JP5889115B2 - 混練押出成形装置 - Google Patents
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Description
このような混練押出成形装置では、安定した成形を行うためには、混練材料の供給量と、押出成形品の成形量とをバランスさせる必要がある。
しかし、混練と押出成形とでは良好な品質を得るためのそれぞれの条件があるため、それぞれの品質を満足しつつ混練材料の需給バランスを保つには、複雑な条件合わせや運転制御を行う必要がある。また、このような条件合わせや運転制御は、混練材料の種類,押出成形品の形状、押出成形品の生産量などが変わるたびに調整する必要があるため、生産計画の変更に迅速に対応できないという問題もある。
このため、特許文献1には、原料を混練して押し出すバレルの押出口とダイ部の間で混練材料の一部を排出して、混練材料の圧力を一定に保つように調整する混練押出装置が提案されている。
特許文献1の混練押出装置では、混練材料を排出することにより、押出口に供給する混練材料の圧力を一定に保つようにしている。このため、押出成形に必要な混練材料のみがダイ部に供給されて、安定した成形を行うことができるものの、このような運転を行うためには、混練材料の供給量が常に押出成形の必要量を超過している必要がある。
したがって、混練部で形成された混練材料の一部は必ず排出して捨て続ける必要があるため、混練材料が無駄になってしまうという問題がある。
また、排出による無駄を抑制するため、混練材料の供給量を押出成形部における必要量に近づけると、混練部のコンディションや混練能力のばらつきによって、混練部の供給量が押出成形部の消費量を下回って混練材料の圧力が低くなりすぎるおそれがある。この場合には、押出成形品の品質が低下してしまうという問題がある。
図1は、本発明の実施形態の混練押出成形装置の概略構成を示す模式的な構成図である。図2は、図1におけるA視図である。
混練材料Mは、押出成形品16を押出成形するための材料であり、押出成形品16に要求される材料特性に対応した適宜組成を有する。
原料mは、混練材料Mの組成を実現するのに必要な樹脂や添加物等の複数の材料から構成される。
また、押出成形品16は、混練材料Mを用いた押出成形による成形品であれば、形状や種類は特に限定されず、例えば、チューブ、コーナーガード、テープ、フィルム、ヤーン、フィラメント等の例を挙げることができる。
混練スクリュー4の先端部に対向する混練シリンダ5の底部の中心には、混練材料Mを排出する混練出口6が設けられている。
混練シリンダ5の側部には、原料mを混練シリンダ5の内面と混練スクリュー4との間の隙間に供給する材料投入口5aが設けられている。図1は模式図のため、材料投入口5aは単に貫通孔として描いているが、図示しないホッパや供給管路などが接続されていてもよい。
また、材料投入口5aから混練出口6までの間の混練シリンダ5の内面と混練スクリュー4との間の隙間は、原料mを剪断して混練する混練空間になっている。
モータ3の回転軸3aは、混練スクリュー4の基端部に接続されており、これにより、モータ3の回転駆動力が混練スクリュー4に伝達されるようになっている。
本実施形態では、移動管路7と接続する先端側(図1の右側)から基端側(図1の左側)に向かって、先端部8Aと、筒状部8Bとを備え、中心軸が略水平(水平を含む)となるように配置されている。
先端部8Aにおいて、内周面8aが最大径となる側部には混練部1側の移動管路7と接続する流入口8bが貫通して設けられ、内周面8aが最小径となる先端位置には押出成形部15側の移動管路7と接続する供給口8cが設けられている。
本実施形態では、流入口8bは、先端部8Aの上側の側部に設けられている。
先端部8Aと接続する筒状部8Bの端部には、後述するピストン部9の軸方向の移動を規制するストッパ8fが、円筒状内周面8dの内側に突設されている。
また、筒状部8Bの下側であって軸方向の中間部となる位置には、筒状部8Bの厚さ方向に貫通する排出口10が設けられている。
