以下に、本発明に係る実施形態の一例を図面に基づき説明する。
(本実施形態に係る画像形成装置の構成)
まず、本実施形態に係る画像形成装置の構成を説明する。図1は、本実施形態に係る画像形成装置の構成を示す概略図である。
本実施形態に係る画像形成装置10は、カラー画像又は白黒画像を形成する装置であり、図1に示されるように、画像形成装置10の水平方向一側(図1における左側)部分を構成する第1筐体10Aと、第1筐体10Aに分割可能に接続され画像形成装置10の水平方向他側(図1における右側)部分を構成する第2筐体10Bと、を備えている。
第2筐体10Bの上部には、コンピュータ等の外部装置から送られてくる画像データに画像処理を施す画像信号処理部13が設けられている。
一方、第1筐体10Aの上部には、第1特別色(V)、第2特別色(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各トナーを収容するトナーカートリッジ14V、14W、14Y、14M、14C、14Kが水平方向に沿って交換可能に設けられている。
なお、第1特別色及び第2特別色としては、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック以外の色(透明を含む)から適宜選択される。また、以後の説明では、各構成部品について第1特別色(V)、第2特別色(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)を区別する場合は、符号の後にV、W、Y、M、C、Kのいずれかを付して説明し、第1特別色(V)、第2特別色(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)を区別しない場合は、V、W、Y、M、C、Kを省略する。
トナーカートリッジ14の下側には、画像を形成する画像形成ユニット16が、各トナーカートリッジ14と対応するように水平方向に沿って複数設けられている。本実施形態では、複数の画像形成ユニット16は、各色のトナーに対応する6つで構成されている。各トナーカートリッジ14と各画像形成ユニット16との間には、露光ユニット40が画像形成ユニット16毎に設けられている。
各露光ユニット40は、前述した画像信号処理部13によって画像処理を施された画像データを画像信号処理部13から受け取り、この画像データに応じて変調した露光光L(図2参照)を後述の各感光体18(図2参照)へ照射するように構成されている。
各画像形成ユニット16は、図2に示されるように、一方向(図2における時計回り方向)に回転駆動される感光体18を備えている。各感光体18の周囲には、感光体18を帯電する帯電装置の一例としてのコロナ放電方式(非接触帯電方式)のスコロトロン帯電器20と、スコロトロン帯電器20によって帯電された感光体18に対して露光ユニット40から露光光Lが照射されることで形成された静電潜像を現像剤で現像する現像装置22と、転写後の感光体18に残留する現像剤を除去する除去部材の一例としてのブレード24と、転写後の感光体18に光を照射して除電を行う除電装置26と、が設けられている。
各スコロトロン帯電器20、各現像装置22、各ブレード24、各除電装置26は、各感光体18の表面と対向して、各感光体18の回転方向上流側から下流側へ向けてこの順番で配置されている。
各現像装置22は、トナーを含んだ現像剤Gを収容する現像剤収容部材22Aと、現像剤収容部材22Aに収容された現像剤Gを感光体18に供給する現像ロール22Bを含んで構成されている。各現像剤収容部材22Aは、各トナーカートリッジ14(図1参照)とトナー供給路(図示省略)を通して接続されており、各トナーカートリッジ14からトナーが供給されるようになっている。
図1に示されるように、画像形成ユニット16の下側には、各画像形成ユニット16で形成されたトナー画像を記録媒体Pへ転写する転写部32が設けられている。転写部32は、環状の転写体の一例としての中間転写ベルト34と、各画像形成ユニット16の感光体18で形成されたトナー画像を中間転写ベルト34へ転写する転写部材の一例としての第1転写ロール36と、中間転写ベルト34のトナー画像を記録媒体Pへ転写する転写部材の一例としての第2転写ロール62と、を備えている。
第1転写ロール36は、図2に示されるように、中間転写ベルト34を挟んで各画像形成ユニット16の感光体18と対向する位置にそれぞれ設けられている。第1転写ロール36は、給電ユニット(図示省略)によって、トナー極性とは逆極性の転写バイアス電圧が印加されるようになっている。この構成により、予め定められた第1転写位置T1において、感光体18に形成されたトナー画像が中間転写ベルト34に転写されるようになっている。第1転写位置T1は、具体的には、中間転写ベルト34と感光体18とが接触する接触位置である。
