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JP5893917B2 - 電子部品用樹脂シート、電子部品用樹脂シートの製造方法、及び、半導体装置の製造方法 - Google Patents
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JP5893917B2 - 電子部品用樹脂シート、電子部品用樹脂シートの製造方法、及び、半導体装置の製造方法 - Google Patents

電子部品用樹脂シート、電子部品用樹脂シートの製造方法、及び、半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、電子部品用樹脂シート、電子部品用樹脂シートの製造方法、及び、半導体装置の製造方法関する。
半導体パッケージや電子部品モジュールは近年ますます小型化、高密度化、高性能化しており、デバイスから発生するノイズや熱の問題が顕著になってきている。このような背景下、半導体パッケージ等の製造工程においては、デバイス等を樹脂封止した後、電磁波シールド性や放熱性を確保するために、前記封止樹脂上に金属膜を形成するケースが増えている。
封止樹脂上への金属膜形成においては、無電解銅めっきが用いられることが多い。この無電解めっき工程では、まず、めっきされる表面の洗浄、粗化等の前処理が行われた後、めっきの触媒となる金属核を樹脂上に形成し、その後、無電解銅めっきが施される(例えば、非特許文献1、及び、特許文献1参照)。
「めっき教本 電気鍍金研究会編」、日刊工業新聞社、P207−218、P233−243(1986.9)
特開2011−77430号公報
しかしながら、上述の方法では、めっきされる表面の洗浄、粗化等の前処理工程や、樹脂上にめっきの触媒となる金属核を形成する工程を行なった後、無電解銅めっきを施すため、プロセスが多いといった問題があった。
本発明は前記問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、無電解めっき層を簡便に形成することが可能な電子部品用樹脂シート、及び、当該電子部品用樹脂シートの製造方法を提供することにある。
本願発明者等は、前記従来の問題点を解決すべく、電子部品用樹脂シート、及び、当該電子部品用樹脂シートの製造方法について検討した。その結果、下記の構成を採用することにより、無電解めっき層を簡便に形成することが可能であることを見出して本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明に係る電子部品用樹脂シートは、熱硬化型樹脂フィルムと剥離フィルムとを有し、前記熱硬化型樹脂フィルムと前記剥離フィルムとの間に、無電解めっき法に用いられる触媒層が設けられていることを特徴とする。
前記構成によれば、熱硬化型樹脂フィルムと剥離フィルムとの間に、無電解めっき法に用いられる触媒層があるため、剥離フィルムを剥離さえすれば、粗化等の前処理工程や、樹脂上にめっきの触媒となる金属核を形成する工程等を行なうことなく、無電解めっき層を形成することができる。従って、簡便に無電解めっき層を形成することができる。
前記構成において、前記剥離フィルムの水との接触角が90度以下であることが好ましい。前記剥離フィルムの水との接触角が90度以下であると、前記触媒層が熱硬化型樹脂フィルムと剥離フィルムとの間に良好に形成される。特に、触媒含有溶液に剥離フィルムを浸漬して剥離フィルム上に触媒層を形成し、前記触媒層が形成された面に、熱硬化型樹脂フィルムを貼り合わせて電子部品用樹脂シートを製造する場合、前記剥離フィルムの水との接触角が90度以下であると、触媒含有溶液が剥離フィルムに良好に付着する。従って、剥離フィルム上により確実に触媒層を形成することができる。
前記構成において、前記触媒層がパラジウム触媒を含有することが好ましい。前記触媒層がパラジウム触媒を含有すると、均一で高品位なめっき皮膜が得られるという点で好ましい。
また、本発明に係る電子部品用樹脂シートの製造方法は、剥離フィルム上に無電解めっき法に用いられる触媒層を形成する工程と、前記触媒層が形成された面に、熱硬化型樹脂フィルムを貼り合わせ、剥離フィルム、触媒層、及び、熱硬化型樹脂フィルムがこの順で積層された電子部品用樹脂シートを得る工程とを具備することを特徴とする。
