JP5863740B2 - ベルト式無段変速機におけるプーリーシャフトの製造方法及びプーリーシャフト - Google Patents
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Description
ところで、鋼製部材よりなるプーリーシャフトのネジ部を加工する際には、生産性を向上させ、更に、二酸化炭素排出を低減することにより、環境に配慮する技術を開発することが重要な技術課題である。
つまり、プーリーシャフトのネジ部の加工には、高周波焼入れ焼戻し処理後の硬度安定性、高周波焼入れ焼戻しの作業効率、硬度検査確認作業の負荷、使用電力、の4つの課題がある。
これらのうち、硬度管理の安定性は、高周波処理では、トランスで電磁波を発生し局部のワーク表面を硬化させ、急冷して硬度を高める、あるいは、徐冷して硬度を低下させる等、歪みを抑えつつワークの表面硬度を管理することが可能になる。しかし、これらの方法では、ワークの表面硬度を特定の管理幅に抑えることは簡単ではない。例えば、トランスの位置、電流、電圧、時間等を変更して対応することになるが、リアルタイムでのパラメータで上記の条件を調整できず、結果として、硬度での判定となるために困難である。
高周波焼入れ焼戻し作業効率については、浸炭焼入れのように複数のワークを同時に処理できないため、個別の作業となる。従って、大量のワークを処理するとなれば作業効率が低下する。それを回避するためには、多数の装置を用意するか、あるいは、完全に自動化して24時間操業する等が考えられるが、その場合は、初期投資が増大する。
硬度検査確認作業の負荷については、ワークを切断し、特定部位の触診硬度を測定することが一般的な方法であり、通常、ワークの表面から0.2mmの位置を触診して硬度測定をしている。そのため、硬度検査確認作業に、ワークを切断する工程を含むために、多大の工数を必要とする。
使用電力については、従来の各工程での消費電力を比較した場合、ネジ焼戻し工程は、格段に大きい。高周波焼入れ焼戻しの原理は、電子レンジと同様であり、トランスによる電磁波でワークを変化させる。この作業には、大量の電力を要し、消費エネルギー低減(二酸化炭素削減)の観点からは避けるべき工程である。
残念ながら前記特許文献1には、上記のような技術課題は提示されておらず、従って、特許文献1に開示されたプーリーシャフトの製造方法では、上記の課題を解決することができない。
請求項2に記載した発明は、前記ネジ化予定部は、前記ネジ部に対し、前記熱処理層相当分を取代とした分だけ大径にされることを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、前記熱処理層相当分は、少なくとも軸半径で1.5mmとされることを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、前記熱処理層相当分は、切削加工により切除されることを特徴とする。
請求項5に記載した発明は、前記熱処理層相当分は、前記ネジ部の末端に隣接するヌスミ溝(例えば実施例のヌスミ溝34,44)を超える範囲に設けられることを特徴とする。
請求項6に記載した発明は、前記ネジ部の末端に隣接するヌスミ溝は、軸線(例えば実施例の軸線C)に対するテーパー角度を30度〜45度とすることを特徴とする。
請求項7に記載した発明は、前記ネジ部を形成した後に、前記ネジ部のバリを除去するバリ取り工程(例えば実施例のネジ切り・バリ取り工程S04)を有することを特徴とする。
請求項8に記載した発明は、プーリーシャフトの加工終了後に、前記ネジ部を検査するネジ検査工程(例えば実施例の洗浄・検査工程S10)を有することを特徴とする。
本実施例では、硬くなっていると想定されている熱処理層相当分33,43を切削した後、生材の硬さになっている部分にネジ切りを行う。通常、浸炭は、各中間体51,61の中部までは浸透しないので、各中間体51,61のネジ化予定部32,42を熱処理層相当分33,43だけ大径に形成しておき、その熱処理層相当分33,43を除去した後にネジ切りを行う。
しかし、柔らかい材料を加工するのでバリが出易い。従って、形成したネジ部23,28に対して回転ブラシ等を使ってバリ取りが行われる。なお、ネジ切り・バリ取り工程S04に代わり、バリ取り工程を無くしたネジ形成工程を設定し、バリ取り工程は後段のハードターニング工程S05や洗浄・検査工程S10で行ってもよい。
