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JP5772369B2 - 画像形成装置、色重ね位置ズレの補正方法、その方法をコンピュータに実行させるプログラム、およびコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents
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JP5772369B2 - 画像形成装置、色重ね位置ズレの補正方法、その方法をコンピュータに実行させるプログラム、およびコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

画像形成装置、色重ね位置ズレの補正方法、その方法をコンピュータに実行させるプログラム、およびコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、画像形成装置、色重ね位置ズレの補正方法、その方法をコンピュータに実行させるプログラム、およびそのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
従来、カラー画像を形成する画像形成装置は、たとえばシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、およびブラック(K)からなるCMYKの色版を適宜重ね合わせることによって所望の画像を形成している。この場合、それぞれの色版がずれて画像が形成される場合がある。図13は、色版がずれた状態の画像の一例を示す図である。図中矢印は色版のズレの方向を示している。また、縦線は青色、右下がり斜線は緑色、右上がり斜線は赤色を示している。図13に示す例では、色版のズレが画像上で黒いスジや薄い色のスジ等として現われており、画像の品質を低下させている。また、色版のズレは画像が、所望の色で表現されないなどの障害の原因となる場合もある。
この色版の重ね合わせの位置ズレ(色重ね位置ズレ)は、画像形成装置そのものの製造ばらつきや、ユーザーの使用環境/取り扱い方、経時劣化等様々な要因によって引き起こされる可能性がある。色重ね位置ズレは、形成された画像の品質を低下させるため、これを補正する必要がある。この補正は、定期/不定期にユーザーが手動で、あるいは画像形成装置に搭載した自動補正機構によって行うのが一般的である。
従来の色重ね位置ズレの補正方法について、画像形成装置としてのインクジェット記録装置でカラー画像を印刷する場合を例に説明する。図14、図15は、従来の色重ね位置ズレの補正方法を説明する図である。図14、図15において、符号Pc、Pm、Py、Pkはそれぞれシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのラインパターンを示している。この方法では、インクジェット記録装置の記録ヘッドに備えられた各色のインク吐出ノズルから吐出したインクによってパターンPc、Pm、Py、Pkを用紙に印刷する。ここで、図14、図15の左側のように、色重ね位置ズレがある状態で印刷されるとする。つぎに、このパターンPc、Pm、Py、Pkのズレの程度を目視で確認し、調整機構を使ってユーザーがズレを調整する。または、測色機等によってパターンPc、Pm、Py、Pkを測色して、測色した色と基準の色との色差をもとに、色重ね位置ズレ量を検出し、自動補正機構によって自動的にズレを補正する。これによって、図14、図15の右側のように、色重ね位置ズレが無く印刷されたパターンが得られることとなる。
なお、色差とは、たとえば知覚均等色空間としてCIEで標準化されているL*a*b*値を用いて測色した色と基準の色とを表した場合には、以下のΔEで表される量である。
ΔE=√{(L*1−L*2)+(a*1−a*2)+(b*1−b*2)
ただし、L*1、a*1、b*1は、それぞれ基準の色のL*値、a*値、b*値であり、L*2、a*2、b*2は、それぞれ測色した色のL*値、a*値、b*値である。
しかしながら、インクジェットによる記録は、用紙とインクとの組合せによって滲みや掠れが発生したり、インク吐出能力との組合せによってドット位置/サイズのばらつきが起こったりすることによってその記録品位が変化する。そのため、必ずしも設計者が意図した通りの画像色再現性が得られるとは限らない。すなわち、用紙によっては著しく滲みが発生し、ラインパターンがぼやけて正確な位置が測れない場合も起こり得る。また、インク吐出ヘッドのノズル面の状態や使用環境(比較的高温あるいは低温、高湿あるいは低湿等)によってはインク吐出そのものが正常に行われず、サテライトが多発してラインパターンがブレたり、吐出量や吐出速度が変化し、所望の色とは異なる発色となってしまうことがある。また、これらの状況が組み合わされて発生する場合もある。その結果、色重ね位置ズレを正確に検出できず、ズレ量の判断に誤差が生じるため、正確な補正ができない場合があるという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、より正確に色重ね位置ズレを補正することができる画像形成装置、色重ね位置ズレの補正方法、その方法をコンピュータに実行させるプログラム、およびそのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、記録媒体上に複数の色の記録液を吐出する記録ヘッドを備え、カラー記録を行う画像形成装置であって、重ね合わせる色間で互いに相関のないドット配置パターンで構成された基準パッチを複数色の記録液を用いて記録媒体に記録する基準パッチ形成手段と、重ね合わせる色間で互いに基調周期が同一のドット配置パターンで構成され、かつパッチ間で前記ドット配置パターンの位置ズレ量が異なる検出パッチからなる検出パッチ群を前記記録媒体に複数色の記録液を用いて記録する検出パッチ群形成手段と、前記基準パッチと前記検出パッチ群の各々との色調の比較結果に基づいて色重ね位置ズレの補正を行う色重ね位置ズレ補正手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明は、記録媒体上に複数の色の記録液を吐出する記録ヘッドを備え、カラー記録を行う画像形成装置における色重ね位置のズレを補正する方法であって、基準パッチ形成手段が、重ね合わせる色間で互いに相関のないドット配置パターンで構成された基準パッチを複数色の記録液を用いて記録媒体に記録する基準パッチ形成工程と、検出パッチ群形成手段が、重ね合わせる色間で互いに基調周期が同一のドット配置パターンで構成され、かつパッチ間で前記ドット配置パターンの位置ズレ量が異なる検出パッチからなる検出パッチ群を前記記録媒体に複数色の記録液を用いて記録する検出パッチ群形成工程と、色重ね位置ズレ補正手段が、前記基準パッチと前記検出パッチ群の各々との色調の比較結果に基づいて色重ね位置ズレの補正を行う色重ね位置ズレ補正工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、同一の記録媒体に基準パッチと検出パッチ群とを形成し、これらの色調の比較結果に基づいて色重ね位置ズレの補正を行うことによって、記録媒体への記録品位に依存してズレ量の判断に誤差が生じることが低減されるので、より正確に色重ね位置ズレを補正することができるという効果を奏する。
