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JP5862407B2 - 生体情報処理装置及び生体情報処理方法 - Google Patents
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JP5862407B2 - 生体情報処理装置及び生体情報処理方法 - Google Patents

生体情報処理装置及び生体情報処理方法 Download PDF

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Description

本件は、生体情報処理装置及び生体情報処理方法に関する。
車両(例えば、自動車)を運転する運転者が事故に至らなくても、「ヒヤリ」としたり、「ハッ」とするような危険な状態に遭遇することがある。このような危険な状態は「ヒヤリハット」と呼ばれている。従来、「ヒヤリハット」が生じる地点を収集し、これら「ヒヤリハット」地点を走行する車両に「ヒヤリハット」地点の情報を提供することにより、事故の低減を図ることが提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2003−123185号公報
このような「ヒヤリハット」は、例えば暗い、見通しが悪い、路上駐車が頻繁に行われるなどの道路の環境に起因する慢性的な危険位置を通過する場合や、事故が起こる寸前の場合などにおいて発生する。運転中の「ヒヤリハット」を抽出する方法には、例えば、運転中の運転者から心拍数を取得し、心拍数が平均値から大きく変化した場合を「ヒヤリハット」として抽出する方法がある。
この場合、事故寸前のヒヤリハットに関しては、心拍数が倍増するような大きな生体反応が生じるため、その検出は比較的容易である。しかしながら、慢性的な危険位置を通過する場合のヒヤリハットに関しては、心拍数の変化は、平均値から1割程度上昇する程度のものであるため、他のノイズとなる要素の影響により検出が難しくなるおそれがある。
ノイズとなる要素には、運転者の身体の状態(疲労など)が含まれる。このため、長期間の運転等により運転者が疲れるなどして、心拍数が低下したり、刺激に対する感受性が低下し、生体反応が鈍くなったりすると、「ヒヤリハット」を正確に抽出できないおそれがある。
そこで本件は上記の課題に鑑みてなされたものであり、運転者の身体的な状態による影響を抑制した、運転者の生体情報を用いた処理を実行することが可能な生体情報処理装置及び生体情報処理方法を提供することを目的とする。
本明細書に記載の生体情報処理装置は、車両を運転する運転者の生体情報を位置情報と対応付けて取得する生体情報取得部と、前記生体情報の時間変化から求められる、前記運転者の疲労による前記生体情報への影響を補正するための補正値を算出する算出部と、前記生体情報を前記補正値に基づいて補正する補正部と、前記補正後の生体情報を用いた処理を実行する処理部と、を備えている。
また、本明細書に記載の生体情報処理装置は、車両を運転する運転者の生体情報を位置情報と対応付けて取得する生体情報取得部と、前記運転者の眠気を検出する検出部と、前記検出部により前記運転者の眠気が検出されたタイミングに対応する生体情報以外の生体情報を用いた処理を実行する処理部と、を備えている。
また、本明細書に記載の生体情報処理方法は、車両を運転する運転者の生体情報を位置情報と対応付けて取得する生体情報取得工程と、前記生体情報の時間変化から求められる、前記運転者の疲労による前記生体情報への影響を補正するための補正値を算出する算出工程と、前記生体情報を前記補正値に基づいて補正する補正工程と、前記補正後の生体情報を用いた処理を実行する処理工程と、をコンピュータが実行する生体情報処理方法である。
また、本明細書に記載の生体情報処理方法は、車両を運転する運転者の生体情報を位置情報と対応付けて取得する生体情報取得工程と、前記運転者の眠気を検出する検出工程と、前記運転者の眠気が検出されたタイミングに対応する生体情報以外の生体情報を用いた処理を実行する処理工程と、をコンピュータが実行する生体情報処理方法である。
本明細書に記載の生体情報処理装置及び生体情報処理方法は、運転者の身体的な状態による影響を抑制した、運転者の生体情報を用いた処理を実行することができるという効果を奏する。
