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JP5786691B2 - 送受信装置および送受信システム - Google Patents
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JP5786691B2 - 送受信装置および送受信システム - Google Patents

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Description

本開示は、送受信装置および送受信システムに関する。
従来から、同軸ケーブルなどを用いて画像をアナログ信号で伝送する送受信システムが、例えば監視カメラシステム等として広く使われている。
同軸ケーブルなどを用いてアナログ信号を伝送する送受信システムにあっては、伝送する信号の周波数が高くなり、また、伝送距離が長くなるほど、信号の減衰が大きくなる。従って、アナログ信号による画像データ等の伝送には、信号の減衰に伴う画像の劣化の観点から、伝送距離の長さについて制限があった。
このため、監視カメラシステム等に用いられる送受信システムにおいても、直交振幅変調(quadrature amplitude modulation:QAM)や直交位相シフトキーイング(quadrature phase shift keying:QPSK)などによるデジタル変調信号を用い、より劣化の少ない画像データ等の伝送を行いたいといった要望がある。デジタル変調信号を用いた伝送にあっては、伝送距離が長くなったとしても信号の強さがある閾値を超えていれば、受信側においてエラー訂正等のデジタル信号処理を施すことによって、劣化の少ない画像を伝送することができる。
QAMやQPSKのようなデジタル変調がされた信号を生成する場合、デジタル信号処理回路によって搬送波とデータレートと変調方式に応じた信号を生成したのち、この信号をD/Aコンバータに入力し、デジタル変調された信号を得るのが一般的である。
一般に、D/Aコンバータは所定のクロック信号に基づいてサンプリング処理を行う。従って、D/Aコンバータの出力には、生成しようとする搬送波とともに、クロック信号と搬送波の差分である折り返し信号が出力される。折り返し信号は折り返し歪みを発生させるため、例えば後述する非特許文献1の3頁に記載されているように、通常、D/Aコンバータの出力側にアンチエイリアシングフィルタを配置し、送信信号に含まれる折り返し信号を減衰させるといったことが行われる。
[平成23年11月24日検索]、インターネット〈URL:http://www.analog.com/static/imported-files/jp/overviews/ADI_Data_Conversion_Poster_F.pdf〉
例えば、生成される搬送波の周波数が低いオーディオ用のD/Aコンバータにおいては、D/Aコンバータを構成するICなどの半導体装置に、アンチエイリアシングフィルタを内蔵するといったことが可能である。しかしながら、映像信号のように高い周波数の信号を扱うD/Aコンバータにあっては、アンチエイリアシングフィルタを内蔵すると、歪みやノイズの点で充分な特性を得ることが難しい。従って、例えば、映像信号の伝送用途にあっては、通常、インダクタやコンデンサなどの部品を用いて、外付けのアンチエイリアシングフィルタを構成するといったことが行われる。しかしながら、外付けフィルタはコストが高く、占める面積も大きい。このため、送受信システムに持ちいられる装置のコストダウンや小型化を妨げる要因となる。
従って、本開示の目的は、送信側がD/Aコンバータの出力をそのまま送信信号として出力し折り返し信号に基づく折り返し歪みが発生したとしても、送受信特性の劣化が生じない送受信装置および送受信システムを提供することにある。
上記の目的を達成するための本開示の送受信装置は、
送信部および受信部から構成された送受信装置であって、
送信部は、デジタル変調信号を出力するD/Aコンバータを備えており、D/Aコンバータの出力をそのまま送信信号として出力し、
受信部は、
外部から入力される送信信号の周波数ダウンコンバージョン機能を有する高調波除去ミキサ回路、及び、
高調波除去ミキサ回路の出力から受信信号を選択するフィルタ回路、
を含む受信手段を備えている送受信装置である。
上記の目的を達成するための本開示の送受信システムは、
デジタル変調信号を出力するD/Aコンバータを備え、D/Aコンバータの出力をそのまま送信信号として出力する送信装置と、送信装置から送信信号が送信されてきた場合に、送信信号を受信する受信装置とから成る送受信システムであって、
受信装置は、