中間転写ベルト34は、図1に示されるように、図示しないモータで駆動される駆動ロール38と、中間転写ベルト34へ張力を付与する張力付与ロール41と、第2転写ロール62に対向して配置された対向ロール42と、複数の支持ロール44と、に巻き掛けられている。駆動ロール38が回転することにより、中間転写ベルト34は、一方向(図1における反時計回り方向)に循環移動されるように構成されている。第1転写位置T1(図2参照)で中間転写ベルト34に転写されたトナー画像は、中間転写ベルト34が循環移動することで、予め定められた第2転写位置T2に搬送されるようになっている。
第2転写ロール62は、給電部(図示省略)によって、トナー極性とは逆極性の転写バイアス電圧が印加されるようになっている。この転写バイアス電圧の印加により、第2転写ロール62は、中間転写ベルト34が第2転写位置T2に搬送したトナー画像を第2転写位置T2で記録媒体Pへ転写する構成とされている。
以上のように、本実施形態では、画像を形成する各画像形成ユニット16及び、各画像形成ユニット16で形成されたトナー画像を記録媒体Pへ転写する転写部32が、記録媒体に画像を形成する画像形成部の一例として機能する。
転写部32の下方には、用紙等の記録媒体が収容される記録媒体収容部48が水平方向に沿って2個設けられている。各記録媒体収容部48は、第1筐体10Aから引き出し自在とされている。各記録媒体収容部48の一端側(図1における右側)の上方には、各記録媒体収容部48から記録媒体Pを搬送経路60へ送り出す送出ロール52が設けられている。
各記録媒体収容部48内には、記録媒体Pが載せられる底板50が設けられている。この底板50は、記録媒体収容部48が第1筐体10Aから引き出されると、図示せぬ制御手段の指示によって下降するようになっている。底板50が下降することで、ユーザーが記録媒体Pを補充する空間が記録媒体収容部48に形成される。
第1筐体10Aから引き出された記録媒体収容部48を第1筐体10Aに装着すると、底板50が、制御手段の指示によって上昇するようになっている。底板50が上昇することで、底板50に載せられた最上位の記録媒体Pと送出ロール52とが当るようになっている。
送出ロール52の記録媒体搬送方向下流側(以下、単に「下流側」という場合がある)には、記録媒体収容部48から重なって送り出された記録媒体Pを一枚ずつに分離する分離ロール56が設けられている。分離ロール56の下流側には、記録媒体Pを搬送方向下流側に搬送する複数の搬送ロール54が設けられている。
記録媒体収容部48と転写部32との間に設けられる搬送経路60は、記録媒体収容部48から送り出された記録媒体Pを第1折返部60Aで図1における左側に折り返し、さらに、第2折返部60Bで図1における右側に折り返すように、第2転写ロール62と対向ロール42との間の第2転写位置T2へ延びている。第2転写位置T2の搬送方向上流側には、中間転写ベルト34上のトナー画像の移動タイミングと記録媒体Pの搬送タイミングを合わせるための搬送ロール(レジロール)64が設けられている。
搬送経路60の第2折返部60Bへ合流するように、第1筐体10Aの側面から延びる予備経路66が設けられている。第1筐体10Aに隣接して配置される記録媒体収容部(図示省略)から送り出された記録媒体Pが予備経路66を通って搬送経路60に入り込むようになっている。
また、本実施形態では、搬送経路60における第1折返部60Aよりも下流側であって、第2折返部60Bに対する予備経路66の合流部の上流側には、原紙から裁断される際に記録媒体Pの端部に形成されるバリを潰すことで当該記録媒体Pからバリを取るバリ取り装置200が設けられている。バリ取り装置200の具体的な構成については後述する。
第2転写位置T2の下流側には、トナー画像が転写された記録媒体Pを第2筐体10Bに向けて搬送する複数の搬送ベルト70が第1筐体10Aに設けられ、搬送ベルト70に搬送された記録媒体Pを下流側に搬送する搬送ベルト80が第2筐体10Bに設けられている。
複数の搬送ベルト70及び搬送ベルト80のそれぞれは、環状に形成されており、一対の巻掛ロール72に巻き掛けられている。一対の巻掛ロール72は、記録媒体Pの搬送方向上流側と下流側とにそれぞれ配置されており、一方が回転駆動することにより、搬送ベルト70(搬送ベルト80)を一方向(図1における時計回り方向)に循環移動させる。
