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JP5755331B2 - 可変容量注入弁 - Google Patents
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Description

本願は、2010年8月27日に出願された同時係属の米国仮特許出願第61/377,492号「Variable−Volume Injection Valve」の優先権を主張するものである。この特許の内容全体を参照により本願明細書に組み込まれる。
本発明は、全般的には、加圧流体の切り替えのための弁に関する。本発明は、特に、液体クロマトグラフィーで使用する注入弁に関する。
クロマトグラフィーは、混合物を構成物質に分離するための一連の技術である。例えば、液体クロマトグラフィー(LC)用途では、溶媒送達システムが液体溶媒の混合物を取り込んで、オートサンプラ(注入システムまたはサンプルマネージャとも呼ばれる)に送達し、オートサンプラでは注入サンプルがこの移動相の到着を待つ。溶解注入サンプルと合わさった移動相は、カラムに移動する。混合物をカラムに通すことで、サンプル内の種々の成分が異なる速度で互いに分離して、それぞれ異なった時間でカラムから排出される。検出器がカラムから分離成分を受け取って出力を生成し、その出力からアナライトの同一性および量が決定される。
現在市販されているナノ/キャピラリLC注入システムには、固定容量サンプル注入器を使用するもの、またはポンプと注入弁とを協働させることによってサンプルを可変容量にするものがある。一部の典型的なHPLC(高速液体クロマトグラフィー)回転注入弁は固定サンプルループを利用しており、サンプルは吸入またはポンピングによってループに装填される。その後、弁は元の位置に戻されて、このループをオンラインにする。これらの回転HPLC注入弁は、典型的には、2つの位置を取る。つまり、図1Aの回転弁10で示されている装填位置と、図1Bに示されている注入位置である。
装填位置で、サンプルはサンプル装填ポート12に流入する。弁10の導管14は、サンプル装填ポート12をサンプルループポート16と流体連通させる。サンプルは、サンプルループポート16から第2のサンプルループポート20まで伸びたサンプルループ18に流入する。弁の第2の導管22は、サンプルループ出口ポート20を排出ポート24と流体連通させる。さらに、装填位置では、キャリア移動相が弁の移動相入口ポート26に流入する。弁の第3の導管28は、移動相入口ポート26をカラムポート30に流体接続する。
注入位置では、弁10は、導管14がサンプルループポート16をカラムポート30に流体接続し、導管28が他方のサンプルループ20を移動相入口ポート26に流体接続するように、(この場合は、反時計回り)回転される。この配置では、移動相はサンプルループに流入してサンプルループ18内で保持されているサンプルと一緒になって、共にカラムポート30から流出する。
このような注入弁は、サンプルループ18の容積全体をサンプルで充填することによる「フルループ」モード、およびサンプルがループの一部のみに引き込まれることによる「部分ループ」モードで使用され得る。この「部分ループ」モードを使用することで、注入されるサンプルの量を変えることができる。この「部分ループ」モードにより、これらの注入弁の柔軟性が高められる。「部分ループ」モードがない場合、使用者は所望の注入容量を変更するたびにループを物理的に変更しなければならないからである。「部分ループ」モードを使用して、注入容量を異なるサンプルの種類に適するように実行ごとにプログラム上で変更することができる。
典型的な回転注入弁は、弁に配管できる数本の管で形成された外側ループを使用する。この管により、使用者は、例えば、部分ループモードで必要なサンプル容量を調整できない場合に、ループ容積を変更することができる。これらの外側ループは、分析規模のHPLC(すなわち、1から4.6μmのカラム内径(id))に使用するとよい。この場合、注入容量は、典型的には、5から100μLである。しかしながら、キャピラリおよびナノスケールクロマトグラフィー(75から300μmカラムid)では、典型的には、1μL未満、多くの場合、100nL未満の注入容量が必要である。これらの低容量を搬送するのに十分小さいidの管を探すのは難しく、さらにループポート内で典型的に流されずに残った容積がクロマトグラフィーの望ましくない変化をもたらすことになる。