図1は、実施の形態にかかる画像形成装置の概略構成図である。 図2は、図1に示す画像形成装置の画像形成部および副走査搬送部を説明する図である。 図3は、図1に示す画像形成装置の副走査搬送部を説明する図である。 図4は、図1に示す画像形成装置の制御部のブロック図である。 図5は、本実施の形態にかかる画像形成装置における色重ね位置ズレ補正の一例を示すフローチャートである。 図6は、別々のパラメータの誤差拡散処理によって作成したシアンとマゼンタのドット配置パターンにより基準パッチを構成する場合を例として示した図である。 図7は、誤差拡散処理によって作成したドット配置パターンにより基準パッチを構成した場合の、色重ね位置のズレ量と色差ΔEとの関係を示す図である。 図8は、同一スクリーン角の万線スクリーンによって作成したシアンとマゼンタのドット配置パターンにより検出パッチを構成する場合を例として示した図である。 図9は、同一スクリーン角の万線スクリーンによって作成したドット配置パターンにより検出パッチを構成した場合の、色重ね位置のズレ量と色差ΔEとの関係を示す図である。 図10は、印刷した基準パッチと検出パッチ群とを示す図である。 図11は、スクリーン角を90°異ならせた万線スクリーンによって作成したシアンとマゼンタのドット配置パターンにより基準パッチを構成する場合を例として示した図である。 図12は、スクリーン角を90°異ならせた万線スクリーンによって作成したドット配置パターンにより基準パッチを構成した場合の、色重ね位置のズレ量と色差ΔEとの関係を示す図である。 図13は、色版がずれた状態の画像の一例を示す図である。 図14は、従来の色重ね位置ズレの補正方法を説明する図である。 図15は、従来の色重ね位置ズレの補正方法を説明する図である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画像形成装置、色重ね位置ズレの補正方法、その方法をコンピュータに実行させるプログラム、およびコンピュータ読み取り可能な記録媒体の最良な実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態にかかる画像形成装置の概略構成図である。図2は、図1に示す画像形成装置の画像形成部および副走査搬送部を説明する図である。図3は、図1に示す画像形成装置の副走査搬送部を説明する図である。以下、この画像形成装置の概略構成について図1〜3を参照して説明する。
この画像形成装置1は、装置本体の内部に、画像形成部2と、画像形成部2に対向して設けられた副走査搬送部3と、装置本体の下部に設けられ、記録媒体である用紙5がセットされた給紙カセットを含む給紙部4と、副走査搬送部3に隣接して設けられた排紙搬送部7と、排紙搬送部7の上部に設けられた排紙トレイ8と、装置本体の底部に設けられた両面ユニット10とを備えている。
この画像形成装置の動作を概略的に説明する。給紙部4は、用紙5を1枚ずつ副走査搬送部3に給紙する。副走査搬送部3は、給紙された用紙5を画像形成部2に対向する位置で搬送する。画像形成部2は、副走査搬送部3が搬送している用紙5に記録液(インク)を吐出して所望の画像を記録(印刷)し、画像形成を行う。この印刷が片面印刷の場合は、排紙搬送部7が排紙トレイ8上に用紙5を排紙する。印刷が両面印刷の場合には、排紙搬送部7は片面印刷を行なった用紙5を両面ユニット10に送り込む。両面ユニット10は、スイッチバック搬送を行った後、片面に印刷を行なった用紙5を再度副走査搬送部3に給紙する。その後、画像形成部2は用紙5の他の片面に所望の画像を印刷し、排紙搬送部7が排紙トレイ8上に両面印刷を行なった用紙5を排紙する。
また、この画像形成装置1は、画像形成部2で印刷する画像データの入力系として、装置本体の上方に画像を読み取るための画像読取部11を備えている。この画像読取部11は、コンタクトガラス12と、照明光源13とミラー14とを含む走査光学系15と、ミラー16、17を含む走査光学系18と、レンズ19と、画像読み取り素子20とを備えている。
この画像読取部11は以下のように動作する。すなわち、走査光学系15、18が移動して、コンタクトガラス12上に載置された原稿に照明光源13の光を照射しながらを走査し、レンズ19を介して画像読み取り素子20に原稿の画像情報を画像信号として読み込ませる。読み込まれた画像信号はデジタル化されて画像処理される。画像形成装置1は、この画像処理により形成された画像データを印刷することができる。
また、この画像形成装置1は、画像形成部2で印刷する画像データの入力系として、外部のパーソナルコンピュータ等の情報処理装置、イメージスキャナなどの画像読取り装置、デジタルカメラなどの撮像装置などのホスト側からの画像データ等をケーブル或いはネットワークを介して受信可能であり、受信した画像データを処理して印刷することができる。
さらに、この画像形成装置1は、色ズレ量の補正に使用する測色機を備えている。測色機は、後述する制御部300に接続している。
つぎに、画像形成装置1の各構成要素についてさらに具体的に説明する。
はじめに、画像形成部2について説明する。図1、2に示すように、画像形成部2は、ガイドロッド21と、図示しないガイドレールと、キャリッジ23と、記録ヘッド24と、サブタンク25と、インクカートリッジ26と、主走査モータ27と、駆動プーリ28Aと、従動プーリ28Bと、タイミングベルト29とを備えている。
キャリッジ23は、それぞれの色の記録液(インク)を吐出するインク吐出ヘッドからなる記録ヘッド24を搭載しており、ガイドロッド21及びガイドレールによって片持ちで主走査方向に移動可能に保持されている。キャリッジ23は、駆動プーリ28Aと従動プーリ28Bとの間に架け渡したタイミングベルト29によって主走査方向に移動走査することができる。
そして、画像形成部2は、キャリッジ23を主走査方向に移動させ、副走査搬送部3によって用紙5を用紙搬送方向(副走査方向)に送りながら記録ヘッド24からインクを吐出させることによって、画像を印刷することができる。すなわち、この画像形成部2は、いわゆるシャトル型のものである。なお、画像形成部2は、ライン型ヘッドを用いたものでもよい。
