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JP5884520B2 - 画像処理装置、画像処理プログラム - Google Patents
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JP5884520B2 - 画像処理装置、画像処理プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、対象画像の下地領域の色を変換する技術に関する。
画像データが表す対象画像をオブジェクト領域と下地領域に分離して、下地領域の色を特定の色に変換する技術が知られている。例えば、下地領域の色を透明(無色)に変換すれば、対象画像を印刷した場合に、印刷材(インク、トナーなど)の使用量を低減することができる等のメリットがある。
例えば、特許文献1では、対象画像を構成する画素を黒画素と白画素に分類し、互いに隣接する同種の画素を連結してラベリングを行っている。そして、同一のラベルが付された画素で構成されるラベル画像の大きさ、および、線幅に基づいて各ラベル画像がオブジェクトであるか、下地であるかを判定している。
特開平10−233930号公報
しかしながら、上記技術では、複数の下地領域が存在する対象画像を処理することについて考慮されていない。この結果、複数の下地領域が存在する対象画像の下地色を適切に変換できない可能性があった。
本発明の主な利点は、複数の下地領域が存在する対象画像の下地色を適切に変換する技術を提供することである。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様で実現することが可能である。
[適用例1] 所定の分離条件を用いて、画像データが表す対象画像を、第1の変換領域と第2の変換領域とを含む複数の変換領域に分離する分離部であって、前記第1の変換領域は、第1の下地領域を含み、前記第2の変換領域は、第2の下地領域を含む、前記分離部と、
前記分離部によって前記対象画像が前記第1の変換領域と前記第2の変換領域とに分離された場合に、前記第1の下地領域の色を用いて第1の閾値を取得し、前記第2の下地領域の色を用いて第2の閾値を取得する取得部と、
前記第1の変換領域の色を前記第1の閾値を用いて変換し、前記第2の変換領域の色を前記第2の閾値を用いて変換する変換部と、
を備える、画像処理装置。
上記構成によれば、分離条件を用いて分離された第1の下地領域と第2の下地領域がある場合に、第1の下地領域と第2の下地領域とにそれぞれ閾値を取得する。そして、第1の下地領域を含む第1の変換領域の色と、第2の下地領域を含む第2の変換領域の色と、をそれぞれ対応する閾値を用いて変換する。この結果、第1の変換領域に含まれる下地領域の色と、第2の変換領域に含まれる下地領域の色とを、それぞれ適切な色に変換することができる。
[適用例2] 適用例1に記載の画像処理装置であって、
前記対象画像が、前記第1の下地領域に囲まれたオブジェクトを含むオブジェクト領域を含む場合には、
前記分離部は、前記第1の下地領域と前記オブジェクト領域とを含む領域を、前記第1の変換領域として分離し、
前記変換部は、前記第1の閾値を用いて、前記第1の下地領域と前記オブジェクト領域とを含む前記第1の変換領域の色を変換する、画像処理装置。
オブジェクト領域の内側には、分離できなかった下地領域が含まれ得る。上記構成によれば、オブジェクト領域の内側に含まれる下地領域の色を適切な色に変換することができる。
[適用例3] 適用例1または適用例2に記載の画像処理装置であって、
前記分離部は、
前記第1の下地領域が前記第2の下地領域に囲まれているか否かを判断する判断部を備え、
前記判断部によって前記第1の下地領域が前記第2の下地領域に囲まれていると判断された場合に、前記分離部は、前記第2の下地領域と前記第2の下地領域に囲まれた領域とから、前記第1の下地領域と前記第1の下地領域に囲まれた領域を除いた領域を、前記第2の変換領域として分離する、画像処理装置。
上記構成によれば、第1の下地領域の影響を受けることなく、第2の変換領域に含まれる下地領域の色を適切に変換することができる。
[適用例4] 適用例3に記載の画像処理装置であって、
前記分離部は、前記第1の下地領域と前記第1の下地領域に囲まれた領域を、前記第1の変換領域として分離する、画像処理装置。
上記構成によれば、第2の下地領域の影響を受けることなく、第1の変換領域に含まれる下地領域の色を適切に変換することができる。
[適用例5] 適用例1ないし適用例4のいずれかに記載の画像処理装置であって、
前記分離部は、
互いに隣接する複数の同種画素で構成される同種領域を1つの領域として分離する同種領域分離部であって、各同種画素は、色値が、同種画素ごとに定められた同種範囲にある画素である、前記同種領域分離部と、
前記同種領域分離部により分離された複数の前記同種領域に対応する領域を、前記第1の変換領域と前記第2の変換領域とに設定する設定部と、
を備える、画像処理装置。
上記構成によれば、同種画素からなる同種領域を用いて、適切に第1の変換領域と第2の変換領域とを分離することができる。複数の同種画素は、例えば、色値が閾値以下である第1の画素と、色値が閾値より大きい第2の画素とを含む(二値の場合)。
[適用例6] 適用例5に記載の画像処理装置であって、
前記分離部は、前記対象画像のエッジ強度を表すエッジ画像を生成する生成部を備え、
前記同種領域分離部は、前記エッジ画像における前記同種領域を1つの領域として分離する、画像処理装置。
上記構成によれば、エッジ画像を用いて、適切に第1の変換領域または第2の変換領域を設定することができる。
[適用例7] 適用例1ないし適用例6のいずれかに記載の画像処理装置であって、さらに、
前記分離部は、前記対象画像の中から前記第1の下地領域と前記第2の下地領域とを特定する特定部であって、特定対象の領域の面積が第1の基準値より大きい場合、および、特定対象の領域に外接する矩形の面積が第2の基準値より大きい場合のうちの少なくとも一方の場合に、第1の下地領域と第2の下地領域とであると特定する、前記特定部を備える、画像処理装置。
上記構成によれば、下地領域を適切に判定することができる。
