JP5876801B2 - 光学フィルム、液晶表示装置、転写材、及び光学フィルムの製造方法 - Google Patents
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Description
具体的には、良好な光学補償能を示すとともに、連続生産においても安定的に製造可能な薄型の光学フィルム、及びそれを有する液晶表示装置を提供することを課題とする。
また、本発明は、前記光学フィルムの製造に有用な転写材及びその製造方法を提供することを課題とする。
[1] ハイブリッド配向に固定されたディスコティック液晶を含有する光学異方性層と、配向制御能を有さない接着層と、基板とをこの順に有し、
前記ハイブリッド配向が、接着層側界面近傍のディスコティック液晶のダイレクターとフィルム法線とのなす角度と比較して、空気界面側のディスコティック液晶のダイレクターとフィルム法線とのなす角度が大きいハイブリッド配向であり、
フィルム全体の厚さが0.1μm〜70μmであることを特徴とする光学フィルム。
[2] 前記ハイブリッド配向が、接着層側界面近傍のディスコティック液晶のダイレクターとフィルム法線とのなす角度が0°〜40°であり、及び空気界面側のディスコティック液晶のダイレクターとフィルム法線とのなす角度が50°〜90°である[1]の光学フィルム。
[5] 前記基板が、高分子フィルムである[1]〜[4]のいずれかの光学フィルム。
[6] 前記高分子フィルムの厚さ方向レターデーションRthが、0nm〜80nmである[5]の光学フィルム。
[7] 前記基板が、偏光子である[1]〜[4]のいずれかの光学フィルム。
[8] [1]〜[7]のいずれかの光学フィルムを少なくとも有する液晶表示装置。
[9] ハイブリッド配向に固定されたディスコティック液晶を含有するディスコティック液晶性分子からなる転写用光学異方性層と、ラビング処理された配向層と、仮基板とを少なくともこの順に有し、
前記ハイブリッド配向が、配向層側界面近傍のディスコティック液晶のダイレクターとフィルム法線とのなす角度と比較して、空気界面側のディスコティック液晶のダイレクターとフィルム法線とのなす角度が小さいハイブリッド配向であり、
前記転写用光学異方性層と前記配向層との界面で剥離可能なことを特徴とする転写材。
[10] 前記ハイブリッド配向が、配向層側界面近傍のディスコティック液晶のダイレクターとフィルム法線とのなす角度が50°〜90°であり、及び空気界面側のディスコティック液晶のダイレクターとフィルム法線とのなす角度が0°〜40°である[9]の転写材。
[11] 前記転写用光学異方性層が、前記一般式(II)で表される化合物の少なくとも1種をさらに含む[9]又は[10]の転写材。
[12] 前記転写用光学異方性層に含まれる前記少なくとも1種の一般式(1)で表される化合物が、ディスコティック液晶100質量部に対し、1〜5質量部である[11]の転写材。
[13] 前記配向層が、主成分として未変性又は変性ポリビニルアルコールを含有する[9]〜[12]のいずれかの転写材。
[14] 前記仮基板の配向層側表面の水接触角が、10°〜50°である[13]の転写材。
[15] [1]〜[7]のいずれかの光学フィルムの製造方法であって、
[9]〜[14]のいずれかの転写材、及び基板と、その表面上に配向制御能を有さない接着層もしくは接着前駆層とを少なくとも有する積層体を準備すること;
前記転写材の転写用光学異方性層側表面と、前記積層体の前記接着層表面又は前記接着前駆層表面とを接触させること;並びに
前記転写材から仮基板と配向層とを剥離して、前記接着層表面上に前記転写用光学異方性層を転写すること;
をこの順で少なくとも含む光学フィルムの製造方法。
また、本発明によれば、前記光学フィルムの製造に有用な転写材及びその製造方法を提供することができる。
なお、本明細書中、数値範囲や数値については、本発明の属する技術分野で許容される誤差を含む数値範囲及び数値として解釈されるべきである。
また、本明細書では、「光学フィルム」及び「転写材」の用語は、実用される形態(例えば矩形状)のみならず、連続的に生産された長尺状の形態、及びそれを巻き取ってロール状にした形態のいずれも含む意味で用いるものとする。「高分子フィルム」及び「偏光膜」の用語についても同様である。
本発明は、ハイブリッド配向に固定されたディスコティック液晶を含有する光学異方性層と、配向制御能を有さない接着層と、基板とをこの順に有し、
前記ハイブリッド配向が、接着層側界面近傍のディスコティック液晶のダイレクターとフィルム法線とのなす角度と比較して、空気界面側のディスコティック液晶のダイレクターとフィルム法線とのなす角度が大きいハイブリッド配向であり、
フィルム全体の厚さが0.1μm〜70μmであることを特徴とする光学フィルムに関する。本発明の光学フィルムは、ハイブリッド配向状態に固定されたディスコティック液晶を含有する光学異方性層を有するので、TNモード液晶表示装置に対して良好な光学補償能を有する。さらに、フィルム全体の厚さが前記範囲の薄いフィルムであり、TNモード液晶表示装置の中でも、タブレットPC、携帯電話等の薄型パネルの光学補償に利用するのに適する。
液晶組成物からなる光学異方性層を有する位相差フィルムを、偏光板をクロスニコルにした偏光顕微鏡を用いて、400倍率でステージの角度を0.5度ずつ回転させながら、最も暗くなるステージの角度を中心に±10度の範囲でデジタルカメラで撮影する。その後、デジタルカメラ写真で撮影された画像の回転・平行移動処理を行うことにより、画像の位置を画素単位で正確に合わせる。その後、各画素ごとに最も暗くなった角度を記録し、横軸に角度を縦軸にその角度で最も暗くなった画素数をプロットしたヒストグラムを作成し、その標準偏差σから3σを求める。なお、偏光顕微鏡としては公知のものを用いることができ、例えば、ニコン製エクリプスE600POLを用いることができる。また、上記の画像の回転・平行移動処理は市販のプログラムを用いて行うことが可能である。
本発明は、ハイブリッド配向に固定されたディスコティック液晶を含有するディスコティック液晶性分子からなる転写用光学異方性層と、ラビング処理された配向層と、仮基板とを少なくともこの順に有し、
前記ハイブリッド配向が、配向層側界面近傍のディスコティック液晶のダイレクターとフィルム法線とのなす角度と比較して、空気界面側のディスコティック液晶のダイレクターとフィルム法線とのなす角度が小さいハイブリッド配向であり、
