JP5845895B2 - 複層フィルムの製造方法 - Google Patents
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Description
すなわち、本発明は以下の〔1〕〜〔4〕を要旨とする。
前記ポリウレタンは、粒径が0.2μm以上の粒子の割合V1(体積%)と粒径が0.2μm未満の粒子の割合V2(体積%)の比V1/V2が0.11以下である、複層フィルムの製造方法。
標準ダスト分散水を10L/minで濾過したときに99%以上を捕捉する最大の粒子径で表される粒子捕捉性能が5μm以上20μm以下であるフィルターでろ過し、次いで粒子捕捉性能が0.8μm以上5μm以下であるフィルターでろ過した後に、
基材フィルム上に塗布することを特徴とする〔1〕記載の製造方法。
〔4〕前記ポリウレタンを含有する水分散体がさらに微粒子を含む、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の製造方法。
基材フィルムとしては、通常、樹脂フィルムを用いる。基材フィルムを形成する樹脂は、少なくとも一種類の重合体を含む。かかる樹脂に含まれる重合体としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン重合体;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル;ポリフェニレンサルファイド等のポリアリーレンサルファイド;ポリビニルアルコール;ポリカーボネート;ポリアリレート;セルロースエステル;ポリエーテルスルホン;ポリスルホン;ポリアリルサルホン;ポリ塩化ビニル;脂環式構造含有重合体;アクリル重合体;ポリスチレンなどのスチレン系重合体;などが挙げられる。なお、これらは1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
脂環式構造含有重合体樹脂は、脂環式構造含有重合体を含有する樹脂である。脂環式構造含有重合体は、重合体の繰り返し単位中に脂環式構造を有する重合体であり、主鎖に脂環式構造を有する重合体、及び、側鎖に脂環式構造を有する重合体のいずれを用いてもよい。脂環式構造含有重合体は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。中でも、機械的強度、耐熱性などの観点から、主鎖に脂環式構造を含有する重合体が好ましい。
ノルボルネン系単量体の開環重合体、および、ノルボルネン系単量体と共重合可能な他の単量体との開環共重合体は、例えば、単量体を公知の開環重合触媒の存在下に(共)重合することにより得ることができる。
ノルボルネン系単量体の付加重合体、および、ノルボルネン系単量体と共重合可能な他の単量体との付加共重合体は、例えば、単量体を公知の付加重合触媒の存在下に重合することにより得ることができる。
アクリル重合体を含む樹脂に用いられるアクリル重合体とは、アクリル酸又はアクリル酸誘導体の重合体を意味し、例えばアクリル酸、アクリル酸エステル、アクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリル酸およびメタクリル酸エステルなどの重合体及び共重合体が挙げられる。
なお、これらは、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
ポリカーボネートを含む樹脂に用いられるポリカーボネートとしては、カーボネート結合(−O−C(=O)−O−)による繰り返し単位(以下、適宜「カーボネート成分」という。)を有する重合体であれば任意のものを使用できる。また、ポリカーボネートは、1種類の繰り返し単位からなるものを用いてもよく、2種類以上の繰り返し単位を任意の比率で組み合わせてなるものを用いてもよい。さらに、ポリカーボネートは、カーボネート成分以外の繰り返し単位を有する共重合体であってもよい。ポリカーボネートが共重合体である場合、ポリカーボネートはランダム共重合体であってもよく、ブロック共重合体でもよく、グラフト共重合体でもよい。ただし、ポリカーボネートがカーボネート成分以外の繰り返し単位を有する場合でも、ポリカーボネートが含むカーボネート成分の含有率が高いことが好ましく、具体的には、80重量%以上が好ましく、85重量%以上がより好ましい。
