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JP5875005B2 - 対人感情推定装置、対人感情推定方法及び対人感情推定プログラム - Google Patents
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JP5875005B2 - 対人感情推定装置、対人感情推定方法及び対人感情推定プログラム - Google Patents

対人感情推定装置、対人感情推定方法及び対人感情推定プログラム Download PDF

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Description

本発明は、人が他者をどのような基準で評価し、またどのような印象や感情を抱いているかを推定し、その結果を提示する対人感情推定装置、対人感情推定方法及び対人感情推定プログラムに関する。
画像・音声認識技術の発展や新たな生理センサの登場から、気分や感情など人の内面情報を計測・推定しようという研究が盛んになっている。例えば画像認識技術を用いて人の表情を検出し、そこから感情を推定する技術(例えば、特許文献1参照)、声の強弱や揺れなどの情報を用いて感情を抽出する技術(例えば、特許文献2参照)などが提案されている。
特開2011−081445号公報 特許第4704952号公報
しかしながら、特許文献1、2に記載の感情を推定する技術にあっては、人の表情や生理反応といった表層に現れる感情を取得することを目的としており、それらの感情がなぜ発生したのかといった解釈を与えることはできないという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ユーザが指定の対象に対して抱く評価や感情を推定し、またそれらがどのような因子から発生するのかを明らかにすることができる対人感情推定装置、対人感情推定方法及び対人感情推定プログラムを提供することを目的とする。
本発明は、ユーザの個人属性情報と、評価対象の個人属性情報と、前記評価対象に対する心理因子の評点情報と、対人感情因子の評点情報とを入力する入力手段と、前記入力手段により入力した情報を蓄積する情報蓄積手段と、前記情報蓄積手段に蓄積された情報の関連性を学習した学習モデルを生成する学習手段と、前記学習手段により生成された前記学習モデルを利用して、前記入力手段からの入力が欠損していた因子の評点情報の期待値を推定する推定手段と、前記推定した結果の情報を提示する情報提示手段とを備えることを特徴とする。
本発明は、前記ユーザのアカウント情報を管理するアカウント管理手段と、前記推定結果に対して前記ユーザからフィードバックされた情報を前記入力手段により入力し、前記ユーザ毎の前記学習モデルを再構築して、前記アカウント情報と関係つけることにより、前記ユーザに適応した前記学習モデルを生成する個人性学習手段とをさらに備えることを特徴とする。
本発明は、前記情報提示手段は、前記個人属性情報、前記評価対象に対する心理因子及び前記対人感情因子の各因子間の関係を有向もしくは無向グラフの形で可視化して提示することにより、前記学習モデルの情報の提示をさらに行うことを特徴とする。
本発明は、前記ユーザ毎に構築された前記学習モデルに基づき、前記ユーザがどのような基準で他者を評価しているかを診断することを特徴とする。
本発明は、ユーザの個人属性情報と、評価対象の個人属性情報と、前記評価対象に対する心理因子の評点情報と、対人感情因子の評点情報とを入力する入力手段と、前記入力手段により入力した情報を蓄積する情報蓄積手段とを備える対人感情推定装置が行う対人感情推定方法であって、前記情報蓄積手段に蓄積された情報の関連性を学習した学習モデルを生成する学習ステップと、前記学習ステップにより生成された前記学習モデルを利用して、前記入力手段からの入力が欠損していた因子の評点情報の期待値を推定する推定ステップと、前記推定した結果の情報を提示する情報提示ステップとを有することを特徴とする。
