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JP5828331B2 - コネクタ - Google Patents
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JP5828331B2 - コネクタ - Google Patents

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Description

本発明は、ネジ部材が螺合可能なナットを保持するコネクタに関する。
電気機器等のパネルに対し、ボルトやビス等のネジ部材により固定されて用いられるコネクタが広く知られている。このようなコネクタでは、ナットがハウジングに保持されており、パネルを貫通したネジ部材がナットに螺合するようになっている。
例えば、特許文献1には、六角ナットが収容されるナット収納室と、六角ナットを囲むようにナット収納室の底部に立設された6本のナットロックと、を備えたコネクタが開示されている。各ナットロックは、可撓性を有するポール部と、ポール部の自由端に形成された爪部と、を有している。各爪部の先端には、傾斜面が形成されている。このコネクタでは、各爪部の傾斜面に当接させた六角ナットを軸方向に押し込み、各ポール部を外周方向に撓ませて、六角ナットをナット収納室に挿入するようになっている。そして、六角ナットがナット収納室に挿入されると各ポール部は元の位置に戻り、六角ナットは軸方向に位置決めされてナット収納室内に保持される。なお、ボルトは、六角ナットの挿入方向とは逆側から挿入されて六角ナットに螺合するようになっている。
特開平08−111269号公報
しかしながら、上記した特許文献1に記載の技術では、ボルトの挿入方向が、六角ナットの挿入方向と同軸で逆方向(離脱方向)であるため、ボルトを六角ナットに螺合させる際の押圧力により、各ポール部が外周方向に撓んで六角ナットがナット収納室から離脱してしまう虞があった。
また、各ポール部は撓むように細く形成しなければならず、ボルトからの押圧力に耐える十分な剛性を確保するには、特許文献1に記載の技術のように多く(6本)のナットロックを設ける必要があった。このため、加工に手間がかかり、低コスト化を図ることができない等の問題があった。
本発明は上記した課題を解決すべくなされたものであり、簡単な構成で、適切にナットを保持することができるコネクタを提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明の第1のコネクタは、接続端子を保持するハウジングと、該ハウジングを挿通したネジ部材が螺合可能なナットを保持するナット保持部と、を備え、前記ナット保持部は、前記ナットの軸方向に直交する方向から前記ナットを着脱可能に形成されるナット収容室と、該ナット収容室に収容された前記ナットの軸方向への移動を規制するように固定される固定ロック部と、前記ナット収容室への前記ナットの進入を許容する開口位置と、前記ナット収容室に収容された前記ナットの取り外しを規制する閉口位置との間で変位可能に設けられる可動ロック部と、を有していることを特徴とする。
本発明の第1のコネクタによれば、ナットの装着方向と、ナットの軸方向(すなわち、ネジ部材の挿通方向)とが、互いに直交している。また、ナット収容室に収容されたナットの軸方向への移動を規制する固定ロック部が固定的に設けられている。これにより、ネジ部材をナットに押圧しながら螺合させた場合であっても、その押圧力に対抗することができ、ナットがナット収容室から離脱することを確実に防止することができる。また、可動ロック部は、ナット収容室へのナットの進入を許容するが、ナット収容室に収容されたナットの取り外しを規制するようになっている。これにより、例えば、コネクタを落下させた場合等の意図しない衝撃に対してもナットの保持状態を維持することができる。
本発明の第2のコネクタは、上述した第1のコネクタにおいて、前記ナット収容室の内部と外部とを連通させ、前記ナットの着脱可能となる向きを規定する着脱路と、前記着脱路に進入する前記ナットの軸方向への移動を規制する第1ガイド部と、を備えていることが好ましい。
本発明の第2のコネクタによれば、ナットは、第1ガイド部により軸方向に位置決めされた状態で着脱路に進入する。これにより、着脱路へのナットの挿入、および着脱路からナット収容室へのナットの装着作業を容易且つ円滑に行うことができる。
