B)による電極として、金属および/または金属酸化物の量は、低くなければならない。
本発明の電極のためのペースト(A)+(B)(以下「ペースト」)において、炭質(B)の濃度は、ペーストの合計重量に関して、重量にて90%〜10%、好ましくは80%〜30%、より好ましくは70%〜35%であり、一方上記ペーストにおける混合物(A)の濃度は、100までの残りである。
最終的なペースト(A)+(B)の重量による組成に関して、粗野な炭質(B)の濃度は、好ましくは60%〜40%の間であり、糖質の濃度は、10%〜30%であり、細かいものの濃度は、5%〜25%である。水、好ましくはPEG、ならびに必要に応じた添加物は、上述した組成の100%までの残りを表す濃度を有する。
上述するように、混合物(A)は、炭質(B)の粒子が効果的に1つまたは他と結合することを許容し、よれによって上記材料(B)のための結合剤として作用する。実際、炭質(B)と混合され事前に調製される、混合物(A)は、幅広い温度にて高い流動的な性質を示し、分離する対象ではない。
混合物(A)の流体力学的な特性は、以下に示すような、水またはPEGを使用する機能、温度の機能、その化合物の濃度の機能、および必要に応じて存在する添加物の機能として変化し得る:したがって、上記流体力学的な特性は、例えば、一般的に、同時に高い緻密性を与え、そして「細かい」材料を用いて隙間を満たしているカラムに詰められた粒子の構成である、基質(材料(B))と効果的に結合するために、高い流動性に達することがあり得る。
混合物(A)において、水(および/またはPEG)と糖質との混合物が、細かい粉末の結合剤を表すことは気づかれるべきである:黒鉛化することが可能である上記有機物の結合剤は、金属に基づくゼーデルベルグ電極において用いられ、黒鉛化しない無機性の結合剤とは異なり、合金鉄の品質を落とさない、非金属性の炭化残渣を発生させるのみの点において、好都合である。
混合物(A)において、炭化水素は、単糖類、二糖類、オリゴ糖および多糖類から選択され得る。
より具体的には、単糖類は、好ましくは、リボース、グルコース、フルクトース、ガラクトースから選択される;二糖類は、好ましくは、セロビオース、マルトース、ラクトース、スクロース、トレハロースから選択される;多糖類は、好ましくは、でんぷん、セルロース、キチン、カロース、ラミナリン、キシラン、マンナン、フコイダンおよびガラクトマンナンから選択される。オリゴ糖としてラフィノースが、記載され得る。
より具体的には、炭水化物の中でも、1つまたは複数のフルクトースの分子を含み、そのため温度が上昇するにつれてカラメル状となり得るものであることが好ましい。
上述した糖質誘導体および/または炭水化物の代わりとして、高い糖類の含有率を有する基質(フルクトースおよびグルコース、またはキシロース、ラクトースならびにマルトース)および高温にてカラメル状になり得る基質(例えば、糖液、メープルシロップ、麦芽エキスおよび他の高い糖類の含有率を有する基質)を用いることが可能である。高い糖類の含有率は、少なくとも50%、好ましくは70%の含有率をいう。
上述したように、混合物(A)は、必要に応じて、無機金属および/または有機金属のP、B、Si、Feを主成分とする誘導体(例えば、ホウ酸、リン酸またはリン酸アンモニウム、フェロセン(シクロペンタジエニル鉄、Fe(C))、ステアリン、飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸または高度不飽和脂肪酸、有機酸(例えば、酢酸、プロピオン酸、クエン酸またはそれらの混合物)を含み得、上記混合物(A)の流体力学的な特性を向上する、および/または熱分解中の糖類の炭素収率を緩和する、ならびに/あるいは炭素主成分の化合物(例えば、炭化水素)を黒鉛化する工程を促進/円滑(触媒)する。
上記添加物は、最終的なペーストの重量に関して0.1%〜10%、好ましくは1〜8%を含む全体量にて用いられ得る。
上記添加物が非金属および遷移金属に基づく場合、添加物の量は、好ましくは1%〜5%、より好ましくは1%含まれる。
特に好ましい実施形態において、糖質はスクロース(一般的な糖類)であり、必要に応じて有機酸(例えば、酢酸、ステアリン酸)または無機酸(ホウ酸またはケイ酸)と共に加えられる。
特に好ましい別の実施形態において、糖質は、PEG中に溶解されたスクロースであり、ホウ酸の添加物と共に加えられる。
