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JP5877791B2 - 非水電解質二次電池用負極合剤、非水電解質二次電池用負極および非水電解質二次電池 - Google Patents
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非水電解質二次電池用負極合剤、非水電解質二次電池用負極および非水電解質二次電池 Download PDF

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Description

本発明は、非水電解質二次電池用負極合剤、非水電解質二次電池用負極および非水電解質二次電池に関する。
近年電子技術の発展はめざましく、各種の機器が小型化、軽量化されている。この電子機器の小型化、軽量化と相まって、その電源となる電池の小型化、軽量化が求められている。小さい容積および重量で大きなエネルギーを得ることが出来る電池として、リチウムを用いた非水電解質二次電池が、主として携帯電話やパーソナルコンピュータ、ビデオカムコーダなどの家庭で用いられる小型電子機器の電源として用いられている。
非水電解質二次電池の負極には、結着剤(バインダー樹脂)として、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)が使用されている。PVDFは優れた電気化学安定性、機械物性およびスラリー特性などを有している。しかしながら、PVDFは集電体である銅箔との接着性が弱い。そのため、カルボキシル基等の官能基をPVDF中に導入し、銅箔との接着性を改良する方法が提案されている(例えば、特許文献1〜5参照)。
しかしながら、カルボキシル基等の官能基を有するPVDFを結着剤として用いても、銅箔との剥離強度は未だ充分ではなかった。
特開平6−172452号公報 特開2005−47275号公報 特開平9−231977号公報 特開昭56−133309号公報 特開2004−200010号公報
本発明は上記従来技術の有する課題を鑑みてされたものであり、合剤層と集電体との剥離強度に優れる非水電解質二次電池用負極を製造する際に用いることが可能な、非水電解質二次電池用負極合剤を提供することを目的とする。
また、該負極合剤を集電体に塗布・乾燥することにより得られる非水電解質二次電池用負極を提供することを目的とする。
さらに、特定の化合物で表面処理された表面処理集電体と負極合剤とから形成される、合剤層と集電体との剥離強度に優れる非水電解質二次電池用負極を提供することを目的とする。
また、前記負極を有する非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を達成するために鋭意研究を重ねた結果、非水電解質二次電池用負極を製造する際に、特定の硫黄含有有機化合物を含む非水電解質二次電池用負極合剤を用いることにより上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。また、本発明者らは特定の硫黄含有有機化合物により表面処理された表面処理集電体に、非水電解質二次電池用負極合剤を塗布・乾燥することにより得られる非水電解質二次電池用負極は、上記課題を解決できることを合わせて見出した。
すなわち、本発明の非水電解質二次電池用負極合剤は、酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体、硫黄含有有機化合物、電極活物質および有機溶剤を含有し、前記硫黄含有有機化合物が、硫黄原子を含まない官能基を少なくとも一つ有することを特徴とする。
前記硫黄含有有機化合物が、硫黄原子が結合する炭素原子、または硫黄原子が結合する炭素原子のα位あるいはβ位の炭素原子と、前記官能基とが結合している硫黄含有有機化合物であることが好ましい。
前記硫黄含有有機化合物が、前記官能基として、カルボニル基、ヒドロキシル基およびアミノ基から選択される少なくとも1種の官能基を含むことが好ましい。
前記硫黄含有有機化合物が、チオ尿素類縁化合物およびチオリンゴ酸類縁化合物から選択される少なくとも1種の硫黄含有有機化合物であることが好ましい。
前記酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体が有する酸性官能基が、カルボキシル基(‐CO2H)、スルホ基(‐SO3H)、およびホスホン酸基(‐PO32)から選択される少なくとも1種の酸性官能基であることが好ましく、カルボキシル基であることがより好ましい。
前記酸性官能基がカルボキシル基である酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体の赤外線吸収スペクトルを測定した際の下記式(1)で表わされる吸光度比(AR)が、0.1〜2.0の範囲であることが好ましい。
R=A1650-1800/A3000-3100 ・・・(1)
(上記式(1)において、A1650-1800は、1650〜1800cm-1の範囲に観察されるカルボニル基由来の吸収帯の吸光度であり、A3000-3100は3000〜3100cm-1の範囲に検出されるCH構造由来の吸収帯の吸光度である。)
前記酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体が、フッ化ビニリデンと、酸性官能基を有するモノマーとの共重合体であり、該共重合体中の酸性官能基を有するモノマー由来の構成単位のランダム率が、40%以上であることが好ましい。
前記酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体100質量%あたり、前記硫黄含有有機化合物を0.01〜5質量%含むことが好ましい。
前記電極活物質と酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体との合計100質量部あたり、前記電極活物質が、70〜99.9質量部であることが好ましい。
本発明の非水電解質二次電池用負極(第一の態様)は、前記非水電解質二次電池用負極合剤を、集電体に塗布・乾燥することにより得られる。
本発明の非水電解質二次電池用負極(第二の態様)は、集電体を、硫黄含有有機化合物で表面処理することにより得られる表面処理集電体に、酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体、電極活物質および有機溶剤を含有する非水電解質二次電池用負極合剤を塗布・乾燥することにより得られる負極であり、前記硫黄含有有機化合物が、硫黄原子を含まない官能基を少なくとも一つ有することを特徴とする。
前記硫黄含有有機化合物が、硫黄原子が結合する炭素原子、または硫黄原子が結合する炭素原子のα位あるいはβ位の炭素原子と、前記官能基とが結合している硫黄含有有機化合物であることが好ましい。
前記硫黄含有有機化合物が、前記官能基として、カルボニル基、ヒドロキシル基およびアミノ基から選択される少なくとも1種の官能基を含むことが好ましい。
前記硫黄含有有機化合物が、チオ尿素類縁化合物およびチオリンゴ酸類縁化合物から選択される少なくとも1種の硫黄含有有機化合物であることが好ましい。
本発明の非水電解質二次電池は、前述の非水電解質二次電池用負極を有する。
本発明の非水電解質二次電池用負極合剤は、合剤層と集電体との剥離強度に優れる非水電解質二次電池用負極を製造する際に用いることが可能である。また、本発明の非水電解質二次電池用負極は、前記負極合剤を集電体に塗布・乾燥することにより得られるため、合剤層と集電体との剥離強度に優れる。
