JP5831804B2 - 保守支援システム - Google Patents
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Description
まず、本実施形態に係る保守支援システムの複写機の一例について、その基本的な構成を説明する。
図1は、本実施形態に係る保守支援システムにおける保守対象である複写機の一例を示す概略構成図である。
この複写機は、プリンタ部100と給紙部200とからなる画像形成手段と、スキャナ部300と、原稿搬送部400とを備えている。スキャナ部300はプリンタ部100上に取り付けられ、そのスキャナ部300の上に原稿自動搬送装置(ADF)からなる原稿搬送部400が取り付けられている。
プリンタ部100は、ベルトユニット、各色のトナー像を形成する4つのプロセスユニット18K,18Y,18M,18C、2次転写装置22、ベルトクリーニング装置17、定着装置25等を備えている。
なお、4つのプロセスユニット18K,18Y,18M,18Cは、それぞれ使用するトナーの色が異なる他はほぼ同様の構成になっているので、同図においては各符号に付すK,Y,M,Cという添字を省略している。同図に示すように、プロセスユニット18は、感光体40の周りに、帯電手段としての帯電装置60、現像装置61、1次転写手段としての1次転写ローラ62、感光体クリーニング装置63、除電装置64等を備えている。
センシング情報としては、駆動関係、記録媒体の各種特性、現像剤特性、感光体特性、電子写真の各種プロセス状態、環境条件、記録物の各種特性などが取得する対象として考えられる。これらのセンシング情報の概要を説明すると、以下のようになる。
感光体ドラムの回転速度をエンコーダーで検出したり、駆動モータの電流値を読み取ったり、駆動モータの温度を読み取る。同様にして、定着ローラ、紙搬送ローラ、駆動ローラなどの円筒状またはベルト状の回転する部品の駆動状態を検出する。駆動により発生する音を装置内部または外部に設置されたマイクロフォンで検出する。
透過型または反射型の光センサ、あるいは接触タイプのセンサにより、搬送された紙の先端や後端の位置を読み取ったり、紙詰まりが発生したことを検出したり、紙の先端や後端の通過タイミングのずれ、送り方向と垂直な方向の変動を読み取ったりする。同様に、複数のセンサ間の検出タイミングにより、紙の移動速度を求める。給紙時の給紙ローラと紙とのスリップを、ローラの回転数計測値と紙の移動量との比較で求める。
この情報は、画質やシート搬送の安定性に大きく影響する。この紙種の情報取得には以下のような方法がある。紙の厚みは、紙を二つのローラで挟み、ローラの相対的な位置変位を光学センサ等で検知したり、紙が進入してくることによって押し上げられる部材の移動量と同等の変位量を検知したりすることによって求める。紙の表面粗さは、転写前の紙の表面にガイド等を接触させ、その接触によって生じる振動や摺動音等を検知する。紙の光沢は、規定された入射角で規定の開き角の光束を入射し、鏡面反射方向に反射する規定の開き角の光束をセンサで測定する。紙の剛性は、押圧された紙の変形量(湾曲量)を検知することにより求める。再生紙か否かの判断は、紙に紫外線を照射してその透過率を検出して行う。裏紙か否かの判断は、LEDアレイ等の線状光源から光を照射し、転写面から反射した光をCCD等の固体撮像素子で検出して行う。OHP用のシートか否かは、用紙に光を照射し、透過光と角度の異なる正反射光を検出して判断する。紙に含まれている水分量は、赤外線またはμ波の光の吸収を測定することにより求める。カール量は光センサ、接触センサなどで検出する。紙の電気抵抗は、一対の電極(給紙ローラなど)を記録紙と接触させて直接測定したり、紙転写後の感光体や中間転写体の表面電位を測定して、その値から記録紙の抵抗値を推定する。
