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JP5811844B2 - 浄化装置 - Google Patents
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JP5811844B2 - 浄化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液中で放電を行って液を浄化する浄化装置に関するものである。
従来より、液中の不純物等を除去して液を浄化する液浄化技術が広く知られている。この種の液浄化技術として、特許文献1には、放電を行って液を浄化する放電ユニットを備えた液処理装置が開示されている。
特許文献1に開示された液処理装置には、液中に浸漬された電極対を有する放電ユニットが設けられている。放電ユニットでは、直流電源から電極対に電圧が印加されて放電が生じる。これにより、液中では、放電に伴ってOHラジカル(水酸ラジカル)等の活性種が生じる。その結果、この活性種により、液中の被処理物質(例えば窒素系化合物や有機系化合物等の有害物質)の分解や殺菌が行われる。
特開2011−92920号公報
しかしながら、従来の液処理装置においては、放電によって殺菌力の高い水酸ラジカルを生成しているものの、この水酸ラジカル同士は短時間に自然に結合して、水酸ラジカルよりも殺菌力の低い過酸化水素に変化してしまうため、殺菌力の高い水酸ラジカルを十分に活用できず、所望の浄化効果を得ることが難しかった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、液体の浄化を効果的に行うことができる浄化装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本願発明者らは種々の検討を行った結果、放電によって生じた水酸ラジカル同士が結合して生じた過酸化水素に超音波を印加すると、過酸化水素を分解して再び水酸ラジカルに戻すことができることを見出した。また、超音波の印加により液中に気泡が発生し、この気泡を含む液中に電圧を印加することによって、効果的に放電を発生させることができることも見出した。
本発明は、以上の知見に基づきなされたものであって、第1の発明は、液体(20)を貯留する貯留タンク(11)と、貯留タンク(11)内の液体(20)に超音波を印加して気泡(21)を発生させる超音波発生部(14)と、貯留タンク(11)内に設けられ、且つ該貯留タンク(11)内の液体(20)中に生じた気泡(21)内に放電を生起して該液体(20)中に水酸ラジカルを生成させる電極対(13a,13b)と、電極対(13a,13b)に電圧を印加する電源(12)とを備え、超音波発生部(14)は、前記貯留タンク(11)内の前記液体(20)に超音波を照射することによって、該液体(20)中に生成した水酸ラジカルが変化して生成する該液体(20)中の過酸化水素を水酸ラジカルに変換させる。
第1の発明では、超音波発生部(14)を用いて貯留タンク(11)内の液体(20)に超音波を印加して気泡(21)を発生させているため、電源(12)から電極対(13a,13b)に電圧を印加することによって、液体(20)中に生じた気泡(21)内に放電を発生させることができる。これにより、液体(20)中では、放電に伴って水酸ラジカル等の活性種が生じる。また、水酸ラジカル同士が結合して過酸化水素が生成されたとしても、超音波発生部(14)から超音波を印加することによって、過酸化水素を分解して、より殺菌力の強い水酸ラジカルに戻すことができる。従って、水酸ラジカルを十分に活用して、液体(20)中に含まれる被処理物質(有害物質や菌等)を酸化/分解することができる。
第2の発明は、第1の発明において、超音波発生部(14)が、電極対(13a,13b)に挟まれた領域の下側に設けられたものである。
第2の発明では、電極対(13a,13b)に挟まれた領域の下側に超音波発生部(14)を配置しているため、超音波印加により生じた気泡(21)が電極対(13a,13b)に挟まれた領域に導かれるので、効率的に放電を発生させることができる。
第3の発明は、第1の発明において、貯留タンク(11)内の液体(20)中における過酸化水素の濃度を所定の範囲内に保持できるように、超音波発生部(14)及び電源(12)の少なくとも一方の動作を制御する制御部(18)をさらに備えたものである。
第3の発明では、制御部(18)を用いて超音波発生部(14)及び電源(12)の動作を制御して、貯留タンク(11)内の液体(20)中における過酸化水素の濃度を所定の範囲内に保持できるため、液体(20)中における過度な過酸化水素濃度の上昇を回避できると共に、該濃度が低すぎることに起因する殺菌力の低下を防止できる。
