JP5894497B2 - ハイドロゲルの製造方法 - Google Patents
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Description
また曳糸性の高いものは吐出後に液だれや糸曳が発生すると定量性が失われるおそれがあり、吐出口周辺が汚れ清掃が必要になったり、外観上も悪くなったりすることがあった。
そこで本発明は、より効率的に安定してハイドロゲルを得るための製造方法を得ることを目的として検討されたものである。
また、複数の原料液をモーノポンプまたはギアポンプを通じて4〜20℃の低温で外気に触れずに注入し、このロータリースタティックミキサーから吐出した後、25〜60℃に加温してゲル化を促進することができる。
外気に触れずに原料液を混合するため、エアの混入を防止することができ、見栄えの良いハイドロゲルを製造することができる。
原料液は4〜20℃の低温でロータリースタティックミキサーに注入するため、原料液の混合後のゲル化の進行を抑えることができる。そのため、比較的低粘度で原材料を取り扱うことができる。また、混合時の発熱を抑制するため反応速度を安定させることができる。そして、混合後に25〜60℃に加温するため、混合後のゲル化を促進させることができる。
前記複数の原料液をその原料液ごとに加圧せずにロータリースタティックミキサーに注入するため、計量を正確に行うことができる。また、ロータリースタティックミキサーに注入されてから原料液が混合されるため、混合条件を常に一定にすることができる。そして、ロータリースタティックミキサーに設けた直径が10mm以下の吐出口より粘度が5000〜50000cpsの混合液を吐出するため、液だれを防止して、作業効率を高めることができる。
ロータリースタティックミキサーから混合液を吐出するトレーが前記混合液を所定の形状にゲル化する成形型であるとともにゲル化して得られたハイドロゲルの収容容器を兼ねるため、ハイドロゲル成形用のみに用いる成形型の準備が不用であり、製造工程を容易化して製造コストを削減することができる。
図3で示すように、羽根16の形状はスパイラル状である。即ち、平板の一方端を右側に180°回転させた形状で1個の羽根16aを形成し、また平板の一方端を左側に180°回転させた形状で別の1個の羽根16bを形成する。そして、先の羽根16aに対して90°回転させた位置で後の羽根16bを結合したものを複数個連ねて1つの羽根16を構成している。この1つの羽根16の長さは、羽根16aと羽根16bの合計数で10〜20とすることが好ましい。この羽根の数が10未満であると混合不良が起こりやすく、20を超えると大型化してしまいメンテナンスも煩雑になる。また、羽根16aと羽根16bは同数とし、全体として偶数個の羽根16a,16bを有することが好ましい。羽根16の回転が吐出量に影響を与えずにモーノポンプ13で制御した一定の吐出量でロータリースタティックミキサー11内を原料液が通過する必要があるからである。なお、図3は羽根16a,16bを10個設けた例を示す。
羽根16の回転数はモータ14によって制御し、100〜5000回転/分の回転数とすることができる。回転数が100回転/分未満であると、混合不良が起こりやすくなり、羽根16を回転させるメリットが得られなくなる。また、5000回転/分を超えると原料高分子の分子鎖が剪断されて物性が変化するおそれがある。
例えばA液を架橋前の親水性高分子と、これと架橋反応を引き起こす架橋性物質を含有する原料液とし、B液を有機酸や無機酸などの水溶液である酸触媒とすることができる。したがって、A液にポリアクリル酸Naとメタケイ酸アルミン酸Mgを含み、B液に酸触媒としての酒石酸を含ませることは好ましい態様の1つであるが、こうしたハイドロゲルを形成する原材料については以下に詳しく説明する。
また、架橋性物質の作用に最適なpHに調整し、架橋をより確実にする目的で、酒石酸、乳酸、クエン酸、グリコール酸、塩酸等の各種有機酸や無機酸をpH調整剤として使用してもよい。具体的には、酒石酸、乳酸、グリコール酸等が特に好ましい。
なお、架橋前の親水性高分子は、ハイドロゲルの製造を妨げない限りは、部分的に架橋していてもよい。また、製造時の取扱い性を考慮すると、重量平均分子量が10万〜500万の範囲の架橋前の親水性高分子を使用することが好ましい。
このトレー15は、ハイドロゲルを収容する収容容器であると同時に所定の形状にハイドロゲルを成形するための型の役割も有している。そのため、ロータリースタティックミキサーからトレーに吐出した原料混合液は、トレー15内でゲル化させてトレー15ごとさらに樹脂フィルム等で包装して化粧料パック等の製品とすることができる。
例えば図1では、2つの貯蔵槽12a,12bを設け、2種類の原料液を混合させてハイドロゲルを得ているが、2種類に限らずに3種類以上の貯蔵槽を設けることができる。2種類の薬効成分を含ませるような場合には、A液とB液の組合せを2組準備しておいて、1組は1種類の薬効成分を含むゲル原料液、別の1組は別の1種類の薬効成分を含むゲル原料液とすれば4つの貯蔵槽を用いることもある。