本発明は、コンピュータを、前記対人感情推定装置として機能させるための対人感情推定プログラムである。
本発明によれば、対人感情に注目し、社会心理学の研究から得られた知見を元に学習モデルを構築し、対人感情やその因子間の関係を学習するようにしたため、ユーザが評価対象に対して抱く評価や感情を推定し、またそれらがどのような因子から発生するのかを明らかにすることができるという効果が得られる。
本発明の一実施形態による対人感情推定装置の構成を示すブロック図である。 対義語対の一例を示す説明図である。 対義語対の一例を示す説明図である。 対義語対の一例を示す説明図である。 対義語対の一例を示す説明図である。 対義語対の一例を示す説明図である。 対義語対の一例を示す説明図である。 個人属性の一例を示す説明図である。 対人感情を構成する心理因子の一例を示す説明図である。 グラフィカルモデルの構造例示す説明図である。 情報Dの部分集合Sを示す説明図である。 図1に示す対人感情推定装置の変形例の構成を示すブロック図である。 図12に示す対人感情推定装置の運用前の処理動作を示すフローチャートである。 図12に示すアカウント管理部6の処理動作を示すフローチャートである。 図12に示す対人感情推定装置が対人感情診断を行う処理動作を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態による対人感情推定装置を説明する。図1は同実施形態の構成を示すブロック図である。符号1は、ユーザが、自身と評価対象の個人属性、評価対象に対する各心理因子と対人感情の評点の情報を入力する入力部である。符号2は、入力部2により入力した情報を蓄積する情報蓄積部である。符号3は、学習モデルを構築する学習部である。符号4は、情報蓄積部2に蓄積された情報と、学習部3により学習されたモデルを用い、入力が欠損していた因子の期待値を推定する推定部である。符号5は、学習されたグラフ構造と推定された欠損因子の期待値を表示装置等に提示する情報提示部である。
図1に示す対人感情推定装置は、対人感情に注目し、社会心理学の研究から得られた知見を元に数理モデルを構築し、対人感情やその因子間の関係を学習することで、ユーザが指定の対象に対して抱く評価や感情を推定し、またそれらがどのような因子から発生するのかを明らかにするものである。
人が他者を評価する枠組みとして、Brunerらが提案した暗黙裡のパーソナリティ観という概念が広く支持されている。暗黙裡のパーソナリティ観は個人が経験などを通して培った、特定の個人属性や行動と人格的特徴とを結びつける信念体系である。例えば、日本人は右に倣うことを好む、A型は真面目だ、等である。
暗黙裡のパーソナリティ観は個人差が非常に大きいが、それを構成する要素は「個人的親しみやすさ」、「社会的望ましさ」、「力本性」の基本三次元に対応付けられることが報告されている(文献:林文俊,”対人認知構造の基本次元についての一考察”,名古屋大學教育學部紀要,教育心理学科,vol.25,pp.233−247,Dec. 1978.)。個人的親しみやすさは「優しさ」や「あたたかさ」、社会的望ましさは「誠実さ」や「理性」、「知性」、力本性は「積極性」や「意欲性」といったカテゴリに該当する。
また暗黙裡のパーソナリティ観は個人差が大きい一方で、例えば「団塊の世代」や「有閑マダム」等、社会背景や生活環境を等しくする集団は一定の共通した価値観を有していることが知られており、例えばマーケティング・サイエンスでは、年齢や性別、国籍といった人口統計的区分、及び職業や学歴、所得といった社会的区分に属する情報をデモグラフィック属性、趣味や嗜好、ライフスタイルに関する情報をサイコグラフィック属性と呼び、デモグラフィック属性やサイコグラフィック属性といった個人属性を元に顧客を分類するターゲット・セグメンテーションが行われている。パーソナリティ観についても同様に、個人属性からのグルーピングが可能である。
