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JP5850164B2 - 蓄電装置 - Google Patents
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Description

開示の実施形態は、蓄電装置に関する。
近年、大電力を充放電するために、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池などの二次電池を並列接続して構成した蓄電装置が開発されている。かかる蓄電装置としては、例えば、自動車用蓄電装置や、太陽電池、風力発電などの新エネルギーシステムと組み合わせた電力貯蔵用蓄電装置がある。
二次電池は、充放電を繰り返すことで劣化し、内部抵抗が上昇したり、満充電時の容量が低下したりする。そこで、それぞれスイッチを介して複数の二次電池を並列接続し、スイッチを制御してこれら複数の二次電池のうち劣化度が低い二次電池を優先的に使用する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第4572850号公報
しかしながら、従来の蓄電装置では、スイッチによって複数の二次電池を並列接続させるため、二次電池間の電圧差が大きいと、スイッチをオンにする際に二次電池間で大きな突入電流が流れることがある。
かかる突入電流は、各二次電池に突入防止用抵抗を直列接続することによって防止することができる。しかし、突入防止用抵抗を配置すると、その設置スペースやコストの点で課題がある。しかも、突入防止用抵抗は、電流により発熱するため、突入電流が流れる期間を除き、突入防止用抵抗を通過しないようにバイパス用コンダクタを用いた場合、バイパス用コンダクタの配置スペースやコストの点の課題が増すことになる。
実施形態の一態様は、上記に鑑みてなされたものであって、スイッチを介して複数の二次電池を並列接続した蓄電装置において、スイッチを制御する際に大きな突入電流が流れることを防止できる蓄電装置を提供することを目的とする。
実施形態の一態様に係る蓄電装置は、蓄電部と、電圧検出部と、充放電部と、制御部と、を備える。前記蓄電部は、それぞれスイッチを介して並列接続された複数の蓄電回路を有する。前記電圧検出部は、前記複数の蓄電回路の各電圧を検出する。前記充放電部は、前記蓄電部からの放電電力を負荷へ供給し、電源から供給される電力を前記蓄電部へ充電する。前記制御部は、前記蓄電回路間の電圧差が所定範囲になるように前記スイッチおよび前記蓄電回路を制御して前記蓄電回路を個別に充電または放電させる調整処理を実行する。
実施形態の一態様によれば、スイッチを介して複数の二次電池を並列接続した蓄電装置において、スイッチを制御する際に大きな突入電流が流れることを防止できる蓄電装置を提供することができる。
図1は、実施形態に係る蓄電装置の構成を示す図である。 図2は、図1に示す充放電部および制御部の構成を示す図である。 図3は、診断・調整モードの処理の流れを示すフローチャートである。 図4は、二次電池の内部抵抗値の算出方法を説明するための図である。 図5は、二次電池の電池特性を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本願の開示する蓄電装置の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、実施形態に係る蓄電装置の構成を示す図である。図1に示すように、実施形態に係る蓄電装置1は、電源2と、負荷3とに接続される。かかる蓄電装置1は、電源2から供給される電力を蓄積し、蓄積した電力を負荷3へ供給する。
ここでは、電源2を直流電源とし、負荷3を直流負荷とした例を説明する。電源2は、例えば、交流電源から出力される交流電圧をコンバータ回路で直流電圧に変換した直流電源であってもよい。負荷3は、例えば、インバータ回路および交流電動機を備え、電源2または蓄電装置1から供給される直流電力をインバータ回路で交流電力に変換して交流電動機へ出力することで交流電動機を動作させる。
蓄電装置1は、蓄電部10と、充放電部11と、電圧検出部12と、電流検出部13と、制御部14と、操作部15と、表示部16を備える。
蓄電部10は、蓄電回路である二次電池21a〜21cと、各二次電池21a〜21cに直列接続されたスイッチ22a〜22cとを備え、スイッチ22a〜22cを介して二次電池21a〜21cが並列に接続される。
