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JP5847006B2 - 携帯通信端末 - Google Patents
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本発明は、ノイズ低減機能を有する携帯通信端末についての技術に関する。
携帯通信端末は、例えば、繁華街、駅構内といった、比較的大きな騒音が存在する場所で利用されることが想定される。このため、通話機能を有する携帯通信端末には、自端末を利用するユーザの声以外の音声成分を低減するためのノイズ低減手段を備えるものがある。
例えば、特許文献1には、第1マイクと第2マイクと近接センサとを備え、近接センサがユーザの頭部の近接を検知する場合に、第2マイクによって集音された自端末周囲の音声信号の逆位相の信号を、第1マイクによって集音された音声信号に混合することで、第1マイクから集音された音声信号から、ユーザの声以外の音声成分を除去する携帯通信端末についての技術が記載されている。
特開2010−81495号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されている携帯通信端末によると、ユーザが第1マイクから口を遠ざけた状態で通話を試みる場合において、第1マイクに入力されるユーザの声についての音量レベルと、第2マイクに回り込んで入力されるユーザの声についての音量レベルとが互いに同等レベルのものとなってしまうときに、ノイズ低減手段によって、ユーザの声についての音声成分までもが除去、又は比較的大幅に低減されることとなってしまう。
そこで、本発明は係る問題に鑑みてなされたものであり、通話機能を有し、ノイズ低減手段を備える携帯通信端末において、従来よりも、ノイズ低減手段によるユーザの声についての音声成分の大幅な低減が起こりにくくなる携帯通信端末を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明に係る携帯通信端末は、内蔵するマイクの出力信号に基づく通話信号を外部の通信機器に送信する携帯通信端末であって、前記マイクと離間されて配置されるサブマイクと、前記マイクの出力信号と前記サブマイクの出力信号とに基づいて、前記マイクの出力信号から当該信号に含まれる雑音成分を低減したノイズ低減信号を生成するノイズ低減部と、鉛直方向に対する自端末の傾きを計測する傾斜計測部と、前記傾斜計測部によって計測される前記傾きが所定の範囲内に収まっていない場合に前記マイクの出力信号を選択するように、前記マイクの出力信号と前記ノイズ低減部によって生成されたノイズ低減信号とを択一的に選択する選択部と、前記選択部によって選択された信号を前記外部の通信機器に送信する送信部とを備えることを特徴とする。
本発明に係る携帯通信端末は、所定の範囲を、マイクから入力されるユーザの声についての音量レベルが、サブマイクから入力されるユーザの声についての音量レベルよりも、ノイズ低減手段によって比較的大幅に低減されてしまうことのない程度に大きくなる範囲と設定することで、従来よりも、ノイズ低減手段によるユーザの声についての音声成分の大幅な低減を起こりにくくすることができる。
(a)表側主表面側(後述)から見た携帯電話機100の斜視図、(b)裏側主表面側(後述)から見た携帯電話機100の斜視図 携帯電話機100についての、長辺側側面から見た断面図 携帯電話機100の回路構成を示すブロック図 ノイズ低減機能ブロック400の機能構成を示すブロック図 3軸(X軸、Y軸、Z軸)の方向が併記されている携帯電話機100の斜視図 通話に利用される携帯電話機100をY軸直交平面に射影した射影像の模式図 選択処理のフローチャート 変形ノイズ低減機能ブロック800の機能構成を示すブロック図 通話に利用される変形携帯電話機をX軸直交平面に射影した射影像の模式図 変形選択処理のフローチャート 携帯電話機1100の斜視図
<実施の形態>
<概要>
以下、本発明に係る携帯通信端末の一例として、マイク210とサブマイク230とを備え、マイク210の出力信号とサブマイク230の出力信号とに基づいて、マイク210の出力信号に含まれる雑音成分(ユーザの声以外の音声成分)を低減するノイズキャンセル処理を行う機能を有する携帯電話機100について説明する。
この携帯電話機100は、さらに、近接センサ250と加速度センサ240とを内蔵しており、近接センサ250が、自端末を利用するユーザの頭部と自端末とが互いに近接していることを検出している場合において、加速度センサ240が、鉛直方向に対する自端末の傾きが所定の範囲内に収まっていることを検出しているときに限って、上記ノイズキャンセル処理を行う。
以下、この携帯電話機100の構成の詳細について、図面を参照しながら説明する。
<構成>
携帯電話機100は、略直方体の筐体を備えるいわゆるスマートフォン型携帯電話機であって、筐体の一方の主表面にタッチパネル130の操作面が配置されている。
図1(a)は、タッチパネル130の操作面が配置されている筐体の主表面(以下、「表側主表面」と呼ぶ。)側から見た、携帯電話機100の斜視図であり、図1(b)は、表側主表面に対向する筐体の他方の主表面(以下、「裏側主表面」と呼ぶ。)側から見た、携帯電話機100の斜視図である。
図1(a)に示されるように、携帯電話機100は、その筐体の表側主表面にタッチパネル130の操作面とマイク孔110とレシーバ孔120とを有している。そして、図1(b)に示されるように、その筐体の裏側主表面のうちの、レシーバ孔120に対向する位置に、サブマイク孔140を有している。
図2は、携帯電話機100についての、長辺側側面から見た断面図である。
同図に示されるように、携帯電話機100は、マイク210とレシーバ220とサブマイク230とタッチパネル130と加速度センサ240と近接センサ250と基板260とアンテナ構体291と電池292とを備えている。そして、基板260上には、さらに、通信用LSI(Large Scale Integration)261、メモリ262、CPU(Central Processing Unit)263、周辺IC(Integrated Circuit)264、タッチパネルコントローラ265等といった電子部品が配置されている。また、タッチパネル130は、液晶ディスプレイ280の表示面に透明なタッチパッド270が重ね合わされて配置されることで構成され、アンテナ構体291には、金属薄膜製のアンテナ320(図2中には図示されず。)が配置されている。
