以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
まず図1に示すように外観検査装置20は、水平に設置された基台1と、基台1の垂直方向上方に水平方向に配置された回転円板2と、回転円板2の外周部に等間隔で設けられた複数の搬送ノズル3とを有している。このうち回転円板2と搬送ノズル3とにより搬送手段が構成される。回転円板2と基台1との間は中心軸2aにより接続され、回転円板2は図示されない駆動機構の作用により、中心軸2aの周囲に矢印A(時計回り)の方向に間歇回転する。
回転円板2の矢印B方向矢視図を図10に示す。図10に示すように回転円板2の外周部に配置された搬送ノズル3は、図示されない駆動機構の作用により、矢印Cおよび矢印Dの方向(垂直方向)に昇降自在である。
また、搬送ノズル3は、後述のように、図示されない真空吸引機構の作用により、その下端においてワークWを吸着する。この状態で、図1において回転円板2が矢印A方向に回転すると、搬送ノズル3の下端に吸着されたワークWは、矢印A方向に搬送される。
図1において、基台1の上には、ワークWを振動により一列に矢印G方向に搬送するリニアフィーダ4が設置されている。リニアフィーダ4の終端点は回転円板2の外縁部に達し、当該終端点から見て回転円板2の中心軸2a方向の位置には、ワークWを1個ずつ載置する分離載置台5が設置されている。
分離載置台5から回転円板2の回転方向(矢印A方向)、すなわちワークWの搬送経路に沿って、ワークWの電気的特性を測定する電気的特性測定部6と、ワークWの外観検査を行う第1外観検査部7と、搬送ノズル3の下端に吸着されたワークWの面の方向を変えるワーク方向変換部8と、ワークWの外観検査を行う第2外観検査部9と、電気的特性の測定および外観検査の結果に基づいて不良と判定したワークを排出する不良ワーク排出部10と、電気的特性の測定および外観検査の結果に基づいて良品と判定したワークを排出する良品ワーク排出部11とが、この順に配置されている。
図1において、ワークWを下端に吸着している搬送ノズル3を黒丸で、また、ワークWを下端に吸着していない搬送ノズル3を白丸で示している。分離載置台5から回転円板2の回転方向(矢印A方向)に沿って良品ワーク排出部11までの範囲の搬送ノズル3が、ワークWを下端に吸着している。また、外観検査装置20は、装置を構成する各部の制御を行う制御部12を備える。
ワークWの斜視図を図6に示す。ワークWは、非導電性の誘電体により覆われた複数の面により構成される多面体からなる本体と、本体の一面である第1基準面(単に基準面ともいう)Ws0から突出する突起物としての直線状のリードWa、Wb、Wc、Wdとを有する。各リードWa、Wb、Wc、Wdは、いずれも導電性材料(例えば銅等の金属)により構成される。
ワークWの本体を構成する各面のうち、隣接する面のなす角は略直角である。第1基準面Ws0に隣接する4つの面は、リードWc、Wd側にある第1の面Ws1、リードWa、Wb側にある第3の面Ws3、リードWb、Wd側にある第4の面Ws4、リードWa、Wc側にある第6の面Ws6を含む。第1の面Ws1と第3の面Ws3は対向し、同様に第4の面Ws4と第6の面Ws6は対向している。
また、第1基準面Ws0に対向する第5の面Ws5から第1基準面Ws0に向けて凹部Wgが形成されている。この凹部Wgは、第4の面Ws4と第6の面Ws6との間を貫通しており、これによって、第5の面Ws5は面一となる2つの部分、すなわち第5xの面Ws5xと第5yの面Ws5yに分割される。また、ワークWを第1基準面Ws0を上にして第6の面Ws6側(図6における矢印P2の方向)から見たときの形状は、凹部Wgが下方へくる。凹部Wgの内側を形成する面Wgx、Wgyおよび第2の面Ws2もまた、すべて隣接するすべての面に対して略直角をなしている。以上の各面を、図6における矢印P1、P2、P3の各方向から見たものを、それぞれ図7(a)、(b)、(c)に示す。
図6および図7に示すように、第4の面Ws4と第5xの面Ws5xの境界となる辺および第4の面Ws4と第5yの面Ws5yの境界となる辺には、斜め方向に微小に削り取られた加工、すなわち面取りがWsx、Wsyとして施されている。この面取りは、ワークWの形状が対称形であるため、リードWa、WcとリードWb、Wdとを区別するために施されるものである。
面取りWsx、Wsyの面積は、ワークWを構成する各面の面積に比べて極めて小さいので、第4の面Ws4と第5xの面Ws5xのなす角および第4の面Ws4と第5yの面Ws5yのなす角についても、略直角ということができる。
ワークWの内部回路を図8に示す。図6および図7において、凹部Wgが形成されることにより、ワークWには2箇所の突出部Wx、Wyが形成される。ワークWの内部回路は、これらの突出部Wx、Wy内に収納されている。図8において、突出部Wx内の回路は発光ダイオードDwを含み、アノードがリードWaに接続され、カソードがリードWbに接続されている。また、突出部Wy内の回路はフォトトランジスタQwを含み、コレクタがリードWcに接続され、エミッタがリードWdに接続されている。さらに、図6において、凹部Wg内の対向する面WgxとWgyには図示されない穴が設けられ、それらの穴を介して、突出部Wx内の発光ダイオードDwと突出部Wy内のフォトトランジスタQwのベースが対向している。