二次電池21a〜21cは、例えば、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池、ニッケルカドミウム電池、ニッケルイオンポリマー電池である。以下においては、二次電池21a〜21cを総称して、二次電池21とする場合がある。なお、蓄電回路は二次電池21に限定されるものではなく、例えば、電気二重層コンデンサなどのコンデンサであってもよい。
スイッチ22a〜22cは、例えば、電磁リレーや半導体スイッチである。これらのスイッチ22a〜22cは、オン制御により短絡状態となり、オフ制御により開放状態となる。以下においては、スイッチ22a〜22cを総称して、スイッチ22とする場合がある。なお、スイッチ22は、Highレベルの信号でオン制御され、Lowレベルの信号でオフ制御されるが、Lowレベルの信号でオン制御され、Highレベルの信号でオフ制御されるスイッチであってもよい。
なお、蓄電部10の電圧は、電源2の電圧よりも低いものとして説明するが、電圧関係はかかる関係に限定されるものではない。また、図1に示す例では、3つの二次電池21a〜21cを並列接続することによって蓄電部10が構成されるが、蓄電部10の構成は、図1に示す構成に限られない。例えば、2つまたは4つ以上の二次電池21を並列接続した構成の蓄電部10であってもよく、また、複数の二次電池21を直列接続した二次電池群を並列接続した構成の蓄電部10であってもよい。
充放電部11は、例えば、DC−DCコンバータであり、電源2から供給される電圧を所定電圧値へ降圧して蓄電部10へ供給し、また、蓄電部10に蓄積された電圧を所定電圧値へ昇圧して負荷3へ供給する。なお、蓄電部10の電圧が電源2の電圧よりも高い場合、充放電部11は、電源2から供給される電圧を所定電圧値へ昇圧して蓄電部10へ供給し、また、蓄電部10に蓄積された電圧を所定電圧値へ降圧して負荷3へ供給する。
電圧検出部12は、蓄電部10の正極TPと負極TNとの間の電圧の値Vdc(以下、検出電圧値Vdcと記載する)を検出することで、蓄電部10の電圧値および二次電池21の電圧値を検出する。なお、各二次電池21a〜21cの正極と負極間に接続され、各二次電池21a〜21cの電圧の値を検出する複数の電圧検出部を電圧検出部12としてもよい。
電流検出部13は、蓄電部10の正極TPと充放電部11との間に流れる電流の値Idc(以下、検出電流値Idcと記載する)を検出することで、蓄電部10および二次電池21に流れる電流の値を検出する。電流検出部13は、例えば、磁電変換素子であるホール素子を利用して電流を検出する電流センサである。なお、各二次電池21a〜21cに直列に接続され、各二次電池21a〜21cの電流を検出する複数の電流検出部を電流検出部13としてもよい。
制御部14は、充放電部11およびスイッチ22を制御し、充電モード、放電モード、診断モード、および、調整モードの4つのモードを選択して実行する。
充電モードは、電源2からの供給電力または負荷3が回生動作となった場合の回生電力を蓄電部10へ供給する動作モードであり、充放電部11により、電源2の電圧が所定の電圧に降圧されて蓄電部10へ供給される。制御部14は、例えば、蓄電部10の充電量が所定閾値以下に低下した場合や、負荷3が回生動作となった場合に充電モードを実行する。
放電モードは、蓄電部10に蓄積した電力を負荷3へ供給する動作モードであり、充放電部11により、蓄電部10の電圧が所定の電圧に昇圧されて負荷3へ供給される。制御部14は、例えば、充電モードではない場合に放電モードを実行する。
診断モードは、蓄電部10に含まれる各二次電池21の内部抵抗を検出して二次電池21の劣化を診断する動作モードである。診断モードにおいて、制御部14は、検出電圧値Vdcおよび検出電流値Idcの情報を充放電部11から取得し、かかる情報に基づいて各二次電池21a〜21cの内部抵抗値Ri1〜Ri3(以下、内部抵抗値Riと総称する場合がある)を演算する。
調整モードは、二次電池21a〜21c間の電圧差を所定範囲にする動作モードである。調整モードにおいて、制御部14は、充放電部11から取得した検出電圧値Vdcの情報に基づき、充放電部11による蓄電部10の充放電制御を行うことによって、二次電池21a〜21c間の電圧差を所定範囲にする。かかる調整モードは、所定の条件に基づき、充電モード、放電モードの前に実行される。
