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JP5814136B2 - 差動増幅回路 - Google Patents
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JP5814136B2 - 差動増幅回路 - Google Patents

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Description

本発明は、出力信号の高周波成分をピーキング(強調)するピーキング回路を備える差動増幅回路に関するものである。
一般に、レールツーレール入力の差動増幅回路は、入力同相電圧(同相入力電圧)Vcomに応じて動作する素子が異なり、それによって入力から出力までの信号経路も異なる。そのような差動増幅回路として、例えば特許文献1に記載のものがある。
図5は、特許文献1に記載された差動増幅回路の構成を表す回路図である。同図に示す差動増幅回路50は、IO系電源のレールツーレールの同相入力電圧範囲をとり得る小振幅差動入力信号INN,INPを受け取って増幅し、さらに、コア系電源のCMLレベル(小信号)の差動信号にレベルシフトして出力するものであって、差動回路52a、52bと、レベルシフタ54とによって構成されている。
差動回路52a、52bは、IO系電源のレールツーレールの同相入力電圧範囲をとり得る小振幅差動入力信号INP,INNを受け取り、これを増幅する部分である。
差動回路52aは、カレントミラー回路のミラー元となる電流源のPMOS(P型MOSトランジスタ)60a、60bと、差動入力信号INP,INNを受け取って増幅する入力デバイスとなるNMOS(N型MOSトランジスタ)62a、62bと、定電流源64とによって構成されている。
差動回路52bは、定電流源66と、差動入力信号INN,INPを受け取って増幅する入力デバイスとなるPMOS68a、68bとによって構成されている。
レベルシフタ54は、差動回路52a、52bによって生成されたIO系電源のレールツーレールの差動出力信号を、コア系電源のレールツーレールの差動信号にレベルシフトして出力する部分である。
レベルシフタ54は、カレントミラー回路のミラー先となる電流源のPMOS70a、70bと、負荷抵抗のNMOS72a、72bとによって構成されている。
PMOS70aのドレインとNMOS72aのドレインとの間のノードから差動出力信号OUTNが出力され、PMOS70bのドレインとNMOS72bのドレインとの間のノードから差動出力信号OUTPが出力される。
ここで、入力同相電圧(コモン電圧)Vcomは、差動入力信号INN,INPの仕様によって、高電位電圧VDD〜低電位電圧GNDの範囲内で高い場合、低い場合がある。
特開2010−206458号公報
特許文献1に記載の差動増幅回路50では、入力同相電圧Vcomの高低に応じて、差動入力信号INN,INPから差動出力信号OUTN,OUTPまでの信号経路に以下に示すような差異がある。
1.入力同相電圧Vcomが高いとき
差動回路52aのNMOS62a、62bの入力デバイスが動作し、差動回路52bのPMOS68a、68bの入力デバイスは完全にオフするとき、入力から出力までの信号経路にカレントミラー回路のミラー容量が存在する。
2.入力同相電圧Vcomが低いとき
差動回路52bのPMOS68a、68bの入力デバイスが動作し、一方、差動回路52aのNMOS62a、62bの入力デバイスは完全にオフするとき、入力から出力までの信号経路にミラー容量は存在しない。
なお、ミラー容量はPMOS60a、60bのゲート容量とドレイン容量、ならびにPMOS70a、70bのゲート容量を指す。
ところで、差動増幅回路50では、送信側から伝送線を介して受信側へ信号を伝送するとき、送信側の信号の立ち上がりに存在する信号のピークが、伝送線を経るうちに減衰して、受信側の信号から失われるという問題があった。