これにより、図8においてリードWaの電位がリードWbの電位より高くなるように両リード間に電圧を印加すると、発光ダイオードDwが発光し、その光WLが上記の穴を介してフォトトランジスタQwのベースに伝達され、フォトトランジスタQwのコレクタとエミッタの間が導通する。すなわち、あらかじめリードWcの電位がリードWdの電位より高くなるように両リード間に電圧を印加しておくと、リードWcからリードWdに向けて電流が流れる。また、凹部Wg内に光を透過しない物体が入ると、発光ダイオードDwが発光しても、その光は物体にさえぎられてフォトトランジスタQwのベースに伝達されなくなり、フォトトランジスタQwのコレクタとエミッタの間が導通しなくなる。すなわち、このワークWは、何らかの物体がワークWの凹部Wg内に入ったことを検知するセンサとして使用することができる。このような機能を有するワークWは、市場においてフォトインタラプタ等の名称で販売されている。
次にこのような構成からなる外観検査装置20の作用について述べる。図1において、ワークWがリニアフィーダ4により搬送されて、搬送ノズル3により吸着される。このときの状態を、矢印F方向から見た斜視図として図11に示す。図11(a)において、ワークWは図示されないパーツフィーダに供給され、制御部12の制御による図示されない移載手段の作用によりリニアフィーダ4に移載された後、図示されない整列機構の作用によって面の方向をすべて同一に揃えられ、リニアフィーダ4上でW0、W1、・・・の一列状態となり、振動により矢印Gの方向に搬送される。
この場合、図1における矢印Fから見たワークWの面が第6の面Ws6になり、かつ第1基準面Ws0が上になる。また、分離載置台5の上にはワークWは載置されておらず、搬送ノズル3は分離載置台5の上方に離間して、初期位置に停止している。次に、一列状態で搬送されるワークW0、W1、・・・の先頭のワークW0がリニアフィーダ4の終端点、すなわち分離載置台5の直前位置に到達すると、図11(b)に示すように、制御部12の制御に基づく図示されない分離載置機構の作用により、W0はリニアフィーダ4から分離載置台5に載置される。この時、リニアフィーダ4の振動は停止し、リニアフィーダ4上の後続ワークW1、W2、・・・は搬送されずに停止状態を保つ。
次に図11(c)のように、制御部12の制御に基づく図示されない駆動機構の作用により、搬送ノズル3が初期位置から矢印Cの方向に下降し、直下の分離載置台5上に載置されたワークW0の第1基準面Ws0に搬送ノズル3の下端が当接する位置で停止する。
そして、図11(d)のように、矢印Eの方向に真空吸引が行われ、ワークW0の第1基準面Ws0が搬送ノズル3の下端に吸着される。この時のワークW0と搬送ノズル3の拡大図を図12に示す。図12において、搬送ノズル3内には、その一端が図示されないスイッチを介して真空源に連通する吸引通路3aが形成され、吸引通路3aの他端は搬送ノズル3の下端において吸引孔3bとして開口する。
図11(d)において、制御部12の制御に基づく図示されないスイッチの作用により、吸引通路3aは真空源に連通し、図12の矢印Eの方向に真空吸引が行われる。これにより、吸引孔3bがワークW0の第1基準面Ws0を吸着する。
次に図11(e)に示すように、制御部12の制御に基づく図示されない駆動機構の作用により、搬送ノズル3が矢印Dの方向に上昇し、初期位置まで戻って停止する。この時、矢印Eの方向に真空吸引が行われているため、ワークW0は搬送ノズル3に吸着されたまま上昇する。そして、制御部12の制御に基づく図示されない駆動機構の作用により、図1に示す回転円板2が矢印Aの方向に回転する。これにより、図11(f)に示すように、ワークW0を吸着した搬送ノズル3は矢印A1の方向に回転し、ワークW0は図9における電気的特性測定部6まで搬送されて停止する。
同時に、ワークWを吸着していない搬送ノズル3が矢印A2の方向に回転して、分離載置台5の直上に到来し、図11(a)のように初期位置で停止する。その後、図11(a)〜(f)の動作が繰り返される。
このように搬送ノズル3に吸着されて、図1においてワークW(図11においてはワークW0)は、電気的特性測定部6に搬送されて停止する。次に制御部12の制御に基づく図示されない駆動機構の作用により、リードWa、Wb、Wc、Wdに図示されない電圧源および測定器が接続され、図8における突出部Wx内の回路(発光ダイオードDw)および突出部Wy内の回路(フォトトランジスタQw)の電気的特性の測定が行われる。測定が終了すると、図1において、制御部12の制御に基づく図示されない駆動機構の作用により、回転円板2が矢印Aの方向に回転し、ワークWは搬送ノズル3に吸着されて第1外観検査部7に搬送され、停止する。
次に第1外観検査部7において、ワークWの外観検査が行われる。外観検査の方法について、以下に詳説する。ワークWの外観検査は、本体の各面のうち検査の対象となる被検査面の検査および4本のリードWa、Wb、Wc、Wdの検査である。被検査面を図6および図7により列挙すると、第1の面Ws1、第2の面Ws2、第3の面Ws3、第4の面Ws4、第5の面Ws5(第5xの面Ws5xと第5yの面Ws5y)、第6の面Ws6である。これらの被検査面および4本のリードの外観検査は、検査の対象となる部位に照明を照射し、カメラにより撮像して撮像画像を取得し、この撮像画像を画像処理プログラムによって良否判定することにより行われる。
照明としてよく用いられるものに、発光ダイオードを使用したLED照明がある。その例を図13に示す。図13(a)、(b)は、リング照明の名称で市販されているLED照明の正面図と側面図である。図13(a)に示すように、LED照明Lは中央部に環状の空間LHを設けて形成された枠Lf内に、多数の発光ダイオードLeを複数個(ここでは2個)の同心円状に配置して形成されている。
