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JP5892888B2 - 加熱調理器及び加熱調理プログラム - Google Patents
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JP5892888B2 - 加熱調理器及び加熱調理プログラム - Google Patents

加熱調理器及び加熱調理プログラム Download PDF

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Description

本発明は、加熱手段を用いて、被加熱物の入った調理容器を加熱する加熱調理器等に関するものである。
加熱調理器を用いた調理を行う際、設定した油の温度、フライパン(鍋)の温度等を維持する調理を行う場合がある。このとき、例えば従来の誘導加熱調理器においては、赤外線センサなどの温度検知手段の出力に基づいて、設定温度に到達したと判断した後は、鍋の温度を適温に維持するために、温度検知手段の出力により鍋底の厚さを判定する。そして、温度検知手段の出力を一定に維持するため出力に合わせて火力を制御し、制御時の温度は前記鍋底厚さの判定結果に応じて決定することにより、鍋の形状を考慮して温度を一定に保つようにしたものがある(例えば特許文献1参照)。そして、さらに、例えば鍋の温度等を一定温度に維持しているときに、鍋に調理物が投入されて温度傾きが所定値以上の負の値になった場合には、維持しているときの温度検知手段の出力値、温度傾き及び鍋底厚さの判定結果に基づき、最適な加熱パターンを選択し、油の温度や鍋の温度を一定に保つようにしている。
このような油の温度や鍋の温度を適温に維持するための加熱パターンの実施例としては、例えば、500Wの矩形波の電力とし、この矩形波の電力(第1の矩形波電力)を誘導加熱コイルに供給しても温度検出器で検出される温度が下降したことを検出したときに、調理物が投入されたと判断するようにしたものがある(例えば特許文献2参照)。これによれば、食品などの調理物を投入することで油温が急激に下降した際は、温度検出器で検出される温度も下降するため、制御手段はこの温度の下降を検知し、制御温度(185℃)を維持するように誘導加熱コイルに供給する電力を制御する。誘導加熱コイルに供給する電力が500Wでは制御温度(185℃)を維持できずに更に下降を続けた場合、1000W,1500Wの電力を供給して鍋底の温度の降下を止めて制御温度(185℃)に再上昇させるようにしている。
具材等の負荷が投入された時に、油の温度や鍋の温度を適温に維持するための加熱パターンとしては、温度検知手段である赤外線センサが鍋の温度が高温になったことを検知して電力制御を行う際に、急激に鍋温度が下がり調理ができなくなったり、使用者が電力低下感を感じたりすることがないように、温度検知手段が検知した調理容器の温度が第1の所定値以上となった場合に、第1の所定値より低い第2の所定値以下になるまで、設定された加熱量での加熱を中断し、少なくとも2種類以上の異なった入力電力を組み合わせた入力電力パターンであって、その少なくとも1種類は設定された加熱量よりも小さい加熱量の入力電力からなる入力電力パターンで加熱を行うようにしたものがある(例えば特許文献3参照)。
特開2010−212053号公報(請求項1、3、図2〜図7) 特開2012−59478号公報(図3) 特開2011−54304号公報(請求項1、4、5、図3)
以上のように、従来の誘導加熱調理器においては、揚げ物調理やフライパンでの調理の際、油の温度やフライパン(鍋)の温度を一定に維持するように、トッププレートに押し当てたサーミスタ等の温度センサにより、間接的に鍋温度(鍋底温度)を検知する。そして、検知したセンサの出力が所定値を上回ったら油や鍋が高温になるのを防ぐために被加熱物への加熱を停止し、センサの出力が所定値を下回ったら油や鍋の温度が下がるのを防ぐために被加熱物への加熱を再開させるよう、加熱コイルへの電力制限を行うものであった。
このとき、上記の特許文献1に記載の誘導加熱調理器において、加熱コイルに対する出力制御は、高周波電力の出力レベル、デューティ比、出力時間間隔などで制御を行うとされている。しかし、それぞれのコイルに対する出力制御の例では、具体的な出力レベルやデューティ比、出力時間間隔などは示されていない。
また、上記の特許文献2に記載の誘導加熱調理器において、油の温度や鍋の温度を適温に維持するための加熱パターンとして、揚げ物調理で油の設定温度が200℃の場合、油の設定温度より15℃低い185℃を制御温度とし、500Wの矩形波の電力で制御するとしている。矩形波の具体的なデューティ比、出力時間間隔などは示されていない。さらに、具材などの負荷を投入しない場合でも、油の温度を一定に維持するためには、油量や鍋の反り量などによって、最適な加熱パターンは変わる。このため、500Wの矩形波の電力供給では温度が低下し続ける可能性があり、この温度低下を具材投入によるものと誤検知してしまうと強い火力で加熱が行われてしまう可能性があり、大変危険である。
さらに、上記の特許文献3に記載の誘導加熱調理器において、赤外線センサが鍋温度が高温になったことを検知して電力制御を行う際に、急激に鍋温度が下がり調理ができなくなったり、使用者が電力低下感を感じることがないようにしたとされているが、負荷投入時は加熱を行うことができるが、負荷投入前は第1の温度所定値と第2の温度所定値で制御を行い、第2の所定値を下回った場合、第1の所定値に達するまでの比較的長い時間、第1の加熱電力量で加熱するため、温度が上がりすぎてしまい、いわゆるオーバーシュートが発生してしまい、温度が下がるまでに時間がかかる恐れがあった。またオーバーシュートが発生している時に、具材を投入されると、第2の所定値を下回るまで強い火力を入れられないため、温度が復帰するまでに時間がかかり、揚げ物では冷凍コロッケなどの重負荷が投入された場合にカラッと仕上がらず、衣が破裂したりするなどという問題があり、フライパン調理では野菜炒めなどで火力感が得られないという問題があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、調理容器の温度を所定の温度に精度よく加熱し、維持等することができる加熱調理器を得ることを目的とする。
