(実施形態1)
本実施形態の埋込型照明器具10を、図1ないし図3を用いて説明する。本実施形態の埋込型照明器具10は、図1を用いて、埋込型照明器具10の構成を説明し、図2を用いて、天井裏面c2側から見た埋込型照明器具10を説明する。また、本実施形態の埋込型照明器具10の要部の特性について図3を用いて説明する。なお、図中において、同一の構成要素は、同一の符号を付している。また、図2では、図1の断熱材Iを省略している。
本実施形態の埋込型照明器具10は、図1および図2に示すように、天井材Cの埋込穴c1に埋め込み配置される照明器具本体2と、照明器具本体2に設けられ半導体発光素子を備えた光源部1とを有している。特に、本実施形態の埋込型照明器具10は、照明器具本体2と別体に設けられ天井材Cの天井裏面c2側と天井裏面c2側に設けられる断熱材Iとの間に配置可能な放熱部材3と、照明器具本体2側と放熱部材3とを接続し光源部1の熱を放熱部材3に熱伝達する伝熱材4とを有している。
これにより、本実施形態の埋込型照明器具10は、断熱構造の建物に設置する場合でも、より高い放熱性を確保することが可能となる。
より具体的には、本実施形態の埋込型照明器具10は、外形形状が有底円筒状の照明器具本体2を備えている。照明器具本体2は、有底の円筒部2aと、円筒部2aの開口端から外方へ突出する鍔部2bとを備えている。照明器具本体2は、天井材Cに貫設された埋込穴c1に円筒部2aを埋め込み、鍔部2bと天井材Cとを当接させている。なお、照明器具本体2は、照明器具本体2に設けた取り付け用板ばね(図示していない)と鍔部2bとで、天井材Cを挟持して天井材C側に埋め込み配置してもよいし、固定螺子などを用いて天井材C側に埋め込み配置してもよい。
また、照明器具本体2は、円筒部2aの内底面に、外形形状が円盤状の光源部1を配置している。光源部1は、熱伝導性に優れた材料(たとえば、アルミニウム、銅やステンレスなど)により形成された有底円筒状の外殻部1bと、外殻部1bの中央部に設けられた透光性のカバー部1aとを備えている。光源部1は、外殻部1bとカバー部1aとに囲まれた内部に半導体発光素子であるLED(図示していない)を複数個備えている。カバー部1aは、LEDを覆うように外殻部1bに取り付けられている。カバー部1aは、光源部1に備えられLEDから照射された光を外部に出射することができる。光源部1は、図示していない組立螺子により、光源部1の外殻部1bを照明器具本体2側に固定している。
なお、光源部1は、LEDと電気的に接続された一対の電線(図示していない)を外殻部1bの周部から導出させている。電線は、照明器具本体2に貫設させた貫設孔(図示していない)を通して外部と電気的に接続可能に構成している。
埋込型照明器具10は、外部から供給される電力を制御して光源部1に供給するため、点灯制御部(図示していない)を好適に備えている。点灯制御部は、たとえば、外部の商用交流電源から供給される交流電流をLEDの点灯に適したものになるように、AC−DCコンバータや電流制限抵抗などを用いて適宜に構成すればよい。
本実施形態の埋込型照明器具10は、照明器具本体2の上部(図1の紙面の上)側であって、光源部1に対応する照明器具本体2の外部に光源部1で生じた熱を伝熱する伝熱板6を好適に設けている。伝熱板6は、平面視が矩形状の平板に形成している(図2を参照)。伝熱板6は、熱伝導性に優れた材料(たとえば、アルミニウム、銅やステンレスなど)を用いている。また、本実施形態の埋込型照明器具10は、照明器具本体2と別体に、平面視が矩形状の放熱部材3を備えている。放熱部材3は、熱伝導性に優れた材料(たとえば、アルミニウム、銅やステンレスなど)を用いている。放熱部材3は、天井材Cの天井裏面c2側と天井裏面c2側に設けられる断熱材Iとの間に挿入し易いように平板状に形成している。また、平板状の放熱部材3は、より高い放熱性を確保しつつ天井材Cの埋込穴c1に挿入し易いように、天井材Cの直径よりも小さい幅で長さが長い長尺状としている。本実施形態の埋込型照明器具10では、照明器具本体2が埋め込み配置された天井材Cの埋込穴c1の近傍で埋込穴c1から離れた天井裏面c2に放熱部材3を接触配置している。
