以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明を省略する場合がある。
なお、実施の形態において例示される各構成要素の寸法、材質、形状、それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるものであり、本発明はそれらの例示に限定されるものではない。また、各図における各構成要素の寸法は、実際の寸法と異なる場合がある。
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1に係る液晶表示装置100の構成を示すブロック図である。図1に示すように、液晶表示装置100は、レーザー光源アレイ6と、LED光源アレイ8と、放熱器2と、送風器3と、温度測定部9と、制御部50とを備える。なお、図1には、図の簡略化のために、映像を表示するための構成要素等は図示していない。
レーザー光源アレイ6およびLED光源アレイ8は、詳細は後述するが、複数の光源で構成される。放熱器2は、詳細は後述するが、レーザー光源アレイ6およびLED光源アレイ8を放熱する。放熱器2は、熱を伝達しやすい金属で構成される。送風器3は、送風する機能を有する。送風器3は、ファンを回転させることにより送風する軸流方式の送風機である。なお、送風器3は、ファンを使用せずに送風を行う機器であってもよい。
温度測定部9は、該温度測定部9周辺の温度を測定するための構成要素である。温度測定部9は、温度を測定するための素子のみ、または、当該素子と回路を組み合わせたもので構成される。以下においては、温度測定部9が測定した温度を、測定温度ともいう。温度測定部9は、随時、測定温度を制御部50へ送信する。
制御部50は、液晶表示装置100内の各部を制御する。制御部50は、例えば、レーザー光源アレイ6、LED光源アレイ8および送風器3を制御する。制御部50は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(microprocessor)等である。
なお、レーザー光源アレイ6、LED光源アレイ8、放熱器2、送風器3および温度測定部9の各々は、液晶表示装置100の左側および右側に左右対称に配置される。すなわち、液晶表示装置100は、該液晶表示装置100の左側および右側にそれぞれ配置された一対のレーザー光源アレイ6、LED光源アレイ8、放熱器2、送風器3および温度測定部9を備える。
以下においては、液晶表示装置100の左側に配置されるレーザー光源アレイ6、LED光源アレイ8、放熱器2、送風器3および温度測定部9を、それぞれ、レーザー光源アレイ6a、LED光源アレイ8a、放熱器2a、送風器3aおよび温度測定部9aとも表記する。また、以下においては、液晶表示装置100の右側に配置されるレーザー光源アレイ6、LED光源アレイ8、放熱器2、送風器3および温度測定部9を、それぞれ、レーザー光源アレイ6b、LED光源アレイ8b、放熱器2b、送風器3bおよび温度測定部9bとも表記する。
図2は、本発明の実施の形態1に係る液晶表示装置100の背面斜視図である。なお、図2では、図を見易くするために、映像を表示する表示部付近の構成のみを示している。
図2において、X,Y,Z方向の各々は、互いに直交する。以下の図に示されるX,Y,Z方向の各々も、互いに直交する。以下においては、X方向と、当該X方向の反対の方向(−X方向)とを含む方向をX軸方向ともいう。また、以下においては、Y方向と、当該Y方向の反対の方向(−Y方向)とを含む方向をY軸方向ともいう。また、以下においては、Z方向と、当該Z方向の反対の方向(−Z方向)とを含む方向をZ軸方向ともいう。
液晶表示装置100は、さらに、板状の表示部40を備える。表示部40は、映像を表示する表示面(図示せず)と、背面板金1とを含む。背面板金1は、例えばアルミニウムをプレス加工によって成型した板材の板金である。
