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JP5793992B2 - ヒートポンプ - Google Patents
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Description

本発明は、ヒートポンプに関し、特に、筐体の設置自由度の向上に関するものである。
従来より、地中熱を利用したヒートポンプが知られている。例えば、特許文献1には、この種のヒートポンプが開示されている。このヒートポンプは、圧縮機、利用側熱交換器、膨張弁及び熱源側熱交換器が順に接続された冷媒回路と、熱媒体が封入された地中熱交換器とを備えている。圧縮機、膨張弁及び熱源側熱交換器は、共通の筐体に収容されている。ヒートポンプ暖房では、地中熱交換器内で地中から吸熱した熱媒体が熱源側熱交換器に導入される。そして、その熱媒体と熱源側熱交換器内を流れる冷媒とが熱交換して、冷媒が吸熱し蒸発する。このように、ヒートポンプ暖房では、冷媒回路における蒸発器の熱源として、地中熱を利用している。
特開2009−236403
特許文献1の例では、地中熱交換器と熱源側熱交換器との間で熱媒体を循環させる循環ポンプが設けられている。循環ポンプを用いると、地中熱交換器及び筐体の位置関係に適合したポンプ能力を設定できるため、熱媒体を確実に循環させることができる。しかし、循環ポンプの駆動には電力が必要であり、ヒートポンプの消費電力が大きくなるという問題があった。
そこで、従来では、循環ポンプを使用しない方法として、熱媒体の相変化を利用して自然循環させるヒートポンプが提案されている。このようなヒートポンプでは、地中熱交換器において地中から吸熱した熱媒体は蒸発して熱源側熱交換器へ流れ、熱源側熱交換器において冷媒と熱交換した熱媒体は凝縮して地中熱交換器へ流れるように、配管が形成されている。熱源側熱交換器から熱源側熱交換器よりも低い位置にある地中熱交換器へ凝縮した液状の熱媒体を安定して流すためには、圧力ヘッド差、つまり、熱源側熱交換器と地中熱交換器との高低差を十分に確保する必要がある。そのため、熱源側熱交換器によって、筐体の設置場所が制約されてしまい、最適な場所に筐体を設置できない場合があった。
本発明は前記の問題に着目してなされたものであり、地中熱交換器と熱源側熱交換器との間で熱媒体を自然循環させるヒートポンプにおいて、筐体の設置自由度を向上させることを目的としている。
前記の課題を解決するため、第1の発明は、
圧縮機(50)、利用側熱交換器(60)及び熱源側熱交換器(80)が順に接続されて蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路(10)を備え、少なくとも前記圧縮機(50)が筐体(30)に収容されたヒートポンプであって、
管状に形成された本体管(22)の内部に熱媒体が封入され、地中において土壌から採熱して前記熱媒体を相変化させる地中熱交換部(21)と、
前記熱源側熱交換器(80)が設けられると共に前記地中熱交換部(21)に接続され、前記熱源側熱交換器(80)の冷媒が前記地中熱交換部(21)で相変化した熱媒体と熱交換して該熱媒体を相変化させ、前記地中熱交換部(21)との間で相変化に伴う比重の変化によって前記熱媒体が自然循環する副熱交換部(25)とを備え、
前記本体管(22)は、縦向きに地中に埋設され、
前記副熱交換部(25)は、前記本体管(22)内の気体状の熱媒体を、該副熱交換部(25)内に導入するガス配管(24)と、液状の前記熱媒体が前記本体管(22)の内周面を伝って流れるように該副熱交換部(25)の底面側から挿入された液配管(23)とを有し、前記筐体(30)の外部に配置されていることを特徴とする。
この構成では、副熱交換部(25)が筐体(30)の外部に設けられている。そのため、筐体(30)の設置場所が、副熱交換部(25)によって制約されない。副熱交換部(25)は設置場所を高くすると、副熱交換部(25)と本体管(22)との高低差が確保され、副熱交換部(25)と本体管(22)との間の熱媒体の循環が安定する。
また、第2の発明は、
第1の発明のヒートポンプにおいて、
前記冷媒回路(10)は、冷媒の循環方向を可逆に切り換える流路切換弁(90)と、前記利用側熱交換器(60)と前記熱源側熱交換器(80)との間に接続された膨張機構(70)と、前記圧縮機(50)と前記膨張機構(70)との間において前記熱源側熱交換器(80)と直列に接続された空気熱交換器(100)とを備えていることを特徴とする。