上記問題を解決するために、入力同相電圧の高低に応じて、入力から出力までの信号経路が異なる差動増幅回路50において、ピーキング回路を用いて差動出力信号OUTN,OUTPの動作周波数範囲を拡大することを考える。このとき、ピーキング強度の適切値が、入力同相電圧Vcomの高低によって異なるため、ピーキング回路の適用が困難であるという問題がある。この問題を、特許文献1の差動増幅回路50を例に説明する。
特許文献1の差動増幅回路50において、例えば図6に示すようなピーキング回路56を挿入することが考えられる。
図6は、ピーキング回路を備える差動増幅回路の構成を表す回路図である。同図に示す差動増幅回路51において、ピーキング回路56は抵抗素子74a、74bによって構成され、抵抗素子74a、74bは、それぞれ、レベルシフタ54のNMOS72a、72bのゲートとドレインとの間に接続されている。なお、この例のピーキング回路56では、抵抗素子74a、74bの抵抗値が大きいほどピーキング強度が強くなる。
差動増幅回路51では、ピーキング回路56として追加した抵抗素子74a、74bと、ゲート容量などの寄生容量による時定数により、抵抗成分のNMOS72a、72bのゲートがオンするタイミングが調整される。
差動入力信号INN,INPとして高周波信号が入力した場合には、差動出力信号OUTP,OUTNが立ち上がるスピードに対して、抵抗成分のNMOS72a、72bがオンするタイミングが相対的に遅れる。その分、差動出力信号OUTN,OUTPの電位上昇が大きくなり、ピークが発生する。
一方、差動入力信号INN,INPとして低周波信号が入力した場合には、時定数に対して信号がゆっくりと上昇するため、差動出力信号OUTN,OUTPの電位の上昇に追随して抵抗成分のNMOS72a、72bがオンし、ピークが発生するような過度な電位上昇の発生が抑制される。
既に述べたように、差動増幅回路50,51では、入力同相電圧Vcomの高低に応じて入力から出力までの信号経路が異なるため、差動出力信号OUTN,OUTPの周波数特性も入力同相電圧Vcomの高低に応じて異なる。そのため、以下に述べるように、ピーキング回路56によるピーキング強度の最適値(つまり、抵抗素子74a、74bの抵抗値の最適値)も入力同相電圧Vcomの高低に応じて異なる。
1.入力同相電圧Vcomが高いとき
差動回路52aのNMOS62a、62bの入力デバイスが動作する。入力から出力までの信号経路に存在するミラー容量のため、差動出力信号OUTN,OUTPの高周波側のゲインの低下が大きい。そのため、ピーキング強度を強く(つまり、抵抗値を大きく)する必要がある。
2.入力同相電圧Vcomが低いとき
差動回路52aのNMOS62a、62bの入力デバイスがオフし、代わってPMOS68a、68bの入力デバイスが動作する。したがって入力から出力までの信号経路にミラー容量が存在しない。そのため、差動出力信号OUTN,OUTPの高周波側のゲインの低下が、入力同相電圧Vcomが高いときと比べて小さい。しかし、入力同相電圧Vcomが高いときのピーキング強度の適切値(抵抗値の適切値)では、入力同相電圧Vcomが低いときにはピーキングが効きすぎてしまい、差動出力信号OUTN,OUTPの波形が崩れてしまう。
図7は、従来の差動増幅回路の差動出力信号の周波数特性を表す一例のグラフである。このグラフの横軸は差動出力信号OUTN,OUTPの周波数freq(Hz)、縦軸はゲインYO(dB)である。
差動増幅回路51では、ピーキング回路56によって、差動出力信号OUTN,OUTPの高周波成分のゲインが大きくなるようにピーキングされる。しかし、このグラフから分かるように、入力同相電圧Vcomが高い(入力コモンモード電圧VICM=H)ときと、入力同相電圧Vcomが低い(VICM=L)ときとで差動出力信号OUTN,OUTPの高周波成分のゲインが大きく異なっている。
入力同相電圧Vcomが高いときは、差動回路52aが動作状態となり、ミラー容量がある信号経路を介して差動出力信号OUTN,OUTPが出力される。そのため、差動出力信号OUTN,OUTPの高周波成分のゲインは、入力同相電圧Vcomが低いときと比べて小さくなっている。つまり、差動出力信号OUTN,OUTPは、入力同相電圧Vcomの高低に対する依存性が大きい。
