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JP5861053B2 - アブソリュートエンコーダシステム - Google Patents
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Description

本発明は、電源オフ時にもバッテリを用いてモータの回転情報を検出するアブソリュートエンコーダシステムにおいて、バッテリの長寿命化を図るものである。
従来、半導体製造装置やロボット、各種工作機械などのFA(Factory Automation)システム装置は高精度の位置決め制御を行うため、サーボモータが広く利用されている。サーボモータの回転位置の検出にはアブソリュートエンコーダが用いられており、1回転の角度検出だけでなく、モータが何回転回ったかをカウントする多回転検出機能を備えている。この多回転検出機能は電源オフ時にもモータの回転数をカウントすることで、次に電源をオンした場合にもモータの回転情報を得ることができるため、装置の原点復帰が不要となり、原点復帰動作が難しいロボットアームの位置検出等に用いられている。
電源オフ時に多回転検出機能を働かせるため、アブソリュートエンコーダはバッテリを併用しており、電源オフ時にはバッテリからの電源供給で多回転検出回路のみを動作させて、モータが回転した回数をカウントするように構成されている。このようにバッテリを併用したアブソリュートエンコーダは構造が簡単なために小型化には適するが、消耗部品であるバッテリを適宜交換しなければならないという課題がある。バッテリの種類としては動作温度範囲が広く、寿命末期まで電圧変動が少ない塩化チオニルリチウム電池がよく利用されているが、バッテリの消費電流が少ない場合に電極に皮膜が形成され、この皮膜が内部抵抗となり、電流を流した際に電圧降下が発生してバッテリに電流容量が十分にあるにも係わらず電圧低下異常が発生するという課題がある。そのため近年では、タイマを設けて定期的にバッテリを強制放電することにより、電極に皮膜が形成されないようにする手法が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2001−197673号公報
しかしながら、特許文献1の手法では、使用される環境やバッテリの状態に係わらず、設定した時間間隔でバッテリを強制放電するので、必要以上に電流を消費させてしまい、バッテリの寿命が低下するという課題があった。
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、電源オフ時にもバッテリを用いてモータの回転情報を検出するアブソリュートエンコーダシステムにおいて、バッテリの長寿命化を図ることを目的とする。
上記課題を解決するために請求項1に記載のアブソリュートエンコーダシステムは、電源オフ時にもバッテリからの電源供給でモータの回転情報を検出するアブソリュートエンコーダシステムにおいて、前記バッテリに蓄積された電荷を強制的に放電する放電回路と、前記放電回路が放電動作を行う時間を計数する遮断タイマと、外部装置と情報の伝達を行
う第1の情報送受信手段(図面の情報送受信手段A)で構成されるアブソリュートエンコーダと、放電指令信号を生成する指令生成器と、外部装置と情報の伝達を行う第2の情報送受信手段(図面の情報送受信手段B)で構成される制御装置からなり、記指令生成器は前記制御装置に設定された放電指令と放電時間からなる前記放電指令信号を生成し、前記第2の情報送受信手段(図面の情報送受信手段B)は、前記放電指令信号の情報を前記アブソリュートエンコーダに伝達し前記放電回路は、前記バッテリの放電を開始し、前記遮断タイマは、放電している時間を計数し、前記放電回路は、前記遮断タイマが計数した前記放電している時間が前記放電指令信号の前記放電時間に達すると放電を停止する。
また、請求項2に記載のアブソリュートエンコーダシステムは、前記バッテリの電圧低下を検出する異常電圧検出手段と、前記バッテリの電圧状態を観測する状態観測手段を設け、前記バッテリの電圧が正常に戻った場合に前記指令生成器が放電を停止する指令を出力し、前記放電回路が放電を停止する。
以後、図面の記載に合わせ、第1の情報送受信手段を情報送受信手段A、第2の情報送受信手段を情報送受信手段Bとして説明する。
請求項1に記載のアブソリュートエンコーダによれば、バッテリを放電させる時間を設定してバッテリの放電を開始するため、放電を停止することを忘れてバッテリの寿命を著しく低下させることなく、バッテリの長寿命化を図ることができる。
