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JP5900976B2 - 安全性の改善された工業用殺菌剤組成物 - Google Patents
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JP5900976B2 - 安全性の改善された工業用殺菌剤組成物 - Google Patents

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本発明は、工業用冷却水、紙パルプ工業における抄紙工程水、潤滑油、金属加工油などに用いられる工業用殺菌剤組成物であって、有効成分のジクロログリオキシムの安定性を損なわずに、安全性の改善された工業用殺菌剤組成物に関する。
工業用の循環冷却水、紙パルプ工業における抄紙工程水などの産業用水や、潤滑油、金属加工油などの工業油剤、塗料、接着剤、インキ、シーリング剤、セメント混和剤などの各種工業製品には、生産性の低下、悪臭の原因となる細菌、酵母、かび、藻などの有害生物が繁殖し易く、数多くの工業用殺菌剤が用いられている。中でもジクロログリオキシムは強力な殺菌活性を有しており、産業用水等の細菌に対して即効的に作用する特徴がある(特許文献1)。
さらに、ジクロログリオキシム(以下、DCGということがある)は一度水系に投入された後は、下記式(1)の反応によりオキサロヒドロキサム酸あるいはオキサロヒドロキシム酸と塩酸とを経て蓚酸とヒドロキシルアミンに速やかに分解され、これらは何れも生分解される環境に安全な化合物となるので、特にDCGをスライムコントロール剤として使用した場合、環境汚染を生じることなく極めて強力な殺菌剤として作用する点も長所といえる(特許文献2、図1)。
Figure 0005900976
ところが、DCGは前記した通り加水分解されやすい性質があるため、製剤などによる貯蔵安定性を考慮した場合、極力水との接触を避ける必要があると考えられ、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等の有機溶媒を溶剤とした製剤が用いられてきた。そのため、その製剤自体もその有機溶剤と同レベルの引火性を有することから、消防法上の引火性液体に分類され、その製剤の使用される事業所では危険物としての貯蔵数量の制限など厳重な管理を余儀なくされるという問題があった。
通常、洗浄剤等の薬剤中に含まれる有機溶媒の影響による引火点を上昇させ、あるいは引火しない状態にするためには、薬剤中に所定量の水を含有する方法が知られており、開示されている例がある(特許文献3、4)。しかしながら、前記DCG含有製剤においては、前記した通り、水を含有させることによりDCGの加水分解を助長し、薬剤の長期保存性を損なう可能性が高いものと考えられる。
特開平7−2601号公報 特開平6−298607号公報 特開平2−294093号公報 特開平10−306275号公報 特開平7−33728号公報
本発明の課題は、ジクロログリオキシムを有効成分として含有する工業用殺菌剤組成物について、加水分解しやすいジクロログリオキシムの安定性を損なうことなく、従来のジクロログリオキシム含有製剤の問題点であった引火性を軽減し、安全性の改善された工業用殺菌剤組成物を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明者らは鋭意検討した結果、ジクロログリオキシム含有製剤の溶剤として特定の引火点をもつ有機溶媒を用い、さらに特定範囲の水を含有させることにより、ジクロログリオキシムの安定性を損なわず、ジクロログリオキシム含有製剤自体の引火性を大きく軽減できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の構成は、以下のようになる。
(1)有効成分であるジクロログリオキシム、クリーブランド開放法による引火点が90℃以上200℃未満である有機溶媒及び水11〜40%を含有し、クリーブランド開放法による引火点が90℃未満である有機溶媒を含有せず、55℃−1週間保存後のジクロログリオキシムの残存率が90%以上であり、且つクリーブランド開放法による引火点を示さないことを特徴とする安全性の改善された工業用殺菌剤組成物。
(2)有効成分として、ジクロログリオキシムに加え、2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオールジアセテート、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド、N−ブチル−1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、メチレンビスチオシアネート、4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オン、ヘキサブロモジメチルスルホン、1,4−ビス(ブロモアセトキシ)−2−ブテン、1,2−ビス(ブロモアセトキシ)エタン、1,2,3−トリス(ブロモアセトキシ)プロパン、1,2−ビスブロモアセトキシプロパン、3,3,4,4−テトラクロロテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシド、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、硫酸テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウム、ビス(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛、2−ピリジルチオ−1−オキシドナトリウム、p−ヒドロキシ安息香酸メチル、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、p−ヒドロキシ安息香酸プロピル、p−ヒドロキシ安息香酸ブチル、3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート、α−クロロベンズアルドキシムアセテート、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル、5−クロロ−2,4,6−トリフルオロイソフタロニトリル、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、炭素数12〜16のアルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ポリヘキサメチレンビグアニジン塩酸塩(重合度8〜16の混合物)、ポリ[オキシエチレン(ジメチルイミノ)エチレン(ジメチルイミノ)エチレン・二塩化物](重量平均分子量1000〜10000)からなる群から選ばれた少なくとも一種以上をさらに含有することを特徴とする前記(1)に記載の安全性の改善された工業用殺菌剤組成物。
本発明によれば、ジクロログリオキシムの経時的な分解がほとんどなく安定性に優れており、且つ引火性を示さないことより安全性の改善された工業用殺菌剤組成物を得ることができる。
DCGの水中における経時的な分解を示したグラフである。
以下、本発明の安全性の改善された工業用殺菌剤組成物について詳細に説明する。
本発明の安全性の改善された工業用殺菌剤組成物は、少なくともジクロログリオキシムを有効成分として含有し、溶媒としての有機溶剤を含有するものであるが、有機溶剤の引火点が90℃以上200℃未満である場合は水を10〜40%含有することにより、又は有機溶剤の引火点が100℃以上200℃未満の場合は水を5.5〜40%含有することにより、加水分解しやすいジクロログリオキシムの安定性を損なうことなく、且つ有機溶剤に起因する引火性を軽減し、安全性の高められた工業用殺菌剤組成物である。
ジクロログリオキシムは広範なスペクトルの細菌に対し、即効的な殺菌活性を示す。特に、工業用の循環冷却水、紙パルプ工業における抄紙工程水などの産業用水での適用においては、即効的に細菌に作用した後、水中で速やかに分解することから、環境への負荷の低い殺菌剤として評価されている。又、ジクロログリオキシムは水と接触させると速やかに反応し、水系に投入後10分以内に90%以上消失する(図1)。
一方、ジクロログリオキシムの加水分解のしやすさから、長期の製剤の安定性を確保するため、溶媒として引火性液体である有機溶剤のみを用いて製剤されてきており、有機溶剤に起因する引火性がジクロログリオキシム製剤にも維持されるという問題がある。引火性液体に該当すると、消防法の規制により、事業所での貯蔵場所や貯蔵数量が制限される等、現実的な不都合がある。
本発明の工業用殺菌剤組成物に用いられる有効成分のジクロログリオキシムは、例えば、特許文献5に記載された方法により製造することができ、その原体として、ジクロログリオキシムの粉体又は有機溶媒の溶液の状態のものを採用することができる。取扱いの面では、有機溶媒の溶液の状態のものが好ましく用いられる。工業用殺菌剤組成物中のジクロログリオキシム(有効成分100%品換算)の含有量は特に限定されないが、0.1〜20重量%の範囲内で適宜設定することができる。
本発明の工業用殺菌剤組成物に用いられる有機溶剤としては、クリーブランド開放法による引火点が90℃以上200℃未満である有機溶媒が好ましく用いられ、前記引火点が100℃以上200℃未満であることがより好ましい。前記引火点が90℃未満であると水の添加による引火点消滅効果が著しく低減され、100℃未満で引火する恐れがある。一方、引火点が200℃以上のものについては、低温での引火の恐れはないが、有機溶媒自体が高分子量となり、ジクロロオキシムその他の殺菌剤成分の溶解度が低下したり、有機溶媒自体の粘度が高くなることにより取扱い面で不具合が発生する恐れがある。なお、クリーブランド開放法による引火点についてはJIS K 2265−4:2007で規定されている。
