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JP5737983B2 - 露光装置およびデバイス製造方法 - Google Patents
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JP5737983B2 - 露光装置およびデバイス製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、露光装置および該露光装置によってデバイスを製造するデバイス製造方法に関する。
半導体集積回路の微細なパターンを持つ半導体集積回路の製造において、露光装置が使用される。露光装置において使用される光の波長は、パターンの微細化に伴って短くなっている。現在、軟X線を用いる試みがなされている。波長が1〜100nmの軟X線領域では、すべての物質が強い吸収を持つため、可視光領域のように屈折を利用した透過型の光学素子は存在せず、極薄い薄膜フィルタや多層膜が形成された反射鏡が光学素子として用いられる。例えば、波長が11nm、13nm付近では直入射反射率で70%程度の反射率が得られる多層膜鏡が製作されており、この多層膜を有する反射光学系を備える露光装置が提案されている。薄膜フィルタや多層膜を利用する場合、軟X線領域ではすべての物質が強い吸収を持つため、その表面に付着する汚れは大きな問題となる。軟X線は空気にも吸収されるため、光路を真空にする必要がある。しかし、通常の排気系からはごく僅かにオイルなどが逆流し、その状態で軟X線が照射されると、光学素子の表面には炭素汚れが形成される。これは、カーボンコンタミと呼ばれる。これにより、軟X線の透過率や反射率が低下する。軟X線を使う露光装置では、露光時にレジストと呼ばれる感光性の高分子が塗布されたウエハが真空容器内に搬入されるが、そのレジストから発生する微量なガスも炭素汚れの原因となりうる。物質表面の洗浄法として最も一般的に用いられている方法は、薬液による処理と純水によるリンスを組み合わせた湿式洗浄法である。この洗浄法は、半導体集積回路の製造過程などおいては非常に広く用いられており、薬液と純水の純度、清浄度を上げることによってより微細な付着物の除去に対応してきた。しかし、薬液と純水を大量に消費するなどの点で問題も抱えている。近年、微細な水滴を超高速で吹き付ける方法、パルス光を照射する方法、ラジカルを照射する方法など他の洗浄法も提案されている。付着物が炭素を主成分とする有機物等の場合には、酸素を含む雰囲気中で紫外光を照射することによって付着物を除去する方法もある(特許文献1)。この場合、酸素分子に紫外光が照射されることによって活性酸素が生成され、活性酸素が付着物中の炭素原子と反応して二酸化炭素となって除去される。
特開2000−88999号公報
従来の方法では、紫外光が雰囲気中の酸素に吸収されてしまうために十分な除去速度が得られず、除去に長い時間がかかってしまう。付着物質の除去時間の増大は露光装置のダウンタイムの増大につながるために望ましいことではない。このような理由により、効率良く軟X線光学素子の表面に付着した物質を除去する技術が求められていた。ここまで軟X線光学素子について説明してきたが、光学素子に対する炭素の付着は、紫外光を使用する光学素子などの他の光学素子においても反射率または透過率の低下などの問題を起こしうる。また、荷電粒子線を使用する露光装置(荷電粒子線露光装置または荷電粒子線描画装置)の場合も、光学素子(光線に対する光学素子の作用と同様の作用を荷電粒子線に対して有する素子)に炭素などの物質が付着しうる。付着した物質は、帯電することにより、適正な露光または描画の妨げとなりうる。
本発明は、上記の課題認識を契機としてなされたもので、光学素子の表面に付着した物質を効率良く除去することを目的とする。
本発明の1つの側面は、露光ビームによって基板を露光する露光装置に係り、前記露光装置は、光学素子を含み、前記露光ビームを前記基板に投影する投影系と、前記投影系を取り囲む容器と、前記容器の中に酸素が存在する環境で前記光学素子に紫外光を照射して前記光学素子を洗浄する洗浄機構と、を備え、前記洗浄機構は、前記紫外光を発生する光源と前記光学素子との間の前記紫外光の光路の少なくとも一部を取り囲み、射出窓を有する管部材と、前記露光ビームの光路上の位置と前記露光ビームの光路の外側の位置との間で前記管部材を駆動する駆動機構と、前記管部材の外側の空間における酸素分圧よりも前記管部材の内側の空間における酸素分圧が低くなるように前記管部材の内側の空間の環境を調整する調整部と、を含み、