また、熱処理層相当分33,43の除去には刃具費用が増加するが、それを上回る電力削減効果が得られる。
また、ネジ部の硬度検査のためにワークを切断する工程を無くせば、ワークを切断する工程は生産ラインのタクトには含まれずサブラインになることから、このサブラインを不要にしてライン設置スペースを縮小できる。
図10を参照し、ネジ部23,28の端部において、前記テーパー角度が小さければ(例えば図10中θ=15°の場合)、ネジ切りの切粉が厚いため破断し易く糸バリになり難いものの、ネジ部23,28の有効長さが縮小する。一方、前記テーパー角度を過度に大きくすると、ネジ部23,28の有効長さは確保し易いものの、ネジ切りの切粉が薄くなって破断し難く糸バリになり易い。これらの中間をとると、図10中θ=30°からθ=45°が適当な範囲であることが解った。
すなわち、ヌスミ溝34,44の前記テーパー角度を30度〜45度に設定することで、糸バリの発生を抑えつつ溝幅を適正にしてネジ部を確保することができる。
20,25 軸部
23,28 ネジ部
31,41 第一中間体
32,42 ネジ化予定部
33,43 熱処理層相当分
34,44 ヌスミ溝
51,61 第二中間体
100 ベルト式無段変速機
S01 鍛造工程
S02 面削工程
S03 熱処理工程
S04 ネジ切り・バリ取り工程
S10 洗浄・検査工程
Claims (8)
- ベルト式無段変速機におけるプーリーシャフトの製造方法であって、
鋼部材の鍛造により固定シーブと軸部とを有する第一中間体を形成する鍛造工程と、
前記第一中間体の外面を形成する面削工程と、
前記面削工程後の前記第一中間体の外面を熱処理して第二中間体とする熱処理工程と、
前記第二中間体に有する前記軸部のネジ化予定部の熱処理層相当分を除去した後に前記ネジ化予定部にネジ部を形成するネジ形成工程と、
を有することを特徴とするベルト式無段変速機におけるプーリーシャフトの製造方法。 - 前記ネジ化予定部は、前記ネジ部に対し、前記熱処理層相当分を取代とした分だけ大径にされることを特徴とする請求項1に記載のベルト式無段変速機におけるプーリーシャフトの製造方法。
- 前記熱処理層相当分は、少なくとも軸半径で1.5mmとされることを特徴とする請求項1または2に記載のベルト式無段変速機におけるプーリーシャフトの製造方法。
- 前記熱処理層相当分は、切削加工により切除されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のベルト式無段変速機におけるプーリーシャフトの製造方法。
- 前記熱処理層相当分は、前記ネジ部の末端に隣接するヌスミ溝を超える範囲に設けられることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のベルト式無段変速機におけるプーリーシャフトの製造方法。
- 前記ネジ部の末端に隣接するヌスミ溝は、軸線に対するテーパー角度を30度〜45度とすることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のベルト式無段変速機におけるプーリーシャフトの製造方法。
- 前記ネジ部を形成した後に、前記ネジ部のバリを除去するバリ取り工程を有することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のベルト式無段変速機におけるプーリーシャフトの製造方法。
- プーリーシャフトの加工終了後に、前記ネジ部を検査するネジ検査工程を有することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のベルト式無段変速機におけるプーリーシャフトの製造方法。
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| JP2013207544A JP5863740B2 (ja) | 2013-10-02 | 2013-10-02 | ベルト式無段変速機におけるプーリーシャフトの製造方法及びプーリーシャフト |
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| JP2013207544A JP5863740B2 (ja) | 2013-10-02 | 2013-10-02 | ベルト式無段変速機におけるプーリーシャフトの製造方法及びプーリーシャフト |
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