さらに、本発明の別の態様の非水電解質二次電池用負極は、特定の硫黄含有有機化合物で表面処理された表面処理集電体に、非水電解質二次電池用負極合剤を塗布・乾燥することにより形成されるため、合剤層と集電体との剥離強度に優れる。
次に本発明について具体的に説明する。
本発明の非水電解質二次電池用負極合剤は、酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体、硫黄含有有機化合物、電極活物質および有機溶剤を含有し、前記硫黄含有有機化合物が、硫黄原子を含まない官能基を少なくとも一つ有することを特徴とする。また、本発明の非水電解質二次電池用負極は、前記非水電解質二次電池用負極合剤を、集電体に塗布・乾燥することにより得られる。
なお、本明細書において非水電解質二次電池用負極合剤を以下、単に「負極合剤」とも記し、非水電解質二次電池用負極を以下、単に「負極」とも記す。
〔酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体〕
本発明の非水電解質二次電池用負極合剤は、酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体をバインダー樹脂(結着剤)として含む。
本発明において、酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体とは、重合体中に酸性官能基を含有し、モノマーとして少なくともフッ化ビニリデンを用いて得られる重合体である。また、酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体は、通常フッ化ビニリデンおよび酸性官能基含有モノマー、並びに必要に応じて他のモノマーを共重合することにより得られる重合体である。
なお、酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体としては、1種単独でも、2種以上を用いてもよい。
酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体が有する酸性官能基としては、例えばカルボキシル基(‐CO2H)、スルホ基(‐SO3H)、ホスホン酸基(‐PO32)が挙げられるが、本発明の負極合剤を集電体に塗布・乾燥することにより得られた負極における、合剤層と集電体との剥離強度の観点から、カルボキシル基が好ましい。
酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体は、該重合体100重量部あたり、フッ化ビニリデン由来の構成単位を通常は80質量部以上、好ましくは85質量部以上有し、通常は99.9重量部以下、好ましくは99.7重量部以下有する重合体である。
本発明に用いる、酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体は通常、(1)フッ化ビニリデンおよび酸性官能基含有モノマー、必要に応じて他のモノマーを共重合する方法(以下、(1)の方法とも記す)、(2)フッ化ビニリデンを重合または、フッ化ビニリデンと他のモノマーとを共重合して得られた、フッ化ビニリデン系重合体と、酸性官能基含有モノマーを重合または、酸性官能基含有モノマーと他のモノマーとを共重合して得られた、酸性官能基含有重合体とを用いて、フッ化ビニリデン系重合体に酸性官能基含有重合体をグラフトする方法(以下、(2)の方法とも記す)、(3)フッ化ビニリデンを重合または、フッ化ビニリデンと他のモノマーとを共重合し、フッ化ビニリデン系重合体を得た後に、該フッ化ビニリデン系重合体を、酸性官能基含有モノマーを用いてグラフト重合する方法(以下、(3)の方法とも記す)のいずれかの方法により製造される。
本発明に用いる、酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体は、カルボキシル基等の酸性官能基を有するため、酸性官能基を有さないポリフッ化ビニリデンと比べ、集電体との接着性が改善される。
酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体の製造方法としては、前記(1)〜(3)の方法の中でも、工程数、および生産コストの観点から、(1)の方法で製造することが好ましい。すなわち、酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体は、フッ化ビニリデンと、酸性官能基含有モノマーとの共重合体であることが好ましい。
本発明に用いる酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体は、フッ化ビニリデンを、通常は80〜99.9重量部、好ましくは95〜99.7重量部、および酸性官能基含有モノマーを、通常は0.1〜20重量部、好ましくは0.3〜5重量部(但し、フッ化ビニリデンおよび酸性官能基含有モノマーの合計を100重量部とする)共重合して得られるフッ化ビニリデン系重合体である。なお、前記酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体としては、前記フッ化ビニリデンおよび酸性官能基含有モノマーに加えて、さらに他のモノマーを共重合して得られる重合体であってもよい。なお、他のモノマーを用いる場合には、前記フッ化ビニリデンおよび酸性官能基含有モノマーの合計を100重量部とすると、他のモノマーは通常0.1〜20重量部用いられる。
前記酸性官能基含有モノマーとしては例えば、カルボキシル基含有モノマー、スルホ基含有モノマー、ホスホン酸基含有モノマーが挙げられるが、本発明の負極合剤を集電体に塗布・乾燥することにより得られた負極における、合剤層と集電体との剥離強度の観点から、カルボキシル基含有モノマーが好ましい。
前記カルボキシル基含有モノマーとしては、不飽和一塩基酸、不飽和二塩基酸、不飽和二塩基酸のモノエステル等が好ましい。
前記不飽和一塩基酸としては、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられる。前記不飽和二塩基酸としては、マレイン酸、シトラコン酸等が挙げられる。また、前記不飽和二塩基酸のモノエステルとしては、炭素数5〜8のものが好ましく、例えばマレイン酸モノメチルエステル、マレイン酸モノエチルエステル、シトラコン酸モノメチルエステル、シトラコン酸モノエチルエステル等を挙げることができる。
中でも、カルボキシル基含有モノマーとしては、不飽和二塩基酸、不飽和二塩基酸モノエステル、アクリル酸およびメタクリル酸から選択される少なくとも一種のモノマーが好ましく、マレイン酸、シトラコン酸、マレイン酸モノメチルエステル、シトラコン酸モノメチルエステル、アクリル酸、およびメタクリル酸から選択される少なくとも一種のモノマーがより好ましい。
前記スルホ基含有モノマーとしては、ビニルスルホン酸、4‐スルホフェニルアクリラート、2‐アクリルアミド‐4‐メチルプロペンスルホン酸等が挙げられる。
前記ホスホン酸基含有モノマーとしては、ビニルホスホン酸、モノ(2−アクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート等が挙げられる。
