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JP5864765B2 - 義歯接着剤組成物 - Google Patents
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JP5864765B2 - 義歯接着剤組成物 - Google Patents

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Description

本開示は、義歯接着剤組成物に関する。更に具体的には、本開示は、義歯接着剤成分及び凝集力向上成分を含む組成物に関する。
一般的な可撤性義歯、義歯床などは、適当なプレート又は土台に歯が取り付けられたものからなる。義歯接着剤を含む義歯安定剤が、義歯と歯肉又は組織との間の隙間を充填するために使用されている。口腔内に義歯を配置するのに先立って、義歯プレート表面に義歯安定剤が適用されるが、義歯がぴったりと嵌まるためには、この表面が歯肉及び粘膜組織と均一に接触しなければならない。義歯安定剤は、その接着特性についてのみでなく、義歯と歯肉又は組織との間にクッション又はガスケットを与えるように配合され、これにより口腔内に義歯をしっかりと位置決めする。
改良された義歯接着剤組成物を開発すべく、長年にわたって多大な努力がなされてきた。特定の問題を解消すべく、合成及び天然ポリマー並びに歯肉いずれもが、単独で、組み合わせで、更に各種の接着剤及び他の材料との組み合わせで使用されてきた。これらの問題点としては、不適切な保持力及び汚さ、並びに口腔及び義歯からの残留接着剤の除去が困難であることがある。更に、義歯と着用者の口腔との間に食べ物が挟まる場合がある。更に、特定の成分が着用者にとって望ましくない味を呈する場合がある。
上記の技術及び多くの他の技術にもかかわらず、高い保持力を与える義歯安定組成物が依然として求められている。
義歯接着剤組成物が提供され、その義歯接着剤組成物は、義歯接着剤組成物の約20.0重量%〜約70.0重量%の量の義歯接着剤成分であって、メチルビニルエーテル−マレイン酸共重合体の部分塩とカルボキシメチルセルロースナトリウムとの混合物を含む、義歯接着剤成分と、義歯接着剤組成物の約0.001重量%〜約10重量%の量の凝集力向上成分であって、一リン酸塩、二リン酸塩、又は三リン酸塩のうちの少なくとも1つである、凝集力向上成分と、を含む。
義歯接着剤組成物が提供され、その義歯接着剤組成物は、義歯接着剤組成物の約20.0重量%〜約70.0重量%の量の義歯接着剤成分であって、メチルビニルエーテル−マレイン酸共重合体の部分塩とカルボキシメチルセルロースナトリウムとの混合物を含み、メチルビニルエーテル−マレイン酸の共重合体の部分塩が、約60%〜約72%のカルシウムカチオンと、約0%〜約10%のナトリウムカチオンと、約20%〜約40%遊離酸成分とを有するカチオン性塩機能性成分を含有する、義歯接着剤成分と、義歯接着剤組成物の約0.1重量%〜2.0重量%の凝集力向上成分であって、リン酸二ナトリウムを含む、凝集力向上成分と、義歯接着剤組成物の約20重量%〜約70重量%の非水溶性成分と、を含む。
本明細書は、発明とみなされる主題を特に指摘して明確に請求する特許請求の範囲をもって結論とするが、様々な実施形態が、添付の図面と関連させた以下の説明から更によく理解されると考えられる。
本開示の実施形態による義歯接着剤組成物の画像である。 本開示の実施形態による義歯接着剤組成物の画像である。
以下の本文は、本開示の多種多様な実施形態の大まかな説明を示す。この説明は、単に例示的なものとして解釈されるものであり、また、考えられる全ての実施形態を説明することは不可能でないとしても非実用的であるので、考えられる全ての実施形態を説明するものではない。本明細書に記載されるいずれかの機構、特性、構成要素、組成、成分、製品、工程、若しくは方法論は、削除することができ、本明細書に記載される他のいずれかの機構、特性、構成要素、組成、成分、製品、工程、若しくは方法論と組み合わせることができ、又は全体的若しくは部分的に置き換えることができることは理解されるであろう。最新の技術、又は本特許の出願日以降に開発された技術のいずれかを使用して、非常に多くの代替実施形態を実施することができるが、このような実施形態はやはり、本請求項の範囲内に含まれることになる。本明細書において引用する刊行物及び特許は全て、本明細書に援用するものである。
用語の定義
本明細書で使用するとき、「義歯」という用語は、上顎若しくは下顎義歯、部分上顎若しくは下顎義歯、又は部分及び総義歯の組み合わせを指す。
本明細書で使用するとき、「義歯接着物品」及び/又は「物品」という用語は、義歯、及び歯肉又は口蓋など、輪郭面に適合、順応及び接着するために設計された物品を指す。本明細書の物品は、使用前に実質的に固体であり、そして実質的に一体状で、手で持ち上げ、義歯上に置くことができる。また、これらの物品は予備成形される、すなわち、予め成形され、適用できる状態にある。
本明細書で使用するとき、「凝集性」という用語は、物質の流動又は変形に対する内部抵抗を指す。この抵抗は、応力下での材料の流動範囲によって測定できる。一実施形態では、この抵抗は、重力応力下での流動範囲によって測定できる。他の実施形態では、損失弾性係数G”、貯蔵弾性係数G’又は流動学的クリープなどの流動学的パラメーターを測定することができる。
本明細書で使用するとき、「凝集力向上成分」という用語は、水和されたとき、義歯接着剤成分の凝集力を増加させる材料を指す。好適には、蒸留水によってこうした水和が行われてもよい。
本明細書で使用するとき、「リン酸塩」という用語は、リン酸の塩又はエステルを指す。本明細書で使用するとき、「一リン酸塩」という用語は、リン原子1個を含むリン酸塩を指す。本明細書で使用するとき、「二リン酸塩」という用語は、リン原子2個を含むリン酸塩を指す。本明細書で使用するとき、「三リン酸塩」という用語は、リン原子3個を含むリン酸塩を指す。
本明細書で使用するとき、「安全かつ有効な量」とは、健全な医学/歯学的判断の範囲内で、治療すべき状態を著しく(よい方向に)改変、又は求められる便益をよい方向に改変するのには十分多いが、重篤な副作用を(妥当な便益/危険比で)回避できるほど少ない、薬剤の量を意味する。薬剤の安全かつ有効な量は、治療される特別な症状、治療される患者の年齢及び身体状態、症状の重さ、治療期間、併用療法の性質、使用する物質の特定の形態、並びに作用剤を適用する特別な溶媒によって変化してもよい。
本明細書で使用するとき、「AVE/MA」という用語は、アルキルビニルエーテル−マレイン酸又は無水物の共重合体のことを指す。本明細書で使用するとき、「混合塩」という用語は、少なくとも2種類の異なるカチオン類が、同一のポリマー上で互いに混合されているか、又はその他の塩と混合されている、AVE/MAなどのポリマーの塩を指す。本明細書で使用するとき、「部分塩」という用語は、酸性基の100%未満が反応している、AVE/MAなどのポリマーの塩を指す。本明細書で使用するとき、「遊離酸(FA)」という用語は、AVE/MAなどのポリマーの非反応酸性基を指す。アルキルビニルエーテル−マレイン酸又は無水物の共重合体のカチオン性塩機能性成分について述べるために本明細書において使用される百分率は、ポリマー上で反応した初期カルボキシル基全体の化学量論比(%)として定義される。
本明細書で使用するとき、「非水性」という用語は、組成物に自由水を添加しないが、組成物は、組成物の約5重量%以下の水を含んでもよく、他の組成物の一部として含まれることを意味する。
本明細書で使用するとき、「非水溶性」という用語は、水に晒されると溶解しないが、異なる度合いで分散する可能性のある物質を指す。一般に、水に約10%未満が溶解する場合、物質は非水溶性である。
本明細書で使用するとき、用語「熱可塑性」は、熱に曝露させたときに溶融する、軟化する、可撓性、押出性、変形性、造形性、成形性、流動性、加工性がより大きくなる、及び/又はレオロジーが変化する物質を指す。一実施形態では、この物質は、一般に、その後冷却されたときに固結し、硬化し、及び/又は実質的に元の状態に戻る。
本明細書で使用するとき、「生体内腐食性」という用語は、組成物が水又は唾液に晒された場合に、物理的作用及び/又は化学的作用によって経時的に腐食することを意味する。この組成物は、完全に又は実質的に腐食してよいが、最終的には組成物はその原形及び/又は完全性を喪失する。例えば、口腔内での少なくとも約24時間の適用及び使用後には、組成物は義歯又は口腔面からその原形で容易に分離又は剥離するだけの十分な製品の完全性を有さない。
特に記載のない限り、「誘導体」という用語は、本明細書で使用するとき、ポリマー主鎖骨格が不変であるが、側基/鎖及び/又は末端基が変化している場合を指す。
本明細書で使用するとき、「シリコーン」という用語は、ケイ素についた様々な有機基を有する、ケイ素及び酸素原子が交互に存在する構造に基づくシロキサンポリマーを指す。
本明細書で使用するとき、「実質的に含まない」という語句は、特定の実施形態において、組成物の0重量%、又は0.0001%重量未満、0.001重量%未満、0.01重量%未満、又は0.1重量%未満であることを意味する。
本明細書で使用される他の全ての百分率は、他に指示がない限り組成物の重量による。
義歯接着剤組成物及び方法
概して、本開示による義歯接着剤組成物は、義歯接着剤成分と、凝集力向上成分とを含む。
義歯接着剤組成物は、義歯着用時に、より良い適合感及び/又はより安定なものを求める多くの人々が日々使用する製品となってきている。このことにより、消費者の要望は、例えば、長期持続性保持、強力保持、かつ/又は希釈/流出に対する耐性のような、改良された特性を有する製品に向けられた。本義歯接着剤組成物は、このような所望の性質について改良している。
一般に、義歯接着剤組成物は、非水溶性成分(例えば、ペトロラタム及び/又は鉱油)中に分散された義歯接着剤成分(例えば、AVE/MAの塩、及び/又はカルボキシメチルセルロースナトリウム)を含む。使用中、唾液中の水分がその非水溶性成分に浸透し、義歯接着剤成分を水和する。このことにより、義歯接着剤成分は粘膜組織及び義歯表面に対して貼着性及び粘着性を帯びる。
米国特許第6,025,411号に記述されているとおり、「義歯固定剤組成物の所望特性が多数ある。特に所望の1つの特性は、それが唾液と接触した時に高度の粘着性を生じ、そのため義歯を口腔内に置くとすぐにその義歯が固定されることである。また、義歯を適所に効果的にシールするために、粘漿剤を義歯−粘膜界面に塗り広げ、その粘漿剤がシールを破る程の、したがって義歯をずらす程の咀嚼の応力に耐え得る十分な凝集強度を有することも非常に望まれる。また、義歯固定剤は、コーヒー又は他の熱い飲み物を飲むなどの一般的行為中に口腔内で発生する極端な環境変化のもとでも十分な耐変質性を示す必要がある。」別の望ましい特性は、義歯安定剤も、水分又は唾液により水和されたときに、迅速に凝集強度を高める必要があることである。水和塊の凝集力は、義歯の位置を確実に維持し、唾液流出に対する耐性を付与する程十分に大きくなければならない。