つまり、差動入力信号INN,INPが高周波信号のとき、入力同相電圧Vcomの高低によって、差動出力信号OUTN,OUTPに発生したピークのゲインにバラツキが出る。具体的には、入力同相電圧Vcomが低い場合の方が、高い場合に比べてより高いピークが発生する。
一方、差動入力信号INN,INPが低周波信号のとき、入力同相電圧Vcomが高い場合と低い場合とで差動出力信号OUTN,OUTPのピークのゲインのバラツキは出ない。
以上のように、入力同相電圧Vcomの高低に応じて、入力から出力までの信号経路が異なる、つまり、出力信号の周波数特性が異なる差動増幅回路には、ピーキング強度の適切値が入力同相電圧Vcomの高低に応じて異なるという問題があった。入力同相電圧Vcomの高低に応じて差動出力信号OUTN,OUTPの周波数特性が変わると、その出力波形が歪められ、差動増幅回路51の後段の回路の動作も不安定になる。
本発明の目的は、入力同相電圧Vcomの高低に応じて、ピーキング回路による出力信号の高周波成分のピーキング強度を最適値に自動調整することができる差動増幅回路を提供することにある。
なお、差動増幅回路51は、入力同相電圧Vcomが高いとき、あるいは入力同相電圧Vcomが低いとき以外に、両者の間の電圧範囲で任意の入力同相電圧Vcomを入力することが可能である。その場合、NMOS62a、62bの入力デバイスとPMOS68a、68bの入力デバイスは、入力同相電圧Vcomの値によって、完全なオン/オフ状態とはならず、したがって、両方の信号経路が存在し、その合算によって差動出力信号OUTN,OUTPの電位が確定する。このときのピーキング強度はNMOS62a、62b、PMOS68a、68bのオン状態によって決定するため、上記1,2の入力同相電圧Vcomによって生成される差動出力信号OUTN,OUTPの波形の範囲内のいずれかの電圧を形成することになる。本発明はこの出力特性に対応し、ピーキング強度を自動調整することができる差動増幅回路を提供する。
以下の説明では、入力同相電圧Vcomが高いとき、あるいは低いときに絞って説明するが、両者の間の電圧範囲の、いずれかの電圧の入力同相電圧Vcomが入力した場合でも、その電圧値によってピーキング強度が調整され、最適なピーキング強度が提供される。
上記目的を達成するために、本発明は、差動入力信号を第1極性のトランジスタで受け取って増幅し第1経路で第1出力信号を出力する第1差動回路と、前記差動入力信号を第2極性のトランジスタで受け取って増幅し、前記第1経路とは周波数特性が異なる第2経路で第2出力信号を出力する第2差動回路と、前記第1出力信号と前記第2出力信号とを合計して差動出力信号を生成する出力回路と、前記差動出力信号の高周波成分をピーキングするピーキング回路と、前記差動入力信号の中間電圧となる入力同相電圧の電圧値に応じて前記ピーキング回路が発生するピーキング強度を調整するピーキング調整回路とを備え、前記出力回路からは、前記ピーキング回路でピーキングされた前記差動出力信号が出力されることを特徴とする。
ここで、前記第1極性および第2極性のトランジスタの一方はN型MOSトランジスタ、他方はP型MOSトランジスタ、前記出力回路は負荷抵抗となるMOSトランジスタであり、
前記ピーキング回路は、前記MOSトランジスタのゲートとドレインの間に接続され、前記MOSトランジスタの高周波成分のインピーダンスを制御するピーキング素子であり、
前記ピーキング調整回路は、前記差動入力信号から前記入力同相電圧を検出する入力同相電圧検出回路と、該入力同相電圧検出回路により検出された前記入力同相電圧に応じて、前記MOSトランジスタのゲートとドレインの間のインピーダンスを制御する回路とを有することが好ましい。
また、前記第1差動回路は、前記第1出力信号をカレントミラー回路を介して前記出力回路に入力し、前記第2差動回路は、前記第2出力信号を前記出力回路に直接入力するものであることが好ましい。