搬送ベルト80の下流側には、トナー画像が転写された記録媒体Pを挟んで搬送して当該トナー画像を記録媒体Pに定着させる定着部の一例としての定着装置82が設けられている。定着装置82は、定着ベルト84と、定着ベルト84に対して下側から接触するように配置された加圧ロール88と、を備えている。定着ベルト84と加圧ロール88との間には、記録媒体Pを加圧・加熱してトナー画像を定着させる定着部が形成されている。
定着ベルト84は、環状に形成されており、駆動ロール89及び従動ロール90に巻き掛けられている。駆動ロール89は、加圧ロール88に対して上側から対向しており、従動ロール90は、駆動ロール89よりも上側に配置されている。駆動ロール89及び従動ロール90は、それぞれに、ハロゲンヒータ等の加熱部が内蔵されている。これにより、定着ベルト84が加熱される。
定着装置82の下流側には、定着装置82から送り出された記録媒体Pを下流側へ搬送する搬送ベルト108が設けられている。搬送ベルト108は、搬送ベルト70と同様に構成されている。
搬送ベルト108の下流側には、定着装置82によって加熱された記録媒体Pを搬送すると共にその記録媒体Pを冷却する冷却装置100が設けられている。冷却装置100の下流側には、記録媒体Pを挟んで搬送し、記録媒体Pの湾曲(カール)を矯正する矯正装置170が設けられている。
矯正装置170の下流側には、記録媒体Pに定着されたトナー画像のトナー濃度欠陥、画像欠陥、画像位置欠陥等を検出する検出装置180が設けられている。検出装置180では、光源から記録媒体Pへ出射され、記録媒体Pによって上方に反射された反射光をCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ等の検出素子で検出することにより、トナー濃度欠陥、画像欠陥、画像位置欠陥等を検出するようになっている。
検出装置180の下流側には、片面に画像が形成された記録媒体Pを第2筐体10Bの側面に取り付けられた排出部196に排出する排出ロール198が設けられている。
一方、両面に画像を形成させる場合は、検出装置180から送出された記録媒体Pは、検出装置180の下流側に設けられた反転経路160に搬送されるようになっている。反転経路160には、搬送経路60から分岐する分岐パス160Aと、分岐パス160Aに沿って搬送される記録媒体Pを第1筐体10A側に向けて搬送する搬送パス160Bと、搬送パス160Bに沿って搬送される記録媒体Pを逆方向に向けて折返してスイッチバック搬送させて表裏を反転させる反転パス160Cが設けられている。
この構成により、反転パス160Cでスイッチバック搬送された記録媒体Pは、第1筐体10Aに向けて搬送され、さらに、記録媒体収容部48の上方に設けられた搬送経路60に入り込み、第2転写位置T2へ再度送り込まれるようになっている。
(画像形成装置10の画像形成工程)
次に、画像形成装置10の画像形成工程について説明する。
画像信号処理部13で画像処理が施された画像データが、各露光ユニット40に送られる。各露光ユニット40では、画像データに応じて各露光光Lを出射して、スコロトロン帯電器20によって帯電した各感光体18に露光し、静電潜像が形成される。感光体18に形成された静電潜像は、現像装置22によって現像され、第1特別色(V)、第2特別色(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー画像が形成される。
各画像形成ユニット16V、16W、16Y、16M、16C、16Kの感光体28に形成された各色のトナー画像は、6つの第1転写ロール36V、36W、36Y、36M、36C、36Kによって中間転写ベルト34に順次多重転写される。中間転写ベルト34に多重転写された各色のトナー画像は、第2転写ロール62によって、記録媒体収容部48から搬送されてきた記録媒体P上に二次転写される。
トナー画像が転写された記録媒体Pは、搬送ベルト70によって第2筐体10Bの内部に設けられた定着装置82に向けて搬送される。記録媒体P上の各色のトナー画像が定着装置82により加熱・加圧されることで記録媒体Pに定着する。
さらに、トナー画像が定着された記録媒体Pは、冷却装置100を通過して冷却された後、矯正装置170に送り込まれ、記録媒体Pに生じた湾曲が矯正される。湾曲が矯正された記録媒体Pは、検出装置180によって画像欠陥等が検出された後、排出ロール198によって排出部196に排出される。
一方、画像が形成されていない非画像面に画像を形成させる場合(両面印刷の場合)は、検出装置180を通過後に、記録媒体Pが反転経路160で反転され、記録媒体収容部48の上方に設けられた搬送経路60に送り込まれて、前述した手順で裏面にトナー画像が形成される。