長年にわたり、多くのアプローチにより義歯接着剤の凝集力/強度を増加させる試みが行われている。この例としては、米国特許第4,470,814号に記載されたような架橋ポリアクリル酸、米国特許第4,521,551号に記載されたような架橋AVE/MA、米国特許第5,525,652号に記載されたようなAVE/MAを二価金属と反応させること、並びに、米国特許第5,658,586号に記載されたような、強度を維持すること並びに水及び/又は唾液の存在下で接着剤組成物に一体性を提供する能力によって特徴付けられる非接着性自己支持層を加えることが挙げられる。また、米国特許第5,753,723号に記載されたように、凝集強度定数を維持すると共に粘着性を向上させるために、接着促進剤を固定剤組成物に添加してもよい。更に、米国特許第5,830,933号に記載されているとおり、「更なる接着特性及び凝集特性を付与するためにこれまで用いられてきた1つのアプローチは、共重合体の塩形態を処理することである。例は、国際特許第92/22280号、同第92/10988号、同第92/10987号、並びに米国特許第4,758,630号及び同第5,073,604号に見出すことができる。別のアプローチは、製剤中に接着助剤を適用する又は共重合体をターポリマーに変換することであり、これらのアプローチの例は、米国特許第3,736,274号、同第5,037,924号及び同第5,093,387号に見出すことができる。」
技術文献は、幅広い義歯接着材料を開示する。しかし、現在最も利用されている市販の義歯接着剤は、アルキルビニルエーテル/マレイン酸又は無水物の共重合体に基づく。この分類の接着剤は、潜在的な義歯接着剤として、米国特許第3,003,988号(Germannら)に示された。上記米国特許第3,003,988号(Germannら)には、義歯を安定させるための低級アルキルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体の部分混合塩を含む、水感受性だが非水溶性である合成材料について記載されている。上述の塩は、ナトリウム、カリウム及び第四級アンモニウム化合物など、(a)カルシウムと(b)アルカリとの混合物である。カルシウム材料及びアルカリ材料を共重合体に添加し、混合塩を形成する。この分類の材料の使用は、様々な他の特許に記載されている。例には、米国特許第4,989,391号、同第5,037,924号、同第5,093,387号、同第4,980,391号及び同第4,373,036号、欧州特許出願公開第406,643号、並びに国際公開第92/10988号が挙げられる。
義歯接着剤組成物は、液体から固体まで、多様な形態を取ることができる。例えば、組成物は、エマルション、分散、スラリー、ゲル、クリーム、ペースト、ストリップ、ウェーハ、及びこれらの混合物であってよい。一実施形態において、義歯接着剤組成物は、ゲル、クリーム、又はペーストの形態である。別の実施形態において、義歯接着剤組成物は、ライナーの形態である。更なる実施形態において、義歯接着剤組成物は、予備成形物品ではない。別の実施形態において、義歯接着剤組成物は、チューブ、注射器、及び/又はポンプ等の容器のノズルから、例えば義歯表面又は口腔表面へ直接押し出すことができる。更なる実施形態において、容器上でのバレルの断面積のノズルの断面積に対する比は、約50、30、20、15、10、8、及び/若しくは5〜約15、10、8、5、2及び/若しくは1、並びに/又はこれらの任意の組み合わせである。
一実施形態において、義歯接着剤組成物は、物品の形態である。
予め1回分ずつに分けられて(pre-dosed)すぐ使用できる物品及び/又はチューブなどから分配される物品を含むが、これらに限定されない、物品を分配する形態に関係なく、物品は、使用前には実質的に固体であり、手で持ち上げることができる。チューブから分配可能な義歯接着剤物品は、以下の方法により物品として特定できる。
1.製品を直径0.40cm(0.16インチ)のノズルの付いたチューブに充填する。
2.長さ2.54cm(1インチ)の製品のストリップを義歯床用タイル(義歯用プラスチック製の3.81cm×3.81cm(1.5インチ×1.5インチ)平方のタイル)上に、ノズルを義歯床用タイルの上方約0.32cm(1/8インチ)に保持するように注意しながら、押し出す。製品を押し出す間、ノズルが義歯床用タイルに接触しないようにすること。
3.製品を約2.54cm(1インチ)押し出した後、ノズルを義歯床用タイルの上方約0.32cm(1/8インチ)に保持し、ヘラを使用してノズルからストリップを切断する。ストリップを切断する間、義歯床用タイルに対して、ノズルを接触させたり、なすりつけたりしないこと。
4.親指と人差し指とを使用して、ストリップの中間点を保持し、義歯床用タイルから、垂直方向にストリップを持ち上げる。義歯床用タイルに対して指でぬぐう動作を適用しないこと。
5.組成物は、それを実質的に1個体として持ち上げることができれば、物品である。
本明細書で使用するとき、実質的に1個体であるとは、口腔面から手で持ち上げたとき、義歯接着剤組成物の約75%、80%、85%、90%〜約100%、90%、85%、80%、75%、70%及び/又はこれらの任意の組み合わせが依然として1個体であることを意味する。
いくつかの義歯接着剤物品は、予め1回分ずつに分けられるか、及び/又はすぐ使用できるものである。こうした品目は、包装容器内に含まれるストリップの形態であることが多いため、使用者は、これらを義歯接着剤物品として視覚的に識別することができる。しかし、これらの義歯接着剤製品が物品であることが明白でない場合、これらの義歯接着剤物品は、以下の方法で物品として識別できる。
1.組成物を厚さ約0.67mm×幅約8mm×長さ約44mmのシートに成形する。
2.シートを義歯床用タイルに配置する。
3.指を使ってシートを持ち上げる。
4.組成物は、それを実質的に1個体で持ち上げることができれば、物品である。
義歯接着剤組成物は、多くの形態を取ることに加え、多くの形状も取ることができる。これらの形状には、例えば、対称及び非対称の凹面形状、線、ドット、ダッシュ、平面、球状などが挙げられる。
義歯接着剤組成物はまた、多くの特性も有する。一実施形態において、本組成物は、生体内分解性、非水性及びこれらの混合物からなる群から選択される特性を有する。
特定の実施形態において、本義歯接着剤組成物は、組成物の0重量%、又は0.0001重量%未満、0.001重量%未満、0.01重量%未満、又は0.1重量%未満の水、ポリエチレンオキシド、オイドラギット、セルロース、アクリル、ポリジメチルシロキセン、室温加硫組成物、二液性組成物、エポキシ、水溶性熱可塑性成分、非結晶性熱可塑性成分、亜鉛、疎水性アセテート、アクリル酸エステル、ポリビニルアルコール、ポリリン酸、ポリエチルメチルアクリレート(PEMA)、ポリメチルメチルアクリレート(PMMA)、ポリブチルメチルアクリレート(PBMA)及び/又はこれらの組み合わせを含む。
特定の実施形態において、本開示の組成物は、使用後、義歯から落とす必要があり、一度適用した後、容易には義歯から取り除かれず、かつ/又は口内で使用した後、容易には義歯から分離することができない。特定の実施形態において、本開示の組成物が3日以内に腐食し、例えば1週間〜数週間の期間、使用できなくなる。特定の実施形態では、本開示の組成物は、1日〜3日間使用できるシート及び/又はライナーの形態の自己支持層並びに形状保持層ではない。特定の実施形態において、本開示の組成物は、硬化及び固定せず、自己支持層ではなく、その形状を保持するものではなく、シートの形態ではなく、ゴム類ではなく、軟質でなく、かつ/又はライナーではない。
義歯接着剤成分
一実施形態において、義歯接着剤組成物は、安全かつ有効な量の義歯接着剤成分、一般に、義歯接着剤組成物の約5重量%〜約90重量%の量で義歯接着剤成分を含む。他の実施形態において、義歯接着剤成分は、約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%〜約20%、30%、40%、50%、55%、60%、70%、80%、90%又はこれらの任意の組み合わせの範囲である。他の実施形態では、組成物は、組成物の少なくとも約20重量%又は少なくとも約30重量%の義歯接着剤成分を含む。
一般に、義歯接着剤成分は、水分によって活性化されたときに、粘着性になる親水性粒子である。水分で活性化するものについては、水分は、例えば、使用者の口腔内はもちろん、義歯接着剤組成物自身に存在していてもよい。様々な実施形態において、本明細書の義歯接着剤成分は、粘膜付着性、親水性、水溶性であり、水分に暴露した時に膨潤する特性を持ち、水分と組み合わせた場合に、粘液性物体又はそれらの各種配合物を形成する。更なる実施形態において、義歯接着剤成分は、ポロキサマー、ソルビトール、ポリオックス、カルボマー、ポリアクリルアミド、ポリペプチド、天然ガム、合成高分子ガム、AVE/MA、AVE/MA/IB、マレイン酸又は無水物とエチレン、スチレン、及び/又はイソブチレン、ポリアクリル酸、及び/又はこれらのポリアクリレートとの共重合体、ポリイタコン酸、粘膜付着性ポリマー、水溶性親水性コロイド、単糖類、セルロース、これらの誘導体、及びこれらの組み合わせからなる群から選択することができる。このような物質の例として、カラヤガム、グアーガム、ゼラチン、アルギン、アルギン酸ナトリウム、トラガント、キトサン、アクリルアミドポリマー、カルボキシポリメチレン、ポリビニルアルコール、ポリアミン、ポリ四級化合物、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン共重合体、カチオン性ポリアクリルアミドポリマー、AVE/MAの塩及び混合塩、AVE/MA/IBの塩及び混合塩、AVE/MA/スチレンの塩及び混合塩、AVE/MA/エチレンの塩及び混合塩、高分子酸、高分子塩、及びこれらの共重合体、ポリイタコン酸塩、ポリヒドロキシ化合物、これらの誘導体、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
一実施形態において、義歯接着剤成分は、AVE/MAの塩、AVE/MAの混合塩、セルロース誘導体(メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシ−プロピルメチルセルロース、コーンスターチ、及びこれらの組み合わせなど)、ポリエチレングリコール、カラヤゴム、アルギン酸ナトリウム、キトサン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択することができる。更に別の実施形態において、接着剤成分は、AVE/MAの混合塩、セルロース誘導体、及びこれらの組み合わせからなる群から選択することができる。