本発明では、ピーキング回路によって、差動出力信号の高周波成分がピーキングされる差動増幅回路において、ピーキング調整回路によって、入力同相電圧に応じてピーキング回路が発生する差動出力信号の高周波成分のピーキング強度が適切値に自動調整される。これにより、本発明によれば、差動出力信号間の高周波成分のゲインの差が少なくなり、差動出力信号の入力同相電圧に対する依存性を抑えることができる。
本発明の差動増幅回路の構成を表す一実施形態のブロック図である。 本発明の差動増幅回路の構成を表す一実施形態の回路図である。 本発明の差動増幅回路の差動出力信号の周波数特性を表す一例のグラフである。 本発明に係るスイッチ回路の構成を表す一例の概念図である。 特許文献1に記載された差動増幅回路の構成を表す回路図である。 ピーキング回路を備える差動増幅回路の構成を表す回路図である。 従来の差動増幅回路の差動出力信号の周波数特性を表す一例のグラフである。
以下に、添付の図面に示す好適実施形態に基づいて、本発明の差動増幅回路を詳細に説明する。
図1は、本発明の差動増幅回路の構成を表す一実施形態のブロック図である。同図に示す差動増幅回路10は、差動入力信号の入力同相電圧Vcomに応じて動作し、差動入力信号INN,INPを受け取って増幅し、差動出力信号OUTN,OUTPを出力するものであって、NMOS/PMOS両受けの差動回路12a、12bと、出力回路14と、ピーキング回路16と、ピーキング調整回路18とによって構成されている。
差動回路(第1差動回路)12aは、差動入力信号INN,INPを第1極性のトランジスタの入力デバイスで受け取って増幅し、第1経路でその出力信号を出力する。
差動回路(第2差動回路)12bは、差動入力信号INN,INPを第2極性のトランジスタの入力デバイスで受け取って増幅し、第1経路とは周波数特性が異なる第2経路で差動回路12bの出力信号を出力する。
出力回路14は、差動回路12aの出力信号と差動回路12bの出力信号とを合計して、差動入力信号INN,INPにそれぞれ対応する差動出力信号OUTN,OUTPを出力する。
ピーキング回路16は、差動出力信号OUTN,OUTPの高周波成分をピーキング(強調)する。
ピーキング調整回路18は、入力同相電圧Vcomに応じてピーキング回路16が発生するピーキング強度を自動調整する。
次に、差動増幅回路10の具体例を挙げて説明する。
図2は、本発明の差動増幅回路の構成を表す一実施形態の回路図である。同図に示す差動増幅回路10は、前述の差動回路12a、12bと、出力回路14と、ピーキング回路16と、ピーキング調整回路18とによって構成されている。
差動回路12aは、カレントミラー回路のミラー元となる電流源のPMOS20a、20bと、差動入力信号INP,INNを受け取って増幅する入力デバイスとなるNMOS22a、22bと、定電流源24、そしてPMOS30a、30bとによって構成されている。
PMOS20a、20bのソースは高電位電圧VDDに接続され、ゲートは、それぞれ自分自身のドレインに接続されている。NMOS22a、22bのドレインは、それぞれPMOS20a、20bのドレインに接続され、ゲートには差動入力信号INN,INPが接続されている。また、NMOS22a、22bのソースは、定電流源24を介して低電位電圧GNDに接続されている。
差動回路12aは、動作状態の場合、差動入力信号INP,INNのレベル差に応じて動作する。つまり、信号INPが相対的に高電位で、信号INNが相対的に低電位の時、NMOS22bを流れる電流>NMOS22aを流れる電流となる。この時、PMOS20aおよびNMOS22aと、PMOS20bおよびNMOS22bとの両方に流れる合計電流が、定電流源24に流れる電流と等しくなる。
信号INPがLで、信号INNがHの時の動作も同様であるから説明を省略する。
