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JP5882826B2 - ゴルフクラブのフィッティング方法 - Google Patents
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JP5882826B2 - ゴルフクラブのフィッティング方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ゴルフクラブのフィッティング方法に関する。
ゴルファーに適合するゴルフクラブの選定は、フィッティングと称される。このフィッティングは、打球結果に大きく影響する。
ゴルファーのスイングからデータを計測することは一般的に行われている。特開平7−227453号公報及び特開2004−24488号公報では、インパクトにおけるヘッドの三次元的な位置及び姿勢が計測されている。
また、計測されたデータに基づきフィッティングを行うことが提案されている。特開2010−155074号公報では、ヘッドの挙動に基づき、ヘッドとシャフトとの組み合わせが選択される。この特開2010−155074号公報では、例えば、上下方向の進入角度が負であり、左右方向の進入角度が正の場合、ダイナミックロフトが大きくなり、かつフェース面がゴルファーから見て閉じないように設定されたゴルフクラブが好ましいと記載されている。
特開2011−130932号公報は、シャフト選択支援装置を開示する。この発明においては、推奨シャフト情報が用いられている。この推奨シャフト情報は、シャフトの剛性分布と、上下の打出角及びバックスピン量との関係に基づき推奨シャフトを規定した情報である。
特開2007−29257号公報は、ピッチングウエッジよりも飛ばない領域のゴルフクラブを2本以上加えるアイアンゴルフクラブのセット方法を開示する。
特開平7−227453号公報 特開2004−24488号 特開2010−155074号公報 特開2011−130932号公報 特開2007−29257号公報
特開2007−29257号公報では、飛距離に基づいてゴルフクラブが追加されている。飛距離に基づいた解析では、例えば、平均飛距離が採用されうる。平均値が採用されることで、データの信頼性が向上しうる。
飛距離等の打球結果は、バラつく。多くのゴルファーにおいて、このバラツキは大きい。従来採用されている平均値及び最大値では、バラツキを評価することができない。バラツキを小さくすることは、ゴルファーが意図した位置にボールを着地させる可能性を高めることを意味する。多くの場合、バラツキを小さくすることはスコアアップに繋がる。
本発明の目的は、フィッティング精度を高めうる方法の提供にある。
本発明に係るフィッティング方法は、次のステップA、ステップB、ステップC、ステップD及びステップEを含む。
(A)基準クラブを用いて、複数種のインパクト条件を計測するステップ。
(B)打球到達点データを得るステップ。
(C)上記複数種のインパクト条件のうちの2以上が説明変数として選択され且つ上記打球到達点データが目的変数とされて、重回帰分析を行うステップ。
(D)上記重回帰分析の結果に基づいて、2以上の上記説明変数の中から特定説明変数を選択するステップ。
(E)上記特定説明変数のバラツキを抑制しうるスペックを備えた推奨クラブを決定するステップ。
好ましくは、上記特定説明変数が、上記目的変数への寄与度に基づいて選択される。
好ましくは、上記寄与度が、標準偏回帰係数である。
好ましくは、上記ステップCにおける説明変数の選択が、変数選択法によってなされる。
好ましくは、上記インパクト条件が、ヘッド速度、フェース角、シャフト角、ライ角、動ロフト、進入角、ブロー角、左右打点及び上下打点から選ばれる2以上である。
好ましくは、上記打球到達点データが、飛距離及び左右ブレから選ばれる少なくとも1つである。
本発明の方法によれば、打球到達点のバラツキが抑制しうる推奨クラブが決定されうる。このバラツキの抑制により、精度の高いクラブフィッティングが達成されうる。