別の実施形態において、義歯接着剤成分は、セルロース、セルロース誘導体、デンプン、デンプン誘導体、単糖類、単糖類誘導体、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、カラギーナン、アルジネート、カラヤガム、キサンタンガム、グアーガム、ゼラチン、アルギン、トラガカント、キトサン、アクリルアミドポリマー、カルボキシポリメチレン、ポリアミン、ポリ四級化合物、ポリビニルピロリドン、AVE/MA、AVE/MAの塩、AVE/MAの部分塩、AVE/MAの混合塩、ポリマー酸、ポリマー塩、ポリヒドロキシ化合物、及びこれらの組み合わせからなる群から選択することができる。
一実施形態において、接着剤成分は、AVE/MAのポリマーの塩であってよい。別の実施形態において、接着剤成分は、AVE/MAのポリマーの部分塩であってよい。別の実施形態において、接着剤成分は、AVE/MAのポリマーの混合部分塩であってよい。更なる実施形態において、AVE/MA共重合体は、周期表のIA族及びIIA族のカチオン類、イットリウム、チタン、ジルコニウム、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、ニッケル、銅、亜鉛、ホウ素、アルミニウム、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるカチオンを含むカチオン性塩機能性成分を含有する。別の実施形態において、接着剤成分は、ストロンチウム、亜鉛、鉄、ホウ素、アルミニウム、バナジウム、クロム、マンガン、ニッケル、銅、イットリウム、チタニウム、マグネシウム、カルシウム、ナトリウム、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるカチオンを含むカチオン性塩機能性成分を含有するAVE/MA共重合体の部分塩であってもよい。更に別の実施形態において、カチオンは、ストロンチウム、亜鉛、鉄、マグネシウム、カルシウム、ナトリウム、及びこれらの組み合わせからなる群から選択することができる。更に別の実施形態において、カチオンは、ストロンチウム、鉄、マグネシウム、カルシウム、ナトリウム、及びこれらの組み合わせからなる群から選択することができる。一実施形態において、接着剤成分は、AVE/MA共重合体の、カルシウム及びナトリウム混合部分塩を含む。別の実施形態において、義歯接着剤成分は、AVE/MA、AVE/MAの塩、AVE/MAの部分塩、AVE/MAの混合塩、カルボキシメチルセルロースナトリウム、又はこれらの組み合わせを含む。別の実施形態において、義歯接着剤成分は、AVE/MAの部分塩とカルボキシメチルセルロースとの組み合わせであってもよい。別の実施形態において、義歯接着剤成分は、AVE/MAの混合部分塩とカルボキシメチルセルロースとの組み合わせであってもよい。
AVE/MA共重合体は、特定の範囲の比粘度を有してもよい。例えば、比粘度は、出発物質である無水物又は酸の共重合体の1重量体積%溶液として測定した場合に、25℃でメチルエチルケトン中において少なくとも2.0、又は2.5以上、又は約2.5〜約5であってよい。一実施形態において、アルキルビニルエーテル−マレイン酸又は無水物の共重合体の塩は、25℃でメチルエチルケトン溶液中において1重量体積%として測定した場合に、約2.5〜約3.8の比粘度を有する。
AVE/MA共重合体は、少なくとも約1,250,000ダルトンの分子量を有してよい。特定の実施形態では、分子量は、約1,500,000〜約3,000,000ダルトン、あるいは約1,700,000〜約2,100.000ダルトン、又は約1,800,000〜約2,000,000ダルトンである。
市販の本明細書において有用なAVE/MA共重合体としては、それらのカタログ記載の材料について、それぞれ約1,980,000及び2,400,000の典型的な分子量を有する、インターナショナル・スペシャルティー・プロダクツ社(International Specialty Products)より販売されるGANTREZ AN169又はGANTREZ 179が挙げられる。市販の別の好適なポリマーとしては、やはり、インターナショナル・スペシャルティー・プロダクツ社より販売されるAN169 BFがある。
特定の実施形態では、AVE/MA共重合体を反応させて、カチオン性塩機能性成分を含む塩を形成してよい。特定の実施形態では、AVE/MA共重合体を反応させて、カチオン性塩機能性成分を含む部分塩を形成してよい。特定の実施形態において、カチオン性塩機能性成分は、約60%〜約72%の、カルシウム、ストロンチウム、マグネシウム、及びこれらの組み合わせから選択されるカチオンを含んでもよい。特定の実施形態において、カチオン性塩機能性成分は、約60%〜約70%、あるいは約61%〜約69%、あるいは約62%〜約68%、あるいは約63%〜約67%の、カルシウム、ストロンチウム、マグネシウム、及びこれらの組み合わせから選択されるカチオンを含む。特定の実施形態において、カチオン性塩機能性成分中のマグネシウムカチオンの濃度は、反応させられる初期カルボキシル基の約1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、又は40%〜約20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%又は70%の任意の範囲の組み合わせであってよい。特定の実施形態において、カチオン性塩機能性成分中のストロンチウムカチオンの濃度は、反応させられる初期カルボキシル基の約1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、又は40%〜約20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%又は70%の任意の範囲の組み合わせであってよい。特定の実施形態において、カチオン性塩機能性成分中のカルシウムカチオンの濃度は、反応させられる初期カルボキシル基の約1%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、又は40%〜約20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%又は70%の任意の範囲の組み合わせであってよい。
特定の実施形態において、カチオン性塩機能性成分は、0%〜約10%、あるいは0%〜約5%、あるいは約1%〜約4%、約1%〜約3%、又は約0.5%〜約2%のナトリウムカチオンを含んでもよい。
特定の実施形態において、カチオン性塩機能性成分は、約25%〜約40%の遊離酸成分を含有する。他の実施形態において、遊離酸成分は、約25%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、又は39%〜約30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、又は40%の任意の範囲の組み合わせでよい。
こうしたAVE/MA塩及びその形成方法は、例えば、米国特許出願第12/939,399号及び同第13/043,649号、並びに米国特許第3,003,988号、同第4,569,955号、同第5,073,604号、同第5,872,161号、同第5,830,933号、同第6,025,411号、同第6,110,989号、同第6,239,191号、同第5,525,652号、同第5,753,723号、及び/又は同第5,304,616号において熟考され、記述されている。
AVE/MA塩の製造に使用される好適なポリマーには、ISP社のグレードAN169、AN179、及び/又はAN169BFが挙げられる。好適なAVE/MA塩は、Ca(70)/Na(10)MVE/MA、Ca(70)/Na(5)MVE/MA、Ca(68)MVE/MA、Ca(65)MVE/MA、Ca(63)MVE/MA、Ca(63)/Na(5)MVE/MA、Ca(60)/Na(10)MVE/MA、Ca(47.5)/Zn(17.5)MVE/MA、及びCa(40)/Zn(20)MVE/MAが挙げられ、すべてAN169及び/又はAN169 BFから製造されている。
アルキルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体は、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ジビニルエーテル、プロピルビニルエーテル及びイソブチルビニルエーテルなどのアルキルビニルエーテルモノマーを無水マレイン酸と共重合させることによって、酸共重合体に容易に加水分解可能な対応するアルキルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体を生成することによって得られる。適当な共重合体は、例えば米国特許第2,782,182号及び同第2,047,398号などの先行技術の周知の方法によって調製することができる。無水物型及び酸型はいずれも商業的供給元から販売もされている。例えば、アイ・エスー・ピー社(ISP Corporation)(ニュージャージー州ウェイン)は、ポリマー遊離酸型及び対応する無水物型の両方を、「GANTREZ」の商標でそれぞれ「GANTREZ Sシリーズ」及び「GANTREZ ANシリーズ」として提供している。無水物共重合体は水に溶解すると、無水物結合が切断されて極性の高いポリマー遊離酸を生成する。したがって、酸型と比較して比較的安価である無水物型を、便宜のよいより安価な酸の前駆物質として使用することができる。無水物から酸への加水分解の速度を高めるために高温を有利に用いることができる。
本発明のAVE/MA塩の形態は、水性媒体中での、AVE/M無水物又は酸共重合体と、マグネシウム、ストロンチウム、又はカルシウム、及び場合によりナトリウム、例えば、水酸化物、酸化物、アセテート、ハロゲン化物、ラクテートなど、カルボン酸の反応物質に一般的に見られる官能基を有する化合物などの少なくとも1つのカチオン性塩機能性成分との相互作用によって調製することができる。一実施形態では、酸化マグネシウム、水酸化ストロンチウム、炭酸ストロンチウム、及び/又は水酸化カルシウムが用いられる。
更なる実施形態において、義歯接着剤組成物は、追加の接着剤成分を含む。一実施形態において、この追加の接着剤成分は、同濃度で存在し、接着剤成分として列挙されたものから選択される。一実施形態において、この追加の接着剤成分は、セルロース誘導体を含む。更なる実施形態において、このセルロース誘導体は、カルボキシメチルセルロースナトリウムを含む。複数の実施形態において、この追加の接着剤成分は、約5、10、15、20%〜約30、35、40、45、50、60%、又はこれらの任意の組み合わせで存在する。
