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JP5739311B2 - 瓦棒屋根用固定具 - Google Patents
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Description

本発明は、瓦棒屋根用固定具に関するものである。
瓦棒葺きとは、金属板を用いて屋根を葺く方法の1つである。屋根の流れの方向に一定間隔で桟を裏板の上に打ちつけ、裏板の上に金属板を敷き、桟の上にも金属板を被せるのが一般的である。この桟のことを瓦棒という。
瓦棒を用いない平葺きに比べると、温度変化による金属板の伸縮を瓦棒間で吸収できる。また、間隔を金属板の幅以下の寸法にしておくと、金属板の流れ方向の継手がなくなるので雨仕舞に優れている。
この瓦棒葺きの屋根に防水シートを固着する場合、通常は全体を平らにするため、断熱材(発泡プラスチックの板)を、瓦棒以外の部分に嵌め(敷き)、瓦棒部分が突出しないようにする。
そして、全体に塩化ビニルのようなプラスチックシートを置き、強固に固定するのである。台風等でもプラスチックシートが飛ばないように、一定以上の強度で固着しなければならない。
固着の方法は、溝板の立ち上げ部分にカバー材を上から被せ、固定し、そのカバー材と固定板(通常プラスチックシートを溶解する溶剤が塗布されている円形のもの)をネジ止めし、固定板とプラスチックシートを接着(融着)するのが一般的である。
図5で説明すると、溝板51の立ち上がり部52が向かい合ってハゼ部を構成している。この向かい合った部分の中に、吊子やキャップがあるもの、木材がはめこまれているもの等もある。この向かい合った立ち上がり部をまたいで、カバー材53を被せる。このカバー材53の固定は、カバー材53の矢印方向54の復元力で行なわれている。逆に言うと、嵌め込むときにはこの復元力に打ち勝って、カバー材53を広げて立ち上がり部52に被せなければならない。
このカバー材53の上に固定板55をおいてその上からネジ56で固定する。このため、固定板55には、予めもネジが通る孔が設けられているのが普通である。このネジ56は、ドリルねじと呼ばれるもので先端部は金属に孔を開けるドリルになっている。また、ナットは使用しない。固定板55には、プラスチックシートと同じものがラミネートされているのが普通である。そして、この上全体表面にプラスチックシート57を敷き、固定板55と固着する。プラスチックシート57と固定板55の固着は、プラスチックシートを溶剤で溶かして着ける方法、プラスチックシートを熱や高周波で着ける方法、ホットメルト系接着剤で着ける方法等がある。
このときのプラスチックシートと固定板とは接着(融着も)されており、この部分で剥離することは考えにくく、シートが剥離するのは、ネジ止めされた固定板が外れるためである。即ち飛ばされにくさは、ネジ56のカバー材53への固着力である。
このような従来のものでは、カバー材を厚くすると広げて嵌め込みするときに大きな力が必要となり、作業が難しくなり、薄くすると、固定板との固定力が減少するという矛盾を含んでいた。そこで、嵌め込みが容易で十分な固定力を有するものが望まれていた。
以上のような状況に鑑み、本発明者は鋭意研究の結果本発明防水シート固定用下材を完成したものであり、その特徴とするところは、瓦棒葺きの屋根の金属板の2つに立ち上がり部に掛け渡して使用するものであって、断面がほぼコの字状になるよう平面部の両端に折れ曲がった側面部を有し、さらにその側面部の両端に折れ曲がった折返部を有する外部材と、その外部材の内側に挿入して使用する補強内材とから構成される点にある。
金属板の2つの立ち上がり部とは、通常、溝板と呼ばれる金属板の立ち上がり部が隣接する部分である。
本発明の外部材とは、前記した一般的なカバー部材と同様のものでよく、断面がコの字状の先端折れ曲がり形状である。即ち、1つの平面部と2つの側面部、さらに2つの折返部から構成されている。折返部は、後述する機能が達成できるものであれば、厳密に折り返している必要はない。折れ曲げっていなくとも膨れて係止できるもの、湾曲させたもの等でもよい。
材質は通常のものでよく、ステンレス、ブリキ、その他の金属板でよい。
本発明外部材における平面部と側面部の角度は、75度から85度が好適である。これは、75度以下でははめこむのが困難であり、85度以上では抜けやすいためである。この側面部の長さ(平面部から折返部までの距離)は、15〜30mm、好ましくは18〜25mmである。
この外部材の長さは自由であり、通常は5〜20cm程度であるが、瓦棒の桟部(立ち上がり部)によってはさらに長くとも問題はない。ただ、長すぎるとはめ込みが難しくなる。固定ネジが貫通する孔は設けられている。
外部材の幅は、瓦棒の立ち上がり部の幅(ハゼの幅)によって適宜選択すればよい。発明者の実験によると、幅が50mm、60mm、72mmの3種類のもので日本のほとんどのものに適用できた。
外部材の平面部には、表面に防水シートと同じプラスチックをラミネートしておいてもよい。ラミネートの厚みは、0.1〜0.7mm程度である。
さらに溶剤を塗布しておいてもよい。
外部材の側面部の先端は折返部であり、折返しの角度は、自由であり、立ち上がり部に引っかかればよい。通常は、20度〜60度程度である。この折返部の長さも自由であり、引っかかればよいが、通常は、5〜15mm程度である。
この外部材は、前記した通り、強度(固定板の固着強度)の問題からは厚い方がよく、はめ込みやすさからは薄い方がよい。通常は、厚み0.5mmでは強度が出ず、0.8mmでははめこみにくい。しかし、本発明では、後述する補強内材によって強度は確保されるため、薄くてよい。よって、0.8mm以下で十分であり、さらには0.5mm以下でもよい。しかし、それらに限定するものではない。