また、請求項2に記載のアブソリュートエンコーダによれば、バッテリの低下を監視しながらバッテリの放電を行うことができるので、放電中でもバッテリの状態が正常に復帰すれば放電動作を停止させることができるので、バッテリの無駄な電力消費を抑えて更にバッテリの長寿命化を図ることができる。
従って、簡易な観測手段と放電手段でバッテリ電極に生成される皮膜を除去することができるため、バッテリの長寿命化を容易に実現できるアブソリュートエンコーダシステムを提供することができる。
本発明の実施例1におけるバッテリ放電回路のブロック図 本発明の実施例1におけるバッテリ放電回路の別例のブロック図 実施例2のバッテリ放電回路のブロック構成図 実施例2のバッテリ放電回路の別例1のブロック構成図 実施例2のバッテリ放電回路の別例2のブロック構成図 実施例2のバッテリ放電回路の別例3のブロック構成図
第1の発明は、電源オフ時にもバッテリからの電源供給でモータの回転情報を検出するアブソリュートエンコーダシステムにおいて、前記バッテリに蓄積された電荷を強制的に放電する放電回路と、前記放電回路が放電動作を行う時間を計数する遮断タイマと、外部装置と情報の伝達を行う情報送受信手段Aで構成されるアブソリュートエンコーダと、放電指令信号を生成する指令生成器と、外部装置と情報の伝達を行う情報送受信手段Bで構成される制御装置からなり、記指令生成器は前記制御装置に設定された放電指令と放電時間からなる前記放電指令信号を生成し、前記情報送受信手段Bは、前記放電指令信号の情報を前記アブソリュートエンコーダに伝達し前記放電回路は、前記バッテリの放電を開始し、前記遮断タイマは、放電している時間を計数し、前記放電回路は、前記遮断タイマが計数した前記放電している時間が前記放電指令信号の前記放電時間に達すると放電を停止することができるため、放電を停止することを忘れてバッテリの寿命を著しく低下させることなく、バッテリの長寿命化を図ることができる。
第2の発明は、前記バッテリの電圧低下を検出する異常電圧検出手段と、前記バッテリの電圧状態を観測する状態観測手段を設け、前記バッテリの電圧が正常に戻った場合に前記指令生成器が放電を停止する指令を出力し、前記放電回路が放電を停止することができるため、放電中でもバッテリの状態が正常に復帰すれば放電動作を停止させることができるので、バッテリの無駄な電力消費を抑えて更にバッテリの長寿命化を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
本発明によるアブソリュートエンコーダシステムについて、図1を用いて説明する。図1は実施例1におけるバッテリ放電回路のブロック構成図であり、アブソリュートエンコーダ1、制御装置10、バッテリ5で構成されている。以下に各動作について説明する。
制御装置10は情報送受信手段B(6)と指令生成器7で構成されている。
指令生成器7は外部からバッテリを強制的に放電する指令入力27を受けることにより、強制放電を行う指令信号26を生成する。外部からの指令入力は制御装置とPC(パーソナルコンピューター)をUSB、RS232C等のインターフェースで接続して、PCからの指令信号を入力する。このPCからの入力は放電指令と、放電時間の設定からなり、指令信号26としてこれらの情報を出力する。あらかじめ放電時間が決められている場合は放電指令だけでよいので、ディジタルスイッチによるON/OFFによって操作する構成でもよい。
情報送受信手段B(6)は前記指令生成器7から放電指令と放電時間からなる指令信号26を受け、アブソリュートエンコーダ1へ送信するデータに変換し、コマンド通信信号24として送信する。情報送受信手段B(6)と後述する情報送受信手段A(3)間で行う信号の送受信はシリアル通信によって行うことにより、少ない配線で多くの情報を送受信することができる。近年のエンコーダが制御装置に1回転位置情報を伝える場合、シリアル通信により行うのが一般的であるが、このシリアル通信を使用して放電指令と放電時間を伝えてもよい。またあらかじめ放電時間が決められている場合は情報が制御装置10からの放電指令だけでよいので、H/Lのディジタル信号で情報を伝える構成としてもよい。
以上が制御装置10の役割である。次にバッテリ5について説明する。
