JP5778799B2 - 有機発光素子 - Google Patents
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Description
有機ELパネルでは、消費電力低減や長寿命化などの観点から、有機発光素子の光取り出し効率を向上させることが重要である。そこで、特許文献1では、基板上に反射陽極、透明導電層、正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層、電子輸送層、電子注入層、透明陰極が積層された有機発光素子において、有機発光層から直接に透明陰極に向かう光と、有機発光層から反射陽極で反射されて透明陰極に向かう光との干渉効果を利用することにより光取り出し効率を高める技術が提案されている。具体的には、透明導電層(屈折率2.2)の厚みを183nm、正孔注入層(屈折率1.85)の厚みを80nm、正孔輸送層(屈折率1.85)の厚みを20nmとしたところ、波長470nmの青色光の光取り出し効率が2.0%から3.0%に向上したことが記載されている(段落0043−0045)。
そこで、本発明は、青色光の光取り出し効率を高めることができる有機発光素子、有機発光装置、有機表示パネル、有機表示装置および有機発光素子の製造方法を提供することを目的とする。
以下、本発明の態様を具体的に説明するに先立ち、本発明の態様を得るに至った経緯について説明する。
まず、発明者らは、光取り出し効率を高めるため、有機発光素子に共振器(cavity)構造を採用することとした。具体的には、基板上に反射陽極、透明導電層、正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層、電子輸送層、電子注入層、透明陰極が積層された有機発光素子において、光が干渉効果により強められるように反射陽極と有機発光層との間に配置された機能層(即ち、透明導電層、正孔注入層および正孔輸送層)の厚みを調整することとした。
有機発光素子の共振器構造としては、陽極と陰極の一方を反射性とし他方を透過性とする片側反射のタイプと、陽極と陰極の一方を反射性とし他方を半反射性(ハーフミラー)とする両側反射のタイプとがある。発明者らが検討している片側反射のタイプでは、光取り出し効率に主に寄与するのは、反射陽極と有機発光層との間に配置された機能層の厚みであることが知られている。そのため、従来、機能層の厚みは電気的な観点だけでなく光学的な観点からも検討されているものの、機能層以外の層の厚みは、本来の機能を発揮する観点のみから検討されていることが多い。具体的には、透明電極を覆うように配置される封止層の厚みは、封止性を確保する観点から数μmに設定され、透明陰極の厚みは導電性を確保する観点から数100nmに設定されている。
[本発明の一態様の概要]
本発明の一態様である有機発光素子は、入射された光を反射する第1電極と、前記第1電極に対向して配置され、入射された光を透過する第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に配置され、青色光を出射する有機発光層と、前記第1電極と前記有機発光層との間に配置され、1または2以上の層からなる第1機能層と、前記有機発光層と前記第2電極との間に配置される1または2以上の層からなる第2機能層と、前記第2電極を覆うように配置される1または2以上の層からなる被覆層と、を備え、前記有機発光層から出射された前記青色光の一部が、前記第1機能層を通じて前記第1電極に入射され、前記第1電極により反射された後、前記第1機能層、前記有機発光層、前記第2機能層、前記第2電極および前記被覆層を通じて外部に出射される第1光路と、前記有機発光層から出射された前記青色光の残りの一部が、前記第1電極側に進行することなく、前記第2機能層を通じて前記第2電極に進行し、前記第2電極および前記被覆層を通じて外部に出射される第2光路と、が形成され、前記第1機能層は、光学的な厚みが0nmよりも大きく316nm以下であり、前記第2機能層のうち、前記第2電極に隣接する層は、前記第2電極との屈折率差が0.1以上0.7以下であり、前記第2電極は、厚みが0nmよりも大きく70nm以下であり、かつ、屈折率が2.0以上2.4以下であり、かつ、光学的な厚みが0nmよりも大きく168nm以下であり、前記被覆層のうち、前記第2電極に隣接する層は、前記第2電極との屈折率差が0.1以上0.7以下である。