この構成では、暖房運転を行うと、圧縮されたガス冷媒が利用側熱交換器(60)に流入し、室内空気と熱交換して凝縮する。凝縮した冷媒は空気熱交換器(100)に流入する。空気熱交換器(100)では、室外空気の送風を停止しているため、冷媒は室外空気と殆んど熱交換しない。そのため、冷媒は空気熱交換器(100)を単に通過して、熱源側熱交換器(80)に流入する。熱源側熱交換器(80)では、冷媒は熱媒体と熱交換して蒸発する。このように、暖房運転では、利用側熱交換器(60)が凝縮器として機能し、熱源側熱交換器(80)が地中熱を熱源として蒸発器として機能する。また、冷房運転では、流路切換弁(90)によって冷媒の循環方向が切り換わり、圧縮されたガス冷媒は熱源側熱交換器(80)に流入する。熱源側熱交換器(80)では、本体管(22)から副熱交換部(25)へ熱媒体が流れないため、ガス冷媒は熱媒体と殆んど熱交換しない。そのため、ガス冷媒は熱源側熱交換器(80)を単に通過して、空気熱交換器(100)に流入する。空気熱交換器(100)では、ガス冷媒は室外空気と熱交換して凝縮する。凝縮した冷媒は、利用側熱交換器(60)に流入し、室内空気と熱交換して蒸発する。このように、冷房運転では、利用側熱交換器(60)が蒸発器として機能し、空気熱交換器(100)が凝縮器として機能する。
本発明によれば、副熱交換部(25)を筐体(30)の外部に設けるようにした。そのため、筐体(30)の設置場所が副熱交換部(25)によって制約されず、筐体(30)の設置の自由度を向上させることができる。
また、本発明によれば、副熱交換部(25)だけを簡易に動かすことができるため、副熱交換部(25)と本体管(22)との間における熱媒体の循環が不安定であっても、その流れを容易に安定化できる。
第2の発明によれば、冷媒回路(10)に四路切換弁(90)と空気熱交換器(100)とを接続するようにした。これにより、暖房運転と冷房運転の両立が可能である。
図1は、本発明の実施形態1に係る空調システムのシステム図である。 図2は、地中熱交換部を地中に設置した状態を模式的に示す図である。 図3は、本発明の実施形態2に係る空調システムのシステム図であり、冷房運転時の状態を示す図である。 図4は、本発明の実施形態2に係る空調システムのシステム図であり、暖房運転時の状態を示す図である。 図5は、複数の地中熱交換部を有した空調システムの概略構成を示す図である。
以下、本発明のヒートポンプの一例として空調システムの実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。また、以下の各実施形態や変形例の説明において、一度説明した構成要素と同様の機能を有する構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
《発明の実施形態1》
〈全体構成〉
実施形態1では、地中から採熱した熱によって暖房運転を行う空調システムについて説明する。図1は、本発明の実施形態1に係る空調システム(1)のシステム図である。空調システム(1)は、図1に示すように、冷媒回路(10)と地中熱交換器(20)とを備えている。この地中熱交換器(20)は地中から採熱を行う熱交換器である。また、この冷媒回路(10)は、圧縮機(50)、室内熱交換器(60)、膨張弁(70)、及び熱源側熱交換器(80)が順に配管(11)で接続されている。冷媒回路(10)には、冷媒が充填されている。
〈各部の構成〉
圧縮機(50)は、前記冷媒を吸入ポートから吸入して圧縮し、圧縮した冷媒を吐出ポートから吐出する。具体的には、この圧縮機(50)には、例えばスクロール圧縮機などの種々の圧縮機を採用できる。この冷媒回路(10)では、圧縮機(50)は、吐出ポートが室内熱交換器(60)に接続され、吸入ポートが熱源側熱交換器(80)に接続されている。なお、圧縮機(50)には潤滑油が必要なので、この圧縮機(50)内には潤滑油が充填されている。潤滑油の一部は、圧縮機(50)の運転に伴って、冷媒回路(10)を循環する。
