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JP5877279B2 - 内視鏡 - Google Patents
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JP5877279B2 - 内視鏡 - Google Patents

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Description

本発明は、挿入部の先端側に湾曲部を有し、手元側の操作部に設けられた湾曲操作部材によって湾曲部の湾曲操作を行う内視鏡に関する。
近年、内視鏡は、医療分野および工業用分野において広く利用されている。この内視鏡には、細長な挿入部が軟性なものがあり、一般に、挿入部の先端側に、ユーザの手元操作にしたがって所定の方向に湾曲操作自在な湾曲部を備えている。
このような挿入部に湾曲部を備える内視鏡では、湾曲部を湾曲させることによって、この湾曲部よりも挿入部先端側に位置する先端部に設けられた観察光学系の観察方向を変化させて広範囲の検査を行えるようになっている。
従来の内視鏡は、例えば、日本国特開昭62‐38411号公報または日本国特開2009−89955号公報に開示されるように、操作部に設けられたレバー型、ジョイスティック型などの操作部材により湾曲部を手元側で湾曲操作する構成となっている。
しかしながら、日本国特開昭62‐38411号公報または日本国特開2009−89955号公報に開示されるような、従来の内視鏡は、内視鏡の先端部分に設けられる湾曲部を被覆する湾曲ゴムの弾性力などにより、湾曲部を直線的に戻そうとする復元力が働き、湾曲部の湾曲に伴った湾曲ゴムを弾性変形させる力量が必要となり、特に、湾曲角度が増すにつれて湾曲操作に伴って操作部材の操作力量が重くなる。
そのため、従来の内視鏡は、湾曲部の湾曲操作時に、ユーザの疲労を招いたり、微妙な湾曲操作が困難であったりという問題がある。
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、湾曲部を湾曲操作する操作部材の操作力量を軽減して、ユーザへの疲労を抑えると共に、微妙な湾曲操作が行える内視鏡を提供することである。
本発明における一態様の内視鏡は、先端部分に湾曲部が設けられた挿入部と、前記挿入部に連設された操作部と、前記挿入部および前記操作部の内部に挿通配設され、前記湾曲部を牽引弛緩により湾曲させる4本の操作ワイヤと、前記操作部に設けられ、回動部を有し、前記回動部を中心に傾倒することで前記湾曲部を4方向に湾曲操作可能な一つの操作部材と、前記操作部内に設けられ、基端側と先端側を有し、前記基端側が前記回動部を中心として前記操作部材の反対側に接続され、前記操作部材の傾倒操作に連動して前記回動部を中心に傾倒することで前記4本の操作ワイヤを牽引弛緩する回転部材と、端部が前記回転部材の前記先端側に可動保持され、前記操作部材の傾倒に応じて、前記回転部材が傾倒する方向に回転トルクを与えて前記操作部材の操作力量を低減する操作力量低減部と、を具備し、前記操作力量低減部は、前記操作部材が操作された変位に連動して、前記回転トルクが変化して、前記操作部材に必要な前記操作力量を相殺して低減する
上記記載の本発明によれば、湾曲部を湾曲操作する操作部材の操作力量を軽減して、ユーザへの疲労を抑えると共に、微妙な湾曲操作が行える内視鏡を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る一態様の内視鏡の全体構成を示す斜視図 同、操作部の内部構成を示す断面図 同、操作部内に設けられたプーリユニットおよび操作力量低減部の構成を示す部分断面図 同、湾曲部を上部側に湾曲させた状態の操作力量低減部の作用を説明する図 同、湾曲部を下部側に湾曲させた状態の操作力量低減部の作用を説明する図 同、湾曲部を上部側に湾曲させた状態の操作力量低減部の作用を説明する部分断面図 同、湾曲操作力量の低減原理を説明するための図 同、アングルレバーの操作トルクおよび回転トルクと回転角度の関係を示す曲線グラフ 同、アングルレバーの操作トルクを回転トルクにより相殺した実際の操作トルクと回転角度の関係を示す曲線グラフ 同、変形例のプーリユニットに引張りバネを設けた操作部の内部構成を示す断面図 同、変形例の操作部内に設けられたプーリユニットに引張りバネを設けた構成を示す側面図 同、変形例の湾曲部を上部側に湾曲させた状態の引張りバネの作用を説明する図 同、変形例の湾曲部を下部側に湾曲させた状態の引張りバネの作用を説明する図 本発明の第2の実施の形態に係る他の態様の内視鏡の構成を示す平面図 同、操作部の内部構成を示す断面図 同、操作部の内部構成を示す斜視図 同、操作部内における引張りバネの配置を示す断面図 同、一端が湾曲操作ワイヤを挿通するバネ掛部材に、他端がフレーム部の突起部に掛止された引張りバネを示す断面図 同、図17とは異なる他の態様の操作部内における引張りバネの配置を示す断面図 同、図17および図19とは異なる他の態様の操作部内における引張りバネの配置を示す断面図 同、第1の変形例に係る操作部内に設けられる湾曲操作ユニットの構成を示す断面図 同、第2の変形例に係る操作部内に設けられる湾曲操作ユニットの引張りバネの構成を示す断面図 同、第3の変形例に係る操作部内に設けられる湾曲操作ユニットの引張りバネの構成を示す断面図 同、第4の変形例に係る操作部内に設けられる湾曲操作ユニットの引張りバネの構成を示す断面図 同、第5の変形例に係る操作部内に設けられる湾曲操作ユニットの引張りバネの構成を示す断面図 同、第6の変形例に係る操作部内に設けられる湾曲操作ユニットの引張りバネの構成を示す断面図 同、第7の変形例に係る操作部内に設けられる湾曲操作ユニットの引張りバネの構成を示す断面図 同、第8の変形例に係るジョイスティックレバーが操作部の側部に設けられた内視鏡の構成を示す断面図 参考例に係る内視鏡の操作部に着脱自在な湾曲操作レバーを示す分解斜視図 参考例に係る湾曲操作レバーを選択的に着脱自在な2つの回転軸の構成を示す断面図
以下、図を用いて本発明について説明する。
なお、以下の説明において、下記の実施の形態に基づく図面は、模式的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、夫々の部分の厚みの比率などは現実のものとは異なることに留意すべきであり、図面の相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