[適用例8] 適用例1ないし適用例7のいずれかに記載の画像処理装置であって、
前記取得部は、前記第1の下地領域の色分布を用いて前記第1の閾値を取得し、前記第2の下地領域の色分布を用いて前記第2の閾値を取得する、画像処理装置。
上記構成によれば、各変換領域の閾値を適切に取得することができる。
[適用例9] 適用例1ないし適用例8のいずれかに記載の画像処理装置であって、
前記変換部は、前記第1の変換領域を構成する画素のうちの第1種の画素の色値を特定値に変換し、前記第2の変換領域を構成する画素のうちの第2種の画素の色値を特定値に変換し、
前記第1種の画素は、前記第1の閾値に対応する色より濃度が低い色を表す色値を有する画素であり、前記第2種の画素は、前記第2の閾値に対応する色より濃度が低い色を表す色値を有する画素である、画像処理装置。
上記構成によれば、下地領域の色を特定の色に適切に変換することができる。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、画像処理サーバ、画像処理システム、画像処理方法、これらの機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体、等の形態で実現することができる。
実施例における画像処理装置としての複合機200の構成を示すブロック図である。 画像処理のフローチャートである。 対象画像データが表す対象画像GDの一例を示す図である。 二値対象画像GD2の一例を示す図である。 有効下地領域抽出処理のフローチャートである。 下地領域特徴値取得処理のフローチャートである。 色分布データの一例を表す図である。 下地色変換領域特定処理のフローチャートである。 構造木STの一例を示す図である。 変換領域設定処理を説明する図である。 下地色変換処理に用いられる色変換テーブルの一例を示す図である。 実施例の効果を説明する図である。
A.実施例:
A−1.複合機の構成:
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づき説明する。図1は、実施例における画像処理装置としての複合機200の構成を示すブロック図である。
複合機200は、CPU210と、ハードディスクドライブやEEPROMなどの外部記憶装置220と、ROMとRAMとを含む内部記憶装置230と、所定の方式(例えば、インクジェット、レーザー)で画像を印刷するプリンタ部240と、光電変換素子(例えば、CCD、CMOS)を用いて原稿を読み取るスキャナ部250と、タッチパネルやボタンなどの操作部260と、タッチパネルと重畳された液晶パネルなどの表示部270と、デジタルカメラ300やパーソナルコンピュータ400やUSBメモリ(図示省略)などの外部装置とデータ通信を行うための通信部280と、を備えている。
内部記憶装置220には、CPU210が処理を行う際に生成される種々の中間データを一時的に格納するバッファ領域241が設けられている。外部記憶装置290は、複合機200を制御するためのコンピュータプログラム212と、後述する画像処理の対象となる画像データ214を格納している。コンピュータプログラム212は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された形態で提供され得る。
画像データ214は、スキャナ部250を用いて原稿を読み取ることによって生成された画像データを含んでも良く、外部装置から通信部280を介して取得された画像データを含んでも良い。例えば、画像データ214は、デジタルカメラ300によって生成された画像データや、パーソナルコンピュータ400にインストールされた文書作成や画像作成のためのアプリケーションプログラムによって生成された画像データを含んでも良い。
CPU210は、コンピュータプログラム212を実行することにより、後述する画像処理を実行する画像処理部M100と、プリンタ部240やスキャナ部250を制御する装置制御部M20として機能する。画像処理部M100は、分離部M110と、取得部M140と、変換部M160とを備えている。分離部M110は、生成部M112と、同種領域分離部M113と、特定部M114と、判断部M115と、設定部M116と、を備えている。これらの各機能部が実行する処理については後述する。
A−2.画像処理:
画像処理部M100は、画像データを用いて、画像データが表す画像の下地領域の色を変換する一連の画像処理を実行する。図2は、画像処理のフローチャートである。この画像処理は、例えば、画像データが表す画像を、プリンタ部240を用いて印刷する印刷指示を利用者から受け付けた場合に、印刷に先立って印刷対象の画像データに対して実行される。
ステップS100では、画像処理部M100は、処理対象とする画像データ(対象画像データ)を取得する。例えば、画像処理部M100は、対象画像データを指定する指定指示を、操作部260を介してユーザから受け付け、指定指示において指定された対象画像データを、外部記憶装置290に格納された複数の画像データ214の中から選択する。対象画像データは、例えば、RGBの各成分値(例えば、256階調)を含むRGB画素データによって構成されるRGB画像データである。
図3は、対象画像データが表す対象画像GDの一例を示す図である。この対象画像GDは、左側に配置された第1部分画像PG1と、右側に配置された第2部分画像PG2と、第1部分画像PG1と第2部分画像PG2の周囲を囲む領域である第3部分画像PG3とを含んでいる。このような画像データは、例えば、第1部分画像PG1の内容の原稿と、第2部分画像PG2の内容の原稿と、をスキャナ部250の原稿台に並べ、これらの原稿を読み取ることによって得られる。あるいは、この画像データは、複数ページに亘る画像を含む原稿データをいわゆる2in1で印刷した原稿をスキャナ部250で読み取ることによって得られる。
