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JP5858439B2 - 河川における取水装置 - Google Patents
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JP5858439B2 - 河川における取水装置 - Google Patents

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Description

本発明は、濾過部で濾過された河川水を貯水槽に貯水して河川から工業用水や飲料用水として取水する取水装置に関する。
従来、長期間にわたってメンテナンス等を介さずに河川水を飲料水として適するレベルで貯水することが可能な河川における取水装置として、河川底に埋設される貯水槽と、該貯水槽の周囲に設けられるとともに、河川水を浸透させることで河川水から濾物を分離して濾過する濾過部と、該濾過部で濾過された河川水を前記貯水槽に貯水する集水部と、前記集水部から前記貯水槽への河川水の流れの開閉を行う弁体と、該弁体の開閉制御を行う制御部とを備え、濾過部に濾物が残留しても、制御部が弁体を閉鎖させて貯水槽への河川水の貯水を停止することで、逆洗作用として濾過部から河川水を濾物とともに噴出させ、噴出した濾物を河川の水流によって河川の下流に流すことで、濾過部における河川水の濾過能力をメンテナンス等によらず回復させことができる取水装置がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−188907号公報(図3)
しかしながら、特許文献1に記載の取水装置にあっては、河川水の濾過能力をメンテナンス等によらず回復させことができても、河川水に放射性物質が含まれていれば、放射性物質を飲料水として取り込むことになるし、逆洗作行を行った場合、濾過部に放射性物質が砂や砂利層の中に混在してしまい、放射性物質だけを取り除くことが困難であるという問題があった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、放射性物質を吸着して河川水を飲料水として適するレベルで貯水することが可能であるとともに、逆洗作業が行われても砂や砂利層の中に放射性物質が混在してしまうことが防げる河川における取水装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の河川における取水装置は、
河川底に埋設される貯水槽と、該貯水槽の周囲に設けられるとともに、河川水を浸透させることで河川水から濾物を分離して濾過する濾過部と、該濾過部で濾過された河川水を前記貯水槽に貯水する集水部と、前記集水部から前記貯水槽への河川水の流れの開閉を行う弁体と、該弁体の開閉制御を行う制御部と、を備え、前記制御部が前記弁体を閉鎖することで、前記濾過部にて、河川水から分離した濾物を前記濾過部から剥離させる逆洗作用を生じさせるようにした河川における取水装置であって、
前記濾過部は、上層から下層に向かって自然石層、粒の細かい砂で構成された洗砂層及び該洗砂層よりも粒の大きい砂利層で構成され、前記最上層の自然石層と砂層の間に放射性物質吸着層を配置したこと特徴としている。
この特徴によれば、河川水に含まれる放射性物質を濾過部に配した放射性物質吸着層を介して吸着させることができるので、放射性物質を飲料水として取り込むことが防げる。また制御部により集水部から前記貯水槽への河川水の流れを閉鎖することで濾過部における河川水の濾過能力をメンテナンス等によらず回復させ、貯水槽を長期間にわたってメンテナンス等を介さずに使用することができる逆洗時にあっても、放射性物質は放射性物質吸着層に吸着されているので、放射性物質が砂や砂利層の中に混在して各所に拡散させることなく濾物のみを河川の水流によって河川の下流に流すことができる。更に自然石層と砂層との間に放射性物質吸着層を配置することで、放射性物質吸着層が水流により流出してしまう虞がない。
本発明の河川における取水装置は、
前記放射性物質吸着層は繊維活性炭で構成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、繊維活性炭は水に溶け込んだ放射性物質に対して吸着性が高く、且つ粉末活性炭に比べ水流に対する滞留性能が高い。
本発明の河川における取水装置は、