また図13(b)に示すように、個々の発光ダイオードLeが光を照射する方向である光路Ra、Rbは、空間LHの中心に垂直な基準線Loに対してわずかに角αだけ基準線Lo側に傾斜している。これにより、基準線Lo近傍に光を集めて明るい照明とすることができるため、広く用いられている。
同様の構造で、角型照明の名称で市販されているLED照明の例を図13(c)、(d)にそれぞれ正面図と側面図として示す。図13(c)に示すように、LED照明Lvは中央部に正方形の空間LHvを設けて形成された枠Lfv内に、多数の発光ダイオードLeを複数列(ここでは2列)の正方形状に配置して形成されている。また図13(d)に示すように、個々の発光ダイオードLeが光を照射する方向である光路Rav、Rbvは、上述のLED照明Lと同様に、空間LHvの中心に垂直な基準線Lovに対してわずかに角αだけ基準線Lov側に傾斜している。これにより、基準線Lov近傍に光を集めて明るい照明とすることができるため、広く用いられている。
LED照明Lを用いたワークWの撮像方法を、模式図として図14に示す。図14において、ワークWは図11(f)に示すように、搬送ノズル3に吸着されている。また、撮像対象はワークWの第1の面Ws1としている。
LED照明Lを撮像対象面である第1の面Ws1に対向するワークの本体外側となる位置に配置して、照明光を光路Ra、Rbのように第1の面Ws1に向けて照射する。そして、撮像手段としてのカメラNをワークWから見てLED照明Lより遠い位置に配置して、カメラNからLED照明Lの中央部の空間LHを通して、第1の面Ws1に対向するワークの本体外側となる方向から、撮像経路Npにより第1の面Ws1を撮像する。
このような撮像方法を実現する複数のLED照明ならびにカメラにより、図1における第1外観検査部7が構成される。
上述のように、図1において分離載置台5上に載置されたワークWは、図11に示すように搬送ノズル3に吸着された後、図1に示す回転円板2の矢印A方向への間歇回転により搬送され、電気的特性測定部6を経て第1外観検査部7に到達する。
第1外観検査部7の構成と、ワークWを撮像して外観検査を行う方法を、図1における第1外観検査部7を矢印H方向から見た模式図として示した図15により説明する。図15において一点鎖線で囲まれた部分が第1外観検査部7である。ここに、上述のように、ワークWの面の方向は、図1における矢印Fから見た面が第6の面Ws6になり、かつ第1基準面Ws0が上になるように揃えられている。従って、図11(e)のように搬送ノズル3に吸着されたワークWは、図1において回転円板2が矢印Aの方向に間歇回転して第1外観検査部7に到達した時点で、図1における矢印Ha方向が第1の面Ws1となっている(図15参照)。
第1外観検査部7において、被検査面としての撮像対象となるワークWの面は、第1の面Ws1、第2の面Ws2、第3の面Ws3である。
図15において、第1の面Ws1に対向するワークWの本体外側の位置に、第1の面Ws1に照明光Ra1、Rb1を照射する照明手段としてのLED照明L1および第1の面Ws1を撮像経路N1pにより撮像する撮像手段としてのカメラN1が、図14と同様に配置されている。
また、ワークWの下側には、第2の面Ws2に照明光Ra2、Rb2を照射する照明手段としてのLED照明L2と、第2の面Ws2に対向するワークの本体外側となる方向から、撮像経路N2pにより第2の面Ws2を撮像する撮像手段としてのカメラN2が配置されている。
ここで、ワークWの直下の空間の大きさ、すなわち図1における基台1の上面と搬送ノズル3の下端との間の空間の大きさに比べてカメラN2の体積が非常に大きいため、ワークWの直下の空間にカメラN2を配置することができない。
このため、ワークWの直下位置、すなわち第2の面Ws2に対向するワークWの本体外側となる位置にはLED照明L2のみが配置され、カメラN2はカメラN1の略直下位置にカメラN1と同一方向に並列配置されている。これに対応して、第2の面Ws2の直下位置には第2の面Ws2とカメラN2との撮像経路N2pを略90°方向変換するための直角プリズムM2が、LED照明L2の下側に配置されている。
また、第3の面Ws3に対向するワークWの本体外側となる位置に、第3の面Ws3に照明光Ra3、Rb3を照射する照明手段としてのLED照明L3が配置されている。そして、第3の面Ws3を撮像経路N3pにより撮像する撮像手段としてのカメラN3は、カメラN2と同様の理由により、図9における基台1の内部に上方を撮像可能な向きに配置されている。これに対応して、第3の面Ws3に対向するワークWの本体外側となる位置には第3の面Ws3とカメラN3との撮像経路N3pを略90°方向変換するための直角プリズムM3が、LED照明L3の右側に配置されている。
以上の構成を有する第1の外観検査部7により、ワークWの各面を撮像して外観検査を行う手順を、以下に記す。
図1において、搬送ノズル3に吸着されたワークWが回転円板2の間歇回転により第1外観検査部7に到達して停止すると、制御部12の制御により、図15においてLED照明L1が点灯し、第1の面Ws1に照明光Ra1、Rb1が照射される。そして、カメラN1が撮像経路N1pにより第1の面Ws1を撮像する。この間、LED照明L2およびL3は消灯しており、カメラN2およびN3は動作しない。
次に図1における制御部12の制御により、図15においてLED照明L1は消灯し、次にLED照明L2が点灯し、第2の面Ws2に照明光Ra2、Rb2が照射される。次に、カメラN2が撮像経路N2pにより第2の面Ws2を撮像する。この間、LED照明L1およびL3は消灯しており、カメラN1およびN3は動作しない。