先ず、本発明の一態様の内視鏡の実施の形態について、図面に基づいて、以下に説明する。なお、以下では、挿入部が硬質となっている硬性内視鏡を例示して説明するが、これに限定されず、挿入部が可撓管となる軟性内視鏡にも適用可能な技術である。
(第1の実施の形態)
先ず、本発明の第1の実施の形態について説明する。
図1から図13は、本発明の第1の実施の形態に係り、図1は内視鏡の全体構成を示す斜視図、図2は操作部の内部構成を示す断面図、図3は操作部内に設けられたプーリユニットおよび操作力量低減部の構成を示す部分断面図、図4は湾曲部を上部側に湾曲させた状態の操作力量低減部の作用を説明する図、図5は湾曲部を下部側に湾曲させた状態の操作力量低減部の作用を説明する図、図6は湾曲部を上部側に湾曲させた状態の操作力量低減部の作用を説明する部分断面図、図7は湾曲操作力量の低減原理を説明するための図、図8はアングルレバーの操作トルクおよび回転トルクと回転角度の関係を示す曲線グラフ、図9はアングルレバーの操作トルクを回転トルクにより相殺した実際の操作トルクと回転角度の関係を示す曲線グラフ、図10は変形例のプーリユニットに引張りバネを設けた操作部の内部構成を示す断面図、図11は変形例の操作部内に設けられたプーリユニットに引張りバネを設けた構成を示す側面図、図12は変形例の湾曲部を上部側に湾曲させた状態の引張りバネの作用を説明する図、図13は変形例の湾曲部を下部側に湾曲させた状態の引張りバネの作用を説明する図である。
図1に示すように、内視鏡1は、長尺な挿入部2と、この挿入部2の基端と連設された操作部3と、図示しない光源装置に接続するライトガイドコネクタ4と、図示しないビデオシステムセンターに接続するビデオコネクタ5と、を有して主に構成されている。
なお、内視鏡1は、操作部3とライトガイドコネクタ4とがユニバーサルコードとしての軟性ケーブル6を介して接続されており、ライトガイドコネクタ4とビデオコネクタ5とが通信ケーブル7を介して接続されている。
挿入部2には、主にステンレスなどの金属性部材から形成された先端部11、湾曲部12、及びステンレスなど金属管の硬性管13が先端側から順に連設されている。この挿入部2は、体内に挿入する部分となっており、内部に後述するケーブル、及びライトガイドなどが組み込まれている。
操作部3には、湾曲部12を遠隔操作する湾曲操作部材としてのアングルレバー14および光源装置(不図示)、ビデオシステムセンター(不図示)などを操作するための各種スイッチ16が備えられている。アングルレバー14は、ここでは挿入部2の湾曲部12を上下の2方向に操作可能な湾曲操作手段である。なお、アングルレバー14を2つ設けて、湾曲部12を上下左右の4方向に湾曲する構成としてもよい。
挿入部2の湾曲部12は、図示しない複数の湾曲駒が設けられており、これら複数の湾曲駒がアングルレバー14によって牽引弛緩される後述の湾曲操作ワイヤ17,18(図2および図3参照)によって回転することで湾曲される。また、湾曲部12には、複数の湾曲駒を覆う外皮として湾曲ゴム12aが設けられている。
図2および図3に示すように、操作部3のハウジング8内には、アングルレバー14に接続された回転軸21に固定された回転部材であるプーリユニット22が回転自在に設けられている。プーリユニット22は、第1のプーリ22aおよび第2のプーリ22bが回転軸21の中途に並設されている。
第1のプーリ22aは、第1の湾曲操作ワイヤ17の後端が固定されている。第1の湾曲操作ワイヤ17は、第1のプーリ22aが図2に紙面における時計回り方向に回転されることで牽引される。このとき、湾曲部12は、第1の湾曲操作ワイヤ17の牽引に応じて複数の湾曲駒(不図示)が回転することで上部(UP)側に湾曲する。
第2のプーリ22bは、第2の湾曲操作ワイヤ18の後端が固定されている。第2の湾曲操作ワイヤ18は、第2のプーリ22bが図2に紙面における時計回り方向に回転されることで牽引される。このとき、湾曲部12は、第2の湾曲操作ワイヤ18の牽引に応じて複数の湾曲駒(不図示)が回転することで下部(DOWN)側に湾曲する。
なお、第1の湾曲操作ワイヤ17および第2の湾曲操作ワイヤ18のそれぞれは、操作部3の先端側から挿入部2の硬性管13内において、コイルパイプ17a,18aに挿通されている。
また、操作部3には、アングルレバー14による操作力量を低減する湾曲操作補助手段としての操作力量低減部30が設けられている。操作力量低減部30は、プーリユニット22と操作部3のハウジング8との間に回転自在に設けられている。
具体的に、操作力量低減部30は、図3に示すように、シリンダ部31と、ロッド部32と、これらシリンダ部31とロッド部32との間に設けられた弾性部材である圧縮バネ39と、を有している。
シリンダ部31は、接続部33と、外向フランジ34と、筒部35と、を有している。このシリンダ部31の接続部33は、ここではプーリユニット22の第1のプーリ22aの一面の縁辺部分に固定された軸体23に回転自在に軸支されている。
ロッド部32は、ロッド36と、外向フランジ37と、接続部38と、を有している。このロッド部32の接続部38は、操作部3のハウジング8に設けられた凸部9に固定された軸体24に回転自在に軸支されている。そして、ロッド部32のロッド36がシリンダ部31の筒部35に挿入されており、それぞれの外向フランジ34,37の間に圧縮バネ39が筒部35およびロッド36を外挿するように配設されている。
操作力量低減部30は、ロッド部32へのロッド36の挿入によって、シリンダ部31およびロッド部32が直進ガイドされるように進退自在となっており、互いが圧縮バネ39によって離反する方向に付勢されている。
なお、湾曲部12が直線状となる湾曲がかけられていない中立位置(ニュートラル)の状態において、プーリユニット22の回転軸21、プーリユニット22側の軸体23およびハウジング8側の軸体24が順に直線上に並設されている。即ち、湾曲部12が直線状となる湾曲がかけられていない中立位置(ニュートラル)の状態において、回転軸21と軸体24との間に軸体23が配置されている。
上述したように、ここでは、湾曲部12が湾曲操作されていない直線状態のときにおいて、プーリユニット22の回転軸21、プーリユニット22側の軸体23およびハウジング8側の軸体24が直線上に並ぶようにそれぞれの配置が設定されている。
なお、プーリユニット22の回転軸21、プーリユニット22側の軸体23およびハウジング8側の軸体24は、湾曲部12が湾曲操作されていない中立位置(ニュートラル)のときに直線上に並ぶように配置されていれば如何なる位置でもよく、ここでは、一例として、内視鏡1の前後方向となる図2の紙面に向かって見た左右方向に対して直交する上下方向に回転軸21および各軸体23,24が直線上に並ぶように配置されている構成となっている。