本発明の第3のコネクタは、上述した第2のコネクタにおいて、前記着脱路の前記ナット収容室の近傍に設けられる前記可動ロック部の外側近傍において、前記着脱路の一部を構成するように設けられる第2ガイド部を備えていることが好ましい。
本発明の第3のコネクタによれば、ナットは、第2ガイド部により案内されつつ着脱可能な向きに整えられた状態で着脱路に進入する。これにより、着脱路へのナットの挿入、および着脱路からナット収容室へのナットの装着作業を容易且つ円滑に行うことができる。また、第2ガイド部は、可動ロック部の外側に設けられているため、ナットを着脱路に進入させる際に、ナットが可動ロック部に接触することを防止することができる。これにより、可動ロック部を保護することができる。
本発明の第4のコネクタは、上述した第3のコネクタにおいて、前記第1ガイド部の外側面の前記着脱路側、および前記第2ガイド部の外側面の前記着脱路側には、それぞれ傾斜面が形成されていることが好ましい。
本発明の第4のコネクタによれば、ナットを各傾斜面に案内させながら着脱路に進入させることができる。これにより、着脱路へのナットの挿入を更に容易且つ円滑に行うことができる。
本発明の第5のコネクタは、上述した第1ないし第4のいずれかのコネクタにおいて、前記可動ロック部は、前記着脱路の底面から軸方向に沿って延設されるアーム部と、該アーム部の自由端側に形成され、前記ナット収容室に収容された前記ナットに当接可能に設けられる爪部と、を有し、前記固定ロック部は、前記ナット収容室の中央に向かって延出するように対向配置される一対のロック片を有し、前記爪部の外側面の自由端側、および前記各ロック片の外側面の前記ナット収容室側には、それぞれ傾斜面が形成されていることが好ましい。
本発明の第5のコネクタによれば、着脱路に進入したナットの側面が、爪部の傾斜面に当接することにより、アーム部は、ナット収容室へのナットの進入を許容するように変位する。すなわち、爪部の傾斜面によって、ナットの進入方向に向かう力が、アーム部(可動ロック部)が開口位置に向かう力に変換される。これにより、可動ロック部を適切に開口位置に変位させることができる。また、一対のロック片を対向する位置に設けているため、ネジ部材をナットに螺合させる際の押圧力に適切に対抗することができ、ナット収容室からナットが離脱することを確実に防止することができる。さらに、各ロック片の傾斜面に案内させながらナットをナット収容室に収容することができる。
本発明の第6のコネクタは、上述した第5のコネクタにおいて、前記ナットは、六角ナットであり、前記ナット収容室は、前記ナットの外周の6つの側面のうち、少なくとも2つの側面に接触する側壁を有し、前記爪部の内側面の自由端側には、傾斜面が形成され、該傾斜面は、前記ナット収容室に収容された前記ナットの対向する側面に平行となる角度で形成されていることが好ましい。
本発明の第6のコネクタによれば、ナットにネジ部材を螺合させる際に、ナット収容室内でナットが連れ回されることを防止することができる。また、爪部の内側の傾斜面は、ナット収容室内のナットの対向側面と平行に形成されているため、例えば、コネクタに衝撃が加わり、ナット収容室に収容されたナットが当該傾斜面に衝突しても、当該傾斜面に作用する力は分散される。これにより、可動ロック部が変位しない方向に作用する力を小さくでき、変位する方向に衝撃を逃がすことができる。したがって、可動ロック部の捩れや折れ等の損傷を適切に防止することができる。
本発明によれば、簡単な構成で、ナットを適切に保持可能なコネクタを得ることができる。
本発明の一実施形態に係るコネクタをパネルに取り付けた状態(相手側コネクタとの嵌合側)を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るコネクタをパネルに取り付けた状態(ケーブルの接続側)を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るコネクタのハウジングをケーブルの接続側から示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るコネクタのハウジングを示す背面図である。 本発明の一実施形態に係るコネクタのナット保持部を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るコネクタのナット保持部を示す背面図である。 本発明の一実施形態に係るコネクタのナット保持部を示す側面図である。 