排出口10の側面視(図1におけるA視)の形状は、本実施形態では、図2に示すように、アキュムレータ部8の軸方向に延びる長辺と、周方向に延びる短辺とを備える矩形からなる。
本実施形態では、円筒状内周面8dに摺動可能に内嵌する円板状の移動壁9a、9cと、移動壁9a、9cを軸方向に一定間隔で離間させて連結する連結軸9bとを備える。
移動壁9aは、アキュムレータ部8の内部で先端部8Aに対向する位置に配置されている。また、移動壁9cは、アキュムレータ部8の内部で基端側内壁面8eに対向する位置に配置されている。
このため、流入口8bおよび供給口8cは、ピストン部9が最も先端側に移動しても、ピストン部9によって閉じられることはなく、貯留空間Sに向かって開口されている。したがって、移動管路7を通して移動した混練材料Mは、流入口8bを通して、貯留空間Sに流入することが可能である。
また、アキュムレータ部8において、少なくとも貯留空間Sが形成される範囲には、混練材料Mを硬化させないためのヒータが設けられている。
このため、移動壁9aが排出口10上を通過していくと、排出口10によって、貯留空間Sが外部に連通するようになっている。
これに対して、移動壁9cは、ピストン部9の全移動範囲において排出口10上を通過することがないため、圧力室Pが排出口10を通して外部に連通されることはない。このため、圧力室Pは、ピストン部9の全移動範囲において気密状態を保っている。
ただし、移動壁9aが排出口10上を移動することにより、排出口10が一部でも貯留空間Sに露出して開口部が形成されると、貯留空間S内の混練材料Mは、開口部を形成する排出口10を通して外部に排出される。
本実施形態では、排出口10はアキュムレータ部8の下側に設けられているため、混練材料Mは、貯留空間Sの内圧と混練材料Mに作用する重力とによって、排出口10から下方側に排出される。
そこで、排出口10の下方には、排出された混練材料Mを回収する材料回収部11が配置されている。
加圧部20の一定圧力は、貯留空間Sに移動した混練材料Mとピストン部9の移動壁9aとが密着し、かつ、貯留空間Sに貯留される混練材料Mの増減に追従して移動する大きさに設定する。
図3(a)、(b)、(c)は、本発明の実施形態の混練押出成形装置の動作説明図である。
混練材料Mは、混練スクリュー4の回転とともに混練出口6に向かって移動する。この過程でさらに混練が進み、組成が均一化された状態で混練出口6に到達し、混練出口6から移動管路7に向かって押し出される。
このような混練部1による混練工程では、原料mの投入量や、混練の進行する時間、速さ、温度、圧力などの混練条件が、混練材料Mの混練性や物性に大きく影響するため、混練部1は、混練材料Mの組成に応じて決まる混練条件の許容範囲内で連続的に運転される。したがって、原料mの供給量および混練部1の混練条件を変更したとしても、混練材料Mの供給量をあまり大きく変えることはできない。
流入した混練材料Mが貯留空間Sを満たすと、混練材料Mが供給口8cから移動管路7に流入し、ギアポンプ13に供給される。ギアポンプ13は、押出成形に必要な量を必要な圧力まで増圧して、ダイ部14に圧送する。
これにより、混練材料Mがダイ部14から連続的に押し出される。押し出された混練材料Mは、冷却されて固化し、押出成形品16が製造される。
本実施形態では、混練部1の運転条件は、押出成形部15における混練材料Mの消費量を考慮して、貯留空間Sに最小容積以上の混練材料Mが貯留されるように設定される。
このため、押出成形部15で消費される量を差し引いた、混練材料Mの正味の流入量に応じて、貯留空間Sに貯留すべき混練材料Mの量が変化する。
例えば、図3(c)に示すように、ピストン部9が基端側に移動して、貯留空間Sが最小容積よりも大きな貯留空間S1に拡張され、貯留空間S1内に混練材料Mが貯留される。本実施形態では、レギュレータ22により圧力室P内が一定圧とされているため、貯留空間S1内の混練材料Mの圧力も一定になっている。
このようにして、ピストン部9が基端側に後退する移動が続くと、やがて、図3(b)に示すように、移動壁9aが排出口10に重なる位置に移動して、貯留空間S2が形成される。このとき、排出口10の一部が貯留空間S2内に露出されて、貯留空間S2の下側に開口部が形成される。
