JP5829195B2 - 送液ナイフ - Google Patents
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Description
外套管の先端近傍の内面には、管状電極が突出しすぎるのを規制するための金属リング製のストッパが配置されている。また、管状電極の後半部には、外周面から突出した鍔部が形成されている。この鍔部がストッパに当接すると、管状電極が外套管の先端から所定の長さ突出してそれ以上突出できない状態になる。内管内には導電線が挿通されていて、その導電線の先端は管状電極の後端部近傍に接続されている。
管状電極は、一般的にステンレス鋼で形成されている。高周波電圧を印加され続けた管状電極は、例えば約300℃の温度になる。このような高温下では、管状電極は、縦弾性率などの機械的特性(強度)が低下したり脆くなったりする。そして、この状態の管状電極が曲げ応力を受けると、ストッパから突出している管状電極におけるストッパの先端に配置される部分に曲げ応力が集中し、管状電極がこの部分から破断するという問題がある。
本発明の送液ナイフは、操作部先端に連結された、絶縁性を有する材料で形成されたシースと、前記シースの先端部に設けられ、電気絶縁性を有する材料で筒状に形成された支持部材と、導電性を有する材料で形成され、前記シース内に進退可能に挿通された軸状部材と、前記支持部材の筒孔を通して突没可能なように前記軸状部材の先端部に接続され、前記シース内に供給された流体を前方に噴出可能な管路が形成されるとともに、前記軸状部材を通じての給電により生体組織の処置を行うための導電性を有する材料で形成された管状電極と、前記軸状部材または前記管状電極に設けられ、前記シースに対して前記軸状部材を先端側に移動させて前記支持部材の前記筒孔から前記管状電極を先端側に突出させたときに前記支持部材に係止する係止部と、を備え、前記支持部材に前記係止部を係止させたときに、前記シースの軸線方向において前記支持部材の先端に配置される前記管状電極の位置を突出基準位置としたときに、前記管状電極の外周面には、前記軸線方向における前記突出基準位置を含む範囲に、300℃における縦弾性率が、前記管状電極を形成する導電性材料の300℃における縦弾性率より大きい材料から形成される耐熱性金属部材が設けられていることを特徴としている。
また、上記の送液ナイフにおいて、前記管状電極は、ステンレス鋼から構成され、前記耐熱性金属部材は、タングステン、タンタル、モリブデン、ニッケル合金、およびチタンの少なくとも1つから構成されていることがより好ましい。
また、上記の送液ナイフにおいて、前記軸状部材は操作ワイヤであり、前記管状電極には、前記シースの内部空間と前記管状電極の前記管路とを連通させる連通孔が形成されていることがより好ましい。
図1に示すように、本実施形態の送液ナイフ1は、軟性の挿入部10と、挿入部10の先端部に設けられた処置部20とを備えている。
シース11は、例えばテトラフルオロエチレン材などの電気的な絶縁性を有する材料で形成されている。シース11の外径は、図示しない内視鏡のチャンネル内を挿通可能な大きさに設定されている。
操作ワイヤ12は、金属などの導電性を有する材料で形成されている。
本実施形態では、シース11の基端部には、シース11の内部空間11aに連通する注入口14aが形成された送液口金14が、筒状の接続部材15を介して取り付けられている。シース11と送液口金14との接続部の外周面には、シース11の基端部を湾曲させたときにこの基端部が折れてしまうのを防止する折れ防止用チューブ16が取り付けられている。
送液口金14内には、注入口14aと操作ワイヤ12とを水密に封止するとともに、送液口金14に対して操作ワイヤ12を軸線C1方向に進退可能に支持するための、不図示のシール材が設けられている。この注入口14aには、図示はしないがシリンジなどの送液手段が着脱可能となっている。
絶縁チップ21の基端側の外周面には、先端側よりも縮径された縮径部21aが形成されている。絶縁チップ21は、ジルコニアやセラミックスなど、絶縁性を有する材料で形成されている。