図4におけるA−A断面図である。 図4におけるB−B断面図である。 本発明の一実施形態に係るコネクタのナット保持部にナットを保持させる手順を示す図であり、ナットを着脱路に挿入した状態を示す背面図である。 本発明の一実施形態に係るコネクタのナット保持部にナットを保持させる手順を示す図であり、可動ロック部が開口位置に変位した状態を示す背面図である。 本発明の一実施形態に係るコネクタのナット保持部にナットを保持させる手順を示す図であり、ナットがナット収容室に収容された状態を示す背面図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明では、便宜上、各図において矢印で示すように前後、左右および上下の向きを設定する。
図1ないし図4を参照しつつ、本発明の実施の形態に係るコネクタ1の構成について説明する。ここで、図1および図2は、コネクタ1をパネル100に取り付けた状態を示す斜視図である。図3はコネクタ1のハウジング2をケーブルの接続側から示す斜視図であり、図4はハウジング2の背面図である。
コネクタ1は、例えば電気・電子回路等において電源用配線や通信用配線を接続するために使用されるものであり、ボルトやビス等の雄ネジ部材102と組み合わせて使用されるナット22を保持する構造を備えている。
図1および図2に示すように、コネクタ1は、主要な外観を成すハウジング2と、ハウジング2の内部に保持され、図示しない相手コネクタの相手端子と電気的に接続される複数(例えば2つ)の接続端子3と、各接続端子3に電気的に接続される複数(例えば2本)のケーブル4と、を含んで構成されている。
ハウジング2は、前後方向を開放した略箱状に形成されるコネクタ本体5と、コネクタ本体5の上面および左右両側面から突設されるフランジ部6と、を有している。コネクタ本体5とフランジ部6とは、合成樹脂等の絶縁材料により一体に形成されている。
コネクタ本体5の左右方向中央には、上方に向かって突出した凸条部10が形成されている。この凸条部10は、コネクタ本体5の前端からフランジ部6まで延設されている。コネクタ本体5の前面には、相手コネクタが嵌合する正面視で凸形状の嵌合部11が形成され、その反対側には、嵌合部11に連通する端子挿入部12が形成されている。
嵌合部11および端子挿入部12の内部は、ケーブル4の先端に圧着された接続端子3を挿し込むことができるように、それぞれ左右に仕切られている。左右に仕切られた各嵌合部11内には、挿入された接続端子3を保持する端子保持部13が設けられている(図3および図4参照)。各ケーブル4の先端に圧着された接続端子3を端子挿入部12側から挿入すると、接続端子3が嵌合部11内の端子保持部13に係止されるようになっている。これにより、各ケーブル4が抜け止め状態でコネクタ本体5に接続される。
図2ないし図4に示すように、フランジ部6は、コネクタ本体5の上面から上方に向かって延出するパネル当接部14と、コネクタ本体5の左右両側面から外側に向かって延出するコネクタ固定部15と、を有している。なお、コネクタ1の製造過程において、フランジ部6には複数の肉抜き部分が凹設される。
詳細は後述するが、背面視で各コネクタ固定部15の略中央には、ネジ貫通孔21を貫通(ハウジング2を挿通)した雄ネジ部材102が螺合可能なナット22を保持するナット保持部20が形成されている。
ここで、パネル100に対するコネクタ1の固定について簡単に説明する。
コネクタ1は、パネル100の裏側(後面側)から、パネル100に貫通形成されたコネクタ開口101に嵌め込まれる。このとき、フランジ部6(パネル当接部14および各コネクタ固定部15)は、パネル100の後面に当接した状態となっている。
また、パネル100には、コネクタ開口101に嵌合した状態の各コネクタ固定部15のネジ貫通孔21に対応する位置に、貫通孔(図示せず)が形成されている。雄ネジ部材102は、パネル100の表側(前面側)から、各貫通孔と各ネジ貫通孔21とを貫通するように挿入され、各ナット保持部20に保持されたナット22に螺合するようになっている。これにより、コネクタ1がパネル100に固定される。