放熱器2a,2bは、表示部40の左端部および右端部にそれぞれ配置される。すなわち、放熱器2a,2bは、左右対称に配置されている。また、放熱器2a,2bは、表示部40の背面板金1と熱的に接続される。
図3および図4は、液晶表示装置100の内部構造を表示面側から見た図である。なお、図3および図4では、図を見易くするために、表示部40の表示面は透明にしている。図3は、図2の領域R1を拡大した図である。図4は、図2の領域R2を拡大した図である。また、図3および図4は、各光源の配置状態を示す。
図2、図3および図4を参照して、放熱器2a,2bの各々の形状はくし型である。放熱器2a,2bの各々には、鉛直方向(Y軸方向)に沿った複数の風路2nが設けられる。なお、放熱器2a,2bの形状は、くし型に限定されず、直線状の風路を有する他の形状であってもよい。
送風器3a,3bは、それぞれ、放熱器2a,2bの下部(下方)に配置される。なお、送風器3a,3bの各々は、ファンを用いる軸流型の送風器に限定されず、多翼型等の他の構成の送風器であってもよい。
送風器3a,3bの各々は、制御部50の制御により、送風量を可変にする機能を有する。制御部50の制御は、例えば、PWM(Pulse Width Modulation)制御、電圧制御等である。送風器3a,3bは、ファンの回転数に応じた量の外気を取り込み、それぞれ、放熱器2a,2bに風を送り込むように動作する。すなわち、送風器3a,3bは、それぞれ、放熱器2aの風路2nおよび放熱器2bの風路2nに送風する。
なお、ここでは図示していないが、くし型の放熱器を用いる場合、別途風路を形成することが可能な囲いを、放熱器2a,2bの周辺に設けても良い。
本実施の形態に係る液晶表示装置100は、広い色再現範囲と低消費電力を共に兼ね備える構成を有する。そのため、液晶表示装置100は、光源に、複数のLED光源7をアレイ配置したLED光源アレイ8と、レーザー光源アレイ6とを組み合わせている。
LED光源7は、青色LEDと蛍光体とから構成される。具体的には、LED光源7は、青色の光を発する青色LEDチップを備えたパッケージに、この青色の光を吸収して緑色の光を発する緑色蛍光体を充填したものである。LED光源アレイ8は、鉛直方向(Y軸方向)に沿って配置された複数のLED光源7で構成される。複数のLED光源7は、アレイ配置される。より具体的には、複数のLED光源7は、アルミ基板10に表面実装される。
LED光源アレイ8を構成する複数のLED光源7の一部は、図3においてLED光源7a〜7wと表記され、図4においてLED光源7A〜7Rと表記される。すなわち、LED光源アレイ8を構成する複数のLED光源7は、図3のLED光源7a〜7wと、図4のLED光源7A〜7Rとを含む。
レーザー光源アレイ6は、鉛直方向(Y軸方向)に沿って配置された複数のレーザー発光素子5で構成される。複数のレーザー発光素子5は、アレイ配置される。レーザー発光素子5は、赤色の光を発するレーザーである。レーザー発光素子5は、当該レーザー発光素子5自体に順方向の電流が流れることにより、赤色の光を発する。以下においては、レーザー発光素子5に流れる順方向の電流を、順方向電流ともいう。
レーザー光源アレイ6を構成する複数のレーザー発光素子5の一部は、図3において、レーザー発光素子5a1,5a2,5b1,5b2,5c1,5c2と表記される。また、レーザー光源アレイ6を構成する複数のレーザー発光素子5の一部は、図4において、レーザー発光素子5d1,5d2,5e1,5e2と表記される。すなわち、レーザー光源アレイ6を構成する複数のレーザー発光素子5は、図3のレーザー発光素子5a1,5a2,5b1,5b2,5c1,5c2と、図4のレーザー発光素子5d1,5d2,5e1,5e2とを含む。
なお、板金としての背面板金1には、LED光源アレイ8およびレーザー光源アレイ6が、鉛直方向に垂直な水平方向(X軸方向)に並んで配置される。レーザー光源アレイ6は、LED光源アレイ8よりも背面板金1の内側に配置される。また、放熱器2は、背面板金1を介してレーザー光源アレイ6の背面のみに配置される。