本実施形態の埋込型照明器具10は、光源部1からの熱が伝熱される伝熱板6と、放熱部材3とを伝熱材4たるヒートパイプで熱接続している。伝熱材4は、たとえば、外径が6mmの丸型ヒートパイプで構成しており、伝熱板6と放熱部材3とを熱接続させて光源部1で生じた熱を放熱部材3側に熱伝導する。これにより、埋込型照明器具10は、照明器具本体2、伝熱板6、伝熱材4、放熱部材3および天井材Cを順に介して光源部1の熱を放熱することが可能となる(図1の一点鎖線の矢印を参照)。
ここで、本実施形態の埋込型照明器具10と、図4に示す比較例の埋込型照明器具11とを比較して説明する。
比較例の埋込型照明器具11は、本実施形態の埋込型照明器具10と略同様の構成をしており、伝熱板6、伝熱材4、放熱部材3を備える代わりに、放熱部2eを照明器具本体2と一体に設けている。放熱部2eは、図示していない平面視において、複数枚の金属板からなる放熱フィン2e1を放射状に配置させた形状としている。埋込型照明器具11は、光源部1で生じた熱を放熱部2eの放熱フィン2e1を介して外部に放熱することが可能に構成している。
しかしながら、比較例の埋込型照明器具11は、断熱材Iが照明器具本体2を覆う状態の場合、照明器具本体2の周辺の空気が天井材Cと断熱材Iとの間に閉じ込められる。そのため、比較例の埋込型照明器具11は、放熱フィン2e1からの熱を天井材C側に放射するにしかすぎない。埋込型照明器具11は、埋込穴c1の大きさ寸法も限られているため、照明器具本体2の放熱性を確保するために照明器具本体2の高さ寸法を大きくして天井材Cと断熱材Iとの間の隙間Bを大きくして放熱させる空間の容積を確保せざるを得ない。そのため、埋込型照明器具11は、照明器具本体2の高さ寸法を大きく埋込型照明器具11全体が大型化する傾向にある。また、埋込型照明器具11は、アルミダイキャストなどで形成させた放熱部2eの放熱フィン2e1から光源部1の熱を放熱させるため、照明器具本体2が大型化した場合、重量も重く照明器具本体2の埋め込み設置が難くなるという弊害もある。さらに、比較例の埋込型照明器具11では、放熱フィン2e1からの放熱が不十分な場合、断熱材Iを切り欠くなどの対応を施す必要が生ずる場合もある。
ところで、天井材Cに施工される断熱材Iは、たとえば、ガラス繊維、木質繊維や鉱物を繊維状に加工した繊維系の断熱材や発泡プラスチック系の断熱材など種類も種々多様にある。比較例の埋込型照明器具11では、埋込型照明器具11全体の高さが高くなっている。そのため、埋込型照明器具11は、放熱部2eを備えた照明器具本体2の天井材Cの埋込穴c1への埋め込みに際し、天井裏面c2側に予め設けられた断熱材Iに損傷を与える可能性がある。断熱材Iは、断熱材Iが破れたり破損した場合、建物の断熱効果が低下する恐れもある。
これに対し、本実施形態の埋込型照明器具10は、照明器具本体2と別体に設けられた放熱部材3を有しているので、図4に示す埋込型照明器具11と比較して、照明器具本体2全体の高さを低く薄型化することが可能となる。
本実施形態の埋込型照明器具10は、断熱材Iが天井材Cの天井裏面c2側に配置された断熱構造の建物に設置する場合でも、比較例の埋込型照明器具11を設置する場合と比較して、天井材Cと断熱材Iとの間の隙間Aを比較例の隙間Bと比較して小さくさせることができる。そのため、埋込型照明器具10は、断熱材Iの損傷を抑制することができる。本実施形態の埋込型照明器具10では、放熱性を確保するために照明器具本体2を覆う断熱材Iの部分を切り欠くなどの対応を施す必要もない。したがって、本実施形態の埋込型照明器具10では、建物の高気密・高断熱化を阻害することもなく、断熱構造の建物に設置する場合でも、より高い放熱性を確保することが可能となる。