前記フッ化ビニリデンおよび酸性官能基含有モノマーと共重合することが可能な他のモノマーとは、フッ化ビニリデンおよび酸性官能基含有モノマー以外のモノマーを意味し、他のモノマーとしては、例えばフッ化ビニリデンと共重合可能なフッ素系単量体あるいはエチレン、プロピレン等の炭化水素系単量体が挙げられる。フッ化ビニリデンと共重合可能なフッ素系単量体としては、フッ化ビニル、トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、ペルフルオロメチルビニルエーテルに代表されるペルフルオロアルキルビニルエーテル等を挙げることができる。なお、前記他のモノマーは、1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
また、(1)の方法としては、懸濁重合、乳化重合、溶液重合等の方法が採用できるが、後処理の容易さ等の点から水系の懸濁重合、乳化重合が好ましく、水系の懸濁重合が特に好ましい。
水を分散媒とした懸濁重合においては、メチルセルロース、メトキシ化メチルセルロース、プロポキシ化メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、ゼラチン等の懸濁剤を、共重合に使用する全モノマー(フッ化ビニリデンおよび、酸性官能基含有モノマー、必要に応じて共重合される他のモノマー)100重量部に対して、通常は0.005〜1.0重量部、好ましくは0.01〜0.4重量部の範囲で添加して使用する。
重合開始剤としては、ジイソプロピルペルオキシジカーボネート、ジノルマルプロピルペルオキシジカーボネート、ジノルマルヘプタフルオロプロピルペルオキシジカーボネート、ジイソプロピルペルオキシジカーボネート、イソブチリルペルオキシド、ジ(クロロフルオロアシル)ペルオキシド、ジ(ペルフルオロアシル)ペルオキシド等が使用できる。その使用量は、共重合に使用する全モノマー(フッ化ビニリデンおよび、酸性官能基含有モノマー、必要に応じて共重合される他のモノマー)を100重量部とすると、通常は0.1〜5重量部、好ましくは0.3〜2重量部である。
また、酢酸エチル、酢酸メチル、炭酸ジエチル、アセトン、エタノール、n−プロパノール、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、プロピオン酸エチル、四塩化炭素等の連鎖移動剤を添加して、得られる酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体の重合度を調節することも可能である。その使用量は、通常は、共重合に使用する全モノマー(フッ化ビニリデンおよび、酸性官能基含有モノマー、必要に応じて共重合される他のモノマー)を100重量部とすると、通常は0.1〜5重量部、好ましくは0.5〜3重量部である。
また、共重合に使用する全モノマー(フッ化ビニリデンおよび、酸性官能基含有モノマー、必要に応じて共重合される他のモノマー)の仕込量は、単量体の合計:水の重量比で通常は1:1〜1:10、好ましくは1:2〜1:5であり、重合は温度10〜80℃であり、重合時間は10〜100時間であり、重合時の圧力は通常加圧下で行われ、好ましくは2.0〜8.0MPa‐Gである。
上記の条件で水系の懸濁重合を行うことにより、容易にフッ化ビニリデンおよび、酸性官能基含有モノマー、必要に応じて共重合される他のモノマーを共重合することができ、本発明に用いる酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体を得ることができる。
また、前記(2)の方法により酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体を製造する場合には例えば以下の方法で行うことができる。
(2)の方法により酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体を製造する場合には、まずフッ化ビニリデンを重合またはフッ化ビニリデンと他のモノマーとを共重合することにより、フッ化ビニリデン系重合体を得る。該重合または共重合は通常懸濁重合あるいは乳化重合により行われる。また、前記フッ化ビニリデン系重合体とは別に、酸性官能基含有モノマーを重合または、酸性官能基含有モノマーと他のモノマーとを共重合することにより酸性官能基含有重合体を得る。該酸性官能基含有重合体は通常、乳化重合あるいは懸濁重合により得られる。さらに上記フッ化ビニリデン系重合体および酸性官能基含有重合体を用いて、フッ化ビニリデン系重合体に酸性官能基含有重合体をグラフトすることにより、酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体を得ることができる。該グラフトは、過酸化物を用いて行ってもよく、放射線を用いて行ってもよいが、好ましくはフッ化ビニリデン系重合体および酸性官能基含有重合体の混合物を過酸化物の存在下で加熱処理することにより行われる。
本発明に用いる酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体は、インヘレント粘度(樹脂4gを1リットルのN,N−ジメチルホルムアミドに溶解させた溶液の30℃における対数粘度。以下、同様)が0.5〜5.0dl/gの範囲内の値であることが好ましく、1.0〜4.0dl/gの範囲内の値であることがより好ましい。上記範囲内の粘度であれば、非水電解質二次電池用負極合剤に好適に用いることができる。
インヘレント粘度ηiの算出は、酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体80mgを20mlのN,N-ジメチルホルムアミドに溶解して、30℃の恒温槽内でウベローデ粘度計を用いて次式により行うことができる。
ηi=(1/C)・ln(η/η0
ここでηは重合体溶液の粘度、η0は溶媒のN,N−ジメチルホルムアミド単独の粘度、Cは0.4g/dlである。
また、酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量が、通常は5万〜200万の範囲であり、好ましくは20万〜150万の範囲である。
また、酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体が有する酸性官能基がカルボキシル基である場合には、酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体の赤外線吸収スペクトルを測定した際の下記式(1)で表される吸光度比(AR)が、0.1〜2.0の範囲であることが好ましく、0.3〜1.7であることがより好ましい。ARが0.1未満の場合は、集電体との接着性が不充分となる場合がある。一方で、ARが2.0を超えると、得られる重合体の耐電解液性が低下する傾向がある。なお、該重合体の赤外線吸収スペクトルの測定は、該重合体に熱プレスを施すことにより製造したフィルムについて、赤外線吸収スペクトルを測定することにより行われる。
R=A1650-1800/A3000-3100 ・・・(1)
上記式(1)において、A1650-1800は1650〜1800cm-1の範囲に検出されるカルボニル基由来の吸収帯の吸光度であり、A3000-3100は3000〜3100cm-1の範囲に検出されるCH構造由来の吸収帯の吸光度である。ARは酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体中のカルボニル基の存在量を示す尺度となり、結果的にカルボキシル基の存在量を示す尺度となる。
また、酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体としては、フッ化ビニリデンと、酸性官能基を有するモノマーとの共重合体であり、該共重合体中の酸性官能基を有するモノマー由来の構成単位のランダム率が、40%以上であることが好ましく、60%以上であることがより好ましい。ランダム率が前記範囲内であると詳細については不明であるが高分子鎖の均一性が向上し酸性官能基が効率よく硫黄含有有機化合物と相互作用するため好ましい。