ここで、LED光源アレイ8は、青色の単色LEDと青色の光を吸収して緑色を発光する蛍光体とを備えた青緑色LED(LED光源7)を採用している。これは、緑色の光を発する単色LEDやレーザーは、ディスプレイに適用可能な簡易で小型なものにおいて、青緑色LEDより低消費電力及び高出力の点で劣るためである。
人間は赤色の色差に対する感度が高い。そのため、赤色における波長帯域幅の差は、人間の視覚により顕著な差となって感じられる。ここで、波長帯域幅の差は色純度の差である。従来の液晶表示装置に光源として使用されている白色LEDは、特に600nmから700nm帯の赤色のスペクトルのエネルギー量が少ない。つまり、波長帯域幅の狭いカラーフィルタを用いて、純赤として好ましい630〜640nmの波長領域で色純度を高めようとすると、極めて透過光量が減少し、光の利用効率が低下する。従って、白色LEDを光源として用いる従来の液晶表示装置は、著しく輝度が低下するという問題が発生する。
一方で、レーザー発光素子は、波長帯域幅が狭く、光を損失することなしに高い色純度の光が得られる。光源に使用するレーザー発光素子を、3原色の色の中でも特に、赤色の光を出射する非常に単色性の高いレーザー発光素子とすることによる低消費電力化に対する効果および色純度向上に対する効果は高い。
そこで、本実施の形態1の液晶表示装置100においては、赤色の光を発する光源として、レーザー発光素子5を採用する。
また、従来の白色LED光源を用いた液晶表示装置では、赤色の光の波長帯域幅が広いため、赤色の光の一部がスペクトルの隣接する緑色のフィルタを透過することにより、緑色の色純度も低下させていた。しかしながら、本実施の形態1の液晶表示装置100の光源は、赤色の色純度が増すため、緑色フィルタを透過する赤色の光量が低減され、緑色の色純度を向上させることが可能となる。
純赤として好ましい630〜640nmの赤色のレーザー発光素子5は素子温度が上昇するに従い電気−光変換効率が著しく低下する。またレーザー発光素子5が高温の状態で高出力の光を出射し続けると、素子の劣化が加速し寿命が短くなってしまう。そのため、強制空冷などの効率よい冷却システムの導入が必要となる。
一方、LED光源7の温度に対する電気−光変換効率の変化は、レーザー発光素子5と比較すると極めて少ない。しかしながら、LED光源7が発する熱をレーザー発光素子5に伝熱させないように、LED光源7が発する熱を効率よく放熱させる必要がある。
レーザー発光素子5から出力される光は指向性が高い。そのため、面発光装置としての光の均一性を得るためには、レーザー発光素子5には高い位置決め制度が求められる。
一般的に使われているレーザー発光素子は、例えば、直径が凡そ6mmの円筒形のパッケージであり、当該レーザー発光素子をLD保持部材4に圧入固定する方法が伝熱的に優れている。LD保持部材4とは、レーザー発光素子を保持するための部材である。レーザー発光素子の挿入用の孔等を有する複雑な形状であるLD保持部材4を安価に精度良く製造するためには、部品(レーザー発光素子)は小型である方が望ましい。なお、図3および図4において、LD保持部材4は、LD保持部材4a,4b,4c,4d,4eとも表記される。
本実施の形態では、図3および図4のように、1個のLD保持部材4に、2個のレーザー発光素子5を固定する構成とする。すなわち、1個のLD保持部材4に2個のレーザー発光素子5が圧入される(埋め込まれる)。
なお、レーザー発光素子5を固定する構成は、上記構成に限定されない。例えば、1個のLD保持部材4に対して、1個のレーザー発光素子5を固定する構成、または、3個以上レーザー発光素子5を固定する構成であってもよい。
図3および図4のように、レーザー発光素子5が圧入されたLD保持部材4は、背面板金1を介して放熱器2aの幅方向の中心線上に配置されている。LD保持部材4は、アルミニウムなどの比較的熱伝導率の高い部材で構成される。これにより、レーザー発光素子5の発熱を拡散させ、放熱器2に伝熱させている。なお、図示はしていないが、LD保持部材4と放熱器2aとの界面には必要に応じて熱伝導シートを貼付したり、熱伝導グリスを塗布しても良い。
