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JP5780170B2 - スポット溶接装置及びスポット溶接方法 - Google Patents
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JP5780170B2 - スポット溶接装置及びスポット溶接方法 - Google Patents

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Description

本発明は、スポット溶接装置及びスポット溶接方法の技術に関する。
スポット溶接は、金属の接合方法である溶接の一つであり、ワークを把持しつつ電流を流し、その抵抗熱で金属を溶かして接合する溶接である。スポット溶接装置は、ワークを把持しつつ電流を流す溶接ガンと、溶接ガンに高電流を供給するトランスと、を具備している。自動車のボディ等の大きなワークをスポット溶接する場合には、溶接ガンは産業ロボットに取り付けて用いられる。
例えば、特許文献1は、溶接位置の精度を向上できるスポット溶接装置を開示している。特許文献1に開示されるスポット溶接装置では、溶接位置の精度をCADデータの正寸データと、実際に溶接した溶接位置を3次元位置測定機で測定した実測データと、を比較して、実測データが正寸データの所定範囲内にあるか否かを判定している。
しかし、特許文献1に開示されるスポット溶接装置では、実測データが正寸データの所定範囲内にあった場合でも、ワークが適正な位置で溶接ガンに把持されていない場合、或いは、ワークが適正な姿勢で溶接ガンに把持されていない場合には、端打ち(フランジ端から溶接電流がはみ出すこと)等の溶接不良が発生するおそれがある。そこで、スポット溶接装置及びスポット溶接方法では、溶接ガンによってワークを適正な位置及び姿勢で把持して、溶接不良を低減することが求められている。
特開2006−088160号公報
本発明の解決しようとする課題は、溶接ガンによってワークを適正な位置及び姿勢で把持し、溶接不良を低減できるスポット溶接装置及びスポット溶接方法を提供することである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、ワークの被溶接個所を溶接ガンの一対の電極で把持して溶接するスポット溶接装置であって、前記一方の電極側に設けられる超音波送信手段と、前記他方の電極側に設けられる超音波受信手段と、前記溶接ガンの前記電極でワークを把持した状態で、前記超音波送信手段によって前記ワーク側に向けて超音波を送信し、前記超音波受信手段によって前記電極及び前記ワークを伝播する超音波を受信し、前記超音波受信手段によって受信される超音波の振幅の大きさに基づいて、前記溶接ガンの前記電極による前記ワークの把持状態を検出する把持状態検出手段と、を具備し、前記把持状態検出手段は、前記溶接ガンの前記電極でワークを把持した状態において、前記電極の中心位置から最短に位置する溶接可能な前記ワークの端を一端としたときの、前記電極の中心位置から前記一端までの距離であるラップ量を、前記超音波受信手段によって受信される超音波の振幅の大きさに基づいて推定して、前記推定されたラップ量を前記ワークの把持状態として検出し、前記推定されたラップ量が所定長さ以上の場合には、スポット溶接を実行するものである。