室内熱交換器(60)は、冷媒を室内空気と熱交換させるための空気熱交換器である。この室内熱交換器(60)には、例えば、クロスフィン型のフィン・アンド・チューブ熱交換器などを採用することができる。この空調システム(1)では、室内熱交換器(60)は、空気調和を行う室内に配置されたいわゆる室内機(40)に組み込まれている。また、冷媒回路(10)においては、室内熱交換器(60)の一端は、既述の通り圧縮機(50)の吐出ポートに接続され、他端は膨張弁(70)に接続されている。室内熱交換器(60)は、暖房運転時に、圧縮機(50)から流入したガス冷媒が室内空気と熱交換して凝縮するように構成されている。なお、この室内熱交換器(60)の近傍には、室内ファン(図示は省略)が設置されている。室内ファンは、調和空気を室内へ送風する。
膨張弁(70)は、流入側が室内熱交換器(60)に接続され、その室内熱交換器(60)から流入した冷媒を膨張させて、所定の圧力まで減圧させてから、熱源側熱交換器(80)に流出させる。膨張弁(70)は、本発明に係る膨張機構を構成している。
上述の圧縮機(50)及び膨張弁(70)は、屋外に設置された室外機(30)に収容されている。室外機(30)は、本発明に係る筐体を構成している。
熱源側熱交換器(80)は、内部の冷媒が地中熱交換器(20)内の熱媒体(後述)と熱交換するようになっている。熱源側熱交換器(80)の構成は後述する。
〈地中熱交換器(20)の構成〉
地中熱交換器(20)は、地中熱交換部(21)、及び副熱交換部(25)を備えている。この地中熱交換部(21)と副熱交換部(25)とは、互いに配管接続されている。また、この地中熱交換器(20)内には、熱媒体として、二酸化炭素等の使用状態で相変化する物質が封入されている。この熱媒体は、後述するように、地中熱交換部(21)において地中熱によって蒸発し、副熱交換部(25)内において凝縮する。
−地中熱交換部(21)−
地中熱交換部(21)は、地中に埋設されて土壌から採熱を行う。ここでの土壌とは、種々の地層を含む概念である。例えば、図2は、地中熱交換部(21)を地中に設置した状態を模式的に示す図である。図2に示すように、地層には、主に土砂のみで形成された層、土砂と水を含んだ層、主に水を含んだ層、さらには、岩石が連続して分布している岩盤等がある。この地中熱交換部(21)は何れの地層に設置してもよい。図2では、これらの各層に渡り地中熱交換部(21)が設置された状態を示しているが、例えば、何れか一つの地層のみにおいて地中熱交換部(21)が熱交換を行うように設置してもよい。なお、図2において、「HP」と記載されているのは、空調システム(1)の本体部分(地中熱交換部(21)以外の部分)を示している。
この地中熱交換部(21)は、具体的には、図1に示すように、本体管(22)、液配管(23)、及びガス配管(24)を備えている。
本体管(22)は、両端が閉じた管状に形成され、地中に縦向きに埋設される。この例では、本体管(22)は、5m程度の長さを有した鋼管で構成している。本体管(22)を埋設する場合は、垂直に地中に埋設するのが理想であるが、ある程度の傾斜は許容される。なお、この例では、本体管(22)は、その下端が10m程度に達するように埋設深さが設定されている。
ガス配管(24)は、本体管(22)内の気体状の熱媒体を副熱交換部(25)内に送るための配管である。ガス配管(24)は、本体管(22)の上部(本体管(22)を埋設した状態での地表側の部分)の壁面に貫通固定されている。ガス配管(24)の下端部は、本体管(22)内の上部空間に開口している。
液配管(23)は、副熱交換部(25)内の液状の熱媒体を本体管(22)内に送るための配管である。液配管(23)は、本体管(22)の上部の壁面に貫通固定されている。液配管(23)の下端部は、本体管(22)内の上部空間に開口している。
−副熱交換部(25)−
副熱交換部(25)は、室外機(30)とは別に屋外に設けられている。副熱交換部(25)は、密閉された容器に熱源側熱交換器(80)が収容されると共に、ガス配管(24)及び液配管(23)が接続されている。
熱源側熱交換器(80)は、副熱交換部(25)内の上部空間に配置されている。熱源側熱交換器(80)は、熱源側熱交換器(80)内を流れる液状の冷媒が副熱交換部(25)内の気体状の熱媒体と熱交換するように構成されている。気体状の熱媒体は、熱交換によって凝縮し液状となる。そのため、副熱交換部(25)は、熱源側熱交換器(80)の下方に、液状の熱媒体が溜まるようになっている。