以上のように構成された本実施の形態の内視鏡1は、湾曲部12を湾曲操作するためにアングルレバー14を操作するにあたり、操作部3内に設けられた操作力量低減部30により、アングルレバー14の操作力量が低減される。
具体的には、図4に示すように、アングルレバー14を手元側となる基端側に傾けて湾曲部12を上部側へ湾曲させるときに、アングルレバー14に連動してプーリユニット22が回転軸21回りの一方、図4の紙面では時計回り方向に回転する。そして、プーリユニット22の回転に伴って、操作力量低減部30が内視鏡1における先端側に傾けられる。
即ち、操作力量低減部30は、シリンダ部31がプーリユニット22側の軸体23回りに回転し、ロッド部32がハウジング8側の軸体24回りに回転する。このとき、操作力量低減部30は、圧縮バネ39の付勢力を受けたシリンダ部31がロッド部32に対して離反する方向に付勢される(参考として図3の状態から図6の状態となる)。
一方、図5に示すように、アングルレバー14を先端側に傾けて湾曲部12を下部側へ湾曲させるときに、アングルレバー14に連動してプーリユニット22が回転軸21回りの一方、図5の紙面では反時計回り方向に回転する。ここでは、プーリユニット22の回転に伴って、操作力量低減部30が内視鏡1における基端側に傾けられ、操作力量低減部30の圧縮バネ39の付勢力を受けたシリンダ部31がロッド部32に対して離反する方向に付勢される(図3の状態から図6の状態となる)。
こうして、湾曲部12を湾曲操作するアングルレバー14に連動して回転するプーリユニット22が回転する方向に操作力量低減部30から付勢力が与えられる。即ち、操作力量低減部30は、アングルレバー14により湾曲部12を湾曲操作するときに、プーリユニット22に所定の回転トルク(付加トルク)を与えて、アングルレバー14の操作力量を低減させる。
なお、湾曲部12の湾曲操作されていない中立位置(ニュートラル)のときにおいては、プーリユニット22の回転軸21、プーリユニット22側の軸体23およびハウジング8側の軸体24が直線上に位置するため、操作力量低減部30からのプーリユニット22への所定の回転トルクが与えられないようになっている。
換言すると、操作力量低減部30の圧縮バネ39は、湾曲部12が直線状となる湾曲がかけられていない中立位置の状態において、プーリユニット22に回転トルクを与えないように、回転軸21の回動中心の方向に力を付勢するように配設されている。
ここで、アングルレバー14により湾曲部12を湾曲操作するときに、操作力量低減部30からプーリユニット22に、回転トルクを与えて、アングルレバー14の操作力量を低減する原理について図7から図9に基づき説明する。
なお、ここでは、例えば、図7に示すように、湾曲部12を湾曲操作するときに、アングルレバー14を先端側に傾けたときのアングルレバー14の操作力量を低減させる作用を例示するが、アングルレバー14を基端側に傾けたときにおいても、同様にアングルレバー14の操作力量を低減させる作用が生じる。
先ず、操作力量低減部30によるプーリユニット22に与える回転トルクMは、回転軸21の中心Oaからプーリユニット22側の軸体23の中心Obまでの距離である長さ(回転半径)rと操作力量低減部30に設けられた圧縮バネ39による付勢力Fに応じた軸体23の中心Obにおける接線力である回転成分Ftとの積である次式(1)によって求めることができる。
M=r×Ft・・・式(1)
具体的には、先ず、アングルレバー14が操作されず、湾曲部12の湾曲操作されていない中立位置(ニュートラル)のときのプーリユニット22側の軸体23の中心Obとハウジング8側の軸体24の中心Ocとの離間距離を長さLとする。
そして、アングルレバー14が傾けられ、プーリユニット22が回転軸21回りに所定の回転角度θで回転操作されたときのプーリユニット22側の軸体23の中心Obとハウジング8側の軸体24の中心Ocとの離間距離を長さSとする。
プーリユニット22が所定の回転角度θで回転したときの操作力量低減部30がハウジング8側の軸体24の中心Oc回りに回転する角度を回転角度θaとする。
この回転角度θaは、上記長さr、Lおよび上記回転角度θを用いて、次式(2)により算出することができる。
θa=ATAN(r×SINθ/L)・・・式(2)
また、プーリユニット22が所定の回転角度θに操作されたときの操作力量低減部30の圧縮バネ39による付勢力Fは、圧縮バネ39のバネ定数K、上記長さL,Sおよび上記長さLのときの圧縮バネ39の力量Fnを用いて、次式(3)により算出することができる。
F=Fn−K(S−L)・・・式(3)
このとき、プーリユニット22には、軸体23の中心Obを通る円の接線方向に回転成分Ftが与えられる。この回転成分Ftは、付勢力Fに対して所定の角度θbを有した接線に沿った方向にプーリユニット22に加えられる回転力である。
この回転成分Ftは、上記付勢力Fおよび上記所定の角度θbを用いて、次式(4)により算出することができる。
Ft=F×cosθb・・・式(4)
なお、上記所定の角度θbは、上記回転角度θ,θaを用いて、次式(5)により算出することができる。
θb=90°−(θ+θa)・・・式(5)
このように、プーリユニット22は、操作力量低減部30の圧縮バネ39の付勢力Fに対して所定の角度θbを有し、軸体23の中心Obを通る円の接線に沿った回転方向に操作力量低減部30から回転成分Ftが与えられる。そのため、この回転成分Ftにより上記式(1)により算出された回転トルクMがプーリユニット22に与えられる。
ところで、操作力量低減部30が設けられていないときの湾曲部12を湾曲させるためのアングルレバー14の操作時に必要な操作トルクは、図8の一点鎖線で示す曲線を描き、回転角度θの絶対値が大きくなるほど増加する。即ち、湾曲部12の湾曲角度の増加に伴い、湾曲部12の湾曲ゴム12aの復元力および弾性変形させるための力量が増大するため、上記操作トルクは、アングルレバー14が操作された変位に連動して変化するプーリユニット22の回転角度θの絶対値が大きくなるほど増加する。
これに対して、アングルレバー14の操作時に操作力量低減部30から加えられる回転トルクMは、図8の点線で示す曲線を描き、回転角度θの絶対値が大きくなるほど増加して、アングルレバー14の操作時に必要な操作トルクを相殺して低減する。即ち、操作力量低減部30から加えられる上記回転トルクMは、不変である上記長さ(回転半径)rと、上記回転角度θに応じて変化する上記回転成分Ftとの積{上記式(1)}から算出される。