一実施形態に係るハザードマップ作成システムの構成を概略的に示す図である。 心拍変動記録装置とハザードマップ作成装置のブロック図である。 ハザードマップ作成装置のハードウェア構成を示す図である。 図4(a)は、心拍情報DBを示す図であり、図4(b)は、心拍変動DBを示す図である。 図5(a)は、ドライバAの走行時心拍変動を示す図であり、図5(b)は、ドライバBの走行時心拍変動を示す図であり、図5(c)は、ドライバA、Bの走行時心拍変動平均を示す図である。 長時間運転の時間経過による心拍数変化のモデル図である。 補正パラメータの算出処理の流れを示すフローチャートである。 図8(a)は、補正パラメータの算出の際に読み出されるデータの一例を示す図であり、図8(b)は、実際の測定値の一例を示す表である。 心拍変動統計処理部の処理を示すフローチャートである。 図10(a)、図10(b)は、走行による疲労で平均心拍数が70から50に低下した場合のシミュレーションの例を示す図である。 図11(a)、図11(b)は、走行による疲労で平均心拍数が70から50に低下し、かつ走行の一部において眠気が発生した場合のシミュレーションの例を示す図である。 変形例にかかる心拍変動統計処理部の処理を示すフローチャートである。
以下、一実施形態にかかるハザードマップ作成システムについて、図1〜図11に基づいて詳細に説明する。図1には、一実施形態にかかるハザードマップ作成システム100の構成が概略的に示されている。このハザードマップ作成システム100は、例えば車両を運転する運転者の心拍等に基づいて、暗い、見通しが悪い、路上駐車が頻繁に行われるなどの道路の環境に起因する慢性的な危険位置(ヒヤリハット地点)を特定し、出力するシステムである。
ハザードマップ作成システム100は、車両(本実施形態では、自動車とする)に搭載される心拍変動記録装置10と、生体情報処理装置としてのハザードマップ作成装置30と、を備える。心拍変動記録装置10と、ハザードマップ作成装置30とは、インターネットやLAN(Local Area Network)などのネットワーク80に接続されている。
図2には、心拍変動記録装置10とハザードマップ作成装置30のブロック図が示されている。心拍変動記録装置10は、図2に示すように、心拍測定装置12と、位置測定装置14と、時刻測定装置16と、記録部18と、通信部20と、心拍情報DB22と、を有する。
心拍測定装置12は、例えば、車両のハンドルに設置されたり、あるいは運転者の耳に装着され、運転者に接触(又は近接)することで運転者の心拍を測定する装置である。心拍測定装置12としては、赤外線を利用した脈拍センサなどを用いることができる。位置測定装置14は、GPS(Global Positioning System)モジュールや加速度センサなどを含み、車両の位置(緯度、経度で表される絶対位置や、路線の起点からの距離など)を測定する。なお、車両にカーナビゲーションシステムが予め搭載されている場合には、位置測定装置14として、カーナビゲーションシステムの位置測定機能を用いることとしても良い。時刻測定装置16は、計時機能を有しており、現在の日時を記録部18に対して送信する。
記録部18は、CPU等を有し、心拍測定装置12、位置測定装置14、及び時刻測定装置16における測定結果を関連付けた状態で、心拍情報DB22に格納する。通信部20は、所定時間間隔で(例えば1日おきに)、心拍情報DB22に格納された心拍数のデータを、ハザードマップ作成装置30に対して送信する。
心拍情報DB22は、例えば、図4(a)に示すようなデータ構造を有している。すなわち、心拍情報DB22は、「時刻」、「路線」、「距離」、「心拍数」の各フィールドを有している。「時刻」のフィールドには、心拍測定装置12において心拍数を測定したときの時刻(時刻測定装置16で測定される)が入力される。「路線」のフィールドには、心拍数が測定されたときに位置測定装置14で測定された位置から導き出される、車両が走行している路線名が入力される。「距離」のフィールドには、心拍数が測定されたときに位置測定装置14で測定された位置から導き出される、路線の起点からの距離が入力される。また、「心拍数」のフィールドには、心拍測定装置12において測定された心拍数が入力される。