第4の発明は、第3の発明において、制御部(18)が、貯留タンク(11)内の液体(20)中における過酸化水素の濃度が所定の上限値に達したら電源(12)をオフし、該過酸化水素の濃度が所定の下限値に達したら該電源(12)をオンするものである。
第4の発明では、貯留タンク(11)内の液体(20)中における過酸化水素の濃度が所定の上限値に達したら電源(12)をオフし、該過酸化水素の濃度が所定の下限値に達したら該電源(12)をオンするため、該過酸化水素の濃度を所定の下限値から所定の上限値までの範囲内に保持できる。
第5の発明は、第4の発明において、制御部(18)が、電源(12)をオンにしている間、超音波発生部(14)により印加される超音波の周波数を第1の周波数に設定し、電源(12)をオフにしている間、該超音波の周波数を第1の周波数よりも高い第2の周波数に設定するものである。
第5の発明では、電源(12)をオンにしている間、超音波の周波数を第1の周波数に設定し、電源(12)をオフにしている間、該超音波の周波数を第1の周波数よりも高い第2の周波数に設定する。このため、電源(12)をオンにしている間は、比較的低い周波数の超音波によって比較的大きい気泡を発生させ、それにより、効率的に放電を発生させることができる。また、電源(12)をオフにしている間は、比較的高い周波数の超音波によって過酸化水素の分解を促進して水酸ラジカルを効率的に生成することができる。
第6の発明は、第1の発明において、貯留タンク(11)が、液体(20)を注入するための注入口(11a)と、液体(20)を外部へ供給するための供給口(11b)とを有したものである。
第6の発明では、貯留タンク(11)に、液体(20)を外部へ供給するための供給口(11b)が設けられているため、貯留タンク(11)内の浄化された液体(20)を所定箇所に供給することができる。
第7の発明は、第6の発明において、供給口(11b)に、該供給口(11b)を通過する液体(20)を加熱するための加熱部(25)が設けられたものである。
第7の発明では、貯留タンク(11)から液体(20)を外部へ供給するための供給口(11b)に、液体(20)を加熱するための加熱部(25)が設けられているので、超音波により分解できずに残留してしまった過酸化水素を加熱により除去することができる。
本発明によれば、超音波の印加によって液体(20)中に生じた気泡(21)内に放電を発生させることにより、水酸ラジカル等の活性種を生成できると共に、水酸ラジカル同士が結合して生じた過酸化水素を超音波の印加によって分解して水酸ラジカルに戻すことができる。従って、強い除菌力を持つ水酸ラジカルを十分に活用できる浄化装置を実現することができる。
第2の発明では、超音波発生部(14)を用いて発生させた気泡(21)を電極対(13a,13b)に挟まれた領域に導くことができるので、効率的に放電を発生させることができる。
第3の発明では、超音波発生部(14)及び電源(12)の動作を制御部(18)を用いて制御することによって、液体(20)中における過酸化水素の濃度が高すぎることに起因する危険を回避できると共に、該濃度が低すぎることに起因する殺菌力の低下を防止できる。
第4の発明では、制御部(18)による電源(12)のオン/オフ制御によって、液体(20)中における過酸化水素の濃度を所定の下限値から所定の上限値までの範囲内に保持できる。
第5の発明では、電源(12)をオンにしている間は、比較的低い周波数の超音波によって比較的大きい気泡を発生させることにより、効率的に放電を発生させることができると共に、電源(12)をオフにしている間は、比較的高い周波数の超音波によって過酸化水素の分解を促進して水酸ラジカルを効率的に生成することができる。
第6の発明では、貯留タンク(11)に設けた供給口(11b)によって、貯留タンク(11)内の浄化された液体(20)を所定箇所に供給することができる。
第7の発明では、貯留タンク(11)の供給口(11b)に設けた加熱部(25)によって、超音波により分解できずに残留してしまった過酸化水素を除去することができる。
図1は、本願発明者らが見出した本発明の基本原理を示した説明図である。 図2は、本発明の実施形態1に係る浄化装置の構成を示す図である。 図3は、本発明の実施形態2に係る浄化装置の構成を示す図である。 図4(a)及び(b)は、本発明の実施形態2の変形例に係る浄化装置における超音波発生部の構成を示す図である。 図5は、本発明の実施形態3に係る浄化装置の構成を示す図である。 図6(a)及び(b)は、本発明の実施形態3に係る浄化装置を用いた過酸化水素濃度に対するフィードバック制御を例示するタイムチャートである。 図7(a)及び(b)は、本発明の実施形態3の変形例に係る浄化装置を用いた過酸化水素濃度に対するフィードフォワード制御を例示するタイムチャートである。 図8は、本発明の実施形態4に係る浄化装置の構成を示す図である。
