JP5766664B2 - 用地取得事務における用地の総買収費用算出システムおよび用地取得マネジメント支援方法 - Google Patents
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Description
(1)用地取得事務における用地の総買収費用算出システムであって、
用地取得事務に関する取得範囲用地を含む対象領域における該取得範囲用地および複数の筆を図面上で視認可能な、対象領域筆図形情報を地図表示する表示手段と、
筆に関し、一筆ごとの土地買収単価および筆総面積を含む物件情報を入力する物件情報入力手段と、
上記物件情報入力手段により入力されたデータを、一筆毎の物件情報として記憶する一筆物件情報記憶手段と、
一筆毎に、上記取得範囲用地に含まれる面積を包含面積として入力し、
上記包含面積がゼロを上回り、該筆の筆総面積未満である場合に、上記包含面積を買収するか、又は筆総面積から包含面積を引いた差異面積である残地面積を、包含面積とともに買収するかの残地買収要否を入力することを含む買収情報入力手段と、
上記買収情報入力手段において入力されたデータを、該当する一筆の一筆物件情報に追加して記憶する追加情報記憶手段と、
上記対象領域筆情報地図に示される筆と、該筆に関する一筆物件情報とを結合させる結合手段と、
対象領域筆図形情報に含まれる任意の一筆を選択し、選択された一筆に結合する一筆物件情報を呼び出して、包含面積が、ゼロであるか、筆総面積と同一か、ゼロを上回り筆総面積未満か、を判断する取得範囲用地包含判定を行う判定手段と、
(I)上記判定手段の実施された筆が、包含面積が筆総面積と同一であると判断された場合に、一筆物件情報を呼び出し、土地買収単価と筆総面積である買収面積との積を該筆の買収費用として総買収費用に加算し、あるいは、
(II)上記判定手段の実施された筆が、包含面積がゼロを上回り筆総面積未満であると判断された場合に、一筆物件情報を呼び出し、残地買収要否を確認し、
(II−1)残地買収要が確認された場合に土地買収単価と筆総面積である買収面積との積を該筆の買収費用として総買収費用に加算し、
(II−2)残地買収不要が確認された場合に土地買収単価と部分包含面積である買収面積との積を該筆の買収費用として総買収費用に加算する
買収費用加算手段と、を備え、
対象領域筆図形情報に示される筆について上記判定手段を繰り返し、且つ、買収地面積がゼロを上回る筆について、上記買収費用加算手段を実施することによって、
取得範囲用地の総買収費用を算出することを特徴とする用地取得事務における用地の総買収費用算出システム、
(2)上記物件情報入力手段において入力される物件情報として、一筆内に立てられた建物の補償費を含み、
上記判定手段において判定された筆において、
買収地面積が筆総面積と同一であると判断された場合、
買収地面積がゼロを上回り筆総面積未満であって残地買収要と判断された場合、または、
買収地面積がゼロを上回り筆総面積未満であって残地買収不要と判断され、且つ、買収地内に建物が確認される場合に、
一筆物件情報を呼び出し、筆内に立てられた建物の補償費を、総買収費用に加算する建物補償費加算手段を備えることを特徴とする上記(1)に記載の用地取得事務における用地の総買収費用算出システム。
(3)用地取得事務における用地の総買収費用算出システムであって、
用地取得事務に関する取得範囲用地を含む対象領域におけるnパターン(ただしnは、2以上の整数)の該取得範囲用地および複数の筆を図面上で視認可能な、対象領域筆図形情報を地図表示する表示手段と、
筆に関し、一筆ごとの土地買収単価および筆総面積を含む物件情報を入力する物件情報入力手段と、
上記物件情報入力手段により入力されたデータを、一筆毎の物件情報として記憶する一筆物件情報記憶手段と、
一筆毎に、上記nパターンの取得範囲用地それぞれに含まれる面積をパターン毎に包含面積として入力し、
上記包含面積がゼロを上回り、該筆の筆総面積未満である場合に、上記包含面積を買収するか、又は筆総面積から包含面積を引いた差異面積である残地面積を、包含面積とともに買収するかの残地買収要否をパターン毎に入力することを含む買収情報入力手段と、
上記買収情報入力手段において入力されたデータを、該当する一筆の一筆物件情報に追加して記憶する追加情報記憶手段と、
上記対象領域筆図形情報に示される筆と、該筆に関する一筆物件情報とを結合させる結合手段と、
対象領域筆図形情報に含まれる任意の一筆を選択し、選択された一筆に結合する一筆物件情報を呼び出して、パターン毎に、包含面積が、ゼロであるか、筆総面積と同一か、ゼロを上回り筆総面積未満か、を判断する取得範囲用地包含判定を行う判定手段と、