前記構成によれば、熱硬化型樹脂フィルムと剥離フィルムとの間に、無電解めっき法に用いられる触媒層が形成される。従って、当該方法により製造された電子部品用樹脂シートによれば、剥離フィルムを剥離さえすれば、粗化等の前処理工程や、樹脂上にめっきの触媒となる金属核を形成する工程等を行なうことなく、無電解めっき層を形成することができる。従って、簡便に無電解めっき層を形成することができる。また、剥離フィルム上に触媒層を形成し、前記触媒層が形成された面に、熱硬化型樹脂フィルムを貼り合わせて電子部品用樹脂シートを得るため、熱硬化型樹脂フィルム上に直接に触媒層を形成するよりも、触媒層形成時の樹脂組成物等による薬液槽の汚染を低減できるという点で優れる。
前記構成においては、前記剥離フィルムの水との接触角が90度以下であることが好ましい。前記剥離フィルムの水との接触角が90度以下であると、前記触媒層が熱硬化型樹脂フィルムと剥離フィルムとの間に良好に形成される。特に、触媒含有溶液に剥離フィルムを浸漬して剥離フィルム上に触媒層を形成する場合、前記剥離フィルムの水との接触角が90度以下であると、触媒含有溶液が剥離フィルムに良好に付着する。従って、剥離フィルム上により確実に触媒層を形成することができる。
前記構成において、前記触媒層がパラジウム触媒を含有することが好ましい。前記触媒層がパラジウム触媒を含有すると、均一で高品位なめっき皮膜が得られるという点で好ましい。
また、本発明に係る半導体装置の製造方法は、前記電子部品用樹脂シートを準備する工程と、前記電子部品用樹脂シートを成型する工程と、成型後の前記電子部品用樹脂シートを加熱し、前記熱硬化型樹脂フィルムを熱硬化させる工程と、前記熱硬化型樹脂フィルムを熱硬化させた後、前記剥離フィルムを剥離する工程と、無電解めっき法により前記触媒層に無電解めっき層を形成する工程とを具備することを特徴とする。
前記構成によれば、熱硬化型樹脂フィルムと剥離フィルムとの間に、無電解めっき法に用いられる触媒層が設けられている電子部品用樹脂シートを用いて半導体装置を製造する。熱硬化型樹脂フィルムと剥離フィルムとの間に、無電解めっき法に用いられる触媒層が設けられているため、剥離フィルムを剥離さえすれば、粗化等の前処理工程や、樹脂上にめっきの触媒となる金属核を形成する工程等を行なうことなく、無電解めっき層を形成することができる。従って、簡便に無電解めっき層を形成することができる。
本発明の一実施形態に係る電子部品用樹脂シートの断面模式図である。 図1に示した電子部品用樹脂シートの一製造方法を説明するための断面模式図である。 図1に示した電子部品用樹脂シートの一製造方法を説明するための断面模式図である。 図1に示した電子部品用樹脂シートの一製造方法を説明するための断面模式図である。 図1に示した電子部品用樹脂シートを用いた半導体装置の製造方法の一例を説明するための断面模式図である。 図1に示した電子部品用樹脂シートを用いた半導体装置の製造方法の一例を説明するための断面模式図である。 図1に示した電子部品用樹脂シートを用いた半導体装置の製造方法の一例を説明するための断面模式図である。 図1に示した電子部品用樹脂シートを用いた半導体装置の製造方法の一例を説明するための断面模式図である。
(電子部品用樹脂シート)
まず、本発明の一実施形態に係る電子部品用樹脂シートについて、以下に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る電子部品用樹脂シートの断面模式図である。図1に示すように、電子部品用樹脂シート10は、熱硬化型樹脂フィルム12と剥離フィルム16とを有し、熱硬化型樹脂フィルム12と剥離フィルム16との間に、無電解めっき法に用いられる触媒層14が設けられている。
触媒層14は、無電解めっき液中で無電解めっき層19(図8参照)の析出を誘発するための触媒核を有する。前記触媒核を構成する触媒としては、例えば、パラジウム、銀、及び、金のうちの少なくとも1つを用いることができる。
触媒層14は、触媒以外の成分を含有していてもよく、例えば、触媒溶液由来成分としてのスズを含有していてもよい。
触媒層14の厚さは、特に限定されないが、触媒層14がパラジウム触媒を含有する場合、パラジウム吸着量が、0.1〜10μg/cmとなる程度の厚さであることが好ましく、より好ましくは0.5〜5μg/cmである。触媒層14の厚さを上記範囲内にすることにより、均一なめっき膜(触媒層14)を得ることが出来る。なお、パラジウム吸着量は、濃硝酸と濃塩酸の1:3混合液に溶解させた後、ICP発光分光分析により分析することができる。