そして、上記回転角度θに応じて変化する上記回転成分Ftは、上記付勢力Fと余弦関数(cosθb)の積{上記式(4)}から算出され、上記回転角度θの絶対値が大きくなるほど上記角度θbの値が小さくなるため増加する。
そのため、上記回転トルクMは、上記回転角度θの絶対値が大きくなるほど上記回転成分Ftが大きくなるため増加する。即ち、上記回転トルクMは、アングルレバー14が操作された変位に連動してプーリユニット22の回転角度θの絶対値が大きくなるほど増加して、アングルレバー14の操作時に必要な操作トルク(操作力量)を、その力量だけ相殺して低減する。
換言すると、上記回転トルクMは、アングルレバー14が操作された変位量に比例してプーリユニット22の回転角度θが大きくなり、その回転角度θの絶対値が大きくなるほど増加する。
このように、上記回転トルクMは、アングルレバー14の変位量に比例して、アングルレバー14の操作時に必要な操作トルク(操作力量)を相殺する力量が大きくなり、アングルレバー14の操作力量を低減する。
こうして、湾曲部12を湾曲させるときのアングルレバー14の操作角度に応じて回転するプーリユニット22の回転角度θに対して所定の回転トルクMがプーリユニット22に加えられ、図9の実線で示す曲線を描くように、アングルレバー14の操作力量が低減する。
なお、本実施の形態でのアングルレバー14の操作範囲は、湾曲部12が設定された最大湾曲角度に操作する範囲であって、プーリユニット22の回転軸21回りの回転角度θが湾曲部12の湾曲操作されていない中立位置(ニュートラル)の0°から±90°未満となっている。
以上に説明したように、本実施の形態の内視鏡1は、湾曲部12の湾曲操作の際、操作力量低減部30の圧縮バネ39の付勢力Fから回転成分Ftを生じさせて回転トルクMをアングルレバー14の傾倒操作に応じて回転するプーリユニット22の回転方向に与える。これにより、内視鏡1は、アングルレバー14の操作時に必要な操作トルクを操作力量低減部30からの回転トルクMの力量だけ相殺することで、アングルレバー14の操作力量を低減させることができる。
その結果、内視鏡1は、湾曲部12を被覆する湾曲ゴム12aにより、湾曲部12を直線的に戻そうとする復元力、湾曲ゴム12aを弾性変形させる力量などにより、湾曲角度に応じたアングルレバー14の操作力量の増加が低減され、ユーザの疲労を防止することができる。さらに、内視鏡1は、アングルレバー14による湾曲部12の湾曲操作力が低減されて軽くなり、湾曲操作性が向上して微妙な湾曲操作が行い易くなるという利点もある。
以上の説明から、本実施の形態の内視鏡1は、湾曲部12を湾曲操作する操作部材であるアングルレバー14の操作力量を軽減して、ユーザへの疲労を抑えると共に、微妙な湾曲操作が行えるようになる。
(変形例)
なお、内視鏡1は、湾曲部12を湾曲操作する操作部材であるアングルレバー14の操作力量を軽減する構成として、図10および図12に示すように、操作力量低減部30に変えて、ここでの弾性部材である引張りバネ40を用いても良い。
具体的に、本変形例では、プーリユニット22側の軸体23の配置を変えて、湾曲部12が直線状となる湾曲がかけられていない中立位置(ニュートラル)の状態において、プーリユニット22側の軸体23、プーリユニット22の回転軸21およびハウジング8側の軸体24が順に直線上に並設されている。
即ち、湾曲部12が直線状となる湾曲がかけられていない中立位置(ニュートラル)の状態において、軸体23と軸体24との間に回転軸21が配置されている。
また、ここでの回転軸21は、引張りバネ40に接触しないように、プーリユニット22を片持として回転支持した構成となっている。
引張りバネ40は、一端のフック部41がプーリユニット22側の軸体23に掛止され、他端のフック部42がハウジング8側の軸体24に掛止されている。
以上のように構成された本変例の内視鏡1は、湾曲部12を湾曲操作するためにアングルレバー14を回転操作するにあたり、操作部3内に設けられた引張りバネ40により、アングルレバー14の操作力量が低減される。
具体的には、図12に示すように、アングルレバー14を手元側となる基端側に傾けて湾曲部12を上部側へ湾曲させるときに、アングルレバー14に連動してプーリユニット22が回転軸21回りの一方、図12の紙面では時計回り方向に回転し、このプーリユニット22の回転に伴って、引張りバネ40が縮む方向へプーリユニット22側の軸体23が引っ張られて、プーリユニット22に所定の回転トルク(付加トルク)が与えられる。
一方、図13に示すように、アングルレバー14を先端側に傾けて湾曲部12を下部側へ湾曲させるときにおいても、アングルレバー14に連動してプーリユニット22が回転軸21回りの一方、図13の紙面では反時計回り方向に回転し、このプーリユニット22の回転に伴って、引張りバネ40が縮む方向へプーリユニット22側の軸体23が引っ張られて、プーリユニット22に所定の回転トルクMが与えられる。
このように、湾曲部12を湾曲操作するアングルレバー14に連動して回転するプーリユニット22が回転する方向に引張りバネ40へプーリユニット22側の軸体23が引っ張られて、アングルレバー14により湾曲部12を湾曲操作するときに、プーリユニット22に所定の回転トルクMが与えられて、アングルレバー14の操作力量が低減される。
なお、湾曲部12の湾曲操作されていない中立位置(ニュートラル)のときにおいては、プーリユニット22側の軸体23、プーリユニット22の回転軸21およびハウジング8側の軸体24が直線上に位置するため、引張りバネ40の縮む方向の付勢力によるプーリユニット22への所定の回転トルクが与えられないようになる。
即ち、ここでも、引張りバネ40は、湾曲部12が直線状となる湾曲がかけられていない中立位置の状態において、プーリユニット22に回転トルクを与えないように、回転軸21の回動中心を引っ張る方向に付勢するように配設されている。
以上に説明した内視鏡1の構成としても、上述した効果を有すると共に、単に引張りバネ40を設けた簡単な構造とすることができる。即ち、本変形例の内視鏡1では、引張りバネ40が操作力量低減部を構成している。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
なお、以下の説明において、上述の第1の実施の形態に記載した共通の構成要素については、同じ符号を用いて、それら構成要素の詳細な説明を省略する。
