JP5885632B2 - 静電潜像現像用トナーの製造方法 - Google Patents
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Description
(I)結着樹脂の微粒子と、離型剤の微粒子と、を水性媒体中で凝集させて微粒子凝集体を形成させるか、又は結着樹脂と離型剤とを含む微粒子を水性媒体中で凝集させて微粒子凝集体を形成させて、微粒子凝集体を含む水性媒体分散液(A)を得る、微粒子凝集体形成工程;及び、
(II)前記微粒子凝集体を水性媒体中で、前記結着樹脂のガラス転移点(Tg)以上である合一化温度(tu)に加熱して、前記微粒子凝集体に含まれる成分を合一化させて、トナー粒子を含む水性媒体分散液(B)を得る、合一化工程、
を含み、
前記合一化温度(tu)での、前記結着樹脂の粘度(ρRu)と、前記離型剤の粘度(ρWu)とが、ρRu/ρWu≦1の関係を満たし、
前記結着樹脂の融点(Tm)での、前記結着樹脂の粘度(ρRm)と、前記離型剤の粘度(ρWm)とが、ρRm/ρWm≧5の関係を満たす、
静電潜像現像用トナーの製造方法に関する。
本発明のトナーの製造方法は、
(I)結着樹脂の微粒子と、離型剤の微粒子と、を水性媒体中で凝集させて微粒子凝集体を形成させるか、又は結着樹脂と離型剤とを含む微粒子を水性媒体中で凝集させて微粒子凝集体を形成させて、微粒子凝集体を含む水性媒体分散液(A)を得る、微粒子凝集体形成工程;及び、
(II)微粒子凝集体を水性媒体中で、結着樹脂のガラス転移点(Tg)以上である合一化温度(tu)に加熱して、微粒子凝集体に含まれる成分を合一化させて、トナー粒子を含む水性媒体分散液(B)を得る、合一化工程、
を含む。
そして、合一化温度(tu)での、結着樹脂の粘度(ρRu)と、離型剤の粘度(ρWu)とが、ρRu/ρWu≦1の関係を満たし、
結着樹脂の融点(Tm)での、結着樹脂の粘度(ρRm)と、離型剤の粘度(ρWm)とが、ρRm/ρWm≧5の関係を満たす。
以下、本発明の静電潜像現像用トナーの製造方法において使用されるトナー材料、及び静電潜像現像用トナーの製造方法について順に説明する。
本発明のトナーの製造方法により得られるトナーは、結着樹脂と、離型剤とを必須に含み、合一化温度(tu)での、結着樹脂の粘度(ρRu)と、離型剤の粘度(ρWu)とが、ρRu/ρWu≦1の関係を満たし、且つ、結着樹脂の融点(Tm)での、結着樹脂の粘度(ρRm)と、離型剤の粘度(ρWm)とが、ρRm/ρWm≧5の関係を満たす。また、本発明のトナーの製造方法により得られるトナーは、必要に応じ、着色剤、電荷制御剤、磁性粉のような成分を含んでいてもよい。
トナーに含まれる結着樹脂は、(II)合一化工程における合一化温度(tu)での、結着樹脂の粘度(ρRu)と、離型剤の粘度(ρWu)とが、所定の関係を満たし、且つ、結着樹脂の融点(Tm)での、結着樹脂の粘度(ρRm)と、離型剤の粘度(ρWm)とが、所定の関係を満たす樹脂であれば、特に制限されない。結着樹脂の具体例としては、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレンアクリル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、N−ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂のような熱可塑性樹脂が挙げられる。これらの樹脂の中でも、トナーの帯電性、用紙に対する定着性の面から、スチレンアクリル系樹脂、及びポリエステル樹脂が好ましい。以下、スチレンアクリル系樹脂、及びポリエステル樹脂について説明する。