また、差動回路12aが停止状態の場合、NMOS22a、22bはオフとなる。この時、NMOS22a、22bのドレイン、すなわち、PMOS20a、20bのゲートおよびドレインはVDD電圧となってPMOS20a、20bもオフする。
続いて、差動回路12bは、定電流源26と、差動入力信号INN,INPを受け取って増幅する入力デバイスとなるPMOS28a、28bとによって構成されている。
PMOS28a、28bのソースは、定電流源26を介して高電位電圧VDDに接続され、ゲートには、それぞれ、差動入力信号INN,INPが接続されている。PMOS28a、28bのドレインは、後述する出力回路14に接続されている。
差動回路12bは、動作状態の場合、差動入力信号INP,INNのレベル差に応じて動作する。つまり、信号INPが相対的に高電位で、信号INNが相対的に低電位の時、PMOS28bを流れる電流<PMOS28aを流れる電流となる。この時、PMOS28bおよび28aの両方を流れる合計電流が、定電流源26に流れる電流と等しくなる。
信号INPがLで、信号INNがHの時の動作も同様であるから説明を省略する。
また、差動回路12bが停止状態の場合、PMOS28a、28bはオフとなる。
ここで、動作状態とは、差動入力信号INP,INNのレベル差に応じて、増幅素子であるMOSのオン状態が切り替わることのできる状態である。一方、停止状態とは、差動入力信号INP,INNのレベル差に関わらずスイッチング素子のMOSがオフする状態である。
続いて、出力回路14は、電流を電圧に変換する負荷抵抗のNMOS32a、32bによって構成されている。
PMOS30aおよびNMOS32aと、PMOS30bおよびNMOS32bは、それぞれ、高電位電圧VDDと低電位電圧GNDとの間に直列に接続されている。PMOS30aのゲートは差動回路12aのPMOS20aのゲートに接続され、PMOS20a、30aはカレントミラー回路を構成する。また、PMOS30bのゲートは差動回路12aのPMOS20bのゲートに接続され、PMOS20b、30bはカレントミラー回路を構成する。
また、PMOS30aのドレインとNMOS32aのドレインとの間のノードに差動回路12bのPMOS28bのドレインが接続され、このノードから、差動入力信号INNに対応する差動出力信号OUTNが出力される。同様に、PMOS30bのドレインとNMOS32bのドレインとの間のノードに差動回路12bのPMOS28aのドレインが接続され、このノードから、差動入力信号INPに対応する差動出力信号OUTPが出力される。
差動回路12aが動作状態の場合、前述のように、差動入力信号INP,INNのレベル差に応じてNMOS22a、22bのオン状態が変化する。そして、強いオン状態のNMOS22a、22bの一方に対応するPMOS20a、20bの一方には、弱いオン状態のNMOS22a、22bの他方に対応するPMOS20a、20bの他方に比較して相対的に大きな電流が流れる。さらに、差動入力信号INP,INNのレベル差が大きい場合は、NMOS22a、22bの一方がオンになり、対応するPMOS20a、20bの一方に定電流源24の電流の全てが流れる。NMOS22a、22bの他方はオフになり、対応するPMOS20a、20bの他方に流れる電流はゼロになる。
出力回路14では、ゲートおよびドレインがLとなった差動回路12aのPMOS20a、20bの一方に対応する(カレントミラー回路を構成する)PMOS30a、30bの一方がオンする。つまり、信号INN,INPの電圧に呼応してゲートおよびドレインがHとなったNMOS22a、22bの他方に対応する(カレントミラー回路を構成する)PMOS30a、30bの他方がオフする。
例えば、出力回路14のPMOS30aがオンすると、PMOS30aおよびNMOS32aを介して電流が流れ、差動出力信号OUTNはHとなる。一方、PMOS30bはオフなので、差動出力信号OUTPはNMOS32bによりディスチャージされてLとなる。また、PMOS30aがオフ、PMOS30bがオンの場合の動作も同様である。例えば、PMOS30aに電流が流れると、その電流は出力回路14のNMOS32aに流れ、差動出力信号OUTNのレベルが上昇する。一方、PMOS30bに流れる電流はゼロであるので、差動出力信号OUTPは出力回路14のNMOS32bによりディスチャージされてGND電位となる。逆に、PMOS30bに電流が流れる場合には、差動出力信号OUTPのレベルが上昇し、OUTNはGND電位となる。