前記河川における前記貯水槽よりも上流側に河川水の放射線量を検知する検知部を備え、前記制御部は、前記検知部で検知されている河川水の放射線量が許容基準値を超えることで前記弁体を閉鎖することを特徴としている。
この特徴によれば、制御部は、逆洗時に弁体を閉鎖するだけでなく、河川の上流から流れてくる河川水の放射線量が許容基準値を超えていることを検知部から検知した場合においても弁体を閉鎖することにより、放射線量が許容基準値を超えた河川水を、貯水槽内に取り込まないようにすることができる。
本発明の河川における取水装置は、
前記集水部は、前記貯水槽の上部に配置された第1集水部と、前記貯水槽の側部に配置された第2集水部と、から構成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、第1集水部による貯水槽の上方で濾過された河川水のみならず、第2集水部による貯水槽の側方で濾過された河川水も集水することで、貯水槽に効率的に河川水を貯水することができる。
本発明の河川における取水装置は、
河川水は、前記濾過部の下部に配置された多数の細孔を介して前記貯水槽に貯水されることを特徴としている。
この特徴によれば、濾過部の砂層及び砂利層、そして集水部における細孔の3段階の濾過により水質のよい河川水を貯水槽に貯水することができる。
実施例において河川における貯水槽とダムとの位置関係を示す側面概略図である。 河川における貯水槽とダムとの位置関係を示す平面概略図である。 貯水槽及び濾過部を示す側面断面図である。 図3における貯水槽及び濾過部のA−A断面図である。 取水装置の構成を示すブロック図である。
本発明に係る河川における取水装置を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
実施例に係る河川における取水装置につき、図1から図5を参照して説明する。以下、図1及び図2の紙面左側を河川の上流側として説明する。図1の符号1は、河川2の所定箇所に設けられたダム1である。このダム1は、河川2を堰き止めることでダム湖3を形成しており、ダム湖3には河川水が貯水されている。このダム湖3に貯水されている河川水は、長年に亘って湖底に流木や泥等が堆積し、クリプト藻等の藻類が繁殖しているため、飲料水として用いるには問題のある水質となっている。
一方、図1及び図2に示すように、河川2におけるダム湖3よりも上流側の河川底4(図3参照)には、ダム湖3よりも上流側を流れる水質の良い河川水を浸透させて濾過するための濾過部5が設けられている。具体的には、この濾過部5は上方から自然石5a、放射性物質吸着層5b、粒の細かい砂で構成された洗砂層5c、この洗砂層5cの下方に設けられ、洗砂層5cよりも粒の大きい砂粒によって構成された荒砂層5dと、荒砂層5dの下方に設けられ、荒砂層5dよりも更に粒の大きい砂粒及び小石が混合した豆砂利層5eと、更に豆砂利層5eの下方に設けられ、豆砂利層5eよりも粒の大きい砂粒及び小石が混合した玉砂利層5fと、から構成されている。
そして放射性物質吸着層5bは洗砂層5cの上方であって自然石5aによって抑えつけられているため、水流によって流失する虞がない。放射性物質吸着層5bとしては粒子活性炭、粉末活性炭、繊維活性炭、あるいはセシュウムに対して特に吸着性能が高い天然ゼオライト(ケイ酸アルミが主体の多孔質鉱石)等種々のものがあるが、水に溶け込んだ放射性物質に対し吸着性が高く、且つ水流に対する滞留性能が高い(流されにくい)ものとして、繊維活性炭が好ましい。
また、河川2を流れる河川水に混ざっている藻類や土砂等は、河川水が濾過部5に浸透することで洗砂層5c、荒砂層5d、豆砂利層5e及び玉砂利層5fにて濾物として河川水と分離されると共に、放射性物質を含む河川水は放射性物質吸着層5bに吸着される。一方、玉砂利層5f内には、前述のように構成された濾過部5にて濾過された河川水を貯水するとともに、河川2の下流側に設けられた浄水場6まで河川水を送水するための貯水槽7が埋設されている。
河川2における貯水槽7よりも上流には、本発明における検知部としての水質計器群8(図2、図3参照)が配置されている。この水質計器群8は放射線量だけでなく、河川2を流れる河川水の濁度、色度、臭気等の検知及び雨量の検知も行うことができるように各種の計器類が配備されている。
貯水槽7の内部は、濾過された河川水を貯水するための第1貯水部7aと第2貯水部7bとに仕切られている。以下、第1貯水部7aと第2貯水部7bとは同一構成につき、第1貯水部7aについて主に説明する。