前記洗浄機構は、前記管部材が前記駆動機構によって前記露光ビームの光路上の前記位置に駆動された状態で、前記管部材の内側の空間を通過した前記紫外光を前記射出窓を介して前記光学素子に入射させるように構成され、前記光源および前記駆動機構は、前記容器の外側に配置され、前記管部材は、前記容器の壁に設けられた孔部を貫通しており、前記孔部には、前記管部材と前記容器の前記壁との隙間を前記管部材が移動可能な状態でシールするシールが設けられている
本発明によれば、光学素子の表面に付着した物質を効率良く除去することができる。
本発明の第1実施形態に係る露光装置の概略構成図である。 紫外光を射出する射出窓の近傍を示す概略図である。 紫外光を射出する射出窓の近傍を示す概略図である。 紫外光を射出する射出窓の近傍を示す概略図である。 本発明の第2実施形態に係る露光装置の概略構成図である。 本発明の第3実施形態に係る露光装置の概略構成図である。 本発明の実施形態に係る洗浄方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の第4実施形態に係る露光装置の概略構成図である。
[第1実施形態]
図1を参照しながら本発明の第1実施形態の露光装置EX1について説明する。露光装置EX1は、軟X線縮小投影露光装置として構成されているが、本発明の露光装置はこれには限定されず、物質が付着しうる光学素子を有するあらゆる露光装置に適用されうる。図1において、2はレーザー、4は集光鏡、6は光源(発光点)、11は第1光源ユニット、12は照明系の多層膜反射鏡、13はレチクル(原版)ステージ、14はレチクル(原版)である。16aは投影系の第1多層膜反射鏡、16bは投影系の第2多層膜反射鏡、16cは投影系の第3多層膜反射鏡、16dは投影系の第4多層膜反射鏡、16eは投影系の第5多層膜反射鏡、16fは投影系の第6多層膜反射鏡である。22はウエハ(基板)、24は真空容器(容器)、26はウエハ(基板)ステージ、28はガス排気口、29はガス導入口である。30は射出窓、32は紫外光反射鏡、36は紫外光、38は管部材(中空の導光部材)、40は第2光源ユニット、44は駆動機構、45は調整部、46はシール、CLは洗浄機構である。
第1光源ユニット11は、レーザー2から光源(発光点)6に向けてレーザー光を照射することによって露光光(露光ビーム)としての軟X線(軟X線ビームまたは極端紫外光ビーム)を発生する。ここで、ビーム(beam)は、進行する(典型的には、特定の方向に進行する)波(典型的には、粒子のように振舞う波長の短い波)や粒子(典型的には、荷電粒子)の集団をいうものとする。軟X線は、集光鏡4により集光され、照明系を構成する多層膜反射鏡12を介してレチクルステージ13に設置されたレチクル14を照明する。レチクル14で反射した軟X線は、レチクルのパターンを縮小投影するための投影系を構成する第1多層膜反射鏡16aへと向かう。そして、軟X線は、投影系を構成する第1〜第6多層膜反射鏡16a、16b、16c、16d、16e、16fを介してウエハステージ26上に設置されたウエハ22にレチクル14のパターンの像を形成する。つまり、第1光源ユニット11から供給される露光光によって照明されたレチクル14のパターンが投影系によってウエハ22に投影される。集光鏡4、照明系(多層膜反射鏡12)、レチクルステージ13、投影系(多層膜反射鏡16a〜16f)およびウエハステージ26は、真空容器24の中に配置されている。真空容器24は、その中の気体を排気口28を通して排出することによって1Pa以下の圧力に維持されうる。
第1〜第6多層膜反射鏡16a〜16fが長時間にわたって使用されると、露光装置EX1を構成する部材からのアウトガスやウエハ22に塗布されたレジストから発生する炭素化合物により第1〜第6多層膜反射鏡16a〜16fの表面に炭素汚れが形成される。炭素汚れは、軟X線の反射率を著しく低下させる。そこで、酸素が存在する環境で第1〜第6多層膜反射鏡16a〜16fに紫外光36を照射することによって第1〜第6多層膜反射鏡16a〜16fの表面を洗浄する。この洗浄は、洗浄スケジュールに従って、あるいは、随時になされうる。あるいは、この洗浄は、真空容器24内に設けられたセンサー(不図示)を使って付着物もしくは光学特性の変化量を監視しその値が予め定められた値に達した時点で実行されてもよい。