この発明に係る加熱調理器は、調理容器を加熱する加熱手段と、調理容器の温度が一定になるよう加熱手段の制御を行う制御手段と、調理容器の温度を検知する温度検知手段とを備え、制御手段は、調理容器の温度を維持する目標温度として設定した第1の所定温度付近の温度域と、第1の所定温度より高い温度域と、第1の所定温度より低い温度域で、それぞれ複数の設定温度をあらかじめ設定しておき、第1の所定温度付近の温度域にあると温度検知手段が判断すると、その温度を保持できる程度に設定した第1の加熱量で加熱し、第1の所定温度より高い温度域で各設定温度を上回ったと温度検知手段が判断すると、第1の所定温度と各設定温度との温度差が大きいほど小さくなるように設定した第1の加熱量より小さい加熱量で加熱し、第1の所定温度より低い温度域で各設定温度を下回ったと温度検知手段が判断すると、第1の所定温度と各設定温度との温度差が大きいほど大きくなるように設定した第1の加熱量より大きい加熱量で加熱し、それぞれの加熱量は、少なくとも2種類以上の異なった電力を組み合わせて構成した入力電力パターンにより、調理容器を加熱させる制御を行い、第1の加熱量から、第1の加熱量よりも小さい第2の加熱量に下げる場合には、異なる2種類以上の電力のうち、少なくとも1種類の電力が第1の加熱量で含む電力より小さい電力を含む入力電力パターンとし、第1の加熱量から、第1の加熱量よりも大きい第3の加熱量に上げる場合には、異なる2種類以上の電力のうち、少なくとも1種類の電力が第1の加熱量で含む電力より大きい電力を含む入力電力パターンとすることで、第1の所定温度に達するように調理容器を加熱させる制御を行うものである。
この発明に係る加熱調理器によれば、設定した第1の所定温度付近の温度域では、その温度を保持できる程度の火力に設定した第1の加熱量で加熱し、設定した第1の所定温度より高い温度域であると制御手段が判断すれば、第1の所定温度との温度差に応じて、温度差が大きいほど小さくなるように設定した第1の加熱量より小さい加熱量で加熱し、設定した第1の所定温度より低い温度域であると制御手段が判断すれば、第1の所定温度との温度差に応じて、温度差が大きいほど大きくなるように設定した第1の加熱量より大きい加熱量で加熱し、少なくとも2種類以上の異なった電力を組み合わせて構成した入力電力パターンにより加熱することで、調理容器等の温度が急激に変動しないように加熱制御を行うことができ、調理容器の温度を第1の所定温度近辺に精度よく保つことができる。また、これにより、フライパン調理、揚げ物調理等をする際に、具材投入による温度変動を精度良く検知することができる。
本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の斜視図である。 本発明の実施の形態1の誘導加熱調理器の制御系を説明するための図である。 本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の誘導加熱に係る制御を行うための構成を説明する図である。 本実施の形態の誘導加熱調理器の動作を示すタイミングチャートの一例を表す図である。 本発明の実施の形態の誘導加熱調理器の入電力パターンの一例を示す図である。 本発明の実施の形態4に係る自動揚げ物メニューが選択されたときの制御装置50の処理手順を示す図(その1)である。 本発明の実施の形態4に係る自動揚げ物メニューが選択されたときの制御装置50の処理手順を示す図(その2)である。 投入される具材量、鍋100の温度(検知温度)及び火力の関係を示す図である。 本発明の実施の形態4に係る自動揚げ物メニューにおける通電制御パターン等の一例を示す図である。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の斜視図である。図1に示すように、本実施の形態の加熱調理器は、電磁誘導を利用して加熱対象である被加熱物を加熱する誘導加熱調理器について説明する。本体ケース1の例えば赤外線を透過させる結晶化ガラスを素材とするトッププレート(天板)10は、加熱対象を載置する。本実施の形態では、トッププレート10上に、載置した加熱対象を誘導加熱できる部分となる加熱口13L(左側)、加熱口13R(右側)を有している。正面右側にある操作パネル20には、使用者が加熱口13L、加熱口13Rにおける誘導加熱による火力(電力)を調節するためのダイヤル21L、21Rを有している。
また、誘導加熱調理器の上面前部には、各種の調理条件の設定値、警報や異常情報を表示する表示手段としての液晶表示基板を備えた中央表示パネル30を有している。また、誘導加熱における火力値、火力レベル(強、中、弱等)等を表示する液晶表示基板を備えた表示パネル31L及び表示パネル31Rを有している。さらに、加熱口13L、10R上の加熱対象の加熱時間や油調理時の油温度を液晶文字や複数の発光ダイオード(発光体)などで表示する表示部32L、32Rを有している。そして、加熱動作の開始等の操作をするための上面操作部22が設置されている。
また、誘導加熱調理器の左下側内部にグリル調理器を有している。グリル調理器は、誘導加熱調理器の前面部の左側に開閉可能に設置されたグリル扉41を有している。また、グリル扉41で前面開口部が開閉自在に閉鎖された調理空間であるグリル庫42を有している。そして、グリル庫42の底部に載置された受け皿43及び受け皿43の上に置かれて上側に魚等の被調理物を載置するグリル網44を有している。グリル扉41には、そのグリル扉を開閉するために使用者が手を掛けるための取っ手46が設置されている。