記録ヘッド24は、それぞれブラック(K)インクを吐出する2個のインク吐出ヘッド24k1、24k2と、シアン(C)インク、マゼンタ(M)インク、イエロー(Y)インクを吐出するそれぞれ1個のインク吐出ヘッド24c、24m、24yの計5個のインク吐出ヘッド(以下、色を区別しないときは「記録ヘッド24」という。)で構成されている。各インク吐出ヘッド24c、24m、24yには、キャリッジ23に搭載した各サブタンク25からそれぞれ各色のインクが供給される。
一方、図1に示すように、画像形成装置1は、装置本体の前面からカートリッジ装着部に、ブラック(K)インク、シアン(C)インク、マゼンタ(M)インク、イエロー(Y)インクをそれぞれ収容した記録液カートリッジである各色のインクカートリッジ26を着脱自在に装着できるように構成されている。この各色のインクカートリッジ26は各色のサブタンク25にインクを供給するものである。なお、ブラックインクは1つのインクカートリッジ26から2つのサブタンク25に供給する構成としている。
なお、記録ヘッド24としては、インク流路内(圧力発生室)のインクを加圧する圧力発生手段(アクチュエータ手段)として圧電素子を用いて、インク流路の壁面を形成する振動板を変形させてインク流路内容積を変化させ、これによってインク滴を吐出させるいわゆるピエゾ型のものを用いることができる。また、発熱抵抗体を用いてインク流路内でインクを加熱して気泡を発生させ、気泡の圧力でインク滴を吐出させるいわゆるサーマル型のものや、インク流路の壁面を形成する振動板と電極とを対向配置し、振動板と電極との間に発生させる静電力によって振動板を変形させることで、インク流路内容積を変化させてインク滴を吐出させる静電型のものなども用いることができる。
また、図2に示すように、キャリッジ23の走査方向の非印刷領域には、記録ヘッド24のノズルの状態を維持し、回復するための維持回復装置121が配置されている。この維持回復装置121は、キャリッジ23の走査方向の一方向の非印刷領域には、5個の記録ヘッド24の各ノズル面をキャッピングするための5個の保湿用キャップ122k2、122k1、122c、122m、122y(色を区別しないときは「保湿用キャップ122」という。)と、1個の吸引用キャップ123と、記録ヘッド24のノズル面をワイピングするためのワイパーブレード124と、印刷に寄与しないインクの吐出(空吐出)を行なうための空吐出受け部材125を備えている。
さらに、維持回復装置121は、キャリッジ23の走査方向の他方側の非印字領域には、5個の記録ヘッド24から印刷に寄与しないインクの吐出(空吐出)を行なうための空吐出受け部材126を備えている。この空吐出受け部材126には、記録ヘッド24に対応して5個の開口127k2、127k1、127c、127m、127y(色を区別しないときは「開口127」という。)が形成されている。
つぎに、副走査搬送部3について説明する。図3に示すように、副走査搬送部3は、下方から給紙された用紙5を略90度搬送方向を転換させて画像形成部2に対向させて搬送するための、駆動ローラである搬送ローラ32とテンションローラである従動ローラ33間に架け渡した無端状の搬送ベルト31と、この搬送ベルト31の表面を帯電させるために高圧電源から交番電圧である高電圧が印加される帯電手段である帯電ローラ34と、搬送ベルト31を画像形成部2の対向する領域でガイドするガイド部材35と、保持部材136に回転自在に保持されて、用紙5を搬送ローラ32に対向する位置で搬送ベルト31に押し付ける加圧コロ36A、及び、記録ヘッド24の手前で用紙5を搬送ベルト31に押し付ける先端加圧コロ36Bと、画像形成部2によって画像が形成された用紙5の上面側を押えるガイド板(上方規制ガイド板)37と、画像が形成された用紙5を搬送ベルト31から分離するための分離爪38とを備えている。
この副走査搬送部3の搬送ベルト31は、DCブラシレスモータを用いた副走査モータ131によって、タイミングベルト132及びタイミングローラ133(図2参照)を介して搬送ローラ32を回転することで、図2の用紙搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。なお、搬送ベルト31は、例えば、抵抗制御を行っていない純粋な樹脂材、例えばETFEピュア材で形成した用紙吸着面となる表層と、この表層と同材質でカーボンによる抵抗制御を行った裏層(中抵抗層、アース層)との2層構造としているが、これに限るものではなく、1層構造あるいは3層以上の構造でも良い。
また、副走査搬送部3は、従動ローラ33と帯電ローラ34との間には、搬送ベルト31の移動方向上流側から順に、搬送ベルト31の表面に付着した紙粉等を除去するためのクリーニング手段として搬送ベルト31表面に当接する当接部材であるPETフィルムからなるマイラ231と、同じく搬送ベルト31表面に当接するブラシ形状のクリーニングブラシ232と、搬送ベルト31表面の電荷を除去するための除電ブラシ233とを備えている。
さらに、副走査搬送部3は、搬送ローラ32の軸32aに高分解能のコードホイール137が取り付けられ、かつこのコードホイール137に形成したスリットを検出する透過型フォトセンサからなるエンコーダセンサ138が設けられている。これらのコードホイール137とエンコーダセンサ138によってロータリエンコーダが構成されている。
つぎに、給紙部4について説明する。図1に示すように、給紙部4は、装置本体の前面側から抜き差し可能に構成され、多数枚の用紙5を積載して収納することができる給紙カセット41と、給紙カセット41内の用紙5を1枚ずつ分離して送り出すための給紙コロ42及びフリクションパッド43と、給紙された用紙5をレジストするレジストローラ44とを備えている。また、この給紙部4は、多数枚の用紙5を積載して収容するための手差しトレイ46及び手差しトレイ46から1枚ずつ用紙5を給紙するための手差しコロ47と、装置本体の下側にオプションで装着される給紙カセットや後述する両面ユニット10から給紙される用紙5を搬送するための搬送コロ48とを備えている。給紙コロ42、レジストローラ44、手差しコロ47、搬送コロ48などの副走査搬送部3へ用紙5を給送するための部材は図示しない電磁クラッチを介してHB型ステッピングモータからなる給紙モータ(駆動手段)49によって回転駆動される。
つぎに、排紙搬送部7について説明する。図1に示すように、排紙搬送部7は、副走査搬送部3の分離爪38で分離された用紙5を搬送する3個の搬送ローラ71a、71b、71c(区別しないときは「搬送ローラ71」という。)及びこれに対向する拍車72a、72b、72c(区別しないときは「拍車72」という。)と、排紙ローラ71及び拍車72間で搬送される用紙5をガイドする下ガイド部73及び上ガイド部74と、下ガイド部73及び上ガイド部74の間から送り出される用紙5を、第1の搬送経路である反転排紙経路81を通じて反転してフェイスダウンで排紙トレイ8へ送り出すための反転ローラ対77及び反転排紙ローラ対78とを備えている。なお、以下では、下ガイド部73及び上ガイド部74の間で用紙5を搬送する搬送路を搬送路70という。