[数1]
X3=Rxcosθcosφ-Rysinθsinφ+X0
Y3=Rxcosθsinφ+Rysinθcosφ+Y0
-φ≦θ≦π-φ
X0=31、Y0=35、Rx=5.2、Ry=27、φ=0.15(rad)
また、前記第1機能層の厚みX3と、前記第2電極の厚みY3とが、以下[数2]の関係式で囲まれた範囲内の値を取ることとしてもよい。
X3=Rxcosθcosφ-Rysinθsinφ+X0
Y3=Rxcosθsinφ+Rysinθcosφ+Y0
-φ≦θ≦π-φ
X0=130、Y0=35、Rx=8、Ry=15、φ=0.20(rad)
また、前記第2機能層のうち、前記第2電極に隣接する層は、屈折率が1.7以上2.1以下であり、前記被覆層のうち、前記第2電極に隣接する層は、屈折率が1.7以上2.1以下であることとしてもよい。
また、前記第2電極は、厚みが30nm以上70nm以下であり、光学的な厚みが60nm以上168nm以下であることとしてもよい。
また、前記第2機能層は、前記有機発光層に電子を輸送する電子輸送層を有し、前記第2電極は、陰極であり、前記被覆層は、前記陰極上に形成される第1封止層と、前記第1封止層上に形成される第2封止層を有することとしてもよい。
また、前記透明導電層は、厚みが14.4nm以上17.6nm以下であり、かつ、屈折率が1.9以上2.3以下であり、前記正孔注入層は、厚みが4.5nm以上5.5nm以下であり、かつ、屈折率が1.8以上2.2以下であり、前記正孔輸送層は、厚みが9nm以上11nm以下であり、かつ、屈折率が1.5以上1.9以下であることとしてもよい。
また、前記第1機能層の光学的な厚みが49.0nm以上73.5nm以下であり、前記第2電極の光学的な厚みが63nm以上92.4nm以下であることとしてもよい。
本発明の一態様である有機発光装置は、上記の有機発光素子を有する。
本発明の一態様である有機表示パネルは、上記の有機発光素子を有する。
本発明の一態様である有機表示装置は、上記の有機発光素子を有する。
[数1]
X3=Rxcosθcosφ-Rysinθsinφ+X0
Y3=Rxcosθsinφ+Rysinθcosφ+Y0
-φ≦θ≦π-φ
X0=31、Y0=35、Rx=5.2、Ry=27、φ=0.15(rad)
また、前記第5工程では、前記第2電極の厚みY3が、前記第2工程において形成した第1機能層の厚みX3に対し、以下[数2]の関係式で囲まれた範囲内の値を取るように形成されることとしてもよい。
X3=Rxcosθcosφ-Rysinθsinφ+X0
Y3=Rxcosθsinφ+Rysinθcosφ+Y0
-φ≦θ≦π-φ
X0=130、Y0=35、Rx=8、Ry=15、φ=0.20(rad)
また、前記第4工程では、前記第2機能層のうち、前記第2電極に隣接する層が、屈折率が1.7以上2.1以下である材料を用いて形成され、前記第6工程では、前記被覆層のうち、前記第2電極に隣接する層が、屈折率が1.7以上2.1以下である材料を用いて形成されることとしてもよい。
[有機発光素子の構造]
図4は、本発明の実施形態に係る有機発光素子の構造を模式的に示す図である。
[シミュレーション(1st cavity)]
<条件>
図6に、有機発光素子の各層の屈折率、消衰係数、膜厚(nm)および光学的膜厚(nm)を示す。シミュレーションは平均値(ave)で実施しているが、実際の有機発光素子では光学特性に製品誤差が生じるため、±10%程度の誤差を見込んで最小値(min)および最大値(max)を規定している。透明導電層の材料はIZO(Indium Zinc Oxide)、透明陰極の材料はITO(Indium Tin Oxide)、反射陽極の材料はアルミニウム、有機発光層の材料はサメイション(SUMATION)社製のBP105である。
<検討1>