上述の低容量の要件に対応するために、回転注入弁には「内部ループ」が配設され、サンプルループは弁の回転子または固定子の溝として形成される。これらのループで少ない注入容量にすることができるが、一般に、このサイズのループを使用して「部分ループ」注入を試みるのは極めて難しい。それは、この少ない容量のサンプルを正確に位置決めするのに極めて精密なサンプル装填システムを使用する必要があるからである。したがって、このタイプの「固定ループ」のナノ/キャピラリスケール注入器は、典型的に、フルループ注入のみで使用されている。その結果、使用者は、一般に、異なる注入量を使用したい場合には、注入器(または回転子/固定子)を交換しなければならない。
一態様では、本発明は、固定子と回転子とを備える可変容量注入弁を特徴とする。固定子は、第1のポートと、第2のポートと、内部に溝を有する接触面とを有する。第1のポートは、固定子の溝へと開口している。回転子は、内部に溝を有する接触面を有する。回転子の溝の一端が固定子の溝と重なり回転子の溝の反対端が固定子の第2のポートと重なった状態で回転子の溝が固定子の溝に対向するように、回転子の接触面は固定子の接触面に押し付けられる。回転子と固定子の重なり合った溝により、固定子の第1のポートと第2のポートとの間の流体チャネルが形成される。回転子は、重なり合った溝間の重なりの長さを変え、ひいては、移動相に導入されるサンプルの容量を変えるために、固定子に対して可動である。
別の態様では、本発明は、固定子と回転子とから成る注入弁を使用してサンプルを移動相に導入する方法を特徴とする。この方法は、回転子の接触面を固定子の接触面に押し付けるステップを含む。回転子の接触面は内部に溝を有し、固定子の接触面も内部に溝を有する。固定子はさらに、第1のポートと第2のポートとを備え、第1のポートは固定子の溝へと開口している。回転子の溝の一端が固定子の溝と重なり、回転子の溝の反対端が固定子の第2のポートと重なるように、回転子の溝を固定子の溝の上に位置決めすることで、固定子の第1のポートと第2のポートとの間に流体チャネルが形成される。固定子に対する回転子の配向は、重なり合う回転子溝と固定子溝との間の重なりの長さを変え、ひいては、移動相に導入されるサンプルの容量を変えるために変更される。
本発明の上述の利点さらに別の利点は、添付図面と併せて以下の説明からより十分に理解できるであろう。種々の図面において、同様の参照番号は同様の構造的要素および機能を示すものとする。図面は、正確な縮尺とは限らず、本発明の原理を示すことに重点を置くものとする。
一実施形態の回転弁のサンプル装填配置を示す図である。 一実施形態の回転弁のサンプル注入配置を示す図である。 注入弁の固定子の一実施形態を示す図である。 注入弁の固定子の一実施形態を示す図である。 注入弁の回転子の一実施形態を示す図である。 回転子の注入溝を完全に充填するサンプル装填配置で回転子と固定子とが互いに押し付けられた状態を示す図である。 回転子の注入溝を部分的に充填するサンプル装填配置で回転子と固定子とが互いに押し付けられた状態を示す図である。 サンプルを注入溝に注入する構造の配置で回転子と固定子とが互いに押し付けられた状態を示す図である。 マイクロ流体基板上に実装される固定子の別の実施形態を示す図である。 図6の基板を収容するマイクロ流体カートリッジの一実施形態を示す図である。
本明細書で説明される可変容量注入弁は、全体的に全ての規模の高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)の用途で有用であるが、特に、典型的には、キャピラリクロマトグラフィー(300から500μmカラムid)やナノスケールクロマトグラフィー(75から150μmカラムid)で見られる低容量のサンプルをクロマトグラフィー装置の流体流れに注入する際の厄介な問題に対処するのに適している。したがって、いくつかの好適な実施形態は、カラムidが約300μm未満、注入容量が10から250nL、直接注入、比較的急速に変化する溶媒組成に関連した小分子分離を支援するものである。