ハザードマップ作成装置30は、サーバを含んでおり、図3に示すようなハードウェア構成を有している。具体的には、ハザードマップ作成装置30は、図3に示すように、CPU90、ROM92、RAM94、記憶部(ここではHDD(Hard Disk Drive))96、ネットワークインタフェース97及び可搬型記憶媒体用ドライブ99等を備えており、ハザードマップ作成装置30の構成各部は、バス98に接続されている。ハザードマップ作成装置30では、ROM92あるいはHDD96に格納されているプログラム、或いは可搬型記憶媒体用ドライブ99が可搬型記憶媒体91から読み取ったプログラムをCPU90が実行することにより、図2の各部の機能が実現される。
すなわち、ハザードマップ作成装置30は、CPU90がプログラムを実行することで、生体情報取得部としての通信部32、心拍変動統計処理部34、算出部としての補正パラメータ算出部38、ヒヤリハット地点特定部36として機能する。なお、図2には、HDD96等に格納されている心拍変動DB40も図示されている。
通信部32は、心拍変動記録装置10の通信部20から、心拍数のデータを受信し、心拍変動DB40に格納する。ここで、心拍変動DB40は、図4(b)のようなデータ構造を有している。すなわち、心拍変動DB40は、「ドライバ」、「時刻」、「路線」、「距離」、「心拍数」の各フィールドを有している。「ドライバ」のフィールドには、車両を運転している運転者(予め登録されているものとする)が入力される。その他のフィールドについては、図4(a)の心拍情報DB22と同様のデータが入力される。
心拍変動統計処理部34は、ハザードマップ作成装置30の利用者から入力される条件に基づいて、心拍変動DB40から必要なデータを抽出し、当該抽出したデータを補正したり、集計をした後、ヒヤリハット地点特定部36に対して出力する。
補正パラメータ算出部38は、心拍変動統計処理部34において用いられる補正パラメータを算出する。補正パラメータの詳細については後述する。
ヒヤリハット地点特定部36は、心拍変動統計処理部34から出力されたデータに基づいてに基づいて、運転者が危険と感じる位置(ヒヤリハット地点)を特定し、出力する。
次に、本実施形態におけるハザードマップ作成装置30の処理について、図5〜図11に基づいて、かつその他図面を適宜参照しつつ、詳細に説明する。
ここで、本実施形態におけるヒヤリハット地点の特定原理について説明する。運転者が見通しの悪いカーブや運転しにくい隘路のような慢性的な危険位置(ヒヤリハット地点)を通過する場合、運転者の心拍数は、1割程度上昇する程度であり検出が難しい。そこで本実施形態では、例えば、図5(a)、図5(b)に示すように、ある起点からの走行距離に対応する心拍変動を複数の運転者(ドライバA、B)ごとに複数回取得し、図5(c)のように、各運転者の走行時心拍変動平均を算出する。この場合、各運転者で、心拍変動平均が上昇している地点(心拍変動量(率)が所定以上増加している地点)をヒヤリハット地点として特定することができる。
しかしながら、運転者が長時間運転を継続すると、運転者は疲労するため、一般に生体機能が低下して反応が鈍る。この状態で図5(c)のような走行時心拍変動平均を算出しても、運転者が疲労していたときの心拍変動は少ないため、慢性的な危険位置(ヒヤリハット地点)の特定に影響が出るおそれがある。
また、ヒヤリハット地点の特定への影響には、疲労のほかに、眠気による知覚減退もある。ある程度の眠気ならば疲労と同様に生体反応の低下を生じるが、強度の眠気を受けると運転者は意識低下や朦朧運転状態になるため、ヒヤリハット地点であっても運転者は無反応となってしまう。
そこで、本実施形態では、長時間運転による疲労の影響を抑制するために、補正パラメータを算出して、ヒヤリハット地点の特定に用いるとともに、眠気が発生しているときの心拍数のデータを、ヒヤリハット地点の特定に用いないこととする。
図6は、補正パラメータの算出原理を説明するための、長時間運転の時間経過による心拍数変化のモデル図が示されている。図6に示すように、時間経過とともに運転者に疲労が蓄積すると、一般的に、運転者の平均心拍数(破線で示している)が減少するとともに、心拍数変動量(実線で示している)が減少する。したがって、本実施形態では、運転者による走行時の心拍変化をこのモデルに当てはめ、疲労の少ない時間範囲a0と疲労が進行した時間範囲a1とを比較して、平均心拍数bの変化率と瞬間心拍数変動dの変化率の関係を補正パラメータとする。