図3及び図4に示すように、貯水槽7の上面には、濾過部5にて濾過した河川水を集水する、本発明における第1集水部としての第1集水管10が複数配置されている。これら第1集水管10は、周面に複数の細孔10aが形成された円筒状に形成されているとともに、送水管11を介して第1貯水部7a内の上部に接続されている。この送水管11には、送水管11の開閉を選択可能な本発明における弁体としての第1水中電磁弁12と、送水管11の開度を調整可能な調整弁13が設けられている。
このため、貯水槽7は、第1水中電磁弁12が送水管11を開放した状態で、貯水槽7の上方から濾過部5に浸透した河川水を第1集水管10で集水することで、第1貯水部7a内に濾過された河川水を貯水することが可能となっている。
更に、貯水槽7の下部における外側方には、貯水槽7の外側面の全周に亘って、濾過部5にて濾過した河川水を集水する、本発明における第2集水部としての第2集水管14が複数配置されている。これら第2集水管14は、周面に複数の細孔14aが形成された円筒状に形成されているとともに、送水管15を介して第1貯水部7a内の下部に接続されている。この送水管15には、送水管15の開閉を選択可能な本発明における弁体としての第2水中電磁弁16と、送水管15の開度を調整可能な調整弁17が設けられている。
このため、貯水槽7は、第2水中電磁弁16が送水管15を開放した状態で、貯水槽7の側方から濾過部5に浸透した河川水を第2集水管14で集水することで、第1貯水部7a内に濾過された河川水を貯水することが可能となっている。尚、本実施例における送水管15には、第1貯水部7a内に貯水された河川水が送水管15を逆流して第2集水管14から濾過部5内に放出されないよう逆止弁18が設けられている。
また、第1貯水部7a内には、給水管19の一端が接続されている。第1貯水部7a内に配置された給水管19の一端側には、給水管19の開閉を選択可能な第3水中電磁弁20と、給水管19の開度を調整可能な調整弁21が設けられている。この給水管19の他端は、図2に示すように、貯水槽7よりも下流側に設けられた浄水場6に接続されている。給水管19における第3水中電磁弁20と調整弁21よりも下流側には、空気抜き管31の一端が接続されている。この空気抜き管31の他端は、後述するマンホール25を介して河川2の上方まで延設されている。
図3及び図4に示すように、第1貯水部7a内の最下部には、第1貯水部7a内から河川水を排出するためのドレン管22の一端が接続されている。貯水槽7の外部であるこのドレン管22の所定箇所には、作業員等が操作することでドレン管22を開閉可能な排水弁23が設けられている。この排水弁23が操作されることで、第1貯水部7a内に貯水されている河川水は、ドレン管22の図示しない他端から河川等に排水させることができる。
更に、第1貯水部7aには、第1貯水部7a内の水位を常時測定している水位計24が取り付けられているとともに、第1貯水部7aの上部には、河川の水面よりも上方まで突出するマンホール25が設けられている。このマンホール25は、平常時は上端部が図示しない蓋体によって閉鎖されており、作業員等が第1貯水部7a内を清掃及び保守作業等を行う際には、ドレン管22に設けられた排水弁23を開放して第1貯水部7a内の河川水を排水した後、前記蓋体を取り外すことでマンホール25を介して第1貯水部7a内に立ち入ることが可能となっている。
尚、第1貯水部7a内に侵入した作業員は、各調整弁13、17、21の開度を調整することで、各第1集水管10及び第2集水管14から第1貯水部7a内に送水される河川水の送水量と、第1貯水部7aから浄水場6に給水される河川水の給水量とを適宜調整可能となっている。
次に、浄水場6について説明する。図2に示すように、浄水場6は、前述した給水管19の他端が接続された浄水槽26と、貯水槽7における河川水の貯水を制御するための制御部28(図5参照)が配備された管理棟27と、を備えている。
このうち浄水槽26は、特に図示しないが、河川水に薬注や攪拌を行った後に微小な異物を沈殿させることで濾過部5にて濾過しきれなかった異物を河川水除去する沈殿池と、該沈殿池における薬注によって濾過可能な大きさまで成長した異物を濾過膜によって濾過する濾過池と、該濾過池で濾過された河川水を貯水し、この河川水を飲料水として配水管29を介して一般家庭等へ配水を行う配水池と、から構成されている。