このような有機溶剤としては、例えば、エチレングリコール、エチレングリコールモノベンジルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル又はエチレングリコールジアセタートなどのエチレングリコール誘導体、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールn−ヘキシルエーテル、ジエチレングリコール2−エチルヘキシルエーテル又はジエチレングリコールジアセタートなどのジエチレングリコール誘導体、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル又はトリエチレングリコールジアセタートなどのトリエチレングリコール誘導体、テトラエチレングリコール又はテトラエチレングリコールジメチルエーテルなどのテトラエチレングリコール誘導体、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル又はジプロピレングリコールモノブチルエーテルなどのジプロピレングリコール誘導体、トリプロピレングリコール、トリプロピレングリコールジメチルエーテル又はトリプロピレングリコールモノメチルエーテルなどのトリプロピレングリコール誘導体、エチレンカーボネート又はプロピレンカーボネートなどの炭酸エステル誘導体を挙げることができ、また、これらの二種以上を適宜混合して使用することもできる。また、前記した有機溶剤は、ジクロログリオキシム原体(ジクロログリオキシム溶液)を製造する溶媒としても用いることができる。上記の使用可能な有機溶媒のクリーブラント開放法による引火点を表1に示す。
Figure 0005900976
本発明の工業用殺菌剤組成物に用いられる水の含有量は、有機溶剤の引火点が90℃以上200℃未満である場合は10〜40重量%であるのが好ましく、11〜30重量%であるのがより好ましい。水の含有量が10重量%を下回ると、工業用殺菌剤組成物が引火点を示し、引火性危険物に該当する恐れがある。一方、水の含有量が40重量%を超えると、工業用殺菌剤組成物の貯蔵中に許容できないレベルのジクロログリオキシムの加水分解が起きる恐れがある。
又、本発明の工業用殺菌剤組成物に用いられる水の含有量は、有機溶剤の引火点が100℃以上200℃未満である場合は5.5〜40重量%であるのが好ましく、6〜30重量%であるのがより好ましく、7.5〜30重量%であるのがさらに好ましい。水の含有量が5.5重量%を下回ると、工業用殺菌剤組成物が引火点を示し、引火性危険物に該当する恐れがある。一方、水の含有量が40重量%を超えると、工業用殺菌剤組成物の貯蔵中に許容できないレベルのジクロログリオキシムの加水分解が起きる恐れがある。
本発明の工業用殺菌剤組成物の有効成分としては、ジクロログリオキシムに加えて、2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオールジアセテート、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド、N−ブチル−1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、メチレンビスチオシアネート、4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オン、ヘキサブロモジメチルスルホン、1,4−ビス(ブロモアセトキシ)−2−ブテン、1,2−ビス(ブロモアセトキシ)エタン、1,2,3−トリス(ブロモアセトキシ)プロパン、1,2−ビスブロモアセトキシプロパン、3,3,4,4−テトラクロロテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシド、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、硫酸テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウム、ビス(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛、2−ピリジルチオ−1−オキシドナトリウム、p−ヒドロキシ安息香酸メチル、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、p−ヒドロキシ安息香酸プロピル、p−ヒドロキシ安息香酸ブチル、3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート、α−クロロベンズアルドキシムアセテート、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル、5−クロロ−2,4,6−トリフルオロイソフタロニトリル、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、炭素数12〜16のアルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ポリヘキサメチレンビグアニジン塩酸塩(重合度8〜16の混合物)、ポリ[オキシエチレン(ジメチルイミノ)エチレン(ジメチルイミノ)エチレン・二塩化物](重量平均分子量1000〜10000)からなる群から選ばれた少なくとも一種以上をさらに含有させることができる。ジクロログリオキシム以外の有効成分の含有量は特に限定されないが、通常0.1〜40重量%(有効成分100%品換算)の範囲内で細菌、カビ、酵母の繁殖状況その他を考慮して適宜設定することができる。
