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JP5838959B2 - 鋼帯の圧延方法および鋼帯の圧延装置 - Google Patents
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鋼帯の圧延方法および鋼帯の圧延装置 Download PDF

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Description

本発明は、圧延ラインにおける最終段においてコイルの巻き付けを行う鋼帯の圧延方法および鋼帯の圧延装置に関する。
従来、連続圧延ラインにおいては、鋼帯に対して粗圧延および仕上げ圧延が行われた後、鋼帯がコイルと呼ばれる状態に巻き取られる工程がある。従来、この工程において鋼帯が巻き取られる際に、いわゆるダブり込みにより正常に通板ができず、正常な形状のコイルに巻き取れない事態、いわゆる冷コイルが発生する場合があった。具体的には、鋼帯の先端部が曲がっていると、その先端が突っかかったり、鋼帯がトップガイドを越えたりするトラブルが発生することがある(特許文献1)。
そこで、本発明者は、このような冷コイルを防止する方法として、鋼帯の先端部を冷却せずに、その部分の温度を、鋼帯の先端部以外の部分に比して高めに制御する方法(先端ノースプレー)を採用した。これにより、鋼帯の先端の曲げモーメントを、コイルの巻き付け時に必要な程度まで低下させて、冷コイルのトラブルの発生リスクを軽減していた。
特開2002−028723号公報
しかしながら、本発明者が種々実験等を行ったところ、冷コイルの防止のために鋼帯に対して温度制御を行う方法は有効である一方、その温度制御がばらついて鋼帯の先端部の温度が所望とする温度より低温になる場合があるという知見を得た。そのため、このような温度制御によって冷コイルを防止する方法では、鋼帯の先端部において曲げモーメントが十分に低下しない可能性も考えられるため、冷コイルが発生する可能性がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、圧延装置の最終段に設けられる巻取装置における冷コイルの発生を低減でき、最終製品の歩留まりを向上できる鋼帯の圧延方法および鋼帯の圧延装置を提供することにある。
上述した課題を解決し、上記目的を達成するために、本発明に係る鋼帯の圧延方法は、鋼帯を圧延可能かつ鋼帯の板厚を変更可能に構成された少なくとも一対の圧延ロールを備えた圧延手段と、圧延手段の後段に設けられて圧延手段により圧延された鋼帯を巻き取り可能に構成された巻取手段と、少なくとも圧延手段に対して所定の制御を行う制御手段とを備えた圧延装置による鋼帯の圧延方法において、圧延手段の出側において鋼帯の先端から所定長までの範囲の板厚を鋼帯の最終板厚の設定値より小さくする制御を行う先端部板厚変更ステップと、鋼帯を巻取手段に巻き取る巻き取りステップと、を含み、鋼帯の最終板厚が所定値以上であるか否かを判断する板厚判断ステップをさらに含み、鋼帯の最終板厚が所定値以上である場合に、先端部板厚変更ステップを実行し、圧延装置が鋼帯を冷却可能に構成された冷却手段をさらに有し、巻き取りステップより前に、冷却手段が、鋼帯の先端から所定位置までを冷却せずに、鋼帯の圧延方向に沿った所定位置の後続部分を冷却する冷却ステップをさらに含むことを特徴とする。
本発明に係る鋼帯の圧延方法は、上記の発明において、板厚判断ステップは、鋼帯の最終板厚が10mm以上であるか否かを判断し、鋼帯の最終板厚が10mm以上である場合に、先端部板厚変更ステップを実行することを特徴とする。
本発明に係る鋼帯の圧延方法は、上記の発明において、先端部板厚変更ステップは、圧延手段の出側において鋼帯の先端から所定長までの範囲の板厚を鋼帯の最終板厚の設定値の1/3以上2/3以下となるように小さくする制御を行うことを特徴とする。
