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JP5836108B2 - X線撮影装置 - Google Patents
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Description

この発明の実施形態はX線撮影装置に関する。
X線撮影装置は、被検体を透過したX線を検出して被検体内を画像化する装置である。このX線撮影装置として、例えば、移動可能な台車に、X線照射用のX線管を含むX線撮影用装備類と、X線撮影および台車走行に必要な電力を供給するバッテリーが搭載されている、いわゆる回診用X線撮影装置が知られている。
この回診用X線撮影装置は、バッテリーを所定の電圧と周波数を有した交流電圧に変換する電力調整部と、この交流電圧に対し昇圧と整流を行なって直流高電圧を発生する高電圧発生部と、直流高電圧の電圧値及び印加時間等を制御するX線制御部とを有して構成されている。
この高電圧発生部である高電圧発生装置として普及しているのが、高電圧変圧器に供給する一次電圧の周波数を数kHzから数十kHzに高周波化して高電圧を発生させるインバータ式高電圧発生装置である。
上記した回診用X線撮影装置に利用されるインバータ式高電圧発生装置は、バッテリーを電源として高電圧変圧器の高圧側に高圧コンデンサを配置させ、この高圧コンデンサに蓄積された電荷を放電させることによりX線管に高電圧を供給(印加)している。
特開2006―141777号公報
ところで、複数の連続したX線画像を短時間に収集するいわゆる透視撮影が知られているが、この透視撮影においては高速の連続撮影が必要である。このことは上記した回診用X線撮影装置においても同様の場合が考えられる。
しかし、上記した従来技術によれば、撮影ごとに高圧コンデンサの放電と充電を交互に行っており、高圧コンデンサが充電されている間は撮影することができないので、高速で連続撮影を行うことができない。このため、上記した従来技術では、高速の連続撮影が前提となる透視撮影等を行うことができない。
この発明が解決しようとする課題は、商用電源が利用できない環境下において高速の連続撮影を可能とするX線撮影装置を提供することである。
実施形態のX線撮影装置は、複数の昇圧ユニットと、切替部と、切替え制御部とを備えて構成されている。複数の昇圧ユニットは、バッテリーユニットに接続され、直流電圧を生成する。切替部は、複数の昇圧ユニットを切り替え、X線発生部に直流電圧を供給する。切替え制御部は、X線発生部に対する電圧供給指示を受けてから該電圧供給指示が終了するまで、昇圧ユニットを切り替えさせるための切替え指示を切替部に送出する。切替え制御部は、切替え指示により切替えられた昇圧ユニット内のコンデンサを放電させる制御と、放電終了後の昇圧ユニット内のコンデンサの充電を開始させる制御とを行う。バッテリーユニットは複数のバッテリーを備えて構成されている。複数の昇圧ユニットのそれぞれは、少なくとも異なるバッテリーに接続されている。
第1の実施形態のX線撮影装置の構成例を表す概略ブロック図である。 第1の実施形態における主に高電圧発生部の構成の一例を示すブロック図である。 昇圧ユニットの構成の一例を示すブロック図である。 X線制御部の切替え制御の処理を説明するためのフローチャートである。 第1の実施形態のX線撮影装置の動作例を説明するための概略図である。 第1の実施形態のX線撮影装置の動作例を説明するための概略図である。 第1の実施形態のX線撮影装置の動作例を説明するための概略図である。 第1の実施形態のX線撮影装置の動作例を説明するための概略図である。 第1の実施形態のX線撮影装置の動作例を説明するための概略図である。 第1の実施形態のX線撮影装置の動作例を説明するための概略図である。 第1の実施形態のX線撮影装置の動作例を説明するための概略図である。 第1の実施形態のX線撮影装置の動作例を説明するための概略図である。 第1の実施形態のX線撮影装置の動作例を説明するための概略図である。 第1の実施形態のX線撮影装置の変形例を表す概略図である。 第2の実施形態のX線撮影装置の構成例を表す概略ブロック図である。
<第1の実施の形態>
以下に、X線撮影装置の第1の実施形態について図面を参照しながら説明する。
[全体構成]
本実施形態に係るX線撮影装置1の構成例を図1に示す。
X線撮影装置1は、X線管3、システム制御部6、X線制御部7、高電圧発生部8、撮影スイッチ9、操作部11、画像処理部12、バッテリーユニット13を含んで構成されている。
X線撮影装置1の各部は、操作部11を介して情報入力された入力内容に基づいてシステム制御部6により制御される。なお、実際のX線撮影装置1には図1に示すもの以外の構成も含まれており、システム制御部6はそれら構成部分の制御も行う。
寝台装置2には被検体50が載置される。X線管3は、陰極より放出された電子を高電圧によって加速させて陽極に衝突させてX線を発生させる。高電圧発生部8は、陰極より放出された電子を加速させるための直流高電圧を生成するとともに、この直流高電圧をX線管3に供給(印加)する。
バッテリーユニット13は、図2に示すように複数のバッテリー30−1〜30−N(Nは2以上の整数)を備えて構成され、高電圧発生部8を構成する後述する複数の昇圧ユニット23−1〜23−Nに直流高電圧を供給する機能を有する。
X線制御部7は、X線管3に対する直流高電圧の供給(印加)タイミングの制御や、X線管3から出力されるX線のパルス幅(撮影時間、msec)の制御、後述する高電圧発生部8を構成する入力切替部20(図2参照)の切り替え制御等を行う。また、X線制御部7には、X線撮影の開始と終了を指示するトリガを入力する撮影スイッチ9が接続されている。なお、撮影スイッチ9へのトリガの入力はユーザが行う。