尚、配水管29には、バイパス管30を介して配水タンク31が接続されている。この配水タンク31は、配水管29を流れる飲料水をバイパス管30を介して貯水可能となっている。このため、浄水槽26及び配水管29のメンテナンス等の際には、一時的に配水タンク31に貯水していた飲料水を一般家庭等に配水することで、一般家庭等における断水が防止されている。
管理棟27に設けられた制御部28は、図5に示すように、水質計器群8、第1貯水部7a及び第2貯水部7bに設けられた各第1水中電磁弁12、第2水中電磁弁16、第3水中電磁弁20及び水位計24にそれぞれ接続されており、例えば水位計24で検知された第1貯水部7aまたは第2貯水部7b内の水位と、水質計器群8で検知された河川2を流れる河川水の水量とに応じて第1水中電磁弁12、第2水中電磁弁16及び第3水中電磁弁20の開閉を制御可能となっている。
具体的には、連続給水を行うために、第1貯水部7aから浄水場6へ給水しているときには、第2貯水部7b側の第3水中電磁弁20は閉鎖しておき浄水場6へ給水への給水を停止しておく。制御部28は、第1貯水部7aの第1水中電磁弁12、第2水中電磁弁16及び第3水中電磁弁20を解放することで河川水の貯水及び浄水場への河川水の給水を行っている。そして第2貯水部7b側の貯水が満水でない場合には、第2貯水部7b側の第1水中電磁弁12及び第2水中電磁弁16を満水になるまで解放し、水位計24により満水状態が確認されれば第2貯水部7b側の第1水中電磁弁12及び第2水中電磁弁16を閉鎖する。
第1貯水部7a側からの給水により水位が低下した場合には、第1貯水部7a側の第3水中電磁弁20を閉鎖し、第2貯水部7b側の第1水中電磁弁12、第2水中電磁弁16及び第3水中電磁弁20を解放して、第2貯水部7b側からの給水に切り替わる。尚、本実施例における給水管19は、このように第3水中電磁弁20が閉鎖されても、河川2の上方に他端が延設されている空気抜き管31から給水管19内に空気が流入することで、給水管19内に負圧が生じてしまうことが防止されている。このため、給水管19内に負圧が生じることでウオータハンマー現象によって給水管19が破損してしまうことがない。
河川水の貯水を第2貯水部7bによる貯水に切り替えた後に、第1貯水部7aにおける第3水中電磁弁20を開放することで、第1貯水部7a内がほぼ空になった状態すれば、前述したようにマンホール25から作業員等が第1貯水部7a内に立ち入り、第1貯水部7a内の清掃及び保守作業等を行うことができる。
このように複数の貯水部を備えることにより、給水を連続的に行うことができる。本実施例では第1貯水部7aと第2貯水部7bとの2つの給水部を備えているが、需要規模に応じて連続給水が可能なように給水部の数は適宜選定される。このように構成することで、例えば給水部の故障や整備等によりに一つの給水部の運転を止めても連続給水が可能になっている。
このような給水運転状態において、水質計群8のうちの例えば放射能線量計により河川水の線量値が許容基準値を越えていることが検知されると、制御部28は、第1及び第2貯水部7a、7bの第1水中電磁弁12、第2水中電磁弁16及び第3水中電磁弁20を閉鎖して両貯水部7a、7bからの河川水の貯水を停止するので、線量値が許容基準値を越えた放射性物質を含んだ河川水を貯水部に取り込むことはない。
第1水中電磁弁12、第2水中電磁弁16及び第3水中電磁弁20を閉鎖すると、逆流が起こり一度濾過部5で濾過された河川水は、河川水を濾過した際に濾過部5内に残留した濾物を濾過部5から剥離させ、これら濾物とともに濾過部5の上方に噴出する。そして、これら濾物は、河川2の水流によって下流に流される。つまり、濾過部5には逆洗作用が働くので、濾過部5の濾過能力をメンテナンスによらず回復させることができる。しかし放射性物質吸着層5bにより吸着した放射性物質はこの吸着層5bに形成されている微細な無数の穴に取り込まれてしまうので、放射性物質が砂や砂利層の中に混在して各所に拡散されることがなく、また吸着能力が低下した場合の放射性物質吸着層5bの交換も容易にできる。
この第1水中電磁弁12、第2水中電磁弁16及び第3水中電磁弁20を閉鎖することによる濾過部5のメンテナンスは、所定の期間を設定して制御部28により自動的に行うようにしてもよいし、濾過部5の濾過状態を点検して制御部28に設けた逆洗作動ボタン(図示せず)の手動操作で行うようにしてもよい。