剥離フィルム16における熱硬化型樹脂フィルム12と対向する側の面の水との接触角は、90度以下であることが好ましく、75度以下であることがより好ましい。また、前記接触角は、小さいほど好ましいが、例えば15度以上、より好ましくは30度以上である。剥離フィルム16における熱硬化型樹脂フィルム12と対向する側の面の水との接触角が90度以下であると、触媒層14が熱硬化型樹脂フィルム12と剥離フィルム16との間に良好に形成される。特に、触媒含有溶液に剥離フィルム16を浸漬して剥離フィルム16上に触媒層14を形成し、触媒層14が形成された面に、熱硬化型樹脂フィルム12を貼り合わせて電子部品用樹脂シート10を製造する場合、剥離フィルム16における熱硬化型樹脂フィルム12と対向する側の面の水との接触角が90度以下であると、触媒含有溶液が剥離フィルム16に良好に付着する。従って、剥離フィルム16上により確実に触媒層14を形成することができる。前記接触角は、剥離フィルムの離型剤処理や物理処理などの表面処理によりコントロールすることができる。
剥離フィルム16は、実用に供するまで触媒層14及び熱硬化型樹脂フィルム12を保護する保護材としての機能を有している。剥離フィルム16は、触媒層14上に無電解めっき層19(図8参照)を形成する際に剥がされる。剥離フィルム16としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン、ポリプロピレン等のプラスチックフィルムや紙等を挙げることができる。これらのプラスチックフィルムや紙等は、フッ素系離型剤、シリコーン離型剤、長鎖アルキルアクリレート系離型剤等の離型剤により表面コートされていてもよい。ただし、表面コートする場合、剥離フィルム16における熱硬化型樹脂フィルム12と対向する側の面の水との接触角は、90度以下となるようにすることが好ましい。
剥離フィルム16の厚さは特に限定されず、例えば、15〜150μmの範囲内であることが好ましく、25〜75μmの範囲内であることがより好ましい。
熱硬化型樹脂フィルム12は、半導体チップ等の電子部品を封止する機能を有する。熱硬化型樹脂フィルム12の構成材料としては、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂とを併用したものが挙げられる。また、熱硬化性樹脂単独でも使用可能である。
前記熱可塑性樹脂としては、天然ゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリブタジエン樹脂、ポリカーボネート樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、6−ナイロンや6,6−ナイロン等のポリアミド樹脂、フェノキシ樹脂、アクリル樹脂、PETやPBT等の飽和ポリエステル樹脂、ポリアミドイミド樹脂、又はフッ素樹脂等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。これらの熱可塑性樹脂のうち、イオン性不純物が少なく耐熱性が高く、半導体チップの信頼性を確保できるアクリル樹脂が特に好ましい。
前記アクリル樹脂としては、特に限定されるものではなく、炭素数30以下、特に炭素数4〜18の直鎖若しくは分岐のアルキル基を有するアクリル酸又はメタクリル酸のエステルの1種又は2種以上を成分とする重合体等が挙げられる。前記アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、イソブチル基、アミル基、イソアミル基、へキシル基、へプチル基、シクロヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、イソデシル基、ウンデシル基、ラウリル基、トリデシル基、テトラデシル基、ステアリル基、オクタデシル基、又はドデシル基等が挙げられる。
また、前記重合体を形成する他のモノマーとしては、特に限定されるものではなく、例えばアクリル酸、メタクリル酸、カルボキシエチルアクリレート、カルボキシペンチルアクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸若しくはクロトン酸等の様なカルボキシル基含有モノマー、無水マレイン酸若しくは無水イタコン酸等の様な酸無水物モノマー、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリル若しくは(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)−メチルアクリレート等の様なヒドロキシル基含有モノマー、スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート若しくは(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸等の様なスルホン酸基含有モノマー、又は2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート等の様な燐酸基含有モノマーが挙げられる。