(バリ取り装置200の具体的な構成)
次に、バリ取り装置200の具体的な構成について説明する。図3〜7は、バリ取り装置200の構成を示す概略図である。なお、図中の矢印X方向は、バリ取り装置200において記録媒体Pが搬送される搬送方向(または通過方向)を示し、図中の矢印Y方向は、当該搬送方向と交差する、記録媒体Pの幅方向を示し、図中の矢印Z方向は、当該搬送方向及び当該幅方向と交差する上方を示す。
バリ取り装置200は、図3に示されるように、回転する第1ロールの一例としての上側バリ取ロール202と、上側バリ取ロール202に対向して設けられ回転する第2ロールの一例としての下側バリ取ロール204と、を備えている。また、バリ取り装置200は、図4に示されるように、上側バリ取ロール202をその軸方向両端部で回転可能に支持する第1支持部の一例としての一対の支持アーム206と、下側バリ取ロール204をその軸方向両端部で回転可能に支持する第2支持部の一例としての一対の側板208と、支持アーム206を介して上側バリ取ロール202に荷重を付与する荷重付与部の一例としての一対のばね部材222と、を備えている。
上側バリ取ロール202及び下側バリ取ロール204は、記録媒体Pよりも硬い金属材料(例えば、ステンレス)で構成されている。図3に示されるように、上側バリ取ロール202及び下側バリ取ロール204は、記録媒体Pを上下から挟む位置に互いに対向して設けられており、上側バリ取ロール202と下側バリ取ロール204との間を記録媒体Pが通過するようになっている。
上側バリ取ロール202及び下側バリ取ロール204のうち、下側に配置された下側バリ取ロール204は駆動ロールであり、駆動モータ(図示省略)によって駆動されて一方向(図3における反時計方向)へ回転するように構成されている。上側に配置された上側バリ取ロール202は従動ロールであり、下側バリ取ロール204によって搬送される記録媒体Pに接触することで、下側バリ取ロール204の回転方向とは逆方向(図3における時計方向)へ従動回転するようになっている。
なお、上側バリ取ロール202には、図4及び図5に示されるように、記録媒体Pの詰まりの際に記録媒体Pを取り除くとき、操作者が手動で上側バリ取ロール202を回転操作するための操作部207が設けられている。
一対の側板208の間には、一対の側板208に対して連結された連結部材210が複数設けられている。この複数の連結部材210と一対の側板208とを有して、バリ取り装置200の各構成部品を支持するフレーム212が構成されている。このフレーム212は、例えば、画像形成装置10の筐体10A(図1参照)からY方向へ引き出されることにより、画像形成装置10の筐体10A(フレーム)に対して着脱されるようになっている。
また、一対の側板208には、図3に示されるように、記録媒体Pを挟んで搬送する一対の搬送ロール214A、214Bが回転可能に支持されている。一対の搬送ロール214A、214Bは、上側バリ取ロール202及び下側バリ取ロール204に対する搬送方向上流側に配置されており、上側バリ取ロール202と下側バリ取ロール204との間(挟持部)へ向けて記録媒体Pを搬送するようになっている。
一対の搬送ロール214A、214Bのうち、下側に配置された搬送ロール214Bは駆動ロールであり、上側に配置された搬送ロール214Aは従動ロールである。下側に配置された搬送ロール214Bは、下側バリ取ロール204に結合したギヤ(図示省略)を介し、前述の駆動モータ(図示省略)によって駆動されるようになっている。
さらに、一対の側板208には、バリ取り装置200に供給された記録媒体Pを、一対の搬送ロール214A、214Bの間(挟持部)へ案内し、かつ、一対の搬送ロール214A、214Bによって搬送される記録媒体Pを上側バリ取ロール202及び下側バリ取ロール204の間(挟持部)へ案内する第1案内部218が設けられている。また、一対の側板208には、上側バリ取ロール202及び下側バリ取ロール204の間を通過した記録媒体Pを搬送方向下流へ案内する第2案内部220が設けられている。
図4に示されるように、各ばね部材222及び各支持アーム206は、一対の側板208の外面208A側(一方の側板208が他方の側板208に対向する面とは反対側の面側)に配置されている。各ばね部材222は、圧縮ばねで構成されており、固定部材224を介して各側板208に固定されたボルト226に取り付けられている。