本発明のペーストにおける炭質(B)は、1つまたは複数の黒鉛化し得る炭質、すなわち、黒鉛化されるのに好適な炭質、あるいは1つまたは複数の黒鉛型の材料またはその混合体、好ましくは黒鉛型の材料であり得る。
本明細書中において、黒鉛化し得る材料は、高温(例えば、1500〜2500℃)での加熱の後に、および/または電熱的な処理によって、グラファイトの結晶を生成し得る。上記黒鉛化し得る材料は、また少なくとも一部にグラファイトの結晶を含み得る。
上述した黒鉛化し得る材料としては、例えば、化石の炭素(石炭)、コーク、ペットコーク、木炭のポーラス・カーボンおよび非晶質のポーラス・カーボン(活性炭素)からつくられ得る。
本明細書中において、用語「石炭」は、化石の炭素の様々な種類を特定し、低級のものによるもの(例えば、ピートおよび亜炭)であることを指し示される。
本明細書中において、用語「コーク」は、約1000℃の温度にて、酸素の非存在にて行われる、中間的な階級の亜れき青質の化石の炭素を熱分解することから得られた炭質をいう。このプロセスは、冶金のプロセスにおいて材料に適した機械的な粘度を与える無機物の残渣の存在下にて、炭素の構成を「緻密にする」。熱分解された炭素源を石油化学製品の流れ(れき青質の砂、アスファルテンなど)から得る場合、熱分解によって得られた生成物は、ペットコークとして定義される。
本明細書中において、用語「木炭」は、もろい炭質をいい、極端に軽くそして多孔質であり、中程度の温度(700℃付近)で酸素存在下での熱分解を通して、基本的に得られるものをいい、水および有機性の揮発性化合物の分離の後に、植物性および動物性の生物資源、木質素のパルプ、木工業の破片などから無定形炭素の形成を可能にする。それゆえ一般的に、異なる収率を有し、熱的および電熱的な処理を通して黒鉛化され得るグラファイトとは異なる材料である。
黒鉛型の材料として、無煙炭およびグラファイトが記載され得る。
本明細書中にて、無煙炭は、比較的低い量の揮発性の材料(2%)と共に高い炭素の含有率(90%)を有し、十分な結晶構造を有する炭素の種類をいう。
本明細書中において、グラファイトは、炭素の同位体であり、原子が、結合され、簡単に剥離され得る平行の平面を形成する六角形単位の頂点に配置されている。グラファイトの結晶は、六角形の骨子を有する平らにされた小さな薄膜の形態を有する。炭質(B)として、本発明のペーストにおいて、黒鉛化した材料と共に黒鉛化し得る炭質の混合物は、用いられ得る。
本発明のペーストにおいて、炭質(B)として、2700℃未満の温度で黒鉛化することができる、0.3%未満の灰の含有率を有し、そして鉄の重量において0.1%よりも少なく含まれている、陽極級の炭素または陰極級の炭素を用いることもまた可能である。
本発明のペーストにて用いられる炭質(B)は、好ましくは、か焼されたおよび/または電気的にか焼された、グラファイトおよび/または無煙炭であり、より好ましくは、電気的にか焼された無煙炭である。
本発明のペーストは、高温を受けた場合、結合剤を黒鉛化するおよび/または焼くプロセスによって、固い自活できる(自活した)電極を得ている、窯業材料および硬化したものとは無関係である。
本発明の、上記ペーストおよび結合剤(A)は、液体を用いた粉末を混合する公知のプロセスを用いて調製され得る。
より具体的には、結合剤(A)の調製において、熱いときには流動性があり、冷却されたときには半固体である混合物が、得られるまで、数時間にわたって60〜90℃の温度を維持した状態で、ミキサーの中にて成分を混合することが好ましい。続けて、本発明に従って、均質的なペーストを得るために、攪拌しながらまたは混合しながら、上記結合剤(A)は、炭質(B)と混合される。
均質的な粉末状の混合物を得るために、まず、グラファイトの粉末、炭質(B)、糖類(または粉末の形態の他の上記炭水化物)を混合し、続けて、この混合物に、攪拌しながら、分散剤および任意の液体成分(例えば、酢酸)を加え、本発明のペーストを得ることは、また可能である。
本発明のペーストが得られた後に、原位置で自己焼成ゼーデルベルグ電極を得るために、慣習的な電極ペーストに代わって、合金鉄を生産するために、炉にペーストを挿入することによって、ペーストを用いることは可能である。
本発明の電極ペーストの合成的な特徴は、当技術分野において結合剤として公知であるタール・ピッチが完全に存在しないことに基づく。タール・ピッチは、R45において「癌を引き起こし得る」というリスクフレーズである発癌性、毒性のカテゴリー2として分類されることが考えられており、職場における、および大気中への排出において、RAHsの排出の第1の原因である。