また、図14から図28は、本発明の第2の実施の形態に係り、図14は内視鏡の構成を示す平面図、図15は操作部の内部構成を示す断面図、図16は操作部の内部構成を示す斜視図、図17は操作部内における引張りバネの配置を示す断面図、図18は一端が湾曲操作ワイヤを挿通するバネ掛部材に、他端がフレーム部の突起部に掛止された引張りバネを示す断面図、図19は図17とは異なる他の態様の操作部内における引張りバネの配置を示す断面図、図20は図17および図19とは異なる他の態様の操作部内における引張りバネの配置を示す断面図、図21は第1の変形例に係る操作部内に設けられる湾曲操作ユニットの構成を示す断面図、図22は第2の変形例に係る操作部内に設けられる湾曲操作ユニットの引張りバネの構成を示す断面図、図23は第3の変形例に係る操作部内に設けられる湾曲操作ユニットの引張りバネの構成を示す断面図、図24は第4の変形例に係る操作部内に設けられる湾曲操作ユニットの引張りバネの構成を示す断面図、図25は第5の変形例に係る操作部内に設けられる湾曲操作ユニットの引張りバネの構成を示す断面図、図26は第6の変形例に係る操作部内に設けられる湾曲操作ユニットの引張りバネの構成を示す断面図、図27は第7の変形例に係る操作部内に設けられる湾曲操作ユニットの引張りバネの構成を示す断面図、図28は第8の変形例に係るジョイスティックレバーが操作部の側部に設けられた内視鏡の構成を示す断面図である。
図14に示すように、本実施の形態の内視鏡1は、湾曲部12を遠隔操作する湾曲操作部材として、第1の実施の形態のアングルレバー14とは異なるジョイスティックレバー50が操作部3の基端部分に配設されている。また、ここでの操作部3の基端部分の側方には、軟性ケーブル6が延出するグリップ10が延設されている。
なお、本実施の形態の内視鏡1は、操作部3の基端部に設けられたジョイスティックレバー50の傾倒操作により湾曲部12が上下左右の4方向に湾曲自在な構成となっている。
図15および図16に示すように、操作部3のハウジング8には、第1の実施の形態と同様に湾曲操作ユニット60が設けられている。湾曲操作ユニット60は、ジョイスティックレバー50と、このジョイスティックレバー50の一端部分が突出した状態で覆っているゴムブーツ51と、一端が閉塞され、他端開口部がゴムブーツ51に覆われた円筒状のフレーム部52と、このフレーム部52内に可動自在に配設された、ここでの回転部材であるワイヤ牽引部53と、このワイヤ牽引部53とフレーム部52の底部52aとの間に設けられた第1の実施の形態と同様な構成の操作力量低減部30と、を主に有している。
ジョイスティックレバー50は、ロッド50bと、このロッド50bがゴムブーツ51から突出して露出する一端部に半球状の指掛部50aと、を有している。ジョイスティックレバー50のロッド50bは、フレーム部52側の他端が球体54に接続されている。
球体54は、ジョイスティックレバー50のロッド50bが接続された反対側にワイヤ牽引部53の上部中央から延設された棒状の接続部53aが接続されている。
球体54は、フレーム部52に設けられた球体受け部52bに可動保持されている。即ち、球体54およびフレーム部52の球体受け部52bは、所謂ボールジョイントを構成している。これにより、ジョイスティックレバー50を傾倒操作することで、球体54の中心回りにワイヤ牽引部53が回動して傾倒される構成となっている。
なお、フレーム部52は、内周面から内径方向に延設された十字形状を成すように4つの保持腕部52cが延設され、4つの保持腕部52cが交差する中央に球体受け部52bが設けられている。即ち、この球体受け部52bは、4つの保持腕部52cによってフレーム部52の中央で保持されている。
ワイヤ牽引部53は、十字状を成すように4つの牽引腕部53bが延設されており、各牽引腕部53bの端部近傍に湾曲操作ワイヤ19の端部を係止する係止孔53cが穿孔されている。これら係止孔53cには、対応する湾曲操作ワイヤ19の端部に設けられた係止部材19aが係入されて掛止されることで、各湾曲操作ワイヤ19の一端が各牽引腕部53bに接続される。
なお、各湾曲操作ワイヤ19は、フレーム部52の底部52aから一端が突出するように固定された4つのコイルパイプ19bのいずれかに挿通されており、湾曲部12まで延設されている。なお、各コイルパイプ19bは、ここでも、挿入部2の硬性管13内に配設されている。そして、湾曲部12は、これら4つの湾曲操作ワイヤ19の牽引弛緩の状態に応じて内部に設けられた複数の湾曲駒(不図示)が回転することで上下左右(UP/RL)に湾曲する。
ワイヤ牽引部53の中央部分には、球体受け部53dが設けられている。球体受け部53dは、操作力量低減部30の図15の紙面に向かって見た上部側(内視鏡1においての基端側)のシリンダ部31の端部に設けられた球体31aを可動保持している。即ち、球体31aおよび球体受け部53dは、所謂ボールジョイントを構成している。
操作力量低減部30は、図15の紙面に向かって見た下部側(内視鏡1において先端側)のロッド部32の端部にも球体32aが設けられている。球体32aは、フレーム部52の底部52aの中央に設けられた球体受け部52bによって可動保持されている。即ち、球体32aおよび球体受け部52bは、所謂ボールジョイントを構成している。
これらボールジョイントの構成により、操作力量低減部30は、ジョイスティックレバー50の操作によりワイヤ牽引部53が傾くと、シリンダ部31の球体31aおよびロッド部32の球体32aの中心回りに回動する。このとき、操作力量低減部30は、ジョイスティックレバー50の操作によってワイヤ牽引部53が傾けられた方向と逆方向に所定の角度に傾くように構成されている。
以上のように構成された本実施の形態の内視鏡1は、ジョイスティックレバー50の操作によってワイヤ牽引部53が傾けられると、ワイヤ牽引部53の4つの牽引腕部53bの傾きに応じて、4つの湾曲操作ワイヤ19のいずれかが牽引弛緩される。そして、湾曲部12は、4つの湾曲操作ワイヤ19の牽引弛緩状態に応じて、内部に設けられた複数の湾曲駒(不図示)が所定方向に回転することで上下左右方向に湾曲する。
このとき、本実施の形態の操作力量低減部30は、ジョイスティックレバー50の操作によって、ワイヤ牽引部53の動きに連動して所定の方向に所定の角度で傾けられ、圧縮バネ39の付勢力を受けたシリンダ部31がロッド部32に対して離反する方向に付勢される。即ち、湾曲部12を湾曲操作するジョイスティックレバー50の操作に連動して傾けられたワイヤ牽引部53は、その傾き方向に操作力量低減部30から付勢力が与えられる。
これにより、操作力量低減部30は、ジョイスティックレバー50により湾曲部12を湾曲操作するときに、ワイヤ牽引部53の傾く方向へ圧縮バネ39の付勢力を与えて、ジョイスティックレバー50の操作力量を低減させる。