図3は、携帯電話機100の回路構成を示すブロック図である。
マイク210は、CPU263に接続され、マイク孔110(図1、図2参照)を通して筐体外部から入力される音声を電気信号に変換して、変換した電気信号をCPU263へ送る機能を有する。
サブマイク230は、CPU263に接続され、サブマイク孔140(図1、図2参照)を通して筐体外部から入力される音声を電気信号に変換して、変換した電気信号をCPU263へ送る機能を有する。
レシーバ220は、CPU263に接続され、CPU263によって制御され、CPU263から送られる電気信号を音声に変換して、変換した音声を、レシーバ孔120(図1、図2参照)を通して筐体外部に出力する機能を有する。
近接センサ250は、CPU263に接続され、CPU263によって制御され、人体の頭部等の静電容量の大きな物体(以下、単に「人体頭部等」と呼ぶ。)の接近を検知して、人体頭部等の近接を検知する旨のデジタル信号である近接信号をCPU263へ送る機能を有する。この近接センサ250は、例えば、市場から容易に入手することができる静電容量型近接センサ(検出体の接近による電気的な容量の変化を捉えることで、検出体の接近を検知するセンサ)等を利用して容易に作成することができる。
加速度センサ240は、CPU263に接続され、CPU263によって制御され、鉛直方向を検出して、検出した鉛直方向を示すデジタル信号である傾斜情報をCPU263へ送る機能を有する。ここで、この傾斜情報は、互いに直交する3軸(X軸、Y軸、Z軸:それぞれの軸方向については、後述する。)成分のそれぞれを示すX軸成分信号とY軸成分信号とZ軸成分信号とから構成される。この加速度センサ240は、例えば、市場から容易に入手することができる3軸加速度センサ等を利用して容易に作成することができる。
アンテナ320は、通信用LSI261に接続され、通信用LSI261が行う通信に利用される金属薄膜製のモノポールアンテナである。
通信用LSI261は、アンテナ320とCPU263とに接続され、CPU263によって制御され、CPU263から送られて来た送信用信号を変調する変調機能と、変調した信号を、アンテナ320を利用して外部機器に送信する送信機能と、外部機器から送信された信号を、アンテナ320を利用して受信する受信機能と、受信した信号を復調してCPU263へ送る復調機能とを有する。
タッチパッド270は、タッチパネルコントローラ265に接続され、タッチパネルコントローラ265によって制御され、透明電極(例えば、ITO(Indium Tin Oxide:酸化インジウムスズ)製)を備える透明なタッチパッドであって、液晶ディスプレイの表示面に重ね合わせられることでタッチパネル130を形成する。
液晶ディスプレイ280は、タッチパネルコントローラ265に接続され、タッチパネルコントローラ265によって制御される液晶ディスプレイであって、タッチパッド270をその表示面に重ね合わせられることでタッチパネル130を形成する。
タッチパネルコントローラ265は、CPU263とタッチパッド270と液晶ディスプレイ280とに接続され、CPU263によって制御され、CPU263から送られてくる画像信号に基づく画像を、液晶ディスプレイ280に表示させる表示機能と、携帯電話機100を利用するユーザが、タッチパッド270を用いて行うユーザ操作を、電気信号に変換してCPU263に送る操作受付機能とを有する。
周辺IC264は、CPU263に接続され、CPU263によって制御され、時間の経過を計測するタイマ機能等を有する。
メモリ262は、CPU263に接続され、CPU263の動作を規定するプログラムと、CPU263が利用するデータとを記憶する。
CPU263は、マイク210とレシーバ220とサブマイク230と加速度センサ240と近接センサ250と通信用LSI261とメモリ262と周辺IC264とタッチパネルコントローラ265とに接続され、2つのアナログデジタルコンバータと1つのデジタルアナログコンバータとを内蔵し、メモリ262に記憶されているプログラムを実行することで、加速度センサ240と近接センサ250と通信用LSI261と周辺IC264とタッチパネルコントローラ265とを制御して、以下の2つの機能を実現する。
携帯電話機制御機能:携帯電話機100に、従来のスマートフォン型携帯電話機が有する携帯電話機としての一般的な機能と同等な機能、例えば、通話機能、インターネットサイト閲覧機能、メール送受信機能、待ち受け機能等を実現させる機能。この携帯電話機制御機能は、CPU263がメモリ262に記憶されているプログラムを実行することで実現される。
ノイズ低減機能:携帯電話機100が外部の携帯電話機との通話状態である場合において、近接センサ250が人体頭部等の接近を検知しているときに、加速度センサ240の検出する鉛直方向に対する傾き度合いが所定の範囲内(後述)に収まっていれば、マイク210の出力信号からサブマイク230の出力信号成分を減ずることで、マイク210の出力信号から当該信号に含まれる雑音成分を低減したノイズ低減信号を生成し、生成したノイズ低減信号をその通話における音声信号として利用する機能。このノイズ低減機能は、CPU263がメモリ262に記憶されているプログラムを実行して、携帯電話機100に後述の選択処理を行わせることで実現される。なお、この選択処理については、後程<選択処理>の項目において、フローチャートを用いて詳細に説明する。
図4は、上記ノイズ低減機能を実現するノイズ低減機能ブロック400の機能構成を示すブロック図である。このノイズ低減機能ブロック400は、CPU263がメモリ262に記憶されているプログラムを実行することで実現される。
同図に示されるように、ノイズ低減機能ブロック400は、第1アナログデジタル変換部410と第2アナログデジタル変換部420とデジタルアナログ変換部430とノイズキャンセル部440と選択部450と傾斜判定部460と持ち手情報保持部470と傾斜範囲情報保持部480とから構成される。
第1アナログデジタル変換部410は、マイク210とノイズキャンセル部440と選択部450とに接続され、マイク210から送られてくるアナログ電気信号をデジタル信号に変換して、ノイズキャンセル部440と選択部450とに送る機能を有する。
第2アナログデジタル変換部420は、サブマイク230とノイズキャンセル部440とに接続され、サブマイクから送られてくるアナログ電気信号をデジタル信号に変換して、ノイズキャンセル部440に送る機能を有する。