ガス配管(24)は、副熱交換部(25)の底壁に貫通固定されている。ガス配管(24)は、端部が副熱交換部(25)に溜まった熱媒体の液面よりも上方に突出するように設けられている。そのため、副熱交換部(25)に熱媒体が溜まっている状態でも、ガス配管(24)から気体状の熱媒体が導入される。
液配管(23)は、副熱交換部(25)の底壁に貫通固定されている。液配管(23)は、端部が副熱交換部(25)内の底面から突出しないように設けられている。そのため、副熱交換部(25)に溜まった熱媒体は液配管(23)を介して流出する。
尚、副熱交換部(25)の形式は、特に限定されない。例えば、副熱交換部(25)には、いわゆるプレート式熱交換器やダブルチューブ式熱交換器などの種々の形式のものを採用できる。
〈運転動作〉
本実施形態の空調システム(1)の暖房運転の動作について説明する。圧縮機(50)が駆動すると、冷媒は矢印の方向に流れ、圧縮機(50)から吐出された高温高圧のガス冷媒は、室内熱交換器(60)に流入する。室内熱交換器(60)では、高温高圧のガス冷媒が室内空気と熱交換する。室内空気は加熱され、室内ファン(図示省略)によって送り返され、室内が暖房される。一方、ガス冷媒は凝縮して、液状の冷媒になる。液状の冷媒は、膨張弁(70)に送られて減圧された後、熱源側熱交換器(80)に流入する。
このとき、地中熱交換部(21)では、地中熱が本体管(22)の外周面から内周面に伝達され、液状の熱媒体が内周面に接して吸熱し、気体状になる。熱媒体は気体状に相変化すると比重が小さくなる。そのため、気体状の熱媒体は本体管(22)内を上昇し、ガス配管(24)を通って、副熱交換部(25)に流入する。副熱交換部(25)では、熱源側熱交換器(80)の内部に液状の冷媒が流れ、熱源側熱交換器(80)の外部に気体状の熱媒体が満たされている。熱源側熱交換器(80)では、熱媒体と冷媒とが熱交換する。液状の冷媒は、熱媒体から吸熱して蒸発し、気体状になる。一方、気体状の熱媒体は、冷媒へ放熱して凝縮し、液状になって副熱交換部(25)に貯留される。熱媒体は液状に相変化すると比重が大きくなる。そのため、副熱交換部(25)に溜まった液状の熱媒体は、液配管(23)を通って下降し、本体管(22)に流入する。本体管(22)に流入した熱媒体は、本体管(22)の内周面を伝って、本体管(22)の下部へと向かって流れて行く。その時に、本体管(22)の内周面に接した熱媒体が吸熱して再び蒸発し、副熱交換部(25)に流入する。このように、地中熱交換部(21)と副熱交換部(25)との間では、相変化に伴う比重の変化によって熱媒体が自然循環する。
熱媒体が自然循環する間、本体管(22)では、内部の圧力が蒸発圧力Peになり、副熱交換部(25)では、内部の圧力が凝縮圧力Pcになっている。蒸発圧力Peは凝縮圧力Pcよりも大きい。そのため、ガス配管(24)内の気体状の熱媒体はその差圧ΔPを受けて上向きに流れる。一方、液配管(23)内の液状の熱媒体は、流下するために圧力ヘッド差Hを受ける。圧力ヘッド差Hとは、液配管(23)内の熱媒体の液柱が該液柱の下端にもたらす圧力のことであり、熱媒体の液柱の高さに依存するものである。圧力ヘッド差Hは差圧ΔPと液配管(23)内の圧力損失の和とつり合う量であり、相当する液柱の高さ以上になるように本体管(22)と副熱交換部(25)との高低差、つまり、副熱交換部(25)の高さが設定される。
差圧ΔPは上向きに作用する。よって、差圧ΔPが圧力ヘッド差Hよりも大きくなると、液状の熱媒体が液配管(23)に下向きに流れなくなる。そのため、圧力ヘッド差Hが差圧ΔPよりも大きくなるように本体管(22)と副熱交換部(25)との高低差、つまり、副熱交換部(25)の設置高さが設定される。
本実施形態では、副熱交換部(25)が室外機(30)の外部に個別に設けられている。そのため、副熱交換部(25)の設置高さが設定されても、室外機(30)の設置場所は制約されず、室外機(30)を最適な場所に設置することができる。
熱源側熱交換器(80)において熱媒体と熱交換して蒸発した冷媒は、再び圧縮機(50)に送られる。このように暖房運転では、室内熱交換器(60)が凝縮器として機能し、熱源側熱交換器(80)が蒸発器として機能する蒸気圧縮式冷凍サイクルが行われる。
〈本実施形態における効果〉
本実施形態では、副熱交換部(25)を室外機(30)の外部に個別に設けるようにした。そのため、室外機(30)の設置場所が副熱交換部(25)によって制約されず、筐体(30)の設置の自由度を向上させることができる。