〈本発明の基本原理〉
図1は、本願発明者らが見出した本発明の基本原理を表している。図1に示すように、放電によって生じた水酸ラジカルが2個結合すると、過酸化水素が生成されるが、この過酸化水素に超音波を印加すると、過酸化水素を分解して水酸ラジカルに戻すことができる。また、超音波の印加により液中に気泡が発生し、この気泡を含む液中に電圧を印加することによって、効果的に放電を発生させて水酸ラジカル等の活性種を生成することができる。
以上のように、本発明によれば、超音波の印加によって液体中に生じた気泡内に放電を発生させることにより、水酸ラジカル等の活性種を生成できると共に、水酸ラジカル同士が結合して生じた過酸化水素を超音波の印加によって分解して水酸ラジカルに戻すことができる。従って、強い除菌力を持つ水酸ラジカルを十分に活用できる浄化装置を実現することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
〈実施形態1〉
図2は、本発明の実施形態1に係る浄化装置(10)の構成を示す図である。
図2に示すように、本実施形態の浄化装置(10)は、液体(20)を貯留する貯留タンク(11)と、貯留タンク(11)内の液体(20)に超音波を印加して気泡(21)を発生させる超音波発生部(14)と、貯留タンク(11)内に設けられ且つ該貯留タンク(11)内の液体(20)中に生じた気泡(21)内に放電を発生させる電極対(13a,13b)と、電極対(13a,13b)に電圧を印加する電源(12)とを備えている。
図2に示す浄化装置(10)によると、超音波発生部(14)を用いて貯留タンク(11)内の液体(20)に超音波を印加して気泡(21)を発生させているため、電源(12)から電極対(13a,13b)に電圧を印加することによって、液体(20)中に生じた気泡(21)内に放電を発生させることができる。これにより、液体(20)中では、放電に伴って水酸ラジカル等の活性種が生じる。また、液体(20)中に生じた水酸ラジカル同士が結合して過酸化水素が生成されたとしても、超音波発生部(14)から超音波を印加することによって、過酸化水素を分解して、より殺菌力の強い水酸ラジカルに戻すことができる。従って、浄化機能を発揮させたい場所・時間をコントロールすることができるので、水酸ラジカルの特性を最大限に活用することができ、ひいては、液体(20)中に含まれる被処理物質(有害物質や菌等)を効率的に酸化/分解することができる。
ここで、超音波発生部(14)の配置箇所は、電極対(13a,13b)に挟まれた領域に気泡(21)が導入されれば、特に限定されるものではない。例えば、図2に示すように、超音波発生部(14)を、電極対(13a,13b)に挟まれた領域の下側に設けてもよい。これにより、超音波印加によって生じた気泡(21)を電極対(13a,13b)に挟まれた領域に容易に導くことができるので、効率的に放電を発生させることができる。
尚、本実施形態の浄化装置(10)による液体浄化処理は、各処理毎に貯留タンク(11)内の液体(20)を全て入れ替える、いわゆるバッチ処理によって行ってもよいし、貯留タンク(11)に、液体(20)を注入するための注入口(図示略)と、液体(20)を外部へ供給するための供給口(図示略)とを設けて、いわゆる連続処理によって行ってもよい。
〈実施形態2〉
図3は、本発明の実施形態2に係る浄化装置(10)の構成を示す図である。尚、図3において、図2に示す実施形態1に係る浄化装置(10)と同じ構成要素には同じ符号を付し、以下の説明では、主として、実施形態1と異なる部分について説明する。
図3に示すように、本実施形態の浄化装置(10)においては、超音波発生部(14)は、例えば、貯留タンク(11)の内部における底部に配置されている。また、超音波発生部(14)は、例えば、板状の圧電セラミックス(14a)と、該圧電セラミックス(14a)を挟むように設けられた一対の金属板(14b,14b)と、圧電セラミックス(14a)及び一対の金属板(14b,14b)を密閉するケース(14c)とから構成されている。一対の金属板(14b)に、所定の交流電圧を供給することにより、超音波発生部(14)から、所望の周波数を持つ超音波を貯留タンク(11)内の液体(20)に印加することができる。
また、図3に示すように、貯留タンク(11)には、液体(20)を注入するための注入口(11a)と、液体(20)を外部へ供給するための供給口(11b)とが設けられている。これにより、浄化装置(10)によって浄化された貯留タンク(11)内の液体(20)を所定箇所に供給することができる。