具体的には、図6のモデルにおいて、範囲a0からa1への移行により、平均心拍数がb0からb1に、瞬間心拍数変動がd0からd1に変動したとする。この場合、図6のモデルは、pを比例定数とすると、次式(1)で示す1次比例モデルとなっている。
(d1−d0)=p×(b1−b0) …(1)
比例定数pは疲労度蓄積(疲労進行)に対する心拍数の感受性の変化を表すもので、個人差があると考えられる。このため、各運転者について、実際の走行データから走行条件が揃った範囲(走行時にヒヤリハットの状態が発生しにくい箇所)a0,a1をサンプリングして、代表値(又は複数サンプリングした平均値)b0,b1,d0,d1を用いて比例定数pを求めればよい。なお、図6の1次比例モデルでは求めるべきパラメータが1つだけなので、パラメータ同定が容易であるメリットがある。
以下、図7に基づいて、補正パラメータの算出処理の流れを具体的に説明する。なお、図7の処理は、図2の補正パラメータ算出部38が実行する処理である。
図7の処理では、まず、ステップS10において、補正パラメータ算出部38が、心拍変動DB40から、補正パラメータを算出すべき運転者の対象データを読み出す。この場合、例えば、図8(a)で示すような実データが読み出されるものとする。
次いで、ステップS12では、補正パラメータ算出部38が、安定走行領域を検出する。安定走行領域としては、例えば、これまでの処理において、他の運転者のデータからヒヤリハット地点と判定されたことがない地点(領域)を検出するなどすることができる。なお、図8(a)のデータでは、範囲a0(10〜15分の範囲)と範囲a1(70〜75分の範囲)が安定走行領域として検出されたものとする。
次いで、ステップS14では、補正パラメータ算出部38が、心拍数対瞬間心拍数変動の組み合わせを算出する。ここでは、図8(b)に示すように、心拍数として「平均」の欄の値が算出され、瞬間心拍数変動として「不偏分散」の欄の値が算出される。なお、不偏分散は、瞬間心拍数の変動度合いを示す。
次いで、ステップS16では、補正パラメータ算出部38が、補正パラメータを算出する。この場合、上式(1)に基づいて、補正パラメータpを算出する。なお、不偏分散は、上述のように瞬間心拍数の変動度合いを示すため、上式(1)の左辺としては、不偏分散の減少率を求める必要がある。
(29.262465−28.211638)/29.262465×100=p×(101.6933−94.51807)
p≒3.59/7.18≒4/7
本実施形態では、心拍変動統計処理部34は、上記図7の処理を経て得られた補正パラメータpを用いて、図9に示すフローチャートに沿ったヒヤリハット地点の特定に必要なデータ(心拍変動統計値)の出力処理を行う。以下、図9に沿って、心拍変動統計処理部34の処理について詳細に説明する。
図9の処理では、まず、ステップS20において、心拍変動統計処理部34が、ハザードマップ作成装置30の利用者によって検索条件が設定されるまで待機する。なお、利用者は、検索条件として、ハザードマップを作成したい路線、範囲、時間帯を入力するものとする。
利用者によって検索条件が入力されると、心拍変動統計処理部34は、ステップS22に移行し、データベース検索条件を作成する。この場合、心拍変動統計処理部34は、検索条件として設定された路線の範囲を割り出したり、当該路線の範囲を所定間隔(例えば100m間隔)で分割したり、当該分割した区間を各運転者が通過した時刻を推定したりする。
次いで、ステップS24では、心拍変動統計処理部34は、作成したデータベース検索条件に基づいて、心拍変動DB40を検索し、検索条件に当てはまるデータを取得する。なお、この場合には、複数の運転者が、同一の範囲を運転したときのデータを複数回分取得するものとする。
次いで、ステップS26では、心拍変動統計処理部34は、補正パラメータpを用いて疲労補正を行う。
図10には、走行による疲労で平均心拍数が70から50に低下した場合のシミュレーションの例を示す。図10(a)では、走行時刻の10〜20(範囲a0)、80〜90(範囲a1)の区間が、ヒヤリハット地点であり、心拍変動率が5%上昇する状況を想定しており、図10(b)では、図10(a)に示す5回の走行での心拍測定値を重ね合わせている。疲労による補正を行わない場合、疲労により心拍数変動率が減少するため、図10(b)に示すように、範囲a1(走行時刻80〜90)の区間では、心拍増加が5%に至ったと判定することができないことがわかる。これに対し、補正パラメータpを用いて、疲労による補正を行った場合には、範囲a1(走行時刻80〜90)の区間では、心拍増加が5%に至ったと判定することができるようになる。なお、補正パラメータpを用いた補正は、例えば、pが4/7であれば、平均心拍数が20減少しているので、20×1/p=28(%)だけ、範囲a1における心拍数の振れ幅が大きくなるように(心拍変動率が大きくなるように)補正を行うようにする。
