JP5774814B2 - ウェットエッチング用基板及び金属パターンを有する基板の製造方法 - Google Patents
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Description
主な金属パターンは、例えば、金属表面にポジ型レジストやネガ型レジストなどを塗布し、密着露光式または投影露光式のフォトリソグラフィーによりレジストパターンを形成し、ウェットエッチングや電解めっきを用いて作製される。ここで用いられるフォトリソグラフィー用レジストは、光酸発生剤や光活性物質、レジスト樹脂自体などに親水性の高い官能基を有しているため、レジスト自体の吸水性が高い。このような高い吸水性は、水系の薬液を用いるウェットエッチングや電解めっきにおいて、薬液のレジスト内への浸透やレジスト−金属界面への浸入の要因となり、金属パターンの微細化に障害となる可能性がある。
しかし、特許文献1により作製できる金属パターンの金属種は、チオール基が吸着可能な金、銀、銅などに限られる。このため、その他の工業的に用いられる金属の微細加工を行う手法の開発が望まれている。
その他の高分子−金属間の密着性を得る方法として、特許文献1に記載されるベンゾフェノン骨格とチオール骨格を有する化合物の類似化合物を用いる手法が提案されている。その方法は、金属酸化物表面に結合可能なシランカップリング基と、特許文献1と同様にベンゾフェノン骨格を有する化合物を用いて、ベンゾフェノン基の光架橋反応により密着性を得る方法である。
さらに、非特許文献2〜4にはジメチルクロロシラン基を有する化合物が、非特許文献5にはトリクロロシラン基を有する化合物が報告されている。非特許文献2,3では非特許文献1と同様に機能性高分子を基板上に固定化しており、非特許文献4では該化合物を用いて機能性分子をシリコン基板上に固定化し、それを薄膜分子レジストとして用いてドライエッチングする手法が報告されている。非特許文献5では非特許文献1と同様に、フッ素基を有するポリマーを基板上に固定化する方法が報告されている。
以上のような報告はあるものの、ベンゾフェノン骨格とシランカップリング基を有する化合物をウェットエッチング用基板に応用した例はなく、また熱ナノインプリント法と併用して微細な金属パターンを作製することは知られていない。
本発明の別の課題は、本発明のウェットエッチング用基板に対して、熱ナノインプリント法により凹凸形状を作製し、サブトラクティブ法、またはアディティブ法により微細な金属パターンを有する基板を製造する方法を提供することにある。
本発明の他の課題は、0.01μm〜10μmの線幅の微細な金属パターンを有する基板を提供することにある。
(1a)熱ナノインプリント法により凹凸形状を形成する工程、
(1b)前記凹凸形状の凹部に残存する熱可塑性高分子層を除去する工程、
(1c)凹部下の金属層をウェットエッチングにより除去する工程、
(1d)金属層上の感紫外線化合物層及び熱可塑性高分子層を剥離する工程。
更にまた本発明によれば、上記紫外線照射を施したウェットエッチング用基板に対して、少なくとも1部に紫外線照射を施したウェットエッチング用基板が提供される。
(2a)熱ナノインプリント法により凹凸形状を形成する工程、
(2b)前記凹凸形状の凹部に残存する熱可塑性高分子層を除去する工程、
(2c)凹部に電解めっきにより金属パターンを形成する工程、
(2d)金属層上の感紫外線化合物層及び熱可塑性高分子層を剥離する工程、
(2e)凹部の金属膜をウェットエッチングにより除去する工程。
また本発明によれば、上記いずれかの製造方法により製造した、0.01〜10μmの線幅の金属パターンを有する基板が提供される。
また、本発明の金属パターンの製造方法は、量産性に優れており、こうして得られた金属パターンは、半導体、配線基板、電子デバイス、光学デバイス等に有用である。
複合材としては、公知のものを用いることができ、例えば、ガラス繊維をエポキシ樹脂で固めたものや、ベークライトを積層した複合材が挙げられる。
金属層2がクロムのとき、最終的に得られる基板をフォトマスクに用いる場合、紫外線の透過率の点から、石英が好ましい。