本発明に係る鋼帯の圧延装置は、鋼帯を圧延可能かつ鋼帯の板厚を変更可能に構成された少なくとも一対の圧延ロールを備えた圧延手段と、圧延手段の後段に設けられて圧延手段により圧延された鋼帯を巻き取り可能に構成された巻取手段と、圧延手段に対して、圧延手段の出側において鋼帯の先端から所定長までの範囲の板厚を鋼帯の最終板厚の設定値より小さくする制御を行う制御手段と、を備え、制御手段は、鋼帯の最終板厚が所定値以上であるか否かを判断し、鋼帯の最終板厚が所定値以上である場合に、鋼帯の先端から所定長までの範囲の板厚を鋼帯の最終板厚の設定値より小さくする制御を行い、鋼帯を冷却可能に構成された冷却手段をさらに有し、巻き取り手段による鋼帯の巻き取りの前に、冷却手段が、鋼帯の先端から所定位置までを冷却せずに、鋼帯の圧延方向に沿った所定位置の後続部分を冷却することを特徴とする。また、本発明に係る鋼帯の圧延装置は、上記の発明において、制御手段は、鋼帯の最終板厚が10mm以上であるか否かを判断し、鋼帯の最終板厚が10mm以上である場合に、鋼帯の先端から所定長までの範囲の板厚を鋼帯の最終板厚の設定値より小さくする制御を行うことを特徴とする。
本発明に係る鋼帯の圧延方法および鋼帯の圧延装置によれば、鋼帯の巻取装置における冷コイルの発生を低減することができ、最終製品の歩留まりを向上させることが可能になる。
図1は、本発明の一実施形態による鋼帯の圧延方法が適用される圧延装置としての熱間圧延ラインの構成を示す模式図である。 図2は、図1に示す熱間圧延ラインにおける仕上圧延機の制御系構成図である。 図3は、図2に示す仕上圧延機におけるスタンド間での鋼帯の板厚変更を説明するための略線図である。 図4は、本発明の一実施形態による鋼帯の圧延方法を説明するためのフローチャートである。 図5は、本発明の一実施形態による鋼帯の圧延方法により圧延された鋼帯の先端部の側面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。また、本発明は以下に説明する実施形態によって限定されるものではない。
まず、本発明の一実施形態による鋼帯の圧延方法が適用される圧延装置としての熱間圧延ラインの構成について説明する。図1は、本発明の一実施形態による熱間圧延ラインを示す。なお、本発明による鋼帯の圧延方法が適用される熱間圧延ラインは図1に示す構成に限定されるものではない。
(熱間圧延ラインの構成)
図1に示すように、この一実施形態による熱間圧延ライン1においては、まず、連続鋳造機2により鋳造された鋼帯3が加熱炉4において加熱される。その後、鋼帯3は、粗圧延機5と仕上圧延機6とによって、例えば数mm〜数10mmの厚さまで圧延される。そして、圧延後の鋼帯3は、ランナウト冷却設備7において所定の冷却処理がされた後、巻取手段としてのコイラー8によってコイル状に巻き取られる。
(仕上圧延機の構成)
次に、図1に示す熱間圧延ライン1における圧延手段としての仕上圧延機6について説明する。図2は、この一実施形態による鋼帯の圧延方法を実施する場合の圧延装置が有する仕上圧延機6の制御系構成図である。
図2に示すように、仕上圧延機6の制御系においては、鋼帯3の圧延スケジュールを設定する圧延スケジュール設定計算装置11、走間板厚変更セットアップ計算装置12、板厚変更制御装置13、自動板厚制御装置14、ロール速度制御装置15、ギャップ位置制御装置16、圧下装置17、圧延ロール18、およびロール回転駆動モータ19を有して構成されている。そして、図1に示す仕上圧延機6、ランナウト冷却設備7、コイラー8、および、図2に示す制御手段としての走間板厚変更セットアップ計算装置12および板厚変更制御装置13により、この一実施形態による鋼帯の圧延方法が実行される。
具体的には、図3に示すように、鋼帯3に対して、仕上圧延機6に備えられる複数の一対の圧延ロール18からなるスタンドをそれぞれ、第i−1スタンド、第iスタンド、および第i+1スタンドとする。そして、それぞれのスタンドにおける板厚hAiおよびロール速度VRAiが鋼帯3のスケジュールの設定値とされる。ここで、iはスタンド番号であり、i=1〜n(n:仕上圧延機6のスタンド数)である。ここで、鋼帯3の圧延方向(長手方向)に直角な方向に沿った板幅が一定である場合、マスフロー一定の法則に基づいて、以下の(1)式が成り立つ。