本発明の工業用殺菌剤組成物の製造方法としては、例えば、有機溶剤を攪拌釜に投入し、攪拌しながらジクロログリオキシム原体その他の有効成分を投入して溶解させた後、所定量の水を少しずつ添加して均一になるまで攪拌することにより目的の工業用殺菌剤組成物を得ることができる。また、ジクロログリオキシム原体その他の有効成分の溶媒への溶解・乳化・分散を効率的に行うために適当な界面活性剤、消泡剤、その他の助剤を本発明の効果を損なわない範囲で添加することもできる。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。なお、以下の説明において、「部」は質量部を示す。
<DCG・MDG溶液>
フジ産業株式会社の製品であるDCG・MDG溶液(ジクロログリオキシム:10%、ジエチレングリコールモノメチルエーテル:90%)をそのまま使用した。
実施例1<工業用殺菌剤組成物(1)>
プロペラ攪拌機を設置したグラスライニング釜に、ジエチレングリコール50.0部を添加し、攪拌しながらDCG・MDG溶液40.0部を添加して均一になるまで攪拌した後、さらに攪拌を続けながら蒸留水10.0部を10回に分けて添加し、均一になるまで攪拌して工業用殺菌剤組成物(1)を得た。
実施例2<工業用殺菌剤組成物(2)>
実施例1において、ジエチレングリコール49.0部、DCG・MDG溶液40.0部、蒸留水11.0部とした以外は、実施例1と同様にして、工業用殺菌剤組成物(2)を得た。
実施例3<工業用殺菌剤組成物(3)>
実施例1において、ジエチレングリコール48.0部、DCG・MDG溶液40.0部、蒸留水12.0部とした以外は、実施例1と同様にして、工業用殺菌剤組成物(3)を得た。
実施例4<工業用殺菌剤組成物(4)>
実施例1において、ジエチレングリコール47.0部、DCG・MDG溶液40.0部、蒸留水13.0部とした以外は、実施例1と同様にして、工業用殺菌剤組成物(4)を得た。
実施例5<工業用殺菌剤組成物(5)>
実施例1において、ジエチレングリコール46.0部、DCG・MDG溶液40.0部、蒸留水14.0部とした以外は、実施例1と同様にして、工業用殺菌剤組成物(5)を得た。
実施例6<工業用殺菌剤組成物(6)>
実施例1において、ジエチレングリコール45.0部、DCG・MDG溶液40.0部、蒸留水15.0部とした以外は、実施例1と同様にして、工業用殺菌剤組成物(6)を得た。
実施例7<工業用殺菌剤組成物(7)>
実施例1において、ジエチレングリコール40.0部、DCG・MDG溶液40.0部、蒸留水20.0部とした以外は、実施例1と同様にして、工業用殺菌剤組成物(7)を得た。
実施例8<工業用殺菌剤組成物(8)>
実施例1において、ジエチレングリコール35.0部、DCG・MDG溶液40.0部、蒸留水25.0部とした以外は、実施例1と同様にして、工業用殺菌剤組成物(8)を得た。
実施例9<工業用殺菌剤組成物(9)>
実施例1において、ジエチレングリコール30.0部、DCG・MDG溶液40.0部、蒸留水30.0部とした以外は、実施例1と同様にして、工業用殺菌剤組成物(9)を得た。
実施例10<工業用殺菌剤組成物(10)>
実施例1において、ジエチレングリコール20.0部、DCG・MDG溶液40.0部、蒸留水40.0部とした以外は、実施例1と同様にして、工業用殺菌剤組成物(10)を得た。
比較例1<工業用殺菌剤組成物(比1)>
実施例1において、ジエチレングリコール60.0部、DCG・MDG溶液40.0部とした以外は、実施例1と同様にして、工業用殺菌剤組成物(比1)を得た。
比較例2<工業用殺菌剤組成物(比2)>
実施例1において、ジエチレングリコール55.0部、DCG・MDG溶液40.0部、蒸留水5.0部とした以外は、実施例1と同様にして、工業用殺菌剤組成物(比2)を得た。
比較例3<工業用殺菌剤組成物(比3)>
実施例1において、ジエチレングリコール52.5部、DCG・MDG溶液40.0部、蒸留水7.5部とした以外は、実施例1と同様にして、工業用殺菌剤組成物(比3)を得た。
比較例4<工業用殺菌剤組成物(比4)>
実施例1において、ジエチレングリコール10.0部、DCG・MDG溶液40.0部、蒸留水50.0部とした以外は、実施例1と同様にして、工業用殺菌剤組成物(比4)を得た。
比較例5<工業用殺菌剤組成物(比5)>
実施例1において、DCG・MDG溶液40.0部、蒸留水60.0部とした以外は、実施例1と同様にして、工業用殺菌剤組成物(比5)を得た。
<DCG・DEG溶液(ジクロログリオキシムのジエチレングリコール溶液)>