また、搬送路70の出口側には、排紙トレイ8に反転排紙するための第1排紙経路81、後述するストレート排紙トレイ181に排紙するための第2排紙経路82及び両面ユニット10のいずれかに対する搬送経路に切り替えるための分岐機構60が設けられている。
つぎに、装置本体下部の両面ユニット10について説明する。両面ユニット10は、排紙搬送部7から送り込まれる用紙5を装置本体の側面部から受け入れて下方に搬送する垂直両面搬送路90cを構成する垂直搬送部101aと、垂直両面搬送路90cに続いて用紙5を水平方向に搬送する水平取り込み搬送路90a及びスイッチバック搬送路90bを構成する水平搬送部101bとを一体に有している。
垂直両面搬送路90cには、送り込まれた用紙5を下方に搬送する両面入口ローラ対91及びこれに続いて用紙5を水平取り込み搬送路90aに送り出す搬送ローラ対92が設けられている。水平取り込み搬送路90aには、用紙5を水平に搬送する5個の両面搬送ローラ対93が設けられている。また、スイッチバック搬送路90bには、水平取り込み搬送路90aから送られる用紙5を反転して搬送コロ48へ再給紙するためのリバースローラからなる両面出口ローラ94及び3個の両面搬送ローラ対95が設けられている。
また、両面出口ローラ94の紙面右側には、水平取り込み搬送路90aからスイッチバック搬送路90bへの用紙5の搬送経路とスイッチバック搬送路90bから搬送コロ48への再給紙のための搬送経路とを切り替える分岐板96が揺動可能に設けられている。分岐板96は、図1の実線図示のスイッチバック側位置と破線図示の再給紙側位置との間で揺動可能である。
この両面ユニット10から送り出された用紙5は、前述した搬送コロ48に送り込まれてレジストローラ44に送られる。
そして、上述した給紙部4の給紙カセット41、手差し給紙トレイ46、または両面ユニット10から給紙された用紙5がレジストローラ44で搬送されるとき、副走査搬送部3の搬送ローラ32及び加圧コロ36間とレジストローラ44との間で、用紙5にループ(弛み)を形成して用紙5に対するバックテンションなどを防止するため、図3に示すように、ガイド部111に対向して開閉ガイド板110が揺動可能に設けられている。
この開閉ガイド板110は、用紙5をレジストローラ44から副走査搬送部3に送り出すときには、図示の状態から矢示方向に揺動して用紙5を案内する。そして、用紙5が副走査搬送部3に達したタイミングで図示の状態に復帰して、ループを形成可能な状態にする。
さらに、この画像形成装置1には、図1に示すように、1枚手差し給紙を行なうために、装置本体の一側部側に、1枚手差し給紙トレイ141が装置本体に対して開閉可能(開倒可能)に設けられている。1枚手差しを行なうときには、1枚手差し給紙トレイ141を仮想線図示の位置に開倒する。この1枚手差し給紙トレイ141からの手差し給紙される用紙5は、開閉ガイド板110の上面でガイドされてそのまま副走査搬送部3の搬送ローラ32と加圧コロ36との間に直線的に差し込まれるようになっている。なお、符号144は、手差し給紙口143を開閉するためのシャッタ部材である。
一方、画像形成が行われた用紙5をフェイスアップでストレートに排紙するため、装置本体の他側部側には、ストレート排紙トレイ181が開閉可能(開倒可能)に設けられている。このストレート排紙トレイ181を開く(開倒)ことで、排紙搬送部7に下ガイド部73及び上ガイド部74から送り出される用紙5を直線的にストレート排紙トレイ181に排紙するための第2の排紙経路であるストレート排紙経路82が形成される。
これにより、例えばOHP、厚手の用紙など曲線搬送が難しい用紙を使用するときには1枚手差し給紙トレイ141から1枚手差し給紙を行いストレート排紙トレイ181まで直線的に用紙5を搬送することができるようになる。勿論、普通紙などの通常の用紙であっても1枚手差し給紙トレイ141から給紙し、ストレート排紙トレイ181に直線的に排紙することができる。
次に、この画像形成装置の制御部300の概要について説明する。図4は、この画像形成装置1の制御部300のブロック図である。
この制御部300は、CPU301と、CPU301が実行するプログラムやその他の固定データを格納するROM302と、画像データ等を一時格納するRAM303と、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための不揮発性メモリ(NVRAM)304と、画像データに対する各種信号処理、並び替え等を行なう画像処理やその他装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC305とを含む、この装置全体の制御を行う主制御部310を備えている。
また、この制御部300は、ホスト側または外部記憶装置と主制御部310との間に介在して、データ、信号の送受を行なうための外部I/F311と、記録ヘッド24を駆動制御するためのヘッドデータ生成配列変換用ASICなどで構成されるヘッドドライバ(実際には記録ヘッド24側に設けられる)を含むヘッド駆動制御部312と、キャリッジ23を移動走査する主走査モータ27を駆動するための主走査駆動部(モータドライバ)313と、副走査モータ131を駆動するための副走査駆動部(モータドライバ)314と、給紙モータ49を駆動するための給紙駆動部315と、排紙搬送部7の各ローラを駆動する排紙モータ79を駆動するための排紙駆動部316と、帯電ローラ34にACバイアスを供給するACバイアス供給部319と、画像読取部11を制御するスキャナ制御部325とを備えている。また、制御部300は、その他図示しないが、維持回復装置121を駆動する維持回復モータを駆動するための回復系駆動部、両面ユニットが装着された場合に両面ユニットを駆動する両面駆動部、各種のソレノイド(SOL)類を駆動するソレノイド類駆動部(ドライバ)と、電磁クラック類などを駆動するクラッチ駆動部とを備えている。
また、主制御部310は、搬送ベルト31の周囲の温度及び湿度(環境条件)を検出する環境センサ234などの各種検出信号が入力される。なお、主制御部310には、その他の図示しない各種センサの検出信号も入力されるが図示を省略している。また、主制御部310は、装置本体に設けたテンキー、プリントスタートキーなどの各種キー及び各種表示器を含む操作/表示部327との間で必要なキー入力の取り込み、表示情報の出力を行なう。
