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JP5745331B2 - 法面保護網用スペーサ - Google Patents
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Description

本発明は、コンクリート、モルタル、厚層客土、植生基材等を法面等に吹き付ける際、溶接金網、ラサ網等の保護網を法面等より一定高さだけ浮かせて保持する法面保護網用スペーサに関し、特に、コイルばねを使用し簡単に構成可能な法面保護網用スペーサに関する。
法面にモルタル、厚層客土、植生基材等を吹き付ける際、法面上のモルタル等を補強するために、法面上にラス網等の保護網がその全体を覆うように配置され、保護網は、所定の間隔で取り付けたスペーサにより、一定高さだけ浮かせた状態で、法面上に保持され、モルタル等がそこに吹き付けられる。
このような法面保護網用スペーサとして、従来、コイルばねを使用して構成されるコイルばね製スペーサが、下記特許文献1などで提案されている。このスペーサは、比較的簡単な構造で、安価な素線を使用して安価に製造することができるという利点がある。
実開昭61−193148号公報
しかし、上記のコイルばね製スペーサは、コイルばねの上部に、素線直線部を上方に鉛直に突設した構造を有し、その素線直線部を、ラス網の素線の交差部に生じた孔に、挿入して使用されるため、非常に使いにくく、取付作業性が非常に悪いものとなっていた。
すなわち、このコイルばね製スペーサをラス網に取り付ける場合、法面を覆うようにラス網を配置した状態で、コイルばねの底部を縦に法面上に載置しつつ、その上部の素線直線部を、ラス網の素線の交差部に生じている孔(重ね目)に、下から上に向けて挿入するように、取り付けて使用される。
然るに、ラス網の素線の交差部は、通常、2本の素線が略直角に曲折して交差する部分であるので、孔(重ね目)が消えていることが殆どで、作業者は、素線を引っ張るなどして、交差部に小さな孔を作り、その小さな孔に素線直線部を下から挿入している。このため、スペーサの取付作業性が、非常に悪いという課題があった。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、保護網に対し簡単に取り付けることができ、安価に製造することができる法面保護網用スペーサを提供することを目的とする。
本発明の係る法面保護網用スペーサは、法面上に保護網を所定の高さ間隔をおいて保持する法面保護網用スペーサにおいて、スペーサ本体の全体がコイルばねにより形成され、該スペーサ本体の下部を構成するコイルばね下部の外径が該保護網の網目の内径より小さく形成され、該スペーサ本体の底部から所定の高さ位置に、網挟持部が該保護網の網目の内径より大径のコイルばね部として形成され、該コイルばね下部の上端から該網挟持部にかけてコイルばねの外径が徐々に増大するように形成され、該網挟持部は、ばね素線を複数回巻回して形成されると共に、複数のばね素線間に該保護網の網足部を挟持可能に形成され、該網挟持部の上側にコイルばね上部が一体的に設けられ、該コイルばね上部は前記コイルばね下部と略同じ外径に形成されたことを特徴とする。
この発明によれば、安価なばね素線をコイル状に巻回してスペーサ本体を安価に製造することができる。また、保護網に取り付ける場合、スペーサ本体のコイルばね下部を保護網の網目内に挿入し、スペーサ本体をコイルばねの巻回方向に回すのみで、網挟持部が保護網の網足部を挟み込むため、簡単に保護網の網足部を網挟持部に挟持させることができる。これにより、法面保護網用スペーサを保護網に対し所定の高さ位置に簡単に取り付けることができ、法面保護網用スペーサの取付作業性を向上させることができる。
また、保護網に法面保護網用スペーサを取り付ける場合、作業者が保護網に乗って作業をする場合があるが、作業者が保護網に乗っても、スペーサ本体はその下部がコイルばね下部となっているので、その高さが容易に圧縮されるのみで、スペーサ本体はその取付状態を保持することができ、保護網を所定の高さ位置に良好に保持することができる。
また、上記網挟持部の上側に、コイルばね上部を一体的に設け、該コイルばね上部は上記コイルばね下部と略同じ外径に形成するので、スペーサ本体の成形を簡単に行うことができ、さらに、保護網に対しスペーサ本体を回して取り付ける際、作業者はそのコイルばね上部を手で持って回し、簡単に取り付けることができる。
また、上記コイルばね下部の底部は、ばね素線を密に複数回巻回して形成することが好ましい。これによれば、スペーサ本体のコイルばねの端部が輸送中などに他の部材と絡むことがなく、取り扱いが容易となると共に、スペーサ本体の底部の水平性が保持されるので、スペーサ本体を法面に載置したとき、スペーサ本体を法面上に安定して置くことができる。
また、上記コイルばね上部の上端部は、ばね素線を密に複数回巻回して形成することが好ましい。これによれば、スペーサ本体のコイルばねの端部が輸送中などに他の部材と絡むことがなく、取り扱いが容易となると共に、コイルばね上部を持って回す際、持ち易くなる。