第1部分画像PG1は、図形などの描画を表す第1および第2オブジェクト領域OB1、OB2と、第1下地領域UA1と、を含んでいる。第2部分画像PG2は、写真を表す第3オブジェクト領域OB3と、文字を表す第4オブジェクト領域OB4と、第2下地領域UA2と、を含んでいる。第3部分画像PG3は、文字を表す第5オブジェクト領域OB5と、第3下地領域UA3と、を含んでいる。ここで、第1〜第3下地領域UA1〜UA3は、それぞれ、第1〜第3部分画像PG1〜PG3のうち、オブジェクト領域を除いた領域である。第1〜第3下地領域UA1〜UA3は、それぞれ、一定の色味を有する領域である。各下地領域の色味は、一般的には、白、薄い黄色、薄い赤、薄い青などの一定の色味を有している。図3の例では、第1下地領域UA1の色味と第3下地領域UA3の色味は異なっており、第2下地領域UA2の色味と第3下地領域UA3の色味は異なっている。ここで、下地領域は、オブジェクト領域の内側にも含まれ得る。例えば、第5オブジェクト領域OB5を構成する「P」の文字に囲まれた領域PS1は、第3下地領域UA3の一部であり、第4オブジェクト領域OB4を構成する「D」の文字に囲まれた領域PS2は、第2下地領域UA2の一部である。
ステップS150では、分離部M110の生成部M112は、エッジ画像データを生成するエッジ抽出処理を実行する。エッジ画像データが表す画像は、対象画像GDのエッジ強度を表すエッジ画像である。エッジ画像データは、対象画像データを構成する複数のRGB画素データの各成分値に対して、sobelフィルタを適用して得られる。エッジ画像データは、対象画像を構成する複数の画素にそれぞれ対応する複数のRGB画素データによって構成される。このRGB画素データは、対象画像の対応する画素のエッジ強度をR、G、Bの各成分値についてそれぞれ表した画素データである。具体的には、エッジ画像における画素位置(x,y)の画素の所定の成分値S(x、y)は、対象画像における9つの画素の成分値Sに対応するそれぞれの成分値Pを用いて、以下の式(1)によって算出される。
...式(1)
ここで、上記式(1)に示すように、9つの画素は、エッジ画像における画素位置(x,y)に対応する対象画像における画素位置(x,y)を中心とした上下左右の9つの位置の画素である。上記式(1)の第1項および第2項は、9つの位置の画素の画素値に、対応する係数をそれぞれ乗じた値の和の絶対値である。エッジ画像データの生成には、Sobelフィルタに限らず、Prewittフィルタ、Robertsフィルタなど種々のエッジ検出用フィルタが利用できる。
ステップS200では、同種領域分離部M113は、エッジ画像データを二値化して二値画像データを生成する。具体的には、同種領域分離部M113は、エッジ画像データをグレースケールに変換し、画素値(エッジ強度)が二値化閾値より高い画素を黒画素、エッジ強度が二値化閾値以下である画素を白画素に変換する。
図4は、ステップS200で生成された二値画像データで表される二値対象画像GD2の一例を示す図である。対象画像GDの第1〜第3下地領域UA1は、一定の色味を有するので、領域内の画素は、エッジ強度が低くなり、白画素に分類される。複数の下地領域の間の境目や、下地領域とオブジェクト領域の境目は、エッジ強度が高くなるために、黒画素に分類される。オブジェクト領域の内部の画素は、オブジェクトの内容に応じて白画素または黒画素のいずれかに分類される。図の煩雑を避けるために、図4の例では、第1および第2オブジェクト領域OB1、OB2の全体が白画素に分類され、第3〜第5オブジェクト領域OB3〜OB5の全体が黒画素に分類されるものとした。
ステップS300では、同種領域分離部M113は、二値対象画像GD2において、互いに隣接する複数の同種画素をグループ化して、グループごとに識別子を付与するラベリングを行う。各グループは、同種画素(白画素または黒画素)で構成される同種領域(白画素領域または黒画素領域)を形成する。同種領域分離部M113は、各白画素領域と各黒画素領域にラベリングを実行する。
ステップS400では、同種領域分離部M113は、ステップS300にてラベリングされた複数の黒画素領域のうち、互いの距離が基準距離より近い黒画素領域の組を結合して1つの黒画素領域とする。距離には、例えば、判断対象の2つの黒画素領域に外接する矩形間の距離が用いられる。この処理によって、例えば、第5オブジェクト領域OB5を構成する5つの文字にそれぞれ対応する5つの黒画素領域が1つの黒画素領域に結合される。
ステップS400までの処理が終了した段階で、二値対象画像GD2において、7つの黒画素領域B1〜B7と、10個の白画素領域W1〜W10に、それぞれ異なる識別子がラベリングされる。このようなラベリングによって、二値対象画像GD2、および、二値対象画像GD2に対応する対象画像GDにおける特定の領域を、他の領域から分離可能に特定することを、「当該特定の領域を分離する」と表現する。二値対象画像GD2おいて特定された上記領域B1〜B7、W1〜W10に対応する対象画像GDにおける領域を同じ符号を用いて、対象画像GDの領域B1〜B7、W1〜W10とも呼ぶ。
図3および図4に示すように、第1白画素領域W1と、第9白画素領域W9と、第10白画素領域W10(図4)は、第3下地領域UA3(図3)に対応する。第2白画素領域W2は、第1下地領域UA1に対応する。第5〜第8白画素領域W5〜W8は、第2下地領域UA2に対応する。第3白画素領域W3、第4白画素領域W4は、それぞれ、第3オブジェクト領域OB3、第4オブジェクト領域OB4に対応する。
また、第1黒画素領域B1は、第1下地領域UA1と第2下地領域UA2との境界のエッジに対応し、第4黒画素領域B4は、第1下地領域UA1と第3下地領域UA3との境界のエッジに対応する。第2黒画素領域B2は、第1下地領域UA1と第1オブジェクト領域OB1との境界のエッジに対応し、第3黒画素領域B3は、第1下地領域UA1と第1オブジェクト領域OB2との境界のエッジに対応する。第5〜第7黒画素領域B5〜B7は、それぞれ、第3〜第5オブジェクト領域OB3〜OB5に対応する。
ステップS500では、分離部M110の特定部M114は、有効下地領域抽出処理を実行する。図5は、有効下地領域抽出処理のフローチャートである。
ステップS510では、特定部M114は、分離された白画素領域W1〜W10の中から1つの判定対象領域を選択する。ステップS520では、特定部M114は、判定対象領域の外接矩形を特定する。図4の矩形S1は、第3白画素領域W3の外接矩形を示し、矩形S2は、第4白画素領域W4の外接矩形を示す。ステップS530では、特定部M114は、特定された外接矩形の面積が判定閾値T1より大きいか否かを判定する。外接矩形の面積は、例えば、外接矩形に含まれる画素数で表される。