デジタルアナログ変換部430は、通信用LSI261とレシーバ220とに接続され、通信用LSI261から送られてくる復調された通話信号を、レシーバ220が利用することができるアナログ電気信号に変換して、レシーバ220に送る機能を有する。
ノイズキャンセル部440は、第1アナログデジタル変換部410から送られてくる信号(すなわち、マイク210の出力信号がデジタル信号に変換された信号:以下、「マイク音声信号」と呼ぶ。)に、第2アナログデジタル変換部420から送られてくる信号(すなわち、サブマイク230の出力信号がデジタル信号に変換された信号)の逆位相の信号を混合してノイズ低減信号を生成し、生成したノイズ低減信号を選択部450に送る機能を有する。
ここで、マイク210がユーザの声と外部環境の音声とを集音している場合において、サブマイク230が外部環境の音声を集音しているときには、ノイズ低減信号は、マイク音声信号から、マイク音声信号に含まれる外部環境の音声成分が抑制されたものとなる。
持ち手情報保持部470は、傾斜判定部460に接続され、持ち手情報を記憶する機能を有する。ここで、この持ち手情報は、携帯電話機100を利用するユーザが携帯電話機100を用いて通話する際に利用する持ち手が右手と左手とのうちのいずれであるかを示す情報であって、ユーザが所定の手続きでタッチパネル130を操作することで持ち手情報保持部470に記憶される(持ち手情報の記憶に係る処理を行う機能ブロック等は図4中に図示されていない。)。また、持ち手情報保持部470は、初期状態において初期値として右手を示す持ち手情報を記憶する。
傾斜範囲情報保持部480は、傾斜判定部460に接続され、右手傾斜範囲情報と左手傾斜範囲情報とを記憶する機能を有する。ここで、右手傾斜範囲情報は、携帯電話機100を利用するユーザが右手で携帯電話機100を持って通話する際におけるノイズキャンセル処理実施の有無に係る、携帯電話機100の傾きの範囲を示す情報であって、左手傾斜範囲情報は、携帯電話機100を利用するユーザが左手で携帯電話機100を持って通話する際におけるノイズキャンセル処理実施の有無に係る、携帯電話機100の傾きの範囲を示す情報である。また、携帯電話機100の傾きとは、レシーバ孔120の中心点を基点としてマイク孔110の中心点を終点とするベクトルと鉛直方向とのなす角度のことをいう。これら右手傾斜範囲情報と左手傾斜範囲情報とは、予め傾斜範囲情報保持部480に記憶されている。
以下、図面を用いて、上記右手傾斜範囲情報と左手傾斜範囲情報とのそれぞれが示す携帯電話機100の傾きの範囲について説明する。
まず、携帯電話機100における、互いに直交する3軸(X軸、Y軸、Z軸)の方向について説明する。
図5は、携帯電話機100の斜視図であって、携帯電話機100における3軸(X軸、Y軸、Z軸)の方向が併記されている。
同図に示されるように、X軸は、携帯電話機100の表側主平面における短辺に並行な軸であって、図5における左側方向が正の向きとなっている。そして、Z軸は、携帯電話機100の表側主平面における長辺に平行な軸であって、図5における下側方向が正の向きとなっている。また、Y軸は、携帯電話機100の表側主平面に直交する軸であって、図5における奥側方向が正の向きとなっている。
ここで、レシーバ孔120の中心点を基点としてマイク孔110の中心点を終点とするベクトルの向きは、このZ軸の正の向きと一致している。そして、加速度センサ240における、X軸、Y軸、Z軸のそれぞれの正の向きと、携帯電話機100における、X軸、Y軸、Z軸のそれぞれの正の向きとが互いに一致するように、加速度センサ240は、携帯電話機100の筐体に固定されている。
図6は、ユーザが右手で携帯電話機100を持って通話する場合において、携帯電話機100を、携帯電話機100のY軸に直交する平面(以下、「Y軸直交平面」と呼ぶ。)に射影した射影像を模式的に示す模式図である。
同図における携帯電話機100の射影像a〜eに示されるように、携帯電話機100は、ユーザによって様々な角度に傾けられて通話に利用される状況が想定される。なお、射影像aは、携帯電話機100のZ軸の射影軸と鉛直方向との角度が135度となる状態の携帯電話機100の射影像を示し、射影像bは、携帯電話機100のZ軸の射影軸と鉛直方向との角度が90度となる状態の携帯電話機100の射影像を示し、射影像cは、携帯電話機100のZ軸の射影軸と鉛直方向との角度が45度となる状態の携帯電話機100の射影像を示し、射影像dは、携帯電話機100のZ軸の射影軸と鉛直方向とが一致する状態の携帯電話機100の射影像を示し、射影像eは、携帯電話機100のZ軸の射影軸と鉛直方向との角度が−45度となる状態の携帯電話機100の射影像を示している。ここで、携帯電話機100のZ軸の射影軸と鉛直方向との角度は、ユーザの顔の正面方向への向きを正となる向きとしている。
携帯電話機100がb〜dの範囲に傾けられて通話に利用される場合には、ユーザの口からマイク孔110までの距離の方が、ユーザの口からサブマイク孔140までの距離よりも大きくなっている。従って、この場合には、マイク孔110から入力されるユーザの声の音声強度の方が、サブマイク孔140から入力されるユーザの声の音声強度よりも大きくなると考えられる。
逆に、携帯電話機100がa又はeの位置に傾けられて通話に利用される場合には、ユーザの口からマイク孔110までの距離の方が、ユーザの口からサブマイク孔140までの距離よりも、必ずしも大きくなっていない。従って、この場合には、マイク孔110から入力されるユーザの声の音声強度の方が、サブマイク孔140から入力されるユーザの声の音声強度よりも必ずしも大きくなるわけではないと考えられる。
右手傾斜範囲情報は、携帯電話機100がユーザの右手によって支持されて通話に利用される際におけるユーザの声について、マイク孔110から入力され音声強度の方が、サブマイク孔140から入力される音声強度よりも大きくなる範囲、すなわち、携帯電話機100が図6におけるb〜dの範囲に傾けられている状態を示す情報である。具体的には、加速度センサ240が示す鉛直方向について、そのX軸成分の値が0以下であり、かつ、そのZ軸成分の値が0以上である範囲を示す情報である。
同様に、左手傾斜範囲情報は、携帯電話機100がユーザの左手によって支持されて通話に利用される際におけるユーザの声について、マイク孔110から入力され音声強度の方が、サブマイク孔140から入力される音声強度よりも大きくなる範囲を示す情報である。具体的には、加速度センサ240が示す鉛直方向について、そのX軸成分の値が0以上であり、かつ、そのZ軸成分の値が0以上である範囲を示す情報である。