外部から入力される送信信号の周波数ダウンコンバージョン機能を有する高調波除去ミキサ回路、及び、
高調波除去ミキサ回路の出力から受信信号を選択するフィルタ回路、
を含む受信手段を備えている送受信システムである。
本開示の送受信装置あるいは送受信システムによれば、受信部(受信装置)は外部から入力される送信信号の周波数ダウンコンバージョン機能を有する高調波除去ミキサ回路と高調波除去ミキサ回路の出力から受信信号を選択するフィルタ回路とを含んでいる。従って、D/Aコンバータの出力がそのまま送信信号として出力されていても、これに含まれる折り返し信号が受信部(受信装置)側に影響を与えるといったことがない。
図1は、第1の実施形態に係る送受信装置を用いた送受信システムの機能ブロック図である。 図2は、単純な構成のダイレクトコンバージョン方式のミキサ回路を用いた場合の問題点を説明するための、参考例の送受信システムの機能ブロック図である。 図3の(A)は、単純な構成のダイレクトコンバージョン方式のミキサ回路の構成を説明するための模式図である。図3の(B)は、ミキサ回路の出力のスペクトラムを説明するための模式的なグラフである。 図4の(A)は、図2の接続ノードND_Bにおける信号のスペクトラムを説明するための模式的なグラフである。図4の(B)は、折り返し信号による影響を低減するために必要となるフィルタの特性を説明するための模式的なグラフである。 図5は、アンチエイリアシングフィルタを備えた参考例の送受信装置の機能ブロック図である。 図6の(A)は、高調波除去ミキサ回路の構成を説明するための模式図である。図6の(B)は、高調波除去ミキサ回路の出力のスペクトラムを説明するための模式的なグラフである。 図7は、第2の実施形態に係る送受信装置を用いた送受信システムの機能ブロック図である。 図8は、図7の接続ノードND_Bにおける信号のスペクトラムを説明するための模式的なグラフである。 図9は、第3の実施形態に係る送受信装置を用いた送受信システムの機能ブロック図である。 図10は、図9の接続ノードND_Bにおける信号のスペクトラムを説明するための模式的なグラフである。
以下、図面を参照して、実施形態に基づき本開示を説明する。本開示は実施形態に限定されるものではなく、実施形態における種々の数値や材料は例示である。以下の説明において、同一要素または同一機能を有する要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。尚、説明は、以下の順序で行う。
1.本開示に係る送受信装置および送受信システム、全般に関する説明
2.第1の実施形態
3.第2の実施形態
4.第3の実施形態、その他
[本開示に係る送受信装置および送受信システム、全般に関する説明]
本開示に係る送受信装置にあっては、送信部の出力部と受信部の入力部とは同一の接続ノードに接続されている構成とすることができる。
あるいは又、上述した好ましい構成を含む本開示に係る送受信装置において、高調波除去ミキサ回路は複数の混合器を含んでおり、各混合器のそれぞれに位相の異なるクロック信号が入力されることによって外部から入力される送信信号の周波数ダウンコンバージョンを行う構成とすることができる。この場合において、位相の異なるクロック信号の数は2の冪乗である構成とすることができる。
あるいは又、上述した各種の好ましい構成を含む本開示に係る送受信装置にあっては、伝送路を介して外部から送信信号が入力される構成とすることができる。この場合において、同軸ケーブルや無線回線といった有線または無線の伝送路を用いることができるが、コストを抑える等といった観点からは、有線の伝送路を用いる構成が好ましい。
あるいは又、上述した好ましい構成を含む本開示に係る送受信装置において、接続ノードには、アナログ信号回路の出力が更に接続されている構成とすることができる。
あるいは又、上述した好ましい構成を含む本開示に係る送受信装置は、アナログ信号を受信するためのアナログ受信部を更に備えている構成とすることができる。
あるいは又、上述した各種の好ましい構成を含む本開示に係る送受信装置にあっては、送受信装置を構成する受信部が、少なくとも、第1の受信信号を受信するための第1の受信手段と、第1の受信信号とは異なる第2の受信信号を受信するための第2の受信手段とを備えている構成とすることができる。