現像剤(トナーやキャリア)の装置内での特性は、電子写真プロセスの機能の根幹に影響するものである。そのため、システムの動作や出力にとって重要な因子となる。現像剤の情報を得ることは極めて重要である。この現像剤特性としては、例えば次のような項目が挙げられる。トナーについては、帯電量およびその分布、流動性、凝集度、嵩密度、電気抵抗、外添剤量、消費量または残量、流動性、トナー濃度(トナーとキャリアの混合比)を挙げることができる。キャリアについては、磁気特性、コート膜厚、スペント量などを挙げることができる。これらの情報を画像形成装置の中で単独で検出することは通常困難である。そこで、現像剤の総合的な特性として検出すると良い。この現像剤の総合的な特性は、例えば次のように測定することができる。感光体上にテスト用潜像を形成し、予め決められた現像条件で現像して、形成されたトナー像の反射濃度(光反射率)を測定する。現像装置中に一対の電極を設け、印加電圧と電流の関係(抵抗、誘電率など)を測定する。現像装置中にコイルを設け、電圧電流特性(インダクタンス)を測定する。現像装置中にレベルセンサを設けて、現像剤容量を検出する。レベルセンサは光学式、静電容量式などがある。
感光体特性も現像剤特性と同じく、電子写真プロセスの機能と密接に関わる。この感光体特性の情報としては、感光体の膜厚、表面特性(摩擦係数、凹凸)、一様帯電電位、表面エネルギー、散乱光、温度、色、表面位置(フレ)、線速度、電位減衰速度、電気抵抗、静電容量、表面水分量などが挙げられる。このうち、画像形成装置の中では、次のような情報を検出できる。膜厚変化に伴う静電容量の変化を、帯電部材から感光体に流れる電流を検知し、同時に帯電部材への印加電圧と予め設定された感光体の誘電厚みに対する電圧電流特性と照合することにより、膜厚を求める。一様帯電電位や温度は従来周知のセンサで求めることができる。線速度は感光体回転軸に取り付けられたエンコーダーなどで検出される。感光体表面からの散乱光は光センサで検出される。
電子写真方式によるトナー像形成は、周知のように、感光体の均一帯電、レーザー光などによる潜像形成(像露光)、電荷を持ったトナー(着色粒子)による現像、転写材へのトナー像の転写(カラーの場合は中間転写体または最終転写材である記録媒体での重ね合わせ、または現像時に感光体への重ね現像を行う。)、記録媒体へのトナー像の定着という順序で行われる。これらの各段階での様々な情報は、画像その他のシステムの出力に大きく影響を与える。これらを取得することがシステムの安定を評価する上で重要となる。この電子写真プロセス状態の情報取得の具体例としては、次のようなものが挙げられる。帯電電位、露光部電位は従来公知の表面電位センサにより検出される。非接触帯電における帯電部材と感光体とのギャップは、ギャップを通過させた光の量を測定することにより検知する。帯電による電磁波は広帯域アンテナにより捉える。そのほか、帯電による発生音、露光強度、露光光波長なども取得する。
画像濃度、色は光学的に検知する。反射光、透過光のいずれでもよい。色に応じて投光波長を選択すればよい。濃度及び単色情報を得るには感光体上または中間転写体上でよいが、色ムラなど,色のコンビネーションを測るには紙上の必要がある。階調性は、階調レベルごとに感光体上に形成されたトナー像または転写体に転写されたトナー像の反射濃度を光学センサにより検出する。鮮鋭性は、スポット径の小さい単眼センサ、若しくは高解像度のラインセンサを用いて、ライン繰り返しパターンを現像または転写した画像を読み取ることにより求める。粒状性(ざらつき感)は、鮮鋭性の検出と同じ方法により、ハーフトーン画像を読み取り、ノイズ成分を算出することにより求める。レジストスキューは、レジスト後の主走査方向両端に光学センサを設け、レジストローラONタイミングと両センサの検知タイミングとの差異から求める。色ずれは、中間転写体または記録紙上の重ね合わせ画像のエッジ部を、単眼の小径スポットセンサ若しくは高解像度ラインセンサで検知する。バンディング(送り方向の濃度むら)は、記録紙上で小径スポットセンサ若しくは高解像度ラインセンサにより副走査方向の濃度ムラを測定し、特定周波数の信号量を計測する。光沢度(むら)は、均一画像が形成された記録紙を正反射式光学センサで検知するように設ける。かぶりは、感光体上、中間転写体上、または記録紙上において、比較的広範囲の領域を検知する光学センサで画像背景部を読み取る方法、または高解像度のエリアセンサで背景部のエリアごと画像情報を取得し、その画像に含まれるトナー粒子数を数えるという方法がある。