再び図4に戻って、ノイズ低減機能ブロック400の説明を続ける。
傾斜判定部460は、加速度センサ240と持ち手情報保持部470と傾斜範囲情報保持部480と選択部450とに接続され、以下の2つの機能を有する。
傾斜情報取得機能:加速度センサ240から送られる傾斜情報を取得する機能。
傾斜判定機能:持ち手情報保持部470に記憶される持ち手情報と、傾斜範囲情報保持部480に記憶される右手傾斜範囲情報又は左手傾斜範囲情報とを参照して、(1)参照した持ち手情報が右手を示す情報である場合において、取得した傾斜情報によって示される鉛直方向が、参照した右手傾斜範囲情報によって示される範囲内に収まっているときと、(2)参照した持ち手情報が左手を示す情報である場合において、取得した傾斜情報によって示される鉛直方向が、参照した左手傾斜範囲情報によって示される範囲内に収まっているときとに、選択部450に、携帯電話機100の傾きが所定の範囲内に収まっている旨の傾斜判定信号を送る機能。
選択部450は、近接センサ250と傾斜判定部460と第1アナログデジタル変換部410とノイズキャンセル部440と通信用LSI261とに接続され、(1)傾斜判定部460から傾斜判定信号が送られている場合において、近接センサ250から近接信号が送られているときに、ノイズキャンセル部440から送られるノイズ低減信号を選択して通話用信号として通信用LSI261に送り、(2)傾斜判定部460から傾斜判定信号が送られていない場合、又は、近接センサ250から近接信号が送られていない場合に、第1アナログデジタル変換部410から送られるデジタル信号を選択して通話用信号として通信用LSI261に出力する機能を有する。
以下、図面を参照しながら、上記構成の携帯電話機100の行う動作について説明する。
<動作>
ここでは、携帯電話機100の行う動作のうち、特徴的な動作である、選択処理について説明する。
<選択処理>
選択処理は、通話状態である携帯電話機100が行う処理であって、加速度センサ240の検出する鉛直方向と、近接センサ250の検出する人体頭部等の近接の有無とに応じて、選択部450が、通信用LSI261へ送る通話用信号として、ノイズキャンセル部440から送られるノイズ低減信号と、第1アナログデジタル変換部410から送られるデジタル信号とのいずれか一方を選択する処理である。この選択処理は、CPU263がメモリ262に記憶されているプログラムを実行して、加速度センサ240と近接センサ250と通信用LSI261と周辺IC264とタッチパネルコントローラ265とを制御することで実現される。
図7は、選択処理のフローチャートである。
選択処理は、携帯電話機100が、外部の携帯電話機等との間で通話状態となることによって開始される。
選択処理が開始されると、傾斜判定部460は、持ち手情報保持部470が保持する持ち手情報が右手を示すか否かを調べる(ステップS700)。
ステップS700の処理において、持ち手情報が右手を示す場合に(ステップS700:Yes)、傾斜判定部460は、傾斜範囲情報保持部480が保持する右手傾斜範囲情報を参照して、加速度センサ240から送られてくる傾斜情報によって示される鉛直方向が、右手傾斜範囲情報の示す範囲に収まっているか否かを調べる。すなわち、傾斜情報が示す鉛直方向のX軸成分の値が0以下であり、かつ、Z軸成分の値が0以上であるか否かを調べる(ステップS710)。
ステップS700の処理において、持ち手情報が右手を示さない場合、すなわち、左手を示す場合に(ステップS700:No)、傾斜判定部460は、傾斜範囲情報保持部480が保持する左手傾斜範囲情報を参照して、加速度センサ240から送られてくる傾斜情報によって示される鉛直方向が、左傾斜範囲情報の示す範囲に収まっているか否かを調べる。すなわち、傾斜情報が示す鉛直方向のX軸成分の値が0以上であり、かつ、Z軸成分の値が0以上であるか否かを調べる(ステップS720)。
ステップS710の処理において、傾斜情報が示す鉛直方向のX軸成分の値が0以下であり、かつ、Z軸成分の値が0以上である場合(ステップS710:Yes)、又は、ステップS720の処理において、傾斜情報が示す鉛直方向のX軸成分の値が0以上であり、かつ、Z軸成分の値が0以上である場合(ステップS720:Yes)に、傾斜判定部460は、傾斜判定信号を選択部450に出力する(ステップS730)。
傾斜判定部460が傾斜判定信号を選択部450に出力すると、選択部450は、近接センサ250から近接情報が送られているか否かを調べる(ステップS740)。
ステップS740の処理において、近接センサ250から近接情報が送られている場合に(ステップS740:Yes)、選択部450は、通信用LSI261へ送る通話用信号として、ノイズキャンセル部440から送られるノイズ低減信号を選択する(ステップS750)。
ステップS710の処理において、傾斜情報が示す鉛直方向のX軸成分の値が0以下でない、又は、Z軸成分の値が0以上でない場合(ステップS710:No)、又は、ステップS720の処理において、傾斜情報が示す鉛直方向のX軸成分の値が0以上でない、又は、Z軸成分の値が0以上でない場合に(ステップS720:No)、傾斜判定部460は、傾斜判定信号を選択部450に出力しない(ステップS760)。
ステップS760の処理が終了した場合、又は、ステップS740の処理において、近接センサ250から近接情報が送られていない場合(ステップS740:No)に、選択部450は、通信用LSI261へ送る通話用信号として、第1アナログデジタル変換部410から送られるデジタル信号を選択する(ステップS770)。
ステップS760の処理が終了した場合、又は、ステップS770の処理が終了した場合に、選択部450は、携帯電話機100が現在通話状態であるか否かを調べる(ステップS780)。
ステップS780の処理において、携帯電話機100が現在通話状態である場合に(ステップS780:Yes)、携帯電話機100は、ステップS700以下の処理を繰り返す。
ステップS780の処理において、携帯電話機100が現在通話状態でない場合に(ステップS780:No)、携帯電話機100は、その選択処理を終了する。
<考察>