金属層2の金属は表面の金属酸化物と同一、又は異なる金属であっても良く、例えば、銀、銅、クロム、アルミニウム、亜鉛、スズ、白金、チタン、パラジウム、これら金属の酸化物、およびこれらの複合物が挙げられる。
金属層2の厚さは、最終的に得られる金属パターンの用途により異なるが、5nm〜20μmが好ましい。5nm未満であると基板表面の平滑性が不足し、20μmより大きいと後工程におけるエッチング時間が長時間になる。
本発明のウェットエッチング用基板においては、基板層1と金属層2との密着性を確保するために、クロム、チタンなどの金属を予めスパッタリング等の処理により、基板層1と金属層2との間に形成させても良い。
炭素数1〜6の炭化水素基とは具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、フェニル基である。
酸素原子あるいは窒素原子で連結されている炭素数1〜6の炭化水素基とは、上記炭素数1〜6の炭化水素基の例示の基が酸素原子あるいは窒素原子で連結されている基が挙げられる。
R1〜R3は、立体障害に起因する光反応性の理由からは、水素原子、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基が好ましい。
式(1)中、R4はメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等の炭素数1〜3の炭化水素基を示し、Yは炭素数1〜3のアルコキシ基またはハロゲン原子を表し、nは1〜3の整数を表す。
式(1)において、−Si(Y)n(R4)3-nとしては、例えば、トリメトキシシラン、ジメチルメトキシシラン、トリエトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、トリクロロシラン、ジメチルクロロシランが挙げられ、電子材料に使用する理由からは、トリメトキシシラン、ジメチルメトキシシラン、トリエトキシシラン、ジメチルエトキシシランが好ましい。
また式(1)の感紫外線化合物における2位、6位、2’位、6’位は、光反応性の理由から水素原子が必要である。
浸漬法は、例えば、第1に金属層2に対してUV/オゾン処理などを施し、金属層表面に水酸基を形成させる。次に、感紫外線化合物を溶媒に溶解させた溶液を、スピンコート法、浸漬法、スプレイコート法、フローコート法、ロールコート法、ダイコート法等により、水酸基を有する金属層上に成膜・反応後、更に送風下、加熱下、減圧下で溶剤である成分を蒸散させる方法が挙げられる。
感紫外線化合物を溶媒に溶解させた溶液において、感紫外線化合物の濃度は、通常0.0001〜1mol/dm3の範囲であり、好ましくは0.0001〜0.1mol/dm3である。該濃度を0.0001mol/dm3以上とすることにより、感紫外線化合物の層を均質に形成できる。また該濃度を1mol/dm3以下とすることにより、十分な効果が得られ経済的である。
加熱温度は、感紫外線化合物が揮発し、かつ分解しなければ問題なく、好ましくは140〜250℃である。
ウェットエッチングレジストへの利用の観点からは、吸水性の低い炭化水素基からなる熱可塑性高分子の利用が好ましく、具体的にはポリスチレン、ポリビニルトルエン、環状ポリオレフィンが挙げられる。これら炭化水素基からなる熱可塑性高分子を用いた場合、その吸水性の低さからウェットエッチング液がレジスト内へ浸入しにくくなるため、レジスト膜厚を薄くすることが可能であり、これにより熱ナノインプリント成型における成型時間を短縮すること、またウェットエッチング液の攪拌効率が向上することやサイドエッチングの進行が抑制されることにより矩形性の良い金属パターンを作製することが可能となる。
溶媒は、用いる熱可塑性高分子が溶解すれば良く、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸メトキシプロピル、乳酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、クロロホルム、ブチルクロリド、トルエン、キシレン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、エチレンカーボネート、γ-ブチロラクトンが挙げられる。