像流れや画像かすれなどは、感光体上、中間転写体、あるいは記録紙上でトナー像をエリアセンサにより検知し、取得した画像情報を画像処理して判定する。トナーチリ汚れは記録紙上の画像を高解像度ラインセンサまたはエリアセンサで取り込み、パターン部の周辺に散っているトナー量を算定することにより求める。後端白抜け、ベタクロス白抜けは、感光体上、中間転写体、あるいは記録紙上で高解像度ラインセンサにより検知する。記録紙のカール、波打ち、折れは、変位センサで検出する。折れの検出のためには記録紙の両端部分に近い所にセンサを設置することが有効である。コバ面の汚れやキズは、排紙トレイに縦に設けたエリアセンサにより,ある程度排紙が溜まった時のコバ面をエリアセンサで撮影,解析する。
温度検出には、異種金属どうし或いは金属と半導体どうしを接合した接点に発生する熱起電力を信号として取り出す熱電対方式、金属或いは半導体の抵抗率が温度によって変化することを利用した抵抗率変化素子、また、或る種の結晶では温度が上昇したことにより結晶内の電荷の配置に偏りが生じ表面に電位発生する焦電型素子、更には、温度による磁気特性の変化を検出する熱磁気効果素子などを採用することができる。湿度検出には、H2O或いはOH基の光吸収を測定する光学的測定法、水蒸気の吸着による材料の電気抵抗値変化を測定する湿度センサ等がある。各種ガスは、基本的にはガスの吸着に伴う、酸化物半導体の電気抵抗の変化を測定することにより検出する。気流(方向、流速、ガス種)の検出には、光学的測定法等があるが、システムへの搭載を考慮するとより小型にできるエアブリッジ型フローセンサが特に有用である。気圧、圧力の検出には、感圧材料を使用する、メンブレンの機械的変位を測定する等の方法がある。振動の検出にも同様に方法が用いられる。
画像形成装置の動作は制御部によって決定されるため、制御部の入出力パラメータを直接利用することが有効である。
画像形成のために制御部が演算処理により出力する直接的なパラメータでは、例えば、制御部によるプロセス条件の設定値で、帯電電位、現像バイアス値、定着温度設定値などがある。同じく、中間調処理やカラー補正などの各種画像処理パラメータの設定値、制御部が装置の動作のために設定する各種のパラメータで、例えば紙搬送のタイミング、画像形成前の準備モードの実行時間などもある。
ユーザー操作履歴の情報としては、色数、枚数、画質指示など、ユーザーにより選択された各種操作の頻度、ユーザーが選択した用紙サイズの頻度などが挙げられる。
消費電力の情報としては、全期間または特定期間単位(1日、1週間、1ヶ月など)の総合消費電力あるいはその分布、変化量(微分)、累積値(積分)などが挙げられる。
消耗品消費情報としては、全期間または特定期間単位(1日、1週間、1ヶ月など)のトナー、感光体、紙の使用量あるいはその分布、変化量(微分)、累積値(積分)などが挙げられる。
異常発生情報としては、全期間または特定期間単位(1日、1週間、1ヶ月など)の異常発生(種類別)の頻度あるいはその分布、変化量(微分)、累積値(積分)などが挙げられる。