本開示に係る送受信装置および送受信システム(以下、単に、「本開示」と呼ぶ場合がある)において、デジタル変調の方式は特に限定するものではない。例えば、振幅シフトキーイング(amplitude shift keying:ASK)、位相シフトキーイング(phase shift keying:PSK)、直交位相シフトキーイング(quadrature phase shift keying:QPSK、直交位相変調とも呼ばれる)、周波数シフトキーイング(frequency shift keying:FSK)、及び、直交振幅変調(quadrature amplitude modulation:QAM)といった周知の方式を用いることができる。
周波数ダウンコンバージョン機能を有する高調波除去ミキサ回路は、例えば、異なる利得(ゲイン)を有する複数の混合器のそれぞれを、同一の周波数であって位相が異なるクロック信号に基づいて動作させ、各混合器の出力を加算して出力を得るといった構成の回路である。この構成の回路によれば、各混合器の利得とクロック信号の位相差とを好適に設定することによって、Sin波でスイッチングしたと同様の特性を得ることができる。高調波除去ミキサ回路の動作原理は、例えば、米国特許第7519348号明細書に詳しい。高調波除去ミキサ回路は、周知の回路素子などを用いて構成することができる。
高調波除去ミキサ回路には、位相が異なるクロック信号が複数入力される。クロック信号の数は、高調波除去ミキサ回路の設計に応じて適宜設定すればよい。例えば、電圧制御発振器(voltage controlled oscillator:VCO)を用いてクロック信号を生成する場合、回路規模の抑制やノイズ軽減といった観点からは、クロック信号の数は2の冪乗とすることが好ましい。
接続ノードにアナログ信号回路の出力が更に接続されている構成にあっては、受信側の装置が更にアナログ信号を受信するためのアナログ受信部を備えていれば、デジタル通信とアナログ通信による並行送信を行うことができる。このような構成であれば、何らかの故障が生じた場合であっても通信を維持することができる可能性が高まるので、送受信システムの信頼性を向上させることができる。
例えば、本開示に係る送受信装置を用いることによって、同軸ケーブルや無線回線といった有線または無線の伝送路を介して、双方向に通信が可能な送受信システムを構成することができる。尚、一方向への通信が可能な送受信システムを構成する場合には、例えば、送信側は送信部(送信装置)のみの構成とし、受信側は受信部(受信装置)のみの構成とすればよい。
本明細書に示す各種の条件は、厳密に成立する場合の他、実質的に成立する場合にも満たされる。設計上あるいは製造上生ずる種々のばらつきの存在は許容される。
[第1の実施形態]
第1の実施形態は、本開示に係る送受信装置および送受信システムに関する。
図1は、第1の実施形態に係る送受信装置を用いた送受信システムの機能ブロック図である。
この送受信システム1は、一対の送受信装置100(100A,100B)から構成されており、例えば同軸ケーブルから成る伝送路110を介して、双方向に通信が可能な送受信システムである。符号ND_Aは送受信装置100Aの接続ノードであり、符号ND_Bは送受信装置100Bの接続ノードである。接続ノードND_Aと接続ノードND_Bとは、伝送路110を介して接続されている。
送受信装置100Aから送受信装置100Bに向かって通信を行う動作と、送受信装置100Bから送受信装置100Aに向かって通信を行う動作とは、基本的には同じ動作である。そこで、以下の説明にあっては、送受信装置100Aからの送信信号を送受信装置100Bが受信するといった場合について説明する。
尚、図示の都合上、送受信装置100Aについては、後述する受信部102の構成要素について参照符号の表記を省略した。また、送受信装置100A,100Bを区別する必要がない場合には、これを単に送受信装置100と表す場合がある。後述する他の実施形態においても同様である。
送受信装置100は、送信部(送信装置)101および受信部(受信装置)102から構成されている。送信部101は、デジタル変調信号を出力するD/Aコンバータ14を備えており、D/Aコンバータ14の出力をそのまま送信信号として出力する。図1に示す例では、送受信装置100AのD/Aコンバータ14の出力側は接続ノードND_Aと直接に接続されており、送受信装置100BのD/Aコンバータ14の出力側は接続ノードND_Bと直接に接続されている。
図1の送受信装置100Aを構成する送信部101を参照して、より詳しく説明する。図1に示す例では、増幅器11、A/Dコンバータ12およびロジック回路13を介した信号がD/Aコンバータ14に入力される。
図示せぬ撮像装置から送られるアナログ映像信号Vsig_Aは、増幅器11によって増幅された後、A/Dコンバータ12によってデジタル信号に変換される。ロジック回路13は、例えば、A/Dコンバータ12とD/Aコンバータ14とのインターフェース回路などであって、適宜デジタル信号処理を行う。D/Aコンバータ14は所定のクロック信号Fclkに基づいてサンプリング処理を行い、例えば直交位相変調されたアナログ信号を出力する。クロック信号Fclkの周波数は、送受信装置の仕様に応じて適宜設定すればよいが、概ね、100[MHz]といった値である。