慣習的なゼーデルベルグ電極のペーストにおいて、または既焼成電極の形態のために、細かい粒径を有する材料の段階の使用が、同じ最小の決定的な効果を有することが示唆されている文献のデータより、微粉化されたまたは細かい、グラファイト段階もまた含んでいるゼーデルベルグ電極のためのペーストが、最終的な材料の改善された特性を必要とすることが予想外にも考えられた(A. A. Michi, et al. “Alcan Characterization of Pitch Performance for Pitch Binder Evaluation and Process Changes in an Aluminium Smelter”, Light Metals 2002, Edited by Wolfgang Schneider, TMS, 2002.)。
さらに、出願人は、試薬を加えずに上記炭水化物を含んでいる炭質のペースト、および細かさを有する混合物中の炭質のペーストが、公知のペーストによって提供される特性と比較して、機械的特性および電気的特性/熱伝導率特性もまた有しており、そして例えば、合金鉄のためのアーク炉のための電極としての使用を可能にする、ある程度の収縮を有する緻密な電極を生産することが可能であることを予想外にも考えており、技術的に報告されていることとは異なる。実施例を参照のこと。
任意の理論とのつながりを洗い出すことなしに、次のことが推定される:
細かい相は、高温での糖類の分解にて生じる重量損失を最小限にし、それゆえ炭質(B)からなる粗い相の混合が、上記ペーストから得られ得る最終的な電極の、構造および機械的特性において、改善することを必要とする;
上記細かい相は、結果的に焼成中に少しの重量損失を有するペーストの焼成温度と比較して高温で、固体の基質において炭化処理される。
さらに、粗い材料の結合剤として振る舞う、細かいグラファイトおよび/または無煙炭を含んでいる混合物(A)は、一般的に細かいものよりも大きな面積を有しており、カラム中に詰められており、そしてペーストにより緻密さを付与する、炭質(B)の粗い粒子の間の隙間を効果的に満たすことが可能であることが考えられる。さらに、生産プロセス中にて、先行技術と類似した、またはより良い導電率を保証しており、短期間にて、軟化し後に硬化するものによって構成されている、温度ヒステリシスの段階によって、上記ペーストが特徴づけられることが推測される。
本発明に従えば、電極のためのペーストの利点は、もとの形態ではリスクフレーズR45に分類され得る芳香族炭化水素化合物が完全に存在しないことであり、そしてゼーデルベルグプロセスにおいて、現在公知のペーストと比較して1000倍も低い、リスクフレーズR45に分類される芳香族炭化水素の放出物(emissions)のレベルである。このペーストは、合金鉄の生産のための炉においての使用に好適な電気的特性および熱伝導率ならびに機械的強度を有する電極が得られることを可能にする。
合金鉄の生産において、生産プロセスに欠くことができないと考えられるべきである、自己焼成電極の効果的な操作が、基本的であるので、本出願の目的である、労働環境および外部環境においてPAHsの排出を軽減するために、材料の使用は、同様に極めて重要である。
より具体的には、本発明のペーストを使用した、合金鉄を調製するプロセスは、以下を含む:
炉の中に存在する、熱分解の状態に耐えることに好適な容器にペーストを挿入すること;
上記炉に無機化合物が主成分である充填物を満たすこと;
充填物の表面に近接して上記容器を置き、次いで、電気アークの形態において電気を付与し、続けて上記容器中に充填物の溶解物および電極ペーストの硬化物を与える。
還元反応の後に、そのまま形成された電極は、部分的に消費され、それゆえ、プロセスが継続することを確実にするために、さらなるペーストを上記容器中に加える必要がある。
上記ペーストの添加は、ペーストと、一般的に焼成中に生じる収縮もまた与える2つの要素の間にて物理的な持続を一般的には保証しない焼成された電極とで異なる物理的状態を与える、臨界点を構成し得る:出願人は、本発明のペーストが、公知のペーストと比較して収縮し、それゆえ自己焼成ゼーデルベルグ電極の前駆物質としての使用が容認できることを見出した。さらに、上記ペースト(A)+(B)は、公知のペーストに生じることとは異なり、既に焼成された電極を有する物理的な持続に急速に到達することが可能である。これによってプロセスを中断することが必要である、電極の起こり得る破損を回避することができる。