前記転写用光学異方性層と前記配向層との界面で剥離可能なことを特徴とする転写材にも関する。本発明の転写材は、上記本発明の光学フィルムの製造に有用である。具体的には、本発明の転写材を用いることにより、順ハイブリッド配向状態に固定されたディスコティック液晶を含有する光学異方性層を有する、TNモード液晶表示装置に対して良好な光学補償能を示す、薄層の光学フィルムを安定的に製造することができる。
本発明は、本発明の転写材を利用した、本発明の光学フィルムの製造方法にも関する。具体的には、本発明は、
本発明の転写材、及び基板と、その表面上に配向制御能を有さない接着層もしくは接着前駆層とを少なくとも有する積層体を準備すること((a)工程);
前記転写材の転写用光学異方性層側表面と、前記積層体の前記接着層表面とを接触させること((b)工程);並びに
前記転写材から仮基板と配向層とを剥離して、前記接着層表面上に前記転写用光学異方性層を転写すること((c)工程);
をこの順で少なくとも含む、本発明の光学フィルムの製造方法にも関する。
(a)工程
まず、本発明の転写材、及び基板と、その表面上に配向制御能を有さない接着層もしくは接着前駆層とを少なくとも有する積層体をそれぞれ準備する。本発明の転写材は、従来公知の種々の方法を利用して製造することができる。一例は、以下の通りである。
仮基板20上にPVA等を主成分として含む高分子膜を形成し、該膜の表面をラビング処理し、配向膜22を形成する。ディスコティック液晶、及び所望により1種以上の配向制御剤を、有機溶媒に溶解した塗布液を調製し、該ラビング処理面に塗布して、塗布層を形成する。塗布層を、所望により加熱下で乾燥し、溶媒を除去するとともに、ディスコティック液晶を配向させて、逆ハイブリッド配向状態を形成する。塗布層中に含まれる、重合性成分等の反応性成分(例えば、ディスコティック液晶が重合性基等の反応性基を有する場合は、ディスコティック液晶)の反応を進行させて、逆ハイブリッド配向状態を固定して、転写用光学異方性層14’(図中DLC層14’)を形成する。この様にして、本発明の転写材を製造することができる。
次に、準備した転写材の転写用光学異方性層14’側表面と、準備した前記積層体の接着層(又は接着前駆体層)12表面とを接触させる。接触した状態で加圧するのが好ましい。例えば、前記転写材と前記積層体を上記条件で積層した積層体を、一対のロール間を通過させて、加圧することができる。また、接着層が、光照射(例えばUV照射)又は加熱によって接着性を発現する接着前駆層である態様では、上記加圧と同時に又は加圧の前もしくは後に、光照射及び/又は加熱処理を実施するのが好ましい。
次に、転写材から仮基板20と配向層22とを剥離して、前記接着層12表面上に前記転写用光学異方性層14’を転写することにより、光学異方性層14(図中DLC層14)を形成する。転写により界面が入れ替わり、転写用光学異方性層14’の空気界面は、光学異方性層14の接着層界面に、及び転写用光学異方性層14’の配向膜界面は、光学異方性層14の空気界面になっているので、光学異方性層14中のディスコティック液晶は、順ハイブリッド配向状態に固定されている。
あらかじめ、上記方法等により、長尺の高分子フィルム等の仮基板上に、ディスコティック液晶の逆ハイブリッド配向を固定してなる転写用光学異方性層14’を有する、長尺状の転写材を準備する。また、長尺の高分子フィルム等からなる基板10を矢印の方向に搬送しながら、その表面に、UV硬化性組成物の塗布液を塗布し、接着前駆層を連続的に形成する((a)工程)。
(1)光学異方性層
(1)−1 ディスコティック液晶
本発明に使用可能なデイスコティック液晶については特に制限はない。ディスコティック液晶に分類されるいずれの化合物も用いることができる。ネマチックディスコティック液晶であるのが好ましい。中でも下記一般式(I)で表されるディスコティック液晶化合物が好ましい。
Y11、Y12およびY13は、化合物の合成の容易さおよびコストの点において、いずれもメチンであることがより好ましく、メチンは無置換であることがさらに好ましい。
L1、L2およびL3が二価の連結基の場合、それぞれ独立に、−O−,−S−、−C(=O)−、−NR7−、−CH=CH−、−C≡C−、二価の環状基およびこれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であることが好ましい。上記R7は炭素原子数1〜7のアルキル基または水素原子であり、炭素原子数1〜4のアルキル基または水素原子であることが好ましく、メチル基、エチル基または水素原子であることがさらに好ましく、水素原子であることが最も好ましい。
XAは、酸素原子、硫黄原子、メチレン又はイミノを表し;
*は上記一般式(I)におけるL1〜L3側と結合する位置を表し;
**は上記一般式(I)におけるR1〜R3側と結合する位置を表す。
XBは、酸素原子、硫黄原子、メチレン又はイミノを表し;
*は上記一般式(I)におけるL1〜L3側と結合する位置を表し;
**は上記一般式(I)におけるR1〜R3側と結合する位置を表す。
*−(−L21−Q2)n1−L22−L23−Q1
一般式(I−R)中、*は、一般式(I)におけるH1〜H3側と結合する位置を表す。
L21は単結合又は二価の連結基を表す。L21が二価の連結基の場合、−O−、−S−、−C(=O)−、−NR7−、−CH=CH−および−C≡C−ならびにこれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であることが好ましい。上記R7は炭素原子数1〜7のアルキル基または水素原子であり、炭素原子数1〜4のアルキル基または水素原子であることが好ましく、メチル基、エチル基または水素原子であることがさらに好ましく、水素原子であることが最も好ましい。
L22は、好ましくは、**−O−、**−O−CO−、**−CO−O−、**−O−CO−O−、**−CH2−、**−CH=CH−、**−C≡C−であり、より好ましくは、**−O−、**−O−CO−、**−O−CO−O−、**−CH2−である。L22が水素原子を含む基であるときは、該水素原子は置換基で置換されていてもよい。このような置換基として、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のハロゲンで置換されたアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシ基、炭素原子数2〜6のアシル基、炭素原子数1〜6のアルキルチオ基、炭素原子数2〜6のアシルオキシ基、炭素原子数2〜6のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素原子数2〜6のアルキルで置換されたカルバモイル基および炭素原子数2〜6のアシルアミノ基が好ましい例として挙げられ、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のアルキル基がより好ましい。