なお、放熱器2bおよび放熱器2bの周辺構成も、図3および図4で説明した構成と同様である。
次に、表示部40の構成について説明する。図5は、表示部40の左端部の断面図である。なお、図5では、図を簡略化するために、放熱器2に接続される送風器3は示していない。また、表示部40の右端部の構成は、以下に説明する図5の構成と同様である。
図5に示すように、表示部40は、背面板金1と、LD保持部材4と、温度測定部9と、LED保持部材11と、補助導光板12と、反射シート13と、レーザー用導光板14と、LED用補助導光板15と、拡散シート16,17と、液晶表示素子18とを含む。
背面板金1の内側には、LED保持部材11が接続される。LED保持部材11は、金属で構成される。また、LED保持部材11の形状は、L字状である。LD保持部材4には、前述したように、レーザー発光素子5が埋め込まれている。
LED光源7を使用可能な温度範囲は、レーザー発光素子5と比較して広い。そのため、LED光源7は、レーザー発光素子5と比較して冷却的には余裕がある。そこで、図5のように、複数のLED光源7を表面実装したアルミ基板10は、LED保持部材11を介して、レーザー光源アレイ6や放熱器2から所定距離だけ十分に離れた(隔てた)位置の背面板金1上に配置される。すなわち、複数のLED光源7で構成されるLED光源アレイ8は、放熱器2から所定距離だけ十分に離れた位置に配置される。当該所定距離とは、LED光源アレイ8(LED光源7)が発した熱であって、かつ、放熱器2に伝わる熱の量の例えば9割以上を、背面板金1が放熱可能な距離である。以上の構成により、LED光源アレイ8(LED光源7)は、アルミ基板10およびLED保持部材11を介して、背面板金1と熱的に結合される。
LED光源アレイ8(LED光源7)を放熱器2から所定距離だけ十分に離れた位置に配置することにより、放熱器2によるLED光源7の放熱性は低下する。そのため、LED光源アレイ8を、背面板金1を介して、放熱器2と対向して配置した場合と比較して、LED光源7の温度は上昇する。しかしながら、LED光源アレイ8で発生した熱の一部が、放熱器2に伝熱する過程で背面板金1の表面から放熱される。そのため、LED光源アレイ8から放熱器2に伝達(流入)する熱量が減る。その結果、放熱器2から放出可能な、レーザー発光素子5の発熱量の割合が増す。つまり、レーザー発光素子5の温度上昇を最小限に抑えることが可能になる。
再び、図3および図4を参照して、前述したように、レーザー光源アレイ6を構成する複数のレーザー発光素子5は、鉛直方向(Y軸方向)に沿って配置される。以下においては、レーザー光源アレイ6を構成する複数のレーザー発光素子5のうち最上部に配置されたレーザー発光素子5を、最上部発光素子ともいう。なお、図4のレーザー発光素子5e2は、最上部発光素子である。
熱源となるLED光源7およびレーザー発光素子5の各々が、鉛直方向(Y軸方向)にアレイ状に配置されている液晶表示装置100では、冷却風の流れに従い、液晶表示装置100の上部側が、より高温になる。また、レーザー発光素子5は、LED光源7よりも使用可能な温度範囲は狭い。そのため、液晶表示装置100の光源で最も温度的に厳しいのは、レーザー光源アレイ6を構成する複数のレーザー発光素子5のうち最上部に配置されたレーザー発光素子5e2である。
つまり、少なくとも最上部発光素子(レーザー発光素子5e2)の温度を測定し、管理すれば他の光源が温度的に破綻することはない。よって、本実施の形態に係る液晶表示装置100において、温度測定部9は、最上部発光素子の近傍に配置される。例えば、図4では、温度測定部9aは、最上部発光素子であるレーザー発光素子5e2の近傍に配置される。
もちろん、温度測定部9を、最上部発光素子(レーザー発光素子5e2)に貼付し、直接、最上部発光素子の温度を測定する構成が最も好ましい。しかしながら、レーザー発光素子5のサイズは小さいため、温度測定部9を取り付けるスペースはない。