換言すると、ジョイスティックレバー50より湾曲部12を湾曲操作するときに、操作力量低減部30からワイヤ牽引部53が傾く方向に付勢力が加えられる。このとき、ジョイスティックレバー50とワイヤ牽引部53の間に介装されており、球体受け部52bに可動保持されている球体54は、その中心回りに回転する。
そして、操作力量低減部30からの付勢力によって、球体54の中心回りに回転トルクが生じ、ジョイスティックレバー50の操作力量が低減される。
このようにジョイスティックレバー50の操作力量が低減される原理に関しては、第1の実施の形態において図7を用いて説明したものと同様であるため説明を省略する。
なお、ジョイスティックレバー50とワイヤ牽引部53の間に介装された球体54の中心がプーリユニット22の回転軸21の中心Oaに該当し、操作力量低減部30のシリンダ部31の球体31aの中心がプーリユニット22側の軸体23の中心Obに該当し、操作力量低減部30のロッド部32の球体32aの中心がハウジング8側の軸体24の中心Ocに該当する。
そのため、操作力量低減部30から与えられる球体受け部52bに可動保持されている球体54の中心回りに回転トルクは、ジョイスティックレバー50を傾けたときの上記球体54の回転角度の絶対値が大きくなるほど、上記球体54の中心回りに発生する回転成分が大きくなり増加する。
即ち、ここでの操作力量低減部30から与えられる回転トルクは、ジョイスティックレバー50の操作による上記球体54の回転角度の絶対値が大きくなるほど増加して、ジョイスティックレバー50の操作時に必要な操作トルクを、その力量だけ相殺して低減する。
こうして、湾曲部12を湾曲させるときに、ジョイスティックレバー50の操作角度に応じて操作力量低減部30から回転トルクが加えられ、ジョイスティックレバー50の操作力量が低減する。
また、本実施の形態においても、ジョイスティックレバー50の操作範囲は、湾曲部12が設定された最大湾曲角度に操作する範囲であって、上記球体54の回転角度が湾曲部12の湾曲操作されていない中立位置(ニュートラル)の0°から±90°未満となっている。
以上に説明したように、本実施の形態の内視鏡1においても、第1の実施の形態と同様に、湾曲部12の湾曲操作の際、操作力量低減部30の圧縮バネ39の付勢力から回転成分を生じさせて回転トルクをジョイスティックレバー50の傾倒操作に応じて回転する上記球体54の回転方向に向けてワイヤ牽引部53に与え、ジョイスティックレバー50の操作時に必要な操作トルクを回転トルクの力量だけ相殺して、ジョイスティックレバー50の操作力量を低減させることができる。
これにより、内視鏡1は、湾曲部12を被覆する湾曲ゴム12aにより、湾曲部12を直線的に戻そうとする復元力、湾曲ゴム12aを弾性変形させる力量などにより、湾曲角度に応じたジョイスティックレバー50の操作力量の増加が低減され、ユーザの疲労を防止することができる。さらに、内視鏡1は、ジョイスティックレバー50による湾曲部12の湾曲操作力が低減されて軽くなり、湾曲操作性が向上して微妙な湾曲操作が行い易くなるという利点もある。
以上の説明から、本実施の形態の内視鏡1も、湾曲部12を湾曲操作する操作部材であるジョイスティックレバー50の操作力量を軽減して、ユーザへの疲労を抑えると共に、微妙な湾曲操作が行えるようになる。
ところで、本実施の形態の内視鏡1のように、ジョイスティックレバー50により湾曲部12を湾曲操作する構成では、ジョイスティックレバー50を傾けた状態で、操作部3の中心軸回りの周方向に回転させることで上下左右方向に多様な湾曲部12の湾曲操作が行えるようになっている。
しかしながら、内視鏡1は、湾曲部12が4つの湾曲操作ワイヤ19の牽引弛緩により湾曲操作されるため、湾曲部12の湾曲状態に応じて、牽引状態または弛緩状態の対を成す2本の湾曲操作ワイヤ19があり、特に、弛んだ湾曲操作ワイヤ19が引っ張られるときに、ジョイスティックレバー50が勢い良く倒れてしまい、ジョイスティックレバー50がスムーズに操作できなくなってしまう。
そのため、内視鏡1は、ジョイスティックレバー50による湾曲部12の滑らかな湾曲操作を行えず、湾曲操作時にユーザへ違和感を与えてしまう。また、湾曲部12の湾曲方向を変更するときに、弛んだ湾曲操作ワイヤ19が急に引っ張られると、湾曲部12が円滑な連続可動が行えず、被検対象部位を狙って撮影するときの方向を定め難くなったり、湾曲部12が断続的に弾かれたように可動することで、内視鏡画像が瞬時に切り替わる、所謂、画像とびが生じたりする。
これらの現象を防止するため、本実施の形態の内視鏡1は、各湾曲操作ワイヤ19のそれぞれが弛まないように、常に張力がかかった状態にする牽引部材としての弾性部材を設けた構成となっている。
具体的には、ここでの内視鏡1は、図15および図16に戻って、操作部3に設けられる湾曲操作ユニット60のフレーム部52内に、各湾曲操作ワイヤ19を所定の方向、ここでは、例えば、図17に示すように、牽引する湾曲操作ワイヤ19の長手方向に対して所定の角度を有するように、フレーム部52の外径方向に牽引して張力かけるための弾性部材である牽引バネとしての4つの引張りバネ61が設けられている。なお、弾性部材は、引張りバネ61に限定されることなく、ゴムなどを用いても良い。
各引張りバネ61は、一端がバネ掛部材62の胴部に掛止され、他端がフレーム部52の内周に配設された孔部を有する突起部材63に掛止固定されている。
なお、バネ掛部材62は、図18に示すように、湾曲操作ワイヤ19が挿通する孔部62aを有して、この湾曲操作ワイヤ19に対してスライド自在となっている。また、バネ掛部材62は、引張りバネ61の一端を掛止する周溝62bが胴部に形成されている。
このように、各湾曲操作ワイヤ19は、引張りバネ61によって、フレーム部52の外径方向に牽引されることで、常に張力がかかった状態となる。
そのため、本実施の形態の内視鏡1は、湾曲部12の湾曲状態に応じて、弛緩状態の湾曲操作ワイヤ19が弛んだ状態とならず、ジョイスティックレバー50が勢い良く倒れることもないため、ジョイスティックレバー50の操作がスムーズに行えるようになり、ジョイスティックレバー50による湾曲部12の滑らかな湾曲操作性により、湾曲操作時にユーザへ違和感を与えることもなくなる。
さらに、内視鏡1は、湾曲部12の湾曲方向を変更するときに、弛緩状態の湾曲操作ワイヤ19に張力がかかっているため、この湾曲操作ワイヤ19が弛んでいないため急に引っ張られても、湾曲部12が連続的に円滑な湾曲が行える。