上記式(M−1)〜(M−6)の中、(M−1)または(M−2)が好ましく、(M−1)がより好ましい。
A11およびA12は、少なくとも一方が窒素原子であることが好ましく、両方が窒素原子であることがより好ましい。
A13、A14、A15およびA16は、それらのうち、少なくとも3つがメチンであることが好ましく、すべてメチンであることがより好ましい。さらに、メチンは無置換であることが好ましい。
A11、A12、A13、A14、A15またはA16がメチンの場合の置換基の例には、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1〜16のアルキル基、炭素原子数2〜16のアルケニル基、炭素原子数2〜16のアルキニル基、炭素原子数1〜16のハロゲンで置換されたアルキル基、炭素原子数1〜16のアルコキシ基、炭素原子数2〜16のアシル基、炭素原子数1〜16のアルキルチオ基、炭素原子数2〜16のアシルオキシ基、炭素原子数2〜16のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素原子数2〜16のアルキル置換カルバモイル基および炭素原子数2〜16のアシルアミノ基が含まれる。これらの中でも、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のハロゲンで置換されたアルキル基が好ましく、ハロゲン原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のハロゲンで置換されたアルキル基がより好ましく、ハロゲン原子、炭素原子数が1〜3のアルキル基、トリフルオロメチル基がさらに好ましい。
X1は、酸素原子、硫黄原子、メチレンまたはイミノを表し、酸素原子が好ましい。
A21およびA22は、少なくとも一方が窒素原子であることが好ましく、両方が窒素原子であることがより好ましい。
A23、A24、A25およびA26は、それらのうち、少なくとも3つがメチンであることが好ましく、すべてメチンであることがより好ましい。
A21、A22、A23、A24、A25またはA26がメチンの場合の置換基の例には、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1〜16のアルキル基、炭素原子数2〜16のアルケニル基、炭素原子数2〜16のアルキニル基、炭素原子数1〜16のハロゲンで置換されたアルキル基、炭素原子数1〜16のアルコキシ基、炭素原子数2〜16のアシル基、炭素原子数1〜16のアルキルチオ基、炭素原子数2〜16のアシルオキシ基、炭素原子数2〜16のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素原子数2〜16のアルキル置換カルバモイル基および炭素原子数2〜16のアシルアミノ基が含まれる。これらの中でも、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のハロゲンで置換されたアルキル基が好ましく、ハロゲン原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のハロゲンで置換されたアルキル基がより好ましく、ハロゲン原子、炭素原子数が1〜3のアルキル基、トリフルオロメチル基がさらに好ましい。
X2は、酸素原子、硫黄原子、メチレンまたはイミノを表し、酸素原子が好ましい。
A31およびA32は、少なくとも一方が窒素原子であることが好ましく、両方が窒素原子であることがより好ましい。
A33、A34、A35およびA36は、少なくとも3つがメチンであることが好ましく、すべてメチンであることがより好ましい。
A31、A32、A33、A34、A35またはA36がメチンの場合、メチンは置換基を有していてもよい。置換基の例には、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1〜16のアルキル基、炭素原子数2〜16のアルケニル基、炭素原子数2〜16のアルキニル基、炭素原子数1〜16のハロゲンで置換されたアルキル基、炭素原子数1〜16のアルコキシ基、炭素原子数2〜16のアシル基、炭素原子数1〜16のアルキルチオ基、炭素原子数2〜16のアシルオキシ基、炭素原子数2〜16のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素原子数2〜16のアルキル置換カルバモイル基および炭素原子数2〜16のアシルアミノ基が含まれる。これらの中でも、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のハロゲンで置換されたアルキル基が好ましく、ハロゲン原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のハロゲンで置換されたアルキル基がより好ましく、ハロゲン原子、炭素原子数が1〜3のアルキル基、トリフルオロメチル基がさらに好ましい。
X3は、酸素原子、硫黄原子、メチレンまたはイミノを表し、酸素原子が好ましい。
本発明では、ディスコティック液晶を所望の配向状態にするために、配向制御剤の少なくとも1種を用いるのが好ましく、配向膜界面及び空気界面に偏在し、それぞれの界面近傍のディスコティック液晶の配向を制御する配向制御剤をそれぞれ用いてもよい。本発明に供する転写用光学異方性層を形成する際は、逆ハイブリッド配向状態を形成する必要がある。従って、配向膜界面近傍のディスコティック液晶を高いチルト角(50〜90°)で配向制御可能な配向膜界面配向制御剤を用いるのが好ましい。また、空気界面近傍のディスコティック液晶を低いチルト角(0〜40°)で配向制御可能な空気界面配向制御剤を用いてもよい。特に配向膜界面制御剤は、転写用光学異方性層と配向膜との界面の剥離性にも影響するので、重要である。
以下、使用可能な配向制御剤の好ましい例を説明する。