さらに、本発明のペーストと比較すると大きな収縮を有するが、それゆえ現在の最先端技術において用いられているカラムでの使用とは異なる、自己焼成ゼーデルベルグ電極の形成のためのペーストとしても、本発明のペーストにて用いられた結合剤(A)がまた、使用され得ることも見出した。
本発明の範囲から外れることなく、当業者が、一般の実験によって、および/または当分野の自然な発展によって示唆される、変化および改善を全て事前に開示されたペーストを作製し得る。
[実施例]
[実施例1]
この実施例の目的は、自己焼成ゼーデルベルグ電極を得るために、それ自体で用いられる、すなわち粗い構造をしている材料(B)を加えることなしに用いられる場合の、本発明の電極ペーストの結合剤(A)の特性を例証することである。調製されたペーストを、商業的にはELKEM電極ペーストとして知られており、同じ方法によって生産されるゼーデルベルグペーストと比較した。ゼーデルベルグペーストは、25%のピッチおよび75%の電気的にか焼された無煙炭を含む。このペーストは、以下市販のペーストという。
結合剤(A)の特性を市販のペーストの特性と比較した。
結合剤(A)を以下の表を用いて調製した:
Figure 0005735533
Figure 0005735533
グリーン1の結合剤において、スクロース、水および酢酸を約20分間混合し、ストーブ中にて80℃の温度で10時間維持した。上記結合剤は、蜂蜜と類似した粘度および濃度を有する均質な混合物に変化した。続けて、500gのグラファイトおよび20gのステアリン酸を加え、約30分間全て一緒に混合した。
グリーン2の結合剤において、スクロース、水およびホウ酸を約20分間混合し、80℃の温度で10時間維持した。
上記結合剤は、蜂蜜と類似した粘度および濃度を有する均質な混合物に変化した。続けて、500gのグラファイトを加え、約30分間全て一緒に混合した。
グリーン3の結合剤において、細かいグラファイト、スクロースおよび水を混合し、約60分間一緒に混合した。
全ての結合剤(グリーン1、グリーン2およびグリーン3)のために、滑らかな濃度を有する均質な混合物を得た。得られたそれぞれの結合剤と市販のペーストを、1kgの量にてグラファイトのるつぼ中に置いた。
4つのるつぼを、約90℃/時間の熱傾斜を用いて、窒素雰囲気下にて、約10時間の期間にて900℃まで上昇させた。この温度に達した後に、炉を止め、4時間にわたって冷却した。この方法にて形成された材料を抽出し、特性を示した。
得られた物理的な特性を以下に示す:
Figure 0005735533
分析した全ての結合剤(A)は、市販のペーストと比較して改善された機械的強度の特性を示した。特に、グリーン2の結合剤は、市販のペーストと比較して約2倍の機械的強度を示した。
市販のペーストと比較したグリーン1、グリーン2およびグリーン3において、電気抵抗および熱伝導率もまた向上した。
グリーン1、2および3として知られる結合剤は、いくつかの場合において、最先端技術に対して重大な改善を示したが、材料の収縮へとまた変化し、重量において相当量の損失を明らかにした。
[実施例2]
この実施例は、電極ペーストを得るために、本発明に従って、粗い相のみを含んでいるペーストおよび固体の糖類を含んでいるペーストと比較した、粗い相を有する結合剤を混合することによって得た材料の特性を例証する。
結合剤+粗い相=グリーンペースト
以下は、グリーンペーストの生産のために用いられた物質の量である。
Figure 0005735533
Figure 0005735533
結合剤(A)を構成する物質を、柔軟な濃度および湿潤な状態を有する均質なペーストが得られるまで、約40分間混合し、グリーン1に関する実施例1にて例証した方法と同じ方法を用いた。
次いで、か焼した無煙炭の粉末(粗い相)を、約97%が0.5〜20mmを含む平均粒径を有する結合剤(A)に加え、均質なペーストを得るまで混合した:上述した4つの調合法(formula)を得た(グリーン4、グリーン5、グリーン6およびグリーン7)。