そこで、温度測定部9を、最上部発光素子(レーザー発光素子5e2)の近傍に配置する。ただ、温度測定部9は、最上部発光素子(レーザー発光素子5e2)と、わずかに離れて配置されている。そのため、正確に最上部発光素子の温度を推定するためには、温度測定部9の出力値(測定温度)を補正する必要がある。以下においては、最上部発光素子の温度を、最上部素子温度ともいう。
最上部発光素子(レーザー発光素子5e2)と温度測定部9との間の熱抵抗(熱伝導率)は、構造より一意に求めることができる。また、最上部発光素子(レーザー発光素子5e2)の発熱量は、レーザー発光素子の温度が一定ならば順方向電流に凡そ比例する。つまり、レーザー発光素子(最上部発光素子)の順方向電流が判明すれば、温度測定部9と最上部発光素子(レーザー発光素子5e2)との間の概温度勾配を推定(算出)することが可能になる。
次に、最上部素子温度を算出(推定)し、最上部素子温度を利用して送風器3を制御する構成について説明する。図1に示すように、液晶表示装置100は、さらに、算出部51を備える。算出部51は、制御部50に含まれる。なお、算出部51は、制御部50に含まれず、制御部50と独立して設けられてもよい。
ここで、算出部51は、レーザー光源アレイ6に含まれる最上部発光素子(レーザー発光素子5e2)の順方向電流量を常に監視している。また、算出部51は、温度測定部9が測定した測定温度を随時取得する。以下においては、最上部発光素子と温度測定部9との間の熱伝導率(熱抵抗)を、熱伝導率λ1と表記する。また、最上部発光素子と温度測定部9との間の距離を、距離xと表記する。また、温度測定部9と最上部発光素子(レーザー発光素子5e2)との間の温度勾配を、温度勾配Aと表記する。
この場合、算出部51は、最上部発光素子の順方向電流量を用いて、最上部素子温度を得るための補正値を算出する。具体的には、算出部51は、最上部発光素子の熱量が順方向電流に比例することに基づき、順方向電流に対応する最上部発光素子の熱量を算出する。そして、算出部51は、予め算出した熱抵抗Rを用いて、熱抵抗R×(算出した熱量)の式で算出(推定)される温度勾配Aを、補正値として算出する。熱抵抗Rは、距離x/(熱伝導率λ1×断面積)の式により予め算出した値である。また、断面積とは、最上部発光素子と温度測定部9との間に存在する熱を伝える部材の断面積である。また、温度勾配Aは、最上部素子温度と温度測定部9が測定した測定温度との差を示す。
そして、算出部51は、算出した補正値と温度測定部9から得る測定温度とを加算することにより、最上部素子温度を算出(推定)する。これにより、測定温度を補正する温度補正が行われる。
なお、画面輝度500cd/m2以下の発光量では、経験的に温度勾配は1〜2K(ケルビン)程度である。よって、温度勾配は連続的に変化する順方向電流値に対して離散的な値を用いて温度補正を行っても良い。
そして、制御部50は、送風器3が以下の処理を行うよう、送風器3を制御する。詳細は後述するが、制御部50の制御に従い、送風器3は、最上部素子温度に従って、送風量を制御する。すなわち、送風器3は、最上部発光素子の順方向電流量と、温度測定部9により測定された測定温度とを用いて得られる値(最上部素子温度)に従って、送風量を制御する。
次に、表示部40の構成についてさらに説明する。
再び、図5を参照して、レーザー発光素子5からLED光源7側に出射された光L5は、補助導光板12を通り、レーザー用導光板14に入射する。レーザー用導光板14の液晶表示素子18側にはLED用補助導光板15が配置されている。
LED用補助導光板15において、LED光源7から出射された青緑色光L7と、レーザー用導光板14から出射された赤色光とが合成され、白色の光となる。すなわち、LED用補助導光板15は、白色の光を出射する。当該白色の光は、拡散シート16,17を介して、表示部40の表示面を構成する液晶表示素子18を透過する。すなわち、LED用補助導光板15は、液晶表示素子18の光源として使用される。