配向膜界面配向制御剤の好ましい例には、下記一般式(II)で表されるピリジニウム塩化合物が含まれる。下記一般式(II)で表されるピリジニウム塩化合物は、前記一般式(I)で表されるディスコティック液晶化合物の配向膜界面における配向を制御することを目的として添加され、ディスコティック液晶化合物の分子の配向膜界面近傍におけるチルト角を増加させる作用がある。なお、剥離性確保の観点から、下記一般式(II)で表されるピリジニウム塩化合物は、配向膜中に含まれる成分と反応して、共有結合を形成可能な反応性基を有していないのが好ましい。当該反応性基としては。ボロン酸基及び重合性基等が挙げられる。
L23は、単結合、−O−、−O−CO−、−CO−O−、−C≡C−、−CH=CH−、−CH=N−、−N=CH−、−N=N−、−O−AL−O−、−O−AL−O−CO−、−O−AL−CO−O−、−CO−O−AL−O−、−CO−O−AL−O−CO−、−CO−O−AL−CO−O−、−O−CO−AL−O−、−O−CO−AL−O−CO−又は−O−CO−AL−CO−O−であるのが好ましく、ALは、炭素原子数が1〜10のアルキレン基である。L23は、単結合、−O−、−O−AL−O−、−O−AL−O−CO−、−O−AL−CO−O−、−CO−O−AL−O−、−CO−O−AL−O−CO−、−CO−O−AL−CO−O−、−O−CO−AL−O−、−O−CO−AL−O−CO−または−O−CO−AL−CO−O−が好ましく、単結合または−O−がさらに好ましく、−O−が最も好ましい。
R22が、ジアルキル置換アミノ基である場合、2つのアルキル基が互いに結合して含窒素複素環を形成してもよい。このとき形成される含窒素複素環は、5員環または6員環が好ましい。R23は水素原子、無置換アミノ基、または炭素原子数が2〜12のジアルキル置換アミノ基であるのがさらに好ましく、水素原子、無置換アミノ基、または炭素原子数が2〜8のジアルキル置換アミノ基であるのがよりさらに好ましい。R23が無置換アミノ基及び置換アミノ基である場合、ピリジニウム環の4位が置換されていることが好ましい。
R22が、無置換アミノ基、又は前記置換アミノ基であると、PVAを主成分として含む親水性配向膜界面への偏在性が向上するので好ましい。
Xは、一価のアニオンであることが好ましい。アニオンの例には、ハライドイオン(フッ素イオン、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン)およびスルホン酸イオン(例、メタンスルホネートイオン、p−トルエンスルホネートイオン、ベンゼンスルホネートイオン)が含まれる。
前記5又は6員環が置換基を有していてもよい。好ましくは、Y22及びY23のうち少なくとも1つは、置換基を有する5又は6員環を部分構造として有する2価の連結基である。Y22およびY23は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい6員環を部分構造として有する2価の連結基であるのが好ましい。6員環は、脂肪族環、芳香族環(ベンゼン環)および複素環を含む。6員脂肪族環の例は、シクロヘキサン環、シクロヘキセン環およびシクロヘキサジエン環を含む。6員複素環の例は、ピラン環、ジオキサン環、ジチアン環、チイン環、ピリジン環、ピペリジン環、オキサジン環、モルホリン環、チアジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピペラジン環およびトリアジン環を含む。6員環に、他の6員環または5員環が縮合していてもよい。
置換基の例は、ハロゲン原子、シアノ、炭素原子数が1〜12のアルキル基および炭素原子数が1〜12のアルコキシ基を含む。アルキル基およびアルコキシ基は、炭素原子数が2〜12のアシル基または炭素原子数が2〜12のアシルオキシ基で置換されていてもよい。置換基は、炭素原子数が1〜12(より好ましくは1〜6、さらに好ましくは1〜3)のアルキル基であるのが好ましい。置換基は2以上であってもよく、例えば、Y22及びY23がフェニレン基である場合は、1〜4の炭素原子数が1〜12(より好ましくは1〜6、さらに好ましくは1〜3)のアルキル基で置換されていてもよい。
本発明では、空気界面配向制御剤を使用してもよい。一例は、下記一般式(III)で表されるトリアジン環基を含む化合物である。下記一般式(III)で表されるトリアジン環基を含む化合物は、主に、前記一般式(I)で表されるディスコティック液晶化合物の空気界面における配向を制御することを目的として添加され、ディスコティック液晶化合物の分子の空気界面近傍におけるチルト角を減少させる作用がある。
前記アルキル基(アルコキシ基中に含まれるアルキル基も含まれる)は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、またアルキル基(アルコキシ基中のアルキル基も含む)中の隣接していない2以上の炭素原子は、酸素原子又は硫黄原子に置換されていてもよい互いに隣接していない炭素原子の1以上が酸素原子に置換されていてもよい。好ましくは炭素数4〜20であり、さらに好ましくは炭素数4〜16であり、特に好ましくは6〜16である。
前記末端にCF3基を有するアルコキシ基は、アルコキシ基に含まれる水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されたアルコキシ基である。アルコキシ基中の水素原子の50%以上がフッ素原子で置換されているのが好ましく、60%以上が置換されているのがより好ましく、70%以上を置換されているのが特に好ましい。
−O(CnH2n)n1O(CmH2m)m1−CkF2k+1
n及びmはそれぞれ1〜3であり、n1及びm1はそれぞれ1〜3であり、kは1〜10である。より具体的な例として、
n−C8F17−(CH2)2−O−(CH2)2−O−
n−C6F13−(CH2)2−O−(CH2)2−O−
n−C4F9−(CH2)2−O−(CH2)2−O−
が挙げられる。
本発明では、ディスコティック液晶、及び所望により1種以上の添加剤を含む組成物から光学異方性層を形成する。組成物中、ディスコティック液晶化合物が主成分として用いられる。添加剤の配合量については特に制限はないが、前記ピリジニウム塩化合物については、配向制御能のみならず、剥離性にも影響するので、配合割合を調整することが好ましい。配向制御能及び剥離性の双方を維持するためには、前記一般式(II)で表される化合物が、ディスコティック液晶100質量部に対し1〜5質量部であるのが好ましく、1〜3であるのがより好ましい。一方、式(III)のトリアジン環基を含む化合物の添加量は、ディスコティック液晶化合物100質量部に対し、0.2〜1.0質量部であるのが好ましく、0.2〜0.4質量部であるのがより好ましい。