管状電極22は、ステンレス鋼などの導電性を有する材料で形成されている。管状電極22の先端には、外径が管状電極22における他の部分よりも大きく設定された大径部22aが設けられている。本実施形態では、管状電極22における大径部22a以外の部分における外径は、例えば、0.3mmから0.5mm程度に設定されている。管状電極22における軸線C1方向の中間部には、管状電極22の外周面から内周面まで貫通する連通孔22bが形成されている。
本実施形態では、耐熱性金属部材24は、軸線C1方向において、管状電極22の外周面における突出基準位置Tよりも0.5mm先端側から突出基準位置Tよりも基端側までの範囲にわたり設けられている。すなわち、この例では、耐熱性金属部材24は筒状に形成されている。
このように形成された耐熱性金属部材24は、約300℃の高温下においても縦弾性率などの機械的特性が低下しなかったり、脆くならないものとなっている。
管状電極22における大径部22aよりも基端側の外径は、絶縁チップ21の筒孔21bの内径よりもわずかに小さく設定されている。一方で、管状電極22の大径部22aの外径は、筒孔21bの内径よりも大きく設定されている。
ストッパ部材25の外径は、絶縁チップ21の筒孔21bの内径よりも大きく設定されている。
操作部30は、送液口金14の基端部に固定された操作部本体31と、操作部本体31に対してスライド可能な操作用スライダ32とを備えている。操作部本体31には、軸線C1に沿ってガイド軸部31aが形成されている。操作用スライダ32は、操作部本体31に対して軸線C1に沿ってスライド可能である。操作部本体31は、指掛け用のリング31bを基端部に備えている。
操作用スライダ32は、指掛け用のリング32a、32bを軸線C1に対して直交する方向に並べて備えている。操作用スライダ32は、図示しない高周波発生装置に通じるコードが電気的に接続される接続コネクタ部33を備えている。
接続コネクタ部33は、操作ワイヤ12の基端部に電気的に接続されている。
そして、操作部本体31に対して操作用スライダ32を先端側に移動させることでシース11に対して操作ワイヤ12を先端側に移動させる(押し込む)と、図2に示すように絶縁チップ21にストッパ部材25が係止されることで、操作ワイヤ12を先端側に押し込んだ押し込み状態が位置決めされる。
この押し込み状態では、絶縁チップ21の筒孔21bを通して管状電極22を先端側に突出させることができる。そして、シース11の内部空間11aに供給された生理食塩水(流体)Lを、ストッパ部材25の透孔25a、管状電極22の連通孔22b、そして管状電極22の管路22dを通して前方に噴出させることができる。
なお、送液ナイフ1を押し込み状態にしたときに絶縁チップ21から管状電極22が突出する長さDは、例えば2mmに設定されている。
まず、患者に対極板(図示せず)を装着しておく。図示しない内視鏡のチャンネルを通じて、引き戻し状態にした送液ナイフ1を経内視鏡的に体腔内に導入する。このとき、内視鏡の観察ユニットで取得した画像をモニタなどの表示部で観察しながら導入する。
内視鏡のチャンネルから送液ナイフ1の挿入部10の先端部を突出させ、体腔内における切除すべき目的部位である病変粘膜部分に処置部20を対向させる。
なお、本実施形態の送液ナイフ1では、送液ナイフ1を引き戻し状態にしたときでも管状電極22から生理食塩水Lを噴出させる動作を行うことができる。
図6に示すように、送液ナイフ1の管状電極22を軸線C1に直交する横方向に動かすと、管状電極22は管状電極22に当接する粘膜から曲げ応力を受け、管状電極22に当接する粘膜が切開される。
送液ナイフ1を引き戻し状態にして内視鏡のチャンネル内から手元側に引き抜く。内視鏡の空いたチャンネルに、図示しない把持鉗子などを挿通させる。把持鉗子を操作して経内視鏡的に病変粘膜部分P1を取り出し、一連の処置を終了する。