概して、注入弁は、固定子と回転子とを含み、ロータ上の注入ループ(または溝)を固定子および割出可能な駆動機構の機能と組み合わせて使用して、ナノスケールおよびキャピラリスケールのHPLCでの可変容量サンプル注入を達成する。より詳細には、注入溝は柔軟性のある回転子の接触面に彫り込まれるまたは浮き彫り加工され、別の溝は固定子の表面に機械加工またはエッチング加工される。駆動機構は、固定子に対する回転子の回転配向を制御する。この配向により、回転子溝と固定子溝との間の重なり長さを決定することで溶媒流に注入されるサンプルの容量が決定される。注入弁の一形態では、重なり長さは回転子溝に装填できるサンプルの容量に影響を与える。別の注入弁の形態では、重なり長さは回転子溝から溶媒組成物流に流れ出すサンプルの容量に影響を与える。この重なり長さを変えることにより、所定の注入弁は、例えば、異なるサンプルの種類に適するように実行ごとにプログラム上でサンプル注入容量を変更することができる。
図2Aおよび図2Bは、金属または他の比較的非柔軟性の材料で構成されるのが好ましい固定子40の一実施形態を示す図である。固定子40は、主要ディスク状部42と、主要ディスク状部42の中央に配置される隆起ディスク状部44とを有する。隆起部44は、接触面46を有する。
接触面46には、4つの流体ポート開口部48−1、48−2、48−3、48−4(まとめて48)と、サンプル供給溝50とがある。ポート開口部48は、ボルト円と呼ばれる仮想円の周囲を画定する。ポート開口部48−1は、サンプル供給溝50の一端に向かって開口している。サンプル供給溝50は、ボルト円の周囲に沿って、一端がポート開口部48−1から始まって、ポート開口部48−2までの全周囲距離より短い距離まで伸びる。一実施形態では、サンプル供給溝50は、ポート開口部48−1、48−2間の周囲距離の約90%まで伸び、幅が0.008インチ、深さが0.008インチである。
この実施形態では、サンプル装填ポート52はポート開口部48−1につながっており、サンプル装填ポート52をサンプルマネージャに配管接続する。サンプルマネージャに供給されたサンプルは、サンプル装填ポート52を経由してポート開口部48−1からサンプル供給溝50に流入する。別のサンプル装填ポート54はポート開口部48−2につながっており、サンプルマネージャまでの流体帰還路を形成するように配管される。ポンプポート56は、ポート開口部48−4に流体結合され、ポンプから溶媒組成物流を受け取るように配管される。カラムポート58は、ポート開口部48−3に流体結合され、カラムまでの流体経路を形成するように配管される。各々のポート52、54、56、58は、所定のポートより狭い内径を有する先端部に向かって先細りになった円錐領域を有するチューブレセプタクルを備える。チューブは各々のポートに入り、先端部の端まで伸びる。それぞれのポートの先端部と各々のポート開口部48との接続は、比較的短い導管によって行われる。
図2Cは、回転子60の一実施形態を示す図である。柔軟性のあるポリマー材料で構成されるのが好ましい回転子60は、2本の弓状溝、つまり注入溝64とそれより細い溝66とを備えた接触面62を有する。弓状溝64、66は、ボルト円の周囲に沿って伸びる。回転子のボルト円の半径は、固定子40のボルト円の半径に等しい。注入溝64は、細い方の溝66より短く、深く、幅が広い。注入溝64の長さは、必要に応じて装填または注入の段階で、固定子40の2つのサンプル装填ポート開口部48−1、48−2の両方が注入溝64によって同時に覆われるように、2つのポート開口部48−1、48−2間の周囲距離に近いのが好ましい。また、この長さは、カラムとポンプポート開口部48−3、48−4との間の周囲距離にほぼ等しい。一実施形態では、注入溝64は、およそ90°の弧を形成し、幅は0.014インチ、深さは0.014インチである。注入溝64の容積容量は、注入弁の可能な最大注入容量を画定し、この注入容量は溝の断面積×長さの関数となる。
細い方の溝66の長さは、少なくとも注入溝64の周囲長さと固定子溝50の周囲長さとを組み合わせた長さと同じになるように設計される。この長さにより、注入溝64が固定子溝50に重なる場所に関係なく、確実に細い方の溝66がカラムとポンプポート開口部48−3、48−4との間の全距離にまたがる形になる。一実施形態では、細い方の溝66は、ほぼ135°の弧を形成し、幅が0.008インチ、深さが0.008インチである。
本明細書で示されている回転子溝と固定子溝は、弓状であるのが好ましく、この形状は、特に、固定子に対する回転子の回転運動を伴う回転注入弁に適している。他の実施形態では、溝は他の形状(例えば、直線状)を有し、固定子に対する回転子の運動は回転以外の運動(例えば、直線運動)になる。
図3は、回転子60の接触面62が固定子40の接触面46を押し付けるように、互いに当接する回転子60と固定子40とを示す図である。回転子と固定子とを押し付ける印加力が、接触面62、46間を封止し、少なくとも20,000psi(例えば、UPLC機器で、流体圧力は、典型的には、15,000psiから20,000psi)の大きさの流体圧力での漏れを防ぐことができる。この印加力は、固定子40に対する回転子60の回転全体を通して維持される。