制御部1は、プロセスユニット、中間転写ベルト10、各種ローラ、ベルトクリーニング装置17、定着装置25などの各種部品それぞれについて、累積動作時間を計測して不揮発性RAM1d内に記憶している。なお、各色のプロセスユニット18K,18Y,18M,18Cは、プロセスユニットの状態で複写機本体に対して着脱するようになっているが、複写機本体から取り外した状態で、現像ユニットと、帯電装置と、それ以外の部位を保持する感光体ユニットとに分解することができる。部品の交換については、プロセスユニット全体ではなく、現像ユニット、帯電装置、感光体ユニットの形態で交換することができる。このため、累積動作時間については、プロセスユニット全体としてではなく、現像ユニットと帯電装置と感光体ユニットとをそれぞれ別々に計測している。また、累積動作時間としては、累積プリント枚数をカウントしている。プリント1枚分の動作を行う毎に、累積プリント枚数のカウント値を1ずつカウントアップしている。
ホストコンピュータから直接データとして送られる画像情報、あるいは原稿画像からスキャナーで読み取って画像処理をした後に得られる画像情報から、以下のような情報を取得することができる。着色画素累積数はGRB信号別の画像データを画素ごとにカウントすることにより求められる。例えば特許第2621879号公報に記載されているような方法でオリジナル画像を文字、網点、写真、背景に分離し、文字部、ハーフトーン部などの比率を求めることができる。同様にして色文字の比率も求めることができる。着色画素の累積値を主走査方向で区切った領域別にカウントすることにより、主走査方向のトナー消費分布が求められる。画像サイズは制御部が発生する画像サイズ信号または画像データでの着色画素の分布により求められる。文字の種類(大きさ、フォント)は文字の属性データから求められる。
(1)温度
本複写機は、温度の情報を取得する温度センサとして、原理及び構造が簡単でしかも超小型にできる抵抗変化素子を用いるものを備えている。
小型にできる湿度センサが有用である。基本原理は感湿性セラミックスに水蒸気が吸着すると、吸着水によりイオン伝導が増加しセラミックスの電気抵抗が低下することによる。感湿性セラミックスの材料は多孔質材料であり、一般的にはアルミナ系、アパタイト系、ZrO2−MgO系などが使用される。
振動センサは、基本的には気圧及び圧力を測定するセンサと同じであり、システムへの搭載を考慮すると超小型にできるシリコン利用のセンサが特に有用である。薄いシリコンのダイアフラム上に作製した振動子の運動を、振動子と対向して設けられた対向電極間との容量変化を計測する、或いはSiダイアフラム自体のピエゾ抵抗効果を利用して計測することができる。
色ごとにトナー濃度を検出する。トナー濃度センサとしては公知の方式のものを用いることができる。例えば、特開平6−289717号公報に記載されているような現像装置中の現像剤の透磁率の変化を測定するセンシングシステムにより、トナー濃度を検出することができる。
各色用の感光体40K,40Y,40M,40Cについて、それぞれ一様帯電電位を検出する。物体の表面電位を検知する公知の表面電位センサを用いることができる。
光書込後の感光体40K,40Y,40M,40Cの表面電位を、(5)と同様にして検出する。
入力画像情報から、着色しようとする画素の累計値と全画素の累計値の比から着色面積率を色ごとに求め、これを利用する。
感光体40K,40Y,40M,40C上で現像された各色トナー像における単位面積あたりのトナー付着量を、反射型フォトセンサによる光反射率に基づいて求める。反射型フォトセンサは対象物にLED光を照射し、反射光を受光素子で検出するものである。トナー付着量と光反射率とには相関関係が成立するため、光反射率に基づいてトナー付着量を求めることができる。
給紙部200の給紙ローラから2次転写ニップに至る給紙経路のどこかに、転写紙をその搬送方向に直交する方向の両端で検知する光センサ対を設置し、搬送されてくる転写紙の先端付近の両端を検出する。両光センサについて、給紙ローラの駆動信号の発信時を基準として、通過までの時間を計測し、時間のズレに基づいて送り方向に対する転写紙の傾きを求める。
排出ローラ対56を通過後の転写紙を光センサで検出する。この場合も給紙ローラの駆動信号の発信時を基準として計測する。
感光体40K,40Y,40M,40Cからアースに流れ出る電流を検出する。感光体の基板と接地端子との間に、電流測定手段を設けることで、かかる電流を検出することができる。