基材フィルムは、延伸されていない未延伸フィルムであってもよく、延伸された延伸フィルムであってもよい。
延伸時の温度は、未延伸の基材フィルムを形成する材料のガラス転移温度をTgとしたときに、好ましくは(Tg−30℃)と(Tg+60℃)の間、より好ましくは(Tg−10℃)と(Tg+50℃)の間の温度から選択される。
延伸倍率は、使用する基材フィルムの光学特性に応じて適宜選択すればよく、通常1.05倍以上、好ましくは1.1倍以上であり、通常10.0倍以下、好ましくは2.0倍以下である。
必要に応じて、基材フィルムの表面には、ウレタン樹脂層を設ける前に表面改質処理を施してもよい。この際、基材フィルムのウレタン樹脂層が設けられる面に、表面改質処理を施すことが好ましい。
基材フィルムは、1mm厚換算での全光線透過率が80%以上であることが好ましい。さらに好ましくは、全光線透過率が90%以上である。
基材フィルムは、1mm厚でのヘイズが0.3%以下であることが好ましい。さらに好ましくは、ヘイズが0.2%以下である。ヘイズが0.3%を超えると、基材フィルムの透明性が低下することがある。
基材フィルムの厚み変動幅は、長尺方向及び幅方向にわたって、前記平均厚みの±3%以内であることが好ましい。厚み変動を上記範囲にすることにより、基材フィルムの位相差(レターデーション)などの光学特性のバラツキを小さくすることができる。
本発明の製造方法では、上記の基材フィルム上に、ポリウレタン水分散体を塗布し、硬化してウレタン樹脂層を形成する。この際、ウレタン樹脂層は、接着層等の他の層を介して基材フィルムの表面に形成されていてもよいが、通常は、他の層を介さずに基材フィルムの表面に直接に形成される。また、ウレタン樹脂層は、基材フィルムの一方の表面に設けてもよいし、両面に設けてもよい。
また、ウレタン樹脂は基材フィルムに対しても高い密着性を有するので、本発明の積層フィルムにおいては、基材フィルムとウレタン樹脂層とは強固に密着しており、剥がれ難くなっている。
ウレタン樹脂層の形成においては、ポリウレタンを含有する水分散体を用いる。かかる水分散体は、ポリウレタンと、必要に応じてその他の成分とが水に分散されてなるものである。ポリウレタンの製造方法としては、例えば、(i)1分子中に平均2個以上の活性水素を含有する成分と(ii)多価イソシアネート成分とを反応させる方法;または、上記(i)成分及び(ii)成分をイソシアネート基過剰の条件下で、反応に不活性で水との親和性の大きい有機溶媒中でウレタン化反応させてイソシアネート基含有プレポリマーとしてポリウレタンを得、次いで、該プレポリマーに水を加えて水分散体とすることによって製造する方法;などが挙げられる。これらのポリウレタン中には、酸成分(酸残基)を含有させてもよい。
ポリオール化合物として、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサングリコール、2,5−ヘキサンジオール、ジプロピレングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、トリシクロデカンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどが挙げられる。
ポリエーテルポリオールとして、例えば、前記のポリオール化合物のアルキレンオキシド付加物;アルキレンオキシドと環状エーテル(例えばテトラヒドロフランなど)との開環(共)重合体;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコール−プロピレングリコールの共重合体;グリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコール、ポリオクタメチレングリコールなどのグリコール類;などが挙げられる。
ポリエステルポリオールとして、例えば、アジピン酸、コハク酸、セバシン酸、グルタル酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸等のジカルボン酸又はその無水物と、上記(1)で挙げられたようなエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタメチレンジオール、ネオペンチルグリコールなどのポリオール化合物とを、水酸基過剰の条件で重縮合させて得られたものなどが挙げられる。より具体的には、例えば、エチレングリコール−アジピン酸縮合物、ブタンジオール−アジピン縮合物、ヘキサメチレングリコール−アジピン酸縮合物、エチレングリコール−プロピレングリコール−アジピン酸縮合物、グリコールを開始剤としてラクトンを開環重合させたポリラクトンジオール、などが挙げられる。