前記熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、アミノ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、又は熱硬化性ポリイミド樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、単独で又は2種以上を併用して用いることができる。特に、半導体チップを腐食させるイオン性不純物等の含有が少ないエポキシ樹脂が好ましい。また、エポキシ樹脂の硬化剤としてはフェノール樹脂が好ましい。
前記エポキシ樹脂は、接着剤組成物として一般に用いられるものであれば特に限定は無く、例えばビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールS型、臭素化ビスフェノールA型、水添ビスフェノールA型、ビスフェノールAF型、ビフェニル型、ナフタレン型、フルオンレン型、フェノールノボラック型、オルソクレゾールノボラック型、トリスヒドロキシフェニルメタン型、テトラフェニロールエタン型等の二官能エポキシ樹脂や多官能エポキシ樹脂、又はヒダントイン型、トリスグリシジルイソシアヌレート型若しくはグリシジルアミン型等のエポキシ樹脂が用いられる。これらは単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。これらのエポキシ樹脂のうちノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン型樹脂又はテトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂が特に好ましい。これらのエポキシ樹脂は、硬化剤としてのフェノール樹脂との反応性に富み、耐熱性等に優れるからである。
さらに、前記フェノール樹脂は、前記エポキシ樹脂の硬化剤として作用するものであり、例えば、フェノールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、クレゾールノボラック樹脂、tert−ブチルフェノールノボラック樹脂、ノニルフェノールノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂、ポリパラオキシスチレン等のポリオキシスチレン等が挙げられる。これらは単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。
前記エポキシ樹脂とフェノール樹脂の配合割合は、例えば、前記エポキシ樹脂成分中のエポキシ基1当量当たりフェノール樹脂中の水酸基が0.5〜2.0当量になるように配合することが好適である。より好適なのは、0.8〜1.2当量である。すなわち、両者の配合割合が前記範囲を外れると、十分な硬化反応が進まず、エポキシ樹脂硬化物の特性が劣化し易くなるからである。
エポキシ樹脂とフェノール樹脂の熱硬化促進触媒としては、特に制限されず、公知の熱硬化促進触媒の中から適宜選択して用いることができる。熱硬化促進触媒は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。熱硬化促進触媒としては、例えば、アミン系硬化促進剤、リン系硬化促進剤、イミダゾール系硬化促進剤、ホウ素系硬化促進剤、リン−ホウ素系硬化促進剤などを用いることができる。
また、熱硬化型樹脂フィルム12には、無機充填剤を適宜配合することができる。無機充填剤の配合は、導電性の付与や熱伝導性の向上、貯蔵弾性率の調節等を可能にする。
前記無機充填剤としては、例えば、シリカ、クレー、石膏、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化アルミナ、酸化ベリリウム、炭化珪素、窒化珪素等のセラミック類、アルミニウム、銅、銀、金、ニッケル、クロム、鉛、錫、亜鉛、パラジウム、半田等の金属、又は合金類、その他カーボン等からなる種々の無機粉末が挙げられる。これらは、単独で又は2種以上を併用して用いることができる。なかでも、シリカ、特に溶融シリカが好適に用いられる。