特定部M114は、外接矩形の面積が判定閾値T1より大きい場合には(ステップS530:YES)、判定対象領域を有効下地領域として抽出し(ステップS540)、ステップS550の処理に進む。特定部M114は、外接矩形の面積が判定閾値T1以下である場合には(ステップS530:NO)、判定対象領域を有効下地領域とせずに、ステップS550の処理に進む。
ステップS550では、特定部M114は、全ての白画素領域W1〜W10が、ステップS510において判定対象領域として選択されたか否かを判断する。特定部M114は、全ての白画素領域W1〜W10が選択されていないと判断すると(ステップS550:NO)、ステップS510に戻って未選択の白画素領域を判定対象領域として選択して、上述したステップS520〜S540の処理を繰り返す。特定部M114は、全ての白画素領域W1〜W10が選択されたと判断すると(ステップS550:YES)、有効下地領域抽出処理を終了する。
有効下地領域抽出処理が終了した段階で、二値対象画像GD2おける第1白画素領域W1と第2白画素領域W2と第5白画素領域W5とが、有効下地領域として抽出される。二値対象画像GD2における他の白画素領域W3、W4、W6〜W10は、外接矩形の面積が判定閾値T1以下であるので、有効下地領域とはされない。以下では、白画素領域W1、W2、W5をそれぞれ、有効下地領域W1、W2、W5とも呼び、白画素領域W3、W4、W6〜W10をそれぞれ無効下地領域W3、W4、W6〜W10とも呼ぶ。
図2に戻って説明する。ステップS600では、画像処理部M100の取得部M140は、下地領域特徴値取得処理を実行する。図6は、下地領域特徴値取得処理のフローチャートである。
ステップS610では、取得部M140は、ステップS500にて抽出された対象画像GDの有効下地領域の中から1つの領域を処理対象領域として選択する。ステップS620では、取得部M140は、対象画像GDの処理対象領域の色分布(ヒストグラム)データを作成する。色分布データは、RGBの各成分値について作成される。
図7は、色分布データの一例を表す図である。図7は、R成分についてのヒストグラムを表している。有効下地領域は、対象画像GDにおける下地領域の全部または一部であり、比較的薄い一定の色味を有している領域である。したがって、有効下地領域の色は、色成分が取り得る階調値の範囲のうち、比較的薄い色を表す範囲内における比較的狭い範囲に集中して分布している可能性が高い(図7)。例えば、対象画像GDを表す対象画像データが、0〜255の範囲の値をとるRGB画素データで構成されている場合には、第1の特定値(例えば、128)以上の範囲に位置する最頻値RCを中心として、第2の特定値(例えば、50)の幅の中に、有効下地領域のほぼ全ての構成画素が分布する(図7)。なお、対象画像データがスキャンデータである場合には、有効下地領域の構成画素の色値は、1つの色値ではなく、ある程度の幅の範囲に分布する(図7)。対象画像データが、文書作成ソフトや描画ソフトなどによって作成されたデータである場合には、有効下地領域の構成画素の色値は、1つ、または、ごく少数の色値となる可能性が高い。本ステップで作成された色分布データがこのような特徴を有していない場合、例えば、第1の基準値よりも小さい範囲(比較的濃い色の範囲)において、第2の基準値より広い範囲に亘って色が分布している場合には、この時点で、処理対象領域を、有効下地領域から除外しても良い。
ステップS620では、取得部M140は、処理対象領域の代表色の色値を、処理対象領域の特徴値として取得する。図7の例では、取得部M140は、色分布データを用いて、最頻値RC(ピークに対応する色値)を算出する。そして、取得部M140は、最頻値よりも特定量dRだけ小さい値RUを、特徴値として算出する。特定量dRは、予め定められた値であっても良いし、色分布データを用いて算出される分布幅(例えば、分散)を用いて算出した値であっても良い。特徴値は、RGB各成分についてそれぞれ算出される。各成分の特徴値の組(RU、GU、BU)で表される色を、当該処理対象領域(有効下地領域)の特徴色TCとも呼ぶ。
ステップS630では、取得部M140は、全ての有効下地領域が、ステップS610において処理対象領域として選択されたか否かを判断する。分離部M110は、全ての有効下地領域が選択されていないと判断すると(ステップS630:NO)、ステップS610に戻って未選択の有効下地領域を処理対象領域として選択して、上述したステップS620〜S620の処理を繰り返す。分離部M110は、全ての有効下地領域が選択されたと判断すると(ステップS630:YES)、下地領域特徴値取得処理を終了する。
図2に戻って説明する。ステップS700では、分離部M110は、下地色変換領域特定処理を実行する。図8は、下地色変換領域特定処理のフローチャートである。図9は、構造木STの一例を示す図である。下地色変換領域特定処理は、構造木STを作成して、有効下地領域の内包関係を作成する構造木作成処理(ステップS705〜S735)と、構造木STを用いて、変換領域を設定する変換領域設定処理(ステップS740〜S765)と、を含む。
この構造木STは、丸印で示されたノードN1〜N3と、2つのノードの間を結ぶリンクL1〜L7を備えている。構造木STは、対象画像GDの3つの有効下地領域W1、W2、W5の内包関係を示している。各ノードは、ノード内に付した符号の領域に対応している。各リンクは、リンクの両端に位置する2つのノードに対応する2つの領域が内包関係にあることを示している。具体的には、リンクの両端のうち、図9の上側の端に位置するノード(親ノードとも呼ぶ)に対応する領域(親領域とも呼ぶ)は、図9の下側の端に位置するノード(子ノードとも呼ぶ)に対応する領域(子領域とも呼ぶ)を包含していることを表している。
ステップS705では、分離部M110の判断部M150は、全ての有効下地領域の中から任意の2つを選択して得られる全ての有効下地領域の組の中から、1つの組を処理対象の組として選択する。ここで選択された組を構成する2つの有効下地領域を、領域A、領域Bとする。