そして、誘導加熱調理器の上面後部には、グリル調理器のグリル庫42内等に空気を取り込むための吸気口47、及び、グリル庫42内の調理物から発生する煙等を排出するための排気口48が形成されている。吸気口47から取り込まれた空気の一部は、後述する加熱部60L、60Rの冷却用にも使用される。
図2は本発明の実施の形態1の誘導加熱調理器の制御系を説明するための図である。図2において、主電源スイッチ12は、使用者の操作に基づいて、商用電源等、外部の交流電源200からの電力の供給又は停止を行う。電源回路56は、供給された電力の電圧変換等を行って制御装置50に供給する。制御手段となる制御装置50は、例えばマイクロコンピュータ等で構成し、演算等、各種データ処理を行い、誘導加熱調理器全体を制御するものである。制御装置50については後述する。
インバータ70L、70Rは、制御装置50からの指示に基づいて駆動し、交流電源200からの電力を高周波電力に変換して、それぞれ加熱部60L、60Rに供給する回路(手段)である。加熱部60L、60Rは、それぞれ加熱コイル61L、61R、共振コンデンサー62L、62R等を有している。加熱コイル61L、61Rは、加熱口13L、加熱口13Rに対応して本体ケース1内(トッププレート10の下面側)に設けられる。インバータ70L、70Rからの電力供給により共振コンデンサー62L、62Rとの共振により交番磁界を発生し、鍋100を電磁誘導により加熱する。ここで、インバータ70L、70Rは、制御装置50からの指示に基づいて、互いに独立して駆動することができる。そして、以下においては、加熱コイル61L、61R等において、左右のいずれかを特に区別しない場合には、L、Rの添字を省略して説明する。
グリルヒータ駆動回路71は制御装置50からの指示に基づき、グリル調理器のグリル庫42内部に複数個設置した例えばシーズヒータ等の輻射式電気ヒータ63を加熱させるための電力供給制御を行う。輻射式電気ヒータ63は例えばグリル庫42の内部の天井付近と底面付近にそれぞれ水平に設置されており、グリル網44を上方と下方から加熱できるように構成されている。また、触媒ヒータ駆動回路72は、制御装置50からの指示に基づき、グリル庫42から排気口48に至る排気ダクト(図示せず)の入口部又はその途中に設置された触媒(図示せず)を加熱させる触媒ヒータ64への電力供給制御を行う。触媒(図示せず)を加熱することで酸化還元作用を促進し、グリル庫42から放出される煙の除去作用を促進する。
表示部駆動回路33は、前述した中央表示パネル30、表示パネル31L、31R及び表示部32L、32Rに表示を行わせるための信号作成処理を行う回路である。また、音声合成装置34は、使用者に対する操作の案内、異常発生時の報知等に係る音声を電子的に作成して合成する処理を行う装置である。そして、スピーカ35は音声合成装置34が処理により作成した音声等を発する装置である。
図3は本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の誘導加熱に係る制御を行うための構成を説明する図である。温度検知手段となる赤外線センサ80はトッププレート10の下面側に取り付けられる。トッププレート10上に載置された鍋100(例えば鍋100の底面)等から放射される赤外線をトッププレート10を介して受光して赤外線量を検知する。また、本実施の形態では、接触式温度センサ81は、例えばサーミスタ又は熱電対で構成し、トッププレート10に接触させて取り付けられ、トッププレート10を介して鍋100の温度を検知する。
ここで、赤外線センサ80は、トッププレート10を介して赤外線を受光するため、トッププレート10が放射した赤外線も受光することになる。そこで、例えば赤外線センサ80の受光面を、所定帯域の光透過特性を有するバンドパスフィルタで覆うようにし、トッププレート10の放射に係る赤外線成分を除去するようにしてもよい。また、赤外線センサ80の赤外線の受光面前面に、トッププレート10の結晶化ガラスと同じ光透過特性を有したフィルタを備え、トッププレート10の放射に係る赤外線成分を除去するようにしてもよい。フィルタを設けることにより、鍋100から放射される赤外線を受光して、より高精度に鍋100の温度(鍋温度)を検知することができる。
遮光手段(遮光膜)11は、例えばトッププレート10の下面に印刷されてあり、誘導加熱調理器の内部が外側から見えないようにするものである。ただ、赤外線センサ80の上部に位置する部位については、遮光手段11を設けない又は赤外線センサ80の視野角度に影響しない範囲で印刷面積を小さくして、鍋100からの赤外線が透過するようにしておく。また、遮光手段11又はトッププレート10の材料そのものを、赤外線は透過するが可視光線は通さないものを用いてもよい。
制御装置50は、前述したように誘導加熱調理器全体を制御する。ここで、制御装置50は、温度判定手段51、反り量判定手段52、底厚判定手段53、油量判定手段54及び放射率判定手段55を有しているものとする。特に、温度判定手段51は、赤外線センサ80の検知に係る赤外線量、接触式温度センサ81の検知に係る温度等に基づいて鍋100の温度等を判定する機能を実現する手段である。また、反り量判定手段52は、赤外線センサ80又は、接触式温度センサ81の検知に係る温度等に基づいて、鍋100の反り量を判定する機能を実現する手段である。さらに、底厚判定手段53は、赤外線センサ80又は、接触式温度センサ81の検知に係る温度等に基づいて、鍋100の底厚を判定する機能を実現する手段である。油量判定手段54は、赤外線センサ80又は、接触式温度センサ81の検知に係る温度等に基づいて、鍋100内の油の量を判定する機能を実現する手段である。放射率判定手段55は、赤外線センサ80及び、接触式温度センサ81の検知に係る温度等に基づいて、鍋100の赤外線の放射率を判定する機能を実現する手段である。
