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JP5865796B2 - エピタキシャル成長装置および炭化珪素エピタキシャルウエハ製造方法 - Google Patents
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エピタキシャル成長装置および炭化珪素エピタキシャルウエハ製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、炭化珪素パワーデバイス等に用いられるエピタキシャルウエハを作製するエピタキシャル成長装置および炭化珪素エピタキシャルウエハ製造方法に関する。
SiC(炭化珪素)は、Si(珪素)と比較してバンドギャップが大きく、また絶縁破壊電界強度、飽和電子速度、および熱伝導度などの物性値が優れており、半導体パワーデバイスの材料として優れた性質を有する。特に、SiCを用いたパワーデバイス(以下、SiCパワーデバイスとも称する)は、電力損失の大幅な低減やデバイスの小型化等が可能となり、電源電力変換時の省エネルギー化が実現できるため、電気自動車の高性能化、あるいは太陽電池システム等の高機能化等、低炭素社会を実現する上でキーデバイスとなる可能性を有している。
SiCパワーデバイスを製造する際には、予め熱化学気相堆積(CVD:Chemical Vapor Deposition)法等によりSiCバルク基板上に半導体デバイスの活性領域をエピタキシャル成長させておくことが必須である。ここで、活性領域とは、結晶中におけるドーピング密度および膜厚が精密に制御されて形成された成長方向軸を含む断面領域を示す。なお、以下では、エピタキシャル成長によって形成された活性領域をエピタキシャル成長層とも称する。SiCバルク基板上にエピタキシャル成長層が必要とされる理由は、デバイスの設計仕様によってドーピング濃度および膜厚がほぼ規定されるからであり、また、通常はSiCバルク基板のドーピング濃度よりも高精度の制御性が求められるためである。
SiCバルク基板上にエピタキシャル成長層を形成したウエハのことを、以下ではエピタキシャルウエハとも称する。SiCパワーデバイスはエピタキシャルウエハに対して様々な加工を施して作製されるため、一枚のウエハから所望の特性を有するデバイスが作製される個数の割合(いわゆる素子歩留り)は、エピタキシャル成長層の電気的特性の均一性に強く依存している。すなわち、エピタキシャルウエハ面内において他の領域に比べて絶縁破壊電界が小さい領域、あるいは、一定の電圧を印加した際に相対的に大きな電流が流れるような局所的な領域が存在すれば、当該領域を含むデバイスの特性は例えば耐電圧特性が劣ってしまい、相対的に小さな電圧が印加された場合でも、いわゆるリーク電流が流れるという不具合が生じる。言い換えれば、素子歩留りを第一義的に規定する要素はエピタキシャルウエハの結晶学的な均一性である。当該均一性を阻害する要因としては、エピタキシャル成長時の不具合に起因する、いわゆる種々の電流リーク欠陥の存在が知られている。
上述の結晶欠陥に共通する特徴は、結晶における原子配列の周期性が結晶成長方向に沿って局所的に不完全となっている点である。SiCのエピタキシャル成長によって生じる欠陥として、その表面形状の特徴から、キャロット欠陥、三角欠陥、ダウンフォール欠陥等と呼称される電流リーク欠陥が知られている。
上記の欠陥の発生を抑制する方法として、従来では、例えば、4度オフSiC基板に対し、CMP(Chemical Mechanical Polishing)処理後、1500℃で20分間エッチングを行った後、基板温度を1600℃、C/Si=1.0の条件でエピタキシャル成長した場合、三角欠陥を伴うダウンフォール欠陥が2.8個/cmであるのに対し、成長温度のみを1650℃に高温化することによって、上記の欠陥密度を0.6個/cmに低減する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
またエピタキシャル装置の代表的部材であるサセプタに対して、400℃以上の温度で、ClF(三フッ化塩素)ガスによりクリーニングするという手法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
国際公開第2011/074453号 特開2012−028385号公報
特許文献1では、ダウンフォール欠陥を伴う三角欠陥について記載されているが、実際には、三角欠陥を伴わない孤立ダウンフォール欠陥もエピタキシャルウエハに存在する。当該孤立ダウンフォール欠陥も、上述の電流リーク欠陥となることが知られている。しかし、特許文献1では、孤立ダウンフォール欠陥のような三角欠陥を伴わないダウンフォール欠陥の低減方法について開示されてない。
上記の孤立ダウンフォール欠陥は、エピタキシャル成長装置内等において形成されるエピタキシャル成長に寄与しないSiCの粒子(以下、SiC粒子とも称する)が、エピタキシャル成長の開始直前やエピタキシャル成長中に、SiC基板あるいはエピタキシャル成長表面に付着することによって発生することが知られている。