(I)上記判定手段の実施された筆が、包含面積が筆総面積と同一であると判断された場合に、一筆物件情報を呼び出し、土地買収単価と筆総面積である買収面積との積を該筆の買収費用として、パターン毎の総買収費用に加算し、あるいは、
(II)上記判定手段の実施された筆が、包含面積がゼロを上回り筆総面積未満であると判断された場合に、一筆物件情報を呼び出し、残地買収要否を確認し、
(II−1)残地買収要が確認された場合に土地買収単価と筆総面積である買収面積との積を該筆の買収費用として、パターン毎の総買収費用に加算し、
(II−2)残地買収不要が確認された場合に土地買収単価と部分包含面積である買収面積との積を該筆の買収費用として、パターン毎の総買収費用に加算する
買収費用加算手段と、を備え、
対象領域筆図形情報に示される筆について上記判定手段を繰り返し、且つ、買収地面積がゼロを上回る筆について、上記買収費用加算手段を実施することによって、
取得範囲用地のパターン毎の総買収費用を算出することを特徴とする用地取得事務における用地の総買収費用算出システム、
(4)上記物件情報入力手段において入力される物件情報として、一筆内に立てられた建物の補償費を含み、
上記パターン毎の判定手段において判定された筆であって、いずれかのパターンあるいは全てのパターンにおいて、
買収地面積が筆総面積と同一であると判断された場合、
買収地面積がゼロを上回り筆総面積未満であって残地買収要と判断された場合、
買収地面積がゼロを上回り筆総面積未満であって買収地内に建物が確認される場合に、
一筆物件情報を呼び出し、筆内に立てられた建物の補償費を、パターン毎の総買収費用に加算する建物補償費加算手段を備えることを特徴とする上記(3)に記載の用地取得事務における用地の総買収費用算出システム、
(5)用地取得事務で想定されるリスク情報を分析し、取得範囲用地の検討を含む第一アセスメント工程、
上記第一用地アセスメント工程の検討の結果、取得範囲用地の形状決定を含む第二アセスメント工程、
用地取得工程管理計画の策定工程、および
用地取得工程管理計画に基づく用地取得実施工程
をこの順に含む、用地取得マネジメント支援方法において、
上記(1)または(2)に記載の総買収費用算出システムを、上記第一用地アセスメント工程で実施し、および/または、上記第二用地アセスメント工程で実施することを特徴とする用地取得マネジメント支援方法、
(6)用地取得事務で想定されるリスク情報を分析し、取得範囲用地の検討を含む第一アセスメント工程、
上記第一用地アセスメント工程の検討の結果、取得範囲用地の形状決定を含む第二アセスメント工程、
用地取得工程管理計画の策定工程、および
用地取得工程管理計画に基づく用地取得実施工程
をこの順に含む、用地取得マネジメント支援方法において、
上記(3)または(4)に記載の総買収費用算出システムを、上記第一用地アセスメント工程で実施することを特徴とする用地取得マネジメント支援方法、
を要旨とするものである。
図1は、本発明の用地取得事務における用地の総買収費用算出システム(以下、単に「本発明のシステム」ともいう)のブロック図である。入力装置1、表示装置2及び出力装置3がバス線7に接続されている。
入力装置1は、マウス及びキーボード等の入力手段を用いた装置であってもよいし、またCD−ROM、DVD、フレキシブルディスク等の記憶媒体に記録されたデータをインストールする形式であってもよい。
尚、本発明のシステムは、用地取得事務、あるいは用地取得事務を含む用地取得事業において用いられてよい。
入力装置1において入力された買収情報を含む物件情報は、記憶装置4において、一筆毎の物件情報(一筆物件情報)として記憶される。
またCPU5により、記憶装置4に蓄積された一筆物件情報と、これに対応する筆情報、さらには必要に応じて当該筆内に設けられた建物情報と、を結合させて結合情報を形成し、これを記憶装置4に記憶させる。これによって、任意の筆を指定することにより、その筆を地図上で認識するとともに、物件情報における必要な情報を持ち出して、その筆の包含判定、買収費用の算出などを行うことができる。
またCPU5は、包含判定後において、判定された筆の買収金額を算出し、対象となる筆の全ての包含判定および買収金額の算出により得られた金額を加算して、最終的に総買収費用の算出を行なう。筆内に設けられた建物の補償費の算出も行なう場合には、上記包含判定により買収面積と判定された領域に設けられた建物の補償費を加算し、最終的に総補償費を算出し、総買収費用と総補償費用とを合計し、総費用を算出する。
CPU5において算出される、筆毎の買収費用、総買収費用、総補償費用、総費用などは記憶装置4において記憶されるとともに、必要に応じて表示装置2に表示することができる。