本実施形態に係る蓄電装置1は、調整モードを実行することによって、二次電池21a〜21cを個別に充電または放電し、二次電池21a〜21c間の電圧差が所定範囲となるように調整する。そのため、二次電池21a〜21c間を接続するスイッチ22a〜22cがオンにされて二次電池21a〜21c間が電気的に接続された場合であっても、二次電池21a〜21c間の電位差が少ないため、大きな突入電流が流れない。
したがって、突入防止用抵抗やバイパス用コンダクタの配置スペースやコストの課題を低減または解消することができる。例えば、二次電池21間の電圧差を所定範囲とすることで、突入電流を低減でき、突入防止用抵抗の抵抗値を抑えることができるため、突入防止用抵抗を小型化できる。また、二次電池21間の電圧差を零に近づけることで、突入防止用抵抗やバイパス用コンダクタを設けない構成とすることができる。
図2は、充放電部11および制御部14の構成を示す図である。まず、充放電部11の構成を説明する。図2に示すように、充放電部11は、通信部31と、入出力部32と、駆動制御部34と、変換回路部35とを備える。
通信部31は、制御部14との間で情報の送受信を行う。通信部31によって制御部14へ送信される情報は、例えば、検出電圧値Vdc、検出電流値Idcなどの状態を示す情報である。通信部31によって制御部14から受信する情報は、例えば、制御指令や運転指令である。
入出力部32は、電圧検出部12によって検出された検出電圧値Vdcの情報、電流検出部13によって検出された検出電流値Idcの情報、後述する電圧検出器51によって検出された検出電圧値Vpnの情報を入力する。また、入出力部32は、駆動制御部34から出力されるPWM指令に基づき、変換回路部35を駆動するパルス信号Sig4、Sig5を変換回路部35へ出力する。
駆動制御部34は、運転指令、制御指令、検出電圧値Vdc、検出電流値Idcおよび検出電圧値Vpnに基づき、PWM指令を生成する。運転指令としては、例えば、電源2側から蓄電部10側への電力変換を示す充電指令、蓄電部10側から負荷3側への電力変換を示す放電指令などといった種別がある。
制御指令には、例えば、電圧値または電流値を指定する情報が含まれており、駆動制御部34は、制御指令で指定される電圧値または電流値を充放電部11から出力させるためのPWM信号を生成し、入出力部32へ出力する。
例えば、運転指令の種別が充電指令であり、かつ、制御指令において電流値I1が指定されている場合、駆動制御部34は、指定された電流値I1と検出電流値Idcに基づきPWM指令を生成する。例えば、駆動制御部34は、指定された電流値I1と検出電流値Idcとの偏差が零になるように、この偏差を内部の比例積分器によって比例積分した信号をPWM指令として入出力部32へ出力する。
また、例えば、運転指令の種別が放電指令であり、かつ、制御指令において電圧値V1が指定されている場合、駆動制御部34は、指定された電圧値V1と検出電圧値Vpnとに基づきPWM指令を生成する。例えば、駆動制御部34は、指定された電圧値V1と検出電圧値Vpnとの偏差が零になるように、この偏差を内部の比例積分器によって比例積分した信号をPWM指令として入出力部32へ出力する。
変換回路部35は、スイッチング素子52、53、保護ダイオードD1、D2と、チョークコイルL1と、コンデンサC1、C2と、電圧検出器51とを備え、入出力部32からのパルス信号Sig4、Sig5に基づき、DC−DC変換を行う。スイッチング素子52、53は、例えば、IGBTやMOSFETなどの自己消弧形の半導体素子である。
充電モードの場合、入出力部32からのパルス信号Sig4によりスイッチング素子53がオン、オフ制御され、チョークコイルL1とコンデンサC2とにより変換回路部35はバックコンバータとして機能する。これにより、電源2の電圧が蓄電部10の充電電圧に降圧されて蓄電部10の充電が行われる。
一方、放電モードの場合、入出力部32からのパルス信号Sig4、Sig5により、スイッチング素子52、53が交互にオン、オフ制御され、チョークコイルL1とコンデンサC1とにより変換回路部35はブーストコンバータとして機能する。これにより、蓄電部10の電圧が電源2の電圧値以上に昇圧され、蓄電部10から負荷3への放電が行われる。