本発明はこれらの社会心理学的、もしくはマーケティング・サイエンス的な知見を取り入れた数理モデルを構築する。具体的には、個人属性や心理因子のひとつひとつを確率変数とし、その間の関係をグラフG(V,E)により表現する。ここで、Vは個人属性や心理因子等に対応するノード集合であり、Eは確率変数間の関係を表すエッジの集合である。
暗黙のパーソナリティ観を構成する心理因子(以下、パーソナリティ観因子という)は、SD法(semantic−differential法)に基づき、人間性に関連する形容詞の対義語対により表現する。図2〜図7は、対義語対の一例を示す説明図である。図2〜図7は、「外見」、「力強さ」、「性質」、「外向性」、「理性・情動」、「能力」それぞれについて対義語対の一例を示している。
個人属性については年齢や性別、職業といった社会背景やライフスタイルを規定するもの、及び学歴や年収といった生活レベルに関連する要素がある。図8は、個人属性の一例を示す説明図である。
また、対人感情を構成する心理因子(以下、対人感情因子という)についても心理学的知見を参照し、SD法によるいくつかの評価軸を設定する。図9は、対人感情を構成する心理因子の一例を示す説明図である。
パーソナリティ観因子や対人感情因子は、離散値(例えば5段階評価)もしくは実数値(例えば0〜1)により表現することとする。この時ノード集合V={X,…,X}中の要素Xは、「年齢」「性別」といった個人属性、「話が合う−話が合わない」「思いやりがある−思いやりがない」といったパーソナリティ観因子、「好き−嫌い」「尊敬−軽蔑」といった対人感情因子に対応する確率変数となる。
またエッジ集合E={e(X,X)}中の要素e(X,X)は、XからXに何らかの影響があることを示す。例えば「話が合う−話が合わない」というパーソナリティ観因子Xが「好き−嫌い」という対人感情因子Xに影響するという事象に対応する。e(X,X)は無向でも有向でもよく、無向エッジであれば相関関係、有向エッジであれば因果関係を表す。e(X,X)が有向である時、XをXの親と呼ぶ。
グラフG(V,E)の構造として有向非閉路グラフを仮定すればベイジアンネットワークモデル、無向グラフを仮定すれば一次マルコフモデルやファクターモデルとなる。以下、ベイジアンネットワークモデルB(G(V,E),θ)を仮定し、ノードXの親集合をPaとする。つまりE={e(Paij,x)|Paij∈Pa,i=1,…,p)である。図10は、グラフィカルモデルの構造例、つまり各ノードXに対する親集合Paの構成例を示す説明図である。ノードは、ユーザの個人属性、評価対象の個人属性、ユーザのパーソナリティ観因子、対人感情因子の4種類からなる。
ユーザのパーソナリティ観因子は、ユーザの個人属性及び評価対象の個人属性に影響を受ける。また、ユーザのパーソナリティ観因子間にも因果もしくは共起関係が存在する。それらの心理因子は最終的に、「個人的親しみやすさ」、「社会的望ましさ」、「力本性」の3次元に集約される。そして、このパーソナリティ観モデルを元に対人感情が形成される。
以上より、対人感情は、ユーザの個人属性及び評価対象の個人属性を最上層、ユーザのパーソナリティ観因子を中間層、対人感情因子を最下層とする層状の構造をとる。
,…,Xに対するn個の観測データD={x,…,x}が与えられたとき、ベイジアンネットワークモデルB(G(V,E),θ)の尤度L(B|D)は以下となる。
Figure 0005875005
ここで、θ=(θ,…,θ)はモデル中のパラメータ、π(θ)はその事前確率である。