次に図1における制御部12の制御により、図15においてLED照明L2は消灯し、次にLED照明L3が点灯し、第3の面Ws3に照明光Ra3、Rb3が照射される。次に、カメラN3が撮像経路N3pにより第3の面Ws3を撮像する。この間、LED照明L1およびL2は消灯しており、カメラN1およびN2は動作しない。
以上の手順により、ワークWの第1の面Ws1、第2の面Ws2、第3の面Ws3が撮像される。
撮像された各面の画像は、図1における制御部12の制御により、図示されない画像処理手段に転送され、画像処理プログラムによって良否判定を行うことで外観検査を行う。
このようにして、第1外観検査部7においてワークWの第1の面Ws1、第2の面Ws2、第3の面Ws3の外観検査を終了すると、図1における制御部12の制御により、図15において第1外観検査部7のLED照明L1、L2、L3はすべて消灯し、カメラN1、N2、N3はすべて動作を停止する。そして、図1において回転円板2が矢印A方向に回転し、搬送ノズル3に吸着されたワークWはワーク方向変換部8に向けて搬送される。ワークWがワーク方向変換部8に到達すると、制御部12の制御により、ワークWの方向変換が行われる。
図1において、ワークWがワーク方向変換部8に到達して回転円板2が停止した状態における領域Iの拡大透視図を図16(a)に示す。搬送ノズル3により吸着されたワークWは、回転円板2の外方、すなわち図1におけるワーク方向変換部8を矢印Iaの方向から見たときに、第1の面Ws1が見える向きに停止している。ここで、図示されない駆動機構の作用により、ワークWは図16(b)を経て図16(c)に示すように、回転円板2の外方、すなわち図1におけるワーク方向変換部8を矢印Iaの方向から見たときに、第4の面Ws4が見える向きに方向変換される。
このようにワークWの方向変換を完了すると、図1において制御部12の制御により、回転円板2が矢印Aの方向に回転し、搬送ノズル3に吸着されたワークWは第2外観検査部9に到達して停止する。次に、制御部12の制御により、ワークWの各面のうち、第1外観検査部7において外観検査を行った面以外の面について外観検査を行う。第2外観検査部9を矢印Jの方向から見た模式図を図2に示す。上述のように、図1におけるワーク方向変換部8の作用により方向変換されたワークWは、第2外観検査部9に到達した時点で、矢印Jaの方向から見たときに第4の面Ws4が見えている。図2において一点鎖線で囲まれた部分が第2外観検査部9である。
第2外観検査部9によって外観検査を行うワークWの面すなわち撮像対象となる被検査面は、第4の面Ws4、第5の面Ws5、第6の面Ws6である。図2において、これらの各面に照明を照射する照明手段としてのLED照明L4、L5、L6および各面を撮像する撮像手段としてのカメラN4、N5、N6の配置は、図15に示す第1外観検査部7におけるLED照明L1、L2、L3およびカメラN1、N2、N3と同様である。また図2において、プリズムM5、M6の配置も図15に示す第1外観検査部7におけるプリズムM2、M3と同様である。そして、図2において、第4の面Ws4、第5の面Ws5、第6の面Ws6を撮像する手順も、図15に示す第1外観検査部7における第1の面Ws1、第2の面Ws2、第3の面Ws3を撮像する手順と同様である。
以上のような構成を有する第2外観検査部9において、撮像対象となるすべての面の撮像および第1基準面Ws0から突出する4本のリードWa、Wb、Wc、Wdの撮像を行い、これらの各面および各リードの外観検査を行う。ここで、リードWa、Wb、Wc、Wdの外観検査が必要な理由について述べる。
図18(a)はワークWの斜視図であり、手前が第6の面Ws6、上面が第1基準面Ws0になっている。このワークWは図1に示す外観検査装置20において外観検査を終了すると、後述のように外観検査装置20から排出される。そして、図示されない別の加工装置に取り付けられ、その作用により、図18(a)に示すように、リードWa、Wbが矢印S1の向きに、またリードWc、Wdが矢印S2の向きに折り曲げられて、図18(b)に示すように4本のリードがすべて第1基準面Ws0上に接触した状態に加工される。この加工を容易に行えるように、リードWa、Wb、Wc、Wdは図18(a)における矢印S1、S2の方向に折り曲げやすい薄板状に形成されている。ところで、このように容易に曲げられる形状であるため、ワークWの搬送中にリードWa、Wb、Wc、Wdが矢印R1、R2の方向に何らかの力を受けて僅かに曲がることがある。その曲がりの量があらかじめ定められた範囲を超えると、加工装置に取り付けることができなくなるので、図1の外観検査装置20において、リードWa、Wb、Wc、Wdを撮像して曲がりの量を検査する外観検査を行って、曲がりの量が上記のあらかじめ定められた範囲以下のワークWを良品として加工装置に渡すようにしている。
リードWa、Wb、Wc、Wdを撮像して曲がりの量を検査する外観検査の原理および手順について、以下に述べる。図2に示す第2外観検査部9において、LED照明L4(第3の照明手段)を点灯させて第4の面Ws4側に並ぶリードWb、Wd(図7(a))の組に照明光Ra4、Rb4を照射し、カメラN4(第1の撮像手段)によりリードWb、Wdの組を撮像経路N4pにより撮像したときの画像を図19(a)に示す。
図19(a)の画像において、リードWbの曲がりの量を検査するために、画像処理プログラムの作用により、リードWbの周囲の一定範囲に領域T1を設定する。領域T1の拡大図を図19(b)に示す。領域T1内の画像は、図17におけるLED照明L4による照明光が照射されているリードWbだけが白色であり、背景は暗色である。この説明の都合上、図19(a)、(b)における領域T1には網掛けを施し、リードWbを白色で示している。