300mlの四つ口フラスコに、硫酸ヒドロキシルアンモニウム32.8g(0.2mol)と40%グリオキサール29.0g(0.2mol)とを仕込み、10℃以下で35%水酸化ナトリウム水溶液45.9g(0.4mol)を滴下し、滴下終了後温度を室温(25℃)に戻し、1時間撹拌した。このフラスコに、ジエチレングリコール160gを入れ、ロータリーエバポレーターで水を減圧留去した。硫酸ナトリウムの析出結晶をろ別し、ろ紙上の結晶をジエチレングリコール64gで洗浄し、ろ液と洗液を合わせ、グリオキシムのジエチレングリコール溶液とした。500mlの四つ口フラスコに、上記グリオキシムのジエチレングリコール溶液を入れ、0℃以下で、塩素29g(0.409mol)を30分間吹き込んだ。減圧脱気後、ほぼ無色のDCG・DEG溶液262.5gを得た。ジクロログリオキシムの含量は、HPLC法にて定量したところ、11.4%であった(収率:95.3%)。
実施例11<工業用殺菌剤組成物(11)>
プロペラ攪拌機を設置したグラスライニング釜に、ジエチレングリコール58.9部を添加し、攪拌しながらDCG・DEG溶液35.1部を添加して均一になるまで攪拌した後、さらに攪拌を続けながら蒸留水6.0部を10回に分けて添加し、均一になるまで攪拌して工業用殺菌剤組成物(11)を得た。
実施例12<工業用殺菌剤組成物(12)>
実施例11において、ジエチレングリコール57.4部、DCG・DEG溶液35.1部、蒸留水7.5部とした以外は、実施例11と同様にして、工業用殺菌剤組成物(12)を得た。
実施例13<工業用殺菌剤組成物(13)>
実施例11において、ジエチレングリコール54.9部、DCG・DEG溶液35.1部、蒸留水10.0部とした以外は、実施例11と同様にして、工業用殺菌剤組成物(13)を得た。
実施例14<工業用殺菌剤組成物(14)>
実施例11において、ジエチレングリコール24.9部、DCG・DEG溶液35.1部、蒸留水40.0部とした以外は、実施例11と同様にして、工業用殺菌剤組成物(14)を得た。
比較例6<工業用殺菌剤組成物(比6)>
実施例11において、ジエチレングリコール64.9部、DCG・DEG溶液35.1部とした以外は、実施例11と同様にして、工業用殺菌剤組成物(比6)を得た。
比較例7<工業用殺菌剤組成物(比7)>
実施例11において、ジエチレングリコール62.4部、DCG・DEG溶液35.1部、蒸留水2.5部とした以外は、実施例11と同様にして、工業用殺菌剤組成物(比7)を得た。
比較例8<工業用殺菌剤組成物(比8)>
実施例11において、ジエチレングリコール52.5部、DCG・DEG溶液35.1部、蒸留水5.0部とした以外は、実施例11と同様にして、工業用殺菌剤組成物(比8)を得た。
比較例9<工業用殺菌剤組成物(比9)>
実施例11において、ジエチレングリコール14.9部、DCG・DEG溶液35.1部、蒸留水50.0部とした以外は、実施例11と同様にして、工業用殺菌剤組成物(比9)を得た。
<DCG・PG溶液(ジクロログリオキシムのプロピレングリコール溶液)>
300mlの四つ口フラスコに、硫酸ヒドロキシルアンモニウム32.8g(0.2mol)と40%グリオキサール29.0g(0.2mol)とを仕込み、10℃以下で35%水酸化ナトリウム水溶液45.9g(0.4mol)を滴下し、滴下終了後温度を室温(25℃)に戻し、1時間撹拌した。このフラスコに、プロピレングリコール160gを入れ、ロータリーエバポレーターで水を減圧留去した。硫酸ナトリウムの析出結晶をろ別し、ろ紙上の結晶をプロピレングリコール64gで洗浄し、ろ液と洗液を合わせ、グリオキシムのプロピレングリコール溶液とした。500mlの四つ口フラスコに、上記グリオキシムのプロピレングリコール溶液を入れ、0℃以下で、塩素29g(0.409mol)を30分間吹き込んだ。減圧脱気後、黄色のDCG・PG溶液258.0gを得た。ジクロログリオキシムの含量は、HPLC法にて定量したところ、7.5%であった(収率:61.6%)。
実施例15<工業用殺菌剤組成物(15)>
プロペラ攪拌機を設置したグラスライニング釜に、プロピレングリコール40.7部を添加し、攪拌しながらDCG・PG溶液53.3部を添加して均一になるまで攪拌した後、さらに攪拌を続けながら蒸留水6.0部を10回に分けて添加し、均一になるまで攪拌して工業用殺菌剤組成物(15)を得た。
実施例16<工業用殺菌剤組成物(16)>
実施例15において、プロピレングリコール39.2部、DCG・PG溶液53.3部、蒸留水7.5部とした以外は、実施例15と同様にして、工業用殺菌剤組成物(16)を得た。
実施例17<工業用殺菌剤組成物(17)>
実施例15において、プロピレングリコール6.7部、DCG・PG溶液53.3部、蒸留水40.0部とした以外は、実施例15と同様にして、工業用殺菌剤組成物(17)を得た。
比較例10<工業用殺菌剤組成物(比10)>
実施例15において、プロピレングリコール46.7部、DCG・PG溶液53.3部とした以外は、実施例15と同様にして、工業用殺菌剤組成物(比10)を得た。
比較例11<工業用殺菌剤組成物(比11)>
実施例15において、プロピレングリコール41.7部、DCG・PG溶液53.3部、蒸留水5.0部とした以外は、実施例15と同様にして、工業用殺菌剤組成物(比11)を得た。