請求項2においては、ワークの被溶接個所を溶接ガンの一対の電極で把持して溶接するスポット溶接装置であって、前記一方の電極側に設けられる超音波送信手段と、前記他方の電極側に設けられる超音波受信手段と、前記溶接ガンの前記電極でワークを把持した状態で、前記超音波送信手段によって前記ワーク側に向けて超音波を送信し、前記超音波受信手段によって前記電極及び前記ワークを伝播する超音波を受信し、前記超音波受信手段によって受信される超音波の振幅の大きさに基づいて、前記溶接ガンの前記電極による前記ワークの把持状態を検出する把持状態検出手段と、を具備し、前記把持状態検出手段は、前記溶接ガンの前記電極間でワークを把持した状態において、前記電極の中心位置から最短に位置する溶接可能な前記ワークの端を一端としたときの、前記電極の中心位置から前記一端までの距離であるラップ量を、前記超音波受信手段によって受信される超音波の振幅の大きさに基づいて推定して、前記推定されたラップ量を前記ワークの把持状態として検出し、前記推定されたラップ量と、ワークの端部をスポット溶接する際に最低限必要となるラップ量とに基づいて、前記溶接ガンの電極間によって把持されるワークの把持位置を補正し、スポット溶接を実行するものである。
請求項3においては、請求項2記載のスポット溶接装置であって、前記ワークの一端から溶接可能な他端までの長さが、前記推定されたラップ量と、前記ワークの把持位置を補正する補正量と、前記電極の半径と、所定余裕量と、の合計より小さい場合には、前記溶接ガンの電極間によって把持されるワークの把持位置を補正しないものである。
請求項4においては、ワークの被溶接個所を溶接ガンの一対の電極で把持して溶接するスポット溶接装置であって、前記一方の電極側に設けられる超音波送信手段と、前記他方の電極側に設けられる超音波受信手段と、前記溶接ガンの前記電極でワークを把持した状態で、前記超音波送信手段によって前記ワーク側に向けて超音波を送信し、前記超音波受信手段によって前記電極及び前記ワークを伝播する超音波を受信し、前記超音波受信手段によって受信される超音波の振幅の大きさに基づいて、前記溶接ガンの前記電極による前記ワークの把持状態を検出する把持状態検出手段と、を具備し、前記把持状態検出手段は、前記電極の軸線に垂直な平面に対して前記ワークが傾斜している角度である傾斜角度を、前記超音波受信手段によって受信される超音波の振幅の大きさに基づいて推定して、前記推定された傾斜角度を前記ワークの把持状態として検出し、前記推定された傾斜角度の大きさが所定の大きさ以下の場合には、スポット溶接を実行するものである。
請求項5においては、請求項1から4のいずれか一項に記載のスポット溶接装置であって、スポット溶接を実行しない場合には、警告を行うものである。
請求項6においては、ワークの被溶接個所を溶接ガンの一対の電極で把持して溶接するスポット溶接方法であって、前記溶接ガンの前記電極でワークを把持した状態で、前記一方の電極側に設けられる超音波送信手段によって、前記ワーク側に向けて超音波を送信し、前記他方の電極側に設けられる超音波受信手段によって、前記電極及び前記ワークを伝播する超音波を受信し、前記溶接ガンの前記電極でワークを把持した状態において、前記電極の中心位置から最短に位置する溶接可能な前記ワークの端を一端としたときの、前記電極の中心位置から前記一端までの距離であるラップ量を、前記超音波受信手段によって受信される超音波の振幅の大きさに基づいて推定して、前記推定されたラップ量を前記溶接ガンの前記電極による前記ワークの把持状態として検出し、前記推定されたラップ量が所定長さ以上の場合には、スポット溶接を実行するものである。
請求項7においては、ワークの被溶接個所を溶接ガンの一対の電極で把持して溶接するスポット溶接方法であって、前記溶接ガンの前記電極でワークを把持した状態で、前記一方の電極側に設けられる超音波送信手段によって、前記ワーク側に向けて超音波を送信し、前記他方の電極側に設けられる超音波受信手段によって、前記電極及び前記ワークを伝播する超音波を受信し、前記溶接ガンの前記電極でワークを把持した状態において、前記電極の中心位置から最短に位置する溶接可能な前記ワークの端を一端としたときの、前記電極の中心位置から前記一端までの距離であるラップ量を、前記超音波受信手段によって受信される超音波の振幅の大きさに基づいて推定して、前記推定されたラップ量を前記溶接ガンの前記電極による前記ワークの把持状態として検出し、前記推定されたラップ量と、ワークの端部をスポット溶接する際に最低限必要となるラップ量とに基づいて、前記溶接ガンの電極間によって把持されるワークの把持位置を補正し、スポット溶接を実行するものである。