次に、図19(b)において画像処理プログラムの作用により、この照明光が照射されて白色の画像となっている範囲(以降白色領域と記載)に外接する矩形(以降外接矩形と記載)Wbxを定義する。図19(b)において、外接矩形Wbxを破線で示す。そして、画像処理プログラムの作用により、外接矩形Wbxの横幅Tbx1を測定する。リードWbに曲がりがない場合には、外接矩形WbxがリードWbの外形と略一致し、Tbx1の測定値はリードWbの幅に略一致する。次に、リードWbが曲がっている場合について説明する。
図19(c)は、ワークWの搬送中にリードWbが矢印Q3方向の力を受けて曲がった場合の撮像画像である。図19(c)において、画像処理プログラムの作用により、図19(a)と同一の領域T1が設定されている。その拡大図を図19(d)に示す。
図19(d)において、画像処理プログラムの作用により、白色領域に対して破線で示す外接矩形Wbxeを定義する。ここに、図19(b)における外接矩形Wbxと図19(d)における外接矩形Wbxeを比較すると、図19(d)においてリードWbが曲がっているために白色領域が傾斜し、それに伴って外接矩形Wbxeの横幅Tbx2が図19(b)における外接矩形Wbxの横幅Tbx1よりも大きくなっていることが判る。すなわち、領域T1内における白色領域の外接矩形の横幅Tbxの規格値として正の実数εをあらかじめ定めておき、Tbx<εの時にワークWを良品と判定すれば良い。ここに、εは、リードの曲がりの量が大きくなって、ワークWを加工装置に取り付けることができなくなる限界値である。
このようにリードWb、Wdの組に関して外観検査を行うのと同様に、図2に示す第2外観検査部9において、LED照明L6(第4の照明手段)を点灯させて第6の面Ws6側に並ぶリードWa、Wc(図7(a))の組に照明光Ra6、Rb6を照射し、カメラN6(第2の撮像手段)によりリードWa、Wcの組を撮像経路N6pにより撮像することにより、リードWa、Wcの組に関して外観検査を行う。
ところで図2に示すように、第2外観検査部9は、さらにワークWの直下に設置されているLED照明L5の近傍かつワークWの直下から水平方向にワークWの側方に向けて移動した位置に対称に配置された、LED照明L5x、L5yを含む。LED照明L5x(第1の照明手段)はワークWの第5の面Ws5と第4の面Ws4およびリードWa、Wb、Wc、Wd(図7(a))に向けて照明光R5xを照射し、LED照明L5y(第2の照明手段)はワークWの第5の面Ws5と第6の面Ws6およびリードWa、Wb、Wc、Wd(図7(a))に向けて照明光R5yを照射する。この照明光R5xが、図7(a)におけるワークWのリードWb、Wdを照射し、照明光R5yが、図7(a)におけるワークWのリードWa、Wcを照射する。
この照射方法について、以下に詳述する。まず、ワークWの第1基準面Ws0上における突起物としての4本の直線状のリードWa、Wb、Wc、Wdの配置について、図3を用いて説明する。図3は、図2の第2外観検査部9に停止しているワークWの矢印Jb方向矢視拡大図を示したものである。ただし、搬送ノズル3は記載されていない。図3において、第1基準面Ws0は長方形であり、2本の対角線Di1、Di2を有する。この対角線Di1、Di2の交点をX0とし、第1基準面Ws0と第4の面Ws4とにより形成される第1の辺を辺Ed04、第1基準面Ws0と第6の面Ws6とにより形成される第2の辺を辺Ed06とする。辺Ed04と辺Ed06は対向している。このとき、リードWb、Wdは対角線の交点X0と辺Ed04の間、すなわち矢印X1で示される領域に、辺Ed04に平行な列として2本配置されている。
同様に、リードWa、Wcは対角線の交点X0と辺Ed06の間、すなわち矢印X2で示される領域において、辺Ed06に平行な列として2本配置されている。このように、対向する2つの各辺にそれぞれ平行に2本ずつ配置された複数の列からなるリードWa、Wb、Wc、Wdに対して、図2のLED照明L5x、L5yを用いて照明光R5x、R5yを照射して撮像する(図4(a)(b)参照)。
ここで、図4(a)は、図2におけるLED照明L5xからリードWb、Wdに照明光R5xを照射する様子を示している。影を付けた部分が照明光R5xである。図2においてLED照明L5xが配置される位置は、図4(a)(b)において第1基準面Ws0に対向する第2基準面としての第5の面Ws5側かつワークWの直下から水平方向にワークWの側方に向けて移動した位置である。
そして、第1基準面Ws0の辺Ed04(図3)と第5の面Ws5との間に位置する第3基準面としての第4の面Ws4およびリードWa、Wb、Wc、Wd(図3)に向けて斜めに照明光R5xを照射する。このように照明光R5xを照射すると、図4(a)に示すように、照明光R5xの一部、具体的には照明光R5xのうち第5の面Ws5および第4の面Ws4に照射される範囲の照明光R5x0は、ワークWの本体により遮断される。そして、ワークWの本体により遮断されない範囲の照明光R5x1だけが撮像対象であるリードWb、Wdに照射される。
ここで、照明光R5x1が上述の方向から照射され、かつ図3に示すように、リードWb、Wdが第4の面Ws4に近い1列として配置され、またリードWa、Wcが第4の面Ws4に対向する第6の面Ws6側に近い1列として配置されている。このため、図4(a)において照明光R5x1はリードWb、Wdを照射した後は、第1基準面Ws0の上方に向けて照射されるだけで、リードWa、Wcを照射することがない。