高化式フローテスター(CFT−500D(株式会社島津製作所製))を用いて、結着樹脂(トナー)の融点の測定を行う。具体的には、以下のようにして結着樹脂の融点を測定する。トナー1.5gを試料として用い、高さが1.0mmで直径0.5mmのダイを使用する。そして、昇温速度1℃/min、予熱時間300秒、荷重10kg、測定温度範囲35℃以上200℃以下の条件で測定を行う。フローテスターを用いた結着樹脂の測定により得られた、温度(℃)とストローク(mm)とに関するS字カーブより、結着樹脂の融点を読み取る。
本発明の静電潜像現像用トナーは、定着性や耐オフセット性を向上させる目的で、離型剤を含む。離型剤の種類は、(II)合一化工程における合一化温度(tu)での、結着樹脂の粘度(ρRu)と、離型剤の粘度(ρWu)とが所定の関係を満たし、且つ、結着樹脂の融点(Tm)での、結着樹脂の粘度(ρRm)と、離型剤の粘度(ρWm)とが、所定の関係を満たす樹脂であれば、特に限定されない。
本発明のトナーの製造方法に用いられる結着樹脂、及び離型剤は、(II)合一化工程における合一化温度(tu)での、結着樹脂の粘度(ρRu)と、離型剤の粘度(ρWu)とが、ρRu/ρWu≦1の関係を満たし、且つ、
結着樹脂の融点(Tm)での、結着樹脂の粘度(ρRm)と、離型剤の粘度(ρWm)とが、ρRm/ρWm≧5の関係を満たす。
本発明の静電潜像現像用トナーに含まれる着色剤は、トナー粒子の色に合わせて、公知の顔料や染料を用いることができる。トナーに添加することができる好適な着色剤の具体例としては以下の着色剤が挙げられる。
本発明の静電潜像現像用トナーは、必要に応じ、電荷制御剤を含んでいてもよい。電荷制御剤は、トナーの帯電レベルの安定性や、所定の帯電レベルに短時間でトナーを帯電可能か否かの指標となる帯電立ち上がり特性を向上させ、耐久性や安定性に優れたトナーを得る目的で使用される。トナーを正帯電させて現像を行う場合、正帯電性の電荷制御剤が使用され、トナーを負帯電させて現像を行う場合、負帯電性の電荷制御剤が使用される。
本発明の方法により得られる静電潜像現像用トナーには、所望により、磁性粉を配合することができる。磁性粉の種類は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。好適な磁性粉の例としては、フェライト、マグネタイトのような鉄;コバルト、ニッケルのような強磁性金属;鉄、及び/又は強磁性金属を含む合金;鉄、及び/又は強磁性金属を含む化合物;熱処理のような強磁性化処理を施された強磁性合金;二酸化クロムが挙げられる。
本発明の方法により得られる静電潜像現像用トナーは、所望によりその表面を外添剤により処理されていてもよい。外添剤の種類は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来からトナー用に使用されている外添剤から適宜選択できる。好適な外添剤の具体例としては、シリカや、アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウムのような金属酸化物が挙げられる。これらの外添剤は、2種以上を組み合わせて使用できる。また、これらの外添剤は、アミノシランカップリング剤やシリコーンオイルのような疎水化剤により疎水化して使用することもできる。疎水化された外添剤を用いる場合、高温高湿下でのトナーの帯電量の低下を抑制しやすく、また、流動性に優れるトナーを得やすい。
本発明の方法により得られる静電潜像現像用トナーは、所望のキャリアと混合して2成分現像剤として使用することもできる。2成分現像剤を調製する場合、磁性キャリアを用いるのが好ましい。
本発明の静電潜像現像用トナーの製造方法は、以下の工程(I)及び(II)を少なくとも含む。