また、差動回路12bが動作状態の場合、差動入力信号INP,INNのレベル差に応じてPMOS28a、28bのオン状態が切り替わる。
例えば、PMOS28aが強いオン状態とすると、差動回路12bの定電流源26,PMOS28aを介して多くの電流が流れ、差動出力信号OUTPはHとなる。一方、PMOS28bは弱いオン状態なので、差動出力信号OUTNはNMOS32aによりディスチャージされてLとなる。また、PMOS28a、PMOS28bが逆の状態の場合の動作も同様である。例えばPMOS28aがPMOS28bよりも強いオン状態になると、PMOS32bを介してNMOS32aに流れる電流よりも、PMOS28aを介してNMOS32bに流れる電流の方が大きくなる。このため、OUTNよりもOUTPが相対的に高電位になる。PMOS28a、PMOS28bが逆の状態の場合には、OUTPよりもOUTNが高電位になる。
続いて、ピーキング回路16は、ピーキング素子である抵抗素子34a、34bによって構成されている。抵抗素子34a、34bは、それぞれ、出力回路14のNMOS32a、32bのゲートとドレインとの間に接続されており、抵抗素子34a、34bの抵抗値が大きいほどピーキング強度が強くなる。
最後に、ピーキング調整回路18は、入力同相電圧検出回路36と、スイッチ回路であるPMOS38a、38bとによって構成されている。
入力同相電圧検出回路36は、差動入力信号INP,INNのレベル差から入力同相電圧Vcom(入力コモンモード電圧VICM)を検出する部分であって、抵抗値の等しい2つの抵抗素子40a、40bによって構成されている。
抵抗素子40a、40bは、差動入力信号INPと差動入力信号INNとの間に直列に接続され、抵抗素子40a、40bの間のノードから入力同相電圧Vcomが出力される。
入力同相電圧検出回路36は、差動入力信号INPと差動入力信号INNとの間の電圧を、抵抗値の等しい2つの抵抗素子40a、40bによって2等分することにより、両者のちょうど中間の電位である入力同相電圧Vcomを検出する。
スイッチ回路のPMOS38a、38bは、それぞれ、出力回路14のNMOS32a、32bのゲートとドレインの間に、ピーキング回路16の抵抗素子34a、34bと並列に接続され、そのゲートには、入力同相電圧検出回路36によって検出された入力同相電圧Vcomが接続されている。
PMOS38a、38bは、入力同相電圧Vcomの高低に応じて動作する。つまり、入力同相電圧Vcomが高いとき、PMOS38a、38bはオフとなる。この場合、出力回路14のNMOS32a、32bのゲートとドレインとの間にはそれぞれ抵抗素子34a、34bが接続された状態となる。一方、入力同相電圧Vcomが低下するに従って、PMOS38a、38bがオンし、そのオンの程度に応じてピーキング回路の抵抗素子34a、34bがバイパスされ、NMOS32a、32bのゲートとドレインとの間の抵抗素子34a、34bの抵抗値が次第に小さくなる。
つまり、ピーキング調整回路18は、入力同相電圧Vcomが低くなるに従って、出力回路14のNMOS32a、32bのゲートとドレインとの間の抵抗値、つまり、ピーキング回路16の抵抗素子34a、34bの実質的な抵抗値が次第に小さくなるように作用する。
差動増幅回路10では、上記の構成によって、ピーキング回路16による差動出力信号OUTN,OUTPの高周波成分のピーキング強度が、以下のように、入力同相電圧Vcomに応じた適切値となるように自動調整される。
1.入力同相電圧Vcomが高いとき