無機充填剤の平均粒径は、0.1〜30μmの範囲内であることが好ましく、0.5〜25μmの範囲内であることがより好ましい。なお、本発明においては、平均粒径が相互に異なる無機充填剤同士を組み合わせて使用してもよい。また、平均粒径は、光度式の粒度分布計(HORIBA製、装置名;LA−910)により求めた値である。
前記無機充填剤の配合量は、有機樹脂成分100重量部に対し100〜1400重量部に設定することが好ましい。特に好ましくは230〜900重量部である。無機充填剤の配合量を100重量部以上にすると、耐熱性や強度が向上する。また、1400重量部以下とすることにより、流動性が確保できる。これにより、接着性や埋め込み性が低下することを防止できる。
なお、熱硬化型樹脂フィルム12には、前記無機充填剤以外に、必要に応じて他の添加剤を適宜に配合することができる。他の添加剤としては、例えば難燃剤、シランカップリング剤、イオントラップ剤、離型剤、可塑剤等が挙げられる。前記難燃剤としては、各種公知の難燃剤成分を用いることができるが、環境負担低減の観点から、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の金属水酸化物、リン酸系化合物やホスファゼン等の有機リン系化合物等を用いることが好ましい。これらは、単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。前記シランカップリング剤としては、例えば、β−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。これらの化合物は、単独で又は2種以上を併用して用いることができる。前記イオントラップ剤としては、例えばハイドロタルサイト類、水酸化ビスマス等が挙げられる。これらは、単独で又は2種以上を併用して用いることができる。前記離型剤としては、シリコーン系離型剤や長鎖アルキル系離型剤等の従来から使用されている各種離型剤を適宜選択して用いることができる。前記可塑剤としては、例えば、単官能のアクリルモノマー、単官能エポキシ樹脂、液状エポキシ樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系希釈剤等が挙げられる。
熱硬化型樹脂フィルム12の粘度は、成型温度において100Pa・s〜10000Pa・sであることが好ましく、800Pa・s〜3000Pa・sであることがより好ましい。前記成型温度は、熱硬化型樹脂フィルム12の組成等に応じて適宜設定できるが、例えば40〜180℃、より好ましくは、80〜150℃である。
熱硬化型樹脂フィルム12の厚さ(複層の場合は、総厚)は特に限定されないものの、電子部品の埋め込み性等を考慮すると100μm以上1000μm以下が好ましい。なお、熱硬化型樹脂フィルム12の厚さは、電子部品の厚さを考慮して適宜設定することができる。
電子部品用樹脂シート10において、熱硬化型樹脂フィルム12の剥離フィルム16が設けられている側とは反対側の面に、カバーフィルム(図示せず)が設けられていてもよい。前記カバーフィルムとしては、例えば、剥離フィルム16と同様のものを用いることができる。
上述した実施形態では、電子部品用樹脂シートが熱硬化型樹脂フィルム12と剥離フィルム16と触媒層14とからなる場合について説明した。しかしながら、本発明における電子部品用樹脂シートは、この例に限定されず、その他の層を有していてもよい。
(電子部品用樹脂シートの製造方法)
次に、電子部品用樹脂シート10の一製造方法について説明する。図2〜図4は、電子部品用樹脂シートの一製造方法を説明するための断面模式図である。本実施形態に係る電子部品用樹脂シートの製造方法は、剥離フィルム16上に無電解めっき法に用いられる触媒層14を形成する工程と、触媒層14が形成された面に、熱硬化型樹脂フィルム12を貼り合わせ、剥離フィルム16、触媒層14、及び、熱硬化型樹脂フィルム12がこの順で積層された電子部品用樹脂シート10を得る工程とを少なくとも具備する。
剥離フィルム16の製膜方法としては、例えばカレンダー製膜法、有機溶媒中でのキャスティング法、密閉系でのインフレーション押出法、Tダイ押出法、共押出し法、ドライラミネート法等が例示できる。