前出の図2の結果は、図6のパラメータのうち透明陰極の厚みを変化させたときに得られたものである。図2から、透明陰極の厚みが0nmよりも大きく70nm以下の範囲であれば、厚みを100nmとした場合に比較して光取り出し効率が高められることが分かる。また、前述のように、透明陰極の厚みに応じて光取り出し効率が変化するのは、透明陰極内での光の干渉効果が現れたものと考えられる。そのため、図2の結果に見られる光取り出し効率の向上には、透明陰極とそれに隣接する層との屈折率差も寄与すると考えられる。そうすると、透明陰極については、以下の条件を満たせば、光取り出し効率が高められると言える。
(1)透明陰極の厚みL1:0nm<L1≦70nm
(2)透明陰極の屈折率n:2.0≦n≦2.4
(3)透明陰極の光学的な厚みLc1:0nm<Lc1≦168nm
(4)透明陽極と電子輸送層との屈折率差ndif:0.1≦ndif≦0.7
(5)透明陽極と薄膜封止層との屈折率差ndif:0.1≦ndif≦0.7
なお、光学的な厚みは、単層構造の場合には膜厚と屈折率の積により求められ、2以上の多層構造の場合には、層毎に膜厚と屈折率の積をとり、得られた積を合計することにより求められる。
(6)第1機能層の厚みL2:27.9nm≦L2≦34.1nm
(7)第1機能層の光学的な厚みLc2:49.0nm≦Lc2≦73.5nm
以上より、条件(1)〜(7)を満たすことにより、光取り出し効率を高めることができる。
<検討2>
図7は、横軸を第1機能層の厚みとし、縦軸を透明陰極の厚みとして、輝度とxy色度のy値との比をマッピングした図である。青色光では、共振器構造を採用して出射光の輝度を高めても、色度(特に、y値)が目標色度からずれてしまうことがある。そのため、出射光の色度のずれを抑えながら輝度を高める必要がある。輝度とy値との比は、色度のずれを抑える効果と輝度を高める効果のバランスを評価するのに有効な指標であり、その値が大きいほど好ましい。図7(a)は、290〜350の範囲を幅20の等高線で区画したものであり、図7(b)は、図7(a)から評価が良好である335〜350の範囲を抜き出して、幅5の等高線で区画したものである。図7(b)に示した良好な範囲を楕円でフィッティングすると、以下の[数1]の関係式が得られた。
X3=Rxcosθcosφ-Rysinθsinφ+X0
Y3=Rxcosθsinφ+Rysinθcosφ+Y0
-φ≦θ≦π-φ
X0=31、Y0=35、Rx=5.2、Ry=27、φ=0.15(rad)
ここでX3は第1機能層の厚みL2であり、Y3は透明陰極の厚みL1である。
以上より、第1機能層の厚みX3と、透明陰極の厚みY3とが、数1の関係式で囲まれた範囲内の値を取ることで、青色光の出射光の色度のずれを抑えながら輝度を高めることができる。
<検討3>
カラーフィルタによる色度補正をした場合の光取り出し効率について図8と同様にマッピングしたところ、図9の結果が得られた。図9から、透明陰極の厚みL1が60nm以下であるのがより好ましいことが分かる。また、透明陰極の厚みL1は、0nmよりも大きければよいが、本来の目的である導電性を確保するため30nm以上であるのがより好ましい。
<検討4>
また、図2および図3に示すように、透明陰極の厚みが35nm、第1機能層の厚みが31nmの場合に光取り出し効率の改善効果が高い。図7を見ると、透明陰極の厚みが35nm、第1機能層の厚みが31nmの場合は、輝度とy値との比が345〜350の範囲である。そうすると、逆に、輝度とy値との比が345〜350の範囲であれば、透明陰極の厚みが35nm、第1機能層の厚みが31nmの場合と同じ効果が得られると言える。
<検討5>
図10は、赤、緑、青の各色の光取り出し効率および色度を、透明陰極の厚みが100nmの場合と35nmの場合とで比較するための図である。
[シミュレーション(1.5 cavity)]
次に、共振器構造として1.5 cavityを採用した場合のシミュレーションについて説明する。
<検討6>