得られたペースト(グリーン4、グリーン5、グリーン6およびグリーン7)を、4つのグラファイトるつぼに置いた。3kgの市販のペーストを5つ目のグラファイトるつぼに加えた。5つのるつぼを約90℃/時間の熱傾斜を用いて、窒素雰囲気下にて、約10時間の期間にて900℃まで上昇させた。
この温度に達した後に、炉を止め、4時間にわたって冷却した。この方法にて形成された材料を抽出し、特性を示した。
材料の物理的な特性を以下の結果に提供した:
Figure 0005735533
上記の特性によって、水(グリーン7)または細かい相(グリーン6)の非存在下において、慣習的な電極と異なり、それゆえ電極ペーストとして適さない特性を有する、極端にもろい材料が得られる一方で、本特許出願の目的である、グリーン4およびグリーン5の調合法から得られた特性が、ゼーデルベルグ電極にて用いるために妥当な特性を示すことが証明されている。
[実施例3]
この実施例は、電極ペースト中における、R45のリスクフレーズを有している化合物の減少した含有率、および現在のものと比較できる電極ペーストを加熱した状態における、同じペーストの焼成中におけるPAHの排出の効果を例証するために行った。
糖類を含んでいる3つの異なるペーストを、以下の組成を用いて調製した:
Figure 0005735533
グリーン4aおよびグリーン5aのペーストは、グリーン4およびグリーン5のペースト(実施例2を参照のこと。)の組成および調製と一致している。
グリーン8のペーストを、実施例2に示される、グリーン4およびグリーン5のペーストを調製する方法と同じ方法を用いて、スクロースを糖液と置き換えることによって得た。80%の糖類、18%の水および2%のホウ酸を混合し、90℃で10時間にわたってストーブ中にて置かれることによって、糖液を得た。上記系は、(主に水の蒸発によって)その重量の12%を損失し、あめ色になり、蜂蜜と類似した大変粘り気のある液状に変化した。
それぞれ3つの調合法において、40kgのペーストを調製した。
それぞれのペーストを、270mmの内径および約1mの高さを有する基準に近い、鉄のシリンダに挿入した。分析する排出物を得るために、シリンダの頂点付近に、排気ガスを抽出する系を配置した。
シリンダの周囲に備えられ、誘導加熱系と連結した、約70mmの高さの銅製のコイル(誘導源として定義される。)によって、シリンダの中のペーストの温度を上昇させた。10kWの電力を誘導源に適用した。シリンダの軸に対して横に配置された誘導源をそこから上向きに置いた。変換速度を80mm/時間に設定した。
この方法の目的は、電極の材料へと変換する間の電極ペーストの状態を再現することである。
市販のペーストの胚株(ovules)を用いて、同じ方法を繰り返した。
[焼く前の電極ペーストにおけるPAH含有率の分析]
EPA 3541:1994およびEPA 8310:1986の方法を用いて、電極のための慣習的なペースト(市販のペースト)中、および本発明に従って、焼く前の3つのペースト(グリーン4a、グリーン5aおよびグリーン8)中に含まれるPAHsの分析を行った。
Figure 0005735533
上記分析は、重量においてベンゾ(a)ピランが0.005%より高いことから、市販のペーストのために、発癌性(R45リスクフレーズ)として物質を分類することを確定する。しかし、グリーン電極は、無害であると分類される。
[電極を焼成する/形成する雰囲気下でのPAHs放出物の分析]
内部に40kgの量の混合物を有した金属の円筒容器に供給されている、抽出物からの放出物をサンプリングし、続けて分析した。
グリーン4a、グリーン5a、グリーン8および市販のペーストとして知られている、4つの異なる電極の焼成段階を分析した。全ての試験において、容器に挿入された混合物の温度を約400℃まで上昇させ、電極がその長さに従って受ける異なる温度を模倣するために、混合物の構造に沿って、熱を誘発する源を動かしながら、試験の所要時間全体(約7時間)にわたって、約400℃の温度にて維持した。
試験の期間中、PAHおよびVOCパラメータの調査のために、焼成によって生産された放出物のサンプリングを行った。UNI EN n 1364:2002の方法を揮発性有機化合物のために、活性炭の薬瓶に用いる一方で、NIOSH5506−1998の方法をPAHのために用いた。炉の煙突は、190mmの直径、860〜1100Nm/hの流速、9.1〜11.1m/sの速度、および16〜22℃の間を含む温度を有する。
Figure 0005735533