また、基板への塗布特性改善のために界面活性剤、レベリング剤等を添加することや、形状検査のための蛍光物質を添加することもできる。これらの界面活性剤、レべリング材の例としては、イオン系、またはノニオン系界面活性剤、あるいはシリコーン誘導体、フッ素誘導体が挙げられる。蛍光物質の例としては、アクリジン系蛍光物質、アントラセン系蛍光物質、ローダミン系蛍光物質、ピロメテン系蛍光物質、ペリレン系蛍光物質が挙げられる。
熱可塑性高分子層4の厚さは、後述するウェットエッチングや電解めっきの際に利用可能であればよく、その厚さは限定されないが、金属層2の保護能力及び熱可塑性高分子層4を除去する際の除去容易さの観点から、0.2〜10μmが好ましく、0.2〜5.0μmがより好ましく、0.2〜2.0μmがさらに好ましい。
熱可塑性高分子層4は、2層以上であっても良く、例えば、後述するウェットエッチング用基板に紫外線を照射した後に、再度熱可塑性高分子層を形成しても良い。
紫外線照射は、通常、波長200〜400nmの紫外線を照射することにより行うことができる。この紫外線照射によって、感紫外線化合物におけるベンゾフェノンのカルボニル基が励起しビラジカルが発生する。ベンゾフェノンの酸素原子上に発生するラジカルは速やかに熱可塑性高分子の炭化水素から水素原子を引き抜きアルコールに変化する。一方のベンゾフェノンの炭素上に発生したラジカルは、熱可塑性高分子の炭化水素上に発生したラジカルとの再結合によって共有結合を生成する。この原理により、シランカップリング剤の金属層に対する共有結合と、ベンゾフェノンの熱可塑性高分子に対する共有結合によって、金属層2と熱可塑性高分子層4が感紫外線化合物層3を介して強固に接着される。
紫外線の照射エネルギーは、検出波長365nmにおいて通常10〜250J/cm2であり、または、検出波長254nmにおいて通常0.1〜5J/cm2である。検出波長365nmにおいて10J/cm2以上、または、検出波長254nmにおいて0.1J/cm2以上とすることで、感紫外線化合物の光架橋反応を十分に進行させることができ、十分な接着機能を発揮できる。照射エネルギーが検出波長365nmにおいて250J/cm2以下、または、検出波長254nmにおいて10J/cm2以下とすることで、膜劣化や表面のひび割れを効果的に防止できる。
凹凸形状を形成する熱ナノインプリント法としては、公知の方法が利用可能であり、1対1の転写、ステップアンドリピート、ロール・トゥー・ロール、シート・トゥー・シートなどの方法が挙げられる。
熱ナノインプリント用モールド5は、表面に、酸化シリコン、合成シリカ、溶融シリカ、石英、ニッケル等の材料を有する平板の表面を、公知の半導体微細加工技術により加工することで、熱ナノインプリント用の凹凸形状パターンを形成することで調製することができる。例えば、表面が平滑な酸化シリコン、合成シリカ、溶融シリカ、石英の場合は、ネガ型電子線レジストを塗布し、電子線描画装置により電子線レジストに電子線描画する。その後、現像を行うと、電子線未照射部のレジストが除去され、平板上の電子線照射部のレジストが残存する。CHF3/O2プラズマ等のドライエッチングにより、レジストのネガ像を、ドライエッチングのエッチングマスクに用いてSiO2をエッチングする。その後、剥離液に浸漬して電子線レジストのネガ像を除き、洗浄することにより、平板の表面に凹部を形成できる。レジストの離型性を促進する観点から、フルオロカーボン含有シランカップリング剤等の離型剤による処理をしてもよい。
モールドの押し付け圧力は特に限定されないが、一般に1〜100MPaであり、好ましくは5〜20MPaである。モールドの押し付け時間は、一般に6秒〜10分間であり、好ましくは15〜120秒間である。押し付けの際にモールドと該ウェットエッチング用基板の間を減圧状態に保つことが好ましい。これにより、モールドの微細な凹凸形状に、熱可塑性高分子層4を効率良く追従させることができるため、より高精度のパターニングが可能となる。