SiCには、多種のポリタイプが存在する。エピタキシャル成長において、基板と同一のポリタイプが成長可能となる最も重要な要素は、基板にオフ角が設けられ、当該オフ角によって結晶格子のc軸に関する原子配列の周期情報が、基板およびエピタキシャル成長表面に顕わになっていることである。このような表面にSiC粒子が付着すると、付着した近傍の領域において上記の周期情報が失われ、ポリタイプの異なる積層欠陥等が形成される。あるいは、上記の領域に付着する材料ガスの実効的供給量が低下する結果、エピタキシャル成長後、成長膜厚が周囲に比べて著しく低下する。これがダウンフォールと呼ばれる電流リーク欠陥の実態である。
上述の通り、上記の欠陥はSiC粒子により誘発されるものである。SiC粒子は、エピタキシャル成長装置内に設置された基板表面に対向する表面に原料ガスの一部が供給されることによって形成される。通常、基板表面に対向する表面(以下、対向面とも称する)には、多結晶SiCがコーティングされている。コーティングされているSiCはポリタイプも均一ではなく、微視的な配列も乱雑であるため、対向面上ではエピタキシャル成長が生じない。従って、基板表面上にエピタキシャル成長を継続的に行うと、対向面上に付着したSiCは粒子形状を呈する様になる。また、同時に、SiC粒子はナノメータースケールからマイクロメータースケールへと巨大化し、質量も増加する。付着したSiC粒子の接触面積に応じて決まる付着力に対し、SiC粒子の重力、またはエピタキシャル成長装置内部のガス流が付着したSiC粒子に働く力が上回ると、SiC粒子は対向面から脱離し、基板あるいはエピタキシャル表面に落下する。すなわち、エピタキシャル成長装置内におけるエピタキシャル成長の膜厚増大に伴い、ダウンフォール欠陥も増加する。ダウンフォール欠陥は素子歩留りを低下する原因となるため、装置内部に付着したSiC粒子を例えば機械的に除去するメンテナンスが必要となるが、当該メンテナンスはエピタキシャル成長装置の時間的稼働率を低減する主要素となる。
上記より、SiC粒子の形成は、エピタキシャルウエハの素子歩留りおよびエピタキシャル成長装置の稼働率の低下を引き起こし、生産性の低下およびSiC素子コストの増加という問題を引き起こす。
また、特許文献2は、エッチングガスを活用することによってメンテナンスを効率化するものである。しかし、特許文献2では、メンテナンスによってSiC粒子の除去は可能であるが、SiC粒子の付着そのものを防止することはできず、ダウンフォール欠陥を低密度化することが困難である。また、メンテナンスの頻度を抑制することも極めて困難である。さらに、クリーニングガスを構成する例えばフッ素が、エピタキシャル成長層に混入する可能性は否定できない。フッ素はSiCにおいて深い準位を形成するものと考えられ、エピタキシャル成長層の電気的特性を低減する。
本発明は、これらの問題を解決するためになされたものであり、ダウンフォール欠陥を低減して生産性を向上させることが可能なエピタキシャル成長装置および炭化珪素エピタキシャルウエハ製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明によるエピタキシャル成長装置は、<0001>面に対して傾斜角が5度よりも小さい表面を有する炭化珪素バルク基板上に炭化珪素をエピタキシャル成長させて炭化珪素エピタキシャルウエハを作製するエピタキシャル成長装置であって、エピタキシャル成長時に用いる材料ガスの流路と、流路に面して設けられ、加熱領域を有する所定の部材とを備え、部材の少なくとも流路に露出する部分は、炭化珪素バルク基板と同一のポリタイプを有する単結晶炭化珪素を含んで形成されることを特徴とする。
本発明によると、<0001>面に対して傾斜角が5度よりも小さい表面を有する炭化珪素バルク基板上に炭化珪素をエピタキシャル成長させて炭化珪素エピタキシャルウエハを作製するエピタキシャル成長装置であって、エピタキシャル成長時に用いる材料ガスの流路と、流路に面して設けられ、加熱領域を有する所定の部材とを備え、部材の少なくとも流路に露出する部分は、炭化珪素バルク基板と同一のポリタイプを有する単結晶炭化珪素を含んで形成されるため、ダウンフォール欠陥を低減して生産性を向上させることが可能となる。
本発明の実施の形態によるSiCエピタキシャルウエハ製造装置の構成の一例を示す断面図である。 本発明の実施の形態によるSiCエピタキシャルウエハ製造装置の構成の一例を示す上面図である。 本発明の実施の形態による基板ホルダおよび段差軽減部材の構成の一例を示す上面図である。 本発明の実施の形態による基板ホルダの構成の一例を示す断面図である。 本発明の実施の形態による基板ホルダの構成の一例を示す斜視図である。 本発明の実施の形態による基板ホルダでSiCバルク基板を支持した様子の一例を示す断面図である。 本発明の実施の形態による基板ホルダの構成の一例を示す斜視図である。
本発明の実施の形態について、図面に基づいて以下に説明する。
<実施の形態>
まず、本発明の実施の形態によるSiCエピタキシャルウエハ製造装置1の構成について説明する。
図1は、本実施の形態によるSiCエピタキシャルウエハ製造装置1(エピタキシャル成長装置)の構成の一例を示す側面の断面図である。