次に図2に示すフローチャートをもとに、本発明のシステムの一実施態様を説明する。
尚、実施態様1では、道路建設事業における道路用地取得事業を例に説明する。まず、入力装置1により、図4に示す特定区間の道路を建設するための対象領域マップ11を作成し(S1)、続いて、対象領域マップ11に含まれる全筆および各筆に建てられた建物に関する地図情報を対象領域筆図形情報として入力し、画像処理部6において、対象領域マップ11上に、筆および建物を地図表示する(S2)。例えば、図4において太線で囲まれる筆12を示す。筆12には、建物13−1、建物13−2、建物13−3が建てられている。
次に、入力装置1により、道路建設候補地である取得範囲用地について3つのパターンを入力し、画像処理部6において、対象領域マップ11上に、ルートAパターン(図4において符号14)、ルートBパターン(図4において符号15)、ルートCパターン(図4において符号16)を表示されるよう作図する(S3)。実施態様1では、このように、対象領域地図11において、取得範囲用地の複数のパターンを示すことが可能であって、後述するとおり、買収費用などの算出結果をパターン毎に算出することができるので、買収費用の面からの各パターンの有利性などを容易に検討することができる。また、建物が建てられている筆については、後述するとおり、建物毎の補償費についても加算することができる。
また本実施態様では、筆に建てられた建物に関する補償費についても、一筆毎の物件情報として入力し(物件情報入力手段)、一筆物件情報に記憶させる(一筆物件情報記憶手段)。建物の補償費は、建物の買収や、他の土地に建物を移転するための費用等、その建物が建てられた筆を買収するにあたり発生する建物への補償費を意味する。このように、建物を除いた筆自体の買収額に、建物の補償費を加算するためのデータを準備することで、筆を買収するときの、より実質的な費用の算出が可能となる。
一筆物件情報は、例えば図5に示すようなシートにまとめられて一筆毎のデータとして記憶される。もちろん本発明のシステムにおいて、一筆物件情報のデータ形式は図5に何ら限定されるものではない。図5に示す表は、図4に示される筆12の一筆物件情報である。図5における案A〜C(図5において符号17)は、図4におけるルートAパターン14、ルートBパターン15、ルートCパターン16にそれぞれ対応しており、これらの各ルート案に対する筆12の包含関係について入力されたデータが記憶されている。
即ち、筆12は、ルートAパターン14に全く包含されておらず(図4参照)、地図上の買収地面積(即ち、包含面積)、買収地金額、建物以外買収金額はゼロであり、残地買収の必要もないことが、図5の物件情報の案Aに示されている。
一方、筆12は、ルートBパターン15に、下方端部が部分的に包含されており(図4参照)、地図上の買収地面積(即ち、包含面積)は0.79m2、買収地金額は300,
000円、建物以外買収金額は、300,000円である。筆12の土地所有者は、ルートBパターン15が採用された場合、包含面積のみの買収を希望し、包含面積以外の残地面積部分は、買収を希望していないので、残地買収のチェックボックスには、チェックが示されていない(つまり残地買収不要)。
また、筆12は、ルートCパターン16に、部分的に包含されており(図4参照)、図面上の買収地面積(包含面積)は、44.55m2、買収地金額は、6,682,044円、建物以外買収金額1,336,409円である。筆12の土地所有者は、ルートCパターン16が採用された場合、包含面積だけではなく、残地面積の買収も希望しており、残地買収は要のチェックが記されている。
上記買収情報を構築する結果、筆と取得範囲用地とにおける包含関係と、買収事情が明らかになり、後述する判定手段および買収費用加算手段等によって、用地取得に関する筆の買収金額を正しく算出することができる。また、本実施態様では、取得範囲用地が3つの案から構成されており、いずれの取得範囲用地を買収することが経費の軽減につながるかなどを容易に比較することができる。
そして、対象領域内の全ての筆において包含判定および買収費用加算を実施した場合には、選択された取得範囲用地に関する買収の総費用を算出する(S11)。尚、本実施形態のステップ8およびステップ9に示されるように、全ての筆について包含判定および買収費用加算の手段を実施することが対象領域内の全ての筆を把握するために望ましいが、本発明のシステムはこれに限定されず、対象領域内の特定の筆だけを指定して筆群を構成し、該筆群に含まれる筆に限定して、包含判定手段および買収費用加算手段を実施してもよい。