上記構成の携帯電話機100は、ユーザが手で携帯電話機100を持って通話する場合において、携帯電話機100の傾きが、マイク孔110から入力されるユーザの声の音声強度の方が、サブマイク孔140から入力されるユーザの声の音声強度よりも大きくなると想定される範囲内に収まっているときにノイズキャンセル処理を行い、携帯電話機100の傾きが、マイク孔110から入力されるユーザの声の音声強度の方が、サブマイク孔140から入力されるユーザの声の音声強度よりも大きくなると想定される範囲内に収まっていないときに、ノイズキャンセル処理を行わない。このことによって、ノイズキャンセル処理によるユーザの声についての音声成分の大幅な低減が起こりにくくなっている。
<実施の形態2>
<概要>
以下、本発明に係る携帯通信端末の一例として、実施の形態1に係る携帯電話機100の一部を変形した変形携帯電話機について説明する。
実施の形態2に係る変形携帯電話機は、そのハードウエア構成が、実施の形態1に係る携帯電話機100と同様の構成のものとなっているが、実行されるソフトウエアの一部、及び、記憶されるデータの一部が、実施の形態1に係る携帯電話機100から変形されている。
実施の形態2に係る変形携帯電話機は、実施の形態1に係る携帯電話機100と同様に、通話状態において所定の条件を満たす場合に限ってノイズキャンセル処理を実行する。しかしながら、この変形携帯電話機は、ノイズキャンセル処理を実行するか否かを定めるための所定の条件が、実施の形態1に係る携帯電話機100のものとは異なっている構成の例となっている。
以下、本実施の形態2に係る変形携帯電話機について、実施の形態1に係る携帯電話機100との相違点を中心に、図面を参照しながら説明する。
<構成>
変形携帯電話機は、実施の形態1に係る携帯電話機100と同様のハードウエア構成となっている。よって、ここでは説明を省略する。
また、以下では、変形携帯電話機のハードウエアを構成する各構成要素に係る説明は、実施の形態1における説明で用いた符号と同じものを用いて説明する。
変形携帯電話機においてCPU263が実行するプログラムの一部は、実施の形態1に係る携帯電話機100においてCPU263が実行するプログラムから変形されている。このため、実施の形態1に係るノイズ低減機能ブロック400は、変形ノイズ低減機能ブロック800に変形されている。
図8は、変形ノイズ低減機能ブロック800の機能構成を示すブロック図である。この変形ノイズ低減機能ブロック800は、CPU263がメモリ262に記憶されているプログラムを実行することで実現される。
同図に示されるように、変形ノイズ低減機能ブロック800は、実施の形態1に係るノイズ低減機能ブロック400から、選択部450が変形選択部850に変更され、傾斜判定部460が変形傾斜判定部860に変更され、傾斜範囲情報保持部480が変形傾斜範囲情報保持部880に変更され、持ち手情報保持部470が削除されるように変形されている。
変形傾斜範囲情報保持部880は、実施の形態1に係る傾斜範囲情報保持部480から、その一部が変形されたものであり、変形傾斜判定部860に接続され、傾斜範囲情報を記憶する機能を有する。ここで、傾斜範囲情報は、変形携帯電話機を利用するユーザが変形携帯電話機を手で持って通話する際におけるノイズキャンセル処理実施の有無に係る、変形携帯電話機の傾きの範囲を示す情報である。この傾斜範囲情報は、変形携帯電話機の持ち手が右手であるか左手であるかに影響されない情報であって、予め変形傾斜範囲情報保持部880に記憶されている。
以下、図面を用いて、上記傾斜範囲情報が示す変形携帯電話機の傾きの範囲について説明する。
図9は、ユーザが右手で変形携帯電話機を持って通話する場合において、変形携帯電話機を、変形携帯電話機のX軸に直交する平面(以下、「X軸直交平面」と呼ぶ。)に射影した射影像を模式的に示す模式図である。なお、以下で述べる内容は、変形携帯電話機の持ち手が左手であっても同様なものとなるため、ここでは、持ち手が右手の場合について説明する。図9における変形携帯電話機の射影像k〜nに示されるように、変形携帯電話機は、ユーザによって様々な角度に傾けられて通話に利用される状況が想定される。なお、射影像kは、変形携帯電話機のZ軸の射影軸と鉛直方向との角度が90度となる状態の変形携帯電話機の射影像を示し、射影像lは、変形携帯電話機のZ軸の射影軸と鉛直方向との角度が30度となる状態の変形携帯電話機の射影像を示し、射影像mは、変形携帯電話機のZ軸の射影像と鉛直方向とが一致する状態の変形携帯電話機の射影像を示し、射影像nは、変形携帯電話機のZ軸の射影軸と鉛直方向との角度が−10度となる状態の変形携帯電話機の射影像を示している。ここで携帯電話機100のZ軸の射影軸と鉛直方向との角度は、ユーザの顔から遠ざかる方向への向きを正となる向きとしている。
変形携帯電話機がl〜nの範囲に傾けられて通話に利用される場合には、ユーザの口からマイク孔110までの距離の方が、ユーザの口からサブマイク孔140までの距離よりも大きくなっている。従って、この場合には、マイク孔110から入力されるユーザの声の音声強度の方が、サブマイク孔140から入力されるユーザの声の音声強度よりも大きくなると考えられる。
逆に、変形携帯電話機がkの位置に傾けられて通話に利用される場合には、ユーザの口からマイク孔110までの距離の方が、ユーザの口からサブマイク孔140までの距離よりも必ずしも大きくなるわけではない。従って、この場合には、マイク孔110から入力されるユーザの声の音声強度の方が、サブマイク孔140から入力されるユーザの声の音声強度よりも必ずしも大きくなるわけではないと考えられる。
傾斜範囲情報は、変形携帯電話機がユーザの手によって支持されて通話に利用される際におけるユーザの声について、マイク孔110から入力され音声強度の方が、サブマイク孔140から入力される音声強度よりも大きくなる範囲、すなわち、持ち手が右手である場合には、変形携帯電話機が図9におけるl〜nの範囲に傾けられている状態を示す情報である。具体的には、加速度センサ240が示す鉛直方向について、そのY軸成分の値がSIN(−10°)以上SIN(30°)以下であり、かつ、そのZ軸成分の値が0以上である範囲を示す情報である。ここでは、加速度センサ240が示す鉛直方向のX軸成分とY軸成分とZ軸成分とは、それぞれの絶対値の最大値が1となるように正規化されているものとしている。
再び図8に戻って、変形ノイズ低減機能ブロック800の説明を続ける。
変形傾斜判定部860は、実施の形態1に係る傾斜判定部460から、その一部が変形されたものであり、加速度センサ240と変形傾斜範囲情報保持部880と変形選択部850とに接続され、実施の形態1に係る傾斜判定部460の有する傾斜情報取得機能に加えて、以下の変形傾斜判定機能を有する。