請求項8においては、請求項7記載のスポット溶接方法であって、前記ワークの一端から溶接可能な他端までの長さが、前記推定されたラップ量と、前記ワークの把持位置を補正する補正量と、前記電極の半径と、所定余裕量と、の合計より小さい場合には、前記溶接ガンの電極間によって把持されるワークの把持位置を補正しないものである。
請求項9においては、ワークの被溶接個所を溶接ガンの一対の電極で把持して溶接するスポット溶接方法であって、前記溶接ガンの前記電極でワークを把持した状態で、前記一方の電極側に設けられる超音波送信手段によって、前記ワーク側に向けて超音波を送信し、前記他方の電極側に設けられる超音波受信手段によって、前記電極及び前記ワークを伝播する超音波を受信し、前記電極の軸線に垂直な平面に対して前記ワークが傾斜している角度を傾斜角度である傾斜角度を、前記超音波受信手段によって受信される超音波の振幅の大きさに基づいて推定して、前記推定された傾斜角度を前記溶接ガンの前記電極による前記ワークの把持状態として検出し、前記推定された傾斜角度の大きさが所定の大きさ以下の場合には、スポット溶接を実行するものである。
請求項10においては、請求項6から9のいずれか一項に記載のスポット溶接方法であって、スポット溶接を実行しない場合には、警告を行うものである。
本発明のスポット溶接装置及びスポット溶接方法によれば、溶接ガンによってワークを適正な位置及び姿勢で把持し、溶接不良を低減できる。
本発明の実施形態であるスポット溶接装置の構成を示した構成図。 同じくコントローラ周りの電気機器の構成を示した構成図。 同じくラップ量Rと超音波振幅Dの相関を示すグラフ図。 同じくスポット溶接制御の流れを示すフロー図。 同じく傾斜角度θと超音波振幅Dの相関を示すグラフ図。 別のスポット溶接制御の流れを示すフロー図。
図1を用いて、スポット溶接装置100の全体構成について説明する。
なお、図1の左側には、ワークWを把持した場合の溶接ガン10の拡大図を示している。また、図1の破線は、電気信号線を示している。
スポット溶接装置100は、本発明のスポット溶接装置に係る実施形態である。スポット溶接装置100は、ワークWを把持しつつ電流を流し、その抵抗熱で金属を溶かして接合する溶接装置である。なお、本実施形態のワークは、自動車のボディ(ドアオープンの接合部分)としている。スポット溶接装置100は、大きくは、溶接ガン10と、給電装置20と、ロボットハンド30と、把持状態検出手段としてのコントローラ50と、を具備している。
溶接ガン10は、ワークWを把持しつつ電流を流すものである。溶接ガン10は、ロボットハンド30に取り付けられ、位置及び姿勢が自在に変更されるものである。溶接ガン10は、一対の電極11・12と、シャンク21・22と、ウェッジ31・32と、超音波送信手段としての超音波送信センサ41と、超音波受信手段としての超音波受信センサ42と、を具備している。
電極11及び電極12は、ワークWを把持しつつ電流を流すものである。電極11及び電極12は、ワークWを垂直に貫通する軸上に同軸に配置されている。シャンク21・22は、それぞれの電極11・12を支持するものであって、同軸上に配置されている。ウェッジ31・32は、それぞれのシャンク21・22の軸方向略中央部に配置され、超音波を伝播させるものである。
超音波送信センサ41は、ウェッジ31に取り付けられている。超音波送信センサ41は、電極11及び電極12によりワークWを把持した状態で、ワークW側に向けて超音波を送信するものである。超音波受信センサ42は、ウェッジ32に取り付けられている。超音波受信センサ42は、超音波送信センサ41から送信された超音波を、ウェッジ31、シャンク21、電極11、電極12、シャンク22、およびウェッジ32を順に介して受信するものである。