次に、本実施形態の埋込型照明器具10において、照明器具本体2の上面に断熱材Iを覆った状態で、放熱部材3が天井材Cと接触する放熱部材3の表面積(S)に対する光源部1の温度(Tc)を図3に示す。なお、埋込型照明器具10は、直径がφ150mmの照明器具本体2を用いて、光源部1への投入電力を7Wとしている。
本実施形態の埋込型照明器具10は、光源部1で生じた熱を伝熱板6、伝熱材4を介して放熱部材3から天井材C側に放熱する。図3では、天井裏面c2と接触させる放熱部材3を設けていない埋込型照明器具、表面積が異なる3種類の放熱部材3を天井裏面c2と接触させた埋込型照明器具10を示している。なお、天井裏面c2と接触する表面積が最も大きい放熱部材3は、19,600mm2(たとえば、縦140mm×横140mm)としている。図3からわかるように、埋込型照明器具は、放熱部材3を設けてない場合、室温(25℃)の状況下で光源部1の温度が約60℃となっている。本実施形態の埋込型照明器具10では、表面積が最も大きい放熱部材3の場合、光源部1の温度が52.6℃となっている。すなわち、本実施形態の埋込型照明器具10は、天井裏面c2と接触させる放熱部材3を設けていない埋込型照明器具と比較して、約7.4℃の温度を低下させることが可能となる。
以下、本実施形態の埋込型照明器具10の各構成について説明する。
光源部1は、外部の商用交流電源などからの電力により照明光を照射可能なものである。光源部1は、たとえば、プリント配線板を用いた実装基板上の配線パターン(図示していない)と電気的に接続させ実装させた複数個の半導体発光素子たるLEDを備えたものを用いることができる。
光源部1は、熱伝導性に優れた材料により形成された外殻部1bと、外殻部1bの中央部に設けられた透光性のカバー部1aとを備えて構成することができる。
カバー部1aは、LEDからの光を出射する部位を凸レンズ形状、プリズム形状や平凸レンズ形状など適宜の形状に形成して、LEDからの光を所定の配光にするレンズ効果を持たせてもよいし、平板状に形成したものでもよい。カバー部1aを構成する材料は、LEDから照射された光を外部に出射可能な透光性の材料として、アクリル樹脂やシリコーン樹脂などの透光性の樹脂材料やガラスを用いることができる。
外殻部1bは、たとえば、LEDが実装された実装基板を内部に収容するアルミダイキャスト製の構成とすることができる。なお、外殻部1bは、樹脂に比べて熱伝導性の高い材料として、アルミニウムだけに限らず、たとえば、銅やステンレスなどの金属により形成してもよい。本実施形態の埋込型照明器具10では、LEDで生じた熱を放熱する放熱部材3と光源部1とを別体に構成している。そのため、光源部1は、必ずしもアルミダイキャスト製の外殻部1bを用いる必要もなく、外殻部1bの一部を樹脂の成形により形成させてもよい。また、光源部1は、熱伝導性に優れ配線パターンなどが形成可能な板状の実装基板自体にLEDを実装させたものだけを用いてもよい。
本実施形態の埋込型照明器具10では、光源部1の平面視の形状を円形状としているが、これに限らず、たとえば、多角形状であってもよいし、楕円形状であってもよい。
光源部1は、照明器具本体2に備えた点灯制御部と、図示しない電線などを用いて電気的に接続させてもよい。なお、点灯制御部は、照明器具本体2に対して、螺子(図示しない)などにより適宜に機械的に固定することができる。
光源部1は、図示していないが、外部から各LEDに給電して発光可能なように、LEDと電気的に接続される一対の電線を備えている。複数個のLEDは、実装基板の一表面側で配線パターン(図示していない)などによりそれぞれ電気的に直列接続されている。なお、複数個のLEDは、電気的に直列接続させたものだけでなく、並列接続させたものでもよいし、直並列接続させたものでもよい。実装基板の一表面側における複数個のLEDは、平面視において、マトリックス状や千鳥状など適宜に配置させることができる。