図1に示すように、SiCエピタキシャルウエハ製造装置1は、後述のSiCバルク基板37(炭化珪素バルク基板)上にSiCをエピタキシャル成長させてエピタキシャルウエハ(炭化珪素エピタキシャルウエハ)を作製するための成長室2を備えている。成長室2の側面には、エピタキシャル成長時に用いる材料ガスおよびキャリアガスを成長室2内に導入するためのガス導入部である導入ノズル3が接続されている。また、成長室2の上面には、成長室2外に材料ガスおよびキャリアガスを排出するためのガス排出部である排出ノズル4が接続されている。
キャリアガス供給源6から供給されるキャリアガスは、キャリアガス純化器7でキャリアガスに混入されている不純物ガス成分を除去した後、ガス混合制御系8を経て、導入ノズル3から成長室2内に導入される。また、材料ガス供給源5から供給される材料ガスは、キャリアガス供給源6から供給されるキャリアガスとガス混合制御系8で混合され、導入ノズル3から成長室2内に導入される。
排出ノズル4には排気ポンプ9が接続されており、排気ポンプ9によって成長室2内を真空引きすることができるようになっている。成長室2外に排出された材料ガスおよびキャリアガスは、ガス除害装置10によって処理される。
次に、成長室2について説明する。
成長室2は、少なくともその外周部分が、例えば石英を含む材料などのような耐熱性材料で形成されていることが好ましい。成長室2内には、材料ガスおよびキャリアガスが導入ノズル3から排出ノズル4に向かって流れるガスの流路20が設けられている。
成長室2の中央付近の外周面上には、成長室2を挟んで互いに対向するように、加熱装置である誘導加熱コイル27,28がそれぞれ設置されている。なお、誘導加熱コイル27,28自体が高温になるとその近傍領域が高温化してしまうため、当該高温化を防止するために誘導加熱コイル27,28に冷却水用チューブを設けて水冷することが好ましい。また、冷却水用チューブに限らず、誘導加熱コイル27,28の近傍領域の高温化を防止する構成であればよい。
誘導加熱コイル27と誘導加熱コイル28との間に位置する成長室2内には、上部サセプタ21と下部サセプタ23とが流路20を挟んで互いに対向するように設置されている。すなわち、上部サセプタ21(所定の部材)は、流路20に面して設けられ、加熱領域を有している。
上部サセプタ21と誘導加熱コイル27との間には、断熱材25が設置されている。また、下部サセプタ23と誘導加熱コイル28との間には、断熱材26が設置されている。
下部サセプタ23の流路20側には、後述のSiCバルク基板37を支持(載置)するための基板支持具である基板ホルダ24が設置されている。すなわち、基板ホルダ24(所定の部材)は、流路20に面して設けられ、加熱領域を有している。
成長室2内において、基板ホルダ24はその表面全体が流路20に接するように(流路20に面して)設置されているが、このように基板ホルダ24を設置すると、流路20において成長室2の内壁と基板ホルダ24とによって機械的段差が形成される。当該機械的段差を軽減するために、流路20をキャリアガスおよび材料ガスが流れる方向に対して、基板ホルダ24よりも上流側および下流側のそれぞれに隣接して段差軽減部材29(第1の段差軽減部材)が設置されている。
また、上部サセプタ21も流路20に接するように(流路20に面して)設置されており、流路20において成長室2の内壁と上部サセプタ21とによって機械的段差が形成される。当該機械的段差を軽減するために、流路20をキャリアガスおよび材料ガスが流れる方向に対して、上部サセプタ21よりも上流側および下流側のそれぞれに隣接して段差軽減部材30(第2の段差軽減部材)が設置されている。
流路20における基板ホルダ24よりも下流側の成長室2の側面には、取り出しドア31が開閉自在に設置されており、基板ホルダ24の出し入れができるようになっている。取り出しドア31にはOリングなどが備えられており、取り出しドア31を閉じて排気ポンプで成長室2内を真空引きしたときにおける成長室2内の気密性が保てるようになっている。なお、基板ホルダ24の出し入れは大気圧で行うため、取り出しドア31にリークバルブを装着しておいてもよい。
また、取り出しドア31には、基板ホルダ24あるいはその近傍領域の温度を測定するために、例えばパイロメーターのような測温装置32が設置されている。例えば、パイロメーターを測温装置32として用いる場合には、取り出しドア31に、パイロメーターに用いる波長に対して透過率が高い部材で形成されたビューポートを設けておく。
次に、上部サセプタ21について説明する。
上部サセプタ21は、流路20を挟んでSiCバルク基板37を載置する基板ホルダ24と対向する側に設けられている。上部サセプタ21の流路20側は、単結晶SiC22の薄膜が形成されている。当該単結晶SiC22が形成される領域は、通常1400℃以上の高温となるが、上述の通り、従来の多結晶SiCコーティングを上部サセプタ21に施した場合は、多結晶SiCコーティング上にSiC粒子が付着し、付着したSiC粒子がダウンフォール欠陥の原因となる。従って、本実施の形態のように、単結晶SiC22を上部サセプタ21に密着して形成することによって、単結晶SiC22上においてSiC粒子の形成を防止してエピタキシャル成長がなされるようにすることが最も有効である。なお、単結晶SiC22は、単結晶SiC基板を加工しこれらを機械的に組み合わせて形成すればよい。また、単結晶SiC22もそのオフ角がSiCバルク基板37と同程度でもよいが、オフ角が小さくなるとステップバンチングと呼ばれる凹凸がエピタキシャル成長膜厚の増加に伴い顕著となって現れるため、ステップバンチングを抑制するために、オフ角は例えば4度以上としてもよい。