ここで、本実施の形態の制御装置50が有するマイクロコンピュータは、例えばCPU(Central Processing Unit )等の制御演算処理手段(図示せず)を中心として構成されている。また、記憶手段(図示せず)を有しており、上述した各種判定手段が行う機能、制御等に係る処理手順をプログラムとしたデータを有している。そして、制御演算処理手段がプログラムのデータに基づく処理を実行して制御を実現する。ここで、例えば、外部の電気・情報機器、コンピュータ、サーバ等のハードリソースがプログラムを有し、データのやりとり等を行って協働させて処理の少なくとも一部を外部の装置に容易に実現させることができる。また、温度判定手段51等の機能を実現するために、制御装置50が処理としているが、制御装置50の外部に専用の演算回路等を設けるようにしてもよい。
次に、本実施の形態の誘導加熱調理器の動作について説明する。使用者が入力電力(火力)を設定して加熱スタートボタン(図示せず)を押すと、制御装置50は、インバータ70に対し、加熱部60の加熱コイル61電力を供給させるようにする。このとき、例えば電流検出部(図示せず)により加熱コイル61に流れる電流量を検知することにより、加熱口13に鍋100が載置されているか否か、鍋100が加熱に適したもの(適合鍋)であるか否かを判定する。鍋100が載置されており、適合鍋であると判定すると、インバータ70により加熱部60の加熱コイル61に所定の周波数の電力を供給して、加熱動作を開始する。所定の周波数の電力に対応する磁束が加熱コイル61から発生して電磁誘導により鍋100を加熱する。
ここで、トッププレート10において、赤外線センサ80の上部に位置する部位には遮光手段11がない。このため、赤外線センサ80は、加熱された鍋100から放射される赤外線を受光することができる。また、接触式温度センサ81は、鍋100の温度をトッププレート10を介して検知する。
制御装置50には、赤外線センサ80が受光した赤外線量を表す信号及び接触式温度センサ81の検知に係る温度を表す信号が入力される。制御装置50の温度判定手段51は、赤外線センサ80の受光に係る赤外線量に基づいて鍋100の温度を判定する。また、制御装置50の温度判定手段51は、接触式温度センサ81の検知に係る温度も併用して、鍋100の温度を判定し、温度判定手段51が判定した温度が、所定温度(例えば180℃)となったものと判断すると、所定の入力電力パターンで鍋100を加熱する制御処理に移行する。
ここで、温度判定手段51が赤外線センサ80で受光した赤外線量に基づいて鍋100の温度を求める処理について説明する。赤外線センサ80が受光する赤外線は、図3のA、B、Cに示すように大きく3種類のものに分かれる。Aは鍋100が直接放射する赤外線である。また、Bはトッププレート10の鍋積載面から放射される赤外線である。ここで、トッププレート10は鍋100と接触しているため、鍋100の温度とほぼ同等の温度を示す。Cはトッププレート10の下面側から放射される赤外線である。鍋100の熱がトッププレート10を伝わって放射される赤外線であるため、鍋100の熱に対して遅れる。
トッププレート10の素材にはガラスが用いられているが、ガラスの赤外線放射率は約0.84程度と高いことが知られている。制御装置50は、赤外線センサ80から、受光赤外線量Pと赤外線センサ80の内部に組み込まれた温度センサ(図示せず)の検知に係る周囲温度Toとを読み込む。受光赤外線量Pの中には、赤外線Cが含まれているため、温度判定手段51は、接触式温度センサ81の検知に係る温度に応じて、赤外線Cに相当する分を減算する。減算して得られた赤外線量P1には、鍋100から直接放射される赤外線Aとトッププレート10の鍋接触面から放射される赤外線Bとが含まれる。鍋100の赤外線放射率は0.16〜0.86までの値をとる可能性があるが、トッププレート10の赤外線放射率は約0.84である。そこで、温度判定手段51は、赤外線放射率εを0.84とし、P1=σ(ε・Ta4−To4)により鍋100の温度Taを算出する。ここで、σはステファン・ボルツマン定数を表す。
温度判定手段51は以上のような処理を行って鍋100の温度を遅れなく判定することができる。
図4は、本実施の形態の誘導加熱調理器の動作を示すタイミングチャートの一例を表す図であり、本実施の形態の誘導加熱調理器において、鍋温度を所定温度で保温する場合の鍋温度と火力(入力電力)の関係を表す。ここでは、使用者の設定した第1の加熱量に対応する入力電力(例えば図4では1.5kW)で加熱を開始する。そして、例えば第1の所定温度(例えば180℃)で鍋100の温度を維持できるように制御を行うようにするものとする。加熱を開始すると、赤外線センサ80は受光した赤外線量に係る信号を温度判定手段51に送る。
そして、温度判定手段51(赤外線センサ80)の判定に係る温度が第1の所定温度に達したもの(第1の所定温度以上である)と判断すると、温度判定手段51(赤外線センサ80)の判定に係る温度情報に基づく強弱を含んだ2種類以上の異なった電力の組み合せで構成した入力電力パターンで鍋100を加熱するよう制御する。
図5は本発明の実施の形態の誘導加熱調理器の入電力パターンの一例を示す図である。図5では、2つの異なる入力電力は、使用者の設定した入力電力よりも小さい電力となっている。ここで、図5では2つの異なる入力電力の切り替えを所定時間毎に繰り返す入力電力パターンとしたが、これに限定するものではない。3以上の異なる入力電力を切り替えるようにしてもよい。また、入力電力によって時間を異ならせるようにしてもよい。