Figure 0005838959
そして、板厚変更の実行前において、圧延スケジュール設定計算装置11は、板厚変更前後の鋼帯3のスケジュール設定値を、走間板厚変更セットアップ計算装置12に転送する。走間板厚変更セットアップ計算装置12は、予め設定された種々の計算式を用いて、仕上圧延機6の各スタンドの板厚目標値やロール速度比目標値などを計算する。さらに、走間板厚変更セットアップ計算装置12は、それぞれのスタンドの板厚変更量設定値およびロール速度比変更量設定値を計算する。
また、鋼帯3の板厚変更を行う場合、板厚変更制御装置13は、所定の種々の計算式を用いて、圧延時の板厚、板幅、および速度の実績からステージ進捗率を算出する。そして、各スタンドの板厚変更量設定値および進捗率実績から各スタンドの板厚変更指令値Δhrefを算出する。板厚変更制御装置13は、この板厚変更指令値Δhrefを、各スタンドの自動板厚制御装置14およびギャップ位置制御装置16に順次供給する。そして、ギャップ位置制御装置16が圧下装置17を制御することにより、圧延ロール18のロール間ギャップが制御される。これにより、板厚変更制御装置13は、各スタンドにおけるギャップ位置、すなわち圧延される鋼帯3の板厚を変更制御する。
これと同時に、板厚変更制御装置13は、仕上圧延機6の各スタンドのロール速度比変更量設定値および進捗率実績から、各スタンドのロール速度変更指令値Δvrefを算出する。板厚変更制御装置13は、このロール速度変更指令値Δvrefを、各スタンドのロール速度制御装置15に供給する。そして、ロール速度制御装置15がロール回転駆動モータ19を制御することにより、圧延ロール18の回転速度が変更制御される。これにより、板厚変更制御装置13は、各スタンドにおける板厚に応じて圧延ロール18の回転速度を制御する。なお、以下の説明においては、板厚変更制御装置13に制御される、圧下装置17、圧延ロール18、およびロール回転駆動モータ19の具体的な動作説明は省略する。
上述のように仕上圧延機6においては、板厚変更制御装置13が、第1スタンドから第nスタンドまで、具体的には例えば第7スタンドまで、鋼帯3の板厚変更に関する各スタンドの板厚変更指令値Δhrefおよびロール速度変更指令値Δvrefを算出し、各スタンドを制御する。これにより、板厚変更部が複数のスタンドにまたがっている場合や、板厚の変更中に加減速圧延が実施される場合などにおいても、安定して板厚変更を実行できる。なお、以下の説明においては、上述した種々の計算等の詳細についての説明を省略するが、走間板厚変更セットアップ計算装置12や板厚変更制御装置13において、上述した各種演算や制御が適宜実行される。
そして、この一実施形態による仕上圧延機6においては、鋼帯3に対して例えば硬度が所定値以上であったり最終製品板厚が所定値以上であったりするなどの所定の条件が成立する場合に、第1〜第7スタンドの各スタンドにおける板厚変更指令値Δhrefを、圧延される鋼帯3の先端から所定長までの板厚が、それより後ろの鋼帯3の板厚に比して小さくなるように算出する。なお、仕上圧延機6においては、これらの板厚変更指令値Δhrefに応じて、板厚変更制御装置13が、各スタンドにおけるロール速度変更値Δvrefも併せて算出する。
これによって、鋼帯3は、その先端から所定長の範囲における板厚が、その範囲外における鋼帯3の板厚と比較して小さくされる。なお、これらの各スタンドでの鋼帯3における所定長は、それぞれのスタンドで異なる値である。具体的には、鋼帯3の板厚は仕上圧延機6の入側より出側の方が小さいことから、第1スタンドでの所定長より第7スタンドでの所定長の方が大きくなる。このように、仕上圧延機6は、最終のスタンドから搬出される鋼帯3を、その先端部が薄い部分から最終製品板厚になるように、例えばテーパ状に形成可能に構成されている。
(鋼帯の圧延方法)
次に、以上のように構成された仕上圧延機6の各スタンドに対して板厚変更制御を行って実現する、この一実施形態による鋼帯の圧延方法について説明する。図4は、この一実施形態による板厚変更制御を用いた鋼帯の圧延方法を示すフローチャートである。また、図5は、この一実施形態による鋼帯の圧延方法によって製造される鋼帯3の先端部を示す側面図である。