温度測定部9は、レーザー光源アレイ6とLED光源アレイ8とで挟まれた領域外に配置されている。具体的には、温度測定部9は、レーザー発光素子5の内側、すなわちLED光源7から遠い側の背面板金1上に配置されている。これは、LED光源7とレーザー発光素子5との間には補助導光板12が設けられるため、空間的に余裕は少なく、温度測定部9をレーザー発光素子5の近傍に配置することが困難であるからである。
また、LED光源7側の背面板金1は、LED光源7から放熱器2への流熱の影響がある。そのため、温度測定部9の測定結果(測定温度)からレーザー発光素子5の温度を推定する際、誤差が大きくなる恐れがある。そこで、本実施の形態では、温度測定部9を、レーザー発光素子5の内側、すなわちLED光源7から遠い側の背面板金1上に配置する。これにより、温度測定部9の測定結果から、レーザー発光素子5の温度を推定する際の誤差を低減させることができる。
送風器3を用いた空冷システムにおいて、送風器3の騒音や放熱器2内の風切り音といった騒音は、放熱器2の形状や送風器3と隣接する障害物の配置状況等により変化する。例えば、送風器3の送風量(ファンの回転数)が増し、放熱器2内の風速が増すにつれて音圧が大きくなる。もちろん、騒音は小さいほうが良いのは言うまでもないが、送風器3の送風量(ファンの回転数)が増し、放熱器2内の風速を増せば冷却性能は向上する。
先にも述べたとおり、純赤として好ましい630〜640nmの赤色のレーザー発光素子5は、素子温度が上昇するに従い電気−光変換効率が著しく低下する。また、レーザー発光素子5が高温の状態で高出力の光を出射し続けると、素子の劣化が加速し寿命が短くなってしまう。つまり、レーザー発光素子5を液晶表示装置の光源として使用する場合、レーザー発光素子5には、製品の品質を保証し得るために必要な品質限界温度が存在する。
図6は、最上部発光素子の温度(最上部素子温度)と送風器3のファンの回転数との関係の一例を示す図である。当該最上部発光素子は、レーザー発光素子5e2である。
図6において、特性線L1はレーザー光源アレイ6が点灯している場合における送風器3の制御例を示す。特性線L2はレーザー光源アレイ6が所定時間(一定時間)以上消灯している場合における送風器3の制御例を示す。当該所定時間は、例えば、発光した後に消灯した最上部発光素子の温度が、該最上部発光素子が一度も発光していない場合の温度に近い温度になるまでに要する時間である。また、レーザー光源アレイ6が消灯している場合とは、レーザー光源アレイ6を構成する全てのレーザー発光素子5が発光していない場合である。
制御部50は、送風器3が以下の処理を行うよう、送風器3を制御する。前述したように、制御部50の制御に従い、送風器3は、最上部素子温度に従って、送風量を制御する。すなわち、送風器3は、最上部発光素子の順方向電流量と、温度測定部9により測定された測定温度とを用いて得られる値(最上部素子温度)に従って、送風量を制御する。
少し具体的には、送風器3は、最上部発光素子の温度である最上部素子温度が所定の閾値T1未満の場合送風量は一定とし、最上部素子温度が閾値T1以上の場合、最上部素子温度の上昇に従って、送風量を増加させる。すなわち、送風器3は、最上部素子温度が所定の閾値T1以上の場合、最上部素子温度が高い程送風量を増加させる。以下、詳細に説明する。
制御部50は、最上部発光素子の温度が、所定の閾値T1未満の場合、必要最低限の回転数(以下、基本回転数と呼ぶ)で、送風器3のファンを駆動させる。当該閾値T1は、送風器3のファンの回転数を変化させるか否かの閾値(回転数変化閾値)である。閾値T1は、前述の品質限界温度よりも低い温度に設定される。