すなわち、照明光R5x1は図3においてリードWa、WcおよびリードWb、Wdによりそれぞれ構成される2列のうち、リードWb、Wdにより構成される1列のみに照射され、リードWa、Wcにより構成される1列には照射されない。
この状態で、カメラN4を用いて第4の面Ws4に対向したワークの本体外側の方向から撮像経路N4pにより照明光が照射された1列を構成するリードWb、Wdを撮像する。これにより、撮像対象であるリードWb、Wdのみが撮像されるので、後述する比較例を示す図21あるいは図23のように、撮像対象ではないリードが撮像されて外観検査の精度が悪くなることがない。
同様に、図4(b)は、図2におけるLED照明L5yからリードWa、Wcに照明光R5yを照射する様子を示している。影を付けた部分が照明光R5yである。図2においてLED照明L5yが配置される位置は、図4において第1基準面Ws0に対向する第2基準面としての第5の面Ws5側かつワークWの直下から水平方向にワークWの側方に向けて移動した位置である。
そして、第1基準面Ws0の辺Ed06(図3)と第5の面Ws5との間に位置する第3基準面としての第6の面Ws6およびリードWa、Wb、Wc、Wd(図3)に向けて斜めに照明光R5yを照射する。このように照明光R5yを照射すると、図4(b)に示すように、照明光R5yの一部、具体的には照明光R5yのうち第5の面Ws5および第6の面Ws6に照射される範囲の照明光R5y0は、ワークWの本体により遮断される。そして、ワークWの本体により遮断されない範囲の照明光R5y1だけが撮像対象であるリードWa、Wcに照射される。
ここで、照明光R5y1が上述の方向から照射され、かつ図3に示すように、リードWa、Wcが第6の面Ws6に近い1列として配置され、またリードWb、Wdが第6の面Ws6に対向する第4の面Ws4側に近い1列として配置されている。このため、図4(b)において照明光R5y1はリードWa、Wcを照射した後は、第1基準面Ws0の上方に向けて照射されるだけで、リードWb、Wdを照射することがない。
すなわち、照明光R5y1は図3においてリードWa、WcおよびリードWb、Wdによりそれぞれ構成される2列のうち、リードWa、Wcにより構成される1列のみに照射され、リードWb、Wdにより構成される1列には照射されない。
この状態で、カメラN6を用いて第6の面Ws6に対向したワークの本体外側の方向から撮像経路N6pにより、照明光が照射された1列を構成するリードWa、Wcを撮像する。これにより、撮像対象であるリードWa、Wcのみが撮像されるので、撮像対象ではないリードが撮像されて外観検査において品質管理データが誤ったり、誤判定が起きたりすることがない。すなわち、撮像画像から、画像処理プログラムを用いて撮像されたリードWa、Wcの曲がりの有無を正しく測定することができる。
例えば、図20に示すようなリードWaが曲がっているワークWに図4(a)の照明光R5xを照射してカメラN4を用いて撮像経路N4pにより撮像した場合の撮像画像は図5(a)のようになる。図5(a)の撮像画像において、画像処理プログラムにより設定された領域T1、T2には、それぞれ図4(a)において照明光R5xが照射されるリードWb、Wdのみが撮像されている。このため、画像処理プログラムは領域T1、T2内における白色領域の外接矩形を正しく定義することができ、結果として外接矩形の横幅を正しく測定して、リードWb、Wdのいずれも曲がっていないと判定することができる。
また、図22に示すような後述の微小角度βが存在するワークWを同様に図4(a)の照明光R5xおよびカメラN4を用いて撮像経路N4pにより撮像した場合の撮像画像は図5(b)のようになる。この場合も、領域T1、T2内には、それぞれ図4(a)において照明光R5xが照射されるリードWb、Wdのみが撮像されている。この場合は、図22における微小角度βのために、リードWb、Wdが斜め方向から撮像される。
従って、リードWb、Wdの幅が図5(a)に比べてわずかに大きく撮像され、それに伴って白色領域の幅もわずかに大きくなり、画像処理プログラムにより定義される外接矩形の横幅が図5(a)に比べてわずかに大きくなる。しかし、角度βが微小であるため、図5(b)における外接矩形の横幅は規格値εに比べて十分に小さい値になり、画像処理プログラムによる外接矩形の横幅の測定結果により、リードWb、Wdはいずれも曲がっていないと正しく判定することができる。
次に図2に示す第2外観検査部9におけるワークWの各面およびリードの外観検査を行う手順について詳述する。
図1において、搬送ノズル3に吸着されたワークWが回転円板2の間歇回転により第2外観検査部9に到達して停止すると、制御部12の制御により、図2においてLED照明L4が点灯し、第4の面Ws4に照明光Ra4、Rb4が照射される。そして、カメラN4が第4の面Ws4に対向するワークの外側となる方向から、撮像経路N4pにより第4の面Ws4を撮像する。この間、LED照明L5、L5x、L5y、L6は消灯しており、カメラN5およびN6は動作しない。次に図1における制御部12の制御により、図2においてLED照明L4は消灯し、次にLED照明L5が点灯し、第5の面Ws5に照明光Ra5、Rb5が照射される。
そして、カメラN5が第5の面Ws5に対向するワークの外側となる方向から、撮像経路N5pにより第5の面Ws5を撮像する。この間、LED照明L4、L5x、L5y、L6は消灯しており、カメラN4およびN6は動作しない。