すなわち、まず、ステップST1においては、圧延スケジュール設定計算装置11から走間板厚変更セットアップ計算装置12に、圧延が行われる鋼帯3の最終板厚としての最終製品板厚のデータが供給される。
そして、ステップST2に移行して、走間板厚変更セットアップ計算装置12は、鋼帯3の最終製品板厚が所定値以上、具体的には例えば10mm以上であるか否かを判断する。ここで、本発明者の知見によれば、冷コイルは、鋼帯3の先端部の曲げモーメントが十分に低下していないことによって発生する現象である。そのため、鋼帯3の最終製品板厚が、先端部の曲げモーメントが低下しにくい板厚である、例えば10mm以上の場合に、この一実施形態による圧延方法を適用するのが好ましい。
そして、ステップST2において、走間板厚変更セットアップ計算装置12が、鋼帯3の最終製品板厚が所定値以上であると判断した場合(ステップST2:Yes)、ステップST3に移行して、先端部板厚変更制御処理が実行される。すなわち、走間板厚変更セットアップ計算装置12により、鋼帯3の最終製品板厚に基づいて先端の板厚が算出される。ここで、鋼帯3の先端の板厚は、先端部の割れの発生を抑制するとともに、後述するコイラー8への巻き取りのために鋼帯3の先端部における曲げモーメントを低下させることを考慮すると、最終製品板厚の1/3以上2/3以下とするのが望ましい。この一実施形態においては、鋼帯3の先端の板厚を、最終製品板厚の例えば1/2程度とするのが好ましい。
その後、走間板厚変更セットアップ計算装置12から板厚変更に関するデータが供給された板厚変更制御装置13は、鋼帯3における最終製品板厚、および最終製品板厚に基づいた先端の板厚から、各スタンドの板厚変更指令値Δhrefおよびそのロール速度変更指令値Δvrefを算出する。板厚変更指令値Δhrefとロール速度変更指令値Δvrefとはそれぞれ、板厚変更制御装置13から、各スタンドの自動板厚制御装置14およびギャップ位置制御装置16と、各スタンドのロール速度制御装置15とに供給される。このとき、鋼帯3の最終製品板厚より小さい板厚の領域である鋼帯3の先端部が、先端から所定長までの範囲で確保される。この鋼帯3における所定長は、最終的には例えば1m程度になるように、各スタンドのギャップ位置制御装置16およびロール速度制御装置15が制御される。
そして、ステップST4に移行すると、ギャップ位置制御装置16が板厚変更指令値Δhrefに基づいて各スタンドのギャップ位置を制御するとともに、ロール速度制御装置15がロール速度変更指令値Δvrefに基づいて各スタンドのロール速度を制御する。これにより、それぞれのスタンドにおいて、鋼帯3の圧延に関して、その先端から所定長までの各スタンドにおけるギャップ位置やロール速度、この所定長より後ろの部分における各スタンドにおけるギャップ位置やロール速度が制御される。
その後、ステップST5に移行して、板厚変更制御装置13による制御に基づいて、各スタンドによって鋼帯3の仕上圧延が行われる。これにより、図5(b)に示すように、先端の板厚が最終製品板厚d1より小さい板厚d2となり、この先端から所定長Lの範囲まで最終製品板厚d1より薄いテーパ状の先端部を有する鋼帯3が、仕上圧延機6の出側から搬出される。
他方、図4に示すステップST2において、走間板厚変更セットアップ計算装置12が、鋼帯3の最終製品板厚が所定値未満、具体的には10mm未満であると判断した場合(ステップST2:No)、ステップST3における先端部板厚変更制御処理を行うことなくステップST4に移行する。
そして、ステップST4においては、上述した場合と同様に、板厚変更制御装置13が、鋼帯3の最終製品板厚に基づいて板厚変更指令値Δhrefおよびロール速度変更指令値Δvrefをそれぞれ算出して、その制御信号をそれぞれ、自動板厚制御装置14を経由したギャップ位置制御装置16、およびロール速度制御装置15に供給する。これにより、各スタンドにおいて、鋼帯3の圧延に関するギャップ位置やロール速度が制御される。