凝集力向上成分
概して、本開示の義歯接着剤組成物は、義歯接着剤成分及び凝集力向上成分を含む。凝集力向上成分により、水和されたときに、義歯接着剤成分の凝集力が増加する。
驚くべきことに、リン酸二ナトリウム[DSP]、ピロリン酸四ナトリム[TSPP]、及び/又はトリポリリン酸ナトリウム[STPP]を含む特定の凝集力向上成分は、水和され、凝集力向上成分として機能すると、義歯接着剤成分の凝集力が増加することが見出された。DSPは、リン酸二ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、オルトリン酸二ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸一水素二ナトリウム、リン酸二ナトリウム塩、リン酸一水素ナトリウム、リン酸二ナトリウム、オルトリン酸水素二ナトリウム、リン酸二ナトリウム、酸性リン酸ナトリウム、リン酸ソーダリン酸二ナトリウム、二塩基性モノリン酸ナトリウム又は一リン酸二ナトリウムと呼ばれることもある。
これらの3つの成分の構造式を以下に示す。
Figure 0005864765
特定の実施形態において、凝集力向上成分は、リン酸二ナトリウム、ピロリン酸四ナトリウム、及びトリポリリン酸ナトリウム、並びにこれらの混合物からなる群から選択される。
特定の実施形態において、凝集力向上成分は、リン酸二カリウム、ピロリン酸四カリウム、及びトリポリリン酸カリウム、並びにこれらの混合物からなる群から選択される。
特定の実施形態において、凝集力向上成分は、リン酸、ピロリン酸、トリポリリン酸、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
特定の実施形態において、凝集力向上成分は、リン酸二ナトリウムx−水和物、ピロリン酸四ナトリウムx−水和物、及びトリポリリン酸ナトリウムx−水和物、並びにこれらの混合物からなる群から選択され、xは0〜20で変動してもよい。
特定の実施形態において、凝集力向上成分は、一リン酸塩、二リン酸塩、三リン酸塩、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
特定の実施形態において、凝集力向上成分は、一リン酸ナトリウム塩、二リン酸ナトリウム塩、三リン酸ナトリウム塩、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
特定の実施形態において、凝集力向上成分は、一リン酸カリウム塩、二リン酸カリウム塩、三リン酸カリウム塩、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
特定の実施形態において、凝集力向上成分は、一リン酸塩である。
特定の実施形態において、凝集力向上成分は、ナトリウム塩、カリウム塩、及びこれらの混合物からなる群から選択される一リン酸塩である。
特定の実施形態において、凝集力向上成分は、一リン酸二ナトリウム、一リン酸二カリウム、及びこれらの混合物からなる群から選択される一リン酸塩である。
特定の実施形態において、凝集力向上成分は、リン酸二ナトリウムである。
特定の実施形態において、凝集力向上成分は、一リン酸x−水和物塩、二リン酸x−水和物塩、三リン酸x−水和物塩、及びこれらの混合物からなる群から選択され、xは0〜20で変動してもよい。
特定の実施形態において、凝集力向上成分は、リン酸がリン原子1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、15個、20個、25個、30個、35個、又は40個からなる群から選択されるリン酸ナトリウム塩及び/又はリン酸カリウム塩、並びにこれらの混合物である。
特定の実施形態において、凝集力向上成分は、リン酸がリン原子1個、2個、3個、4個、又は5個からなる群から選択されるリン酸ナトリウム塩及び/又はリン酸カリウム塩、並びにこれらの混合物である。
特定の実施形態において、凝集力向上成分は、リン酸がリン原子1個、2個、3個、又は4個からなる群から選択されるリン酸ナトリウム塩及び/又はリン酸カリウム塩、並びにこれらの混合物である。
特定の実施形態において、凝集力向上成分は、リン酸がリン原子1個、2個、又は3個であってよいリン酸ナトリウム塩及び/又はリン酸カリウム塩、並びにこれらの混合物である。
いくつかの実施形態において、凝集力向上成分は、リン酸がリン原子1個又は2個からなる群から選択されるリン酸ナトリウム塩及び/又はリン酸カリウム塩、並びにこれらの混合物である。
いくつかの実施形態において、凝集力向上成分は、リン酸がリン原子1個を有するリン酸ナトリウム塩及び/又はリン酸カリウム塩、並びにこれらの混合物である。
特定の実施形態において、凝集力向上成分は、約0.01%〜約10.0%、約0.05%〜約8.0%、約0.10%〜約5.0%、約0.25%〜約2.0%、約0.50%〜約1.5%、又は0.75%〜約1.25%の量で使用される。特定の実施形態において、凝集力向上成分は、約0.01%、0.05%、0.10%、0.25%、0.50%、0.75%〜約1.0%、1.25%、1.5%、2.0%又は5.0%、8.0%、10%又はこれらの任意の組み合わせで存在する。
特定の実施形態において、凝集力向上成分は、物理的に義歯接着剤成分と混和される。
特定の実施形態において、凝集力向上成分は、化学的に義歯接着剤成分に結合される。特定の実施形態において、凝集力向上成分(例えばリン酸二ナトリウム)は、化学的に義歯接着剤成分(例えばAVE/MA塩)と反応する。
非水溶性成分
一般には、鉱油とペトロラタムとの非水溶性ブレンドを用いて本組成物を懸濁液とする。液体/ゲル賦形剤/担体中の固体粒子のこのような懸濁液は、義歯接着剤クリーム又はペーストとも呼ばれる。特定の実施形態において、本発明の組成物は、安全かつ有効な量の非水溶性成分(wic)を含む。一実施形態において、この成分は、組成物の約2、5、10、20、25、30、35重量%〜約45、50、60、70、90重量%、又はこれらの任意の組み合わせの量で存在する。更なる実施形態において、この非水溶性成分は、組成物の約20重量%〜約70重量%、約25重量%〜約60重量%、又は約35重量%〜約60重量%の量で存在する。更に別の実施形態において、非水溶性成分は、実質的には、水中で膨潤しない。特定の実施形態において、非膨潤性非水溶性成分の水中での膨潤率は、約10%、5%、2%、又は1%未満である。
一実施形態において、非水溶性成分は、液体、ゲル、又はこれらの混合物を含む。一実施形態において、非水溶性成分は、天然ワックス、合成ワックス、ペトロラタム、ポリ酢酸ビニル、天然油、合成油、脂肪、シリコーン、シリコーン誘導体、ジメチコン、シリコーン樹脂、炭化水素、炭化水素誘導体、精油、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、ポリブテン、オレイン酸、ステアリン酸、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。更なる実施形態において、この非水溶性成分は、ペトロラタム、ポリ酢酸ビニル、天然油、合成油、脂肪、シリコーン、シリコーン誘導体、ジメチコン、シリコーン樹脂、炭化水素、炭化水素誘導体、ポリブテン、オレイン酸、ステアリン酸、精油、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、又はこれらの組み合わせを含む。
天然油の例としては、これらに限定されるものではないが、植物油(例えば、コーンオイル)、大豆油、綿実油、パーム油、ヤシ油、鉱油、動物油(例えば、魚油)などが挙げられる。合成油の例としては、これらに限定されるものではないが、シリコーンオイルなどが挙げられる。一実施形態において、非水溶性成分は天然油を含む。更なる実施形態では、非水溶性成分は、組成物の0重量%、又は0.0001重量%未満、0.001重量%未満、0.01重量%未満、又は0.1重量%未満のペトロラタムを含む。別の実施形態において、非水溶性成分はペトロラタムを更に含む。他の実施形態において、非水溶性成分は、例えばカルメット・スペシャルティー・プロダクツ社(Calumet Specialty Products)より販売される鉱物ゼリー番号4、5、10、15、又は20などの鉱物ゼリーを含んでもよい。
更なる実施形態において、天然油は鉱油を含む。一実施形態において、鉱油は約20%〜約50%の量で組成物中に存在し、別の実施形態では約25%〜約45%の量で存在する。特定の実施形態において、鉱油は、白色鉱油、軽油、又は工業グレードの鉱油であってよい。軽油は、例えばDrakeol 5、10、13、又は15であってよい。白色鉱油は、例えばDrakeol 19、21、34、35、又は600であってよい。
特定の実施形態において、非水溶性成分はワックスである。ワックスは一般的に、炭化水素(直鎖又は分枝アルカン及びアルケン)、ケトン、ジケトン、一級及び二級アルコール、アルデヒド、ステロールエステル、アルカン酸、テルペン(スクアレン)及びモノエステル(ワックスエステル)などの様々な物質で構成される。異なる種類のワックスとしては、動物及び昆虫ロウ(蜜ロウ、いぼたロウ、シェラックロウ、鯨ロウ、ラノリン)、植物ロウ(ヤマモモロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、カスターロウ、エスパルトロウ、ジャパンロウ、ホホバオイル、オーリキュリーロウ、米ぬかロウ)、鉱ロウ(セレシンロウ、モンタンロウ、オゾケライト、泥炭ロウ)、石油ワックス(パラフィンワックス又は微結晶性ワックス)、及び合成ワックス(ポリエチレンワックス、フィッシャートロプシュワックス、化学変性ワックス、置換アミドワックス、重合α−オレフィン)が挙げられる。
一実施形態では、非水溶性成分は天然又は合成ワックスである。更なる実施形態において、天然ワックスは、動物ロウ、植物ロウ、鉱ロウ、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。別の実施形態において、動物ロウとしては、蜜ロウ、ラノリン、シェラックロウ、いぼたロウ、及びこれらの組み合わせが挙げられる。別の実施形態において、植物ロウとしては、カルナウバ、キャンデリラ、ヤマモモ、サトウキビ、及びこれらの組み合わせが挙げられ、鉱ロウとしては、化石又は地ロウ(オゾケライト、セレシン、モンタン)、並びにパラフィン及び微結晶性ワックスなどの石油ワックス、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。一実施形態において、本明細書のワックスは、蜜ロウ、キャンデリラ、カンデラ、カルナウバ、パラフィン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される天然ワックスである。異なる実施形態において、ワックスは、約1、2、5、8%〜約10、20、30、40%、又はこれらの任意の組み合わせの量で存在してよい。
