JP5833981B2 - ポリマーシートとその製造方法、太陽電池用バックシートおよび太陽電池モジュール - Google Patents
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Description
また、特許文献2には耐候性が高いフッ素樹脂層を外層に用い、そのフッ素樹脂層用の塗布液に含まれる無機粒子(充填剤)の量を調整して、フッ素系樹脂層の欠けを防止した例が記載されている。具体的には、特許文献2には、基材フィルムと第一のフッ素樹脂層および第二のフッ素樹脂層とを備え、前記第一のフッ素樹脂層における充填剤の含有割合が前記第二のフッ素樹脂層における充填剤の含有割合よりも少なくなるように制御することによって、フッ素コート層の欠けを防止できる太陽電池モジュール用保護シートが提案されている。
[1] 透明ポリマー支持体と;該透明ポリマー支持体の一方の面A上に配置され、白色顔料を含有する第1のポリマー層と;前記透明ポリマー支持体の面Aの反対側の面B上に配置され、シリコーン系ポリマーおよび白色顔料を含有する第3のポリマー層と;さらにその前記第3のポリマー層上に配置され、シリコーン系ポリマーまたはフッ素系ポリマーを含有する第4のポリマー層と;を有し、前記第1のポリマー層における白色顔料の体積分率が15〜50%であり、かつ、前記第1のポリマー層の厚みが5〜10μmであり;前記第3のポリマー層における白色顔料の体積分率が15〜30%であり、かつ、前記第3のポリマー層の厚みが5〜10μmであることを特徴とするポリマーシート。
[2] [1]に記載のポリマーシートは、前記透明ポリマー支持体が、ポリエチレンテレフタレート支持体であることが好ましい。
[3] [1]または[2]に記載のポリマーシートは、前記第4のポリマー層がフッ素系ポリマーを含有することが好ましい。
[4] [1]〜[3]のいずれか一項に記載のポリマーシートは、前記第1のポリマー層における顔料の体積分率が15〜30%であることが好ましい。
[5] [1]〜[4]のいずれか一項に記載のポリマーシートは、前記第1のポリマー層と前記透明ポリマー支持体の面Aとの間に、第2のポリマー層が配置されたことが好ましい。
[6] 前記第2のポリマー層の厚みが、0.01〜0.5μmであることを特徴とする[5]に記載のポリマーシート。
[7] [1]〜[6]のいずれか一項に記載のポリマーシートは、前記第2のポリマー層が、前記透明ポリマー支持体を一軸方向に1回延伸した後に、第2のポリマー層形成用塗布液を塗布され、その後に、1回目の延伸方向と異なる方向に延伸されて形成されたことが好ましい。
[8] [1]〜[7]のいずれか一項に記載のポリマーシートは、前記透明ポリマー支持体がポリエステル支持体であり、前記ポリエステル支持体に、末端封止剤を含むことが好ましい。
[9] 透明ポリマー支持体の一方の面A上に、白色顔料を含有する第1のポリマー層を積層する工程と、前記透明ポリマー支持体の面Aの反対側の面B上にシリコーン系ポリマーおよび白色顔料を含有する第3のポリマー層を積層する工程と、前記第3のポリマー層上にシリコーン系ポリマーまたはフッ素系ポリマーを含有する第4のポリマー層を積層する工程と、有することを特徴とするポリマーシートの製造方法。
[10] [9]に記載のポリマーシートの製造方法は、前記第1のポリマー層と前記透明ポリマー支持体の面Aとの間に第2のポリマー層を積層する工程を含み、前記第2のポリマー層の厚みが0.01〜0.5μmになるように制御することが好ましい。
[11] [9]または[10]に記載のポリマーシートの製造方法は、前記第1のポリマー層と前記透明ポリマー支持体の面Aとの間に第2のポリマー層を積層する工程を含み、前記第2のポリマー層を積層する工程の前に前記透明ポリマー支持体を一軸方向に延伸する工程を含み、前記第2のポリマー層を積層する工程が、前記透明ポリマー支持体を一軸方向に延伸した後に第2のポリマー層形成用塗布液を塗布する工程と、前記塗布後に前記透明ポリマー支持体および前記塗布膜を1回目の延伸方向と異なる方向に延伸する工程を含むことが好ましい。
[12] [1]〜[8]のいずれか一項に記載のポリマーシートを具備する太陽電池用バックシート。
[13] [12]に記載の太陽電池用バックシートを具備する太陽電池モジュール。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本発明のポリマーシートは、透明ポリマー支持体と;該透明ポリマー支持体の一方の面A上に配置され、白色顔料を含有する第1のポリマー層と;前記透明ポリマー支持体の面Aの反対側の面B上に配置され、シリコーン系ポリマーおよび顔料を含有する第3のポリマー層と;さらにその前記第3のポリマー層上に配置され、シリコーン系ポリマーまたはフッ素系ポリマーを含有する第4のポリマー層と;を有し、前記第1のポリマー層における白色顔料の体積分率が15〜50%であり、かつ、前記第1のポリマー層の厚みが5〜10μmであり;前記第3のポリマー層における白色顔料の体積分率が15〜30%であり、かつ、前記第3のポリマー層の厚みが5〜10μmであることを特徴とする。
以下、本発明のポリマーシートについて、各層好ましい態様の詳細を説明する。
本発明のポリマーシートは、入射光に対して支持体の裏面に配置された第3のポリマー層中の白色顔料がポリマーシート全体の反射率を高めることに寄与できるように、支持体として透明ポリマーシートを用いる。前記透明ポリマー支持体としては、ポリエステル、ポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレフィン、又はポリフッ化ビニルなどのフッ素系ポリマー等の支持体が挙げられる。支持体は、フィルム状でもシート状でもよい。これらの中では、透明度やコストや機械強度などの点から、ポリエステル支持体が好ましい。
ポリエステル中のカルボキシル基含量は、重合触媒種、製膜条件(製膜温度や時間)により調整することが可能である。
カルボキシル基含量(AV)は、目的とするポリエステル支持体をベンジルアルコール/クロロホルム(=2/3;体積比)の混合溶液に完全溶解させ、指示薬としてフェノールレッドを用い、基準液(0.025N KOH−メタノール混合溶液)で滴定し、その適定量から算出される値である。
さらに、必要に応じて180〜230℃で1〜60秒間の熱処理を行なったものでもよい。
特にポリエステル支持体は、ポリエチレンテレフタレート支持体であり、厚みが120μm以上300μm以下であって、かつポリエステル中のカルボキシル基含量が2〜35当量/tである場合に、より湿熱耐久性の向上効果が奏される。
これらの表面処理は、ポリマー支持体(例えばポリエステル支持体)表面にカルボキシル基や水酸基が増加することにより接着性が高められるが、架橋剤(特にカルボキシル基と反応性の高いオキサゾリン系もしくはカルボジイミド系の架橋剤)を併用した場合により強力な接着性が得られる。これは、コロナ処理による場合により顕著である。したがって、特にポリマー支持体のポリマー層が形成される側の表面がコロナ処理されていることが好ましい。
本発明のポリマーシートは上述のとおり前記透明ポリマー支持体がポリエステル支持体であることが好ましいが、ポリエステル支持体は末端封止剤を含むことが好ましく、例えば、ポリエステルに対して0〜10質量%の末端封止剤を含むことができる。末端封止剤の添加量はより好ましくは0.2〜5質量%、さらに好ましくは0.3〜2質量%である。
さらに、本発明のポリマーシートは、前記透明ポリマー支持体がポリエチレンテレフタレート支持体であり、前記ポリエチレンテレフタレート支持体が、末端封止剤を含むことが好ましい。
なお、末端封止剤の分子量は、重量平均分子量を意味する。