また、双方向のDC−DCコンバータとして、図2に示す構成を一例として説明したが、かかる構成に限定されるものではない。変換回路部35は、例えば、2つの単方向DC−DCコンバータを互いに逆方向に並列接続する構成であってもよし、絶縁トランスを介して変換回路部35を2回路直列接続し蓄電部10に対して自在に昇降圧する回路構成であってもよい。
次に、制御部14の構成を説明する。制御部14は、通信部41と、入出力部42と、記憶部43と、指令生成部44と、内部抵抗演算部45とを備える。
通信部41は、充放電部11の通信部31との間で情報の送受信を行う。通信部41によって充放電部11へ送信される情報は、例えば、制御指令や運転指令である。また通信部41によって充放電部11から受信する情報は、例えば、検出電圧値Vdc、検出電流値Idcなどの情報である。
入出力部42は、操作部15からの操作信号を入力し、指令生成部44へ通知する。操作部15には、図示しない自動/手動選択スイッチ、診断ボタンなどが配置され、操作部15は操作されたボタンに応じた操作信号を入出力部42へ出力する。自動/手動選択スイッチは、自動選択と手動選択とを切り替えるスイッチである。なお、制御部14は、自動選択時に充電モードか放電モードを自動的に選択し、手動選択時に診断ボタンを押すまでは運転状態を停止し蓄電装置1を待機状態とする。
また、入出力部42は、指令生成部44から出力されるスイッチ指令に基づき、スイッチ22a〜22cをオン、オフ制御する制御信号Sig1〜Sig3を出力する。
記憶部43は、各種の設定情報や検出値の情報を記憶する。記憶部43は、例えば、後述する供給電圧値Va、充電電流値Ia、充電電流値Irおよび内部抵抗閾値Rminなどの設定情報を記憶する。また、記憶部43は、例えば、充放電部11から通信部41経由で取得される検出電圧値Vdc、検出電流値Idcなどの情報を記憶する。なお、充電電流値Irは診断モードに用いられる情報であり、充電電流値Iaよりも小さい値に設定される。
指令生成部44は、入出力部42から取得した操作信号や記憶部43に記憶された設定情報に基づいて、運転指令、制御指令およびスイッチ指令を生成する。指令生成部44は、生成した運転指令および制御指令を通信部41経由で充放電部11へ出力する。また、指令生成部44は、生成したスイッチ指令を入出力部42へ出力する。
具体的には、指令生成部44は、自動/手動選択スイッチの操作信号が自動選択を示し、かつ、放電モードを選択する場合、種別を放電指令とした運転指令と、記憶部43に記憶された供給電圧値Vaを指定電圧値とする制御指令とを通信部41経由で充放電部11へ出力する。
また、指令生成部44は、自動/手動選択スイッチの操作信号が自動選択を示し、かつ、充電モードを選択する場合、種別を充電指令とした運転指令と、記憶部43に記憶された充電電流値Iaを指定電流値とする制御指令とを通信部41経由で充放電部11へ出力する。
また、指令生成部44は、自動/手動選択スイッチの操作信号が手動選択を示し、診断ボタンの操作信号が診断ボタンの押下を示す場合、入出力部42に対してスイッチ指令を出力し、充放電部11に対して運転指令および制御指令を出力し、内部抵抗演算部45に対して演算指令を出力する。これにより、後述する診断・調整モードが実行される。診断・調整モードは、診断モードと調整モードを連続して行う動作モードである。
内部抵抗演算部45は、指令生成部44からの演算指令を取得した場合、通信部41を介して充放電部11から取得される検出電圧値Vdcおよび検出電流値Idcに基づいて、各二次電池21の内部抵抗値Riを算出する。
図3は、診断・調整モードの処理の流れを示すフローチャートである。かかる処理は、上述したように、例えば、診断ボタンの操作に応じた操作信号を入出力部42から取得した場合や、予め設定されたメンテナンスタイミングで、制御部14によって実行される処理である。なお、メンテナンスタイミングは、例えば、毎月の所定日時、放電モードや充電モードの実行回数が所定数になったタイミングなどであり、かかるタイミングの情報は、例えば、記憶部43に記憶される。
図3に示すように、診断・調整モードにおいて、指令生成部44は、まず、充放電部11から通信部41へ送信される検出電圧値Vdcの情報を基準電圧値Vrefとして記憶部43に記憶させる(ステップS10)。