次に、図3ないし図9を参照して、ナット保持部20について詳細に説明する。なお、左右一対のナット保持部20は、それぞれ同様の構造であるため、主に左側のナット保持部20について説明する。ここで、図5ないし図7は、ナット保持部20を示しており、図5は斜視図、図6は背面図、図7は側面図である。図8は、図4におけるA−A断面図であり、図9は、図4におけるB−B断面図である。なお、以降の説明では、便宜上、前後方向を「軸方向」とも呼び、左右方向を「奥行方向」とも呼び、上下方向を「幅方向」とも呼ぶこととする。また、このナット保持部20の左側(外側)を「手前側」とも呼び、右側(内側)を「奥側」とも呼ぶこととする。
図4および図5に示すように、ナット保持部20は、ナット22の軸方向に直交する方向(奥行方向)からナット22を着脱可能に形成されるナット収容室30と、ナット収容室30に収容されたナット22の軸方向への移動を規制するように固定される固定ロック部31と、ナット収容室30の内部と外部とを奥行方向に連通させ、ナット22の着脱可能となる向きを規定するように形成される着脱路32と、ナット収容室30に収容されたナット22の奥行方向への移動を規制するように設けられる可動ロック部33と、を含んで構成されている。
図2および図3に示すように、ナット収容室30に収容されるナット22は、所謂六角ナットであり、軸方向に貫通形成された雌ネジに、雄ネジ部材102が螺合するようになっている。
図5ないし図9に示すように、ナット収容室30は、背面視でコネクタ固定部15の略中央に凹設されている。ナット収容室30は、ナット22の軸方向の一面(前端面)が当接する床部34と、ナット22の外周の6つの側面のうち4つの側面に接触する側壁35a,35b,35c,35dと、に囲まれて形成されている。
床部34には、上記したネジ貫通孔21が、ナット22の雌ネジに対応する位置に形成されている。ネジ貫通孔21の側壁の前端部には、雄ネジ部材102の挿入が容易になるようにネジ用テーパー部21aが設けられている(図8参照)。なお、ネジ貫通孔21には、幅方向で対向する位置に一対の矩形状の切込部21bが凹設されている(図6および図8参照)。この一対の切込部21bには、ハウジング2の製造時に各固定ロック部31を成形するための金型の一部が挿入される。
図5、図6および図8に示すように、側壁35a〜35dは、幅方向に対向する位置に一対の側壁35a,35bが設けられ、この一対の側壁35a,35bを接続するように奥側(コネクタ本体5側)に連続して一対の側壁35c,35dが設けられている。すなわち、側壁35a〜35dは、ナット22の外側(手前側)の2つの連続する側面を除く4つの側面にそれぞれ接触するように連続して設けられている。対向する側壁35aと側壁35bとの間隔は、ナット22の対向する2つの側面の間隔よりも僅かに大きく形成されている。すなわち、ナット収容室30は、ナット22を保持可能な公差を有して形成されている。また、側壁35a〜35dの軸方向の長さは、それぞれナット22の軸方向の長さ(厚み)よりも長く形成されている(図7参照)。
図5ないし図9に示すように、固定ロック部31は、幅方向に対向する一対の側壁35a,35bの後端部にそれぞれに設けられた一対のロック片36により構成されている。各ロック片36は、各側壁35a,35bの奥行方向中央からナット収容室30の中央に向かって床部34と平行に延出し、互いに対向して配置されている。各ロック片36は、矩形板状に形成され、その一端が各側壁35a,35bと一体になるように固定されている。一対のロック片36の対向する自由端面は離間しており、その離間距離は、ナット22の雌ネジ部分(ネジ貫通孔21)の直径と略同一となっている。これにより、ナット22に螺合し、後方に突出した雄ネジ部材102の先端面が、各ロック片36に接触することを防止することができる。
各ロック片36の後面は、コネクタ固定部15の後面と同一平面を成し、各ロック片36の後面には、自由端に向かって固定側テーパー部36aが形成されている。また、各ロック片36の外側面(手前側面)の前側(ナット収容室30側)には、それぞれ固定側傾斜面36bが形成されている(図7および図9参照)。なお、上側のロック片36の手前側の側壁35bには、壁側テーパー部35eが形成されている。
ナット22は、床部34と、側壁35a〜35dと、一対のロック片36と、により囲まれた空間に収容される(図5参照)。なお、ナット22が床部34に当接した状態で、ナット22と各ロック片36との間には間隙が形成される(図7参照)。
図5ないし図7に示すように、着脱路32は、一端(奥側)がナット収容室30に接続され、他端(手前側)が外部に接続され、背面側が開放されている。すなわち、ナット収容室30と着脱路32とは、一連の空間を形成している。