変形傾斜判定機能:変形傾斜範囲情報保持部880に記憶される傾斜範囲情報を参照して、取得した傾斜情報によって示される鉛直方向が、参照した傾斜範囲情報によって示される範囲内に収まっている場合に、変形選択部850に、変形携帯電話機の傾きが所定の範囲内に収まっている旨の変形傾斜判定信号を送る機能。
変形選択部850は、実施の形態1に係る選択部450から、その一部が変形されたものであり、近接センサ250と変形傾斜判定部860と第1アナログデジタル変換部410とノイズキャンセル部440と通信用LSI261とに接続され、(1)変形傾斜判定部860から変形傾斜判定信号が送られている場合において、近接センサ250から近接信号が送られているときに、ノイズキャンセル部440から送られるノイズ低減信号を選択して通話用信号として通信用LSI261に送り、(2)変形傾斜判定部860から変形傾斜判定信号が送られていない場合、又は、近接センサ250から近接信号が送られていない場合に、第1アナログデジタル変換部410から送られるデジタル信号を選択して通話用信号として通信用LSI261に出力する機能を有する。
以下、図面を参照しながら、上記構成の変形携帯電話機の行う動作について説明する。
<動作>
ここでは、変形携帯電話機の行う動作のうち、特徴的な動作である変形選択処理について説明する。
<変形選択処理>
変形選択処理は、通話状態である変形携帯電話機が行う処理であって、加速度センサ240の検出する鉛直方向と、近接センサ250の検出する人体頭部等の近接の有無とに応じて、選択部450が、通信用LSI261へ送る通話用信号として、ノイズキャンセル部440から送られるノイズ低減信号と、第1アナログデジタル変換部410から送られるデジタル信号とのいずれか一方を選択する処理である。
図10は、変形選択処理のフローチャートである。
変形選択処理は、実施の形態1に係る選択処理(図7参照)の一部が変形された処理である。変形選択処理におけるステップS1030の処理〜ステップS1070の処理は、それぞれ、実施の形態1に係る選択処理におけるステップS730の処理〜ステップS770の処理と同等の処理である。よって、ここでは、ステップS1000の処理とステップS1080の処理とを中心に説明する。
変形選択処理は、変形携帯電話機が、外部の携帯電話機等との間で通話状態となることによって開始される。
変形選択処理が開始されると、変形傾斜判定部860は、変形傾斜範囲情報保持部880が保持する傾斜範囲情報を参照して、加速度センサ240から送られてくる傾斜情報によって示される鉛直方向が、傾斜範囲情報の示す範囲に収まっているか否かを調べる。すなわち、傾斜情報が示す鉛直方向のY軸成分の値がSIN(−10°)以上SIN(30°)以下であり、かつ、Z軸成分の値が0以上であるか否かを調べる(ステップS1000)。
ステップS1000の処理において、傾斜情報が示す鉛直方向のY軸成分の値がSIN(−10°)以上SIN(30°)以下であり、かつ、Z軸成分の値が0以上である場合に(ステップS1000:Yes)、変形携帯電話機は、ステップS1030以下の処理を行う。そして、ステップS1000の処理において、傾斜情報が示す鉛直方向のY軸成分の値がSIN(−10°)以上SIN(30°)以下でない、又は、Z軸成分の値が0以上でない場合に(ステップS1000:No)、変形携帯電話機は、ステップS1040以下の処理を行う。
ステップS1060の処理が終了した場合、又は、ステップS1070の処理が終了した場合に、変形選択部850は、変形携帯電話機が現在通話状態であるか否かを調べる(ステップS1080)。
ステップS1080の処理において、変形携帯電話機が現在通話状態である場合に(ステップS1080:Yes)、変形携帯電話機は、ステップS1000以下の処理を繰り返す。
ステップS1080の処理において、変形携帯電話機が現在通話状態でない場合に(ステップS1080:No)、変形携帯電話機は、その変形選択処理を終了する。
<補足>
以上、本発明に係る携帯通信端末の一実施形態として、実施の形態1と実施の形態2において、携帯電話機100と変形携帯電話機とを例として説明したが、以下のように変形することも可能であり、本発明は上述した実施の形態通りの携帯通信端末に限られないことはもちろんである。
(1)実施の形態1において、携帯電話機100は、近接センサ250と加速度センサ240と内蔵し、近接センサ250が、自端末を利用するユーザの頭部と自端末とが互いに近接していることを検出している場合において、加速度センサ240が、鉛直方向に対する自端末の傾きが所定の範囲内に収まっていることを検出しているときに限ってノイズキャンセル処理を行う構成の例であった。
しかしながら、携帯電話機100は、近接センサ250を内蔵せずに、加速度センサ240が鉛直方向に対する自端末の傾きが所定の範囲内に収まっていることを検出しているときに限ってノイズキャンセル処理を行うという構成の例も考えられる。これは、一般に、携帯電話機を利用するユーザは、携帯電話機のレシーバ孔を耳に近接させた状態で通話すると考えられるため、必ずしも近接センサを内蔵していなくても、通話時であれば、携帯電話機とユーザの頭部とが互いに近接していることが想定されるからである。
(2)実施の形態1において、携帯電話機100は、略直方体の筐体を備えるいわゆるスマートフォン型携帯電話機である構成の例であったが、鉛直方向に対する自端末の傾きが所定の範囲内に収まっていることを検知することができる構成であれば、必ずしも、略直方体の筐体を備えるいわゆるスマートフォン型携帯電話機である構成に限られない。
一例としては、下記に示す携帯電話機1100等が考えられる。
図11は、携帯電話機1100の斜視図である。
同図に示されるように、携帯電話機1100は、マイク孔1110を有する第1筐体1130と、レシーバ孔1120を有する第2筐体1140とが、開閉自在に連結されてなる、いわゆる折り畳み型携帯電話機である。
(3)実施の形態1において、携帯電話機100は、ノイズキャンセル処理実施の有無に係る、携帯電話機100の傾きの範囲が、(a)ユーザが右手を利用する場合には、加速度センサ240が示す鉛直方向について、そのX軸成分の値が0以下であり、かつ、そのZ軸成分の値が0以上である範囲であり、(b)ユーザが左手を利用する場合には、加速度センサ240が示す鉛直方向について、そのX軸成分の値が0以上であり、かつ、そのZ軸成分の値が0以上である範囲である構成の例であった。そして、実施の形態2において、変形携帯電話機は、ノイズキャンセル処理の有無に係る、変形携帯電話機の傾きの範囲が、加速度センサ240が示す鉛直方向について、そのY軸成分の値がSIN(−10°)以上SIN(30°)以下であり、かつ、そのZ軸成分の値が0以上である範囲である構成の例であった。