前記光学異方性層の形成方法の一例は、以下の通りである。
配向膜のラビング処理面に、塗布液として調製された前記組成物を塗布する。塗布方法としてはカーテンコーティング法、ディップコーティング法、スピンコーティング法、印刷コーティング法、スプレーコーティング法、スロットコーティング法、ロールコーティング法、スライドコーテティング法、ブレードコーティング法、グラビアコーティング法、ワイヤーバー法等の公知の塗布方法が挙げられる。
本発明では、配向膜の材料として、変性又は未変性のポリビニルアルコールを使用する。垂直配向膜として公知の材料のみならず、水平配向膜として公知の材料から選択することもできる。例えば、変性又は未変性ポリビニルアルコールが好ましい。特許第3907735号公報の段落番号[0071]〜[0095]に記載の変性ポリビニルアルコールを利用することもできる。重合性基を有する変性PVAを用いてもよい。変性PVAに含まれる重合性基の比率は、配向膜22と転写用光学異方性層14‘の剥離性に影響する。剥離性の観点では重合性基比率は0が好ましいが、一方で、剥離性が高すぎると、保管や搬送時に転写用光学異方性層の剥がれが生じやすくなってしまうため、生産性の観点ではある程度の密着性も必要とされる。したがって、転写用光学重合性基比率が0.1〜2.0%であると、剥離性および生産性の点で好ましい。
基板及び仮基板については特に制限はない。また、基板及び仮基板は、長尺状であってロール形態に巻き上げられた形状であっても、最終製品の大きさである、例えば、長方形のシート状であってもよい。ロール状に巻き上げられた長尺のポリマーフィルムを、仮基板及び基板として用い、転写材及び光学フィルムを連続的に長尺状に形成してから、必要な大きさに切断することが好ましい。
本発明に用いられるセルロースアシレートフィルムのセルロース原料としては、綿花リンタや木材パルプ(広葉樹パルプ,針葉樹パルプ)などがあり、何れのセルロース原料から得られるセルロースアシレートでも使用できる。
また、場合により混合して使用してもよい。
これらの原料セルロースについての詳細な記載は、例えばプラスチック材料講座(17)繊維素系樹脂(丸澤、宇田著、日刊工業新聞社、1970年発行)や発明協会公開技報(公技番号2001−1745、2001年3月15日発行、発明協会)7頁〜8頁に記載のセルロースを用いることができ、本発明の位相差フィルムに対しては特に限定されるものではない。
セルロースアシレートはセルロースの水酸基がアシル化されたもので、その置換基はアシル基の炭素原子数が2のアセチル基から炭素原子数が22のものまでいずれも用いることができる。
本発明に用いられるセルロースアシレートにおいて、セルロースの水酸基への置換度については特に限定されない。
また、本発明におけるセルロースアシレートの置換度は、セルロースの水酸基に置換する酢酸および/または炭素原子数3〜22の脂肪酸の結合度を測定し、該測定値に基づく計算によって得ることができる。
測定方法としては、ASTMのD−817−91に準じて実施することができる。
セルロースの水酸基が100%置換されたときの置換度は3である。
本発明で好ましく用いられるセルロースアシレートの重合度は、粘度平均重合度で180〜700であり、セルロースアセテートにおいては、180〜550がより好ましく、180〜400がさらに好ましく、180〜350が特に好ましい。重合度が高すぎるとセルロースアシレートのドープ溶液の粘度が高くなり、流延によりフィルム作製が困難になる場合がある。また、重合度が低すぎると作製したフィルムの強度が低下してしまう場合がある。前記粘度平均重合度は、宇田らの極限粘度法(宇田和夫、斉藤秀夫、繊維学会誌、第18巻第1号、105〜120頁、1962年)により測定できる。
特開平9−95538号公報に詳細に記載されている。
また、本発明で好ましく用いられるセルロースアシレートの分子量分布はゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって評価され、その多分散性指数Mw/Mn(Mwは質量平均分子量、Mnは数平均分子量)が小さく、分子量分布が狭いことが好ましい。
具体的なMw/Mnの値としては、1.0〜4.0であることが好ましく、1.0〜3.5であることがさらに好ましく、1.0〜3.0であることが最も好ましい。
低分子成分の少ないセルロースアシレートは、例えば、通常の方法で合成したセルロースアシレートから低分子成分を除去することにより得ることができる。
前記低分子成分の除去は、セルロースアシレートを適当な有機溶媒で洗浄することにより実施できる。なお、低分子成分の少ないセルロースアシレートを製造する場合、酢化反応における硫酸触媒量を、セルロース100質量部に対して0.5〜25質量部に調整することが好ましい。前記硫酸触媒の量を前記範囲にすると、分子量部分布の点でも好ましい(分子量分布の均一な)セルロースアシレートを合成することができる。
本発明におけるセルロースアシレートフィルムを作製するためのセルロースアシレート溶液には、各調製工程において用途に応じた種々の添加剤(例えば、光学的異方性を低下させる化合物、光学的異方性を発現させる化合物、波長分散調整剤、紫外線防止剤、可塑剤、劣化防止剤、微粒子、光学特性調整剤など)を加えることができる。
またその添加時期はドープ調製工程において何れでも添加してもよいが、ドープ調製工程の最後の調製工程に添加剤を添加し調製する工程を加えて行ってもよい。
本発明に用いるセルロースアシレートフィルムは、例えば、特開2006−305751号公報に記載の方法により作製することができる。
接着層の形成のために使用可能な材料の例には、UV硬化性組成物のほか、アクリル系、酢酸ビニル系、ポリアミド系、塩化ビニル系、クロロプレンゴム系、エポキシ系、イソシアネート系などの一般的な接着剤等が含まれる。UV硬化性組成物は、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、シアノアクリレート等を含んでいるのが好ましい。また硬化性組成物以外であって、一般的には粘着剤に分類される材料から前記接着層を形成してもよい。接着層の厚みは、一般的には、1〜30μmであるが、この範囲に限定されるものではない。