感光体の駆動源(モータ)が駆動中に費やす駆動電力(電流×電圧)を電流計や電圧計などによって検出する。
図5は、本実施形態に係る保守支援システムにおける各種機器の接続状態を示す接続図である。
同図において、本保守支援システムは、互いに異なるユーザーのもとにおかれた複数の複写機を含んでおり、これら複写機は電話回線を介して後述するデータ受信用コンピュータ510に接続されている。各複写機はそれぞれ、制御部、各種センサ、操作表示部などから構成される特性値取得手段を有している。
図6は、異常予測処理の流れを示すフローチャートである。
保守支援用サーバー511は、複写機ごとに、データ受信用コンピュータ510から特性値データを受信したら(S1)、まず、物理量算出手段により、受信したデータから物理量データを算出する(S2)。物理量算出手段は、保守支援用サーバー511を構成するCPU等の演算装置が物理量算出プログラムを実行することにより実現される。
VdExpnd = (VdHome.max − VdHome.min) − (VdHome.max.ref−VdHome.min.ref) ・・・(1)
第1の原因としては、前回の保守作業において、当該異常予測アラームに基づいて交換すべき部品とは異なる部品を交換してしまった場合である。例えば、本来はブラック用感光体40Kを交換すべきところ、イエロー用感光体40Yを交換してしまった場合である。この場合でも、前回の保守作業時にイエロー用感光体40Yの交換とともに画像形成装置内の清掃等のメンテナンス作業を行った場合、前回の保守作業実施後しばらくの間はブラック用感光体40Kの異常に関わる異常予測アラームが出ないことがある。
第2の原因としては、上述したように、真の異常原因がブラック用感光体40Kの劣化ではなく、帯電装置60Kの異常であった場合である。
このグラフは、横軸に印刷枚数をとり、縦軸にF値をとっており、1000枚毎に1点プロットされている。F値データがゼロ以下の値を示すと、上述したように異常予測アラーム又は保守失敗通知が発せられる。前回の保守作業以前においては、印刷枚数が増えるにつれてF値が徐々にゼロに近づき、ついにはF値データがゼロ以下を示すようになる。これにより故障予測アラームが発せられると、その故障予測アラームを受けてサービスマンがブラック用感光体40Kの交換を行う保守作業(前回の保守作業)を行う。
図9は、異常予測アラームが報知されてすぐに適切な保守作業が行われたときの帯電電位の推移を示すグラフである。
これらのグラフは、いずれも、横軸に印刷枚数をとり、縦軸に帯電電位をとっており、1000枚毎に1点プロットしたものである。
保守作業において、本来はブラック用感光体40Kを交換すべきところを誤ってイエロー用感光体40Yを交換してしまった場合には、帯電電位の推移は図10に示すようなグラフとなる。図10に示すグラフにおいて、保守作業の実施直前における帯電電位の10点平均値は−622[V]であり、同10点の分散は185であった。また、図10に示すグラフにおいて、保守作業の実施直後における帯電電位の10点平均値は−625[V]であり、同10点の分散は186であった。これらの保守作業の実施前後の平均値及び分散を比較すると、いずれも、保守作業の実施前後でほぼ同じ値を示し、類似するものであった。よって、この場合には、保守作業の実施直後における10点の帯電電位が取得された時点で、保守失敗通知が発せられることになる。
本来の異常原因がブラック用帯電装置60Kの異常であるにも関わらず、ブラック用感光体40Kを交換するだけの保守作業を行った場合、帯電電位の推移は図11に示すようなグラフとなる。図11に示すグラフにおいて、保守作業の実施直前における帯電電位の10点平均値は−622[V]であり、同10点の分散は185であった。また、図11に示すグラフにおいて、保守作業の実施直後における帯電電位の10点平均値は−649[V]であり、同10点の分散は6であった。この場合、保守作業の実施直後における10点の帯電電位が取得された時点では、その保守作業は有効であったと判定され、保守失敗通知が発せられることはない。