(I)結着樹脂の微粒子と、離型剤の微粒子と、を水性媒体中で凝集させて微粒子凝集体を形成させるか、又は結着樹脂と離型剤とを含む微粒子を水性媒体中で凝集させて微粒子凝集体を形成させて、微粒子凝集体を含む水性媒体分散液(A)を得る、微粒子凝集体形成工程;及び、
(II)微粒子凝集体を水性媒体分散液中で、結着樹脂のガラス転移点(Tg)以上である合一化温度(tu)に加熱して、微粒子凝集体に含まれる成分を合一化させて、トナー粒子を含む水性媒体分散液(B)を得る、合一化工程。
工程(III):工程(II)で得られたトナーを洗浄する、洗浄工程。
工程(IV):工程(II)で得られたトナーを乾燥する、乾燥工程。
工程(V):工程(II)で得られたトナーの表面に外添剤を付着させる、外添工程。
工程(I)では、結着樹脂の微粒子と、離型剤の微粒子と、を水性媒体中で凝集させて微粒子凝集体を形成させるか、又は結着樹脂と離型剤とを含む微粒子を水性媒体中で凝集させて微粒子凝集体を形成させて、微粒子凝集体を含む水性媒体分散液(A)を得る。
微粒子凝集体を形成させる方法は、特に限定されず、従来知られる方法から適宜選択できる。結着樹脂の微粒子、離型剤の微粒子、及び結着樹脂と離型剤とを含む微粒子は、これらの成分又はこれらの成分を含む組成物が、所望のサイズに微粒子化された、微粒子の水性媒体分散液として調製されるのが好ましい。また、微粒子を凝集させる際には、必要に応じて、前述の、結着樹脂の微粒子、離型剤の微粒子、及び結着樹脂と離型剤とを含む微粒子と共に、着色剤の微粒子を用いることも好ましい。
まず、結着樹脂を、その融点以上の温度まで加熱して、結着樹脂の溶融液を得る。結着樹脂を溶融させる温度は、結着樹脂が均一に溶融する限り特に限定されないが、結着樹脂の融点+10℃以上融点+40℃以下の温度が好ましい。
R1−O−(CH2CH2O)p−SO3M・・・(1)
(式(1)中、R1はアルキル基であり、Mは1価のカチオンであり、pは1〜50の整数である。)
以下、離型剤の微粒子の水性媒体分散液を調製する方法の好適な例について説明する。離型剤の微粒子の水性媒体分散液を調製する方法は、以下に説明する方法に限定されない。
以下、結着樹脂と離型剤とを含む微粒子の水性媒体分散液を調製する方法の好適な例について説明する。結着樹脂と離型剤とを含む微粒子を調製する方法は、以下に説明する方法に限定されない。
以下、着色剤の微粒子の水性媒体分散液を調製する方法の好適な例について説明する。着色剤の微粒子を調製する方法は、以下に説明する方法に限定されない。
上述した種々の微粒子を用いて、結着樹脂の微粒子と、離型剤の微粒子とを含む微粒子の水性媒体分散液か、又は、結着樹脂と離型剤とを含む微粒子の水性媒体分散液を調製した後、微粒子の水性媒体分散液に含まれる微粒子を凝集させて、微粒子凝集体を形成させ、微粒子凝集体を含む水性媒体分散液(A)を得る。なお、微粒子凝集体は、必要に応じ、さらに着色剤の微粒子を含んでいてもよい。
微粒子の合一化工程では、工程(I)で得られる微粒子凝集体を水性媒体中で、結着樹脂のガラス転移点(Tg)以上である合一化温度(tu)に加熱して、微粒子凝集体に含まれる成分を合一化させて、トナー粒子を含む水性媒体分散液(B)を得る。また、合一化工程では、微粒子凝集体を加熱することにより、微粒子凝集体の形状が次第に球形に近づいていく。温度上昇により結着樹脂の溶融粘度が低下し、表面張力によって球形化の方向に微粒子凝集体の形状変化が起こるためである。加熱時の温度と時間を制御することで、得られるトナー粒子の円形度を所望の値に制御可能である。
工程(II)で得られたトナー粒子は、必要に応じて、水により洗浄される。洗浄方法は特に限定されず、以下のような方法が挙げられる。つまり、トナー粒子の分散液から、固液分離によりトナー粒子をウエットケーキとして回収し、得られたウエットケーキを水により洗浄する方法や、トナー粒子の分散液中のトナー粒子を沈降させ、上澄み液を水と置換し、置換後にトナー粒子を水に再分散させる方法である。中でもフィルタープレス装置を用いた洗浄が好適である。