また、単結晶SiC22が形成される領域の温度は必ずしも均一ではないため、エピタキシャルウエハと同一のポリタイプではなく、材料ガスが供給される状態において、エピタキシャル成長が優位に生じるか、あるいは、エッチングが優位に生じるかのいずれかの特性を有する単結晶SiCを用いてもよい。
次に、導入ノズル3について説明する。
図2は、本実施の形態によるSiCエピタキシャルウエハ製造装置1の構成の一例を示す上面図であり、図1に示すSiCエピタキシャルウエハ製造装置1を上面から見た図である。なお、図2では、材料ガス供給源5、キャリアガス供給源6、キャリアガス純化器7、ガス混合制御系8、排出ノズル4、排気ポンプ9およびガス除害装置10を省略して示している。
導入ノズル3の形状は、導入ノズル3を通って成長室2内に導入されたキャリアガスに乱流が発生することを抑制するために、急峻な角度や直線状の形状をできる限り有さないことが好ましい。具体的には、図2に示すように、導入ノズル3の形状を、少なくとも1つの変曲点を有する曲線で形成することにより、キャリアガス及び材料ガスに乱流が発生することを抑制することができる。
次に、段差軽減部材29および段差軽減部材30について説明する。
図3は、本実施の形態による基板ホルダ24および段差軽減部材29を示す上面図である。段差軽減部材29は、処理対象物であるSiCバルク基板37(図6参照)の電気伝導性にできるだけ影響を与えにくい物質で形成することが好ましい。例えば、アルミニウムや窒素のような、SiCバルク基板37の電気伝導性に影響を与える物質をできるだけ含まないものを用いることが好ましい。さらに、段差軽減部材29は高温になることが想定されるため、断熱性材料で形成することが好ましい。なお、段差軽減部材29の本体部分を断熱性材料で形成し、本体部分の表面上にSiCバルク基板37の電気伝導性に影響を与えにくい、例えばSiC、TaC、あるいはグラファイト(炭素)の層をコーティングして形成してもよい。また、上記では段差軽減部材29について説明したが、段差軽減部材30についても同様の材料で形成することが好ましい。
図1および図3に示すように、段差軽減部材29は板状の部材であり、図1の紙面垂直方向(すなわち、図3の縦方向)の幅が基板ホルダ24の幅とほぼ同じであって、流路20において成長室2の内壁と基板ホルダ24とによって形成される機械的段差をできるだけ軽減するような厚さに形成される。従って、基板ホルダ24の流路20と接する面と、段差軽減部材29の流路20と接する面とは、ほぼ同一の平面上に存在するようになる。すなわち、段差軽減部材29(第1の段差軽減部材)の表面と基板ホルダ24の表面とは面一となる。
また、基板ホルダ24と段差軽減部材29とは、できるだけ相互の間に間隔が生じないように接触して配置することが好ましい。すなわち、段差軽減部材29を設置することによって、流路20における機械的段差ができるだけ生じないようにすることが好ましい。このようにすることによって、成長室2内に導入されたガスに乱流が発生することを抑制することができる。
また、基板ホルダ24と段差軽減部材29とは機械的に連結されていることが取り扱いの観点から好ましい。基板ホルダ24と段差軽減部材29とが機械的に連結されている場合は、図3に示すように、基板ホルダ24の流路20の下流側に設置された段差軽減部材29に取り出し用部品33を設けておくとよい。取り出し用部品33は、具体的には、例えば貫通孔や突起状部材であって、機械的に連結された基板ホルダ24と段差軽減部材29とを取り出しドア31から出し入れする際に使用することにより取り扱い効率が向上する。なお、図3では取り出し用部品33を2つ設けた例を示しているが、これに限ることはなく、少なくとも1つ以上設けるようにすればよい。
また、上部サセプタ21に隣接して設置される段差軽減部材30も、段差軽減部材29と同様に板状の部材であり、図1の紙面垂直方向の幅が上部サセプタ21の幅とほぼ同じであって、流路20における成長室2の内壁と上部サセプタ21とによって形成される機械的段差をできるだけ軽減するような厚さに形成される。従って、上部サセプタ21の流路20と接する面と、段差軽減部材30の流路20と接する面とは、ほぼ同一の平面上に存在するようになる。すなわち、段差軽減部材30の表面と上部サセプタ21の表面とは面一となる。
また、上部サセプタ21と段差軽減部材30とは、できるだけ相互の間に間隔が生じないように接触して配置することが好ましい。すなわち、段差軽減部材30を設置することによって、流路20における機械的段差ができるだけ生じないようにすることが好ましい。このようにすることによって、成長室2内に導入されたガスに乱流が発生することを抑制することができる。
次に、基板ホルダ24について説明する。
図4は、本実施の形態による基板ホルダ24の一例を示す断面図である。また、図5は、図4に示す基板ホルダ24の斜視図である。また、図6は、基板ホルダ24でSiCバルク基板37を支持した様子を示す断面図である。