しかしながら、マイク孔110から入力され音声強度の方が、サブマイク孔140から入力される音声強度よりも大きくなる範囲であれば、必ずしも、上記実施の形態1における携帯電話機100の傾きの範囲や、上記実施の形態2における変形携帯電話機の傾きの範囲でなくても構わない。
一例として、携帯電話機の傾きの範囲が(c)ユーザが右手を利用する場合には、加速度センサ240が示す鉛直方向について、そのX軸成分の値が0以下であり、かつ、そのZ軸成分の値が0以上であり、かつ、そのY軸成分の値がSIN(−10°)以上SIN(30°)以下である範囲であり、(d)ユーザが左手を利用する場合には、加速度センサ240が示す鉛直方向について、そのX軸成分の値が0以上であり、かつ、そのZ軸成分の値が0以上であり、かつ、そのY軸成分の値がSIN(−10°)以上SIN(30°)以下である範囲である構成の例が考えられる。
(4)実施の形態1において、加速度センサ240は、互いに直交する3つの軸それぞれの軸成分を検出することができる、いわゆる3軸加速度センサである構成の例について説明した。しかしながら、測定する鉛直方向が、傾斜範囲情報保持部480によって記憶される、右手傾斜範囲情報及び左手傾斜範囲情報によって示される傾きの範囲であるか否かを検出することができれば、必ずしも、互いに直交する3つの軸それぞれの軸成分を検出することができる加速度センサである構成に限られず、例えば、互いに直交する2軸それぞれの軸成分を検出することができる加速度センサである構成もあり得るし、1軸のみの成分を検出することができる加速度センサである構成もあり得るし、互いに直交しない3つの軸成分を検出することができる加速度センサである構成もあり得る。
(5)実施の形態1において、携帯電話機100は、サブマイク孔140が、筐体の裏側主表面のうち、レシーバ孔120に対向する位置に配置されている構成の例であった。しかしながら、携帯電話機100を利用するユーザが、耳と口とをそれぞれにレシーバ孔120とマイク孔110とに近付けて通話している場合において、口からマイク孔110への距離の方が、口からサブマイク孔140への距離よりも短くなる位置にサブマイク孔140が配置されていれば、サブマイク孔140の配置位置は、必ずしも筐体の裏側主表面のうち、レシーバ孔120に対向する位置である必要はない。一例として、筐体側面の中央付近に配置されている構成等が考えられる。
(6)実施の形態1において、近接センサ250は、電気的な容量の変化を捉えることで検出体の近接を検知するタイプの静電容量型近接センサで構成されるとしたが、人体の頭部の近接を検知することができれば、必ずしも静電容量型近接センサである構成に限られない。一例として、赤外線を利用した赤外線測距センサで構成される例等が考えられる。
(7)実施の形態1において、携帯電話機100は、レシーバ孔120の中心点を基点としてマイク孔110の中心点を終点とするベクトルの向きが、携帯電話機100のZ軸の正の向きと一致する構成の例であった。しかしながら、傾斜範囲情報保持部480に記憶されている、右手傾斜範囲情報の示す携帯電話機100の傾きの範囲と左手傾斜範囲情報の示す携帯電話機100の傾きの範囲とが、マイク孔110から入力される音声強度の方が、サブマイク孔140から入力される音声強度よりも大きくなる範囲を示していれば、必ずしも、レシーバ孔120の中心点を基点としてマイク孔110の中心点を終点とするベクトルの向きが、携帯電話機100のZ軸の正の向きと一致する構成である必要はない。一例として、レシーバ孔120の中心点を基点としてマイク孔110の中心点を終点とするベクトルの向きが、携帯電話機100のZ軸の正の向きに対して、X軸の正の向きに10度傾斜している構成の例等が考えられる。
(8)実施の形態1において、携帯電話機100は、加速度センサ240における、X軸、Y軸、Z軸のそれぞれの正の向きと、携帯電話機100における、X軸、Y軸、Z軸のそれぞれの正の向きとが互いに一致するように、加速度センサ240が、携帯電話機100の筐体に固定されている構成の例であった。しかしながら、携帯電話機100が、鉛直方向に対する自端末の傾きを検出することができれば、必ずしも、加速度センサ240における、X軸、Y軸、Z軸のそれぞれの正の向きと、携帯電話機100における、X軸、Y軸、Z軸のそれぞれの正の向きとが互いに一致する構成に限られない。一例として、加速度センサ240における、X軸、Y軸、Z軸のそれぞれの正の向きと、携帯電話機100における、X軸、Y軸、Z軸のそれぞれの正の向きとが互いに一致しないように、加速度センサ240が、携帯電話機100の筐体に所定の角度で固定されており、さらに、傾斜判定部460が、加速度センサ240から出力される、加速度センサ240における、X軸成分の値と、Y軸成分の値と、Z軸成分の値とから構成される傾斜情報から、携帯電話機100におけるX軸成分の値と、Y軸成分の値と、Z軸成分の値とから構成される変形傾斜情報に変換する傾斜情報変換機能を有している構成の例等が考えられる。
(9)実施の形態において、携帯通信端末が携帯電話機である場合の例について説明したが、通話機能を備える携帯端末であれば、必ずしも携帯電話機に限られる必要はなく、例えば、通話機能を有するPDA(Personal Digital Assistant:携帯情報端末)、トランシーバ等であっても構わない。
(10)上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
(11)以下、さらに本発明の一実施形態に係る携帯通信端末の構成及びその変形例と各効果について説明する。
(a)本発明の一実施形態に係る携帯通信端末は、内蔵するマイクの出力信号に基づく通話信号を外部の通信機器に送信する携帯通信端末であって、前記マイクと離間されて配置されるサブマイクと、前記マイクの出力信号と前記サブマイクの出力信号とに基づいて、前記マイクの出力信号から当該信号に含まれる雑音成分を低減したノイズ低減信号を生成するノイズ低減部と、鉛直方向に対する自端末の傾きを計測する傾斜計測部と、前記傾斜計測部によって計測される前記傾きが所定の範囲内に収まっていない場合に前記マイクの出力信号を選択するように、前記マイクの出力信号と前記ノイズ低減部によって生成されたノイズ低減信号とを択一的に選択する選択部と、前記選択部によって選択された信号を前記外部の通信機器に送信する送信部とを備えることを特徴とする。