ポリエーテルエステルポリオールとして、例えば、エーテル基含有ポリオール(例えば、前記(2)のポリエーテルポリオールやジエチレングリコール等)または、これと他のグリコールとの混合物を、上記(3)で例示したようなジカルボン酸又はその無水物と混合してアルキレンオキシドを反応させてなるものなどが挙げられる。より具体的には、例えば、ポリテトラメチレングリコール−アジピン酸縮合物などが挙げられる。
ポリカーカーボネートポリオールとしては、例えば、一般式HO−R−(O−C(O)−O−R)x−OH(ただし、式中、Rは炭素原子数1〜12の飽和脂肪酸ポリオール残基を示す。また、xは分子の繰り返し単位の数を示し、通常5〜50の整数である。)で示される化合物などが挙げられる。これらは、飽和脂肪族ポリオールと置換カーボネート(例えば、炭酸ジエチル、ジフェニルカーボネートなど)とを、水酸基が過剰となる条件で反応させるエステル交換法;前記飽和脂肪族ポリオールとホスゲンとを反応させるか、または必要に応じて、その後さらに飽和脂肪族ポリオールを反応させる方法;などにより得ることができる。
なお、中和処理後ポリウレタンは、酸構造含有水系ウレタンが含む酸構造のうちの全部が中和されていてもよい。
酸構造を中和する中和剤としては、通常、不揮発性塩基を用いる。不揮発性塩基としては、例えば、ポリウレタン水分散体を基材フィルムの表面に塗布した後に乾燥させる際の処理条件下(例えば80℃で1時間放置した場合)において、実質的に不揮発性である塩基が挙げられる。ここで実質的に不揮発性であるとは、通常、不揮発性塩基の減少分が80%以下であることをいう。
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(AMP)、モノエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール(AMPD)、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパン水酸化カリウム、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメチルジメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトシキシシラン、3−アミノプロピル−トリス(2−メトキシ−エトキシ−エトキシ)シラン、シクロヘキシルアミン、ヘキサメチレンジアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンペンタミン、アミノエチルエタノールアミン、1,2−プロパンジアミン、イソホロンジアミン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、3,3’−ジメチル−ジシクロヘキシルメタンジアミン、1,2−シクロヘキサンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン、アミノエチルエタノールアミン、アミノプロピルエタノールアミン、アミノヘキシルエタノールアミン、アミノエチルプロパノールアミン、アミノプロピルプロパノールアミン、アミノヘキシルプロパノールアミン、5−アミノピラゾール、1−メチル−5−アミノピラゾール、1−イソプロピル−5−アミノピラゾール、1−ベンジル−5−アミノピラゾール、1,3−ジメチル−5−アミノピラゾール、1−イソプロピル−3−メチル−5−アミノピラゾール、1−ベンジル−3−メチル−5−アミノピラゾール、1−メチル−4−クロロ−5−アミノピラゾール、1−メチル−4−アシノ−5−アミノピラゾール、1−イソプロピル−4−クロロ−5−アミノピラゾール、3−メチル−4−クロロ−5−アミノピラゾール、1−ベンジル−4−クロロ−5−アミノピラゾールなどの一級アミン;
N−メチル−3−アミノプロピルトリメトキシカルボン酸ジヒドラジド、カルボジヒドラジド、シュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバチン酸ジヒドラジド、ドデカン二酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、テレフタル酸ジヒドラジド、グリコリック酸ジヒドラジド、ポリアクリル酸ジヒドラジド等のヒドラジド化合物;
トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、トリ[(2−ヒドロキシ)−1−プロピル]アミン、N,N−ジエチルメタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、N−(2−アミノエチル)ピペラジン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、N,N−ビス(トリメチルシリル)ウレアなどの三級アミン;
イミダゾリン、2−メチル−2−イミダゾリン等のイミダゾリン化合物;などが挙げられる。
本発明では、上記のポリウレタンを水分散体として用いる。ポリウレタンを水分散体とする方法は限定されないが、前記ポリウレタンの製造方法において、(i)1分子中に平均2個以上の活性水素を含有する成分と(ii)多価イソシアネート成分とをイソシアネート基過剰の条件下で、反応に不活性で水との親和性の大きい有機溶媒中でウレタン化反応させてイソシアネート基含有プレポリマーとしてポリウレタンを得、次いで、該プレポリマーに水を加えて水分散体とする方法によることが好ましい。この方法によれば、所望の粒径分布を有し、V1/V2が0.11以下であるポリウレタンを容易に水分散体として得ることができる。
ポリウレタン水分散体は、本発明の効果を著しく損なわない限り、上述したもの以外の成分を含んでいてもよい。
得られるウレタン樹脂層の機械強度を向上させる目的で、ポリウレタン水分散体は架橋剤を含むことが好ましい。架橋剤としては、ポリウレタンが有する反応性基と反応する官能基を有する化合物であれば、特に制限なく使用することができる。好ましい架橋剤の例を挙げると、材料の汎用性の観点から、水系エポキシ化合物、水系アミノ化合物、水系イソシアネート化合物、水系カルボジイミド化合物等が挙げられる。なかでも、水系エポキシ化合物又は水系アミノ化合物を使用することが、接着性の観点から好ましい。
ポリウレタン水分散体は、さらに微粒子を含むことが好ましい。微粒子を含む水分散体を用いると、得られるウレタン樹脂層が微粒子を含むことになり、ウレタン樹脂層の表面に凹凸を形成できる。これにより、巻回の際にウレタン樹脂層が他の層と接触する面積が小さくなり、その分だけウレタン樹脂層の表面の滑り性を向上させて、本発明の複層フィルムを巻回する際のシワの発生を抑制できる。
なお、微粒子は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
本発明の製造方法では、基材フィルム上に、ポリウレタンを含有する水分散体を塗布し、硬化してウレタン樹脂層を形成する。ポリウレタン水分散体は、該ポリウレタンが、粒径が0.2μm以上の粒子の割合V1(体積%)と粒径が0.2μm未満の粒子の割合V2(体積%)の比V1/V2が0.11以下であれば特に限定されず、例えば、エマルションやコロイド分散系などの形態であってもよい。
V1/V2が0.11以下のポリウレタン水分散体は、ろ過して用いることが好ましい。ろ過を行うことにより、異物が少ないウレタン樹脂層を形成することができる。これは、上述のようにろ過によっても粒径の大きい粒子を必ずしも除去できるものではないが、水分散体がフィルターを通過する際に個々の粒子が均一に分散し、粒子の二次凝集を抑制できるためと考えられる。
ポリウレタン水分散体を基材フィルム上に塗布するときの粘度は、15mPa・s以下であることが好ましく、10mPa・s以下であることが特に好ましい。ポリウレタン水分散体の粘度が前記範囲内にあると、基材フィルムの表面にポリウレタン水分散体を薄くかつ均一に塗布することができる。なお、前記の粘度は、音叉型振動式粘度計により25℃の条件下で測定した値であり、例えば、ポリウレタン水分散体に含まれるポリウレタンの量、及び、ポリウレタンの粒径などを調整することにより、制御できる。
ポリウレタン水分散体を基材フィルムに塗布した後で、ポリウレタンを硬化してウレタン樹脂層を形成し、複層フィルムを得る。
ウレタン樹脂は水を含むので、硬化させる際には水を乾燥させて除去する。乾燥方法は任意であり、例えば、減圧乾燥、加熱乾燥など任意の方法で行ってもよい。中でも、架橋反応等の反応を速やかに進行させる観点から、加熱乾燥によってポリウレタンを硬化させることが好ましい。