カルボジイミド基を有するカルボジイミド化合物は、一官能性カルボジイミドと多官能性カルボジイミドがあり、一官能性カルボジイミドとしては、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、ジメチルカルボジイミド、ジイソブチルカルボジイミド、ジオクチルカルボジイミド、t−ブチルイソプロピルカルボジイミド、ジフェニルカルボジイミド、ジ−t−ブチルカルボジイミドおよびジ−β−ナフチルカルボジイミドなどが挙げられる。特に好ましくは、ジシクロヘキシルカルボジイミドやジイソプロピルカルボジイミドである。
芳香族環状カルボジイミドは、環状構造を複数有していてもよい。
芳香族環状カルボジイミドは分子内に2つ以上のカルボジイミド基の第一窒素と第二窒素とが連結基により結合した環構造を有さない芳香族カルボジイミドであること、すなわち単環であるものも好ましく用いることができる。
また、エポキシ化合物の好ましい例としては、グリシジルエステル化合物やグリシジルエーテル化合物などが挙げられる。
また、オキサゾリン化合物としては、ビスオキサゾリン化合物が好ましく、具体的には、2,2’−ビス(2−オキサゾリン)、2,2’−ビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2’−ビス(4,4−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,2’−ビス(4−エチル−2−オキサゾリン)、2,2’−ビス(4,4’−ジエチル−2−オキサゾリン)、2,2’−ビス(4−プロピル−2−オキサゾリン)、2,2’−ビス(4−ブチル−2−オキサゾリン)、2,2’−ビス(4−ヘキシル−2−オキサゾリン)、2,2’−ビス(4−フェニル−2−オキサゾリン)、2,2’−ビス(4−シクロヘキシル−2−オキサゾリン)、2,2’−ビス(4−ベンジル−2−オキサゾリン)、2,2’−p−フェニレンビス(2−オキサゾリン)、2,2’−m−フェニレンビス(2−オキサゾリン)、2,2’−o−フェニレンビス(2−オキサゾリン)、2,2’−p−フェニレンビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2’−p−フェニレンビス(4,4−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,2’−m−フェニレンビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2’−m−フェニレンビス(4,4−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,2’−エチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2’−テトラメチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2’−ヘキサメチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2’−オクタメチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2’−デカメチレンビス(2−オキサゾリン)、2,2’−エチレンビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2’−テトラメチレンビス(4,4−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,2’−9,9’−ジフェノキシエタンビス(2−オキサゾリン)、2,2’−シクロヘキシレンビス(2−オキサゾリン)および2,2’−ジフェニレンビス(2−オキサゾリン)等を例示することができる。これらの中では、ポリエステルとの反応性の観点から、2,2’−ビス(2−オキサゾリン)が最も好ましく用いられる。さらに、上記で挙げたビスオキサゾリン化合物は本発明の目的を達成する限り、一種を単独で用いても、二種以上を併用してもどちらでもよい。
本発明のポリマーシートは、前記透明ポリマー支持体の一方の面A上に配置され、白色顔料を含有する第1のポリマー層を有し、前記第1のポリマー層における白色顔料の体積分率が15〜50%であり、かつ、前記第1のポリマー層の厚みが5〜10μmである。前記第1のポリマー層の厚みは5〜10μmであり、5〜9μmであることが好ましく、5〜8μmであることがより好ましい。前記第1のポリマー層の厚みを10μm以下とすることで製膜時に塗布膜の乾燥が良好となり、太陽電池モジュールの封止材であるEVAとの密着性を改善することができる。一方、前記ポリマー層の厚みを5μm以上とすることで、第1のポリマー層の反射率を高めることができる。
前記第1のポリマー層を構成するバインダーとしては、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、シリコーン系ポリマー等を用いることができる。これらの中でも、高い接着性を確保する観点から、アクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂が好ましい。また複合樹脂を用いてもよく、例えばアクリル/シリコーン複合樹脂も好ましいバインダーである。太陽電池モジュールの封止材として用いられているEVAに対する接着性を5N/cm以上にでき、耐久性も良好である観点から、アクリル樹脂、ポリオレフィンが好ましい。中でもアクリル酸エステルとポリエチレンの共重合体を含む複合樹脂が好ましい。
これらのポリマーのなかで、エチレン又はプロピレンを70〜98mol%、アクリル酸またはメタクリル酸を0.1〜15mol%、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレートから選ばれるモノマーを0.1〜20mol%からなるポリマーが特に好ましく、エチレン又はプロピレンを80〜96mol%、アクリル酸またはメタクリル酸を0.1〜10mol%、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレートから選ばれるモノマーを3〜10mol%からなるポリマーがより好ましい。
前記第1のポリマー層の、太陽電池モジュールの封止材として用いられているEVAに対する接着性は5N/cm以上であることが好ましく、30N/cmを超えることが好ましく、50〜100N/cmであることがより好ましい。
前記第1のポリマー層は、白色顔料を少なくとも一種含有する。これにより、前記第1のポリマー層を、太陽電池に入射して太陽電池セルを通過した光を反射して太陽電池セルに戻す反射層として構成することができる。
前記白色顔料としては、二酸化チタン、硫酸バリウム、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、カオリン、タルク等が好ましい。
白色顔料の体積分率(%)=白色顔料の体積/(バインダー体積+白色顔料の体積)
また、白色顔料やバインダーの体積は測定してもよいが、それぞれ白色顔料の体積は白色顔料質量/白色顔料比重を、バインダーの体積はバインダー質量/バインダー比重を計算して求めてもよい。
ポリマーシート全体の光反射率が80%以上であると、セルを素通りして内部に入射した光を効果的にセルに戻すことができ、発電効率の向上効果が非常に大きい。
本発明においては、前記第1のポリマー層が、前記ポリマー間を架橋する架橋剤由来の構造部分を有していることが好ましい。
また、オキサゾリン基を有する化合物として、エポクロスK2010E、同K2020E、同K2030E、同WS−500、同WS−700(いずれも日本触媒化学工業(株)製)等も利用できる。