図11に、有機発光素子の各層の屈折率、消衰係数、膜厚(nm)および光学的膜厚(nm)を示す。1st cavityと1.5 cavityとでは、第1機能層の厚みL2が異なるだけである。すなわち、1st cavityでは、第1機能層の厚みが27.9以上34.1以下であり、光学的な厚みが49.0以上73.5nm以下であるのに対し、1.5 cavityでは第1機能層の厚みが117以上143以下であり、光学的な厚みが212以上316以下である。それ以外のパラメータについては、1st cavityと1.5 cavityとで同じである。
(1)透明陰極の厚みL1:0nm<L1≦70nm
(2)透明陰極の屈折率n:2.0≦n≦2.4
(3)透明陰極の光学的な厚みLc1:0nm<Lc1≦168nm
(4)透明陽極と電子輸送層との屈折率差ndif:0.1≦ndif≦0.7
(5)透明陽極と薄膜封止層との屈折率差ndif:0.1≦ndif≦0.7
<検討7>
1.5 cavityについても、輝度とxy色度のy値との比をマッピングすると図12のようになる。また、1.5 cavityで光取り出し効率の改善効果が高くなるのは、透明陰極の厚みが35nm、第1機能層の厚みが130nmの場合である。
図12(b)に示した良好な範囲を楕円でフィッティングすると、以下の[数2]の関係式が得られた。
X3=Rxcosθcosφ-Rysinθsinφ+X0
Y3=Rxcosθsinφ+Rysinθcosφ+Y0
-φ≦θ≦π-φ
X0=130、Y0=35、Rx=8、Ry=15、φ=0.20(rad)
ここでX3は第1機能層の厚みL2であり、Y3は透明陰極の厚みL1である。
以上より、第1機能層の厚みX3と、透明陰極の厚みY3とが、数2の関係式で囲まれた範囲内の値を取ることで、青色光の出射光の色度のずれを抑えながら輝度を高めることができる。
<検討8>
1.5 cavityについても、カラーフィルタによる色度補正をした場合の光取り出し効率についてマッピングすると、図14のようになる。図14から、透明陰極の厚みL1が70nm以下であるのがより好ましいことが分かる。また、透明陰極の厚みL1は、本来の目的である導電性を確保するため30nm以上であるのが好ましい。
<検討9>
上記の検討4と同様の議論を適用すると、1.5 cavityでは、第1機能層の厚みが129nm以上137nm以下であり、かつ、透明陰極の厚みが35nm以上42nm以下であれば、
光取り出し効率の改善効果が高く、より好ましいと言える。
[有機表示パネル]
図15は、本発明の実施形態に係る有機表示パネルの画素構造を模式的に示す断面図である。有機表示パネルでは、赤、緑、青の各色の画素が行方向及び列方向にマトリックス状に規則的に配置されている。各画素は有機材料を用いた有機発光素子で構成されている。
[各層の具体例]
<基板>
基板1は、例えば、TFT(Thin Film Transistor)基板である。基板1の材料は、例えば、ソーダガラス、無蛍光ガラス、燐酸系ガラス、硼酸系ガラスなどのガラス板及び石英板、並びに、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエチレン、ポリエステル、シリコーン系樹脂などのプラスチック板又はプラスチックフィルム、並びに、アルミナなどの金属板又は金属ホイルなどである。
バンク12は、絶縁性材料により形成されていれば良く、有機溶剤耐性を有することが好ましい。また、バンク12はエッチング処理、ベーク処理などされることがあるので、それらの処理に対する耐性の高い材料で形成されることが好ましい。バンク12の材料は、樹脂などの有機材料であっても、ガラスなどの無機材料であっても良い。有機材料として、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ノボラック型フェノール樹脂などを使用することができ、無機材料として、シリコンオキサイド(SiO2)、シリコンナイトライド(Si3N4)などを使用することができる。