かかる基準電圧値Vrefは、スイッチ22a〜22cがすべてオンとなっている状態で電圧検出部12によって検出される蓄電部10の電圧値である。蓄電装置1は、いずれの動作モードも実行していない待機状態においては、スイッチ22a〜22cをすべてオンにし、二次電池21a〜21cを電気的に並列に接続している。
なお、本実施の形態では、待機状態でスイッチ22a〜22cをすべてオンにすることとしているが、待機状態でスイッチ22a〜22cをすべてオフにすることもできる。この状態では二次電池21間が接続されないため、電池間で電流が流れることを防止でき、消費電力を低減することができる。待機状態でスイッチ22a〜22cをすべてオフする場合、制御部14は、放電モードや充電モードを開始する際に、スイッチ22a〜22cをすべてオンにする。
次に、指令生成部44は、入出力部42に対してスイッチ指令を出力し、スイッチ22a〜22cをすべてオフの状態にする(ステップS11)。これにより、二次電池21a〜21cが互いに電気的に切り離された状態になり、また、蓄電部10が充放電部11などから電気的に切り離された状態になる。
次に、指令生成部44は、内部抵抗値Riを算出していない二次電池21に接続されたスイッチ22を一つ選択し、かかるスイッチ22をオンにする(ステップS12)。これにより、一つの二次電池21のみが充放電可能な状態となり、かかる二次電池21の内部抵抗値Riを算出することができる。
指令生成部44は、種別を充電指令とした運転指令と、記憶部43に記憶された充電電流値Irを指定電流値とする制御指令とを通信部41経由で充放電部11へ出力する。内部抵抗演算部45は、通信部41を介して取得される検出電圧値Vdcおよび検出電流値Idcに基づいて、二次電池21の内部抵抗値Riを算出する(ステップS13)。
図4は、二次電池21の内部抵抗値Riの算出方法を説明するための図である。図4に示すように、指令生成部44は、所定の充電期間(時刻t0〜t1の期間)だけ充電電流値Irの電流が蓄電部10に流れるように、運転指令および制御指令を充放電部11へ出力する。この間検出電圧値Vdcは徐々に増加する。指令生成部44は、内部抵抗演算部45に対して演算指令を出力し、充電時の検出電圧値Vdcおよび検出電流値Idcと、非充電時の検出電圧値Vdcに基づいて、二次電池21の内部抵抗値Riを内部抵抗演算部45に演算させる。
内部抵抗演算部45は、例えば、下記式(1)により内部抵抗値Riを算出する。なお、下記式(1)において、Vdc0は、充電前(例えば、時刻t0)の検出電圧値Vdcであり、Vdc1は、充電停止時(例えば、時刻t2)の検出電圧値Vdcであり、Vdc2は、充電停止直前時(例えば、時刻t1)の検出電圧値Vdcである。また、Idc1は、充電時の検出電流値Idcである。なお、Vdc0とVdc1が略一致するような場合には、Vdc1の代わりにVdc0を用いてもよい。
Ri=(Vdc2−Vdc1)/Idc1 ・・・(1)
ステップS13の処理が終了すると、指令生成部44は、ステップS12においてオンにしたスイッチ22をオフする(ステップS14)。その後、指令生成部44は、内部抵抗値Riを算出していない二次電池21があるか否かを判定する(ステップS15)。内部抵抗値Riを算出していない二次電池21があると判定すると(ステップS15;Yes)、指令生成部44は、処理をステップS12へ移行する。
一方、内部抵抗値Riを算出していない二次電池21がないと判定すると(ステップS15;No)、指令生成部44は、内部抵抗演算部45によって算出された内部抵抗値Riに基づいて、劣化した二次電池21があるか否かを判定する(ステップS16)。内部抵抗演算部45は、内部抵抗値Ri1〜Ri3のいずれかが記憶部43に記憶された内部抵抗閾値Rmin以上となった場合、劣化した二次電池21があると判定する。
劣化した二次電池21があると判定すると(ステップS16;Yes)、内部抵抗演算部45は、入出力部42を介して、二次電池21の交換を促すメッセージを表示部16に表示させる(ステップS17)。かかるメッセージには、内部抵抗値Riが内部抵抗閾値Rmin以上となった二次電池21を劣化した二次電池21として特定する情報が含まれる。このように、制御部14は、内部抵抗値Riが内部抵抗閾値Rmin以上の二次電池21がある場合には、調整処理を行わない。