その後、熱可塑性高分子層4を形成する熱可塑性高分子のガラス転移温度以下に温度を下げ(冷却工程)、該ウェットエッチング用基板からモールドを離型する(離型工程)。これにより、モールドの凹凸形状が転写された熱可塑性高分子層4を得ることができる。
熱ナノインプリント法により凹凸形状を形成した凹凸形状の凹部に残存する熱可塑性高分子層4を除去する方法は特に限定されず、公知の方法によって行うことができる。例えば、UV/オゾンによるエッチングや酸素リアクティブエッチングを用いることができる。このような方法によって、熱可塑性高分子層4の凹部に金属層2が露出するため、ウェットエッチングおよび電解めっきを精度よく行うことができる。また、この凹部の熱可塑性高分子層4を除去する際に、同時に凹部の感紫外線化合物層3を除去してもよい。
本発明の製造方法において、サブトラクティブ法を採用する場合、凹部下の金属層をウェットエッチングにより除去する工程(1c)を施す(図1の(ヘ)参照)。
工程(1c)においては、工程(1b)において露出した金属層2の部分をウェットエッチングにより除去することで、金属パターンを形成する。
ウェットエッチング方法は特に限定されず、従来のサブトラクティブ法で使用されるウェットエッチング液を用いて行うことができる。ウェットエッチング液の種類は、金属の種類に応じて選択でき、例えば、金属が銅の場合、塩化第二鉄(FeCl3)、塩化第二銅(CuCl2)、Cu(NH3)4Cl2を含む水溶液が好ましく用いられ、金属がクロムの場合は、硝酸を主に含むエッチング液が好ましく用いられる。
ウェットエッチング方法は、具体的には、室温〜50℃の温度下、金属層2が露出した基板にウェットエッチング液をスプレー噴霧する、または基板をウェットエッチング液に浸漬して金属をエッチングする。
工程(1d)において剥離は、例えば、溶媒洗浄またはドライエッチング処理により行うことができる。
溶媒洗浄において溶媒は特に限定されず、感紫外線化合物層及び熱可塑性高分子層を溶解させることが可能な溶媒であればよい。具体例としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸ブチル、エトキシプロピルアセテート、乳酸エチル、テトラヒドロフラン、クロロホルム、ブチルクロリド、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドンが挙げられる。また剥離効率を向上させるために、超音波洗浄を行うことが好ましい。
ドライエッチング処理の具体例としては、UV/オゾンや酸素リアクティブエッチングが挙げられる。
工程(2c)において金属パターンの形成は、金属層2を電極として電解めっきを行い、めっき金属6を堆積させることにより行うことができる。
めっき金属6としては、各種のめっき金属が使用できる。例えば、金、銀、銅、ニッケル、アルミニウム、クロム、亜鉛、スズ、白金、チタン、パラジウムが挙げられ、特に好ましくは銀、銅、ニッケル、アルミニウムが挙げられる。該めっき金属6と金属層2は同一又は異なる金属であっても良い。
めっき金属6を堆積させる際、基板の凹部をはみ出して堆積させてもよい。基板の凹部をはみ出すまで堆積させためっき金属6は、所望の厚さになるまで研磨やエッチングで除去することによって、めっき金属6の厚さを均一化することができる。
工程(2d)における剥離は、溶媒洗浄またはドライエッチング処理により行うことができ、これらの具体的な条件などは、図1の(ト)を参照して説明した、上述の工程(1d)と同様に条件などが挙げられる。
工程(2e)における金属膜の除去は、図1の(へ)を参照して説明した、上述の工程(1c)と同様に行うことができる。
基板層と金属層の作製方法
<金属基板aの作製>
厚さ0.35mmのシリコンウェハに、膜厚20nmのクロム、膜厚200nmの銅の順で直流スパッタ成膜を行い、空気条件下にさらすことで酸化銅表面を有する金属基板aを作製した。
厚さ0.1mmのポリエチレンナフタレート上に、膜厚3μmの銅を無電解めっきし、空気条件下にさらすことで酸化銅表面を有する金属基板bを作製した。