反射陽極2は、基板1に配されたTFTに電気的に接続されており、有機発光素子の正極として機能すると共に、有機発光層6b,6g,6rから反射陽極2に向けて出射された光を反射する機能を有する。反射機能は、反射陽極2の構成材料により発揮されるものでもよいし、反射陽極2の表面部分に反射コーティングを施すことにより発揮されるものでもよい。反射陽極2は、例えば、Ag(銀)、APC(銀、パラジウム、銅の合金)、ARA(銀、ルビジウム、金の合金)、MoCr(モリブデンとクロムの合金)、NiCr(ニッケルとクロムの合金)等で形成されている。
<透明導電層>
透明導電層3は、製造過程において反射陽極2が自然酸化するのを防止する保護層として機能する。透明導電層3の材料は、有機発光層6b,6g,6rで発生した光に対して十分な透光性を有する導電性材料により形成されればよく、例えば、ITOやIZOなどが好ましい。室温で成膜しても良好な導電性を得ることができるからである。
<正孔注入層>
正孔注入層4は、正孔を有機発光層6b,6g,6rに注入する機能を有する。例えば、酸化タングステン(WOx)、酸化モリブデン(MoOx)、酸化モリブデンタングステン(MoxWyOz)などの遷移金属の酸化物で形成される。遷移金属の酸化物で形成することで、電圧−電流密度特性を向上させ、また、電流密度を高めて発光強度を高めることができる。なお、これ以外に、遷移金属の窒化物などの金属化合物も適用できる。
<正孔輸送層>
正孔輸送層5の材料は、例えば、特開平5−163488号に記載のトリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、ポリフィリン化合物、芳香族第三級アミン化合物及びスチリルアミン化合物、ブタジエン化合物、ポリスチレン誘導体、ヒドラゾン誘導体、トリフェニルメタン誘導体、テトラフェニルベンジン誘導体である。特に好ましくは、ポリフィリン化合物、芳香族第三級アミン化合物及びスチリルアミン化合物である。
<有機発光層>
有機発光層6b,6g,6rの材料は、例えば、特開平5−163488号公報に記載のオキシノイド化合物、ペリレン化合物、クマリン化合物、アザクマリン化合物、オキサゾール化合物、オキサジアゾール化合物、ペリノン化合物、ピロロピロール化合物、ナフタレン化合物、アントラセン化合物、フルオレン化合物、フルオランテン化合物、テトラセン化合物、ピレン化合物、コロネン化合物、キノロン化合物及びアザキノロン化合物、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、ローダミン化合物、クリセン化合物、フェナントレン化合物、シクロペンタジエン化合物、スチルベン化合物、ジフェニルキノン化合物、スチリル化合物、ブタジエン化合物、ジシアノメチレンピラン化合物、ジシアノメチレンチオピラン化合物、フルオレセイン化合物、ピリリウム化合物、チアピリリウム化合物、セレナピリリウム化合物、テルロピリリウム化合物、芳香族アルダジエン化合物、オリゴフェニレン化合物、チオキサンテン化合物、アンスラセン化合物、シアニン化合物、アクリジン化合物、8−ヒドロキシキノリン化合物の金属鎖体、2−ビピリジン化合物の金属鎖体、シッフ塩とIII族金属との鎖体、オキシン金属鎖体、希土類鎖体等の蛍光物質である。
<電子輸送層>
電子輸送層7の材料は、例えば、特開平5−163488号公報のニトロ置換フルオレノン誘導体、チオピランジオキサイド誘導体、ジフェキノン誘導体、ペリレンテトラカルボキシル誘導体、アントラキノジメタン誘導体、フレオレニリデンメタン誘導体、アントロン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ペリノン誘導体、キノリン錯体誘導体である。
<透明陰極>
透明陰極8は、有機EL素子の負極として機能する。透明陰極8の材料は、有機発光層6b,6g,6rで発生した光に対して十分な透光性を有する導電性材料により形成されればよく、例えば、ITOやIZOなどが好ましい。
<薄膜封止層>
薄膜封止層9は、基板1との間に挟まれた各層が水分や空気に晒されることを防止する機能を有する。薄膜封止層9の材料は、例えば、窒化シリコン(SiN)、酸窒化シリコン(SiON)や樹脂等である。
<樹脂封止層>
樹脂封止層10は、基板1から薄膜封止層9までの各層からなる背面パネルと、カラーフィルタ13b,13g,13rが形成された基板11とを貼り合わせるとともに、各層が水分や空気に晒されることを防止する機能を有する。樹脂封止層10の材料は、例えば、樹脂接着剤等である。