X線絞り4は、X線の照射範囲を規定する。X線絞り4には複数の絞り羽根が設けられている。絞り制御部10は、これら絞り羽根を移動させる。それにより、X線絞り4によるX線の照射範囲が変更される。X線絞り4を通過したX線が被検体50に照射される。
X線撮影装置1は、X線管2とX線絞り3を一体的に移動可能に支持する支持機構を有する(図示せず)。この支持機構は、たとえば検査室の天井に設置されたレールに沿って移動可能とされ、かつ、上下方向に伸縮可能なアームである。また、寝台装置2の代わりに、立位撮影用のスタンドを用いる場合、このスタンドに設けられたX線検出部に対して水平方向に移動可能にX線管3とX線絞り4を支持する支持機構が用いられる。これら支持機構によるX線管3とX線絞り4の移動は、ユーザが手動で行うこともできるし、支持機構に設けられたアクチュエータをシステム制御部6が制御するよう構成することにより電動で行うこともできる。また、同様の構成を適用してX線検出部5を移動可能に構成することも可能である。
X線検出部5は、被検体50を透過したX線を検出する検出器を含む。この検出器としては、たとえば、平面検出器(flat panel detector、FPD)、イメージインテンシファイア(image intensifier、I.I.)、イメージングプレート(imaging plate、IP)などが用いられる。X線検出部5は、X線を検出して電気信号に変換してシステム制御部6に送る。システム制御部6は、この電気信号を画像処理部12に送る。
画像処理部12は、システム制御部6からの電気信号に対して各種の処理を施す。この処理には、ルックアップテーブル変換処理、ウィンドウレベル調整、ウィンドウ幅調整などの表示用処理が含まれる。この表示用処理により生成された画像データは表示部15に送られる。表示部15は、この画像データに基づく画像を表示する。また、画像処理部12により生成された画像データは画像記憶部16に記憶される。
[高電圧発生部]
以下に、本実施形態に係る高電圧発生部8の構成及び動作について詳細に説明する。図2は、本実施形態における主に高電圧発生部8の構成の一例を示した図2に示す。図3は、昇圧ユニット23−1〜23−N(Nは2以上の整数)の構成の一例を示した図である。
高電圧発生部8は、図2に示すように直流高電圧を印加する複数の昇圧ユニット23−1〜23−Nを備えている。昇圧ユニット23−1〜23−Nは、それぞれバッテリー30−1〜30−Nに接続されている。
昇圧ユニット23−1〜23−Nは、それぞれ、図3に示すように、インバータ回路(電力調整部)31−1〜31〜N(Nは2以上の整数)及び昇圧回路(昇圧部)32−1〜32〜N(Nは2以上の整数)を備えて構成されている。
各インバータ回路31−1〜31〜Nは、例えば、直列接続されたトランジスタTr1及びTr2(共に図示せず)と、トランジスタTr3及びTr4(共に図示せず)とがバッテリー端子に並列接続され、Tr1とTr2との接続部とTr3とTr4との接続部との間に負荷L(図示せず)を設けて構成されている。
各インバータ回路31−1〜31〜Nは、対応するバッテリー30−1〜30−Nから供給される直流高電圧を所定の周波数を有する交流電圧に変換する。具体的には、Tr1及びTr4とTr2及びTr3を所定周期T1で交互にスイッチングすることにより、負荷Lの両端に周波数f1(f1=1/T1)を有した交流電圧が生成される。
各昇圧回路32−1〜32〜Nは、図示しない高電圧変圧器、高電圧整流器及び高圧コンデンサを含んで構成されている。各昇圧回路32−1〜32〜Nは、対応するインバータ回路31−1〜31〜Nにおいて生成された周波数f1の交流電圧に対し、昇圧と整流を行なって直流高電圧を発生する。具体的には、高電圧変圧器が、対応するインバータ回路から供給された周波数f1の交流電圧を昇圧し、高電圧整流器が、高電圧変圧器によって昇圧された交流電圧を整流する。これによって直流高電圧が生成され、この直流高電圧が高圧コンデンサに蓄積される。
高圧コンデンサに蓄積された直流高電圧は、X線制御部7からの放電指示(X線撮影指示)により放電されて後述する入力切替部20に送出される。入力切替部20は、入力スイッチ21−1〜21−Nを有して構成され、各昇圧回路32−1〜32〜Nから出力される直流高電圧をX線管3に供給する。
この各入力スイッチ21−1〜21−Nは、いわゆる半導体スイッチであり、直流高電圧の供給タイミングによって半導体スイッチをオン動作させることにより昇圧ユニットで23−1〜23−Nで生成された直流高電圧を入力して、それをX線管3に供給する。この直流高電圧の供給タイミングは、所定のX線照射時間に対応したパルス幅を有する照射タイミングパルスの立ち上がりとなる。この照射タイミングパルスの立ち上がりで直流高電圧の供給が開始され、立下りで供給が停止される。
上記した半導体スイッチは、例えば、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor、IGBT)、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor−Field Effect Transistor)等を用いて構成されているが、これに限定されることはない。
[切替え制御の動作例]
以下に、入力切替部20に対する切替え制御の処理について図4〜図13を参照して詳細に説明する。図4はX線制御部7の切替え制御の処理を説明するためのフローチャートである。図5〜図13はX線制御部7の切替え制御の各処理ステップにおける昇圧ユニット23−1〜23−Nの切り替え状態及び放電/充電状態を示した模式図である。
なお、図5〜図13において、薄墨色の入力スイッチはスイッチオン状態であることを示し、その薄墨色の入力スイッチに対応する昇圧ユニットが指定されていることを意味する。また、薄墨色の昇圧ユニットについては、内部の高圧コンデンサが充電済であることを意味し、白色の昇圧ユニットについては高圧コンデンサが放電済であることを意味し、黒白のグラデーションで表現されている昇圧ユニットについては充電中であることを意味しており、以降の説明でも同様である。