別の実施形態において、天然ワックスはパラフィンワックスを含む。本明細書において有用なパラフィンワックスは一般的に、約65℃〜約80℃、別の実施形態では、約70℃〜約75℃の範囲の融点を有しうる。別の実施形態では、本明細書において有用な微結晶性ワックスは、約65℃〜約90℃、別の実施形態では約80℃〜約90℃の融点を有しうる。一実施形態では、本明細書において有用な蜜ロウは、約62℃〜約65℃の融点及び242℃の引火点を有しうる。別の実施形態では、本明細書において有用なキャンデリラロウは、約68℃〜約72℃の融点を有しうる。更なる実施形態では、本明細書において有用なカルナウバロウは、約83℃〜約86℃の融点を有しうる。一実施形態では、本明細書において有用なフィッシャートロプシュワックスは、約95℃〜約120℃の融点を有しうる。天然グレードに類似した性質を有する合成グレードの蜜ロウ、キャンデリラ、及びカルナウバロウも入手可能である。
一実施形態において、非水溶性成分はペトロラタムである。Hawley’s Condensed Chemical Dictionary、第13版、John Wiley & Sons,1997によれば、ペトロラタムとは、「パラフィンを主成分とする石油留分の蒸溜によって誘導される炭化水素の混合物」であり、米国薬局方2005年度版によれば、ペトロラタムとは、「石油から得られる半固体状の炭化水素の精製混合物」である。ペトロラタムは「天然石油」とも呼ばれる。ペトロラタムは、米国薬局方2005年度版によれば38℃〜60℃、The Merck Index、第10版(1983)によれば38℃〜54℃の融点範囲を有するとされている。ペトロラタムは、ソンボーン社(Sonneborn Inc.)の製品カタログによれば、ASTM D−937によって測定した「円錐体貫通値」が180〜約245の範囲であるような広範なグレードのものが入手可能である。
一実施形態において、非水溶性成分は、約60℃よりも高い融点を有する。特定の実施形態において、非水溶性熱可塑性成分は、約35℃、40℃、45℃、50℃、55℃、60℃、65℃、70℃、75℃、80℃、85℃、90℃、95℃、100℃〜約110℃、120℃、150℃、175℃、200℃、及び/又はこれらの任意の組み合わせの融点を有し、範囲、開始点及び/又は終了点を形成する。別の実施形態において、組成物は、組成物の0重量%又は0.0001重量%未満、0.001重量%未満、0.01重量%未満又は0.1重量%未満の、約75℃を超える融点を有する非水溶性熱可塑性成分を含む。
一実施形態において、非水溶性成分はパラフィンワックスを含む。本明細書に援用するところの「Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology」(第5版、第26巻、216頁)では、パラフィンワックスは、引火点(閉鎖カップ)=204℃、98.9℃における粘度=4.2〜7.4、融点範囲=46℃〜68℃、98.9℃における屈折率=1.430〜1.433、平均分子量=350〜420、分子1個当たりの炭素原子数=20〜26、固形ワックスの展性/結晶性、脆弱性〜結晶性など、典型的な特性を有することを記述している。一実施形態では、非水溶性成分はこれらの特定の性質を有する。
別の実施形態において、非水溶性成分は微結晶性ワックスである。一実施形態において、微結晶ワックスは、精製され、かつ/又は実質的に純粋である。更なる実施形態において、ペトロラタムは微結晶性ワックスを与えない。本明細書に援用するところの「Encyclopedia of Polymer Science and Engineering」(第2版、第17巻、788頁)では、微結晶性ワックスの分子量は450〜800の範囲であると述べている。本明細書に援用するところの「Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology」(第5版、第26巻、216頁)では、微結晶性ワックスは以下の典型的な性質を有するとしている。すなわち、引火点(閉鎖カップ)=260℃、98.9℃における粘度=10.2〜25mm/s、融点範囲=60℃〜93℃、98.9℃における屈折率=1.435〜1.445、平均分子量=600〜800、分子1個当たりの炭素原子数=30〜75、固体ワックスの展性/結晶性=展性/可塑性〜靱性/脆性であり、一実施形態では、粘度指数改良剤はこれらの特定の性質を有している。
13C−NMRを用いて測定したとき、アルキルの総分岐率は微結晶性ワックスでは12%、ペトロラタムでは約43%であった。
別の実施形態において、微結晶性ワックスは、約50℃〜約100℃の範囲の融点を有する。更なる実施形態において、微結晶性ワックスは、約50℃、55℃、60℃、65℃、約70℃〜70℃、75℃、80℃、85℃、90℃、95℃、100℃又はこれらの任意の組み合わせの範囲の融点を有する。一実施形態において、微結晶性ワックスは、約75℃〜約85℃の範囲の融点を有する。
別の実施形態において、微結晶性ワックスは、クロンプトン、ソンボーン社(Crompton, Sonneborn)(ウィトコ)によって製造され、Multiwax(登録商標)W−835の商品名にて呼称、販売されるものである。このワックスは、融点が約73.9℃〜約79.4℃の範囲であり(ASTM D−127によって測定)、25℃における貫通性が約60〜約80であり(ASTM D−1321によって測定)、98.9℃における動粘度が約75〜約90セイボルトユニバーサル秒であり(ASTM D−2161によって測定)、COC(クリーブランド式開放カップ)引火点が少なくとも約246℃であり(ASTM D−92によって測定)、凝結点が約68℃〜約77℃である(ASTM D−938によって測定)。
別の実施形態において、微結晶性ワックスは、クロンプトン、ソンボーン社(Crompton, Sonneborn)(ウィトコ)によって製造され、Multiwax(登録商標)180Wの商品名にて呼称、販売されるものである。このワックスは、融点が約79℃〜約87℃の範囲であり(ASTM D−127によって測定)、25℃における貫通性が約15〜約22であり(ASTM D−1321によって測定)、98.9℃における動粘度が少なくとも約75セイボルトユニバーサル秒であり(ASTM D−2161によって測定)、COC(クリーブランド式開放カップ)引火点が少なくとも約277℃であり(ASTM D−92によって測定)、凝結点が約75℃〜約82℃である(ASTM D−938によって測定)。
別の実施形態において、微結晶性ワックスは、クロンプトン、ソンボーン社(Crompton, Sonneborn)(ウィトコ)によって製造され、Multiwax(登録商標)W445の商品名にて呼称、販売されるものである。このワックスは、融点が約77℃〜約82℃の範囲であり(ASTM D−127によって測定)、25℃における貫通性が約25〜約35であり(ASTM D−1321によって測定)、98.9℃における動粘度が約75〜約90セイボルトユニバーサル秒であり(ASTM D−2161によって測定)、COC(クリーブランド式開放カップ)引火点が少なくとも約277℃であり(ASTM D−92によって測定)、凝結点が約72℃〜約77℃である(ASTM D−938によって測定)。
一実施形態において、非水溶性成分は、微結晶性ワックスを含み、約2%〜約30%の量で存在し、別の実施形態では、約5%〜約10%の量で存在する。
微結晶性ワックス及びパラフィンワックスはいずれも石油ワックスであるが、これらの間には特定の相違点がある。微結晶性ワックスは、石油精製プロセスからの特定の留分を脱油することによって製造される、固体の飽和脂肪族炭化水素の精製混合物である。大部分非分枝アルカンを含有するよく知られたパラフィンワックスと異なり、微結晶性ワックスはイソパラフィン系(分枝)炭化水素及びナフテン系炭化水素を高い割合で含有している。微結晶性ワックスは、パラフィンワックスの大きな結晶に対して、その微細な結晶によって特徴付けられる。微結晶性ワックスは、高分子量の飽和脂肪族炭化水素からなる。微結晶性ワックスは一般的に、パラフィンワックスと比較してより色が濃く、より粘稠、高密度、高粘着性、かつより高弾性であり、より高い分子量及び融点を有している。微結晶性ワックスの弾性及び粘着特性は、微結晶性ワックスが含む非直鎖成分と関係している。一般的な微結晶性ワックスの結晶構造は、微小かつ薄いものであり、パラフィンワックスと比較して微結晶性ワックスの可撓性をより高いものとしている。
「Encyclopedia of Polymer Science and Engineering」(第17巻、788頁、1989 John Wiley & Sons)によれば、パラフィンワックスの分子量は約280〜560(C20〜C40)の範囲であり、微結晶性ワックスの分子量は450〜800(C35〜C60)の範囲である。パラフィンワックス中のn−アルカンの量は、通常75%を上回り、100%である場合もあるが、微結晶性ワックスは、主としてイソパラフィン系及びナフテン系の飽和炭化水素と、いくらかのn−アルカンとから構成される。
Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology,John Wiley & Sons,2005によれば、パラフィンワックスの数平均分子量は350〜420、分子当たりの炭素数は20〜36個であり、微結晶性ワックスの数平均分子量は600〜800、分子当たりの炭素数は30〜75個である。パラフィンワックスは巨大結晶性かつ脆性であり、40〜90%の直鎖アルカンと、残りのC18〜C36イソアルカン及びシクロアルカンとから構成される。パラフィンワックスは、主として直鎖アルカンからなる石油ワックスである。微結晶性ワックスは、直鎖アルカンに加えて相当な割合の分枝状及び環状飽和炭化水素を含む石油ワックスである。ワックスの屈折率及びASTM D−938によって測定されるその凝固点に基づいた分類体系が開発されている。パラフィンワックスの98.9℃における屈折率は1.430〜1.433であり、微結晶性ワックスの98.9℃における屈折率は1.435〜1.445である。パラフィンワックスは結晶に砕けやすいが、微結晶性ワックスは展性/可塑性〜靱性/脆性である。パラフィンワックスが油に対する親和性がほとんどないのに対して、微結晶性ワックスは油に対する親和性が高い。パラフィンワックスと異なり、油は微結晶性ワックスの結晶格子内にしっかりと保持され、表面に移動することはない。Hawley’s Condensed Chemical Dictionary 第13版、John Wiley & Sons,1997によれば、パラフィンワックスは、約47〜65℃の融点を有し、Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology,John Woley & Sons,2005によれば46〜68℃の融点を有するとされている。Hawley’s Condensed Chemical Dictionary第13版、John Wiley & Sonsによれば、微結晶性ワックスは、約63〜88℃の融点を有し、Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology、John Woley & Sons、2005によれば、60〜93℃の融点を有するとされている。