市販のペーストを本発明のグリーン電極と比較すると、市販のペーストの排出物の要因が、グリーン5a電極(最も悪いケースである。)と比較して100倍高いことが明らかである。
グリーン5a電極を他の様々なグリーン電極と比較すると、排出物の要因が類似していることが明らかである。
微量のPAHが凝縮液(グリコール)中に検出されなかったこともまた認められる。
揮発性有機化合物の排出物中に検出される値は、(1〜3g/hの順で)試験した全てのサンプルにおいて、極わずかである。
[実施例4]
この実施例の目的は、ゼーデルベルグ電極における自己焼成中の同じペーストによって実験されたプロセスと同化できる、焼成状態における本発明の目的である、電極ペーストの機械的特性を例証することである。
グリーン4a、グリーン5aおよびグリーン8のために実施例3において用いたプロセスを、ペーストから固体および耐久性のある材料に変えた。市販のペーストにおいても同じプロセスを行い、同等の固体の材料が得られることを可能にした。
材料(グリーン4a、グリーン5a、グリーン8および市販のペースト)の温度を、約80℃/時間の熱傾斜を用いて、窒素雰囲気下にて10時間で800℃まで上昇させた。
この温度に達した後に、炉を止め、4時間にわたって冷却した。この方法にて形成された材料を抽出し、特性を示した。
以下の特性が得られた:
Figure 0005735533
実施例は、高い熱応力の状況下においてもまた、本発明の目的であるペーストから得られた電極材料が、市販のペースト型のペーストと大変類似した特徴を維持していることを示す。
より具体的には、グリーン5aのペーストは、変換段階中の強い熱応力の状況に耐えるために特に好適であることが示されている、市販のペーストと比較してわずかにだけ低い機械的強度を示し、そのため、合金鉄の生産のための炉において、ゼーデルベルグペーストとして工業的用途に適している。
[実施例5]
この実施例は、本発明に従って、ゼーデルベルグ電極のペーストを得るために、水の代わりにPEGを用いることによって得られる材料の特性を例証する。
この目的のために、本発明に基づいている実施例3のペースト5aと同等のペースト、グリーン5bと比較するために、PEG1500を含んでいるペースト(グリーン10とする。)を調製した。ここで、細かいグラファイトを細かい無煙炭と置き換えた。
以下は、グリーン10およびグリーン5bのペーストを生成するために用いた物質の量である。
Figure 0005735533
グリーン10のペーストを作製するために、10分間、70℃で、糖類をPEG1500およびホウ酸と混合した。
この全てを8時間にわたって120℃のストーブ中に置き、時々その全てを混合した。8時間の後に、2つの混合できない相(一部カラメルとなった糖類およびPEG)を含んでいる、全ての粘性のある液体を抽出した。
この液体を、事前に約100℃まで加熱しておいた細かい無煙炭と混合し、30分間全てを混合し、それによって本発明に従って結合剤(A)を得た。
実施例2にて用いられ、その約97%の平均粒径が0.5〜20mmの間である、粗い無煙炭を、得られた結合剤(A)に加え、この方法において、均質なペーストが得られるまで混合した。
小さな器に分け、冷却することによって粘性のあるペーストを得た。冷却の際に、その材料が、固体であり、そして緻密であるように見られた。
2つの調合法のそれぞれにおいて、40kgのペーストを調製した。
それぞれのペーストを、270mmの内径、および約1mの高さを有する基準に近い、鉄のシリンダに挿入した。分析する排出物を得るために、シリンダの頂点付近に、排気ガスを抽出する系を配置した。
シリンダの周囲に備えられ、誘導加熱系と連結した、約70mmの高さの銅製のコイル(誘導源として定義される。)によって、シリンダの中のペーストの温度を上昇させた。10kWの電力を誘導源に適用した。シリンダの軸に対して横に配置された誘導源をそこから上向きに置いた。変換速度を80mm/時間に設定した。
実施例2および4にて理解された方法と類似して、ペーストグリーン5bおよびペーストグリーン10の温度を、約80℃/時間の熱傾斜を用いて、窒素雰囲気下にて10時間で800℃まで上昇させた。
この温度に達した後に、炉を止め、4時間にわたって冷却した。この方法にて形成された材料を抽出し、特性を示した。
上記材料の物理的な特性によって、実施例4の市販のペーストの特徴と比較した以下の結果を提供した:
Figure 0005735533