上述したように、D/Aコンバータ14は、クロック信号Fclkに基づくサンプリング処理を行う。このため、生成しようとする搬送波を符号Ftx_Aで表せば、D/Aコンバータ14の出力側には、搬送波Ftx_Aと共に折り返し信号(Fclk−Ftx_A)も出力される。
図1の送受信装置100Bを構成する送信部101については、上述した説明を適宜読み替えればよい。具体的には、「アナログ映像信号Vsig_A」を『アナログ映像信号Vsig_B』と読み替え、「搬送波Ftx_A」を『搬送波Ftx_B』と読み替えればよい。例えば、送受信装置100Bを構成する送信部101において、D/Aコンバータ14の出力側には、搬送波Ftx_Bと共に折り返し信号(Fclk−Ftx_B)も出力される。
次いで、送受信装置100を構成する受信部102について説明する。受信部102は、高調波除去ミキサ回路と高調波除去ミキサ回路の出力から受信信号を選択するフィルタ回路とを含む受信手段20を備えている。
図1の送受信装置100Bを構成する受信部102を参照して、より詳しく説明する。受信手段20は、ダイレクトコンバージョン方式の構成であり、IQ平面上の情報を高周波信号に変換する直交変調器(復調器)から構成されている。I変調器は、高調波除去ミキサ回路21とフィルタ回路26を備えている。フィルタ回路26の出力は、増幅器27によって増幅された後、A/Dコンバータ28によってデジタル信号化される。同様に、Q変調器は、高調波除去ミキサ回路31とフィルタ回路36を備えている。フィルタ回路36の出力は、増幅器37によって増幅された後、A/Dコンバータ38によってデジタル信号化される。
高調波除去ミキサ回路21,31は、外部から入力される送信信号の周波数ダウンコンバージョン機能を有する。I変調器とQ変調器の構成は基本的には同様であるので、以下、I変調器を構成する高調波除去ミキサ回路21等の構成について詳しく説明する。
高調波除去ミキサ回路21は、図1に示す例では3つの混合器22,23,24から構成されている。混合器22,23,24の入力側(換言すれば、高調波除去ミキサ回路21の入力側)は、送受信装置100Bの接続ノードND_Bに接続されている。
以上説明したように、送受信装置100にあっては、送信部101の出力部と受信部102の入力部とは同一の接続ノードに接続されている。高調波除去ミキサ回路21には、送受信装置100Aからの送信信号が、有線の伝送路110を介して入力される。
混合器22,23,24のそれぞれは、所定の異なる利得特性を有するように設定されており、同一の周波数であってそれぞれ位相が異なるクロック信号に基づいて動作する。即ち、マルチフェーズジェネレータ41によって、基準クロック装置42からの基準クロック信号に基づいて、同一の周波数であって位相が異なる3種のクロック信号が生成される。信号線43を介して、混合器22,23,24のそれぞれに位相の異なるクロック信号が入力され、各混合器はスイッチングされる。混合器22,23,24の出力は、加算部25で加算され出力信号I_OUTとなる。各混合器の利得とクロック信号の位相差とを好適に設定することによって、Sin波でスイッチングしたと同様の特性を得ることができる。出力信号I_OUTからフィルタ回路26によって選択された所定の受信信号は、増幅器27を介してA/Dコンバータ28によってデジタル信号化される。
尚、上述したように、例えばVCOを用いてクロック信号を生成する場合、回路規模の抑制やノイズ軽減といった観点からは、位相の異なるクロック信号の数(換言すれば、混合器の数)は2の冪乗であることが好ましい。このように、混合器の数は3に限定するものではなく、高調波除去ミキサ回路の設計に応じて適宜設定すればよい。
Q変調器の構成や動作は、上述した説明を適宜読みかえればよい。具体的には、高調波除去ミキサ回路21を高調波除去ミキサ回路31、混合器22,23,24を混合器32,33,34、加算部25を加算部35、出力信号I_OUTを出力信号Q_OUT、信号線43を信号線44、フィルタ回路26をフィルタ回路36、増幅器27を増幅器37、A/Dコンバータ28をA/Dコンバータ38と読み替えればよい。A/Dコンバータ28,38からのデータに基づいて、例えば周知の表示部によって画像を表示するといった構成とすることができる。尚、図示の都合上、図1等にあっては上述した表示部などの記載を省略した。他の実施形態においても同様である。