〈実施形態2の変形例〉
超音波発生部(14)の構成は、図3に示す例に限られない。例えば、図4(a)に示すように、ケース(14c)を導電性材料により構成し、ケース(14c)の天井部と金属板(14b)とによって板状の圧電セラミックス(14a)を挟みこんでもよい。
また、超音波発生部(14)の設置箇所は、貯留タンク(11)内の液体(20)に超音波を印加できれば、特に限定されるものではない。例えば、図4(b)に示すように、超音波発生部(14)は、貯留タンク(11)の外部における底部に設置されていてもよい。この場合、超音波発生部(14)から発生した超音波は貯留タンク(11)の壁面を通じて貯留タンク(11)内の液体(20)に伝達される。
また、超音波発生部(14)として、圧電セラミックス(14a)を用いる例について説明したが、貯留タンク(11)内の液体(20)に超音波を印加できれば、超音波発生部(14)の構成が特に限定されないことは言うまでもない。
〈実施形態3〉
図5は、本発明の実施形態3に係る浄化装置(10)の構成を示す図である。尚、図5において、図2に示す実施形態1及び図3に示す実施形態2に係る浄化装置(10)と同じ構成要素には同じ符号を付し、以下の説明では、主として、実施形態1及び2と異なる部分について説明する。
図5に示すように、本実施形態の浄化装置(10)においては、電源(12)には放電波形発生部(15)が接続されていると共に、超音波発生部(14)には増幅器(16)を介して超音波波形発生部(17)が接続されており、放電波形発生部(15)及び超音波波形発生部(16)を制御するための制御部(18)が設けられている。これにより、電源(12)から電極対(13a,13b)に所定の波形を持つ電圧を印加できると共に、増幅器(16)によって増幅された超音波波形発生部(16)の出力信号(交流電圧)が超音波発生部(14)(具体的には一対の金属板(14b,14b)(図3参照))に印加される。
また、本実施形態の浄化装置(10)においては、貯留タンク(11)内の液体(20)における過酸化水素の濃度を検出するための検出部(19)が設けられており、該検出部(19)の検出結果に基づいて、制御部(18)による放電波形発生部(15)及び超音波波形発生部(16)の制御(つまり、電源(12)及び超音波発生部(14)の動作の制御)が行われる。
具体的には、制御部(18)によって電源(12)及び超音波発生部(14)の動作を制御することにより、貯留タンク(11)内の液体(20)中における過酸化水素の濃度を所定の範囲内に保持することができる。これにより、貯留タンク(11)内の液体(20)中における過酸化水素の濃度が高すぎることに起因する危険を回避できると共に、該濃度が低すぎることに起因する殺菌力の低下を防止できる。
図6(a)は、本実施形態の浄化装置(10)における貯留タンク(11)内の液体(20)の過酸化水素濃度に対するフィードバック制御の一例を示すタイムチャートである。
まず、図6(a)に示すように、貯留タンク(11)内に液体(20)が貯留された状態で、制御部(18)は、電源(12)から電極対(13a,13b)への電圧印加を開始すると共に超音波発生部(14)から液体(20)への超音波印加を開始する。これにより、超音波印加によって液体(20)中に生じた気泡(21)内に放電を発生させることができるので、液体(20)中に水酸ラジカル等の活性種が生じると共に水酸ラジカル同士が結合して過酸化水素が生じる。
尚、図6(a)に示す例では、運転開始時以降、超音波発生部(14)から液体(20)への超音波印加を一定周波数で継続して行うが、放電によって生じた水酸ラジカル同士の結合により生成される過酸化水素の量は、超音波印加によって分解される過酸化水素の量よりも多いので、液体(20)の過酸化水素濃度は徐々に高くなっていく。
次に、図6(a)に示すように、貯留タンク(11)内の液体(20)の過酸化水素濃度が所定の上限値に達したら、制御部(18)は電源(12)をオフにして放電を停止する。このようにすると、電圧印加を行うことなく超音波印加のみを行うことになり、新たな過酸化水素の生成が抑制される一方、超音波印加によって過酸化水素が分解されるので、液体(20)の過酸化水素濃度は徐々に低くなっていく。
次に、図6(a)に示すように、貯留タンク(11)内の液体(20)の過酸化水素濃度が所定の下限値に達したら、制御部(18)は電源(12)をオンにして放電を再開する。このようにすると、過酸化水素が再び生成される一方、該生成量は、超音波印加によって分解される過酸化水素の量よりも多いので、液体(20)の過酸化水素濃度は徐々に高くなっていく。
