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JP5898935B2 - 車両用空調装置のダンパ駆動構造 - Google Patents
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JP5898935B2 - 車両用空調装置のダンパ駆動構造 - Google Patents

車両用空調装置のダンパ駆動構造 Download PDF

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Description

本発明は、例えば自動車等に搭載される車両用空調装置のダンパ駆動構造に関するものである。
従来から、車両用空調装置は、熱交換器等を収容するケーシングを備えており、このケーシングの内部には空調用空気が導入される空気通路が形成されている。空気通路はケーシングの内部に配設されたダンパによって開閉されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1のダンパにはリンクが連結されている。また、ケーシングの外部にはリンクにアクチュエータ等の駆動力を伝達する円板状の駆動力伝達部材が設けられている。駆動力伝達部材には、リンクのピンが係合する溝が形成されており、駆動力伝達部材がアクチュエータ等によって動作すると、リンクのピンが溝内を摺動していき、これによってリンクに駆動力が伝達されてダンパが開閉動作する。
このようにリンクのピンは動力伝達部材の溝内を摺動するものであるため、ピン径は溝の幅よりも小さく設定されてピンの外周面と溝の内面との間に隙間を形成して成形誤差を許容できるようにし、摺動抵抗の低減を図るのが一般的である。
また、通常、車両用空調装置のダンパは、閉状態におけるシール性を確保するために所定の力でケーシングのシール面に圧接するまで駆動される。
特開2010−260435号公報
しかしながら、上記のようにリンクのピンと駆動力伝達部材の溝との間に隙間が形成されているので、ピンが溝の内面を叩く、いわゆる叩き音が異音として発生する懸念がある。すなわち、ダンパの閉状態では、リンクのピンと駆動力伝達部材の溝とが係合してダンパを所定の力でケーシングのシール面に圧接しているので、リンクのピンにはダンパからの反力が作用している。この状態から駆動力伝達部材をダンパの開方向へ動作させると、ケーシングのシール面に圧接していたダンパが瞬間的に開方向へ動作し、このときリンクのピンと駆動力伝達部材の溝との間に隙間があるのでピンが溝内で遊んで溝の内面を叩くように動き、その結果、叩き音が発生する。
これに対し、リンクのピンと駆動力伝達部材の溝との隙間をピンが遊ばないように微小に設定することが考えられるが、ピンや溝には成形ばらつきがあり、これを考慮すると隙間を微小にするのは難しい。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ダンパに連結されたリンクのピンと駆動力伝達部材の溝とを係合させてダンパを動作させる場合に、ピンと溝との隙間を微小にすることなく、ピンが溝の内面に当たることによって発生する異音を抑制することにある。
上記目的を達成するために、本発明では、駆動力伝達部材の溝の内面の一部とリンクのピンとの間に摩擦力を発生させることによってピンの遊びを抑制するようにした。
第1の発明は、内部に空調用空気が流れる空気通路が形成されたケーシングに設けられ、該空気通路を開閉するダンパと、
上記ダンパに連結されたリンクと、
上記リンクに駆動力を伝達する駆動力伝達部材とを備え、
上記リンクが有するピンを上記駆動力伝達部材に形成された溝に挿入して駆動力を上記ダンパに伝達するように構成された車両用空調装置のダンパ駆動構造において、
上記ピンの先端面は上記溝の底面に対向するように配置され、
上記溝の面には、上記ピンに接触して該ピンとの間で摩擦力を発生させる接触部が設けられていることを特徴とするものである。
この構成によれば、駆動力伝達部材の溝の内面とリンクのピンとの間に摩擦力が発生するので、ピンが溝内で遊ぶのが抑制される。これにより、閉状態にあるダンパを開方向に駆動する際、ピンが溝の内面を叩くように動くことはなくなる。