また、本実施の形態では、各昇圧回路32−1〜32〜Nを構成する高圧コンデンサの容量は全て同じであり、1回のX線撮影で充電済の高圧コンデンサに蓄積された電荷がほぼすべて放電されるものとする。なお、例えば、X線撮影2回分に相当する容量を有する一つの高圧コンデンサを用いて、2回のX線撮影をその一つの高圧コンデンサを2回の放電に分けて行うことも可能である。
また、各バッテリー30−1〜30−Nの充電に必要な電力は商用電源を介して供給される。各バッテリー30−1〜30−Nの充電がすべて終了すると、この商用電源は各バッテリー30−1〜30−Nから切り離される。
また、本実施の形態の説明は、最初にバッテリー30−1〜30−Nの全てが充電済(フル充電)であることを前提として説明する。なお、バッテリー30−1〜30−Nの内の少なくとも一つが全く充電されていない場合や、充電されていてもX線撮影における放電に必要な充電を供給できない程度の充電しかされていない場合については後述する。
(第1回目のX線撮影処理)
まず、X線制御部7は、撮影スイッチ9がオンであるか否かを判定する(ステップS101)。撮影スイッチ9がオンであると判定された場合(ステップS101でYes)、X線制御部7は、各昇圧ユニット23−1〜23−Nの充電状態を確認し、充電済の昇圧ユニットが有るか否かを判定する(ステップS102)。ここで、充電状態の確認は昇圧ユニット内の高圧コンデンサの容量を検出することにより行われる。ここで、充電済の昇圧ユニットとはフル充電された昇圧ユニットである。
各昇圧ユニット23−1〜23−Nの内の少なくとも一つが充電済であれば、充電済の昇圧ユニットが有ると判定される(ステップS102でYes)。充電済の昇圧ユニットが複数有る場合には、入力切替部20は、これら充電済の昇圧ユニットの内からいずれか一つを指定する(ステップS103)。この指定は、X線制御部7から入力切替部20への切替え指示によって行われ、基本的には昇圧ユニット23−1〜23−Nの順で指定される。図5の例では、各昇圧ユニット23−1〜23−Nの全てが充電済であるので、充電済の昇圧ユニットが有ると判定され、入力切替部20は、最初に昇圧ユニット23−1を指定する。
次に、X線制御部7は、指定された充電済の昇圧ユニットに対応する入力スイッチをオンさせる(ステップS104)。図5の例では、指定された昇圧ユニット23−1に対応する入力スイッチ21−1がオンされる。なお、入力スイッチ21−1の枠内が薄墨色で塗りつぶされている状態は、入力スイッチ21−1がオン状態であることを意味している。入力スイッチ21−1の枠内が白色である状態は、入力スイッチ21−1がオフ状態であることを意味している。以降の説明でも同様である。
入力スイッチ21−1のオンによって、指定された充電済の昇圧ユニット23−1に切り替えられる。この切替え制御は、X線制御部7から入力切替部20に切替え指示を送出することによって行われる。
次に、X線制御部7は、この指定された昇圧ユニット内に設けられた高圧コンデンサを放電させる(ステップS105:図6参照)。図6の例では、X線制御部7は、指定された昇圧ユニット23−1に対して、昇圧回路32−1内の高圧コンデンサを放電させている。この放電は、X線制御部7から昇圧ユニット23−1に放電指示を送出することによって行われる。なお、切替え指示と放電指示は概ね同時に送出される。
高圧コンデンサの放電によって、昇圧ユニット23−1で生成された直流高電圧が予め定められた照射時間だけX線管3に供給される。X線管3への直流高電圧の供給が開始してからあらかじめ定められた所定の照射時間が経過すると第1回目のX線撮影が終了する。
次に、X線制御部7は、放電済の昇圧ユニットが存在するか否かを判定する(ステップS106)。放電済の昇圧ユニットが存在しない場合には(ステップS106でNo)、ステップS106の判定処理に戻る。例えば、放電開始された昇圧ユニット23−1が未だ放電中である場合には、放電済の昇圧ユニットが存在しないと判定されるので、この指定された昇圧ユニット23−1の放電が完了するまで昇圧ユニット23−1の放電状態が継続して監視される。
一方、放電済の昇圧ユニットが存在すると判定された場合には、X線制御部7は、その放電済の昇圧ユニットを除く残りの昇圧ユニットの充電状態を確認し、この中に充電済の昇圧ユニットが有るか否かを判定する(ステップS107)。
図6の例では、昇圧ユニット23−1の放電が完了しており、放電済の昇圧ユニット23−1が存在すると判定されるので、X線制御部7は、その放電済の昇圧ユニット23−1を除く残りの昇圧ユニット23−2〜23−Nの充電状態を確認し、この中に充電済昇圧ユニットが有るか否かを判定する。
上記した残りの昇圧ユニットの内の少なくとも一つが充電済であれば、充電済の昇圧ユニットが有ると判定される(ステップS107でYes)。充電済の昇圧ユニットが有ると判定された場合には、入力切替部20は、これら充電済の昇圧ユニットの内からいずれか一つを次に(第2番目に)放電させる昇圧ユニットとして指定する(ステップS108)。この指定は、上記同様にX線制御部7から入力切替部20への切替え指示によって行われる。
図6の例では、残りの昇圧ユニット23−2〜23−Nが全て充電済であるので、ステップS107では充電済の昇圧ユニットが有ると判定される。そして、入力切替部20は、これら充電済の昇圧ユニット23−2〜23−Nの内から次に(第2番目に)放電させる昇圧ユニット23−2を指定する(図7参照)。
ここで、X線制御部7は、第2番目に放電させる昇圧ユニットの指定と同時に先に放電が完了した放電済の昇圧ユニット内の高圧コンデンサの充電を開始させる(ステップS109)。この充電は、X線制御部7から放電済の昇圧ユニットに充電指示を送出することによって行われる。
図8の例では、昇圧ユニット23−2の指定と同時に放電済の昇圧ユニット23−1内の高圧コンデンサの充電が開始される。