ここで、発明の理解を助けるため、高調波除去ミキサ回路21,31の代わりに、単純な構成のミキサ回路を用いた場合の課題について説明する。
図2は、単純な構成のダイレクトコンバージョン方式のミキサ回路を用いた場合の問題点を説明するための、参考例の送受信システムの機能ブロック図である。
図2に示す参考例の送受信装置900(900A,900B)は、図1に示す送受信装置100(100A,100B)における受信部102を受信部902に置き換えた構成である。他の構成要素は図1を参照して説明した構成要素と同一であるので、受信部902を除く他の構成要素についての説明は省略する。
受信部902はダイレクトコンバージョン方式であり、I変調器はミキサ回路21’とフィルタ回路26を含み、Q変調器はミキサ回路31’とフィルタ回路36を含む。I変調器とQ変調器の構成は基本的には同様であるので、以下、I変調器を構成するミキサ回路21’等の構成について詳しく説明する。
ミキサ回路21’は、1つの混合器22’から構成されている。基準クロック装置42’の基準クロック信号に基づくクロック信号がマルチフェーズジェネレータ41’によって生成され、信号線43’を介して、混合器22’に入力される。
図3の(A)は、1つの混合器から構成されているミキサ回路の動作を説明するための模式図である。図3の(B)は、ミキサ回路の出力のスペクトラムを説明するための模式的なグラフである。
混合器22’は、マルチフェーズジェネレータ41’によって、基準クロック装置42’からのクロック信号に基づいて、受信しようとする周波数(即ち、搬送波Ftx_Aと同じ周波数)の矩形波でスイッチングされる。搬送波の周波数は、送受信装置の仕様に応じて適宜設定されるが、概ね、100[MHz]といった値である。
矩形波には奇数次の高調波が含まれている。従って、ダイレクトコンバージョン方式のミキサ回路は、受信しようとする周波数の奇数倍(3倍、5倍、…)の周波数もダウンコンバートしてしまう。スペクトラム図で示せば、ミキサ回路21’の出力は、図3の(B)のように表される。
ここで、図2における接続ノードND_Bにおける信号のスペクトラムについて、図4の(A)および(B)を参照して説明する。
図4の(A)は、図2の接続ノードND_Bにおける信号のスペクトラムを説明するための模式的なグラフである。図4の(B)は、折り返し信号による影響を低減するために必要となるフィルタの特性を説明するための模式的なグラフである。
接続ノードND_Bには、搬送波が符号Ftx_Aで表される送受信装置900Aからの送信信号と、搬送波が符号Ftx_Bで表される送受信装置900Bからの送信信号とが重畳している。ここで、送受信装置900Aからの送信信号は伝送路110を伝達する際に減衰するので、搬送波Ftx_Bは搬送波Ftx_Aよりもその強度が強い。また、上述したように、送受信装置900Bの送信信号には、折り返し信号(Fclk−Ftx_B)も出力されている。結果として、接続ノードND_Bにおける信号のスペクトラムの概要は、図4の(A)のように表される。
例えば、搬送波Ftx_Aの3倍の周波数と折り返し信号(Fclk−Ftx_B)の周波数が一致または近接している場合、送受信装置900Bのミキサ回路21’は、受信しようとしている信号Ftx_Aだけでなく、折り返し信号(Fclk−Ftx_B)もダウンコンバートしてしまうので、誤信号が発生する。尚、伝送路110における減衰が少ない場合には、更折り返し信号(Fclk−Ftx_A)に起因して同様の問題が起こる。
折り返し信号(Fclk−Ftx_B)のダウンコンバートを避けるためには、図4の(B)に示すように、搬送波Ftx_Aの3倍の周波数付近において充分な減衰特性を示すローパスフィルタを用いて、接続ノードND_Bに伝わる折り返し信号(Fclk−Ftx_B)を減衰させる必要がある。
従って、単純な構成のダイレクトコンバージョン方式のミキサ回路を用いる場合には、図5に示すように、送受信装置900のD/Aコンバータ14の出力側に上述したローパスフィルタ(アンチエイリアシングフィルタ)91を設ける必要がある。
単純な構成のミキサ回路を用いた場合の課題について説明した。第1の実施形態に係る送受信装置100にあっては、高調波除去ミキサ回路を用いているので、折り返し信号(Fclk−Ftx_B)をダウンコンバートするといったことが起こらない。以下、図6を参照して説明する。
図6の(A)は、高調波除去ミキサ回路の構成を説明するための模式図である。図6の(B)は、高調波除去ミキサ回路の出力スペクトラムを説明するための模式的なグラフである。