本発明の法面保護網用スペーサによれば、安価に製造することができ、保護網に対し簡単に取り付けることができると共に、保護網を所定の高さ位置に良好に保持することができる。
本発明の一実施形態を示す法面保護網用スペーサの正面図である。 同法面保護網用スペーサの平面図である。 同法面保護網用スペーサの斜視図である。 保護網に法面保護網用スペーサを取り付ける際の最初の段階の斜視図である。 法面保護網用スペーサを回して取り付ける途中の斜視図である。 法面保護網用スペーサを保護網に取り付けた状態の斜視図である。 法面保護網用スペーサを保護網に取り付けた状態の平面図である。 法面保護網用スペーサの使用形態を示す斜視図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。この法面保護網用スペーサは、法面上に保護網10を所定の高さ間隔をおいて浮かせた状態に保持する法面保護網用のスペーサであり、図1〜図3に示すように、そのスペーサ本体1の全体がコイルばねにより形成される。
法面保護網用スペーサのスペーサ本体1は、その下部がコイルばね下部2としてばね素線を所定の外径でコイル状に巻回して形成され、そのコイルばね下部2の上に、網挟持部4が同様にばね素線をコイル状に巻回して形成され、さらにその網挟持部4の上に、コイルばね上部3がばね素線を同様にコイル状に巻回して形成される。
つまり、スペーサ本体1は、上部にコイルばね上部3を設けると共に、下部にコイルばね下部2を設け、そのコイルばね上部3とコイルばね下部2の間に、より外径の大きい網挟持部4を一体的に設けて形成される。網挟持部4は保護網10の網足部12を挟持する部分である。このようなスペーサ本体1は、1本のばね素線を同じ方向に、コイル状に連続して巻回して形成され、コイル成形装置により容易に製造することができる。
この法面保護網用スペーサは、図4〜図8に示すように、溶接金網、ラサ網等の保護網10の網目11内に、そのコイルばね下部2を挿入し、差し込みながら回して取り付けるように使用される。そのために、コイルばね下部2の外径Aは、図1、図7に示すように、保護網10の網目11の内径Dより小さく形成され、コイルばね下部2を保護網10の網目11内に挿入可能としている。
網挟持部4は保護網10の網足部12を挟持する箇所であり、スペーサ本体1の底部のコイルばね底部5が法面に当接して取り付けられることから、コイルばね下部2の高さ寸法つまりコイルばね底部5から網挟持部4までの高さE(図1)は、保護網10を法面に施工する場合、その法面と保護網10の略間隔幅となるように設定される。
スペーサ本体1の底部から高さEの位置に形成される網挟持部4は、その外径B(図1)が保護網10の網目11の内径D(図7)より大径のコイルばね部として形成され、コイルばね下部2の上端から網挟持部4にかけてコイルばねの外径が徐々に増大するように形成されている。つまり、網挟持部4は、コイルばね下部2の巻回方向と同じ方向にばね素線を複数回巻回して形成されるが、スペーサ本体1を回しながら、網挟持部4がその複数のばね素線間に保護網10の網足部12を徐々に挟持可能なように、コイルばね下部2の上端部の外径Aが徐々に増大して網挟持部4の外径Bとなるようにしている。
スペーサ本体1の網挟持部4の上側には、この法面保護網用スペーサを回すために、コイルばね上部3が一体に形成される。コイルばね上部3はコイルばね下部2と略同じ外径Cを有して形成され、このコイルばね上部3の高さ寸法は、コイルばね下部2から網挟持部4までの高さEより低く形成される。コイルばね上部3は法面保護網用スペーサを回す際に把持可能なように設けられるため、その外径は作業者が手で把持可能であれば、任意に決めることができる。
ここでは、コイルばね下部2の外径Aとコイルばね上部3の外径Cは同じであっても何ら問題はなく、コイルばねを巻回して製造するコイル成形装置を使用する場合、コイルばね下部2の外径Aとコイルばね上部3の外径Cは同じであれば、より簡単に製造することができる。
さらに、図1に示すように、コイルばね下部2の底部5は、ばね素線を密に複数回巻回して形成し、同様に、コイルばね上部3の上端部6は、ばね素線を密に複数回巻回して形成される。このように、コイルばね下部2及びコイルばね上部3の端部が、ばね素線を密に複数回巻回して形成されるので、スペーサ本体1のコイルばねの端部が閉じて、輸送中などに他の部材と絡むことがなく、取り扱いが容易となる。また、コイルばね下部2の底部5が、スペーサ本体1を法面に載置したとき、底部5の水平性が保持されるので、スペーサ本体1を法面上に安定して置くことができる。さらに、上端部6のばね素線が密に複数回巻回されると、コイルばね上部3の上端部6を持って回す際、持ち易く、取り扱いが容易となる。
上記構成の法面保護網用スペーサは、法面に吹き付けるモルタル、厚層客土、植生基材等の厚さに応じて、各種の高さのコイルばね下部2を持つもの、つまり底部5から網挟持部4までの高さE(図1)のものが、各種製造される。実際に法面に吹き付け施工されるコンクリートモルタル、厚層客土、植生基材等の厚さが、例えば、50mm,70mm,80mm,100mm,150mmの場合、底部5から網挟持部4までの高さEが上記の半分の寸法、つまり25mm,35mm,40mm,50mm,75mmの高さEを有する法面保護網用スペーサが製造され、使用される。