ステップS710では、判断部M115は、領域Aは、領域Bを内包するか否かを判断する。領域Aは領域Bを内包するとは、領域Bが領域Aに囲まれていることをいう。判断部M115は、まず、領域Aの外接矩形の左上の頂点の座標(XA1、YA1)と、右下の座標(XA2、YA2)と、を取得する。さらに、判断部M115は、領域Bの外接矩形の左上の頂点の座標(XB1、YB1)と、右下の座標(XB2、YB2)と、を取得する。ここで、取得される座標は、対象画像GDの左上の頂点を原点(0、0)とし、右方向をX軸の正方向とし、下方向をY軸の正方向とする座標系で表される。判断部M115は、XA1<XB1、かつ、YA1<YB2、かつ、XA2>XB2、かつ、YA2>YB2である場合に、領域Aは領域Bを内包すると判断する。すなわち、判断部M115は、領域Aの左上の頂点が領域Bの左上の頂点より左側かつ上方にあり、領域Aの右下の頂点が領域Bの右下の頂点より右側かつ下方にある場合に、領域Aは領域Bを内包すると判断する。この条件が満たされない場合には、判断部M115は、領域Aは領域Bを内包しないと判断する。
判断部M115は、領域Aは領域Bを内包しないと判断した場合には(ステップS710:YES)、判断部M115は、ステップS735に処理を進める。判断部M115は、領域Aは領域Bを内包すると判断した場合には(ステップS710:YES)、判断部M115は、領域Bの親領域が存在するか否かを判断する(ステップS715)。すなわち、判断部M115は、この段階で作成されている構造木STを参照して、当該構造木STにおいて領域Bに対応するノードの親ノードが存在するか否かを判断する。
領域Bの親領域が存在しないと判断した場合には(ステップS715:NO)、判断部M115は、領域Bの親領域を領域Aとするように、構造木STを修正する(ステップS725)。
領域Bの親領域が存在すると判断した場合には(ステップS715:YES)、判断部M115は、当該親領域(領域Cとも呼ぶ)と領域Aとの内包関係を判断する。判断条件は、ステップS710において説明した判断条件と同じである。判断部M115は、領域Cが領域Aを内包すると判断した場合には、領域Bの親領域を領域Aとするように、構造木STを修正する(ステップS725)。判断部M115は、領域Aが領域Cを内包すると判断した場合には、領域Bの親領域を領域Cとするように、構造木STを修正する(ステップS730)。
ステップS725およびS730に続くステップS735では、判断部M115は、全ての有効下地領域の組が、ステップS705において処理対象の組として選択されたか否かを判断する。判断部M115は、全ての有効下地領域の組が選択されていないと判断すると(ステップS735:NO)、ステップS705に戻って未選択の有効下地領域の組を処理対象の組として選択して、上述したステップS710〜S730の処理を繰り返す。判断部M115は、全ての有効下地領域の組が選択されたと判断すると(ステップS735:YES)、構造木作成処理を終了して、ステップS740〜S765の変換領域設定処理に進む。
構造木作成処理が終了すると、図3に示す対象画像GDの例では、図9に示すように、3つの有効下地領域W1、W2、W5の内包関係が特定される。対象画像GDの態様によって、2世代以上の親子関係を含む構造木STが作成される場合があり、また、複数の最上位ノードを含む複数系統の構造木STが作成される場合がある。
ステップS740では、分離部M110の設定部M116は、構造木STを参照して、有効下地領域を、対象画像GDの内側から順次に、処理対象領域として選択する。具体的には、判断部M115は、有効下地領域のうち、子領域が存在しない有効下地領域、あるいは、全ての子領域が選択済みである有効下地領域を、未選択の子領域が存在する有効下地領域より優先して処理対象領域として選択する。図3に示す対象画像GDの例では、有効下地領域W1、W2、W5のうち、領域W2、W5のいずれかが、領域W1より先に選択され、領域W2、W5についてステップS745、S750の処理が終了した後に、領域W1が選択される。
ステップS745では、設定部M116は、処理対象領域と処理対象領域に囲まれた領域(内側領域)を1つの領域として特定する。具体的には、設定部M116は、処理対象領域である有効下地領域に対して塗りつぶし処理を実行することによって、当該有効下地領域の塗りつぶし領域を特定する。塗りつぶし領域は、当該有効下地領域と、その内側領域と、からなる領域である。塗りつぶし処理は、処理対象領域である有効下地領域の内側に存在する全ての画素に、当該有効下地領域と同じ識別子をラベリングする処理である。
続いて、設定部M116は、特定した塗りつぶし領域から、設定済みの変換領域を除いた領域を、新たな変換領域に設定する。具体的には、ステップS750において、設定部M116は、処理対象領域の子領域である有効下地領域が存在するか否かを判断する。処理対象領域の子領域である有効下地領域が存在する場合には(ステップS750:YES)、当該子領域を処理対象領域として設定された変換領域が存在する。この場合には、設定部M116は、全ての子領域に対応する変換領域を、処理対象領域の塗りつぶし領域から除いた領域を、処理対象領域に対応する変換領域に設定する(ステップS755)。処理対象領域の子領域である有効下地領域が存在しない場合(ステップS750:NO)には、設定部M116は、処理対象領域の塗りつぶし領域を、そのまま処理対象領域に対応する変換領域に設定する(ステップS760)。
ステップS765では、設定部M116は、全ての有効下地領域が、ステップS740において処理対象領域として選択されたか否かを判断する。設定部M116は、全ての有効下地領域が選択されていないと判断すると(ステップS765:NO)、ステップS740に戻って未選択の有効下地領域の組を処理対象領域として選択して、上述したステップS740〜S760の処理を繰り返す。設定部M116は、全ての有効下地領域が選択されたと判断すると(ステップS765:YES)、変換領域設定処理を終了する。