一方、各支持アーム206は、略L字状に形成されており、その一端部(X方向側端部)が、各回転軸206Aによって各側板208に回転可能に支持されている。各支持アーム206の他端側部分(下端側部分)には、ボルト226が隙間を有して挿入された挿入孔228A(図6参照)が形成されたピン228が設けられている。ピン228は、ボルト226に取り付けられたばね部材222を、ボルト226の頭部226Aとで挟んでおり、ばね部材222がピン228を下方へ押し付けている。これにより、支持アーム206に支持された上側バリ取ロール202に対して、上側バリ取ロール202及び下側バリ取ロール204で記録媒体Pを挟んで記録媒体Pのバリを潰すように、下側バリ取ロール204側への下向きの荷重が作用するようになっている。
支持アーム206において、ばね部材222によって押されるピン228と回転軸206Aとの距離は、上側バリ取ロール202を支持する軸受206Bと回転軸206Aとの距離よりも長くされており、てこの原理により、ばね部材222がピン228を押す荷重が増幅されて上側バリ取ロール202に付与されるようになっている。また、このばね部材222による荷重は、ボルト226の締め付けによって調整されるようになっている。
さらに、本実施形態では、各支持アーム206を上下動させるためのカム230が、一対の側板208の外面208A側にそれぞれに設けられている。一方、支持アーム206におけるピン228よりも下方側の端部(下端部)には、カム230と接触するカムフォロア238が設けられている。
カム230は、偏心カムで構成されている。各カム230の長径部分には、図6に示されるように、カムフォロア238の外周一部が嵌り込む溝部240が形成されている。
一対のカム230は、一対の側板208に回転可能に支持されたカム軸232の軸方向両端部のそれぞれに連結されており、カム軸232と一体に回転するようになっている。一対の側板208のうちの一方には、図3に示されるように、カム230を回転駆動するカムモータ234が設けられている。カムモータ234がカム軸232に固定されたギヤ236を回転駆動することで、一対のカム230を回転駆動するようになっている。
カムモータ234が一対のカム230を回転させて、カム230の短径部分がカムフォロア238に接触することにより、上側バリ取ロール202と下側バリ取ロール204とが近接した近接状態となり(図6参照)、カム230の長径部分がカムフォロア238に接触することにより、上側バリ取ロール202と下側バリ取ロール204とが近接状態から離間した離間状態に移行するようになっている(図7参照)。上側バリ取ロール202と下側バリ取ロール204との近接状態において記録媒体Pのバリ取りの処理がなされる。上側バリ取ロール202と下側バリ取ロール204との離間状態への移行は、例えば、記録媒体Pに両面印刷する場合において片面に画像が形成された記録媒体Pがバリ取り装置200へ搬送される際に行われる。また、上側バリ取ロール202と下側バリ取ロール204との離間状態への移行は、バリ取りの対象としない薄い記録媒体P(薄紙)がバリ取り装置200へ搬送される際に行われる。
ここで、本実施形態では、上側バリ取ロール202と下側バリ取ロール204との間に記録媒体Pの厚さよりも小さい隙間Sが形成されるように、ばね部材222から支持アーム206への荷重を受ける弾性部材242が、各カム230の短径部分に設けられている。従って、上側バリ取ロール202と下側バリ取ロール204との近接状態においては、弾性部材242がカムフォロア238と接触して、上側バリ取ロール202と下側バリ取ロール204との間に予め定められた隙間Sが形成されるようになっている。
なお、ここでいう「記録媒体Pの厚さよりも小さい隙間S」の「記録媒体」には、バリ取りの対象としない薄い記録媒体Pは含まれず、当該薄い記録媒体Pよりも当該隙間Sは大きくても良い。バリ取りの対象とする記録媒体Pの厚さは、例えば、50μm以上、500μm以下であって、当該隙間Sは、例えば、50μmを超え、かつ、500μm未満の範囲の長さとされる。
弾性部材242は、上側バリ取ロール202と下側バリ取ロール204との間に記録媒体Pが通過することで支持アーム206を介してカムフォロア238が上方へ持ち上げられた後、カムフォロア238がカム230に突き当たった場合でも、弾性変形して衝撃を吸収するようになっている。弾性部材242としては、当該衝撃を吸収可能な材料、例えば、ゴム材料、樹脂材料が用いられる。
(バリ取り装置200の作用)
次に、バリ取り装置200の作用について説明する。