架橋剤の添加量は、層中のバインダー当たり5〜50質量%が好ましく、より好ましくは10〜40質量%である。架橋剤の添加量は、5質量%以上であると、着色層の強度及び接着性を保持しながら充分な架橋効果が得られ、50質量%以下であると、塗布液のポットライフを長く保てる。
前記界面活性剤としては、アニオン系やノニオン系等の公知の界面活性剤を用いることができる。界面活性剤を添加する場合、その添加量は0.1〜15mg/m2が好ましく、より好ましくは0.5〜5mg/m2である。界面活性剤の添加量は、0.1mg/m2以上であると、ハジキの発生を抑えて良好な層形成が得られ、15mg/m2以下であると、接着を良好に行なうことができる。
前記第1のポリマー層の形成は、白色顔料を含有するポリマーシートを貼合する方法、基材形成時に着色層を共押出しする方法、塗布による方法等により行なえる。具体的には、ポリマー支持体の表面に後述の第2のポリマー層を介して、貼合、共押出し、塗布等することにより第1のポリマー層を形成することができる。
上記のうち、塗布による方法は、簡便であると共に、均一性で薄膜での形成が可能である点で好ましい。
塗布液は、塗布溶媒として水を用いた水系でもよいし、トルエンやメチルエチルケトン等の有機溶媒を用いた溶剤系でもよい。中でも、環境負荷の観点から、水を溶媒とすることが好ましい。塗布溶媒は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
本発明のポリマーシートは、前記第1のポリマー層1と前記透明ポリマー支持体の面Aとの間に、第2のポリマー層が配置されることが好ましい。さらに、第2のポリマー層は、前記ポリマー支持体の面Aと前記第1のポリマー層の間に配置され、ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂およびポリエステル樹脂から選ばれる1種類以上のポリマーを含有することが好ましい。第2のポリマー層の厚みは、厚み2μm以下の範囲が好ましく、より好ましくは0.05μm〜2μmであり、更に好ましくは0.1μm〜1.5μmである。厚みが2μm以下であると、面状を良好に保つことができる。また、厚みが0.05μm以上であることにより、必要な接着性を確保しやすい。また、塗布後に少なくとも1回延伸を行う方法により、塗布層を形成する場合の第2のポリマー層の塗布厚みは0.01μm〜0.5μmが好ましく、さらに好ましくは0.05μm〜0.3μmの範囲である。
前記ポリオレフィン樹脂としては、例えば、ポリエチレンとアクリル酸またはメタクリル酸からなるポリマー等が好ましい。前記ポリオレフィン樹脂は、オレフィン成分を50mol%以上含む樹脂であることが好ましい。前記ポリオレフィン樹脂としては、アクリル成分およびカルボン酸成分のうち少なくとも一方と、オレフィン成分とを含む共重合体であることが好ましい。前記ポリオレフィン樹脂を構成することが好ましいオレフィン成分としてはエチレン、プロピレン等を挙げることができる。これらは単独で用いてもよいし、複数の種類を混合して用いてもよい。前記ポリオレフィン樹脂を構成することが好ましいカルボン酸成分としてはアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、マレイン酸無水物等を挙げることができる。これらは単独で用いてもよいし、複数の種類を混合して用いてもよい。前記ポリオレフィン樹脂にはカルボン酸成分以外に、更にアクリルモノマー又はメタクリルモノマーを共重合した、いわゆるアクリル成分が含まれていてもよい。アクリルモノマー又はメタクリルモノマーの具体例としてはメチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート等が挙げられる。前記ポリオレフィン樹脂のオレフィン成分(エチレン、プロピレンなど)は合計で70〜98mol%、より好ましくは80〜96mol%の範囲が好ましい。また、アクリル成分(アクリルモノマー、メタクリルモノマーなど)は合計で0〜20mol%、より好ましくは3〜10mol%の範囲が好ましい。さらにカルボン酸成分は合計で0〜15mol%、より好ましくは0.2〜10mol%の範囲が好ましい。
モノマー組成をこの範囲にすることで良好な接着性と耐久性を両立することができる。本発明で用いられるポリオレフィン樹脂の分子量は2000〜200000程度が好ましい。ポリオレフィン樹脂は直鎖構造のものでも分岐構造のものでもよい。前記ポリオレフィン樹脂としては上市されている市販品を用いてもよく、例えば、アローベースSE−1013N、SD−1010、TC−4010、TD−4010(ともにユニチカ(株)製)、ハイテックS3148、S3121、S8512(ともに東邦化学(株)製)、ケミパールS−120、S−75N、V100、EV210H(ともに三井化学(株)製)などを挙げることができる。その中でも、本発明ではアローベースSE−1013N、ユニチカ(株)製を用いることが好ましい。
前記アクリル樹脂としては、例えば、ホリメチルメタクリレート、ポリエチルアクリレート等を含有するポリマー等が好ましい。前記アクリル樹脂としては上市されている市販品を用いてもよく、例えば、AS−563A(ダイセルフアインケム(株)製)を好ましく用いることができる。
前記ポリエステル樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン−2,6−ナフタレート(PEN)等が好ましい。前記ポリエステル樹脂としては上市されている市販品を用いてもよく、例えば、バイロナールMD−1245(東洋紡(株)製)を好ましく用いることができる。
これらのポリマーのなかで、エチレン又はプロピレンを70〜98mol%、アクリル酸またはメタクリル酸を0.1〜15mol%、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレートから選ばれるモノマーを0.1〜20mol%からなるポリマーが特に好ましく、エチレン又はプロピレンを80〜96mol%、アクリル酸またはメタクリル酸を0.1〜10mol%、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレートから選ばれるモノマーを3〜10mol%からなるポリマーがより好ましい。
これらの中でも、透明ポリマー支持体および前記第1のポリマー層との接着性を確保する観点から、前記第2のポリマー層にはアクリル樹脂又はポリオレフィン樹脂を用いることが好ましいが、特にポリオレフィン樹脂を用いることが好ましく、アクリル成分およびカルボン酸成分のうち少なくとも一方と、オレフィン成分とを含む共重合体であり、前記オレフィン成分が70〜98mol%であるポリオレフィン樹脂を用いることがより好ましい。
また、これらのポリマーは2種以上併用して用いてもよく、この場合は、アクリル樹脂とポリオレフィン樹脂の組合せが好ましい。
前記第2のポリマー層に用いられる架橋剤としては、エポキシ系、イソシアネート系、メラミン系、カルボジイミド系、オキサゾリン系等の架橋剤を挙げることができる。第2のポリマー層に用いることができるカルボジイミド系架橋剤およびオキサゾリン系架橋剤の説明および好ましい範囲は前記第1のポリマー層に用いることができる各架橋剤の説明および好ましい範囲と同様である。前記イソシアネート系の架橋剤としては、ブロックイソシアネートが好ましく、ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートがより好ましく、3,5−ジメチルピラゾールでブロックされたイソシアネートが特に好ましい。
架橋剤の添加量は、第2のポリマー層を構成するバインダーに対して0.5〜30質量%が好ましく、より好ましくは3質量%以上15質量%未満である。特に架橋剤の添加量は、0.5質量%以上であると、第2のポリマー層の強度及び接着性を保持しながら充分な架橋効果が得られ、30質量%以下であると、塗布液のポットライフを長く保て、15質量%未満であると塗布面状を改良できる。