図9に戻り、次のステップS28では、心拍変動統計処理部34が、ステップS24で検索されたデータにおいて、運転者に眠気が発生しているか否かを判断する。なお、眠気の判定には、例えば、心拍測定による自律神経系解析による方法を採用することができる。
このステップS28における判断が肯定された場合には、ステップS30に移行し、心拍変動統計処理部34は、眠気が発生している間のデータを除外する。その後は、ステップS32に移行する。一方、ステップS28の判断が否定された場合には、ステップS30を経ずに、ステップS32に直接移行する。
ここで、図11(a)、図11(b)には、走行による疲労で平均心拍数が70から50に低下し、かつ走行の一部において眠気が発生した場合のシミュレーションの例が示されている。図11(a)では、走行時刻の10〜20の範囲(a0)と80〜90の範囲(a1)の区間がヒヤリハット地点であり、心拍変動率が5%上昇する状況を想定しており、図11(b)では、5回の走行中1回だけ眠気発生により心拍増加が起きなかったとする。この場合、眠気検知による除外処理(眠気補正)を行わない場合、心拍増加の起きなかった走行を除外することなく重ね合わせを行うため、図11(b)の破線に示すように、心拍増加が5%に至ったとの判定を行うことができないことがわかる。これに対し、眠気補正(データ除外)を行った場合には、範囲a0やa1の区間において、心拍増加が5%に至ったと判定することが可能となる。
図9に戻り、ステップS32に移行すると、心拍変動統計処理部34が、疲労及び眠気により補正されたデータを用いて心拍変動統計値を集計し、ヒヤリハット地点特定部36に対して出力する。
なお、ヒヤリハット地点特定部36は、心拍変動統計処理部34が出力した心拍変動統計値を用いて、ヒヤリハット地点を特定し、出力する。
なお、これまでの説明からわかるように、本実施形態の心拍変動統計処理部34によって、心拍数のデータを補正パラメータに基づいて補正する補正部、運転者の眠気を検出する検出部、及び補正後の生体情報を用いた処理及び眠気が検出されたタイミングに対応する心拍数のデータ以外のデータを用いた処理を実行する処理部、としての機能が実現されている。
以上、詳細に説明したように、本実施形態によると、通信部32が、車両を運転する運転者の心拍数のデータ(走行位置と対応付けられている)を取得し、補正パラメータ算出部38が、心拍数及び瞬間心拍数変動の時間変化から求められる、運転者の疲労による心拍数のデータへの影響を補正するための補正パラメータを算出し、心拍変動統計処理部34が、補正パラメータに基づいて心拍数のデータを補正するとともに、補正後のデータを用いて心拍変動統計値を集計し、出力する。これにより、本実施形態では、運転者の疲労によって瞬間心拍変動が低下するような場合であっても、当該低下を補正した後のデータを用いて心拍変動統計値を出力するので、心拍変動統計値に基づいたヒヤリハット地点の算出を高精度に行うことが可能となる。例えば、長距離運転を行う場合、行きよりも帰りのほうが疲労により生体反応が低下して、心拍数上昇が小さくなるということがあるが、このような場合であっても「行きの方が帰りより危険を感じやすい(すなわち、危険である)」などと誤った判断がされるのを抑制することができる。また、本実施形態は、特に、長時間運転を行うことで疲労が蓄積する専業ドライバーを評価対象とする場合に有効である。
また、本実施形態によると、心拍変動統計処理部34が、運転者の眠気の発生を検出し、眠気が検出されたタイミングにおける心拍数のデータを除外して、心拍変動統計値を集計し、出力する。これにより、運転者の眠気(眠気による知覚減退、意識低下や朦朧運転状態)の影響を排除して、心拍変動統計値を集計し、出力することができる。したがって、この点からも、心拍変動統計値に基づいたヒヤリハット地点の算出を高精度に行うことが可能となる。