露光装置EX1は、1または複数の洗浄機構CLを備えている。洗浄機構CLは、例えば、第2光源ユニット40と、管部材38と、紫外光反射鏡32と、駆動機構42、44(駆動機構42については、図2A〜2C参照)とを含みうる。第2光源ユニット40は、露光光を発生する光源ユニットとは異なる波長の光である紫外光(洗浄光)を発生する。管部材38は、第2光源ユニット40と洗浄対象の光学素子との間の光路の一部を取り囲むように配置されている。管部材38の断面形状は、特定の形状に限定されないが、例えば、四角形等の多角形、円形、楕円形でありうる。紫外光反射鏡32は、第2光源ユニット40から供給される紫外光を反射する。駆動機構42、44は、紫外光を照射すべき領域を変更あるいは走査する走査機構を構成する。調整部45は、管部材38の内側の空間の環境を調整する。図1に示す例では、露光装置EX1は、多層膜反射鏡16a〜16dを紫外光によって洗浄する洗浄機構CLと、多層膜反射鏡16e〜16fを紫外光によって洗浄する洗浄機構CLとを備えている。
図2A〜2Cは、多層膜反射鏡16a〜16dを洗浄する洗浄機構CLにおける管部材38の先端部の概略構成を示す図である。なお、多層膜反射鏡16e〜16fを洗浄する洗浄機構CLも同様の構成を有しうる。図2A〜2Cにおいて、42は駆動機構である。紫外光36は、紫外光反射鏡32によって反射され集光される。紫外光反射鏡32によって反射された紫外光36は、射出窓30を通って第3多層膜反射鏡16cに照射される。第3多層膜反射鏡16cに対する紫外光(洗浄光)の照射領域が第3多層膜反射鏡16cに対する軟X線(露光光)の照射領域よりも小さい場合には、該軟X線の照射領域を洗浄するためには、紫外光を走査する必要がある。紫外光反射鏡32が駆動機構42によって回転駆動され、第3多層膜反射鏡16c上のx軸方向に沿って紫外光が走査されうる。即ち、紫外光反射鏡32および駆動機構42によって紫外光を走査する1つの走査機構が構成される。管部材38が駆動機構44によって駆動されることにより、y軸に沿って紫外光が走査されうる。即ち、駆動機構44によって紫外光を走査する他の1つの走査機構が構成される。この実施形態では、駆動機構42および駆動機構44によって紫外光が2次元的に走査されうる。この実施形態では、駆動機構44および第2光源ユニット40は、真空容器24の外部に配置され、管部材38は、真空容器24の壁に設けられた孔部を貫通している。この孔部には、管部材38と壁との隙間をシールするシール46が設けられている。第2光源ユニット40は、発生する紫外光の強度を変更する機能を有しうる。駆動機構44および第2光源ユニット40は、真空容器24の中に配置されてもよい。
また、図2Bに例示されるように、駆動機構42によって紫外光反射鏡32を180度回転させることによって、第4多層膜反射鏡16dに紫外光を照射し洗浄することもできる。また、図2Cに例示されるように、駆動機構44によって管部材38を駆動することによって、第1および第2多層膜反射鏡16a、16bを洗浄可能な位置に紫外光反射鏡32を配置することができる。洗浄機構CLは、紫外光の集光角(あるいは焦点)を変更するためのズーム機構を備えてもよい。例えば、射出窓30から多層膜反射鏡16a〜16dまでの距離に応じて集光角を変更することができる。集光角は、洗浄のために必要とされる紫外光の強度に応じて決定されてもよい。なお、この実施形態では、紫外光反射鏡32に凹のパワーを持たせて紫外光を集光させるが、紫外光反射鏡32のパワーは、洗浄すべき反射鏡の形状および配置等に応じて決定されうる。紫外光反射鏡32は、平面鏡であってもよいし、凸のパワーを有してもよい。
図5は、露光装置EXにおける光学素子の洗浄処理を説明するためのフローチャートである。この洗浄処理は、露光装置EXが備える制御部CNTによって制御されうる。制御部CNTは、例えば、予め定められた洗浄スケジュールに従って洗浄処理を開始しうる。あるいは、制御部CNTは、オペレータ又は上位制御装置からの指示に従って随時に洗浄処理を開始しうる。あるいは、制御部CNTは、前述のセンサーによって検出された付着物もしくは光学特性の変化量が予め定められた値に達した時点で洗浄処理を開始しうる。ステップS102では、制御部CNTは、駆動機構44を動作させて管部材38を真空容器24内の洗浄対象の光学素子(ここでは、多層膜反射鏡16a〜16f)を洗浄するための作業位置に位置決めさせる。
ステップS103では、制御部CNTは、真空容器24内に配置されている機器のうち所定電圧(例えば100V)以上の電圧が供給されている機器に対する電力供給を停止する。これにより、真空容器24内の圧力を上昇させたときに真空容器24内で放電が発生することが防止される。ここで、放電源としては、例えば、光学素子の近傍のペルチェ素子などが考えられる。