そして、ステップST5に移行して、各スタンドにおいて、板厚変更制御装置13による制御に基づいた鋼帯3の仕上圧延が行われる。これにより、図5(a)に示すように、先端部がテーパ状ではなく、板厚が一様の最終製品板厚である鋼帯3が、仕上圧延機6の出側から搬出される。
そして、図4に示すステップST2における判定がいずれの場合においても、ステップST6に移行すると、仕上圧延機6において圧延された鋼帯3はランナウト冷却設備7に供給される。ランナウト冷却設備7においては、プロセスコンピュータ(図示せず)などの温度制御手段により、鋼帯3に対して所定の温度制御が行われる。
具体的には、鋼帯3の先端から圧延方向に沿った所定位置までの区間(ノースプレー区間)には冷却水を供給しないように制御される。その一方、鋼帯3の圧延方向に沿った所定位置の後続部分の区間(ノースプレー区間外)には冷却水を供給するように制御される。これにより、ランナウト冷却設備7において、ノースプレー区間の鋼帯3が冷却されず、ノースプレー区間外の鋼帯3は冷却される温度制御が実行される。このように、鋼帯3の先端から所定位置までの温度は、所定位置より後続部分の温度より所定温度、具体的には例えば60℃程度高くなるように制御される。これにより、鋼帯3において、その先端から所定位置、具体的にはノースプレー区間までの曲げモーメントをさらに低下させることが可能になる。なお、この一実施形態においては、ノースプレー区間を上述した鋼帯3の先端部とほぼ同じ範囲にするのが好ましいが、これよりも狭い範囲や広い範囲としても良い。
その後、ステップST7に移行して、鋼帯3は、ランナウト冷却設備7から搬出されて、巻取手段としてのコイラー8に巻き取られ、コイルとされる。
以上のようにして、この一実施形態による鋼帯3の圧延が行われる。そして、本発明者は、上述のようにして圧延された鋼帯3をコイラー8が巻き取る際の巻き取りやすさを計測した。その結果、鋼帯3の先端部をテーパ状として先端の板厚を最終製品板厚の約1/2とした場合の巻き取りやすさ(曲げモーメントの低下率)は、先端部をテーパ状にすることなく温度制御のみ行う従来の方法によって、鋼帯3の先端部を他の部分より200℃以上高温にする場合と同等になることが確認された。
以上説明した本発明の一実施形態によれば、鋼帯の先端部を最終製品板厚に比して薄くしていることにより、鋼帯の先端部の曲げモーメントをその他の部分における曲げモーメントに比して低下させることができるので、正常な形状のコイルに巻き取れない事態、いわゆる冷コイルの発生を抑制することができる。そのため、鋼帯3のコイラー8での冷コイルの発生リスクを低減して、最終製品の歩留まりを向上させることができる。
以上、本発明の一実施形態について具体的に説明したが、本発明は、上述の一実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。例えば、上述の一実施形態において挙げた数値はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる数値を用いてもよい。
例えば、上述の一実施形態による板厚変更制御は、必ずしも上述した走間板厚変更制御方法に限定されるものではなく、鋼帯3の先端を薄くすることが可能であれば、従来公知の種々の板厚変更制御を採用することが可能である。
また、上述の一実施形態においては、圧延スケジュール設定計算装置11、走間板厚変更セットアップ計算装置12、板厚変更制御装置13、自動板厚制御装置14、ロール速度制御装置15、およびギャップ位置制御装置16をそれぞれ別の装置で構成しているが、これらの装置を単一の制御手段や制御装置から構成することも可能であり、それらの装置の少なくとも2つの機能を有する複数の制御手段や制御装置から構成することも可能である。
また、上述の一実施形態においては、主たる計算や制御を板厚変更制御装置13が行っているが、板厚変更制御装置13のみならず、走間板厚変更セットアップ計算装置12、自動板厚制御装置14、ロール速度制御装置15、またはギャップ位置制御装置16が行うことも可能であり、必ずしも上述の一実施形態に限定されない。