厚さ1mmのガラス基板上に、膜厚80nmの酸化クロム、膜厚62nmのクロム、膜厚30nmの酸化クロムの順でスパッタ成膜し、酸化クロム表面を有する金属基板cを得た。
<浸漬法>
10.0mgの4-(3-トリメトキシシリルプロピルオキシ)-ベンゾフェノンを100mLのトルエンに溶解させ、感紫外線化合物のトルエン溶液を作製した。基板層と金属層を有する各金属基板に15分間のUV/オゾン処理(セン特殊光源社製、PL16−116)を施し、表面に水酸基を形成した基板を作製した。続いて該基板を感紫外線化合物の溶液に入れ、100℃で1時間加熱した。基板を取りだし、清浄なトルエンで洗浄し、感紫外線化合物層を有する基板を得た。感紫外線化合物層の形成は、XPS測定による表面分析を行い、シランカップリング基に由来するSiのピークにより確認した。
基板層と金属層を有する各基板に15分間のUV/オゾン処理し、表面に水酸基を形成した。水酸基を形成した各金属基板と、10.0mgの4-(3-トリメトキシシリルプロピルオキシ)-ベンゾフェノンを入れたサンプル管をテフロン(登録商標)製容器内に設置し、窒素置換を行った。窒素置換後、容器を150℃で2時間加熱し、表面修飾を行い、感紫外線化合物層を有する基板を得た。感紫外線化合物層の形成は、XPS測定による表面分析を行い、シランカップリング基に由来するSiのピークにより確認した。
5質量%のポリスチレン(Sigma-Aldrich製、重量平均分子量=45000、ガラス転位温度=93℃)、またはポリビニルトルエン(重量平均分子量=25000)のトルエン溶液を作製し、基板上に3000回転で30秒間の条件でスピンコートし、膜厚250nmの熱可塑性高分子層を形成し、ウェットエッチング用基板を作製した。
ウェットエッチング用基板(銅基板1〜3、およびクロム基板1)の作製
表1に示す条件で、基板層、金属層、感紫外線化合物層、および熱可塑性高分子層を形成し、ウェットエッチング用銅基板(銅基板1〜3)およびウェットエッチング用クロム基板(クロム基板1)を作製した。
ウェットエッチング用基板(銅基板4)の作製
4-(3-トリメトキシシリルプロピルオキシ)-ベンゾフェノンの代わりに、4-(10-トリメトキシシリルデシルオキシ)-ベンゾフェノンを用いて浸漬法による感紫外線化合物層の作製操作を行った以外は実施例1−1と同様の条件により、ウェットエッチング用銅基板(銅基板4)を得た。
ウェットエッチング基板(銅基板5)の作製
5質量%のポリスチレンのトルエン溶液の代わりに、15質量%のポリメチルメタクリレート(Sigma-Aldrich製、重量平均分子量=20000)のメチルエチルケトン溶液を用いて実施例1−1と同様の操作を行い、熱可塑性高分子層に膜厚1μmのポリメチルメタクリレート層を有するウェットエッチング基板(銅基板5)を得た。
感紫外線化合物層のないウェットエッチング用基板(銅基板6)の作製
感紫外線化合物の浸漬法による修飾を行わない以外は、実施例1−1と同様の条件により、感紫外線化合物層のないウェットエッチング用銅基板(銅基板6)を作製した。
チオール基含有ベンゾフェノン化合物を用いたウェットエッチング用基板(クロム基板2)の作製
4-(3-トリメトキシシリルプロピルオキシ)-ベンゾフェノンの代わりに、4-(10-メルカプトデシルオキシ)-ベンゾフェノンを用いて気相法による感紫外線化合物層の作製操作を行った以外は実施例1−4と同様の条件により、ウェットエッチング用クロム基板(クロム基板2)を得た。また、チオール基含有ベンゾフェノン化合物の表面修飾操作後に、XPS測定による表面分析を行い、チオール基のピークが現れないことから、チオール基含有ベンゾフェノン化合物層が形成されていないことを確認した。
感紫外線化合物層のないウェットエッチング用基板(金基板1)の作製
シリコンウェハ上に、銅の代わりに金をスパッタして作製した金基板を用いた以外は、実施例1−1と同様の条件により、ウェットエッチング用金基板(金基板1)を作製した。また、感紫外線化合物の表面修飾操作後にXPS測定による表面分析を行い、Siのピークがないことことから、感紫外線化合物層が形成されていないことを確認した。
紫外線照射を施した各基板(銅基板1A〜5A、クロム基板1A)の作製