図10は、変換領域設定処理を説明する図である。図10左側には、有効下地領域W2が処理対象領域である場合の例が示されている。図10中央と右側には、有効下地領域W5、W1がそれぞれ処理対象領域である場合の例が示されている。有効下地領域W2には、子領域が存在しないので、有効下地領域W2の塗りつぶし領域W2Aが、そのまま対応する変換領域W2Aになる。同様に、有効下地領域W5には、子領域が存在しないので、有効下地領域W5の塗りつぶし領域W5Aが、そのまま対応する変換領域W5Aなる。有効下地領域W1には、子領域として有効下地領域W2、W5が存在するので、有効下地領域W1の塗りつぶし領域W1Aから、これらの子領域に対応する変換領域W2A、W5Aを除いた領域が、対応する変換領域W1Bになる。
図2に戻って説明する。ステップS800では、画像処理部M100の変換部M160は、ステップS700にて設定された変換領域の中から処理対象領域を1つ選択する。ステップS850では、変換部M160は、処理対象領域である変換領域に対して、下地色変換処理を実行する。
図11は、下地色変換処理に用いられる色変換テーブルの一例を示す図である。変換部M160は、処理対象の変換領域に対応する有効下地領域の特徴色TC(RU、GU、BU)を用いて、RGBの成分値ごとに、色変換テーブルRT、GT、BTを作成する。図11は、R成分用の色変換テーブルRTの例を示している。この色変換テーブルRTは、対象の色成分(R)の特徴値RUより大きい入力階調値Rin(RU<Rin≦255)を、全て最大階調値(255)に変換する。色変換テーブルRTは、特徴値RUより特定階調数(例えば、8)だけ小さい変換下限値RLから特徴値RUまでの範囲の入力階調値Rin(RL≦Rin≦RU)を、入力階調値Rinと変換下限値UTとの差が大きくなるにつれて、最大階調値に近づくように変換する。色変換テーブルRTは、最小値から変換下限値RLまでの範囲の入力階調値Rin(0≦Rin<RL)では、同じ階調値のままにする。
すなわち、図11の色変換テーブルRTは、
Rout=Rin、(0≦Rin<RL)
Rout={(255−RL)/(RU−RL)}×(Rin−RL)+RL、(RL≦Rin≦RU)
Rout=255、(RU<Rin≦255)
と表すことができる。Routは出力階調値である。
他の成分値の色変換テーブルGT、BTも同様に作成される(図示省略)。変換部M160は、これらの色変換テーブルを用いて、対象画像GDにおいて処理対象の変換領域を構成する全ての画素の色値に対して色変換処理を実行する。この結果、処理対象の変換領域の全構成画素のうち、対応する有効下地領域の特徴色TC(RU、GU、BU)より濃度が低い画素の色は、白色に変換される。ここで、RGB成分の変換下限値(RL、GL、BL)で表す色を変換下限色TLと呼ぶ。全構成画素のうち、特徴色TC(RU、GU、BU)以上、かつ、変換下限色TL(RL、GL、BU)以下の濃度を有する画素の色は、変換下限色との差が大きいほど白色に近づくように変換される。全構成画素のうち、変換下限色より濃い画素の色は、変化しない。
ステップS900では、変換部M160は、全ての変換領域が、ステップS800において処理対象領域として選択されたか否かを判断する。変換部M160は、全ての変換領域が選択されていないと判断すると(ステップS900:NO)、ステップS800に戻って未選択の変換領域を処理対象領域として選択して、上述したステップS850の処理を繰り返す。変換部M160は、全ての変換領域が選択されたと判断すると(ステップS900:YES)、画像処理を終了する。
上記実施例によれば、異なる白画素領域にラベリングされるという分離条件満たすことによって分離された複数の有効下地領域W1、W2、W5がある場合に、取得部M140は、各有効下地領域の色を用いて特徴色TCを取得する。そして、設定部M116は、有効下地領域W1、W2、W5をそれぞれ含む複数の変換領域W1B、W2A、W5Aを設定する。変換部M160は、各変換領域の色を、対応する有効下地領域の特徴色TCを閾値として用いて変換する。この結果、複数の変換領域W1B、W2A、W5Aのそれぞれに含まれる下地領域の色を、それぞれ適切な色に変換することができる。
図12は、本実施例の効果を説明する図である。図12(A)は、本実施例の画像処理後の対象画像GDを示している。図12(B)は、比較例の下地色除去処理後の対象画像GDを示している。比較例の下地色除去処理は、対象画像GDに含まれる下地領域の色味のうち、1つの色味しか考慮していない。このために、一部の下地領域の色が適切に変換されない場合があった。図12(B)の例では、対象画像GDに含まれる3つの下地領域UA1〜UA3のうち、第3下地領域UA3の色味しか考慮されていない。この結果、第3下地領域UA3の色は、適切に除去できているものの、第1下地領域UA1と第2下地領域UA2の色が残ってしまう可能性があった。これに対して、本実施例では、第1〜第3下地領域をそれぞれ含む複数の変換領域W2A、W5A、W1Bの色を、それぞれ異なる特徴色TCを用いて適切に変換するので、第1〜第3下地領域の色を適切に除去することができる。この結果、例えば、本実施例の画像処理後の対象画像GDを印刷する際に、必要なインク量を低減することができるなどのメリットを大きくすることができる。
分離部M110の設定部M116は、例えば、有効下地領域W5と、第3および第4オブジェクト領域OB3、OB4(図12)とを含む領域を変換領域W5A(図10)として設定(分離)している。そして、変換部M160は、変換領域W5Aの色を変換する。この結果、例えば、有効下地領域W5には含まれずに、オブジェクト領域の内側に含まれる下地領域を適切に変換することができる。例えば、図12に示す第4オブジェクト領域OB4の内側の下地領域PS2の色を適切に除去することができる。
判断部M115は、構造木を生成することによって、有効下地領域の包含関係、例えば、有効下地領域W2、W5が、有効下地領域W1に囲まれているか否かを判断する。そして、有効下地領域W2、W5が、有効下地領域W1に囲まれている場合(図4)に、分離部M110の設定部M116は、有効下地領域W1と有効下地領域W1に囲まれた領域(有効下地領域W1の塗りつぶし領域W1A)から、有効下地領域W2、W5と有効下地領域W2、W5に囲まれた領域(有効下地領域W2、W5の塗りつぶし領域W2A、W5A)を除いた領域(領域W1B)を、変換領域する(図10)。この結果、内側の第1および第2下地領域UA1、UA2の影響を受けることなく、外側の第3下地領域UA3(図12)の色を適切に変換することができる。