なお、本発明において、ランダム率とは、酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体中に存在する、酸性官能基含有モノマー由来の構成単位がどの程度重合体鎖中に分散しているかを示す指標である。ランダム率が低いほど、酸性官能基含有モノマー由来の構成単位が連続して存在する、言い換えると酸性官能基含有モノマー同士が重合した鎖を有する傾向があることを意味する。一方、ランダム率が高いほど、酸性官能基含有モノマー由来の構成単位が独立して存在する、言い換えると酸性官能基含有モノマー由来の構成単位が連続せずに、フッ化ビニリデン由来の構成単位と結合する傾向がある。
酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体のランダム率は、酸性官能基含有モノマー鎖の存在量[モル%]を、酸性官能基含有モノマー由来の構成単位の存在量[モル%]で除することにより求めることができる(ランダム率[%]=酸性官能基含有モノマー鎖の存在量[モル%]/酸性官能基含有モノマー由来の構成単位の存在量[モル%]×100)。なお、前記モル%では、フッ化ビニリデン由来の構成単位の存在量を100モル%とする。また、前記酸性官能基含有モノマー鎖の存在量は、NMRスペクトルにより求めることができ、酸性官能基含有モノマー由来の構成単位の存在量は、例えば中和滴定法により求めることができる。
例えば酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体が、フッ化ビニリデンとアクリル酸との共重合体である場合には、ランダム率は以下の方法で求めることができる。19F‐NMRでは、アクリル酸に隣接するCF2ピークは、−94ppm付近に観察される。該ピークと、スペクトル中の全てのピークの積分比より、アクリル酸鎖のモル%が決定される。ランダム率は、該アクリル酸鎖のモル%と、中和滴定法等により求めた重合体中の全アクリル酸由来の構造単位のモル%との比(ランダム率[%]=アクリル酸鎖のモル%/全アクリル酸由来の構造単位のモル%×100)として求めることができる。
ランダム率が前記範囲内である酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体を製造する方法としては、例えば前述の懸濁重合等を行う際に、連続的に酸性官能基含有モノマーを添加する方法が挙げられる。
〔硫黄含有有機化合物〕
本発明の非水電解質二次電池用負極合剤は、硫黄含有有機化合物を含む。本発明の負極合剤に含まれる硫黄含有有機化合物としては、硫黄原子を含まない官能基を少なくとも一つ有するものが用いられる。本発明の負極合剤は、前記硫黄含有有機化合物を含むため、合剤層と集電体との剥離強度に優れる非水電解質二次電池用負極を製造する際に用いることができる。
本発明に用いられる硫黄含有有機化合物としては、硫黄原子が結合する炭素原子、または硫黄原子が結合する炭素原子のα位あるいはβ位の炭素原子と、前記官能基とが結合している硫黄含有有機化合物が好ましく、硫黄原子が結合する炭素原子、または硫黄原子が結合する炭素原子のα位の炭素原子と、前記官能基とが結合している硫黄含有有機化合物がより好ましく、硫黄原子が結合する炭素原子と、前記官能基とが結合している硫黄含有有機化合物が特に好ましい。これらの硫黄含有有機化合物は、銅箔等の集電体に対して化学吸着しやすいため好ましい。
前記官能基は、分子中に少なくとも一つ含まれていればよく、二つ以上含まれていてもよい。また、前記官能基は、分子中に一種含まれていてもよく、二種以上含まれていてもよい。
また、前記官能基としては、カルボニル基、ヒドロキシル基、アミノ基等が挙げられる。
前記硫黄含有有機化合物としては、カルボニル基、ヒドロキシル基およびアミノ基から選択される少なくとも1種の官能基を含むことが、ポリマー中の酸性官能基との相互作用の観点から好ましい。
前記硫黄含有有機化合物としては、本発明の負極合剤を用いて形成された負極の合剤層と集電体との剥離強度の観点から、チオ尿素類縁化合物およびチオリンゴ酸類縁化合物から選択される少なくとも1種の硫黄含有有機化合物が好ましい。
前記チオ尿素類縁化合物としては、以下の一般式(1)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0005877791
前記一般式(1)において、R1およびR2はそれぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜6の炭化水素基であり、前記炭化水素基は、該基が有する水素原子の一部が、カルボニル基、ヒドロキシル基およびアミノ基から選択される少なくとも1種の官能基で置換されていてもよい。またR3は、水素、炭素、窒素、酸素および硫黄から選択される少なくとも2つ以上の元素を含む、分子量が150以下の原子団である。また、前記R1とR2とは、互いに結合し環を形成してもよく、前記R1とR3とは、互いに結合し環を形成してもよい。
前記チオ尿素類縁化合物の具体例としては、式(2)または式(3)で表わされる化合物を用いることができる。
Figure 0005877791
Figure 0005877791
前記チオリンゴ酸類縁化合物としては、以下の一般式(4)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0005877791
前記一般式(4)において、R4は、水素原子、ヒドロキシル基または炭素数1〜6の炭化水素であり、前記炭化水素基は、該基が有する水素原子の一部が、カルボニル基、ヒドロキシル基およびアミノ基から選択される少なくとも1種の官能基で置換されていてもよい。また、R5は、水素、炭素、窒素、酸素および硫黄から選択される少なくとも2つ以上の元素を含む、分子量が150以下の原子団である。また、前記R4とR5とは、互いに結合し環を形成してもよい。
前記チオリンゴ酸類縁化合物の具体例としては、式(5)で表わされる化合物を用いることができる。
Figure 0005877791
また、チオ尿素類縁化合物およびチオリンゴ酸類縁化合物以外の本発明に用いることが可能な硫黄含有化合物としては、例えば以下の式(6)で表わされる化合物を用いることができる。
Figure 0005877791
また、本発明に用いられる硫黄含有有機化合物としては、通常は分子量が64〜500である。
〔電極活物質〕
本発明の非水電解質二次電池用負極合剤は、電極活物質を含む。電極活物質としては、特に限定は無く、従来公知の負極用の電極活物質を用いることができ、具体例としては、炭素材料、金属・合金材料、金属酸化物などが挙げられるが、中でも炭素材料が好ましい。
前記炭素材料としては、人造黒鉛、天然黒鉛、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素などが用いられる。また、前記炭素材料は、1種単独で用いても、2種以上を用いてもよい。
このような炭素材料を使用すると、電池のエネルギー密度を高くすることができる。
前記人造黒鉛としては、例えば、有機材料を炭素化しさらに高温で熱処理を行い、粉砕・分級することにより得られる。人造黒鉛としては、MAGシリーズ(日立化成工業製)、MCMB(大阪ガスケミカル製)等が用いられる。