なお、上記実施形態では、疲労及び眠気による補正を加えるために、疲労及び眠気補正後の心拍数データを用いて、心拍変動統計値を集計し、ヒヤリハット地点特定部36に対して出力する場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、例えば、心拍数のデータとともに疲労や眠気の評価値を、ヒヤリハット地点特定部36に対して出力するようにしてもよい。この場合、心拍変動統計処理部34の処理としては、図12に示すように、図9のステップS26〜S30が省略されることになる。このように、図12のような処理を行えば、ヒヤリハット地点特定部36が扱うデータ量や処理が図9の処理よりも増えるものの、疲労や眠気評価の尺度をヒヤリハット地点の特定の際に調整できるという利点がある。
なお、上記実施形態では、ハザードマップ作成装置30が、ヒヤリハット地点特定部36を有する場合について説明したが、これに限られるものではない。すなわち、ハザードマップ作成装置30は、ヒヤリハット地点特定部36を有していなくてもよく、単に心拍変動統計値を出力するのみでもよい。この場合、ハザードマップ作成装置30から出力された心拍変動統計値からヒヤリハット地点を特定する処理を、人が行うこととしてもよいし、他の装置が行うこととしてもよい。
なお、上記実施形態では、眠気の検出方法として、心拍測定による自律神経系解析による方法を用いる場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、閉眼検知による方法などを用いることもできる。この場合、眠気強度の評価基準としてNEDO(独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)による顔面表情評価基準があるが、この基準において眠気レベル5(非常に眠そう)に相当する眠気を検出した箇所においては、ヒヤリ検出不能と判断して、心拍変動統計値の集計の対象から除外するなどすることができる。
なお、上記実施形態では、平均心拍数の減少に基づいて疲労を量的に評価しているが、他の疲労を示す量を用いて補正を行うこととしてもよい。例えば、心拍信号から評価できる疲労パラメータとしては、心拍ゆらぎ周波数のLF(low frequency)/HF(high frequency)成分比率の増加が知られている。したがって、平均心拍数の減少に代えて、心拍ゆらぎLF/HF成分比率の増加率を用いることとしてもよい。
なお、上記実施形態では、心拍変動記録装置10が搭載される車両が自動車である場合について説明したが、これに限られるものではない。車両として、その他の車両(例えば、バイク、電車、飛行機など)を採用することとしてもよい。
なお、上記実施形態では、生体情報として心拍に関する情報を取得し、当該情報を用いた処理(集計、出力など)を行う場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、生体情報としては、体動、呼吸などの他の生体情報を取得し、当該情報を用いた処理を行うこととしてもよい。
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、処理装置が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。
プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD(Digital Versatile Disc)、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)などの可搬型記録媒体の形態で販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、サーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
上述した実施形態は本発明の好適な実施の例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
なお、以上の説明に関して更に以下の付記を開示する。
(付記1) 車両を運転する運転者の生体情報を位置情報と対応付けて取得する生体情報取得部と、
前記生体情報の時間変化から求められる、前記運転者の疲労による前記生体情報への影響を補正するための補正値を算出する算出部と、
前記生体情報を前記補正値に基づいて補正する補正部と、
前記補正後の生体情報を用いた処理を実行する処理部と、を備える生体情報処理装置。