ステップS107の判定で、放電済の昇圧ユニットを除く残りの昇圧ユニットの中に充電済の昇圧ユニットが一つも無いと判定された場合(ステップS107でNo)には、X線制御部7は、放電済の昇圧ユニットを除く残りの昇圧ユニットに対して充電を開始させる(ステップS110)。充電開始後はステップS107の判定処理に戻り、X線制御部7は、全昇圧ユニット23−1〜23−Nの内の少なくとも一つが充電済になるまで全昇圧ユニット23−1〜23−Nの充電状態を監視する。
ステップS108において、次に(第2番目に)放電させる昇圧ユニットを指定した後に、X線制御部7は、放電済の昇圧ユニット内の高圧コンデンサの充電を開始させる(ステップS109)とともに、撮影スイッチ9がオフか否かを判定する(ステップS111)。
図8の例では、X線制御部7は、次に放電させる昇圧ユニット23−2を指定した後に、放電済の昇圧ユニット23−1内の高圧コンデンサを充電させ、同時に撮影スイッチ9がオフか否かを判定する。
撮影スイッチ9がオンしている場合(ステップS111でNo)には、ステップS104の処理に戻る。撮影スイッチ9がオフしている場合(ステップS111でYes)には、第1回目のX線撮影処理が終了する。ステップS104の処理に戻った後の処理については、次に指定される昇圧ユニットが異なるだけで基本的な処理は同じである。以下に、図8〜図13を参照して第2回目のX線撮影処理から第4回目のX線撮影処理までについて説明する。
(第2回目のX線撮影処理)
図8の例では、撮影スイッチ9がオンしている場合には、X線制御部7は、ステップS108で指定された次の放電対象である昇圧ユニット23−2に対応する入力スイッチ21−2をオンさせる(ステップS104)。なお、この入力スイッチ21−2をオンさせるための入力切替指示と昇圧ユニット23−1の充電を開始させるための充電指示は概ね同時に送出される。
入力スイッチ21−2のオンによって、指定された充電済の昇圧ユニット23−2に切り替えられ、昇圧ユニット23−2の出力が入力スイッチ21−2を介して入力切替部20に入力される。
次に、X線制御部7は、指定された昇圧ユニット23−2を構成する昇圧回路32−2内に設けられた高圧コンデンサを放電させる(ステップS105:図8参照)。この放電は、X線制御部7から昇圧ユニット23−2に放電指示を送出することによって行われる。なお、切替え指示と放電指示は概ね同時に送出される。
昇圧ユニット23−2を構成する高圧コンデンサの放電によって、昇圧ユニット23−2で生成された直流高電圧が予め定められた照射時間だけX線管3に供給される。X線管3への直流高電圧の供給が開始してから所定の照射時間が経過すると第2回目のX線撮影が終了する。
次に、X線制御部7は、放電済の昇圧ユニットが存在するか否かを判定する(ステップS106)。昇圧ユニット23−2が未だ放電中である場合(ステップS106でNo)には、ステップS106の判定処理に戻る。すなわち、指定された昇圧ユニット23−2の放電が完了するまで、指定された昇圧ユニット23−2の放電状態が継続して監視される。
一方、昇圧ユニット23−2の放電が完了した場合(ステップS106でYes)には、X線制御部7は、放電済の昇圧ユニット23−2を除く残りの昇圧ユニット23−1、23−3〜23−Nの充電状態を確認し、この中に充電済昇圧ユニットが有るか否かを判定する(ステップS107)。この中に少なくとも一つが充電済であれば、充電済の昇圧ユニットが有ると判定される(ステップS107でYes)。充電済の昇圧ユニットが有ると判定された場合には、入力切替部20は、これら充電済の昇圧ユニットの内からいずれか一つを次に(第3番目に)放電させる昇圧ユニットとして指定する(ステップS108)。本例では、昇圧ユニット23−3を3番目に指定する昇圧ユニットとする(図9参照)。
次に、X線制御部7は、昇圧ユニット23−3の指定と同時に放電済の昇圧ユニット23−2内の高圧コンデンサの充電を開始させる(ステップS109:図10参照)。なお、このとき昇圧ユニット23−1が未だ充電中である場合には昇圧ユニット23−1に対しても併せて充電処理が継続される。
ステップS107の判定で、放電済の昇圧ユニット23−2を除く残りの昇圧ユニット23−1、23−2、23−4〜23−Nの中に充電済の昇圧ユニットが一つも無いと判定された場合(ステップS107でNo)には、X線制御部7は、残りの昇圧ユニット23−1、23−2、23−4〜23−Nの内の少なくとも一つに対して充電処理を開始する(ステップS110)。この充電処理開始後は、ステップS107の判定処理に戻り、昇圧ユニット23−1、23−2、23−4〜23−Nの充電状態が監視され、これらの内の少なくとも一つが充電済であると判定されるとステップS108の昇圧ユニット指定処理に進む。
ステップS108で次に(第3番目に)放電させる昇圧ユニット23−3が指定された後に、X線制御部7は、放電済の昇圧ユニット23−2内の高圧コンデンサを充電させる(ステップS109)とともに、撮影スイッチ9がオフか否かを判定する(ステップS111)。このとき放電済の昇圧ユニット23−1が未だ充電中である場合には該昇圧ユニット23−1の充電処理も継続して行われる(図9参照)。
撮影スイッチ9がオンしている場合(ステップS111でNo)には、ステップS104の処理に戻る。撮影スイッチ9がオフしている場合(ステップS111でYes)にはX線撮影処理が終了する。
(第3回目のX線撮影処理)
ここで、撮影スイッチ9がオンしている場合には、X線制御部7は、ステップS108で指定された次の放電対象である昇圧ユニット23−3に対応する入力スイッチ21−3をオンさせる。入力スイッチ21−3のオンによって、指定された充電済の昇圧ユニット23−3に切り替えられ、昇圧ユニット23−3の出力が入力スイッチ21−3を介して入力切替部に20に入力される。