θの具体例として、例えば、すべての確率変数Xが1≦X≦rの範囲の離散値であり、Xの条件付き確率p(X|Pa)が多項分布に従うとする。また親の観測値ベクトルPaがとりうるパターン数をqとし、Paがj番目のパターンをとった時にX=kとなる確率をθijkとすると、θ={θijk}となる。またこの時、モデルの尤度l(B|D)は
Figure 0005875005
と表すことができる。ここでNijkはD中の、Xi=kかつPaがj番目のパターンをとった観測データ数である。
学習部3は情報蓄積部2に蓄積された情報Dから、パラメータ(Pa,θ)を学習する。ここでユーザは個人属性、パーソナリティ観因子、対人感情因子のうち任意の項目に対して回答するため、蓄積データは相応の欠損を含む。データの欠損傾向はユーザが普段どのような観点のもとに他者を判断しているかに依存し、値の大小には関係しないため、その欠損傾向はMAR(Missing at Random)の性質を有する。情報Dの部分集合
Figure 0005875005
を考える。つまり、Sは、Xとその親集合Paの欠損パターン毎にDを分割したものである(図11参照)。
この時、MARの仮定の下、尤度l(D|B)は以下のように書き直せる。
Figure 0005875005
ここで、q obsはDの部分集合Sにおいて、欠損している親を無視し、値が観測されていた親集合のみで構成されるパターン数を示す。またNijk obsはS内でそのようなパターンが観測されたデータの個数を示す。
事前確率π(θ)には、多項分布の共役分布であるディリクレ分布を仮定する。
Figure 0005875005
ここでaijkはNijk obsに対応するハイパーパラメータであり、Γ()はガンマ関数である。
事後分布は尤度と事前確率の積で与えられる。すなわち、
Figure 0005875005
この対数をとり、両辺を偏微分することにより、事後分布を最大化するθijkの推定値^θijk(^はθijkの上に付く)は
Figure 0005875005
で求めることができる。
ディリクレ分布は多変量に対するベータ分布であり、θijkの事前確率がそれぞれハイパーパラメータaijkによって規定されるベータ分布に従うと解釈でき、aijkに対して「どの個人属性や心理因子がともに回答されやすいか」という事前知識を入れ込むことができる。例えば、各項目に対して回答があった場合を1、回答がなかった場合を0とする行列を生成し、それに数量化III類等の手法を用いて各項目の成分スコアを算出する。そして同じ成分に対して、高い成分スコアを示す項目間に高い相関があるとみなし、高いaijkを与える。
ここまでG(V,E)が既知であるとしてモデルを定式化したが、実際にはE、つまりそれぞれのXに対する親集合Paは一般に未知である。この学習アルゴリズムとして、以下の(1)、(2)のアルゴリズムを利用することができる。
(1)統計モデル選択問題と見做し、情報量規準、例えばBIC=−2logπ(D,θ|B)−|θ|log(n)を最小化するグラフ構造をボトムアップに探索する貪欲アルゴリズム
(2)グラフ理論的アプローチとして、IC(Inductive Causation)アルゴリズム(文献:黒木学、”統計的因果推論−モデル・推論・推測”、共立出版株式会社、2009年3月1日)、GS(Grow-Shrink)アルゴリズム(文献:D. Margaritis and S. Thrun. “Bayesian network induction via local neighborhoods." In S.A. Solla, T.K. Leen, and K.-R. Muller, editors, Proceedings of Conference on Neural Information Processing Systems (NIPS-12). MIT Press, 1999.)