図1は、本発明に係るフィッティング装置の構成が示された概略図である。 図2は、図1のフィッティング装置を構成する情報処理装置のシステム構成が示された説明図である。 図3は、基準クラブの一例を示す正面図である。 図4は、スイングポジションの説明図である。 図5は、本発明に係るフィッティング方法の一例が示されたフローチャートである。 図6は、本発明に係るフィッティング方法の一例が示されたフローチャートである。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1は、本発明のフィッティング方法に用いられうる装置の一例を示す。このフィッティング装置2は、画像撮影部としての正面カメラ4及び上方カメラ6と、センサー8と、制御装置10と、演算部としての情報処理装置12とを備えている。センサー8は、発光器14及び受光器16を備えている。
正面カメラ4は、スイングするゴルファー(被験者)の正面に位置する。正面カメラ4は、インパクト近傍のヘッド及びシャフトを撮影しうるような位置及び向きに、配置されている。上方カメラ6は、ボール34が置かれる位置の上方に位置する。上方カメラ6は、インパクト近傍のヘッド及びシャフトを撮影しうるような位置及び向きに、配置されている。正面カメラ4及び上方カメラ6としては、CCDカメラが例示される。この正面カメラ4及び上方カメラ6は例示である。インパクト近傍におけるフェース面を撮影しうる前方カメラが設けられてもよい。この前方カメラは、打点の計測精度を向上させうる。
センサー8の発光器14は、スイングするゴルファーの正面に位置する。受光器16は、スイングするゴルファーの足元に位置する。発光器14と受光器16とは、その間をスイングされるゴルフクラブが通過する位置に配置されている。このセンサー8は、通過するゴルフクラブのヘッド又はシャフトを検出しうる。センサー8は、このヘッド又はシャフトを検出しうる位置であればよく、前方又は後方に配置されてもよい。センサー8は、発光器14及び受光器16を備えるものに限られない。センサー8は、反射式のものであってもよい。
制御装置10は、正面カメラ4、上方カメラ6、センサー8及び情報処理装置12に接続されている。制御装置10は、正面カメラ4及び上方カメラ6に対して撮影開始信号及び撮影停止信号を送信しうる。制御装置10は、正面カメラ4及び上方カメラ6からヘッド画像の信号を受信しうる。制御装置10は、センサー8からヘッド又はシャフトの検出信号を受信しうる。制御装置10は、ヘッド画像の信号及びヘッド又はシャフトの検出信号を情報処理装置12に出力しうる。
図1及び図2に示すように、情報処理装置12は、情報入力部18としてのキーボード20及びマウス22と、出力部としてのディスプレイ24と、データ入力部としてのインターフェースボード26と、メモリ28と、CPU30と、ハードディスク32とを備えている。情報処理装置12として、汎用のコンピューターがそのまま用いられてもよい。
ディスプレイ24は、CPU30に制御されている。ディスプレイ24は、各種の情報を表示する。出力部は、推奨ロフト角、推奨ヘッド、推奨クラブ、計測データ等のフィッティング情報を表示しうる。出力部は、ディスプレイ24に限られず、例えば、プリンターが用いられてもよい。
インターフェースボード26には、ヘッド画像及び/又はシャフト画像の信号及びヘッド又はシャフトの検出信号等が入力される。この画像の信号や検出信号から計測データが得られる。この計測データは、CPU30に出力される。
メモリ28は、書き換え可能なメモリである。ハードディスク32は、プログラムやデータ等を記憶している。後述される各ステップを実行するためのプログラムが記憶されている。また、後述される推奨クラブ選択用データベースが記憶されている。メモリ28は、ハードディスク32から読み出されたプログラムや計測データ等の格納領域や作業領域等を構成する。
CPU30は、ハードディスク32に記憶されているプログラムを読み出しうる。CPU30は、そのプログラムをメモリ28の作業領域に展開しうる。CPU30は、そのプログラムに従って各種の処理を実行しうる。
図3に示されたゴルフクラブ36は、フィッティング装置2で使用されるゴルフクラブの一例である。計測に用いられるゴルフクラブが基準クラブと称される。このゴルフクラブ36は、基準クラブの一例である。このゴルフクラブ36は、ヘッド38、シャフト40及びグリップ42を備えている。