また、ピンの外周面と溝の側面との間には成形ばらつきを吸収させるための隙間を余裕をもって形成しながら、ピンが溝内で遊ぶのを抑制することが可能になる。
の発明は、
内部に空調用空気が流れる空気通路が形成されたケーシングに設けられ、該空気通路を開閉するダンパと、
上記ダンパに連結されたリンクと、
上記リンクに駆動力を伝達する駆動力伝達部材とを備え、
上記リンクが有するピンを上記駆動力伝達部材に形成された溝に挿入して駆動力を上記ダンパに伝達するように構成された車両用空調装置のダンパ駆動構造において、
上記溝の内面には、上記ピンに接触して該ピンとの間で摩擦力を発生させる接触部が設けられ、
上記ダンパには、閉状態で上記ケーシングに接して圧縮変形するシール部材が設けられ、
上記接触部は、上記ダンパに対する上記シール部材の圧縮荷重が抜けた動作領域にのみ設けられていることを特徴とするものである。
すなわち、ダンパに対するシール部材の圧縮荷重が抜けた動作領域では、ダンパが不用意に動きやすくなり、このことでピンが溝内で遊んで叩き音が発生しやすくなる。一方、本発明の接触部がピンに接触すると、そのときに発生する摩擦力によってダンパの動作が重くなることが考えられる。
本発明では、ダンパに対するシール部材の圧縮荷重が抜けた動作領域に限定して接触部を設けたことで、叩き音を確実に抑制しながら、ダンパの操作性悪化を抑制することが可能になる。
第1の発明によれば、駆動力伝達部材の溝の内面とリンクのピンとの間に摩擦力を発生させてピンが溝内で遊ぶのを抑制したので、ピンと溝との隙間を微小にしなくてもピンが溝の内面を叩くように動くことはなく、異音の発生を抑制することができる。
また、接触部を駆動力伝達部材の溝の底面に設けたので、ピンの外周面と溝の側面との間の隙間に余裕をもたせて成形ばらつきを十分に吸収させることができ、この場合にピンが溝内で遊ぶのを抑制して異音の発生を抑制することができる。
の発明によれば、接触部を、ダンパに対するシール部材の圧縮荷重が抜けた動作領域にのみ設けたので、異音の発生を抑制しながら、ダンパの操作性悪化を抑制することができる。
実施形態にかかる車両用空調装置の右側面図である。 車両用空調装置の断面図である。 メインリンクの左側面図である。 ヒートリンクのピンをメインリンクのヒート溝に挿入した場合の図3におけるIV−IV線断面図である。 図3におけるIV−IV線断面図である。 図3におけるVI−VI線断面図である。 図3におけるVII−VII線断面図である。 図3におけるVIII−VIII線断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明の実施形態にかかるダンパ駆動構造10を備えた車両用空調装置1の右側面図である。
尚、この実施形態の説明では、車両前側を単に「前」といい、車両後側を単に「後」といい、車両右側を単に「右」といい、車両左側を単に「左」というものとする。
この車両用空調装置1は、自動車の車室前端部に配設されているインストルメントパネル(図示せず)内に搭載されている。
車両用空調装置1は、図示しない送風ユニットと、空調ユニット20とを備えている。送風ユニットは、車両の助手席側に配置され、空調ユニット20は車幅方向中央部に配置されている。送風ユニットと空調ユニット20とは接続されている。
送風ユニットは、送風機を内蔵するとともに、内外気切替部を備えている。内外気切替部は、車室内の空気と車室外の空気との一方を選択して導入するためのものである。送風ユニットは、車室内の空気又は車室外の空気を空調ユニット20に送ることができるようになっている。
図2に示すように、空調ユニット20は、冷却用熱交換器としてのエバポレータ21と、加熱用熱交換器としてのヒータコア22と、エアミックスダンパ23と、デフロスタダンパ24と、ベントダンパ25と、ヒートダンパ26と、これらを収容する樹脂製のケーシング27とを備えている。
ケーシング27は、前後方向の中間部で分割された前側ケーシング27aと、後側ケーシング27bとを備えている。前側ケーシング27aには、エバポレータ21が収容される一方、後側ケーシング27bには、ヒータコア22と、エアミックスダンパ23と、デフロスタダンパ24と、ベントダンパ25と、ヒートダンパ26が収容されるようになっている。前側ケーシング27a及び後側ケーシング27bは、ファスナやビス等を用いて結合されている。