上述したように、図6の(A)で示す高調波除去ミキサ回路21にあっては、混合器22,23,24の出力が、加算部25で加算され出力信号(例えばI_OUT)となる。各混合器の利得とクロック信号の位相差とを好適に設定することによって、Sin波でスイッチングしたと同様の特性を得ることができる。
高調波除去ミキサ回路21の出力スペクトラムは、図6の(B)のように表される。このように、搬送波Ftx_Aの奇数次の高調波に対する応答性が低いので、搬送波Ftx_Aの3倍の周波数と折り返し信号(Fclk−Ftx_B)の周波数が一致または近接していても、折り返し信号(Fclk−Ftx_B)をダウンコンバートしてしまうといったことを避けることができる。従って、第1の実施形態に係る送受信装置100にあっては、D/Aコンバータ14の出力をそのまま送信信号として出力しても、良好に通信を行うことができる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態も、本開示に係る送受信装置および送受信システムに関する。第1の実施形態に対し、送信部は、搬送波の周波数が相違する2つの送信信号を送信し、受信部は、第1の受信信号を受信するための第1の受信手段と、第1の受信信号とは異なる第2の受信信号を受信するための第2の受信手段とを備えている点が、主に相違する。
デジタル変調信号の搬送波の周波数を異にすることによって、同一の同軸ケーブルで複数の信号を伝送することが可能である。従って、送受信装置が、第1の受信信号を受信するための第1の受信手段と、第1の受信信号とは異なる第2の受信信号を受信するための第2の受信手段とを備えている構成とすれば、伝送レートの高速化を図る事ができる。
図7は、第2の実施形態に係る送受信装置を用いた送受信システムの機能ブロック図である。
この送受信システム2も、一対の送受信装置200(200A,200B)から構成されており、例えば同軸ケーブルから成る伝送路110を介して、双方向に通信が可能な送受信システムである。符号ND_Aは送受信装置200Aの接続ノードであり、符号ND_Bは送受信装置200Bの接続ノードである。第1の実施形態と同様に、接続ノードND_Aと接続ノードND_Bとは、伝送路110を介して接続されている。
送受信装置200Aから送受信装置200Bに向かって通信を行う動作と、送受信装置200Bから送受信装置200Aに向かって通信を行う動作とは、基本的には同じ動作である。そこで、以下の説明にあっては、送受信装置200Aからの送信信号を送受信装置200Bが受信するといった場合について説明する。
送受信装置200は、送信部201および受信部202から構成されている。送信部201の構成は、2つの異なる搬送波の送信信号を送信する点が、第1の実施形態で説明した送信部101と相違する。
図7の送受信装置200Aを構成する送信部201を参照して、より詳しく説明する。図7に示す例では、図示せぬ撮像装置から送られる2種類のアナログ映像信号Vsig_A1,Vsig_A2は、増幅器11、A/Dコンバータ12およびロジック回路13を介して、D/Aコンバータ14に入力される。D/Aコンバータ14は所定のクロック信号に基づいてサンプリング処理を行い、アナログ映像信号Vsig_A1,Vsig_A2のそれぞれに対応して、搬送波の周波数が異なるた2種類のデジタル変調信号を出力する。アナログ映像信号Vsig_A1,Vsig_A2に対応するデジタル変調信号の搬送波を、それぞれ、符号Ftx_A1,Ftx_A2で表す。
図7の送受信装置200Bを構成する送信部201については、上述した説明を適宜読み替えればよいので、説明を省略する。例えば、送受信装置200Bを構成する送信部201において、D/Aコンバータ14の出力側から、搬送波がFtx_B1,Ftx_B2であるデジタル変調信号が送信される。
次いで、送受信装置200を構成する受信部202について説明する。受信部202は、少なくとも、第1の受信信号(図7の例では、搬送波がFtx_A1であるデジタル変調信号)を受信するための第1の受信手段20_1と、第1の受信信号とは異なる第2の受信信号(図7の例では、搬送波がFtx_A2であるデジタル変調信号)を受信するための第2の受信手段20_2とを備えている。
図7の送受信装置200Bを構成する受信部202を参照して、より詳しく説明する。受信部202は、基本的には、図1で示す受信手段20を2つ備えた構成である。受信手段20_1,20_2の構成は、基本的には、第1の実施形態において説明した受信手段20と同様であるので、説明を省略する。
図8は、図7の接続ノードND_Bにおける信号のスペクトラムを説明するための模式的なグラフである。尚、図8においては、送信部201の折り返し信号の表示を省略した。