触媒層14の形成方法としては、触媒層形成用溶液18に剥離フィルム16を浸漬する方法が挙げられる(図2参照)。これにより、触媒層14付きの剥離フィルム16が得られる(図3参照)。触媒層形成用溶液18としては、例えば、スズ−パラジウムコロイド液、パラジウムイオン錯体溶液等を挙げることができる。浸漬時間としては、1〜15分が好ましく、2〜8分がより好ましい。また、浸漬時の触媒層形成用溶液18の温度は、20〜70℃が好ましく、30〜60℃がより好ましい。なお、剥離フィルム16を触媒層形成用溶液18に浸漬して、触媒層14を形成した後、触媒層14付きの剥離フィルム16を水洗、及び、乾燥することが好ましい。水洗の条件としては、純水で3〜10分間とすることができる。また、乾燥条件としては、70〜130℃で、5〜10分間とすることができる。
一方、熱硬化型樹脂フィルム12を準備する。熱硬化型樹脂フィルム12を形成する工程としては、熱硬化型樹脂フィルム12の構成材料を混練、押出しすることにより得ることができる。
続いて、触媒層14付きの剥離フィルム16の触媒層14が形成された面に、熱硬化型樹脂フィルム12を転写する(図4参照)。当該転写は圧着により行うことができる。貼り合わせ温度は40〜80℃が好ましく、より好ましくは50〜70℃である。また、貼り合わせ圧力は0.1〜0.6MPaが好ましく、より好ましくは0.2〜0.5MPaである。これにより、電子部品用樹脂シート10が得られる。
上述した電子部品用樹脂シートの製造方法では、熱硬化型樹脂フィルムを押出し成形により製造する場合について説明した。しかしながら、本発明において、熱硬化型樹脂フィルムの製造は、この例に限定されず、例えば、離型フィルム上に熱硬化型樹脂フィルムの構成材料である接着剤組成物溶液を塗工して塗布層を形成する工程を行い、その後、前記塗布層を乾燥させて製造してもよい。
上述した電子部品用樹脂シートの製造方法では、触媒層付きの剥離フィルムを作製し、これを熱硬化型樹脂フィルムに貼り合わせて製造する場合について説明した。しかしながら、本発明における電子部品用樹脂シートの製造方法は、この例に限定されない。例えば、熱硬化型樹脂フィルムを製造した後、この熱硬化型樹脂フィルムを触媒層形成用溶液に浸漬して熱硬化型樹脂フィルム上に触媒層を形成し、その後、剥離フィルムを触媒層上に貼り合わせることとしてもよい。
(半導体装置の製造方法)
次に、電子部品用樹脂シートを用いた半導体装置の一製造方法について説明する。図5〜図8は、電子部品用樹脂シートを用いた半導体装置の製造方法の一例を説明するための断面模式図である。本実施形態に係る電子部品用樹脂シートの製造方法は、前記に記載の電子部品用樹脂シートを準備する工程と、前記電子部品用樹脂シートを成型する工程と、成型後の前記電子部品用樹脂シートを加熱し、前記熱硬化型樹脂フィルムを熱硬化させる工程と、前記熱硬化型樹脂フィルムを熱硬化させた後、前記剥離フィルムを剥離する工程と、無電解めっき法により前記触媒層に無電解めっき層を形成する工程とを少なくとも具備する。
まず、前記に記載の電子部品用樹脂シート10を準備する。
次に、電子部品用樹脂シート10を成型する。具体的には、半導体チップ42が設けられている基板40に、電子部品用樹脂シート10を、熱硬化型樹脂フィルム12を対向させるようにして押しつけ、半導体チップ42を熱硬化型樹脂フィルム12に埋め込むように成型する(図5参照)。これにより、半導体チップ42を熱硬化型樹脂フィルム12により封止する(図6参照)。埋め込みは、プレス成型機や、ロール成型機を用い、電子部品用樹脂シート10の両側から圧力を加えることにより行なうことができる。これにより、半導体チップ42が熱硬化型樹脂フィルム12により封止された状態とすることができる(図6参照)。埋め込み温度は60〜150℃が好ましく、より好ましくは80〜120℃である。また、埋め込み圧力は0.02〜3MPaが好ましく、より好ましくは0.05〜1MPaである。
次に、成型後の電子部品用樹脂シート10を加熱し、熱硬化型樹脂フィルム12を熱硬化させる。熱硬化工程における加熱温度は、90〜200℃で行なうことが好ましく、120〜175℃で行なうことがより好ましい。また、加熱時間は、30〜240分であることが好ましく、60〜180分であることがより好ましい。
熱硬化型樹脂フィルム12を熱硬化させた後、次に、剥離フィルム16を剥離する(図7参照)。剥離は、従来公知の剥離装置を用いて行なうことができる。