さらに、設定部M116は、有効下地領域W2と有効下地領域W2に囲まれた領域(有効下地領域W2の塗りつぶし領域W2A)を、変換領域に設定(分離)する。この結果、外側の有効下地領域W1の影響を受けることなく、内側の有効下地領域W2を含む変換領域に含まれる下地領域の色を適切に変換することができる。
さらに、同種領域分離部M113は、二値化処理によって、互いに隣接する複数の同種画素(黒画素や白画素)で構成される同種領域(黒画素領域や白画素領域)(図4)を、1つの領域として分離する。設定部M116は、これらの同種領域を組み合わせて、複数の変換領域W2A、W5A、W1A(図10)を設定する。したがって、適切に複数の変換領域を設定することができる。
さらに、生成部M112は、対象画像GDのエッジ強度を表すエッジ画像データを生成する。同種領域分離部M113は、エッジ画像を二値化して同種領域を1つの領域として分離する。上記構成によれば、エッジ画像を用いて、適切に複数の変換領域を設定することができる。具体的には、対象画像GDにおいて、色味が異なる複数の下地領域の境界にエッジを作ることができるので、対象画像GDにおいて当該境界に境界線が現れていなくても、色味が異なる複数の下地領域を、適切に複数の有効下地領域に分離することができる。
さらに、分離部M110の特定部M114は、特定対象の白画素領域(図4)に外接する矩形の面積が基準値より大きい場合に、特定対象の白画素領域を有効下地領域であると特定する。したがって、特定部M114は、有効下地領域を適切に特定することができる。なお、特定部M114は、特定対象の白画素領域の外接矩形の面積に代えて、白画素領域そのものの面積(画素数)が基準値より大きいか否かによって、有効下地領域であるか否かを判断しても良い。
さらに、取得部M140は、各有効下地領域の色分布を用いて、特徴色TCを取得する。そして、当該特徴色TCを色変換の閾値として用いる。この結果、各変換領域の色変換に用いる閾値を適切に取得することができる。
変換部M160は、各変換領域の構成画素のうち、対応する閾値である特徴色TCより濃度が低い色を表す色値を、白色に変換する。この結果、下地領域の色を適切に除去することができる。
変換部M160は、変換領域の構成画素のうち、特徴色TC(RU、GU、BU)以上、かつ、変換下限色TL(RL、GL、BU)以下の濃度を有する画素の色は、変換下限色との差が大きいほど白色に近づくように変換する(図11)。この結果、変換処理によって、色が除去された領域(下地領域)と、色が除去されない領域(オブジェクト領域)との境界に不自然なエッジが現れること抑制することができる。
さらに、設定部M116は、構造木STに表された各有効下地領域の包含関係に基づいて、対象画像GDの内側から順次に変換領域を設定する。この結果、容易に適切な変換領域を順次に設定していくことができる。
B.変形例:
(1)下地領域が複数の有効下地領域に分離される分離条件は、上記実施例では、対象画像GDの下地領域が、複数の異なる白画素領域にラベリングされ、さらに、これらの複数の白画素領域のうちの2以上の領域の外接矩形の面積が判定閾値T1より大きいことである。分離条件はこれに限らず、様々な条件が採用され得る。例えば、さらに、有効下地領域の候補となる複数の領域が一定の色味を有していることを、条件に加えても良い。
(2)同種領域分離部M113は、黒画素領域と白画素領域の2種類に対象画像GDを分離しているが、これに代えて、3種類以上の画素領域に対象画像GDを分離しても良い。一般的に言えば、同種領域は同種画素で構成され、同種画素は、色値(RGBなどの成分値)が同種画素ごとに定められた同種範囲にある画素であれば良い。
(3)上記実施例において、さらに、画像処理部M100は、対象画像GDにおいて、オブジェクト領域を特定し、さらに、オブジェクト領域の属性を判定する処理を実行しても良い。この場合には、画像処理部M100は、オブジェクト領域が、例えば、文字画像を表す文字領域であるか、非文字領域であるかを判定する。非文字領域は、例えば、写真画像を表す領域、CGなどの描画画像を表す領域を含む。そして、設定部M116は、非文字領域と判定された領域は、変換領域から除外しても良い。こうすれば、写真領域に含まれる比較的濃度が低い色が、下地色変換処理によって変化してしまう不都合を避けることができる。
(4)上記実施例において、対象画像GDの種類などに応じて、適宜に、画像処理の一部を省略しても良い。例えば、図2のステップS150のエッジ抽出処理は、色味が異なる下地領域の境界線が現れている画像では、省略されても良い。また、ステップS400の黒画素領域を結合する処理は、省略されても良い。
(5)上記実施例の変換部M160は、変換領域の下地領域の色を白色に変換しているが、白色に限らず他の色に変換しても良い。例えば、変換部M160は、変換領域の下地領域の色を、オレンジなどの暖色系の色に変換しても良い。こうすれば、例えば、文字画像の文書などの下地色を読みやすく目に優しい色に変換することができる。
(6)画像処理部M100の機能を実現する装置は、複合機200に限らず、様々な装置、例えば、プリンタ、デジタルカメラ、スキャナなどの画像関連機器の内部のコンピュータ、あるいは、汎用のパーソナルコンピュータ、サーバなどの計算機であっても良い。また、1つの筐体の装置に限らず、複数の筐体内にそれぞれ配置された複数の計算機を含む計算機システム(例えば、いわゆるクラウドコンピューティングを実現する分散型の計算機システム)によって、画像処理部M100の機能が実現されても良い。この場合には、画像処理部M100の機能を実現する計算機システムの全体が、請求項における画像処理装置に対応する。
(7)上記実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。
(8)上記実施例および変形例において、画像処理部M100の機能を実現するコンピュータプログラム212は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納された形で提供することができる。「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」は、メモリーカードやCD−ROMのような携帯型の記録媒体に限らず、各種のRAMやROM等のコンピュータ内の内部記憶装置や、ハードディスクドライブ等のコンピュータに接続されている外部記憶装置も含んでいる。