界面活性剤を添加する場合、その添加量は0.1〜10mg/m2が好ましく、より好ましくは0.5〜3mg/m2である。界面活性剤の添加量は、0.1mg/m2以上であると、ハジキの発生を抑えて良好な層形成が得られ、10mg/m2以下であると、ポリマー支持体前記第1のポリマー層との接着を良好に行なうことができる。
前記第2のポリマー層は、マット剤の少なくとも一種を含有することが好ましい。マット剤を含有することで、後述する物性やポリマー層の滑り性の低下(すなわち動摩擦係数の上昇)をより低減することができる。
前記ポリマー微粒子としては、例えば、アクリル樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、エポキシ樹脂等の粒子が好適に挙げられる。また、第2のポリマー層を形成するための塗布液にラテックスを添加することも好ましく、その場合は前記第2のポリマー層がラテックス由来の成分を含有することも好ましい。
これらの中でも、本発明では前記第2のポリマー層がポリマー微粒子およびラテックス由来の成分のうち少なくとも一方を含有することが好ましく、ポリメタクリル酸メチル微粒子、エチルアクリレートラテックスなどを好ましく用いることができる。
下塗り層である前記第2のポリマー層を塗布するための方法や用いる塗布液の溶媒には、特に制限はない。
塗布方法としては、例えばグラビアコーターやバーコーターを利用することができる。
塗布液に用いる溶媒は、水でもよいし、トルエンやメチルエチルケトン等の有機溶媒でもよい。溶媒は1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
また、塗布は、2軸延伸した後のポリマー支持体に塗布してもよいし、1軸延伸後のポリマー支持体に塗布した後に初めの延伸と異なる方向に延伸する方法でもよい。さらに、延伸前の支持体に塗布した後に2方向に延伸してもよい。
本発明では、前記第2のポリマー層を積層する工程の前に前記透明ポリマー支持体を一軸方向に延伸する工程を含み、前記第2のポリマー層を積層する工程が、前記透明ポリマー支持体を一軸方向に延伸した後に第2のポリマー層形成用塗布液を塗布する工程と、前記塗布後に前記透明ポリマー支持体および前記塗布膜を1回目の延伸方向と異なる方向に延伸する工程を含むことが、支持体との密着性向上の観点や、ポリマー支持体の強度の観点や、第2のポリマー層の膜厚を特定の制御しやすい観点から好ましい。このような1軸延伸後の塗布を行う場合、形成された前記第2のポリマー層の膜厚が0.03μm〜1.5μmであることが好ましく、さらに好ましい範囲は上述のとおりである。また、2回目の延伸方向は、1回目の延伸方向と直角方向であることが好ましい。
本発明のポリマーシートの前記第2のポリマー層を製造するときは、塗布後80〜220℃、より好ましくは100℃から200℃程度の温度で1分〜10分、より好ましくは1.5分〜5分程度の時間乾燥させることが好ましい。
本発明のポリマーシートは、前記透明ポリマー支持体の面Aの反対側の面B上に配置され、シリコーン系ポリマーおよび顔料を含有する第3のポリマー層を有し、前記第3のポリマー層における白色顔料の体積分率が15〜30%であり、かつ、前記第3のポリマー層の厚みが5〜10μmである。
−シリコーン系ポリマー−
本発明における前記第3のポリマー層は、シリコーン系ポリマーを含有する。前記シリコーン系ポリマーとは、分子鎖中に(ポリ)シロキサン構造を有するポリマーの少なくとも一種を含有するもののことを言う。このシリコーン系ポリマーを含有することにより、ポリマー支持体や後述する含フッ素ポリマー層である第4のポリマー層などの隣接材料との接着性及び湿熱環境下での耐久性により優れる。
複合ポリマーの−(Si(R1) (R2)−O)n−部分(ポリシロキサン部分)の具体例としてはジメチルジメトキシシランの加水分解縮合物を含有する加水分解縮合物、ジメチルジメトキシシラン/γ−メタクリロキシトリメトキシシランの加水分解縮合物を含有する加水分解縮合物、ジメチルジメトキシシラン/ビニルトリメトキシシランの加水分解縮合物を含有する加水分解縮合物、ジメチルジメトキシシラン/2−ヒドロキシエチルトリメトキシシランの加水分解縮合物を含有する加水分解縮合物、ジメチルジメトキシシラン/3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランの加水分解縮合物を含有する加水分解縮合物、ジメチルジメトキシシラン/ジフェニル/ジメトキシシラン/γ−メタクリロキシトリメトキシシランの加水分解縮合物を含有する加水分解縮合物等がある。
これらの中ではジメチルジメトキシシラン/γ−メタクリロキシトリメトキシシランの加水分解縮合物を含有する加水分解縮合物、ジメチルジメトキシシラン/ジフェニル/ジメトキシシランγ−メタクリロキシトリメトキシシランの加水分解縮合物を含有する加水分解縮合物等はとくに好ましい。
中でも、調製が容易なこと及び耐加水分解性に優れる点から、ビニル系重合体及びポリウレタン系重合体が好ましく、ビニル系重合体が特に好ましい。
なお、非シロキサン系構造単位を構成する重合体は、一種単独でもよいし、2種以上の併用であってもよい。
前記(ii)の方法で用いられるシラン化合物としては、各種シラン化合物が挙げられるが、アルコキシシラン化合物が特に好ましい。
また、前記(ii)の方法により前記シリコーン系ポリマーを調製する場合、例えば、前駆ポリマーとアルコキシシラン化合物の混合物に、水とシラノール縮合触媒を添加して、20〜150℃程度の温度で30分〜30時間程度(好ましくは50〜130℃で1〜20時間)加水分解縮合を行なうことにより調製することができる。
本発明の、第3のポリマー層のバインダーの好ましい例としては、ポリシロキサンセグメントがジメチルジメトキシシラン/γ−メタクリロキシトリメトキシシランの加水分解縮合物を含有する加水分解縮合物、ジメチルジメトキシシラン/ジフェニル/ジメトキシシラン/γ−メタクリロキシトリメトキシシランの加水分解縮合物のいずれかからなり、ポリシロキサンセグメントと共重合するポリマー構造部分がエチルアクリレート、ブチルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートメチルメタクリレート、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、アクリル酸、メタクリル酸から選ばれるモノマー成分からなるアクリルポリマーである複合ポリマーが好ましく、ポリシロキサンセグメントがジメチルジメトキシシラン/γ−メタクリロキシトリメトキシシランの加水分解縮合物を含有する加水分解縮合物とメチルメタクリレート、エチルアクリレート、アクリル酸、メタクリル酸から選ばれるモノマー成分からなるアクリルポリマーである複合ポリマーがより好ましい。
上記範囲の中では、前記第3のポリマー層の表面強度の観点から、0.5g/m2〜10.0g/m2の範囲が好ましく、1.0g/m2〜5.0g/m2の範囲がより好ましい。
本発明における前記第3のポリマー層が前記シリコーン系ポリマーに加え、さらに白色顔料を含有する。
前記第3のポリマー層中に含むことができる他の成分については、架橋剤、界面活性剤、フィラー等が挙げられる。
前記架橋剤としては、エポキシ系、イソシアネート系、メラミン系、カルボジイミド系、オキサゾリン系等の架橋剤を挙げることができる。中でもカルボジイミド系、オキサゾリン系が好ましく、さらにオキサゾリン系がより好ましい。架橋剤の添加量は、前記第3のポリマー層を構成するバインダーに対して0.5〜30質量%が好ましく、より好ましくは3質量%以上15質量%未満である。架橋剤の添加量は、0.5質量%以上であると、前記第3のポリマー層の強度及び接着性を保持しながら充分な架橋効果が得られ、30質量%以下であると、塗布液のポットライフを長く保て、15質量%未満であると塗布面状を改良できる。