その後、貯留タンク(11)内の液体(20)中における過酸化水素の濃度が所定の上限値に達したら電源(12)をオフする動作と、該過酸化水素の濃度が所定の下限値に達したら該電源(12)をオンする動作とを繰り返し行うことにより、該過酸化水素の濃度を所定の範囲内に確実に保持することができる。従って、所望の殺菌性能を維持することができる。
ところで、本願発明者らは、過酸化水素を分解して水酸ラジカルを効率良く発生させるのに適切な超音波の周波数と比較して、貯留タンク(11)内の液体(20)に超音波を印加して気泡(21)を効率よく発生させるのに適切な超音波の周波数が低いことを見出した。例えば、貯留タンク(11)内の液体(20)に超音波を印加して気泡(21)を効率よく発生させるためには、超音波発生部(14)が発生する超音波の周波数は、例えば100kHz程度以下であることが好ましく、過酸化水素を分解して水酸ラジカルを効率良く発生させるためには、超音波発生部(14)が発生する超音波の周波数は、例えば100kHz程度以上であることが好ましい。
そこで、図6(a)に示す過酸化水素濃度制御は、電源(12)の動作の制御により行ったが、電源(12)の動作の制御に加えて、超音波発生部(14)の動作の制御により、過酸化水素濃度制御を行ってもよい。
図6(b)は、本実施形態の浄化装置(10)における貯留タンク(11)内の液体(20)の過酸化水素濃度に対するフィードバック制御の他例を示すタイムチャートである。
まず、図6(b)に示すように、貯留タンク(11)内に液体(20)が貯留された状態で、制御部(18)は、電源(12)から電極対(13a,13b)への電圧印加を開始すると共に超音波発生部(14)から液体(20)への超音波印加を開始する。ここで、超音波の周波数を所定の気泡発生周波数に設定する。これにより、超音波印加によって液体(20)中に生じた気泡(21)内に放電を発生させることができるので、液体(20)中に水酸ラジカル等の活性種が生じると共に水酸ラジカル同士が結合して過酸化水素が生じる。
尚、放電によって生じた水酸ラジカル同士の結合により生成される過酸化水素の量は、超音波印加によって分解される過酸化水素の量よりも多いので、液体(20)の過酸化水素濃度は徐々に高くなっていく。
次に、図6(b)に示すように、貯留タンク(11)内の液体(20)の過酸化水素濃度が所定の上限値に達したら、制御部(18)は、電源(12)をオフにして放電を停止する。ここで、超音波発生部(14)から液体(20)への超音波印加を継続するが、超音波の周波数を所定の気泡発生周波数よりも高い所定のラジカル化周波数に変更する。このようにすると、電圧印加を行うことなく超音波印加のみを行うことになり、新たな過酸化水素の生成が抑制される一方、超音波印加によって過酸化水素が分解されるので、液体(20)の過酸化水素濃度は徐々に低くなっていく。
次に、図6(b)に示すように、貯留タンク(11)内の液体(20)の過酸化水素濃度が所定の下限値に達したら、制御部(18)は電源(12)をオンにして放電を再開する。ここで、超音波発生部(14)から液体(20)への超音波印加を継続するが、超音波の周波数を所定のラジカル化周波数よりも低い所定の気泡発生周波数に戻す。このようにすると、過酸化水素が再び生成される一方、該生成量は、超音波印加によって分解される過酸化水素の量よりも多いので、液体(20)の過酸化水素濃度は徐々に高くなっていく。
その後、貯留タンク(11)内の液体(20)中における過酸化水素の濃度が所定の上限値に達したら電源(12)をオフすると共に超音波発生部(14)から液体(20)へ印加する超音波の周波数を所定のラジカル化周波数に変更する動作と、該過酸化水素の濃度が所定の下限値に達したら該電源(12)をオンすると共に超音波発生部(14)から液体(20)へ印加する超音波の周波数を所定の気泡発生周波数に変更する動作とを繰り返し行うことにより、該過酸化水素の濃度を所定の範囲内に確実に保持することができる。従って、所望の殺菌性能を維持することができる。
尚、図示は省略しているが、運転開始時以降、電源(12)から電極対(13a,13b)への電圧印加を継続して行いながら、貯留タンク(11)内の液体(20)中における過酸化水素の濃度が所定の上限値に達したら、超音波発生部(14)から液体(20)へ印加する超音波の周波数を所定のラジカル化周波数に設定する動作と、該過酸化水素の濃度が所定の下限値に達したら、超音波発生部(14)から液体(20)へ印加する超音波の周波数を所定の気泡発生周波数に設定する動作とを繰り返し行うことにより、該過酸化水素の濃度を所定の範囲内に保持してもよい。