また、温度判定手段51(赤外線センサ80)の判定に係る温度が第2の所定温度(例えば175℃)以下になったものと判断すると、制御装置50は食材負荷が投入されたと判断し、負荷の大きさに応じた入力電力パターンを設定する。
このとき、例えば炒め物調理時等において、鍋100内の被加熱物である具材の量が多い高負荷の場合は、具材に吸収される熱量が多いため、単に加熱を停止等しただけでは鍋100の温度が下がりやすくなる。本実施の形態のように、第1の所定温度に達した後、強弱の入力電力パターンを繰り返すことで、少なくとも、鍋100の温度を一気に下げることなく、加熱を維持することができ、急激に鍋100の温度が下がり、調理ができなくなったり、使用者が火力(電力)低下感を感じたりすることがなく、使い勝手のよい誘導加熱調理器を提供することができる。
また、具材投入による温度変動が小さい低負荷の場合、強弱のパターンを含んだ2種類以上の異なった電力の組み合せで構成した入力電力パターンを繰り返すことで、第1の所定温度からの変動が少ない、温度を一定に保てる誘導加熱調理器を提供することができる。
例えば赤外線センサ80が受光した赤外線に基づいて検知された鍋温度が第1の所定温度以上になった場合には、入力電力パターンの弱電力(最小電力値)からはじめるようにし、赤外線センサ80が受光した赤外線に基づいて検知された鍋温度が第1の所定温度以下になった場合には、入力電力パターンの強電力(最大電力値)からはじめるようにする。これにより、第1の所定温度よりも温度が高い場合には、温度が下がる方向で制御が始まるため、実際の鍋100の温度が第1の所定温度よりも高くても、すぐに第1の所定温度に復帰させることができ、第1の所定温度よりも温度が低い場合には、温度が上がる方向で制御が始まるため、実際の鍋100の温度が第1の所定温度よりも低くても、すぐに第1の所定温度に復帰させることができる。このため、精度高く温度を一定に保つことができる誘導加熱調理器を提供することができる。
ここで、本実施の形態では、赤外線センサ80の検知に係る赤外線による温度に基づいて制御を行うようにしたが、例えば放射率判定手段55によって放射率を判定した上で制御を行うようにしてもよい。例えば、赤外線放射率が0.16の鍋の場合には、鍋100が直接放射するAの赤外線量が少なく、温度を低く判定してしまう可能性がある。また、赤外線放射率が0.86の鍋の場合には、鍋100が直接放射するAの赤外線量が大きくなる。このように鍋100の放射率により赤外線の放射エネルギーが変動するため、鍋100の放射率を判定することで、入力電力パターンを規定することで、放射率による温度誤検知分を考慮した加熱を行うことができる。
また、底厚判定手段53により鍋100の底厚を判定するようにしてもよい。底厚を判定しておくことにより、底厚が厚い場合は火力を強くして温度復帰時間を短くすることができる。また、底厚が薄い場合は火力を弱くして、油等による発火を防ぎながら安全に調理を行うことができる。
以上のように、実施の形態1の加熱調理器によれば、インバータ70を駆動させて加熱部60による誘導加熱を行って鍋100を加熱する制御装置50の制御において、第1の所定温度以上であると判断すると、単に入力電力を下げるのではなく、強弱を含んだ入力電力パターンにより、入力電力の切り替えを行いながら制御して鍋100を加熱するようにしたので、油や鍋の温度が急激に変動しないように加熱制御を行うことができ、具材の量等に関係なく、鍋100の温度を第1の所定温度近辺に精度よく保つことができる。
また、これにより、フライパン調理、揚げ物調理等をする際に、具材投入による温度変動を精度良く判定等することができる。このため、例えば、温度低下を検知した際、温度の復帰が早くできるように制御装置50は大きめの火力電力を選定することができる。そして、例えばフライパン調理では具材投入時の火力感が得られ、揚げ物調理では冷凍コロッケなどの重負荷投入の場合でもカラッと仕上がり、衣が破裂することを防ぐことが可能となる。
さらに、鍋100の温度の検知に赤外線センサ80を用いるようにしたので、サーミスタ等を用いる場合に比べて追従性がよく、より高精度に温度を検知することができる。このとき、赤外線センサ80をフィルタで覆う等して、トッププレート10の放射等による赤外線の影響を除去することで、より高精度に温度を検知することができる。
実施の形態2.
本実施の形態では、実施の形態1において説明した第1の所定温度、第2の所定温度、入力電力パターン及び繰り返し周期の関係等について、具体例を挙げて説明する。
例えば、図5のように、入力電力パターンを設定する場合、第1の所定温度を維持できる電力が600Wとした場合、Duty50%となるようにし、入力電力を選択する。このとき、例えば最大電力1200W、最小電力0Wのように電力差が大きい場合、電力変動による赤外線センサ80の出力変動も大きくなる恐れがあるため、最大電力と最小電力の電力差が400W以下となるように設定する。そうすることで、第1の所定温度を維持しながら、赤外線センサ80の出力変動も抑えることができる。
図4及び図5に示すように、入力電力の強弱の切換は3秒間隔で行うことで、温度のリップル幅を5℃以下に抑えることができる。このため、使用者に火力低下感を感じさせない調理を行うことができる。ここで、例えば4秒以上10秒以下であれば、温度のリップル幅を使用者に火力低下感を感じさせない許容範囲に収めることができ、また食材負荷投入時の温度変化を簡単に判別することができる。
また、図4、図5に示すように、第1の所定温度との差が大きい場合には、入力電力を0Wや1.5kWなどに固定することで、より早く第1の所定温度に近づけることができる。ここで、上記の説明においては、固定の電力を0Wと1.5kWの例について説明したが、それ以外の値、例えば100Wや1.8kWなどとしてもよい。
実施の形態3.