上記本発明の製造方法で得られる複層フィルムは、本発明の要旨を逸脱しない限り、基材フィルムのウレタン樹脂層を形成しない側の表面に、他の層を備えていてもよい。その例を挙げると、反射防止層、ハードコート層、帯電防止層、防眩層、防汚層、セパレーターフィルム等が挙げられる。これらの層は、ウレタン樹脂層を形成する前の基材フィルムに形成してもよく、ウレタン樹脂層を形成後の複層フィルムに形成してもよい。
上記本発明の製造方法で得られる複層フィルムは、通常、光学フィルムとして使用される。複層フィルムの用途となる光学フィルムの例を挙げると、保護フィルム、位相差フィルム、光学補償フィルムなどが挙げられる。複層フィルムは、延伸フィルムとして用いてもよい。すなわち、基材フィルムとして延伸フィルムを用いてその上にウレタン樹脂層を形成してもよいし、基材フィルム(延伸フィルムでも未延伸のフィルムでもよい)の上にウレタン樹脂層を形成して積層フィルムを製造した後にさらに延伸して用いてもよい。中でも、本発明の製造方法で得られる複層フィルムは耐久性に優れるので、保護フィルムとして用いることが好ましい。具体例を挙げると、偏光子、反射防止膜付フィルム、位相差フィルム、視野角拡大フィルム及び輝度向上フィルム等の光学フィルムと本発明で得られる複層フィルムとを組み合わせて用いることにより、該複層フィルムを組み合わせた光学フィルムの耐久性を向上させることができる。また、本発明で得られるフィルムは、例えばUV硬化樹脂との密着性に優れていたり、プリズム形状等の凹凸が形成されたフィルム、シート又は基板との密着性に優れていたりするので、前記のような光学フィルムと容易に貼り合わせることができる。
水系ウレタン樹脂の水分散体2gにドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの0.5重量%水溶液50gを加えて希釈し、レーザー回折散乱法粒度分布測定装置(コールター社製 LS−230)で粒度分布を測定した結果より算出した。
水系ウレタン樹脂水分散体に純水を加えて希釈し、固形分濃度10%の試験液を作製した。5mLのシリンジで試験液を吸い上げ、三方コックと圧力計、孔径1.0μmのメンブランフィルターを取り付けて、0.2MPaの圧力で120秒間保持し、ろ過された試験液の重量を測定した。
標準ダスト分散水を10L/minで濾過したとき、99%以上が捕捉される最小の粒子径を粒子捕捉性能とした。
実施例および比較例で得られた複層フィルムから400mm×2,500mmの試験片を切り出し、これを目視と顕微鏡で観察して異物数を測定した。100μm以上の異物数が2個未満の場合をA、2個以上5個未満の場合をB、5個以上の場合をCと評価した。
実施例および比較例で得られた複層フィルムから400mm×2,500mmの試験片を切り出し、これをクロスニコルに配置した偏光板の間に45°に配置して目視観察し、むらの数が5個未満をA、5個以上10個未満をB、10個以上をCとした。
温度計、攪拌機、窒素導入管および冷却管を備えた反応器に、3−メチル−1,5−ペンタンジオール317.2部、テレフタル酸174部およびアジピン酸146部を入れ、常圧下、窒素ガスを通じつつ、反応温度200℃で、生成する水を反応系外に留去しながらエステル化反応を行った。ポリエステルの酸価が1.0mgKOH/gになった時点で真空ポンプを用いて、徐々に反応器内の真空度を上げて反応を完結させた。得られたポリエステルポリオールの水酸基価は56.1mgKOH/g、酸価は0.2mgKOH/g、水酸基価より算出した数平均分子量は2,000であった。
製造例1と同様にしてプレポリマー溶液を得た。次いで、このプレポリマー溶液を40℃まで冷却し、水3,000部を加え、ホモミキサーで高速撹拌することにより乳化を行った。この乳化液から加熱減圧下にメチルエチルケトンを留去し、固形分25%の水系ウレタン樹脂の水分散体を得た。この水分散体についてV1/V2およびウレタン樹脂水分散体試験液のろ過重量を測定した結果を、表1に示す。
製造例1と同様にしてプレポリマー溶液を得た。次いで、このプレポリマー溶液を40℃まで冷却し、水1,500部を加え、ホモミキサーで高速撹拌することにより乳化を行った。この乳化液から加熱減圧下にメチルエチルケトンを留去し、固形分40%の水系ウレタン樹脂の水分散体を得た。この水分散体についてV1/V2およびウレタン樹脂水分散体試験液のろ過重量を測定した結果を、表1に示す。