給電装置20は、溶接ガン10の電極11・12に高電流を供給する装置である。給電装置20は、トランスによって商用電源の電圧を昇圧して、溶接ガン10に高電流を供給するものである。給電装置20は、ロボットハンド30の近傍に配置されている。給電装置20は、溶接コントローラ60に接続されている。本実施形態では、給電装置20の詳細な説明を省略する。
ロボットハンド30は、溶接ガン10の位置及び姿勢を自在に制御するものである。ロボットハンド30は、ロボットコントローラ70に接続されている。本実施形態では、ロボットハンド30の詳細な説明を省略する。
コントローラ50は、溶接ガン10の電極11・12でワークWを把持した状態で、超音波送信センサ41によって電極11・12及びワークWに向けて超音波を送信させ、超音波受信センサ42によって電極11・12及びワークWを伝播する超音波を受信させ、超音波受信センサ42によって受信される超音波の振幅の大きさに基づいて、溶接ガン10の電極11・12によるワークWの把持状態を検出する機能を有している。また、コントローラ50は、ロボットコントローラ70に溶接可否情報、或いは、端打ち又は面直崩れ情報を送信する機能を有している。
溶接コントローラ60は、給電装置20を制御して溶接ガン10に高電流を供給する機能を有している。ロボットコントローラ70は、ロボットハンド30を制御して、溶接ガン10の位置及び姿勢を自在に変更する機能を有している。また、ロボットコントローラ70は、溶接コントローラ60に溶接実行可否情報を送信する機能を有している。
図2を用いて、コントローラ50周りの電気機器の構成について説明する。
なお、図2では、溶接ガン10及びワークWを破線で表している。また、図2では、超音波の伝播経路を2点破線で表している。
超音波送信センサ41は、超音波発生器51を介して、コントローラ50に接続されている。超音波発生器51は、超音波を発生させるものである。
超音波受信センサ42は、プリアンプ52及びA/Dボード53を介して、コントローラ50に接続されている。プリアンプ52は、超音波送信センサ41によって受信した超音波信号のゲインを調整するものである。A/Dボード53は、プリアンプ52によってゲインが調整された超音波信号をデジタル信号に変換するものである。
図3を用いて、ラップ量Rと超音波振幅Dとの相関について説明する。
なお、図3の下方には、横軸にラップ量Rを表し、縦軸に超音波振幅Dを表したラップ量Rと超音波振幅Dとの相関のグラフ図を表している。また、図3の上方には、各ラップ量Rの状態を断面模式図で表している。
ラップ量Rとは、溶接ガン10の電極11・12でワークWを把持した状態において、電極11・12の中心位置(軸線)から最短に位置する溶接可能なワークWの端を一端としたときの、電極11・12の中心位置から前記一端までの距離であり、電極11・12によるワークWの把持状態を示すものである。なお、溶接可能なワークWの端とは、被溶接部材の端側、被溶接部材の立ち上がりの直前等の部位である。
超音波振幅Dとは、溶接ガン10の電極11・12でワークWを把持した状態で、超音波送信センサ41によって発信された超音波が電極11・12及びワークWを伝播して超音波受信センサ42によって受信された超音波の振幅である。
ラップ量Rと超音波振幅Dとの相関は、ラップ量Rが大きくなるに従い超音波振幅Dが大きくなり、一定のラップ量Rからは、ラップ量Rが多くなるに従い超音波振幅Dは一定となることが分かっている。全ラップ量R2について、詳しくは後述する。
一般に、超音波の伝播速度については、剛体(電極11・12又はワークW)における伝播速度と比較して、空気中の伝播速度が極端に遅いことが分かっている。剛体(電極11・12又はワークW)と空気中とでは、音響インピーダンスが極端に異なるため、剛体を伝播する超音波が空気中へはほとんど伝播しないことが分かっている。そのため、溶接ガン10の電極11・12でワークWを把持した状態で、ラップ量Rが小さいほど、電極11・12はワークWの一端側に近い部分を把持しているため、超音波の全てがワークWに伝播されないことになる。そのため、超音波送信センサ41によって発信された超音波が電極11・12及びワークWを伝播して超音波受信センサ42によって受信される超音波は弱くなり、超音波の振幅が小さくなる。