次に、無電解めっき法により触媒層に無電解めっき層19を形成する。具体的には、半導体チップ42を備える基板40と、熱硬化型樹脂フィルム12と触媒層14とが積層された積層体を無電解めっき液に浸漬する。無電解めっき液の組成としては、形成する無電解めっき層19に応じて設定することができ、例えば、硫酸銅水和物、EDTA(エチレンジアミンテトラ酢酸塩を主成分とするものを挙げることができる。無電解めっき液への浸漬時間は、形成する無電解めっき層19の厚さに応じて設定することができる。例えば、膜厚(0.5μm)の無電解めっき層19を形成する場合における、無電解めっき液への浸漬時間は250〜350秒程度とすることができる。これにより、触媒層14上に無電解めっき層19を形成することができる(図8参照)。
以下に、この発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但し、この実施例に記載されている材料や配合量等は、特に限定的な記載がない限りは、この発明の要旨をそれらのみに限定する趣旨のものではない。なお、以下において、部とあるのは重量部を意味する。
(実施例1)
<熱硬化型樹脂フィルムの作製>
下記(a)〜(f)を2軸混練機で120℃、5分間混練、押出しすることにより、厚み0.7μmの熱硬化型樹脂フィルムAを得た。
(a)エポキシ樹脂(新日鐵化学社製、YSLV−80XY) 286部
(b)フェノール樹脂(明和化成社製、MEH−7851−SS) 303部
(c)硬化促進剤(四国化成工業社製、2PHZ) 6部
(d)シリカフィラー(電気化学工業社製、FB−9454−FC) 3695部
(e)シランカップリング剤(信越化学工業社製、KBM−403) 5部
(f)充填剤としてのカーボン(三菱化学社製、#20) 5部
<Pd核付き剥離フィルムの作製>
剥離フィルムとして、PETフィルム(三菱化学製MRF−50、厚み50μm、片面のみシリコーン処理品)を準備した。次に、このPETフィルムを、スズ−パラジウムコロイド液(純水、ローム・アンド・ハース社製CATAPREP404、CATAPOSIT44の混合液、混合比率は、86:10:4)に45℃の条件下、4分間浸漬させた。その後、常温(23℃)にて水洗を行った。これにより、PETフィルムの非シリコーン処理面側にPd(パラジウム)核を形成させたPd核付き剥離フィルムAを得た。
<電子部品用樹脂シートの作製>
Pd核付きPETフィルムの非シリコーン処理面を、前記にて作製した熱硬化型樹脂フィルムAと貼り合わせた。また、カバーフィルムAとして、触媒核を付与していないPETフィルム(三菱化学製MRF−50、厚み50μm、片面のみシリコーン処理品)を準備し、熱硬化型樹脂フィルムAのPd核付きPETフィルムを貼り合わせなかった面に、カバーフィルムAを貼り合わせた。これにより、本実施例1に係る電子部品用樹脂シートAを得た。
(実施例2)
<Pd核付き剥離フィルムの作製>
剥離フィルムとして、ポリメチルペンテンフィルム(三井化学製、オピュラン X−88BMT4、厚み50μm)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、Pd核付き剥離フィルムBを得た。
<電子部品用樹脂シートの作製>
上記Pd核付き剥離フィルムBを用いたこと以外は実施例1と同様にして、本実施例2に係る電子部品用樹脂シートBを得た。
(実施例3)
<電子部品用樹脂シートの作製>
熱硬化型樹脂フィルムAをスズ−パラジウムコロイド液(純水、ローム・アンド・ハース社製CATAPREP404、CATAPOSIT44の混合液、混合比率は、86:10:4)に45℃の条件下、4分間浸漬させた。その後、常温(23℃)にて水洗を行った。
次に、剥離フィルムCとして準備したPETフィルム(三菱化学製MRF−50、厚み50μm、片面のみシリコーン処理品)の非シリコーン処理面を、熱硬化型樹脂フィルムAと貼り合わせた。また、熱硬化型樹脂フィルムAの剥離フィルムCを貼り合わせなかった面には、カバーフィルムCとして準備したPETフィルム(三菱化学製MRF−50、厚み50μm、片面のみシリコーン処理品)のシリコーン処理面を貼り合わせた。これにより、本実施例3に係る電子部品用樹脂シートCを得た。
(接触角の測定)
実施例1、及び、実施例2において使用された剥離フィルムのPd核形成する側の面の接触角を2/θ法により、測定した。結果を表1に示す。
(剥離フィルムに対するめっき形成性評価)
実施例1に係るPd核付き剥離フィルムA、及び、実施例2に係るPd核付き剥離フィルムBを前記無電解めっき液(純水、ローム・アンド・ハース社製、CIRCUPOSIT4500M、同4500A、同4500Bの混合液、混合比率は、72:12:6:10)に50℃4分間浸漬させることで、Pd核付き剥離フィルム表面に銅めっきを形成させた。樹脂表面を目視にして観察し、Pd核付き剥離フィルム表面全体を100%としたときの、めっきされている部分の面積の割合をメッキ率とした。結果を表1に示す。