差動回路12aが動作状態となり、入力から出力までの信号経路にミラー容量が存在するため、抵抗素子34a、34bの抵抗値を大きくして、ピーキング強度を強くする必要がある。入力同相電圧Vcomが高いので、スイッチ回路のPMOS38a、38bはオフする。従って、抵抗素子34a、34bの抵抗値が大きくなる。
2.入力同相電圧Vcomが低いとき
差動回路12bが動作状態となり、入力から出力までの信号経路にミラー容量が存在しないため、入力同相電圧Vcomが高いときよりも抵抗素子34a、34bの抵抗値を小さくして、ピーキング強度を弱くする必要がある。入力同相電圧Vcomが低いので、スイッチ回路のPMOS38a、38bは強くオンする。従って、抵抗素子34a、34bの抵抗値は小さくなる。
3.入力同相電圧Vcomが上記1,2の中間電位のとき
なお、入力同相電圧Vcomが上記以外の電圧だった場合、すなわち入力同相電圧Vcomが高いとき、あるいは入力同相電圧Vcomが低いとき以外に、両者の間の電圧範囲で任意の入力同相電圧Vcomであった場合、差動回路12a、12bともに動作状態となり、両方の信号経路が存在し、その合算によって差動出力信号OUTN,OUTPの電位が確定する。しかし本実施形態では入力同相電圧Vcomの電位をピーキング調整回路で検出することにより、NMOS22a、22b、PMOS28a、28bのオン状態に応じて、上記1,2の場合の中間的なピーキング強度に調整される。
図3は、本発明の差動増幅回路の差動出力信号の周波数特性を表す一例のグラフである。このグラフの横軸は差動出力信号OUTN,OUTPの周波数freq(Hz)、縦軸はゲインYO(dB)である。
このグラフから分かるように、差動増幅回路10では、ピーキング回路16によって、差動出力信号OUTN,OUTPの高周波成分のゲインが大きくなるようにピーキングされる。そして、ピーキング調整回路18によって、入力同相電圧Vcomが高い(入力コモンモード電圧VICM=H)ときも、入力同相電圧Vcomが低い(VICM=L)ときも、差動出力信号OUTN,OUTP間の高周波成分のゲインの差が少なくなるように調整される。つまり、差動出力信号OUTN,OUTPは、入力同相電圧Vcomに対する依存性が抑えられている。
本発明の差動増幅回路の用途は何ら限定されないが、例えば、IO(入出力)ポート上の伝送線路を通って送信される信号を受信するレシーバ回路などに好適に用いることができる。伝送線路を通ると損失によって信号の高周波成分が鈍るので、レシーバ回路の信号の受信部に本発明の差動増幅回路を適用することにより、伝送線路で鈍った信号の高周波成分をレシーバ回路で補うことができる。
なお、本発明は、レールツーレール入力の差動増幅回路に限らず、差動回路12a、12bと、出力回路14と、ピーキング回路16とを備える、あらゆる構成の差動増幅回路に適用可能である。
差動増幅回路10では、差動回路12aの出力信号をカレントミラー回路を介して出力回路14に入力し、差動回路12bの出力信号を直接出力回路14に入力しているが、その逆に、差動回路12aの出力信号を直接出力回路14に入力し、差動回路12bの出力信号をカレントミラー回路を介して出力回路14に入力してもよい。また、カレントミラー回路の構成は何ら限定されないし、カレントミラー回路以外の回路(信号経路)を用いて出力信号を出力回路14に入力してもよい。
また、差動増幅回路10は、NMOSとPMOSを組み合わせて構成されているが、NMOSとPMOSを適宜組み合わせて同等の機能を果たす差動増幅回路を構成してもよい。例えば、NMOSとPMOSとを入れ替え、かつ、高電位電源VDDと低電位電源GNDとを入れ替えてもよい。また、差動回路12a、12b、出力回路14の具体的な回路構成は何ら限定されず、同等の機能を果たす各種構成のものが利用できる。
出力回路14は、出力信号の電圧をレベルシフトするものでもよい。また、出力回路14は、差動出力信号OUTN,OUTPを出力するものに限らず、出力信号OUTNまたはOUTPのみを出力するものであってもよい。