メッセージを表示部16に表示させた後、制御部14は、劣化した二次電池21が新たな二次電池21に交換されたか否かを判定する(ステップS18)。蓄電部10には、例えば、二次電池21を着脱自在に蓄電部10に接続する図示しない電池フォルダが配置されており、かかる電池フォルダに二次電池21の装着検出部が配置される。制御部14は、二次電池21の電池フォルダへの装着により装着検出部から出力される装着検出信号に基づき、新たな二次電池21に交換されたと判定する。着脱か装着かは、例えば、検出電圧値Vdcがゼロか非ゼロかで判断される。
劣化した二次電池21が新たな二次電池21に交換されたと判定すると(ステップS18;Yes)、制御部14は処理をステップS19へ移行する。また、ステップS16において、劣化した二次電池21がないと判定した場合(ステップS16;No)も同様に、制御部14は処理をステップS19へ移行する。
ステップS19において、指令生成部44は、電圧調整を行っていない二次電池21に接続されたスイッチ22を一つ選択し、かかるスイッチ22をオンにする。これにより、一つの二次電池21のみが充放電可能な状態となり、各二次電池21を個別に電圧調整することができる。
次に、指令生成部44は、調整対象としてステップS19で選択された二次電池21(以下、調整対象の二次電池21と記載する)の電圧調整を行う(ステップS20)。具体的には、指令生成部44は、電圧検出部12によって検出される検出電圧値Vdcを通信部41経由で取得する。かかる検出電圧値Vdcは、調整対象の二次電池21の電圧値であり、以下、検出電圧値Vdceと記載する。
指令生成部44は、検出電圧値Vdceが基準電圧値Vrefに対して、所定範囲、すなわち、所定電圧差Ve内であるか否かを判定する。さらに、検出電圧値VdceがVref±Veの範囲内ではない場合、指令生成部44は、検出電圧値Vdceが基準電圧値Vrefよりも大きいか小さいかを判定する。
検出電圧値VdceがVref±Veの範囲外で、基準電圧値Vrefよりも小さい場合、指令生成部44は、種別を充電指令とした運転指令と、記憶部43に記憶された充電電流値Iaを指定電流値とする制御指令とを通信部41経由で充放電部11へ出力する。これにより、充放電部11は、調整対象の二次電池21へ充電電流値Iaでの充電を開始する。
その後、指令生成部44は、電圧検出部12によって検出される検出電圧値Vdcが基準電圧値Vrefとなった時点で、運転指令および制御指令の出力を停止する。これにより、充放電部11は、調整対象の二次電池21への充電を終了し、調整対象の二次電池21の電圧が基準電圧値Vrefへ調整される。
一方、検出電圧値VdceがVref±Veの範囲外で、基準電圧値Vrefよりも大きい場合、指令生成部44は、種別を放電指令とした運転指令と、供給電圧値Vaおよび放電電流値Ibを指定電流値とする制御指令を通信部41経由で充放電部11へ出力する。これにより、充放電部11は、調整対象の二次電池21から放電電流値Ibでの放電を開始する。なお、充放電部11の駆動制御部34は、検出電流値Idcと放電電流値Ibとの偏差が零になるように供給電圧値Vaを調整することで、放電電流値Ibで二次電池21からの放電を行う。
その後、指令生成部44は、電圧検出部12によって検出される検出電圧値Vdceが基準電圧値Vrefとなった時点で、運転指令および制御指令の出力を停止する。これにより、充放電部11は、調整対象の二次電池21の放電を終了し、調整対象の二次電池21の電圧が基準電圧値Vrefへ調整される。
なお、二次電池21からの放電は、制御部14が負荷3を動作させることによっても行うことができる。この場合、指令生成部44は、充放電部11に対する指令に代え、負荷3に所定の負荷電流が流れるように要求する駆動指令を入出力部42に対して出力する。負荷3は、上述のように、例えば、インバータ回路および交流電動機を備えており、駆動指令によって交流電動機に直流電流を流すようにインバータ回路を駆動することで、所定の負荷電流を流す。なお、放電抵抗とスイッチング素子を直列接続した放電部を直流電圧間に接続しておき、かかるスイッチング素子を駆動指令によりオンにすることで、所定の負荷電流を流すようにしてもよい。