以上、実施例、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれる。
200...複合機、210...CPU、212...コンピュータプログラム、214...画像データ、220...外部記憶装置、220...内部記憶装置、230...内部記憶装置、240...プリンタ部、241...バッファ領域、250...スキャナ部、260...操作部、270...表示部、280...通信部、290...外部記憶装置、300...デジタルカメラ、400...パーソナルコンピュータ、M100...画像処理部、M110...分離部、M140...取得部、M160...変換部、M112...生成部、M113...同種領域分離部、M114...特定部、M115...判断部、M116...設定部、M150...判断部

Claims (10)

  1. 所定の分離条件を用いて、画像データが表す対象画像を、第1の変換領域と第2の変換領域とを含む複数の変換領域に分離する分離部であって、前記第1の変換領域は、第1の下地領域を含み、前記第2の変換領域は、第2の下地領域を含む、前記分離部と、
    前記分離部によって前記対象画像が前記第1の変換領域と前記第2の変換領域とに分離された場合に、前記第1の下地領域の色を用いて第1の閾値を取得し、前記第2の下地領域の色を用いて第2の閾値を取得する取得部と、
    前記第1の変換領域の色を前記第1の閾値を用いて変換し、前記第2の変換領域の色を前記第2の閾値を用いて変換する変換部と、
    を備える、画像処理装置。
  2. 請求項1に記載の画像処理装置であって、
    前記対象画像が、前記第1の下地領域に囲まれたオブジェクトを含むオブジェクト領域を含む場合には、
    前記分離部は、前記第1の下地領域と前記オブジェクト領域とを含む領域を、前記第1の変換領域として分離し、
    前記変換部は、前記第1の閾値を用いて、前記第1の下地領域と前記オブジェクト領域とを含む前記第1の変換領域の色を変換する、画像処理装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の画像処理装置であって、
    前記分離部は、
    前記第1の下地領域が前記第2の下地領域に囲まれているか否かを判断する判断部を備え、
    前記判断部によって前記第1の下地領域が前記第2の下地領域に囲まれていると判断された場合に、前記分離部は、前記第2の下地領域と前記第2の下地領域に囲まれた領域とから、前記第1の下地領域と前記第1の下地領域に囲まれた領域を除いた領域を、前記第2の変換領域として分離する、画像処理装置。
  4. 請求項3に記載の画像処理装置であって、
    前記分離部は、前記第1の下地領域と前記第1の下地領域に囲まれた領域を、前記第1の変換領域として分離する、画像処理装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の画像処理装置であって、
    前記分離部は、
    互いに隣接する複数の同種画素で構成される同種領域を1つの領域として分離する同種領域分離部であって、各同種画素は、色値が、同種画素ごとに定められた同種範囲にある画素である、前記同種領域分離部と、
    前記同種領域分離部により分離された複数の前記同種領域に対応する領域を、前記第1の変換領域と前記第2の変換領域とに設定する設定部と、
    を備える、画像処理装置。
  6. 請求項5に記載の画像処理装置であって、
    前記分離部は、前記対象画像のエッジ強度を表すエッジ画像を生成する生成部を備え、
    前記同種領域分離部は、前記エッジ画像における前記同種領域を1つの領域として分離する、画像処理装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の画像処理装置であって、さらに、
    前記分離部は、前記対象画像の中から前記第1の下地領域と前記第2の下地領域とを特定する特定部であって、特定対象の領域の面積が第1の基準値より大きい場合、および、特定対象の領域に外接する矩形の面積が第2の基準値より大きい場合のうちの少なくとも一方の場合に、第1の下地領域と第2の下地領域とであると特定する、前記特定部を備える、画像処理装置。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の画像処理装置であって、
    前記取得部は、前記第1の下地領域の色分布を用いて前記第1の閾値を取得し、前記第2の下地領域の色分布を用いて前記第2の閾値を取得する、画像処理装置。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の画像処理装置であって、
    前記変換部は、前記第1の変換領域を構成する画素のうちの第1種の画素の色値を特定値に変換し、前記第2の変換領域を構成する画素のうちの第2種の画素の色値を特定値に変換し、
    前記第1種の画素は、前記第1の閾値に対応する色より濃度が低い色を表す色値を有する画素であり、前記第2種の画素は、前記第2の閾値に対応する色より濃度が低い色を表す色値を有する画素である、画像処理装置。
  10. 所定の分離条件を用いて、画像データが表す対象画像を、第1の変換領域と第2の変換領域とを含む複数の変換領域に分離する分離機能であって、前記第1の変換領域は、第1の下地領域を含み、前記第2の変換領域は、第2の下地領域を含む、前記分離機能と、
    前記分離機能によって前記対象画像が前記第1の変換領域と前記第2の変換領域とに分離された場合に、前記第1の下地領域の色を用いて第1の閾値を取得し、前記第2の下地領域の色を用いて第2の閾値を取得する取得機能と、
    前記第1の変換領域の色を前記第1の閾値を用いて変換し、前記第2の変換領域の色を前記第2の閾値を用いて変換する変換機能と、
    をコンピュータに実現させるコンピュータプログラム。
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