その結果、内視鏡1は、被検対象部位を狙って撮影するときの方向を定め易く、湾曲部12がスムーズに湾曲可動することで、内視鏡画像が瞬時に切り替わる、所謂、画像とびの発生を防止することができる。
なお、各引張りバネ61は、各湾曲操作ワイヤ19を、常に張力がかかった状態となるように、図17に示したようなフレーム部52の外径方向に牽引する配置構成に限定されることなく、自由に変更することができる。
例えば、図19または図20に示すような引張りバネ61のフレーム部52への固定箇所を変えて、各引張りバネ61による各湾曲操作ワイヤ19の牽引方向を変更しても良い。
これにより、各引張りバネ61の配列に応じて各湾曲操作ワイヤ19の挿通経路を変えることができ、操作部3に設けられるケーブル、スイッチなどの配置に応じて、適宜設計が容易となる。
(変形例)
なお、本実施の形態の内視鏡1は、以下に記載する種々の変形例の構成としてもよい。
(第1の変形例)
本変形例は、ジョイスティックレバー50の操作角度に応じて操作力量低減部30から与えられる回転トルクを調整できるようにした一例である。
図21に示すように、ここでのワイヤ牽引部53は、中央部分に、図21の紙面に向かって見た下部側に突起し、上述の4つの牽引腕部53bが延設する凸部53eが設けられている。この凸部53eの中央には、雌ネジ穴53fが上記下部側から形成されている。
この凸部53eの雌ネジ穴53fには、操作力量低減部30のシリンダ部31の端部に設けられた球体31aを可動保持する球体受け部55の雄ネジ部55aが螺着されている。なお、雄ネジ部55aは、球体受け部55の表面中央から図21の紙面に向かって見た上部側に突出するように設けられている。
即ち、球体31aおよび球体受け部55は、所謂ボールジョイントを構成しており、ここでの操作力量低減部30はシリンダ部31の球体31aの中心回りに回動する構成となっている。
このように構成された本変形例では、ワイヤ牽引部53の凸部53eに形成された雌ネジ穴53fへの球体受け部55の雄ネジ部55aの螺合量を変更することで、ジョイスティックレバー50と球体54とワイヤ牽引部53との間に介装された球体54の中心と、操作力量低減部30のシリンダ部31の球体31aの中心と、の離間距離である長さL1を変更することができる。
また、操作力量低減部30は、雌ネジ穴53fへの雄ネジ部55aの螺合量の変更に伴って、シリンダ部31の球体31aの中心と、ロッド部32の球体32aの中心と、の離間距離である長さL2が変更される。
なお、雌ネジ穴53fへの雄ネジ部55aの螺合量を変更しても、ジョイスティックレバー50と球体54とワイヤ牽引部53との間に介装された球体54の中心と、操作力量低減部30のロッド部32の球体32aの中心と、の離間距離である長さ(L1+L2)は変更されることなく一定となる。
以上のように構成された本変形例の内視鏡1は、ジョイスティックレバー50と球体54とワイヤ牽引部53との間に介装された球体54の中心と、操作力量低減部30のシリンダ部31の球体31aの中心と、の離間距離である長さL1を伸ばすことで、ジョイスティックレバー50の操作角度に応じて操作力量低減部30から与えられる回転トルクを増加させることができる。
換言すると、内視鏡1は、操作力量低減部30おける、シリンダ部31の球体31aの中心と、ロッド部32の球体32aの中心と、の離間距離である長さL2を短くすることで、圧縮バネ39の付勢力が増加する。
このように本変形例の内視鏡1では、ワイヤ牽引部53の凸部53eに形成された雌ネジ穴53fへの球体受け部55の雄ネジ部55aの螺合量を変更するだけで、簡単に操作力量低減部30から与えられる回転トルクを調整できるようにして、ジョイスティックレバー50の操作力量の最適化を行うことができる。
(第2の変形例)
本変形例は、湾曲操作ワイヤ19が弛まないように、常に張力がかかった状態にする引張りバネ61の配置の一例である。
図22に示すように、湾曲操作ワイヤ19が挿通するコイルパイプ19b間で、フレーム部52の外径方向に湾曲操作ワイヤ19を牽引するように引張りバネ61を配置しても良い。
(第3の変形例)
本変形例は、湾曲操作ワイヤ19が弛まないように、常に張力がかかった状態にする引張りバネ61の構成に関する一例である。
図23に示すように、各湾曲操作ワイヤ19が挿通するコイルパイプ19b間で、湾曲部12の上下方向または左右方向を湾曲操作するための対を成す2つの湾曲操作ワイヤ19同士を繋ぐように両端がバネ掛部材62に掛止された引張りバネ61を1つ設けて、これら2つの湾曲操作ワイヤ19が弛まないように、常に張力がかかった状態にする構成としても良い。
(第4の変形例)
本変形例も、湾曲操作ワイヤ19が弛まないように、常に張力がかかった状態にする引張りバネ61の構成に関する一例である。
図24に示すように、湾曲操作ワイヤ19が挿通するコイルパイプ19b間で、湾曲操作ワイヤ19の長手方向に沿って引張りバネ61を介装して、湾曲操作ワイヤ19が弛まないように、常に張力がかかった状態にする構成としても良い。
(第5の変形例)
本変形例も、湾曲操作ワイヤ19が弛まないように、常に張力がかかった状態にする引張りバネ61の構成に関する一例である。
図25に示すように、各湾曲操作ワイヤ19が挿通するコイルパイプ19b間で、両端をバネ掛部材62に掛止することで、湾曲操作ワイヤ19に対してスライド自在となるように引張りバネ61を設けて、湾曲操作ワイヤ19と引張りバネ61との間に円柱状の部材64を挟み込むように設けて、湾曲操作ワイヤ19が弛まないように、常に張力がかかった状態にする構成としても良い。
(第6の変形例)
本変形例も、湾曲操作ワイヤ19が弛まないように、常に張力がかかった状態にする引張りバネ61の構成に関する一例である。
図26に示すように、各湾曲操作ワイヤ19が挿通するコイルパイプ19b間で、バネ掛部材62を設けず、湾曲操作ワイヤ19に引張りバネ61の一端を固定する固定部65を設けて、湾曲操作ワイヤ19が弛まないように、常に張力がかかった状態にする構成としても良い。これにより、湾曲操作ワイヤ19とバネ掛部材62間の磨耗がなくなり、耐久性が向上する。
なお、本変形例は、上述の図15および16に示した実施の形態、上記第2の変形例および上記第3の変形例にも適応可能な構成である。
(第7の変形例)
本変形例も、湾曲操作ワイヤ19が弛まないように、常に張力がかかった状態にする引張りバネ61の構成に関する一例である。
図27に示すように、各湾曲操作ワイヤ19が挿通するコイルパイプ19b間に、引っ張り力の弱い2つの引張りバネ61を設けて、湾曲操作ワイヤ19が弛まないように、常に張力がかかった状態にする構成としても良い。