ケーシング27の内部には、空調用空気が流通する空気通路Rが形成されている。エバポレータ21は、前側ケーシング27aの内部において空気通路R内に収容されている。
空気通路Rの一部を構成している冷却通路R1内を流れる空調用空気がエバポレータ21を通過することによって冷媒と空調用空気とが熱交換し、空調用空気が冷却され、この時にエバポレータ21の表面に結露した結露水は、チューブやフィンを伝って下方へ流れる。
図1に示すように、ケーシング27の底壁部には、エバポレータ21に結露して滴下した結露水を収集して排出するためのドレン部Dが設けられている。ドレン部Dには、結露水を車室外へ排出するためのドレンホースHが接続されている。
図2に示すように、ケーシング27の上壁部の前後方向中央部近傍には、デフロスタ吹出口32が形成されている。このデフロスタ吹出口32には、図示しないがインストルメントパネルのデフロスタノズルまで延びるデフロスタダクトが接続されている。
ケーシング27の上壁部におけるデフロスタ吹出口32よりも後側には、ベント吹出口34が形成されている。このベント吹出口34には、図示しないがインストルメントパネルのベントノズルまで延びるベントダクトが接続されている。
ケーシング27の後側には、ヒート吹出口36が形成されている。このヒート吹出口36には、図示しないが乗員の足下まで延びるフットダクトが接続されている。
空気通路Rの冷却通路R1の下流部は、後側ケーシング27b内において上下に分岐しており、後側ケーシング27b内の隔壁38の上側に形成された上側開口部29と、隔壁38の下側に形成された下側開口部28とに連通している。
下側開口部28には、空調用空気を加熱する加熱通路R2が接続されている。この加熱通路R2も空気通路Rの一部を構成するものである。上側開口部29には、空気通路Rの一部を構成しているエアミックス空間R3が接続されている。加熱通路R2の下流側は、エアミックス空間R3に接続されている。
エアミックスダンパ23は、上側開口部29及び下側開口部28を開閉するとともに、加熱通路R2の下流端開口30も開閉するように構成されており、図2に実線で示すように上側開口部29を全開にした状態で下側開口部28及び加熱通路R2の下流端開口30を全閉にし、一方、同図に仮想線で示すように上側開口部29を全閉にした状態で下側開口部28及び加熱通路R2の下流端開口30を全開にする。
尚、エアミックスダンパ23による各開口部28,29,30の開度は任意に設定できるようになっている。
デフロスタダンパ24は、デフロスタ吹出口32を開閉するものであり、左右方向に延びる回動軸24aと、回動軸24aから径方向に延びる一対の閉塞板部24b,24bとを備えている。回動軸24aの左右両端部は、ケーシング27の左右両側壁に回動可能に支持されている。各閉塞板部24bは左右方向に長い略矩形状とされている。デフロスタダンパ24が回動軸24a周りに回動することでデフロスタ吹出口32を閉塞板部24b,24bで覆った閉状態(実線で示す)と、デフロスタ吹出口32を閉塞板部24b,24bが覆わない開状態(仮想線で示す)とに切り替えられる。
また、デフロスタダンパ24の各閉塞板部24bの周縁部には、例えば発泡ウレタン等の弾性部材からなる圧縮変形可能なシール部材24cが設けられている。シール部材24cは、デフロスタダンパ24が閉状態にあるときにケーシング27の内面に設けられたシール面に圧接して圧縮変形するようになっている。
図1に示すように、デフロスタダンパ24の回動軸24aの右端部はケーシング27の右側壁部から突出しており、回動軸24aの右端部には、樹脂製の第1デフロスタリンク40が取り付けられている。
図2に示すように、ベントダンパ25は、ベント吹出口34を開閉するものであり、左右方向に延びる回動軸25aと、回動軸25aから径方向に延びる一対の閉塞板部25b,25bとを備えている。回動軸25aの左右両端部は、ケーシング27の左右両側壁に回動可能に支持されている。各閉塞板部25bは左右方向に長い略矩形状とされている。ベントダンパ25が回動軸25a周りに回動することでベント吹出口34を閉塞板部25b,25bで覆った閉状態(実線で示す)と、ベント吹出口34を閉塞板部25b,25bが覆わない開状態(仮想線で示す)とに切り替えられる。