図3に示されている回転配向では、回転子の注入溝64は、サンプル供給溝50に対向する。対向する溝50、64は、回転子60の注入溝64が固定子40のサンプル供給溝50と重なるように位置合わせされる。この回転子と固定子との位置合わせは、サンプルを回転子の注入溝64に装填することができる複数の可能な位置の1つとなる。サンプル装填のためにこのように配向されると、サンプル供給溝50と注入溝64との間にある程度重なりがあれば、サンプルは注入溝64に流入することができる。
図示されている特定の位置合わせでは、注入溝64の一端はポート開口部48−1を有するサンプル供給溝50の端部と位置合わせされる。注入溝64の他端は、ポート開口部48−2で終端する。したがって、重なり合った溝50、64は、ポート開口部48−1からポート開口部48−2までの流体チャネルを形成するように協働する。この位置合わせでは、ポート開口部48−1から流入するサンプルは、回転子60の注入溝64を完全に充填することになる。図4でさらに詳細に示されるように、溝50、64間の重なりの量は、サンプルで充填できる注入溝64の長さに影響を与え、この長さで、溶媒流に導入するために注入溝64内で保持できるサンプルの量が決まる。固定子に対する回転子の特定の回転配向は回転可能に調節できるので、注入溝64に移動できるサンプルの量を変えることができ、ひいては、サンプル注入容量を変えることができる。
さらに、図3の配置では、回転子の細い方の溝66が他のポート開口部48−3、48−4の両方と対向して配置され、そのことにより、ポンプとカラムとの間を流体接続することができる。カラムとポンプポート48−3、48−4とは、サンプルが注入溝64に装填される間、流体接続された状態である。細い方の溝66の一端は、ポンプポート48−4と位置合わせされ、細い方の溝66の他端は、カラムポート48−3を越えた位置まで伸びる。この細い方の溝66の長さの延長分で、サンプルを注入溝64に装填するための回転子の異なる位置が可能になる。それぞれの異なる回転子の位置では、固定子溝40からサンプルを受け取るための異なる長さの注入溝が露出される。
図4は、例えば、割出駆動機構(図示せず)または他の適切な位置制御可能な駆動機構によって得られる固定子40と回転子60との異なる配置の一例を示す図である。駆動機構は、固定子に対して周知の増分で回転子60を回転させるように動作する。それぞれの増分の回転により、サンプルを装填するために異なる周知の長さの注入溝64が露出され、注入されるサンプルの容量を要求に応じて変えることができる。この位置合わせの例では、注入溝64の一端は、固定子40のサンプル供給溝50のほぼ中間から始まってサンプル供給溝50と重なる。注入溝64の他端は、ポート開口部48−2を越えた位置まで伸び、固定子40の接触面46に対向して終端する。図3で示されたのと同じように、重なり合った溝50、64は、ポート開口部48−1、48−2間の流体チャネルを形成する。この配置では、サンプルは、重なり合った端部からポート開口部48−2まで伸びた注入溝の長さ分のみを充填し、ポート開口部48−2を越えた位置まで伸びた注入溝64の長さ分はサンプルを受け取るように露出されない。任意で、サンプルが注入溝64の非露出部に流入するのを防ぐためにサンプルでない流体が注入溝64に装填され得る。回転子の注入溝64の一部のみがサンプル装填ポート48−1、48−2間で露出するように回転子と固定子とが配向されると、細い方の溝66は、流入する移動相(すなわち、溶媒流)のためのポート開口部48−3、48−4間の流体経路を常に形成する。
図5は、ポート開口部48−3、48−4間の流体経路を形成するように回転子の注入溝64が適切な位置にある状態の固定子40と回転子60との配置を示す図である。この位置では、注入溝64により、ポンプポート56からカラムポート58に流れる溶媒流の経路にその全ての内容物が導入される。したがって、注入溝64にあるサンプルの容量に関係なく、サンプルは移動相に導入される。
上述したようなサンプル装填および注入のプロセス以外に、好ましくは、新しいサンプルを導入する前に注入弁から残留サンプルが確実に洗い流されるように、回転弁に特有のサンプルポート洗浄ステップが使用される。