<カラーフィルタ>
カラーフィルタ13b,13g,13rは、有機発光素子から出射された光の色度を矯正する機能を有する。
[有機表示装置]
図16は、本発明の実施形態に係る有機表示装置の機能ブロックを示す図である。図17は、本発明の実施形態に係る有機表示装置の外観を例示する図である。有機表示装置15は、有機表示パネル16と、これに電気的に接続された駆動制御部17とを備える。有機表示パネル16は、図15に示す画素構造を有するものである。駆動制御部17は、各有機発光素子の反射陽極2と透明陰極8との間に電圧を印加する駆動回路18〜21と、駆動回路18〜21の動作を制御する制御回路22とからなる。
[有機表示パネルの製造方法]
次に、有機ELパネルの製造方法を説明する。図18、図19は、本発明の実施形態に係る有機表示パネルの製造方法を説明するための図である。
次に、透明導電層3上に、例えば、スパッタ法等により正孔注入層4を形成し、バンク12を形成し、さらに、正孔注入層4上に、例えば、インクジェット法等により正孔輸送層5を形成する(図18(c))。
次に、有機発光層6b,6g,6r上に電子輸送層7を形成する(図19(a))。
次に、電子輸送層7上に、透明陰極8を形成する(図19(b))。このとき、透明陰極8の厚みを上述した範囲内に適宜調整する。
次に、透明陰極8上に薄膜封止層9を形成し、カラーフィルタ13b,13g,13rが形成された基板11を、樹脂封止層10を用いて貼り合わせる(図19(c))。
(1)実施形態では、第1機能層が透明導電層3、正孔注入層4および正孔輸送層5から構成されているが、本発明は、これに限らない。これらの何れかが無くてもよいし、これ以外の機能層が含まれていてもよい。
(2)実施形態では、第2機能層が電子輸送層7から構成されているが、本発明は、これに限らない。例えば、電子注入層が含まれていてもよい。
(3)シミュレーションでは、各層の屈折率、膜厚、光学的な厚みに関して、好ましい範囲が規定されているが、その中でも最適な範囲が図6、図11に示された数値範囲である。図6、図11に示された数値範囲を満たすことにより、光取り出し効率をより向上させることができる。
2 反射陽極
3 透明導電層
4 正孔注入層
5 正孔輸送層
6,6b,6g,6r 有機発光層
7 電子輸送層
8 透明陰極
9 薄膜封止層
10 樹脂封止層
11 基板
12 バンク
13b,13g,13r カラーフィルタ
15 有機表示装置
16 有機表示パネル
17 駆動制御部
18〜21 駆動回路
22 制御回路
Claims (9)
- 入射された光を反射する陽極と、
前記陽極に対向して配置され、入射された光を透過する陰極と、
前記陽極と前記陰極との間に配置され、青色光を出射する有機発光層と、
前記陽極と前記有機発光層との間に配置され、前記陽極上に形成される透明導電層と、前記透明導電層上に形成される正孔注入層と、前記正孔注入層上に形成される正孔輸送層とを有する第1機能層と、
前記有機発光層と前記陰極との間に配置される1または2以上の層からなる第2機能層と、
前記陰極を覆うように配置される1または2以上の層からなる被覆層と、
を備え、
前記有機発光層から出射された前記青色光の一部が、前記第1機能層を通じて前記陽極に入射され、前記陽極により反射された後、前記第1機能層、前記有機発光層、前記第2機能層、前記陰極および前記被覆層を通じて外部に出射される第1光路と、
前記有機発光層から出射された前記青色光の残りの一部が、前記陽極側に進行することなく、前記第2機能層を通じて前記陰極に進行し、前記陰極および前記被覆層を通じて外部に出射される第2光路と、
が形成され、
前記第1機能層は、
光学的な厚みが0nmよりも大きく316nm以下であり、
前記第2機能層のうち、前記陰極に隣接する層は、
前記陰極との屈折率差が0.1以上0.7以下であり、
前記陰極は、
厚みが0nmよりも大きく70nm以下であり、かつ、屈折率が2.0以上2.4以下であり、かつ、光学的な厚みが0nmよりも大きく168nm以下であり、