この結果、貯留空間S2内の混練材料Mは、排出口10による開口部を通して、自重で落下し、アキュムレータ部8の下方に排出される。排出された混練材料Mは、材料回収部11内に落下して回収される。
これにより、貯留空間S2内への混練材料Mの正味の流入量が減るため、移動壁9aの移動速度が低下する。
ただし、図3(c)に示すように、移動壁9aが排出口10よりも基端側に移動すると、開口部の開口面積が最大となり、排出口10の開口全体から混練材料Mが排出されることになる。
このように、排出口10からの排出量が増えていくと、その分だけ混練材料Mの正味の流入量が低下する。
正味の流入量が0になると、ピストン部9の移動は停止する。
ここで、例えば、混練部1からの供給量が減るか、または、押出成形部15での消費量が増えると、混練材料Mの正味の流入量が負になり、貯留空間Sの内圧が低下する。
この場合、ピストン部9は圧力室Pと貯留空間Sとの間の圧力差によって、先端側に移動する。移動壁9aが排出口10を通過して、排出口10を塞ぐか、または排出口10よりも先端側に移動すると、排出口10からの排出が止まる。このため、例えば、図3(a)に示すような状態に戻る。
このため、混練材料Mの供給量を押出成形部15における混練材料Mの消費量に合わせて混練部1を運転する必要がないため、混練部1では、混練材料Mに最適な混練条件で運転して、良好な品質の混練材料Mを製造することができる。
また、貯留空間Sが容積可変であるため、貯留空間S内の混練材料Mの圧力変化がほとんど発生せず、押出成形部15のギアポンプ13に略一定圧の混練材料Mを供給することができる。このため、押出成形部15によって安定した押出成形を行うことができる。
このため、混練材料Mの需給バランスが変化して、貯留空間Sの貯留能力を超えても、混練材料Mの圧力は略一定に保たれるため、混練および押出成形を円滑に継続することができる。また、混練押出成形装置50では、例えば、圧力センサ、流量計、排出弁、排出量制御手段などの装置構成が不要になるため、これらを備える従来技術の装置に比べて、装置構成が簡素になっている。
このため、排出口10の位置は、排出口10よりも先端側のアキュムレータ部8内の容積が正常運転時の変動を吸収可能な大きさとなるように設定しておくことが好ましい。
この場合、正常運転時に変動の範囲では、あ、排出口10から混練材料Mを排出することなく混練材料Mを貯留することができるため、正常運転時に混練材料Mの無駄なく利用して押出成形を行うことができる。
また、排出口10の開口面積は、異常時の変動による正味の流入量以上の排出量が得られる開口面積に設定することが好ましい。例えば、装置トラブルによって、押出成形部15の動作が突然停止するといった異常に対処するためには、排出口10の開口面積を流入口8b以上の開口面積とすることで、正味の流入量を確実に抑制することができる。
この場合、移動壁9aが排出口10よりも基端側に移動して、排出口10が全開状態になると、ピストン部9の移動が停止するとともに、貯留空間S内の混練材料Mの増圧も防止できるため、アキュムレータ部8の損傷や押出成形部15が損傷することを防止することができる。
図4(a)は、本発明の実施形態の第1変形例の混練押出成形装置に用いる排出口を示す断面図である。
本変形例の混練押出成形装置51は、図1に示すように、上記実施形態の排出口10に代えて、排出口30を備える。
以下、上記実施形態と異なる点を中心に説明する。
このため、排出口30は、両端の半円部を移動壁9aが通過する際に、開口形状の変化が異なるのみで、上記実施形態と同様にして混練材料Mをアキュムレータ部8の外部に排出することができる。
ただし、矩形形状に比べて、半円部を移動壁9aが通過する際の、開口面積の変化率が小さいため、排出量が漸次変化し、貯留空間S内の急激な圧変化を抑制することができる。
図4(b)は、本発明の実施形態の第2変形例の混練押出成形装置に用いる排出口を示す断面図である。
以下、上記実施形態と異なる点を中心に説明する。