図4は、ゴルファー(被験者)がゴルフクラブ36でスイングする各ポジションを示している。図4(a)のポジションは、アドレスである。図4(b)のポジションは、トップオブスイング(以下、トップという。)である。図4(c)のポジションは、インパクトである。インパクトは、ヘッド38とボール34とが衝突する瞬間のポジションである。図4(d)のポジションは、フィニッシュである。ゴルファーのスイングは、アドレスからトップへ、トップからインパクトへ、インパクトからフィニッシュへ、連続的に移行する。このフィニッシュで、スイングが終了する。
装置2では、インパクト条件が計測される。インパクト条件は、インパクト及び/又はインパクト近傍における計測値である。打球される前のボールの中心から後方に13cm離れた位置がP1とされるとき、インパクト近傍とは、上記位置P1からインパクト位置までを意味する。
上記インパクト条件として、ヘッド速度、フェース角、シャフト角、ライ角、動ロフト、進入角、ブロー角、左右打点及び上下打点が例示される。他のインパクト条件として、フェースローテーションが挙げられる。
上記フェース角は、インパクト近傍におけるフェースの向きである。本願の実施例で採用されているフェース角は、フェース法線方向と目標方向との成す角度である。このフェース法線方向とは、フェースセンターにおけるフェース面の法線を水平面(地面)に投影して得られる投影線の方向である。後述される実施例では、上記フェース法線方向が目標方向よりも右側の場合にフェース角がプラスの値とされ、上記フェース法線方向が目標方向よりも左側の場合にフェース角がマイナスの値とされる。
上記シャフト角は、インパクト近傍におけるシャフトの角度である。このシャフト角は、インパクトにおけるシャフトの姿勢及び鉛直線に基づいて計測されうる。シャフトのしなりの影響を避ける観点から、好ましくは、シャフトの先端部の画像に基づいて、シャフト角が求められうる。後述される実施例では、シャフト軸が鉛直方向よりも前方に傾斜している場合にシャフト角がマイナスの値とされ、シャフト軸が鉛直方向よりも後方に傾斜している場合にシャフト角がプラスの値とされる。換言すれば、本願では、いわゆるハンドファーストの状態にある場合にシャフト角がマイナスの値とされている。
上記ライ角は、インパクト近傍におけるヘッドのライ角である。換言すれば、このライ角は、ダイナミックライ角である。このライ角は、インパクトにおけるヘッドの姿勢及び水平面に基づいて決定されうる。
動ロフト(ダイナミックロフト)は、インパクトにおけるフェース面のロフトである。この動ロフトは、鉛直線に対する角度である。動ロフトは、例えば、フェース面の姿勢によって直接的に計測されてもよい。動ロフトは、ヘッドのリアルロフト角及び上記シャフト角に基づいて算出することもできる。
進入角は、左右方向におけるヘッドの入射角を意味する。後述される実施例では、いわゆるインサイドアウトの場合の進入角がプラスの値とされ、いわゆるアウトサイドインの場合の進入角がマイナスの値とされる。
ブロー角は、上下方向におけるヘッドの入射角を意味する。後述される実施例では、いわゆるダウンブローの場合のブロー角がマイナスの値とされ、いわゆるアッパーブローの場合のブロー角がプラスの値とされる。
左右打点は、トウ−ヒール方向の打点位置である。本願では、左右打点は、フェースセンターからの距離である。後述される実施例では、フェースセンターよりもトウ側の場合の左右打点がマイナスの値とされ、フェースセンターよりもヒール側の場合の左右打点がプラスの値とされる。なお、後述される実施例では、フェースセンターは、フェース面の図心である。
上下打点は、トップ−ソール方向の打点位置である。本願では、上下打点は、フェースセンターからの距離である。後述される実施例では、フェースセンターよりもトップ側の場合の上下打点がプラスの値とされ、フェースセンターよりもソール側の場合の上下打点がマイナスの値とされる。
複数のカメラの画像に基づいてヘッドの三次元姿勢が求められてもよい。この三次元姿勢から、インパクト条件が算出されてもよい。
ヘッド速度、進入角及びブロー角は、2つの時刻でのヘッド画像、及び/又は、2つの時刻でのシャフト画像に基づいて解析されうる。インパクトにおける2つの時刻の画像を得るには、例えば、所定間隔をおいてフラッシュを2回発光させる。前述した特開平7−227453号公報及び特開2004−24488号公報に記載されている方法が採用されてもよい。