上述の構成を備える本実施の形態に係る携帯通信端末は、所定の範囲を、マイクから入力されるユーザの声についての音量レベルが、サブマイクから入力されるユーザの声についての音量レベルよりも、ノイズ低減手段によって比較的大幅に低減されてしまうことのない程度に大きくなる範囲と設定することで、従来よりも、ノイズ低減手段によるユーザの声についての音声成分の大幅な低減を起こりにくくすることができる。
(b)また、自端末を利用するユーザの頭部と自端末とが互いに近接していることを検出する近接検出部を備え、前記選択部は、前記択一的な選択において、さらに、前記近接検出部によって前記検出がなされていない場合にも前記マイクの出力信号を選択するように行うとしてもよい。
これにより、携帯通信端末は、ユーザが携帯通信端末を頭部に近接させずに通話している場合に、ノイズ低減手段によるユーザの声についての音声成分の大幅な低減を起こらなくすることができる。
(c)また、外部の通信機器から送信された通信信号を受信する受信部と、前記受信部が受信する通信信号に基づく音声を外部に出力するレシーバとを備え、前記所定の範囲は、自端末を利用するユーザが前記レシーバを耳に近接させる状態において、当該ユーザの口と前記マイクとの距離の方が、当該ユーザの口と前記サブマイクとの距離よりも短くなる範囲に含まれているとしてもよい。
これにより、ユーザがレシーバを耳に近接させて通話する状態における、ユーザの口とマイクとの距離の方がユーザの口とサブマイクとの距離よりも短くならない範囲において、ノイズ低減手段によるユーザの声についての音声成分の大幅な低減を起こらなくすることができる。
(d)また、外部の通信機器から送信された通信信号を受信する受信部と、前記受信部が受信する通信信号に基づく音声を外部に出力するレシーバとを備え、前記所定の範囲は、前記レシーバを基点として、前記マイクと鉛直方向とのなす傾きにおける、自端末を利用するユーザが前記レシーバを耳に近接させる状態における前記ユーザの顔の前方方向への角度成分が、0度以上90度以下となる範囲であるとしてもよい。
これにより、携帯通信端末は、ユーザがレシーバを耳に近接させて通話する状態におけるユーザの顔の前方に0度以上90度以下となる範囲以外の範囲において、ノイズ低減手段によるユーザの声についての音声成分の大幅な低減を起こらなくすることができる。
(e)また、外部の通信機器から送信された通信信号を受信する受信部と、前記受信部が受信する通信信号に基づく音声を外部に出力するレシーバとを備え、前記所定の範囲は、前記レシーバを基点として、前記マイクと鉛直方向とのなす傾きにおける、自端末を利用するユーザが前記レシーバを耳に近接させる状態における前記ユーザの顔の側面から遠ざかる方向への角度成分が、−10度以上30度以下となる範囲であるとしてもよい。
これにより、携帯通信端末は、ユーザがレシーバを耳に近接させて通話する状態におけるユーザの顔の側方に−10度以上30度以下となる範囲以外の範囲において、ノイズ低減手段によるユーザの声についての音声成分の大幅な低減を起こらなくすることができる。
本発明は、携帯通信端末に広く利用することができる。
100 携帯電話機
110 マイク孔
120 レシーバ孔
130 タッチパネル
140 サブマイク孔
210 マイク
220 レシーバ
230 サブマイク
240 加速度センサ
250 近接センサ
261 通信用LSI
262 メモリ
263 CPU
264 周辺IC
270 タッチパッド
280 液晶ディスプレイ
320 アンテナ

Claims (5)

  1. 内蔵するマイクの出力信号に基づく通話信号を外部の通信機器に送信する携帯通信端末であって、
    前記マイクと離間されて配置されるサブマイクと、
    前記マイクの出力信号と前記サブマイクの出力信号とに基づいて、前記マイクの出力信号から当該信号に含まれる雑音成分を低減したノイズ低減信号を生成するノイズ低減部と、
    鉛直方向に対する自端末の傾きを計測する傾斜計測部と、
    前記傾斜計測部によって計測される前記傾きが所定の範囲内に収まっていない場合に前記マイクの出力信号を選択するように、前記マイクの出力信号と前記ノイズ低減部によって生成されたノイズ低減信号とを択一的に選択する選択部と、
    前記選択部によって選択された信号を前記外部の通信機器に送信する送信部と
    人体と自端末との近接を検出する近接検出部と、
    外部の通信機器から送信された通信信号を受信する受信部と、
    前記受信部が受信する通信信号に基づく音声を外部に出力するレシーバとを備え
    前記所定の範囲は、前記近接検出部が前記近接を検知した状態において、前記鉛直方向に対して、前記レシーバを基点として、前記自端末の表面のうち前記レシーバから音を放出するレシーバ孔が設けられた表面が離れる方向への角度成分で表わされる
    ことを特徴とする携帯通信端末。
  2. 記選択部は、前記択一的な選択において、さらに、前記近接検出部によって前記検出がなされていない場合にも前記マイクの出力信号を選択するように行う
    ことを特徴とする請求項1記載の携帯通信端末。
  3. 外部の通信機器から送信された通信信号を受信する受信部と、
    前記受信部が受信する通信信号に基づく音声を外部に出力するレシーバとを備え、
    前記所定の範囲は、自端末を利用するユーザが前記レシーバを耳に近接させる状態において、当該ユーザの口と前記マイクとの距離の方が、当該ユーザの口と前記サブマイクとの距離よりも短くなる範囲に含まれている
    ことを特徴とする請求項1または2記載の携帯通信端末。
  4. 持ち手情報を記憶する持ち手情報保持部を更に備える
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の携帯通信端末。
  5. 互いに直交する3軸成分の加速度センサを更に備え、
    前記傾斜計測部は、前記加速度センサからの傾斜情報に基づいて、前記傾きを計測する
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載の携帯通信端末。
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