本発明は、本発明の光学フィルムを有する液晶表示装置にも関する。本発明の光学フィルムは、TN型液晶表示装置の光学補償に適している。従って、本発明の液晶表示装置の好ましい態様は、TN型液晶表示装置である。TNモードの液晶セルとTN型液晶表示装置とについては、従来からよく知られている。本発明の光学フィルムは、光学異方性層を液晶セル側にして配置されるのが好ましい。光学補償に利用される光学異方性層中にミクロな乱れがあると、それは例えば、液晶表示装置の正面コントラストの低下の一因となる。本発明の光学フィルムが有する光学異方性層は、ミクロな配向軸ズレが非常に小さい。よって、本発明によれば、液晶表示装置の正面コントラストを低下させることなく、本発明の光学フィルムにより十分な光学補償を達成することができる。
また、本明細書において、Re(λ)、Rth(λ)は、各々、波長λにおける面内のレターデーション、及び厚さ方向のレターデーションを表す。Re(λ)はKOBRA 21ADH、又はWR(王子計測機器(株)製)において、波長λnmの光をフィルム法線方向に入射させて測定される。測定波長λnmの選択にあたっては、波長選択フィルターをマニュアルで交換するか、または測定値をプログラム等で変換して測定することができる。測定されるフィルムが、1軸又は2軸の屈折率楕円体で表されるものである場合には、以下の方法によりRth(λ)が算出される。なお、この測定方法は、後述する光学異方性層中のディスコティック液晶分子の配向膜側の平均チルト角、その反対側の平均チルト角の測定においても一部利用される。
Rth(λ)は、前記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADH、又はWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合には、フィルム面内の任意の方向を回転軸とする)のフィルム法線方向に対して法線方向から片側50°まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて全部で6点測定し、その測定されたレターデーション値と平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADH又はWRが算出する。上記において、法線方向から面内の遅相軸を回転軸として、ある傾斜角度にレターデーションの値がゼロとなる方向をもつフィルムの場合には、その傾斜角度より大きい傾斜角度でのレターデーション値はその符号を負に変更した後、KOBRA 21ADH、又はWRが算出する。なお、遅相軸を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合には、フィルム面内の任意の方向を回転軸とする)、任意の傾斜した2方向からレターデーション値を測定し、その値と平均屈折率の仮定値、及び入力された膜厚値を基に、以下の式(A)、及び式(III)よりRthを算出することもできる。
Rth={(nx+ny)/2−nz}×d・・・・・・・・・・・式(III)
セルロースアシレート(1.48)、シクロオレフィンポリマー(1.52)、ポリカーボネート(1.59)、ポリメチルメタクリレート(1.49)、ポリスチレン(1.59)である。
これら平均屈折率の仮定値と膜厚を入力することで、KOBRA 21ADH又はWRはnx、ny、nzを算出する。この算出されたnx,ny,nzよりNz=(nx−nz)/(nx−ny)が更に算出される。
ディスコティック液晶性化合物を配向させた光学異方性層において、光学異方性層の一方の面におけるチルト角(ディスコティック液晶性化合物における物理的な対象軸が光学異方性層の界面となす角度をチルト角とする)θ1及び他方の面のチルト角θ2を、直接的にかつ正確に測定することは困難である。そこで本明細書においては、θ1及びθ2は、以下の手法で算出する。本手法は本発明の実際の配向状態を正確に表現していないが、光学フィルムのもつ一部の光学特性の相対関係を表す手段として有効である。
本手法では算出を容易にすべく、下記の2点を仮定し、光学異方性層の2つの界面におけるチルト角とする。
1.光学異方性層はディスコティック液晶性化合物を含む層で構成された多層体と仮定する。さらに、それを構成する最小単位の層(ディスコティック液晶性化合物のチルト角は該層内において一様と仮定)は光学的に一軸と仮定する。
2.各層のチルト角は光学異方性層の厚み方向に沿って一次関数で単調に変化すると仮定する。
具体的な算出法は下記のとおりである。
(1)各層のチルト角が光学異方性層の厚み方向に沿って一次関数で単調に変化する面内で、光学異方性層への測定光の入射角を変化させ、3つ以上の測定角でレターデーション値を測定する。測定及び計算を簡便にするためには、光学異方性層に対する法線方向を0°とし、−40°、0°、+40°の3つの測定角でレターデーション値を測定することが好ましい。このような測定は、KOBRA−21ADH及びKOBRA−WR(王子計測器(株)製)、透過型のエリプソメータAEP−100((株)島津製作所製)、M150及びM520(日本分光(株)製)、ABR10A(ユニオプト(株)製)で行うことができる。
(2)上記のモデルにおいて、各層の常光の屈折率をno、異常光の屈折率をne(neは各々すべての層において同じ値、noも同様とする)、及び多層体全体の厚みをdとする。さらに各層におけるチルト方向とその層の一軸の光軸方向とは一致するとの仮定の元に、光学異方性層のレターデーション値の角度依存性の計算が測定値に一致するように、光学異方性層の一方の面におけるチルト角θ1及び他方の面のチルト角θ2を変数としてフィッティングを行い、θ1及びθ2を算出する。
ここで、no及びneは文献値、カタログ値等の既知の値を用いることができる。値が未知の場合はアッベ屈折計を用いて測定することもできる。光学異方性層の厚みは、光学干渉膜厚計、走査型電子顕微鏡の断面写真等により測定数することができる。
(1)仮基板の準備
仮基板として、TD80(富士フイルム(株)製)をそれぞれ用いた。表面を1.5規定の水酸化ナトリウム水溶液を用いて鹸化処理した後、各仮基板用フィルムの表面の水接触角を測定した。結果を下記表に示す。
上記準備した仮支持体用の各フィルムの、鹸化処理を施した表面に、下記の組成の配向膜塗布液を#14のワイヤーバーで連続的に塗布した。60℃の温風で60秒、さらに100℃の温風で120秒乾燥し、配向膜を形成した。
配向膜形成用塗布液の組成
下記の変性ポリビニルアルコール 10質量部
水 371質量部
メタノール 119質量部
グルタルアルデヒド 0.5質量部
下記表に各例で用いた変性ポリビニルアルコールの重合性基比率を示す。なお、前記重合性基比率は、前記式中の括弧に付記された、重合性基を有するモノマーのモル比率を示す数字である。