また、ステップS18で新たな二次電池21に交換された場合、制御部14は、基準電圧値Vrefを調整することができる。例えば、制御部14は、新たな二次電池21の電圧値を電圧検出部12により検出させ、かかる電圧値と基準電圧値Vrefとを比較し、二次電池21の電圧値が基準電圧値Vrefよりも高い場合には、基準電圧値Vrefを二次電池21の電圧値とする。また、制御部14は、新たな二次電池21の電圧値を予め記憶部43に記憶しておくことで、電圧検出部12による検出処理を行わず、記憶部43に記憶した電圧値を用いることもできる。
ステップS20の処理が終了すると、指令生成部44は、ステップS19においてオンにしたスイッチ22をオフする(ステップS21)。その後、指令生成部44は、電圧調整を行っていない二次電池21があるか否かを判定する(ステップS22)。電圧調整を行っていない二次電池21があると判定すると(ステップS22;Yes)、指令生成部44は、処理をステップS19へ移行する。
一方、電圧調整を行っていない二次電池21がないと判定すると(ステップS22;No)、指令生成部44は、スイッチ22a〜22cをすべてオンにして待機状態にし、診断・調整モードを終了する。なお、ステップS22において、スイッチ22a〜22cをすべてオフにする待機状態にしてもよい。
以上のように、本実施形態に係る蓄電装置1では、制御部14が、二次電池21間の電圧差が所定範囲になるようにスイッチ22を制御して二次電池21を個別に充放電部11により充電または放電させる調整処理を実行する。かかる調整処理は、例えば、放電モードや充電モードの前に行われる。
かかる構成により、二次電池21間を接続するスイッチ22がオンにされて二次電池21間が電気的に接続された場合であっても、二次電池21間の電位差が少ないため、大きな突入電流が流れない。したがって、突入防止用抵抗やバイパス用コンダクタの配置スペースやコストの課題を低減または解消することができる。
また、突入電流を低減することができることから、負荷変動が大きく、負荷容量の変動を予測しにくい負荷3に対しても、二次電池21の並列接続数を増加させることで容易に対応することができる。なお、負荷変動が大きく、負荷容量の変動を予測しにくい負荷3は、例えば、クレーンや垂直搬送機などの昇降動作を伴った機械や、水平移動であっても路面の状態により負荷容量が安定しない台車などがある。
なお、上述の実施形態では、スイッチ22a〜22cがすべてオンとなっている状態で電圧検出部12によって検出される検出電圧値Vdcの情報を基準電圧値Vrefとしたが、基準電圧値Vrefはかかる情報に限定されるものではない。例えば、二次電池21の電池特性を考慮した電圧値を基準電圧値Vrefとしてもよく、また、最も電圧が高い二次電池21の電圧の値を基準電圧値Vrefとしてもよい。
二次電池21の電池特性を考慮した電圧値を基準電圧値Vrefとする場合、例えば、二次電池21の電圧と充電量との関係を示す電池特性の情報を記憶部43に記憶しておく。図5は、二次電池21の電池特性を示す図である。図5に示すように、二次電池21は、充電量が多いほど電圧が高くなる特性を有しているが、例えば、領域Aでは、充電量の変化に対する電圧の変化が少ない。
そこで、制御部14は、充電量の変化に対する電圧の変化が少ない領域の中で基準電圧値Vrefを決定する。これにより、電圧が安定した領域で二次電池21の電圧調整を行うことができ、電圧調整後において二次電池21の電圧値のばらつきが少ない。そのため、二次電池21間で生じる突入電流を精度よく低減することが可能となる。
また、最も電圧が高い二次電池21の電圧値を基準電圧値Vrefとする場合、制御部14は、ステップS19の処理前に、スイッチ22a〜22cのうち一つのスイッチ22を制御して各二次電池21の電圧値を電圧検出部12によって検出する。そして、制御部14は、電圧検出部12で検出された検出電圧値Vdcのうち最も高い検出電圧値Vdcを基準電圧値Vrefとして記憶部43に記憶し、ステップS19の処理を行う。なお、制御部14は、ステップS13において電圧検出部12で検出された検出電圧値Vdcを記憶部43に記憶しておき、最も高い検出電圧値Vdcを基準電圧値Vrefとすることもできる。これにより、処理速度を向上させることができる。
また、二次電池21a〜21cの電圧のうち、充電量の変化に対する電圧の変化が最も少ない二次電池21の電圧値を基準電圧値Vrefとしてもよい。例えば、二次電池21a〜21cの電圧V11〜V13が図5に示す状態である場合、二次電池21aの電圧V11を基準電圧値Vrefとして選択する。このようにすることで、二次電池21間で生じる突入電流を精度よく低減しつつも、電圧調整における処理速度を向上させることができる。