ステップS104では、制御部CNTは、不図示の環境調整部に指令を送ることにより、真空容器24内の環境を洗浄用の環境に調整させる。洗浄用の環境は、例えば、酸素分圧が100(Pa)〜30000(Pa)の範囲である環境である。不図示の環境制御部は、例えば、真空容器24内の酸素分圧をモニターしながら、ガス導入口29を通して真空容器24内に酸素ガスを供給する。ここで、酸素ガスの代わりに、酸素原子を含有する他の酸素含有ガス(例えばオゾンガス)を使用してもよい。酸素含有ガスは、紫外光の吸収が小さい他のガス(例えば、窒素)を含んでもよい。また、光源(発光点)6側の空間と投影系側の空間とを隔絶するためのバルブ(不図示)を設けて、酸素ガスを真空容器24の投影系側の空間に供給する前にバルブを閉じてもよい。
ステップS105では、制御部CNTは、調整部45に指令を送ることにより、洗浄機構CLの管部材38の内部の環境を調整させる。調整部45は、管部材38の外側かつ真空容器24の内側の空間における酸素分圧よりも管部材38の内側の空間における酸素分圧が低くなるように管部材38の内側の空間の環境を調整する。これにより、管部材38の内側の空間を通過する際の紫外光36の減衰を低減し、炭素汚れの洗浄の効率を向上させることができる。調整部45は、例えば、管部材38の内部の酸素分圧が所定値(例えば、10(Pa))未満になるように管部材38の内部を減圧する。ここで、管部材38の内部を効率良く紫外光を伝達させるためには、酸素の分圧が10(Pa)未満であることが好ましい。あるいは、調整部45は、紫外光36の吸収が小さいガス、例えば窒素ガスを管部材38に供給してもよい。さらに、紫外光36の吸収が小さいガスを管部材38内に供給する場合、真空容器24内の圧力(即ち、管部材38の外側の圧力)と等しくなるように管部材38内にガスを供給してもよい。この場合、管部材38の内部と外側(真空容器24内)との圧力差を小さくすることができるので、射出窓30を薄くすることができる。これは、射出窓30による紫外光の吸収を低下させ、紫外光の利用効率を向上させる。
ステップS106では、制御部CNTは、洗浄機構CLに洗浄対象の光学素子(ここでは、多層膜反射鏡16a〜16fのいずれか)を洗浄させる。洗浄機構CLは、第2光源ユニット40から出射された紫外光36を紫外光反射鏡32で反射させて射出窓30を通して洗浄対象の光学素子に照射する。真空容器24の内側の空間は、酸素ガス(酸素含有ガス)が存在する環境に調整されているので、紫外光36が入射されると、活性酸素が生成されて、これが付着物である炭素と反応して二酸化炭素となる。これにより、炭素汚れが光学素子の表面から除去される。排気口28には、酸素ガス(酸素含有ガス)への紫外光の照射によって発生しうるオゾンを除去する装置が配置されうる。
ステップS107では、制御部CNTは、真空容器24内に設けられたセンサー(不図示)を用いて、付着物もしくは光学特性の変化量を計測する。制御部CNTは、センサーによって検出された付着物もしくは光学特性を示す値が許容値を満たしていなければ、ステップS106を再度実行し、許容値を満たしていれば、処理をステップS108に進める。ステップS108では、制御部CNTは、洗浄すべき他の光学素子があるかどうかを判断し、洗浄すべき他の光学素子があれば、ステップS109に進む。ステップS109では、制御部CNTは、駆動機構44を動作させて、管部材38を洗浄対象の光学素子を洗浄するための作業位置に位置決めさせる。その後、ステップS106が当該洗浄対象の光学素子に対して実行される。ステップS108において、洗浄すべき他の光学素子がないと判断した場合には、制御部CNTは、洗浄処理を終了する。
[第2実施形態]
図3を参照しながら本発明の第2実施形態の露光装置EX2について説明する。第2実施形態は、ベローズ34を有する点で第1実施形態の露光装置EX1と異なる。ベローズ34は、管部材38を真空容器24の外部環境から遮断するように、真空容器24の壁と駆動機構44との間に配置されうる。
[第3実施形態]
図4を参照しながら本発明の第3実施形態の露光装置EX3について説明する。第3実施形態は、管部材38に代えて中実の導光部(即ち、紫外光の光路が固体からなる導光部であり、中実の導光部材ともいう。)を有する点で第1実施形態の露光装置EX1と異なる。導光部50は、例えば、光ファイバーでありうる。導光部50は、紫外光36を第1〜第6多層膜反射鏡16a〜16fの近傍まで導くように配置されている。中実の導光部50を採用することにより、酸素による紫外光36の吸収の問題を解消し、洗浄の効率を向上させることができる。