各種の添加剤
可塑剤
本開示の組成物はまた、所望により、安全かつ有効な量の1つ又は複数の毒物学的に許容可能な可塑剤を含む。様々な実施形態において、可塑剤の濃度範囲は、約0.01%〜約10%である。別の実施形態において、可塑剤は非水溶性である。
特定の実施形態では、義歯接着剤組成物が熱可塑的に押し出されたとき、可塑剤の作用の結果として、硬化及び固定することはない。別の実施形態では、可塑剤は非水溶性成分又は義歯接着剤組成物を凝固させない。別の実施形態において、非水溶性熱可塑性成分は、硬化及び固定しない。
特定の実施形態において、義歯接着剤組成物は、組成物の0重量%、又は0.0001重量%未満、0.001重量%未満、0.01重量%未満、又は0.1重量%未満の可塑剤を含んでよい。
本発明で使用してよい可塑剤として、ポリエチルメタクリレート、トリアセチン、フタル酸及びその誘導体、グリセロールトリアセテート、クエン酸及びその誘導体、リン酸及びその誘導体、グリコール及びその誘導体、パラフィンワックス、脂肪酸のペンタエリスリトールエステル、ステアリン酸及びその誘導体、一ステアリン酸グリセロール、ポリエチレングリコール、ブチルフタリルブチルグリコラート、ジメチルフタレート、ジブチルフタレート、トリアセチン、トリエチルシトレート、アセチルトリエチルシトレート、アセチルトリブチルシトレート、リン酸トリフェニル、ジエチレングリコール、カプリル酸トリグリセリド、カプリン酸トリグリセリド、プロピレングリコールジカプリレート/カプレート、ポリエチレン又はグリセリンの1つ又は複数が挙げられるが、これらに限定されない。
治療活性物質
義歯接着剤組成物はまた、1つ又は複数の治療活性物質を含んでもよい治療活性物質は、約0.01〜約10%の濃度で存在してよい。治療活性物質として、例えば、ヨウ素、トリクロサン、過酸化物、スルホンアミド、ビスビグアニド、又はフェノール系化合物等の抗菌剤、テトラサイクリン、ネオマイシン、カナマイシン、メトロニダゾール、塩化セチルピリジニウム、臭化ドミフェン、又はクリンダマイシン等の抗生物質、アスピリン、アセトアミノフェン、ナプロキセン及びその塩、イブプロフェン、ケトロラク、フルルビプロフェン、インドメタシン、オイゲノール、又はヒドロコルチゾン等の抗炎症剤、硝酸カリウム、塩化ストロンチウム、又はフッ化ナトリウム等の歯科用脱感作剤、フッ化ナトリウム、フッ化第一スズ、MFP(モノフルオロリン酸塩)等のフッ化物、リドカイン又はベンゾカイン等の麻酔剤、過酸化物等の漂白剤、カンジダ・アルビカンスの治療用のものなどの抗カビ剤、インスリン、ステロイド、ハーブ及びその他の植物由来の治療薬、並びに重曹が挙げられる。他の好適な治療活性物質は、Physicians’Desk Reference第62版、2008及びPhysicians’Desk Reference for non−prescription drugs、dietary supplements,and herbs,第29版(一般用医薬品、栄養補助食品及びハーブに関する部分は、本明細書に参照によって援用される)で述べられている。
特定の実施形態において、活性剤は、結石予防剤、フッ化物イオン源、スズイオン源、ホワイトニング剤、抗菌剤、抗プラーク剤、防汚染剤、抗沈殿剤、抗歯肉炎剤、抗歯石剤、抗歯周炎剤、抗刺激剤、虫歯予防剤、抗炎症剤、栄養素、酸化防止剤、抗ウイルス剤、抗真菌剤、鎮痛剤、麻酔薬、H−2拮抗剤、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
風味、芳香、及び知覚活性物質
本発明の組成物はまた、風味、芳香、及び/又は知覚効果を提供する1つ以上の成分(例えば、暖気剤又は涼気剤)を含んでもよい。好適な成分として、例えば、メントール、冬緑油、ペパーミント油、スペアミント油、リーフアルコール、クローブ芽油、アネトール、サリチル酸メチル、ユーカリプトール、カッシア、1〜8メンチルアセテート、セージ、オイゲノール、パセリ油、オキサノン、α−イリソン、マジョラム、レモン、オレンジ、プロペニルグエトール、シナモン、バニリン、チモール、リナロール、シンナムアルデヒドグリセロールアセタール、それらの誘導体、及びこれらの組み合わせが挙げられる。一実施形態において、活性物質は、ショウノウ、ユーカリ油、及びベンズアルデヒド等のアルデヒド誘導体、又はこれらの組み合わせ等の香料である。
これらの薬剤は、組成物の約0.01重量%〜ら約40重量%の濃度で存在してよく、別の実施形態では、約0.05重量%〜約5重量%、別の実施形態では、約0.1重量%〜約2重量%の濃度で存在してもよい。
その他の各種添加剤
他の好適な成分には、着色剤及び防腐剤(例えば、メチル及びプロピルパラベン)が挙げられる。特定の実施形態において、着色剤及び防腐剤は、組成物の約0.01〜約20重量%、約0.2〜約10重量%、約1〜約5重量%の濃度で存在してよく、特定の実施形態においては、約0.01重量%、0.2、1、2、5〜約1、5、10、20重量%又はこれらの任意の組み合わせの濃度で存在してもよい。更に、組成物は、1つ又は複数の溶剤も含んでよい。これらの任意の溶剤は、非水溶性成分と混和させてよく、かつ/又は、その場で消散させることもできる。特定の実施形態において、これらの溶媒は、蒸発、溶解、分散、バイオ吸収、又は任意の他の好適な手段によってその場で消散させてもよい。別の実施形態では、義歯接着剤組成物が物品であるとき、これらの溶剤は、義歯接着物品を残して、その場で消散させてもよい。一実施形態では、溶媒として、シリコーン、炭化水素、イソドデカン、イソヘキサデカン、イソエイコサン、ポリイソブテン、又はこれらの組み合わせが挙げられる。
義歯接着剤組成物
義歯接着剤組成物は、多くの異なる形態を取ることができる。例えば、組成物は、エマルション、分散剤、スラリー、ゲル、クリーム、ペースト、又はこれらの組み合わせであってよい。一実施形態において、義歯接着剤組成物は、ゲル、クリーム、又はペーストの形態である。別の実施形態において、義歯接着剤組成物は、例えばチューブ、注射器、及び/又はポンプ等の容器のノズルから、義歯表面又は口腔表面に直接押し出すことができる。
義歯接着剤組成物はまた多くの特性を有し、例えば、組成物は生体内分解性、非水性、又はこれらの組み合わせであってよい。
特定の実施形態において、本組成物は、組成物の0重量%、又は0.0001重量%未満、0.001重量%未満、0.01重量%未満、又は0.1重量%未満の、4個以上のリン原子を含むリン酸亜鉛分子、ポリリン酸、そのアルカリ塩及びこれらの混合物、ヘキサメタポリリン酸、そのアルカリ塩及びこれらの混合物、又は4個以上のリン原子を含むヘキサメタポリリン酸、これらのアルカリ塩及びこれらの混合物の少なくとも1つを含む。
義歯接着剤組成物及びその成分は、本明細書に開示している要素及び特性の任意の組み合わせを有してもよい。
製造方法
本発明の組成物は、米国特許出願第12/939,399号及び同第13/043,649号、並びに米国特許第3,003,988号、同第4,569,955号、同第5,073,604号、同第5,872,161号、同第5,830,933号、同第6,025,411号、同第6,110,989号、同第6,239,191号、同第5,525,652号、同第5,753,723号及び/又は同第5,304,616号に記載されているものを含む、当業者に周知のプロセスを用いて調製することができる。
一般に、義歯接着剤成分と凝集力向上成分とを共にブレンドし、義歯接着剤の粉末形態を提供する。一般に、義歯接着剤成分と凝集力向上成分とを、鉱油、ペトロラタム及び/又は微結晶性ワックスなどの非水溶性担体と共に加熱しながらブレンドし、クリーム形態の義歯接着剤を提供する。一般に、義歯接着剤成分と凝集力向上成分とを、微結晶性ワックスなどの非水溶性担体と共に加熱しながらブレンドし、押し出し、形状に切断して、予備成形物品形態の義歯接着剤を提供する。
調製可能な本発明の組成物の例を以下に示す。
チャート1(試料A〜K)に示す義歯接着剤組成物は、以下の成分を共にブレンドすることによって製造することができる。各成分量は、組成物の重量パーセントで示す。具体的には、チャート1(A〜K)に示す義歯接着剤試料はそれぞれ、以下のとおり調製することができる。最初に、ウォールスクレーパブレード(Haagen and Rinau社のUnimix)及び温水ジャケットを備えたミキサーを水槽及び真空ポンプに接続する。温水ジャケットの水槽を約65℃に設定する。鉱油、ペトロラタム、及び着色剤をミキサー容器に加える。撹拌機を約30RPMにし、組成物の温度が約65℃に達するまで混合する。更に約10分間、継続して混合する。AVE/MA塩、カルボキシメチルセルロース、リン酸二ナトリウム(200メッシュのふるいにかける)及びシリカを、漏斗を介して約30〜50RPMで、ベントを開放した状態でミキサーに添加する。ベントを閉め、混合を止める。粉末の固まりを擦り落とす。約70RPMで混合を再開し、組成物が約65℃に達するまで混合を継続する。約60.96cm(24インチ)のHgを引いて、真空を作り、真空下で更に約20分間混合する。混合を止め、ポンプを停止し、ベントをゆっくり開き、真空を解除し、蓋を開ける。試料を、箔チューブなどの好適な容器に充填する。各成分量は、組成物の重量パーセントで示す。
Figure 0005864765
Penreco社より入手可能なDRAKEOL 35又はSonneborn社より入手可能なKAYDOL
Penreco社より入手可能なSNOW WHITE
CP Kelco社より入手可能なCEKOL 30,000P
Evonik Degussa社より入手可能なAEROSIL 200
Colorcon社より入手可能なOPATINT RED OD 1646
リン酸二ナトリウム、無水物、USP[製品7771−06、CAS 7558−79−4]
Mallinckrodt/Macron/Avantor/J.T.Bakerより入手可能[リン原子1個を含む]