前記第3のポリマー層の1層の厚みは5〜10μmであり、5〜9μmであることが好ましく、5〜8μmであることがより好ましい。前記第1のポリマー層の厚みを10μm以下とすることで第3のポリマー自身が脆弱になり難く、湿熱環境下に暴露したときにポリマー層の破壊が生じにくくなることで、湿熱経時前後において後述する第4のポリマー層との間の接着性を改善することができる。一方、前記ポリマー層の厚みを5μm以上とすることで、第1のポリマー層の反射率を高めることができ、かつ、湿熱環境下に曝されたときにポリマー層表面から内部に水分が浸透し難く、前記第3のポリマー層とポリマー支持体との界面に水分が到達し難くなる。
前記第3のポリマー層は、バインダー等を含む塗布液をポリマー支持体上に塗布して乾燥させることにより形成することができる。乾燥後、加熱するなどして硬化させてもよい。塗布方法や用いる塗布液の溶媒には、特に制限はない。
塗布方法としては、例えばグラビアコーターやバーコーターを利用することができる。
塗布液に用いる溶媒は、水でもよいし、トルエンやメチルエチルケトン等の有機溶媒でもよい。溶媒は1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。バインダーを水分散した水系塗布液を形成して、これを塗布する方法が好ましい。この場合、溶媒中の水の割合は60質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましい。
本発明のポリマーシートは、前記第3のポリマー層上に配置され、シリコーン系ポリマーまたはフッ素系ポリマーを含有する第4のポリマー層を有する。
前記第4のポリマー層は、前記第4のポリマー層の上に直接設けられていることが好ましい。含フッ素ポリマー層である第4のポリマー層は、シリコーン系ポリマーまたはフッ素系ポリマー(含フッ素ポリマー)を主バインダーとして構成される。主バインダーとは、含フッ素ポリマー層において含有量が最も多いバインダーである。その中でも、前記第4のポリマー層はフッ素系ポリマーを含有することが、第4のポリマー層を最外層として用いたときに防汚性を付与することができる観点から、好ましい。以下に第4のポリマー層について具体的に説明する。
第4のポリマー層に用いることができるシリコーン系ポリマーは、前記第3のポリマー層に用いることができるシリコーン系ポリマーと同様であり、好ましい範囲も同様である。
前記第4のポリマー層に用いるフッ素系ポリマーとしては−(CFX1−CX2X3)−で表される繰り返し単位を有するポリマーであれば特に制限はない(ただしX1、X2、X3は水素原子、フッ素原子、塩素原子又は炭素数1から3のパーフルオロアルキル基を示す。)。具体的なポリマーの例としては、ポリテトラフルオロエチレン(以降、PTFEと表す場合がある)、ポリフッ化ビニル(以降、PVFと表す場合がある)、ポリフッ化ビニリデン(以降、PVDFと表す場合がある)、ポリ塩化3フッ化エチレン(以降、PCTFEと表す場合がある)、ポリテトラフルオロプロピレン(以降、HFPと表す場合がある)などがある。
前記第4のポリマー層は、有機系滑剤の少なくとも一種を含有することが好ましい。有機系滑剤を含有することで、含フッ素系ポリマーを用いた場合に生じやすい滑り性の低下(すなわち動摩擦係数の上昇)が抑えられるので、引っ掻きや擦過、小石などの衝突などの外力で生じる傷付きやすさが飛躍的に緩和される。また、含フッ素系ポリマーを用いた場合に生じやすい塗布液の面状ハジキを改善することができ、面状が良好な第4のポリマー層を形成することができる。
上記範囲の中では、動摩擦係数低減効果と塗布適性の観点から、1mg/m2〜300mg/m2の範囲がより好ましく、5mg/m2〜200mg/m2の範囲が特に好ましく、10mg/m2〜150mg/m2の範囲がより特に好ましい。
ポリオレフィン系化合物の有機系滑剤として、例えば、三井化学(株)製のケミパールシリーズ(例えば、ケミパールW700、同W900,同W950等)、中京油脂(株)製のポリロンP−502などが挙げられ、
合成ワックス系の有機系滑剤として、例えば、中京油脂(株)製のハイミクロンL−271,ハイドリンL−536などが挙げられ、
天然ワックス系の有機系滑剤として、例えば、中京油脂(株)製のハイドリンL−703−35、セロゾール524、セロゾールR−586などが挙げられ、また、
界面活性剤系の有機系滑剤として、例えば、日光ケミカルズ(株)製のNIKKOLシリーズ(例えば、NIKKOL SCS等)、花王(株)製のエマールシリーズ(例えば、エマール40など)が挙げられる。
前記第4のポリマー層が、マット剤として、酸化チタン、シリカ、アルミナ、ジルコニア、マグネシア、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウムおよび水酸化アルミニウムから選択される少なくとも1種を含有することが好ましい。
マット剤を含有することで、ポリマー層の滑り性の低下(すなわち動摩擦係数の上昇)をより低減することができる。これにより、引っ掻きや擦過、小石などの衝突など外力を受けて生じる傷付きをより緩和され、耐加水分解性の向上、ひいては耐候性の向上が図れる。このような無機微粒子のマット剤を単独で使用する場合に比べ、前記有機系滑剤を併用すると、ハジキ面状を改良することができる。
前記マット剤の中でもシリカを用いることがより好ましく、コロイダルシリカを用いることが前記第3のポリマー層と前記第4のポリマー層の密着性を大幅に改善できる観点から好ましい。また、コロイダルシリカを用いる場合は、その他の添加剤として後述するアルコキシシラン化合物を併用することがより密着性改善の観点から好ましい。
前記第4のポリマー層には、必要に応じて、シランカップリング剤、架橋剤、界面活性剤等を添加してもよい。
前記第4のポリマー層に用いられる架橋剤としては、エポキシ系、イソシアネート系、メラミン系、カルボジイミド系、オキサゾリン系等の架橋剤を挙げることができる。カルボジイミド系架橋剤の例としては例えばカルボジライトV−02−L2(日清紡績(株)製)、オキサゾリン系架橋剤の例としては例えばエポクロスWS−700、エポクロスK−2020E(いずれも日本触媒(株)製)などがある。
塗布方法としては、例えばグラビアコーターやバーコーターを利用することができる。
塗布液に用いる溶媒は、水でもよいし、トルエンやメチルエチルケトン等の有機溶媒でもよい。溶媒は1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。ただし、フッ素系ポリマーまたはシリコーン系ポリマー等のバインダー等を水分散した水系塗布液を形成して、これを塗布する方法が好ましい。この場合、溶媒中の水の割合は60質量%以上が好ましく、より好ましくは80質量%以上である。含フッ素ポリマー層またはシリコーン系ポリマー層を形成する塗布液に含まれる溶媒の60質量%以上が水であれば、環境負荷が小さくなるので好ましい。
本発明のポリマーシートは、上記のように、ポリマー支持体の上に本発明における第1のポリマー層〜第4のポリマー層を形成することができる方法であればいずれの方法により作製されてもよい。本発明のポリマーシートの製造方法は、透明ポリマー支持体の一方の面A上に、白色顔料を含有する第1のポリマー層を積層する工程と、前記透明ポリマー支持体の面Aの反対側の面B上にシリコーン系ポリマーおよび白色顔料を含有する第3のポリマー層を積層する工程と、前記第3のポリマー層上にシリコーン系ポリマーまたはフッ素系ポリマーを含有する第4のポリマー層を積層する工程と、有することが好ましい。