本実施の形態における誘導加熱調理器の構成については、実施の形態1で説明した誘導加熱調理器と同様である。また、誘導加熱調理器の動作を示すタイミングチャートについては図4を用いる。上述の実施の形態1、2においては、鍋100の温度が第1の所定温度に達したものと判断すると、強弱を含んだ入力電力パターンで入力電力の切り替えを行いながら制御して鍋100を加熱するようにした。本実施の形態では、第1の所定温度より低い温度の複数の設定温度を定めておく(図4では6つの設定温度を定めている)。そして、鍋100の温度が各設定温度を下回ったものと判断すると、各設定温度に対応する電力を入力して鍋100を加熱するようにしたものである。ここで、各設定温度に対応する電力については、第1の所定温度と設定温度との温度差が大きいほど、入力電力が大きくなるようにする。そして、鍋100の温度が第1の所定温度以上であるものと判断するまで、供給する電力を変更しないようにする。
以上のように、実施の形態3の加熱調理器によれば、第1の所定温度より低い温度の複数の設定温度を定めておき、各設定温度を下回れば、第1の所定温度との温度幅に基づく電力供給を行って鍋100の加熱を行うようにしたので、例えば揚げ物等を行う際、具材投入により急激に下がった鍋100等の温度を第1の所定温度に早く復帰させることができる。
実施の形態4.
図6及び図7は本発明の実施の形態4に係る自動揚げ物メニューが選択されたときの制御装置50の処理手順を示す図である。本実施の形態における誘導加熱調理器の構成については、実施の形態1で説明した誘導加熱調理器と同様である。自動揚げ物メニューは、使用者が鍋100内の油の温度を例えば手動で設定し、設定した油の温度に基づいて被加熱物である具材が揚げ物として揚がるまでの油の温度制御を自動的に行うものである。例えば油の温度は10℃刻みで140℃から220℃の範囲で設定することができる。使用者が設定しない場合には、180℃が設定される。
例えば使用者が上面操作部22を介して自動揚げ物メニューでの調理を選択し、油の温度を設定すると、インバータ70により加熱コイル61に通電を開始する。このとき、まず初期検知を行う(S1)。初期検知においては、前述したように、鍋100が載置されているかどうかを判断する(S2)。鍋100が載置されていると判断すると、さらに、加熱コイル61に流れる電流に基づいて、鍋100の材質によるインピーダンスの違いに基づき、鍋100の材質を判断して適合鍋かどうかを判定する(S3)。S2で鍋が載置されていないと判断したとき、S3で適合鍋でないと判定したときは、加熱コイル61への通電を停止して加熱を停止する(S12)。
次に予熱工程を開始する(S4)。加熱を行っている間に、赤外線センサ80の検知に係る温度に基づいて、所定時間(例えば50秒)における温度の上昇(温度変化)から鍋反り量判定手段52は鍋100の反り量を判定する。また、鍋100の反り量が限界反り量を表す温度変化よりも大きいかどうかを判断する(S5)。限界反り量を表す温度変化以下であると判断すると、温度変化に対応する反り量をデータとして記憶手段に記憶する(S6)。ここで、鍋100の反り量は、鍋100内の具材等の温度に影響されない加熱開始直後における鍋100の温度変化に基づいて判定する。
さらに、温度変化に基づいて、油量判定手段54は鍋100内の油量を判定する。また、最小油量を表す温度変化よりも大きいかどうかを判断する(S7)。最小油量を表す温度変化以下であると判断すると、温度変化に対応する油量をデータとして記憶手段に記憶する(S8)。ここで鍋100の油量は、鍋100が加熱されてある程度時間が経過してからの温度変化に基づいて判定することができる。S5、S7では、鍋100の反り量が大きいほど鍋100内の油の温度が伝わるまで時間がかかる、油量が多いほど電力を少なくしたとき等の温度上昇は少ないことから、所定の時間における温度変化により判断を行っているが、判定した反り量、油量により判断を行うようにしてもよい。
そして、判断した反り量及び油量に応じた加熱パターンに設定する(S9)。判定した反り量に応じた加熱パターンとすることで、赤外線センサ80の検知に係る温度の誤検知分を考慮した最適な加熱を行うことができる。また、判定した油量に応じた加熱パターンとすることで、油量が多い場合は温度復帰時間を短くし、油量が少ない場合は発火を防ぎながら安全に加熱することができるようにする。一方、S5において限界反り量を表す温度変化より大きいと判断する又はS7において最小油量を表す温度変化より大きいと判断すると、加熱コイル61への通電を停止して加熱を停止する(S12)。
そして、赤外線センサ80の検知に係る温度に基づいて、鍋温度が設定した油の温度に達したものと判断すると(S10)、予熱工程が完了したことを報知手段に報知させて(S11)、予熱工程を完了する。報知については、また、音声合成装置34、スピーカ35を介して、使用者に「油の温度が適温になりました。具材を投入してください」というような音声ガイドを行わせる。
予熱工程を完了すると保温工程を開始する(S13)。保温工程においても、判定した反り量及び油量に応じた加熱パターンで制御を行う(S14)。保温工程では、油の温度を設定温度に保つように加熱制御を行う。制御装置50は赤外線センサ80の検知に係る温度に基づいて、鍋温度が、設定温度に基づいて定めた制御温度以下になったかどうかを判断する(S15)。制御温度以下になったものと判断すると、鍋100に例えば冷凍されていたコロッケ等の具材(負荷)を投入したことによる温度降下であるかどうかを判断し、負荷投入を検知する(S16)。
図8は投入される具材(負荷)の量、鍋100の温度(検知温度)及び火力の関係を示す図である。図8に示すように、負荷量が少ないと温度降下幅がΔT11であるのに対し、負荷量が多いと温度降下幅がΔT12となる。このように、負荷量が多いほど温度降下幅が大きくなり、また、電力供給も多くなる。そして、例えば図8では温度T1に対してΔT1の降下があれば火力を上げるようにしている。