即ち、本発明のシステムにおいて、対象領域筆図形情報に示される全ての筆について判定手段を繰り返し、且つ、買収地面積がゼロを上回る筆について、買収費用加算手段を実施することによって、取得範囲用地のパターン毎の総買収費用を算出してもよいし、あるいは、対象領域筆図形情報に示される筆のうち、任意の筆群に含まれる筆について判定手段を繰り返し、且つ、買収地面積がゼロを上回る筆について、買収費用加算手段を実施することによって、取得範囲用地のパターン毎の総買収費用を算出してもよい。かかる事項は、後述する実施態様2においても同様である。
続いて、選択されていない取得範囲用地のパターンがないかどうか確認し(S12)、ある場合には、S8〜S11を繰り返す。全てのパターンが選択されてS8〜S11が行われた場合には、表示装置4における全筆、全建物を非表示とし(S13)、各取得範囲用地のパターンに関する総費用を表示する(S14)。
まず、全パターンの取得範囲用地および全筆、全建物地図の表示を表示装置4において行い(S7)、包含判定の行っていない取得範囲用地のパターンをルートAパターン14、ルートBパターン15、ルートCパターン16から1つ選択する(S8)。
続いて筆と買収領域の包含判定を行っていない一筆を、1つ選択する(S101)。そして、選択された一筆に結合する一筆物件情報を呼び出して、上述で選択された取得範囲用地のパターンに対し、選択された筆の包含面積がゼロであるか、筆総面積と同一か、ゼロを上回り筆総面積未満か、を判断する取得範囲用地包含判定を行う判定手段を実行する(S102)。
包含面積(図5の物件情報では買収地面積に相当)がゼロであると判定された場合には、包含無として、包含判定を行っていない筆があるかどうかを判断するステップ10(S10)に進む。
包含面積が、筆総面積と同一(即ち、全て包含)と判断された場合には、買収費用加算手段が実行される。即ち、一筆物件情報を呼び出し、土地買収単価(図5の物件情報では建物以外単価に相当)と筆総面積である買収面積との積を該筆の買収費用として、総買収費用に加算する(S105)。
上記判定手段の実施された筆が、包含面積がゼロを上回り筆総面積未満であると判断された場合に、一部包含として、一筆物件情報を呼び出し、残地買収要否を判定する(S103)。残地買収判定は、筆総面積のうち、包含面積を除く残りの面積を買収する必要があるかないかを判断する判定であり、具体的には、例えば、判断される筆の物件情報を読み出し、図5に示す残地買収の要否を示すチェックボックスに示されるデータにより、残地買収の要否を判断することができる。
残地買収判定により、残地買収が必要と判定された場合には、包含面積および残地面積の和、即ち筆総面積を実質的な買収面積として認識し(S104)、買収面積にその筆の面積あたりの単価(図5の物件情報では建物以外単価に相当)を乗じて筆自体の買収金額を算出し、総買収費用に加算する(S105)。
一方、残地買収判定により、残地買収の必要がないと判断された場合には、部分的に包含される包含面積を実質的な買収面積として認識し、この買収面積に筆の面積あたりの単価(図5の物件情報では建物以外単価に相当)を乗じて筆自体の買収金額を算出し、総買収費用に加算する(S105)。
即ち、買収地面積が筆総面積と同一であると判断された場合に当該筆内に補償すべき建物があるか、あるいは、買収地面積がゼロを上回り筆総面積未満であって残地買収要と判断された場合に当該筆内に補償すべき建物があるか、あるいは、買収地面積がゼロを上回り筆総面積未満であって残地買収を必要とせず買収地面積(即ち包含面積)内に補償すべき建物があるかを判定し(S106)、該当する建物があると判定された場合には、一筆物件情報を呼び出し、筆内に立てられた建物の補償費を、パターン毎の総買収費用に加算する建物補償費加算手段を実行する(S107)。
これによって、選択された取得範囲用地に包含される筆を買収する場合に、これに含まれる建物の補償費も算出されるため、より現実的な用地取得における買収費用を得ることができる。
尚、本実施態様では、建物の補償費の加算は総補償費に加算させ、最後に、総買収費と総補償費とを足して総費用を算出しているが、本発明はこれに限定されず、例えば異なる実施態様において、補償費についての総額を出さずに、初めから筆の賠償費も建物の補償費も総費用に加算していってもよい。その場合には、S11のステップは不要となる。
全ての筆に対して包含判定が行われたと判定された場合には、上述のとおり得られた総買収費用と総補償費用とを足して総費用を算出する(S11)。