したがって、矩形形状に比べて、移動壁9aが通過する際の、開口面積の変化が初めは小さいため、排出量が急に増大することがなく、貯留空間S内の急激な減圧を抑制することができる。また、移動壁9aの移動量が大きくなると開口面積の急速に増大するため、移動壁9aの移動量がわずかでも効率的に混練材料Mを排出できるようになる。
図5(a)は、本発明の実施形態の第3変形例の混練押出成形装置に用いる排出口を示す断面図である。
本変形例の混練押出成形装置53は、図1に示すように、上記実施形態の排出口10に代えて、図5(a)に示す排出口32を備える。
以下、上記実施形態と異なる点を中心に説明する。
円孔32aの配列は正方格子状でもよいし、千鳥格子状でもよい。また、配列ピッチは一定でもよいし、規則的に変化させてもよいし、不規則ピッチとしてもよい。
また、円孔32aの内径は、移動壁9aの幅より大きくても小さくてもよいが、本変形例では、移動壁9aの幅よりも小径としている。
図5(b)は、本発明の実施形態の第4変形例の混練押出成形装置に用いる排出口を示す断面図である。
以下、上記実施形態と異なる点を中心に説明する。
長孔33a、33b、33c、33d、33eは、アキュムレータ部8の基端側となる各一端部の位置が揃えられ、他端部までの軸方向の開口長さが変化されている。
本変形例では、一例として、中心に設けられた長孔33cの開口長さが最も長く、これに隣接する長孔33b、33dの開口長さが2番目に長く、これらに隣接する長孔33a、33eの開口長さが最も短い長さとされている。これにより、全体として、上記第2変形例と同様の二等辺三角形状の領域の内側に分布するスリット群が構成されている。
このため、移動壁9aの移動に伴う開口面積は、上記第2変形例と略同様の変化を示すため、上記第2変形例と同様の作用効果を備える。
さらに、加圧部は、ピストン部9に圧力室Pを介して加圧する構成にも限定されず、押圧ロッドなどを介して機械的に加圧する構成としてもよい。
この場合、アキュムレータ部8は、ピストン部9が進退できる筒状部材であればよく、圧力室Pは不要である。したがって、アキュムレータ部8は、基端側が開放された筒状部材で構成されていてもよい。
7 移動管路
8 アキュムレータ部
8a 内周面
8b 流入口
8c 供給口
8d 円筒状内周面
8e 基端側内壁面
8A 先端部
8B 筒状部
9 ピストン部
9a、9c 移動壁
10、30、31、32、33 排出口
13 ギアポンプ
14 ダイ部
15 押出成形部
16 押出成形品
20 加圧部
22 レギュレータ
23 エア供給部
50、51、52、53、54 混練押出成形装置
m 原料
P 圧力室
S、S1、S2、S3 貯留空間
Claims (3)
- 原料を混練して混練材料を形成する混練部と、前記混練材料をダイ部に圧送して押出成形する押出成形部とを備える混練押出成形装置であって、
前記混練部と前記押出成形部との間に接続され、前記混練部から前記押出成形部に前記混練材料を移動する移動管路と、
該移動管路の中間部に設けられ、移動中の前記混練材料を貯留する筒状のアキュムレータ部と、
該アキュムレータ部の内部で軸方向に沿って進退可能に設けられ、これにより前記アキュムレータ部の内部に容積可変の貯留空間を形成するピストン部と、
該ピストン部を、前記貯留空間に移動した前記混練材料と密着した状態で、前記貯留空間に貯留される前記混練材料の増減に追従して移動するように一定圧力で加圧する加圧部と、
前記貯留空間の容積が一定値以上となる領域において前記アキュムレータ部の側部に貫通して設けられた排出口と、
を備えることを特徴とする混練押出成形装置。 - 前記排出口は、
前記軸方向に細長い開口形状を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の混練押出成形装置。 - 前記排出口は、
前記軸方向に直交する周方向の開口量が、前記貯留空間に対する前記ピストン部の後退方向において漸増する開口形状を有する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の混練押出成形装置。
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