網挟持部4の上方に突出するコイルばね上部3の高さは、任意であるが、コイルばね下部2の高さより低いことが好ましい。これにより、法面にモルタル、厚層客土、植生基材等を吹き付けたとき、保護網10をモルタル等の吹き付け厚さの中間に位置させると共に、コイルばね上部3の上端部6まで、吹き付け層に埋め込むことができる。一方、コイルばね上部3の上端部6を吹き付け層の上に露出させて、スペーサの取り付け位置を吹き付け後に確認する場合、コイルばね上部3の高さは、高くすることが望ましい。
法面上に配置された保護網10の任意の箇所に、法面保護網用スペーサを取り付ける場合、図4に示すように、先ず、そのコイルばね上部3を持って、スペーサ本体1のコイルばね下部2を保護網10の網目11内に上から差し込み、右に回す。このとき、図5のように、保護網10の網目11の周囲を囲う保護網10の網足部12が網挟持部4の間に挟み込まれ、網目11の周囲4本の網足部12が網挟持部4の間に挟み込まれた状態で、法面保護網用スペーサの取り付けが完了する。
つまり、スペーサ本体1のコイルばね下部2を網目11内に上から差し込み、右に回すと、コイルばね下部2の上部コイルがその外径を徐々に増大させながら大径の網挟持部4に繋がっているため、網目11の周囲の網足部12がコイルばね下部2の上部コイル上に載りながら上に摺動し、その結果、保護網10の網足部12が網挟持部4のコイル間に挟み込まれ、これにより、法面保護網用スペーサが保護網10の網目11内に取り付けられ、保持されることとなる。
このようにして、保護網10の任意の複数箇所の網目11に、図8の如く、複数の法面保護網用スペーサが取り付けられ、各法面保護網用スペーサの底部5が法面に当接し、これにより、法面上の保護網10は法面から高さEの位置で浮かせて保持されることとなる。
このように、保護網10に法面保護網用スペーサを取り付ける場合、スペーサ本体1のコイルばね下部2を保護網10の網目11内に差し込み、スペーサ本体1をコイルばねの巻回方向に回すのみで、網挟持部4が保護網10の網足部12を挟み込むため、簡単に保護網10の網足部12をスペーサ本体1の網挟持部4に挟持させることができる。これにより、法面保護網用スペーサを保護網10に対し所定の高さ位置に簡単に取り付けることができ、法面保護網用スペーサの取付作業性を向上させることができる。
また、保護網10に法面保護網用スペーサを取り付ける場合、作業者が保護網に乗って作業をする場合があるが、作業者が保護網10に乗っても、スペーサ本体1はその下部がコイルばね下部2となっているので、その高さが容易に圧縮されるのみで、スペーサ本体1はその取付状態を保持することができ、保護網10を所定の高さ位置に良好に保持することができる。
また、法面に凹凸がある場合、凸部に位置する法面保護網用スペーサのコイルばね下部2は圧縮され、凹部に位置するに法面保護網用スペーサのコイルばね下部2はそのままの状態となって、法面に凹凸があっても、保護網10を浮かせた状態で保持することができる。
さらに、モルタル等を法面に吹き付ける際などに、何らかの荷重が保護網10の厚さ方向にかかった場合でも、コイルばね下部2がその荷重に応じて一時的に圧縮され、弾性変形するのみであるので、殆どの場合、スペーサ本体1は元の状態に復元し、保護網10を法面上に一定高さ浮かせた状態で良好に保持することができる。なお、上記構成のスペーサは、傾斜した法面のほか、水平な施工面において、コンクリート、モルタル等を吹き付ける際、その施工面に保護網を浮かせた状態に設置するためのスペーサとして使用することもできる。
1 スペーサ本体
2 コイルばね下部
3 コイルばね上部
4 網挟持部
5 底部
6 上端部
10 保護網
11 網目
12 網足部

Claims (3)

  1. 法面上に保護網を所定の高さ間隔をおいて保持する法面保護網用スペーサにおいて、
    スペーサ本体の全体がコイルばねにより形成され、該スペーサ本体の下部を構成するコイルばね下部の外径が該保護網の網目の内径より小さく形成され、該スペーサ本体の底部から所定の高さ位置に、網挟持部が該保護網の網目の内径より大径のコイルばね部として形成され、該コイルばね下部の上端から該網挟持部にかけてコイルばねの外径が徐々に増大するように形成され、該網挟持部は、ばね素線を複数回巻回して形成されると共に、複数のばね素線間に該保護網の網足部を挟持可能に形成され
    該網挟持部の上側にコイルばね上部が一体的に設けられ、該コイルばね上部は前記コイルばね下部と略同じ外径に形成されたことを特徴とする法面保護網用スペーサ。
  2. 前記コイルばね下部の底部は、ばね素線を密に複数回巻回して形成されたこと特徴とする請求項1記載の法面保護網用スペーサ。
  3. 前記コイルばね上部の上端部は、ばね素線を密に複数回巻回して形成されたこと特徴とする請求項1記載の法面保護網用スペーサ。
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