なお、実装基板は、たとえば、セラミック基板を用いた場合、LEDで生じた熱をセラミック基板を介して熱拡散させることも可能となる。半導体発光素子は、たとえば、LEDチップやLD(Laser Diode)素子などを利用してもよい。光源部1は、複数個の半導体発光素子を備えて構成するだけでなく、一個の半導体発光素子で構成させることもできる。同様に、光源部1は、一種類の半導体発光素子だけでなく、異なる種類の半導体発光素子を備えた構成としてもよい。
また、光源部1として、たとえば、青色光や紫外線を発するLEDチップと、LEDチップから放射された光エネルギーにより励起されて、より長波長の光を放射する粒子状の蛍光体(たとえば、青色光により励起され発光波長域がブロードな黄色系の光を放射する蛍光体や、紫外線により励起され青色、緑色および赤色をそれぞれ発光可能な3種類の蛍光体など)が含有された色変換部材とを備えたLEDを用いることができる。これにより、光源部1は、白色光などの混色光を照射させることができる。
LEDの構造は、図示しないが、たとえば、パッケージ基板の表面側に実装されたLEDチップと、上記表面側においてLEDチップを囲むドーム状の透光性材料(たとえば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂やガラスなど)からなる殻部と、殻部の内部においてLEDチップを封止する透光性の封止部と、パッケージ基板の上記表面側から殻部を覆う形で配設されLEDチップから放射されて殻部を透過した光によって励起されLEDチップとは異なる色の光を放射する蛍光体が含有されたドーム状の色変換部材とを備えたものを用いることができる。なお、LEDは、色変換部材と殻部との間に空気層を備えて形成することもできる。
ここで、LEDは、たとえば、青色光を放射するLEDチップと、青色光を吸収して補色となる黄色光などを放射する蛍光体が透光性材料中に含有された色変換部材とを用いることで白色光を得ることができる。LEDチップは、たとえば、pn接合を有し、青色光など所望の光を放出可能なInGaNなどの窒化ガリウム系化合物半導体を発光層に用いたものが挙げられる。蛍光体は、たとえば、Euで付活された(Sr,Ba)2SiO4などの希土類でドープされた珪酸塩系の蛍光体、Ceで付活されたY3Al5O12やCeで付活されたTb3Al5O12などの希土類でドープされたアルミネート系の蛍光体などが挙げられる。LEDは、色変換部材を用いる代わりに蛍光体を含有しない透光性部材で、赤色光を発光する赤色LEDチップ、緑色光を発光する緑色LEDチップおよび青色光を発光する青色LEDチップを覆った構成として、白色光を発光させる構成とすることもできる。
照明器具本体2は、光源部1を内部に収容し、天井材Cの埋込穴c1に埋め込み配置可能なものである。本実施形態の埋込型照明器具10に用いられる照明器具本体2は、放熱性を確保するため、図4に示す比較例の埋込型照明器具11の如く、放熱部2eを備えた大型なアルミダイキャストにより形成させる必要もない。また、本実施形態の埋込型照明器具10は、光源部1で生じた熱を伝熱板6、伝熱材4を介して放熱部材3から天井材C側に放熱するため、必ずしも照明器具本体2全体を放熱性に優れた材料で形成する必要もない。したがって、本実施形態の埋込型照明器具10は、照明器具本体2の一部として、たとえば、樹脂材料により形成させた成形品を用いることで、照明器具本体2の形成を容易とし製造コストの低減を図ることも可能となる。なお、照明器具本体2は、外形形状が円盤状の光源部1を収納保持できるように、有底円筒状に形成しているが、有底円筒状の形状だけに限られず、所望に応じて適宜の形状とすればよい。