グリーン10ペーストが、変換段階中の強い熱応力の状況に耐えるために特に好適であることが示されている、上記にて与えられたデータより、グリーン5aまたは5bの調合法によって得られ得るものと比較して、PRG1500の使用(グリーン10)が、電極の機械的特性における改善を引き起こしていることが考えられる。
結果的に、グリーンペースト10は、合金鉄の生産のための炉におけるゼーデルベルグペーストとしての工業的用途に特に好適である。
[実施例6]
この実施例は、合金鉄の生産のためのゼーデルベルグの産業用炉において、グリーン10ペーストがどのように用いられ得るかを例証する。グリーン10の調合法を理解することによって得られたペーストを、直径800mmの電極を備えた、フェロシリコンマンガンを生産するために、ゼーデルベルグサブマージアーク炉の電極の容器に満たした。他の2つが、従来技術(市販のペースト)を用いた電極と共に機能される一方で、電極をグリーン10ペーストで満たした。
800mmの直径を有する円筒型状の金属を、金属の底を溶接することによって、土台に繋げた(plugged)。グリーン10の調合法を有するペーストの約4メートルトンを、カラムに満たし、埋没アーク炉において、ゼーデルベルグ電極を始めるために慣習的に用いられた方法によって、電極の機能する体制を整えた。
グリーン10ペーストを用いた電極は、燃焼方法の開始から約24時間後に、完全に使用できる状態となった。電極電流は、39.000Aの使用できる電流に達した。このような状態にて、本発明の電極は、基準の電極として同じ形態に従って機能する。本発明の電極の表面を測定した温度は、1050℃であった。
電極の取り扱い操作中にて、グリーン10ペーストの電極材料への変換が従来のペーストの型と比較して低い温度にて生じたことが観察された。
これにより、初期段階における、または、電極が再構成されなければならない場合における、系が十分に実施可能である状態に達する時間が非常に短くなった。さらに、一般的な操作の段階中において、根底にある領域(ここで領域とは、ペーストが、焼成されることによって粘性のある状態から固体へと変換される領域である。)は、上記の導電プレートのはるかに上にあり、不安定な炉の状態(最適化されていない無機物/炭素の混合物、高い融点を有する特有のフェロシリコンマンガン合金)における電極の扱いにおいて、および、いくつもの電極の拡張が必要とされる状況(無機物/炭素の混合物が、例えば電極を消費する場合)において、より大きな多様性を生み出す。
機能中の電極の表面にて測定した温度は以下の通りである:
Figure 0005735533
電極の一部は、1000℃〜2000℃の間を含む温度にて同様の操作を行った後に、工業生産系からまた選択され、そして確実に測定した:
Figure 0005735533
グリーン10電極の温度を操作することは、慣習的な技術を用いて得られることと同様である。操作を30日間続けた後に、電極は、操作を中断する必要のある破損を示さなかった。

Claims (16)

  1. 金鉄のサブマージアーク炉における電熱的な生産のために、自己焼成ゼーデルベルグ電極を得るための、炭素還元反応の原因ではない非金属性のタイプの電極ペーストであって、
    上記ペーストは、
    (A)少なくとも95%において0.2mmよりも小さい粒径を有する細かい粉末状のグラファイトおよび/または無煙炭と、
    溶媒および/または糖質のための分散剤と混ぜられた、少なくとも1つの糖質と、
    任意の添加物と、によって形成される混合物と
    (B)0.2mmよりも大きい粒径を有する粉末状の形態にて本質的に炭素からなる、金属および/または金属酸化物を含まない、非金属性の炭素質の黒鉛型材料と
    混合したものであり
    ここで、上記炭素質の材料(B)の濃度は、上記ペースト((A)+(B))の重量に対して、重量にて90%〜10%であり、
    上記ペースト((A)+(B))における上記混合物(A)の濃度は、重量にて100%となるまでの残りの部分であり、
    ここで、上記添加物が、上記混合物(A)中に存在する場合、上記添加物は、無機の添加物、有機金属のP、B、Siが主成分の添加物;ステアリン;飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸または高度不飽和脂肪酸;有機酸;およびそれらの混合物からなる群より選択される、1つまたは複数の添加物であり