制御装置50は、具材投入を検知すると、温度の下降幅に基づいて、負荷(具材)の重さ(負荷量)を判定する(S17)。そして、判定した負荷の重さを負荷量のデータとして記憶手段に記憶する(S18)。負荷量に応じて制御温度を変更処理する(S19)。そして、反り量及び油量並びに負荷量に応じた加熱パターンで制御を行う(S20)。そして、変更した制御温度以上になったかどうかを判断する(S21)。変更した制御温度より低いと判断すると、S17に戻って、負荷量等に応じた制御を行う。また、変更した制御温度以上になったものと判断すると、火力を上げて揚げ物をカラッと仕上げるための火力アップ工程を行う(S22)。そして、揚げ物調理を終了するかどうかを判断する(S23)。揚げ物調理を終了すると判断すると、加熱コイル61への電力供給を停止し、加熱を停止する(S26)。
一方、S16において、具材(負荷)を投入したことによる温度降下でない(具材投入を検知しない)と判断すると、判断した反り量及び油量に応じた加熱パターンで、制御温度以上となるように加熱する制御を行う(S24)。そして、制御温度以上であるかどうかを判断する(S25)。制御温度より低いと判断すると、S16に戻って処理を行う。また、制御温度以上であると判断すると、S14に戻り、判定した反り量及び油量に応じた加熱パターンで制御を行う。
図9は本発明の実施の形態4に係る自動揚げ物メニューにおける通電制御パターン等の一例を示す図である。ここでは図6〜図8に基づいて、調理メニューから揚げ物調理が選択されたときの誘導加熱調理器の動作等について説明する。自動揚げ物調理の調理メニューを使用者が選択すると、制御装置50は、前述したように予熱工程、揚げ物調理工程、火力アップ工程を順次実行する。
まず、予熱工程では、使用者の油の設定油温度が180℃である場合、予熱工程では所定の入力電力(最大1500W)によりインバータ70の駆動を開始させ、加熱部60に電力供給を行う。鍋100の加熱により、油の温度は室温(例えば20℃)から目標温度T1の180℃まで急速に上昇する。
上述した鍋100の温度については、温度判定手段51が赤外線センサ80の検知に基づいて、リアルタイムで監視している。設定温度T1(第1の温度)の180℃になったことを温度判定手段51が判定すると、制御装置50は、誘導加熱量、つまりインバータ70を制御して、実施の形態1で説明したように、保温工程を開始する。
そして、使用者の負荷投入により鍋100内の油は急速に冷やされる。このため、温度が急降下する。しかし、温度判定手段51はこのような温度降下の動きを監視しているので、直ちにインバータ70から電力を供給し、所定の入力電力1500W又は1800Wに上げて加熱させる。これにより鍋100内の油の温度は再び上昇する(温度フィードバック制御)。このようにして再び目標温度T1に至った段階で(又は所定時間経過したら)揚げ物調理工程から火力アップ工程に移行する。
火力アップ工程では、設定温度T1よりも高い第2の温度T2の225℃と、これよりさらに高い上限温度(第3の温度)T3の230℃間に油の温度が維持されるように制御装置50はインバータ70を制御する。このとき、図8に示すように、電力900W程度で間欠駆動させる。ここで、第3の温度T3になった以降の工程は「揚げ物仕上げ工程」と呼び、揚げ物をカラッと仕上げるための重要な工程となる。火力アップ工程で十分な電力を入力して調理することで揚げ物がうまくできる。
ここで、図9に示すように、自動揚げ物調理の調理メニューにおいて、保温工程から火力アップ工程までを「優先調理メニューの実行時間帯」とし、この実行時間帯には外部からの操作、指令によって電力を削減しないようにする。このため、制御装置50は、「優先調理メニューの実行時間帯」で実行しているかどうかを常に把握しておき、実行時間帯であれば、その旨を外部に報知するようにする。
以上のように、実施の形態4の誘導加熱調理器によれば、自動揚げ物調理において、具材投入による温度変動(温度低下)を精度良く判定等し、温度復帰等を早くすることができるので、揚げ物の仕上がりをカラッとさせることができる。このとき、反り量判定手段52が判定した鍋100の反り量、油量判定手段54が判定した鍋100内の油量に応じた加熱パターンに設定することで、温度誤検知の考慮、油を加熱しすぎないようにして安全等をはかりながら、揚げ物調理を行うことができる。
本発明に係る加熱調理器は、被加熱物の温度を一定に保つ加熱パターンでの制御を行うことで、揚げ物調理やフライパン調理などで、具材の投入を正確に検知することが可能となる。このため、上述の実施の形態1で説明した誘導加熱調理器だけでなく、他の加熱方式の加熱調理器についても適用することができる。また、据置型やビルトイン型の誘導加熱式加熱源専用調理器及び他の輻射式加熱源との複合型誘導加熱調理器に広く利用することができる。
1 本体ケース、10 トッププレート、11 遮光手段、12 主電源スイッチ、13,13L,13R 加熱口、20 操作パネル、21L,21R ダイヤル、22 上面操作部、30 中央表示パネル、31L,31R 表示パネル、32L,32R 表示部、33 表示部駆動回路、34 音声合成装置、35 スピーカ、41 グリル扉、42 グリル庫、43 受け皿、44 グリル網、46 取っ手、47 吸気口、48 排気口、50 制御装置、51 温度判定手段、52 反り量判定手段、53 底厚判定手段、54 油量判定手段、55 放射率判定手段、56 電源回路、60,60L,60R 加熱部、61,61L,61R 加熱コイル、62L,62R 共振コンデンサー、63 輻射式電気ヒータ、64 触媒ヒータ、70,70L,70R インバータ、71 グリルヒータ駆動回路、72 触媒ヒータ駆動回路、80 赤外線センサ、81 接触式温度センサ、100 鍋、200 交流電源。

Claims (15)

  1. 調理容器を加熱する加熱手段と、
    前記調理容器の温度が一定になるよう加熱手段の制御を行う制御手段と、