本発明のポリマーシートは、太陽光が入射する側に配置された透明性の基材(ガラス基板等のフロント基材)と、素子構造部分(太陽電池素子及びこれを封止する封止剤を含む)と、太陽電池用バックシートとが積層された「透明性のフロント基材/素子構造部分/バックシート」の積層構造を有する太陽電池において、フロント基材とバックシートとのいずれに適用されてもよい。ここで、バックシートは、電池側基板の素子構造部分からみてフロント基材が位置していない側に配置された裏面保護シートである。
本明細書中において、太陽光が入射する側に配置された透明性の基材の上に素子構造部分が配置された「透明性のフロント基材/素子構造部分」の積層構造を有する電池部分を「電池側基板」という。
本発明の太陽電池モジュールは、既述の本発明のポリマーシートを太陽電池用バックシートとして設けて構成されている。本発明の太陽電池モジュールは、既述した本発明の太陽電池用バックシートを備えることにより、白色顔料の粉落ちが抑制され、反射率が高く、耐光性、耐熱性、耐湿性が良好であって湿熱環境下で経時させたときにバックシートの各層間で剥離が抑制され、太陽電池モジュールの封止材に貼り合わせて湿熱環境下で経時させたときに封止材との間で剥離が抑制される。これにより、優れた耐候性能を示し、長期に亘り安定した発電性能を発揮する。
なお、本発明のポリマーシートはEVAである封止材22への密着性が良好であるため、封止材22と本発明のポリマーシートの第1のポリマー層1とを、接着剤などを介さずに直接隣接させて密着させることができる。
〈ポリマー支持体の作成〉
−ポリエステルの合成−
高純度テレフタル酸(三井化学(株)製)100kgとエチレングリコール(日本触媒化学工業(株)製)45kgのスラリーを、予めビス(ヒドロキシエチル)テレフタレート約123kgが仕込まれ、温度250℃、圧力1.2×105Paに保持されたエステル化反応槽に、4時間かけて順次供給し、供給終了後もさらに1時間かけてエステル化反応を行った。その後、得られたエステル化反応生成物123kgを重縮合反応槽に移送した。
上記で得られたペレットを、40Paに保たれた真空容器中、220℃の温度で30時間保持して、固相重合を行った。これをペレットAとした。
上記ペレットAの90質量部と、末端封止剤(カルボジイミド:N、N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、Mw=206)10質量部とをブレンドし、2軸混練機に供給して280℃で溶融混練し、これをストランド状に水中吐出し、カッターで裁断しチップ化した。これをペレットBとした。
以上のように固相重合を経た後のペレットAを、280℃で溶融して金属ドラムの上にキャストし、厚さ約2.5mmの未延伸ベースを作成した。その後、90℃で縦方向に3倍に延伸し、更に120℃で横方向に3.3倍に延伸した。さらに195℃で4分間熱処理を行った。こうして、厚み250μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレート支持体(PET1)を得た。PET1のカルボキシル基含量は14eq/tであった。
なお、ポリマー支持体のカルボキシル基含量は以下の方法で求めた。
−カルボキシル基含量の測定−
ポリマー支持体約0.1gの重量w[g]を測定し、これを5mLのベンジルアルコールの入った丸底フラスコに入れて、栓をした状態で温度205℃の雰囲気下で24時間保持した。その後、内容物を15mLのクロロホルムに添加した。この液に少量のフェノールレッド指示薬を加えたものを、濃度0.01N/Lの水酸化カリウムのベンジルアルコール溶液で滴定した。滴定に要した水酸化カリウム溶液の量をxmLとして、次の式で2軸延伸PETのカルボキシル基量(COOH基量)を求めた。
カルボキシル基含量(eq/t)=0.01×x/w
以上のように固相重合を経た後のペレットA(96質量%)とペレットB(4質量%)を用い、これらを180℃で3時間乾燥させた後、押出し機に投入し280℃で混練した。その後の工程はPET1と同様にして未延伸ベースを作成した後、縦方向および横方向に延伸し、厚み250μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレート支持体(PET2)を得た。PET2のカルボキシル基含量は8eq/tであった。
〈(1−1)ポリマー層2(処方1)形成用塗布液の作成〉
下記の成分を混合し、ポリマー層2(処方1)形成用塗布液を調製した。
(ポリマー層2(処方1)形成用塗布液の組成)
・ポリエステルバインダー … 47.7質量部
(バイロナールMD−1245、東洋紡(株)製、濃度30質量%)
・PMMA微粒子 … 10.0質量部
(MP−1000、綜研化学(株)製、濃度5質量%)
・ノニオン界面活性剤 … 15.0質量部
(ナロアクティーCL95、三洋化成工業(株)製、濃度1質量%)
・蒸留水 … 927.3質量部
下記の成分を混合し、ポリマー層2(処方2)形成用塗布液を調製した。
(ポリマー層2(処方2)形成用塗布液の組成)
・ポリオレフィンバインダー … 24.1質量部
(アローベースSE−1013N、ユニチカ(株)製、濃度20質量%)
・オキサゾリン系架橋剤 … 2.4質量部
(エポクロスWS−700、日本触媒(株)製、濃度25質量%)
・フッ素系界面活性剤 … 0.2質量部
(ナトリウム=ビス(3、3、4、4、5、5、6、6-ノナフルオロ)=2−スルホナイトオキシスクシナート、三協化学(株)製、濃度1質量%)
・蒸留水 … 71.8質量部
下記表1〜表3で、ポリマー層2の塗り方欄に延伸後と記載してあるものは、下記の条件で塗膜を形成した。
上記の方法で作成したPET1またはPET2の一方の面に、下記条件でコロナ処理を施した。
・電極と誘電体ロ−ルギャップクリアランス:1.6mm
・処理周波数:9.6kHz
・処理速度:20m/分
・処理強度:0.375kV・A・分/m2
PET1またはPET2のコロナ処理を施した面に上記のポリマー層2形成用塗布液をバインダー塗布量が0.12g/m2となるよう塗布して、180℃で2分間乾燥してポリマー層2を形成した。
上記のPET1またはPET2の作成において製膜した各未延伸ベースに対し、PET1およびPET2と同様の条件で縦方向に延伸を行った後、下塗り層形成用塗布液をポリマー支持体に、塗布量が5.1ml/m2となるように、横方向の延伸前にインラインコート法にて塗布を行い、その後横方向の延伸はPET1およびPET2と同様の条件で行うことにより、最終的な塗布層の厚さ0.1μmのポリマー層2を形成した。
なお、このようにして得られた縦延伸後にポリマー層2を形成してから横延伸して形成されたポリマー支持体は、いずれも2軸延伸後にポリマー層2を形成したポリマー支持体と同じ特性を示す。そのため、下記表2のポリマー支持体欄ではポリマー層2の形成時期によってポリマー支持体は区別せずに、縦延伸後にポリマー層2を形成してから横延伸して形成されたポリマー支持体がPET1と同じ組成の場合はPET1として、PET2と同じ組成の場合はPET2として記載した。
〈(2−1)二酸化チタン分散液の作成〉
ダイノミル分散機を用いて二酸化チタンの平均粒径が0.42μmになるよう分散して二酸化チタン分散液を調整した。なお、二酸化チタンの平均粒径はハネウェル社製、マイクロトラックFRAを用いて測定した。
(二酸化チタン分散液の組成)
・二酸化チタン … 455.8質量部
(タイペークCR−95、石原産業(株)製、粉体)
・PVA水溶液 … 227.9質量部
(PVA−105、クレハ(株)製、濃度10質量%)
・分散剤 … 5.5質量部
(デモールEP、花王(株)製、濃度25質量%)
・蒸留水 … 310.8質量部
下記の成分を混合し、ポリマー層1形成用塗布液を調製した。