基板ホルダ24は、1500℃程度以上の熱処理に耐え得ることが好ましい。また、処理対象物であるSiCバルク基板37の電気伝導性にできるだけ影響を与えにくい物質で形成することが好ましく、例えばアルミニウムや窒素のような、SiCバルク基板37の電気伝導性に影響を与える物質をできるだけ含まないことが好ましい。また、SiCバルク基板37を効率的に加熱するために、誘導加熱コイル27の作用によって基板ホルダ24自体に誘導電流を流して基板ホルダ24を直接加熱できるようにすることが好ましい。
特に、基板ホルダ24の表面は、SiCバルク基板37とほぼ同一の温度となり、材料ガスにも曝されている。従って、上述の上部サセプタ21と同様に、基板ホルダ24の表面にSiC粒子が付着し、エピタキシャル成長が繰り返し行われることによって、SiC粒子のサイズが増加する。基板ホルダ24上に付着したSiC粒子は、上部サセプタ21の場合とは異なり、重力の影響は受けない。しかし、流路20におけるガスの流れにより、力学的な力が加わるため、SiC粒子のサイズの増加に伴ってSiC粒が基板ホルダ24から脱離する。SiC粒子が脱離した結果、SiCバルク基板37上にSiC粒子が付着し、このことが実効的にダウンフォール欠陥の原因となる。このような事態を考慮すると、基板ホルダ24の表面は、単結晶SiC基板で形成されていることが好ましい。従って、基板ホルダ24の本体部分を高純度のグラファイト(炭素)で形成し、本体部分の少なくともガス流(流路20)と接する面にはエピタキシャル成長膜と同一のポリタイプを有する単結晶SiC34を密着して形成することが、ダウンフォール欠陥の原因となるSiC粒子の形成を防止する観点から重要である。すなわち、基板ホルダ24の少なくとも流路20に露出する部分は、SiCバルク基板37と同一のポリタイプを有する単結晶SiC34を含んで形成されている。
図5に示すように、基板ホルダ24は、SiCバルク基板37を支持(載置)するための領域である凹部35を複数有している。1つの凹部35に対して1枚のSiCバルク基板37を載置することができ、複数の凹部35を有することにより複数のSiCバルク基板37を載置できるようになっている。すなわち、基板ホルダ24に形成された凹部35と同数のSiCバルク基板37を載置することができる。また、SiCバルク基板37の凹部35は、基板ホルダ24上で格子の一辺がガスの流れる方向とほぼ平行となる2次元面心格子状に配置されている。
図6に示すように、基板ホルダ24の凹部35は、凹部35内にSiCバルク基板37が嵌まるように凹形状で形成されている。成長室2内に導入されたキャリアガスおよび材料ガスに乱流が発生することを抑制するために、凹部35の深さは、凹部35内に載置されたSiCバルク基板37の表面と、基板ホルダ24の表面との間に機械的段差ができるだけ生じないように設定することが好ましい。SiCバルク基板37の厚さと凹部35の深さとの差は、±500μm以下とすることが好ましく、±100μm以下とすることがより好ましい。凹部35内には、SiCバルク基板37が、エピタキシャル成長用の面が上方(流路20側)を向くように載置され、SiCバルク基板37のエピタキシャル成長用の面が流路20と接することになる。
流路20におけるキャリアガスおよび材料ガスに乱流が発生することを抑制する観点から、凹部35は、SiCバルク基板37の外形とほぼ同じ形状を有し、SiCバルク基板37の外周と凹部35との間にできるだけ間隙が生じないようにすることが好ましい。ただし、SiCバルク基板37と基板ホルダ24との熱膨張係数の差や、SiCバルク基板37を凹部35に配置したり取り出したりする作業の効率を考慮すると、SiCバルク基板37の外周と凹部35との間には500μm程度の間隙があることが好ましい。
また、SiCバルク基板37は、表裏の研磨状態の相違によって同心円状に反っている場合が多い。凹部35の底面36が平坦に形成されている場合は、SiCバルク基板37の反りによって、凹部35の底面36とSiCバルク基板37との間に間隙が生じる。SiCバルク基板37の反りによって生じる間隙の大きさは、SiCバルク基板37の口径が大きくなるほど増大する。SiCバルク基板37を均一に加熱するためには、凹部35の底面36とSiCバルク基板37との間に生じる間隙ができるだけ小さい方が好ましい。従って、凹部35の底面36の形状は、SiCバルク基板37の反りに合わせて湾曲していることが好ましい。具体的には、凹部35の底面36の断面形状が、底面36の中心からの距離に対して2次以上の関数で表される曲線で形成されることが好ましい。
特に、基板ホルダ24の凹部35または底面36は、SiCバルク基板37と部分的に接触し、原料ガスおよびキャリアガスがこれらの面に回りこむ。従って、凹部35および底面36もSiC単結晶で形成されていることが好ましい。底面36とSiCバルク基板37の裏面とは部分的に接触するため、エピタキシャル成長膜厚が大きい場合は、底面36とSiCバルク基板37の裏面とが結合する可能性がある。このような結合を防止するためには、底面36(基板ホルダ24のSiCバルク基板37を載置する面)あるいはSiCバルク基板37の裏面を梨地加工しておくことが好ましい。
次に、本実施の形態によるSiCエピタキシャルウエハ製造装置1を用いてSiCバルク基板37上にエピタキシャル成長層を形成したエピタキシャルウエハを製造する方法、およびSiCエピタキシャルウエハ製造装置1の動作について説明する。