次に、放熱部材3は、照明器具本体2と別体に設けられ、伝熱材4などを介して熱伝達された光源部1からの熱を放熱可能なものである。言い換えれば、本実施形態の埋込型照明器具10は、照明器具本体2が光源部1を収納する機能と、光源部1で生じた熱を放熱する機能とを機能分離させ、照明器具本体2と空間的に分離した放熱部材3に主として光源部1の熱を放熱させる機能を持たせた構造としている。これにより、本実施形態の埋込型照明器具10は、伝熱材4などを介して、光源部1からの熱を天井材C側に効率よく熱伝熱させることができる。また、本実施形態の埋込型照明器具10は、照明器具本体2と別体に設けられた放熱部材3を、天井材Cと断熱材Iとの間に挿入させ易くすることも可能となる。本実施形態の埋込型照明器具10は、天井材Cに設けられた埋込穴c1から、天井材Cの天井裏面c2側に予め施工された断熱材Iと天井材Cとの間に放熱部材3を配置する。放熱部材3は、図示していないが、天井材Cの天井裏面c2側に予め施工された断熱材Iと天井材Cとの間に挿入しやすいように、先端部が尖った形状としてもよい。
放熱部材3は、放熱部材3の材料として、たとえば、アルミニウム、銅やステンレスを用いて形成することができる。放熱部材3は、平面視において、伝熱材4たるヒートパイプの長手方向に沿って長尺の矩形形状に形成させており、ヒートパイプと固定しやすくしている。なお、放熱部材3は、平面視の形状が長尺の矩形形状だけに限られず、三角形、正方形、円形や楕円形など所望の応じて種々の形状とすることもできる。
伝熱材4は、照明器具本体2側と、照明器具本体2と別体に設けられた放熱部材3とを熱的に接続させて、光源部1からの熱を放熱部材3へ熱伝達するものである。伝熱材4は、熱伝導性に優れた伝熱材4の材料として、アルミニウム、銅、真鍮やステンレスなどを用いることができる。伝熱材4は、たとえば、長尺状の金属材により構成することもできるが、照明器具本体2側から放熱部材3へ光源部1の熱を効率よく熱伝達するためにヒートパイプを利用することが好ましい。ヒートパイプは、内部に収納する作動液(たとえば、純水)の蒸発と凝縮との潜熱を利用し、比較的に小さな温度差でもより大きな熱を輸送することが可能な熱輸送素子である。
ヒートパイプは、密閉したパイプの内部に微量の作動液を真空封入し、パイプの内壁に毛細管構造を備えた構造としている。ヒートパイプは、光源部1からの熱で照明器具本体2側が加熱されると作動液が蒸発潜熱を吸収し蒸発する。ヒートパイプは、蒸発した作動液が照明器具本体2側と比較して低温な放熱部材3側に移動し、放熱部材3側で蒸発潜熱の放出により凝縮する。ヒートパイプでは、凝縮した作動液が毛細管現象により放熱部材3側から照明器具本体2側に還流する。ヒートパイプは、作動液の蒸発、移動、凝縮および還流を連続的に生じさせることにより、光源部1からの熱を放熱部材3側に熱伝達させることが可能となる。ヒートパイプは、たとえば、アルミニウムや銅を用いて構成することができる。また、作動液としては、たとえば、水、アルコールや代替フロンなどを利用することができる。
伝熱材4たるヒートパイプは、照明器具本体2に設けた伝熱板6や放熱部材3と溶接や半田付けなどにより接続させることができる。ヒートパイプは、ヒートパイプの形状を丸型のパイプを用いるものだけでなく扁平させたパイプを用いてもよい。なお、本実施形態の埋込型照明器具10は、図2に示すように、照明器具本体2に設けた長尺状の伝熱板6や長尺状の放熱部材3の長手方向に沿ってヒートパイプを配置させているが、光源部1からの熱を効率よく熱伝達できれば良くヒートパイプをつづら折り形状など種々の形状で配置することもできる。
伝熱板6は、光源部1からの熱を照明器具本体2を介して伝熱材4に効率よく熱伝達するために好適に設けている。伝熱板6は、伝熱材4たるヒートパイプと溶接や半田付けなどにより接続させることができる。伝熱板6は、たとえば、熱伝導性に優れたアルミニウム、銅やステンレスなどの板材を好適に用いることができる。伝熱板6は、光源部1からの熱を伝熱材4に効率よく熱伝導できれば、必ずしも必要ではない。
(実施形態2)
図5に示す本実施形態の埋込型照明器具10は、図1に示した実施形態1のように、放熱部材3を天井裏面c2に直接接触させる代わりに、放熱部材3に設けた放熱シート5を天井裏面c2に接触させる点が相違する。なお、図中において実施形態1と同じ部材に対しては、同じ番号を付して説明を省略する。