    上記添加物が、総計で、上記ペーストの重量に関して、重量による0.1%〜10%の間にて含まれており、上記添加物が、非金属および遷移金属である場合、上記添加物が、総計で、1%〜5%の間の量にて含まれている
    ことを本質とする、電極ペースト。
  2. 前記溶媒および/または糖質のための前記分散剤が、水および/またはポリエチレングリコールである、請求項1に記載のペースト。
  3. 前記混合物(A)において、混合物(A)の重量に関して、細かい粉末の濃度が、重量による60%〜30%の間にて含まれ、糖質の濃度が、30〜50%の間にて含まれ、水および/またはPEGの濃度が5〜20%の間にて含まれる、請求項1または2に記載のペースト。
  4. 前記ペーストの重量に関して、炭質(B)の濃度が、重量による60〜40%の間にて含まれ、糖質の濃度が、10〜30%の間にて含まれ、細かい粉末の濃度が、5〜25%の間にて含まれ、水および/またはPEGならびに必要に応じた添加物が100%までの残りである、請求項1〜3のいずれか一項に記載のペースト。
  5. 前記混合物(A)の糖質に加える、無機の添加物および/または有機金属のP、B、Siに基づく添加物が、ホウ酸、ケイ酸、リン酸またはリン酸アンモニウムから選択され;有機酸が、酢酸、ステアリン酸、プロピオン酸、クエン酸または上記化合物の混合から選択され、前記ペーストの重量に関して、上記添加物が、総計で、重量による1%〜8%の間にて含まれている、請求項1〜のいずれか一項に記載のペースト。
  6. 前記糖質が、スクロースあるいは、1つまたは複数のフルクトース分子を含んでいる糖質である、請求項1〜のいずれか一項に記載のペースト。
  7. 前記炭素質の黒鉛型材料(B)が、無煙炭またはグラファイトから選択される、請求項1〜のいずれか一項に記載のペースト。
  8. 請求項1〜のいずれか一項にて定義されたペーストを調製するためのプロセスであって、
    60〜90℃にて混合し、熱い混合物が得られた場合、流動性を有するまで、そして冷たい混合物が得られた場合、半固体または固体となるまで、糖質、水および/またはPEG、グラファイトおよび/または無煙炭の細かい粉末ならびに、請求項1〜にて定義された任意の添加物を攪拌する、このように前記混合物(A)を得る工程;
    前記混合物(A)を前記炭素質の黒鉛型材料(B)に加え、均質のペーストが得られるまで、攪拌するまたは混練する工程;
    を包含している、プロセス。
  9. サブマージアークを有する抵抗炉において合金鉄を調製するためのプロセスであって、
    請求項1〜7のいずれか一項にて定義されたペーストを、事前に決定したレベルまで容器に注入する工程;
    無機物の充填物を用いて上記炉を満たす工程;
    充填物の表面に近接して上記容器を置き、そして、電気アークの形態において電気を付与する(例えば、充填物を溶解し、容器内で電極ペーストを硬化させる)工程;
    上記容器内にさらにペーストをそのペーストが初期のレベルに達するまで加える工程;を包含している、プロセス。
  10. 請求項9にて定義された電熱的なプロセスにおいて、請求項1〜のいずれか一項にて定義されたペーストから得られる、自己焼成ゼーデルベルグ電極。
  11. 金鉄等の金属材料を生産するための電熱的プロセスにおける請求項1〜のいずれか一項にて定義されたペーストまたは混合物(A)の使用。
  12. 既焼成ゼーデルベルグ電極の調製において、請求項1〜のいずれか一項にて定義された、ペースト(A)+(B)または混合物(A)の使用。
  13. 前記混合物(A)における、前記の細かい粉末状のグラファイトおよび/または前記無煙炭が、0.1mmよりも小さい粒径を有し、かつ、微粉化した形態である、請求項1〜7のいずれか一項に記載のペースト。
  14. 前記炭素質の黒鉛型材料(B)の粉末が、0.5mm〜20mmの粒径を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載のペースト。
  15. 前記炭素質の黒鉛型材料(B)である前記無煙炭または前記グラファイトが、か焼かされたものである、請求項7に記載のペースト。
  16. 前記炭素質の黒鉛型材料(B)が、電気によりか焼された無煙炭である、請求項14のペースト。
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