(ポリマー層1形成用塗布液の組成)
・上記二酸化チタン分散液 … 298.5質量部
・ポリオレフィンバインダー … 568.7質量部
(アローベースSE−1013N、ユニチカ(株)製、濃度20質量%)
・ノニオン界面活性剤 … 23.4質量部
(ナロアクティーCL95、三洋化成工業(株)製、濃度1質量%)
・オキサゾリン系架橋剤 … 58.4質量部
(エポクロスWS−700、日本触媒(株)製、濃度25質量%)
・蒸留水 … 51.0質量部
上記(1−2)でPET1の上に形成したポリマー層2の上に、ポリマー層1形成用塗布液を、塗布厚み7μm、バインダー塗布量が3.1g/m2、二酸化チタン塗布量が5.6g/m2となるよう塗布して170℃で2分間乾燥してポリマー層1を形成した。
このポリマー層1の顔料の体積分率は、二酸化チタン(ルチル型)の比重を4.27とし、ポリマー層1のバインダーの比重を1.0として下記の式で計算した。
顔料体積分率=(5.6/4.27)/{(3.1/1.0)+(5.6/4.27)}*100(%)=30(%)
〈(3−1)ポリマー層3形成用塗布液の作成〉
下記の成分を混合し、ポリマー層3形成用塗布液を調製した。
(ポリマー層3形成用塗布液の組成)
・シリコーンバインダー … 396.5質量部
(セラネートWSA1070、DIC(株)製、濃度38質量%)
・チタン分散液(ポリマー層1と共通) … 493.9質量部
・ノニオン界面活性剤 … 15.0質量部
(ナロアクティーCL95、三洋化成工業(株)製、濃度1質量%)
・蒸留水 … 94.6質量部
PET1のポリマー層1およびポリマー層2が形成された面の反対面に、下記条件でコロナ処理を施した。
・電極と誘電体ロ−ルギャップクリアランス:1.6mm
・処理周波数:9.6kHz
・処理速度:20m/分
・処理強度:0.375kV・A・分/m2
このようにしてPET1のコロナ処理を施した面に、上記のポリマー層3形成用塗布液を、塗布厚み7μm、バインダー塗布量が5.1g/m2、二酸化チタン塗布量が9.3g/m2となるよう塗布して、175℃で2分間乾燥してポリマー層3を形成した。
このポリマー層3の顔料の体積分率は、30%であった。
〈(4−1)ポリマー層4形成用塗布液の作成〉
下記の成分を混合し、ポリマー層4形成用塗布液を調製した。
(ポリマー層4形成用塗布液の組成)
・フッ素系バインダー … 345.0質量部
(オブリガートSW0011F、AGCコーテック(株)製、濃度36質量%)
・コロイダルシリカ … 3.9質量部
(スノーテックスUP、日産化学(株)製、濃度20質量%)
・シランカップリング剤 … 78.5質量部
(TSL8340、モメンティブ・パーフォーマンス・マテリアル社製、濃度1質量%)
・有機系滑剤 … 207.6質量部
(ケミパールW950、三井化学(株)製、濃度5質量%)
・ノニオン界面活性剤 … 60.0質量部
(ナロアクティーCL95、三洋化成工業(株)製、濃度1質量%)
・蒸留水 … 305.0質量部
上記(3−2)でPET1の上に形成したポリマー層3の上に、ポリマー層4形成用塗布液をバインダー塗布量が1.3g/m2となるよう塗布して、175℃で2分間乾燥してポリマー層4を形成した。
以上により、PET1の一方の面Aに支持体から近い順にポリマー層2、ポリマー層1を設け、この反対面Bに支持体から近い順にポリマー層3、ポリマー層4を設けた実施例1のポリマーシートを作成した。
また、実施例1において、使用した材料を下記表1〜表3のように変更した以外は実施例1と同様にして、実施例2〜15および比較例1〜9のポリマーシートを作成した。
なお、各実施例でポリマー層3および4に用いたバインダーは実施例1のバインダーと同様であり、実施例4でポリマー層4に用いたシリコーン系ポリマーは、実施例1のポリマー層3に用いたシリコーン系バインダーと同様である。
また、各実施例及び比較例で用いた第1のポリマー層形成用塗布液と第3のポリマー層形成用塗布液は、白色顔料の添加量とバインダーの添加量などを変化させてそれぞれの顔料の体積分率が下記表1〜表3に記載の値となるように調製した。
なお、第二のポリマー層の厚みを0.005μmとした以外は、実施例14と同様に作成してサンプル作成を試みたが、塗布層がかすれてしまいサンプルを作成できなかった。また、同様に第二のポリマー層の厚みを1μmとした以外は、実施例14と同様にしてサンプル作成を試みたが、塗布ムラが発生し、やはりサンプルを作成できなかった。
各実施例及び比較例で作製したポリマーシートについて、以下の評価を行なった。評価結果は、下記表1〜表3に示す。
上記のようにして作製した縦100mm、横200mmの各実施例および比較例のポリマーシートを、25℃、相対湿度50%の雰囲気で1時間保存した後、巾10mm、長さ150mmの形に、打ち抜き機(商品名 スーパーダンベル、株式会社 ダンベル社製)を用いて、設置したポリマーシートのポリマー層1の方向からポリマー層4の下部まで刃が到達するようまで完全にポリマーシートを打ち抜き、粉落ち試験を実施した。刃に付着した白色の粉落ちの程度を目視で観察し、粉落ちの程度を指標に下記の評価基準にしたがって評価した。
≪評価基準≫
○:粉落ちが極僅かにみられた〜全く粉落ちがなかった。
△:粉落ちがみられた。
×:強い粉落ちがみられた。
分光光度計UV−2450((株)島津製作所製)に積分球付属装置ISR−2200を取り付けた装置を用い、各実施例および比較例のポリマーシート試料のポリマー層1が形成されている面の550nmの光に対する反射率を測定した。但し、リファレンスとして硫酸バリウム標準板の反射率を測定し、これを100%としてサンプルシートの反射率を算出した。
○:80%以上。
×:80%未満。
〈太陽電池モジュールの作成〉
厚さ3mmの強化ガラスと、EVAシート(三井化学ファブロ(株)製のSC50B)と、結晶系太陽電池セルと、EVAシート(三井化学ファブロ(株)製のSC50B)と、実施例1のポリマーシートとをこの順に重ね合わせ、真空ラミネータ(日清紡(株)製、真空ラミネート機)を用いてホットプレスすることにより、EVAと接着させた。この時、各実施例および比較例のポリマーシートのポリマー層1がEVAシートと接触するように配置した。また、接着方法は、以下の通りである。
このようにして、各実施例および比較例のポリマーシートをバックシートとして用いた、各実施例および比較例の結晶系の太陽電池モジュールを作製した。
<接着方法>
真空ラミネータを用いて、128℃で3分間の真空引き後、2分間加圧して仮接着した。その後、ドライオーブンにて150℃で30分間、本接着処理を施した。
上記の方法で作成した太陽電池モジュールに組み込まれた各実施例および比較例のポリマーシートのポリマー層4の表面にカミソリを用いて3mm間隔で縦横それぞれ6本ずつのキズをつけた。次いで、この上に幅20mmのマイラーテープを貼って、180度方向にすばやく剥離した。
剥離したマス目の数により次のようにランク付けを行った。
○:全く剥離が起こらない。
△:剥離したマス目が1マス未満。
×:剥離したマス目が5マス以上。
試料の太陽電池モジュールを120℃、相対湿度100%の雰囲気下で60時間保持した後、フレッシュ状態の場合と同様の方法で接着性を評価した。
縦25mm、横75mm、厚さ5mmの強化ガラスと、縦25mm、横75mmの封止材シート(三井化学ファブロ(株)製EVAシート、SC50B)、縦25mm、横250mmの各実施例および比較例のポリマーシート試料を重ね合わせて、上記接着性の評価における太陽電池モジュール作成の時と同じ条件で3者を接着して積層体試料を作成した。
ただし、各実施例および比較例のポリマーシート試料はポリマー層1と上記封止材シートとが接着されるように配置した。
また、各実施例および比較例のポリマーシート試料と強化ガラス、封止材シートとは3辺が重なるように配置して接着した。