別の変更例として、ロータリースタティックミキサー11の羽根16の形状も回転させることで吐出量に影響を及ぼさない別の形態とすることができる。
ハイドロゲルの原材料:
ハイドロゲル製造に必要な以下に示す原料液、トレー、および生体用電極被覆パッドに用いる成形体を準備した。
親水性高分子として分子量200万のポリアクリル酸ナトリウムを4重量部と、架橋剤としてメタケイ酸アルミン酸マグネシウムを1重量部と、潤滑剤としてのジプロピレングリコールを10重量部と、濃グリセリンを5重量部と、ポリエチレングリコール1000を3重量部と、防腐剤としてのメチルパラベンを0.1重量部と、薬効成分としてのヒアルロン酸Naを0.01重量部と、水を61.89重量部とを混合攪拌した原料液を作製した。
親水性高分子として分子量200万のポリアクリル酸ナトリウムを4重量部と、架橋剤としてメタケイ酸アルミン酸マグネシウムを1重量部と、潤滑剤としてのジプロピレングリコールを10重量部と、濃グリセリンを5重量部と、ポリエチレングリコール1000を3重量部と、防腐剤としてのメチルパラベンを0.1重量部と、冷涼感成分としてL−メントールを0.1重量部と、水を61.8重量部とを混合攪拌した原料液を作製した。
ポリマー液Aと比較して濃グリセリン5重量部を含まず、薬効成分としてヒアルロン酸Na0.01重量部に代えてローヤルゼリーエキス0.1重量部を加え、水を66.8重量部混合した以外はポリマー液Aと同様にしてポリマー液Cを作製した。
酒石酸を2重量部と水を13重量部とを加え、酸液を作製した。
(トレー)
厚みが0.3mmの非晶性PETを真空成形し、内寸が短径25mm×長径56mmの楕円形の凹部が2箇所ある厚みが2mmのトレーを作製した。
内寸が34mm×38mm、厚みが2mmの蓋の無い直方体状容器をPETで成形した。また、幅34mm×長さ38mm(断面積12.92cm2)、厚み0.7mmの板状体に、厚み方向に貫通した貫通孔の開口部の形状が1辺10mmの正三角形で、その貫通孔を3×4列(開口部面積0.43cm2、合計開口部面積5.19 cm2、開口率40%)設けた板状のパッド本体をポリプロピレン樹脂で成形した。
そして、パッド本体を直方体状容器の深さ中央付近まで押し込んで生体用電極被覆パッドに用いる成形体を作製した。
次の例1〜例9で示す各ハイドロゲルを製造した。
<例1> 貯蔵槽(12a)にポリマー液Aを入れ、貯蔵槽(12b)に酸液を入れた。ポリマー液Aの85重量部に対し酸液の15重量部を混合するようにモーノポンプ(13a,13b)の吐出設定を行ってロータリースタティックミキサー(11)(内径10mm、長さ155mm、羽根数12;セレクトイクイップメントアンドエンジニアリングインク社製ディスポーザブルロータリースタティックミキサー)に注入した。
ロータリースタティックミキサー(11)の羽根(16)の回転速度を3000回転/分、15℃で攪拌、混合し、吐出量を1.0g/秒(吐出時間2秒)として前記トレー(15)の凹部(15a)に各2.0gの原料混合液を吐出した。15分後にはトレー(15)を傾けてもハイドロゲルが変形しなくなったため、アルミニウムラミ袋で密封して24時間の間30℃で放置した。出来上がったハイドロゲルは無色透明であり、その外観から混合状態は良好であった。
また、例9のように生体用電極被覆パッドなど、樹脂成形体と一体化したハイドロゲルの製造にロータリースタティックミキサーを好適に利用することができた。
12 貯蔵槽
12a,12b 貯蔵槽
13 ポンプ
13a,13b モーノポンプ
14 モータ
15 トレー
15a 凹部
16 羽根
16a,16b 羽根
17 電磁弁
17a,17b 電磁弁
18 吐出口
21 パック化粧料
22 目尻に対応する部位
23 頬に対応する部位
24 それ以外の部位
Claims (3)
- 複数の原料液を混合して得られるハイドロゲルの製造方法において、 複数の原料液が所定の重量比になるように原料液ごとにモーノポンプまたはギアポンプを通じて計量して、この複数の原料液をその原料液ごとに加圧せずにロータリースタティックミキサーに注入し、このロータリースタティックミキサー中に内蔵する10〜20個の羽根を100〜5000回転/分で回転させて原料液を混合し、ロータリースタティックミキサーに設けた直径が10mm以下の吐出口より粘度が5000〜50000cpsの混合液を吐出してゲル化させることを特徴とするハイドロゲルの製造方法。
- 前記ロータリースタティックミキサーに、複数の原料液を4〜20℃の低温で外気に触れずに注入し、このロータリースタティックミキサーから吐出した後、25〜60℃に加温してゲル化を促進する請求項1記載のハイドロゲルの製造方法。
- 前記混合液を所定の形状にゲル化する成形型であるとともに、ゲル化して得られたハイドロゲルの収容容器であるトレーに、前記ロータリースタティックミキサーから吐出する請求項1または請求項2記載のハイドロゲルの製造方法。
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