また、上述の一実施形態においては、鋼帯3の先端から所定位置までの区間に冷却水を供給しないことによって、鋼帯3の先端から所定位置までの区間の温度を、所定位置の後続部分の区間に比して高温にしているが、鋼帯3の先端から所定位置までの区間のみを加熱することで実現することも可能である。
また、上述の一実施形態においては、鋼帯3において、最終板厚より小さい板厚とする先端から所定長までの範囲は、鋼帯3の板厚や硬度、またはロール速度に応じて変更することも可能である。
1 熱間圧延ライン
2 連続鋳造機
3 鋼帯
4 加熱炉
5 粗圧延機
6 仕上圧延機
7 ランナウト冷却設備
8 コイラー
11 圧延スケジュール設定計算装置
12 走間板厚変更セットアップ計算装置
13 板厚変更制御装置
14 自動板厚制御装置
15 ロール速度制御装置
16 ギャップ位置制御装置
17 圧下装置
18 圧延ロール
19 ロール回転駆動モータ

Claims (5)

  1. 鋼帯を圧延可能かつ前記鋼帯の板厚を変更可能に構成された少なくとも一対の圧延ロールを備えた圧延手段と、前記圧延手段の後段に設けられて前記圧延手段により圧延された前記鋼帯を巻き取り可能に構成された巻取手段と、少なくとも前記圧延手段に対して所定の制御を行う制御手段とを備えた圧延装置による鋼帯の圧延方法において、
    前記圧延手段の出側において前記鋼帯の先端から所定長までの範囲の板厚を前記鋼帯の最終板厚の設定値より小さくする制御を行う先端部板厚変更ステップと、
    前記鋼帯を前記巻取手段に巻き取る巻き取りステップと、を含み、
    前記鋼帯の最終板厚が所定値以上であるか否かを判断する板厚判断ステップをさらに含み、前記鋼帯の最終板厚が所定値以上である場合に、前記先端部板厚変更ステップを実行し、
    前記圧延装置が前記鋼帯を冷却可能に構成された冷却手段をさらに有し、前記巻き取りステップより前に、前記冷却手段が、前記鋼帯の先端から所定位置までを冷却せずに、前記鋼帯の圧延方向に沿った前記所定位置の後続部分を冷却する冷却ステップをさらに含むことを特徴とする鋼帯の圧延方法。
  2. 前記板厚判断ステップは、前記鋼帯の最終板厚が10mm以上であるか否かを判断し、
    前記鋼帯の最終板厚が10mm以上である場合に、前記先端部板厚変更ステップを実行することを特徴とする請求項1に記載の鋼帯の圧延方法。
  3. 前記先端部板厚変更ステップは、前記圧延手段の出側において前記鋼帯の先端から所定長までの範囲の板厚を前記鋼帯の最終板厚の設定値の1/3以上2/3以下となるように小さくする制御を行うことを特徴とする請求項2に記載の鋼帯の圧延方法。
  4. 鋼帯を圧延可能かつ前記鋼帯の板厚を変更可能に構成された少なくとも一対の圧延ロールを備えた圧延手段と、
    前記圧延手段の後段に設けられて前記圧延手段により圧延された前記鋼帯を巻き取り可能に構成された巻取手段と、
    前記圧延手段に対して、前記圧延手段の出側において前記鋼帯の先端から所定長までの範囲の板厚を前記鋼帯の最終板厚の設定値より小さくする制御を行う制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記鋼帯の最終板厚が所定値以上であるか否かを判断し、前記鋼帯の最終板厚が所定値以上である場合に、前記鋼帯の先端から所定長までの範囲の板厚を前記鋼帯の最終板厚の設定値より小さくする制御を行い、
    前記鋼帯を冷却可能に構成された冷却手段をさらに有し、前記巻き取り手段による前記鋼帯の巻き取りの前に、前記冷却手段が、前記鋼帯の先端から所定位置までを冷却せずに、前記鋼帯の圧延方向に沿った前記所定位置の後続部分を冷却することを特徴とする鋼帯の圧延装置。
  5. 前記制御手段は、前記鋼帯の最終板厚が10mm以上であるか否かを判断し、
    前記鋼帯の最終板厚が10mm以上である場合に、前記鋼帯の先端から所定長までの範囲の板厚を前記鋼帯の最終板厚の設定値より小さくする制御を行うことを特徴とする請求項4に記載の鋼帯の圧延装置。
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