図4を用いて、スポット溶接制御S100について説明する。
スポット溶接制御S100は、本発明のスポット溶接装置及びスポット溶接方法に係る実施形態である。
ステップS101において、作業者は、ロボットコントローラ70にワークWの溶接打点位置を指示する。ステップS102において、ロボットコントローラ70は、ロボットハンド30によって、溶接ガン10を溶接打点位置へ移動させる。ステップS103において、ロボットコントローラ70は、溶接ガン10にワークWを把持させる。
ステップS104において、コントローラ50は、超音波発生器51によって超音波を発生させ、超音波送信センサ41から超音波を送信させる。ステップS105において、超音波受信センサ42は、超音波送信センサ41から送信され電極11・12及びワークWを伝播した超音波を受信し、プリアンプ52は、超音波受信センサ42により受信した超音波信号のゲインを調整し、A/Dボード53は、プリアンプ52によりゲイン調整された超音波信号をデジタル信号に変換する。デジタル信号に変換された超音波信号は、コントローラ50に受信される。
ステップS106において、コントローラ50は、ラップ量Rと超音波振幅Dとの相関によって、受信した超音波信号の振幅Dよりラップ量Rを推定する。なお、ラップ量Rと超音波振幅Dとの相関は、予めコントローラ50に設定されているものとする(図3参照)。
ステップS107において、コントローラ50は、ステップS105にて推定したラップ量Rが所定ラップ量R1以上かどうかを確認する。推定したラップ量Rが所定ラップ量R1以上の場合には、ステップS111に移行する。推定したラップ量Rが所定ラップ量R1以上でない場合には、ステップS108へ移行する。
ステップS108において、コントローラ50は、式(1)によって補正量αを算出する。なお、所定ラップ量R1とは、ワークWの端部をスポット溶接する際に、接合不良を招かないために最低限必要となるラップ量(最低限必要となる電極11・12の中心位置からワークWの一端までの距離)である。所定ラップ量R1は、予めコントローラ50に設定されている。
[数1]
補正量α=所定ラップ量R1−ラップ量R・・・・(1)
ステップS109において、コントローラ50は、式(2)が成立するかどうかを確認する。式(2)が成立する場合には、補正量αだけ溶接ガン10を移動させることができないとして、ステップS112に移行する。式(2)が成立しない場合には、ステップS110に移行する。
[数2]
全ラップ量R2−(ラップ量R+補正量α)<電極半径d+余裕量β・・・・(2)
なお、全ラップ量R2とは、溶接ガン10の電極11・12でワークWを把持した状態で、電極11・12の中心位置(軸線)から最短に位置する溶接可能なワークWの端を一端としたときの、前記一端から溶接可能なワークWの他端までの距離である(図3参照)。
余裕量βとは、電極11・12とワークWの他端とが干渉しないために設定される所定寸法である。つまり、本来であれば、ラップ量Rと補正量αと電極半径dとの合計が全ラップ量R2以下の寸法であれば、電極11・12とワークWの他端とが干渉することはないが、実際には電極半径dの公差等の存在により干渉する可能性があるため、前記余裕量βを設定して、式(2)が成立しない場合には、確実に電極11・12とワークWの他端とが干渉することなく、溶接ガン10を移動させることができるようにしている。
ステップS110において、ロボットコントローラ70は、ロボットハンド30によって、補正量αだけ溶接ガン10を移動させる。ステップS111において、溶接コントローラ60は、給電装置20によって、電極11・12に高電流を供給し、溶接を行う。ステップS112において、コントローラ50は、モニタ等にアラームを出力し、作業者に異常状態を知らせる。