図5は、本発明に係るフィッティング方法の手順の一例を示している。図5が示すように、この手順は、以下のステップを含む。
(1)推奨クラブ選択用データベースを作成するステップst1。
(2)基準クラブを準備するステップst2。
(3)基準クラブを用いて、被験者のスイングが計測されるステップst3。
(4)計測データとしてのインパクト条件が取得されるステップst4。
(5)重回帰分析を行うステップst5
(6)各説明変数の寄与度を評価するステップst6
(7)バラツキを抑制しうるスペックを備えた推奨クラブを決定するステップst7
ステップst1に関し、推奨クラブ選択用データベースの一例については、後述される。推奨クラブ選択用データベースは無くても良い。
ステップst2に関し、基準クラブは特に限定されない。例えば、被験者が通常使用しているクラブが基準クラブとされてもよい。また、推奨クラブ選択用データベースに含まれるクラブが基準クラブとされてもよい。
なお、後述の3つの実施例では、基準クラブのシャフト長さは、推奨クラブのシャフト長さと実質同一とされた。実質同一とは、±2%の差を許容することを意味する。
ステップst5からステップst7の詳細については、後述される。
次に、好ましいフィッティング方法の詳細について、説明がなされる。
図6は、本実施形態に係るフィッティング方法の一例を示す。ステップst10については、前述したステップst2と同じである。
ステップst20では、基準クラブを用いて、複数種のインパクト条件が計測される。このステップst20は、上述のステップAである。フィッティング精度の観点から、計測されるインパクト条件の種類の数は、3以上が好ましく、4以上がより好ましく、5以上が更に好ましい。データ処理の簡略化の観点から、計測されるインパクト条件の種類の数は、8以下が好ましい。後述される実施例では、7種類のインパクト条件が計測された。
ステップst30では、計測されたインパクト条件が情報処理装置12に入力される。
ステップst40では、打球到達点データが取得される。これは前述のステップBである。打球到達点データとして、飛距離及び左右ブレが例示される。飛距離として、トータル及びキャリーが例示される。キャリーとは、打球地点から最初のボール着地点までの距離である。後述の実施例における飛距離は、キャリーである。トータルは、打球地点からボールの最終到達点までの距離である。左右ブレは、打球方向の安定性を示す。キャリーにおける左右ブレは、打球地点と目標地点とを結ぶ直線がターゲットラインとされるとき、キャリーにおける左右ブレは、ターゲットラインとボール着地点との距離である。トータルにおける左右ブレは、ターゲットラインと上記最終到達点との距離である。他の打球到達点データとして、ランが挙げられる。このランは、トータルからキャリーを引いた値である。
打球到達点データの取得は、実測によりなされてもよいし、シミュレーションによりなされてもよい。シミュレーションによる場合、例えば、弾道方程式が用いられる。弾道方程式では、ボール初速、打ち出し角及びスピンが入力変数とされている。弾道方程式では、ボール初速、打ち出し角、バックスピン及びサイドスピンが入力されることにより、飛距離及び左右ブレが算出されうる。弾道方程式は、実測、シミュレーション又はそれらの組み合わせによって作成することができる。多数の実測データを用いることにより、精度の高い弾道方程式を作成することが可能である。
ステップst50では、打球到達点データが選択される。複数種の打球到達点データが取得された場合に、1種の打球到達点データが選択される。当然ながら、取得された打球到達点データが1種の場合、打球到達点データの選択は不要である。後述される実施形態では、打球到達点データがキャリーのみであるから、ステップst50は不要である。
ステップst60では、変数選択法が決定される。変数選択法では、説明変数を絞り込むことにより良好な回帰モデルが探索されうる。複数の変数選択法の中から、使用される変数選択法が選択されてもよい。公知の変数選択法が用いられうる。変数選択法として、変数増減法、変数減増法、変数増加法、変数減少法及び逐次選択4方法が例示される。後述される実施例では、変数増加法が用いられている。