また、本実施形態の保守支援システムを構成する各手段を、複写機に配置するか、複写機と通信回線を通じて接続されたサーバー等に配置するかは、適宜変更可能である。
(態様A)
サービスマン等の保守作業者に対して複写機等の保守対象物の保守に役立つ情報を提供して保守作業を支援する保守支援システムにおいて、データを記憶するデータ記憶手段と、上記保守対象物から取得される信号に基づいて上記データ記憶手段に記憶される特性値データであり、且つ、上記保守対象物に保守作業を行った場合に該保守作業が有効であったか否かを判断するのに有用な特性値データであるF値データや帯電電位データ等の絞込有用特性値データを、取得する特性値取得手段と、上記保守対象物に対して上記保守作業が行われたことを示す保守作業データを、該保守作業が行われた時期を示す実行時期データに関連付けて上記データ記憶手段に記憶させるデータ処理を実行する保守情報管理用コンピュータ512等の記憶処理実行手段と、上記保守作業の実施後における上記絞込有用特性値データに基づいて、該保守作業が有効であったか否かを判定する保守支援用サーバー511の保守結果判定手段と、上記保守作業が有効でなかったと上記保守結果判定手段が判定した場合、上記保守作業が有効でなかった旨の保守結果判定情報(保守失敗通知等)を保守作業者へ報知するための報知処理を実行する保守支援用サーバー511の報知処理実行手段とを有することを特徴とする。
これによれば、保守結果判定手段の判定結果に基づく前回の保守作業が有効でなかった旨の保守結果判定情報が保守作業者に報知されるので、この報知を受けた保守作業者に対し、前回の保守作業とは別内容の保守作業を実施させることができる。よって、前回の保守作業が有効でなかった場合に、前回の保守作業と同じ無駄な保守作業が繰り返し実施されることを抑制できる。
上記態様Aにおいて、上記絞込有用特性値データは、上記保守対象物に保守作業を行った場合に、該保守作業の実施前後におけるデータを比較することで該保守作業が有効であったか否かを判断するのに有用な帯電電位データ等の特性値データであり、上記保守結果判定手段は、上記保守作業の実施後の上記絞込有用特性値データと該保守作業の実施前の上記絞込有用特性値データとを比較した結果に基づいて、該保守作業が有効であったか否かを判定することを特徴とする。
保守作業実施後の絞込有用特性値データだけではその保守作業の有効性を精度よく判定することが困難である場合でも、上その保守作業実施前後における絞込有用特性値データの比較結果を用いることで、その保守作業の有効性を精度よく判定することが容易となる場合がある。本態様Bによれば、このような場合に保守作業の有効性を精度よく判定することが容易となる。
上記態様A又はBにおいて、上記保守作業が有効であったか否かを判定する際に上記保守結果判定手段が用いる該保守作業の実施後の絞込有用特性値データは、該保守作業の実施後から所定の保守有効性判定時期が経過するまでの期間内に上記特性値取得手段が取得した絞込有用特性値データであることを特徴とする。
前回の保守作業の実施後における絞込有用特性値データの取得時期が前回の保守作業の実施時期から遠ければ遠いほど、前回の保守作業の実施後における絞込有用特性値データと前回の保守作業の有効性とが関連する可能性が低いものとなる。逆に、前回の保守作業の有効性判定に用いる前回の保守作業の実施後における絞込有用特性値データの取得時期を、前回の保守作業の実施後の近い時期に限定することで、保守結果判定手段による前回の保守作業の有効性判定の精度は高まる。本態様Cにおいては、保守結果判定手段が保守作業の有効性判定に用いる当該保守作業の実施後における絞込有用特性値データが、当該保守作業の実施後から所定の保守有効性判定時期までの絞込有用特性値データに限定されている。よって、この保守有効性判定時期を適切に設定することで、前回の保守作業の有効性を高い精度で判定することができる。なお、適切な保守有効性判定時期は、その判定対象となる保守作業の内容によって変わってくる。