次に、X線制御部7は、指定された昇圧ユニット23−3を構成する昇圧回路32−3内に設けられた高圧コンデンサを放電させる(ステップS105:図10参照)。昇圧ユニット23−3を構成する高圧コンデンサの放電によって、昇圧ユニット23−3で生成された直流高電圧が、予め定められた照射時間だけX線管3に供給される。X線管3への直流高電圧の供給が開始してから所定の照射時間が経過すると第3回目のX線撮影が終了する。
次に、X線制御部7は、放電済の昇圧ユニットが存在するか否かを判定する(ステップS106)。昇圧ユニット23−3が未だ放電中である場合(ステップS106でNo)には、ステップS106の判定処理に戻る。すなわち、指定された昇圧ユニット23−3の放電が完了するまで指定された昇圧ユニット23−3の放電状態が継続して監視される。
一方、昇圧ユニット23−3の放電が完了した場合(ステップS106でYes)には、X線制御部7は、放電済の昇圧ユニット23−3を除く残りの昇圧ユニット23−1、23−2、23−4〜23−Nの充電状態を確認し、この中に充電済昇圧ユニットが有るか否かを判定する(ステップS107)。この中の少なくとも一つが充電済であれば、充電済の昇圧ユニットが有ると判定される(ステップS107でYes)。充電済の昇圧ユニットが有ると判定された場合には、入力切替部20は、これら充電済の昇圧ユニットの内からいずれか一つを次に(第4番目に)放電させる昇圧ユニットとして指定する(ステップS108)。本例では、昇圧ユニット23−4を4番目に指定する昇圧ユニットとする(図11参照)。
X線制御部7は、昇圧ユニット23−4の指定と同時に放電済の昇圧ユニット23−3内の高圧コンデンサを充電させる(ステップS109:図12参照)。なお、このとき昇圧ユニット23−1、23−2が未だ充電中である場合には昇圧ユニット23−1、23−2に対しても併せて充電処理が継続される。
ステップS107の判定で、放電済の昇圧ユニット23−3を除く残りの昇圧ユニット23−1、23−2、23−4〜23−Nの中に充電済の昇圧ユニットが一つも無いと判定された場合(ステップS107でNo)には、残りの昇圧ユニット23−1、23−2、23−4〜23−Nの内の少なくとも一つに対して充電処理が開始される(ステップS110)。この充電処理開始後は、ステップS107の判定処理に戻り、昇圧ユニット23−1、23−2、23−4〜23−Nの充電状態が監視され、これらの内の少なくとも一つが充電済であると判定されるとステップS108の昇圧ユニット指定処理に進む。
ステップS108で(第4番目に)放電させる昇圧ユニット23−4が指定された後に、X線制御部7は、放電済の昇圧ユニット23−3内の高圧コンデンサの充電を開始させる(ステップS109)とともに、撮影スイッチ9がオフか否かを判定する(ステップS111)。このとき放電済の昇圧ユニット23−1、23−2が未だ充電中である場合にはこれらの充電処理が継続される。なお、図11の例では、昇圧ユニット23−1、23−2はすでに充電済である。
撮影スイッチ9がオンしている場合(ステップS111でNo)には、ステップS104の処理に戻る。撮影スイッチ9がオフしている場合(ステップS111でYes)にはX線撮影処理が終了する(図13参照)。
(第4回目のX線撮影処理)
ここで、撮影スイッチ9がオンしている場合には、X線制御部7は、ステップS108で指定された次の放電対象である昇圧ユニット23−4に対応する入力スイッチ21−4をオンさせる。入力スイッチ21−4のオンによって、指定された充電済の昇圧ユニット23−4に切り替えられ、昇圧ユニット23−4の出力が入力スイッチ21−4を介して入力切替部20に入力される。
次に、X線制御部7は、指定された昇圧ユニット23−4を構成する昇圧回路32−4内に設けられた高圧コンデンサを放電させる(ステップS105:図12参照)。昇圧ユニット23−4を構成する高圧コンデンサの放電によって、昇圧ユニット23−4で生成された直流高電圧が予め定められた照射時間だけX線管3に供給される。X線管3への直流高電圧の供給が開始してから所定の照射時間が経過すると第4回目のX線撮影が終了する。
以降は、撮影スイッチ9がオンしている限り(撮影スイッチ9がオフになるまで)ステップS104〜S111までの処理が繰り返される。
本第1の実施の形態では、ステップS103、S108にて指定される昇圧ユニットは、充電済の昇圧ユニットの配列順(昇順)に指定しているが、充電済の昇圧ユニットの内から指定するという条件を満たす限り、ランダムに指定してもよい。
また、昇圧ユニットの配列順で指定する場合でも、次に放電させる昇圧ユニットが未充電、もしくは、対応するバッテリーが未充電(空の状態)であるか、もしくは高圧コンデンサを充電するのに十分な容量が残っていないようなときには、その未充電等の昇圧ユニットをスキップして、その次に配列されている昇圧ユニットを指定するようにしてもよい。
上記した第1の実施の形態では、複数回のX線撮影におけるX線の線量が各回とも同じになるように、放電させる昇圧ユニットもフル充電済の昇圧ユニットの中から指定するようにしていたが、例えばX線撮影ごとに異なる線量でX線撮影を行うような場合には、昇圧ユニットごとに異なる充電量になるように充電制御するようにしてもよい。なお、X線撮影におけるX線の線量を高くするには、昇圧ユニットのコンデンサに充電される充電量を多くする必要がある。
また、バッテリーが、例えば、リチウムイオン電池やニッケル水素電池のように使用可能な温度範囲が決められているような場合には、その使用可能な温度範囲にあるときのみ指定するように制御するようにしてもよい。
また、X線制御部7は、指定された昇圧ユニットからの直流高電圧の出力タイミング(撮影間隔)をX線撮影ごとに変えることもできる。これによって、撮影手技に応じて様々な撮影間隔でX線撮影しなければならない場合があるが、直流高電圧の出力タイミング(撮影間隔)を撮影ごとに変える制御をすることによって、そのような撮影にも対応することができる。
[効果]