注入弁の別の実施形態によれば、サンプル装填ポート52、54の位置を、ポンプポート56およびカラムポート58の位置と入れ替える、すなわち、ポンプポート56およびカラムポート58はポート開口部48−1、48−2にそれぞれ接続され、サンプル装填ポート52、54はポート開口部48−4、48−4にそれぞれ接続される。この形態では、注入溝64の長さが(サンプル装填ポート52、54に接続された)ポート開口部48−3、48−4間の距離と一致するので、注入溝64はサンプル装填段階では常に完全に充填されている。また、注入溝64は、(図3および図4の場合のような)固定子40のサンプル供給溝50を通って間接的にではなく、サンプル装填ポート52から直接サンプルを受け取る。注入溝が完全にサンプルで充填された後、駆動機構は回転子と固定子との回転配向を変更して、注入溝64が固定子40の溝50(この実施形態では、サンプルは、溝50ではなく、ポート開口部48−3を通って直接注入溝64に供給されるため、「サンプル供給」溝とは呼ばない)と重なるようにする。この形態では、サンプル注入容量を変えるのは、注入段階で、注入溝64と固定子40の溝50との重なり長さを変えることで行われる。
図6は、上述した回転子60と組み合わせて使用できる固定子の別の実施形態の一例であるマイクロ流体基板100の一実施形態の側面図である。概して、マイクロ流体基板100は、長方形で、平坦で、薄く(約0.050インチ)、多層構造である。基板の層は、例えば、PEEKのようなポリマー材料製、または、例えば、チタンのような金属製にすることができる。マイクロ流体基板100の層内に形成されるのは、液体を運び、種々の構成物質を分離するための蛇行カラム104である。マイクロ流体基板100は、4つの微小流体開口部108−1、108−2、108−3、108−4(まとめて108)を備えた接触面106を有する。流体開口部108は、図2から図5で説明したディスク状固定子40の4つのポート開口部と同様にボルト円パターンで配置される。接触面106内の弓状サンプル供給溝112は、流体開口部108−1から流体開口部108−1、108−2間の位置まで伸びる。
一実施形態では、サンプルはこの開口部108−1を通って溝112に流入し、その後、この溝112から回転子60(図示せず)の注入溝64に流入する。開口部108−3は、溶媒流を基板100に送達するポンプ(図示せず)と流体結合され、開口部108−4は、内部カラム104に流体接続される。回転子の回転配向は、回転子の注入溝が流体開口部108−3、108−4と重なるように基板に対して変更されると、注入溝の内容物はポンプから流入してカラム104に入る溶媒流の中に入る。
図7は、マイクロ流体基板100(破線で示される)を収容することができるマイクロ流体カートリッジ120の一実施形態を示す図である。マイクロ流体カートリッジ120は、基板100以外に、他の部品、例えば、エミッタ、ヒータ、電気回路を収容することができ、電圧、電気信号、および流体をマイクロ流体カートリッジ120内に収容されている種々の部品に送るための電気機械インタフェースとしての機能を果たすことができる。このようなマイクロ流体カートリッジの実装例および使用例は、国際出願日2010年3月5日の国際出願第PCT/US2010/026352号パンフレットに記載されている。カートリッジ120の側面には、円形開口部124があり、内部に基板100の4つの流体開口部108と溝112とが露出している(これらの特徴は縮尺からほとんど分からない)。開口部124は、回転子が回転できるだけの十分な間隔を空けて回転子(例えば、回転子60)を近くで受承するようなサイズである。印加力により、回転子が基板100に押し付けられて、基板100に対して回転子60が回転する間、接触した状態で維持される接触面106、62間が封止される。
本発明は、特定の好適な実施形態に関して図示され説明されているが、当業者は、以下の請求項で規定されている本発明の精神および範囲から逸脱せずに、形態および細部の種々の変更がなされてもよいことは理解するであろう。例えば、固定子のサンプル供給溝50の特定の位置は、1つの実施形態例にすぎない。例えば、本明細書で説明されている原理から逸脱せずに、代替形態として、サンプル供給溝50はポート開口部48−2で始まり、ポート開口部48−1までの全周囲距離より短い距離まで伸びる。サンプルは、ポート開口部48−1を通ってなお供給され得るが、サンプル供給溝50に流入するのではなく、直接回転子注入溝64に入って、2つの溝が重なり合ったサンプル供給溝50に流入する。

Claims (16)