スポット溶接制御S100の効果について説明する。
スポット溶接制御S100によれば、溶接ガン10によってワークWを適正な位置で把持し、例えば端打ち(フランジ端から溶接電流がはみ出すこと)等の溶接不良を低減できる。
図5を用いて、傾斜角度θと超音波振幅Dとの相関について説明する。
なお、図5の下方では、横軸に傾斜角度θを表し、縦軸に超音波振幅Dを表した傾斜角度θと超音波振幅Dとの相関のグラフ図を表している。また、図5の上方では、溶接ガン10の電極11・12でワークWを把持した状態における傾斜角度θを断面模式図で表している。
傾斜角度θとは、溶接ガン10の電極11・12でワークWを把持した状態で、電極11・12の中心位置である軸線に垂直な平面に対してワークWが傾斜している角度であり、電極11・12によるワークWの把持状態を示すものである。
超音波振幅Dとは、溶接ガン10の電極11・12でワークWを把持した状態で、超音波送信センサ41によって発信された超音波が電極11・12及びワークWを伝播して超音波受信センサ42によって受信された超音波の振幅である。
一般に、超音波の伝播速度については、剛体(電極11・12又はワークW)における伝播速度と比較して、空気中の電波速度が極端に遅いことが分かっている。剛体(電極11・12又はワークW)と空気中とでは、音響インピーダンスが極端に異なるため、剛体を伝播する超音波が空気中へはほとんど伝播しないことが分かっている。そのため、溶接ガン10の電極11・12でワークWを把持した状態で、傾斜角度θが大きいほど、電極11・12とワークWとの接触部分が小さいため、超音波の全てがワークWに伝播されないことになる。そのため、超音波送信センサ41によって発信された超音波が電極11・12及びワークWを伝播して超音波受信センサ42によって受信される超音波は弱くなり、超音波の振幅が小さくなる。
図6を用いて、スポット溶接制御S200について説明する。
スポット溶接制御S200は、本発明のスポット溶接装置及びスポット溶接方法に係る別の実施形態である。
ステップS201において、作業者は、ロボットコントローラ70にワークWの溶接打点位置を指示する。ステップS202において、ロボットコントローラ70は、ロボットハンド30によって、溶接ガン10を溶接打点位置へ移動させる。ステップS203において、ロボットコントローラ70は、溶接ガン10にワークWを把持させる。
ステップS204において、コントローラ50は、超音波発生器51によって超音波を発生させ、超音波送信センサ41から超音波を送信させる。ステップS205において、超音波受信センサ42は、超音波送信センサ41から送信され電極11・12及びワークWを伝播した超音波を受信し、プリアンプ52は、超音波受信センサ42により受信した超音波信号のゲインを調整し、A/Dボード53は、プリアンプ52によりゲイン調整された超音波信号をデジタル信号に変換する。デジタル信号に変換された超音波信号は、コントローラ50により受信される。
ステップS206において、コントローラ50は、傾斜角度θと超音波振幅Dとの相関によって、受信した超音波の振幅Dより傾斜角度θを推定する。なお、傾斜角度θと超音波振幅Dとの相関は、予めコントローラ50に設定されているものとする(図5参照)。
ステップS207において、コントローラ50は、ステップS206にて推定した傾斜角度θが所定傾斜角度θ1以下かどうかを確認する。推定した傾斜角度θが所定傾斜角度θ1以下の場合には、ステップS208に移行する。推定した傾斜角度θが所定傾斜角度θ1以下でない場合には、ステップS209へ移行する。
ステップS208において、溶接コントローラ60は、給電装置20によって、電極11・12に高圧電流を供給させ、溶接を行う。ステップS209において、コントローラ50は、モニタ等にアラームを出力し、作業者に異常状態を知らせる。
スポット溶接制御S200の効果について説明する。
スポット溶接制御S200によれば、溶接ガン10によってワークWを適正な角度で把持し、溶接不良を低減できる。