また、この主制御部310には、前述したキャリッジ位置を検出するリニアエンコーダを構成するフォトセンサ(エンコーダセンサ)129からの出力信号が入力される。主制御部310は、この出力信号に基づいて主走査駆動部313を介して主走査モータ27を駆動制御することでキャリッジ23を主走査方向に往復移動させる。また、この主制御部310には、前述した搬送ベルト31の移動量を検出するロータリエンコーダを構成するフォトセンサ(エンコーダセンサ)138からの出力信号(パルス)が入力される。主制御部310は、この出力信号に基づいて副走査駆動部314を介して副走査モータ131を駆動制御することで搬送ローラ32を介して搬送ベルト31を移動させる。
また、主制御部310は、測色機6に所定の測色を行なわせる。そして、測色機6から入力された測色データをもとに、色重ね位置ズレを補正する制御を行う。なお、この制御の詳細については後述する。
この画像形成装置1は、以下のような制御で画像形成動作を行なう。まず、搬送ベルト31を駆動する搬送ローラ32の回転量を検出して、この検出した回転量に応じて副走査モータ131を駆動制御するとともに、ACバイアス供給部319から帯電ローラ34に交番電圧である正負極の矩形波の高電圧を印加し、これによって、搬送ベルト31には正と負の電荷が搬送ベルト31の搬送方向に対して交互に帯状に印加され、搬送ベルト31上に所定の帯電幅で帯電が行われて不平等電界が生成される。
そこで、用紙5が給紙部4から給紙されて、搬送ローラ32と加圧コロ36との間に送り込まれて、正負極の電荷が形成されることによって不平等電界が発生している搬送ベルト31上へと送り込まれると、用紙5は電界の向きにならって瞬時に分極し、静電吸着力で搬送ベルト31上に吸着され、搬送ベルト31の移動に伴って搬送される。
そして、この搬送ベルト31で用紙5を間歇的に搬送し、キャリッジ23を主走査方向に移動しながら停止している用紙5上に記録ヘッド24からインクの液滴を吐出して画像を記録(印刷)し、印刷が行われる用紙5の先端側を分離爪38で搬送ベルト31から分離して排紙搬送部7に送り出し、排紙トレイ8に排出させる。
また、印刷待機中にはキャリッジ23は維持回復装置121側に移動されて、キャップ122で記録ヘッド24のノズル面がキャッピングされて、ノズルを湿潤状態に保つことによりインク乾燥による吐出不良を防止する。また、吸引及び保湿用キャップ122で記録ヘッド24をキャッピングした状態でノズルから記録液を吸引し、増粘したインクや気泡を排出する回復動作を行い、この回復動作によって記録ヘッド24のノズル面に付着したインクを清掃除去するためにワイパーブレード124でワイピングを行なう。また、印刷開始前、印刷途中などに印刷と関係しないインクを空吐出受け部材125、126に向けて吐出する空吐出動作を行う。これによって、記録ヘッド24の安定した吐出性能を維持する。
つぎに、この画像形成装置1において、色重ね位置ズレの補正を行う場合について説明する。なお、以下では、この画像形成装置1は、マゼンダのインク吐出ヘッド24mの駆動タイミングにズレがあり、これによって色重ね位置ズレが発生しているとし、この色重ね位置ズレを補正する場合を例として説明する。図5は、本実施の形態にかかる画像形成装置における色重ね位置ズレ補正の一例を示すフローチャートである。このフローチャートの各処理は、主制御部310のROM301に格納されたプログラムに従い、CPU301により制御および実行される。
はじめに、ステップS101では、画像形成部2が、給紙部4から給紙されて副走査搬送部3が搬送した同一の用紙5に、複数の色のインクを用いて基準パッチと検出パッチ群とを印刷する。
ここで、基準パッチおよび検出パッチ群について説明する。まず、基準パッチは、複数の色を所定のドット配置パターンで重ね合わせて構成されたものであるが、このドット配置パターンは、重ね合わせる色間で互いに相関の無いものである。
図6は、別々のパラメータの誤差拡散処理によって作成したシアンとマゼンタのドット配置パターンにより基準パッチを構成する場合を例として示した図である。なお、この例では、図6(a)に示すように、シアンのインク吐出ヘッド24cおよびマゼンダのインク吐出ヘッド24mを用いて基準パッチを印刷する。なお、本発明では、色の組み合わせはシアンとマゼンダに限定されず、適宜選択した複数の色を用いることができる。
図6(b)は、色重ね位置ズレなく印刷された基準パッチをドットが認識できるように拡大して示している。なお、符号Dc、Dmはそれぞれシアン、マゼンダのドットを示している。また、ドットはほぼ破線で示した格子内に印刷されるとする。このように、誤差拡散処理によって作成されたドット配置パターンは、ドットの並び方に規則性が無く、且つ個々のドットが均等な間隔をもって配置される。また、誤差拡散処理の場合は、僅かなパラメータの差(入力値、ノイズの加算、データの分布サイズ、誤差拡散のウエイトマトリクス等の差)があっても生成されるドット配置パターンが異なる。そのため、シアンとマゼンタのドット配置パターンには互いに相関が無く、各々のドットDc、Dmは確率的に重なり合い、あるいは重ならずに単独で存在していることになる。
ここで、図6(a)の矢印が示すように、マゼンダのインク吐出ヘッド24mの駆動タイミングにズレがあったとする。このとき、マゼンダのドットDmの着弾位置が図6(b)の矢印A1の示す方向にたとえば1ドット分ずれた場合、基準パッチは図6(c)のように印刷される。しかしながら、上述したようにシアンとマゼンタのドット配置パターンには互いに相関が無く、且つ均等な間隔を持って配置されているため、確率的にドットDc、Dm同士の重なり量は変化しない。その結果、基準パッチの印刷の際に色重ね位置ズレがあったとしても、そのズレ量の大きさに関わらず、基準パッチの色調はほぼ一定である。
図7は、誤差拡散処理によって作成したドット配置パターン(誤差拡散パターン)により基準パッチを構成した場合の、色重ね位置のズレ量と色差ΔEとの関係を示す図である。なお、図7では、ズレ量がゼロの場合を基準として色差をRGBKで表している。図7に示すように、基準パッチが誤差拡散パターンで構成された場合は、ズレ量に依らず色差は概ねΔE≦1.0であり、実質的に色調が変化していないといってよい。
つぎに、検出パッチ群について説明する。検出パッチ群は、複数の検出パッチからなる。各検出パッチは、いずれも複数の色を所定のドット配置パターンで重ね合わせて構成されたものであるが、このドット配置パターンは、重ね合わせる色間で互いに基調周期が同一のものである。さらに、各検出パッチには、ドット配置パターンに位置ズレが設定されており、かつ検出パッチ間でその位置ズレ量が異なるように設定されている。また、この検出パッチ群は、位置ズレ量をゼロに設定した検出パッチを含んでいる。なお、この位置ズレ量をゼロに設定した検出パッチと基準パッチとは、所定の用紙5と使用するインクとの組み合わせにおいて、色調が同じになるように、そのドット配置パターンが設定されている。ここで、色調が同じとは、位置ズレ量をゼロに設定した検出パッチと基準パッチとの色差が、たとえばL*a*b*値を用いて表した場合に1.0以下であればよい。