次に図1における制御部12の制御により、図2においてLED照明L5は消灯し、次にLED照明L6が点灯し、第6の面Ws6に照明光Ra6、Rb6が照射される。そして、カメラN6が第6の面Ws6に対向するワークの外側となる方向から、撮像経路N6pにより第6の面Ws6を撮像する。この間、LED照明L4、L5、L5x、L5yは消灯しており、カメラN4およびN5は動作しない。以上の手順により、ワークWの第4の面Ws4、第5の面Ws5、第6の面Ws6が撮像される。
撮像された各面の画像は、図1における制御部12の制御により、図示されない画像処理手段に転送され、画像処理プログラムにより良否判定することで外観検査を行う。
次に、図1における制御部12の制御により、図2においてLED照明L6は消灯し、次にLED照明L5xが点灯し、第4の面Ws4側に並ぶリードWb、Wd(図7(a))の組に照明光R5xを照射し、第4の面Ws4を撮像したカメラN4が第4の面Ws4と同一の撮像経路N4pにより、リードWb、Wdの組を撮像する。この間、LED照明L4、L5、L5y、L6は消灯しており、カメラN5およびN6は動作しない。
次に図1における制御部12の制御により、図2においてLED照明L5xは消灯し、次にLED照明L5yが点灯し、第6の面Ws6側に並ぶリードWa、Wc(図7(a))の組に照明光R5yを照射し、第6の面Ws6を撮像したカメラN6が第6の面Ws6と同一の撮像経路N6pにより、リードWa、Wcの組を撮像する。この間、LED照明L4、L5、L5x、L6は消灯しており、カメラN4およびN5は動作しない。以上の手順により、ワークWのリードWb、Wdの組およびリードWa、Wcの組が撮像される。
撮像された各リードの組の画像は、図1における制御部12の制御により、図示されない画像処理手段に転送され、リードWb、Wdの組およびリードWa、Wcの組について、上述の画像処理プログラムの作用により外観検査を行う。その結果、各リードの組について良不良の判定がなされる。
以上のように、本発明においてリードに照射する照明は、市販のLED照明2個を簡単な機構により固定することで実現することができる。また、リードを撮像するカメラは、ワークの面を撮像するカメラをそのまま使用することができる。また、LED照明の点灯・消灯の制御も簡単である。さらに、撮像対象ではないリードに照明光が照射されないようにワークの本体を利用して照明光の一部を遮断しており、遮断用部材を別途設ける必要がない。このため、装置の部品点数あるいは寸法の大幅な増加や価格の大幅な上昇を招くことなく、外観検査の精度向上が可能である。
以上のように、ワークWは図1において搬送ノズル3に吸着された状態で、回転円板2の間歇回転により電気的特性測定部6、第1外観検査部7、ワーク方向変換部8、第2外観検査部9に順次搬送されて、電気的特性測定部6において電気的特性の測定が行われ、第1外観検査部7および第2外観検査部9において外観検査の対象となる被検査面と4本のリードに対して外観検査が行われる。なお、これまでの説明においては、電気的特性測定部6、第1外観検査部7、第2外観検査部9において、すべてのワークWに対して電気的特性の測定および外観検査を行うものとしているが、電気的特性測定部6、第1外観検査部7、第2外観検査部9における測定結果あるいは検査結果に基づいて、各測定部あるいは検査部においてワークWが良品であるか不良品であるかを判定し、制御部12の制御により、不良品と判定されたワークWについては搬送経路の下流に配置された検査部における検査を実施しないようにすることもできる。第2外観検査部9においてワークWの外観検査が終了すると、図1において、制御部12の制御により、回転円板2が矢印Aの方向に回転し、ワークWは不良ワーク排出部10に搬送される。ワークWが不良ワーク排出部10に停止すると、制御部12の制御により、当該ワークWが良品の場合は、ワークWはそのままの状態で回転円板2が矢印Aの方向に回転し、ワークWは良品ワーク排出部11に搬送される。また、当該ワークが不良品の場合は、制御部12の制御に基づく図示されないスイッチの作用により、図12に示す搬送ノズル3内の吸引通路3aと真空源との連通が遮断され、矢印Eで示される真空吸引が解除される。
これにより、吸引孔3bによるワークW(図12においてはW0)の第1基準面Ws0の吸着が解除され、ワークWは重力の作用により自然落下する。不良ワーク排出部10において、搬送ノズル3の直下位置には図示されない排出孔が開口しており、落下したワークWはこの排出孔を経て、図示されない不良ワーク排出箱へと導かれる。一方、図1において不良ワーク排出部10をそのまま通過して良品ワーク排出部11に搬送された良品のワークWは、回転円板2が停止すると、制御部12の制御により、不良ワーク排出部10におけるのと同様の方法により、図示されない良品ワーク排出箱へと導かれる。良品ワーク排出部11において、すべての搬送ノズル3からワークWが排出され、空き状態になった搬送ノズル3は回転円板2の間歇回転により再び分離載置台5の直上位置まで移動し、分離載置台5上に載置されている次のワークWを吸着する。そして、上記のようなワークWの搬送、各種測定および検査、排出などが繰り返される。