第1および第2実施形態では、紫外光36が管部材38内の酸素含有ガスが充填された空間を通り、紫外光反射鏡32によって反射されて射出窓30を通って第1〜第6多層膜反射鏡16a〜16fに照射される。第3実施形態では、紫外光36は、中実の導光部(光ファイバー)50の中を全反射しながら進行し、導光部50の射出部31から射出されて第1〜第6多層膜反射鏡16a〜16fに照射される。中実の導光部50の構成材料としては、例えば、紫外光の吸収の少ないMgFを用いることができる。このような中実の導光部50の採用により、酸素による紫外光の吸収を低減し、第1〜第6多層膜反射鏡16a〜16fに紫外光36を高照度で照射することができる。
第3実施形態の洗浄機構CLは、第1〜第6多層膜反射鏡16a〜16fのそれぞれの面が紫外光36で走査されるように射出部31を駆動する駆動機構60を有する。駆動機構60は、露光ビームの経路中に射出部31を移動させたり、該経路中から射出部31を退避させたりすることができるように構成されうる。駆動機構60は、例えば、1または複数の関節を有するロボットでありうる。さらに、射出部31は、紫外光を拡散させて射出できるように構成されてもよいし、紫外光を局所に集光させるように構成されてもよい。ここで、露光装置EX3は、単一の洗浄機構CLを備えてもよいし、複数の洗浄機構CLを備えてもよい。露光装置EX3が単一の洗浄機構CLを備える場合には、当該単一の洗浄機構CLによって第1〜第6多層膜反射鏡16a〜16fを洗浄することができるように射出部31を駆動する駆動機構60が構成されうる。露光装置EX3が複数の洗浄機構CLを備える場合には、各洗浄機構CLは、担当する光学素子を洗浄することができるように射出部31を駆動する駆動機構60が構成されうる。第3実施形態によれば、紫外光を導く機構が簡単であり、しかも、紫外光の光路の環境を調整する必要がない。
[第4実施形態]
図6は、第4実施形態の荷電粒子線露光装置(荷電粒子線描画装置)を示す概略図である。荷電粒子線(荷電粒子ビーム)として電子線(電子ビーム)を用いる例を以下に説明するが、イオン線(イオンビーム)等の他の荷電粒子線を用いてもよい。図6において、電子銃51はクロスオーバー像52を形成する。クロスオーバー52から発散した電子線53は、コリメーターレンズ54の作用により平行ビームとなり、マルチ電子線光学系を構成するアパーチャアレイ55に入射する。アパーチャアレイ55は、マトリクス状に配列した複数の円形状の開口を有し、入射した電子線53は複数の電子線に分割される。アパーチャアレイ55を通過した電子線は、円形状の開口を有した3枚の電極板(図6では、3枚を一体で図示している)から構成される静電レンズアレイ56に入射する。静電レンズアレイ56を通過した電子線が最初にクロスオーバーを形成する位置に小さな開口をマトリクス状に配置したストッピングアパーチャアレイ58が配設されている。このストッピングアパーチャアレイ58を使ったブランキング動作は、ブランカーアレイ57により実行される。このストッピングアパーチャアレイ58を通過した電子線は、第2の静電レンズアレイ60により結像され、ウエハまたはマスクなどの試料61上に元のクロスオーバー2の像を結像する。パターンの描画中は、試料61はX方向に試料ステージ62により連続的に移動し、レーザ測長機による実時間での測長結果を基準として試料61の表面上の像がディフレクター59でY方向に偏向され、かつブランカーアレイ57でブランキングされる。上記の動作によって、所望の潜像をレジストに形成することができる。これらの構成要素は、真空容器24の内部に配置される。また、電子線露光装置は、真空ポンプ等の排気機構を備え、排気口28を介して排気することにより真空容器24の内部に真空環境(例えば1×10−5Pa以下の圧力)を形成する。特に電子レンズ部は高い真空度が要求されるため、ガスの発生が多い試料ステージ部とは別に排気系を設置する場合もある。
この電子線露光装置において、コリメーターレンズ54、アパーチャアレイ55、静電レンズアレイ56、ブランカーアレイ57、ストッピングアパーチャアレイ58、ディフレクター59、第2の静電レンズアレイ60を含む光学ユニットに汚染物が付着する。このような汚染物として、例えば炭素が挙げられ、電子線露光装置を構成する部材から放出されるアウトガスや、試料に塗布されたレジスト(感光剤)から放出される炭素化合物が要因となる。これらの炭素化合物が光学ユニット表面に吸着し、そこに、電子線が照射されることによって光化学反応(放射線化学反応)し、炭素として表面に付着する。この汚染物は、電子線53および電子線53によって生成される二次電子や反射電子が照射されることによってプラスもしくはマイナスに帯電し、電子線53の電子に引力もしくは斥力を与えることによって、電子線53の電子が所望の軌道から外れる。それによって、所望のパターンが得られないという問題が生じる。特にレジストに近い第二の静電レンズアレイ60では、レジストから放出される炭素化合物の影響を強く受けるため、試料61を露光するときにレジストから放出される炭素化合物と、同時に発生する二次電子とが反応して汚染物が付着し易い。