ここで、基調とは、AM方式のディザ処理などによって形成されるドット位置パターンにおける、ドット配置の固定された規則性を意味する。たとえばAM方式のディザ処理の場合、基本的に全ての階調区間で、形成されたドット配置パターンは固定された規則性(すなわち基調)を有する。そして、階調が異なる場合でもドット配置パターンの規則性は変化せず、ドット(またはドットの集合体)の大きさを変化させることで、異なる階調を表現する。たとえば高階調の場合はドットを大きくする。また、基調の周期とは、規則性を有するドット配置パターンの周期を意味する。さらに、基調周期が同一であるとは、このドット配置パターンの規則性の周期が同一であることを意味する。したがって、たとえば水平線(主走査方向に平行な線)に対して右上がり斜め45度で傾斜したスクリーン線が所定の間隔で平行に並んだドット配置パターンを基準パターンとすると、水平線に平行なスクリーン線が所定の間隔で平行に並んだドット配置パターンは、基準パターンとは基調が異なるものである。また、水平線に対して右上がり斜め45度で傾斜したスクリーン線が、基準パターンの間隔とは異なる間隔で平行に並んだドット配置パターンは、基準パターンとは基調が同一であるが、基調周期が異なるものである。
図8は、AM方式によるディザ処理である万線スクリーンによって作成したシアンとマゼンタのドット配置パターンにより検出パッチを構成する場合を例として示した図である。なお、万線スクリーンとは、万線ディザマトリクスと同義である。また、この例でも、基準パッチと同様に、図8(a)に示すように、シアンのインク吐出ヘッド24cおよびマゼンダのインク吐出ヘッド24mを用いて検出パッチを印刷する。
図8(b)は、色重ね位置ズレなく印刷された検出パッチをドットが認識できるように拡大して示している。なお、符号Dc、Dmはそれぞれシアン、マゼンダのドットを示し、矢印Ac、Amはそれぞれシアン、マゼンダのドットで形成するスクリーン線の方向を示している。図8(b)に示すシアンおよびマゼンダのドット配置パターンは、いずれも、ドットで形成される傾斜したスクリーン線が、2本を一組として、1ドット分の間隔で平行に並んでいるという周期性を有している。このように、この検出パッチは、シアンおよびマゼンダのドット配置パターンが、パターンもスクリーン角も同一の万線スクリーンによって作成されている。したがって、この検出パッチにおいては、シアンおよびマゼンダのドット配置パターンは、互いに基調が同一であり、かつ基調周期も同一である。なお、スクリーン角とは、スクリーン線と水平線とのなす角度である。
ここで、図6の場合と同様に、図8(a)の矢印が示すように、マゼンダのインク吐出ヘッド24mの駆動タイミングにズレがあったとする。このとき、マゼンダのドットDmの着弾位置が図8(b)の矢印A1の示す方向にたとえば1ドット分ずれた場合、検出パッチは図8(c)のように印刷される。この場合、この検出パッチは、シアンおよびマゼンダのドット配置パターンが、同一の万線スクリーンによって作成されているため、着弾位置のズレ(すなわち色重ね位置ズレ)に応じて、ドットDc、Dm同士の重なり量が変化する。その結果、検出パッチの印刷の際に色重ね位置ズレがあった場合は、そのズレ量に依存して、検出パッチの色調が変化する。また、色調は、万線スクリーンの基調周期を周期として変化する。
図9は、同一スクリーン角の万線スクリーンによって作成したドット配置パターンにより検出パッチを構成した場合の、色重ね位置のズレ量と色差ΔEとの関係を示す図である。なお、図9では、ズレ量がゼロの場合を基準として色差をRGBKで表している。この場合は、万線スクリーンの基調周期内で徐々に色差が変化し、1周期分ずれるとゼロになる。
上述したように、この検出パッチ群では、検出パッチ間でドット配置パターンの位置ズレ量が異なっている。その結果、この検出パッチ群は、検出パッチ間では、その設定された位置ズレ量に応じて色調が異なり、且つその色調の基調周期で周期的に変化する。
なお、検出パッチ群の印刷は、検出パッチ毎にドット配置パターンを印刷するものとし、かつ検出パッチを印刷する毎に、設定した位置ズレ量に応じて記録ヘッド24の駆動タイミングをずらして用紙5への印刷を行なう。ただし、各検出パッチのドット配置パターンをすべて一括して記録してもよい。この場合、検出パッチ毎に、設定した位置ズレ量に応じた位置ズレを有するドット配置パターンを割り当て、これを用紙5に印刷する。
ここで、上記のように用紙5に印刷された基準パッチと検出パッチ群とは、その印刷条件(使用されるインクと用紙5との組み合わせの相性やインクの吐出状態等)によってその記録品位が変化する。したがって、印刷された各パッチが、開発環境等で設定した、印刷したい所望の色とは異なるように発色し、色調が変わってしまう場合がある。
したがって、印刷された基準パッチは、色重ね位置ズレを含んで印刷されたものであるとともに、その色調については、色重ね位置ズレの量によっては変化していないが、印刷条件の影響を受けて変化した色調を有している。一方、印刷された検出パッチ群は、基準パッチと同じ色重ね位置ズレを含んで印刷されたものであるとともに、各検出パッチの色調については、この色重ね位置ズレの量と、各検出パッチに設定された位置ズレ量とが反映され、さらに印刷条件の影響を受けた色調を有している。
図10は、所望の色と、印刷した基準パッチと検出パッチ群との一例を示す図である。なお、検出パッチ群の上部の数値は、各検出パッチに設定された位置ズレ量を示している。図10に示すように、基準パッチは、印刷条件の影響を受けており、所望の色とは異なる色調を有している。一方、検出パッチ群の各々は、印刷条件の影響を受けているとともに、その設定された位置ズレ量に応じて、色調が異なるものとなっている。
つぎに、図5に戻って、ステップS102では、測色機6が、用紙5に印刷された基準パッチと検出パッチ群とを測色し、測色データを主制御部310に送信し、主制御部310では、CPU301が、送信された測色データから、基準パッチに対する検出パッチ群の各々の色差を算出する。