以下、(1)貪欲アルゴリズムについて説明する。まず、BICを以下のように変形し、BICを得る。
Figure 0005875005
つまりBICは、Xとその親集合Paに対するモデルのあてはまりの良さを示す。これをスコア関数とする貪欲アルゴリズムを以下に示す。
ステップ1)任意の2つのノードの組(X,X)に対し、Pa=XとしてBICを計算する。上位のM個をXの仮親集合CPとする。
ステップ2)Pa=φ(空集合)とする。
ステップ3)すべてのノードXi(1≦i≦p)に対し、
ステップ3−1:すべてのノードCPij∈CP(1≦j≦M)に対し、
(i)¬(CPij∈Pa)であれば、CPij∈Paとする(append)。
(ii)CPij∈Paであれば、¬(CPij∈Pa)とする(delete)。
(iii)¬(CPij∈Pa)かつX∈Paであれば、CPij∈Pa,¬(X∈Pa)とする(reverse)。
ステップ3−2:新しい親集合Paに対し、^θijk(^はθijkの上に付く)を求め、BICを算出する。
ステップ3−3:最良のスコア(最小のBIC)を与えた変更を採用し、Paを更新する。
学習部3は、上記の学習アルゴリズムに基づき、情報蓄積部2に蓄積された情報を利用して、各個人属性及び心理因子間の関係を学習し、パラメータPa,θを保存する。
なお、情報蓄積部2には、予めアンケート調査などにより取得された情報が保存されるほか、ユーザが図1に示す対人感情推定装置を利用するごとに投入される情報が逐次蓄積される。学習部3は、管理者の指定するタイミングで、もしくはユーザからのフィードバックにより、それまでに蓄積された情報を用いてモデルを再学習する。
次に、図1に示す対人感情推定装置の動作を説明する。ユーザは入力部1を介して、自身と評価対象の個人属性、評価対象に対する各心理因子と対人感情の評点を入力する。個人属性については性別や年齢、職業、その他趣味嗜好やライフスタイルに関する情報を、提示された選択肢から選択する。パーソナリティ観因子と対人感情因子については前述の通り、五段階評価もしくは0〜1の連続値などで回答する。例えば、対象に対する「話が合う−合わない」は2、「恋人としての好き−嫌い」は5などである。この時すべての要素を入力する必要はなく、入力された因子が説明変数、入力されなかった因子が目的変数(推定対象)と解釈される。
次に、推定部4は、情報蓄積部2に蓄積された情報と、学習部3により学習されたモデルを用い、入力が欠損していた因子の期待値を推定する。グラフ構造に閉路が存在しない場合、欠損因子の確率分布はsum−product法(文献:F. R. Kschischang, B. J. Frey, and H. A. Loeliger, "Factor Graphs and the Sum-Product Algorithm," IEEE Trans. on Information Theory, vol. 47, no. 2, pp.498-519, Feb. 2001.)などにより計算できる。閉路が存在する場合にも、Loopy belief propagation(文献:K. P. Murphy, Y. Weiss, M. I. Jordan, “Loopy Belief Propagation for Approximate Inference: An Empirical Study," Proceedings of Uncertainty in AI, pp. 467-475, 1999)などを利用することで、多くの場合近似的に解を求めることができる。
以下、Loopy belief propagationによる期待値の算出について説明する。あるノードXの親集合をPa、子集合をChとする。ベイジアンネットワークの定義より、Paの取りうる確率がわかれば期待値^paij(^はpaijの上に付く)を求めることができ、Xの条件付き確率p(xij|paij)を求めることができる。ここで、親Paijがaとなる確率を、親Paijから子Xへのメッセージと定義し、π(a)で表すこととする。また逆に、子Xがaである時に、親Paijへ送られるメッセージをλ(a)とする。この時、
Figure 0005875005
Figure 0005875005
として、Xの周辺ノードに対して伝播するメッセージを求めることができる。
Loopy belief propagationはこれをすべてのノードXの周辺に対して順次適応し、収束するまで確率値を更新し、全ノードXに対する条件付き確率p(xij|paij)を得る。