変数選択はなされなくてもよい。ただし、バラツキに対する寄与度の高い説明変数を精度よく決定する観点からは、変数選択がなされるのが好ましい。
ステップst70では、目的変数及び複数の説明変数が決定される。目的変数は、打球到達点データである。複数の説明変数は、好ましくは、上記変数選択法によって選択される。
ステップst80では、重回帰分析がなされる。重回帰分析自体は公知である。重回帰式は、説明変数と偏回帰係数との積を複数有する。重回帰式は、これら複数の積と定数項との和によって表される。重回帰式では、各説明変数のそれぞれについて偏回帰係数が定まる。単位に依存しない偏回帰係数が、標準偏回帰係数である。
ステップst70及びステップst80が、前述のステップCである。
この重回帰分析に基づき、各説明変数について、標準偏回帰係数が算出される(ステップ90)。このステップst90は、上記ステップDの特定説明変数を決定するのに役立つ。
ステップst100では、特定説明変数が選択される。このステップst100は、上記ステップDである。標準偏回帰係数の絶対値が大きいほど、目的変数(打球到達点データ)への寄与度が高いと考えることができる。標準偏回帰係数が最も大きな説明変数が、前述した特定説明変数とされうる。この特定説明変数のバラツキが、目的変数のバラツキの主原因であると言える。
ステップst110では、推奨クラブが決定される。推奨クラブは、特定説明変数のバラツキを抑制しうるスペックを備える。好ましくは、この推奨クラブは、前述した推奨クラブデータベースから選択される。この選択は、例えばプログラムによってなされる。この選択が、フィッターによってなされてもよい。このステップst110は、前述のステップEである。
[バラツキを抑制しうるスペック]
上述のステップst7及びステップst110では、特定説明変数のバラツキを抑制するスペックが決定される。スペック決定基準として、次が例示される。
(1a)特定説明変数がヘッド速度である場合、基準クラブに対して、クラブ重量を重くするか又は軽くする。
(1b)特定説明変数がヘッド速度である場合、基準クラブに対して、シャフト重量を重くするか又は軽くする。
(1c)特定説明変数がヘッド速度である場合、基準クラブに対して、ヘッド重量を重くするか又は軽くする。
(1d)特定説明変数がヘッド速度である場合、基準クラブに対して、クラブバランスを重くするか又は軽くする。
(2a)特定説明変数がフェース角である場合、基準クラブに対して、フレックスを小さくする。
(2b)特定説明変数がフェース角である場合、基準クラブに対して、先調子率を小さくする。
(2c)特定説明変数がフェース角である場合、基準クラブに対して、シャフトトルクを小さくする。
(3a)特定説明変数が動ロフトである場合、基準クラブに対して、フレックスを小さくする。
(3b)特定説明変数が動ロフトである場合、基準クラブに対して、先調子率を小さくする。
(3c)特定説明変数が動ロフトである場合、基準クラブに対して、シャフトトルクを小さくする。
(3d)特定説明変数が動ロフトである場合、基準クラブに対して、ヘッドの重心深度を浅くする。
(4a)特定説明変数がライ角である場合、基準クラブに対して、フレックスを小さくする。
(4b)特定説明変数がライ角である場合、基準クラブに対して、ヘッドの重心距離を小さくする。
(5a)特定説明変数が進入角である場合、基準クラブに対して、クラブ重量を重くするか又は軽くする。
(5b)特定説明変数が進入角である場合、基準クラブに対して、シャフト重量を重くするか又は軽くする。
(5c)特定説明変数が進入角である場合、基準クラブに対して、ヘッド重量を重くするか又は軽くする。
(5d)特定説明変数が進入角である場合、基準クラブに対して、クラブバランスを重くするか又は軽くする。
(6a)特定説明変数がブロー角である場合、基準クラブに対して、クラブ重量を重くするか又は軽くする。
(6b)特定説明変数がブロー角である場合、基準クラブに対して、シャフト重量を重くするか又は軽くする。
(6c)特定説明変数がブロー角である場合、基準クラブに対して、ヘッド重量を重くするか又は軽くする。