ピーキング回路16は、ピーキング素子として抵抗素子34a、34bを使用する例を挙げて説明したが、ピーキング素子は、抵抗素子だけでなく、例えば、容量素子や、抵抗素子と容量素子との組み合わせ回路など、出力回路14の負荷抵抗のNMOS32a、32bの高周波成分のインピーダンスを制御するものであれば、どのような素子、回路であってもよい。
ピーキング調整回路18の入力同相電圧検出回路36およびスイッチ回路の構成も限定されず、同様の機能を果たす各種構成のものが利用できる。
例えば、スイッチ回路のPMOS38a、38bは、図4に示すように、出力回路14のNMOS32a、32bのゲートとドレインとの間およびソースとドレインとの間の少なくとも一方に接続し、入力同相電圧検出回路36により検出された入力同相電圧Vcomに応じて、負荷抵抗のNMOS32a、32bおよびピーキング素子の抵抗素子34a、34bのうちの少なくとも一方の高周波成分のインピーダンスを制御してもよい。スイッチ回路をNMOS32a、32bのソースとドレインとの間に接続した場合、出力回路14の負荷抵抗のNMOS32a、32bの抵抗値(インピーダンス)そのものを調整することができる。
また、スイッチ回路をPMOS38a、38bで構成することも限定されず、例えば、NMOSで構成してもよいし、MOSトランジスタ以外のもので構成してもよい。
本発明は、基本的に以上のようなものである。
以上、本発明について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
10、50、51 差動増幅回路
12a、12b、52a、52b 差動回路
14 出力回路
16、56 ピーキング回路
18 ピーキング調整回路
20a、20b、28a、28b、30a、30b、38a、38b、60a、60b、68a、68b、70a、70b PMOS
22a、22b、32a、32b、62a、62b、72a、72b NMOS
24、26、64、66 定電流源
34a、34b、40a、40b、74a、74b 抵抗素子
36 入力同相電圧検出回路
54 レベルシフタ
INN,INP 差動入力信号
OUTN,OUTP 差動出力信号
Vcom 入力同相電圧
VDD 高電位電圧
GND 低電位電圧

Claims (3)

  1. 動入力信号を第1極性のトランジスタで受け取って増幅し第1経路で第1出力信号を出力する第1差動回路と、
    前記差動入力信号を第2極性のトランジスタで受け取って増幅し、前記第1経路とは周波数特性が異なる第2経路で第2出力信号を出力する第2差動回路と、
    前記第1出力信号と前記第2出力信号とを合計して差動出力信号を生成する出力回路と
    前記差動出力信号の高周波成分をピーキングするピーキング回路と、
    前記差動入力信号の中間電圧となる入力同相電圧の電圧値に応じて前記ピーキング回路が発生するピーキング強度を調整するピーキング調整回路と
    を備え
    前記出力回路からは、前記ピーキング回路でピーキングされた前記差動出力信号が出力されることを特徴とする差動増幅回路。
  2. 前記第1極性および第2極性のトランジスタの一方はN型MOSトランジスタ、他方はP型MOSトランジスタ、前記出力回路は負荷抵抗となるMOSトランジスタであり、
    前記ピーキング回路は、前記MOSトランジスタのゲートとドレインの間に接続され、前記MOSトランジスタの高周波成分のインピーダンスを制御するピーキング素子であり、
    前記ピーキング調整回路は、前記差動入力信号から前記入力同相電圧を検出する入力同相電圧検出回路と、該入力同相電圧検出回路により検出された前記入力同相電圧に応じて、前記MOSトランジスタのゲートとドレインの間のインピーダンスを制御する回路とを有することを特徴とする請求項1に記載の差動増幅回路。
  3. 前記第1差動回路は、前記第1出力信号をカレントミラー回路を介して前記出力回路に入力し、前記第2差動回路は、前記第2出力信号を前記出力回路に直接入力するものであることを特徴とする請求項2に記載の差動増幅回路。
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