次に、情報提示部5は、学習されたグラフ構造及び推定された欠損因子の期待値を表示装置等に提示する。これにより、ユーザは評価対象に対してどのような感情を抱き、かつその感情がどのような評価因子に基づくものなのかを知ることができる。情報提示部5においてはすべての因子に対する結果を示す必要はなく、期待値が所定の閾値以上の因子のみを抽出し、その間のエッジのみを可視化することで、強い影響を与えると推定された因子集合とその間の関係のみを提示することができる。またユーザはこの閾値を調節し、結果をさまざまなレベルで閲覧することが可能である。
次に、図12を参照して、図1に示す対人感情推定装置の変形例を説明する。図12は、図1に示す対人感情推定装置の変形例の構成を示すブロック図である。この図において、図1に示す装置と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。この図に示す装置が図1に示す装置と異なる点は、新たにアカウント管理部6、個人学習部7が設けられている点である。図12に示す対人感情推定装置は、情報提示部5に提示された結果がユーザ自身の判断に合わない場合、ユーザは入力部1を介して情報入力を行い、この入力情報に基づきフィードバックを行うものである。
次に、図13を参照して、図12に示す対人感情推定装置の運用前の処理動作を説明する。図13は、図12に示す対人感情推定装置の運用前の処理動作を示すフローチャートである。まずユーザは、入力部1を介して、情報蓄積部2に対して、事前に収集したデータを蓄積する(ステップS1)。これを受けて、学習部3は、情報蓄積部2に蓄積されたデータからパラメータを学習し、汎的なモデルを得る(ステップS2)。
次に、図14を参照して、図12に示すアカウント管理部6の処理動作を説明する。図14は、図12に示すアカウント管理部6の処理動作を示すフローチャートである。まず、ユーザは、入力部を介して新規のアカウントを作成し、個人情報を登録する。そして、アカウント管理部6は、登録されたアカウントに対し、学習部3で生成された汎的なパラメータを割り当てる(ステップS12)。
次に、図15を参照して、図12に示す対人感情推定装置が対人感情診断を行う処理動作を説明する。図15は、図12に示す対人感情推定装置が対人感情診断を行う処理動作を示すフローチャートである。まず、ユーザは、入力部1を介して、診断対象の個人情報や、特性語に対する評価、自身が現在抱く感情のうち、任意の項目を入力する(ステップS21)。続いて、推定部4は入力のなかった属性に対する推定値を算出し、それぞれの属性の期待値を、情報提示部5を通してユーザに通知する(ステップS22)。ユーザは、診断結果に対して、納得できるか、違和感を感じるかを判定する(ステップS23)。この判定の結果、診断結果に違和感を感じる場合、ユーザは入力部1を介して、誤った診断結果に対する正しい値をフィードバックする(ステップS24)。これを受けて、個人性学習部7はユーザからのフィードバックを受けて、局所的に新しいモデル構造及びパラメータを学習し、保存する(ステップS25)。
このように、フィードバックは因子に対する評点(数値)として与えられる。例えば、ある入力を受け、ユーザから評価対象への「誠実な−不誠実な」という因子に対する評点を1と推定したとする。ユーザはこの結果を見て、この値が不正確だと感じた場合に、正しい評点(例えば3など)を入力する。個人性学習部7は入力された情報を元に、その因子の周辺のエッジの重みを再学習し、ユーザのアカウントに紐づけて保持する。これにより、ユーザ毎に適応したエッジの重み集合が学習され、ユーザの個人性を反映した推定を行うことができる。また学習されたエッジの重みを可視化してユーザに提示することで、ユーザは自身が日ごろどのような軸で他者を評価するのかを知ることができる。
以上説明したように、個人属性、対人評価因子、及び対人感情因子のそれぞれを確率変数とし、この確率変数をノードで表現し、確率変数間の関係をエッジで表現したグラフ(図10)を、ユーザとその評価対象の個人属性(図8)、及びユーザによる評価対象に対する心理因子(図2〜図7)と対人感情(図9)の評点を用いた学習によって生成するようにした。そして、学習によって得られたグラフに対して、入力された個人属性、及び心理因子と対人感情の評点を説明変数とし、入力されなかった個人属性、及び心理因子と対人感情の評点を推定対象である目的変数として、この目的変数の期待値を算出して提示することができる。これにより、人が他者を評価する尺度となる暗黙のパーソナリティ観を構成する心理因子を可視化し、人が指定の他者に対してどのような感情をなぜ抱くのかを提供することが可能になる。