本実施形態において、電子線露光装置は洗浄機構CLを備えており、洗浄時には酸化性ガスを電子線露光装置内に導入した状態で、洗浄装置が生成した紫外線を光学ユニットに供給する。その結果、被洗浄部に吸着した酸化性ガスに紫外線を照射することによって生成した活性種と汚染物とを反応させて、汚染物を除去する。ここでは、例示的に、酸化性ガスとして酸素を用いた場合について説明してゆく。なお、酸素以外にもオゾンや水蒸気を含むガスを酸化性ガスとして用いることもできる。
電子線53の電流値を不図示のセンサー(検出器)を用いて計測し、所定の値と異なる電流値が検出されたときに汚染物が光学ユニットに付着したと判断して、洗浄を開始する。洗浄を開始すると、第一に、光学ユニットへの高電圧の印加を停止する。これによって、酸素を真空容器24の中に導入した時に光学ユニットで放電が発生することを防止する。光学ユニットへの電力の供給が完了すると、ガス導入口29から酸素を導入する。酸素は、例えば、酸素分圧が100(Pa)〜30000(Pa)の範囲になるように導入する。
制御部CNTは、不図示の調整部45(図1参照)に指令を送ることにより、洗浄機構CLの導光部材38(管部材または中空の導光部材ともいう)の内部の環境を調整させる。調整部45は、導光部材38の外側かつ真空容器24の内側の空間における酸素分圧よりも導光部材38の内側の空間における酸素分圧が低くなるように導光部材38の内側の空間の環境を調整する。調整部45は、例えば、導光部材38の内部の酸素分圧が所定値未満になるように導光部材38の内部を減圧する。ここで、導光部材38の内部を効率良く紫外光を伝達させるためには、酸素の分圧が10(Pa)未満であることが好ましい。あるいは、調整部45は、紫外光36の吸収が小さいガス、例えば窒素ガスを導光部材38に供給する。窒素ガスを導光部材38内に供給する場合、真空容器24内の圧力(即ち、導光部材38の外側の圧力)と等しくなるように導光部材38内にガスを供給する。このとき、純度が99.99%以上の窒素で充填することによって酸素の分圧は10Pa以下にすることができる。この場合、導光部材38の内部と外側(真空容器24内)との圧力差を小さくすることができるので、射出窓30を薄くすることができる。これは、射出窓30による紫外光の吸収を低下させ、紫外光の利用効率を向上させる。このように、導光部材38の内部を減圧もしくは、紫外線透過性ガスで充填することによって、導光部材38の内側の空間を通過する際の紫外光36の減衰を低減し、炭素汚れの洗浄の効率を向上させることができる。
次に、洗浄機構CLを電子線53の光路中に進入させて、射出窓30を光学素子近傍に移動させる。図6では、アパーチャアレイ55、ストッピングアパーチャアレイ58、第二の静電レンズアレイ60の近傍に移動させる例を示している。ここでは、一例として第二の静電レンズアレイ60の洗浄方法について説明する。第二の静電レンズアレイ60はアパーチャアレイ55で分離した電子線53を其々制御するために複数の光学素子を有している。この静電レンズアレイ60に紫外光36を照射して洗浄する場合、静電レンズアレイ60と洗浄機構CLとの距離が近いため、一度に広い範囲に紫外光36を照射できない。そこで、何回かに分けて静電レンズアレイ60に紫外光36を照射する。最初の位置で所定の時間紫外光36を照射した後に次の照射位置に移動して紫外光36を照射する。このようにして静電レンズアレイ60に含まれるすべての光学素子を洗浄する。紫外光36は導光部材38の中の不図示の反射鏡32および駆動機構42(図2参照)を用いて静電レンズアレイ60上をスキャンすることによって、1か所で複数の光学素子を洗浄することが可能となる。これによって、より効率的に洗浄が行える。洗浄後、電子線53を不図示のセンサーに照射することによって、所望の光学特性が復元されているか確認し、汚染物質の除去が完了したかどうか判断する。汚染物質が除去できていれば洗浄機構CLを、電子線53の経路から退避させ、ガス導入口29からの酸素ガスの供給を停止して洗浄を終了する。なお、本実施形態では例示的に、複数の洗浄機構CLを備えているが、ストッピングアパーチャアレイ58や静電レンズアレイ60のいずれか一か所の近傍に、洗浄機構CLを備えても効果はある。