そして、選択されていない取得範囲用地のパターンがあるか否かを判定し(S12)、あると判定された場合には、ステップ8(S8)に戻って、新たに取得範囲用地の別のパターンを選択し、ステップ8(S8)以降のステップを実行する。そして、選択されていない取得範囲用地のパターンがないと判定された場合には、表示装置4に表示される全筆、全建物を非表示とし(S13)、取得範囲用地の各パターンに総費用を表示し(S14)、システムを終了する。
以上のとおり、本実施態様1であれば、取得範囲用地の複数のパターンについて、それぞれの買収費用を適切に算出することができ、また買収面積に含まれる建物の補償費についても算出することができる。したがって、複数のパターン毎に、総買収費用と総補償費とを足した総費用を得ることができ、用地の取得に対する費用を正しく把握することが可能である。
次に、本発明の実施態様2について説明する。フローチャートは、図6、図7に示す。実施態様2は、取得範囲用地のパターンが1つしかない場合の本発明のシステムの実施態様である。
実施態様2は、複数の取得範囲用地についての地図情報および筆情報を入力しない点、包含判定において取得範囲用地の任意のパターンを選択しない点、またこれに伴い表示装置に表示される地図表示あるいは総費用に関しても、1つの取得範囲用地に関する情報しか表示されない点、以外は基本的に実施態様1と同様に実施することができる。
まず実施態様1と同様に、入力装置1により、対象領域マップを作成し(図示せず)(S21)、続いて、対象領域マップに含まれる全筆および各筆に建てられた建物に関する地図情報を入力し、画像処理部6において、対象領域マップ上に、筆および建物を表示する(S22)。
次に、入力装置1により、1つの取得範囲用地について入力し、画像処理部6において、対象領域マップ上に表示されるよう作図する(S23)。実施態様2では、このように、対象領域地図において、1つの取得範囲用地が示される。したがって、取得範囲用地の候補が複数ない場合、あるいは取得範囲用地が決定している場合に、有用である。また、建物が建てられている筆については、後述するとおり、建物毎の補償費についても加算することができる。
また本実施態様では、筆に建てられた建物に関する補償費についても、一筆毎の物件情報として入力し(物件情報入力手段)、一筆物件情報に記憶させる(一筆物件情報記憶手段)。建物の補償費に関する説明、およびこれを算出し加算する効果については実施態様1と同様であるため、ここでは説明を割愛する。
そして、対象領域内の全ての筆において包含判定および買収費用加算を実施した場合には、上記1つの取得範囲用地に関する買収の総費用を算出する(S30)。そして表示装置4における全筆、全建物を非表示とし(S31)、上記1つの取得範囲用地の総費用を表示する(S32)。
まず、上記1つの取得範囲用地および全筆、全建物地図の表示を表示装置4において行い(S27)、 続いて筆と買収領域の包含判定を行っていない一筆を、1つ選択する(S122)。そして、選択された一筆に結合する一筆物件情報を呼び出して、上述で選択された取得範囲用地のパターンに対し、選択された筆の包含面積がゼロであるか、筆総面積と同一か、ゼロを上回り筆総面積未満か、を判断する取得範囲用地包含判定を行う判定手段を実行する(S123)。
包含面積がゼロであると判定された場合には、包含無として、包含判定を行っていない筆があるかどうかを判断するステップ129(S129)に進む。
包含面積が、筆総面積と同一と判断された場合には、買収費用加算手段が実行される。即ち、一筆物件情報を呼び出し、土地買収単価と筆総面積である買収面積との積を該筆の買収費用として、総買収費用に加算する(S126)。
上記判定手段の実施された筆が、包含面積がゼロを上回り筆総面積未満であると判断された場合に、一部包含として、一筆物件情報を呼び出し、残地買収要否を判定する(S124)。残地買収判定は、筆総面積のうち、包含面積を除く残りの面積を買収する必要があるかないかを判断する判定であり、具体的には、例えば、判断される筆の物件情報を読み出し、一筆物件情報に示される残地買収の要否を示すチェックボックスに示されるデータにより、残地買収の要否を判断することができる。
残地買収判定により、残地買収が必要と判定された場合には、包含面積および残地面積の和、即ち筆総面積を実質的な買収面積として認識し(S125)、買収面積にその筆の面積あたりの単価を乗じて筆自体の買収金額を算出し、総買収費用に加算する(S126)。
一方、残地買収判定により、残地買収の必要がないと判断された場合には、部分的に包含される包含面積を実質的な買収面積として認識し、この買収面積に筆の面積あたりの単価を乗じて筆自体の買収金額を算出し、総買収費用に加算する(S126)。