上記態様Cにおいて、上記保守有効性判定時期は、上記保守作業を有効に実施した後に該保守作業と同じ保守作業が再び必要となる最近時期よりも近い時期に設定されていることを特徴とする。
保守作業の有効性判定に用いる当該保守作業実施後の絞込有用特性値データの取得時期が当該保守作業実施後の近い時期であれば、保守結果判定手段による保守作業の有効性判定の精度は高まる場合が多い。このような場合に、本態様Dによれば、保守作業の有効性を精度よく判定することが可能となる。
上記態様Dにおいて、上記保守有効性判定時期は、上記保守作業により交換されたブラック用感光体40K等の交換部品の設定寿命が到来する時期よりも近い時期に設定されていることを特徴とする。
これによれば、このような保守有効性判定時期内では、交換部品を交換した保守作業が有効でなかった確率が高いので、保守作業の有効性を精度よく判定することが可能となる。
上記態様C〜Eのいずれかの態様において、上記保守有効性判定時期の設定時期を入力する入力操作を受け付ける入力受付手段と、上記入力受付手段が受け付けた設定時期に保守有効性判定時期の設定を変更する判定時期設定変更手段とを有することを特徴とする。
例えば、上述した実施形態の例では、保守情報管理用コンピュータ512を入力受付手段として用い、オペレータが保守有効性判定時期の設定時期を入力する入力操作を行ったら、その設定時期のデータが判定時期設定変更手段としての保守支援用サーバー511に送られるように構成する。保守対象物の使用環境(複写機の1日通紙枚数等)は、ユーザーごとに異なるため、ユーザーごとに、最適な保守有効性判定時期を設定できるように構成することで、ユーザーが使用する保守対象物を安定して良好な状態に保つことが可能となる。
上記態様A〜Fのいずれかの態様において、上記絞込有用特性値データは、上記保守対象物から一時に取得される1種類又は2種類以上の信号に基づいて上記データ記憶手段に記憶される物理量データ等の特性値データであることを特徴とする。
これによれば、保守作業実施後の早期のうちに、その保守作業の有効性判定を行うことができる。
上記態様A〜Fのいずれかの態様において、上記絞込有用特性値データは、所定期間内に上記保守対象物から取得される1種類又は2種類以上の信号の挙動を示す特性値データであることを特徴とする。
このような絞込有用特性値データを用いることで、保守作業の有効性判定を高精度に行うことができる。
上記態様A〜Hのいずれかの態様において、上記データ記憶手段に記憶されるF値等の特性値データに基づいて該保守対象物の異常又は異常の予兆を検出する検出手段と、上記検出手段が異常又は異常の予兆を検出した場合、その検出結果を保守作業者へ連絡するための連絡処理を実行する連絡処理実行手段とを有し、上記絞込有用特性値データは、上記検出手段が上記保守対象物の異常又は異常の予兆を検出するために用いた特性値データであることを特徴とする。
これによれば、保守作業者に保守作業を行わせる異常又は異常の予兆の連絡(異常予測アラーム等)を行う契機となった特性値データと同じ種類の特性値データに基づいて、その保守作業が有効であったか否かを判定する。よって、保守作業の有効性判定を高精度に行うことができる。
18 プロセスユニット
40 感光体
60 帯電装置
100 プリンタ部
200 給紙部
300 スキャナ部
400 原稿搬送部
510 データ受信用コンピュータ
511 保守支援用サーバー
512 保守情報管理用コンピュータ
Claims (8)
- 保守作業者に対して保守対象物の保守に役立つ情報を提供して保守作業を支援する保守支援システムにおいて、
データを記憶するデータ記憶手段と、