上記した第1の実施の形態に係るX線撮影装置1は、複数の昇圧ユニット23−1〜23−Nと、入力切替部20と、X線制御部5とを備えて構成されている。複数の昇圧ユニット23−1〜23−Nは、バッテリーユニット13に接続され、直流電圧を生成する。入力切替部20は、複数の昇圧ユニット23−1〜23−Nを切り替え、X線管3に直流電圧を供給する。
X線制御部5は、X線管3に電圧を供給させるための指示(電圧供給指示)を受けてからこの電圧供給指示が終了するまで、昇圧ユニットを切り替えさせるための切替え指示を入力切替部20に送出する。X線制御部7は、この切替え指示により切替えられた昇圧ユニット内のコンデンサを放電させる制御と、放電終了後の昇圧ユニット内のコンデンサの充電を開始させる制御とを行っている。
入力切替部20は、X線制御部7からの切替え指示を受けて昇圧ユニットを切り替える。そして、切り替えられた昇圧ユニット内の高圧コンデンサの放電が開始してX線管3に直流高電圧が供給され、放電終了後の昇圧ユニット内のコンデンサの充電が開始される。
したがって、第1の実施の形態に係るX線撮影装置によれば、X線撮影に必要な直流高電圧を供給する昇圧ユニットが複数あり、X線管3に電圧供給する昇圧ユニットを切り替えて昇圧ユニット内の高圧コンデンサを放電させており、この切り替え放電における各処理は短時間で簡単に終わるものであるので、X線撮影を高速に連続して行うことができる。このため、高速の連続撮影が前提となる透視撮影等を行うことができる。
また、切り替えられた昇圧ユニットの放電が終了した後の放電済の昇圧回路を充電させているので、昇圧ユニットが空の状態が継続されることはない。仮に、放電済の昇圧ユニットを除く残りの昇圧ユニットの中に充電済の昇圧ユニットが一つも無かったとしても、残りの充電済でない昇圧ユニット(未充電昇圧ユニット)に対して充電を開始する制御が行われている。
したがって、X線撮影を高速に連続して行う場合であっても、X線撮影が撮影途中で中断されることがない。
[変形例1]
上記した第1の実施形態では、複数の昇圧ユニット23−1〜23−Nに同数のバッテリー30−1〜30−Nを接続した例について説明したが、複数の昇圧ユニット23−1〜23−Nに一つのバッテリーを接続したものでもよい。
この場合、昇圧ユニット23−1〜23−Nの切り替え制御自体は上記した例と同じであるが、放電済の昇圧ユニットを充電するときには、いずれの昇圧ユニットに対しても上記した一つのバッテリーからの電力を用いて充電される。本変形例は一つのバッテリーで全ての昇圧ユニットを充電できるので、システム構成が簡単になるという効果を有する。
また、昇圧ユニット23−1〜23−Nがそれぞれ異なるバッテリーに接続されることを条件とする場合には、上記した第1の実施の形態のようにバッテリーの数と昇圧ユニットの数が同数である場合の他に、バッテリーの数が昇圧ユニットの数より多い場合でも上記した条件を満たすことは可能である。
一方、ある一つのバッテリーを複数の昇圧ユニットで共用するような態様(バッテリーの数が昇圧ユニットの数よりも少ない場合)でもよい。この場合には、複数の昇圧ユニットに共用されるバッテリーはそれら昇圧ユニットを放電させるのに必要な充電量を持つ必要がある。
[変形例2]
上記した第1の実施形態では、放電させる昇圧ユニットの充電状態は、必ずフル充電状態であった。これは、同じ線質のX線を短時間に複数回照射することによるX線撮影を目的としていたからである。
ところで、X線撮影には、線質の異なるX線条件で2枚のX線画像を撮影し、エネルギー分布の差をとることにより、軟部組織と骨の画像を分離する、いわゆる、エネルギーサブトラクション撮影と呼ばれる撮影法(撮影手技)が知られている。
このエネルギーサブトラクション撮影を実行するためには、上記したように線質の異なるX線を短時間に連続照射しなければならないが、上記した第1の実施の形態では、同じ線質のX線を複数回照射するという制御であるため、上記したエネルギーサブトラクション撮影を実行することは難しい。
そこで、本変形例2によれば、各昇圧ユニットに持たせる充電量(昇圧レベル)を意図的に異ならせることによって線質の異なるX線を短い時間間隔で連続照射できるようにした。
以下に、本変形例2に係るX線撮影装置1の構成および動作について図14を参照して説明する。図14は、異なる昇圧レベルを個々の昇圧ユニットに持たせ、異なる線質のX線を照射させる場合における切り替え制御を説明するための図である。
X線撮影装置1の構成自体は上記した第1の実施の形態に係るX線撮影装置1と同じであり、X線制御部7における切替え制御および充電制御のみが異なるので、以下ではその点を中心に説明することとする。
[切替え制御および充電制御の動作例]
本変形例2では、高電圧X線と低電圧X線を連続して順に照射する例について説明する。ここで、高電圧X線とは、比較的多い充電量を持つコンデンサの放電によって発生するX線をいい、低電圧X線とは比較的少ない充電量を持つコンデンサの放電によって発生するX線をいう。
本変形例2で用いられる高電圧X線を発生させるのに必要なコンデンサの充電量は、例えば、高圧コンデンサに全充電量(フル充電量)の100%程度の充電量(以下、「フル充電量」と呼ぶ。)が必要であるとし、低電圧X線を発生させるのに必要なコンデンサの充電量は、例えば、コンデンサの全充電量の30%程度の充電量(以下、「30%充電量」と呼ぶ。)が必要であるとする。
図14の例では、撮影スイッチ9がオフしている段階において、昇圧ユニット23−2に対してのみ30%充電量を持たせるようにあらかじめ充電されており、それ以外の昇圧ユニットに対しては100%充電量を持たせるようにあらかじめ充電されている。
上記したような状態において、撮影スイッチ9がオンすると、次にフル充電された昇圧ユニットが有るか否かを判定する。図14の例では昇圧ユニット23−2を除く昇圧ユニットがフル充電されているので、フル充電の昇圧ユニットが有ると判定される。次に、フル充電済の昇圧ユニットの中から昇圧ユニット(図14の例では昇圧ユニット23−1)を一つだけ指定する。この指定は、X線制御部7から入力切替部20への切替え指示によって行われる。