(熱硬化型樹脂フィルムへのめっき形成性評価)
実施例1〜3に係る電子部品用樹脂シートからカバーフィルムをそれぞれ剥離した。次に、複数の半導体デバイス(例えば、半導体チップ等)が配置された基板に対し熱硬化型樹脂フィルム面を対向させて、真空プレスを用いて30torr、90℃、1MPaの条件で成型を行なった。大気開放した後、150℃で1時間加熱して樹脂を熱硬化させた。
次に、剥離フィルムを剥離し、成型物を無電解めっき液(純水、ローム・アンド・ハース社製、CIRCUPOSIT4500M、同4500A、同4500Bの混合液、混合比率は、72:12:6:10)に50℃4分間浸漬させることで、樹脂表面に銅めっきを形成させた。樹脂表面を目視にて観察し、樹脂表面全体を100%としたときの、めっきされている部分の面積の割合をメッキ率とした。結果を表1に示す。また、めっき率が100%の場合を◎、90%以上100未満の場合を○、90%未満を×と評価した。結果を表1に示す。
(結果)
剥離フィルムに対するめっき形成性評価結果より、実施例1、2に係る剥離フィルムをスズ−パラジウムコロイド液に浸漬することにより、剥離フィルムにPd核が形成されることが確認できた。また、熱硬化型樹脂フィルムへのめっき形成性評価結果より、剥離フィルムに形成されたPd核が熱硬化型樹脂フィルムに転写され、熱硬化型樹脂フィルムにめっきを形成できることが確認できた。
10 電子部品用樹脂シート
12 熱硬化型樹脂フィルム
14 触媒層
16 剥離フィルム
18 触媒層形成用溶液
19 無電解めっき層
40 基板
42 半導体チップ

Claims (8)

  1. 熱硬化型樹脂フィルムと剥離フィルムとカバーフィルムを有し、
    前記熱硬化型樹脂フィルムと前記剥離フィルムとの間に、無電解めっき法に用いられる触媒層が設けられており、
    前記カバーフィルムは、前記熱硬化型樹脂フィルムの前記剥離フィルムが設けられている側とは反対側の面に、設けられていることを特徴とする電子部品用樹脂シート。
  2. 前記剥離フィルムにおける前記熱硬化型樹脂フィルムと対向する側の面の水との接触角が90度以下であることを特徴とする請求項1に記載の電子部品用樹脂シート。
  3. 前記触媒層がパラジウム触媒を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の電子部品用樹脂シート。
  4. 剥離フィルム上に無電解めっき法に用いられる触媒層を形成する工程と、
    前記触媒層が形成された面に、熱硬化型樹脂フィルムを貼り合わせるとともに、前記熱硬化型樹脂フィルムの前記触媒層を貼り合わせた面とは反対側の面に、カバーフィルムを貼り合わせて、剥離フィルム、触媒層熱硬化型樹脂フィルム、及び、カバーフィルムがこの順で積層された電子部品用樹脂シートを得る工程とを具備することを特徴とする電子部品用樹脂シートの製造方法。
  5. 前記剥離フィルムにおける前記熱硬化型樹脂フィルムと対向する側の面の水との接触角が90度以下であることを特徴とする請求項4に記載の電子部品用樹脂シートの製造方法。
  6. 前記触媒層がパラジウム触媒を含有することを特徴とする請求項4又は5に記載の電子部品用樹脂シートの製造方法。
  7. 請求項1〜3のいずれか1に記載の電子部品用樹脂シートを準備する工程と、
    前記電子部品用樹脂シートを成型する工程と、
    成型後の前記電子部品用樹脂シートを加熱し、前記熱硬化型樹脂フィルムを熱硬化させる工程と、
    前記熱硬化型樹脂フィルムを熱硬化させた後、前記剥離フィルムを剥離する工程と、
    無電解めっき法により前記触媒層に無電解めっき層を形成する工程と
    を具備することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  8. 前記電子部品用樹脂シートを成型する工程は、半導体チップが設けられている基板に、前記電子部品用樹脂シートを、前記熱硬化型樹脂フィルムを対向させるようにして押しつけ、前記半導体チップを前記熱硬化型樹脂フィルムに埋め込むように成型する工程であることを特徴とする請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
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