なお、ここでも、図26に示した上記第6の変形例と同様に、バネ掛部材62を設けず、湾曲操作ワイヤ19に引張りバネ61の一端を固定した構成としても良い。
(第8の変形例)
本変形例は、湾曲部12に設けられるジョイスティックレバー50の配置構成に関する一例である。
図28に示すように、内視鏡1は、ジョイスティックレバー50が操作部3の一側部に設けられた構成としても良い。
なお、本変形例では、各湾曲操作ワイヤ19を操作部3内で方向を変えるためのプーリユニット22が設けられ、これらプーリユニット22を操作部3の基端側へ牽引する引張りバネ61を設けて、湾曲操作ワイヤ19が弛まないように、常に張力がかかった状態にする構成となっている。
(参考例)
内視鏡1の参考例として、図29および図30に示すように、操作部3に第1の回転軸71および第2の回転軸72を設けて、これら第1および第2の回転軸71,72にアングルレバー14が選択的に着脱自在な構成としても良い。
なお、図29は、内視鏡の操作部に着脱自在な湾曲操作レバーを示す分解斜視図、図30は湾曲操作レバーを選択的に着脱自在な2つの回転軸の構成を示す断面図である。
第1および第2の回転軸71,72のそれぞれには、アングルレバー14を固定するための固定ビス73を螺着固定するネジ穴71a,72aが形成されている。
なお、第1の回転軸71は、プーリユニット22が設けられており、このプーリユニット22と操作部3のハウジング8の間に平歯状のギヤ74が介装されている。また、第2の回転軸72には、第1の回転軸71のギヤ74に噛合する平歯状のギヤ75が設けられている。
このように構成された内視鏡1は、アングルレバー14を第1または第2の回転軸71,72に選択的に固定することで、アングルレバー14による湾曲部12の湾曲操作方向を選択することができる。
即ち、第1の回転軸71にアングルレバー14を取り付けると、アングルレバー14による操作方向に応じた回転方向と一致した方向にプーリユニット22が回転する。
一方、第2の回転軸72にアングルレバー14を取り付けると、ギヤ74,75によって、アングルレバー14による操作方向に応じた回転方向と反対方向にプーリユニット22が回転する。
このように、内視鏡1は、装着した第1の回転軸71または第2の回転軸72に応じてアングルレバー14による湾曲部12の湾曲操作方向が逆となる。
以上の説明により、内視鏡1は、ユーザの好みに応じて、アングルレバー14による湾曲部12の湾曲操作方向を選択できるようになる。
上述の実施の形態に記載した発明は、その実施の形態および変形例に限ることなく、その他、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を実施し得ることが可能である。さらに、上記実施の形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合せにより種々の発明が抽出され得るものである。
例えば、実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、述べられている課題が解決でき、述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得るものである。
本出願は、2013年11月7日に日本国に出願された特願2013−231106号を優先権主張の基礎として出願するものであり、上記の内容は、特願2013−231106号の明細書、特許請求の範囲、および図面に引用されたものである。

Claims (10)

  1. 先端部分に湾曲部が設けられた挿入部と、
    前記挿入部に連設された操作部と、
    前記挿入部および前記操作部の内部に挿通配設され、前記湾曲部を牽引弛緩により湾曲させる4本の操作ワイヤと、
    前記操作部に設けられ、回動部を有し、前記回動部を中心に傾倒することで前記湾曲部を4方向に湾曲操作可能な一つの操作部材と、
    前記操作部内に設けられ、基端側と先端側を有し、前記基端側が前記回動部を中心として前記操作部材の反対側に接続され、前記操作部材の傾倒操作に連動して前記回動部を中心に傾倒することで前記4本の操作ワイヤを牽引弛緩する回転部材と、
    端部が前記回転部材の前記先端側に可動保持され、前記操作部材の傾倒に応じて、前記回転部材が傾倒する方向に回転トルクを与えて前記操作部材の操作力量を低減する操作力量低減部と、
    を具備し、
    前記操作力量低減部は、前記操作部材が操作された変位に連動して、前記回転トルクが変化して、前記操作部材に必要な前記操作力量を相殺して低減することを特徴とする内視鏡。
  2. 前記回転トルクは、前記操作部材が操作された変位量が小さい場合は小さい回転トルクを、変位量が大きい場合は大きい回転トルクを与えて、前記操作部材に必要な前記操作力量を相殺して低減することを特徴とする請求項に記載の内視鏡。
  3. 前記操作力量低減部は、前記回転部材の回転方向に前記回転トルクを与えるための弾性部材を備えていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
  4. 前記弾性部材は、前記回転部材の回転方向に前記回転トルクを与えるために前記回転部材を付勢する圧縮バネであることを特徴とする請求項に記載の内視鏡。
  5. 前記圧縮バネは、前記湾曲部が直線状となる湾曲がかけられていない中立位置の状態において、前記回転部材に前記回転トルクを与えないように、前記回転部材の回動中心に向けて力を付勢するように配設されていることを特徴とする請求項に記載の内視鏡。
  6. 前記複数の操作ワイヤには、弛緩された状態においても少なくとも前記湾曲部が直線状となる湾曲がかからない中立位置の状態のときに張力がかかった状態にする牽引部材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
  7. 前記牽引部材は、前記複数の操作ワイヤの長手方向に対して、所定の角度を有した方向に前記複数の操作ワイヤを牽引することを特徴とする請求項に記載の内視鏡。
  8. 前記牽引部材は、前記複数の操作ワイヤにスライド自在に接続されていることを特徴とする請求項に記載の内視鏡。
  9. 前記牽引部材は、前記複数のワイヤに固定接続されていることを特徴とする請求項に記載の内視鏡。
  10. 前記牽引部材は、前記複数の操作ワイヤを牽引する牽引バネであることを特徴とする請求項に記載の内視鏡。
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