前記電極活物質の比表面積は、0.3〜10m2/gであることが好ましく、0.5〜6m2/gであることがより好ましい。比表面積が0.3m2/g未満の場合は、従来の結着剤を用いた場合であっても、結着剤の活物質中への取り込みが起こり難く、充分な接着性が確保されるため、本発明の効果は小さい。比表面積が10m2/gを超えると、電解液の分解量が増加し、初期の不可逆容量が増えるため好ましくない。
なお、電極活物質の比表面積は、窒素吸着法により求めることができる。
〔有機溶剤〕
本発明の非水電解質二次電池用負極合剤は、有機溶剤を含有する。有機溶剤としては前記酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体を溶解する作用を有するものが用いられ、好ましくは極性を有する溶剤が用いられる。有機溶剤の具体例としては、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスフォアミド、ジオキサン、テトラヒドロフラン、テトラメチルウレア、トリエチルホスフェイト、トリメチルホスフェイトなどが挙げられ、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドが好ましい。また、有機溶剤は1種単独でも、2種以上を混合してもよい。
本発明の非水電解質二次電池用負極合剤は、前記酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体、硫黄含有有機化合物、電極活物質、および有機溶剤を含有する。
本発明の非水電解質二次電池用負極合剤は、本発明の負極合剤を用いて形成された負極の合剤層と集電体との剥離強度の観点、該負極を有する非水電解質二次電池の物性の観点から、酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体100質量%あたり、硫黄含有化合物を0.01〜5質量%含むことが好ましく、0.03〜4質量%含むことがより好ましく、0.05〜3質量%含むことが特に好ましい。また、酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体と、電極活物質との合計100質量部あたり、電極活物質が70〜99.9質量部であることが好ましく、80〜99.5質量部であることがより好ましく、85〜99質量部であることが特に好ましく、酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体は、0.1〜30質量部であることが好ましく、0.5〜20質量部であることがより好ましく、1〜15質量部であることが特に好ましい。また、酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体と、電極活物質との合計を100質量部とすると、有機溶剤は3〜300質量部であることが好ましく、4〜200質量部であることがより好ましい。
上記範囲内で各成分を含有すると、本発明の負極合剤を用いて形成された負極の合剤層と集電体との剥離強度に優れる。
また、本発明の非水電解質二次電池用負極合剤は、前記酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体、硫黄含有有機化合物、電極活物質、および有機溶剤以外の他の成分を含有していてもよい。他の成分としては、カーボンブラックなどの導電助剤やポリビニルピロリドンなどの顔料分散剤等を含んでいてもよい。前記他の成分としては、前記酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体以外の他の重合体を含んでいてもよい。前記他の重合体としては、例えばポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−トリフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−ペルフルオロメチルビニルエーテル共重合体等のフッ化ビニリデン系重合体が挙げられる。本発明の非水電解質二次電池用負極合剤に、他の重合体が含まれる場合には、通常前記酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体100質量部に対して25質量部以下の量で含まれる。
本発明の非水電解質二次電池用負極合剤の、E型粘度計を用いて、25℃、せん断速度2s-1で測定を行った際の粘度は、通常2000〜50000mPa・sであり、好ましくは5000〜30000mPa・sである。
本発明の非水電解質二次電池用負極合剤の製造方法としては、前記酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体、硫黄含有有機化合物、電極活物質、および有機溶剤を均一なスラリーとなるように混合すればよい。混合する際の順序は特に限定されないが、例えば負極合剤に含まれる全成分を同時に混合することにより非水電解質二次電池用負極合剤を得る方法、酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体を、有機溶剤の一部に溶解し、バインダー溶液を得て、該バインダー溶液に、硫黄含有有機化合物、電極活物質および残りの有機溶剤を添加し、混合することにより非水電解質二次電池用負極合剤を得る方法、硫黄含有有機化合物以外の各成分を混合し、得られた溶液に硫黄含有有機化合物を添加し、混合することにより非水電解質二次電池用負極合剤を得る方法等が挙げられる。
〔非水電解質二次電池用負極〕
本発明の非水電解質二次電池用負極は、二つの態様がある。本発明の非水電解質二次電池用負極は、集電体と、非水電解質二次電池用負極合剤から形成される層とを有する。
第一の態様の非水電解質二次電池用負極は、前述の非水電解質二次電池用負極合剤を、集電体に塗布・乾燥することにより得られる。
第二の態様の非水電解質二次電池用負極は、集電体を、硫黄含有有機化合物で表面処理することにより得られる表面処理集電体に、酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体、電極活物質および有機溶剤を含有する非水電解質二次電池用負極合剤を塗布・乾燥することにより得られる負極であり、前記硫黄含有有機化合物が、硫黄原子を含まない官能基を少なくとも一つ有することを特徴とする。なお、第二の態様の非水電解質二次電池用負極における、前記硫黄含有有機化合物としては、前述の本発明の非水電解質二次電池用負極合剤に含まれる硫黄含有有機化合物と同様のものを用いることができる。また、第二の態様の非水電解質二次電池用負極における、前記非水電解質二次電池用負極合剤としては、前述の本発明の非水電解質二次電池用負極合剤において、硫黄含有有機化合物が含有されていなくてもよい以外は同様のものを用いることができる。
なお、本発明において、非水電解質二次電池用負極合剤を集電体に塗布・乾燥することにより形成される、非水電解質二次電池用負極合剤から形成される層を、合剤層と記す。
本発明の非水電解質二次電池用負極は、集電体と合剤層との剥離強度に優れる。第一の態様の非水電解質二次電池用負極においては、本発明の非水電解質二次電池用負極合剤を用いることを特徴としており、該負極合剤に硫黄含有有機化合物が含まれるため、集電体と合剤層との剥離強度に優れる。一方、第二の態様の非水電解質二次電池用負極においては、負極を構成する集電体として、集電体を、硫黄含有有機化合物で表面処理することにより得られる表面処理集電体を用いることにより、負極合剤として硫黄含有有機化合物を含まない合剤を用いた場合であっても、集電体と合剤層との剥離強度に優れる。