管状電極22に高周波電圧を印加したときに管状電極22は約300℃もの高温になるが、管状電極22の外周面には、軸線C1方向における突出基準位置Tを含む範囲に耐熱性金属部材24が設けられている。耐熱性金属部材24は高温下においても機械的特性が低下しないため、曲げ応力が付加された場合でも破断する可能性が低く、高温下で管状電極22が破断するのを抑制することができる。
たとえば、前記実施形態では耐熱性金属部材24はモリブデンで形成されているとした。しかし、耐熱性金属部材24を形成する材料はこれに限ることなく、タングステン、タンタル、モリブデン、ニッケル合金、およびチタンの少なくとも1つから構成されていればよい。
図8に示すように、耐熱性金属部材41が管状電極22の外周面にシース11の周方向において互いに間隔を開けて複数設けられるように構成してもよい。この変形例では、各耐熱性金属部材41は、軸線C1方向に直交する平面による断面形状が円弧状に形成されているとともに、軸線C1方向に延びている。各耐熱性金属部材41は、送液ナイフ1を押し込み状態にしたときに軸線C1から離間した側の面が外部に露出するとともに、軸線C1側の面が管状電極22に埋設されている。
図9に示す変形例では、複数の耐熱性金属部材43が管状電極22の外周面に、埋設されることなく取り付けられている。各耐熱性金属部材43は、軸線C1方向に直交する平面による断面形状が円形状に形成されている。
耐熱性金属部材41、43をこのように構成しても、前記実施形態の耐熱性金属部材24と同様の効果を奏することができる。
前記実施形態では、ストッパ部材25を管状電極22と操作ワイヤ12との接続部に取り付けたが、ストッパ部材は管状電極22に取り付けてもよいし、操作ワイヤ12に取り付けてもよい。
前記実施形態では、流体は生理食塩水であるとしたが、流体は薬液などでもよい。
11 シース
12 操作ワイヤ(軸状部材)
21 絶縁チップ(支持部材)
21b 筒孔
22 管状電極
22b 連通孔
22d 管路
24、41、43 耐熱性金属部材
25 ストッパ部材(係止部)
C1 軸線
L 生理食塩水(流体)
T 突出基準位置
Claims (4)
- 絶縁性を有する材料で形成されたシースと、
前記シースの先端部に設けられ、電気絶縁性を有する材料で筒状に形成された支持部材と、
導電性を有する材料で形成され、前記シース内に進退可能に挿通された軸状部材と、
前記支持部材の筒孔を通して突没可能なように前記軸状部材の先端部に接続され、前記シース内に供給された流体を前方に噴出可能な管路が形成されるとともに、前記軸状部材を通じての給電により生体組織の処置を行うための導電性を有する材料で形成された管状電極と、
前記軸状部材または前記管状電極に設けられ、前記シースに対して前記軸状部材を先端側に移動させて前記支持部材の前記筒孔から前記管状電極を先端側に突出させたときに前記支持部材に係止する係止部と、
を備え、
前記支持部材に前記係止部を係止させたときに、前記シースの軸線方向において前記支持部材の先端に配置される前記管状電極の位置を突出基準位置としたときに、前記管状電極の外周面には、前記軸線方向における前記突出基準位置を含む範囲に、300℃における縦弾性率が、前記管状電極を形成する導電性材料の300℃における縦弾性率より大きい材料から形成される耐熱性金属部材が設けられていることを特徴とする送液ナイフ。 - 前記耐熱性金属部材は、前記軸線方向において、前記管状電極の外周面における前記突出基準位置よりも0.5mm先端側から、前記突出基準位置までの範囲にわたり設けられていることを特徴とする請求項1に記載の送液ナイフ。
- 前記管状電極は、ステンレス鋼から構成され、
前記耐熱性金属部材は、タングステン、タンタル、モリブデン、ニッケル合金、およびチタンの少なくとも1つから構成されていることを特徴とする請求項1に記載の送液ナイフ。 - 前記軸状部材は操作ワイヤであり、
前記管状電極には、前記シースの内部空間と前記管状電極の前記管路とを連通させる連通孔が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の送液ナイフ。
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