また、本実施形態では、副熱交換部(25)だけを簡易に動かすことができるため、副熱交換部(25)と本体管(22)との間の熱媒体の循環が不安定であっても、その流れを容易に安定化できる。
また、本実施形態では、地中熱交換部(21)と副熱交換部(25)との間で熱媒体が自然循環するので、地中からの採熱に動力を必要としない。
また、地中熱交換部(21)と副熱交換部(25)に分けて地中熱交換器(20)を構成したので、地中熱交換部(21)の構造が簡単になる。
《発明の実施形態2》
本発明の実施形態2では、暖房運転と冷房運転の両方が可能な空調システムについて説明する。実施形態2の空調システム(1)は、図3及び図4に示すように、実施形態1の空調システム(1)において、四路切換弁(90)、空気熱交換器(100)を追加したものである。
〈四路切換弁(90)〉
四路切換弁(90)は、室外機(30)に収容され、第1から第4ポート(P1,…,P4)を備えている。第1ポート(P1)は室内熱交換器(60)に接続され、第2ポート(P2)は圧縮機(50)の吐出ポートに接続され、第3ポート(P3)は熱源側熱交換器(80)に接続され、第4ポート(P3)は圧縮機(50)の吸入ポートに接続されている。四路切換弁(90)は、第1ポート(P1)と第4ポート(P4)とが互いに連通し且つ第2ポート(P2)と第3ポート(P3)とが互いに連通する第1状態(図3に示す状態)と、第1ポート(P1)と第2ポート(P2)とが互いに連通し且つ第3ポート(P3)と第4ポート(P4)とが互いに連通する第2状態(図4に示す状態)とを切り換えできるようになっている。つまり、四路切換弁(90)は、冷媒回路(10)において冷媒の循環方向を可逆に切り換えるように構成されている。
〈空気熱交換器(100)〉
空気熱交換器(100)は、室外機(30)に収容され、冷媒と室外空気とを熱交換させるためのものである。この空気熱交換器(100)には、例えば、クロスフィン型のフィン・アンド・チューブ熱交換器などを採用することができる。空気熱交換器(100)は、冷媒回路(10)の膨張弁(70)と四路切換弁(90)との間において、熱源側熱交換器(80)と直列に接続されている。また、空気熱交換器(100)の近傍には、室外ファンが設置されている。冷媒と熱交換した室外空気は、室外ファンによって送出されるようになっている。
〈運転動作〉
先ず、冷房運転の動作について説明する。図3に示すように、冷房運転では四路切換弁(90)が第1状態に設定される。圧縮機(50)が駆動すると、冷媒は矢印の方向に流れ、圧縮機(50)から吐出された高温高圧のガス冷媒は、熱源側熱交換器(80)に流入する。熱源側熱交換器(80)内のガス冷媒の温度は、地中温度よりも高い。そのため、地中熱交換器(20)では、副熱交換部(25)が本体管(22)よりも内部温度が高くなるだけで、ガス冷媒は、熱源側熱交換器(80)で熱媒体とほとんど熱交換することなく、高圧高温を維持したまま熱源側熱交換器(80)を通過し、空気熱交換器(100)へ流入する。このように、熱源側熱交換器(80)は、冷房運転時に熱交換器としての機能を殆んど発揮しない。
空気熱交換器(100)では、高温高圧のガス冷媒が室外空気と熱交換する。室外空気は加熱され、室外ファンによって送出される。ガス冷媒は凝縮して、液状の冷媒になる。液状の冷媒は、膨張弁(70)に送られて減圧された後、室内熱交換器(60)に流入する。室内熱交換器(60)では、液状の冷媒が室内空気と熱交換する。室内空気は、冷却され、室内ファンによって室内に送り返される。液状の冷媒は、蒸発して、再び圧縮機(50)に送られる。このように冷房運転では、空気熱交換器(100)が凝縮器として機能し、室内熱交換器(60)が蒸発器として機能する蒸気圧縮式冷凍サイクルが行われる。
次に、暖房運転の動作について説明する。図4に示すように、暖房運転では、四路切換弁(90)が第2状態に設定され、冷媒は矢印の方向に流れる。暖房運転では、実施形態1と同様に、室内熱交換器(60)が凝縮器として機能し、熱源側熱交換器(80)が蒸発器として機能する蒸気圧縮式冷凍サイクルが行われる。この時、空気熱交換器(100)には、室内熱交換器(60)で凝縮し膨張弁(70)で減圧された液状の冷媒が流入する。空気熱交換器(100)では室外ファンが停止している。そのため、液状の冷媒は室外空気と殆んど熱交換することなく、空気熱交換器(100)を通過して、熱源側熱交換器(80)に流入する。このように、空気熱交換器(100)は、暖房運転時に熱交換器としての機能を殆んど発揮しない。