また、基本回転数とは、自然空冷で生じる上昇気流以上の風速の風が得られる程度の回転数である。なお、風路2nの開口率などを最適化することで放熱器2内において、必要な風速の風が確保できるのならば送風器3のファンの回転数(基本回転数)は0でも問題ない。経験的には、通常の軸流方式の送風器3のファンの回転数は、最大定格回転数の30%程度の回転数でよい。この場合、暗騒音レベルの騒音しか発生しない。なお、最大定格回転数とは、送風器3のファンの最大回転数である。
一方、最上部発光素子の温度が閾値T1以上の場合であって、かつ、レーザー光源アレイ6が点灯している場合、最上部発光素子の温度の上昇に従って送風器3のファンの回転数を速くする。また、最上部発光素子の温度が少なくとも品質限界温度である場合、送風器3は最大定格回転数でファンを回転させる。
特に、輝度に関するフィードバック制御を行っているような場合、最上部発光素子の温度が上昇してくると、最上部発光素子の発熱量も増える。その結果、最上部発光素子の温度が更に上昇するというスパイラルに入る。一旦、温度上昇のスパイラルに入ると温度の上昇比率が急に増すため、最上部発光素子の温度が品質限界温度を超えてしまう可能性がある。
そこで、本実施の形態では、最上部発光素子の温度が、品質限界温度よりも低い温度に設定してある閾値T1を超えて上昇するに伴い、送風器3の回転数を増加させ、積極的にレーザー光源アレイ6を冷却させる。これにより、通常使用状態では、送風器3による騒音レベルが問題になることも無く、かつ環境温度が上昇した場合にも、レーザー発光素子5を安定的に制御するこが可能になる。
また、レーザー光源アレイ6が所定時間以上消灯している場合、最上部発光素子の温度が閾値T1以上であっても、送風器3は、ファンを基本回転数で回転させる。
大きな放熱器2を備えた液晶表示装置100では、熱容量が大きい。そのため、たとえ、レーザー発光素子5が発熱していなくても、一度温度が上昇したレーザー発光素子5の温度は自然空冷程度では直ぐには低くならない。しかし、レーザー発光素子5の次回の点灯に備えてレーザー発光素子5の温度は少しでも低くしておいた方がよいのは言うまでもない。
ただし、レーザー光源アレイ6が点灯していない場合における、レーザー発光素子5の劣化の温度に対する加速係数は、レーザー発光素子5が点灯している場合と比較して格段に低い。また、レーザー発光素子5自体が発熱していない為、送風器3のファンの回転数は、放熱器2内の暖められた空気を押し出す程度で十分である。
そのため、本実施の形態では、送風器3は、制御部50により、以下のように制御されてもよい。具体的には、送風器3は、最上部素子温度が閾値T1以上の場合であって、かつ、レーザー光源アレイ6が所定時間以上消灯している場合、該送風器3の送風量を、最上部素子温度が所定の閾値T1未満の場合における所定の送風量と同等以下にする。当該所定の送風量は、送風器3のファンを、基本回転数で回転させた場合の送風量である。
つまり、最上部発光素子の温度が、閾値T1以上の場合でも、レーザー光源アレイ6が所定時間以上消灯している場合、送風器3のファンを基本回転数以下で回転させる。これにより、レーザー光源アレイ6が所定時間(一定時間)以上消灯している場合にも、騒音が問題になることは無く、効率よくレーザー発光素子を冷却することが可能になる。
なお、上記では、送風器3のファンの回転数は、最上部発光素子の温度の上昇に従って、線形的に増加させていたが、これに限定されない。送風器3のファンの回転数は、最上部発光素子の温度の上昇に従って、段階的(非線形的)に増加させてもよい。
次に、送風器3のファンの回転数を段階的に制御するための処理について説明する。
図7は、最上部発光素子の温度(最上部素子温度)と送風器3のファンの回転数との関係の他の例を示す図である。図7では、図6と同様、特性線L1aはレーザー光源アレイ6が点灯している場合における送風器3の制御例を示す。特性線L2は前述したのと同様である。
図7において、図6に示す送風器3の駆動方法と異なる点は、送風器3のファンの回転数を段階的に速くしている点である。具体的には、レーザー光源アレイ6が点灯している場合、最上部発光素子の温度が閾値T1以上の場合、最上部発光素子の温度に応じて、送風器3のファンの回転数を段階的に速くしている点である。すなわち、送風器3は、最上部素子温度が閾値T1以上の場合、最上部素子温度の上昇に従って、送風量を段階的に増加させる。