なお、前記表面処理の方法としては、前記硫黄含有有機化合物が、集電体の表面に接触すればよく、特に限定はないが、通常は、前記硫黄含有有機化合物を、エタノール、メタノール、アセトン等の有機溶媒に溶解し、該溶液中に集電体を浸漬することにより行われる。該溶液中に浸漬された集電体は、溶液中から取り出された後、通常は乾燥を行い、表面処理集電体として用いられる。また、乾燥を行う前にエタノール、メタノール、アセトン等で洗浄を行ってもよい。また、前記溶液中の、前記硫黄含有有機化合物の濃度は、通常は0.1〜30wt%であり、集電体を前記溶液に浸漬する時間は、通常1〜180分である。
本発明の非水電解質二次電池用負極が、集電体と合剤層との剥離強度に優れる理由は明らかではないが、本発明者らは以下のように推定している。本発明の非水電解質二次電池用負極では、第一の態様、第二の態様のどちらの態様においても、硫黄含有有機化合物と、銅箔等の集電体とが接触する。また、前記硫黄含有有機化合物としては、硫黄原子を含まない官能基を少なくとも一つ有する硫黄含有有機化合物が用いられる。
硫黄原子を含まない官能基を少なくとも一つ有する硫黄含有有機化合物が、銅箔等の集電体と接触すると、集電体上に自己組織化単分子膜を形成し、集電体表面を硫黄原子を含まない官能基で被覆すると考えられる。例えば、硫黄含有有機化合物としてチオ尿素を用いた場合には、該分子中の硫黄原子が、集電体に化学吸着することにより自己組織化単分子膜を形成し、該分子中のアミノ基が集電体表面に露出すると考えられる。酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体の酸性官能基と、硫黄原子を含まない官能基との相互作用は、銅箔等の集電体と、硫黄原子を含まない官能基との相互作用よりも大きいため、剥離強度に優れると本発明者らは推定した。
本発明に用いる集電体としては、例えば銅が挙げられ、その形状としては例えば金属箔や金属網等が挙げられる。集電体としては、銅箔が好ましい。
集電体の厚さは、通常は5〜100μmであり、好ましくは5〜20μmである。
また、合剤層の厚さは、通常は20〜250μmであり、好ましくは20〜150μmである。
本発明の非水電解質二次電池用負極を製造する際には、前記非水電解質二次電池用負極合剤を前記集電体の少なくとも一面、好ましくは両面に塗布を行う。塗布する際の方法としては特に限定は無く、バーコーター、ダイコーター、コンマコーターで塗布する等の方法が挙げられる。
また、塗布した後に行われる乾燥としては、通常50〜150℃の温度で1〜300分行われる。また、乾燥の際の圧力は特に限定はないが、通常は、大気圧下または減圧下で行われる。
さらに、乾燥を行ったのちに、熱処理が行われてもよい。熱処理を行う場合には、通常100〜250℃の温度で1〜300分行われる。なお、熱処理の温度は前記乾燥と重複するが、これらの工程は、別個の工程であってもよく、連続的に行われる工程であってもよい。
また、さらにプレス処理を行ってもよい。プレス処理を行う場合には、通常1〜200MPa−Gで行われる。プレス処理を行うと電極密度を向上できるため好ましい。
以上の方法で、本発明の非水電解質二次電池用負極を製造することができる。なお、非水電解質二次電池用負極の層構成としては、非水電解質二次電池用負極合剤を集電体の一面に塗布した場合には、合剤層/集電体の二層構成であり、非水電解質二次電池用負極合剤を集電体の両面に塗布した場合には、合剤層/集電体/合剤層の三層構成である。
本発明の非水電解質二次電池用負極は、前記非水電解質二次電池用負極合剤を用いることにより、集電体と合剤層との剥離強度に優れるため、プレス、スリット、捲回などの工程で電極に亀裂や剥離が生じにくく、生産性の向上に繋がるために好ましい。
本発明の非水電解質二次電池用負極は、前述のように集電体と合剤層との剥離強度に優れるが、具体的には、集電体と合剤層との剥離強度は、JIS K6854に準拠して、180°剥離試験により測定を行った際に通常は0.5〜20gf/mmであり、好ましくは1〜15gf/mmである。
本発明の非水電解質二次電池用負極は、集電体と合剤層との剥離強度に優れる。
〔非水電解質二次電池〕
本発明の非水電解質二次電池は、前記非水電解質二次電池用負極を有することを特徴とする。
本発明の非水電解質二次電池としては、前記非水電解質二次電池用負極を有していること以外は特に限定は無い。非水電解質二次電池としては、前記非水電解質二次電池用電極を通常は負極として有し、負極以外の部位、例えば正極、セパレータ等は従来公知のものを用いることができる。
次に本発明について実施例を示してさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
以下の製造例1〜6において、得られた重合体のインヘレント粘度は、以下の方法で測定した。
各製造例で得られた重合体80mgにN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)20mlを加え、70℃で2時間加熱溶解して測定サンプルを調製した。該測定サンプルのインヘレント粘度を、株式会社草野科学製ウベローデ型粘度計を用いて、30℃にて測定した。
また、以下の製造例4〜6において得られた重合体のランダム率は、以下の方法で酸性官能基含有モノマー鎖の存在量および酸性官能基含有モノマー由来の構成単位の存在量を求め、算出した。
〔酸性官能基含有モノマー鎖の存在量〕
各製造例で得られた重合体の酸性官能基含有モノマー鎖の存在量は、核磁気共鳴(NMR)スペクトルより算出を行った。
フッ化ビニリデン共重合体(各製造例で得られた重合体)のNMRの測定は、測定溶媒として市販の重DMSOをそのまま用い、Bruker社製AVANCE AC 400FT NMRスペクトルメータを用いて測定した。酸性官能基含有モノマー鎖の存在量は、19F−NMRスペクトルにおいて−94ppm付近に現れる酸性官能基含有モノマーに隣接するFのピーク強度(積分値)を、該スペクトルの全Fのピーク強度(積分値)で除することで求めた。
〔酸性官能基含有モノマー由来の構成単位の存在量〕
各製造例で得られた重合体の酸性官能基含有モノマー由来の構成単位の存在量は、中和滴定法により算出を行った。
フッ化ビニリデン共重合体(各製造例で得られた重合体)0.3gにアセトン30gを加え加熱溶解し、次いで純水3gを加えた後、室温まで放冷した。フェノールフタレイン溶液を指示薬として用い、濃度既知の水酸化ナトリウム水溶液で滴定を行った。
〔製造例1〕
(重合体Aの製造)
内容量2リットルのオートクレーブに、イオン交換水1020g、メチルセルロース0.6g、酢酸エチル2.2g、50wt%ジ−i−プロピルペルオキシジカーボネート−フロン225cb溶液8.0g、フッ化ビニリデン396g、およびモノメチルマレイン酸4.0gを仕込み、温度28℃、圧力が4.3MPa−Gの条件で反応を開始し、1.5MPa−G(反応開始から30時間後)に下がるまで、懸濁重合を行った。
重合完了後、重合体スラリーを95℃で30分熱処理した後、脱水、水洗し、更に80℃で20時間乾燥して重合体A粉末を得た。重合率は88%で、得られた重合体Aのインヘレント粘度は1.1dl/gであり、AR(=A1650-1800/A3000-3100)は、0.446であった。
〔製造例2〕
(重合体Bの製造)
内容量2リットルのオートクレーブに、イオン交換水1010g、メチルセルロース0.2g、酢酸エチル1.7g、50wt%ジ−i−プロピルペルオキシジカーボネート−フロン225cb溶液4.0g、およびフッ化ビニリデン400gを仕込み、温度26℃、圧力が4.1MPa−Gの条件で反応を開始し、1.5MPa−G(反応開始から15時間後)に下がるまで、懸濁重合を行った。