尚、水質計器群8で検知される河川水の水質、例えば濁度、色度あるいは臭気等のいずれか一つでも許容基準値を終えた場合も、放射性物質の場合と同様に第1水中電磁弁12、第2水中電磁弁16及び第3水中電磁弁20を閉鎖して両貯水部7a、7bからの河川水の貯水を停止する。そして許容基準値以内に低下すれば、制御部28は、再び第1水中電磁弁12、第2水中電磁弁16及び第3水中電磁弁20を解放することで第河川水の貯水及び浄水場6への河川水の給水を再開する。この場合水質計器群8での検知値が許容基準値以内に低下しても貯水部近傍ではまだ低下していない虞もあるので、貯水部近傍に第2の水質計器群を設け、水質計器群8と第2の水質計器群との両検知結果に基づいて電磁弁の開閉制御を行うようにすれば、より一定基準の水質を有する飲用水を取水することができる。
また、浄水場6への給水している状態で、水位計24が貯水部内の水位が一定以上になったことを検知すると、制御部28は、第1水中電磁弁12及び第2水中電磁弁16を閉鎖し、河川水の貯水を停止するが、給水管19から浄水場6への河川水の給水は継続する。尚、水位計24が貯水部7a内の水位を一定以下になったことを検知すれば、制御部28は、第1水中電磁弁12、第2水中電磁弁16を解放することで貯水部での河川水の貯水を再開する。
以上、本実施例における取水装置にあっては、河川水に含まれる放射性物質を濾過部5に配した放射性物質吸着層を介して吸着させることができるので、放射性物質を飲料水として取り込むことが防げる。また制御部28により第1水中電磁弁12及び第2水中電磁弁16を閉鎖して集水部から前記貯水槽への河川水の流れを閉鎖することで逆流が生じ、濾過部5にて、河川水から分離した濾物を濾過部5から剥離させる逆洗作用が起こるので、濾過部5から河川水を濾物とともに噴出させ、噴出した濾物を河川2の水流によって河川2の下流に流すことができ、濾過部5における河川水の濾過能力をメンテナンス等によらず回復させ、貯水槽7を長期間にわたってメンテナンス等を介さずに使用することができる。
そしてこの逆洗時に濾過部5から河川水を濾物とともに噴出させても、放射性物質は放射性物質吸着層5bに吸着されているので、放射性物質が砂や砂利層の中に混在して各所に拡散されることなく濾物のみを河川の水流によって河川の下流に流すことができる。更に自然石層5aと砂層との間に放射性物質吸着層5bを配置することで、放射性物質吸着層が水流により流出してしまう虞がない。
また放射性物質吸着層5bは繊維活性炭で構成されているので、水に溶け込んだ放射性物質に対して吸着性が高く、且つ粉末活性炭等の紛体物と比べ水流に対する滞留性能が高い。
そして、河川2における貯水槽7よりも上流側にて河川水の放射線量を検知する水質計器群8を備え、制御部28は、この水質計器群8で検知されている河川水の放射線量が許容基準値を超えると第1水中電磁弁12及び第2水中電磁弁16を閉鎖するので、貯水槽7内に許容基準値を超えた放射性物質が侵入しないようにすることができる。
更に河川2を流れる河川水の濁度、色度、臭気等が水質計器群8の計器により所定基準値を超えた場合にも同様に、これら検知部からの信号に基づき制御部28が第1水中電磁弁12及び第2水中電磁弁16を閉鎖して貯水槽7内にそれら不適切な河川水が侵入しないようにして、河川水の水質を一定基準に保つことができる。
また、集水部は、貯水槽7の上部に配置された第1集水管10と、貯水槽7の側部に配置された第2集水管14と、から構成されているので、第1集水管10による貯水槽7の上方で濾過された河川水のみならず、第2集水管14による貯水槽7の側方で濾過された河川水も集水することで、貯水槽7に効率的に河川水を貯水することができる。
濾過部5は、上方の洗砂層5c、荒砂層5dから成る砂層及び下方の豆砂利層5e、玉砂利層5fとから成る砂利層とで構成され、更に濾過部5の下部に配置された多数の細孔10a、14aを介して貯水槽7に貯水されるので、河川水は3段階の濾過により水質のよい河川水を貯水槽7に貯水することができる。
また、貯水槽7は、河川2に設けられたダム1よりも上流側で埋設されているので、土砂等が混じった状態でダム1に貯水されている河川水を貯水槽7に貯水することが無いので、より確実に水質のよい河川水を貯水槽7に貯水することができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、濾過部5を、上部の自然石層5a、放射性物質吸着層5b洗砂層5c、荒砂層5d及び下部の豆砂利層5e、玉砂利層5fとから構成したが、貯水槽7が埋設される河川2の河川水の濁度、色度、臭気等に応じては、濾過部5を構成するこれら各層をより薄層または厚層として濾過部5の濾過能力を調整してもよい。