(6d)特定説明変数がブロー角である場合、基準クラブに対して、クラブバランスを重くするか又は軽くする。
(7a)特定説明変数が左右打点である場合、基準クラブに対して、左右慣性モーメントを大きくする。
(7b)特定説明変数が左右打点である場合、基準クラブに対して、フレックスを小さくする。
(8a)特定説明変数が上下打点である場合、基準クラブに対して、上下慣性モーメントを大きくする。
(8b)特定説明変数が上下打点である場合、基準クラブに対して、フレックスを小さくする。
(9a)特定説明変数がシャフト角である場合、基準クラブに対して、フレックスを小さくする。
(9b)特定説明変数がシャフト角である場合、基準クラブに対して、先調子率を小さくする。
(9c)特定説明変数がシャフト角である場合、基準クラブに対して、ヘッドの重心深度を浅くする。
これらのスペック決定基準では、特定説明変数のバラツキを抑制することが考慮されている。例えば、特定説明変数がヘッド速度である場合、クラブを使いこなせていないため、ヘッド速度がばらついている可能性がある。換言すれば、クラブ重量等がゴルファーに適合していないため、ヘッド速度がばらついている可能性がある。この場合、クラブ重量等を調整することで、ヘッド速度のバラツキが抑制されうる。その結果、目的変数のバラツキが抑制されうる。
なお、左右慣性モーメントとは、ヘッド重心を通る鉛直軸線回りの慣性モーメントである。この左右慣性モーメントの測定では、ヘッドは基準状態とされる。この基準状態では、ヘッドが、所定のライ角及びリアルロフト角で水平面上に載置される。所定のライ角及びリアルロフト角は、例えば製品カタログに記載されている。
なお、上下慣性モーメントとは、ヘッド重心を通る水平軸線回りの慣性モーメントである。この上下慣性モーメントの測定では、ヘッドは上記基準状態とされる。
先調子率は、例えば次のように算出される。先調子率がC1とされ、順式フレックス(mm)がF1とされ、逆式フレックス(mm)がF2とされるとき、先調子率C1は次式により算出されうる。
C1=[F2/(F1+F2)]×100
上述の通り、本実施形態では、推奨クラブ選択用データベースが用いられても良い。このデータベースには、例えば、複数のクラブ、複数のシャフト、複数のヘッド等のデータが登録されている。好ましくは、このデータベースには、特定説明変数が異なる複数のクラブが推奨クラブ候補として登録されている。ソフトウェア(又はフィッター)が、上記スペック決定基準に基づいて、上記推奨クラブ候補の中から、推奨クラブを選択してもよい。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1及び比較例1]
基準クラブAが用意された。この基準クラブAはドライバーとされた。テスターAが、8回打撃した。これらの打撃において、インパクト条件及び打球到達点データが計測された。インパクト条件として、ヘッド速度、フェース角、シャフト角、進入角、ブロー角、左右打点及び上下打点が計測された。打球到達点データとしてキャリーが計測された。これらの計測結果が下記の表1に示される。
Figure 0005882826
この表1のデータは、フィッティング前の打球結果であるため、比較例(比較例1)とみなされる。
情報処理装置12(コンピュータ)に、これらの計測データが入力された。変数選択法として変数増加法が採用された。ソフトウエアが、上記計測データを用いて、変数増加法を実施した。このソフトウエアとして、株式会社日本科学技術研修所の商品名「JUSE−StatWorks」が用いられた。変数選択基準として、分散比が用いられた。所定の境界分散比が設定された。本実施形態では、この境界分散比が2とされた。この変数増加法では、説明変数が含まれない定数項のみの回帰式からスタートし、ステップごとに1つずつ説明変数を増やしていく。各ステップで算出された分散比が下記の表2に示される。
Figure 0005882826
表2が示すように、選択された説明変数は、ステップ順に、上下打点、フェース角、シャフト角、左右打点及び進入角である。その他の説明変数については、全ての分散比が境界分散比以下であったため、選択されなかった。すなわち、ヘッド速度及びブロー角は選択されなかった。次に、この重回帰分析がなされ、上記変数選択法で選択された説明変数のそれぞれについて、標準偏回帰係数が算出された。上記ソフトウェア(株式会社日本科学技術研修所の商品名「JUSE−StatWorks」)により、重回帰分析及び標準偏回帰係数の算出がなされた。この結果が下記の表3に示される。