受信手段20_1,20_2は高調波除去ミキサ回路を含む構成であるので、折り返し信号をダウンコンバートするといったことが起こらない。従って、搬送波Ftx_A1,Ftx_A2,Ftx_B1,Ftx_B2などの周波数の選定について制限が少なく、周波数の配置が容易となり、システムの簡略化も図ることができるといった利点を備えている。
尚、上述した例では、各送受信装置は搬送波の周波数が相違する2つの送信信号によって通信を行うとしたが、3つ以上の送信信号によって通信を行う構成とすることができる。このように、第2の実施形態によれば、伝送レートの高速化を図る事ができる。
[第3の実施形態、その他
第3の実施形態も、本開示に係る送受信装置および送受信システムに関する。第1の実施形態に対し、接続ノードにはアナログ信号回路の出力が接続されている点や、アナログ信号を受信するためのアナログ受信部を備えている点が、主に相違する。
デジタル変調信号の搬送波の周波数が、例えばアナログ映像信号の周波数と重ならなければ、支障なく同一の同軸ケーブルで同時に伝送することが可能である。
図9は、第3の実施形態に係る送受信装置を用いた送受信システムの機能ブロック図である。
この送受信システム3も、一対の送受信装置300(300A,300B)から構成されており、例えば同軸ケーブルから成る伝送路110を介して、双方向に通信が可能な送受信システムである。符号ND_Aは送受信装置300Aの接続ノードであり、符号ND_Bは送受信装置300Bの接続ノードである。第1の実施形態と同様に、接続ノードND_Aと接続ノードND_Bとは、伝送路110を介して接続されている。
送受信装置300Aは、図1に示す送受信装置100Aにアナログ信号の送信部310を加えた構成である。また、送受信装置300Bは、図1に示す送受信装置100Bにアナログ信号の受信部320を加えた構成である。
送受信装置300Aに加えられたアナログ信号の送信部310は、アナログ映像信号VSig_Aが入力される増幅器311を備えている。増幅器311の出力側は、接続ノードND_Aに接続されている。このように、接続ノードND_Aには、例えば、ベースバンド伝送を行うアナログ信号回路の出力が接続されている。尚、増幅器311からの出力信号を、符号Fv_Aで表す。
また、送受信装置300Bに加えられたアナログ信号の受信部320は、アナログ信号Fv_Aが入力される増幅器321を備えている。増幅器321の出力側は、例えば、表示装置322に接続されている。
図10は、図9の接続ノードND_Bにおける信号のスペクトラムを説明するための模式的なグラフである。
信号Fv_Aがベースバンド伝送による映像信号である場合、一般的には、その周波数は数メガヘルツ程度といった値である。従って、デジタル変調信号の搬送波に比べて充分低い周波数であり、表示装置322における受信設定を適切に行うことによって、支障なく信号Fv_Aによる映像を受信することができる。
図9に示す送受信システム3にあっては、図1を参照して説明したと同様にデジタル変調信号を用いた双方向通信を行うことができる。そして、これに加えて、アナログ信号を用いた通信も行うことができる。従って、何らかの故障が生じた場合であっても通信を維持することができる可能性が高くなるので、送受信システムの信頼性を向上させることができる。
尚、図9に示す例では、アナログ映像信号による通信は、送受信装置300Aから送受信装置300Bへの一方向となるが、この構成は例示にすぎない。例えば、送受信装置300のそれぞれが、アナログ信号の送信部310とアナログ信号の受信部320を備えた構成とすることで、アナログ映像信号による通信も双方向に行うことができる態様とすることができる。
以上、本開示の実施形態について具体的に説明したが、本開示の上述の実施形態に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
なお、本開示の技術は以下のような構成も取ることができる。
(1)送信部および受信部から構成された送受信装置であって、
送信部は、デジタル変調信号を出力するD/Aコンバータを備えており、D/Aコンバータの出力をそのまま送信信号として出力し、
受信部は、
外部から入力される送信信号の周波数ダウンコンバージョン機能を有する高調波除去ミキサ回路、及び、
高調波除去ミキサ回路の出力から受信信号を選択するフィルタ回路、
を含む受信手段を備えている送受信装置。
(2)送信部の出力部と受信部の入力部とは同一の接続ノードに接続されている上記(1)に記載の送受信装置。
(3)高調波除去ミキサ回路は複数の混合器を含んでおり、
各混合器のそれぞれに位相の異なるクロック信号が入力されることによって外部から入力される送信信号の周波数ダウンコンバージョンを行う上記(1)又は(2)に記載の送受信装置。