また、前記実施例では、送水管11に、送水管11の開閉を選択可能な第1水中電磁弁12と送水管11の開度を調整可能な調整弁13とを設け、送水管15に、送水管15の開閉を選択可能な第2水中電磁弁16と送水管15の開度を調整可能な調整弁17を設け、給水管19に、給水管19の開閉を選択可能な第3電磁弁20と給水管19の開度を調整可能な調整弁21を設け、これら第1水中電磁弁12、第2水中電磁弁17、第3水中電磁弁20を制御部28にて開閉制御することで貯水槽7における河川水の貯水と、貯水槽7から浄水槽26への河川水の給水を行ったが、各送水管11、15及び給水管19に、水中電磁弁12、16、20と調整弁13、17、21とに替えて、制御部28により開閉量を自在に調整可能な水中電動弁を取り付け、貯水槽7における河川水の貯水と、貯水槽7から浄水槽26への河川水の給水をより細かく制御するようにしてもよい。
また、河川を流れている河川水の水質が許容基準値を越えていることを検知すると、制御部28が各貯水部7a、7bの第1水中電磁弁12、第2水中電磁弁16及び第3水中電磁弁20を閉鎖し、逆洗作用により濾過部5に残留した濾物を河川2の下流に流したが、配水タンク31に一般家庭等に配水する飲料水が十分に余裕を持って貯水されている場合には、例えば、水質計器群8で検知される水質に拘らず、夜間等の水の使用量が少ない時間帯に各貯水部7a、7bの第3水中電磁弁20を閉鎖して各貯水部7a、7b内を満水とし、各貯水部7a、7bに貯水しきれなかった濾過部5に浸透している河川水を利用して濾過槽5に逆洗作用を生じさせるようにしてもよい。
また、前記実施例では放射性物質吸着層5bを一層として説明したが、例えば繊維活性炭と天然ゼオライトの2層構造にしたり、あるいはその他の吸着層を更に重ねて多数層にしてもよい。
1 ダム
2 河川
4 河川底
5 濾過部
5a 自然石層
5b 放射性物質吸着層
5c 洗砂層
5d 荒砂層
5e 豆砂利層
5f 玉砂利層
7 貯水槽
8 水質計器群(検知部)
10 第1集水管(第1集水部)
10a 細孔
12 第1水中電磁弁(弁体)
14 第2集水管(第2集水部)
14a 細孔
16 第2水中電磁弁(弁体)
19 給水管
20 第3水中電磁弁
26 浄水槽
28 制御部

Claims (5)

  1. 河川底に埋設される貯水槽と、該貯水槽の周囲に設けられるとともに、河川水を浸透させることで河川水から濾物を分離して濾過する濾過部と、該濾過部で濾過された河川水を前記貯水槽に貯水する集水部と、前記集水部から前記貯水槽への河川水の流れの開閉を行う弁体と、該弁体の開閉制御を行う制御部と、を備え、前記制御部が前記弁体を閉鎖することで、前記濾過部にて、河川水から分離した濾物を前記濾過部から剥離させる逆洗作用を生じさせるようにした河川における取水装置であって、
    前記濾過部は、上層から下層に向かって自然石層、粒の細かい砂で構成された洗砂層及び該洗砂層よりも粒の大きい砂利層で構成され、前記最上層の自然石層と砂層の間に放射性物質吸着層を配置したこと特徴とする河川における取水装置。
  2. 前記放射性物質吸着層は繊維活性炭で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の河川における取水装置。
  3. 前記河川における前記貯水槽よりも上流側に河川水の放射線量を検知する検知部を備え、前記制御部は、前記検知部で検知されている河川水の放射線量が許容基準値を超えることで前記弁体を閉鎖することを特徴とする請求項1または2に記載の河川における取水装置。
  4. 前記集水部は、前記貯水槽の上部に配置された第1集水部と、前記貯水槽の側部に配置された第2集水部と、から構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の河川における取水装置。
  5. 河川水は、前記濾過部の下部に配置された多数の細孔を介して前記貯水槽に貯水されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の河川における取水装置。
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