着脱路32は、床部34と同一平面を成す着脱床部40と、側壁35a,35bと同一平面上に形成される着脱側壁41a,41bと、に囲まれて形成されている。
着脱床部40には、ナット22の軸方向の一面(前端面)が接触(摺接)するようになっている。着脱床部40には、着脱側壁41aに沿って、矩形状の切込部40aが手前側から奥側に向かって凹設されている。この切込部40aには、ハウジング2の製造時に後述する第1ガイド部42を成形するための金型の一部が挿入される。
着脱側壁41a,41bには、ナット22の対向する一対の側面が、それぞれ接触(摺接)するようになっている。下側の着脱側壁41aは、側壁35aと同一平面を成しており、着脱側壁41aの外側面の上側(着脱路32側)には、側壁傾斜面41cが形成されている。また、着脱側壁41aには、着脱路32に進入するナット22の軸方向への移動を規制する第1ガイド部42が設けられている。
第1ガイド部42は、着脱側壁41aの背面側外端部から着脱路32の中央に向かって着脱床部40と平行に延設されている。第1ガイド部42は、上記したロック片36と同様に、矩形板状に形成され、その一端が着脱側壁41aと一体になるように固定されている。第1ガイド部42の外側面(左側面)および後面は、コネクタ固定部15の外側面および後面とそれぞれ同一平面を成し、第1ガイド部42の後面には、自由端に向かって第1テーパー部42aが形成されている。また、第1ガイド部42の外側面の前側(着脱路32側)には、第1傾斜面42bが形成されている(図7参照)。なお、ナット22が着脱床部40に当接した状態で、ナット22と第1ガイド部42との間には間隙が形成される(図7参照)。
図5、図6および図9に示すように、側壁35bの手前側には、背面視で矩形状の可動凹部43が上方に向かって凹設されている。可動凹部43と側壁35bとの間には、可動傾斜面43aが形成されている。可動凹部43には可動ロック部33が配設され、可動ロック部33の外側(手前側)近傍には、上側の着脱側壁41b(着脱路32)の一部を構成するように第2ガイド部44が設けられている。
図5ないし図7に示すように、第2ガイド部44の下面(着脱路32側の内面)は、側壁35bと同一平面上に形成されており、第2ガイド部44の外側面(左側面)は、コネクタ固定部15の外側面と同一平面を成している。また、第2ガイド部44の後端部には、第2テーパー部44aが形成され、第2ガイド部44の外側面の下側(着脱路32側)には、第2傾斜面44bが形成されている。なお、着脱側壁41aと第2ガイド部44(着脱側壁41b)との間隔は、対向する側壁35aと側壁35bとの間隔と同一である。
図6、図7および図9に示すように、可動ロック部33は、着脱路の着脱床部40(底面)から軸方向に沿って延設されるアーム部45と、アーム部45の自由端側に一体形成され、ナット収容室30に収容されたナット22に当接可能に設けられる爪部46と、を有している。
アーム部45は、可動凹部43内の着脱床部40に起立姿勢で設けられている。更に詳細には、アーム部45は、側壁35bと第2ガイド部44とを結ぶ線(図6の一点鎖線参照)より上側となる位置に設けられ、着脱路32を通過するナット22に接触しないようになっている。また、アーム部45の自由端面は、ロック片36の前端面と略同一位置にまで延設されている(図5および図9参照)。なお、着脱床部40には、アーム部45の接続部分の下側位置に、矩形状の開口部40bが貫通形成されている(図9参照)。この開口部40bには、ハウジング2の製造時に爪部46を成形するための金型の一部が挿入される。
また、アーム部45は、可撓性を有しており、着脱床部40との接続部分を中心として幅方向に回動する(撓む)ようになっている。なお、上記した可動凹部43は、アーム部45の上方への回動を許容するような大きさに形成されている。
爪部46は、アーム部45の先端部から着脱路32の中心に向かって片持ち梁状に突設されている。爪部46の後面には、自由端に向かって可動側テーパー部46aが形成されている。また、爪部46の内外両側面の自由端側には、それぞれ内側傾斜面46bと外側傾斜面46cとが形成されている。内側傾斜面46bと外側傾斜面46cとの間には、着脱側壁41aと平行な摺接面46dが形成されている。
また、アーム部45が撓んでいない通常時には、爪部46は、側壁35bと第2ガイド部44とを結ぶ線(図6の一点鎖線参照)より下側に突出する位置に設けられている。これにより、爪部46の内側傾斜面46bまたは外側傾斜面46cは、床部34または着脱床部40に当接した状態のナット22の上側後部に接触するようになっている。