また、ベントダンパ25の各閉塞板部25bの周縁部には、デフロスタダンパ24と同様なシール部材25cが設けられている。シール部材25cは、ベントダンパ25が閉状態にあるときにケーシング27のシール面に圧接して圧縮変形するようになっている。
ベントダンパ25の回動軸25aの右端部はケーシング27の右側壁部から突出しており、図1に示すように回動軸25aの右端部には樹脂製のベントリンク43の一端部が取り付けられている。ベントリンク43の他端部は、後述のメインリンク(駆動力伝達部材)50と係合する。
図2に示すように、ヒートダンパ26は、ヒート吹出口36を開閉するものであり、左右方向に延びる回動軸26aと、回動軸26aから径方向に延びる閉塞板部26bとを備えている。回動軸26aの左右両端部は、ケーシング27の左右両側壁に回動可能に支持されている。閉塞板部26bは左右方向に長い略矩形状とされている。ヒートダンパ26が回動軸26a周りに回動することでヒート吹出口36を閉塞板部26bで覆った閉状態(実線で示す)と、ヒート吹出口36を閉塞板部26bが覆わない開状態(仮想線で示す)とに切り替えられる。
また、ヒートダンパ26の閉塞板部26bの周縁部には、デフロスタダンパ24と同様なシール部材26cが設けられている。シール部材26cは、ヒートダンパ26が閉状態にあるときにケーシング27のシール面に圧接して圧縮変形するようになっている。
ヒートダンパ26の回動軸26aの右端部はケーシング27の右側壁部から突出しており、図1に示すように回動軸26aの右端部には樹脂製のヒートリンク44の一端部が取り付けられている。ヒートリンク44の他端部は、後述のメインリンク50と係合する。
また、図2に示すように、ヒータコア22は、加熱通路R2に配設されている。ヒータコア22の内部にはエンジン冷却水が循環するようになっている。このエンジン冷却水と加熱通路R2内を流れる空調用空気とが熱交換することによって空調用空気が加熱される。
また、図1に示すように、ケーシング27の右側壁部の外面には、樹脂製の第2デフロスタリンク41が回動可能に取り付けられている。第2デフロスタリンク41の一端部が第1デフロスタリンク40と係合し、他端部が後述のメインリンク50と係合する。
ケーシング27の右側壁部の外面には、樹脂製のメインリンク50が回動可能に取り付けられている。メインリンク50は、円形に近い板状に形成されており、乗員の操作力(駆動力)を第2デフロスタリンク41、ベントリンク43及びヒートリンク44に伝達するためのものである。
図3に示すように、メインリンク50の中心部近傍には、厚み方向に貫通する軸受孔51が形成されている。軸受孔51には、ケーシング27の右側壁部から突出する支軸27c(図1に示す)が挿入され、メインリンク50は支軸27c周りに回動可能となっている。
メインリンク50の軸受孔51から径方向に離れた部位には、図1に示すロッド60の一端部が連結されるロッド連結孔53が形成されている。ロッド60は、ケーシング27の右側壁部の外側に配設されている。また、ケーシング27の右側壁部の外側には、乗員によって操作される操作ワイヤ(図示せず)が連結される操作リンク61が回動可能に取り付けられており、この操作リンク61とロッド60の他端部とが連結されている。
操作ワイヤは、乗員が車室内で吹出モード切替レバー等の操作手段を操作した際に、その操作力を各ダンパ24〜26に対し、駆動力として伝達することができるものである。従って、乗員の操作力は、操作ワイヤ、操作リンク61及びロッド60を介して駆動力としてメインリンク50に入力される。
また、図3に示すメインリンク50の左側面(ケーシング27側の面)と、図1に示すメインリンク50の右側面(ケーシング27と反対側)には、それぞれ、リブ52が設けられている。
また、図3に示すメインリンク50の左側面には、第2デフロスタリンク41のピン(図示せず)が挿入されて係合するデフロスタ溝54、ベントリンク43のピン(図示せず)が挿入されて係合するベント溝55及びヒートリンク44のピン44a(図4に示す)が挿入されて係合するヒート溝56が形成されている。
これらデフロスタ溝54、ベント溝55及びヒート溝56は、メインリンク50の外周部に位置付けられており、それぞれ、屈曲しながらメインリンク50の周方向に延びている。メインリンク50が回動動作することによってデフロスタ溝54、ベント溝55及びヒート溝56内を図4に例示するピン44aが摺動し、これにより、第2デフロスタリンク41、ベントリンク43及びヒートリンク44が回動するようになっている。第2デフロスタリンク41、ベントリンク43及びヒートリンク44の回動によってデフロスタダンパ24、ベントダンパ25及びヒートダンパ26が回動する。