SiC結晶には、ポリタイプと呼ばれる特有の周期性が存在する。すなわち、化学量論比的組成はSiとCとで1対1であり、かつ、結晶格子が六方最密充填構造であっても、本構造におけるc軸に沿って原子配列に別種の周期性が存在し、この原子スケールでの周期および結晶格子の対称性によってSiCの物性が規定される。現在、デバイス応用の観点から最も注目を集めているのは、4H−SiCと呼ばれるポリタイプである。4H−SiCを用いたパワーデバイスでは、主に原材料費を低減するという観点から、<0001>面から<11−20>方向に傾斜角が5度程度よりも小さな角度で傾斜させ、かつ、Si原子がC原子と比較してより安定的に配置し得る面を表面とするエピタキシャルウエハを用いることが主流である。従って、以下では、ポリタイプが4H−SiCであり、かつ、<0001>面から<11−20>方向に傾斜角が5度程度よりも小さな角度で傾けた仕様のSiCバルク基板37を使用する場合について述べる。なお、上記の傾斜方向は<11−20>方向に厳密に限定されるものではなく、他の方向に傾斜した仕様としてもよい。また、ポリタイプは、4Hに限定されるものではなく、例えば6Hや3C等の他のポリタイプでもよい。
まず、SiCバルク基板37を、機械研磨および酸性またはアルカリ性を呈する薬液を用いて化学機械研磨(CMP)により平坦化処理(CMP処理)する。CMP処理後、SiCバルク基板37に対してアセトン等を用いて超音波洗浄を施し、表面に付着した有機物を除去する。有機物を除去した後、硫酸と過酸化水素水とを体積比率で5:1に混合し約130℃(±5℃)に加熱した混合溶液中にSiCバルク基板を浸漬することにより、主に金属付着物を除去する。その後、王水によりSiCバルク基板の残留金属付着物を除去する。
次に、SiCバルク基板37に対して、RCA洗浄と呼ばれるウェット薬液洗浄を行う。具体的には、SiCバルク基板37を、75℃(±5℃)に加熱したアンモニア水と過酸化水素水との混合溶液(1:9)中に10分間浸した後、75℃(±5℃)に加熱した塩酸と過酸化水素水との混合溶液(1:9)に浸す。その後、SiCバルク基板37を、体積比率で5%程度のフッ酸を含む水溶液に浸した後、純水により置換処理を施して、SiCバルク基板37に対する表面洗浄を行う。
上記の工程によって、SiCバルク基板37のエピタキシャル成長前処理が完了する。
次に、SiCエピタキシャルウエハ製造装置1の取り出しドア31を開け、段差軽減部材29と機械的に連結された基板ホルダ24を成長室2外に取り出す。そして、基板ホルダ24の凹部35に、SiCバルク基板37をエピタキシャル成長用の面が上方を向くようにそれぞれ設置する。その後、SiCバルク基板37が設置された基板ホルダ24を段差軽減部材29とともに成長室2内の所定の位置に導入する(図1参照)。これにより、SiCバルク基板37のエピタキシャル成長用の面が流路20に接することになる。そして、成長室2内に残存する意図しない分子あるいは原子状の不純物がSiCバルク基板37に悪影響を与えることを抑制するために、排気ポンプ9によって成長室2内を約1×10−7kPa程度にまで真空引きする。
次に、成長室2内にキャリアガスとして、例えば水素ガスを導入する。キャリアガス供給源6から供給されるガスは、キャリアガス純化器7にて混入不純物ガスを除去された後、ガス混合制御系8を経て、導入ノズル3から成長室2内に導入される。成長室2内に導入されたキャリアガスは、流路20を通過して排出ノズル4から成長室2外に排出される。排出されたガスは、ガス除害装置10によって除害処理される。
キャリアガスが成長室2内に導入されると、SiCバルク基板37のエピタキシャル成長用の面にキャリアガスが接する設定下で、成長室2内の真空度が例えば25kPa程度で一定に保持されるように圧力を制御する。
その後、誘導加熱コイル28に対して通電することによって下部サセプタ23および基板ホルダ24を加熱し、SiCバルク基板37を所定の処理温度、例えば1550℃に高温化する。高温化後、SiCバルク基板37の温度を処理時間180秒間で保持し、高温アニール処理を行う。これにより、キャリアガスとして水素ガスを用いる場合は、SiCバルク基板37の表面に付着したウェット処理で除去できないSiC塵が、水素ガスが有する還元性によって水素置換され、結果的に除去される。
次にキャリアガスである水素ガス雰囲気中で、同一圧力を保持しつつ、SiCバルク基板37の温度を降温する。上述の水素ガス雰囲気中における高温アニール処理工程、およびSiCバルク基板37の温度の降温工程の後、所定の結晶成長温度、例えば1450℃に到達した後、材料ガスの供給を行うことによって、エピタキシャル成長が開始される。
材料ガスの流量は、反応炉の構造あるいは圧力によって好適な量が決まるものであり、またエピタキシャル成長速度によって大きく変化するため、一律に規定することはできないが、本実施の形態にて用いたSiCエピタキシャルウエハ製造装置1(CVD装置)では、少なくとも、シリコン原子を含むガスとして例えば水素で90%希釈されたSiH(シラン)を90sccmの流量で、また、炭素原子を含むガスとして例えばC(プロパン)を2.4sccmの流量で同時に供給し始めるシーケンスによって、成長室2内の基板ホルダ24に載置されたSiCバルク基板37上にエピタキシャル成長を行うことができる。