なお、以下の説明では、アーム部45が撓んでいない通常時における可動ロック部33(爪部46)の位置を「閉口位置」と呼び、アーム部45が上方に撓んだ回動時における可動ロック部33(爪部46)の位置を「開口位置」と呼ぶこととする。
次に、図10ないし図12を参照して、ナット保持部20にナット22を保持させる手順、すなわち、外部から着脱路32を通してナット収容室30内にナット22を収容する手順について説明する。ここでは、一例として、左側のナット保持部20にナット22を保持させる場合について説明する。ここで、図10ないし図12は、ナット保持部20にナット22を保持させる手順を示す図であり、図10は、ナット22を着脱路32に挿入した状態を示す背面図であり、図11は、可動ロック部33が開口位置に変位した状態を示す背面図であり、図12は、ナット22がナット収容室30に収容された状態を示す背面図である。
まず、図10に示すように、ユーザは、左側のコネクタ固定部15の左端面に開口した着脱路32からナット22を挿入する。このとき、ナット22が第1ガイド部42の第1傾斜面42b(図7参照)に摺接することで、ナット22は、軸方向の移動を規制されつつ着脱路32内に案内される。また、このとき、ナット22が、着脱側壁41aの側壁傾斜面41cおよび第2ガイド部44の第2傾斜面44b(図7参照)に摺接することで、ナット22は、軸周りに回転し、進入可能な向きにされつつ着脱路32内に案内される。これにより、ナット22を各傾斜面41c,42b,44bに案内させながら着脱路32に進入させることができるため、着脱路32へのナット22の挿入を容易且つ円滑に行うことができる。
次に、ユーザが、着脱路32内に進入したナット22を奥側に押し込むと、ナット22は、着脱床部40と、着脱側壁41aと、着脱側壁41b(第2ガイド部44)と、第1ガイド部42とに案内されながら、着脱床部40上をスライドして行く。ナット22のスライドが進むと、ナット22の奥上側の側面が、爪部46の外側傾斜面46cに当接する。
ユーザが、更にナット22を押し込むと、ナット22の側面が爪部46の外側傾斜面46cに摺接し始め、アーム部45が上方に撓曲して行く。これにより、閉口位置にあった可動ロック部33が、着脱路32からナット収容室30へのナット22の進入を許容する開口位置に変位する。更にナット22のスライドが進むと、図11に示すように、開口位置に変位した可動ロック部33の摺接面46dが、ナット22の奥上側の側面に連続する上側の側面に摺接し始める。また、ナット22の奥側は、ナット収容室30に進入し始める。このとき、ナット22は、可動傾斜面43aに案内されてナット収容室30に進入する。
ユーザによるナット22の押し込みが更に進むと、図12に示すように、ナット22は、ナット収容室30内に収容される。このとき、各ロック片36には固定側傾斜面36b(図9参照)が形成されているため、各固定側傾斜面36bに案内させながら、ナット収容室30へのナット22の挿入を容易に行うことができる。
また、ナット22の手前上側の側面が、爪部46の内側傾斜面46bに摺接し始め、アーム部45は自身の復元力により下方に回動し始める。これにより、開口位置にあった可動ロック部33が、ナット収容室30に収容されたナット22の取り外しを規制する閉口位置に変位する。
また、ナット22のスライドは、ナット22の奥側の連続する2つの側面が、ナット収容室30の側壁35c,35dに突き当たることで停止される。すなわち、側壁35c,35dは、ナット22の位置決めおよびストッパーとしての機能を果たすようになっている。また、側壁35a〜35dにより、ナット22は、軸周りに固定され、ナット22に雄ネジ部材102を螺合させる際に、ナット収容室内でナット22が連れ回されることを防止することができる。
そして、ナット22がナット収容室30に完全に収容されると、可動ロック部33が完全に閉口位置に変位し、ナット22は、ナット保持部20に保持される。なお、この状態で、ナット22の雌ネジは、ネジ貫通孔21に略一致している。