10 溶接ガン
11 電極
12 電極
20 給電装置
30 ロボットハンド
41 超音波送信センサ
42 超音波受信センサ
50 コントローラ
W ワーク

Claims (10)

  1. ワークの被溶接個所を溶接ガンの一対の電極で把持して溶接するスポット溶接装置であって、
    前記一方の電極側に設けられる超音波送信手段と、
    前記他方の電極側に設けられる超音波受信手段と、
    前記溶接ガンの前記電極でワークを把持した状態で、前記超音波送信手段によって前記ワーク側に向けて超音波を送信し、前記超音波受信手段によって前記電極及び前記ワークを伝播する超音波を受信し、前記超音波受信手段によって受信される超音波の振幅の大きさに基づいて、前記溶接ガンの前記電極による前記ワークの把持状態を検出する把持状態検出手段と、
    を具備し、
    前記把持状態検出手段は、前記溶接ガンの前記電極でワークを把持した状態において、前記電極の中心位置から最短に位置する溶接可能な前記ワークの端を一端としたときの、前記電極の中心位置から前記一端までの距離であるラップ量を、前記超音波受信手段によって受信される超音波の振幅の大きさに基づいて推定して、前記推定されたラップ量を前記ワークの把持状態として検出し、
    前記推定されたラップ量が所定長さ以上の場合には、スポット溶接を実行する、
    スポット溶接装置。
  2. ワークの被溶接個所を溶接ガンの一対の電極で把持して溶接するスポット溶接装置であって、
    前記一方の電極側に設けられる超音波送信手段と、
    前記他方の電極側に設けられる超音波受信手段と、
    前記溶接ガンの前記電極でワークを把持した状態で、前記超音波送信手段によって前記ワーク側に向けて超音波を送信し、前記超音波受信手段によって前記電極及び前記ワークを伝播する超音波を受信し、前記超音波受信手段によって受信される超音波の振幅の大きさに基づいて、前記溶接ガンの前記電極による前記ワークの把持状態を検出する把持状態検出手段と、
    を具備し、
    前記把持状態検出手段は、前記溶接ガンの前記電極間でワークを把持した状態において、前記電極の中心位置から最短に位置する溶接可能な前記ワークの端を一端としたときの、前記電極の中心位置から前記一端までの距離であるラップ量を、前記超音波受信手段によって受信される超音波の振幅の大きさに基づいて推定して、前記推定されたラップ量を前記ワークの把持状態として検出し、
    前記推定されたラップ量と、ワークの端部をスポット溶接する際に最低限必要となるラップ量とに基づいて、前記溶接ガンの電極間によって把持されるワークの把持位置を補正し、スポット溶接を実行する、
    スポット溶接装置。
  3. 請求項2記載のスポット溶接装置であって、
    前記ワークの一端から溶接可能な他端までの長さが、前記推定されたラップ量と、前記ワークの把持位置を補正する補正量と、前記電極の半径と、所定余裕量と、の合計より小さい場合には、前記溶接ガンの電極間によって把持されるワークの把持位置を補正しない、
    スポット溶接装置。
  4. ワークの被溶接個所を溶接ガンの一対の電極で把持して溶接するスポット溶接装置であって、
    前記一方の電極側に設けられる超音波送信手段と、
    前記他方の電極側に設けられる超音波受信手段と、
    前記溶接ガンの前記電極でワークを把持した状態で、前記超音波送信手段によって前記ワーク側に向けて超音波を送信し、前記超音波受信手段によって前記電極及び前記ワークを伝播する超音波を受信し、前記超音波受信手段によって受信される超音波の振幅の大きさに基づいて、前記溶接ガンの前記電極による前記ワークの把持状態を検出する把持状態検出手段と、
    を具備し、
    前記把持状態検出手段は、前記電極の軸線に垂直な平面に対して前記ワークが傾斜している角度である傾斜角度を、前記超音波受信手段によって受信される超音波の振幅の大きさに基づいて推定して、前記推定された傾斜角度を前記ワークの把持状態として検出し、