即ち、買収地面積が筆総面積と同一であると判断された場合に当該筆内に補償すべき建物があるか、あるいは、買収地面積がゼロを上回り筆総面積未満であって残地買収要と判断された場合に当該筆内に補償すべき建物があるか、あるいは、買収地面積がゼロを上回り筆総面積未満であって残地買収を必要とせず買収地面積(即ち包含面積)内に補償すべき建物があるかを判定し(S127)、該当する建物があると判定された場合には、一筆物件情報を呼び出し、筆内に立てられた建物の補償費を、上記1つの取得範囲用地に関する総買収費用に加算する建物補償費加算手段を実行する(S128)。
これによって、上記1つの取得範囲用地に包含される筆を買収する場合に、これに含まれる建物の補償費も算出されるため、より現実的な用地取得における買収費用を得ることができる。
全ての筆に対して包含判定が行われたと判定された場合には、表示装置4に表示される全筆、全建物を非表示とし(S131)、取得範囲用地の各パターンに総費用を表示し(S132)、システムを終了する。
以上のとおり、本実施態様2であれば、1つの取得範囲用地について、収費用を適切に算出することができ、また買収面積に含まれる建物の補償費についても算出することができる。したがって取得範囲用地のパターンが1つしかなく、複数の取得範囲用地があるために発生するシステム手段を必ずしも有しなくても実施することができる。もちろん、1つのシステムにおいて、複数の取得範囲用地を有する場合の買収費用の算出と、取得範囲用地が1つの場合の買収費用の算出のいずれをも可能とすることもできる。
また、本発明のシステムは、実施態様1に関して説明したとおり、取得範囲用地に部分的に包含される筆に対する買収金額を適切に把握する機能を有している。したがって、特定の筆に関し、取得範囲用地における地図上の包含面積は小さいが、部分的に包含する結果、筆全体を買収しなければならず、想定以上に買収金額が高い筆などを理解しやすく、買収金額の観点から、取得範囲用地の再検討を実施することも可能である。
本発明のシステムは、建物の情報を有さずに実施することもできる。即ち、実施態様1、実施態様2において、建物に関する地図情報、補償費用などを入力せずに、もっぱら筆自体の地図情報、賠償金額、包含情報などのみで買収金額の算出をしてもよい。
実施態様3のシステムの詳細は、建物に関する情報の入力や、地図情報の表示、買収面積に建物が含まれるかの判断、および建物補償費の加算などを除き、上述する実施態様1あるいは実施態様2と同様に実施することができるため、詳細な説明は割愛する。
次に本発明のシステムを含む、用地取得マネジメント支援方法の発明(以下、単に「本発明の方法」ともいう)について説明する。本発明の方法は、取得範囲用地の買収費用を適切かつ用意に算出することができるシステムを含み、上述で説明する本発明のシステムを効果的に享受するものである。
本発明の方法は、大きく分けて、4つの工程を備える。即ち、用地取得事務で想定されるリスク情報を分析し取得範囲用地の検討を含む第一アセスメント工程、上記第一用地アセスメント工程の検討の結果、取得範囲用地の形状決定を含む第二アセスメント工程、用地取得工程管理計画の策定工程、および用地取得工程管理計画に基づく用地取得実施工程である。
用地取得マネジメント支援では、このように、事業を適切な工程で区切るとともに、一工程ごとに、適切な支援を行うことが重要である。従来代表される、用地取得マネジメント支援方法としては、平成22年3月に国土交通省より提示された用地取得マネジメント実施マニュアルが代表的である。国土交通省の上記マニュアルは、特に、用地取得期間に関するリスク情報を収集し、分析し、取得範囲用地形状の決定や、リスク情報を念頭とする用地取得期間の短縮化などに優れた示唆が示されている。しかし、国土交通省の上記マニュアルを含め、従来の用地取得マネジメント支援では、取得範囲用地の買収費用などを適切且つ容易に算出可能とし、これを用地取得マネジメント支援に活かす方法は、知られていなかった。
即ち、実施態様1は、複数の取得範囲用地のパターンに関する筆情報および建物情報を入力し、パターン毎に用地取得に関する買収費用および建物の補償費などを適切かつ容易に算出することができるので、複数の取得範囲用地の中から望ましい用地を分析するにおいて、非常に有効な情報を与えることができる。
また同様に、実施態様3は、建物情報およびこれに基づく判定、算出等を有しないこと以外は実施態様1と同様に実施されるため、例えば、田畑などの建物がほとんどない、あるいは全くない対象領域において、用地を取得する際に、複数の取得範囲用地の中から望ましい用地を分析するにおいて、非常に有効な情報を与えることができる。