デフロスタダンパ24、ベントダンパ25及びヒートダンパ26の回動量や回動のタイミングは、デフロスタ溝54、ベント溝55及びヒート溝56の形状及び位置によって設定されている。
この実施形態では、例えば、デフロスタ吹出口32を開き、ベント吹出口34及びヒート吹出口36を閉じるデフロスタモードや、デフロスタ吹出口32及びヒート吹出口36を閉じてベント吹出口34を開くベントモード、ベント吹出口34及びヒート吹出口36を開くバイレベルモード等の複数の吹出モードに切り替えられるようになっている。尚、吹出モードはこれらに限られるものではない。
図5に示すように、ヒート溝56は、長手方向に直交する断面形状が略矩形とされている。ヒート溝56の底面56aはメインリンク50の回動軸と略直交する方向に延びている。また、ヒート溝56の両側面56b,56bは、互いに略平行に、かつ、底面56aに対しては略垂直に延びている。図4に示すように、ヒートリンク44のピン44aがヒート溝56に挿入された状態でピン44aの先端面がヒート溝56の底面56aに対向する。また、ピン44aの外径は、ヒート溝56の幅よりも小さく設定されており、ピン44aの外周面とヒート溝56の側面56bとの間には若干の隙間が形成されるようになっている。これは、メインリンク50やヒートリンク44の成形ばらつきを許容するためのものである。
図3に示すように、ヒート溝56の長手方向一側(図3における左側)の領域は、ヒートダンパ26を閉動作させる溝形状となっており、ヒートダンパ閉領域HCとされている。ヒート溝56の長手方向中間部の領域は、ヒートダンパ26を開動作させる溝形状となっており、ヒートダンパ開領域HOとされている。
ヒート溝56におけるヒートダンパ閉領域HCのうち、長手方向一端(左端)に近い所定の領域は、ヒートダンパ26のシール部材26cをケーシング27のシール面に圧縮させるためのシール部材圧縮領域HC1とされており、ヒートダンパ26は殆ど回動しない。ヒート溝56におけるヒートダンパ閉領域HCのうち、長手方向他端(右端)に近い領域は、閉状態にあるヒートダンパ26を開方向に回動させる、または、開状態にあるヒートダンパ26を閉方向に回動させるダンパ回動領域HC2とされている。
ヒート溝56の底面56aにおけるヒートダンパ閉領域HCには、ヒートリンク44のピン44aの先端面に接触してピン44aとの間に摩擦力を発生させるためのヒート突条部70がヒート溝56に沿って屈曲して延びるように形成されている。図4や図5にも示すように、ヒート突条部70は、ヒート溝56の底面56aの幅方向中央部に位置しており、従って、ピン44aの先端面において中心部近傍に接触することになる。
また、図6に示すように、ヒート突条部70の底面56aからの突出高さは、ヒート溝56のヒートダンパ閉領域HCにおいて右側の開領域HO側に近づくほど徐々に低くなるように設定されている。ヒート突条部70の最大高さは、ピン44aの先端面をヒート溝56の底面56aから1.0mm程度浮かすことができるように設定するのが好ましい。
また、図7に示すように、ベント溝55もヒート溝56と同様な底面55a,側面55b,55bを有している。そして、図3に示すように、ベント溝55の長手方向一側(図3における下側)の領域は、ベントダンパ25を開動作させる溝形状となっており、ベントダンパ開領域VOとされている。ベント溝55の長手方向他側(図3における上側)の領域は、ベントダンパ25を閉動作させる溝形状となっており、ベントダンパ閉領域VCとされている。図示しないが、ベントダンパ開領域VOは、ヒート溝56のものと同様に、シール部材圧縮領域とダンパ回動領域とで構成されている。
ベント溝55の底面55aにおけるベントダンパ開領域VOには、ヒート溝56と同様に、ベントリンク43のピンに接触するベント突条部71が形成されており、ベントリンク43のピンとの間に摩擦力が発生するようになっている。
また、図3に示すように、デフロスタ溝54もヒート溝56と同様な底面54a,側面54b,54bを有している。