前記被覆層のうち、前記陰極に隣接する層は、
前記陰極との屈折率差が0.1以上0.7以下であり、
前記第1機能層の厚みX3と、前記陰極の厚みY3とが、以下[数1]の関係式で囲まれた範囲内の値を取る、有機発光素子。
[数1]
X3=Rxcosθcosφ-Rysinθsinφ+X0
Y3=Rxcosθsinφ+Rysinθcosφ+Y0
-φ≦θ≦π-φ
X0=31、Y0=35、Rx=5.2、Ry=27、φ=0.15(rad) - 前記第2機能層のうち、前記陰極に隣接する層は、屈折率が1.7以上2.1以下であり、
前記被覆層のうち、前記陰極に隣接する層は、屈折率が1.7以上2.1以下である、請求項1記載の有機発光素子。 - 前記陰極は、厚みが30nm以上60nm以下であり、光学的な厚みが60nm以上144nm以下である、請求項1記載の有機発光素子。
- 前記第2機能層は、前記有機発光層に電子を輸送する電子輸送層を有し、
前記被覆層は、前記陰極上に形成される第1封止層と、前記第1封止層上に形成される第2封止層を有する、請求項1記載の有機発光素子。 - 前記電子輸送層は、厚みが31.5nm以上38.5nm以下であり、かつ、屈折率が1.7以上2.1以下であり、
前記陰極は、厚みが31.5nm以上38.5nm以下であり、かつ、屈折率が2.0以上2.4以下であり、かつ、光学的な厚みが63nm以上92.4nm以下であり、
前記第1封止層は、膜厚が558nm以上682nm以下であり、かつ、屈折率が1.7以上2.1以下であり、
前記第2封止層は、厚みが5400nm以上6600nm以下であり、かつ、屈折率が1.3以上1.7以下である、請求項4記載の有機発光素子。 - 前記透明導電層は、厚みが14.4nm以上17.6nm以下であり、かつ、屈折率が1.9以上2.3以下であり、
前記正孔注入層は、厚みが4.5nm以上5.5nm以下であり、かつ、屈折率が1.8以上2.2以下であり、
前記正孔輸送層は、厚みが9nm以上11nm以下であり、かつ、屈折率が1.5以上1.9以下である、請求項1記載の有機発光素子。 - 前記第1機能層の光学的な厚みが49.0nm以上73.5nm以下であり、
前記陰極の光学的な厚みが63nm以上92.4nm以下である、請求項1に記載の有機発光素子。 - 入射された光を反射する第1電極と、
前記第1電極に対向して配置され、入射された光を透過する第2電極と、
前記第1電極と前記第2電極との間に配置され、青色光を出射する有機発光層と、
前記第1電極と前記有機発光層との間に配置され、1または2以上の層からなる第1機能層と、
前記有機発光層と前記第2電極との間に配置される1または2以上の層からなる第2機能層と、
前記第2電極を覆うように配置される1または2以上の層からなる被覆層と、
を備え、
前記有機発光層から出射された前記青色光の一部が、前記第1機能層を通じて前記第1電極に入射され、前記第1電極により反射された後、前記第1機能層、前記有機発光層、前記第2機能層、前記第2電極および前記被覆層を通じて外部に出射される第1光路と、
前記有機発光層から出射された前記青色光の残りの一部が、前記第1電極側に進行することなく、前記第2機能層を通じて前記第2電極に進行し、前記第2電極および前記被覆層を通じて外部に出射される第2光路と、
が形成され、
前記第1機能層は、
光学的な厚みが0nmよりも大きく316nm以下であり、
前記第2機能層のうち、前記第2電極に隣接する層は、
前記第2電極との屈折率差が0.1以上0.7以下であり、
前記第2電極の厚みが、31.5nm以上38.5nm以下であり、かつ、屈折率が2.0以上2.4以下であり、かつ、光学的な厚みが63nm以上92.4nm以下であり、
前記被覆層のうち、前記第2電極に隣接する層は、
前記第2電極との屈折率差が0.1以上0.7以下である、
ことを特徴とする有機発光素子。 - 前記第1機能層の厚みが、27nm以上32nm以下であり、かつ、前記第2電極の厚みが35nm以上である、
請求項8に記載の有機発光素子。
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