また、本実施形態において、放電波形発生部(15)及び超音波波形発生部(16)を制御するために1つの制御部(18)を設けたが、放電波形発生部(15)及び超音波波形発生部(16)のそれぞれに対応して別個に制御部を設けてもよい。
また、本実施形態において、1つの超音波発生部(14)の動作切り替えにより、貯留タンク(11)内の液体(20)に気泡(21)を効率よく発生させるのに適切な周波数(気泡発生周波数)を持つ超音波と、過酸化水素を分解して水酸ラジカルを効率良く発生させるのに適切な周波数(ラジカル化周波数)を持つ超音波とを発生させた。しかし、これに代えて、気泡発生周波数を持つ超音波を発生させる超音波発生部と、ラジカル化周波数を持つ超音波を発生させる超音波発生部とを別個に設けてもよい。
〈実施形態3の変形例〉
前述の実施形態3では、検出部(19)を用いて、貯留タンク(11)内の液体(20)における過酸化水素の濃度を検出し、その結果に基づいて、制御部(18)によって電源(12)及び超音波発生部(14)の動作を制御することにより、液体(20)の過酸化水素濃度に対するフィードバック制御を行った。
それに対して、本変形例では、予め測定した過酸化水素濃度の時間変化に基づいて、制御部(18)によって電源(12)及び超音波発生部(14)の動作を制御することにより、液体(20)の過酸化水素濃度に対するフィードフォワード制御を行う。
図7(a)は、本変形例の浄化装置(10)における貯留タンク(11)内の液体(20)の過酸化水素濃度に対するフィードフォワード制御の一例を示すタイムチャートである。
まず、図7(a)に示すように、貯留タンク(11)内に液体(20)が貯留された状態で、制御部(18)は、電源(12)から電極対(13a,13b)への電圧印加を開始すると共に超音波発生部(14)から液体(20)への超音波印加を開始する。これにより、超音波印加によって液体(20)中に生じた気泡(21)内に放電を発生させることができるので、液体(20)中に水酸ラジカル等の活性種が生じると共に水酸ラジカル同士が結合して過酸化水素が生じる。
尚、図7(a)に示す例では、運転開始時以降、超音波発生部(14)から液体(20)への超音波印加を一定周波数で継続して行うが、放電によって生じた水酸ラジカル同士の結合により生成される過酸化水素の量は、超音波印加によって分解される過酸化水素の量よりも多いので、液体(20)の過酸化水素濃度は徐々に高くなっていく。
次に、図7(a)に示すように、運転開始から時間T1が経過した時点で、制御部(18)は電源(12)をオフにして放電を停止する。このようにすると、電圧印加を行うことなく超音波印加のみを行うことになり、新たな過酸化水素の生成が抑制される一方、超音波印加によって過酸化水素が分解されるので、液体(20)の過酸化水素濃度は徐々に低くなっていく。ここで、時間T1は、電源(12)から電極対(13a,13b)への電圧印加と、超音波発生部(14)から液体(20)への超音波印加とによって、貯留タンク(11)内の液体(20)の過酸化水素濃度が0から所定の上限値に達するまでに要する時間である。また、時間T1は、予め測定により求められ、制御部(18)内に又は別途設けられたメモリ(図示略)等に記憶されている。さらに、制御部(18)内に又は別途、経過時間を測定するタイマ(図示略)等が設けられている。
次に、図7(a)に示すように、電源(12)をオフにしてから時間T2が経過した時点で、制御部(18)は電源(12)をオンにして放電を再開する。このようにすると、過酸化水素が再び生成される一方、該生成量は、超音波印加によって分解される過酸化水素の量よりも多いので、液体(20)の過酸化水素濃度は徐々に高くなっていく。ここで、時間T2は、電圧印加を行うことなく超音波印加のみを行った場合に、貯留タンク(11)内の液体(20)の過酸化水素濃度が所定の上限値から所定の下限値まで減少するのに要する時間である。また、時間T2は、予め測定により求められ、制御部(18)内に又は別途設けられたメモリ(図示略)等に記憶されている。
次に、図7(a)に示すように、電源(12)を再びオンにしてから時間T3が経過した時点で、制御部(18)は電源(12)をオフにして放電を停止する。このようにすると、電圧印加を行うことなく超音波印加のみを行うことになり、新たな過酸化水素の生成が抑制される一方、超音波印加によって過酸化水素が分解されるので、液体(20)の過酸化水素濃度は徐々に低くなっていく。ここで、時間T3は、電圧印加と超音波印加とによって、貯留タンク(11)内の液体(20)の過酸化水素濃度が所定の下限値から所定の上限値まで増加するのに要する時間である。また、時間T3は、予め測定により求められ、制御部(18)内に又は別途設けられたメモリ(図示略)等に記憶されている。