工程(II)で得られたトナー粒子は、必要に応じて乾燥される。トナー粒子を乾燥する方法は特に限定されない。好適な乾燥方法としては、スプレードライヤー、流動層乾燥機、真空凍結乾燥器、減圧乾燥機のような乾燥機を用いる方法が挙げられる。これらの方法の中では、乾燥中のトナー粒子の凝集を抑制しやすいことからスプレードライヤーを用いる方法がより好ましい。スプレードライヤーを用いる場合、トナー粒子の分散液と共に、シリカのような外添剤の分散液を噴霧することによって、トナー粒子の表面に外添剤を付着させることができる。
本発明の方法により製造された静電潜像現像用トナーは、必要に応じてその表面に外添剤が付着したものであってもよい。外添剤をトナー粒子の表面に付着させる方法は特に限定されない。好適な方法としては、ヘンシェルミキサーやナウターミキサーのような混合機により、外添剤がトナー表面に埋没しないように条件を調整してトナー粒子と外添剤を混合する方法が挙げられる。
〔工程(I):微粒子凝集体形成工程〕
(結着樹脂微粒子の水性媒体分散液の調製方法)
後述する結着樹脂r−1〜r−4を用いて、表1に記載の平均粒子径の結着樹脂微粒子の水性媒体分散液R−1〜R−4を調製した。
表1に記載の種類の結着樹脂1000gを、温度調整用のジャケットを備えた加熱混錬装置(TK ハイビスディスパーミックス HM−3D−5(プライミクス株式会社製))に投入した。結着樹脂を投入する際、加熱混錬装置の温度を25℃に調整した。結着樹脂を、公転20rpm、自転48rpmで撹拌しながら120℃まで加熱して、溶融させた。その後、溶融液にトリエタノールアミン(塩基性化合物)80gと、ラウリル硫酸ナトリウム(界面活性剤、エマール 0(花王株式会社製))の濃度25質量%の水溶液80gとを添加した後、公転40rpm、自転97rpmで15分撹拌を続けた(以降、同一の速度で撹拌)。その後、98℃のイオン交換水2870gを50g/分の速度で、溶融液に加え、樹脂の乳化液を得た。その後、5℃/分の速度で50℃まで乳化液を冷却して、結着樹脂微粒子の水性媒体分散液を得た。得られた結着樹脂微粒子の水性媒体分散液の固形分濃度は25質量%であった。樹脂の微粒子の平均粒子径は、粒子径測定装置(LA−950(株式会社堀場製作所製))を用いて測定した。
結着樹脂r−1として、以下のポリエステル樹脂の粉末を用いた。
数平均分子量(Mn):2,600
質量平均分子量(Mw):12,000
分子量分布(Mw/Mn):4.6
ガラス転移点(Tg):52℃
融点(Tm):90℃
酸価:20.5mgKOH/g
結着樹脂r−2として、以下のポリエステル樹脂の粉末を用いた。
数平均分子量(Mn):2,400
質量平均分子量(Mw):11,500
分子量分布(Mw/Mn):4.79
ガラス転移点(Tg):47℃
融点(Tm):90℃
酸価:22.5mgKOH/g
結着樹脂r−3として、以下のポリエステル樹脂の粉末を用いた。
数平均分子量(Mn):3,100
質量平均分子量(Mw):24,000
分子量分布(Mw/Mn):7.74
ガラス転移点(Tg):58℃
融点(Tm):110℃
酸価:15.5mgKOH/g
結着樹脂r−4として、以下のスチレンアクリル樹脂の粉末を用いた。
数平均分子量(Mn):4,000
質量平均分子量(Mw):17,000
分子量分布(Mw/Mn):4.25
ガラス転移点(Tg):50℃
融点(Tm):90℃
表2に記載の種類の離型剤を用いて、表2に記載の平均粒子径の離型剤微粒子の水性媒体分散液W−1〜W−3を調製した。