上記デフロスタダンパ24、ベントダンパ25、ヒートダンパ26、第2デフロスタリンク41、ベントリンク43、ヒートリンク44及びメインリンク50によって、本発明の車両用空調装置1のダンパ駆動構造10が構成されている。
次に、上記のように構成された車両用空調装置1の動作について説明する。
送風ユニットから送風された空調用空気は、ケーシング27の空気通路Rにおける冷却通路R1に流入してエバポレータ21を通過する。また、エアミックスダンパ23の回動位置に応じて加熱通路R2に流入する空気量が決定される。加熱通路R2に流入した空気はヒータコア22を通過して加熱されてエアミックス空間R3に流入し、一方、加熱通路R2に流入しなかった空気は冷却通路R1からエアミックス空間R3へ直接流入する。
エアミックス空間R3内で生成された調和空気はデフロスタ吹出口32、ベント吹出口34及びヒート吹出口36へ向かって流れる。このとき、デフロスタダンパ24、ベントダンパ25及びヒートダンパ26の開閉状態によって吹出モードが設定されているので、その吹出モードに応じて車室の各部に調和空気が供給される。
乗員が吹出モードを切り替える際には、車室内のレバー等を操作する。レバー等の操作力は、操作ワイヤ、操作リンク61及びロッド60を介してメインリンク50に伝達され、メインリンク50が支軸27c周りに回動する。
メインリンク50が回動すると、デフロスタ溝54、ベント溝55及びヒート溝56が支軸27c周りに移動する。これにより、デフロスタ溝54、ベント溝55及びヒート溝56にそれぞれ係合している第2デフロスタリンク41、ベントリンク43、ヒートリンク44が回動し、デフロスタダンパ24、ベントダンパ25及びヒートダンパ26が回動する。
ここで、例えば、開状態にあるヒートダンパ26を閉状態する際には、ヒートリンク44のピン44aがヒート溝56内をヒートダンパ閉領域HCに向かって相対的に移動していく。すると、図4に示すように、ヒートリンク44のピン44aがヒート突条部70に接触し始める。このとき、ヒート突条部70の突出高さが徐々に高くなるので、ピン44aとの間の摩擦力が急激に大きくなることはなく、徐々に大きくなっていく。よって、操作している乗員が違和感を感じにくい。
ヒートダンパ閉領域HCにおけるダンパ回動領域HC2では、ヒートダンパ26のシール部材26cがケーシング27のシール面に接近していく。そして、ヒートダンパ26のシール部材26cがケーシング27のシール面に当接すると、ヒートリンク44のピン44aがヒート溝56のシール部材圧縮領域HC1に達する。メインリンク50がヒートダンパ26を閉じる方向に更に回動すると、ピン44aがヒート溝56の側面56bに強く接触しながら、ヒートダンパ26を閉方向へ強く回動させようとし、これによってシール部材26cがケーシング27のシール面に圧接して弾性変形する。
閉状態では、シール部材26cの反発力を受けてピン44aがヒート溝56の側面56bに強く接触したままである。この状態からヒートダンパ26を開状態にする場合には、乗員の操作によってメインリンク50がこれまでとは反対方向に回動する。メインリンク50が回動し始めてシール部材圧縮領域HC1にあるピン44aがダンパ回動領域HC2に達すると、ヒートダンパ26の回動が許容されるので、シール部材26cの反発力を受けていたピン44aはヒートダンパ26の開方向に急に回動する。このとき、ピン44aとヒート溝56の側面56b,56bとの間に隙間が形成されているが、ピン44aにはヒート溝56のヒート突条部70が接触していてピン44aとの間に摩擦力が発生しているので、ピン44aがヒート溝56内で遊ばなくなる。よって、ピン44aがヒート溝56の側面56bを叩くことはなく、叩き音の発生が抑制される。
そして、メインリンク50がヒートダンパ26の開方向に更に回動すると、ピン44aがダンパ回動領域HC2から抜けることとなるが、このとき、ヒート突条部70の高さが徐々に低くなるので、乗員の操作力が急激に変化することはない。
ベントダンパ25を開閉させるときもヒートダンパ26と同様である。すなわち、ベント溝55にベント突条部71が設けられているので、ベントリンク43のピンによる叩き音の発生が抑制される。