また、新規ユーザに対してはそれまで情報蓄積部2に蓄積された他の全ユーザの入力情報を用いて学習部3により学習された汎的なモデルを利用することができ、さらにユーザの入力に合わせて適応的な学習を行い、ユーザの個人性を反映したモデルを生成することができる。また、ユーザは自身の個人情報、相手の情報、相手に対する対人評価と対人感情を入力する際に、全ての情報を入力する必要はない。本実施形態による対人感情推定装置はユーザが入力しなかった情報を推定部4により推定し、情報提示部5を用いてユーザに提示することができる。ユーザは提示された情報を確認し、必要であれば入力部1を介して修正を行うことにより、ユーザからのフィードバックを用いて再学習を行い、モデルを更新することができる。
なお、図1、図12における処理部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより対人感情推定処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
以上、図面を参照して本発明の実施の形態を説明してきたが、上記実施の形態は本発明の例示に過ぎず、本発明が上記実施の形態に限定されるものではないことは明らかである。したがって、本発明の技術思想及び範囲を逸脱しない範囲で構成要素の追加、省略、置換、その他の変更を行っても良い。
人が他者をどのような基準で評価し、またどのような印象や感情を抱いているかを推定し、その結果を提示することが不可欠な用途にも適用できる。
1・・・入力部、2・・・情報蓄積部、3・・・学習部、4・・・推定部、5・・・情報提示部、6・・・アカウント管理部、7・・・個人性学習部

Claims (5)

  1. ユーザの個人属性情報と、評価対象の個人属性情報と、前記評価対象に対する心理因子の評点情報と、対人感情因子の評点情報とを入力する入力手段と、
    前記入力手段により入力した情報を蓄積する情報蓄積手段と、
    前記ユーザのアカウント情報を管理するアカウント管理手段と、
    前記情報蓄積手段に蓄積された情報の関連性を学習した学習モデルを生成する学習手段と、
    前記学習手段により生成された前記学習モデルを利用して、前記入力手段からの入力が欠損していた因子の評点情報の期待値を推定する推定手段と、
    前記推定した結果の情報を提示する情報提示手段と
    前記推定した結果に対して前記ユーザからフィードバックされた情報を前記入力手段により入力し、前記ユーザ毎の前記学習モデルを再構築して、前記アカウント情報と関係付けることにより、前記ユーザに適応した前記学習モデルを生成する個人性学習手段と
    を備えることを特徴とする対人感情推定装置。
  2. 前記情報提示手段は、
    前記個人属性情報、前記評価対象に対する心理因子及び前記対人感情因子の各因子間の関係を有向もしくは無向グラフの形で可視化して提示することにより、前記学習モデルの情報の提示をさらに行うことを特徴とする請求項に記載の対人感情推定装置。
  3. 前記ユーザ毎前記学習モデルに基づき、前記ユーザがどのような基準で他者を評価しているかを診断することを特徴とする請求項に記載の対人感情推定装置。
  4. ユーザの個人属性情報と、評価対象の個人属性情報と、前記評価対象に対する心理因子の評点情報と、対人感情因子の評点情報とを入力する入力手段と、前記入力手段により入力した情報を蓄積する情報蓄積手段と、前記ユーザのアカウント情報を管理するアカウント管理手段とを備える対人感情推定装置が行う対人感情推定方法であって、
    前記情報蓄積手段に蓄積された情報の関連性を学習した学習モデルを生成する学習ステップと、
    前記学習ステップにより生成された前記学習モデルを利用して、前記入力手段からの入力が欠損していた因子の評点情報の期待値を推定する推定ステップと、
    前記推定した結果の情報を提示する情報提示ステップと
    前記推定した結果に対して前記ユーザからフィードバックされた情報を前記入力手段により入力し、前記ユーザ毎の前記学習モデルを再構築して、前記アカウント情報と関係付けることにより、前記ユーザに適応した前記学習モデルを生成する個人性学習ステップと
    を有することを特徴とする対人感情推定方法。
  5. コンピュータを、請求項1からのいずれか1項に記載の対人感情推定装置として機能させるための対人感情推定プログラム。
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