チャート2〜4の試料A〜Zは、以下のとおり製造することができる。最初に、ウォールスクレーパブレード(Haagen and Rinau社のUnimix)及び温水ジャケットを備えたミキサーを水槽及び真空ポンプに接続する。温水ジャケットの水槽を約95℃に設定する。鉱油、着色剤、及び微結晶性ワックスをミキサー容器に添加する。約10分間待機し、微結晶性ワックスの軟化後、攪拌機を約30RPMにし、組成物の温度が約90℃に達するまで混合する。カルボキシメチルセルロースを、漏斗を介して約30〜50RPMで、ベントを開放した状態でミキサーに添加し、組成物の温度が約90℃に戻るまで継続して混合する。ベントを閉め、混合を止める。粉末の固まりを擦り落とす。水槽温度を約60℃に設定する。約70RPMで混合を再開する。組成物の温度が約65℃に達したら、水槽温度を約65℃に設定する。混合を停止し、AVE/MA塩、リン酸二ナトリウム(200メッシュのふるいにかける)及びシリカを、漏斗を介して約30〜50RPMで、ベントを開放した状態でミキサーに添加する。約70RPMで継続して混合する。組成物の温度が約65℃に戻ったら、ベントを閉じ、約60.96cm(24インチ)Hg引いて真空にする。真空下で更に約20分間継続して混合する。混合を止め、ポンプを停止し、ベントをゆっくり開き、真空を解除し、蓋を開ける。組成物を、箔チューブなどの好適な容器に充填する。
Figure 0005864765
Penreco社より入手可能なDRAKEOL 5
Sonneborn社より入手可能なMULTIWAX W−835
CP Kelco社より入手可能なCEKOL 30,000P
Evonik Degussa社より入手可能なAEROSIL 200
リン酸二ナトリウム、無水物、USP[製品7771−06、CAS 7558−79−4]
Mallinckrodt/Macron/Avantor/J.T.Bakerより入手可能[リン原子1個を含む]
Figure 0005864765
Penreco社より入手可能なDRAKEOL 5
Sonneborn社より入手可能なMULTIWAX W−835
CP Kelco社より入手可能なCEKOL 30,000P
Evonik Degussa社より入手可能なAEROSIL 200
リン酸二ナトリウム、無水物、USP[製品7771−06、CAS 7558−79−4]
Mallinckrodt/Macron/Avantor/J.T.Bakerより入手可能[リン原子1個を含む]
Figure 0005864765
Penreco社より入手可能なDRAKEOL 5
Sonneborn社より入手可能なMULTIWAX W−835
CP Kelco社より入手可能なCEKOL 30,000P
Evonik Degussa社より入手可能なAEROSIL 200
リン酸ニナトリウム、無水物、USP[製品7771−06、CAS 7558−79−4]
Mallinckrodt/Macron/Avantor/J.T.Bakerより入手可能[リン原子1個を含む]
Figure 0005864765
Sonnebornより入手可能なMULTIWAX W−835
CP Kelcoより入手可能なCEKOL 30,000P
リン酸二ナトリウム、無水物、USP[製品7771−06、CAS 7558−79−4]
Mallinckrodt/Macron/Avantor/J.T.Bakerより入手可能[リン原子1個を含む]
チャート5の試料A〜Kは、下記のとおり製造することができる。上記組成物は、ワックスを溶融し、粉末を添加し、成分を混合し、その混合物を薄いシート上に押し出し、好適な形状に切断することによって製造し、義歯に適用することができる。
義歯接着剤組成物の追加例
追加例の組成物は、上記の製法の百分率及びチャート1〜5の製造手順により、リン酸二ナトリウムの全て又は一部をピロリン酸四ナトリウム及び/又はトリポリリン酸ナトリウムと置き換えて、調製することができる。
上記例の組成物を互いにブレンドし、複合例を提供することもできる。各種成分の濃度も、約0%、5%、10%、25%、50%、75%、又は更には100%増減させることができる。また、所望により、鉱油の等級を変更して、Calumet/Penrecoより供給されたDrakeol 5、10、13、15、19、21、34、若しくは35、又はSonneborn/Witcoなどの他の供給業者から提供された同等の等級のものを含んでもよい。所望により、W445又はW180など、微結晶ワックスの等級も変更可能である。AVE/MA共重合体塩も変更して、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、亜鉛、ストロンチウム、鉄、又はこれらの混合物からなる共重合体塩を含むことができる。所望により、他の着色剤及び/又は風味を添加又は省略してもよい。所望により、成分を添加する順序及び/又は加熱/冷却する順序を変更してもよい。
以下の実施例は、本開示の範囲内にある実施形態を更に説明及び実証する。これらの実施例は、あくまで説明を目的として与えられるものであって、本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。これらの実施形態には、本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく多くの変更が可能である。
(実施例1)
表1に示す以下の義歯接着剤試料(A〜E)はそれぞれ、本開示による凝集力向上効果を示すために調製した。具体的には、表1に示す以下の義歯接着剤試料(A〜E)は、リン酸二ナトリウム、ピロリン酸四ナトリウム、及びトリポリリン酸ナトリウムの凝集力向上効果を示すために調製した。試料は、以下の方法を使用して調製され、「Ca(70)/Na(10)MVE/MA塩(AN169から製造)」は、以下のプロセスを用いて製造された、すなわち、水1890.84グラムを秤量して、4リットルガラス反応容器に入れ、約15%を残して、容器の両側面を洗い流す。実験室用攪拌器で混合しながら、76.09グラムのMVE/MA Gantrez AN169を添加し、次いで、25.28グラムのCa(OH)、次いで、7.80グラムのNa(OH)50%溶液を添加する。継続して混合を行いながら、88.5℃に設定した加熱マントルで混合物を加熱する。約88.5℃で約2時間反応させた後、混合を止めて、浅いステンレス鋼トレイに反応液を注ぐ。70℃に設定した対流式オーブンにトレイを置き、約21時間、溶液を乾燥させる。トレイを引き出して、乾燥させた塩の薄片を取り除く。80マイクロメートルのふるいを使用して、Fritschミル内の薄片を製粉する。この粉末が「Ca(70)/Na(10)MVE/MA塩(AN169から製造)」である。表1の試料B、C、D及びEを製造するために、まず、リン酸塩を200メッシュのふるいにかけた。次に、125mLガラスジャーで、リン酸塩を「Ca(70)/Na(10)MVE/MA塩(AN169から製造)」に添加した。次に、最低2分間、手動により攪拌し、ジャーを回転させて、これをブレンドした。各成分量は、組成物の重量(グラム)で示す。
Figure 0005864765
リン酸二ナトリウム、無水物、USP[製品7771−06、CAS 7558−79−4]
Mallinckrodt/Macron/Avantor/J.T.Bakerより入手可能[リン原子1個を含む]
ピロリン酸四ナトリウム、無水物、FCC[製品TSPP、CAS 7722−88−5]Prayon Inc社より入手可能[リン原子2個を含む]
トリポリリン酸ナトリウム、FCC[製品S1508、CAS 7758−29−4]Spectrum社より入手可能[リン原子3個を含む]
Glass Hヘキサメタリン酸ナトリウム、Fines Food Grade社[CAS 68915−31−1]
[平均鎖長繰り返し単位18〜30]ICL Performance Products社より入手可能[リン原子18〜30個を含む]
以下に示す「凝集力試験」手順を用いて、表1の試料A〜Eの凝集力を評価した。この試験手順の結果を以下にまとめる。
凝集力試験手順
凝集力試験手順は、以下のとおりである。
1.以下に記載する希釈系列を製造するために、一連の7×4ドラムバイアルが必要である。
2.4ドラムガラスバイアルにおいて、凝集力試験対象の粉末を秤量して、以下の表に記載の量にする。
3.蒸留水を事前に秤量して、3mL注射器に入れ、以下の表に記載の量にする。
Figure 0005864765
4.卓上型渦流攪拌機[VWR社アナログ渦流攪拌機]にバイアルを配置する。渦流攪拌機を設定番号10に設定する。
5.渦流攪拌機の電源を入れ、渦形態においてバイアルの内側付近で粉末を回転させるようにバイアルを置く。
6.渦混合しながら、予め秤量した蒸留水を4ドラムバイアルに添加する。添加に約0.5秒超要してはならない。
7.溶液を30秒間、又はメニスカスが落下しなくなるまで(いずれか早い方)、混合する。
8.バイアルのキャップをバイアル上に確実に締める/閉める。
9.混合物を30分間均衡にさせる。
10.バイアルの上下を反対にし、18〜24時間、20℃〜24℃で放置する。
11.バイアルの画像を取り、ガラスバイアルの側面での試料流量によって、試料の凝集性を評価する。一般に、凝集性が低い試料ほど、流動が大きくなるため(及びその逆)、これが試料の凝集性の指標である。
Figure 0005864765
表2及び図1に、表1の試料A〜Eの凝集力試験手順の結果を示す。表1の試料A〜Eのそれぞれについて、1:1、1:2、1:3、1:4、1:6、1:8及び1:10の希釈度で(凝集力試験手順に記載されているとおり蒸留水を用いて)、合計7個の試料を調製した(図1に示し、更に以下に記述するとおり)。試料の凝集性は、固定した希釈度での流動範囲によって評価した。試料間差が非常に顕著であったため、1:4の希釈度を選択した。この1:4の希釈度では、凝集性が低い試料ほど、流れやすい液体に変化し、流動が大きかったが、凝集性が高い試料ほど、上面からの最小の流動を示した(その代りに、凝集性ゲルの状態で残留していた)。また、試料の凝集性は、凝集性ゲルが流れやすい液体に変化し、完全にバイアルの底面に流動した最も低い希釈度によっても評価され、凝集性が低い試料ほど低い希釈度で変換し、凝集性が高いほど高い希釈度で変化した。表2に示す凝集力試験結果から、水和されたときに、(試料B、C及びD)は(試料A)より凝集性が高く、これは、試料B、C及びDが、1:4の希釈度において凝集性ゲルとして残留し、上面からの流動性が最小であったためであり、一方、試料Aは、同じ1:4の希釈度において、完全にバイアルの底面に流動する流れやすい液体に変化し、また、試料B、C、及びDは、希釈度が高いとき(それぞれ1:10、1:6及び1:6)のみ、完全にバイアルの底面に流動する流れやすい液体に変化した、試料Aは、希釈度が低いとき(1:3)に変化したことがわかる。このことから、リン酸二ナトリウム(試料B)、ピロリン酸四ナトリウム(試料C)、及びトリポリリン酸ナトリウム(試料D)では、水和されたときに義歯接着剤成分(Ca(70)/Na(10)MVE/MA塩)の凝集力が増加することがわかる。これは更に、リン酸二ナトリウム、ピロリン酸四ナトリウム、及びトリポリリン酸ナトリウムが、凝集力向上成分として機能することがわかる。