以上説明したように、この実施形態にかかる車両用空調装置のダンパ駆動構造10によれば、メインリンク50のヒート溝56の底面56aとヒートリンク44のピン44aとの間に摩擦力を発生させてピン44aがヒート溝56内で遊ぶのを抑制することができる。これにより、ピン44aとヒート溝56との隙間を微小にしなくてもピン44aがヒート溝56の内面を叩くように動くことはなく、異音の発生を抑制することができる。
また、この実施形態では、ヒート突条部70をヒート溝56の底面56aに設けたので、ピン44aの外周面とヒート溝56の側面56b,56bとの間の隙間に余裕をもたせて成形ばらつきを十分に吸収させながら、ピン44aがヒート溝56内で遊ぶのを抑制して異音の発生を抑制することができる。
ベント側についても同様な作用効果を奏することができる。
尚、上記実施形態では、ヒート突条部70を、ヒートダンパ26に対するシール部材26cの圧縮荷重が作用している領域(シール部材圧縮領域HC1)と、ヒートダンパ26に対するシール部材26cの圧縮荷重が抜けている領域(ダンパ回動領域HC2)との両方の領域に形成しているが、これに限らず、ヒート突条部70をダンパ回動領域HC2にのみ形成してもよい。こうすることで、異音の発生を抑制しながら、ヒートダンパ26の操作性悪化を抑制することができる。ベント突条部71についても同様である。
また、ヒート突条部70は、ヒート溝56の側面56bに設けてもよい。これはベント突条部71についても同様である。
また、上記実施形態では、メインリンク50を乗員の操作力によって回動させるようにしているが、これに限らず、例えば電動アクチュエータをケーシング27に取り付け、このアクチュエータによってメインリンク50を回動させるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、吹出モードを切り替えるためのダンパ24〜26に本発明を適用した場合について説明したが、これに限らず、例えばエアミックスダンパ23に本発明を適用して駆動するようにしてもよい。
また、空調装置1の構造としては、送風ユニットと空調ユニットとを一体にして車幅方向中央部に搭載するフルセンタタイプの空調装置に本発明を適用することも可能である。
以上説明したように、本発明にかかる車両用空調装置のダンパ駆動構造は、例えば、吹出モードを切り替えるダンパを駆動する場合に用いることができる。
1 車両用空調装置
10 ダンパ駆動構造
20 空調ユニット
24 デフロスタダンパ
24c シール部材
25 ベントダンパ
25c シール部材
26 ヒートダンパ
26c シール部材
40 第1デフロスタリンク
41 第2デフロスタリンク
43 ベントリンク
44 ヒートリンク
50 メインリンク(駆動力伝達部材)
55 ベント溝
55a 底面
56 ヒート溝
56a 底面
70 ヒート突条部(接触部)
71 ベント突条部(接触部)
R 空気流路

Claims (2)

  1. 内部に空調用空気が流れる空気通路が形成されたケーシングに設けられ、該空気通路を開閉するダンパと、
    上記ダンパに連結されたリンクと、
    上記リンクに駆動力を伝達する駆動力伝達部材とを備え、
    上記リンクが有するピンを上記駆動力伝達部材に形成された溝に挿入して駆動力を上記ダンパに伝達するように構成された車両用空調装置のダンパ駆動構造において、
    上記ピンの先端面は上記溝の底面に対向するように配置され、
    上記溝の面には、上記ピンに接触して該ピンとの間で摩擦力を発生させる接触部が設けられていることを特徴とする車両用空調装置のダンパ駆動構造。
  2. 内部に空調用空気が流れる空気通路が形成されたケーシングに設けられ、該空気通路を開閉するダンパと、
    上記ダンパに連結されたリンクと、
    上記リンクに駆動力を伝達する駆動力伝達部材とを備え、
    上記リンクが有するピンを上記駆動力伝達部材に形成された溝に挿入して駆動力を上記ダンパに伝達するように構成された車両用空調装置のダンパ駆動構造において、
    上記溝の内面には、上記ピンに接触して該ピンとの間で摩擦力を発生させる接触部が設けられ、
    上記ダンパには、閉状態で上記ケーシングに接して圧縮変形するシール部材が設けられ、
    上記接触部は、上記ダンパに対する上記シール部材の圧縮荷重が抜けた動作領域にのみ設けられていることを特徴とする車両用空調装置のダンパ駆動構造。

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