(4)位相の異なるクロック信号の数は2の冪乗である上記(3)に記載の送受信装置。
(5)伝送路を介して外部から送信信号が入力される上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の送受信装置。
(6)伝送路は有線の伝送路である上記(5)に記載の送受信装置。
(7)接続ノードには、アナログ信号回路の出力が更に接続されている上記(2)に記載の送受信装置。
(8)アナログ信号を受信するためのアナログ受信部を更に備えている上記(2)に記載の送受信装置。
(9)受信部は、少なくとも、第1の受信信号を受信するための第1の受信手段と、第1の受信信号とは異なる第2の受信信号を受信するための第2の受信手段とを備えている上記(1)乃至(8)のいずれかに記載の送受信装置。
(10)デジタル変調信号を出力するD/Aコンバータを備え、D/Aコンバータの出力をそのまま送信信号として出力する送信装置と、送信装置から送信信号が送信されてきた場合に、送信信号を受信する受信装置とから成る送受信システムであって、
受信装置は、
外部から入力される送信信号の周波数ダウンコンバージョン機能を有する高調波除去ミキサ回路、及び、
高調波除去ミキサ回路の出力から受信信号を選択するフィルタ回路、
を含む受信手段を備えている送受信システム。
1,2,3・・・送受信システム、100,100A,100B,200,200A,200B,300,300A,300B,900,900A,900B・・・送受信装置、101・・・送信部(送信装置)、102,202,902・・・受信部(受信装置)、110・・・伝送路、11・・・増幅器、12・・・A/Dコンバータ、13・・・ロジック回路、14・・・D/Aコンバータ、20・・・受信手段、21,31・・・高調波除去ミキサ回路、21’,31’・・・ミキサ回路、22,23,24,32,33,34,22’,32'・・・混合器、25,35・・・加算部、26,36・・・フィルタ回路、27,37,311,321・・・増幅器、28,38・・・A/Dコンバータ、41,41’・・・マルチフェーズジェネレータ、42,42’・・・基準クロック装置、43,43’,44,44’・・・信号線、91・・・ローパスフィルタ、310・・・アナログ信号の送信部、320・・・アナログ信号の受信部、322・・・表示装置

Claims (10)

  1. 送信部および受信部から構成された送受信装置であって、
    送信部は、デジタル変調信号を出力するD/Aコンバータを備えており、D/Aコンバータの出力をそのまま送信信号として出力し、
    受信部は、
    外部から入力される送信信号の周波数ダウンコンバージョン機能を有する高調波除去ミキサ回路、及び、
    高調波除去ミキサ回路の出力から受信信号を選択するフィルタ回路、
    を含む受信手段を備えている送受信装置。
  2. 送信部の出力部と受信部の入力部とは同一の接続ノードに接続されている請求項1に記載の送受信装置。
  3. 高調波除去ミキサ回路は複数の混合器を含んでおり、
    各混合器のそれぞれに位相の異なるクロック信号が入力されることによって外部から入力される送信信号の周波数ダウンコンバージョンを行う請求項1に記載の送受信装置。
  4. 位相の異なるクロック信号の数は2の冪乗である請求項3に記載の送受信装置。
  5. 伝送路を介して外部から送信信号が入力される請求項1に記載の送受信装置。
  6. 伝送路は有線の伝送路である請求項5に記載の送受信装置。
  7. 接続ノードには、アナログ信号回路の出力が更に接続されている請求項2に記載の送受信装置。
  8. アナログ信号を受信するためのアナログ受信部を更に備えている請求項2に記載の送受信装置。
  9. 受信部は、少なくとも、第1の受信信号を受信するための第1の受信手段と、第1の受信信号とは異なる第2の受信信号を受信するための第2の受信手段とを備えている請求項1に記載の送受信装置。
  10. デジタル変調信号を出力するD/Aコンバータを備え、D/Aコンバータの出力をそのまま送信信号として出力する送信装置と、送信装置から送信信号が送信されてきた場合に、送信信号を受信する受信装置とから成る送受信システムであって、
    受信装置は、
    外部から入力される送信信号の周波数ダウンコンバージョン機能を有する高調波除去ミキサ回路、及び、
    高調波除去ミキサ回路の出力から受信信号を選択するフィルタ回路、
    を含む受信手段を備えている送受信システム。
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