比較例12<工業用殺菌剤組成物(比12)>
実施例15において、DCG・PG溶液53.3部、蒸留水46.7部とした以外は、実施例15と同様にして、工業用殺菌剤組成物(比12)を得た。
(安定性試験)
工業用殺菌剤組成物(1)〜(17)及び(比1)〜(比12)をそれぞれ50gずつ50mlの蓋付きガラスビンに入れ、55℃の恒温機内に1週間保存した。保存後、それぞれの工業用殺菌剤組成物中のDCG含有量を高速液体クロマトグラフによって分析し、予め分析した保存前のDCG含有量からDCG残存率を下記の数式(数1)により算出した。
Figure 0005900976
(引火点の測定)
日本工業規格:JIS−K−2265−4 引火点の求め方−第4部:クリーブランド開放法に記載の方法に従って測定した。
上記各実施例及び比較例で得られたDCG製剤の引火点及びDCGの安定性に及ぼす影響を表2、表3及び表4に示す。
Figure 0005900976
Figure 0005900976
Figure 0005900976
実施例〜10においては、DCG製剤は引火点を示さなかったことから消防法危険物に該当しないことが確認された。また、DCG残存率も90%以上であり、製剤の保存安定性も実用上問題ないことが確認された。
本発明は、有効成分のジクロログリオキシムの安定性を損ねることなく、引火性を大幅軽減することにより安全性の改善された工業用殺菌剤組成物に関するものであり、水処理、製紙工業などの有害微生物が問題となる産業分野で適用されるものである。特に本発明の工業用殺菌剤組成物は引火点を示さないことから消防法危険物に該当しないため、危険物倉庫等が完備された大規模工場・施設だけでなく、危険物倉庫等の設備を持たない小規模の零細企業においても広く適用され得るものである。

Claims (2)

  1. 有効成分であるジクロログリオキシム、クリーブランド開放法による引火点が90℃以上200℃未満である有機溶媒及び水11〜40%を含有し、クリーブランド開放法による引火点が90℃未満である有機溶媒を含有せず、55℃−1週間保存後のジクロログリオキシムの残存率が90%以上であり、且つクリーブランド開放法による引火点を示さないことを特徴とする安全性の改善された工業用殺菌剤組成物。
  2. 有効成分として、ジクロログリオキシムに加え、2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオールジアセテート、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド、N−ブチル−1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、メチレンビスチオシアネート、4,5−ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オン、ヘキサブロモジメチルスルホン、1,4−ビス(ブロモアセトキシ)−2−ブテン、1,2−ビス(ブロモアセトキシ)エタン、1,2,3−トリス(ブロモアセトキシ)プロパン、1,2−ビスブロモアセトキシプロパン、3,3,4,4−テトラクロロテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシド、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、硫酸テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウム、ビス(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛、2−ピリジルチオ−1−オキシドナトリウム、p−ヒドロキシ安息香酸メチル、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、p−ヒドロキシ安息香酸プロピル、p−ヒドロキシ安息香酸ブチル、3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート、α−クロロベンズアルドキシムアセテート、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル、5−クロロ−2,4,6−トリフルオロイソフタロニトリル、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、炭素数12〜16のアルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ポリヘキサメチレンビグアニジン塩酸塩(重合度8〜16の混合物)、ポリ[オキシエチレン(ジメチルイミノ)エチレン(ジメチルイミノ)エチレン・二塩化物](重量平均分子量1000〜10000)からなる群から選ばれた少なくとも一種以上をさらに含有することを特徴とする請求項1に記載の安全性の改善された工業用殺菌剤組成物。
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