以上の外部材の内側に挿入して使用する補強内材とは、本発明の第1のポイントであり、これによって固着強度が改善されるものである。
この補強内材は単なる板状でも、断面コの字状のもの(チャンネルのような形状)でもよい。厚みとしては、強度の問題であるが、0.5〜1.2mmが好適であり、より好ましくは0.8〜1.0mmである。材質は、外部材と同様金属でよい。
外部材の固定強度は、外部材からネジが抜けるか否かであり、ネジ孔の変形容易性である。これは、前記した通り、外部材の厚みによるものである。本発明では、この外部材の下方に位置し、かつ、同じネジで貫通固定される補強内材が存在するため、ネジが抜けるには、外部材と補強内材の両方から抜けなければならないため、強度的には外部材と補強内材の合計厚みが従来のものの厚み(当然1枚)に相当する。
よって、補強内材の厚みは、特に限定はしないが、0.5〜1.2mm程度で、好ましくは0.8〜1.0mmである。
前記した通り、この補強内材も断面コの字状(角度は80度〜95度が好適である)にするのがよい。このようにコの字状にすると、外部材の内側、かつ下側(先端側)に挿入したときに、外部材を広げておくことになる。外部材を広げておくと、外部材の立ち上がり部へのはめ込みが容易になる。
補強内材のサイズは、外部材の中に挿入でき、外部材の平面部より小さく、側面部の先端部が構成する平面サイズより大きいものが好ましい。
補強内材は、外部材に予め挿入しておくのがよいが、外部材に入れずに、現場で瓦棒に置いて、その上から外部材を嵌めてもよい。
本発明は、防水シート固定用下材であり、その使用する屋根において、ハゼ部分にキャップがあるかないか、ハゼ部分にプラスチック製断熱材や木材等を入れているか、また溝板に断熱材を入れているか等は無関係である。表面のシートを固定するための固定具であり、その他のものはあってもなくてもよい。
本発明には次のような効果がある。
(1) 補強内材が存在するため、外部材が薄くても固着強度が大きくなる。
(2) 外部材を薄くできるため、嵌め込みが容易となる。
(3) 補強内材によって外部材の側面部を押し広げておくと、嵌め込みがより容易である。
(4) 補強内材がコの字状になっていると、側面部の押し広げがより容易になり、嵌め込みまで、押し広げた状態が安定する。
本発明防水シート固定用下材の1例を示す斜視図である。 本発明防水シート固定用下材の他の例を示す斜視図である。 本発明防水シート固定用下材の使用状態を示す断面図である。 本発明防水シート固定用下材の使用状態を示す断面図である。 従来例を示す断面図である。
以下図面に示す実施例に従って本発明をより詳細に説明する。
図1は、本発明防水シート固定用下材1の1例を示す斜視図であり、外部材2と補強内材3とから構成されている。この例の外部材2は、平面部4と側面部5及び折返部6から成る。
また、補強内材3は、矩形の板状であり、幅方向の長さL1は、平明部4の幅L2より少し短く、側面部の先端離間距離L3より長い。このようにL3より長くすると、側面部(折返部)の離間距離を大きくして、瓦棒のハゼ部(立ち上がり部)に嵌めやすくなる。
図2は、図1と同様のものであるが、補強内材3が側面コの字状になったものであり、下方位置での固定がより容易になっている。即ち、側面部を外側に広げて固定するのが容易である。
図3は、図2の例を、図5の従来例のように使用した例である。この状態ではまだはめ込まれておらず、外部材の側面部が開かれて嵌めやすいことがわかる。図4は、図3から進んで、防水シート固定用下材を嵌め込み、固定板55を置いてネジ56で締め付け、その上にプラスチックシートを置いたところである。
次に、上記例の本発明防水シート固定用下材の強度について調べた。その結果を表1に示す。実験は、外部材の厚みと、補強内材の厚みを変えて行なった。まず、固定時の荷重とは、外部材を立ち上がり部に嵌め込む時の必要力であり、これが大きいほど嵌め込みにくいことを示す。アンカー引抜き荷重とは、ネジを引き抜くときの必要力である。また、10kN時の変形の有無は、10kNの力でネジを引いたときの外部材の変形の有無である。
Figure 0005739311
表1から、10kNではすべてネジが抜けなかったので、これらの例ではすべて問題はない。しかし、10kN時の変形の有無から、及び嵌め込み易さからすると、外部材厚み0.5mm、補強内材厚み1.0mmの組み合わせ、又は外部材厚み0.8mm、補強内材厚み0.8、又は1.0mmの組み合わせが最も好適のようである。
1 固定用下材
2 外部材
3 補強内材
4 平面部
5 側面部
6 折返部
51 溝板
52 立ち上がり部
53 カバー材
54 矢印方向
55 固定板
56 ネジ
57 プラスチックシート

Claims (3)

  1. 瓦棒葺きの屋根の金属板の2つに立ち上がり部に掛け渡して使用するものであって、断面がほぼコの字状になるよう平面部の両端に折れ曲がった側面部を有し、さらにその側面部の両端に折れ曲がった折返部を有する外部材と、その外部材の内側に挿入して使用する補強内材とから構成されるものであって、該補強内材は断面コの字状であることを特徴とする防水シート固定用下材。
  2. 該外部材の、平面部と側面部との角度が、70度以上85度以内である請求項1記載の防水シート固定用下材。
  3. 該外部材の平面部には、塩化ビニルシートがラミネートされているものである請求項1又は2記載の防水シート固定用下材。
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