また、このとき必要に応じてN型ドーピング用のN(窒素)ガスを同時に供給してもよく、P型ドーピング用にアルミニウム(Al)、ホウ素(B)、ベリリウム(Be)を含む有機金属材料を供給してもよい。さらに、成長速度の高速化を図るためにHClガスを併用してもよく、あるいは、シリコン原子を含むガスとしてシランを用いてもよい。
所望のエピタキシャル成長膜厚が得られる時間が経過した後、キャリアガス以外のガスの供給を停止し、エピタキシャル成長を終了する。
次に、キャリアガス雰囲気中で、同一圧力を保持しつつ、SiCバルク基板37を室温程度まで降温する。
上記の工程によって、SiCバルク基板37上に炭化珪素をエピタキシャル成長させたエピタキシャルウエハ(炭化珪素エピタキシャルウエハ)が完成する。
以上のことから、本実施の形態によれば、上部サセプタ21の表面を単結晶SiC22で形成したため、材料ガスによって上部サセプタ21の表面でエピタキシャル成長が生じ、また、成長室2をSiC粒子が形成されないように構成しているため、ダウンフォール欠陥の発生を大幅に抑制したエピタキシャルウエハを作製することができる。また、基板ホルダ24についても同様である。
なお、本実施の形態のように単結晶SiC22を構成しても、単結晶SiC22のサイズが十分に大きくない場合には、それらを機械的に加工して組み合わせる必要がある。その結果、単結晶SiC22間の僅かな隙間の石英部材等にSiC粒子が形成される可能性がある。従って、SiCエピタキシャルウエハ製造装置1内における乱流発生をできるだけ防止し、SiC粒子がSiCバルク基板37に付着しないようにすることが重要である。
また、本実施の形態では、基板ホルダ24に隣接して段差軽減部材29を設置することにより、基板ホルダ24のキャリアガスおよび材料ガスが流れる流路20と接する面(基板ホルダ24の流路20に露出する面)と、段差軽減部材29の流路20と接する面(段差軽減部材29の流路20に露出する面)とが、ほぼ同一の平面(面一)上に存在するようにしている。従って、流路20における機械的段差を軽減することができるため、成長室2内に導入されたガスの流れに乱流が発生することを抑制することができる。乱流が発生すると、SiCバルク基板37上から離れたSiC粒子あるいはSiC塵が下流側に流されずに、再度SiCバルク基板37上に付着することがある。乱流の発生を抑制することにより、SiC塵の再付着を抑制することができるため、エピタキシャル成長後の欠陥密度が低いSiCのエピタキシャルウエハを得ることができる。
また、上部サセプタ21に隣接して段差軽減部材30を設置したことにより、上部サセプタ21の流路20と接する面(上部サセプタ21の流路に露出する面)と、段差軽減部材30の流路20と接する面(段差軽減部材30の流路に露出する面)とが、ほぼ同一の平面(面一)上に存在するようにしている。従って、流路20における機械的段差を軽減できるため、成長室2内に導入されたガスに乱流が発生することを抑制することができる。乱流の発生を抑制することにより、エピタキシャル成長後の欠陥密度がより低いSiCのエピタキシャルウエハを得ることができる。
また、基板ホルダ24上に複数の凹部35が2次元面心格子状に並ぶように配置されており、基板ホルダ24はガスの流れる方向とほぼ平行な平面上で複数のSiCバルク基板37を支持(載置)しているため、基板ホルダ24上にSiCバルク基板37をより稠密に配置することができる。従って、基板ホルダ24上で複数のSiCバルク基板37をより均一に加熱することができる。
また、基板ホルダ24において、格子の一辺がガスの流れる方向とほぼ平行となる平面上に2次元面心格子状にSiCバルク基板37を配置することにより、ガスが流れる方向とほぼ平行な方向で隣接するSiCバルク基板37同士の距離を縮めることなく、基板ホルダ24上にSiCバルク基板37をより稠密に配置することができる。ガスが流れる方向とほぼ平行な方向で隣接するSiCバルク基板37同士の距離が短いと、SiCバルク基板37上から離れたSiC塵あるいはSiC粒子がガスの流れに乗って移動し、ガスが流れる方向とほぼ平行な方向で隣接する他のSiCバルク基板37上に再度付着することがある。しかし、本実施の形態では上述のようにすることにより、SiCバルク基板37上から離れたSiC塵あるいはSiC粒子が、ガスが流れる方向とほぼ平行な方向で隣接する他のSiCバルク基板37上に再度付着することを抑制できる。
また、本実施の形態では、基板ホルダ24の凹部35が2次元面心格子状に並んで配置される場合について説明したが、エピタキシャル成長膜の膜厚およびドープ濃度の均一化を徹底するためには、基板ホルダ24を図7に示すような円盤状の形状として、当該円盤の表面に凹部35を加工して形成し、凹部35にSiCバルク基板37を配置(載置)するようにしてもよい。また、少なくとも上記の円盤の中心を軸として回転可能なようにしてもよい。