上記保守対象物から取得される信号に基づいて上記データ記憶手段に記憶される特性値データであり、且つ、上記保守対象物に保守作業を行った場合に該保守作業が有効であったか否かを判断するのに有用な特性値データである絞込有用特性値データを、取得する特性値取得手段と、
上記保守対象物に対して上記保守作業が行われたことを示す保守作業データを、該保守作業が行われた時期を示す実行時期データに関連付けて上記データ記憶手段に記憶させるデータ処理を実行する記憶処理実行手段と、
上記保守作業の実施後における上記絞込有用特性値データに基づいて、該保守作業が有効であったか否かを判定する保守結果判定手段と、
上記保守作業が有効でなかったと上記保守結果判定手段が判定した場合、上記保守作業が有効でなかった旨の保守結果判定情報を保守作業者へ報知するための報知処理を実行する報知処理実行手段とを有し、
上記保守作業が有効であったか否かを判定する際に上記保守結果判定手段が用いる該保守作業の実施後の絞込有用特性値データは、該保守作業の実施後から所定の保守有効性判定時期が経過するまでの期間内に上記特性値取得手段が取得した絞込有用特性値データであることを特徴とする保守支援システム。 - 請求項1の保守支援システムにおいて、
上記絞込有用特性値データは、上記保守対象物に保守作業を行った場合に、該保守作業の実施前後におけるデータを比較することで該保守作業が有効であったか否かを判断するのに有用な特性値データであり、
上記保守結果判定手段は、上記保守作業の実施後の上記絞込有用特性値データと該保守作業の実施前の上記絞込有用特性値データとを比較した結果に基づいて、該保守作業が有効であったか否かを判定することを特徴とする保守支援システム。 - 請求項1又は2の保守支援システムにおいて、
上記保守有効性判定時期は、上記保守作業を有効に実施した後に該保守作業と同じ保守作業が再び必要となる最近時期よりも近い時期に設定されていることを特徴とする保守支援システム。 - 請求項3の保守支援システムにおいて、
上記保守有効性判定時期は、上記保守作業により交換された交換部品の設定寿命が到来する時期よりも近い時期に設定されていることを特徴とする保守支援システム。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の保守支援システムにおいて、
上記保守有効性判定時期の設定時期を入力する入力操作を受け付ける入力受付手段と、
上記入力受付手段が受け付けた設定時期に保守有効性判定時期の設定を変更する判定時期設定変更手段とを有することを特徴とする保守支援システム。 - 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の保守支援システムにおいて、
上記絞込有用特性値データは、上記保守対象物から一時に取得される1種類又は2種類以上の信号に基づいて上記データ記憶手段に記憶される特性値データであることを特徴とする保守支援システム。 - 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の保守支援システムにおいて、
上記絞込有用特性値データは、所定期間内に上記保守対象物から取得される1種類又は2種類以上の信号の挙動を示す特性値データであることを特徴とする保守支援システム。 - 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の保守支援システムにおいて、
上記データ記憶手段に記憶される特性値データに基づいて上記保守対象物の異常又は異常の予兆を検出する検出手段と、
上記検出手段が異常又は異常の予兆を検出した場合、その検出結果を保守作業者へ連絡するための連絡処理を実行する連絡処理実行手段とを有し、
上記絞込有用特性値データは、上記検出手段が上記保守対象物の異常又は異常の予兆を検出するために用いた特性値データであることを特徴とする保守支援システム。
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