重合完了後、重合体スラリーを95℃で30分熱処理した後、脱水、水洗し、更に80℃で20時間乾燥して重合体B粉末を得た。重合率は92%で、得られた重合体Bのインヘレント粘度は2.2dl/gであった。
〔製造例3〕
(重合体Cの製造)
内容量2リットルのオートクレーブに、イオン交換水980g、メチルセルロース0.8g、50wt%ジ−i−プロピルペルオキシジカーボネート−フロン225cb溶液3.6g、フッ化ビニリデン396g、およびモノメチルマレイン酸4.0gを仕込み、温度29℃、圧力が4.3MPa−Gの条件で反応を開始し、1.5MPa−G(反応開始から55時間後)に下がるまで、懸濁重合を行った。
重合完了後、重合体スラリーを95℃で30分熱処理した後、脱水、水洗し、更に80℃で20時間乾燥して重合体C粉末を得た。重合率は85%で、得られた重合体Cのインヘレント粘度は2.0dl/gであり、AR(=A1650-1800/A3000-3100)は、0.372であった。
〔製造例4〕
(重合体Dの製造)
内容量2リットルのオートクレーブに、イオン交換水900g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース0.4g、50wt%パーブチルパーピバレート−フロン225cb溶液2.0g、フッ化ビニリデン396g、およびアクリル酸0.2gを仕込み、温度50℃、圧力が6.2MPa−Gの条件で反応を開始し、懸濁重合を行った。
懸濁重合を行っている間、重合初期圧を維持するようにポンプで15g/Lのアクリル酸水溶液220gを重合缶(オートクレーブ)に連続的に添加した。アクリル酸水溶液を添加し終えたところで重合を停止した。
重合体スラリーを95℃で30分熱処理した後、脱水、水洗し、更に80℃で20時間乾燥して重合体D粉末を得た。重合率は30%で、得られた重合体Dのインヘレント粘度は2.1dl/gであり、AR(=A1650-1800/A3000-3100)は1.68であり、ランダム率は96%であった。
〔製造例5〕
(重合体Eの製造)
内容量2リットルのオートクレーブに、イオン交換水1040g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース0.2g、50wt%ジ−i−プロピルペルオキシジカーボネート−フロン225cb溶液0.8g、フッ化ビニリデン398g、およびアクリル酸2.0gを仕込み、温度50℃、圧力が6.50MPa−Gの条件で反応を開始し、6.63MPa−G(反応開始から7時間後)に下がるまで、懸濁重合を行った。
重合完了後、重合体スラリーを95℃で30分熱処理した後、脱水、水洗し、更に80℃で20時間乾燥して重合体E粉末を得た。重合率は6%で、得られた重合体Eのインヘレント粘度は2.1dl/gであり、AR(=A1650-1800/A3000-3100)は、1.54であり、ランダム率は22%であった。
〔製造例6〕
(重合体Fの製造)
容量2リットルのオートクレーブに、イオン交換水900g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース0.4g、50wt%パーブチルパーピバレート−フロン225cb溶液6.0g、フッ化ビニリデン396g、およびアクリル酸0.8gを仕込み、温度50℃、圧力が6.0MPa−Gの条件で反応を開始し、懸濁重合を行った。
懸濁重合を行っている間、重合初期圧を維持するようにポンプで10g/Lのアクリル酸水溶液316gを重合缶(オートクレーブ)に連続的に添加した。アクリル酸水溶液を添加し終えたところで重合を停止した。
重合体スラリーを95℃で30分熱処理した後、脱水、水洗し、更に80℃で20時間乾燥して重合体D粉末を得た。重合率は40%で、得られた重合体Fのインヘレント粘度は1.5dl/gであり、AR(=A1650-1800/A3000-3100)は、1.13であり、ランダム率は93%であった。
比較例で用いたポリアクリル酸(PAA)としては、以下のもの用いた。PAA1:和光純薬工業(株)製、 和光一級 Polyacrylic Acid、重量平均分子量(Mw)250,000PAA2:和光純薬工業(株)製、 和光一級 Polyacrylic Acid、重量平均分子量(Mw) 1,000,000
〔実施例1〕
(非水電解質二次電池用負極合剤の調製)
負極活物質として人造黒鉛(大阪ガスケミカル(株)製「MCMB」、平均粒径22μm、比表面積0.9m2/g)を96重量部、バインダーとして重合体Aを4重量部、添加剤としてチオ尿素を0.02重量部、溶剤としてN‐メチル‐2‐ピロリドン(NMP)5.04重量部を混合して非水電解質二次電池用負極合剤(1)を得た。
(電極の作製)
前記非水電解質二次電池用負極合剤(1)を厚さ約10μmの銅箔の片面にバーコーターを用いて、塗布量10gで塗布し、110℃で30分乾燥し、電極構造体(1)を得た。
得られた電極構造体(1)をプレス圧0.8t/cm2でプレスし、電極(1)(合剤層の厚さ130μm)を得た。
得られた電極(1)を試料とし、合剤層と集電体との剥離強度をJIS K6854に準拠して180°剥離試験により測定した。
なお、該試験には、引張試験機としてORIENTEC社製STA−1150 UNIVERSAL TESTING MACHINEを用いた。
結果を表1に示す。
〔実施例2〜21〕
(非水電解質二次電池用負極合剤の調製)
負極活物質、バインダー、添加剤の量および種類を表1〜3に記載したように変更した以外は、実施例1と同様に行い、非水電解質二次電池用負極合剤(2)〜(21)を得た。
なお、表中、「MAG‐D20」とは、人造黒鉛(日立化成工業製、「MAG」、平均粒径20μm、比表面積4.2m2/g)を意味する。
(電極の作製)
前記非水電解質二次電池用負極合剤(1)を非水電解質二次電池用負極合剤(2)〜(21)に変更した以外は、実施例1と同様に行い、電極(2)〜(21)を得た。
得られた電極(2)〜(21)を、試料とし、実施例1と同様の方法で剥離強度を測定した。
結果を表1〜3に示す。
〔比較例1〜9〕
(非水電解質二次電池用負極合剤の調製)
負極活物質、バインダー、添加剤の量および種類を表1〜2に記載したように変更した以外は、実施例1と同様に行い、非水電解質二次電池用負極合剤(c1)〜(c9)を得た。
(電極の作製)
前記非水電解質二次電池用負極合剤(1)を非水電解質二次電池用負極合剤(c1)〜(c9)に変更した以外は、実施例1と同様に行い、電極(c1)〜(c9)を得た。
得られた電極(c1)〜(c9)を、試料とし、実施例1と同様の方法で剥離強度を測定した。
結果を表1〜2に示す。
〔参考例1、2〕
(非水電解質二次電池用負極合剤の調製)
負極活物質、バインダー、添加剤の量および種類を表2に記載したように変更した以外は、実施例1と同様に行い、非水電解質二次電池用負極合剤(r1)、(r2)を得た。
(電極の作製)
前記非水電解質二次電池用負極合剤(1)を非水電解質二次電池用負極合剤(r1)、(r2)に変更した以外は、実施例1と同様に行い、電極(r1)、(r2)を得た。
得られた電極(r1)、(r2)を、試料とし、実施例1と同様の方法で剥離強度を測定した。
結果を表2に示す。
〔比較例10〕
(非水電解質二次電池用合剤の調製)
正極活物質としてコバルト酸リチウム(LCO)(日本化学工業(株)社製 「セルシードC10」)を100重量部、導電助剤としてアセチレンブラック(電気化学工業(株)社製 デンカブラック)を2重量部、バインダーとして重合体Aを2重量部、チオ尿素を0.02重量部、溶剤としてN‐メチル‐2‐ピロリドン(NMP)6.93重量部を混合して非水電解質二次電池用合剤(c10)を得た。