表2に記載の種類の離型剤200gと、ラウリル硫酸ナトリウム(エマール 0(花王株式会社製))20gと、イオン交換水780gとを混合し、混合物を90℃に加熱した後、ホモジナイザー(ウルトラタラックス T50(IKA社製))を用いて5分間乳化処理を行い、エマルジョンを得た。その後、エマルジョンを、温度調整機能を備えた高圧ホモジナイザー(NV−200(吉田機械興業株式会社製))に投入し、100℃の温度条件化、吐出圧力100Paにて剪断乳化を行い、離型剤微粒子の水性媒体分散液を得た。得られた離型剤微粒子の水性媒体分散液の固形分濃度は10質量%であった。なお、離型剤微粒子の粒子径は、結着樹脂微粒子の粒子径と同様の方法により測定した。
着色剤として顔料(シアン顔料、C.I.ピグメントブルー15:3(銅フタロシアニン))100gと、ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム(エマール E27C(花王株式会社製))20gと、イオン交換水380gとを混合し、ウルトラアペックスミル(寿工業株式会社製)を用いて、2時間分散処理を行い、着色剤微粒子分散液を得た。得られた着色剤微粒子の水性媒体分散液の固形分濃度は20質量%であった。また、着色剤微粒子分散液に含まれる着色剤微粒子の平均粒子径は113nmであった。なお、着色剤微粒子の粒子径は、結着樹脂微粒子の粒子径と同様の方法により測定した。
得られた微粒子凝集体の水性媒体分散液に、濃度5質量%のラウリル硫酸ナトリウム(エマール 0(花王株式会社製))水溶液100gを一度に添加した。次いで、0.2℃/分の昇温速度で、微粒子凝集体の水性媒体分散液を68℃まで昇温させた。68℃まで昇温した後、同温度で1時間撹拌することにより、微粒子凝集体に含まれるトナー成分を合一化させると共に、微粒子凝集体の形状を球状に制御した。その後、微粒子凝集体の水性媒体分散液を、10℃/分の速度で、25℃まで冷却し、形状制御された微粒子凝集体をトナー粒子として含む、水性媒体分散液を得た。実施例1で得られた、トナー粒子を含む水性媒体分散液中のトナー粒子の平均粒子径は、5.5μmであり、円形度は0.980であった。なお、トナー粒子の粒子径は、結着樹脂微粒子の粒子径と同様の方法により測定し、トナー粒子の円形度は、フロー式粒子像分析装置(FPIA−3000(シスメックス株式会社製))を用いて測定した。
ブフナーロートを用いて、トナー粒子を含む水性媒体分散液からトナーのウエットケーキをろ取した。トナーのウエットケーキを再度イオン交換水に分散させてトナーを洗浄した。トナーのイオン交換水による同様の洗浄を6回繰り返した。
トナーのウエットケーキを、濃度50質量%のエタノール水溶液に分散させてスラリーを調製した。得られたスラリーを連続式表面改質装置(コートマイザー(フロイント産業株式会社製))に供給することにより、スラリー中のトナー粒子を乾燥させて、トナーを得た。コートマイザーによる乾燥条件は、熱風温度45℃、ブロアー風量2m3/分であった。
トナー100質量部と、外添剤(RA200H(日本アエロジル株式会社製))2質量部とを、ヘンシェル10B(日本コークス工業株式会社製)を用いて、撹拌速度3,000rpm、5分間混合して外添剤を付着させた。
実施例1〜8、及び比較例1〜3で得られたトナーについて、以下の方法に従って、耐熱保存性、及び離型剤含有量を評価した。実施例1〜8、及び比較例1〜3のトナーの耐熱保存性、及び離型剤含有量の評価結果を、表6〜8に記す。
トナー3gを、容量20mlのポリ容器に秤量し、50℃に設定された恒温器内に3時間静置した後、25℃65%RHの環境下で30分間静置し、耐熱保存性評価用のトナーを得た。その後、目開き105μm、63μm、及び45μmの篩を、目開きの小さいものから順に上に重ねて用い、目開き105μmの篩に耐熱保存性評価用のトナーを載せて、パウダーテスター(ホソカワミクロン株式会社製)を用いて、振動目盛り5にて30秒間、篩別を行った。篩別後、目開き105μmの篩に残ったトナーの質量(T1(g))、63μmの篩に残ったトナーの質量を(T2(g))、及び45μmの篩に残ったトナーの質量(T3(g))それぞれ秤量し、下記式によりトナーの凝集度を測定した。