下記組成の転写用光学異方性層用塗布液を、バーコーターを用いて塗布量4mL/m2で塗布した。下記表に示す温度で120秒間加熱し、液晶化合物を配向させた。その後、その温度を維持して、紫外線照射装置(紫外線ランプ:出力160W/cm、発光長1.6m)により、照度600mW/cm2の紫外線を4秒間照射し、架橋反応を進行させ、液晶化合物をその配向に固定した。その後、室温まで放冷し、円筒状に巻き取ってロール状の転写材をそれぞれ作製した。
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転写用光学異方性層塗布液組成(質量部)
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下記に示すディスコティック液晶化合物(1) 100.0質量部
下記表に示すピリジニウム塩化合物 下記表に示す質量部
下記表に示す空気界面制御剤 下記表に示す質量部
光重合開始剤(イルガキュアー907、チバガイギー社製) 3.0質量部
増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 1.0質量部
メチルエチルケトン 341.8質量部
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配向形態評価:
作製した各転写材の転写用光学異方性層について、KOBRA−21ADH(王子計測器(株)製)を用いて前記方法に従って、配向膜界面のディスコティック液晶化合物分子のチルト角、及び空気界面のディスコティック液晶化合物の分子のチルト角をそれぞれ測定した。下記表に結果を示す。
JIS D0202−1988に準拠して、碁盤目テープ剥離試験を行った。セロハンテープ(商品名:CT24、ニチバン(株)製)を用い、擦り棒を用いてフィルムに密着させた後、剥離した。判定は100マスの内、剥離するマス目の数で表し、下記の基準に従い評価した。
◎:51個以上
○:26〜50個
△:1〜25個
×:0個
(1)基板の準備
基板として、下記表に示す種々の基板を準備した。各基板の材料、光学特性、及び厚みをそれぞれ下記表に示す。
各基板の表面に、UV硬化性樹脂を塗布・乾燥して、接着前駆体層をそれぞれ形成し、積層体をそれぞれ作製した。
下記に示す組成、且つ数平均分子量のオリゴマーを、下記に示す添加量で含むセルロースアセテート溶液をそれぞれ調製した。
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セルロースアセテート溶液の組成
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・平均置換度2.86のセルロースアセテート 100.0質量部
・メチレンクロライド(第1溶媒) 475.9質量部
・メタノール(第2溶媒) 113.0質量部
・ブタノール (第3溶媒) 5.9質量部
・平均粒子サイズ16nmのシリカ粒子 0.13質量部
(AEROSIL R972、日本アエロジル(株)製)
・オリゴマー(組成を下記表に示す) 10質量部
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オリゴマーの添加量を17質量部とし、他は支持体1と同様にして、Rth=60nmの支持体2を作製した。
オリゴマーの添加量を23質量部とし、他は支持体1と同様にして、Rth=80nmの支持体3を作製した。
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、攪拌して各成分を溶解し、セルロースアセテート溶液を調整した。なお、いずれの溶液も、溶剤組成は次の通りであり、アセチル置換度が2.88のセルロースアセテートを使用し、セルロースアセテートの濃度が17質量%となるよう濃度を調整してセルロースアシレートドープを調液した。
メチレンクロライド(第1溶媒) 92質量部
メタノール(第2溶剤) 8質量部
更に、下記のマット剤分散液を、前記セルロースアシレートドープに対して3.6質量部加えた。更に、下記の添加剤を、セルロースアセテート100質量部に対して下記の比率で加えた。
シリカ粒子分散液(平均粒径16nm) 0.7質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 75.5質量部
メタノール(第2溶剤) 6.5質量部
上記ドープ 17.3質量部
可塑剤P−1 12.0質量部
紫外線吸収剤UV−1 1.8質量部
紫外線吸収剤UV−2 0.8質量部
前記セルロースアシレートドープを流延口から20℃のドラム上に流延した。溶剤含有率略20質量%の状態で剥ぎ取り、フィルムの幅方向の両端をテンタークリップで固定しつつ乾燥した。その後、熱処理装置のロール間を搬送することにより、さらに乾燥し、膜厚が25μmの支持体4を作製した。
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、30℃に加熱しながら攪拌して、各成分を溶解し、セルロースアセテート溶液を調製した。
────────────────────────────────────
セルロースアセテート溶液組成(質量部) 内層 外層
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酢化度60.9%のセルロースアセテート 100 100
トリフェニルホスフェート(可塑剤) 7.8 7.8
ビフェニルジフェニルホスフェート(可塑剤) 3.9 3.9
メチレンクロライド(第1溶媒) 293 314
メタノール(第2溶媒) 71 76
1−ブタノール(第3溶媒) 1.5 1.6
シリカ微粒子(AEROSIL R972、日本アエロジル(株)製)
0 0.8
下記レターデーション上昇剤 1.7 0
────────────────────────────────────
残留溶剤量が70質量%のフィルムをドラムから剥ぎ取り、両端をピンテンターにて固定して搬送方向のドロー比を110%として搬送しながら80℃で乾燥させ、残留溶剤量が10%となったところで、110℃で乾燥させた。
その後、140℃の温度で30分乾燥し、残留溶剤が0.3質量%のセルロースアセテートフィルム(外層:3μm、内層:74μm、外層:3μm)を製造した。
作製したセルロースアセテートフィルム(支持体11)について、光学特性を測定した。
エリプソメータ(M−150、日本分光(株)製)を用いて、波長500nmにおけるレターデーション値(Re)を測定したところ、6nmであった。