5はバッテリであり、産業用途では使用温度範囲が広く、寿命末期まで出力電圧が安定していることから塩化チオニルリチウム電池が用いられる。バッテリ5はアブソリュートエンコーダ1が制御装置10からの電源が遮断された場合にアブソリュートエンコーダ1の内部回路へ電源を供給するためのものである。電源が遮断された停電モード時には、アブソリュートエンコーダ1はモータが何回回転したかを検出する多回転検出回路のみを動作させて、バッテリの長寿命化を図る。制御装置10から電源が投入された通常モード時には、バッテリ5からの電源供給は遮断し、アブソリュートエンコーダ1の全ての回路は制御装置10からの電源供給により動作させる。以上がバッテリ5の動作である。次にアブソリュートエンコーダ1について説明する。
アブソリュートエンコーダ1は、放電回路2、情報送受信手段A(3)、遮断タイマ9で構成されている。
情報送受信手段A(3)は、制御装置10の情報送受信手段B(6)から送信された情報を受信するためのものであり、制御装置10から送信されたコマンド通信信号24を受けて、アブソリュートエンコーダ1で利用できる信号に変換する。これらの受信した情報は放電指令と放電時間の指令であり、強制放電指令20として出力する。情報送受信手段A(3)と情報送受信手段B(6)の通信手段は、前述したようにシリアル通信によって行うことにより、少ない配線で多くの情報を送受信することができる。近年のエンコーダが制御装置に1回転位置情報を伝える場合、シリアル通信により行うのが一般的であるが、このシリアル通信を使用して放電指令と放電時間を伝えてもよい。また情報が制御装置10からの放電指令だけの場合、H/Lのディジタル信号で情報を伝える構成としてもよい。
放電回路2は情報送受信手段A(3)からの強制放電指令20の放電指令を受け、バッテリ5に蓄えられている電荷を強制的に放電する。放電回路はバッテリ5のプラス端子に抵抗とトランジスタ等のスイッチング素子を直列に接続することで容易に実現できる。ここで抵抗は強制放電を行う際の電流の大きさを決めるものであり、放電の電流値が1mAから10mA程度となるように設定することにより、放電の効果を有効に作用させることができる。
遮断タイマ9は情報送受信手段A(3)からの強制放電指令20の放電指令と放電時間を受けるとタイマによる時間の計数を開始する。タイマにより計数した時間が情報受信手段A(3)からの強制放電指令20の放電時間に到達すると放電回路2に対し放電停止信号28を出力し、放電回路2はバッテリの放電を停止する。
以上のようにアブソリュートエンコーダ1が放電指令と放電時間の指令を受けるような構成とすることにより、バッテリ5の使用状況に応じて放電時間を任意に設定することができるので、無駄な放電によるバッテリの消費を増大させることがなく、また放電停止指令の未実行によって更にバッテリの消費を著しく増大させることがなく、バッテリの電極に形成された皮膜を容易に除去することができるので、バッテリの長寿命化を図ることができる。
また、図1では制御装置10の外部から放電指令と放電時間の指令入力を与える構成としているが、産業用設備のようにシステムの稼動スケジュールが定まっている場合は図2のように制御装置10aの内部にメモリ11と起動タイマ12を設け、定期的に放電指令と放電時間からなる強制放電タイマ信号30が出力されるような構成としてもよい。
以上のような構成とすることで、簡易な操作で無駄な電力消費を抑えバッテリの長寿命化を図ることができる。
(実施の形態2)
図3を用いて本発明の実施例2について説明する。実施の形態1と異なるのは、アブソリュートエンコーダ1aに異常電圧検出手段4と、制御装置10bに状態観測手段8を備えた点であり、この動作について説明する。
異常電圧検出手段4はバッテリ5のバッテリ電圧22の電圧レベルを検出し、バッテリ電圧22がしきい値より下回った場合に異常電圧信号21を出力する。しきい値の設定は、電源がオフの場合にバッテリ5からの電源供給によって動作可能なレベルの下限値に設定する。例えば、バッテリ5の電圧は塩化チオニルリチウムの場合3.6Vであるので、アブソリュートエンコーダ1aは3V〜3.6Vで動作するように構成する。従って異常電圧検出手段4のしきい値電圧は3.0V程度に設定すればよい。バッテリ5の電極に皮
膜が形成されて内部抵抗が高くなっている場合、放電時には電圧降下が大きくなり、バッテリ電圧22はしきい値を下回るので、異常電圧検出手段4はバッテリ5の異常を検出する。放電により皮膜が除去され、バッテリ電圧22がしきい値を上回ると異常電圧検出手段4によってバッテリ5が正常であることを検出する。
異常電圧検出手段4で検出した異常電圧信号21は、情報送受信手段A(3)でアブソリュートエンコーダ情報通信信号23に変換され、制御装置10bへ伝達する。アブソリュートエンコーダ情報通信信号23は制御装置10bの情報送受信手段B(6)で受信し、アブソリュートエンコーダ情報信号25に変換される。