各ウェットエッチング用基板(銅基板1〜5、クロム基板1)に対して、紫外線照射を施した。紫外線照射には三永電機製作所社製、Supercure 202Sを用い、観測波長254nmでの照射強度13W/cm2の条件で行った。露光量は銅基板2のみ254nmでの紫外線の露光量が1J/cm2、その他の基板は2J/cm2とした。
紫外線照射を施した各基板に対して180℃で1分間アニール処理を行い、銅基板1A(実施例2−1)、銅基板2A(実施例2−2)、銅基板3A(実施例2−3)、クロム基板1A(実施例2−4)、銅基板4A(実施例2−5)、銅基板5A(参考例2−6)を得た。
サブトラクティブ法による金属パターンの作製
銅基板1Aに対して熱ナノインプリント法を施し、凹凸形状を作製した。
熱ナノインプリント用モールドには、深さ250nmの1μmのライン&スペース(1:1)と2μmのライン&スペース(1:1)のパターンを有する、反応性離型剤(ダイキン化成品販売社製、商品名「オプツールDSX」)で表面処理されたシリコン製モールドを用いた。
熱ナノインプリント装置には、明昌機工製、NM−400を使用した。
熱ナノインプリントは、加熱工程(押付け力0N(0MPa)、モールドの温度160℃、時間60秒)、モールドの加圧工程(押付け力3000N(7.5MPa)、モールドの温度160℃、時間60秒)、モールドの保持工程(押付け力3000N(7.5MPa)、モールドの温度160℃、時間180秒)、冷却工程(押付け力3000N(7.5MPa)、モールドの温度35℃、時間60秒)、モールドの離型工程(押付け力0N(0MPa)、モールドの温度35℃、時間60秒)の5段階からなる条件で行った。
得られた凹凸形状を光学顕微鏡により観察し、評価した。この光学顕微鏡像の写しを図2に示す。
図2よりライン&スペース1:1で2μm、1μmのポリスチレンの凹凸が形成されていることがわかる。
基板上に形成された金属のパターンを光学顕微鏡で観察して、パターン形状を評価した。この光学顕微鏡像の写しを図3に示す。
図3より、ライン&スペース1:1で2μm、1μmの銅の凹凸が形成されていることがわかる。
サブトラクティブ法による金属パターンの作製
表3に示す条件で金属パターンを作製した以外、実施例3−1と同様にして金属パターンを作製した。結果を表3に示す。
表3中、使用基板略称は前述したウェットエッチング用基板の略称を表し、紫外線照射を行ったものを○、行っていないものを×で示し、熱ナノインプリント後のパターンおよび金属パターンは、光学顕微鏡観察により得られた画像から、実施例3−1と同様にそれぞれ熱ナノインプリント用モールドに応じた熱可塑性高分子層の凹凸パターンおよび金属の凹凸パターンが得られたものを○、後述する比較例3−1と同様に欠陥のあるパターンであったものを×とした。
サブトラクティブ法による金属パターンの作製
銅基板1Aの代わりに銅基板5Aを用い、深さ250nmの熱ナノインプリント用モールドの代わりに深さ1μmの同ライン&スペースを有する熱ナノインプリント用モールドを用い、モールドの保持工程を180秒から300秒とした以外は、実施例3−1と同様の操作を行い、金属パターンを作製し、評価した。
結果を表3に示す。得られた熱可塑性高分子の凹凸パターンおよび金属パターンを光学顕微鏡により観察して評価した結果、実施例3−1と同様に熱ナノインプリント用モールドに応じた凹凸形状が形成されていた。
サブトラクティブ法による金属パターンの作製
表4に示す条件で金属パターンを作製した以外、実施例3−1と同様にして金属パターンを作製し、同様に評価した。結果を表4に示す。また、熱ナノインプリント後のポリスチレンパターン、およびウェットエッチングと熱可塑性高分子層除去後の金属パターンの光学顕微鏡像の写しを図4および図5に示す。
図4および図5より、金属層と熱可塑性高分子層の密着性が不十分なため、熱ナノインプリント成型後のポリスチレンパターンおよび銅パターンに欠陥が見られた。また、それに伴い金属パターンにも欠陥が生じていることがわかった。
サブトラクティブ法による金属パターンの作製