Figure 0005882826
表3が示すように、これらの標準偏回帰係数の絶対値を比較すると、シャフト角の絶対値が最大であった。よって、シャフト角は、打球到達点データ(キャリー)に対する寄与度が高いと考えることができる。特定説明変数として、シャフト角が採用された。
この結果に基づいて、推奨クラブAが決定された。特定説明変数(シャフト角)のバラツキを抑制しうるスペックとして、フレックス(シャフト硬さ)が採用された。上記スペック決定基準(9a)に基づき、基準クラブAと比較してフレックスが小さいクラブが、推奨クラブAとされた。
この推奨クラブAで、テスターAが8回打撃した。これらの打撃の計測結果が下記の表4に示される。表1(比較例1)と表4(実施例1)とを比較すると、シャフト角の標準偏差が小さくなり、且つ、キャリーの標準偏差が小さくなった。すなわち、キャリーの安定性が向上した。
Figure 0005882826
[実施例2及び比較例2]
基準クラブBが用意された。この基準クラブBはドライバーとされた。テスターBが、7回打撃した。これらの打撃において、インパクト条件及び打球到達点データが計測された。インパクト条件として、ヘッド速度、フェース角、シャフト角、進入角、ブロー角、左右打点及び上下打点が計測された。打球到達点データとして左右ブレが計測された。これらの計測結果が下記の表5に示される。
Figure 0005882826
この表5のデータは、フィッティング前の打球結果であるため、比較例(比較例2)とみなされる。
情報処理装置12(コンピュータ)に、これらの計測データが入力された。変数選択法として変数増加法が採用された。上記ソフトウエアが、上記計測データを用いて、実施例1と同様にして、変数増加法が実施された。各ステップで算出された分散比が下記の表6に示される。
Figure 0005882826
表6が示すように、選択された説明変数は、ステップ順に、フェース角、シャフト角、左右打点、ヘッド速度及び上下打点である。その他の説明変数については、全ての分散比が境界分散比以下であったため、選択されなかった。すなわち、進入角及びブロー角は選択されなかった。次に、この重回帰分析がなされ、上記変数選択法で選択された説明変数のそれぞれについて、標準偏回帰係数が算出された。この結果が下記の表7に示される。
Figure 0005882826
表7が示すように、これらの標準偏回帰係数の絶対値を比較すると、シャフト角の絶対値が最大であった。よって、シャフト角は、打球到達点データ(左右ブレ)に対する寄与度が高いと考えることができる。特定説明変数として、シャフト角が採用された。
この結果に基づいて、推奨クラブBが決定された。特定説明変数(シャフト角)のバラツキを抑制しうるスペックとして、フレックス(シャフト硬さ)が採用された。上記スペック決定基準(9a)に基づき、基準クラブBと比較してフレックスが小さいクラブが、推奨クラブBとされた。
この推奨クラブBで、テスターBが7回打撃した。これらの打撃の計測結果が下記の表8に示される。表5(比較例2)と表8(実施例2)とを比較すると、シャフト角の標準偏差が小さくなり、且つ、左右ブレの標準偏差も小さくなった。すなわち、左右ブレの安定性が向上した。換言すれば、打球の方向安定性が向上した。
Figure 0005882826
[実施例3及び比較例3]
基準クラブCが用意された。この基準クラブCはドライバーとされた。テスターCが、5回打撃した。これらの打撃において、インパクト条件及び打球到達点データが計測された。インパクト条件として、ヘッド速度、フェース角、シャフト角、進入角、ブロー角、左右打点及び上下打点が計測された。打球到達点データとして左右ブレが計測された。これらの計測結果が下記の表9に示される。
Figure 0005882826
この表9のデータは、フィッティング前の打球結果であるため、比較例(比較例3)とみなされる。
情報処理装置12(コンピュータ)に、これらの計測データが入力された。変数選択法として変数増加法が採用された。上記ソフトウエアが、上記計測データを用いて、実施例1と同様にして、変数増加法が実施された。各ステップで算出された分散比が下記の表10に示される。