次に、指定されたフル充電の昇圧ユニットに対応する入力スイッチをオンさせる。図14の例では、指定されたフル充電の昇圧ユニット23−1に対応する入力スイッチ21−1をオンさせる。入力スイッチ21−1のオンによって、入力切替部20では、指定されたフル充電済の昇圧ユニット23−1への切り替え処理が行われる。
次に、この指定された昇圧ユニット23−1を構成するコンデンサを放電させる。この放電は、X線制御部7から昇圧ユニット23−1に放電指示を送出することによって行われる。なお、切替え指示と放電指示は概ね同時に送出される。
昇圧ユニット23−1を構成するコンデンサの放電によって、昇圧ユニット23−1で生成された直流高電圧があらかじめ定められた所定時間だけX線管3に供給され、X線管3から高電圧X線が被検体50に照射される。X線管3への直流高電圧の供給が開始してから前記所定時間が経過すると高電圧X線を用いた高電圧X線撮影が終了する。
次に、放電済の昇圧ユニット23−1を除く昇圧ユニットの中に30%充電された昇圧ユニットが有るか否かを判定する。図14の例では、昇圧ユニット23−2が30%充電されているので、30%充電された昇圧ユニットが有ると判定される。次に、この昇圧ユニット23−2を指定し、指定された昇圧ユニット23−2に対応する入力スイッチ21−2をオンさせる。入力スイッチ21−2のオンによって、入力切替部20では、指定された30%充電の昇圧ユニット23−2への切り替え処理が行われる。
次に、この指定された昇圧ユニット23−2を構成するコンデンサを放電させる。この放電は、X線制御部7から昇圧ユニット23−2に放電指示を送出することによって行われる。
昇圧ユニット23−2を構成するコンデンサの放電によって、昇圧ユニット23−2で生成された直流低電圧が予め定められた照射時間だけX線管3に供給され、X線管3から低電圧X線が被検体50に照射される。X線管3への直流低電圧の供給が開始してからあらかじめ定められた所定の照射時間が経過すると低電圧X線を照射することによる低電圧X線撮影が終了する。
なお、高電圧X線照射用の昇圧ユニット23−1については、放電完了後に再びフル充電が行われ、低電圧X線照射用の昇圧ユニット23−2については、放電完了後に再び30%充電が行われるように充電制御される。
したがって、上記した第2の実施の形態に係るX線撮影装置によれば、高電圧X線と低電圧X線のように線質の異なる2つX線を短時間に連続照射することができるので、エネルギーサブトラクション撮影を短時間に行うことができる。
なお、100%充電のコンデンサと30%充電のコンデンサを完全に放電させるという上記した例の他にも、例えば、2つの100%充電のコンデンサの一方を完全放電させ、他方を30%程度の放電をさせるという制御をしてもよい。
<第2の実施の形態>
以下に、第2の実施形態に係るX線撮影装置200について図15を参照しながら説明する。
なお、本実施の形態のX線撮影装置200において、第1の実施形態のX線撮影装置1と比較して異なるのは、熱電変換部14やバッテリー切替部60を設けた点と、システム制御部6の処理内容とが異なる点だけである。したがって、以下では、異なる部分を中心に説明する。
図15に示すように、X線撮影装置200は、X線管3に電圧供給がされた際に発生する熱エネルギーを電気エネルギーに変換する熱電変換部14およびバッテリー切替部60を有している。熱電変換部14は、X線管3に直流高電圧を供給した際に発生する熱エネルギーを回収してそれを電気エネルギー(直流電力)に変換する機能を有している。
[熱電変換部]
熱電変換部14は、具体的には、熱電変換素子(図示せず)と、該熱電変換素子からの直流出力を所望の直流高電圧に変換させる電圧変換回路(例えば、DC−DCコンバータ:図示せず)と、X線管3近傍の温度を検出する温度検出器(例えば、温度センサ:図示せず)とを含んで構成されている。この熱電変換素子はゼーベック効果により熱を電気に変換する素子であり、熱伝導の優れた接続材料を介してX線管3に固着されている。また、熱電変換部14は、バッテリー切替部60を介してバッテリー30−1〜30−N(X線発生に係るバッテリー系統)およびバッテリー70(X線発生以外に用いられるバッテリー系統)に接続されている。
また、熱電変換部14は、システム制御部6に接続され、該システム制御部6に温度検出器で検出されたX線管3近傍の温度情報を送出する。温度情報が必要な理由は熱電変換素子に所定の温度差が生じないとゼーベック効果による起電力が発生しないからである。
[バッテリーユニット]
バッテリーユニット13は、バッテリー30−1〜30−Nと、バッテリー切替部60を備えて構成される。バッテリー切替部60は、システム制御部6からの後述するバッテリー切替指示を受けて熱電変換部14からの電気エネルギーを受け取るバッテリーを指定し、これに切り替える処理を行う。この切り替え処理は、バッテリーに対応して内部に設けられた切替スイッチ(図示せず)のオン・オフによって行われる。なお、切替スイッチとしては半導体スイッチが挙げられる。
[システム制御部]
システム制御部6は、上記した温度検出器からの温度情報を受けて、熱電変換素子を通電/非通電させるための通電制御信号(オン信号/オフ信号)を送出する。システム制御部6は、温度情報が所定の閾値を超えた場合には、熱電変換素子を通電させるための通電制御信号(オン信号)を熱電変換部14に送出し、温度情報が前記所定の閾値以下の場合には、通電させないようにするための通電制御信号(オフ信号)を熱電変換部14に送出する。なお、この閾値は、熱電変換素子による熱エネルギーから電気エネルギーへの変換を可能とする下限値にあらかじめ設定されている。