ここで、基準パッチと検出パッチ群とは同じ印刷条件で印刷されたものであるから、その印刷条件の影響により色調に変化があったとしても、その変化の度合いは互いに同じである。したがって、基準パッチと検出パッチ群の各々との色調を比較する際には、印刷条件の影響による分の色調の変化による誤差が発生することなく、比較を行なうことができる。特に上記のように色差を算出することによって、印刷条件の影響による色調の変化を相殺することができる。また、算出された色差は、各々の検出パッチに設定されたズレ量に応じて基調周期で変化するものとなるが、この基調周期も、印刷条件には影響されないものである。したがって、この色差に基づいて、印刷条件の影響による誤差無しに、色重ね位置ズレ量を逆算できる。
つぎに、ステップS103では、CPU301が、検出パッチ群のうち、色差が最も小さい検出パッチを選択する。たとえば、図10に示す例では、設定されたズレ量が「−1」の検出パッチを選択する。
つぎに、ステップS104では、CPU301が、ステップS103で選択された検出パッチに設定された位置ズレ量に従って、色重ね位置ズレの補正を行う。図10に示す例では、選択された検出パッチには「−1」のズレ量が設定されるので、「+1」だけ補正を行う。この補正は、たとえば、CPU301がヘッド駆動制御部312に記録ヘッド24を制御させてヘッド駆動タイミングを変えたり、RAM303に一時格納される画像データにオフセットを掛けたりすることによって実行される。また、記録ヘッド24の位置を調整する位置調整機構を設けて、これによって補正を行ってもよい。
以上説明したように、本実施の形態に係る画像形成装置1は、より正確に色重ね位置ズレを補正することができる。したがって、たとえばユーザーが用紙5として指定紙以外の用紙を使うなどして、印刷条件が設計者の想定したものから変化したとしても、より正確な色重ね位置ズレの補正が可能となる。
なお、文字やライン、図形といった鮮鋭性が重視される画像に関しては、僅かな色重ね位置ズレであっても、図13の場合のように色重ね位置ズレが連続するようなパターンがあると非常に目に付きやすくなる。また、小サイズの混色文字では色重ね位置ズレによって文字が潰れたりする場合もある。したがって、これらの画像を記録する場合には、本発明に従って色重ね位置ズレを正しく補正することが特に好ましい。
また、上記実施の形態では、スクリーン角が同一の万線スクリーンによって作成したドット配置パターンにより検出パッチ群を構成したが、重ね合わせる色間で互いに基調周期が同一のドット配置パターンであれば特に限定はされない。また、図8(b)に示す例では、シアンおよびマゼンダのドット配置パターンは、ドットの個数や座標が完全に同一であるが、ドットの個数や座標が異なるドット配置パターンであっても、互いに基調周期が同一となり得る。すなわち、たとえばドット配置パターンの基調周期の位相が互いに異なっていたり、1本のスクリーン線を構成するドットの個数または配置密度が異なっていたりする場合でも、ドット配置パターンの規則性の周期が同一であれば、互いに基調周期が同一である。
また、上記実施の形態では、誤差拡散処理によって作成したドット配置パターンにより基準パッチを構成したが、重ね合わせる色間で互いに相関の無いドット配置パターンであれば特に限定はされない。
図11は、基準パッチの別の例として、スクリーン角を90°異ならせた万線スクリーンによって作成したシアンとマゼンタのドット配置パターンにより基準パッチを構成する場合を示した図である。なお、この例でも、図11(a)に示すように、シアンのインク吐出ヘッド24cおよびマゼンダのインク吐出ヘッド24mを用いて基準パッチを印刷するとする。
図11(b)は、色重ね位置ズレなく印刷された基準パッチを、ドットが認識できるように拡大して示している。なお、符号Dc、Dmはそれぞれシアン、マゼンダのドットを示し、矢印Ac、Amはそれぞれシアン、マゼンダのドットで形成するスクリーン線の方向を示している。図11(b)に示すシアンおよびマゼンダのドット配置パターンは、いずれも、ドットで形成される傾斜したスクリーン線が、2本を一組として、1ドット分の間隔で平行に並んでいるという周期性を有しているが、スクリーン角を90°異ならせている。このように、スクリーン角を90°異ならせた万線スクリーンによって作成されたドット配置パターンは、実質的にドットDc、Dmの重なり合いが発生するのはスクリーン線の交点位置である。したがって、図11(a)の矢印が示すように、マゼンダのインク吐出ヘッド24mの駆動タイミングにズレがあり、マゼンダのドットDmの着弾位置が図11(b)の矢印A1の示す方向にたとえば1ドット分ずれて、図11(c)のように印刷されたとしても、スクリーン線の交点の座標が変化するだけで、ドットDc、Dmの重なり合いの程度そのものは変化しない。その結果、図11に示す基準パッチも、印刷の際に色重ね位置ズレがあったとしても、そのズレ量に関わらず、色調はほぼ一定である。
図12は、スクリーン角を90°異ならせた万線スクリーンによって作成したドット配置パターンにより基準パッチを構成した場合の、色重ね位置のズレ量と色差ΔEとの関係を示す図である。なお、図12では、ズレ量がゼロの場合を基準として色差をRGBKで表している。図12に示す基準パッチについても、ズレ量に依らず色差は概ねΔE≦1.0であり、実質的に色調が変化していないといってよい。
また、誤差拡散処理パターンに近い特性のドット配置パターンとして、所謂BlueNoiseパターンやFMスクリーンパターンといったFM方式によるディザによるものが存在する。これらも基本的にはランダム且つ均等なドット配置を目的として構成されたパターンであるため、色ごとに全く同一パターン、同周期のマスクを使用しない限り、誤差拡散処理によるパターンと同様の効果を得ることが可能であり、基準パッチを構成するのに適する。また、色ごとに全く同じFMマスクを使用していても、パターンの切り出し位置が異ならせて初期パターンを異ならせれば、基準パッチを構成することができる。
また、本実施の形態にかかる画像形成装置1で実行されるプログラムは、ROM301に予め格納されて提供される。また、当該プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
さらに、本実施の形態にかかる画像形成装置1で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、外部I/F311を介してネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、当該プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
また、本実施の形態にかかる画像形成装置1で用いる基準パッチおよび検出パッチ群のパターンは、ROM301に予め格納したり、またはRAM303に書き込まれるようにして、画像形成装置1の検査機能として組み込んでもよい。さらに、基準パッチおよび検出パッチ群のパターンは、検査用画像チャートデータとして、上述したCD−ROM等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供したり、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するようにしてもよい。