Figure 0005882826
表10が示すように、選択された説明変数は、ステップ順に、フェース角及びヘッド速度であった。その他の説明変数については、全ての分散比が境界分散比以下であったため、選択されなかった。すなわち、シャフト角、進入角、ブロー角、左右打点及び上下打点は選択されなかった。次に、この重回帰分析がなされ、上記変数選択法で選択された説明変数のそれぞれについて、標準偏回帰係数が算出された。この結果が下記の表11に示される。
Figure 0005882826
表11が示すように、これらの標準偏回帰係数の絶対値を比較すると、フェース角の絶対値が最大であった。よって、フェース角は、打球到達点データ(左右ブレ)に対する寄与度が高いと考えることができる。特定説明変数として、フェース角が採用された。
この結果に基づいて、推奨クラブCが決定された。特定説明変数(フェース角)のバラツキを抑制しうるスペックとして、先調子率が採用された。上記スペック決定基準(2b)に基づき、基準クラブCと比較して先調子率が小さいクラブが、推奨クラブCとされた。
この推奨クラブCで、テスターCが5回打撃した。これらの打撃の計測結果が下記の表12に示される。表9(比較例3)と表12(実施例3)とを比較すると、フェース角の標準偏差が小さくなり、且つ、左右ブレの標準偏差も小さくなった。すなわち、左右ブレの安定性が向上した。換言すれば、打球の方向安定性が向上した。
Figure 0005882826
特に一般のゴルファーは、スイングのバラツキが大きく、打球のバラツキも大きい。平均飛距離が大きい場合でも、飛距離のバラツキが大きいと、良いスコアが得られにくい。左右ブレのバラツキが大きいと、打球方向性が安定しない。更に、左右ブレのバラツキは、飛距離の減少にもつながりうる。左右ブレのバラツキが大きいと、良いスコアが得られにくい。上記実施形態で示されたフィッティング方法は、打球到達点のバラツキを効果的に抑制しうる。よって良いスコアを得るための効果的なフィッティングが達成されうる。
2・・・フィッティング装置
4・・・正面カメラ
6・・・上方カメラ
8・・・センサー
10・・・制御装置
12・・・情報処理装置
14・・・発光器
16・・・受光器
18・・・情報入力部
20・・・キーボード
22・・・マウス
24・・・ディスプレイ
26・・・インターフェースボード
28・・・メモリ
30・・・CPU
32・・・ハードディスク
34・・・ボール
36・・・ゴルフクラブ
38・・・ヘッド
40・・・シャフト
42・・・グリップ

Claims (6)

  1. 次のステップA、ステップB、ステップC、ステップD及びステップEを含むゴルフクラブのフィッティング方法。
    (A)基準クラブを用いて、複数種のインパクト条件を計測するステップ。
    (B)打球到達点データを得るステップ。
    (C)上記複数種のインパクト条件のうちの2以上が説明変数として選択され且つ上記打球到達点データが目的変数とされて、重回帰分析を行うステップ。
    (D)上記重回帰分析の結果に基づいて、2以上の上記説明変数の中から特定説明変数を選択するステップ。
    (E)上記特定説明変数のバラツキを抑制しうるスペックを備えた推奨クラブを決定するステップ。
  2. 上記特定説明変数が、上記目的変数への寄与度に基づいて選択される請求項1に記載のフィッティング方法。
  3. 上記寄与度が、標準偏回帰係数である請求項2に記載のフィッティング方法。
  4. 上記ステップCにおける説明変数の選択が、変数選択法によってなされる請求項1又は2に記載のフィッティング方法。
  5. 上記インパクト条件が、ヘッド速度、フェース角、シャフト角、ライ角、動ロフト、進入角、ブロー角、左右打点及び上下打点から選ばれる2以上である請求項1から4のいずれかに記載のフィッティング方法。
  6. 上記打球到達点データが、飛距離及び左右ブレから選ばれる少なくとも1つである請求項1から5のいずれかに記載のフィッティング方法。
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