また、システム制御部6は、熱電変換素子を通電させるための通電制御信号(オン信号)を送出すると同時に、バッテリー30−1〜30−Nおよびバッテリー70の中から、電気エネルギーの供給対象となるバッテリーを指定(選択)して切り替えるためのバッテリー切替指示をバッテリー切替部60に送出する。そして通電制御信号(オン信号)を受けた熱電変換部14から、変換された電気エネルギーが指定して切り替えられたバッテリーに供給される。
ここで、バッテリー切替指示の送出タイミングは、検査モードが有るか否かによって異なる。ここで、検査モードとは、現在患者がX線撮影を行っているモードをいう。例えば、検査モードである間は、患者のX線撮影が優先されるので、撮影途中でのバッテリー切れを原因とするX線撮影の中断は避けたい。
このため、システム制御部6は、検査モードである間(例えば、外部から検査モード中である旨の検査モード信号を受けたとき)は、X線発生に係る系統のバッテリー、すなわち昇圧ユニットに接続されたバッテリー30−1〜30−Nを指定するように、バッテリー切替指示を送出する。
一方、検査モード以外モードである場合には、X線発生以外に用いられるバッテリー系統、すなわち昇圧ユニットに接続されておらず、他の負荷80(例えば、冷却ファン等)に接続されたバッテリー70を指定するように、バッテリー切替指示を送出する。
上記した以外にも、システム制御部6にバッテリー30−1〜30−N、バッテリー70のバッテリー残量情報を定期的に送出するようにしておいて、バッテリー30−1〜30−Nのバッテリー残量(充電量)が所定の残量閾値を下回った場合に、そのバッテリーを充電させるために当該バッテリーを指定して切り替えるようにバッテリー切替指示を送出するようにしてもよい。
上記説明したように、本第2の実施の形態によれば、熱として無駄に廃棄していた熱エネルギーを電力エネルギーとして有効に利用できる。また、X線撮影を行う検査モードでは、X線発生に係る系統のバッテリーの内、バッテリー残量が少ないバッテリーに優先して電力エネルギーを供給しているので、特にバッテリーを使用する回診用X線撮影装置の使用時間(撮影時間)を長くすることができる。
この発明の実施形態を説明したが、上記の実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 X線撮影装置
2 寝台装置
3 X線管(X線発生部)
4 X線絞り
5 X線検出部
6 システム制御部
7 X線制御部(切替え制御部)
8 高電圧発生部
9 撮影スイッチ
10 絞り制御部
11 操作部
12 画像処理部
13 バッテリーユニット
14 熱電変換部
15 表示部
16 画像記憶部
20 入力切替部(切替部)
21−1〜21−N 入力スイッチ
23−1〜23−N 昇圧ユニット
30−1〜30−N バッテリー
50 被検体
60 バッテリー切替部
70 バッテリー
80 負荷
200 X線撮影装置

Claims (8)

  1. 複数のバッテリーを備えて構成されるバッテリーユニットに接続され、それぞれが少なくとも異なる前記バッテリーに接続されている直流電圧を生成する複数の昇圧ユニットと、
    前記複数の昇圧ユニットを切り替えてX線発生部に前記直流電圧を供給する切替部と、
    前記X線発生部に対する電圧供給指示を受けてから該電圧供給指示が終了するまで、前記昇圧ユニットを切り替えさせるための切替え指示を前記切替部に送出する切替え制御部とを備え、
    前記切替え制御部は、前記切替え指示により切替えられた昇圧ユニット内のコンデンサを放電させる制御と、放電終了後の昇圧ユニット内のコンデンサの充電を開始させる制御とを行う
    ことを特徴とするX線撮影装置。
  2. 前記切替え制御部は、前記切替えられた昇圧ユニット内のコンデンサの放電が終了した後の前記複数の昇圧ユニットの充電状態を確認し、充電済の昇圧ユニットの内のいずれか一つに切り替えるように前記切替部を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載のX線撮影装置。
  3. 前記切替え制御部は、前記放電済のコンデンサに対する充電時間を昇圧ユニットごとに変更する
    ことを特徴とする請求項2に記載のX線撮影装置。
  4. 前記複数のバッテリーのそれぞれは、前記複数の昇圧ユニットのいずれかに接続され、
    前記切替え制御部は、前記複数のバッテリーのバッテリー残量に基づいて前記放電済のコンデンサに対する充電時間を設定する
    ことを特徴とする請求項に記載のX線撮影装置。
  5. 前記切替え制御部は、前記バッテリーユニットのバッテリー残量に基づいて電圧供給を開始する昇圧ユニットを切り替える
    ことを特徴とする請求項3または4に記載のX線撮影装置。
  6. 前記切替え制御部は、切り替えられた昇圧ユニットのコンデンサが放電している間に、充電済でない昇圧ユニットのコンデンサの充電を開始させる
    ことを特徴とする請求項に記載のX線撮影装置。
  7. 前記X線発生部に対する電圧供給により発生する熱エネルギーを電気エネルギーに変換する熱電変換部を備え、
    前記熱電変換部で変換された電気エネルギーは、前記複数のバッテリーの少なくとも一つに充電される
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のX線撮影装置。
  8. 前記X線発生部近傍の温度を計測する温度計測手段と、
    前記温度計測手段で取得された温度情報に基づいて前記熱電変換部と前記蓄電ユニットとの電気的な接続と遮断とを切替えるシステム制御部とを備え、
    前記システム制御部は、前記X線発生部近傍の温度が所定の閾値を超える場合に、前記熱電変換部で変換された電気エネルギーを前記複数のバッテリーの少なくとも一つに充電させる
    ことを特徴とする請求項に記載のX線撮影装置。
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