また、本発明の方法の異なる実施態様として、上述する4つの工程のうち、第一用地アセスメント工程あるいは第二用地アセスメント工程に、上述する本発明の実施態様2あるいは実施態様2を基本とする実施態様3に示されるシステムを含ませてなる方法が挙げられる。
実施態様2および実施態様2を基本とする実施態様3は、1つの取得範囲用地に関する買収費用(および実施態様2では建物補償費の総額を含む)の算出を適切かつ用意に行うことができるので、本発明の方法において、第一用地アセスメント工程で実施態様2のシステムを実施することにより、1つの取得範囲用地の分析に関し、取得範囲用地の検討事項に、取得範囲用地の買収金額(および必要に応じて建物の補償費)という有効な因子を含めることができ、より望ましい取得範囲用地の検討を可能とする。
また、本発明の方法における用地取得実施工程とは、用地取得工程管理計画の策定工程において策定された計画を基に、用地取得を推進する工程である。用地取得実施工程の態様は特に限定されないが、例えば、国土交通省の上記マニュアルに示されるとおり、必要に応じて用地取得工程管理計画を更新しながら、用地取得を推進する工程であってもよい。
国土交通省の上記マニュアルに開示される用地取得工程管理計画の策定および用地取得実施工程については、当該マニュアルに既に詳細が開示されているため、ここではこれ以上の説明を割愛する。
2 表示装置
3 出力装置
4 記憶装置
5 CPU
6 画像処理部
11 対象領域マップ
12 筆
13−1、13−2、13−3 建物
14 ルートAパターン
15 ルートBパターン
16 ルートCパターン
17 案A〜B
Claims (6)
- 用地取得事務における用地の総買収費用算出システムであって、
用地取得事務に関する取得範囲用地を含む対象領域における該取得範囲用地および複数の筆を図面上で視認可能な、対象領域筆図形情報を地図表示する表示手段と、
筆に関し、一筆ごとの土地買収単価および筆総面積を含む物件情報を入力する物件情報入力手段と、
上記物件情報入力手段により入力されたデータを、一筆毎の物件情報として記憶する一筆物件情報記憶手段と、
一筆毎に、上記取得範囲用地に含まれる面積を包含面積として入力し、
上記包含面積がゼロを上回り、該筆の筆総面積未満である場合に、上記包含面積を買収するか、又は筆総面積から包含面積を引いた差異面積である残地面積を、包含面積とともに買収するかの残地買収要否を入力することを含む買収情報入力手段と、
上記買収情報入力手段において入力されたデータを、該当する一筆の一筆物件情報に追加して記憶する追加情報記憶手段と、
上記対象領域筆図形情報に示される筆と、該筆に関する一筆物件情報とを結合させる結合手段と、
対象領域筆図形情報に含まれる任意の一筆を選択し、選択された一筆に結合する一筆物件情報を呼び出して、包含面積が、ゼロであるか、筆総面積と同一か、ゼロを上回り筆総面積未満か、を判断する取得範囲用地包含判定を行う判定手段と、
(I)上記判定手段の実施された筆が、包含面積が筆総面積と同一であると判断された場合に、一筆物件情報を呼び出し、土地買収単価と筆総面積である買収面積との積を該筆の買収費用として総買収費用に加算し、あるいは、
(II)上記判定手段の実施された筆が、包含面積がゼロを上回り筆総面積未満であると判断された場合に、一筆物件情報を呼び出し、残地買収要否を確認し、
(II−1)残地買収要が確認された場合に土地買収単価と筆総面積である買収面積との積を該筆の買収費用として総買収費用に加算し、
(II−2)残地買収不要が確認された場合に土地買収単価と部分包含面積である買収面積との積を該筆の買収費用として総買収費用に加算する
買収費用加算手段と、を備え、
対象領域筆図形情報に示される筆について上記判定手段を繰り返し、且つ、買収地面積がゼロを上回る筆について、上記買収費用加算手段を実施することによって、
取得範囲用地の総買収費用を算出することを特徴とする用地取得事務における用地の総買収費用算出システム。 - 上記物件情報入力手段において入力される物件情報として、一筆内に立てられた建物の補償費を含み、
上記判定手段において判定された筆において、
買収地面積が筆総面積と同一であると判断された場合、
買収地面積がゼロを上回り筆総面積未満であって残地買収要と判断された場合、または、
買収地面積がゼロを上回り筆総面積未満であって残地買収不要と判断され、且つ、買収地内に建物が確認される場合に、
一筆物件情報を呼び出し、筆内に立てられた建物の補償費を、総買収費用に加算する建物補償費加算手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の用地取得事務における用地の総買収費用算出システム。 - 用地取得事務における用地の総買収費用算出システムであって、