また、上記の結果から、試料Eは、水和されたときに、試料Aと同じ1:4の固定希釈度において、完全にバイアルの底面に流動する流れやすい液体に変化したため、試料Aの凝集性よりも低く、また、試料Eは、試料Aと同様に、低い希釈度1:3において流れやすい液体に変化したことがわかる。このことから、水和されたとき、繰り返し単位が18〜30の平均鎖長を有するポリリン酸ナトリウム(試料E)では、義歯接着剤組成物(Ca(70)/Na(10)MVE/MA塩)の凝集力が増加しないことがわかる。これは更に、繰り返し単位が18〜30の平均鎖長を有するポリリン酸ナトリウムでは、凝集力向上成分として機能しないことがわかる。
(実施例2)
表3に示す以下の義歯接着剤試料(A〜E)はそれぞれ、本開示による凝集力向上効果を示すために調製した。試料は以下の方法を用いて調製した−具体的には、表3に示す以下の義歯接着剤試料(A〜E)は、リン酸ニナトイウムの凝集力向上効果、及びヘキサメタリン酸ナトリウムの凝集力向上効果の欠如を示すために調製した。「Ca(70)/Na(10)MVE/MA塩(AN169から製造)」は、水の存在下において、MVE/MAポリマー(ISP社の製品番号AN169)をCa(OH)及びNaOHと反応させて、Ca(70)/NA(10)MVE/MA塩溶液を生成することによって製造した。次に、この溶液をドラム乾燥機で乾燥させ、フィッツミルにより製粉し、最後に空気ジェット製粉を行った。この粉末が、表3の試料A〜Dで使用された「Ca(70)/NA(10)MVE/MA塩(AN169から製造)」である。表3の試料B、C、D及びEを製造するために、まず、リン酸塩を200メッシュのふるいにかけた。次に、ガラスジャー内で、リン酸塩を「Ca(70)/Na(10)MVE/MA塩(AN169から製造)」に添加した。次に、これを手動により攪拌し、ジャーを回転させてブレンドした。各成分量は、組成物の重量(グラム)で示す。
Figure 0005864765
リン酸二ナトリウム、無水物、USP[製品7771−06、CAS 7558−79−4]
Mallinckrodt/Macron/Avantor/J.T.Bakerより入手可能[リン原子1個を含む]
Spectrum Chemicals社の製品番号S2603、CAS 10124−56−8、H18Na[リン原子6個を含む]
ICL Performance Products社の製品番号218ヘキサリン酸、CAS 68915−31−1、Na(n+2)(3n+1)、平均n=13
[平均リン原子13個を含む]
Prayon Inc社の製品番号440−FG PrayPhos(NaPO、16<n<22[リン原子17個〜22個を含む]
次に、上記実施例1に記載されたとおり、「凝集力試験」手順を用いて、表3の試料A〜Eの凝集力を評価した。ヘキサメタリン酸ナトリウム試料を3社の異なる供給業者により評価した。詳細は表3を参照のこと。この試験手順による結果は、以下の表4に示す。
Figure 0005864765
表4及び図2に、表3の試料A〜Eの凝集力試験手順の結果を示す。表3の試料A〜Eのそれぞれについて、1:1、1:2、1:3、1:4、1:6、1:8及び1:10の希釈度で(凝集力試験手順に記載されているとおり蒸留水を用いて)、合計7個の試料を調製した(図2に示し、更に以下に記述するとおり)。試料の凝集性は、固定した希釈度での流動範囲によって評価した。試料間差が非常に顕著であったため、1:4の希釈度を選択した。この1:4の希釈度では、凝集性が低い試料ほど、流れやすい液体に変化し、流動が大きかったが、凝集性が高い試料ほど、上面からの最小の流動を示した(その代りに、凝集性ゲルの状態で残留していた)。試料の凝集性は、凝集性ゲルが流れやすい液体に変化し、完全にバイアルの底面に流動した最も低い希釈度によっても評価され、凝集性が低い試料ほど低い希釈度で変化し、凝集性が高いほど高い希釈度で変化した。また、表4に示す凝集力試験結果から、水和されたときに、(試料B)は(試料A)より凝集性が高く、これは、試料Bが、1:4の希釈度において凝集性ゲルとして残留し、上面からの流動性が最小であったためであり、一方、試料Aは、同じ1:4の希釈度において、完全にバイアルの底面に流動する流れやすい液体に変化し、また、試料Bは、1:8の高い希釈度においてのみ、完全にバイアルの底面に流動する流れやすい液体に変化し、試料Aは、1:2の低い希釈度において流れやすい液体に変化したことがわかる。このことから、リン酸二ナトリウム(試料B)では、水和されたとき、義歯接着剤成分(Ca(70)/Na(10)MVE/MA塩)の凝集力が増加することがわかり、更に、リン酸二ナトリウムが凝集力向上成分として機能することがわかる。
また、上記の結果から、試料C、D及びEの凝集性は、水和されたとき、試料Aよりも低く、これは、試料C、D及びEが、試料Aと同じ1:4の固定希釈度において、完全にバイアルの底面に流動する流れやすい液体に変化したためであり、試料C、D及びEは、試料Aと同様の低い希釈度で流れやすい液体に変換したことがわかる。このことから、リン原子6個(試料C)、13個(試料D)、又は17個〜21個(試料E)を有するヘキサメタリン酸ナトリウムでは、水和されたとき、義歯接着剤成分(Ca(70)/Na(10)MVE/MA塩)の凝集力が増加しないことがわかる。これは更に、リン原子6個、13個、又は17個〜21個を有するヘキサメタリン酸ナトリウムなど、ポリリン酸塩[ポリリン酸アルカリ塩とも呼ばれる]が、凝集力向上成分として機能しないことを示す。
本明細書に開示した寸法及び値は、記載された正確な数値に厳密に限定されるものと理解されるべきではない。むしろ、特に断らない限り、そのような寸法のそれぞれは、記載された値及びその値の周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味するものとする。例えば、「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。
任意の相互参照又は関連特許若しくは関連出願を包含する本明細書に引用される全ての文献は、明確に除外ないしは別の方法で限定されない限り、その全てを本明細書中に参照により組み込まれる。いずれの文献の引用も、こうした文献が本願で開示又は特許請求される全ての発明に対する先行技術であることを容認するものではなく、また、こうした文献が、単独で、あるいは他の全ての参照文献とのあらゆる組み合わせにおいて、こうした発明のいずれかを参照、教示、示唆又は開示していることを容認するものでもない。更に、本文書において、用語の任意の意味又は定義の範囲が、参考として組み込まれた文書中の同様の用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合には、本文書中で用語に割り当てられる意味又は定義に準拠するものとする。
本発明の特定の実施形態が例示され記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を添付の「特許請求の範囲」で扱うものとする。

Claims (12)

  1. 義歯接着剤組成物であって、
    a)前記義歯接着剤組成物の20.0重量%〜70.0重量%の量の義歯接着剤成分であって、メチルビニルエーテル−マレイン酸共重合体の部分塩とカルボキシメチルセルロースナトリウムとの混合物を含む、義歯接着剤成分と、
    b)前記義歯接着剤組成物の0.001重量%〜10重量%の量の凝集力向上成分であって、リン酸二ナトリウムである、凝集力向上成分と、
    を含む、義歯接着剤組成物。
  2. 前記凝集力向上成分の量が、前記義歯接着剤組成物の0.01重量%〜10.0重量%である、請求項1に記載の義歯接着剤組成物。
  3. 前記凝集力向上成分の量が、前記義歯接着剤組成物の0.1重量%〜2.0重量%である、請求項1に記載の義歯接着剤組成物。
  4. 前記義歯接着剤成分が、セルロース、セルロース誘導体、デンプン、デンプン誘導体、単糖類、単糖類誘導体、ポリエチレンオキシド、アルジネート、グアーガム、ゼラチン、アルギン、トラガカント、アクリルアミドポリマー、カルボキシポリメチレン、ポリアミン、ポリ四級化合物、ポリビニルピロリドン、ポリマー酸、ポリマー塩、又はポリヒドロキシ化合物のうちの少なくとも1つを更に含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の義歯接着剤組成物。
  5. 前記義歯接着剤成分が、セルロース、セルロース誘導体、デンプン、デンプン誘導体、単糖類、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、カラギーナン、アルジネート、カラヤガム、キサンタンガム、グアーガム、ゼラチン、トラガカント、キトサン、アクリルアミドポリマー、カルボキシポリメチレン、ポリアミン、ポリ四級化合物、ポリビニルピロリドン、ポリマー酸、又はポリマー塩のうちの少なくとも1つを更に含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の義歯接着剤組成物。
  6. 前記義歯接着剤成分が、カルシウム、亜鉛、マグネシウム、ストロンチウム、鉄、カリウム、ジルコニウム、又はナトリウムのうちの少なくとも1つであるカチオン性塩機能性成分を含有するアルキルビニルエーテル−マレイン酸又は無水物の共重合体の部分塩を含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の義歯接着剤組成物。
  7. 前記アルキルビニルエーテル−マレイン酸塩は、AN169の塩又はベンゼンフリーAN169[BF]の塩のうちの少なくとも1つである、請求項6のいずれか一項に記載の義歯接着剤組成物。
  8. 前記義歯接着剤成分が、60%〜72%のカルシウムカチオンと、0〜10%のナトリウムカチオンと、20%〜40%遊離酸成分とを有するカチオン性塩機能性成分を含有するアルキルビニルエーテル−マレイン酸又は無水物の共重合体の部分塩を含む、請求項1に記載の義歯接着剤組成物。
  9. 非水溶性液体又は非水溶性熱可塑性成分の少なくとも1つである非水溶性成分を更に含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の義歯接着剤組成物。
  10. 前記非水溶性成分は、微結晶性ワックス、鉱油、ペトロラタム、シリコーン、又は炭化水素のうちの少なくとも1つである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の義歯接着剤組成物。
  11. 前記組成物が、前記組成物の0.1重量%未満の亜鉛を含む、請求項1に記載の義歯接着剤組成物。
  12. 前記組成物が、亜鉛を含有しない、請求項1に記載の義歯接着剤組成物。
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