なお、爪部46の内側傾斜面46bは、ナット収容室30に収容された状態のナット22の手前上側の側面(対向する側面)と平行となる角度で形成されている(図12参照)。このため、例えば、コネクタ1に衝撃が加わり、ナット収容室30に収容されたナット22が内側傾斜面46bに衝突しても、内側傾斜面46bに作用する力は分散される。これにより、可動ロック部33が撓まない方向に作用する力を小さくでき、撓む方向に衝撃を逃がすことができる。したがって、可動ロック部33の捩れや折れ等の損傷を適切に防止することができる。なお、ナット22は、内側傾斜面46bと間に僅かな間隙を有してナット収容室30に収容されている。
なお、ナット収容室30からナット22を取り出す際には、ユーザは、可動ロック部33を閉口位置に移動させると共に、針状の部材等を用いてナット22を外側(着脱路32)に向かってスライドさせる。このとき、内側傾斜面46bを案内として利用することで、ナット収容室30からナット22を円滑に取り出すことができるようになっている。
以上説明した本発明の実施形態に係るコネクタ1によれば、ナット22の装着(進入)方向と、ナット22の軸方向(すなわち、雄ネジ部材102の挿通方向)とが、互いに直交している。また、ナット収容室30に収容されたナット22の軸方向への移動を規制する固定ロック部31が固定的に設けられている。これにより、雄ネジ部材102をナット22に押圧しながら螺合させた場合であっても、その押圧力に対抗することができ、ナット22がナット収容室30から離脱することを確実に防止することができる。また、固定ロック部31は、対向する位置に設けた一対のロック片から構成されているため、雄ネジ部材102をナット22に螺合させる際の押圧力に適切に対抗することができる。
また、着脱路32に進入したナット22の側面が、爪部46の外側傾斜面46cに当接することにより、アーム部45は、ナット収容室30へのナット22の進入を許容するように変位する。すなわち、爪部46の外側傾斜面46cによって、ナット22の進入方向に向かう力が、アーム部45(可動ロック部33)が開口位置に向かう力に変換される。これにより、可動ロック部33を適切に開口位置に変位させることができる。このように、可動ロック部33は、ナット収容室30へのナット22の進入を許容するが、ナット収容室30に収容されたナット22の取り外しを規制するようになっている。これにより、例えば、コネクタ1を落下させた場合等の意図しない衝撃に対してもナット22の保持状態を維持することができる。
以上のように、ナット保持部20により各ナット22が保持されるため、目視できないパネル100の裏側でナット22を押さえなくても、パネル100にコネクタ1をネジ留め固定することができる。
また、本発明の実施形態に係るコネクタ1によれば、ナット22は、第1ガイド部42により軸方向に位置決めされた状態で着脱路32に進入する。さらに、ナット22は、第2ガイド部44により案内されつつ着脱可能な向きに整えられた状態で着脱路32に進入する。これにより、着脱路32へのナット22の挿入、および着脱路32からナット収容室30へのナット22の装着作業を容易且つ円滑に行うことができる。また、第2ガイド部44は、可動ロック部33の外側に設けられているため、ナット22を着脱路32に進入させる際に、ナット22が可動ロック部33(特にアーム部45)に接触することを防止することができる。これにより、可動ロック部33を保護することができる。
なお、本実施形態では、電気・電子回路等に用いるコネクタ1を例示したが、これに限定されるものではなく、光通信等に用いられる光コネクタに本発明を適用してもよい。
また、本実施形態では、ボルトやビス等の雄ネジ部材102と六角形のナット22との組み合わせによりパネル100に固定するコネクタ1を例示したが、これに限定されるものではなく、他の固定部材を用いてもよい。また、ナット22は、六角形に限られず、例えば、四角形、八角形、十角形等の他の多角形のナット22を用いてもよい。
なお、本実施形態では、ナット22がナット収容室30の4つの側壁35a〜35dに接触して保持されるコネクタ1を例示したが、これに限定されるものではなく、ナット収容室30には、ナット22の6つの側面のうち、少なくとも2つの側面に接触する側壁を有していればよい。また、本実施形態では、ロック片36を一対設けたが、これに限定されるものではなく、例えば、4つの側壁35a〜35dにそれぞれロック片36を設けてもよい。
なお、本実施形態では、各ナット保持部20は、ハウジング2の一部となるように、各コネクタ固定部15に一体形成されていたが、これに限定されるものではなく、例えば、ハウジング2とは別体で成形した各ナット保持部20を、各コネクタ固定部15に取り付ける構成としてもよい。