用地取得事務に関する取得範囲用地を含む対象領域におけるnパターン(ただしnは、2以上の整数)の該取得範囲用地および複数の筆を図面上で視認可能な、対象領域筆図形情報を地図表示する表示手段と、
筆に関し、一筆ごとの土地買収単価および筆総面積を含む物件情報を入力する物件情報入力手段と、
上記物件情報入力手段により入力されたデータを、一筆毎の物件情報として記憶する一筆物件情報記憶手段と、
一筆毎に、上記nパターンの取得範囲用地それぞれに含まれる面積をパターン毎に包含面積として入力し、
上記包含面積がゼロを上回り、該筆の筆総面積未満である場合に、上記包含面積を買収するか、又は筆総面積から包含面積を引いた差異面積である残地面積を、包含面積とともに買収するかの残地買収要否をパターン毎に入力することを含む買収情報入力手段と、
上記買収情報入力手段において入力されたデータを、該当する一筆の一筆物件情報に追加して記憶する追加情報記憶手段と、
上記対象領域筆図形情報に示される筆と、該筆に関する一筆物件情報とを結合させる結合手段と、
対象領域筆図形情報に含まれる任意の一筆を選択し、選択された一筆に結合する一筆物件情報を呼び出して、パターン毎に、包含面積が、ゼロであるか、筆総面積と同一か、ゼロを上回り筆総面積未満か、を判断する取得範囲用地包含判定を行う判定手段と、
(I)上記判定手段の実施された筆が、包含面積が筆総面積と同一であると判断された場合に、一筆物件情報を呼び出し、土地買収単価と筆総面積である買収面積との積を該筆の買収費用として、パターン毎の総買収費用に加算し、あるいは、
(II)上記判定手段の実施された筆が、包含面積がゼロを上回り筆総面積未満であると判断された場合に、一筆物件情報を呼び出し、残地買収要否を確認し、
(II−1)残地買収要が確認された場合に土地買収単価と筆総面積である買収面積との積を該筆の買収費用として、パターン毎の総買収費用に加算し、
(II−2)残地買収不要が確認された場合に土地買収単価と部分包含面積である買収面積との積を該筆の買収費用として、パターン毎の総買収費用に加算する
買収費用加算手段と、を備え、
対象領域筆図形情報に示される筆について上記判定手段を繰り返し、且つ、買収地面積がゼロを上回る筆について、上記買収費用加算手段を実施することによって、
取得範囲用地のパターン毎の総買収費用を算出することを特徴とする用地取得事務における用地の総買収費用算出システム。 - 上記物件情報入力手段において入力される物件情報として、一筆内に立てられた建物の補償費を含み、
上記パターン毎の判定手段において判定された筆であって、いずれかのパターンあるいは全てのパターンにおいて、
買収地面積が筆総面積と同一であると判断された場合、
買収地面積がゼロを上回り筆総面積未満であって残地買収要と判断された場合、
買収地面積がゼロを上回り筆総面積未満であって買収地内に建物が確認される場合に、
一筆物件情報を呼び出し、筆内に立てられた建物の補償費を、パターン毎の総買収費用に加算する建物補償費加算手段を備えることを特徴とする請求項3に記載の用地取得事務における用地の総買収費用算出システム。 - 用地取得事務で想定されるリスク情報を分析し、取得範囲用地の検討を含む第一アセスメント工程、
上記第一用地アセスメント工程の検討の結果、取得範囲用地の形状決定を含む第二アセスメント工程、
用地取得工程管理計画の策定工程、および
用地取得工程管理計画に基づく用地取得実施工程
をこの順に含む、用地取得マネジメント支援方法において、
請求項1または2に記載の総買収費用算出システムを、上記第一用地アセスメント工程で実施し、および/または、上記第二用地アセスメント工程で実施することを特徴とする用地取得マネジメント支援方法。 - 用地取得事務で想定されるリスク情報を分析し、取得範囲用地の検討を含む第一アセスメント工程、
上記第一用地アセスメント工程の検討の結果、取得範囲用地の形状決定を含む第二アセスメント工程、
用地取得工程管理計画の策定工程、および
用地取得工程管理計画に基づく用地取得実施工程
をこの順に含む、用地取得マネジメント支援方法において、
請求項3または4に記載の総買収費用算出システムを、上記第一用地アセスメント工程で実施することを特徴とする用地取得マネジメント支援方法。
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| JP2012163771A JP5766664B2 (ja) | 2012-07-24 | 2012-07-24 | 用地取得事務における用地の総買収費用算出システムおよび用地取得マネジメント支援方法 |
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