また、本実施の形態では、図1に示すように、段差軽減部材29を成長室2の内壁と接触するように設置しているが、必ずしも成長室2の内壁と接触して設置する必要はなく、基板ホルダ24の流路20と接する面と、段差軽減部材29の流路20と接する面とが、ほぼ同一の平面上に存在するように設置されていればよい。また、段差軽減部材30についても同様に、上部サセプタ21の流路20と接する面と、段差軽減部材30の流路20と接する面とが、ほぼ同一の平面上に存在するように設置されていればよい。すなわち、段差軽減部材29,30の厚さや形状等は適宜設定すればよく、また、板状の部材である必要もない。
また、本実施の形態では、誘導加熱コイル27,28を成長室2の外面に設置したが、これに限るものではなく、成長室2の内部に設置してもよい。また、加熱装置として誘導加熱コイル27,28を用いたが、これに限るものではない。しかし、誘導加熱コイルは広い範囲を均一に加熱することが可能であるため、多くのSiCバルク基板37に対してエピタキシャル成長を行う場合は、誘導加熱コイルを用いることが好ましい。
また、本実施の形態では、導入ノズル3を成長室2の側面に接続したが、接続箇所は側面に限るものではなく、例えば、成長室2の上面や下面など他の箇所でもよい。また、排出ノズル4についても同様である。
また、導入ノズル3の個数は1個に限らず、複数個であってもよい。例えば、多数の微細なノズルを密集して設けることによって、ガスに乱流が発生することを抑制することができる。また、排出ノズル4についても同様である。
また、本実施の形態では、段差軽減部材29,30を成長室2内に設置することによって流路20における機械的段差を軽減した。しかし、この段差軽減部材29,30を成長室2の内壁の一部として一体となるように形成してもよい。すなわち、成長室2の内壁と、基板ホルダ24の流路20と接する面と、上部サセプタ21の流路20と接する面とが、ほぼ同一の平面(面一)上となるように形成してもよい。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 SiCエピタキシャルウエハ製造装置、2 成長室、3 導入ノズル、4 排出ノズル、5 材料ガス供給源、6 キャリアガス供給源、7 キャリアガス純化器、8 ガス混合制御系、9 排気ポンプ、10 ガス除害装置、20 流路、21 上部サセプタ、22 単結晶SiC、23 下部サセプタ、24 基板ホルダ、25,26 断熱材、27,28 誘導加熱コイル、29,30 段差軽減部材、31 取り出しドア、32 測温装置、33 取り出し用部材、34 単結晶SiC、35 凹部、36 底面、37 SiCバルク基板。

Claims (9)

  1. <0001>面に対して傾斜角が5度よりも小さい表面を有する炭化珪素バルク基板上に炭化珪素をエピタキシャル成長させて炭化珪素エピタキシャルウエハを作製するエピタキシャル成長装置であって、
    前記エピタキシャル成長時に用いる材料ガスの流路と、
    前記流路に面して設けられ、加熱領域を有する所定の部材と、
    を備え、
    前記部材の少なくとも前記流路に露出する部分は、前記炭化珪素バルク基板と同一のポリタイプを有する単結晶炭化珪素を含んで形成されることを特徴とする、エピタキシャル成長装置。
  2. 前記所定の部材は、前記炭化珪素バルク基板を載置する基板ホルダを含むことを特徴とする、請求項1に記載のエピタキシャル成長装置。
  3. 前記所定の部材は、前記流路を挟んで前記炭化珪素バルク基板と対向する側に設けられたサセプタを含むことを特徴とする、請求項1または2に記載のエピタキシャル成長装置。
  4. 前記基板ホルダと、前記エピタキシャル成長装置の内壁との段差を軽減し、前記基板ホルダに対して前記流路の上流側および下流側に隣接して設けられた第1の段差軽減部材をさらに備え、
    前記第1の段差軽減部材の表面と前記基板ホルダの表面とは面一であることを特徴とする、請求項2に記載のエピタキシャル成長装置。
  5. 前記サセプタと、前記エピタキシャル成長装置の内壁との段差を軽減し、前記サセプタに対して前記流路の上流側および下流側に隣接して設けられた第2の段差軽減部材をさらに備え、
    前記第2の段差軽減部材の表面と前記サセプタの表面とは面一であることを特徴とする、請求項3に記載のエピタキシャル成長装置。
  6. 前記基板ホルダの前記炭化珪素バルク基板を載置する面は、梨地加工されていることを特徴とする、請求項2に記載のエピタキシャル成長装置。
  7. 前記炭化珪素バルク基板は、4H−SiCであることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれかに記載のエピタキシャル成長装置。
  8. 前記材料ガスは、シランガスおよびプロパンガスを含むことを特徴とする、請求項1ないし7のいずれかに記載のエピタキシャル成長装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載のエピタキシャル成長装置を用いて炭化珪素エピタキシャルウエハを製造する方法であって、
    (a)前記炭化珪素バルク基板を前記エピタキシャル成長装置内の前記所定の部材の位置に導入する工程と、
    (b)前記流路に前記材料ガスを供給し、前記炭化珪素バルク基板上に炭化珪素をエピタキシャル成長させる工程と、
    を備える、炭化珪素エピタキシャルウエハ製造方法。
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