図3に示されるように、バリ取り装置200へ供給された記録媒体Pは、第1案内部218によって一対の搬送ロール214A、214Bへ案内され、一対の搬送ロール214A、214Bによって、上側バリ取ロール202と下側バリ取ロール204との間(挟持部)へ向けて搬送される。
当該記録媒体Pは、上側バリ取ロール202及び下側バリ取ロール204で記録媒体Pを挟まれてバリが潰されながら、第2案内部220へ搬送される。バリが潰された記録媒体Pは、第2案内部220に案内されて、バリ取り装置200の装置外へ排出される。
ここで、記録媒体Pが、上側バリ取ロール202と下側バリ取ロール204との間を通過することで、上側バリ取ロール202が持ち上げられて下側バリ取ロール204との隙間Sが拡大され、かつ、支持アーム206を介してカムフォロア238が上方へ持ち上げられて、カム230とカムフォロア238とが離間する。
記録媒体Pが、上側バリ取ロール202と下側バリ取ロール204との間を通過し終えると、カムフォロア238がカム230に当たることになるが、カム230に設けられた弾性部材242が弾性変形して衝撃を吸収する。このとき、上側バリ取ロール202は、下側バリ取ロール204との間の隙間Sによって、下側バリ取ロール204に衝突せず、上側バリ取ロール202と下側バリ取ロール204とが突き当たることによる衝撃音も発生しない。
また、本実施形態では、上側バリ取ロール202や下側バリ取ロール204の外周に巻いたテープでロール間に隙間を形成する従来構成とは異なり、上側バリ取ロール202を支持する支持アーム206と、下側バリ取ロール204を支持する側板208との間で、支持アーム206の荷重を弾性部材242によって受けてロール間に隙間Sを形成する。このため、従来構成では、テープがロールの回転によって擦れて劣化しやすいのに対して、本実施形態の弾性部材242は、ロールの回転によって擦れることがなく、長期間にわたって衝撃及び衝撃音が低減される。
さらに、本実施形態では、支持アーム206を上下動させるためのカム230に弾性部材242を設けているので、カム230とは別に支持アーム206の荷重を受けるための受け部材を設けて当該受け部材に弾性部材242を設ける構成に比べ、部品点数が低減される。
(変形例)
前述の構成では、ばね部材222が上側バリ取ロール202に対して下側バリ取ロール204への荷重を付与していたが、荷重を付与する荷重付与部としては、当該構成に加えて、又は、替えて、下側バリ取ロール204に対して上側バリ取ロール202への荷重を付与する構成であってもよい。
また、前述の構成では、弾性部材242がカム230に設けられていたが、これに加えて又は替えて、カムフォロア238に弾性部材242が設けられていてもよい。
さらに、前述の構成では、カム230に弾性部材242を設けていたが、図8に示されるように、カム230とは別に支持アーム206の荷重を受けるための受け部材260を設けて当該受け部材260と支持アーム206との間に弾性部材242を設ける構成であってもよい。
また、前述の構成では、記録媒体Pが上側バリ取ロール202と下側バリ取ロール204との間を通過することで、カム230とカムフォロア238とが離間するようになっていたが、カム230とカムフォロア238とが離間しないように、弾性部材242において変形しろが大きいものを用いてもよい。具体的には、記録媒体Pが上側バリ取ロール202と下側バリ取ロール204との間を通過する際のカムフォロア238の移動量、すなわち、記録媒体Pの厚みと隙間Sの長さとの差、以上の変形しろを有する弾性部材242を用いられる。
図8に示す参考例の構成では、支持アーム206と一体に移動する移動部材262が設けられている。移動部材262と受け部材260とは互いに対向する平面状の接触面を有しており、この接触面によって面接触するようになっている。そして、移動部材262の接触面及び受け部材260の接触面の少なくとも一方に弾性部材242が設けられている。
図8に示す構成によれば、弾性部材242が、面接触によって、ばね部材222から支持アーム206への荷重を受けるので、効果的に衝撃が吸収される。なお、図8に示す構成でも、前述の構成と同様に、カム230の長径部分がカムフォロア238に接触することにより、上側バリ取ロール202と下側バリ取ロール204とが近接状態から離間した離間状態に移行するようになっている。上側バリ取ロール202と下側バリ取ロール204との近接状態では、前述の構成と異なり、カム230の短径部分は、カムフォロア238に対して非接触となる。
本発明は、上記の実施形態に限るものではなく、種々の変形、変更、改良が可能である。例えば、上記に示した変形例は、適宜、複数を組み合わせて構成しても良い。