T1/3×100=C1
T2/3×100×3/5=C2
T3/3×100×1/5=C3
トナーの凝集度(%)=C1+C2+C3
耐熱保存性の評価は、下記の基準により評価し、○、及び△の評価を合格、×の評価を不合格とした。
○:トナーの凝集度が5%未満。
△:トナーの凝集度が5%以上、15%未満。
×:トナーの凝集度が15%以上。
測定装置として示差走査熱量計(DSC−6200(セイコーインスツルメンツ株式会社製))を用い、トナーの吸熱曲線を、ASTM D3418−8に準拠して測定した。測定試料10mgをアルミパン中に入れ、リファレンスとして空のアルミパンを使用した。測定温度範囲40〜200℃、昇温速度10℃/minで常温常湿下にて測定して得られたトナーの吸熱曲線より離型剤含有量(質量%)を求めた。
また、実施例1〜8、及び比較例1〜3で得られたトナーを用いて、以下の方法に従って、初期のトナー帯電量、画像濃度、及びかぶり濃度と、連続画像形成後のトナー帯電量、画像濃度、及びかぶり濃度と、を評価した。評価機として、カラープリンター(FS−C5300DN(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製))を用いた。被記録媒体には、普通紙(C2(富士ゼロックス株式会社製))を用いた。なお、評価は、以下の方法に従って調製した2成分現像剤を用いて行った。実施例1〜8、及び比較例1〜3のトナーの評価結果を、表6〜8に記す。
(キャリアの調製)
現像剤用キャリア(FS−C5300DN用キャリア)と、キャリアの質量に対して8質量%のトナーとを、ロッキングミキサー(RM−10(愛知電機株式会社製))を用いて、常温常湿条件下において、回転数78rpmで30分間混合して、2成分現像剤を得た。
評価機により、28℃80%RHの環境下で、被記録媒体に画像評価パターンを形成して初期画像を得た。その後、28℃80%RHの環境下、印字率4%で1万枚連続印字した後に、被記録媒体に画像評価パターンを形成して連続画像形成後の画像(以下「耐久評価後画像」と称す)を得た。初期画像、及び耐久評価後画像の画像評価パターンにおけるソリッド画像の画像濃度を、反射濃度計(RD914(グレタグマクベス社製))により測定した。画像濃度を以下の基準により評価した。○、及び△を合格とし、×を不合格とした。
○:1.40以上。
△:1.20以上、1.40未満。
×:1.20未満
画像濃度評価において得た、初期画像、及び耐久評価後画像が形成された被記録媒体の非画像部の画像濃度を反射濃度計(RD914(グレタグマクベス社製))により測定した。非画像部の画像濃度から画像出力前の白紙の画像濃度を差し引いた値をかぶり濃度とした。かぶり濃度を以下の基準により評価した。○、及び△を合格とし、×を不合格とした。
○:0.003以下。
△:0.003超、0.007以下。
×:0.007超。
28℃80%RHの環境下にて、調製例1で調製した2成分現像剤のトナーの帯電量を測定した。次いで、連続画像形成後にカラープリンターの現像装置の現像スリーブ表面から採取したトナーの帯電量を測定した。帯電量の測定はQMメーター(MODEL 210HS−1(TREK社製))を用いて行った。