    前記調理容器の温度を検知する温度検知手段とを備え、
    前記制御手段は、前記調理容器の温度を維持する目標温度として設定した第1の所定温度付近の温度域と、前記第1の所定温度より高い温度域と、前記第1の所定温度より低い温度域で、それぞれ複数の設定温度をあらかじめ設定しておき、
    前記第1の所定温度付近の温度域にあると前記温度検知手段が判断すると、その温度を保持できる程度に設定した第1の加熱量で加熱し、
    前記第1の所定温度より高い温度域で各設定温度を上回ったと前記温度検知手段が判断すると、前記第1の所定温度と各設定温度との温度差が大きいほど小さくなるように設定した前記第1の加熱量より小さい加熱量で加熱し、
    前記第1の所定温度より低い温度域で各設定温度を下回ったと前記温度検知手段が判断すると、前記第1の所定温度と各設定温度との温度差が大きいほど大きくなるように設定した前記第1の加熱量より大きい加熱量で加熱し、
    それぞれの加熱量は、少なくとも2種類以上の異なった電力を組み合わせて構成した入力電力パターンにより、前記調理容器を加熱させる制御を行い、
    前記第1の加熱量から、前記第1の加熱量よりも小さい第2の加熱量に下げる場合には、異なる2種類以上の電力のうち、少なくとも1種類の電力が前記第1の加熱量で含む電力より小さい電力を含む入力電力パターンとし、
    前記第1の加熱量から、前記第1の加熱量よりも大きい第3の加熱量に上げる場合には、異なる2種類以上の電力のうち、少なくとも1種類の電力が前記第1の加熱量で含む電力より大きい電力を含む入力電力パターンとすることで、前記第1の所定温度に達するように前記調理容器を加熱させる制御を行うことを特徴とする加熱調理器。
  2. 前記入力電力パターンは、
    前記第1の加熱量から、前記第1の加熱量よりも小さい第2の加熱量に下げる場合には、前記異なる2種類以上の電力のうち、最小の電力からパターンを開始する構成とし、
    前記第1の加熱量から、前記第1の加熱量よりも大きい第3の加熱量に上げる場合には、前記異なる2種類以上の電力のうち、最大の電力からパターンを開始する構成とすることを特徴とする請求項1に記載の加熱調理器。
  3. 前記制御手段による2種類以上の電力の入力電力パターンは、4秒から10秒の間の周期とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の加熱調理器。
  4. 所定温度を保持する場合の前記制御手段による2種類以上の電力の1つの入力電力パターンの最大電力は、その電力を一定で入れ続けると、調理容器の温度が緩やかに上昇し続ける電力とし、前記入力電力パターンの最小電力は、その電力を一定で入れ続けると、調理容器の温度が緩やかに下降し続ける電力とし、その前記最大電力と前記最小電力の差は400W以下とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の加熱調理器。
  5. 前記温度検知手段が検出した温度が、前記制御手段であらかじめ設定した各設定温度のうち、最高温度以上の場合は、その調理モードの中の最大電力に固定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の加熱調理器。
  6. 前記温度検知手段が検出した温度が、前記制御手段であらかじめ設定した各設定温度のうち、最低温度以下の場合は、電力を0Wに固定することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の加熱調理器。
  7. 前記調理容器の反り量を判定し、前記反り量に基づいて前記入力電力パターンを変更する処理を行う鍋反り判定手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の加熱調理器。
  8. 前記調理容器の底厚を判定し、前記底厚に基づいて前記入力電力パターンを変更する処理を行う底厚判定手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の加熱調理器。
  9. 前記調理容器内の油量を判定し、前記油量に基づいて前記入力電力パターンを変更する処理を行う油量判定手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の加熱調理器。
  10. 前記調理容器を載置する天板をさらに備え、
    前記天板は赤外線を透過させる結晶化ガラスを有し、前記温度検知手段は、前記天板下面に配し、前記調理容器の底面より放射される赤外線を前記天板を介して検知する赤外線センサであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の加熱調理器。
  11. 前記赤外線センサの受光面を覆い所定帯域の光透過特性を有するバンドパスフィルタをさらに備えることを特徴とする請求項10に記載の加熱調理器。
  12. 前記赤外線センサの赤外線の受光面前面に、前記結晶化ガラスと同じ光透過特性を有したフィルタを備えることを特徴とする請求項10に記載の加熱調理器。
  13. 前記赤外線センサの検知に基づいて前記調理容器の放射率を判定し、前記放射率に基づいて前記入力電力パターンを変更する処理を行う放射率判定手段をさらに備えることを特徴とする請求項10〜12のいずれか1項に記載の加熱調理器。
  14. 前記温度検知手段には、前記天板の温度を検出するサーミスタをさらに設け、前記赤外線センサの検知した温度から、サーミスタの検知した天板の温度成分を差し引く補正式を用いて温度を導き出すことを特徴とする請求項10〜13のいずれか1項に記載の加熱調理器。
  15. 請求項1〜14のいずれか1項に記載の加熱調理器の制御手段が行う制御に係る処理をコンピュータに実行させる加熱調理プログラム。
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