脂環式構造含有重合体樹脂(ZEONOR1430、日本ゼオン社製;ガラス転移温度135℃)のペレットを、空気を流通させた熱風乾燥器を用いて70℃で2時間乾燥した。その後、65mm径のスクリューを備えた樹脂溶融混練機を有するTダイ式のフィルム溶融押出し成形機を使用し、溶融樹脂温度270℃、Tダイの幅500mmの成形条件で、厚み100μm、長さ1000mの未延伸フィルムを製造した。この未延伸フィルムを、ロール式縦延伸機を用いて、延伸温度140℃、延伸倍率1.1倍で連続的に縦一軸延伸することにより、配向軸が長さ方向に一致した延伸フィルムとして基材フィルムを得た。この基材フィルムは、脂環式構造含有重合体樹脂からなる基材フィルムである。
コロナ処理装置(春日電機社製)を用いて、出力200W、電極長240mm、ワーク電極間1.0mm、搬送速度15m/minの条件で、製造例4で得た基材フィルムの表面に放電処理を施した。電極としては、ステンレス製で直径1.2mmのワイヤー電極を用いた。コロナ処理後の基材フィルムの平均水接触角は55°であった。
ポリウレタンを含有する水分散体として塗工液Aに替えて塗工液Bを用い、第2フィルターとして粒子捕捉性能が5μmのもの(アドバンテック社製デプスカートリッジフィルター;TCPD−1−S1FE)を用いた他は実施例1と同様にして、複層フィルム2を得た。この複層フィルム2についてフィルム欠陥と塗布むらを測定した結果を表1に示す。
第1フィルターとして粒子捕捉性能が20μmのもの(アドバンテック社製デプスカートリッジフィルター;TCPD−7−S1FE)を用いた他は実施例1と同様にして、複層フィルム3を得た。この複層フィルム3についてフィルム欠陥と塗布むらを測定した結果を表1に示す。
第1フィルターとして粒子捕捉性能が40μmのもの(アドバンテック社製デプスカートリッジフィルター;TCPD−10−S1FE)を用いた他は実施例1と同様にして、複層フィルム4を得た。この複層フィルム4についてフィルム欠陥と塗布むらを測定した結果を表1に示す。
第1フィルターとして粒子捕捉性能が5μmのもの(アドバンテック社製デプスカートリッジフィルター;TCPD−1−S1FE)を用い、第2フィルターとして粒子捕捉性能が10μmのもの(アドバンテック社製デプスカートリッジフィルター;TCPD−3−S1FE)を用いた他は実施例1と同様にして、複層フィルム5を得た。この複層フィルム5についてフィルム欠陥と塗布むらを測定した結果を表1に示す。
ポリウレタンを含有する水分散体として塗工液Aに替えて塗工液Cを用いた他は実施例1と同様にして、複層フィルム6を得た。この複層フィルム6についてフィルム欠陥と塗布むらを測定した結果を表1に示す。
第1フィルターとして粒子捕捉性能が5μmのもの(アドバンテック社製デプスカートリッジフィルター;TCPD−1−S1FE)を用いた他は比較例1と同様にして、複層フィルム7を得た。この複層フィルム7についてフィルム欠陥と塗布むらを測定した結果を表1に示す。
第1フィルターおよび第2フィルターによるろ過を行わなかった他は比較例1と同様にして、複層フィルム8を得た。この複層フィルム8についてフィルム欠陥と塗布むらを測定した結果を表1に示す。
Claims (3)
- 基材フィルム上に、ポリウレタンを含有する水分散体を塗布し、硬化してウレタン樹脂層を形成することを含む複層フィルムの製造方法であって、
前記ポリウレタンは、粒径が0.2μm以上の粒子の割合V1(体積%)と粒径が0.2μm未満の粒子の割合V2(体積%)の比V1/V2が0.11以下であり、
前記塗布は、前記ポリウレタンを含有する水分散体を、標準ダスト分散水を10L/minで濾過したときに99%以上を捕捉する最大の粒子径で表される粒子捕捉性能が5μm以上20μm以下であるフィルターでろ過し、次いで粒子捕捉性能が0.8μm以上5μm以下であるフィルターでろ過した後に行うことを特徴とする複層フィルムの製造方法。 - 前記ポリウレタンを含有する水分散体がさらに架橋剤を含む、請求項1に記載の製造方法。
- 前記ポリウレタンを含有する水分散体がさらに微粒子を含む、請求項1または2に記載の製造方法。
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