(付記2) 前記運転者の眠気を検出する検出部を更に備え、
前記処理部は、前記検出部により前記運転者の眠気が検出されたタイミングに対応する前記運転者の生体情報を除外して、前記処理を実行することを特徴とする付記1に記載の生体情報処理装置。
(付記3) 前記補正値は、運転中の所定時間における平均心拍数の変化と、瞬間心拍数変動とに基づいて定まる値であることを特徴とする付記1又は2に記載の生体情報処理装置。
(付記4) 車両を運転する運転者の生体情報を位置情報と対応付けて取得する生体情報取得部と、
前記運転者の眠気を検出する検出部と、
前記検出部により前記運転者の眠気が検出されたタイミングに対応する生体情報以外の生体情報を用いた処理を実行する処理部と、を備える生体情報処理装置。
(付記5) 前記処理部は、運転者が危険を感じた位置を特定する処理を実行することを特徴とする付記1〜4のいずれかに記載の生体情報処理装置。
(付記6) 車両を運転する運転者の生体情報を位置情報と対応付けて取得する生体情報取得工程と、
前記生体情報の時間変化から求められる、前記運転者の疲労による前記生体情報への影響を補正するための補正値を算出する算出工程と、
前記生体情報を前記補正値に基づいて補正する補正工程と、
前記補正後の生体情報を用いた処理を実行する処理工程と、をコンピュータが実行することを特徴とする生体情報処理方法。
(付記7) 前記運転者の眠気を検出する検出工程を前記コンピュータが更に実行し、
前記処理工程は、前記検出工程により前記運転者の眠気が検出されたタイミングに対応する前記運転者の生体情報を除外して、前記処理を実行することを特徴とする付記5に記載の生体情報処理方法。
(付記8) 前記補正値は、運転中の所定時間における平均心拍数の変化と、瞬間心拍数変動とに基づいて定まる値であることを特徴とする付記6又は7に記載の生体情報処理方法。
(付記9) 車両を運転する運転者の生体情報を位置情報と対応付けて取得する生体情報取得工程と、
前記運転者の眠気を検出する検出工程と、
前記運転者の眠気が検出されたタイミングに対応する生体情報以外の生体情報を用いた処理を実行する処理工程と、をコンピュータが実行することを特徴とする生体情報処理方法。
(付記10) 前記処理工程は、運転者が危険を感じた位置を特定する処理を実行することを特徴とする付記6〜9のいずれかに記載の生体情報処理方法。
30 ハザードマップ作成装置(生体情報処理装置)
32 通信部(生体情報取得部)
38 補正パラメータ算出部(算出部)
34 心拍変動統計処理部(補正部、処理部、検出部)
36 ヒヤリハット地点特定部(処理部)

Claims (5)

  1. 車両を運転する運転者の生体情報を位置情報と対応付けて取得する生体情報取得部と、
    前記生体情報の時間変化から求められる、前記運転者の疲労による前記生体情報への影響を補正するための補正値を算出する算出部と、
    前記生体情報を前記補正値に基づいて補正する補正部と、
    前記補正後の生体情報を用いた処理を実行する処理部と、を備える生体情報処理装置。
  2. 前記運転者の眠気を検出する検出部を更に備え、
    前記処理部は、前記検出部により前記運転者の眠気が検出されたタイミングに対応する前記運転者の生体情報を除外して、前記処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の生体情報処理装置。
  3. 前記補正値は、運転中の所定時間における平均心拍数の変化と、瞬間心拍数変動とに基づいて定まる値であることを特徴とする請求項1又は2に記載の生体情報処理装置。
  4. 前記処理部は、運転者が危険を感じた位置を特定する処理を実行することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の生体情報処理装置。
  5. 車両を運転する運転者の生体情報を位置情報と対応付けて取得する生体情報取得工程と、
    前記生体情報の時間変化から求められる、前記運転者の疲労による前記生体情報への影響を補正するための補正値を算出する算出工程と、
    前記生体情報を前記補正値に基づいて補正する補正工程と、
    前記補正後の生体情報を用いた処理を実行する処理工程と、をコンピュータが実行することを特徴とする生体情報処理方法。
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