本実施形態によれば、ひとつの洗浄機構CLを用いて複数の光学素子を洗浄することができる。したがって、洗浄装置CLが進入できる空間が狭い電子線露光装置の場合でも広範囲を洗浄することができ、効率的に洗浄することができる。
[その他]
本発明は、上記のように反射光学素子(反射鏡)で構成される投影系を有する露光装置や荷電粒子線に対する光学素子(光線に対する光学素子の作用と同様の作用を荷電粒子線に対して有する素子)で構成される投影系を有する露光装置(描画装置)に適用されうる。さらに、本発明は、そのほかにも、透過光学素子を含む投影系を有する露光装置にも適用されうる。透過光学素子は、その表面に炭素汚れが付着すると、それによって透過率が低下する。よって、透過光学素子を含む投影系を有する露光装置においても、透過光学素子の表面の炭素汚れを除去するように洗浄機構を構成することが有用である。透過光学素子を含む投影系は、容器の中に配置される。該容器は、大気圧の空気雰囲気に維持されてもよいし、空気以外の雰囲気に維持されてもよいし、減圧環境または真空環境に維持されてもよい。
[デバイス製造方法]
本発明の好適な実施形態のデバイス製造方法は、例えば、半導体デバイス、液晶デバイス等のデバイスの製造に好適である。前記方法は、感光剤が塗布された基板を、上記の露光装置を用いて露光する工程と、前記露光された基板を現像する工程とを含みうる。さらに、前記デバイス製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等)を含みうる。
以上、本発明の好ましい実施の形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その要旨の範囲内で様々な変形や変更が可能である。

Claims (11)

  1. 露光ビームによって基板を露光する露光装置であって、
    光学素子を含み、前記露光ビームを前記基板に投影する投影系と、
    前記投影系を取り囲む容器と、
    前記容器の中に酸素が存在する環境で前記光学素子に紫外光を照射して前記光学素子を洗浄する洗浄機構と、を備え、
    前記洗浄機構は、
    前記紫外光を発生する光源と前記光学素子との間の前記紫外光の光路の少なくとも一部を取り囲み、射出窓を有する管部材と、
    前記露光ビームの光路上の位置と前記露光ビームの光路の外側の位置との間で前記管部材を駆動する駆動機構と、
    前記管部材の外側の空間における酸素分圧よりも前記管部材の内側の空間における酸素分圧が低くなるように前記管部材の内側の空間の環境を調整する調整部と、を含み、
    前記洗浄機構は、前記管部材が前記駆動機構によって前記露光ビームの光路上の前記位置に駆動された状態で、前記管部材の内側の空間を通過した前記紫外光を前記射出窓を介して前記光学素子に入射させるように構成され
    前記光源および前記駆動機構は、前記容器の外側に配置され、
    前記管部材は、前記容器の壁に設けられた孔部を貫通しており、
    前記孔部には、前記管部材と前記容器の前記壁との隙間を前記管部材が移動可能な状態でシールするシールが設けられていることを特徴とする露光装置。
  2. 前記洗浄機構は、前記光学素子を前記紫外光で走査する走査機構を更に含む、ことを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記走査機構は、前記管部材の中における前記紫外光の光路上に前記紫外光を反射するように配置された反射鏡と、
    前記光学素子を前記紫外光で走査するように前記反射鏡を駆動する駆動機構と、を含む、ことを特徴とする請求項2に記載の露光装置。
  4. 前記投影系は、複数の光学素子を含み、
    前記洗浄機構は、前記複数の光学素子を順に洗浄するように構成されている、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の露光装置。
  5. 前記露光ビームとして荷電粒子ビームを用いる、ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の露光装置。
  6. 前記露光ビームは、前記紫外光と異なる波長を有する、ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の露光装置。
  7. 前記露光ビームとして軟X線ビームまたは極紫外光ビームを用いる、ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の露光装置。