その後、電源(12)をオフにしてから時間T2が経過したら電源(12)をオンする動作と、電源(12)をオンにしてから時間T3が経過したら電源(12)をオフする動作とを繰り返し行うことにより、貯留タンク(11)内の液体(20)中における過酸化水素の濃度を所定の範囲内に確実に保持することができる。従って、所望の殺菌性能を維持することができる。
尚、図7(a)に示す過酸化水素濃度のフィードフォワード制御は、電源(12)の動作の制御により行ったが、電源(12)の動作の制御に加えて、超音波発生部(14)の動作の制御により、過酸化水素濃度のフィードフォワード制御を行ってもよい。
図7(b)は、本変形例の浄化装置(10)における貯留タンク(11)内の液体(20)の過酸化水素濃度に対するフィードフォワード制御の他例を示すタイムチャートである。
まず、図7(b)に示すように、貯留タンク(11)内に液体(20)が貯留された状態で、制御部(18)は、電源(12)から電極対(13a,13b)への電圧印加を開始すると共に超音波発生部(14)から液体(20)への超音波印加を開始する。ここで、超音波の周波数を所定の気泡発生周波数に設定する。これにより、超音波印加によって液体(20)中に生じた気泡(21)内に放電を発生させることができるので、液体(20)中に水酸ラジカル等の活性種が生じると共に水酸ラジカル同士が結合して過酸化水素が生じる。
尚、放電によって生じた水酸ラジカル同士の結合により生成される過酸化水素の量は、超音波印加によって分解される過酸化水素の量よりも多いので、液体(20)の過酸化水素濃度は徐々に高くなっていく。
次に、図7(b)に示すように、運転開始から時間T1が経過した時点で、制御部(18)は電源(12)をオフにして放電を停止する。ここで、超音波発生部(14)から液体(20)への超音波印加を継続するが、超音波の周波数を所定の気泡発生周波数よりも高い所定のラジカル化周波数に変更する。このようにすると、電圧印加を行うことなく超音波印加のみを行うことになり、新たな過酸化水素の生成が抑制される一方、超音波印加によって過酸化水素が分解されるので、液体(20)の過酸化水素濃度は徐々に低くなっていく。ここで、時間T1は、電源(12)から電極対(13a,13b)への電圧印加と、超音波発生部(14)から液体(20)への超音波(気泡発生周波数)印加とによって、貯留タンク(11)内の液体(20)の過酸化水素濃度が0から所定の上限値に達するまでに要する時間である。また、時間T1は、予め測定により求められ、制御部(18)内に又は別途設けられたメモリ(図示略)等に記憶されている。さらに、制御部(18)内に又は別途、経過時間を測定するタイマ(図示略)等が設けられている。
次に、図7(b)に示すように、電源(12)をオフにしてから時間T2が経過した時点で、制御部(18)は電源(12)をオンにして放電を再開する。ここで、超音波発生部(14)から液体(20)への超音波印加を継続するが、超音波の周波数を所定のラジカル化周波数よりも低い所定の気泡発生周波数に戻す。このようにすると、過酸化水素が再び生成される一方、該生成量は、超音波印加によって分解される過酸化水素の量よりも多いので、液体(20)の過酸化水素濃度は徐々に高くなっていく。ここで、時間T2は、電圧印加を行うことなく超音波(ラジカル化周波数)印加のみを行った場合に、貯留タンク(11)内の液体(20)の過酸化水素濃度が所定の上限値から所定の下限値まで減少するのに要する時間である。また、時間T2は、予め測定により求められ、制御部(18)内に又は別途設けられたメモリ(図示略)等に記憶されている。
次に、図7(b)に示すように、電源(12)を再びオンにしてから時間T3が経過した時点で、制御部(18)は電源(12)をオフにして放電を停止する。ここで、超音波発生部(14)から液体(20)への超音波印加を継続するが、超音波の周波数を所定の気泡発生周波数よりも高い所定のラジカル化周波数に変更する。このようにすると、電圧印加を行うことなく超音波印加のみを行うことになり、新たな過酸化水素の生成が抑制される一方、超音波印加によって過酸化水素が分解されるので、液体(20)の過酸化水素濃度は徐々に低くなっていく。ここで、時間T3は、電圧印加と超音波(気泡発生周波数)印加とによって、貯留タンク(11)内の液体(20)の過酸化水素濃度が所定の下限値から所定の上限値まで増加するのに要する時間である。また、時間T3は、予め測定により求められ、制御部(18)内に又は別途設けられたメモリ(図示略)等に記憶されている。