状態観測手段8はアブソリュートエンコーダ情報信号25からバッテリ電圧レベルの情報を取り込み、バッテリ状態信号29を出力する。
指令生成器7bはバッテリ状態信号29によってバッテリ電圧レベルが正常か異常の判断を行い、放電動作中にバッテリ電圧レベルが正常(しきい値を上回っている)の場合に放電を停止する信号を出力する。
また、放電時間が経過した後、バッテリ電圧レベルが異常(しきい値を下回っている)場合は再度放電指令を出力してもよい。
また、放電時間が経過した後、バッテリ電圧レベルが異常(しきい値を下回っている)場合はバッテリの寿命としてエラーを出力してもよい。
また、図3では制御装置10の外部から放電指令と放電時間の指令入力を与える構成としているが、産業用設備のようにシステムの稼動スケジュールが定まっている場合は図4のように制御装置10aの内部にメモリ11と起動タイマ12を設け、定期的に放電指令と放電時間からなる強制放電タイマ信号30が出力されるような構成としてもよい。
また、図3および図4ではアブソリュートエンコーダ1a内に異常電圧検出手段4を設けてバッテリ5の電圧レベルを検出しているが、図5および図6のように制御装置10d、10e内にバッテリ5を経由し、制御装置10d、10e内に設けた異常電圧検出手段4aによってバッテリ5の電圧レベルを検出するような構成としてもよい。
また、バッテリ5の電圧レベルの正常か異常の判断はしきい値との比較により2値化された信号で行うのではなく、ADコンバータによってアナログからディジタルデータに変換された値を用いることで、バッテリの放電時に電圧レベルが上昇したか、下降したかの復帰状態が分かるので、放電したにも係わらず電圧レベルが下降した場合はバッテリの寿命であると直ぐに判断することができる。
以上のような構成とすることで、放電動作時にバッテリ電圧の復帰状態が分かるので、無駄な放電による消費を抑えバッテリの長寿命化を図ることができる。また、バッテリの電圧低下が皮膜形成によるものか、寿命によるものかの判断が可能となる。
本発明のアブソリュートエンコーダは、バッテリの電極に形成された皮膜を容易な方法で除去し、バッテリの長寿命化を実現することができるため、産業用ロボットアーム等の駆動用モータの位置検出用等、電源オン動作で原点復帰をすることが難しいシステムや、バッテリ交換を容易にできないようなシステムに対し、特に有効である。
1、1a、1b アブソリュートエンコーダ
2 放電回路
3 情報送受信手段A
4、4a 異常電圧検出手段
5 バッテリ
6 情報送受信手段B
7、7a、7b、7c 指令生成器
8、8a 状態観測手段
9 遮断タイマ
10、10a、10b、10c、10d、10e 制御装置
20 強制放電指令
21、21a 異常電圧信号
22 バッテリ電圧
23 アブソリュートエンコーダ情報通信信号
24 コマンド通信信号
25 アブソリュートエンコーダ情報信号
26 指令信号
27 指令入力
28 放電停止信号
29 バッテリ状態信号
30 強制放電タイマ信号
31 強制放電情報記憶値

Claims (2)

  1. 電源オフ時にもバッテリからの電源供給でモータの回転情報を検出するアブソリュートエンコーダシステムにおいて、
    前記バッテリに蓄積された電荷を強制的に放電する放電回路と、前記放電回路が放電動作を行う時間を計数する遮断タイマと、外部装置と情報の伝達を行う第1の情報送受信手段で構成されるアブソリュートエンコーダと、放電指令信号を生成する指令生成器と、外部装置と情報の伝達を行う第2の情報送受信手段で構成される制御装置からなり、
    記指令生成器は前記制御装置に設定された放電指令と放電時間からなる前記放電指令信号を生成し、前記第2の情報送受信手段は、前記放電指令信号の情報を前記アブソリュートエンコーダに伝達し前記放電回路は、前記バッテリの放電を開始し、前記遮断タイマは、放電している時間を計数し、前記放電回路は、前記遮断タイマが計数した前記放電している時間が前記放電指令信号の前記放電時間に達すると放電を停止することを特徴とするアブソリュートエンコーダシステム。
  2. 前記バッテリの電圧低下を検出する異常電圧検出手段と、前記バッテリの電圧状態を観測する状態観測手段を設け、
    前記バッテリの電圧が正常に戻った場合に前記指令生成器が放電を停止する指令を出力し、前記放電回路が放電を停止することを特徴とする請求項1に記載のアブソリュートエンコーダシステム。
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