  1. 第1のポートと、第2のポートと、中に溝を有する接触面とを有する固定子であって、第1のポートが固定子の溝へと開口している固定子と、
    内部に溝を備えた接触面を有する回転子であって、回転子の溝の一端が固定子の溝と重なり回転子の溝の反対端が固定子の第2のポートと重なった状態で回転子の溝が固定子の溝に対向するように、回転子の接触面が固定子の接触面に押し付けられ、回転子と固定子の重なり合った溝により固定子の第1のポートと第2のポートとの間の流体チャネルが形成され、回転子は、重なり合った溝間の重なり長さを変え、ひいては、移動相に導入されるサンプルの容量を変えるために、固定子に対して可動である、回転子と
    を備える、可変容量注入弁。
  2. 移動相に導入されるサンプルの容量が、回転子溝の一端が固定子溝と重なり始めた位置から回転子溝の反対端が固定子の第2のポートに重なる位置までの回転子溝の長さによって決まる、請求項1に記載の可変容量注入弁。
  3. 固定子の第1のポートが、固定子溝から回転子溝に流入するサンプルを受け取る構造である、請求項1に記載の可変容量注入弁。
  4. 固定子の第1のポートおよび第2のポートの一方が、ポンプから移動相を受け取る構造であり、第1のポートおよび第2のポートの他方は、移動相をカラムに送る構造である、請求項1に記載の可変容量注入弁。
  5. 固定子がさらに、ポンプポートとチャネルポートとを備え、回転子溝は第1の回転子溝であり、回転子はさらに、第1の回転子溝が固定子溝と対向して重なった時にポンプポートおよびチャネルポートと重なって間に流体チャネルを形成する第2の回転子溝を備え、第2の回転子溝の長さは、第1の回転子溝と固定子溝との間の重なりの複数の異なる長さに対してポンプポートとチャネルポートとの間の流体チャネルを維持するようにポンプポートとチャネルポートとの間の間隔より長い、請求項1に記載の可変容量注入弁。
  6. 重なり合う回転子溝と固定子溝との重なり長さが、回転子溝による固定子溝の部分的な重なりから完全な重なりまでの範囲である、請求項1に記載の可変容量注入弁。
  7. 固定子が、内部流体チャネルを有するマイクロ流体多層基板を含む、請求項1に記載の可変容量注入弁。
  8. 多層基板がチタンで構成される、請求項7に記載の可変容量注入弁。
  9. 固定子と回転子とから成る注入弁を使用してサンプルを移動相に導入する方法であって、
    回転子の接触面を固定子の接触面に押し付けるステップであって、回転子の接触面は内部に溝を有し、固定子の接触面も内部に溝を有し、固定子はさらに第1のポートと第2のポートを備え、第1のポートは固定子溝へと開口している、ステップと、
    回転子溝の一端が固定子溝と重なり回転子溝の反対端が固定子の第2のポートと重なるように回転子溝を固定子溝の上に位置決めすることによって、固定子の第1のポートと第2のポートとの間に流体チャネルを形成するステップと、
    重なり合った回転子溝と固定子溝との間の重なり長さを変え、ひいては、移動相に導入されるサンプルの容量を変えるために、固定子に対する回転子の配向を変更するステップと、
    を含む方法。
  10. 移動相に導入されるサンプルの容量が、回転子溝の一端が固定子溝と重なり始めた位置から回転子溝が固定子の第2のポートに重なる位置までの回転子溝の長さによって決まる、請求項9に記載の方法。
  11. 第1のポートおよび固定子溝を介してサンプルを回転子溝に装填するステップをさらに含む、請求項9に記載の方法。
  12. 回転子溝に装填されたサンプルが固定子の2つの他のポート間を流れる移動相に導入されるように、回転子を固定子に対して回転させるステップをさらに含む、請求項10に記載の方法。
  13. 回転子溝をサンプルで完全に充填するステップと、
    回転子溝がサンプルで完全に充填された後、サンプルが固定子の第1のポートと第2のポートとの間を流れる移動相に導入されるように、回転子を固定子に対して回転させるステップと、
    をさらに含む、請求項9に記載の方法。
  14. 重なり合う回転子溝と固定子溝との重なり長さが、回転子溝による固定子溝の部分的な重なりから完全な重なりまでの範囲である、請求項9に記載の方法。
  15. 固定子が、内部流体チャネルを有するマイクロ流体多層基板を含む、請求項9に記載の方法。
  16. 多層基板がチタンで構成される、請求項15に記載の方法。
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