〈本実施形態における効果〉
本実施形態では、冷媒回路(10)に四路切換弁(90)と空気熱交換器(100)とを接続するようにした。これにより、暖房運転と冷房運転の両立が可能である。
《発明の実施形態2の変形例》
本発明は、実施形態2において、暖房運転時に外気温が地中温度よりも高い場合に限り、空気熱交換器(100)を蒸発器として機能するようにしても構わない。
外気温が地中温度よりも高い場合、室外空気から吸熱して冷媒を蒸発させる空気熱交換器(100)の方が、地中熱から吸熱して冷媒を蒸発させる熱源側熱交換器(80)よりも冷媒の吸熱量が大きくなる。そのため、このような場合に限り、室外ファンを回して空気熱交換器(100)を稼動させても構わない。これにより、空調システム(1)のエネルギー利用効率を高くすることができる。
《その他の実施形態》
副熱交換部(25)は、地上に設けられているが、設置場所は地上に限らず、マンホールの内部等、地中に設けられても構わない。
室外機(30)には、圧縮機(50)及び膨張弁(70)が収容されているが、室外機(30)は、少なくとも圧縮機(50)を収容する構成であればよく、膨張弁(70)が収容されていなくても構わない。
なお、地中熱交換部(21)は、図5に示すように、複数設け、それらの地中熱交換部(21)を1つの副熱交換部(25)に並列に配管接続し、1つの副熱交換部(25)を共用するようにしてもよい。
また、本体管(22)の長さは例示である。前記の例よりもさらに長く(例えば10m)するなど、利用側熱交換器(60)に必要とされる能力等の諸条件に応じて設定すればよい。
また、空調システムに限らず、例えば、給湯システムへの応用も可能である。
また、実施形態2において、熱源側熱交換器(80)と空気熱交換器(100)の冷媒回路上の位置を入れ替えても良い。
本発明は、土壌から採熱を行う地中熱交換器を備えたヒートポンプとして有用である。
1 空調システム(ヒートポンプ)
10 冷媒回路
21 地中熱交換部
22 本体管
25 副熱交換部
30 室外機(筐体)
50 圧縮機
60 室内熱交換器(利用側熱交換器)
70 膨張弁(膨張機構)
80 熱源側熱交換器
90 四路切換弁(流路切換弁)
100 空気熱交換器

Claims (2)

  1. 圧縮機(50)、利用側熱交換器(60)及び熱源側熱交換器(80)が順に接続されて蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路(10)を備え、少なくとも前記圧縮機(50)が筐体(30)に収容されたヒートポンプであって、
    管状に形成された本体管(22)の内部に熱媒体が封入され、地中において土壌から採熱して前記熱媒体を相変化させる地中熱交換部(21)と、
    前記熱源側熱交換器(80)が設けられると共に前記地中熱交換部(21)に接続され、前記熱源側熱交換器(80)の冷媒が前記地中熱交換部(21)で相変化した熱媒体と熱交換して該熱媒体を相変化させ、前記地中熱交換部(21)との間で相変化に伴う比重の変化によって前記熱媒体が自然循環する副熱交換部(25)とを備え、
    前記本体管(22)は、縦向きに地中に埋設され、
    前記副熱交換部(25)は、前記本体管(22)内の気体状の熱媒体を、該副熱交換部(25)内に導入するガス配管(24)と、液状の前記熱媒体が前記本体管(22)の内周面を伝って流れるように該副熱交換部(25)の底面側から挿入された液配管(23)とを有し、前記筐体(30)の外部に配置されていることを特徴とするヒートポンプ。
  2. 請求項1のヒートポンプにおいて、
    前記冷媒回路(10)は、冷媒の循環方向を可逆に切り換える流路切換弁(90)と、前記利用側熱交換器(60)と前記熱源側熱交換器(80)との間に接続された膨張機構(70)と、前記圧縮機(50)と前記膨張機構(70)との間において前記熱源側熱交換器(80)と直列に接続された空気熱交換器(100)とを備えていることを特徴とするヒートポンプ。
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