続いて、得られた積層体試料にカミソリを用いて、各実施例および比較例のポリマーシートの表面に5mm間隔で平行な2本のキズをつけた。キズはガラスの横の辺と平行で、長さは75mmである。また、キズはカミソリの先端が強化ガラス表面に達する深さとした。
更に、実施例1のポリマーシートのガラスと接着されていない部分(長さ175mm)も幅が5mmの切り込みを入れて、各実施例および比較例のポリマーシートが3つの長方形に裁断された形態にした。このときの積層体試料の詳細を図3に示した。
この積層体試料の、各実施例および比較例のポリマーシートの幅5mmの部分を封止材シートから剥離する時の剥離強度を、テンシロン(Universal Testing Instrument社製RTF−1310)を用いて測定した。剥離は180度剥離で、剥離速度は30mm/分とした。
剥離力は幅5mmあたりの値を測定して、幅1cm当たりに換算した。
○:30N/cm以上。
△:5N/cm以上、30N/cm未満。
×:5N/cm未満。
縦60mm、横150mmの実施例1のポリマーシートと、縦60mm、横150mmの封止剤シート(三井化学ファブロ(株)製EVAシート、SC50B)、縦60mm、横150mm、厚さ35μmのPENを重ねて上記接着性の評価における太陽電池モジュール作成の時と同じ条件で3者を接着して積層体試料を作成した。
ただし、各実施例および比較例のポリマーシート試料はポリマー層1と上記封止材シートとが接着されるように配置した。
また、各実施例および比較例のポリマーシート試料と、封止材シートと、PENは3辺が重なるように配置して接着した。
接着時に、ポリマーシートと封止剤シートの間に縦75mm、横75mmのリリースシートを50mm分挟みこみ、剥離開始点を作成した。接着後リリースシートは取り除いた。
続いて、得られた積層体試料を押し切りカッターを用いて、縦15mm、横150mmの4つの短冊状に裁断し、端部を除いた中央2つのサンプルを試験サンプルとした。
アルミ製の板にポリマーシートをメンディングテープを用いて固定し、PENが180度折り曲がる形態で、テンシロン(Universal Testing Instrument社製RTF−1310)を用いてポリマー層2とポリマー支持体の間の剥離力を測定した。剥離は180度剥離で、剥離速度は30mm/分とした。
≪評価基準≫
◎:9N/cm以上
○:7N/cm以上、9N/cm未満
△:5N/cm以上、7N/cm未満
×:5N/cm未満
得られた各実施例および比較例のポリマーシートの第4のポリマー層(ポリマー層4)の表面に、油性マジック(商品名マッキー、ゼブラ社製)を用いて、縦5mm、横5mmを塗りつぶした。このマジックを、100%エタノールを浸した旭化成せんい社製BEMCOTを用いて汚れが見えなくなるまで、手で繰り返しこすり、ふき取った。
ふき取れたマジックの程度を指標に下記の評価基準にしたがって評価した。
≪評価基準≫
○:10回未満でふき取れた。
△:10回〜49回でふき取れた。
×:50回こすっても汚れが落ちなかった。
粉落ち試験で記載した方法で打ち抜いた各実施例および比較例のポリマーシートのサンプルを、テンシロン(Universal Testing Instrument社製RTF−1310)を用いて、チャック間距離は100mm、速度100mm/分、の条件で破断伸度測定を行った。サンプルは10本準備し、内5本を温度120℃湿度100%環境下で110時間保存した。保存有無のサンプルそれぞれ5本の破断伸度を測定した平均値を比較し、破断伸度保持率とした。
≪評価基準≫
◎:破断伸度保持率80%以上
○:破断伸度保持率50%以上、80%未満
△:破断伸度保持率30%以上、50%未満
×:破断伸度保持率30%未満
なお、本発明のポリマーシートにおける第3のポリマー層単独での反射率を測定したところ、いずれも82%以上であることがわかった。
2 第2のポリマー層(下塗り層)
3 第3のポリマー層(含シリコーン系ポリマー層)
4 第4のポリマー層(含フッ素ポリマー層)
12 バックシート(太陽電池用保護シート)
16 支持体
18 易接着層
22 封止材
20 太陽電池素子
24 透明性のフロント基板(強化ガラス)
10 太陽電池モジュール
Claims (12)
- 透明ポリマー支持体と;
該透明ポリマー支持体の一方の面A上に配置され、白色顔料を含有する第1のポリマー層と;
前記透明ポリマー支持体の面Aの反対側の面B上に配置され、シリコーン系ポリマーおよび白色顔料を含有する第3のポリマー層と;
さらにその前記第3のポリマー層上に配置され、シリコーン系ポリマーまたはフッ素系ポリマーを含有する第4のポリマー層と;
を有し、
前記第1のポリマー層における白色顔料の体積分率が15〜50%であり、かつ、前記第1のポリマー層の厚みが5〜10μmであり;
前記第3のポリマー層における白色顔料の体積分率が15〜30%であり、かつ、前記第3のポリマー層の厚みが5〜10μmであることを特徴とするポリマーシート。 - 前記透明ポリマー支持体が、ポリエチレンテレフタレート支持体であることを特徴とする請求項1に記載のポリマーシート。
- 前記第4のポリマー層がフッ素系ポリマーを含有することを特徴とする請求項1または2に記載のポリマーシート。
- 前記第1のポリマー層における顔料の体積分率が15〜30%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリマーシート。
- 前記第1のポリマー層と前記透明ポリマー支持体の面Aとの間に、第2のポリマー層が配置されたことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリマーシート。
- 前記第2のポリマー層の厚みが、0.01〜0.5μmであることを特徴とする請求項5に記載のポリマーシート。
- 前記透明ポリマー支持体がポリエステル支持体であり、
前記ポリエステル支持体が、末端封止剤を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のポリマーシート。 - 透明ポリマー支持体の一方の面A上に、白色顔料を体積分率で15〜50%含有する厚みが5〜10μmの第1のポリマー層を積層する工程と、
前記透明ポリマー支持体の面Aの反対側の面B上にシリコーン系ポリマーおよび体積分率で15〜30%の白色顔料を含有する厚みが5〜10μmの第3のポリマー層を積層する工程と、
前記第3のポリマー層上にシリコーン系ポリマーまたはフッ素系ポリマーを含有する第4のポリマー層を積層する工程と、
を有することを特徴とするポリマーシートの製造方法。 - 前記第1のポリマー層と前記透明ポリマー支持体の面Aとの間に第2のポリマー層を積層する工程を含み、
前記第2のポリマー層の厚みが0.01〜0.5μmになるように制御することを特徴とする請求項8に記載のポリマーシートの製造方法。 - 前記第1のポリマー層と前記透明ポリマー支持体の面Aとの間に第2のポリマー層を積層する工程を含み、
前記第2のポリマー層を積層する工程の前に前記透明ポリマー支持体を一軸方向に延伸する工程を含み、
前記第2のポリマー層を積層する工程が、前記透明ポリマー支持体を一軸方向に延伸した後に第2のポリマー層形成用塗布液を塗布する工程と、前記塗布後に前記透明ポリマー支持体および前記塗布膜を1回目の延伸方向と異なる方向に延伸する工程を含むことを特徴とする請求項8または9に記載のポリマーシートの製造方法。 - 請求項1〜7のいずれか一項に記載のポリマーシートを具備する太陽電池用バックシート。
- 請求項11に記載の太陽電池用バックシートを具備する太陽電池モジュール。
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