本実施形態の埋込型照明器具10は、天井材Cの埋込穴c1に埋め込み配置される照明器具本体2と、照明器具本体2の内部に収納されLEDを備えた光源部1とを有している。また、埋込型照明器具10は、照明器具本体2と別体に設けられ天井材Cの天井裏面c2側と天井裏面c2側に設けられる断熱材Iとの間に配置可能な放熱部材3と、照明器具本体2側と放熱部材3とを接続し光源部1の熱を放熱部材3に熱伝達する伝熱材4とを有している。さらに、本実施形態の埋込型照明器具10の放熱部材3は、天井材Cと接触して放熱部材3の熱を放熱する放熱シート5を備えている。
本実施形態の埋込型照明器具10は、放熱部材3の天井裏面c2側に厚さ約0.5mmの放熱シート5を設けている。放熱シート5は、放熱部材3と天井材Cとの間に配置され、放熱部材3および天井材Cそれぞれに接触可能としている。放熱シート5は、放熱部材3と天井材Cとの間の密着性を向上させることができる。そのため、放熱シート5は、放熱部材3と天井材Cとの間の熱抵抗を低減する効果があり、実施形態1の埋込型照明器具10と同じ条件で光源部1の温度を測定した場合、たとえば、光源部1の温度を約1℃ないし約2℃低下させる冷却効果を得ることが可能となる。
放熱シート5としては、たとえば、ゲル状で架橋密度が低く軟質で弾性を有するゲル状エラストマー材料からなるシリコーン樹脂を用いたシリコーンゲルシートを好適に使用することができる。放熱シート5は、放熱シート5の材料として、シリコーンゲルだけに限らず、電気絶縁性と熱伝導性を有し軟質なエラストマー材料(たとえば、アクリル樹脂材料)を用いることもできる。これにより、放熱シート5は、金属材で形成させた放熱部材3と比較して、天井材Cとの密着性を高くし放熱部材3の熱を天井材C側に、より効率よく放熱させることが可能となる。
なお、放熱部材3は、放熱シート5が設けられる面側を凹凸形状とし放熱シート5との接触面積を大きくすることにより、放熱性をさらに向上させてもよい。また、放熱部材3は、放熱シート5が設けられる面と反対の面側を平滑形状としてもよいし、伝熱材4の外形形状に沿った溝を設け、溝内に伝熱材4を配置させることにより伝熱材4との固定を行いやすくするものでもよい。
(実施形態3)
図6の本実施形態の埋込型照明器具10は、図1の実施形態1のように、照明器具本体2の内底面側が固定された有底の円筒部2aを用いる代わりに、照明器具本体2を筒状の枠部2a1に対し、光源部1を配置する底板部2a2が開閉可能に連結した点が異なる。なお、図中において実施形態1と同じ部材に対しては、同じ番号を付して説明を省略する。
本実施形態の埋込型照明器具10の照明器具本体2は、有底の円筒部2aが円筒状の枠部2a1と底面側を構成する円盤状の底板部2a2とを備えている。照明器具本体2は、蝶番2dにより底板部2a2の端部を枠部2a1が保持しており、枠部2a1に対して底板部2a2が開閉可能に連結している。
本実施形態の埋込型照明器具10は、埋込型照明器具10の設置にあたって、天井材Cに設けられた埋込穴c1に照明器具本体2を埋め込んで天井材C側に配置する。埋込型照明器具10は、照明器具本体2の埋め込み配置に先立て、伝熱材4や放熱部材3を埋込穴c1に挿入して所定の位置に配置している。ここで、本実施形態の埋込型照明器具10は、底板部2a2が蝶番2dにより枠部2a1に対して開閉可能としている。また、埋込型照明器具10は、可撓性の伝熱材4を使用している。そのため、埋込型照明器具10は、実施形態1の埋込型照明器具10と比較して、埋込穴c1に照明器具本体2を埋め込む際に、天井材Cの天井裏面c2側と天井裏面c2側に設けられる断熱材Iとの間へ放熱部材3を配置することが行い易くなる。
なお、伝熱材4は、材質やその厚みを適宜に設定することにより可撓性を持たすことが可能となる。また、本実施形態の埋込型照明器具10は、伝熱板6が配置される底板部2a2に蝶番2dを設けているので、伝熱材4に掛かる応力を低減させながら放熱部材3の天井材C側への取り付けを行うことが可能となる。本実施形態の埋込型照明器具10は、実施形態2と同様に、放熱部材3に放熱シート5を設けてもよい。