    前記推定された傾斜角度の大きさが所定の大きさ以下の場合には、スポット溶接を実行する、
    スポット溶接装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載のスポット溶接装置であって、
    スポット溶接を実行しない場合には、警告を行う、
    スポット溶接装置。
  6. ワークの被溶接個所を溶接ガンの一対の電極で把持して溶接するスポット溶接方法であって、
    前記溶接ガンの前記電極でワークを把持した状態で、前記一方の電極側に設けられる超音波送信手段によって、前記ワーク側に向けて超音波を送信し、
    前記他方の電極側に設けられる超音波受信手段によって、前記電極及び前記ワークを伝播する超音波を受信し、
    前記溶接ガンの前記電極でワークを把持した状態において、前記電極の中心位置から最短に位置する溶接可能な前記ワークの端を一端としたときの、前記電極の中心位置から前記一端までの距離であるラップ量を、前記超音波受信手段によって受信される超音波の振幅の大きさに基づいて推定して、前記推定されたラップ量を前記溶接ガンの前記電極による前記ワークの把持状態として検出し、
    前記推定されたラップ量が所定長さ以上の場合には、スポット溶接を実行する、
    スポット溶接方法。
  7. ワークの被溶接個所を溶接ガンの一対の電極で把持して溶接するスポット溶接方法であって、
    前記溶接ガンの前記電極でワークを把持した状態で、前記一方の電極側に設けられる超音波送信手段によって、前記ワーク側に向けて超音波を送信し、
    前記他方の電極側に設けられる超音波受信手段によって、前記電極及び前記ワークを伝播する超音波を受信し、
    前記溶接ガンの前記電極でワークを把持した状態において、前記電極の中心位置から最短に位置する溶接可能な前記ワークの端を一端としたときの、前記電極の中心位置から前記一端までの距離であるラップ量を、前記超音波受信手段によって受信される超音波の振幅の大きさに基づいて推定して、前記推定されたラップ量を前記溶接ガンの前記電極による前記ワークの把持状態として検出し、
    前記推定されたラップ量と、ワークの端部をスポット溶接する際に最低限必要となるラップ量とに基づいて、前記溶接ガンの電極間によって把持されるワークの把持位置を補正し、スポット溶接を実行する、
    スポット溶接方法。
  8. 請求項7記載のスポット溶接方法であって、
    前記ワークの一端から溶接可能な他端までの長さが、前記推定されたラップ量と、前記ワークの把持位置を補正する補正量と、前記電極の半径と、所定余裕量と、の合計より小さい場合には、前記溶接ガンの電極間によって把持されるワークの把持位置を補正しない、
    スポット溶接方法。
  9. ワークの被溶接個所を溶接ガンの一対の電極で把持して溶接するスポット溶接方法であって、
    前記溶接ガンの前記電極でワークを把持した状態で、前記一方の電極側に設けられる超音波送信手段によって、前記ワーク側に向けて超音波を送信し、
    前記他方の電極側に設けられる超音波受信手段によって、前記電極及び前記ワークを伝播する超音波を受信し、
    前記電極の軸線に垂直な平面に対して前記ワークが傾斜している角度を傾斜角度である傾斜角度を、前記超音波受信手段によって受信される超音波の振幅の大きさに基づいて推定して、前記推定された傾斜角度を前記溶接ガンの前記電極による前記ワークの把持状態として検出し、
    前記推定された傾斜角度の大きさが所定の大きさ以下の場合には、スポット溶接を実行する、
    スポット溶接方法。
  10. 請求項6から9のいずれか一項に記載のスポット溶接方法であって、
    スポット溶接を実行しない場合には、警告を行う、
    スポット溶接方法。
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