また、実施例1〜8、及び比較例1〜3で得られたトナーを用いて、以下の方法に従って、低温定着性と、耐高温オフセット性とを評価した。評価機として、定着装置を取り外したカラー複合機(TASKalfa 550ci(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製))の改造機を用いた。また、定着試験器として上記評価機から取り外した定着装置に外部駆動装置、及び定着温度制御装置を設置したものを用いた。被記録媒体には、普通紙(C2(富士ゼロックス株式会社製))を用いた。なお、評価は、上記の方法に従って調製した2成分現像剤を用いて行った。実施例1〜8、及び比較例1〜3のトナーの評価結果を、表6〜8に記す。
評価機により、サイズ2cm×3cm、トナー載り量1.8g/cm2の未定着ベタ画像を被記録媒体(C2(富士ゼロックス株式会社製))に形成した。得られた未定着画像を、所定の温度に設定された定着試験器により、線速275mm/秒の条件で定着させた。定着後の画像を、画像部が内側となるように半分に折り曲げ、底面を布帛により被覆された1kgの重りにより、折り目上を5往復摩擦した。次いで、紙を広げ、画像部を重りにより5往復摩擦した。折り曲げ部のトナーの剥がれが1mm以内を合格と判定し、1mm超を不合格と判定した。定着温度を90℃から5℃刻みで上げて評価を行い、トナーの剥がれが合格と判定される最低の定着温度を、最低定着温度として、以下の評価基準により低温定着性を評価した。○、及び△を合格とし、×を不合格とした。
○:最低定着温度が110℃未満。
△:最低定着温度が110℃以上、125℃未満。
×:最低定着温度が125℃以上。
低温定着性の評価と同様の評価機、定着試験機及び被記録媒体を用い、線速を49mm/秒とする他は、低温定着性の評価と同様の条件で形成した評価用画像(ベタ画像)を評価した。
定着温度を110℃から5℃刻みで上げていき、オフセットが発生しなかった最高温度を高温オフセット未発生温度として、以下の評価基準により耐高温オフセット性を評価した。○、及び△を合格とし、×を不合格とした。
○:高温オフセット未発生温度が140℃以上。
△:高温オフセット未発生温度が115℃以上、140℃未満。
×:高温オフセット未発生温度が115℃未満。
Claims (3)
- 以下の工程(I)及び(II):
(I)結着樹脂の微粒子と、離型剤の微粒子と、を水性媒体中で凝集させて微粒子凝集体を形成させるか、又は結着樹脂と離型剤とを含む微粒子を水性媒体中で凝集させて微粒子凝集体を形成させて、微粒子凝集体を含む水性媒体分散液(A)を得る、微粒子凝集体形成工程;及び、
(II)前記微粒子凝集体を水性媒体中で、前記結着樹脂のガラス転移点(Tg)以上である合一化温度(tu)に加熱して、前記微粒子凝集体に含まれる成分を合一化させて、トナー粒子を含む水性媒体分散液(B)を得る、合一化工程、
を含み、
前記合一化温度(tu)での、前記結着樹脂の粘度(ρRu)と、前記離型剤の粘度(ρWu)とが、ρRu/ρWu≦1の関係を満たし、
前記結着樹脂の融点(Tm)での、前記結着樹脂の粘度(ρRm)と、前記離型剤の粘度(ρWm)とが、ρRm/ρWm≧5の関係を満たし、
前記結着樹脂がポリエステル樹脂であり、
前記微粒子凝集体形成工程において、前記結着樹脂の微粒子、前記離型剤の微粒子を含有する水性媒体分散液、又は前記結着樹脂と離型剤とを含む微粒子を含有する水性媒体分散液のpHが8以上に調整された状態で、凝集剤の添加が行なわれ、
前記離型剤の含有量が、静電潜像現像用トナーの質量に対して14.5質量%以上27.8質量%以下である、静電潜像現像用トナーの製造方法。 - 前記結着樹脂は、ガラス転移点(Tg)が50℃以上65℃以下である、請求項1に記載の静電潜像現像用トナーの製造方法。
- 前記結着樹脂は、融点(Tm)が80℃以上100℃以下である、請求項1又は2に記載の静電潜像現像用トナーの製造方法。
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