その後、電源(12)をオフにしてから時間T2が経過したら電源(12)をオンすると共に超音波発生部(14)から液体(20)へ印加する超音波の周波数を所定の気泡発生周波数に変更する動作と、電源(12)をオンにしてから時間T3が経過したら電源(12)をオフすると共に超音波発生部(14)から液体(20)へ印加する超音波の周波数を所定のラジカル化周波数に変更する動作とを繰り返し行うことにより、貯留タンク(11)内の液体(20)中における過酸化水素の濃度を所定の範囲内に確実に保持することができる。従って、所望の殺菌性能を維持することができる。
〈実施形態4〉
図8は、本発明の実施形態4に係る浄化装置(10)の構成を示す図である。尚、図8において、図5に示す実施形態3に係る浄化装置(10)と同じ構成要素には同じ符号を付し、以下の説明では、主として、実施形態3と異なる部分について説明する。
図8に示すように、本実施形態の浄化装置(10)においては、貯留タンク(11)の供給口(11b)に、該供給口(11b)を通過する液体(20)を加熱するための加熱部(25)が設けられている。
本実施形態では、供給口(11b)から貯留タンク(11)の外部へ液体(20)を供給する際に、該液体(20)において超音波により分解できずに残留してしまった過酸化水素を除去することができる。ここで、加熱部(25)に代えて、例えば活性炭や吸着材等を用いた過酸化水素除去機構を供給口(11b)に設けた場合にも、同様の効果を得ることができる。また、該過酸化水素除去機構を加熱部(25)と併置することにより、過酸化水素除去率をさらに向上させることができる。
尚、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、液中で放電を行って液を浄化する浄化装置について有用である。
10 浄化装置
11 貯留タンク
11a 注入口
11b 供給口
12 電源
13a、13b 電極対
14 超音波発生部
14a 圧電セラミックス
14b 金属板
14c ケース
15 放電波形発生部
16 増幅器
17 超音波波形発生部
18 制御部
19 検出部
20 液体
21 気泡
25 加熱部

Claims (7)

  1. 液体(20)を貯留する貯留タンク(11)と、
    前記貯留タンク(11)内の前記液体(20)に超音波を印加して気泡(21)を発生させる超音波発生部(14)と、
    前記貯留タンク(11)内に設けられ、且つ該貯留タンク(11)内の前記液体(20)中に生じた前記気泡(21)内に放電を生起して該液体(20)中に水酸ラジカルを生成させる電極対(13a,13b)と、
    前記電極対(13a,13b)に電圧を印加する電源(12)とを備え、
    前記超音波発生部(14)は、前記貯留タンク(11)内の前記液体(20)に超音波を照射することによって、該液体(20)中に生成した水酸ラジカルが変化して生成する該液体(20)中の過酸化水素を水酸ラジカルに変換させることを特徴とする浄化装置。
  2. 請求項1において、
    前記超音波発生部(14)は、前記電極対(13a,13b)に挟まれた領域の下側に設けられていることを特徴とする浄化装置。
  3. 請求項1又は2において、
    前記貯留タンク(11)内の前記液体(20)中における過酸化水素の濃度を所定の範囲内に保持できるように、前記超音波発生部(14)及び前記電源(12)の少なくとも一方の動作を制御する制御部(18)をさらに備えていることを特徴とする浄化装置。
  4. 請求項3において、
    前記制御部(18)は、前記貯留タンク(11)内の前記液体(20)中における過酸化水素の濃度が所定の上限値に達したら前記電源(12)をオフし、該過酸化水素の濃度が所定の下限値に達したら該電源(12)をオンすることを特徴とする浄化装置。
  5. 請求項4において、
    前記制御部(18)は、前記電源(12)をオンにしている間、前記超音波発生部(14)により印加される超音波の周波数を第1の周波数に設定し、前記電源(12)をオフにしている間、該超音波の周波数を前記第1の周波数よりも高い第2の周波数に設定することを特徴とする浄化装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項において、
    前記貯留タンク(11)は、前記液体(20)を注入するための注入口(11a)と、前記液体(20)を外部へ供給するための供給口(11b)とを有することを特徴とする浄化装置。
  7. 請求項6において、
    前記供給口(11b)に、該供給口(11b)を通過する前記液体(20)を加熱するための加熱部(25)が設けられていることを特徴とする浄化装置。
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