  8. 照明された原版のパターンからの露光光を基板に投影して該基板を露光する露光装置であって、
    光学素子を含み、前記露光光を前記基板に投影する投影系と、
    前記投影系を取り囲む容器と、
    前記容器の中に酸素が存在する環境で前記光学素子に紫外光を照射して前記光学素子を洗浄する洗浄機構と、を備え、
    前記洗浄機構は、
    前記紫外光を発生する光源と前記光学素子との間の前記紫外光の光路の少なくとも一部を取り囲み、射出窓を有する管部材と、
    前記露光光の光路上の位置と前記露光光の光路の外側の位置との間で前記管部材を駆動する駆動機構と、
    前記管部材の外側の空間における酸素分圧よりも前記管部材の内側の空間における酸素分圧が低くなるように前記管部材の内側の空間の環境を調整する調整部と、を含み、
    前記洗浄機構は、前記管部材が前記駆動機構によって前記露光光の光路上の前記位置に駆動された状態で、前記管部材の前記内側の空間を通過した前記紫外光を前記射出窓を介して前記光学素子に入射させるように構成され
    前記光源および前記駆動機構は、前記容器の外側に配置され、
    前記管部材は、前記容器の壁に設けられた孔部を貫通しており、
    前記孔部には、前記管部材と前記容器の前記壁との隙間を前記管部材が移動可能な状態でシールするシールが設けられていることを特徴とする露光装置。
  9. 露光ビームによって基板を露光する露光装置であって、
    光学素子を含み、前記露光ビームを前記基板に投影する投影系と、
    前記投影系を取り囲む容器と、
    前記容器の中に酸素が存在する環境で前記光学素子に紫外光を照射して前記光学素子を洗浄する洗浄機構と、を備え、
    前記洗浄機構は、
    前記紫外光を発生する光源と前記光学素子との間の前記紫外光の光路の少なくとも一部を取り囲み、射出窓を有する管部材と、
    前記露光ビームの光路上の位置と前記露光ビームの光路の外側の位置との間で前記管部材を駆動する駆動機構と、
    前記管部材の外側の空間における酸素濃度よりも前記管部材の内側の空間における酸素濃度が低くなるように前記管部材の内側の空間の環境を調整する調整部と、を含み、
    前記洗浄機構は、前記管部材が前記駆動機構によって前記露光ビームの光路上の前記位置に駆動された状態で、前記管部材の前記内側の空間を通過した前記紫外光を前記射出窓を介して前記光学素子に入射させるように構成され
    前記光源および前記駆動機構は、前記容器の外側に配置され、
    前記管部材は、前記容器の壁に設けられた孔部を貫通しており、
    前記孔部には、前記管部材と前記容器の前記壁との隙間を前記管部材が移動可能な状態でシールするシールが設けられていることを特徴とする露光装置。
  10. 照明された原版のパターンからの露光光を基板に投影して該基板を露光する露光装置であって、
    光学素子を含み、前記露光光を前記基板に投影する投影系と、
    前記投影系を取り囲む容器と、
    前記容器の中に酸素が存在する環境で前記光学素子に紫外光を照射して前記光学素子を洗浄する洗浄機構と、を備え、
    前記洗浄機構は、
    前記紫外光を発生する光源と前記光学素子との間の前記紫外光の光路の少なくとも一部を取り囲み、射出窓を有する管部材と、
    前記露光光の光路上の位置と前記露光光の光路の外側の位置との間で前記管部材を駆動する駆動機構と、
    前記管部材の外側の空間における酸素濃度よりも前記管部材の内側の空間における酸素濃度が低くなるように前記管部材の内側の空間の環境を調整する調整部と、を含み、
    前記洗浄機構は、前記管部材が前記駆動機構によって前記露光光の光路上の前記位置に駆動された状態で、前記管部材の前記内側の空間を通過した前記紫外光を前記射出窓を介して前記光学素子に入射させるように構成され
    前記光源および前記駆動機構は、前記容器の外側に配置され、
    前記管部材は、前記容器の壁に設けられた孔部を貫通しており、
    前記孔部には、前記管部材と前記容器の前記壁との隙間を前記管部材が移動可能な状態でシールするシールが設けられていることを特徴とする露光装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の露光装置によって基板を露光する工程と、
    前記工程で露光された前記基板を現像する工程と、
    を含むことを特徴とするデバイス製造方法。
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