制御部50(例えばマイコン等)を用いて送風器のPWM指令値を生成し、送風器の回転数を制御する場合は、図6に示すような連続的な回転数制御を行う構成は容易に作ることが可能である。しかしながら、当該構成では、PWM対応の比較的高価な送風器が必要になる。
一方、図7に示すように、送風器3のファンの回転数を段階的に変化させる場合、抵抗器とスイッチで構成する簡易な電圧制御回路を用いればよい。そのため、送風器のコストもPWM対応品と比べると安価であり、結果として送風器回転数制御システムを安価に構成させることが可能になる。なお、ファンの回転数を段階的に変化させる構成の場合、送風器3は、制御部50による制御なしで動作する。
なお、前述したように、図2の液晶表示装置100には放熱器2a,2bが左右対称に配置されている。しかし、レーザー発光素子5は電気−光変換効率のばらつきが存在するうえ、液晶表示装置100が組み込まれる筐体の構造等によって、放熱器2a,2bの周辺温度も若干異なってくる。そのため、通常、左右のレーザー発光素子5の温度は1〜2K(ケルビン)程度は差異が発生する。
しかし、左右のレーザー発光素子5の温度差はレーザー発光素子5の特性ばらつきにも起因する。そのため、常に左右どちらのレーザー発光素子5の温度が高くなるかを予め予測するのは困難である。
レーザー光源アレイ6を用いた液晶表示装置100においては、最も温度が高くなるレーザー発光素子の温度さえ管理できれば、他の光源が温度的に破綻することはない。しかしながら、左右どちらのレーザー発光素子の温度が高くなるかが予測できない以上、前述のように、温度測定部9を左右対称に1対配置し、左右それぞれの最上部発光素子の温度を測定する必要がある。
そこで、本実施の形態では、左右それぞれの送風器3のファンの回転数は、左右それぞれの最上部発光素子(レーザー発光素子5)の温度の測定結果に基づいて決めるよう構成される。具体的には、本実施の形態に係る液晶表示装置100は、左側の送風器3aが左側の温度測定部9aの測定温度を用いて送風量を制御する処理と、右側の送風器3bが右側の温度測定部9bの測定温度を用いて送風量を制御する処理とを独立して行う。
左右個別に送風器のファンの回転数を制御する上記構成は、液晶表示装置100内で最も温度が高いレーザー発光素子の温度をもとに左右の送風器3a,3bのファンの回転数を制御する構成と比べ、温度が低い側の送風機のファンの回転数をより低く設定できる可能性がある。その結果、騒音の発生を最低限に抑えつつ、効率よくレーザー発光素子を冷却することが可能になる。
以上説明したように、本実施の形態に係る液晶表示装置100において、送風器3は、最上部発光素子の順方向電流量と、最上部発光素子の近傍に配置された温度測定部9により測定された温度とを用いて得られる値(最上部素子温度)に従って、送風量を制御する。これにより、送風器3は、より適切な送風を行うことができる。
また、送風器3は、放熱器2の下部に配置され、鉛直方向に沿った風路2nに送風する。そのため、風路2nに送風された空気は当該風路2nに沿って放熱器2の下部から上部に向かう。これにより、効率よく光源であるレーザー光源アレイ6およびLED光源アレイ8を冷却することができる。すなわち、送風器3が、鉛直方向に沿った風路2nに送風するという簡易な構成で光源を冷却することができる。したがって、簡易な構成で効率よく光源を冷却することができる。
また、本実施の形態に係る液晶表示装置100は、前述で説明したように構成されているので、広い色再現範囲を有し、かつ簡易(安価)な冷却システムによって、静音かつ効率よく光源を冷却することができる。その結果、液晶表示装置100は、安定して映像を表示させることが可能である。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。