また、波長500nmにおけるレターデーション値(Rth)を測定したところ、91nmであった。
各支持体の表面に、UV硬化性組成物を塗布し、接着前駆体層をそれぞれ形成した。
上記で作製した各転写材を、転写材の転写用光学異方性層表面と、上記で作製した各支持体の接着前駆体層表面とを接触させて、積層し、加圧ローラで加圧した後、UV光を照射して、UV硬化性組成物を硬化させて、光学異方性層を接着層に強く接着させた。
次に、強粘着性ロールを仮基板の裏面に押し当てて回転させ、仮基板と配向膜との剥離を試みた。
この様にして、各支持体上に接着層を介して光学異方性層が積層された光学フィルムをそれぞれ製造した。下記表に、各光学フィルム全体の厚みを示す。
微小配向軸ズレの評価:
前記微小配向軸ズレの評価方法にしたがって、微小配向軸ズレの3σを算出し、下記基準で評価した。
◎:1.0度未満
○:1.0度以上2.0度未満
△:2.0度以上3.0度未満
×:3.0度以上
(1)偏光板の作製
厚さ80μmのポリビニルアルコール(PVA)フィルムを、ヨウ素濃度0.05質量%のヨウ素水溶液中に30℃で60秒間浸漬して染色し、次いでホウ酸濃度4質量%濃度のホウ酸水溶液中に60秒間浸漬している間に元の長さの5倍に縦延伸した。その後、50℃で4分間乾燥させて、厚さ20μmの偏光膜を得た。
市販のセルロースアセテートフィルムを1.5モル/Lで、55℃の水酸化ナトリウム水溶液中に浸漬した後、水で十分に水酸化ナトリウムを洗い流した。その後、0.005モル/Lで35℃の希硫酸水溶液に1分間浸漬した後、水に浸漬し、希硫酸水溶液を十分に洗い流した。最後に試料を120℃で十分に乾燥させた。
前記の方法で作製した各光学フィルムと、鹸化処理を行った市販のセルロースアセテートフィルムとを組み合わせて前記の偏光膜を挟むようにポリビニルアルコール系接着剤を用いて貼り合せて偏光板を得た。ここで、各光学フィルムの光学異方性層を液晶セル側にして貼合した。また市販のセルロースアセテートフィルムとしてはフジタックTF80UL(富士フイルム(株)製)を用いた。このとき、偏光膜及び偏光膜両側の保護膜はロール形態で作製されているため各ロールフィルムの長手方向が平行となっており連続的に貼り合わした。従って光学フィルムのロール長手方向(セルロースアセテートフィルムの流延方向)と偏光子吸収軸とは平行な方向となった。
TN型液晶セルを使用した液晶表示装置(AL2216W、日本エイサー(株)製)に設けられている一対の偏光板を剥がし、代わりに上記の作製した偏光板を、光学フィルムが液晶セル側となるように、即ち、光学異方性層を最も液晶セル側にして、粘着剤を介して、観察者側及びバックライト側に一枚ずつ貼り付けた。このとき、観察者側の偏光板の透過軸と、バックライト側の偏光板の透過軸とを直交にして配置した。
作製した液晶表示装置について、輝度計(TOPCON製BM−5)を用いて、正面の黒状態の輝度、および白状態の輝度を測定し、正面コントラストを算出した。正面コントラストを以下の基準で評価した。
◎:1300以上2000未満
○:1000以上1300未満
△:700以上1000未満
×:700未満
結果を下記表に示す。
◎:50度以上
○:40〜50度
△:30〜40度
×:30度以下
結果を下記表に示す。
12 接着層
14 光学異方性層
14’ 転写用光学異方性層
20 仮基板
22 配向膜
Claims (7)
- ハイブリッド配向に固定されたディスコティック液晶を含有するディスコティック液晶性分子からなる転写用光学異方性層と、ラビング処理された配向層と、仮基板とを少なくともこの順に有し、
前記ハイブリッド配向が、配向層側界面近傍のディスコティック液晶のダイレクターとフィルム法線とのなす角度と比較して、空気界面側のディスコティック液晶のダイレクターとフィルム法線とのなす角度が小さいハイブリッド配向であり、
前記転写用光学異方性層と前記配向層との界面で剥離可能なことを特徴とする転写材。 - 前記ハイブリッド配向が、配向層側界面近傍のディスコティック液晶のダイレクターとフィルム法線とのなす角度が50°〜90°であり、及び空気界面側のディスコティック液晶のダイレクターとフィルム法線とのなす角度が0°〜40°である請求項1に記載の転写材。
- 前記転写用光学異方性層が、下記一般式(II)で表される化合物の少なくとも1種をさらに含む請求項1又は2に記載の転写材。
一般式(II)
式中、L 23 及びL 24 はそれぞれ二価の連結基であり;R 22 は水素原子、無置換アミノ基、又は炭素原子数が1〜20の置換アミノ基であり;Xはアニオンであり;Y 22 及びY 23 はそれぞれ、置換されていてもよい5又は6員環を部分構造として有する2価の連結基であり;Z 21 は炭素原子数が13〜20のアルキル基、炭素原子数が13〜20のアルキニル基、炭素原子数が13〜20のアルコキシ基からなる群より選ばれる一価の基であり;pは1〜10の数であり;並びにmは1又は2である。 - 前記転写用光学異方性層に含まれる前記少なくとも1種の一般式(II)で表される化合物が、ディスコティック液晶100質量部に対し、1〜5質量部である請求項3に記載の転写材。
- 前記配向層が、主成分として未変性又は変性ポリビニルアルコールを含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の転写材。
- 前記仮基板の配向層側表面の水接触角が、10°〜50°である請求項5に記載の転写材。
- ハイブリッド配向に固定されたディスコティック液晶を含有する光学異方性層と、配向制御能を有さない接着層と、基板とをこの順に有し、
前記ハイブリッド配向が、接着層側界面近傍のディスコティック液晶のダイレクターとフィルム法線とのなす角度と比較して、空気界面側のディスコティック液晶のダイレクターとフィルム法線とのなす角度が大きいハイブリッド配向であり、
フィルム全体の厚さが0.1μm〜70μmであることを特徴とする光学フィルムの製造方法であって、
請求項1〜6のいずれか1項に記載の転写材、及び基板と、その表面上に配向制御能を有さない接着層もしくは接着前駆層とを少なくとも有する積層体を準備すること;
前記転写材の転写用光学異方性層側表面と、前記積層体の前記接着層表面又は前記接着前駆層表面とを接触させること;並びに
前記転写材から仮基板と配向層とを剥離して、前記接着層表面上に前記転写用光学異方性層を転写すること;
をこの順で少なくとも含む光学フィルムの製造方法。
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