表4に示す条件で金属パターンを作製した以外、実施例3−1と同様にして金属パターンを作製し、同様に評価した。結果を表4に示す。
セミアディティブ法による金属パターンの作製
実施例3−1と同様の方法で、銅基板1Aに対して熱ナノインプリント法による凹凸形状の形成と、UV/オゾン処理による凹部の熱可塑性高分子層の除去を行った。
次に、硫酸銅めっき浴中で銅基板をカソード電極として電解めっきを行い、銅めっき厚200nmのパターンメッキを行った。続いて、クロロホルムで洗浄してポリスチレンパターンを除去した。さらに、ウェットエッチング液(ADEKA社製、商品名「アデカスーパーケルミカWAD−5001E」)を用いて、凹部の金属層をエッチングし、金属パターンを形成させた。
得られた金属パターンを光学顕微鏡により観察した結果、高さ200nm、ライン&スペースが1:1で2μmおよび1μmの金属パターンが得られていることがわかった。
セミアディティブ法による金属パターンの作製
銅基板1Aの代わりに紫外線照射を施していない銅基板1を用いた以外は、実施例4−1と同様にして金属パターンを作製した。
得られた金属パターンを光学顕微鏡により観察した結果、熱ナノインプリント成型後のポリスチレンパターンに欠陥があるため、本来金属パターンが無い箇所に金属が析出した欠陥パターンが得られた。
2:金属酸化物表面を有する金属層
3:式(1)に示す感紫外線化合物層
4:熱可塑性高分子層
5:熱ナノインプリント用モールド
6:めっき金属
Claims (5)
- 基板層、金属酸化物表面を有する金属層、式(I)に示す感紫外線化合物層、および熱可塑性高分子層をこの順で有するウェットエッチング用の基板に、検出波長254nmにおける、照射エネルギー0.1〜5J/cm2の紫外線照射を施して、前記金属層と前記熱可塑性高分子層を接着させた、
前記熱可塑性高分子層の熱可塑性高分子が、ポリスチレンおよびポリビニルトルエンから選ばれる少なくとも1種以上の熱可塑性高分子であるウェットエッチング用基板。
(式中、R1〜R3は水素原子、炭素数1〜6の炭化水素基、酸素原子または窒素原子で連結された炭素数1〜6の炭化水素基を示す。XはO、OCO、COO、NH、NHCOを示し、mは1〜20の整数を示す。R4は炭素数1〜3の炭化水素基を示し、Yは炭素数1〜3のアルコキシ基またはハロゲン原子を表し、nは1〜3の整数を表す。) - 前記金属酸化物表面を有する金属層が、酸化銀表面を有する銀、酸化銅表面を有する銅、酸化アルミニウム表面を有するアルミニウム、および酸化クロム表面を有するクロムからなる群より選ばれる少なくとも1種以上の金属酸化物を有する金属層からなる請求項1に記載のウェットエッチング用基板。
- 前記基板層が、シリコン、ガラス、石英、アルミナ、チタン酸バリウム、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、これら2種以上の積層体、およびこれら2種以上の複合材からなる群より選ばれる材料からなる、請求項1または2に記載のウェットエッチング用基板。
- 請求項1〜3いずれか一項に記載のウェットエッチング用基板に対して、少なくとも以下の工程を施すことを特徴とする、金属パターンを有する基板の製造方法。
(1a)熱ナノインプリント法により凹凸形状を形成する工程、
(1b)前記凹凸形状の凹部に残存する熱可塑性高分子層を除去する工程、
(1c)凹部下の金属層をウェットエッチングにより除去する工程、
(1d)金属層上の感紫外線化合物層及び熱可塑性高分子層を剥離する工程。 - 請求項1〜3いずれか一項に記載のウェットエッチング用基板に対して、少なくとも以下の工程を施すことを特徴とする、金属パターンを有する基板の製造方法。
(2a)熱ナノインプリント法により凹凸形状を形成する工程、
(2b)前記凹凸形状の凹部に残存する熱可塑性高分子層を除去する工程、
(2c)凹部に電解めっきにより金属パターンを形成する工程、
(2d)金属層上の感紫外線化合物層及び熱可塑性高分子層を剥離する工程、
(2e)凹部の金属膜をウェットエッチングにより除去する工程。
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