(電極の作製)
前記非水電解質二次電池用負極合剤(c10)を厚さ約15μmのアルミ箔の片面にバーコーターを用いて、塗布量20gで塗布し、110℃で30分乾燥し電極(c10)を得た。
得られた電極(c10)を試料とし、合剤層と集電体との剥離強度をJIS K6854に準拠して90°剥離試験により測定した。
なお、該試験には、引張試験機としてORIENTEC社製STA−1150 UNIVERSAL TESTING MACHINEを用いた。
結果を表4に示す。
〔比較例11〕
(非水電解質二次電池用合剤の調製)
チオ尿素を用いないこと以外は、比較例10と同様に行い、非水電解質二次電池用合剤(c11)を得た。
(電極の作製)
前記非水電解質二次電池用負極合剤(c11)を厚さ約15μmのアルミ箔の片面にバーコーターを用いて、塗布量20gで塗布し、110℃で30分乾燥し電極(c11)を得た。
得られた電極(c11)を試料とし、合剤層と集電体との剥離強度をJIS K6854に準拠して90°剥離試験により測定した。
なお、該試験には、引張試験機としてORIENTEC社製STA−1150 UNIVERSAL TESTING MACHINEを用いた。
結果を表4に示す。
〔実施例22〕
(非水電解質二次電池用負極合剤の調製)
負極活物質として人造黒鉛(大阪ガスケミカル(株)製「MCMB」)を96重量部、バインダーとして重合体Aを4重量部、溶剤としてN‐メチル‐2‐ピロリドン(NMP)5.04重量部を混合して非水電解質二次電池用負極合剤(22)を得た。
(表面処理銅箔の作製)
チオ尿素1gをエタノール200gに溶解し、溶液を得た。
該溶液に、厚さ約10μmの銅箔を60分間浸漬した。溶液に浸漬した銅箔を、エタノールで洗浄し、50℃で10分間乾燥し、表面処理銅箔を得た。
(電極の作製)
前記非水電解質二次電池用負極合剤(22)を厚さ約10μmの表面処理銅箔の片面にバーコーターを用いて、塗布量10gで塗布し、110℃で30分乾燥し、電極構造体(22)を得た。
得られた電極構造体(22)をプレス圧0.8t/cm2でプレスし、電極(22)(合剤層の厚さ130μm)を得た。
得られた電極(22)を試料とし、合剤層と集電体との剥離強度をJIS K6854に準拠して180°剥離試験により測定した。
なお、該試験には、引張試験機としてORIENTEC社製STA−1150 UNIVERSAL TESTING MACHINEを用いた。
結果を表5に示す。
〔実施例23〕
(表面処理銅箔の作製)
浸漬時間を60分から10分に変えた以外は実施例22と同様に行い、表面処理銅箔を得た。
(電極の作製)
浸漬時間を60分から10分に変えることにより得られた表面処理銅箔を用いた以外は実施例22と同様に行い、電極(23)(合剤層の厚さ130μm)を得た。
得られた電極(23)を試料とし、合剤層と集電体との剥離強度をJIS K6854に準拠して180°剥離試験により測定した。
なお、該試験には、引張試験機としてORIENTEC社製STA−1150 UNIVERSAL TESTING MACHINEを用いた。
結果を表5に示す。
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Claims (10)

  1. 酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体、硫黄含有有機化合物、電極活物質および有機溶剤を含有し、
    前記硫黄含有有機化合物が、硫黄原子を含まない官能基を少なくとも一つ有し、
    前記硫黄含有有機化合物が、チオ尿素類縁化合物およびチオリンゴ酸類縁化合物から選択される少なくとも1種の硫黄含有有機化合物であり、
    前記酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体が有する酸性官能基が、カルボキシル基であることを特徴とする非水電解質二次電池用負極合剤。
  2. 前記硫黄含有有機化合物が、硫黄原子が結合する炭素原子、または硫黄原子が結合する炭素原子のα位あるいはβ位の炭素原子と、前記官能基とが結合している硫黄含有有機化合物である請求項1に記載の非水電解質二次電池用負極合剤。
  3. 前記硫黄含有有機化合物が、前記官能基として、カルボニル基、ヒドロキシル基およびアミノ基から選択される少なくとも1種の官能基を含む請求項1または2に記載の非水電解質二次電池用負極合剤。
  4. 前記酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体の赤外線吸収スペクトルを測定した際の下記式(1)で表わされる吸光度比(AR)が、0.1〜2.0の範囲であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池用負極合剤。
    R=A1650-1800/A3000-3100 ・・・(1)
    (上記式(1)において、A1650-1800は、1650〜1800cm-1の範囲に観察されるカルボニル基由来の吸収帯の吸光度であり、A3000-3100は3000〜3100cm-1の範囲に検出されるCH構造由来の吸収帯の吸光度である。)
  5. 前記酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体が、フッ化ビニリデンと、酸性官能基を有するモノマーとの共重合体であり、
    該共重合体中の酸性官能基を有するモノマー由来の構成単位のランダム率が、40%以上である請求項1〜4のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池用負極合剤。
  6. 前記酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体100質量%あたり、前記硫黄含有有機化合物を0.01〜5質量%含む請求項1〜5のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池用負極合剤。
  7. 前記電極活物質と酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体との合計100質量部あたり、前記電極活物質が、70〜99.9質量部である請求項1〜6のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池用負極合剤。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池用負極合剤から形成された合剤層が集電体の少なくとも一方の表面に設けられている非水電解質二次電池用負極。
  9. 酸性官能基を有するフッ化ビニリデン系重合体、電極活物質および有機溶剤を含有する非水電解質二次電池用負極合剤から形成された合剤層が集電体の少なくとも一方の表面に設けられている非水電解質二次電池用負極であって、
    前記集電体は、硫黄原子を含まない官能基を少なくとも1つ有する硫黄含有有機化合物における当該硫黄原子を含まない官能基により表面が被覆されており、
    前記硫黄含有有機化合物が、チオ尿素類縁化合物およびチオリンゴ酸類縁化合物から選択される少なくとも1種の硫黄含有有機化合物であり、
    記酸性官能基が、カルボキシル基であることを特徴とする非水電解質二次電池用負極。
  10. 請求項8または9に記載の非水電解質二次電池用負極を有する非水電解質二次電池。
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