次に比較例としての外観検査装置100を図9に示し、外観検査装置100は図17に示す第2外観検査部90を含む。第2外観検査部90において、ワークWの第4の面Ws4側に並ぶリードWb、Wd(図7(a))の組の外観検査を行う様子を、ワークWの第1基準面Ws0(図7(a))側から見た図を図20に示す。図20に示すワークWは、撮像対象であるリードWbは曲がっておらず、撮像対象ではないリードWaが曲がった状態である。また、図20におけるワークWの第1の面Ws1の方向を一点鎖線Zで示しているが、一点鎖線Zは撮像経路N4pに略平行である。このため、曲がっていない2本のリードWdおよびWcは、撮像経路N4pによる撮像では略重なって撮像される。一方、カメラN4から見てリードWbよりも遠い位置にあるリードWaは、それ自体が曲がっていることが原因となって、LED照明L4による照明光Ra4、Rb4が照射されることにより、リードWbとともに撮像される。この撮像画像を図21に示す。図21(a)は画像全体を示し、画像処理プログラムの作用により、リードWb、Wdの周囲の一定範囲にそれぞれ領域T1、T2が設定されている。領域T1、T2付近の拡大図を図21(b)に示す。図21(b)において、図19(b)と同様に、画像処理プログラムにより白色領域に対する外接矩形を定義する。この時、リードWdとリードWcはともに曲がっていないため、略重なって撮像され、結果として領域T2内には撮像対象であるリードWdが見えて、撮像対象ではないリードWbは略見えない。
従って、領域T2内の白色領域は略リードWdとなり、外接矩形WdxはリードWdと略一致し、Tdx1の測定値はリードWdの幅に略一致する。これに対してリードWbの背後に位置するリードWaは曲がっており、かつそれが原因となって図20における照射光Ra4、Rb4がリードWaにも照射されるため、図21(b)において領域T1内には撮像対象である曲がっていないリードWbの上端部近傍の背後に、撮像対象ではなく、かつ曲がっているリードWaの上端部近傍が見える画像となっている。すなわち、領域T1内における白色領域は、撮像対象であるリードWbと撮像対象ではないリードWaの両方により構成され、かつリードWaが曲がっているため、定義された外接矩形Wbaxの横幅Tbax2はリードWbの横幅よりも大きくなっている。このため、画像処理プログラムの作用により、外接矩形Wbaxの横幅Tbax2を測定すると、規格値εよりも大きくなり、実際は曲がっていないリードWbが曲がっていると判断されてしまう。これは、品質管理データが誤ることを意味する。
更に比較例の問題を図22に示す。図22に示すように、リードWa、Wb、Wc、Wdのいずれもが曲がっていない状態であるワークWが、搬送ノズル3に吸着される際の姿勢が、カメラN4の撮像経路Np4に対してわずかに斜めになっている。図22に示すように、図20と比較すると、カメラN4の撮像経路Np4に平行な一点鎖線Zと、ワークWの第1の面Ws1のなす角が異なっている。
図20においては、一点鎖線Zと第1の面Ws1のなす角は0°、すなわち一点鎖線Zと第1の面Ws1は同一平面上にある。これに対して図22においては、一点鎖線Zに対して第1の面Ws1が微小角度βだけ傾斜している。このように角度βが生じる理由は、図9におけるワーク方向変換部8において、図16のようにワークWを90°回転させる際に、回転角度に微小な誤差を生じることがあるためである。この微小角度β分の傾斜のために、LED照明L4により照明光Ra4、Rb4をリードWb、Wdに向けて照射し、カメラN4を用いた撮像経路Np4によりリードWb、Wdの撮像を行うと、曲がっていないリードWbとWaの両者に照明光が照射され、結果として両者が一部重なった状態で並んで撮像されることになる。同様に、曲がっていないリードWdとWcの両者に照明光が照射され、結果として両者が一部重なった状態で並んで撮像されることになる。この撮像画像を図23(a)(b)に示す。
図23(a)は画像全体を示し、画像処理プログラムの作用により、リードWb、Wdの周囲の一定範囲にそれぞれ領域T1、T2が設定されている。領域T1、T2付近の拡大図を図23(b)に示す。図23(b)において、図19(b)と同様に、画像処理プログラムにより白色領域に対する外接矩形を定義する。この時、リードWbとリードWaは上記のようにともに照明光を照射されて重なった状態で並んで撮像されるため、領域T1内の白色領域はリードWbとリードWaの両方により構成され、あたかも1個の幅広のリードのようになる。従って、定義された外接矩形Wbaxの横幅Tbax3はリードWbの幅よりも大きくなり、このため、画像処理プログラムの作用により、外接矩形Wbaxの横幅Tbax3を測定すると、規格値εよりも大きくなり、実際は曲がっていないリードWbが曲がっていると判断されてしまう。また、T2における白色領域も同様にリードWdとリードWcの両方により構成され、あたかも1個の幅広のリードのようになる。従って、定義された外接矩形Wdcxの横幅Tdcx3はリードWdの幅よりも大きくなり、このため、画像処理プログラムの作用により、外接矩形Wdcxの横幅Tdcx3を測定すると、規格値εよりも大きくなり、実際は曲がっていないリードWdが曲がっていると判断されてしまう。これらの判定は、いずれも誤判定である。
以上の説明は、図17の第2外観検査部90において、第4の面Ws4側に並ぶリードWb、Wd(図7(a))の組にLED照明L4により照明光Ra4、Rb4を照射し、カメラN4によりリードWb、Wdの組を撮像経路N4pにより撮像する場合について説明したが、第6の面Ws6側に並ぶ撮像対象であるリードWa、Wc(図7(a))の組にLED照明L6により照明光Ra6、Rb6を照射し、カメラN6によりリードWa、Wcの組を撮像経路N6pにより撮像する場合にも、同様に撮像対象ではないリードであるリードWb、Wdに照明光Ra6、Rb6が照射されるため、撮像対象ではないリードが同時に撮像されて同様の問題を生じることがある。
これに対して本発明によれば、撮像対象ではないリードに照明光が照射されないようワークを用いて照明光の一部を遮断することにょり外観検査の精度をより向上させることができる。