なお、上記した本発明の実施形態の説明は、本発明に係るコネクタ1における好適な実施の形態を説明しているため、技術的に好ましい種々の限定を付している場合もあるが、本発明の技術範囲は、特に本発明を限定する記載がない限り、これらの態様に限定されるものではない。さらに、上記した本発明の実施形態における構成要素は適宜、既存の構成要素等との置き換えが可能であり、且つ、他の既存の構成要素との組合せを含む様々なバリエーションが可能であり、上記した本発明の実施形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
1 コネクタ
2 ハウジング
3 接続端子
20 ナット保持部
22 ナット
30 ナット収容室
31 固定ロック部
32 着脱路
33 可動ロック部
35a,35b 側壁
36 ロック片
36b 固定側傾斜面
42 第1ガイド部
42b 第1傾斜面
44 第2ガイド部
44b 第2傾斜面
45 アーム部
46 爪部
46b 内側傾斜面
46c 外側傾斜面
102 雄ネジ部材(ネジ部材)

Claims (6)

  1. 接続端子を保持するハウジングと、
    前記ハウジングを挿通したネジ部材が螺合可能なナットを保持するナット保持部と、を備え、
    前記ナット保持部は、
    前記ナットの軸方向に直交する奥行方向から前記ナットを着脱可能に形成されるナット収容室と、
    前記ナット収容室の内部と外部とを連通させ、前記ナットの着脱可能となる向きを規定する着脱路と、
    前記ナット収容室に収容された前記ナットの前記軸方向への移動を規制するように固定される固定ロック部と、
    前記ナット収容室への前記ナットの進入を許容する開口位置と、前記ナット収容室に収容された前記ナットの取り外しを規制する閉口位置との間で変位可能に設けられる可動ロック部と、を有し
    前記可動ロック部は、
    前記着脱路の底面から前記軸方向に沿って延設され、前記底面との接続部分を中心として前記軸方向と前記奥行方向とに直交する幅方向に撓曲可能に構成されるアーム部と、
    前記アーム部の自由端側から前記着脱路の中心に向かって突設される爪部と、を有し、
    前記爪部の外側面の自由端側には、前記奥行方向の外側から内側に向けて前記着脱路側に傾斜する外側傾斜面が形成され、
    前記爪部の内側面の自由端側には、前記奥行方向の内側から外側に向けて前記着脱路側に傾斜する内側傾斜面が形成され、
    前記外側傾斜面は、前記着脱路から前記ナット収容室に向けてスライドされる前記ナットの側面に摺接し、前記可動ロック部を前記閉口位置から前記開口位置に変位させ、
    前記内側傾斜面は、前記ナット収容室から前記着脱路に向けてスライドされる前記ナットの側面に摺接し、前記可動ロック部を前記閉口位置から前記開口位置に変位させることを特徴とするコネクタ。
  2. 前記ナットは、六角ナットであり、
    前記ナット収容室は、前記ナットの外周の6つの側面のうち、少なくとも2つの側面に接触する側壁を有し、
    前記内側傾斜面は、前記ナット収容室に収容された前記ナットの対向する1つの側面に平行となる角度で形成されていることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
  3. 記着脱路に進入する前記ナットの軸方向への移動を規制する第1ガイド部と、を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載のコネクタ。
  4. 記可動ロック部の外側近傍において、前記着脱路の一部を構成するように設けられる第2ガイド部を備えていることを特徴とする請求項に記載のコネクタ。
  5. 前記第1ガイド部の外側面の前記着脱路側、および前記第2ガイド部の外側面の前記着脱路側には、それぞれ傾斜面が形成されていることを特徴とする請求項に記載のコネクタ。
  6. 記固定ロック部は、前記ナット収容室の中央に向かって延出するように対向配置される一対のロック片を有し、
    記各ロック片の外側面の前記ナット収容室側には、それぞれ傾斜面が形成されていることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載のコネクタ。
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