また、測色機6については、画像形成装置1に備えたものでもよいし、外部に設置したものを外部I/F311を介して接続したものでもよい。また、基準パッチと検出パッチ群との測色を、画像読取部11で代替して行なってもよい。更には、基準パッチと前記検出パッチ群の各々との比較を目視で行なって基準パッチに近い色調の検出パッチを選択し、その検出パッチに設定されたズレ量を、操作/表示部327から主制御部310に入力して、色重ね位置のズレ量を補正するようにしてもよい。
また、上記実施の形態にかかる画像形成装置は、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能を有するものであるが、本発明は複写機、プリンタ、スキャナ装置、ファクシミリ装置等の画像形成装置であればいずれにも適用することができる。
1 画像形成装置
2 画像形成部
3 副走査搬送部
4 給紙部
5 用紙
6 測色機
7 排紙搬送部
8 排紙トレイ
11 画像読取部
23 キャリッジ
24 記録ヘッド
24k1、24k2、24c、24m、24y インク吐出ヘッド
300 制御部
301 CPU
302 ROM
303 RAM
304 NVRAM
305 ASIC
310 主制御部
311 外部I/F
312 ヘッド駆動制御部
313 主走査駆動部
314 副走査駆動部
315 給紙駆動部
316 排紙駆動部
319 ACバイアス供給部
325 スキャナ制御部
327 表示部
特開2006−192883号公報 特開2006−264270号公報 特開2008−213261号公報 特開2008−229915号公報

Claims (12)

  1. 記録媒体上に複数の色の記録液を吐出する記録ヘッドを備え、カラー記録を行う画像形成装置であって、
    重ね合わせる色間で互いに相関のないドット配置パターンで構成された基準パッチを複数色の記録液を用いて記録媒体に記録する基準パッチ形成手段と、
    重ね合わせる色間で互いに基調周期が同一のドット配置パターンで構成され、かつパッチ間で前記ドット配置パターンの位置ズレ量が異なる検出パッチからなる検出パッチ群を前記記録媒体に複数色の記録液を用いて記録する検出パッチ群形成手段と、
    前記基準パッチと前記検出パッチ群の各々との色調の比較結果に基づいて色重ね位置ズレの補正を行う色重ね位置ズレ補正手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記基準パッチに対する前記検出パッチ群の各々の色差を算出する色差算出手段を備え、前記色重ね位置ズレ補正手段は、前記色差による色調の比較結果に基づいて色重ね位置ズレの補正を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記色重ね位置ズレ補正手段は、前記基準パッチに対する色差が最も小さい検出パッチに設定された位置ズレ量に従って、色重ね位置ズレの補正を行うことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記基準パッチ形成手段は、誤差拡散処理にて前記ドット配置パターンを構成することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の画像形成装置。
  5. 前記基準パッチ形成手段は、前記重ね合わせる色ごとにスクリーン角を異ならせたAM方式によるディザまたは前記重ね合わせる色ごとにパターンまたは周期を異ならせたFM方式によるディザにて前記ドット配置パターンを構成することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の画像形成装置。
  6. 前記検出パッチ群形成手段は、前記重ね合わせる色に対して同一スクリーン角のAM方式によるディザにて前記ドット配置パターンを構成することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の画像形成装置。
  7. 前記基準パッチ形成手段および前記検出パッチ群形成手段は、前記基準パッチと、前記検出パッチ群のうち前記位置ズレ量をゼロに設定した検出パッチとが、所定の記録媒体と記録液との組み合わせにおいて1.0以下の色差となるように前記基準パッチおよび前記検出パッチ群を形成することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の画像形成装置。
  8. 前記検出パッチ群形成手段は、前記検出パッチ毎に前記ドット配置パターンを記録し、かつ前記検出パッチ毎に設定した前記位置ズレ量に応じて前記記録ヘッドの駆動タイミングをずらして前記記録媒体への記録を行なうことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の画像形成装置。
  9. 前記検出パッチ群形成手段は、前記各検出パッチのドット配置パターンを一括して記録し、かつ前記検出パッチ毎に設定した前記位置ズレ量に応じた位置ズレを有するドット配置パターンを前記検出パッチ毎に構成し、該ドット配置パターンを前記記録媒体に記録することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の画像形成装置。
  10. 記録媒体上に複数の色の記録液を吐出する記録ヘッドを備え、カラー記録を行う画像形成装置における色重ね位置のズレを補正する方法であって、
    基準パッチ形成手段が、重ね合わせる色間で互いに相関のないドット配置パターンで構成された基準パッチを複数色の記録液を用いて記録媒体に記録する基準パッチ形成工程と、
    検出パッチ群形成手段が、重ね合わせる色間で互いに基調周期が同一のドット配置パターンで構成され、かつパッチ間で前記ドット配置パターンの位置ズレ量が異なる検出パッチからなる検出パッチ群を前記記録媒体に複数色の記録液を用いて記録する検出パッチ群形成工程と、
    色重ね位置ズレ補正手段が、前記基準パッチと前記検出パッチ群の各々との色調の比較結果に基づいて色重ね位置ズレの補正を行う色重ね位置ズレ補正工程と、
    を含むことを特徴とする色重ね位置ズレの補正方法。
  11. 請求項10に記載の色重ね位置ズレの補正方法をコンピュータに実行させるプログラム。
  12. 請求項11に記載のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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