また、制御部14は、満充電時の電圧が最も低い二次電池21の電圧値を基準電圧値Vrefとし、この基準電圧値Vrefとの差が所定範囲になるように調整処理を実行することもできる。内部抵抗値Riが高い二次電池21は劣化度も大きく、満充電時の電圧が最も低い場合が多い。そこで、制御部14は、内部抵抗値Riが最も高い二次電池21を、満充電時の電圧が最も低い二次電池21とし、かかる二次電池21の電圧値を基準電圧値Vrefとする。このようにすることで、より精度よく調整処理を行うことができる。
また、上述の実施形態では、診断モードと調整モードを連続して行う診断・調整モードについて説明したが、制御部14は、診断モードと調整モードとをそれぞれ個別に実行することもできる。この場合、診断モードでは、ステップS11〜S18の処理が行われ、調整モードでは、ステップS19〜S22の処理が行われる。
また、制御部14は、例えば、放電モードが終了した直後、充電モードを実行する直前、新しい二次電池21に交換した直後などを調整モードの実行タイミングとすることができる。充電モードを実行する直前に調整モードを実行する場合、制御部14は、各二次電池21a〜21cの電圧値を個別に取得し、最も高い電圧の二次電池21の電圧値に残りの二次電池21の電圧を調整する。これにより、最も高い電圧の二次電池21の電圧調整は行われないため、調整モードの処理時間を短縮することができる。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1 蓄電装置
2 電源
3 負荷
10 蓄電部
11 充放電部
12 電圧検出部
13 電流検出部
14 制御部
21a〜21c(21) 二次電池(蓄電回路)
22a〜22c(22) スイッチ

Claims (4)

  1. それぞれスイッチを介して並列接続された複数の蓄電回路を有する蓄電部と、
    前記複数の蓄電回路の各電圧を検出する電圧検出部と、
    前記蓄電部からの放電電力を負荷へ供給し、電源からの供給電力を前記蓄電部へ充電する充放電部と、
    前記スイッチおよび前記充放電部を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記スイッチがすべてオンである状態で前記電圧検出部によって検出された前記蓄電回路の電圧を基準電圧とし、当該基準電圧との電圧差が所定範囲になるように前記スイッチおよび前記充放電部を制御して前記蓄電回路を個別に充電または放電させる調整処理を実行して前記蓄電回路間の電圧差を所定範囲にする
    ことを特徴とする蓄電装置。
  2. それぞれスイッチを介して並列接続された複数の蓄電回路を有する蓄電部と、
    前記複数の蓄電回路の各電圧を検出する電圧検出部と、
    前記蓄電部からの放電電力を負荷へ供給し、電源からの供給電力を前記蓄電部へ充電する充放電部と、
    前記スイッチおよび前記充放電部を制御する制御部と、
    前記蓄電回路の電圧と充電量との関係を示す情報を記憶する記憶部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記記憶部に記憶した情報に基づき、充電量の変化に対する電圧の変化が少ない領域で前記蓄電回路間の電圧差が所定範囲になるように前記スイッチおよび前記充放電部を制御して前記蓄電回路を個別に充電または放電させる調整処理を実行する
    ことを特徴とする蓄電装置。
  3. 前記複数の蓄電回路の各電流値を検出する電流検出部を備え、
    前記制御部は、
    前記調整処理の前に、前記電圧検出部および前記電流検出部の検出結果に基づいて、前記蓄電回路の内部抵抗値を算出する内部抵抗検出処理を実行し、
    前記内部抵抗検出処理で用いられた前記電圧検出部の検出結果に基づいて、前記調整処理を実行する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の蓄電装置。
  4. 前記制御部は、
    内部抵抗値が所定値以上の前記蓄電回路がある場合、前記調整処理を行わない
    ことを特徴とする請求項に記載の蓄電装置。

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